(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6192267
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】心電計及びその設定方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/0402 20060101AFI20170828BHJP
A61B 5/0452 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
A61B5/04 310A
A61B5/04 312C
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-178488(P2012-178488)
(22)【出願日】2012年8月10日
(65)【公開番号】特開2014-33935(P2014-33935A)
(43)【公開日】2014年2月24日
【審査請求日】2015年7月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000112602
【氏名又は名称】フクダ電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105050
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲田 公一
(72)【発明者】
【氏名】山田 剛
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 健一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 恒生
(72)【発明者】
【氏名】嶋井 洋介
(72)【発明者】
【氏名】後藤 仁
【審査官】
永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】
特開平06−181892(JP,A)
【文献】
特開平11−235334(JP,A)
【文献】
特開2004−305562(JP,A)
【文献】
特開2007−215642(JP,A)
【文献】
特開2008−168074(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0054296(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/04 − 5/0472
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定画面を表示する表示部と、ユーザからの設定情報を入力する入力部と、設定情報を記憶する記憶部と、を有する心電計であって、
前記表示部は、既に登録されている12誘導検査、不整脈検査、リズム計測検査、マスターテスト検査及び又は負荷後検査を複数の基本検査モード名として表示するとともに、前記複数の基本検査モード名の中でユーザにより選択された基本検査モードに関する、一連の設定情報を表示し、
前記記憶部は、前記表示部に表示された設定情報から前記入力部を用いてユーザにより変更された設定情報を含む一連の設定情報を、ユーザにより作成された新たな検査モード名に紐付けて記憶し、
前記表示部は、さらに、前記新たな検査モード名に付随させて、当該新たな検査モード名の検査が属する基本検査モード名を表す識別マーク、或いは当該新たな検査モード名の検査が属する基本検査モード名を識別するための色やボタン形状を表示する、
心電計。
【請求項2】
前記記憶部には、
複数の基本検査モードと、
各基本検査モードに属する単数又は複数の検査モードと、
各検査モードに紐付けられた一連の設定情報と、
が記憶され、
前記一連の設定情報は、前記各検査モード単位で変更可能である、
請求項1に記載の心電計。
【請求項3】
同一の基本検査モード内においては、重複する新たな検査モード名の存在を許可せず、
異なる基本検査モード間においては、重複する新たな検査モード名の存在を許可する、
請求項1又は請求項2に記載の心電計。
【請求項4】
心電計により行われる心電計の設定方法であって、
既に登録されている12誘導検査、不整脈検査、リズム計測検査、マスターテスト検査及び又は負荷後検査を複数の基本検査モード名として表示するステップと、
前記複数の基本検査モード名の中でユーザにより選択された基本検査モードに関する、一連の設定情報を表示するステップと、
前記表示された設定情報からユーザにより変更された設定情報を含む一連の設定情報を、ユーザにより作成された新たな検査モード名に紐付けて記憶するステップと、
を含み、
さらに、前記新たな検査モード名を表示する際には、前記新たな検査モード名に付随させて、当該新たな検査モード名の検査が属する基本検査モード名を表す識別マーク、或いは当該新たな検査モード名の検査が属する基本検査モード名を識別するための色やボタン形状を表示する、
心電計の設定方法。
【請求項5】
同一の基本検査モード内においては、重複する新たな検査モード名の存在を許可せず、
異なる基本検査モード間においては、重複する新たな検査モード名の存在を許可する、
請求項4に記載の心電計の設定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、心電図を得る心電計及びその設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、心臓疾患の診断指標として、心電図が広く用いられている。心電図は、心臓の電気的な活動を体表面で検出し、それを心電波形として表したものである。この心電波形(心電図)を解析することで、心臓の活動に関する様々な情報を得ることができる。
【0003】
近年では、心電図をデータ化して記録するデジタル心電計の開発により、コンピュータを用いて心電図を自動解析することが可能になり、心電図から得られる様々なパラメータについて検討がなされている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
また、一つの心電計で複数の検査(例えば、12誘導検査、不整脈検査、リズム計測検査、マスターテスト検査など)を行うことができるものもある。このような複数の検査を行うことができる心電計では、一般に、タッチパネルや操作スイッチなどによって、これから行おうとする検査の種類の選択や、検査内容の設定、検査結果の出力方法の設定、を行うことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−116207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来、12誘導心電図は、検査室で行っていたが、近年では、救急の現場においても12誘導検査が有用であるとの報告がなされている。実際に、病院に到着する前に、救急車の中で12誘導心電図を記録し、病院へそのデータ伝送し、病院到着後、すぐに手術等の治療を行うケースが増えている。
【0007】
ここで、救急の現場と、検査室とでは、同じ12誘導検査でも、やり方、手順が違っており、救急の現場では、検査室での心電計の設定(記録時間等)をそのまま使うことができない。
【0008】
具体的に説明する。救急(緊急事態)の場合は、重症度の高い患者が運ばれるため、解析に必要な所定の時間(例えば10秒間)の安定したデータを短時間のうちに取得することが難しい。なぜなら、患者自身の動きによる体動や他の医療機器からのノイズ、患者への処置によるノイズがあるためである。このようなノイズがあるため、医療従事者が安定した心電図データの範囲を決め、心電計に解析させることは、慌しい救急の現場では困難である。そのため、救急で処置している間、心電図データを取得し続ける長時間の記録が要望されている。長時間の記録ができれば、後から安定した心電図データの範囲を決め、心電計に解析させることができる。また、長時間の記録ができれば、患者の急変にも対応できる。
【0009】
一方、検査室の場合は、重症度の高い患者ではないため、解析に必要な所定の時間(例えば10秒間)の安定したデータを短時間のうちに取得することができる。患者自身の動きによる体動や他の医療機器からのノイズ、患者への処置によるノイズがないためである。そのため、医療従事者がその場で安定した心電図データの範囲を決め、心電計に解析させることができる。
【0010】
また、心電計は、検査室で使用するだけでなく、上記のように救急の現場やさらには病棟等で使用するようになってきたため、今までの機器単体による心電図記録だけでなく、データ転送により電子カルテなどの院内システムとの連携を行い、総合的に患者の情報を統合することが可能となっている。心電計の機能は、検査室用の機能だけでなく、あらゆる環境に対応できるよう、いろいろな設定が必要になった。しかしあらゆる環境に対応できるような設定を設けたため、熟練の者(設定の構造をよく理解している者)しか、設定変更を行うことが困難となってきている。
【0011】
また、従来は院内の各部所(検査室、病棟、救急等)に置かれた医療機器を使用していたが、近年は院内のME機器の管理部門が集中的に医療機器を管理するようになっており、そのため、各部所に対し、必要に応じて管理部門から医療機器の貸し出しを行うようになっている。心電計についても同様である。つまり、病棟で使われていた心電計が、翌日には救急で使われることがあり、そのたびに心電計の設定を病棟用から救急用に変更する必要がある。
【0012】
このように、心電計が使われる場所が変わる度に、毎回設定を変更するのは、非常に煩雑である。また、緊急で心電計を使用する場合には、設定変更をするための時間を確保できない場合も想定される。
【0013】
このような背景の下、心電計には各部所に適した設定に素早く切り換えられるような機能が求められている。
【0014】
本発明の目的は、設定の手間を低減し、使い勝手の良い心電計及びその設定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の心電計の一つの態様は、
設定画面を表示する表示部と、ユーザからの設定情報を入力する入力部と、設定情報を記憶する記憶部と、を有する心電計であって、
前記表示部は、既に登録されている
12誘導検査、不整脈検査、リズム計測検査、マスターテスト検査及び又は負荷後検査を複数の基本検査モード名
として表示するとともに、前記複数の基本検査モード名の中でユーザにより選択された基本検査モードに関する、一連の設定情報を表示し、
前記記憶部は、前記表示部に表示された設定情報から前記入力部を用いてユーザにより変更された設定情報を含む一連の設定情報を、ユーザにより作成された新たな検査モード名に紐付けて記憶し、
前記表示部は、さらに、前記新たな検査モード名に付随させて、当該新たな検査モード名の検査が属する基本検査モード
名を表す識別マーク、或いは当該新たな検査モード名の検査が属する基本検査モード
名を識別するための色やボタン形状を表示する。
【0016】
本発明の心電計の設定方法の一つの態様は、
心電計により行われる心電計の設定方法であって、
既に登録されている
12誘導検査、不整脈検査、リズム計測検査、マスターテスト検査及び又は負荷後検査を複数の基本検査モード名
として表示するステップと、
前記複数の基本検査モード名の中でユーザにより選択された基本検査モードに関する、一連の設定情報を表示するステップと、
前記表示された設定情報からユーザにより変更された設定情報を含む一連の設定情報を、ユーザにより作成された新たな検査モード名に紐付けて記憶するステップと、
を含み、
さらに、前記新たな検査モード名を表示する際には、前記新たな検査モード名に付随させて、当該新たな検査モード名の検査が属する基本検査モード
名を表す識別マーク、或いは当該新たな検査モード名の検査が属する基本検査モード
名を識別するための色やボタン形状を表示する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、心電計が使われる場所や、ユーザが変わる度に、毎回設定を変更しなくても済むようになるので、設定の手間を低減し、より使い勝手の良い心電計を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図3】タッチパネルに表示されるメニュー画面を示す図
【
図5】「検査位置変更」のタブがタップされた状態の画面を示す図
【
図6】「新規検査作成」のタブがタップされた状態の画面を示す図
【
図7】新規検査名として「病棟」を、登録検査選択として「12誘導検査」を入力した例を示す図
【
図10】「結果表示」の設定を行うための画面を示す図
【
図11】「時系列比較」の設定を行うための画面を示す図
【
図12】「ファイル」の設定を行うための画面を示す図
【
図14】「記録インターバル」の設定を行うための画面を示す図
【
図15】「フィルタ」の設定を行うための画面を示す図
【
図16】「12誘導自動記録」における「全般」の設定を行うための画面を示す図
【
図17】「12誘導自動記録」における「波形レポート」の設定を行うための画面を示す図
【
図18】「12誘導自動記録」における「結果レポート」の設定を行うための画面を示す図
【
図19】「12誘導自動記録」における「自動延長機能」の設定を行うための画面を示す図
【
図20】実施の形態における心電計100によって行われる設定のイメージを示す図
【
図21】本実施の形態により許可されない、同一の基本検査モードに重複する検査モード名が存在する例を示す図
【
図22】本実施の形態により許可される、異なる基本検査モード間に重複する検査モード名が存在する例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
<概略構成>
図1は、本実施の形態の心電計の外観構成を示す斜視図である。心電計100は、本体部110と、表示部120と、から構成されている。本体部110には、入力キー104やプリンタ部105が設けられている。表示部120にはタッチパネル121が設けられている。
【0023】
本実施の形態の場合、タッチパネル121のサイズは、15インチとなっている。15インチのサイズは、概ねA4の用紙サイズに相当する。これにより、本実施の形態の心電計100では、A4サイズの用紙に記録したのと同様のレイアウト及び大きさの心電波形を、タッチパネル121上で見ることができるようになる。
【0024】
図2は、心電計100の要部構成を示すブロック図である。本体部110は、演算部101、測定部102、記憶部103、入力キー104及びプリンタ部105を有する。
【0025】
演算部101は、心電図データ処理プログラムを実行することにより、心電波形の形成、及び、心電波形の解析などを行う。また、演算部101は、心電図データ処理プログラムの実行開始、実行停止及び実行条件(閾値など)設定、測定部102などの各種計測機器制御、タッチパネル121やプリンタ部105などの各種周辺機器制御を、入力コマンドに従って行う。
【0026】
測定部102は、被検者(つまり、心電図計測の対象者)に装着される電極部に接続されており、電極部から入力される測定電圧に対して増幅処理などを施し、処理後の測定電圧を演算部101に出力する。因みに、測定部102には、通常、四肢用電極部及び胸部用電極部が接続されており、標準12誘導心電図(以下、単に「12誘導心電図」という)を得るために必要な電圧が入力される。
【0027】
記憶部103は、ハードディスクドライブや半導体メモリなどにより構成される。記憶部103は、演算部101により得られた心電波形のデータ及びその解析データを記憶する。また、記憶部103は、測定部102から出力される測定データも記憶しておく。
【0028】
さらに、記憶部103には、タッチパネル121又は入力キー104からユーザによって入力された、心電計100の設定データも記憶される。心電計100は、記憶部103に記憶された設定データに基づいて動作する。
【0029】
タッチパネル121には、メニュー画面や各種の設定画面が表示され、ユーザは、タッチパネル121をタッチ操作することで、メニューの選択や各種の設定を行うことができるようになっている。また、タッチパネル121には、演算部101により得られた心電波形及び解析結果などが表示される。
【0030】
プリンタ部105は、レーザ式やサーマルヘッド式などのプリンタであり、演算部101により得られた心電波形及び解析結果などを、ユーザによる指示に従ってプリントする。
【0031】
<設定>
次に、本実施の形態における心電計100の設定について説明する。主に、新規の検査登録の設定について説明する。
【0032】
図3は、タッチパネル121に表示されるメニュー画面を示す。メニュー画面には、複数の項目が含まれており、ユーザがそのうちの1つの項目をタップすると、その項目に関連する画面が続いて表示される。メニュー画面で表示される項目には、「機能設定」の項目が含まれている。「機能設定」の項目がタップされると、タッチパネル121に、
図4に示す画面が表示される。
【0033】
図4は、設定一覧画面を示す。ユーザは、設定一覧の中から、設定したい項目をタップする。設定一覧画面で表示される項目には、「検査登録」の項目が含まれている。「検査登録」の項目がタップされると、
図5に示す画面が表示される。
【0034】
ユーザは、
図5及び続く
図6、
図7の検査登録画面を用いながら、既に登録されている検査一覧の画面を変更したり、新たな検査を登録できるようになっている。
【0035】
図5の画面は、「検査位置変更」のタブがタップされた状態の画面を示す。ユーザは、検査一覧の中の1つの検査項目をタップした状態で、十字キーを操作すれば、タップされた検査項目の位置を移動させることができる。
【0036】
図6の画面は、「新規検査作成」のタブがタップされた状態の画面を示し、新規検査名の入力欄と、新規登録するためにベースとする検査を選択する選択欄(「登録検査選択」)とが表示される。
【0037】
図7の画面は、新規検査名として「病棟」を、登録検査選択として「12誘導検査」を入力した例を示している。このような新規検査を登録すると、
図7の検査一覧に示す通り、新規登録された検査名「病棟」が検査一覧に追加される。なお、検査一覧の検査名には、ベースとなっている検査を示す識別マーク130が付随されて表示される。これにより、新規登録された検査がどの検査(基本検査モード)をベースとしているかを一目で認識できるようになる。なお、識別マーク130は、文字であってもよく、要はベースとなっている検査を示すことができるものであればよい。例えば、検査名を、ベースとなっている検査を示す色や形状を用いて表示するようにしてもよい。
【0038】
図8〜
図19は、各検査に紐付けられて記憶される一連の設定情報を設定するための、設定画面を示す。
【0039】
図8は、「全般」の設定を行うための画面を示す。
図9は、「誘導」の設定を行うための画面を示す。
図10は、「結果表示」の設定を行うための画面を示す。
図11は、「時系列比較」の設定を行うための画面を示す。
図12は、「ファイル」の設定を行うための画面を示す。
図13は、「画面」の設定を行うための画面を示す。
図14は、「記録インターバル」の設定を行うための画面を示す。
図15は、「フィルタ」の設定を行うための画面を示す。
【0040】
図16、
図17、
図18、
図19は、それぞれ、「12誘導自動記録」における、「全般」の設定、「波形レポート」の設定、「結果レポート」の設定、「自動延長機能」の設定、を行うための画面を示す。
【0041】
本実施の形態における心電計100によって行われる設定のイメージは、
図20に示すようになる。
【0042】
新規の検査モードを登録する場合、心電計100は、既存の検査モード(例えば図の「12誘導検査」)の設定情報に加えて、ユーザにより新たに設定された新規の検査モード(例えば図の「病棟」、「検査室」)の設定情報を当該検査モードに紐付けて記憶部103に記憶する。
【0043】
具体的には、タッチパネル121には、ベースとなる既存の検査モード(例えば図の「12誘導検査」)に紐付けられた一連の設定情報が順次表示され、ユーザはタッチパネル121に表示された設定情報を変更し、この変更された設定情報を含む一連の設定情報を、新規の検査モード(例えば
図20の「病棟」や「検査室」)に紐付けて記憶部103に記憶する。
【0044】
ここで、記憶部103には、複数の基本検査モード(例えば「12誘導検査」、「不整脈検査」、「リズム計測検査」、「マスターテスト検査」、「負荷後検査」など)と、各基本検査モードに属する単数又は複数の検査モード(例えば
図20の「病棟」、「検査室」など)と、各検査モードに紐付けられた一連の設定情報と、が記憶され、この一連の設定情報は、各検査モード単位で変更可能とされている。
【0045】
本実施の形態によれば、既存の検査モード(例えば
図20の「12誘導検査」)の設定情報に加えて、ユーザにより新たに設定された新規の検査モード(例えば
図20の「病棟」、「検査室」)の設定情報を当該検査モードに紐付けて記憶部103に記憶したことにより、心電計が使われる場所や、ユーザが変わる度に、毎回設定を変更しなくても済むようになる。この結果、設定の手間を低減し、より使い勝手の良い心電計100を実現できる。
【0046】
また、既に登録されている検査モードの設定情報をベースにして、それを変更することで、新規の検査モードの設定情報を作成するようにしたので、新規の検査モードの設定情報を容易に作成できる。例えば、すでに登録されている図の「病棟」検査モードの設定情報をベースにして、新規の「西3F病棟」検査モードの設定情報を容易に作成できる。
【0047】
さらに、検査モード名に付随させて、検査モードが属する基本検査モードを表す識別マーク130を表示するようにしたので、ユーザは、基本検査モードが何であるかを容易に認識できるようになる。
【0048】
因みに、本実施の形態においては、同一の基本検査モード内においては、重複する検査モード名の存在を許可せず、異なる基本検査モード間においては、重複する検査モード名の存在を許可するようになっている。例えば、
図21のように、同一の基本検査モード(図の場合、「12誘導検査」)に重複する検査モード名(図の場合、「病棟」)が存在することは許可しない。一方で、
図22のように、異なる基本検査モード間(図の場合、「12誘導検査」と「リズム計測検査」)に重複する検査モード名(図の場合、「病棟」)が存在することは許可する。
【0049】
なお、上述の実施の形態では、タッチパネル121を採用したが、これに限らず、表示部と入力部が分かれて構成されていてもよい。例えば、上述の実施の形態のような画像を表示部に表示し、マウスカーソルを用いて各項目を選択してもよい。
【0050】
以上、本発明の実施の形態について説明した。なお、以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されない。つまり、上記実施の形態において説明した装置の構成および動作は例であり、これらを本発明の範囲において部分的に変更、追加および削除できることは明らかである。
【符号の説明】
【0051】
100 心電計
101 演算部
102 測定部
103 記憶部
104 入力キー
105 プリンタ部
110 本体部
120 表示部
121 タッチパネル
130 識別マーク