(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6192524
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】ピストンリング
(51)【国際特許分類】
F16J 9/16 20060101AFI20170828BHJP
F02F 5/00 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
F16J9/16
F02F5/00 K
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-256792(P2013-256792)
(22)【出願日】2013年12月12日
(65)【公開番号】特開2015-113925(P2015-113925A)
(43)【公開日】2015年6月22日
【審査請求日】2016年7月7日
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000139023
【氏名又は名称】株式会社リケン
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 浩光
(74)【代理人】
【識別番号】100165526
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 寛
(74)【代理人】
【識別番号】100139000
【弁理士】
【氏名又は名称】城戸 博兒
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 史裕
(72)【発明者】
【氏名】藤田 正顕
【審査官】
熊谷 健治
(56)【参考文献】
【文献】
実開平02−030571(JP,U)
【文献】
特開平06−074339(JP,A)
【文献】
実開平04−119665(JP,U)
【文献】
特開2013−151995(JP,A)
【文献】
実開昭59−126158(JP,U)
【文献】
実開昭57−104052(JP,U)
【文献】
米国特許第4449721(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 9/16
F02F 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状の本体部と、前記本体部に形成された合口部とを備えたピストンリングであって、
前記合口部において、
前記本体部の一側面側には、一方の合口端部から他方の合口端部に向かって突出する第1の突出部と、前記他方の合口端部において前記第1の突出部を受ける第1の受け部とが設けられ、
前記本体部の他側面側には、前記他方の合口端部から一方の合口端部に向かって突出する第2の突出部と、前記一方の合口端部において前記第2の突出部を受ける第2の受け部とが設けられ、
前記本体部の内周面側には、前記第2の突出部から前記第2の受け部に向かって突出する第1のオス部と、前記第2の受け部において前記第1のオス部を受ける第1のメス部とが設けられ、
前記本体部の外周面側には、前記第2の受け部から前記第2の突出部に向かって突出する第2のオス部と、前記第2の突出部において前記第2のオス部を受ける第2のメス部とが設けられ、
前記第1の受け部における前記第1の突出部との対向面が、前記第1の突出部における前記第1の受け部との対向面に対して傾斜していることを特徴とするピストンリング。
【請求項2】
前記第2の突出部の幅が先端側に向かって狭くなるように、前記第2の突出部における前記第1の突出部との合わせ面が、前記第1の突出部における第2の突出部との合わせ面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1記載のピストンリング。
【請求項3】
前記第2の突出部における前記第2の受け部との対向面が、前記第2の受け部における前記第2の突出部との対向面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1又は2記載のピストンリング。
【請求項4】
前記本体部は、金属によって形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のピストンリング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関に用いられるピストンリングに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の内燃機関等に用いられるピストンリングは、例えばピストン外周面のリング溝に設けられ、ピストンリングの外周面がボア内周面に摺接し、かつピストンリングの一側面がリング溝の側面に当接することで燃焼室側からクランク室側へのブローバイガスの防止機能を有している。かかるピストンリングは、リング溝への装着の都合上、合口部を有する割りリング形状をなしているため、合口部におけるブローバイガスを抑制することが課題となっている。
【0003】
このような課題に対し、例えば特許文献1に記載のピストンリングでは、金属製のピストンリングにダブルアングル合口と称される特殊な合口部を形成し、合口部でのガス漏れ面積の縮小を図っている。また、特許文献2に記載のピストンリングでは、合成樹脂製のピストンリングにステップ状の合口部を形成したものが開示されている。また、特許文献3には、トランスミッション等のオイルシールに用いられるシールリングとして、トリプルステップ状の合口部を形成したものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭59−126158号公報
【特許文献2】実開平4−41153号公報
【特許文献3】特開2003−1584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1のような合口構造の加工は複雑であり、加工精度や加工コストの問題がある。また、合口端部から突出する凸部の先端面の面積が小さいため、凸部に荷重がかかったときに凸部が破損し易いという問題がある。また、特許文献2及び特許文献3のような合口構造は、樹脂材を用いて加工することで作製が容易となると考えられるが、樹脂製のピストンリングでは、金属製のピストンリングに比べて耐熱性が十分に得られにくいという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、合口部の強度及びシール性の双方を良好に確保できるピストンリングを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題の解決のため、本発明に係るピストンリングは、環状の本体部と、本体部に形成された合口部とを備えたピストンリングであって、合口部において、本体部の一側面側には、一方の合口端部から他方の合口端部に向かって突出する第1の突出部と、他方の合口端部において第1の突出部を受ける第1の受け部とが設けられ、本体部の他側面側には、他方の合口端部から一方の合口端部に向かって突出する第2の突出部と、一方の合口端部において第2の突出部を受ける第2の受け部とが設けられ、本体部の内周面側には、第2の突出部から第2の受け部に向かって突出する第1のオス部と、第2の受け部において第1のオス部を受ける第1のメス部とが設けられ、本体部の外周面側には、第2の受け部から第2の突出部に向かって突出する第2のオス部と、第2の突出部において第2のオス部を受ける第2のメス部とが設けられていることを特徴としている。
【0008】
このピストンリングでは、本体部の一側面側で第1の突出部及び第1の受け部が対向する位置と、本体部の他側面側で第2の突出部及び第2の受け部が対向する位置とが互いにずれることでクランクが形成されている。したがって、ピストンリングの使用時に、第1の突出部と第2の突出部とが本体部の幅方向に合わさりクランクが閉鎖することで、ピストンリングの幅方向に抜けるガスを遮断できる。また、このピストンリングでは、本体部の内周面側で第1のオス部及び第1のメス部が対向する位置と、本体部の外周面側で第2のオス部及び第2のメス部が対向する位置とが互いにずれることでクランクが形成されている。このクランクにおいて、第1のオス部における第2のオス部との対向面、及び第2のオス部における第1のオス部との対向面は、温度膨張の影響を受けにくく、ピストンリングの使用時の摩耗の影響も少ないため、対向面間の間隔を小さく保つことができる。したがって、ピストンリングの内周面側に回り込んだガスが外周面側に抜けてしまうことを抑制できる。さらに、このピストンリングでは、本体部の一側面側の第1の突出部と本体部の他側面側の第2の突出部との断面積を十分に確保できることに加え、第2の受け部側の第1のメス部及び第2のオス部よりも第1の突出部が張り出すため、合口部の強度を十分に確保できる。
【0009】
また、第2の突出部の幅が先端側に向かって狭くなるように、第2の突出部における第1の突出部との合わせ面が、第1の突出部における第2の突出部との合わせ面に対して傾斜していることが好ましい。この場合、第1の突出部と第2の突出部とによって形成されるクランクの長さを十分に確保できるので、クランクでの圧力損失が大きくなり、ピストンリングの幅方向へのガスの抜けを一層確実に抑制できる。また、第2の突出部が肉厚になるため、第2の突出部の強度をより確保することが可能となる。
【0010】
また、第1の受け部における第1の突出部との対向面が、第1の突出部における第1の受け部との対向面に対して傾斜していることが好ましい。これにより、対向面同士の接触を回避でき、第1の突出部の摩耗を抑制できる。
【0011】
また、第2の突出部における第2の受け部との対向面が、第2の受け部における第2の突出部との対向面に対して傾斜していることが好ましい。これにより、対向面同士の接触を回避でき、第2の突出部の摩耗を抑制できる。
【0012】
また、本体部は、金属によって形成されていることが好ましい。これにより、ピストンリングの耐熱性を十分に確保できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るピストンリングによれば、合口部の強度及びシール性の双方を良好に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に係るピストンリングの一実施形態を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示したピストンリングの合口部を一側面側から示す要部拡大斜視図である。
【
図3】
図1に示したピストンリングの合口部を他側面側から示す要部拡大斜視図である。
【
図4】
図1に示したピストンリングの合口部を外周面側から見た要部拡大図である。
【
図5】
図1に示したピストンリングの合口部を他側面側から見た要部拡大図である。
【
図6】変形例に係るピストンリングの合口部を外周面側から見た要部拡大図である。
【
図7】別の変形例に係るピストンリングの合口部を外周面側から見た要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るピストンリングの好適な実施形態について詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に係るピストンリングの一実施形態を示す斜視図である。同図に示すピストンリング1は、例えば自動車の内燃機関においてピストン外周面のリング溝に設けられ、ピストンリング1の外周面2dがボア内周面に摺接し、かつピストンリング1の側面2b側がリング溝の側面に当接してシール面となることで燃焼室側からクランク室側へのブローバイガスの防止機能を奏するようになっている。
【0017】
このピストンリング1は、環状の本体部2と、本体部2の一部に形成された合口部3とを備えている。本体部2は、幅方向の端面である側面(一側面)2a及び側面(他側面)2bと、厚さ方向の端面である内周面2c及び外周面2dとによって、厚さ方向が長辺かつ幅方向が短辺となる断面略長方形状をなしている。この本体部2は、例えば複数の金属元素を含有する鋳鉄或いは鋼材によって十分な強度、耐熱性、及び弾性をもって形成されている。また、本体部2の表面には、例えば硬質クロムめっき層、クロムの窒化物層、或いは鉄の窒化物層などによる表面改質が施され、本体部2の耐摩耗性の向上が図られている。
【0018】
図2は、
図1に示したピストンリング1の合口部3を側面2a側から示す要部拡大斜視図であり、
図3は、
図1に示したピストンリング1の合口部3を側面2b側から示す図である。
図2及び
図3に示すように、合口部3は、本体部2の一部に形成された切れ目であり、ピストンリング1をピストン外周面のリング溝に装着する際の装着性の確保を目的として設けられている。合口部3では、ピストンリング1をリング溝に装着する前の状態において、一方の合口端部11と他方の合口端部12とが所定の間隔をもって互いに対向した状態となっている。
【0019】
この合口部3において、
図2に示すように、本体部2の側面2a側には、一方の合口端部11から他方の合口端部12に向かって突出する第1の突出部13と、他方の合口端部12において第1の突出部13を受ける第1の受け部14とが設けられている。また、本体部2の側面2b側には、他方の合口端部12から一方の合口端部11に向かって突出する第2の突出部15と、一方の合口端部11において第2の突出部15を受ける第2の受け部16とが設けられている。
【0020】
より具体的には、第1の突出部13では、一方の合口端部11から本体部2の側面2a側の略半分部分が断面略長方形状に突出した状態となっており、第1の受け部14では、他方の合口端部12において本体部2の側面2a側の略半分部分が第1の突出部13の形状に対応して断面略長方形状に切り欠かれた状態となっている。
【0021】
同様に、第2の突出部15では、他方の合口端部12から本体部2の側面2b側の略半分部分が断面略長方形状に突出した状態となっており、第2の受け部16では、一方の合口端部11において本体部2の側面2b側の略半分部分が第2の突出部15の形状に対応して断面略長方形状に切り欠かれた状態となっている。
【0022】
さらに、本体部2の側面2b側において、本体部2の内周面2c側には、
図3に示すように、第2の突出部15から第2の受け部16に向かって突出する第1のオス部21と、第2の受け部16において第1のオス部21を受ける第1のメス部22とが設けられている。また、本体部2の側面2b側において、本体部2の外周面2d側には、第2の受け部16から第2の突出部15に向かって突出する第2のオス部23と、第2の突出部15において第2のオス部23を受ける第2のメス部24とが設けられている。
【0023】
より具体的には、第1のオス部21では、第2の突出部15の内周面2c側の略半分部分が断面略長方形状に突出した状態となっており、第1のメス部22では、第2の受け部16の内周面2c側の略半分部分が第1のオス部21の形状に対応して断面略長方形状に切り欠かれた状態となっている。
【0024】
同様に、第2のオス部23では、第2の受け部16の外周面2d側の略半分部分が断面略長方形状に突出した状態となっており、第2のメス部24では、第2の突出部15の外周面2d側の略半分部分が第2のオス部23の形状に対応して断面略長方形状に切り欠かれた状態となっている。
【0025】
以上のような構成を有するピストンリング1では、本体部2の側面2a側で第1の突出部13及び第1の受け部14が対向する位置と、本体部2の側面2b側で第2の突出部15及び第2の受け部16が対向する位置とが、本体部2の周方向に互いにずれている。これにより、合口部3を外周面2d側から見た場合、
図4に示すように、第1の突出部13における第1の受け部14との対向面13a、第1の受け部14における第1の突出部13との対向面14a、第1の突出部13における第2の突出部15との合わせ面13b、第2の突出部15における第1の突出部13との合わせ面15b、第2の突出部15における第2の受け部16との対向面15a、及び第2の受け部16における第2の突出部15との対向面16aによってクランクC1が形成されている。
【0026】
したがって、ピストンリング1がピストン外周面のリング溝に装着されてピストンの上下運動による荷重を受けた場合に、第1の突出部13の合わせ面13bと第2の突出部15の合わせ面15bとが本体部2の幅方向に合わさり、クランクC1が閉鎖することで、ピストンリング1の幅方向に抜けるガスを遮断できる。
【0027】
また、ピストンリング1では、本体部2の内周面2c側で第1のオス部21及び第1のメス部22が対向する位置と、本体部2の外周面2d側で第2のオス部23及び第2のメス部24が対向する位置とが、本体部の周方向に互いにずれている。これにより、合口部3を側面2b側から見た場合、
図5に示すように、第1のオス部21における第1のメス部22との対向面21a、第1のメス部22における第1のオス部21との対向面22a、第1のオス部21における第2のオス部23との対向面21b、第2のオス部23における第1のオス部21との対向面23b、第2のオス部23における第2のメス部24との対向面23a、及び第2のメス部24における第2のオス部23との対向面24aによってクランクC2が形成されている。
【0028】
このクランクC2において、第1のオス部21における第2のオス部23との対向面21b、及び第2のオス部23における第1のオス部21との対向面23bは、ピストンリング1の使用時における温度膨張の影響を受けにくい。また、ピストンの上下運動による荷重がピストンリング1に加わった場合でも当該荷重が対向面21b,23bの対向方向にかかりにくく、摩耗の影響も小さいため、対向面21b,23b間の間隔αを小さく保つことができる。したがって、クランクC2におけるガスの流通面積を極小化することが可能となり、ピストンリング1の内周面2c側に回り込んだガスがクランクC2を通って外周面2d側に抜けてしまうことを抑制できる。
【0029】
また、このピストンリング1では、第1の突出部13は、本体部2の側面2a側の略半分部分の断面積を有し、第2の突出部15は、本体部2の側面2b側の略半分部分の断面積を有している。また、第2の受け部16に形成される第1のメス部22及び第2のオス部23よりも第1の突出部13が突出しているため、第2のオス部23が片持ち構造とならずに第1の突出部13によって支持される。このような構造により、合口部3の強度を十分に確保できる。
【0030】
本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば上記実施形態では、本体部2を金属によって形成することを例示しているが、加工容易性をより重視する場合には、合成樹脂等によってピストンリング1の本体部2を形成してもよい。
【0031】
また、上記実施形態では、第1の突出部13及び第2の突出部15の断面形状がいずれも長方形状となっているが、例えば
図6に示すように、第1の突出部13及び第2の受け部16を断面長方形状のまま維持する一方、第2の突出部15の幅が先端側に向かって狭くなるように、第2の突出部15における第1の突出部13との合わせ面15bを、第1の突出部13における第2の突出部15との合わせ面13bに対して傾斜させてもよい。
【0032】
この場合、クランクC1の長さをより拡張できるので、クランクC1での圧力損失が大きくなり、ピストンリング1の幅方向へのガスの抜けを一層確実に抑制できる。また、第2の突出部15の基端部がより肉厚になるため、第2の突出部15の強度をより確保できる。
【0033】
また、
図6の例では、第1の受け部14における第1の突出部13との対向面14aが、第1の突出部13における第1の受け部14との対向面13aに対して傾斜していると共に、第2の突出部15における第2の受け部16との対向面15aが、第2の受け部16における第2の突出部15との対向面16aに対して傾斜している。これにより、対向面13a,14a同士の接触を回避でき、第1の突出部13の摩耗を抑制できる。同様に、対向面15a,16a同士の接触を回避でき、第2の突出部15の摩耗を抑制できる。
【0034】
さらに、
図6の例では、第1の突出部13及び第2の受け部16を断面長方形状としているが、例えば
図7に示すように、第1の突出部13における第2の突出部15との合わせ面13b、第1の突出部13における第1の受け部14との対向面13a、及び第2の受け部16における第2の突出部15との対向面16aを、それぞれ側面2a,2bに対して傾斜させてもよい。
【0035】
この場合、クランクC1の長さを更に拡張できるので、ピストンリング1の幅方向へのガスの抜けを一層確実に抑制できる。また、第1の突出部13の基端部がより肉厚になるため、第1の突出部13の強度をより確保できる。なお、第1の突出部13は、ピストンリング1の使用時において幅方向にガス圧のバランスが取れるため、第2の突出部15に比べて強度が多少小さくてもよい。また、
図7において、対向面13a,14a同士及び対向面15a,16a同士は、いずれも非平行であることが好ましい。こうすると、対向面13a,14a同士の接触及び対向面15a,16a同士の接触を回避でき、第1の突出部13及び第2の突出部15の摩耗を回避できる。
【符号の説明】
【0036】
1…ピストンリング、2…本体部、2a…側面(一側面)、2b…側面(他側面)、2c…内周面、2d…外周面、3…合口部、11…一方の合口端部、12…他方の合口端部、13…第1の突出部、13a…対向面、13b…合わせ面、14…第1の受け部、14a…対向面、15…第2の突出部、15a…対向面、15b…合わせ面、16…第2の受け部、16a…対向面、21…第1のオス部、21a,21b…対向面、22…第1のメス部、22a…対向面、23…第2のオス部、23a,23b…対向面、24…第2のメス部、24a…対向面。