【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、請求項1記載の方法、及び請求項9記載の支持ロッド保持配列によって達成される。
【0008】
したがって、上記方法に関して、以下のステップにより高められる:
・実質的に円形の風車のハブインタフェースに対するインタフェース部を備えた複数の支持ロッドを、支持ロッドの間に間隙が存在するように組み立て、
・第1の繊維であって、第1の繊維は、射出成形材料と物理的及び/又は化学的に適合性である第1の繊維を、間隙に配置し、
・円形の外面に沿って第1の成形ツールを配置し、円形の内面に沿って第2の成形ツールを配置し、
・射出成形材料が第1の繊維と結合するように、射出成形材料を処理する。
【0009】
円形の円形延長部に沿った支持ロッドの間に、間隙が存在し、これにより、好適には長手方向に関して互いに平行に整合させられた支持ロッドは、互いから離れて保持される。これらの間隙は、ロータブレードの本体を構成する射出成形材料、例えば樹脂を支持ロッドの間に導入することができるスペースとして働く。実質的に円形とは、最大直径と最小直径との差が30%までの範囲で変化する楕円形も含む。
【0010】
ロータブレードの長手方向で所望の安定性を提供するために、繊維が間隙内に充填される。この場合、支持ロッドは、第1に、支持ロッドの間の第1の繊維のための支持体として働き、第2に、ハブに対するインタフェース部のための一種の保持構造として働く。つまり、繊維は、成形プロセスの間、支持ロッドによって所定の位置に保持され、これは、射出成形材料が処理される、つまり活性化される間、繊維の向きが保たれることを保証する。
【0011】
これは、射出成形材料が成形プロセスにおいて繊維と直接に結合することを意味する。このような直接の結合は、特に望まれる。なぜならば、既に前もって成形プロセスが行われた繊維は、より高価であり、このようなプレパッケージと、後から射出される射出成形材料の残りとの相互接続は、確立するのがより困難であり、概してより弱いからである。したがって、このような予め射出成形されていない繊維は、より安価に供給され、また驚くべきことに製造プロセスにおいて著しくより容易に取り扱うことができるので、最も好ましいと結論づけることができる。
【0012】
射出成形材料、好適には樹脂と、繊維とは、互いに物理的及び/又は化学的に適合性であり、これは、繊維と射出成形材料との間の堅固な結合が可能であり、かつ繊維強化プラスチック合成物が、射出成形材料の処理プロセスの結果として得られることを意味する。これに関して、射出成形材料は、成形ツールの間で射出されてよいが、真空によってこのスペース内に吸い込まれてもよいか、又は実際には例えばいわゆるプリプレグ(射出成形材料によって既に浸潤された繊維)を使用することによって既に所定の位置に配置されていてよい。いずれの場合にも、射出成形材料は、繊維の間に移動しかつ次いで繊維と堅固に結合するために硬化させられるよう、十分に液体に形成されている。
【0013】
支持ロッドの間における、ひいては支持ロッドのインタフェース部に沿った繊維の整合は、インタフェース部との繊維プラスチック複合材の極めて安定した結合を提供し、これにより、ロータブレードの作動において強い力に耐えることができる。つまり、特に、根元端部の楕円化を、問題なく回避することができる。
【0014】
第1及び第2の成形ツールは、ソリッドフォームを有してよく、例えば、形成される風車ロータブレード(又は実際にはその根元端部のみ)の内面及び外面に対応した表面形状を備えた金属シェルとして構成されていてよい。しかしながら、成形ツールのうちの少なくとも一方は、空気及び射出成形材料に対して密のバッグとして実現されてもよく、このバッグを、圧力及び/又は真空によって膨張させることができ、これにより、バッグは、円形の各々の面に対して堅固に押し付けられる。第1及び第2の成形ツールの延長部は、ロータブレードの根元端部の外面及び内面を制限する。
【0015】
言い換えれば、支持ロッドと、支持ロッドの間の繊維とは一緒に、円形に沿って配置され、ロータブレードの根元端部を形成するために働くインサート成形プロセスを受ける。これに関して、根元端部は好適には一体に、つまり完全に円形の構造体として製造されることに注意すべきである。しかしながら、「根元端部」という表現は、最終的に根元端部全体を形成するように根元端部の別の部分に組み付けられる根元端部の一部も指す。したがって、「円形」という表現は、円形の一部、例えば半円又は同様のものも指す。
【0016】
製造プロセスは、好適には、各支持ロッドの第1の長手方向端部においてインタフェース部が根元端部の本体から突出するようになっている。このようなインタフェース部は、概して、風車のハブのインタフェースへのロータブレードの取付けに適した接続手段(例えばブシュ)を含む。これらの接続手段はアクセス可能なままでなければならないか、又は製造プロセスの後に、例えば接続手段へのアクセス部を穿孔することによって、容易なアクセスが可能にされなければならない。
【0017】
本発明は、風車のロータブレードの根元部を製造するための支持ロッド保持配列にも関する。本発明によれば、このような支持ロッド保持配列は、
・支持ロッドの間に間隙が存在するように、実質的に円形の風車のハブインタフェースに対するインタフェース部を備えた複数の支持ロッドのアセンブリと、
・間隙における第1の繊維であって、第1の繊維は、射出成形材料と物理的及び/又は化学的に適合性である、第1の繊維と、
・実質的に円形に支持ロッドを保持する保持装置と、を備える。
【0018】
基本的に、支持ロッド保持配列は、支持ロッドと、支持ロッドの間の間隙における第1の繊維と、支持ロッド、ひいては、間接的に第1の繊維を円形に保持するために働く保持装置とから形成されている。この保持装置は、上述のように、インサート成形プロセスのために必要である。
【0019】
これにより、保持装置は、支持ロッドを所定の位置に保つために、指定されたように働く、支持ツールとして実現することができる。このような支持ツールの特に好適な実施の形態は、以下の記載に関連して明らかになるであろう。しかしながら、保持装置は、第1及び又は第2の成形ツール、又は、実際には、あらゆるその他の付加的な成形ツールを含んでいてもよい。このような場合、各々の成形ツールは、例えば接着剤などの付加的な固定手段によって助けられながら、成形ツールの内側形状又は外側形状に沿って支持ロッドを整合させるために働く。
【0020】
最後に、本発明は、本発明による方法によって製造された風車のロータブレードの根元端部に関する。この場合、根元端部は、ロータブレード全体の一体の部分であってもよい。上記で概説したように、製造プロセスにかかる時間が短縮され、また、材料及び経費にかかるコストが削減されるということの他に、このような根元端部が特に安定するように製造することができる。
【0021】
発明の特に有利な実施の形態及び特徴は、以下の説明において示されるように、従属請求項によって提供される。この場合、方法に関して示される特徴は、支持ロッド保持配列に関して実現されてもよく、また、その逆であってもよい。
【0022】
好適には、円形の外面と第1の成形ツールとの間のスペース及び/又は円形の内面と第2の成形ツールとの間のスペースは、射出成形材料と物理的及び/又は化学的に適合性の第2の繊維で充填される。最も好適には、第1の繊維及び第2の繊維は同じ材料から成り、このことは、これらの繊維をより適合性にする。第2の繊維は、概して、根元端部の付加的な強化として機能し、有利には、第1の繊維とは異なる方向に向きづけることができる。例えば、第2の繊維は、根元端部の周方向延びに沿って整合及び向き付けすることができる。これは、根元端部が成形ツールから取り出されたときに根元端部の楕円化を防止することを付加的に助けることができる特定の強化を提供する。言い換えれば、繊維は、強化プラスチック材料の内側領域に配置されているだけでなく、ほぼロータブレードの表面に達することもでき、その結果、ロータブレードの作動中、力に対するより強い抵抗を提供することができる。第2の繊維、例えば繊維マット(ガラス繊維マット)及び/又はロービングは、例えば真空によって成形ツールのいずれかに固定されてよい。
【0023】
第1の繊維がガラス繊維材料から成ると特に有利であることが分かっている。これは、成形プロセス後に極めて安定した複合材料を提供する。
【0024】
概して、第1の繊維は、様々な異なる方向に向けられていてよく、支持ロッドの間に緩く組み付けられただけの短繊維として使用されてよい。しかしながら、繊維は、実質的に1つの主方向に向けられた繊維を有する繊維ロービングから成ることが好ましい。このような繊維ロービングは、市場において容易に入手することができる標準的な材料である。繊維ロービングは、さらに、外側を繊維構造で包囲されていてよく、これにより、内側の方向づけられた繊維を備えた一種の管状構造が提供される。繊維の主方向は、支持ロッドの間の繊維の全て又はほとんどを容易に方向づけることを可能にする。また、繊維ロービングは、特定の予め設定された寸法で利用することができるという利点を有し、これにより、支持ロッドの間の間隙の寸法を、実際には、利用できる繊維ロービングの寸法に応じて選択することができる。
【0025】
繊維が、繊維ロービングの形態ではなく、短繊維の形態で供給されるとしても、繊維は実質的に1つの主方向に方向づけられていることが好ましい。概して、つまり繊維ロービングに関しても、主方向は好適には支持ロッドの長手方向軸線に対して平行である。これは、好適には長手方向の向きに関して平行に整合させられた支持ロッドが、繊維の向きの主方向をも提供することを意味する。つまり、支持ロッドは、繊維を最適に支持することができ、このような配列は、支持ロッドの間の間隙を完全にかつ適切に充填することを助ける。
【0026】
さらに、場合によっては、支持ロッドを充填エレメントによって包囲することが有効であり、この充填エレメントは好適には繊維及び/又はプラスチックチューブから成る。これは、例えば支持ロッドの金属表面の場合よりも繊維とより適合性の支持ロッドの表面を提供することによって、第1の繊維と支持ロッド(特にインタフェース部)との結合をより強くするのを助ける。
【0027】
上記で概説したように、支持ロッドを円形に整合させるために、保持装置を使用することが好ましい。これに関連して最も好適であるのは、支持ツールの使用であり、これにより、好適には、本発明による方法は、支持ロッドのインタフェース部を支持ツールに一時的に固定するステップであって、前記支持ツールは最も好適には根元フランジを有し、支持ロッドが根元フランジに固定される、ステップを有する。このような根元フランジは、好適には、支持ロッドが後で有する円形に対応する、実質的な円形を有する。根元フランジのこのような形状は、支持ロッドをフランジに円形に取り付けるための穴のような固定構造を配置することによって実現することもできる。実際には、支持ツールの根元フランジの幾何学的形状は、好適には、各々の根元端部が後で取り付けられる風車のハブの根元フランジの幾何学的形状に対応している。言い換えれば、支持ツールの根元フランジの幾何学的形状及び/又は固定構造の幾何学的形状は、指定された風車の根元フランジの幾何学的形状と合致する。
【0028】
本発明に関連する支持ロッドに関して、支持ロッドは、中空形状を有し、インタフェース部の反対側の外側長手方向端部において開放していることが好ましい。これにより、支持ロッドは、構造的に特に軽量であることができ、射出成形材料を支持ロッドの内部に導入することもできる。つまり、射出成形材料と支持ロッドとの間のより優れた接続又は結合効果を達成することができる。
【0029】
さらに、支持ロッドは好適には、ブシュなどのような根元端部、概して言えば、ハブに結合されたファスナを収容するためのインタフェースと、主要部とを有する。根元端部と主要部とは、移行領域を介して互いに結合されている。これにより、ハブに対する安定したインタフェースを形成するために、根元端部を特に安定させることができる一方、主要部は、必ずしも根元端部ほど安定していない。なぜならば、主要部は、製造プロセス中、まさに第1の繊維を保持するためだけに働くからである。
【0030】
このような場合、主要部は、好適には、移行領域において根元端部の内側に挿入されている。これは、別々に製造し、次いで移行領域において相互接続することができる両部分の確実な相互接続を提供する。
【0031】
根元端部は、ロータブレードの作動中に最大の荷重に耐える支持ロッドの部分であるので、根元端部は、好適には、少なくとも部分的に繊維材料に埋め込まれている。これは、第1の(及び第2の)繊維材料、及び射出成形材料とのより優れた結合を提供し、これにより、全てのこれらの複合材料と、根元端部との間の極めて確実な結合を達成することができる。これは、支持ロッドの根元端部を介してロータブレードからの力をハブに容易に伝達することができることを意味する。
【0032】
好適な実施の形態によれば、根元端部は、鋼、好適にはステンレス鋼から成り、かつ/又は主要部はアルミニウムから成る。このように、根元端部はやはり特に安定して形成されるのに対し、主要部は特に軽量であり、これは、一方ではできるだけ軽量であり、他方では必要なだけ安定したロータブレードを構成することを助ける。
【0033】
本発明のその他の課題及び特徴は、添付の図面に関連して考慮される以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、図面は、例示のためだけに描かれており、発明の範囲の定義として描かれているのではない。
【0034】
図面において、同じ参照符号は、全体を通じて同じ対象を示す。図面における対象は、必ずしも実寸で描かれていない。