(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6192467
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】組電池
(51)【国際特許分類】
H01M 10/6567 20140101AFI20170828BHJP
H01M 2/18 20060101ALI20170828BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20170828BHJP
H01M 10/647 20140101ALI20170828BHJP
H01M 10/653 20140101ALI20170828BHJP
H01M 10/6555 20140101ALI20170828BHJP
H01M 10/6561 20140101ALI20170828BHJP
【FI】
H01M10/6567
H01M2/18 R
H01M10/613
H01M10/647
H01M10/653
H01M10/6555
H01M10/6561
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-203944(P2013-203944)
(22)【出願日】2013年9月30日
(65)【公開番号】特開2015-69873(P2015-69873A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2016年5月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(74)【代理人】
【識別番号】100119091
【弁理士】
【氏名又は名称】豊山 おぎ
(72)【発明者】
【氏名】安宅 元晴
【審査官】
杉田 恵一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−48867(JP,A)
【文献】
特開2003−7355(JP,A)
【文献】
特開2004−235110(JP,A)
【文献】
特開2005−190885(JP,A)
【文献】
特開2010−108873(JP,A)
【文献】
特開2011−96465(JP,A)
【文献】
特開2013−33723(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0026300(US,A1)
【文献】
国際公開第2012/032697(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/02
H01M 2/18
H01M 10/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解質を介して正極板と負極板とが交互に積層された蓄電素子を複数備え、
前記複数の蓄電素子が間隔を置いて配列されるとともに、前記複数の蓄電素子同士の間に冷却機能を有する平板状のセパレータが介装され、
前記セパレータは、互いに隣り合って配置された前記蓄電素子同士の対向面の全面に当接し、
前記セパレータには、前記セパレータの厚さ方向に直交する方向に貫通する貫通孔が前記セパレータの断面の全体にほぼ均等に分散するように形成されていることを特徴とする組電池。
【請求項2】
電解質を介して正極板と負極板とが交互に積層された蓄電素子を複数備え、
前記複数の蓄電素子が間隔を置いて配列されるとともに、前記複数の蓄電素子同士の間に冷却機能を有する平板状のセパレータが介装され、
前記セパレータは、互いに隣り合って配置された前記蓄電素子同士の対向面の全面に当接し、
前記セパレータは、ハニカム構造に形成されていることを特徴とする組電池。
【請求項3】
前記蓄電素子と前記セパレータとの間に発熱手段を有しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の組電池。
【請求項4】
前記蓄電素子は、ラミネートを備えた外装材により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の組電池。
【請求項5】
前記蓄電素子は、筒状型の蓄電素子であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の組電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組電池に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、リチウムイオン二次電池(以下、「蓄電素子」と称する)は、電池の容量を上げるために複数の蓄電素子を連結させ、電気モジュール(組電池)にして用いられている。この組電池は、体積当たりのエネルギー密度を上げるために複数の蓄電素子を密接又は可及的に近接させて構成されている。
しかし、複数の蓄電素子が互いに密着又は近接すると、充放電時に発熱して高温となり、組電池の寿命が短くなるおそれがある。特に組電池においては、内部の各蓄電素子に熱がこもり易く、寿命が短くなりやすかった。
【0003】
そこで、従来より、例えば特許文献1に示されているように放熱を考慮した組電池が提案されている。
特許文献1の組電池は、ラミネートにより形成された外装材から正極端子と負極端子とを突出形成させ、端子の突出部分が隣り合って配置された蓄電素子に向けてL字状に折り曲げられている。
互いに隣り合う蓄電素子同士は間隔を空けて配列され、一方の蓄電素子の正極端子と、他方の蓄電素子の負極端子の折り曲げ部分とを向き合わせて接続させている。
【0004】
そして、特許文献1においては、蓄電素子に冷却風を送風し、この冷却風を正極端子及び負極端子の折り曲げ部分の比較的広い面に当てることにより、全ての蓄電素子及び組電池を冷却している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−190885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1においては、隣り合う蓄電素子同士の間が、端子同士でのみ連結された構成であるため、組電池が外部からの衝撃を受けた場合、連結した端子に局所的に荷重がかかり、連結部が破損しやすく組電池の構造の安定性が悪かった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、熱による蓄電素子の劣化を防止しつつ、各蓄電素子を有効に保護して構造が安定した組電池を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の組電池は、電解質を介して正極板と負極板とが交互に積層された蓄電素子を複数備え、前記複数の蓄電素子が間隔を置いて配列されるとともに、前記複数の蓄電素子同士の間に冷却機能を有する平板状のセパレータが介装され、前記セパレータは、互いに隣り合って配置された前記蓄電素子同士の対向面の全面に当接し
、前記セパレータには、前記セパレータの厚さ方向に直交する方向に貫通する貫通孔が前記セパレータの断面の全体にほぼ均等に分散するように形成されていることを特徴とする。
本発明の組電池によれば、各蓄電素子をセパレータにより冷却することができるとともに、セパレータが、蓄電素子の対向面の全
面に当接するため、蓄電素子の全体を略均等に支持することができる。
また、上述の構成によれば、セパレータに伝導させた熱を貫通孔を形成する内壁面より効率的に放熱することができる。
【0008】
本発明に係る組電池
は、前記蓄電素子と前記セパレータ
との間に発熱手段を有しないことが好ましい。
【0010】
本発明
の組電池は、電解質を介して正極板と負極板とが交互に積層された蓄電素子を複数備え、前記複数の蓄電素子が間隔を置いて配列されるとともに、前記複数の蓄電素子同士の間に冷却機能を有する平板状のセパレータが介装され、前記セパレータは、互いに隣り合って配置された前記蓄電素子同士の対向面の全面に当接し、前記セパレータは、ハニカム構造に形成されてい
ることを特徴とする。
この構成によれば、セパレータに伝導させた熱を効率的に放熱することができる。
【0011】
本発明に係る組電池の蓄電素子は、ラミネートを備えた外装材を備えていてもよい。
この構成によれば、外装材が可撓性を有するラミネートを備えているため、セパレータの形状に追従させセパレータに効率的に当接させることができる。
【0012】
本発明に係る組電池の蓄電素子は、筒状型の蓄電素子であってもよい。
この構成によれば、筒状型電池の熱による劣化を防止することができるとともに、蓄電素子を有効に保護することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、蓄電素子から生じる熱のセパレータを用いた除去により蓄電素子が劣化(ないし短寿命化)することを防止することができるとともに、セパレータにより各蓄電素子を有効に保護して組電池の構造の安定性を保持することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施形態に係る組電池を模式的に示した断面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る組電池を構成するセパレータの変形例を示した断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る組電池を構成するセパレータの変形例を示した断面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る組電池の変形例を示す模式図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る組電池の変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る実施形態の組電池について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の組電池1は、複数の蓄電素子2,2・・と、複数の蓄電素子2,2の間に介装され冷却機能を具備したセパレータ4aとを備えている。本実施形態では、蓄電素子2とセパレータ4aとが積層方向に交互に積層されている。
【0016】
蓄電素子2は、図示しない電解質を介して交互に積層された正極板と負極板とをラミネートを備えた外装材5により封止し、外装材5の両端から正極端子6及び負極端子7を突出させたものである。
【0017】
蓄電素子2は、その厚さ方向に複数間隔を置いて配置されており、その積層方向(厚さ方向でもある)に隣り合う蓄電素子2,2の間には冷却機能を具備したセパレータ4aが介装されている。
各外装材5から突出した正極端子6及び負極端子7は、正極端子6又は負極端子7毎に一つに束ねられて並列接続とされ一の組電池1を形成している。
【0018】
セパレータ4aは、蓄電素子2に対向する両表面が平坦な板面に形成され、これら両表面間の厚さが所定寸法に形成された平板状の部材であり、熱伝導性の高いアルミ等の金属やセラミック,シリコン、ガラス、カーボンナノチューブ含有樹脂板等の材料により中実に形成されている。
セパレータ4aを平面視した表面の外形寸法は、蓄電素子2の外装材5を平面視した外形寸法と略同じ大きさに形成されている。
【0019】
この構成の下に、セパレータ4aは、積層方向に間隔をおいて位置し、これらセパレータ4a,4a同士の間に蓄電素子2を挟み込んで蓄電素子2の外装材5の表面(対向面)の全面に略隙間なく当接している。その結果、蓄電素子2は、積層方向に隣り合うセパレータ4a,4a同士の間で常に全体として一定の厚さ寸法に保つように支持されている。
【0020】
次に、上記構成を有する組電池1の放熱作用について説明する。
組電池1に通電し、電気を充放電すると、各蓄電素子2が発熱し昇温しようとする。しかし、組電池1は、蓄電素子2,2・・同士の間に外装材5の表面に密着して蓄電素子2から受熱することのできるセパレータ4aが介装されているため、蓄電素子2の熱を素早く除去して蓄電素子2の昇温を防止し又は冷却することができる。そして、蓄電素子2と当接していないセパレータ4aの端部において蓄電素子2から得た熱を放熱することができる。
なお、セパレータ4aの放熱は、セパレータ4aに空気その他の冷媒と連結させることにより効率的に蓄電素子2を放熱させることができる。
【0021】
また、セパレータ4a,4aは、蓄電素子2,2・・同士の間に介装され、外装材5の表面全体に密着しているため、蓄電素子2の厚さ寸法を常にほぼ一定に維持しつつ支持することができる。
したがって、組電池1によれば、蓄電素子2,2・・間に介装されたセパレータ4a,4a・・により効果的に放熱すなわち冷却することができるとともに、蓄電素子2の厚さをほぼ一定に保って保持することができるという効果が得られる。また、組電池1は、外装材5が可撓性を有するラミネートを備えているため、セパレータ4aの形状に追従させてセパレータ4aに効率的に当接させることができるという効果が得られる。
【0022】
次に、本発明の一実施形態の変形例について説明する。以下に説明する変形例1〜4において、上記実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、上記実施形態と異なる構成を中心に説明する。
【0023】
(変形例1)
まず、変形例1について
図2を用いて説明する。
変形例1の組電池は、
図1に示す組電池1のセパレータ4aに
図2に示すように貫通孔3b,3b・・が形成されている点で上記一実施形態と異なっている。
【0024】
本変形例1のセパレータ4bには、
図2に示すように、セパレータ4bの厚さ方向に直交する方向(すなわちセパレータ4bの表面の延在方向に平行)に断面円形の内周面により形成された貫通する貫通孔3b,3b・・が形成されている。
【0025】
貫通孔3b,3b・・は、セパレータ4bの断面の全体にほぼ均等に分散するように形成されている。貫通孔3bは、冷却空気や冷却水等の冷却媒体を挿通させて蓄電素子2の放熱を促進させることが可能な流路を構成しているとともに、セパレータ4bの内部に空間を形成することにより、セパレータ4bに弾性を付与している。そして、セパレータ4bは、蓄電素子2の表面全体とほぼ同じ大きさに形成されている。
一方、セパレータ4bの表面は平坦な板面に形成され、蓄電素子2の外装材5の全面に略密着することができるようになっている。
【0026】
したがって、本変形例1のセパレータ4bを備えた組電池1によれば、蓄電素子2において生じた熱をセパレータ4bの表面で効率的に受熱するとともに、貫通孔3b,3b・・を形成するセパレータ4bの内周面からより効率的に放熱することができる。また、組電池1に衝撃力等が加わった場合に、衝撃力をセパレータ4bの全体で受け、かつ、この外力を吸収又は分散することにより緩和することができる。よって、蓄電素子2を高温化させることによる蓄電素子2の劣化をより効果的に防止することができるとともに、衝撃力が加わった場合に蓄電素子2への影響を緩和して保護することができるという効果が得られる。
【0027】
(変形例2)
次に、本発明の変形例2について
図3を用いて説明する。
変形例2の組電池は、
図1に示す組電池1のセパレータ4aが
図3に示すようにハニカム構造に形成されている点で上記一実施形態と異なっている。セパレータ4cは、内部に断面六角形の内壁に囲まれて形成された貫通孔3cが形成されている点を除いて、変形例1と同様の構成を備えている。
【0028】
この構成によれば、セパレータ4cがハニカム構造に形成されているため、セパレータ4cに貫通孔3c,3c・・を効率的に多数形成することができるとともに、セパレータ4cにより形成された貫通孔3cの断面積を効率よく大きく形成することができる。また、セパレータ4cの強度を上げることができる。
一方、セパレータ4cの表層部は、外面が平坦でハニカムの形状に沿った凹凸のある厚さを有する板部材により形成されている。
【0029】
したがって、セパレータ4cを備えた組電池1によれば、セパレータ4cの表面を蓄電素子2の外装材5の全面に当接させて効率よく受熱するとともに、ハニカム構造に形成された内部に素早く熱を伝達し、更に、寸法効率よく形成された貫通孔3を形成する内壁面より効率よく放熱することができる。
したがって、上記変形例1の有する効果が得られると同時に、変形例1よりも更に効率よく蓄電素子2の熱を除去し、かつ、衝撃力をハニカム構造のセパレータ4cに均一に分散させて蓄電素子2を保護することができるという効果が得られる。
【0030】
(変形例3)
次に、
図4を用いて変形例3の組電池10について説明する。
変形例3の組電池10は、セパレータ4dの形状が波状に形成され、蓄電素子2と部分的に接触しているとともに、波形のセパレータ4dと蓄電素子2,2の外装材5との間に一方向に貫通する貫通孔3dを形成している。
具体的には、貫通孔3dは、セパレータ4aの凹条部11と、外装材5との間に形成されている。
【0031】
また、セパレータ4dは、外装材5の表面(対向面)との間で、全体に亘って接触部分が分散するように部分的に当接している。より具体的には、セパレータ4dは、貫通孔3dの形成方向に交叉する方向に外装材5と略一定間隔おきに当接している。言い換えると、セパレータ4dは、蓄電素子2を外装材5の全面に亘って一定間隔おきに支持している。
【0032】
この組電池10の構成によれば、波形のセパレータ4dを通じて蓄電素子2の熱を除去するとともに、大きく形成された貫通孔3dに効率よく放熱することができる。また、波形に形成されたセパレータ4dは、変形例1,2のセパレータ4b,4cよりも弾性力を発揮することができるため、より緩衝力が高い。
したがって、組電池10の熱による劣化を防止することができるとともに、組電池10をより効果的に保護することができるという効果が得られる。
【0033】
(変形例4)
次に、
図5を用いて変形例4の組電池12について説明する。
図5は、組電池12を平面視した図である。本変形例4の組電池12は、所定の間隔を置いて配列した筒状型の蓄電素子13を複数列並べ、これらの蓄電素子13,13同士の間にセパレータ4e,4fを介装させて構成されている。
【0034】
セパレータ4eは、所定の厚さ寸法を有する矩形の平板状の部材である。セパレータ4eの板面の縦(高さ)寸法(紙面奥行き方向の寸法)は、蓄電素子13の高さ寸法(筒形状の軸線方向の寸法)と同寸法となっており、横(幅)寸法は、隣り合って配列させた複数の蓄電素子13の両端部間の寸法により適宜設定されている。本変形例では、蓄電素子13を2列に並べた際にこれら2つの蓄電素子13に当接させることができる寸法で形成されている。
【0035】
また、セパレータ4fは、セパレータ4eよりも幅寸法が大きく形成されている点を除き、セパレータ4eと同様に形成されている。
セパレータ4e,4fの内部構造としては、上記一実施形態のセパレータ4a又は変形例1〜3のセパレータ4b〜4dを適宜使用することができ、貫通孔3b〜3dを備えたセパレータ4b〜4dを適用する場合には、貫通孔3b〜3dに適宜冷媒を挿通させて放熱効率を上げることができる。
【0036】
以上の構成の下に、セパレータ4e,4fは、それぞれを立設させた状態で、平面視で略格子状に組まれている。蓄電素子13,13・・は、セパレータ4e,4fに当接する面が可及的に大きくなるようにこれらセパレータ4e,4fの間に形成された空間Sに配置されている。
以上の構成を有する本変形例4の組電池12によれば、一実施形態の組電池1又は変形例で述べた組電池10と同様に、筒状型の蓄電素子13の発熱による劣化を防止するとともに、筒状型の蓄電素子13の衝撃力からの保護を図ることができるという効果が得られる。
【0037】
以上、本発明の組電池の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態で示した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することができる。
例えば、上記実施形態及び変形例1〜3において、セパレータ4a〜4dは蓄電素子2の外装材5の表面積とほぼ同じ大きさに形成された例を説明したが、セパレータ4a〜4dは、外装材5の表面積よりも大きく形成され、蓄電素子2をセパレータ4a〜4dにより挟み込んだ際に、蓄電素子2の外端からセパレータ4a〜4dの端部が突出するように構成されていてもよい。
【0038】
このように構成することで、蓄電素子2と当接していないセパレータ4a〜4dの端部から効率的に蓄電素子2の熱を放出することができるという効果が得られる。
また、組電池1,10,12は、複数の蓄電素子2,2・・間にセパレータ4a〜4dのうちそれぞれ同種類のものを用いた構成とされているが、セパレータ4a〜4dは、組電池1、10の昇温分布、受熱効率及び放熱効率を適宜考慮して2種類以上組み合わせて用いられてもよい。
また、本発明は、セパレータ4a〜4dの外形を
図1,
図5の平板状の蓄電素子2又は筒状型の蓄電池13以外の蓄電素子の形状に合わせることで、蓄電素子2,13以外の例えば角形やボタン型等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1,10,12…組電池, 2…蓄電素子, 3…流路, 4a〜4f…セパレータ, 5…外装体