特許第6192529号(P6192529)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6192529
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】電波時計の機能実行方法
(51)【国際特許分類】
   G04R 20/08 20130101AFI20170828BHJP
   G04G 5/00 20130101ALI20170828BHJP
   G04G 3/02 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   G04R20/08
   G04G5/00 J
   G04G3/02 D
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-263761(P2013-263761)
(22)【出願日】2013年12月20日
(65)【公開番号】特開2015-121411(P2015-121411A)
(43)【公開日】2015年7月2日
【審査請求日】2016年8月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】599002043
【氏名又は名称】学校法人 名城大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】特許業務法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】都竹 愛一郎
【審査官】 藤田 憲二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−202517(JP,A)
【文献】 特開2013−210897(JP,A)
【文献】 特開2012−233841(JP,A)
【文献】 特開2010−203782(JP,A)
【文献】 特開2003−279674(JP,A)
【文献】 特開2008−151724(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/090831(WO,A1)
【文献】 特開2009−168666(JP,A)
【文献】 特開2007−192797(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0164829(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04R 20/00−60/14
G04G 3/00− 3/04, 5/00,99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
標準電波を受信する受信部と、温度を検知する温度センサと、水晶発振器の発振周波数の温度特性を記録した周波数補正テーブルとを有し、前記温度センサが検知した温度に基づいて前記水晶発振器の周波数補正を行う周波数補正機能を備えており、前記受信部が前記標準電波を受信して時刻情報を修正する電波時計の機能実行方法であって、
前記標準電波の通常使用されない値を特定のコマンド信号にした疑似標準電波を送信機から送信する第1ステップと、
前記電波時計が前記疑似標準電波を前記受信部で受信し、前記コマンド信号に応じて前記周波数補正テーブルを修正する温度補償修正機能を実行する第2ステップと
を備えていることを特徴とする電波時計の機能実行方法。
【請求項2】
前記電波時計は前記温度補償修正機能を実行した際に前記温度センサが検知した温度を記録することを特徴とする請求項1記載の電波時計の機能実行方法。
【請求項3】
前記疑似標準電波を受信して得られる時刻コード信号を1秒間ごとに同期加算する雑音成分軽減ステップと、
前記時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がり時刻を検出するパルス検出ステップと、
検出した1秒間ごとのパルスの立ち上がり時刻と電波時計の対応する時刻との誤差を算出する誤差算出ステップとを実行し、
前記温度補償修正機能は前記誤差算出ステップで算出された誤差を利用して前記周波数補正テーブルを修正することを特徴とする請求項1又は2記載の電波時計の機能実行方法。
【請求項4】
前記温度補償修正機能を複数の温度下で実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の電波時計の機能実行方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電波時計の機能実行方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は従来の電波時計を開示している。この電波時計は、クロックカウント補正機能と、温度誤差計算機能と、誤差修正機能とを有している。クロックカウント補正機能は、発振周波数にばらつきのある水晶発振器を組み込んだ電波時計を基準温度の環境下に配置した状態で、発振周波数のばらつきに関わらず、1秒間のクロックカウント数が所定数になるように補正する。これによって、各電波時計に組み込まれた水晶発振器の発振周波数のばらつきを補正することができる。また、温度誤差計算機能は、予め組み込まれた水晶発振器の発振周波数の温度特性を記録した周波数補正テーブルを利用して、温度センサが検知した温度に対応する誤差を算出する。さらに、誤差修正機能は、温度誤差計算機能によって算出された誤差を利用して、時刻を修正し、修正時刻を出力する。このように、この電波時計は、水晶発振器の発振周波数がばらついても温度補償を行い、時刻の誤差を少なくすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−78405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の電波時計は、一度に複数個を対象にしてクロックカウント補正機能を実行しようとすると手間を要したり、クロックカウント補正機能を起動するための専用の起動装置等を用意したりする必要がある。つまり、クロックカウント補正機能は、基準温度の環境下で実行されるものであり、自動的に実行されるものでない。このため、複数の電波時計を対象にして、一度にクロックカウント補正機能を実行するためには、基準温度の環境下に複数の電波時計を配置し、各電波時計の起動スイッチを個々別々に操作したり、電波時計に起動信号を送信することができる専用の起動装置を操作したりすることになる。起動装置の起動信号を電波時計に送信するためには、起動装置と電波時計とを接続するための通信インターフェースを電波時計に組み込まなければならない。
【0005】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、所定の機能を容易に実行させることができる電波時計の機能実行方法を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電波時計の機能実行方法は、標準電波を受信する受信部と、温度を検知する温度センサと、水晶発振器の発振周波数の温度特性を記録した周波数補正テーブルとを有し、前記温度センサが検知した温度に基づいて前記水晶発振器の周波数補正を行う周波数補正機能を備えており、前記受信部が前記標準電波を受信して時刻情報を修正する電波時計の機能実行方法であって、
前記標準電波の通常使用されない値を特定のコマンド信号にした疑似標準電波を送信機から送信する第1ステップと、
前記電波時計が前記疑似標準電波を前記受信部で受信し、前記コマンド信号に応じて前記周波数補正テーブルを修正する温度補償修正機能を実行する第2ステップと
を備えていることを特徴とする。
【0007】
この電波時計の機能実行方法は、第1ステップで標準電波の通常使用されていない値を特定のコマンド信号にした疑似標準電波を送信機から送信する。電波時計は、この疑似標準電波を電波時計が有している受信部で受信することができ、第2ステップでコマンド信号に応じた特定の機能を実行させることができる。このように、この電波時計は、所定の機能を実行させる際に、外部の装置と通信するための専用の通信インターフェースを必要とせず、疑似標準電波を電波時計の受信部が受信することによって容易に実行することができる。
【0008】
したがって、本発明の電波時計の機能実行方法は所定の機能を容易に実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1〜3の電波時計の構成を示すブロック図である。
図2】時刻コード信号の例を示す図である。
図3】実施例1の温度補償修正機能を示すフローチャートである。
図4】1秒間ごとの同期加算を示すフローチャートである。
図5】1秒間ごとの同期加算の概念図である。
図6】C/N値が22dBである時刻コード信号において、(A)は1秒間ごとのパルスを60回重ね書きした波形図であり、(B)はそれらを同期加算した結果を示す波形図である。
図7】C/N値が10dBである時刻コード信号において、(A)は1秒間ごとのパルスを60回重ね書きした波形図であり、(B)はそれらを同期加算した結果を示す波形図である。
図8】実施例2の温度補償修正機能を示すフローチャートである。
図9】実施例3の温度補償修正機能を示すフローチャートである。
図10】水晶発振器の発振周波数の温度特性を示すグラフであって、(A)は水晶発振器を構成する水晶のカット方向が同じ場合、(B)は水晶発振器を構成する水晶のカット方向が異なる場合である。
図11】水晶発振器の発振周波数の温度特性を示すグラフである。
図12】周波数補正テーブルの一部を示し、(A)は図11のグラフに示される水晶発振器Aに対応し、(B)は、図11のグラフに示される水晶発振器Bに対応する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明における好ましい実施の形態を説明する。
【0011】
本発明の電波時計の機能実行方法において、前記電波時計は、温度を検知する温度センサと、水晶発振器の発振周波数の温度特性を記録した周波数補正テーブルとを有し、前記温度センサが検知した温度に基づいて水晶発振器の周波数補正を行う周波数補正機能を備えており、前記特定の機能は前記周波数補正テーブルを修正する温度補償修正機能である
【0012】
個々の水晶発振器は、それを構成する水晶のカット方向が同じ場合、発振周波数の温度特性は同じであるが、発振周波数のずれが生じる。つまり、図10(A)に示すように、個々の水晶発振器の発振周波数の温度特性を示す曲線X1、X2、X3は、同じ形状で示されるが、同一温度において個々の水晶発振器の発振周波数が異なっている。このため、水晶のカット方向が同じ水晶発振器を組み込んだ電波時計は、一点の温度下で温度補償修正機能を実行して発振周波数のずれ幅を把握すれば他の温度における発振周波数を推定することができ、周波数補正テーブルを修正することができる。なお、水晶のカット方向が同じ水晶発振器を組み込んだ電波時計に対して、複数の温度下で温度補償修正機能を実行すれば周波数補正テーブルをより正確に修正することができる。
【0013】
また、個々の水晶発振器は、それを構成する水晶のカット方向が異なる場合、温度特性が異なる。つまり、図10(B)に示すように、個々の水晶発振器の発振周波数の温度特性を示す曲線X4、X5、X6は形状が異なっている。このため、水晶のカット方向が異なる水晶発振器を組み込んだ電波時計は、複数の温度下で温度補償修正機能を実行することによって、周波数補正テーブルを修正することができる。
【0014】
温度補償修正機能を実行して周波数補正テーブルを修正すれば、時刻の誤差が極めて少ない電波時計にすることができる。このため、この電波時計は標準電波が受信できない場合であっても正確な時刻を表示することができる
【0015】
前記温度補償修正機能を実行した際に前記温度センサが検知した温度を記録し得る。各電波時計に組み込まれた温度センサは検知誤差を有している。このため、温度補償修正機能を実行する際の温度を各電波時計に組み込まれた温度センサによって検知すれば、温度補償修正機能を実行した際に検知する温度と、電波時計が実際に使用され始めた後等に実行される周波数補正機能で検知する温度との誤差をなくすことができる。よって、この電波時計は、周波数補正機能を実行することによって、時刻の誤差を少なくすることができる。
【0016】
前記疑似標準電波を受信して得られる時刻コード信号を1秒間ごとに同期加算する雑音成分軽減ステップと、前記時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がり時刻を検出するパルス検出ステップと、検出した1秒間ごとのパルスの立ち上がり時刻と電波時計の対応する時刻との誤差を算出する誤差算出ステップとを実行し、前記温度補償修正機能は前記誤差算出ステップで算出された誤差を利用して前記周波数補正テーブルを修正し得る。
【0017】
この場合、誤差算出ステップで水晶発振器の発振周波数のずれを高精度に測定することによって、短い時間で温度補償修正機能を実行することができ、電波時計の時刻の誤差を少なくすることができる。つまり、1秒間ごとに同期加算する雑音成分軽減ステップを実行することによって、同期加算を行わない場合に比べて、疑似標準電波を受信して得られる時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がりを数十倍の精度で測定することができる。このため、誤差算出ステップで水晶発振器の発振周波数のずれを短い時間で高精度に測定することができる。
【0018】
例えば、電波時計に組み込まれた水晶発振器の発振周波数の誤差を仮に10-7で補正することができれば、年差3秒にすることができる。水晶発振器の発振周波数の誤差を仮に10-7で補正しようとすると、工場内で1万秒(約3時間)かけて測定しても、時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がりを1msの精度で測る必要がある。1秒間ごとに同期加算する雑音成分軽減ステップを実行することによって、時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がりを仮に0.1msの精度で測定すれば、1000秒(約17分)の測定で補正することができる。
【0019】
前記温度補償修正機能を複数の温度下で実行し得る。この場合、水晶発振器を構成する水晶のカット方向が異なり、個々の水晶発振器の発振周波数の温度特性が異なる場合(図10(B)参照)でも、複数の温度下で温度補償修正機能を実行することによって、個々の水晶発振器に対応した周波数補正テーブルに修正することができる。
【0021】
次に、本発明の電波時計の機能実行方法を具体化した実施例1〜3について、図面を参照しつつ説明する。
【0022】
<実施例1>
実施例1の電波時計の機能実行方法は、図1に示される電波時計を対象とするものである。この電波時計は、水晶発振器1、カウンタ2、表示器3、受信部4、温度センサ5、A/D変換部6、周波数補正テーブル7、積分器8、誤差算出部9、及び補正テーブル修正制御部10を有している。この電波時計は、水晶発振器1がクロックパルスを出力し、このクロックパルスをカウンタ2が計数して1秒パルスを出力し、この1秒パルスに基づいて、表示器3が時刻を表示する。
【0023】
受信部4は標準電波及び後述する疑似標準電波を受信することができる。標準電波は、独立行政法人情報通信研究機構が運営管理を行っている「おおたかどや山標準電波送信所(福島県)」と「はがね山標準電波送信所(佐賀県)」の国内2か所(以下、JJY局という。)から、40kHz及び60kHzの長波電波によって常時送信されている。
【0024】
この標準電波によって送信される時刻コード信号は、図2に示すように、各1秒間ごとのパルスの立ち上がりが標準時の各秒に同期している。時刻コード信号は、各1秒間ごとのパルスによって、マーカーM、ポジションマーカーP0〜P5、及び、分、時、1月1日からの通算日、時と分に対応するパリティ、予備ビット、年(西暦下2桁)、曜日、うるう秒の情報を示している。マーカーMは毎分0秒の立ち上がりに対応している。ポジションマーカーP0は、通常、59秒の立ち上がりに対応している。また、ポジションマーカーP1〜P5は、それぞれ、9秒、19秒、29秒、39秒、49秒の立ち上がりに対応している。マーカーM、及びポジションマーカーP0〜P5はパルス幅が0.2s±5msである。分、時、1月1日からの通算日、年(西暦下2桁)、曜日に関しては2進数で表されている。2進数の0はパルス幅が0.8s±5msであり、2進数の1はパルス幅が0.5s±5msである。時刻コード信号は60秒の繰り返しで送り出されている。電波時計は、設定された時刻に受信部4が標準電波を自動受信することによって、時刻情報を自動修正することができる。
【0025】
温度センサ5は、電波時計に組み込まれた水晶発振器1の周囲の温度を直接的に検知することができる。温度センサ5で検知された温度は、A/D変換部6でデジタル値に変換される。
【0026】
周波数補正テーブル7は、図12(A)及び(B)に示すように、水晶発振器1の発振周波数の温度特性(図11参照)に基づいて、基準とする発振周波数(例えば、32768Hz)に対して、各温度における水晶発振器1の発振周波数の誤差(補正量)を定めている。図11は、基準とする発振周波数に対しての増減値(発振周波数の誤差)を縦軸にし、温度を横軸にして、2個の水晶発振器A、Bの発振周波数の温度特性を示したグラフである。図12(A)は、図11のグラフに示される水晶発振器Aの周波数補正テーブル7の一部を示し、図12(B)は、図11のグラフに示される水晶発振器Bの周波数補正テーブル7の一部を示している。なお、水晶発振器Aを構成する水晶及び水晶発振器Bを構成する水晶のカット方向は同じであり、水晶発振器A及びBの発振周波数の温度特性は同じである。
【0027】
積分器8はカウンタ2で計数するクロックパルスに加算又は減算する補正パルスを周波数補正テーブル7で定められた補正量に基づいて積分して求める。例えば、水晶発振器Aを有する電波時計において、温度センサ5が25°Cを検知した場合、図12(A)に示す周波数補正テーブル7で定められる補正量は0.2である。この補正量は、仮に温度が25°Cで変化せずに一定の状態であれば、5秒経過したら1個のパルスをクロックパルスから減算することを意味している。仮に1秒間ごとに温度センサ5が温度を検知して周波数補正機能を実行する電波時計であれば、1秒間ごとに温度センサ5が検知した温度に対応する周波数補正テーブル7の補正量を積分器8が積分し、その積分値が、例えば、1パルスになるとクロックパルスに加算又は減算して、水晶発振器1の発振周波数を補正する。このように、この電波時計は、周波数補正機能を有しているため、温度変化に関わらず誤差の少ない時刻を表示器3に表示することができる。
【0028】
しかし、各水晶発振器1は同一温度であっても発振周波数が異なるため、各電波時計毎に周波数補正テーブル7を修正する必要がある。この電波時計は、温度補償修正機能を実行することによって、周波数補正テーブル7を各電波時計毎に修正することができる。
【0029】
この電波時計は、以下に説明するように、例えば、出荷前の工場内で温度補償修正機能を実行する。先ず、電磁的にシールドされ、一定の設定温度に管理された環境(例えば、工場内の所定の部屋)に電波時計を配置し、電波時計の電源を入れる。次に、電波時計と同じ環境に送信機11を配置し、この送信機11から標準電波の通常使用されていない値を温度補償修正機能を実行させるコマンド信号にした疑似標準電波を送信する第1ステップを実行する。
【0030】
標準電波の通常使用されていない値とは、例えば、標準電波の分データに対して60以上の値、時データに対して24以上の値、若しくは通算日データに対して366以上の値等である。このように、標準電波の通常使用されていない値を利用して、疑似標準電波は温度補償修正機能を実行させるコマンド信号を時刻コードに含ませることができる。
【0031】
電波時計は、図3に示すように、電源が入れられると、補正テーブル修正制御部10において、修正フラグを0にする(ステップS1)。そして、疑似標準電波を受信部4が受信し、時刻コードを復号する(ステップS2)。
【0032】
復号された時刻コードに周波数補正テーブル7を修正する温度補償修正機能を実行させるコマンドが含まれていることから、温度補償修正機能(第2ステップ)が開始され、修正フラグが1か否かを判断する(ステップS4)。
【0033】
なお、温度補償修正機能を終了し、電磁的にシールドされた環境から持ち出された電波時計は、標準電波を受信部4が受信して復号した時刻コード(ステップS2)にコマンド信号が含まれていない(ステップS3)ため、通常の時刻合わせを実行し(ステップS9)、ステップS2に戻るルーチンを繰り返すことになる。
【0034】
温度補償修正機能の開始時は、修正フラグが0であるため、修正フラグを1にして、周波数補正機能をオフにし、時刻合わせを行い、周波数補正テーブル7の修正開始時刻(温度補償修正機能の開始時刻)を記録する(ステップS10)。温度補償修正機能は、一定の温度下で電波時計に組み込まれた水晶発振器1の発振周波数と基準とする発振周波数(例えば、32768Hz)との誤差を把握し、周波数補正テーブルを修正するものである。このため、水晶発振器1の発振周波数を正確に把握するために水晶発振器1の周波数を補正する周波数補正機能をオフにしておく。時刻合わせは、温度補償修正機能の開始時において、疑似標準電波を受信して得られる時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がりと、電波時計に組み込まれたカウンタ2の1秒パルスの立ち上がりとを合わせて時刻の誤差をなくしておく。
【0035】
更に温度センサ5が検知した温度を記録して(ステップS11)、ステップS2に戻る。温度補償修正機能を実行している間は、送信機11から時刻コードにコマンド信号を含んだ疑似標準電波が送信され、この疑似標準電波を受信部4が受信し、修正フラグが1のままである。このため、ステップS2、S3、S4を経て、温度補償修正機能の開始時刻からN時間(設定時間)を経過したかを判断する(ステップS5)。N時間を経過していない場合、ステップS11、S2、S3、S4、S5のルーチンを繰り返す。
【0036】
N時間を経過すると、誤差算出部9で疑似標準電波を受信して得られる時刻コード信号の1秒間ごとの同期加算の実行(雑音成分軽減ステップの実行)、及び温度センサ5が検知した温度データの平均値を求める(ステップS6)。
【0037】
1秒間ごとの同期加算は、図4に示すように、先ず、電波時計の図示しないメモリに蓄積した各D(n)値を初期化する(ステップS21)。つまり、各D(n)値を0にする。nは整数で1〜Rの値をとる。D(n)値は1秒間をR分割した各時間における振幅を示す電圧値である。次に、電波時計の図示しないA/D変換回路においてA/D変換を開始する(ステップS22)。この際、A/D変換開始時刻t0を記録する。
【0038】
次に、各D(n)値(n=1〜R)を加算する(ステップS23)。つまり、R回繰り返し処理することによって(ステップS24)、1秒間をR分割した各時間におけるD(1)〜D(R)値を取得し、これをK回繰り返し処理する(ステップS25)。このようにして、各D(n)値をK回加算する。この際、tはA/D変換の時刻を示す。また、sは整数で1〜Kの値をとる。さらに、JJY(t)は時刻tにおける時刻コード信号をA/D変換した値(電圧)を示す。このようにして得られた各D(n)値を平均して同期加算を終了する(ステップS26)。
【0039】
図5は、この1秒間ごとの同期加算の概念図であって、理論的に得られる信号波形を示している。また、図6及び図7は、実際に受信した1秒間ごとのパルスを60回重ね書きした波形図(A)と、これらを同期加算した結果の信号波形(B)とを示している。図6は受信した時刻コード信号の品質を示すC/N値が22dBのものであり、図7はC/N値が10dBのものである。
【0040】
このように、雑音成分軽減ステップである1秒間ごとの同期加算(ステップS6)を実行することによって、時刻コード信号の雑音成分を軽減することができる。これによって、時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がりを明確にすることができる。このため、パルスの立ち上がり時刻を検出するパルス検出ステップにおいて、1秒間ごとのパルスの立ち上がりを精度よく検出することができる。
【0041】
次に、図3に示すように、時刻誤差の測定(誤差算出ステップの実行)、周波数偏差の算出、及び周波数補正テーブル7の修正を実行する(ステップS7)。誤差算出ステップにおいて、パルス検出ステップで検出した1秒間ごとのパルスの立ち上がり時刻と、電波時計の対応する時刻の1秒パルスの立ち上がりとの時刻誤差を測定する。
【0042】
この時刻誤差と、水晶発振器の発振周波数の誤差と、経過時間との関係を式1に示す。
【0043】
時刻誤差=発振周波数の誤差×経過時間 ・・・ 式1
【0044】
例えば、水晶発振器の発振周波数の誤差が10-5である場合、1万秒経過すると、0.1秒の時刻誤差になる。したがって、発振周波数の誤差(周波数偏差)は式2で求めることができる。
【0045】
発振周波数の誤差=時刻誤差÷経過時間 ・・・ 式2
【0046】
例えば、1万秒後の時刻誤差が0.3秒の場合、水晶発振器の発振周波数の誤差は3×10-5となる。
【0047】
この際、1秒間ごとの同期加算を実行したことによって、同期加算を行わない場合に比べて、疑似標準電波を受信して得られる時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がりを数十倍の精度で測定することができるため、時刻誤差の測定精度を上げることができる。時刻誤差の測定精度が上がれば、短い時間で発振周波数の誤差を算出することができる。
【0048】
算出された発振周波数の誤差を基にして、平均化された温度データの温度下における補正量を算出して周波数補正テーブル7を修正する。周波数補正テーブル7を修正後、修正フラグを0にし、周波数補正機能をオンにして(ステップS8)、周波数補正テーブル7を修正する温度補償修正機能(第2ステップ)を終了する。
【0049】
仮に、電波時計に予め組み込まれていた周波数補正テーブル7が図12(A)に示すものであり、組み込まれた水晶発振器1を構成する水晶のカット方向が同じ電波時計に対して、温度補償修正機能を実行したとする。その結果、平均化された温度データが25°Cであり、補正量が−0.8だったとする。予め組み込まれていた周波数補正テーブル7では25°Cにおける補正量が0.2であったものに対し(図12(A)参照)、25°Cにおける補正量が1Hz低くなったことになる。
【0050】
発振周波数の温度特性が同じであるため、他の温度における補正量も図12(A)に示される補正量に対して1Hz低い値になると推定することができる。よって、周波数補正テーブル7を図12(B)に示すように修正することができる。このように、電波時計に組み込まれた水晶発振器1を構成する水晶のカット方向が同じ場合は、一点の温度下で温度補償修正機能を実行すれば、他の温度における補正量を推定して周波数補正テーブルを修正することができる。
【0051】
また、電波時計に組み込まれた温度センサ5が検知した温度を利用して温度補償修正機能を実行することによって、周波数補正テーブル7を修正する温度補償修正機能を実行した際に検知する温度と、実際に電波時計が使用され始めた後等に周波数補正機能が実行されて検知する温度との誤差をなくすことができる。よって、この電波時計は、周波数補正機能を実行することによって、時刻の誤差を少なくすることができる。
【0052】
また、電波時計に組み込まれた水晶発振器1を構成する水晶のカット方向が異なる場合、電波時計が複数の温度下で温度補償修正機能を実行して周波数補正テーブル7を修正する。この場合は、工場の室温を複数回、変更して、温度補償修正機能を実行することになる。但し、周波数補正テーブル7の修正は、取得した補正値を多項式近似によって修正する。このようにすると、各水晶発振器に対応した周波数補正テーブル7の精度が上がり、電波時計の温度補正をより正確に行うことができる。
【0053】
この電波時計の機能実行方法は、標準電波の通常使用されていない値を温度補償修正機能を実行させるコマンド信号にした疑似標準電波を送信機11から送信する。電波時計は、この擬似標準電波を電波時計が有している受信部4で受信することができ、温度補償修正機能を実行させることができる。このように、この電波時計は、温度補償修正機能を実行させる際に、送信機11と通信するための専用の通信インターフェースを必要とせず、疑似標準電波を電波時計の受信部4が受信することによって容易に実行することができる。
【0054】
したがって、実施例1の電波時計の機能実行方法は所定の機能(温度補償修正機能)を容易に実行させることができる。
【0055】
また、この電波時計の機能実行方法は、複数の電波時計に対して、一度に温度補償修正機能を容易に実行させることができる。このため、各電波時計の周波数補正テーブル7を一度に修正して、各水晶発振器1に応じた周波数補正テーブル7にすることができる。周波数補正テーブル7の修正が終了した各電波時計は、通常の電波時計として使用することができる。この際、標準電波が弱く受信できないような環境であっても、使用環境の温度を温度センサ5が検知し、周波数補正テーブル7を介してカウンタ2を制御し、正しい時刻を維持することができる。
【0056】
また、この電波時計は、ソフトウエア処理により時刻を補正するため、回路構成を簡単にすることができる。また、水晶発振器1を電波時計に組み込んだ状態で周波数補正テーブル7を修正するため、周辺機器が水晶発振器1に与える影響を正確に補正することができ、正確かつ安価な電波時計を製造することができる。
【0057】
<実施例2>
実施例2の電波時計の機能実行方法は、図8に示すように、電波時計の周波数補正テーブル7を修正する温度補償修正機能を実行させるものであり、疑似標準電波を受信して得られる時刻コード信号の1秒間ごとの同期加算を行わない点、温度を記録しない点、及び温度補償修正機能を開始するコマンド信号を時刻コードに含ませた疑似標準電波と、周波数補正テーブルの修正を開始するコマンド信号を時刻コードに含ませた疑似標準電波を送信機11が送信する点で実施例1と相違する。実施例1と同一の構成は同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
【0058】
この電波時計の機能実行方法において、同期加算を行わないため、時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がりの測定の精度が悪くなるが、電波時計を構成する回路構成を簡単にすることができる。なお、温度補償修正機能の開始時に時刻合わせ(ステップS10)をしてから、時刻誤差の測定(ステップS7)をするまでの時間を長くすれば、時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がりを精度を良く測定することができる。
【0059】
この電波時計の温度補償修正機能の実行方法を説明する。先ず、送信機11は温度補償修正機能を開始するコマンド信号を含んだ疑似標準電波を送信する(第1ステップ)。これによって、電磁的にシールドされ、一定の温度に管理された環境(工場内の所定の部屋)に配置された電波時計の電源が入れられると、実施例1と同様に、ステップS1、S2、S3、S4、S10を経て、ステップS2に戻る。その後、ステップS2、S3、S4を経た後、時刻コードの含まれているコマンド信号が周波数補正テーブル7の修正を開始するコマンド信号であるか否かを判断する(ステップS12)。
【0060】
送信機11は、温度補償修正機能を開始するコマンド信号を含んだ疑似標準電波を送信し始めてから、設定時間経過した後に、周波数補正テーブル7の修正を開始するコマンド信号を時刻コードに含ませた疑似標準電波を送信する。送信機11が周波数補正テーブル7の修正を開始するコマンド信号を時刻コードに含ませた疑似標準電波を送信するまで(設定時間を経過するまで)、ステップS12からステップS2に戻り、ステップS2、S3、S4、S12のルーチンを繰り返す。
【0061】
設定時間が経過すると、送信機11は、周波数補正テーブルの修正を開始するコマンド信号を時刻コードに含ませた疑似標準電波を送信する。すると、実施例1と同様に、ステップS12からステップS7、S8を経て周波数補正テーブル7を修正する温度補償修正機能(第2ステップ)を終了する。なお、ステップS7の周波数補正テーブル7の補正において、利用される温度は電波時計に組み込まれた温度センサ5が検知した温度ではなく、電波時計を配置して温度補償修正機能を実行した環境の設定温度である。
【0062】
この電波時計の機能実行方法も、標準電波の通常使用されていない値を温度補償修正機能を開始するコマンド信号や、周波数補正テーブルの修正を開始するコマンド信号にした疑似標準電波を送信機11から送信する。電波時計は、この擬似標準電波を電波時計が有している受信部4で受信することができ、温度補償修正機能を実行させることができる。このように、この電波時計は、温度補償修正機能を実行させる際に、送信機11と通信するための専用の通信インターフェースを必要とせず、疑似標準電波を電波時計の受信部4が受信することによって容易に実行することができる。
【0063】
したがって、実施例2の電波時計の機能実行方法も所定の機能(温度補償修正機能等)を容易に実行させることができる。
【0064】
<実施例3>
実施例3の電波時計の機能実行方法は、図9に示すように、電波時計の周波数補正テーブル7を修正する温度補償修正機能を実行させるものであり、疑似標準電波信号の1秒間ごとの同期加算を行う点、温度を記録する点、及び複数の温度下で修正データを取得する点で実施例2と相違する。実施例1及び2と同一の構成は同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
【0065】
この電波時計の機能実行方法において、複数の温度下で修正データを取得するため、水晶発振器1を構成する水晶のカット方向が異なり、個々の水晶発振器の発振周波数の温度特性が異なる場合でも、個々の水晶発振器に対応した周波数補正テーブルに修正することができる。
【0066】
この電波時計の温度補償修正機能の実行方法を説明する。実施例2と同様に、送信機11が温度補償修正機能を開始するコマンド信号を含んだ疑似標準電波を送信する(第1ステップ)。これによって、電磁的にシールドされ、一定の温度に管理された環境(工場内の所定の部屋)に配置された電波時計の電源が入れられると、実施例1及び2と同様に、ステップS1、S2、S3、S4を経る。その後、修正フラグを1にして、疑似標準電波を受信して得られる時刻コード信号の1秒間ごとの同期加算を実行し、周波数補正機能をオフにして、時刻合わせを行い、周波数補正テーブル7の修正開始時刻(温度補償修正機能の開始時刻)を記録する(ステップS13)。この際、疑似標準電波を受信して得られる時刻コード信号の1秒間ごとの同期加算を実行することによって、時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がりを明確にすることができるため、時刻合わせを正確に行うことができる。そしてステップS2に戻る。
【0067】
そして、送信機11が周波数補正テーブルの修正を開始するコマンド信号を時刻コードに含ませた疑似標準電波を送信するまで(設定時間を経過するまで)、ステップS12の後に温度センサ5が検知した温度を記録し(ステップS14)、ステップS2に戻る。このように、設定時間を経過するまで、ステップS14、S2、S3、S4、S12のルーチンを繰り返す。
【0068】
設定時間が経過すると、送信機11は、周波数補正テーブルの修正を開始するコマンド信号を時刻コードに含ませた疑似標準電波を送信する。すると、実施例1と同様に、ステップS12からステップS6、S7を経て周波数補正テーブル7を修正する。これによって、一点の温度下における周波数偏差を算出することができ、周波数補正テーブル7を修正することができる。
【0069】
周波数補正テーブル7を修正後、修正フラグを0にする(ステップS15)。そして、複数の温度下(N点)の周波数補正テーブル7の修正データを取得しているか否かを判断する(ステップS16)。N点未満であった場合、ステップS2に戻る。この時点で、電波時計が配置された温度環境を変更する。そして、上述したように、変更された温度下で周波数補正テーブル7を修正する。
【0070】
そして、N点の周波数補正テーブル7の修正データを取得した場合、これらデータを統合して周波数補正テーブル7を修正し、周波数補正機能をオンにして(ステップS17)、周波数補正テーブル7を修正する温度補償修正機能(第2ステップ)を終了する。
【0071】
このように、複数の温度下(N点)の修正データを統合して周波数補正テーブル7を修正するため、水晶発振器1を構成する水晶のカット方向が異なる場合であっても、正確に周波数補正テーブル7を修正することができる。
【0072】
この電波時計の機能実行方法も、標準電波の通常使用されていない値を温度補償修正機能を開始するコマンド信号や、周波数補正テーブルの修正を開始するコマンド信号にした疑似標準電波を送信機11から送信する。電波時計は、この擬似標準電波を電波時計が有している受信部4で受信することができ、温度補償修正機能を実行させることができる。このように、この電波時計は、温度補償修正機能等を実行させる際に、送信機11と通信するための専用の通信インターフェースを必要とせず、疑似標準電波を電波時計の受信部4が受信することによって容易に実行することができる。
【0073】
したがって、実施例3の電波時計の機能実行方法も所定の機能(温度補償修正機能等)を容易に実行させることができる。
【0074】
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例1〜3に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例1〜3では、温度補償修正機能を実行させたが、送信機から他の機能を実行させるコマンド信号を含んだ疑似標準電波を送信し、他の機能(例えば、自己診断機能)を実行させてもよい。自己診断機能として、温度補正修正機能を終了した後、周波数補正機能をONにした状態で同じステップを実行することによって、周波数補正テーブルが正しく補正できたか否かを判断してもよい。つまり、誤差が0になれば、正しく補正ができたと判断することができる。
(2)実施例1及び3では、疑似標準電波を受信して得られる時刻コード信号の1秒間ごとの同期加算を実行し、時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がりを精度よく検出して、電波時計の対応する時刻の1秒パルスの立ち上がりとの時刻誤差を測定したが、同期加算を実行せず、疑似標準電波の時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がりと、電波時計の対応する時刻の1秒パルスの立ち上がりとの誤差の平均値を求め、時刻誤差にしてもよい。
(3)実施例1及び3では、疑似標準電波を受信して得られる時刻コード信号の1秒間ごとの同期加算を実行して、時刻コード信号の1秒間ごとのパルスの立ち上がりを精度よく検出するようにしたが、電磁的にシールドされた環境ではノイズが少なく、誤差も小さいため、同期加算を実行しなくてもよい。
(4)実施例1〜3では、温度補償修正機能を実行させたが、電波時計に内蔵したソフトウエアを実行させて、例えば、新しい機能を発現させたり、不具合を修正したりしてもよい。
【符号の説明】
【0075】
4…受信部
5…温度センサ
7…周波数補正テーブル
11…送信機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図12