特許第6192616号(P6192616)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6192616
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/10 20060101AFI20170828BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   G03G21/10
   G03G21/00 310
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-155582(P2014-155582)
(22)【出願日】2014年7月30日
(65)【公開番号】特開2016-33536(P2016-33536A)
(43)【公開日】2016年3月10日
【審査請求日】2016年8月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】小▲柳▼ 剛
(72)【発明者】
【氏名】大▲崎▼ 修二
【審査官】 三橋 健二
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−214496(JP,A)
【文献】 実開昭63−073776(JP,U)
【文献】 実開平01−120176(JP,U)
【文献】 特開2005−049850(JP,A)
【文献】 特開平07−261619(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/10
G03G 21/00
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向に延びる揺動軸心を中心に装置本体に揺動可能に設けられ、回転される像担持体上の不要トナーを除去する除去部を含むユニット体と、
前記ユニット体に設けられたトナー排出口部に連結されることにより前記ユニット体の揺動に伴って変位可能とされ、前記トナー排出口部から排出されるトナーの搬送路を形成する第1管部材と、
前記第1管部材の端部と嵌合する嵌合部を有するとともに前記装置本体に固定され、前記嵌合部において前記第1管部材の端部が前記第1管部材の変位に応じて嵌合方向へ移動可能に構成され、前記第1管部材とともに前記トナーの搬送路を形成する第2管部材と、
を備え
前記嵌合部は、前記揺動軸心より下方向の所定位置で、前記第1管部材と前記ユニット体の揺動方向に嵌合するものであり、前記嵌合部の上部が前記第1管部材の内壁面側に位置し、前記嵌合部の下部が前記第1管部材の外壁面側に位置する画像形成装置。
【請求項2】
前記第1管部材は、前記嵌合方向に延びる少なくとも2つのスリットを有し、
前記第2管部材は、前記スリットに挿通した状態で前記第1管部材に嵌合する請求項に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1管部材において前記嵌合部の前記下部に対向する対向部には、前記嵌合部の内壁面に当接する当接部が設けられている請求項に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記スリットは、前記ユニット体の揺動方向に沿って形成されている請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1管部材の下流側端部における上壁の先端には、下方へ湾曲する湾曲部が設けられており、
前記嵌合部の先端の上壁は、前記湾曲部と重なり合う請求項1乃至の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1管部材及び前記第2管部材の切断面の外形形状は多角形状である請求項1乃至の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記像担持体は、感光体ドラムであり、
前記除去部は、前記感光体ドラムの表面からトナーを除去するクリーニング部であり、
前記ユニット体は、前記感光体ドラムと前記クリーニング部とを含む請求項1乃至の何れか一項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナーを用いて画像形成を行う電子写真方式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機、プリンター及びFAX等の電子写真方式の画像形成装置においては、一般に、感光体ドラム等の像担持体上に形成された静電潜像が現像装置内の現像剤(トナー)によって可視化され、そのトナー像が記録媒体に転写される。このとき、像担持体の表面には、記録媒体に転写されなかったトナーが残留することがある。そのため、画像形成装置には、残留トナーを除去するためのクリーニング装置が設けられている。このクリーニング装置によって前記残留トナーが像担持体の表面から除去される。像担持体の表面から除去された残留トナーは、廃トナーとして廃トナー回収容器に回収される。ここで、前記廃トナーは、廃トナー回収容器に至るまで次のように搬送される場合がある。
【0003】
像担持体の表面から除去された廃トナーは、第1スクリューによって水平方向へ予め定められた位置まで搬送される。前記予め定められた位置には下方へ延びる廃トナー用パイプが接続されており、前記予め定められた位置に達した前記廃トナーは、前記廃トナー用パイプを通った後、予め定められた位置に設けられた廃トナー回収容器に投入される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−139156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、前記廃トナー用パイプが画像形成装置の筐体などに固定されている構成においては、前記廃トナー用パイプに前記廃トナーが詰まった場合に、その廃トナー用パイプを取り外して清掃する必要があり、手間を要していた。
【0006】
本発明の目的は、簡単に搬送路における廃トナーの詰まりを解消することのできる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の局面に係る画像形成装置は、ユニット体と、第1管部材と、第2管部材とを有する。前記ユニット体は、水平方向に延びる揺動軸心を中心に装置本体に揺動可能に設けられ、回転される像担持体上の不要トナーを除去する除去部を含む。前記第1管部材は、前記ユニット体に設けられたトナー排出口部に連結されることにより前記ユニット体の揺動に伴って変位可能とされ、前記トナー排出口部から排出されるトナーの搬送路を形成する。前記第2管部材は、前記第1管部材の端部と嵌合する嵌合部を有するとともに前記装置本体に固定され、前記嵌合部において前記第1管部材の端部が前記第1管部材の変位に応じて嵌合方向へ移動可能に構成され、前記第1管部材とともに前記トナーの搬送路を形成する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、簡単に搬送路における廃トナーの詰まりを解消することのできる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態の外観図である。
図2図2は、画像形成部における感光体ドラム、現像装置及びクリーニングユニットを模式的に示す断面図である。
図3図3は、ドラムユニットの揺動を説明する説明図である。
図4図4は、クリーニング部材によって感光体ドラムから除去されたトナー等が回収容器に回収されるまでの各画像形成ユニットにおける流路の説明図である。
図5図5(A)、(B)は、ドラムユニットの外観斜視図である。
図6図6は、第1管部材と第2管部材との連結部の断面図である。
図7図7(A)は、第1管部材を図6のVIIA−VIIA線で切断した断面図、図7(B)は、第2管部材を図6のVIIB−VIIB線で切断した断面図、図7(C)は、互いに嵌合している第1管部材と第2管部材を図6のVIIC−VIIC線で切断した断面図である。
図8図8(A)は、ドラムユニットが第1位置に位置しているときの第1管部材と第2管部材との嵌合状態を示す図、図8(B)は、ドラムユニットが第2位置に位置しているときの第1管部材と第2管部材との嵌合状態を示す図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る画像形成装置の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0011】
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態である画像形成装置1の構成を示す外観斜視図である。以下の説明においては、図1で定義された上下方向D1、前後方向D2、及び左右方向D3を用いて説明する。
【0012】
図1に示されるように、画像形成装置1は、プリンターである。画像形成装置1は、入力された画像をトナーなどの印刷材料を用いて印刷シートに印刷する。なお、画像形成装置1はプリンターに限られず、ファクシミリ、複写機、或いはこれらの機能を有する複合機なども本発明に係る画像形成装置の一例である。
【0013】
画像形成装置1は、不図示のネットワーク通信部を介して外部から入力された画像データに基づき印刷シートに画像を印刷する。図1に示されるように、画像形成装置1は、給紙部2と画像形成部3とを有する。給紙部2は、複数の給紙トレイ4を有し、いずれかの給紙トレイ4からシートを繰り出して画像形成部3に供給する。画像形成部3は、感光体ドラム11、現像部13、クリーニング部15及び定着装置6などを備えている。感光体ドラム11の表面には、帯電部及び露光部(いずれも不図示)によって形成された静電潜像が形成される。感光体ドラム11の表面に形成された前記静電潜像が現像部13によりトナーを用いて顕像化されトナー像が形成される。クリーニング部15は、感光体ドラム11の表面に形成された前記トナー像がシートに転写された後の感光体ドラム11の表面に残留するトナーを前記表面から除去する。定着装置6は、トナー像が転写されたシートにそのトナー像を加熱及び加圧することにより定着させる。
【0014】
図2は、画像形成部3における感光体ドラム11、現像部13及びクリーニング部15を模式的に示す断面図である。
【0015】
感光体ドラム11は、画像形成装置1の前後方向D2に長い円柱形状を有する。現像部13は、感光体ドラム11の右側方に設けられており、クリーニング部15は、感光体ドラム11の左側方に設けられている。
【0016】
現像部13は、現像ケース37を有する。現像ケース37内には、現像用のマグネットローラー38が設けられている。マグネットローラー38には、感光体ドラム13の帯電極性と同極性のバイアスが印加されている。マグネットローラー38によってトナー39が帯電され、その帯電したトナー39が感光体ドラム13の表面の静電潜像に飛翔され、静電潜像が現像される。トナー39は、トナー供給口40を介してトナーコンテナ(不図示)から補給される。
【0017】
クリーニング部15は、クリーニング部材であるクリーニングブレード41、クリーニングローラー42、第1スクリュー部材43及びトナーボックス44を備えている。クリーニングブレード41及びクリーニングローラー42は、感光体ドラム13とほぼ同じ長さを有し、感光体ドラム13に接触して感光体ドラム13の表面に残留した廃トナーを取り除く。この取り除かれた廃トナー45は、重力の作用により落下し又はクリーニングローラー42の回転に従ってトナーボックス44に取り入れられる。トナーボックス44に取り入れられた廃トナー45は、第1スクリュー部材43により搬送される。第1スクリュー部材43は、軸体の周囲に螺旋状の羽根を有している。第1スクリュー部材43により搬送される廃トナーは排出口部3Aに搬送される。クリーニング部15は、本発明における除去部の一例でありクリーニング部に相当する。
【0018】
感光体ドラム11及びクリーニング部15は、ドラムユニット17としてユニット化されている。ドラムユニット17の筐体171の長手方向における前端部に排出口部3Aが設けられている(図4参照)。ドラムユニット17は、本発明におけるユニット体の一例である。
【0019】
ドラムユニット17は、画像形成装置1の筐体をなす側壁201と側壁202との間に設けられている(図4参照)。側壁201は、画像形成装置1の後面に沿って立設されており、側壁202は、画像形成装置1の前面に沿って立設されている。側壁201には、揺動軸部材301が直交する。すなわち、揺動軸部材301は、水平方向に延びる。図3に示されるように、ドラムユニット17は、この揺動軸部材301により第1位置(図3で実線で示す位置)と第2位置(図3で二点鎖線で示す位置)との間で揺動可能に支持されている。前記第1位置は、マグネットローラー38によって帯電したトナー39が飛翔して感光体ドラム13の表面に到達でき、感光体ドラム11に形成された静電潜像を現像部13が顕像化できる位置である。前記第2位置は、前記第1位置から所定距離だけ離間した位置である。ドラムユニット17は、ユーザーから揺動方向の力を受けている間だけ前記第2位置に位置し、それ以外のときは、前記第1位置に位置する。第1管部材101は、揺動軸部材301により形成される揺動軸心P周りのドラムユニット17の揺動に伴って変位する。
【0020】
図4に示されるように、クリーニングブレード41及びクリーニングローラー42によって除去されたトナーは、廃トナーとして画像形成装置1の前後方向D2へ延びる搬送路47を後側から前側へ向けて搬送される。画像形成部3の前端部に流れてきた前記廃トナーは、ドラムユニット17の前端部に設けられた排出口部3Aから排出される。
【0021】
ここで、従来では、排出口部3Aには固定された廃トナー用パイプが接続されており、排出口部3Aから排出される前記廃トナーは、その廃トナー用パイプを通って回収容器70まで搬送されていた。しかし、前記廃トナー用パイプが固定されているため、前記廃トナー用パイプに前記廃トナーが詰まった場合には、その廃トナー用パイプを取り外して清掃する必要があり、手間を要していた。このような課題を解決するため、本実施形態に係る画像形成装置1は、次のようなトナー詰まり防止機構100を有する。
【0022】
図4図5に示されるように、トナー詰まり防止機構100は、第1管部材101と第2管部材102とを有する。第1管部材101及び第2管部材102は、ドラムユニット17から排出されるトナーの搬送路を形成する。第1管部材101とは、第2管部材102より上流側のトナー搬送路を形成し、ドラムユニット17から排出されるトナーは、第1管部材101を通った後、第2管部材102を通る。第1管部材101及び第2管部材102の切断面の外形形状は多角形状である。
【0023】
第1管部材101は、ドラムユニット17に設けられた排出口部3Aに連結されており、排出口部3Aからドラムユニット17の端面400に略沿って延びる。第2管部材102は、側壁202に略直交する姿勢で側壁202に固定されている。第1管部材101と第2管部材102とは連結されている。この連結位置は、前記揺動軸心Pより下方向の所定位置である。なお、第2管部材102の下流端部には、第3管部材65が接続されている。第3管部材65は、側壁202から水平に所定量突出して下方に延び、その下端で回収容器70に接続されている。したがって、ドラムユニット17から排出されたトナーは、第1管部材101、第2管部材102及び第3管部材103を通って回収容器70に至る。
【0024】
図6は、図5(B)の矢印413の方向から見た第1管部材101と第2管部材102との連結部250の断面図であり、ドラムユニット17が前記第1位置に位置するときの第1管部材101と第2管部材102との嵌合状態を示す。図7(A)は、第1管部材101を図6のVIIA−VIIA線で切断した断面図、図7(B)は、第2管部材102を図6のVIIB−VIIB線で切断した断面図、図7(C)は、嵌合している第1管部材101と第2管部材102を図6のVIIC−VIIC線で切断した断面図である。
【0025】
図6及び図7(A)、(C)に示されるように、第1管部材101における下流側には、第1部位110と、第2部位111と、第3部位112と、第4部位113と、第5部位114とを有する。第1部位110は、第1管部材101の下流側端部における上壁をなす。第1部位110の先端には、下方へ湾曲する湾曲部119が設けられている。第2部位111は、第1管部材101の下流側端部における一方の側壁をなし、第1部位110の一端から下方へ延びる。第3部位112は、第1管部材101の下流側端部における他方の側壁をなし、第1部位110の他端から下方へ延びる。第4部位113は、第1部位110から一定距離だけ隔てて平行に対向し、第1管部材101の下流側端部における下壁をなす。第4部位113と第2部位111との間、及び第4部位113と第3部位112との間には、スリット115、116が設けられている。スリット115、116は、ドラムユニット17の揺動方向に沿って形成されている。第5部位114は、第4部位113の先端(下流端)から所定量だけ下方へ突出する突出部である。第5部位114は、本発明における当接部に相当する。
【0026】
図6に示されるように、第2管部材102は、管部121と嵌合部122とを有する。管部121は、断面が矩形状で、末広がり形状を有する。管部121は、大きい方の開口部で壁部202に固定され、壁部202に対して直交し略水平方向へ延びる。管部121の小さい方の開口部には上方に折り曲げられた曲折部128を有する。この曲折部128の上端に連続するように嵌合部122が設けられている。
【0027】
嵌合部122は、管部121の上流側に位置し、管部121の上流端部から斜め上方へ管部121に交差するように延びる。図7(B)に示されるように、嵌合部122は、第1部位130と、第2部位131と、第3部位132と、第4部位133とを有する。第1部位130は、嵌合部122における上壁をなす。第2部位131は、嵌合部122における一方の側壁をなし、第1部位130の一端から下方に延びる。第3部位132は、嵌合部122における他方の側壁をなし、第1部位130の他端から下方に延びる。第4部位133は、嵌合部122における下壁をなす。
【0028】
第2管部材102の嵌合部122は、図7(B)に示されるような態様で第1管部材101に嵌合する。すなわち、嵌合部122の第2部位131がスリット115に挿通され、嵌合部122の第3部位132がスリット116に挿通された状態で、第2管部材102の嵌合部122が第1管部材101に嵌合する。これにより、第2管部材102における嵌合部122の第1部位130は、第1管部材101の第1部位110の内側に位置する。嵌合部122の第2部位131は、第1管部材101の第2部位111の内側に位置する。嵌合部122の第3部位132は、第1管部材101の第3部位112の内側に位置する。そして、嵌合部122の第4部位133は、第1管部材101の第4部位113及び第5部位114の外側に位置する。このように、第2管部材102における嵌合部122の上部が第1管部材101の内壁面側に位置し、嵌合部122の下部が第1管部材101の外壁面側に位置する。
【0029】
これにより、ドラムユニット17の揺動に伴って第1管部材101が変位すると、第2管部材102における嵌合部122の第1部位130が、第1管部材101における第1部位110の内壁面に摺接する。また、嵌合部122の第2部位131が、第1管部材101の第2部位111の内壁面に摺接し、第3部位132が、第1管部材101の第3部位112の内壁面に摺接する。また、第4部位133が、第1管部材101の第5部位114の下端に摺接する。なお、第1管部材101と第2管部材102との嵌合部分において生じる隙間には、部材或いはスポンジ等のシール部材によってトナーの漏出が防止されている。
【0030】
図8(A)に示されるように、ドラムユニット17が前記第1位置に位置するとき、第2管部材102の先端の湾曲部139は、第1管部材101における第1部位110の先端の湾曲部119に重なり合って当接する。これにより、第1管部材101と第2管部材102との嵌合が外れないようになっている。
【0031】
そして、ドラムユニット17がユーザーにより前記第1位置から前記第2位置に揺動されると、図8(B)に示されるように、このドラムユニット17の揺動に伴って第1管部材101が矢印500の方向へ変位する。これにより、第2管部材102の嵌合部122が、第1管部材101に対して嵌合方向、具体的には第1管部材101の中央側へ相対的に移動する。
【0032】
このとき、嵌合部122の第1部位130は、第1管部材101の第1部位110の内壁面に摺接するため、図8(A)に示されるように、第1部位110の内壁面にトナーT1が付着している場合、そのトナーが嵌合部122の第1部位131によって前記内壁面から掻き取られる(図8(B)参照)。同様に、嵌合部122の第2部位131は、第1管部材101の第2部位111の内壁面に摺接するため、前記内壁面にトナーが付着している場合、そのトナーが嵌合部122の第2部位131によって前記内壁面から掻き取られる。嵌合部122の第3部位132は、第1管部材101の第3部位112の内壁面に摺接するため、前記内壁面にトナーが付着している場合、そのトナーが嵌合部122の第3部位132によって前記内壁面から掻き取られる。また、嵌合部122の第4部位133は、第1管部材101の第5部位114の下端に摺接するため、嵌合部122の第4部位133の内壁面にトナーが付着している場合、そのトナーが第1管部材101の第5部位114によって前記内壁面から掻き取られる。
【0033】
以上のように、本実施形態では、ユーザーがドラムユニット17を前記第1位置から前記第2位置に揺動させるだけで、第1管部材101の内壁面及び第2管部材102の内壁面に付着したトナーを除去する構成を実現することができる。これにより、簡単に搬送路における廃トナーの詰まりを解消することができる画像形成装置を提供することができる。
【0034】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は前述した内容のものに限られず、種々の変形例が適用可能である。
【0035】
前記実施形態では、感光体ドラムから除去したトナーの搬送路を、第1管部材101及び第2管部材102で構成したが、中間転写ベルトを備えた画像形成装置にあっては、この中間転写ベルトから掻き取ったトナーの搬送路を、第1管部材101及び第2管部材102で構成してもよい。
【符号の説明】
【0036】
1:画像形成装置
3A:排出口部(トナー排出口部)
3:画像形成部
11:感光体ドラム
13:現像部
15:クリーニング部(除去部)
17:ドラムユニット(ユニット体)
101:第1管部材
102:第2管部材
122:嵌合部
130:第1部位
133:第4部位
114:第5部位(当接部)
115、116:スリット
201:側壁(装置本体)
P:揺動軸心
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8