特許第6192169号(P6192169)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6192169
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】加熱調理器
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/00 20060101AFI20170828BHJP
【FI】
   A47J37/00 301
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-83030(P2014-83030)
(22)【出願日】2014年4月14日
(65)【公開番号】特開2015-202202(P2015-202202A)
(43)【公開日】2015年11月16日
【審査請求日】2016年8月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立アプライアンス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 賢治
(72)【発明者】
【氏名】山下 太一郎
(72)【発明者】
【氏名】坂口 武史
(72)【発明者】
【氏名】石田 和春
【審査官】 土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−117375(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱する材料が入れられる加熱容器と、
前記加熱容器の上方に取り付けられる具材容器と、を有する調理手段が加熱室に装着され、
前記具材容器は、保持している具材を前記加熱容器に落下投入する具材投入手段を有し、
前記具材投入手段は
開口部が上方を向いた正立状態で前記具材を保持する保持容器と、
前記保持容器を前記正立状態で下方から支持する支持面部と、
前記支持面部を第1の回動軸周りに回動させて前記保持容器から離反させる回動機構と、を有し、
前記保持容器は、前記支持面部が離反したときに前記正立状態から第2の回動軸周りに回動して傾倒することで前記具材を前記加熱容器に落下投入するように構成したことを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
前記保持容器は、自重で前記第2の回動軸周りに回動することを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記回動機構は、
前記支持面部と一体に前記第1の回動軸周りに回動する係合部材と、
押下されたときに、前記支持面部が前記第1の回動軸周りに回動して前記保持容器から離反するように前記係合部材を押圧するレバー部材と、
アクチュエータで駆動して前記レバー部材を押下するアーム部材と、を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記調理手段がパンを焼成するためのベーカリー手段であり、
前記加熱容器に入れられて加熱される前記材料がパン生地であり、
前記保持容器に保持されて前記加熱容器に落下投入される前記具材がドライイーストであって、
前記パン生地を練る練り工程と、前記パン生地を発酵させる発酵工程と、前記パン生地を焼き上げる焼き上げ工程と、を順次実行してパンを焼成する制御装置を有し、
前記制御装置は、前記練り工程において前記アクチュエータに指令を与えて前記レバー部材を押下し、前記ドライイーストを前記加熱容器に落下投入することを特徴とする請求項3に記載の加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動的にパンを焼成できるベーカリー機能を有する加熱調理器が記載されている。この加熱調理器は、パン生地に顆粒のドライイーストを自動的に投入可能になっている。段落0065には、「第一の具材底板67が、第一の具材投入手段43の円形開口の下方に移動し、開放された円形開口から、ドライイースト133がパン焼成容器28に投入される。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−042770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載される加熱調理器は、すり鉢状を呈する第一の具材投入手段で顆粒のドライイーストを保持する。第一の具材投入手段は、底部が開閉可能となっている。そして、底部が開放されたときに、第一の具材投入手段に保持されているドライイーストがパン焼成容器に落下投入される。
特許文献1に記載される加熱調理器は、第一の具材投入手段の底部に形成される円形開口からドライイーストを落下させる。
【0005】
特許文献1の加熱調理器は、パンの焼成時にパン生地やドライイースト等の具材がセットされた後で所定時間の経過後に焼成を開始し、利用者が所望する時刻にパンが焼き上がるタイマー予約が可能になっている。パンの焼成がタイマー予約されると、ドライイーストは長時間に亘って第一の具材投入手段に保持される場合がある。
第一の具材投入手段は、円形開口が閉じられた状態であっても、顆粒のドライイーストは落下しないが空気が流通する程度の隙間が円形開口の外周に生じている。
高湿な環境でパンの焼成がタイマー予約されると、高湿な空気が円形開口の外周に生じる隙間を通って第一の具材投入手段に入り込みドライイーストが徐々に吸湿する。そして、ドライイーストは、パン焼成容器に落下投入される前に吸湿して大きな塊状になることがある。
【0006】
そこで、本発明は、具材容器が保持する具材を残留なく加熱容器に落下投入できる調理手段を備える加熱調理器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は、加熱する材料が入れられる加熱容器と、前記加熱容器の上方に取り付けられる具材容器と、を有する調理手段が加熱室に装着され、前記具材容器は、保持している具材を前記加熱容器に落下投入する具材投入手段を有し、前記具材投入手段は開口部が上方を向いた正立状態で前記具材を保持する保持容器と、前記保持容器を前記正立状態で下方から支持する支持面部と、前記支持面部を第1の回動軸周りに回動させて前記保持容器から離反させる回動機構と、を有し、前記保持容器は、前記支持面部が離反したときに前記正立状態から第2の回動軸周りに回動して傾倒することで前記具材を前記加熱容器に落下投入するように構成した特徴を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、具材容器が保持する具材を残留なく加熱容器に落下投入でき、全てのドライイーストをパン生地の表面全体に落下投入できる調理手段を備える加熱調理器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ベーカリー手段が装着されている加熱調理器の斜視図である。
図2】ベーカリー手段が装着されていない加熱調理器の斜視図である。
図3】ベーカリー手段を示す斜視図である。
図4】具材容器の斜視図である。
図5】具材容器の下方を示す斜視図である。
図6】(a)は図4におけるSec1−Sec1での断面図、(b)はイースト容器の斜視図である。
図7図4におけるSec2−Sec2での断面図である。
図8】傾倒規制板の斜視図である。
図9】イースト容器が傾倒規制板に載置された状態を示す斜視図である。
図10】(a)は図4におけるSec3−Sec3での断面図、(b)はイースト容器が傾倒した状態を示す図である。
図11】イースト投入レバーの斜視図である。
図12】(a)はイースト容器が傾倒していない状態の具材容器の下方を示す斜視図、(b)はイースト容器が傾倒した状態の具材容器の下方を示す斜視図である。
図13】第一の具材投入手段及び第二の具材投入手段を操作する具材投入操作機構の斜視図である。
図14】押圧突起の機能を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、適宜図を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例】
【0011】
図1はベーカリー手段が装着されている加熱調理器の斜視図である。図2はベーカリー手段が装着されていない加熱調理器の斜視図である。
なお、本実施例に係る加熱調理器10の基本的な構造は、前記した特許文献1に記載される加熱調理器と同等である。
【0012】
図1に示すように、加熱調理器10の本体1には、加熱室2の前面に前面開口3が設けられている。前面開口3は開閉扉4で開閉される。開閉扉4の上部には把手4aが設けられている。本体1の前面には、開閉扉4の開閉状態を検知する扉スイッチ4bが設けられている。加熱調理器10は、この扉スイッチ4bにより、開閉扉4が開いている状態で電源が投入されないように構成されている。本実施例の加熱調理器10は、制御装置6で制御される。
加熱室2の内部には、調理手段としてのベーカリー手段40が装着ガイド30を介して着脱自在に装着される。ベーカリー手段40は、パンを焼成する際に使用される。なお、図1には、開閉扉4の回転支点が前面開口3の下方にある例を示したが、開閉扉4の回転支点が前面開口3の側方(左方又は右方)にある構成としてもよい。
なお、本実施例の加熱調理器10は、前方(開閉扉4が備わる側)からみて左右が設定される。
【0013】
図2に示すように、加熱室2の底面2aには、前側左右の2ヶ所と後方中央1ヶ所の計3ヶ所に重量センサ2bが設けられている。これらの重量センサ2bには、テーブルプレート5(図2では点線で示す)が着脱自在に載置される。テーブルプレート5は、セラミックのような低損失の誘電体素材で構成される。マイクロ波加熱を行う際には、重量センサ2bにテーブルプレート5が載置される。加熱調理器10の制御装置6は、テーブルプレート5上に載置された食品の質量を測定してマイクロ波加熱の熱量または加熱時間を制御する。一方、パンの焼成時には、図1に示すようにベーカリー手段40が装着される。
【0014】
ベーカリー手段40(図1参照)は、図2に示す装着ガイド30を介して加熱室2の底面2aに装着される。装着ガイド30は略扁平状を呈し、駆動軸孔31と、ガイド底面32a及びガイド側壁32bと、を備える。ガイド側壁32bはガイド底面32aの両側(左右両側)に形成されている。
駆動軸孔31は、上下に貫通する円形状の孔であり、ベーカリー手段40の下部に設けられた攪拌駆動軸16が挿通する。攪拌駆動軸16は図示しないモータが出力する回転駆動力で回転する。
【0015】
装着ガイド30は、加熱室2の側壁(例えば、右方の側壁)に沿って底面2aに載置される。このとき、攪拌駆動軸16が駆動軸孔31を挿通する。
ベーカリー手段40は、ガイド底面32aに載置されてガイド側壁32bにガイドされて装着ガイド30に取り付けられる。装着ガイド30の駆動軸孔31を挿通する攪拌駆動軸16は、ベーカリー手段40の駆動連結部43(図3参照)に接続される。
【0016】
図3はベーカリー手段を示す斜視図である。
図3に示すように、ベーカリー手段40は、加熱容器(パン焼成容器41)と具材容器42とからなる。パン焼成容器41はカップ状を呈し、加熱する材料(パン生地B)が内側に入れられる。パン焼成容器41の底部には駆動連結部43が設けられている。パン焼成容器41の前部には取手41aが設けられている。なお、ベーカリー手段40は、図1に示す加熱室2に装着されたときに開閉扉4の方向となる側を前部とする。
具材容器42はパン焼成容器41の上端(開口部が形成される端部)に載置され、パン焼成容器41に落下投入される具材を保持する。
【0017】
具材容器42は、上方となる天面部42aの左右に係合面42bが垂れ下がった略鞍型を呈する。具材容器42は左右の係合面42bがパン焼成容器41の側面に係合して取り付けられる。天面部42aは、パン焼成容器41の開口部にまたがって配置される。
また、装着ガイド30のガイド底面32a(図2参照)には、パン焼成容器41の底部が載置される。そして、駆動連結部43は駆動軸孔31と同じ位置になる。
【0018】
駆動連結部43には、攪拌羽根45をパン焼成容器41の内側底部に取り付ける回転軸45aが回転自在に備わる。回転軸45aは、ベーカリー手段40が加熱室2(図1参照)に装着されたときに、装着ガイド30の駆動軸孔31を挿通する攪拌駆動軸16(図2参照)と接続される。攪拌駆動軸16が回転すると回転軸45aに取り付けられた攪拌羽根45が回転し、ベーカリー手段40に入れられたパン生地Bが攪拌される。
なお、符号48は、パン焼成容器41を装着ガイド30に固定するためのロックレバーである。装着ガイド30を加熱室2に装着する構造、ベーカリー手段40を装着ガイド30に装着する構造は、前記した特許文献1に記載される構造を適用可能である。
【0019】
本実施例の加熱調理器10(図1参照)は、パン生地Bを練る(攪拌する)練り工程と、練り上がったパン生地Bを発酵させる発酵工程と、発酵したパン生地Bを焼き上げる焼き上げ工程と、を実行してパンを焼成する。練り工程と、発酵工程と、焼き上げ工程と、は制御装置6(図1参照)によって自動的に実行される。
【0020】
具材容器42は、具材投入手段(第一の具材投入手段421,第二の具材投入手段422)を備えている。第一の具材投入手段421は具材を保持する。本実施例においては、パン生地Bを発酵させる酵母である粉体あるいは顆粒のドライイーストA1等が、第一の具材投入手段421で保持される具材となる。第二の具材投入手段422は、レーズンやナッツなど、パン生地Bに混ぜ込む食材A2を保持する。
第一の具材投入手段421に保持されるドライイーストA1や、第二の具材投入手段422に保持される食材A2は練り工程でパン生地Bに混ぜ込まれる。練り工程では、ドライイーストA1が食材A2よりも先にパン生地Bに混ぜ込まれることが多い。
【0021】
図4は具材容器の斜視図である。図5は具材容器の下方を示す斜視図である。図6の(a)は図4におけるSec1−Sec1での断面図、(b)はイースト容器の斜視図である。
【0022】
図4に示すように、具材容器42の天面部42aには、第一の具材投入手段421と、第二の具材投入手段422と、が備わっている。
第二の具材投入手段422は、上方から下方に向かって天面部42aを貫通する空間領域である。第二の具材投入手段422には、上方から第二具材容器440が嵌合する。
第二具材容器440は、内側に保持されたレーズンやナッツ等の食材A2をパン焼成容器41に落下投入するように構成されている。
【0023】
第一の具材投入手段421は、すり鉢状の保持容器(イースト容器421a)を有する。イースト容器421aは、天面部42aの下方に配置される。イースト容器421aは、開口部が天面部42aの側(上方)を向いて配置される。天面部42aはイースト容器421aの位置が開口している。
【0024】
図1に示すように、ベーカリー手段40は、加熱室2において一方(例えば、右方)の側壁に沿って装着される。このとき、第一の具材投入手段421が第二の具材投入手段422よりも側壁の側に配置されるように具材容器42が構成される。図4には、第二の具材投入手段422の右側に第一の具材投入手段421が備わる構造が図示されている。
【0025】
また、図4に示すように、天面部42aにおいて第一の具材投入手段421が配置される側の端部には、2つの切り欠き部(第一切欠部423a,第二切欠部423b)が形成されている。第一切欠部423a及び第二切欠部423bは、天面部42aを貫通している。
【0026】
図5に示すように、第一の具材投入手段421と第二の具材投入手段422の間は主隔壁42c1で区画される。また、第一の具材投入手段421は、4つの副隔壁42c2で5つの領域に区画される。
イースト容器421a(図4参照)は、2つの副隔壁42c2で区画されて前後方向の中央に形成される主室425aに配置される。また、第一切欠部423a及び第二切欠部423bは、主室425aに併設されて2つの副隔壁42c2で区画される2つの副室425bのそれぞれに形成されている。
【0027】
なお、第一の具材投入手段421(主室425a,副室425b)は、下方から固定される底板426で閉塞される。第一の具材投入手段421には、ねじ孔が形成されているスタッド42dが備わる。底板426は、スタッド42dにねじ込まれるねじ部材SCで取り付けられる。
底板426には、落下孔426aが開口している。落下孔426aは、イースト容器421a(図4参照)が配置される位置に開口している。主隔壁42c1には切欠溝42c3が形成されている。
【0028】
図6の(a)に示すように、第一の具材投入手段421に備わるイースト容器421aは、第2の回動軸(容器回動軸421b)で回動自在に軸支される。容器回動軸421bは、イースト容器421aに対して第二の具材投入手段422と逆側(主隔壁42c1と逆側)に配設される。イースト容器421aは容器回動軸421bよりも主隔壁42c1の側に張り出し、自重で容器回動軸421b周りを回動するように構成されている。容器回動軸421bは2つの副隔壁42c2で支持される。
【0029】
イースト容器421aの下方には傾倒規制板421cが備わる。傾倒規制板421cは、第1の回動軸(支持面回動軸421d)で回動自在に軸支される。傾倒規制板421cはイースト容器421aの下方に張り出してイースト容器421aの底部を下方から支持する。支持面回動軸421dは2つの副隔壁42c2で支持される。
イースト容器421aを軸支する容器回動軸421bは、傾倒規制板421cを軸支する支持面回動軸421dよりも主隔壁42c1側(左方)かつ上方に配置される。
【0030】
図6の(b)に示すように、イースト容器421aは、カップ状の容器本体420aに軸支部420bが形成されている。容器本体420aにはドライイーストA1(図3参照)等が保持される。軸支部420bは容器回動軸421bに遊嵌される。なお、図6の(b)に示す一例では、2つの軸支部420bが容器回動軸421bの軸方向に形成されている。容器本体420aは、軸支部420bに嵌め込まれた容器回動軸421bと直交する方向に張り出すように構成されている。また、軸支部420bには係合爪420cが形成されている。係合爪420cは、容器回動軸421bに対して容器本体420aから逆方向に延設されている。係合爪420cの機能は後記する。
【0031】
図7図4におけるSec2−Sec2での断面図である。図8は傾倒規制板の斜視図である。図9はイースト容器が傾倒規制板に載置された状態を示す斜視図、図10の(a)は図4におけるSec3−Sec3での断面図、(b)はイースト容器が傾倒した状態を示す図である。また、図11はイースト投入レバーの斜視図である。
【0032】
図7に示すように、第二切欠部423bの位置(天面部42aの下面側)には具材投入レバー62bが備わる。具材投入レバー62bは一方の副室425bに配置される。具材投入レバー62bは、第二切欠部423bの位置から主隔壁42c1の側に向かって延設される。具材投入レバー62bは、主隔壁42c1の側の端部が第二レバー軸63bで回動自在に軸支される。第二レバー軸63bは副隔壁42c2で支持される。
具材投入レバー62bには復帰バネ64bが接続されている。復帰バネ64bの一端は具材投入レバー62bに係合され他端は底板426に係合される。復帰バネ64bは、具材投入レバー62bを第二切欠部423bの側に付勢する。具材投入レバー62bの端部(押下端621b)が第二切欠部423bを介して天面部42aに露出する。
【0033】
具材投入レバー62bには、押下端621bが下方に押し下げられたときに第二の具材投入手段422の側に突出する爪部622bが形成されている。爪部622dは、主隔壁42c1に形成される切欠溝42c3を挿通して第二の具材投入手段422に突出する。
第二の具材投入手段422は、爪部622bが突出したときに、第二具材容器440(図4参照)が保持している食材A2(図4参照)をパン焼成容器41(図3参照)に落下するように構成される。
なお、第二の具材投入手段422(図4に示す第二具材容器440)が保持する食材A2をパン焼成容器41に落下するための構造は、前記した特許文献1に記載される構造を適用可能である。
【0034】
図8に示すように、傾倒規制板421cは、軸部430aと支持面部430bと係合爪430c(係合部材)とを有する。軸部430aは、支持面回動軸421dに遊嵌する。支持面部430bは、軸部430aから支持面回動軸421dと直交する方向に平面状に張り出して形成される。係合爪430cは、軸部430aから支持面回動軸421dと直交する方向に突出する。
支持面部430bは、イースト容器421a(図6の(a)参照)の下方に張り出して、当該イースト容器421aを下方から支持する。なお、支持面部430bの上面(イースト容器421aを支持する面)には凸状部430dが形成されている。
凸状部430dはイースト容器421aの底部に当接して当該イースト容器421aを下方から支持する。
【0035】
また、軸部430aには、支持面回動軸421dと直交する方向に突起部(押圧突起430e)が突設されている。押圧突起430eの詳細は後記する。
【0036】
図8に示すように、傾倒規制板421cの軸部430aは支持面回動軸421dを覆うように配設される。軸部430aは支持面回動軸421dに遊嵌され、傾倒規制板421cは支持面回動軸421d周りに回動可能に支持される。
また、図8に示すように、軸部430aにはコイルばね431が巻きつけられている。コイルばね431は、支持面部430bがイースト容器421aを下方から押圧するように傾倒規制板421cを付勢する。コイルばね431は、支持面部430bと底板426との間でねじられ、支持面部430bが底板426から離反する方向に支持面部430bを付勢する。
そして、図6の(a)に示すように、イースト容器421aの上端部が、具材容器42の天面部42aに下方から当接する構成とすれば、イースト容器421aは傾倒規制板421c(支持面部430b)によって下方から天面部42aの下面に押し付けられる。このとき、イースト容器421aが天面部42aに対して正立するように構成される。
本実施例において、イースト容器421aの開口部が上方を向いた状態(つまり、開口部が天面部42aの側を向いた状態)をイースト容器421aの正立状態とする。
【0037】
図9に示すように、容器回動軸421bで軸支されるイースト容器421aは、支持面回動軸421dで軸支される傾斜規制板421cの上方に配置される。イースト容器421aは、容器回動軸421b周りに自在に回動して容器本体420aが支持面部430bに載置される。このとき、傾斜規制板421cの押圧突起430eが、イースト容器421aの係合爪420cの下方に接するように構成される。
なお、容器本体420aの底部に、凸状部430dが嵌まり込む凹部420dが形成されていてもよい。
【0038】
図10の(a)に示すように、第一切欠部423aの位置(天面部42aの下面側)にはイースト投入レバー62a(レバー部材)が備わる。イースト投入レバー62aは、第一切欠部423aの位置から第二の具材投入手段422の側に向かって延設される。イースト投入レバー62aは、第二の具材投入手段422の側の端部が第一レバー軸63aによって回動自在に支持される。第一レバー軸63aは、副隔壁42c2に支持される。
イースト投入レバー62aが天面部42aの側に回動したとき、イースト投入レバー62aの端部(押下端621a)が第一切欠部423aを介して天面部42aに露出する。
また、イースト投入レバー62aの下方には係合部622aが形成されている。
【0039】
図11に示すように、イースト投入レバー62aは、軸支部620aとアーム部623aとを有する。軸支部620aは第一レバー軸63aに遊嵌される。アーム部623aは軸支部620aから延設される。アーム部623aの先端部が肉厚に盛り上がって押下端621aが形成される。また、アーム部632aに対して押下端621aが盛り上がる方向と逆方向に係合部622aが突設される。図10の(a)に示すように、係合部622aは、傾倒規制板421cの係合爪430cと係合する。したがって、係合部622aは、傾倒規制板421cの係合爪430cと係合可能な位置に形成される。
なお、イースト投入レバー62aの先端部には、押下端621aと逆方向に垂れ下がる端壁部624aが形成されている。端壁部624aは、第一切欠部423a(図10の(a)参照)を塞いで、第一の具材投入手段421への異物(ゴミなど)の侵入を防止する。
【0040】
図10の(b)に示すように、係合部622aの下方への変位に応じて係合爪430cが軸部430aを回動させ、それにともなって支持面部430bが下方に回動してイースト容器421aから離反する。この構成によって、イースト投入レバー62aの押下端621aが押し下げられると、支持面部430bが下方に回動してイースト容器421aから離反する。支持面部430bがイースト容器421aから離反すると、イースト容器421aは自重で容器回動軸421b周りに回動し、天面部42aに対して傾倒する。これによって、イースト容器421aは正立状態から傾倒する。
【0041】
なお、図6の(a)に示すように、容器回動軸421bが支持面回動軸421dよりも主隔壁42c1側かつ上方に配置されることによって、イースト容器421aは、傾倒規制板421cよりも高い位置を支点として回動する。
したがって、図10の(b)に示すようにイースト容器421aが傾倒したとき、下端となる位置が高くなる。
これによって、パン焼成容器41(図3参照)内で膨らんだパン生地B(図3参照)と傾倒したイースト容器421aとの接触が避けられる。
【0042】
また、図6の(a),(b)に示すように、容器回動軸421bが、イースト容器421aの容器本体420aの開口部の外形よりも内側、かつ、容器本体420aの底部よりも上方(開口部側)に配置される。このような構成とすることでイースト容器421aが傾倒するときの回動半径が小さくなる。したがって、第一の具材投入手段421を小さくでき、ひいては、具材容器42を小型化できる。
【0043】
イースト投入レバー62aにおける押下端621aの押し下げが解除されると、傾倒規制板421cは、コイルばね431(図8参照)によってイースト容器421aを押し上げる方向に回動する。イースト容器421aは、開口部が上方を向いて正立状態になる。
【0044】
図12の(a)はイースト容器が傾倒していない状態の具材容器の下方を示す斜視図、(b)はイースト容器が傾倒した状態の具材容器の下方を示す斜視図である。
図10の(a)に示すイースト投入レバー62aの押下端621aが押し下げられていないとき、図12の(a)に示すように、イースト容器421aの下方に傾倒規制板421cが配置され、イースト容器421aは正立状態になっている。
図10の(b)に示すようにイースト投入レバー62aの押下端621aが押し下げられると、図12の(b)に示すように、傾倒規制板421cが下方に回動して底板426の落下孔426aに入り込みイースト容器421aから離反する。これによって、イースト容器421aは容器回動軸421b(図6の(a)参照)周りに回動して傾倒し、落下孔426aに入り込む。イースト容器421aの開口部は落下孔426aを通って下方を向く。したがって、イースト容器421aに保持されるドライイーストA1(図3参照)は底板426の下方に落下する。図3に示すように、具材容器42がパン焼成容器41の上方に取り付けられていると、ドライイーストA1はパン焼成容器41の内部に落下投入される。
【0045】
このように、具材容器42は、イースト投入レバー62aの押下端621aが押し下げられると、イースト容器421aが天面部42aに対して傾倒する。また、押下端621aの押し下げが解除されると、イースト容器421aは開口部が上方を向いて正立状態になる。
【0046】
図13は、第一の具材投入手段及び第二の具材投入手段を操作する具材投入操作機構の斜視図である。
図13に示すように、本実施例の加熱調理器10の本体1には具材投入操作機構47が備わっている。具材投入操作機構47は、第一の具材投入手段421を操作する第一具材投入操作機構47aと、第二の具材投入手段422を操作する第二具材投入操作機構47bを有する。
【0047】
第一具材投入操作機構47aは、第一プッシュロッド470aと、第一ソレノイド471aと、第一復帰ばね472aと、第一リンク部材473aと、アーム部材(第一押下アーム474a)と、を有する。第一プッシュロッド470aは、本体1に対して上下動可能に備わる。第一プッシュロッド470aの下端には第一リンク部材473aが回動自在に取り付けられている。第一リンク部材473aは、一端が第一プッシュロッド470aに取り付けられ、他端が第一ソレノイド471aに連結される。また、第一リンク部材473aは一端と他端の間が回動軸で回動自在に支持される。
【0048】
第一復帰ばね472aは、第一ソレノイド471aと連結される他端を上方に引き付けるように第一リンク部材473aを付勢する。第一リンク部材473aは、第一復帰ばね472aによって他端が上方に引き付けられると、第一プッシュロッド470aが接続される一端が下方に変位して第一プッシュロッド470aを下方に変位させる。
通電された第一ソレノイド471aが第一リンク部材473aの他端を下方に引き付けると、第一リンク部材473aにおいて第一プッシュロッド470aが接続される一端が上方に変位する。これによって第一プッシュロッド470aが上方に変位する。
【0049】
このように、第一ソレノイド471aに通電されると第一プッシュロッド470aが上方に変位し、第一ソレノイド471aへの通電が停止すると第一プッシュロッド470aが下方に変位する。
第一プッシュロッド470aの上端に第一押下アーム474aが連結される。第一押下アーム474aは、第一プッシュロッド470aの上方への変位(上動)及び下方への変位(下動)を反転させるリンク機構を構成する。
また、本実施例の第一ソレノイド471aは、第一押下アーム474aを駆動するアクチュエータとして機能する。
【0050】
第一押下アーム474aの一端に第一プッシュロッド470aが連結される。第一押下アーム474aは、第一プッシュロッド470aが連結される一端と、他端と、の間が回動軸(図示せず)で回動自在に軸支される。第一プッシュロッド470aが上方に変位すると第一押下アーム474aの一端は上方に変位する。このとき、第一押下アーム474aは回動軸周りに回動して他端が下方に変位する。
【0051】
第一押下アーム474aの他端は、具材容器42の第一切欠部423aの上方に配置される。そして、第一押下アーム474aの他端が下方に変位したときにイースト投入レバー62aの押下端621aを押下する。図10の(b)に示すように、イースト投入レバー62aが押下されるとイースト容器421aが傾倒する。
このように、第一押下アーム474aは、第一プッシュロッド470aを介して第一ソレノイド471aで駆動してイースト投入レバー62aを押下する。
つまり、図13に示す第一具材投入操作機構47aは、第一ソレノイド471aの動作で、具材容器42のイースト容器421a(図10の(b)参照)を傾倒させる。そして、本実施例においては、傾倒規制板421cの係合爪430c(図8参照)と、イースト投入レバー62a(図10の(a)参照)と、第一押下アーム474aと、によって、支持面部430b(図10の(a)参照)を支持面回動軸421d(図10の(a)参照)周りに回動させる回動機構が構成される。
【0052】
図13に示すように、第二具材投入操作機構47bは、第二プッシュロッド470bと、第二ソレノイド471bと、第二復帰ばね472bと、第二リンク部材473bと、第二押下アーム474bと、を有する。第二具材投入操作機構47bは、第一具材投入操作機構47aと同等の構造を呈する。
第二具材投入操作機構47bは、第二ソレノイド471bの動作で第二プッシュロッド470bが上方に変位したときに、具材容器42の具材投入レバー62b(押下端621b)を押圧して第二の具材投入手段422が保持する食材A2(図3参照)をパン焼成容器41に落下させる。
【0053】
前記したように、加熱調理器10を制御する制御装置6(図1参照)は、パンの焼成時における練り工程でドライイーストA1(図3参照)をパン焼成容器41(図3参照)に落下投入する。
つまり、制御装置6は、練り工程における所定のタイミングで第一ソレノイド471aに指令を与えて第一プッシュロッド470aを上動させる。これによって、第一押下アーム474aがイースト投入レバー62aの押下端621aを押下し、イースト容器421aが傾倒する。そして、イースト容器421aに保持されているドライイーストA1がパン焼成容器41の広範囲に落下投入される。
なお、制御装置6は、練り工程における所定のタイミングで第二ソレノイド471bに指令を与えて第二プッシュロッド470bを上動させる。これによって、第二押下アーム474bが具材投入レバー62bの押下端621bを押下し、第二の具材投入手段422(図3参照)が保持する食材A2(図3参照)がパン焼成容器41に落下投入される。
【0054】
図14は、押圧突起の機能を説明する図である。
図14に示すように、イースト容器421aには、容器回動軸421b周りに回動する係合爪420cが形成されている。図14に二点鎖線で示すように、係合爪420cは、イースト容器421aが傾倒するときに上昇する方向に回動する。また、イースト投入レバー62a(図10の(a)参照)が押圧されずに傾倒規制板421cが回動していない状態のとき、係合爪420cの下方に接するように押圧突起430eが配置される。押圧突起430eは、支持面部430b(イースト容器421aが載置される面)に対する角度θ1が90度より大きく形成されている(θ1>90度)。そして、イースト投入レバー62aの押下端621a(図10の(a)参照)が押圧されて傾倒規制板421cが回動するときに押圧突起430eが係合爪420cを下方から押圧して持ち上げるように構成される。
【0055】
図6の(a)に示すように、イースト容器421aは開口部側の上端が具材容器42の天面部42aに下方から当接する。例えば、乾燥したパン生地B(図3参照)がイースト容器421aの端部に付着してイースト容器421aの端部が天面部42aに固着すると、図10の(b)に示すように傾倒規制板421cの支持面部430bが下方に回動してもイースト容器421aが傾倒しない。イースト容器421aが傾倒しないと、イースト容器421aが保持しているドライイーストA1(図3参照)がパン焼成容器41(図3参照)に落下しない。
【0056】
図14に示すように、傾倒規制板421cが回動するときに押圧突起430eが係合爪420cを下方から押圧して持ち上げる構成であれば、傾倒規制板421cの回動に応じてイースト容器421aを傾倒させる力が発生する。したがって、イースト容器421aの上端が天面部42aに固着した状態であっても傾倒規制板421cの回動に応じてイースト容器421aを傾倒させることができる。これによって、イースト容器421aに保持されるドライイーストA1(図3参照)がパン焼成容器41(図3参照)に落下しないという不具合の発生が回避される。
【0057】
本実施例の加熱調理器10は、図1に示すようにベーカリー手段40を備えてパンの焼成が可能に構成されている。図3に示すように、ベーカリー手段40は具材容器42を備える。図4に示すように、具材容器42はドライイーストA1を保持する第一の具材投入手段421を備え、パン焼成容器41にドライイーストA1を投入可能となっている。
図10の(b)に示すように、第一の具材投入手段421は、ドライイーストA1(図3参照)を保持するイースト容器421aが傾倒する。そして、イースト容器421aに保持されるドライイーストA1は、イースト容器421aの傾倒に応じて上端の開口部から落下する。
イースト容器421aは上端部が大きく開口している。したがって、ドライイーストA1はパン焼成容器41内のパン生地B(図3参照)の上部表面全体に落下し、前記した練り工程においてパン生地BとドライイーストA1とが効率よく混ぜ合わせられる。また、ドライイーストA1が吸湿して大きな塊状になっても全てのドライイーストA1がパン焼成容器41に落下投入される。このため、パン焼成容器41に投入されるドライイーストA1が不足するという事象の発生は防止される。
【0058】
また、図10の(a)に示すように、イースト容器421aは傾倒規制板421cの支持面部430bに支持される。そして、イースト容器421aは、イースト投入レバー62aの押下端621aが押し下げられて支持面部430bが下方に回動したときに自重で傾倒する。
また、図13に示すように、押下端621aは第一ソレノイド471aで駆動する第一押下アーム474aで押し下げられる。そして、傾倒規制板421cの支持面部430bは、イースト容器421aの傾倒よりも速く回動する。したがって、傾倒するイースト容器421aは下方への回動が終了した状態の支持面部430bに衝突する。このとき、イースト容器421aは支持面部430bとの衝突でバウンドする。このようなバウンドは数回に亘って発生する。例えば、イースト容器421aに保持されるドライイーストA1(図3参照)の一部がイースト容器421aに固着していてもバウンドによる衝撃で振り落とされる。このため、ドライイーストA1はイースト容器421aに残留することなく全てがパン焼成容器41(図3参照)に投入される。このように、本実施例の具材容器42は、第一の具材投入手段421におけるドライイーストA1の残留を効果的に防止できる。
【0059】
また、図14に示すように、傾倒規制板421cは押圧突起430eを有する。押圧突起430eは、傾倒規制板421cが回動するときにイースト容器421aの係合爪420cを下方から押圧して持ち上げる。係合爪420cが持ち上がるとイースト容器421aが傾倒する。例えば、イースト容器421aの上端部が天面部42a(図6の(a)参照)に固着してイースト容器421aが自重で傾倒できない状態であっても、イースト容器421aを傾倒させる力が生じる。この力によってイースト容器421aと天面部42aの固着が解消すれば、イースト容器421aは自重で傾倒する。
本実施例の具材容器42は、自重で傾倒できない状態のイースト容器421aを傾倒させることができ、ドライイーストA1(図3参照)がパン焼成容器41に投入されないという不具合の発生を防止できる。
【0060】
また、図6の(a)に示すように、本実施例のイースト容器421aは底面に開口を有さない。したがって、高湿な環境でパンの焼成がタイマー予約され、ドライイーストA1(図3参照)が長時間に亘ってイースト容器421aに保持される状態であっても、イースト容器421aへの高湿な空気の流入が抑制される。このように、本実施例のイースト容器421aは、ドライイーストA1が吸湿しにくい構造になっている。
【0061】
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではない。例えば、前記した実施例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
【0062】
例えば、図10の(a),(b)に示すように、本実施例のイースト投入レバー62aは、傾倒規制板421cを回動させ、イースト容器421aは、傾倒規制板421cが回動したときに自重で傾倒するように構成されている。このような構成に限定されず、イースト投入レバー62aがイースト容器421aを傾倒させる構成であってもよい。この場合、傾倒規制板421cが不要になり、具材容器42の構造を簡素化できる。
【0063】
また、第二の具材投入手段422についても、図示しない容器が傾倒して、レーズンなどの食材A2(図3参照)がパン焼成容器41(図3参照)に落下投入される構成であってもよい。
【0064】
この他、本発明は、前記した実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0065】
例えば、本実施例では、図6の(a)に示すイースト容器421aは自重で容器回動軸421b周りに回動する構成とした。
この構成に替わり、図示しない付勢手段(ばね等)がイースト容器421aを付勢して回動する構成であってもよい。
又は、図示しないアクチュエータによってイースト容器421aが回動する構成であってもよい。
【符号の説明】
【0066】
1 本体
6 制御装置
10 加熱調理器
40 ベーカリー手段(調理手段)
41 パン焼成容器(加熱容器)
42 具材容器
62a イースト投入レバー(レバー部材)
421 第一の具材投入手段(具材投入手段)
421a イースト容器(保持容器)
421b 容器回動軸(第2の回動軸)
421d 支持面回動軸(第1の回動軸)
430b 支持面部
430c 係合爪(係合部材,回動機構)
471a 第一ソレノイド(アクチュエータ)
474a 第一押下アーム(アーム部材,回動機構)
A1 ドライイースト(具材)
B パン生地
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
図11
図12
図13
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