特許第6192290号(P6192290)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6192290携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6192290
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20130101AFI20170828BHJP
   G06F 3/0486 20130101ALI20170828BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20170828BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   G06F3/0481 170
   G06F3/0486
   G06F3/0488
   H04M1/00 R
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-277096(P2012-277096)
(22)【出願日】2012年12月19日
(65)【公開番号】特開2013-127794(P2013-127794A)
(43)【公開日】2013年6月27日
【審査請求日】2015年12月18日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0137241
(32)【優先日】2011年12月19日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 善 花
(72)【発明者】
【氏名】姜 志 営
(72)【発明者】
【氏名】金 敬 和
(72)【発明者】
【氏名】申 東 俊
【審査官】 ▲高▼瀬 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−086519(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0100841(US,A1)
【文献】 特開2008−065554(JP,A)
【文献】 野沢 直樹 NAOKI NOZAWA,iPad Perfect Manual for iOS 4 初版,iPad Perfect Manual for iOS 4 初版,株式会社ソーテック社,2010年12月31日,第21頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0481
G06F 3/0486
G06F 3/0488
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチスクリーンを有する携帯端末機において、
ホーム画面の一つのページに表示されたアイコンへの第1タッチ入力のタッチスクリーンによる受信に対応して編集モードを活性化させる段階と、
タッチスクリーンの表示をホーム画面の他のページに移動させるための1回以上の第2タッチ入力を受信し、前記他のページの表示に移動させている間、前記第1タッチ入力により選択されたアイコンへのタッチがタッチスクリーン上において維持されている場合、前記タッチスクリーンに前記選択されたアイコンの表示を続けると共に、前記1回以上の第2タッチ入力分だけページ数の表示を変更した前記他のページを表示する段階と、
前記選択されたアイコンへの第1タッチ入力解除のタッチスクリーンによる受信に対応して前記選択されたアイコンの位置を前記第1タッチ入力が解除された時点において表示されている前記他のページに移動させる段階と、を有し、
前記タッチスクリーンに前記選択されたアイコンの表示を続ける段階は、前記タッチスクリーンに前記選択されたタッチ位置の移動を許容しながら前記選択されたアイコンの表示を続ける段階を含み、
前記他のページに移動させる段階は、前記選択されたアイコンへの第1タッチ入力解除のタッチスクリーンによる受信に対応して前記選択されたアイコンの位置を前記第1タッチ入力が解除された時点において表示されている位置に維持して前記他のページに移動させる段階を含み、
前記編集モードが活性化されると、前記ホーム画面の一つのページに表示された少なくとも一つのアイコンの位置が変更されることを特徴とするマルチタッチインタラクション提供方法。
【請求項2】
前記第1タッチ入力はロングタッチを含み、
前記第2タッチ入力は、前記ホーム画面におけるタッチ移動イベントであることを特徴とする請求項1に記載のマルチタッチインタラクション提供方法。
【請求項3】
前記第2タッチ入力が第1方向を示す場合にページ数表示が増加し、前記第2タッチ入力が前記第1方向と反対の第2方向を示す場合にページ数表示が減少することを特徴とする請求項1に記載のマルチタッチインタラクション提供方法。
【請求項4】
前記第2タッチ入力は、1つ以上のドラッグ及びフリックを含むことを特徴とする請求項に記載のマルチタッチインタラクション提供方法。
【請求項5】
携帯端末機であって、
第1タッチ入力及び第2タッチ入力を受信するタッチスクリーンと、
ホーム画面の一つのページに表示されたアイコンへの前記第1タッチ入力による選択を受信するタッチスクリーンに対応して編集モードを制御し、
表示されていたページから前記ホーム画面の他のページの表示へ移動させる1回以上の前記第2タッチ入力を受信し、前記第1タッチ入力により選択されたアイコンへのタッチが続いている場合、前記選択されたアイコンを表示し続けるように制御すると共に、前記1回以上の第2タッチ入力分だけページ数の表示を変更した前記他のページを表示するように制御し、
前記選択されたアイコンへの前記第1タッチ入力の解除を受信した場合、前記選択されたアイコンの位置を前記第1タッチ入力が解除された時点において表示されている前記他のページに移動させるように制御する制御部と、を有し、
前記制御部は
前記第1タッチ入力により選択されたアイコンへのタッチが続いている場合、前記選択されたタッチ位置の移動を許容しながら前記選択されたアイコンを表示し続けるように制御し、
前記選択されたアイコンへの前記第1タッチ入力の解除を受信した場合、前記選択されたアイコンの位置を前記第1タッチ入力が解除された時点において表示されている位置に維持して前記他のページに移動させるように制御し、
前記編集モードが活性化されると、前記ホーム画面の一つのページに表示された少なくとも一つのアイコンの位置を変更することを特徴とするマルチタッチインタラクション提供装置。
【請求項6】
前記第1タッチ入力はロングタッチを含み、
前記第2タッチ入力は、前記ホーム画面に発生したタッチ移動イベントであることを特徴とする請求項に記載のマルチタッチインタラクション提供装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第2タッチ入力が第1方向を示す場合にページ数表示を増加させ、前記第2タッチ入力が前記第1方向と反対の第2方向を示す場合にページ数表示を減少させることを特徴とする請求項に記載のマルチタッチインタラクション提供装置。
【請求項8】
前記第2タッチ入力は、1つ以上のドラッグ及びフリックを含み、第1タッチ入力がなされた地点と異なる領域になされることを特徴とする請求項に記載のマルチタッチインタラクション提供装置。
【請求項9】
携帯端末機に請求項1に記載のマルチタッチインタラクション提供方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチインタラクション提供方法及び装置に係り、特に携帯端末機を一層便利で且つ直観的に制御することができるマルチタッチインタラクションを提供する携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、情報通信技術と半導体技術などの目覚しい発展に伴い、携帯端末機の普及と利用が急速に進んでいる。これにより携帯端末機は現代人の必需品になった。携帯端末機は、音声通話やメッセージ送受信のような一般的な通信機能以外にも、テレビ視聴機能(例えば、DMB(Digital Multimedia Broadcasting)及びDVB(Digital Video Broadcasting)の移動放送)、音楽再生機能(例えば、MP3(MPEG Audio Layer−3)、写真撮影機能、データ通信機能、インターネット接続機能及び近距離無線通信機能などの多様な機能を提供している。
このように、携帯端末機が多様な機能を支援するに伴い、携帯端末機をより迅速で且つ便利に制御できる方法が要求されている。特に、タッチスクリーンを備える携帯端末機の増加に伴い、最近は、タッチインタラクションを利用して携帯端末機を一層便利で且つ直観的に制御できる方案が要求されている。しかし従来の方法及び装置は、これらの要求を満たさなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、前述したような従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、携帯端末機を一層便利で且つ直観的に制御できる携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法及び装置を提供することにある。
【0004】
本発明の他の目的は、順次に入力されるマルチタッチを個別入力で処理できる携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法及び装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、第1タッチ入力を通じて特定オブジェクトを選択し、選択されたオブジェクトと関連する機能を第2タッチ入力を通じて実行できる携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための本発明の好ましい実施例によるタッチスクリーンを有する携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法は、タッチスクリーンを有する携帯端末機において、ホーム画面の一つのページに表示されたアイコンへの第1タッチ入力のタッチスクリーンによる受信に対応して編集モードを活性化させる段階と、タッチスクリーンの表示をホーム画面の他のページに移動させるための第2タッチ入力を受信し、前記他のページ表示に移動させている間、前記第1タッチ入力により選択されたアイコンへのタッチがタッチスクリーン上において維持されている場合、前記タッチスクリーンは前記選択されたアイコンの表示を続ける段階と、前記選択されたアイコンへの第1タッチ入力解除のタッチスクリーンによる受信に対応して前記選択されたアイコンの位置を前記第1タッチ入力が解除された時点において表示されている前記他のページに移動させる段階と、を有することを特徴とする。
【0006】
上記目的を達成するためになされた、本発明の好ましい実施例による携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供装置は、第1タッチ入力及び第2タッチ入力を受信するタッチスクリーンと、ホーム画面上の一つのページに表示されたアイコンへの前記第1タッチ入力による選択を受信するタッチスクリーンに対応して編集モードを制御し、表示されていたページから前記ホーム画面の他のページの表示へ移動させる前記第2タッチ入力を受信し、前記第1タッチ入力が選択したアイコンへのタッチが続いている場合、前記選択したアイコンを表示し続けるよう制御し、前記選択したアイコンへの前記第1タッチ入力の解除を受信した場合、前記選択したアイコンの位置を前記第1タッチ入力が解除された時点において表示されている前記他のページに移動させるよう制御する制御部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施例による携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法及び装置は、例えば、第1タッチ入力を通じて第1機能を実行し、第1機能を実行している状態で第2タッチ入力を通じて第2機能を実行するので、時間差を持って入力されるマルチタッチを利用して携帯端末機を一層便利で且つ直観的に制御できる。これにより、本発明に係わる方法及び装置は、携帯端末機のユーザの便宜性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】は、本発明の実施例による携帯端末機の構成を概略的に示すブロック図である。
図2】は、本発明の実施例による携帯端末機の構成のうち制御部を詳しく示す図である。
図3】は、本発明の実施例による携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法を説明するための流れ図である。
図4】は、本発明の実施例によるマルチタッチインタラクションを通じてホーム画面からアイコンを移動する例を示す画面例示図である。
図5】は、本発明の実施例によるマルチタッチインタラクションを通じてホーム画面からアイコンを移動する例を示す画面例示図である。
図6】は、本発明の実施例によるマルチタッチインタラクションを通じてリスト画面でアイテムの配列を変更する例を示す画面例示図である。
図7】は、本発明の実施例によるマルチタッチインタラクションを通じて電子本画面でブックマーク機能を提供する例を示す画面例示図である。
図8】は、本発明の実施例によるマルチタッチインタラクションを通じて電子本画面でブックマーク機能を提供する例を示す画面例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の好ましい実施例を添付の図面を参照して詳しく説明する。この際、添付の図面において、同一の構成部材は、できるだけ同一の参照符号で示していることを留意しなければならない。なお、本発明の要旨を却って不明確にする恐れがある場合、公知機能及び構成に対する詳細な説明は省略する。
【0010】
なお、本明細書と図面に開示された本発明の実施例は、本発明の技術内容を容易に説明し、本発明の理解を助けるために特定の例を提示したものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。ここに開示された実施例以外にも本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であるということは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者には自明であろう。
【0011】
詳細な説明に先立って、本発明の実施例による携帯端末機は、タッチスクリーンを備え、マルチタッチを認識できるデバイスであって、個人情報端末機(PDA)、移動通信端末機、スマートホン(Smart Phone)、タブレット(Tablet)パソコン、テーブルトップ(Tabletop)、PMP(Portable_Multimedia_Player、携帯マルチメディアプレイヤ)、ノートパソコン等の何れかである。一方、本発明は、相対的に大きい、即ち、携帯が困難な画面を有するLFD(Large Format Display)、電子黒板、タッチモニター(Touch Monitor)等の電子機器にも適用できる。
【0012】
図1は、本発明の実施例による携帯端末機の構成を概略的に示すブロック図であり、図2は、本発明の実施例による携帯端末機の構成のうち制御部を詳しく示す図である。
図1及び図2を参照すれば、本発明の実施例による携帯端末機100は、タッチスクリーン130、格納部120、及び制御部110を含む。タッチスクリーン130は、表示パネル131及びタッチパネル132を含み、制御部110は、タッチ認識部111、機能処理部112及び画面出力部113を含む。
【0013】
タッチスクリーン130は、入力機能及び表示機能を実行する。このために、タッチスクリーン130は、表示パネル131及びタッチパネル132を含む。
【0014】
表示パネル131は、携帯端末機100の各種メニューを含めてユーザが入力した情報又はユーザに提供するための情報を表示する。例えば、表示パネル131は、携帯端末機100の利用による多様な画面、例えばページ方式のホーム画面、メッセージ作成画面、通話画面、リスト画面、コンテンツ(電子本)実行画面などを提供する。特に、本発明による表示パネル131は、時間差を持って入力されるマルチタッチインタラクションを通じて制御される多様な画面を提供する。前記多様な画面に対する説明は、図4乃至図8を参照して後述する。このような表示パネル131は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light Emitted Diode、有機発光ダイオード)、AMOLED(Active Matrix Organic Light Emitted Diode、アクティブマトリクス型有機発光ダイオード)等で形成される。
【0015】
タッチパネル132は、表示パネル131の前面に装着され、タッチ入力装置、例えばユーザの指又はスタイラス(Stylus)が接触する場合、タッチイベントを生成し、生成されたタッチイベントを制御部110に伝達する。詳細には、タッチパネル132は、タッチ入力装置の接触による物理量(例えば静電容量、抵抗値など)の変化を通じてタッチを認識し、タッチ位置情報を制御部110に伝達する。このようなタッチパネル132は、本発明の技術分野における通常の知識を有する者にとって自明なことなので、詳細な説明を省略する。
【0016】
格納部120は、本発明の実施例による機能動作に必要なプログラム及びユーザデータ等を格納する。例えば、格納部120は、携帯端末機100の全般的な動作を制御するプログラム及び携帯端末機100を起動するOS(Operating System)、携帯端末機100のその他オプション(選択的)機能、例えば、カメラ機能、音声再生機能、イメージ又は動画再生機能、近距離無線通信機能、に必要な応用プログラム及び複数のコンテンツ等を格納できる。また、格納部120は、タッチスクリーン130運用のためのキーマップ及びメニューマップ等を格納する。ここで、キーマップ、メニューマップは、それぞれ多様な形態で構成される。例えば、前記キーマップは、キーボードマップ、3×4キーマップ、クォティ(Qwerty)キーマップ等の何れかであり、現在活性化されている応用プログラムの運用制御のための制御キーマップになる。また、前記メニューマップは、現在活性化されている応用プログラム運用制御のためのメニューマップになる。
特に、本発明の実施例による格納部120は、時間差を持って入力されるマルチタッチインタラクションを認識し、認識されたマルチタッチインタラクションによって携帯端末機100の機能実行を制御する応用プログラムを含む。前記応用プログラムは、タッチイベントを認識するタッチ認識ルーチン、前記認識されたタッチイベントによる機能を処理する機能処理ルーチン及び前記機能処理による画面を出力する画面出力ルーチンを含む。
【0017】
制御部110は、携帯端末機100の全般的な動作及び携帯端末機100の内部ブロック間の信号フローを制御する。特に、本発明による制御部110は、時間差を持って入力されるマルチタッチインタラクションを認識し、それによる機能実行を制御する。このために、制御部110は、タッチ認識部111、機能処理部112及び画面出力部113を含む。
【0018】
タッチ認識部111は、タッチパネル132から入力される情報に基づいてタッチイベントの種類(タッチ(Touch)、タッチ解除、タップ(Tap)、ダブルタッチ、タッチ移動(ドラッグ(Drag)、又はフリック(Flick))、マルチタッチ、等)を認識する。ここで、前記タッチは、タッチパネルにユーザの指、スタイラス等が接触した状態を意味し、前記タッチ解除は、タッチパネルに対するタッチ入力装置の接触を解除することを意味する。
ここで、タップイベントは、タッチ後、或る一定時間以内にタッチを解除するタッチイベントを意味し、ダブルタッチは、前記タップイベントが連続して発生するタッチイベントを意味し、ロングタッチは、前記タッチを或る一定時間以上維持するタッチイベントを意味し、タッチ移動は、一方の地点をタッチした後、他方の地点に移動するタッチイベントを意味する。前記タッチ移動は、或る一定基準以下の速度で移動するドラッグ(Drag)イベントと、前記或る一定基準以上の速度で移動するフリック(flick)イベントを含む。前記マルチタッチは、少なくとも2個以上のタッチイベントが発生するタッチイベントを意味する。特に、本発明のタッチ認識部111は、時間差を持って入力されるマルチタッチを認識し、これを機能処理部112に伝達する。
【0019】
機能処理部112は、タッチ認識部111によって認識されたタッチイベントに対応する機能を実行する。特に、本発明による機能処理部112は、第1タッチ入力時に第1機能を実行し、前記第1機能が実行されている状態、即ち、第1タッチが維持されている状態で第2タッチが入力される場合、前記第2タッチに対応する第2機能を実行する。この際、前記第2機能は、第1タッチによって実行された第1機能と関連する機能である。
例えば、ホーム画面に含まれたアイコンの位置を変更しようとする場合、第1タッチは、アイコンを選択して編集モードに進入するロングタッチイベントになり、第2タッチは、ホーム画面の他のページが出力されるように要請するタッチ移動イベントになる。又は、リスト画面に含まれたアイテムの配列を変更しようとする場合、第1タッチ入力は、アイテムを選択して編集モードに進入するロングタッチイベントになり、第2タッチ入力は、リストをスクロールするタッチ移動イベントになる。又は、電子本コンテンツ実行画面にブックマーク機能を提供しようとする場合、第1タッチ入力は、ブックマークを挿入する特定ページを選択するロングタッチイベントになり、第2タッチ入力は、電子本のページ移動を要請するタッチ移動イベントになる。これらに関する詳細な説明は、図4乃至図8を参照して後述する。
【0020】
画面出力部113は、表示パネル131の画面出力を制御する。画面出力部113は、機能処理部112によって実行される機能実行画面に対応するデータを表示パネル131に伝送する。即ち、画面出力部113は、図4乃至図8に示すような画面を出力するように表示パネル131を制御する。
【0021】
一方、図1には示していないが、本発明による携帯端末機100は、イメージ又は動画撮影のためのカメラモジュール、放送受信のための放送受信モジュール、MP3(MPeg audio layer−3)モジュール等のデジタル音源再生モジュール、及び近接センシングのための近接センサーモジュール等、付加機能を提供するための構成要素を選択的にさらに含む。このような構成要素は、デジタル機器のコンバージョンス(convergence)傾向に伴い変形が非常に多様であるので、全ては列挙できないが、本発明による携帯端末機100は、上述の構成要素と同等な水準の構成要素をさらに含み得る。
【0022】
図3は、本発明の実施例による携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法を説明するための流れ図である。
図1乃至図3を参照すれば、本発明の実施例による制御部110は、301段階で、第1タッチ入力が受信されるかを確認する。前記第1タッチ入力が受信されなければ、制御部110は、301段階を維持する。即ち、制御部110は、第1タッチ入力受信を待機する。一方、前記第1タッチ入力が受信される場合、制御部110は、303段階で、第1タッチ入力に対応する第1機能を実行する。例えば、前記第1タッチ入力は、対象とする第1機能を選択するロングタッチイベントであり、前記第1機能は例えば、編集モード機能又はブックマーク挿入機能である。これに関する詳細な説明は、図4乃至図8の画面例示図を参照して後述する。
【0023】
制御部110は、305段階で、第1タッチ入力が解除されるかを確認する。前記第1タッチ入力が解除される場合、301段階に戻る。一方、前記第1タッチ入力が解除されない場合、制御部110は、307段階に進行し、第2タッチ入力が受信されるかを確認する。前記第2タッチ入力が受信されなければ、制御部110は、305段階に戻ることができる。一方、前記第2タッチ入力が受信されれば、制御部110は、309段階に進行し、第2タッチ入力に対応する第2機能を実行する。前記第2タッチ入力は例えば、タッチ移動イベントであり、前記第2機能は、前記第1機能と関連する機能である。これに関する詳細な説明は、図4乃至図8の画面例示図を参照して後述する。
【0024】
制御部110は、311段階で、第1タッチ入力が解除されるかを確認する。311段階で、第1タッチ入力が解除されない場合、制御部110は、307段階に戻り、第1タッチ入力が解除される場合、制御部110は、301段階に戻り、上述した過程を繰り返す。
【0025】
以上では、流れ図を通じて本発明の実施例による携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法について概略的に説明した。以下では、多様な実施例を通じて本発明をより詳細に説明する。
【0026】
図4及び図5は、本発明の実施例によるマルチタッチインタラクションを通じてホーム画面からアイコンを移動する例を示す画面例示図である。
【0027】
図1乃至図5を参照すれば、本発明の実施例による制御部110は、参照符号410の画面例示図に示すようにホーム画面を出力する。前記ホーム画面は、多様な複数のページを含む。前記ホーム画面の各ページは、コンテンツアイコン、ウィゼット(widget)アイコン、ショートカットアイコン、フォルダアイコン等の複数のアイコンを含む。この際、前記ホーム画面の上端には、ページ数及び現在ページを示すページ情報インジケーター10を表示する。ページ情報インジケーター10は、画面に表示されるページの移動と関係なく固定されている。参照符号410の画面例示図のページ情報インジケーター10を参照すれば、携帯端末機100のホーム画面は、3個のページを含み、現在二番目ページが出力中であることが分かる。この際、破線で囲んで薄く表示された一番目ページ及び三番目ページは、ユーザに見えない。
【0028】
参照符号410の画面例示図の状態で、ユーザは、位置を移動させようとする特定アイコン20を一定時間以上タッチ(第1タッチ)、即ち、ロングタッチすることができる。特定アイコン20のロングタッチイベントが受信されれば、制御部110は、アイコンの位置を変更する編集モードを行う。前記編集モードが実行されれば、制御部110は、参照符号420の画面例示図に示すように、特定アイコン20をフローティング(Floating)状態に変更し、特定アイコン20をハイライト(Highlight、強調表示)して編集モードが実行されたことをユーザに通知する。
【0029】
前記編集モードが実行された状態で前記タッチされた地点以外の領域で画面移動を要請するタッチ移動イベント(第2タッチ)が入力されれば、制御部110は、参照符号420の画面例示図及び参照符号430の画面例示図に示すように、タッチ移動方向への画面移動機能を実行する。この際、フローティングされた特定アイコン20は、移動しない。参照符号430の画面例示図のページ情報インジケーター10を参照すれば、ホーム画面の一番目ページに移動し、破線で囲んで薄く表示されたホーム画面の二番目ページを参照すれば、特定アイコン20が二番目ページに存在しないことが分かる。
【0030】
特定アイコン20のタッチを維持した状態でタッチ移動イベントを通じてホーム画面の他のページが出力された状態で特定アイコン20のタッチが解除されれば、制御部110は、特定アイコン20の位置をタッチが解除された位置に変更する。即ち、参照符号440の画面例示図及び参照符号450の画面例示図に示すように、ユーザは、一番目ページにおいて自分が所望する位置に特定アイコン20をタッチ移動した後、タッチを解除する。
【0031】
このように本発明によれば、ホーム画面で位置を移動しようとするアイコンを選択する第1タッチ入力及びホーム画面の他のページに移動を要請する第2タッチ入力を通じてホーム画面に含まれたアイコンの位置を容易に変更できる。この際、前記第2タッチ入力は、前記第1タッチ入力が維持された状態で入力される。
【0032】
図6は、本発明の実施例によるマルチタッチインタラクションを通じてリスト画面でアイテムの配列を変更する例を示す画面例示図である。
【0033】
図1乃至図6を参照すれば、本発明の実施例による制御部110は、参照符号510の画面例示図に示すように、リスト画面を出力する。前記リスト画面は例えば、音楽ファイル、写真ファイル、動画ファイル等のコンテンツリストを出力する画面である。一方、参照符号510の画面例示図に示すリスト画面では、複数のアイテムが縦に整列されている。しかし、本発明はこれに限定されない。即ち、本発明は、複数のアイテムが横に整列されたリスト画面、又は縦・横に組み合わせて整列されたリスト画面にも適用できる。
【0034】
参照符号510の画面例示図のような状態でユーザは、配列(整列位置)を変更しようとする特定アイテム30を一定時間以上タッチ(第1タッチ)、即ち、ロングタッチする。前記第1タッチ入力が受信されれば、制御部110は、編集モードを行う。前記編集モードが実行されれば、制御部110は、参照符号520の画面例示図に示すように、タッチされた特定アイテム30をフローティング(Floating)状態に変更し、タッチされた特定アイテム30をハイライト(Highlight)して編集モードが実行されたことをユーザに通知する。
【0035】
前記編集モードが実行された状態で、参照符号530の画面例示図に示すように、前記タッチされた地点以外の領域で画面移動を要請するタッチ移動イベント(第2タッチ)が発生すれば、制御部110は、タッチ移動方向によるリスト移動(スクロール)機能を実行する。この際、タッチされた特定アイテム30は移動しない。即ち、制御部110は、参照符号540の画面例示図に示すようにタッチ移動イベントによってスクロールされたリスト画面を出力する。
【0036】
前記リスト画面を移動(スクロール)した後、特定アイテム30のタッチが解除されれば、制御部110は、特定アイテム30の位置をタッチが解除された位置に変更する。即ち、制御部110は、参照符号550の画面例示図に示すように、特定アイテム30を例えば、アイテム“6.jpg”とアイテム“7.jpg”との間に移動する。
【0037】
このように本発明によれば、リストで特定アイテムを選択する第1タッチ入力及びリストをスクロールする第2タッチ入力を通じてリスト画面でアイテムの配列を容易に変更できる。この際、前記第2タッチ入力は、前記第1タッチ入力が維持された状態で入力される。
【0038】
図7及び図8は、本発明の実施例によるマルチタッチインタラクションを通じて電子本画面でブックマーク機能を提供する例を示す画面例示図である。
図1乃至図8を参照すれば、本発明の実施例による制御部110は、ユーザの要請に従って電子本コンテンツを実行する。前記電子本コンテンツが実行されれば、制御部110は、参照符号610の画面例示図に示すように、電子本コンテンツ実行画面を出力する。
【0039】
前記電子本コンテンツ実行画面で特定ページの一側がタッチ(第1タッチ)される場合、制御部110は、タッチされた特定ページ(例えば、第20ページ)に第1ブックマーク(Bookmark)を挿入する。この際、前記ブックマークは、第1タッチ解除時に削除される臨時ブックマークである。前記臨時ブックマークは、格納部120又は制御部110に含まれるバッファー(図示せず)に格納される。
【0040】
前記第1タッチが維持された状態で、前記電子本コンテンツ実行画面でタッチ移動イベント(第2タッチ)が発生する場合、制御部110は、参照符号620の画面例示図に示すようにページ移動機能を実行する。参照符号610の画面例示図及び参照符号630の画面例示図のページ情報を参照すれば、ユーザは、第1タッチを通じて第20ページに第1ブックマークを挿入し、複数回のタッチ移動を通じて第30−31ページが出力されるようにページを移動する。
【0041】
前記タッチ移動イベントによって第30−31ページに移動した後、参照符号630の画面例示図に示すように、ユーザが電子本の第31ページの一側をタッチ(第3タッチ)する場合、制御部110は、タッチされた第31ページに第2ブックマークを挿入する。前記第20ページのブックマーキングによって、第22ページ乃至第30ページは、オーバレイされて表示される。従って、本発明によれば、実際の紙製の本を使用する際の経験をシミュレーションできる。
【0042】
参照符号630の画面例示図の状態で、参照符号640の画面例示図に示すように、第1タッチを右側方向に移動させるタッチ移動イベントが感知される場合、制御部110は、参照符号650の画面例示図のように第1ブックマークが挿入された第20ページが出力されるように制御する。この際、参照符号650の画面例示図において前記第1ブックマークは、前記第1タッチの解除によって削除される。一方、前記第3タッチは、維持されているので、前記第2ブックマークは、削除されない。即ち、参照符号650の画面例示図の状態で、第3タッチを左側方向に移動させるタッチ移動イベントが感知される場合、制御部110は、第2ブックマークが挿入された第31ページが画面に出力されるように制御することができる。
【0043】
一方、図7及び図8には示していないが、参照符号630の画面例示図の状態で、第1タッチの解除イベントが入力される場合、制御部110は、第1ブックマークを削除し、第3タッチの解除イベントが入力される場合、制御部110は、第2ブックマークを削除する。
【0044】
また、図7及び図8では、電子本コンテンツ実行時に、画面に2つのページずつ出力されるものと示したが、本発明がこれに限定されない。即ち、携帯端末機100は、画面サイズによって1ページずつ出力することもできる。
【0045】
また、図4図5、及び図6では、第1タッチを通じて1つのオブジェクト(アイコン又はアイテム)を選択する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明による携帯端末機のユーザは、ホーム画面又はリスト画面で複数のオブジェクトをロングタッチして編集モードに進入し、前記複数のオブジェクトに対するロングタッチを維持した状態でタッチ移動イベントを入力して画面を移動できる。
【0046】
一方、以上では、ホーム画面、リスト画面、電子本コンテンツ実行画面を例示して本発明について説明した。しかし、本発明は上述した例に限定されない。例えば、本発明は、イメージ(例えば、写真)コンテンツをタッチ(ロングタッチ)して編集モードに進入し、前記タッチを維持した状態でイメージコンテンツ上で入力される第2タッチ移動イベントによってイメージの一部領域を切り出すことができる。即ち、全身写真から顔のみを切り出そうとする場合、ユーザは、全身写真をタッチ(ロングタッチ)して編集モードに進入し、顔を含むように円のような閉曲線を描くジェスチャーに対応するタッチ移動イベントを通じて顔領域を切り出すことができる。
【0047】
前述したような本発明の実施例による携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法は、多様なコンピュータ手段を通じて実行されるプログラム命令形態で具現され、コンピュータで読取可能な記録媒体に記録される。この際、前記コンピュータで読取可能な記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独に、又は組み合わせて含み得る。一方、記録媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計され構成されたものであるか、又は、コンピュータソフトウェア当業者に公知且つ使用可能なものである。
【0048】
前記コンピュータで読取可能な記録媒体には、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープ等の磁気媒体(Magnetic Media)、CD−ROM、DVD等の光記録媒体(Optical Media)、フロプチカルディスク(Floptical Disk)等の磁気−光媒体(Magneto−Optical Media)、及び、ROM(Read Only Memory)、RAM、フラッシュメモリ等の、プログラム命令を格納し実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。また、プログラム命令には、コンパイラーによって作られる機械語コードだけでなく、インタプリター等を利用してコンピュータによって実行され得る高級言語コードを含む。前述したハードウェア装置は、本発明の動作を実行するための1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成され得る。
【0049】
以上で説明した本発明によれば、時間差を持って入力されるマルチタッチを利用して携帯端末機を一層便利で且つ直観的に制御できる。例えば、本発明によれば、オブジェクト(例えば、ホーム画面の特定アイコン、リスト上の特定アイテム、電子本の特定ページ)選択機能と画面移動機能を、マルチタッチを通じて個別的に実行できる。言い換えれば、本発明によれば、シングルタッチ又はマルチタッチ入力によって第1機能が実行されている状態で第2タッチ入力を通じて第2機能を実行できる。即ち従来は、1回に1つの機能のみしか実行できなかったのに対して、本発明によれば、順次に入力されるマルチタッチ入力によって2つ以上の機能を実行するので、ユーザの便宜性を向上できる。
【0050】
以上では、本発明の実施例による携帯端末機のマルチタッチインタラクション提供方法及び装置について本明細書及び図面を通じて好ましい実施例について説明した。ここで使用した特定の用語は、本発明の技術内容を平易に説明し、発明の理解を助けるために使用されたものに過ぎず、本発明が前述した実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の技術的思想に基づく多様な実施例が可能であることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者には自明であろう。
【符号の説明】
【0051】
10 ページ情報インジケーター
20 (特定)アイコン
30 (特定)アイテム
100 携帯端末機
110 制御部
111 タッチ認識部
112 機能処理部
113 画面出力部
120 格納部
130 タッチスクリーン
131 表示パネル
132 タッチパネル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8