特許第6192456号(P6192456)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヨルク ホーマンの特許一覧 ▶ フランク ホーマンの特許一覧

特許6192456ねじ付きボルトを伸長するためのテンショナ装置および好ましくは駆動アダプタであるこの目的に適した工具
<>
  • 特許6192456-ねじ付きボルトを伸長するためのテンショナ装置および好ましくは駆動アダプタであるこの目的に適した工具 図000002
  • 特許6192456-ねじ付きボルトを伸長するためのテンショナ装置および好ましくは駆動アダプタであるこの目的に適した工具 図000003
  • 特許6192456-ねじ付きボルトを伸長するためのテンショナ装置および好ましくは駆動アダプタであるこの目的に適した工具 図000004
  • 特許6192456-ねじ付きボルトを伸長するためのテンショナ装置および好ましくは駆動アダプタであるこの目的に適した工具 図000005
  • 特許6192456-ねじ付きボルトを伸長するためのテンショナ装置および好ましくは駆動アダプタであるこの目的に適した工具 図000006
  • 特許6192456-ねじ付きボルトを伸長するためのテンショナ装置および好ましくは駆動アダプタであるこの目的に適した工具 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6192456
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】ねじ付きボルトを伸長するためのテンショナ装置および好ましくは駆動アダプタであるこの目的に適した工具
(51)【国際特許分類】
   B25B 29/02 20060101AFI20170828BHJP
【FI】
   B25B29/02
【請求項の数】7
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-193162(P2013-193162)
(22)【出願日】2013年9月18日
(65)【公開番号】特開2014-58037(P2014-58037A)
(43)【公開日】2014年4月3日
【審査請求日】2016年5月27日
(31)【優先権主張番号】20 2012 103 565.0
(32)【優先日】2012年9月18日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507335012
【氏名又は名称】ヨルク ホーマン
【氏名又は名称原語表記】Joerg Hohmann
(73)【特許権者】
【識別番号】507335023
【氏名又は名称】フランク ホーマン
【氏名又は名称原語表記】Frank Hohmann
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ヨルク ホーマン
(72)【発明者】
【氏名】フランク ホーマン
【審査官】 小川 真
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3159908(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0271798(US,A1)
【文献】 特表2008−511452(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3176374(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 29/02
B25B 21/00
DWPI
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ付きボルトのねじ付き端部(A)に引張り力をかけることにより該ねじ付きボルトを伸長するためのテンショナ装置であって、該テンショナ装置は、前記ねじ付き端部(A)を囲む支持管(2)と、該支持管(2)の延長部に配置されるシリンダ(1)であって、前記支持管(2)内で長手方向に移動することができ、かつ液圧供給部に接続することができる少なくとも1つのピストンを有するシリンダ(1)と、前記ピストンにより軸方向に駆動することができ、かつ一方の端部に前記ねじ付き端部(A)に螺合するための雌ねじ(11)が設けられ、他方の端部に外部多角形部(26)が設けられるように構成された交換ソケット(10)と、該交換ソケット(10)を回転させるために前記外部多角形部(26)に着脱自在に取り付けることができる工具とを備える前記テンショナ装置であって、前記工具(30)は、前記外部多角形部(26)に相対回動不能に連結するための工具面(33)を内側に有するカップ状部分(31)と、該カップ状部分(31)の延長部に配置されるより細長の駆動部(32)とから構成されており、
前記交換ソケット(10)には、長手方向チャネル(17)と、該長手方向チャネル(17)内で軸方向に移動することができるピン(20)とが設けられ、該ピン(20)の第1のピン端部(22)を、前記ねじ付き端部(A)を有する前記ねじ付きボルトの端部において支持することができ、前記ピン(20)の第2のピン端部(23)は、前記外部多角形部(26)を越えて突出し、前記工具(30)の前記カップ状部分(31)は、前記工具面(33)を有する第1の長手方向部分と、前記工具の長手方向軸線上にキャビティ(37)を形成する、前記第1の長手方向部分に隣接する第2の長手方向部分とから構成され、前記第2の長手方向部分には、前記第2のピン端部(23)のレベルにおいて、少なくとも1つの観察用開口部(35)が設けられることを特徴とするテンショナ装置。
【請求項2】
前記駆動部(32)は、中実に構成され、かつ前記駆動部(32)の周縁にモータ作動式ドライバのための連結面が設けられる、請求項1記載のテンショナ装置。
【請求項3】
前記第2の長手方向部分には、前記第2のピン端部(23)のレベルにおいて、前記キャビティ(37)に関して向かい合って位置するように配置される2つの観察用開口部(35)が設けられる、請求項1または2記載のテンショナ装置。
【請求項4】
前記第2のピン端部(23)には、前記少なくとも1つの観察用開口部(35)のレベルにおいて、視覚的マーク(M)設けられる、請求項記載のテンショナ装置。
【請求項5】
じ付きボルトを伸長するためのテンショナ装置のための駆動アダプタとしての工具(30)であって、前記工具(30)は、前記テンショナ装置の交換ソケット(10)の端部に設けられた外部多角形部(26)に相対回動不能に連結するための工具面(33)を内側に全周にわたって有するカップ状部分(31)と、該カップ状部分(31)の延長部に配置されるより細長の駆動部(32)とから構成されており、
前記カップ状部分(31)は、前記工具面(33)を有する第1の長手方向部分と、前記工具の長手方向軸線上にキャビティ(37)を形成する、前記第1の長手方向部分に隣接する第2の長手方向部分とから構成され、前記第2の長手方向部分には、前記ねじ付きボルトのねじ係合長さを検査するためのピン(20)の、前記外部多角形部(26)を越えて突出する端部(23)のレベルにおいて、少なくとも1つの観察用開口部(35)が設けられることを特徴とする工具。
【請求項6】
前記駆動部(32)は、中実に構成され、かつ該駆動部(32)の周縁には、モータ作動式ドライバのための連結面が設けられる、請求項記載の工具。
【請求項7】
前記第2の長手方向部分には、前記キャビティ(37)に関して向かい合って位置するように配置される2つの観察用開口部(35)が設けられる、請求項5または6記載の工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、まず、ねじ付きボルトのねじ付き端部に引張り力をかけることによりねじ付きボルトを伸長するためのテンショナ装置に関し、そのテンショナ装置は、ねじ付き端部を囲む支持管と、支持管の延長部に配置されるシリンダであって、支持管内において長手方向に移動することができ、かつ液圧供給部に接続することができる少なくとも1つのピストンを有するシリンダと、ピストンにより軸方向に駆動することができ、かつ一方の端部にねじ付き端部に螺合するための雌ねじが設けられ、他方の端部に外部多角形部が設けられるように構成される交換ソケットと、交換ソケットを回転させるために外部多角形部に着脱自在に取り付けることができる工具とを有する。
【0002】
さらに、本発明は、このタイプのテンショナ装置を対象とする、好ましくは駆動アダプタとして構成される工具に関する。
【背景技術】
【0003】
ねじ付きボルトのための一般的なタイプのテンショナ装置は、国際公開第2010/054959号から公知である。テンショナ装置が、交換ソケットにより把持されるねじ付きボルトのねじ付き端部の長さを確認できるようにするために、細長の測定器が、長手方向に移動可能なように交換ソケットに設けられる。その測定器は、その下端で、引張り力を受けるねじ付きボルトの端面において支持される。他方の端部は、交換ソケットから突出し、この露出した端部にはマークが設けられる。このマークを使用することによって、ねじ付き突出部、すなわち、交換ソケットにより把持されるねじ付き部分の長さが、引張力付与工程に十分であるか否かを読み取ることができる。交換ソケットをねじ付きボルトに螺合するために、交換ソケットは、外部四角形部として露出するピン端部の下方に設計される。交換ソケットを回転させ、それによって交換ソケットをその底部に配置される雌ねじでねじ付きボルトに螺合するために、伸長工程を始め得る前に、オープンエンドスパナまたはリングスパナを露出したピン端部に取り付けることができる。一方、オープンエンドスパナまたはリングスパナ以外の工具は、細長の測定器およびそこに設けられるマークに損傷を与えるおそれがあるので適切ではない。
【0004】
実際には、同じ引張力付与工程を何度も次々と行わなければならないことが多いので、オープンエンドスパナまたはリングスパナを用いて交換ソケットを締め付け、次いで再び緩めるための休止時間は、時間の浪費である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2010/054959号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、各引張力付与工程に伴う休止時間を短縮するという目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、ねじ付きボルトを伸長するための一般的なタイプのテンショナ装置において、外部多角形部に相対回動不能に連結するための工具面を内側に有するカップ状部分と、カップ状部分の延長部に配置されるより細長の駆動部とから構成される工具が提案される。
【0008】
外部多角形部に着脱自在に取り付けることができる工具は、少なくとも2つの機能部分を有する駆動アダプタである。カップ状部分は、第1の機能部分を形成し、そのカップ状部分の内側には、交換ソケットの外部多角形部への形状接続による相対回動不能な接続を保証する工具面が設けられる。第2の機能部分は、カップ状部分の延長部として一体的に構成される細長の駆動部である。その駆動部は、好ましくは中実であり、かつその周縁には、モータ作動式ドライバ、例えば、電動ドライバのチャックに接続するための連結構造が設けられる。このようにして、例えば、どこでも入手可能なコードレスドライバを用いて、交換ソケットを固く螺合することができ、かつ引張力付与工程後に再び交換ソケットを外すことができる。引張力付与工程に伴う休止時間は、このようにして大幅に短縮することができる。
【0009】
交換ソケットには、好ましくは、長手方向チャネルと、長手方向チャネル内で長手方向に移動可能なピンとが設けられる。その移動可能なピンの第1のピン端部は、ねじ付き端部を有するねじ付きボルトの端部において支持することができ、かつその移動可能なピンの第2のピン端部は、外部多角形部を越えて突出する。この場合、工具のカップ状部分は、工具面を有する第1の長手方向部分と、工具の長手方向軸線上にキャビティを形成する、第1の長手方向部分に隣接する第2の長手方向部分とから構成される。第2の長手方向部分には、第2のピン端部のレベルにおいて、少なくとも1つの観察用開口部が設けられる。その観察用開口部によって、第2のピン端部およびそこに表示される視覚的マークを外から観察することが可能になる。そのマークは、好ましくは、例えば緑色のラベルなどの良否マークであり、観察用開口部から見える場合、オペレータは、一方の交換ソケットと他方の引張り力を受けるねじ付きボルトの端部との間に十分なねじ係合長さがあると考えることができる。
【0010】
オペレータが、駆動アダプタの回転可能な位置とは概して無関係に駆動アダプタの内部に配置されるマークを検出できるようにするために、テンショナ装置のさらなる改良として、第2の長手方向部分に、第2のピン端部またはマークのレベルにおいて、キャビティに関して向かい合って位置するように配置される合計で2つの観察用開口部を設けることが提案される。当然、その観察用開口部の数は、トルクに対する駆動アダプタの剛性が結果的に不都合な影響を受けない限り、3つまたは4つにすることもできる。
【0011】
さらに、前述の目的を達成するために、ねじ付きボルトテンショナ装置とともに使用するのに適した工具、好ましくは駆動アダプタが提案される。その工具は、外部多角形部に相対回動不能に連結するための工具面を内側に有するカップ状部分と、カップ状部分の延長部に配置されるより細長の駆動部とから構成される。
【0012】
工具の1つの改良において、駆動部は、中実に構成され、かつその周縁にモータ作動式ドライバのための連結面または連結構造が設けられる。
【0013】
工具のさらなる改良において、カップ状部分は、工具面を有する第1の長手方向部分と、工具の長手方向軸線上にキャビティを形成する、第1の長手方向部分に隣接する第2の長手方向部分とから構成され、第2の長手方向部分には、少なくとも1つの観察用開口部が設けられる。
【0014】
その観察用開口部の数に関して、好ましい1つの実施の形態として、キャビティに関して向かい合って位置するように配置される2つの観察用開口部が設けられる。しかし、その数は、駆動アダプタの対応する強度が与えられるならば増やすこともできる。
【0015】
さらなる詳細および利点は、図面に示される1つの例示的な実施の形態に関する以下の記載から得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】ナットにより固定され、かつ台座に支持されるねじ付きボルトに取り付けられた、部分的に断面で示される液圧作動式ねじ付きボルトテンショナ装置の図である。
図1a図1の図面の上部の拡大図である。
図2】上部に取り付けられる駆動アダプタを有さない、図1に記載のねじ付きボルトテンショナ装置の上部の図である。
図3】駆動アダプタの側面図の個別の図である。
図4】表示面が、図3の表示面に関して90°回転した、駆動アダプタの別の側面図である。
図5図4に記載の断面V−Vに沿った、駆動アダプタの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
液圧作動式テンショナ装置は、高負荷のねじ接続部を締め付け、場合により緩める働きもする。トルクなしでねじ接続部のナット4を締め付けまたは増締めし、ナット4が、ねじ付きボルト3に螺合される可能性を生むために、テンショナ装置は、ねじ付きボルト3に、所定の予張力をボルトの長手方向に規定の時間加える役目を有する。この目的のために、以下の記載でより詳細に説明されるテンショナ装置の交換ソケットは、ナット4を越えて突出し、その後液圧力を受けるねじ付きボルト3のねじ部に螺合される。その結果、ねじ付きボルト3は、長手方向に伸長する。
【0018】
ねじ付きボルトのねじ込み深さは、ナット4の上方においてボルト突出部として利用可能なねじ付き端部Aの長さにより制限されている。利用可能なねじ込み深さは、ボルトのねじ直径に少なくとも等しくなければならず、好ましくはその1.5倍である。最低限のねじ込み深さを維持するだけで、ねじ付きボルト3が引張力付与工程により損傷しないことが保証される。ねじ付き端部Aにおけるねじ係合部の長さの最低値が守られない場合、ねじ付きボルト端部において折れが生じるおそれがある。
【0019】
ボルトテンショナ装置は、1つまたは複数のシリンダ1を備えるハウジングを有する。ハウジングまたはシリンダ1の、長手方向Lにおける下向きの堅固な連続は、支持管2により形成されている。支持管2は、下側において開口しており、かつ通常は機械部分である台座8に支持されている。台座8にはナット4も支持されている。テンショナ装置は、液圧接続部7を通じて液圧供給部に接続されており、液圧接続部7は、シリンダ1から構成されるハウジングの側面に配置されている。
【0020】
さらに、支持管2の開口部を通じて動作する歯車機構15を設けることができる。この歯車機構15によって、ねじ付きボルト3に螺合されているナット4を回転させることができる。当然、この回転は、テンショナ装置が動作しているときのみ可能であるので、ナット4は大きな摩擦を受けない。
【0021】
ハウジングは、可撓な耐圧性の液圧ラインを介して外部液圧供給部に接続される、1つまたは複数の液圧シリンダを含むことができる。ピストンは、シリンダ1の内壁に封止されていて、長手方向に移動することができるように各シリンダ1内に配置されている。液圧供給部がオンのとき、各シリンダ内に配置されるピストンは、その各シリンダの作動室に液圧が供給されることにより上昇する。これは、ピストンに上方から支持される圧縮ばねの作用に反して発生する。
【0022】
ピストンは、ピストンの中央に配置されている交換ソケット10に堅固に接続されている。その結果、ピストンの長手方向の移動により、交換ソケット10が同じように移動する。
【0023】
交換ソケット10は、適切な手段により交換することができるように設計されている。そのため、交換ソケット10は、異なる形状を有する交換ソケット10と交換することができるが、ピストンを他のピストンと交換する必要は無い。
【0024】
交換ソケット10は、下方の連結部10Aと、上方のシャンク部10Bとから一体的に構成されている。連結部10Aは、支持管2内に配置されており、かつねじ付きボルト3の雄ねじに螺合することができる雌ねじ11を有している。交換ソケット10のシャンク部10Bは、1つまたは複数のピストンにより囲まれており、シャンク部10Bは、好ましくはねじ接続部によって堅固にピストンに接続される。
【0025】
ねじ付きボルトに引張り力を付与するために、まず、交換ソケット10の雌ねじ11は、ねじ付きボルトのねじ付き端部Aに螺合されている。
【0026】
その後の液圧供給の結果として、シリンダ1内で案内されるピストンは、交換ソケット10を駆動しながら上昇する。その結果、ねじ付きボルト3の長手方向における伸長が発生する。ナット4の下面における摩擦は、これに関連している。結果として、そのナット4はこの時点で、ボルトのねじ部分上で回転することができる、すなわち、増締めすることができる。
【0027】
引張力付与動作のためには、ねじ付き端部Aの長さに基づいて利用可能になるねじ付きボルト3のねじ込み深さを、交換ソケット10の対応する雌ねじ11と共に使用し、十分な長さのねじ係合を確実に達成することが重要である。
【0028】
ねじ係合長さを検査するために、交換ソケット10の中央に配置されている長手方向ガイド17内にピン20が配置されている。そのピン20には、カラーまたは拡大部21が設けられている。カラーまたは拡大部21には、ばねが支持されており、ばねは他方の端部においては交換ソケット10に支持されている。このため、交換ソケットの長手方向ガイド17において長手方向に移動することができるピン20には、やや下向きにねじ付きボルト3に向けて押圧力が常にかかっている。
【0029】
ピン20は、その下端部22で、ねじ付きボルト3の端面3Aにおいて軸方向に支持されている。ピン20の他方の端部23は、テンショナ装置の上部領域に配置されている。そこで、ピン端部23の長手方向位置およびピン20の位置を検出するための手段が設けられている。この長手方向位置は、ピン下端部22が配置されている高さを導き出すのに使用することができ、それによって、ねじ付き端部Aにおけるねじ係合の長さに関して直接的な結論を下すことが可能になる。というのも、ねじ係合の長さAが図1に示されている状態よりも短い場合、ピン20はより低い位置にあり、このことが、ピン端部23を囲んでいる交換ソケット10に対するピン上端部23の位置から検出することができるからである。
【0030】
このために、ピン20の上部の露出した端部には、例えば、良否マークとしての緑色マークまたは赤色マークなどのマークMが設けられている。ユーザは、交換ソケット10の上縁部または交換ソケット10上の対応するマークに関して、鉛直位置から一目で、ねじ付き端部Aにおけるねじ係合が十分な長さを有しているか否か検査することができる。
【0031】
ピン上端部23は、交換ソケット10の長手方向部分25内に部分的に配置されている。その長手方向部分25は、テンショナ装置のシリンダのハウジング1の端面27を越えて上方向に突出している。その都度の良否状態に応じて、ピン20上のマークMは、その長手方向部分25の上方に部分的にまたは全体的に位置する。この場合、マークMは露出しているので、あらゆる面から観察することができる。
【0032】
シリンダのハウジング1の端面27を越えて突出している長手方向部分25において、交換ソケット10には、例えば六角形部である、外部多角形部26が設けられている。交換ソケット10をシリンダのハウジング1に関して回転させるために、外部多角形部26に工具を取り付けることができる。というのも、すでに述べたように、交換ソケット10は、第1のステップにおいて、ねじ部11を用いてねじ付き端部Aに完全に螺合する必要があるからである。
【0033】
この螺合作業は、外部多角形部26に取り付けられるオープンエンドスパナまたはリングスパナを使用して手動で行う場合、非常に時間を浪費する。電動ドライバを外部多角形部26に取り付けることで、時間は大幅に節約される。その電動ドライバには、通常は工具ナットである、対応する取付工具が設けられている。しかし、取付工具は、マークMが取り付けられた測定器の露出端部を損傷するおそれがある。加えて、取付工具は、マークMの観察を妨げるおそれがある。そのため、オペレータは、電動ドライバを用いて交換ソケット10を回転させることと、その間にマークMから目を離さずにいることとを同時に達成することはできないだろう。
【0034】
そのため、通例の取付工具の構造設計から逸脱した形態においては、交換ソケット10の回転は、外部多角形部26に上方から取り付けることができる駆動アダプタ30を用いて行われる。その駆動アダプタ30は、測定器の露出した端部のために、駆動アダプタ30の内部に十分な空間と移動の自由度を残し、ピン端部に取り付けられた良否マークの観察を可能にする。
【0035】
図1は、取り付けることができる駆動アダプタ30を有する装置の図である。図2は、その駆動アダプタ30を有さない装置の図である。
【0036】
駆動アダプタ30は、外部多角形部26に相対回動不能に連結するための、好ましくは6つの工具面33を内側に有するカップ状部分31と、部分31よりも細長で、かつ部分31の延長部に配置されている駆動部32とを備える工具である。例えばコードレスドライバである電動ドライバのチャックを、駆動部32に締め付けることができる。このため、駆動部32には、対応する連結構造が設けられている。
【0037】
カップ状部分31は、工具面33を内側に有する第1の長手方向部分L1と、工具の長手方向軸線において第1の長手方向部分L1に隣接し、かつ工具の長手方向軸線上に配置されるキャビティ37を形成する第2の長手方向部分L2とから構成されている。
【0038】
カップ形状から成る追加のキャビティ37は、測定器20の露出した端部が、キャビティ37に収容されるだけの、正確には、測定器20の各鉛直位置を収容し得るだけの幅と高さとを有している。部分31のカップ形状により達成される追加のキャビティ37によって、測定器20との接触は、交換ソケット10がねじ付きボルト3に螺合されている間は発生しない。そのため、測定器それ自体または測定器に取り付けられたマークMの損傷は発生しない。
【0039】
マークMを常に外から見ることができるようにするために、第2の長手方向部分L2には、マークMのレベルにおいて、少なくとも1つの観察用開口部35が設けられており、その観察用開口部35を通じて、キャビティ37の内部を観察することができる。図3によると、例示的な実施の形態において、キャビティ37に関して向かい合って位置するように配置された2つの観察用開口部35が配置されているが、その数はそれより多くても良い。
【0040】
キャビティ37内の十分な観察のためには、観察用開口部35は、観察用開口部35による中央のキャビティ37内とそこに位置するマークMとの観察が、合計で円周の少なくとも3分の2を超えて可能になる程度に、円周方向において大きくなければならない。
【符号の説明】
【0041】
1 シリンダ
2 支持管
3 ねじ付きボルト
3A ねじ付きボルトの端面
4 ナット
5 ピストン
7 液圧接続部
8 台座
10 交換ソケット
10A 連結部
10B シャンク部
11 雌ねじ
15 歯車機構
17 長手方向ガイド
20 ピン
21 拡大部
22 ピン端部
23 ピン端部
25 長手方向部分
26 外部多角形部
27 端面
30 工具、駆動アダプタ
31 カップ状部分
32 駆動部
33 工具面
35 観察用開口部
37 キャビティ
A ねじ付き端部
L1 長手方向部分
L2 長手方向部分
M マーク
図1
図1a
図2
図3
図4
図5