【実施例1】
【0026】
図1〜
図2は、本発明の実施例1を示す。
【0027】
最初に、部品について説明する。
【0028】
本願発明に係る停止通過ユニットを通過する部品としては、フランジ付きのプロジェクションボルト、六角形頭部を有するボルト、頭部付きの軸状部品、円筒状のディスタンスピースなど種々なものがある。ここでは、
図1(A)に2点鎖線で示すように、六角形頭部付きの鉄製のボルト1であり、頭部2と軸部3が一体になっている。ボルト1の全長は28mmである。
【0029】
つぎに、ユニット本体について説明する。
【0030】
符号100は、停止通過ユニット全体を示している。その中核をなす部材が、ほぼ直方体のブロック状部材で製作したユニット本体4で構成されている。ユニット本体4は、ボルト1に対して、後述の磁石吸引力をできるだけ強く作用させるために、合成樹脂材料、アルミニウム、ステンレス鋼などの非磁性材料で製作されている。ここでは、ステンレス鋼が用いられている。
【0031】
ユニット本体4の中央部に、上下方向に真っ直ぐな部品通路5が設けてある。この部品通路5の断面形状は円形であり、その内径寸法は、頭部2を円滑に通過させることができるように設定してある。
【0032】
ユニット本体4の部品通路5の入口側に接手管7がボルト付けで結合してあり、ユニット本体4の部品通路5の出口側に接手管8がボルト付けで結合してある。接手管7と接手管8には、それぞれ合成樹脂製の供給ホース9、10が接続してある。入口側の供給ホース9は、パーツフィーダなどのボルト供給源に接続してあり、出口側の供給ホース10は、ボルト供給の目的箇所に到達させてある。目的箇所は、例えば、ねじ締め機の保持ヘッドや、後述の電気抵抗溶接機の保持ヘッド12である。
【0033】
図示していないが、パーツフィーダには、ボルト1を高速で移送するために、搬送空気が吹き込まれるようになっており、この高速移動をするボルト1が目的箇所である前記保持ヘッドに激突すると、保持ヘッドの受け面が損傷したり、正常な姿勢で保持されなかったりするので、停止通過ユニット100でボルトを一旦停止し、その後、低速で保持ヘッドに送給するようになっている。
【0034】
ここでは、ユニット本体4を上記のように、ほぼ直方体のブロック状部材で構成しているが、これを肉厚の管部材で構成することも可能である。
【0035】
つぎに、開閉部材について説明する。
【0036】
開閉部材13には、移送されてきたボルト1を一旦停止する機能と、この一旦停止したボルト1を再び移送させる機能が付与してある。ここでは、開閉部材13を進退させるようにしてあり、細長くて分厚い板材で構成されており、進退駆動手段であるエアシリンダ14のピストンロッド15が開閉部材13に結合してある。
【0037】
ユニット本体4に、部品通路5に対して直交した状態で、挿通孔16が形成してある。そして、挿通孔16の断面形状は、開閉部材13が挿通孔16との間に隙間のない状態で摺動できるように、矩形になっている。開閉部材13には、中実の停止部17と、その隣に通過孔18が設けられ、停止部17の表面が部品受け止め用のストッパ面19とされている。開閉部材13には、移送されてきたボルト1を受け止めるストッパ面19と、部品通過用の通過孔18が設けられている。
【0038】
通過孔18は円形の孔であり、部品通路5に合致すると、連続した単一の通路を形成するようになっている。
【0039】
エアシリンダ14の進退方向は、部品通路5の長手方向に対して、直交した方向とされ、ピストンロッド15の進退方向もその方向に設定してある。エアシリンダ14は、機枠などの静止部材20に固定してある。そして、エアシリンダ14に換えて、進退出力式の電動モータを採用することも可能である。また、静止部材20に、支持部材21を介してユニット本体4が結合してある。
【0040】
エアシリンダ14の進退出力により、ストッパ面19が部品通路5を閉鎖したり、通過孔18が部品通路5を開通したりするようになっている。
【0041】
つぎに、吸引手段について説明する。
【0042】
吸引手段は、ストッパ面19が部品停止位置に位置しているときに、吸引機能によって、ボルト1を停止状態にした位置決めを行うとともに、通過孔18が部品通過位置に位置しているときに、吸引力消滅によってボルト1を通過させる。
【0043】
吸引手段は、符号23で示してあり、永久磁石、電磁石、空気吸引などが用いられる。ここでは、永久磁石であり、永久磁石にも符号23が付してある。開閉部材13の端部に突部24が設けられ、ここに形成した凹孔に永久磁石23を嵌め込み、表面をカバー板25で封じてある。
【0044】
ユニット本体4の側面に凹部26を形成し、ここに永久磁石23が入り込むことによって、永久磁石23が部品通路5の空間にできるだけ接近し、ボルト1を強く吸引するようになっている。つまり、ストッパ面19が部品通路5を閉鎖する箇所に位置しているときに、永久磁石23が部品通路5の空間部に最接近するように、永久磁石23とストッパ面19の相対位置が設定してある。
【0045】
ボルト1が高速で部品通路5内に進入してきたときに、ボルト1がストッパ面19に衝突して浮上方向へ弾き飛ばされないように、すなわち逆戻りしないようにする必要がある。そのために、永久磁石23の中心線(吸引力中心線)とストッパ面19の間隔Lをできるだけ小さくし、ボルト1がストッパ面19から弾き飛ばされないようにしている。
【0046】
つまり、移送されてきたボルト1は、ストッパ面19で受け止められて弾かれることなく、直ちにストッパ面19に接触した停止状態になり、これと同時に、
図1(A)に2点鎖線で示すように、ボルト1は部品通路5の永久磁石23側の内面に吸着される。このようなボルト1の停止動作は、間隔Lを小さくしているために、ボルト1が弾き飛ばされないからである。
【0047】
言い換えると、上記間隔Lは、永久磁石23がストッパ面19に接触しているボルト1の高さ位置よりも低い箇所に配置されていることによって、適正間隔Lとなる。ボルト1がストッパ面19に突き当たった時点から、ボルト1に対して、常に部品通路5内面への吸引力が作用し、これによって飛び上がることが抑制されているからである。
【0048】
図1(A)のB−B断面が同図の(B)図であり、この図から明らかなように、永久磁石23が部品通路5に最も接近した位置に置かれ、同時に、通過孔18は部品通路5からずれた位置に置かれている。
【0049】
また、
図1(C)に示すように、通過孔18が部品通路5に合致しているときには、永久磁石23は部品通路5から大幅に離隔し、永久磁石23の吸引磁力はボルト1には及ばないようになっている。このため、ボルト1は、自重で移行したり搬送空気で移送されたりする。
【0050】
つぎに、部品センサーについて説明する。
【0051】
ボルト1がストッパ面19上に停止しているかどうかを確認するために、部品センサーが設けられている。部品センサーとしては、ボルト1が接触して信号を発するタイプのもの、ボルト1が磁界内に入ると信号を発するもの、あるいは光電式のものなどが採用できる。ここでは、最後の光電式部品センサーである。
【0052】
ユニット本体4に、部品通路5に直交する通孔27が開けられ、ここをボルト検知用の光線が通過する。ブラケット28を用いて投光部29がユニット本体4の側面に固定され、ブラケット30を用いて受光部31がユニット本体4の側面に固定されている。そして、通孔27の軸線がストッパ面19上のボルト1を貫通する位置に、通孔27が配置してある。
【0053】
したがって、ボルト1は必ずストッパ面19上に停止するので、この停止したボルト1に必ず検知用の光線が照射されて、ボルト1の存在を確実に検知する。
【0054】
つぎに、停止通過ユニットの取り付け事例を説明する。
【0055】
停止通過ユニット100は、ねじ締め装置や溶接電極に向かうボルト供給通路の途中に配置されて、部品移送速度の緩和を図っている。ここでは、
図2に示すように、ロボット装置で操作される電気抵抗溶接装置を例示している。ロボット装置33は、一般的に採用されている形式のもので、6軸タイプのものである。このロボット装置33に、コ字型またはC字型の溶接アーム34が結合されており、Cガンタイプの溶接装置とされている。
【0056】
溶接アーム34の上腕部35の先端にエアシリンダ36が固定され、そのピストンロッド37に可動電極38が結合してある。上腕部35に対向する下腕部39の先端に、固定電極40が取り付けられている。
【0057】
可動電極38には、プロジェクションボルト1の軸部が挿入される受入孔41が形成され、その奥にボルト1の落下を防止する永久磁石42が嵌め込んである。
【0058】
前述の静止部材20に相当する基部材にも、同じ符号20が付してある。この基部材20は、四角くて分厚い板材で作られている。上腕部35の横側面にエアシリンダ44が取り付けられ、そのピストンロッド45に基部材20が取り付けられ、基部材20は鉛直方向に昇降するようになっている。
【0059】
基部材20にエアシリンダ14と支持部材21が結合されて、停止通過ユニット100が基部材20と一体化されている。基部材20に、斜め方向に配置したエアシリンダ46が固定され、そのピストンロッド47の先端に、前述の保持ヘッド12が取り付けてある。保持ヘッド12に凹部48が設けられ、供給ホース10を落下してきたボルト1がここに入り込むようになっている。
【0060】
なお、ボルト1はプロジェクションボルトであるため、その頭部は平たい円形のフランジとされ、鋼板部品49に溶着される溶着用突起(図示していない)が設けてある。
【0061】
停止通過ユニット100を通過したボルト1は、保持ヘッド12の凹部48で受止められると、エアシリンダ46の動作で保持ヘッド12が進出して、可動電極38と同軸位置で停止する。ついで、エアシリンダ44の動作で保持ヘッド12が上昇して、軸部3が受入孔41に挿入され、永久磁石42で保持される。その後、保持ヘッド12が元の位置にもどると、可動電極38が進出して鋼板部品49にボルト1が溶接される。
【0062】
以上に説明した実施例において、各エアシリンダに結合される空気ホースや、部品センサーに結線される信号線などの図示は省略してある。
【0063】
開閉部材13は、挿通孔16内を進退するものを例示したが、これに換えてユニット本体4の下端面に沿って開閉部材13を進退させるようにしてもよい。あるいは、開閉部材13を扇形の部材で構成し、要の部分を中心にして回動するように構成し、ストッパ面、通過孔を形成するとともに、永久磁石を取り付けるようにすることも可能である。すなわち、直線的に進退する開閉部材を円弧運動型に換えたものである。
【0064】
永久磁石23をストッパ面19の近傍の開閉部材13に埋め込み、ボルト1をストッパ面19に直接吸引するように構成することも可能である。
【0065】
なお、上記各種のエアシリンダに換えて、進退出力をする電動モータを採用することもできる。また、上記各種の永久磁石を電磁石に置き換えることも可能である。
【0066】
上述のエアシリンダの進退動作や部品センサーの検知動作などは、一般的に採用されている制御手法で容易に行うことが可能である。制御装置またはシーケンス回路からの信号で動作する空気切換弁や、エアシリンダの所定位置で信号を発して前記制御装置に送信するセンサー等を組み合わせることによって、所定の動作を確保することができる。
【0067】
以上に説明した実施例1の作用効果は、つぎのとおりである。
【0068】
ボルト1を停止するときには、開閉部材13が移動してストッパ面19が部品通路5を閉鎖し、同時に、吸引手段である永久磁石23が部品吸引位置に位置づけられる。したがって、ストッパ面19に受け止められたボルト1は、ストッパ面19に接触した状態で永久磁石23の吸引力を受けるので、ボルト1がストッパ面19に衝突した場合であっても、ボルト1は弾き飛ばされるようなことがなく、ストッパ面19に接触した所定の位置に位置決めされる。
【0069】
ストッパ面19が部品通路5を閉鎖しているときに、永久磁石23が部品通路5に近い箇所に位置するようにする。このような構成により、永久磁石23の吸引機能が確実にボルト1に対して作用し、ボルト1がストッパ面19に接触した箇所で位置決めがなされる。また、通過孔18が部品通路5を開通しているときに、永久磁石23が部品通路5から離隔した箇所に位置するようにする。このような構成により、ボルト1に対する永久磁石23の吸引機能が実質的に消滅し、ボルト1の通過孔通過が許容される。
【0070】
ボルト1は、ストッパ面19に接触した状態で永久磁石23に吸引されるので、ボルト1の停止姿勢が均一になる。このため、通過孔18が開通したときに、ボルト1は正常な姿勢で通過孔18を通過し、ボルト移送が正常になされる。とくに、永久磁石23によってストッパ面19に接触しているボルト1が、部品通路5の内壁面に吸着しているときには、ボルト1の停止姿勢を常に一定に保つことができて、通過孔18を通過するときの部品姿勢を正常に維持することが確保できる。
【0071】
ボルト1はストッパ面19に接触した位置で位置決めされるので、ボルト1の存在を検知することが確実になされる。つまり、ボルト1の停止位置が常に一定箇所であるから、部品センサーの配置が行いやすくなり、同時に、安定したセンサー動作が確保できる。
【0072】
永久磁石や電磁石によって吸引手段23を構成した場合には、これらの吸引手段23の部品通路5に対応した種々な配置位置や、このような配置位置に適応した吸引手段23の動作軌跡を自由に選択することができる。したがって、スペース的に制約された箇所に、停止通過ユニット100を配置することが行いやすくなる。
【0073】
ユニット本体4に部品通路5が形成され、この部品通路5に直交した状態で開閉部材13を進退させる挿通孔16がユニット本体4に形成されている。このため、例えば、直方体型のブロック状部材でユニット本体4を構成した場合には、部品通路5と挿通孔16を交差した状態でユニット本体4に形成すればよく、製作加工が単純化されて、製作面での経済性が向上する。
【0074】
ユニット本体4に、交差した位置関係で部品通路5と挿通孔16が形成され、挿通孔16に挿入された開閉部材13に、ストッパ面19と通過孔18と吸引手段23が装備されている。そして、ストッパ面19が部品通路5を閉鎖する位置に置かれているときには、吸引手段23がボルト1の位置決めを行い、通過孔18が部品通路5を開通しているときには、吸引手段23の吸引力がボルト1に作用しない状態になっている。したがって、ストッパ面19と通過孔18と吸引手段23の3者が装備された単一部材である開閉部材13によって、ボルト1の停止と通過が適確になされ、開閉部材13を中心としたユニット構造物によって簡素化された構成の下で、正確な停止・通過の動作が遂行される。
【実施例2】
【0075】
図3は、本発明の実施例2を示す。
【0076】
この実施例2は、実施例1に示した構造を、より実用性の高い構造にしたものである。支持基部材75は、分厚いステンレス鋼製の平らな板材で構成され、ユニット本体4は、ほぼ直方体のブロック状部材で構成してある。ユニット本体4の平たい下端面、すなわち端部が支持基部材75の表面76に密着しており、ボルト付けでユニット本体4と支持基部材75の一体化がなされている。
【0077】
図3(B)に示すように、支持基部材75に円形の部品通過孔82が形成してあり、開閉部材13の通過孔18に連通できるようになっている。
【0078】
ユニット本体4の下端部に、凹溝77が形成され、ユニット本体4を支持基部材75に結合することによって、閉断面とされた断面矩形の挿通孔16が形成される。開閉部材13が、挿通孔16に隙間のない状態で進退できるように挿入されている。開閉部材13が進退するときには、支持基部材75の表面76上を摺動する。
【0079】
進退駆動手段であるエアシリンダ14が、支持部材78を介してユニット本体4に結合されている。支持部材78は、板材をL字型に形成した部材で構成され、一端がユニット本体4の段部79にボルト付けされ、他端側の縦板部材83にエアシリンダ14がボルト付けされている。
【0080】
図3(A)に2点鎖線で示すように、支持部材78に換えて支持基部材75に結合した支持部材80を用いることも可能である。支持部材80の形状は、前記支持部材78と同様なL字型であり、取り付けの向きは支持部材78とは逆になっている。
【0081】
支持アーム81を介して、停止通過ユニット100が静止部材20に結合されている。支持アーム81は、一端がユニット本体4の外側面にボルト付けなどで結合され、他端が静止部材20に結合してある。他方、支持アーム81を支持基部材75と静止部材20との間に配置して、停止通過ユニット100の結合を行うことも可能である。それ以外の構成は、図示されていない部分も含めて先の実施例1と同じであり、同様な機能の部材には同一の符号が記載してある。
【0082】
以上に説明した実施例2の作用効果は、つぎのとおりである。
【0083】
凹溝77を有するユニット本体4を支持基部材75に結合することによって、進退動作をする開閉部材13の挿通孔16が形成されるので、挿通孔16の形成が簡単に行える。そして、凹溝77はユニット本体4の端部に単純な加工方法で形成すればよいので、孔開け加工のような工数のかかる加工が回避できて、生産性向上にとって効果的である。
【0084】
エアシリンダ14や進退出力式電動モータなどで形成された進退駆動手段が、ユニット本体4または支持基部材75に結合した支持部材78、80を介して取り付けられている。このため、進退駆動手段とユニット本体4との一体化構造が、高い結合剛性のもとで確保でき、また、構造簡素化が達成できる。
【実施例6】
【0100】
図7は、本発明の実施例6を示す。
【0101】
この実施例6は、先の実施例5と同様に、ロボット装置33で操作されるねじ締め装置であるが、ボルト1をねじ締めユニットと同軸の位置に一時係止し、そこへ保持ソケット60が進出してくる点が実施例5とは相違している。そのために、保持ユニット69が設けてある。
【0102】
実施例6では、実施例5のようなエアシリンダ44は採用されておらず、基部材20が直接、主基部材55に固定され、この主基部材55に停止通過ユニット100が固定されている。
【0103】
中心軸線O−O上に配置されたチャック機構68が、保持ユニット69に装備されている。保持ユニット69は基部材20に結合されているもので、その結合方法としては色々な構造が採用できるが、ここでは2点鎖線図示の支持アーム70が採用されている。支持アーム70は、一端が基部材20に結合され、他端が保持ユニット69に結合されている。
【0104】
チャック機構68は、一般的に採用されている形式のもので、複数の開閉式チャック片71が支持軸72を介して保持ユニット69に取り付けられ、ボルト1の軸部3を挟み付けるようになっている。チャック片71で挟み付けられた軸部3は、中心軸線O−O上に位置するようにチャック機構68の配置位置が設定されている。
【0105】
保持ソケット60を回転させる駆動軸74が、回転軸59から伸び出るようになっている。このような構造は、回転軸59と駆動軸74の間に設置されたボウルスクリュー構造75のような進退機構によって形成される。このボウルスクリュー構造75は一般的に採用されている機構であり、回転軸59が回転すると、駆動軸74が伸び出て保持孔61に頭部2が保持され、次いで回転力が駆動軸74に伝達される。
【0106】
チャック片71の内側にカム73が形成され、進出してきた保持ソケット60によって、チャック片71が押し広げられて、ボルト1の頭部2が保持されてねじ孔64にねじ込まれるようになっている。供給ホース10を長くして、ボルト1をチャック機構68に供給する。ボルト1が回転さしながらチャック片71が押し広げられると、その後はロボット装置33の動作で、ボルト1を目的箇所であるねじ孔64に到達させるようにしてある。
【0107】
保持ユニット69には、通常、開閉式チャック機構68のような構造が採用されるが、このような機構の箇所にボルト1が高速で激突すると、その箇所が異常摩耗を来したり、破損したりする。しかし、停止通過ユニット100の停止通過機能によって、上記激突が解消されるので、ねじ締め装置の耐久性を向上させることができる。
【0108】
それ以外の構成は、図示されていない部分も含めて先の各実施例と同じであり、同様な機能の部材には同一の符号が記載してある。また、作用効果も先の各実施例と同じである。