(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載のオーディオビデオ信号のスイッチングおよび分配をするシステムであって、前記送信器と受信器のそれぞれはRJ45雄と雌の4撚線ペア8接点ケーブルのピン/ペアをタイプA設定したコネクタ経由で接続され、ピン/ペアのタイプA設定はさらに、
8つのピンのセットが4撚線ペアからの個別のワイヤを受け取るよう設定され、4撚線ペアの各々からの個別の2本のワイヤのいずれも他の撚線ペアからの個別のワイヤが割り込むことで分離することが無く、すべてのピンとペア番号の組み合わせの中からピン割当てが、
ピン1と2は撚線ペア3の第1と第2ワイヤと、
ピン3と4は撚線ペア2の第1と第2ワイヤと、
ピン5と6は撚線ペア1の第1と第2ワイヤと、
ピン7と8は撚線ペア4の第1と第2ワイヤと、
であり、これにより特に高周波数において共通モードのノイズの排除およびインピーダンス特性が強化され、ワイヤ間のクロストークが削減され、あるいは、
すべてのピンとペア番号の組み合わせが、
ピン1と2は撚線ペア2の第1と第2ワイヤと、
ピン3と4は撚線ペア3の第1と第2ワイヤと、
ピン5と6は撚線ペア1の第1と第2ワイヤと、
ピン7と8は撚線ペア4の第1と第2ワイヤと、
であり、これにより特に高周波数において共通モードのノイズの排除およびインピーダンス特性が強化され、ワイヤ間のクロストークが削減されるシステム。
【背景技術】
【0003】
多くの企業、政府や教育機関のビルディングと最近の家庭においては一般に2つの電子システム、すなわちコンピュータのネットワークとオーディオビデオのシステムが装備されている。コンピュータとオーディオビデオのシステムでは区別できる違いがある。コンピュータネットワークではデータの処理を行い、複数のデバイスが同一の物理的接続を共有し非同期の通信によってデータのパケットを多重化して使用している。これに対してオーディオビデオのシステムではオーディオビデオの信号を配給していて、ソースとディスプレイとの間の接続は専用の物理的で同期した転送を行うためにある。従ってどちらのシステムもオーディオビデオを含む情報の転送を行うが、転送と制御を行う方法は全く異なったものである。
【0004】
オーディオビデオシステムには基本的な4つの機能があり、従来4つのタイプの製品で実施されてきた。
インタフェースあるいは平衡不平衡変成器(バラン):(
図1参照)インタフェース(平衡不平衡変成器)は一つのソースを一つのディスプレイに接続するためのデバイスである。それは長距離信号伝達にも利用される。
【0005】
スイッチャー:(
図3参照)スイッチャーデバイスは複数のソースを一つのディスプレイに接続するためのもので、どのソースを表示すべきかを選択する。
分割器あるいは分配アンプ:(
図5参照)分割器あるいは分配アンプは一つのソースを多数のディスプレイに接続するために用いる。
【0006】
マトリックススイッチャー:(
図7参照)マトリックススイッチャーは複数のオーディオビデオソースを複数のディスプレイに接続し、どのソースをどのディスプレイに表示するのかを選択するために使用する。いずれかの入力あるいは出力に長距離伝送が必要な際には、送信器と受信器のペアを出力と入力に追加し長距離の伝送を補強する。またもし入力あるいは出力信号のフォーマットがマトリックス信号のフォーマットと異なるときには、信号変換器(あるいはスケーラ)を入力あるいは出力に加え信号フォーマットをマトリックスの信号のフォーマットに変換することが必要となる。
【0007】
上記に説明した製品を用いた従来のオーディオビデオシステムは中央集中型のシステムであり、それらは以下のような制限と短所を持っている。
中央集中型デザインではスイッチあるいは分配デバイスに接続するため全ての入力および出力のケーブルをある一か所にまで敷設しなければならない。例えば、20席の各々ラップトップとVGA接続を持つ会議室では、20本の太いVGAケーブルをテーブルから床下を通って隣の部屋の装置ラックまで敷設することになる。これは設置が困難で、見た目にも良くない。
【0008】
中央集中型デザインはまた全てのケーブルを中央デバイスまで敷設しなければならので各入力出力ケーブルが必然的に長くなることを意味する。主な信号接続フォーマットがアナログのVGAと成分ビデオからディジタルHDMI(登録商標)、ディジタルポート、そしてDiiVA信号フォーマットへと急速に移行してきているため、さらに問題が増える。ディジタル信号はより高い帯域を持ち、従って中央集中型システムに見られる長いケーブルを経ての伝送はできないのである。従って、中央集中型オーディオビデオシステムでは長いケーブルを通しての伝送を補強するためさらに高価な信号送信器と受信器を各ケーブルごとに使用しなければならない。
【0009】
従来のスイッチングや分配のデバイスは一定の数の入力と出力を持っている。このことは時とともにユーザがさらに多くの入力や出力を追加しビデオシステムを拡張したいとき、あるいは異なった信号フォーマット、例えばHDMI(登録商標)、を追加したいとき、それまでのスイッチャー、分岐器、マトリックススイッチャーを廃棄し、より大きい新デバイスを設置し、また追加のあるいは新ケーブルの再敷設をしなければならないことを意味する。このようなより大きなシステムへの変更やHDMI(登録商標)のような新しい信号フォーマットを受信できるシステムへの変更は非常に高くつくことになる。さらに、企業や機関のオーディオビデオシステムへの必要性は増大していて、より高価なシステムへの変換をすることになるのが確実となっている。
【0010】
従来のデバイスの入力出力の数が固定されていることで、デバイス製造業者と販売業者はさらに大きな挑戦に晒されている。1入力1出力のインタフェースを1x1デバイスと呼ぶ。6入力1出力のスイッチャーを6x1デバイスと呼び、1入力10出力の分岐器を1x10デバイスと呼び、16入力8出力のマトリックススイッチャーを16x8デバイスとよぶ。現実の世界には大小の非常に多様な応用があるため、製造業者が顧客のニーズに対応するためには全ての組み合わせを網羅するため何百種類もの異なったデバイスを製造しなければならない;それらは1x1、1x2、2x1,2x2,4x1,1x4、4x2,2x4、4x4、そして512x512に至るまでの全てとなる。さらに、VGA、HDMI(登録商標)、DisplayPortそしてDiiVAといった異なった信号フォーマットにそれぞれの信号フォーマット用に設計された専用の製品群を必要とする。このことは製造業者と販売業者が在庫を持ち販売しなければならない製品の総数をさらに掛け算的に増加させる。販売業者は早急にシステムを要求する顧客に対応するために何百もの異なったモデルを仕入れておかなければならない。このことは製造業者と販売業者の双方にとって重大な資金的および物流上の難問である。
【0011】
どの入力あるいは出力に於いても長距離伝送が必要になると、送信器と受信器のペアがその入力や出力に伝送を補強するために必要となる。
入力あるいは出力の信号フォーマットがマトリックスの信号フォーマットと異なると、高価な信号変換器(スケーラ―)を入力または出力に追加しなければならない。
【0012】
中央集中型のデザインは遠隔操作器もまた中央デバイスに接続しなければならないことを意味する。ほとんどのスイッチングデバイスは一つの制御ポートを持つに過ぎない。会議室あるいはコンピュータ利用の学習室に於いては、多くのラップトップと使用者があり、どの使用者も自分のコンピュータ画面を大画面に表示するためのボタンを押すことを望む。このよくある応用に対応するためには、各使用者に一つずつの制御器を持たせる複雑で高価につく制御システムの設置が必要で、かつ複数の制御ケーブルの敷設も必要となる。
【0013】
いくつかの中央集中型システムは拡張(例えば4X4から8X8の入出力容量)とカスタム化に対応するため、製品に数個のスロットを設けて設置者が特定の応用に応じて入力カードの数と出力カードの数を選択できるようにしている。しかしこの種の製品は限定されたカスタム化のみを提供するに過ぎない。例えばある製品が8つの入力スロットと8つの出力スロットを備えているとそれは入力も出力もそれぞれ8に近いような応用に対してのみ対コスト効率が良いに過ぎない。もしある顧客が最大で6x1の応用で使用するだけとすると8x8のシステムを導入することはあまりにも高くつくことになるだろう。さらに重要なことは、これらの解決はいまだに中央装置の内部のモジュラー拡張スロットを使用する中央集中のデザインを採用していることである。このことは全ての制約と短所は中央集中型デザインがいまだに存在し解決が要求されていることを意味する。
【0014】
いくつかのコンピュータネットワークデバイスはディジーチェイン接続を使用している。しかしそれらはネットワークプロトコルとデータパケットの多重化を使用していて、高品質オーディオビデオの分配には利用できない。いくつかのアナログのオーディオビデオ製品はディジーチェイン接続を用いているが、アナログ信号の品質は各ディジーチェイン接続されたデバイスごとに劣化の堆積の影響を受ける。そのため、ディジーチェイン接続できるアナログデバイスの最大数は非常に限られている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
あるディジタルのオーディオビデオ信号のスイッチングと分配のシステム、要素部品、方法、とソフトウエアが提供される。このディジタルオーディオビデオシステムは一つあるいは複数の信号のスイッチと分配のための送信器要素で構成されている。各送信器 (Tx) は一つあるいは複数のインタフェース(例えば背面、前面、側面、上部、下部)とソースデバイスと状況に応じて他のトランスミッターあるいはノードからのケーブルからの信号を受け取る一つあるいは複数の入力コネクタを備えていて、実用的に無制限のシステムを提供する拡張システムに備えている。各送信器はさらに一つあるいは複数の出力コネクタを持ち、ケーブルからの信号を一つの受信器あるいはディジーチェインで繋がった受信器あるいはノードに送るのに用いる。実施例によっては、送信器は一つ以上の送信器とケーブルを経由してディジーチェイン状に接続される。ある実施例では一つあるいは複数のノードが送信器からの信号を受信し、どの信号をどの受信器あるいはディジーチェインの受信器あるいはノードにスイッチするかを設定する。別の実施例では一つあるいは複数のノードが無制限に拡張可能なシステムを提供する。システムはまた表示デバイス(HDTV、プロジェクター)に分配信号を中継するための一つあるいは複数の受信器要素を含む。各受信器は一つあるいは複数のインタフェースを持ち(例えば、前面、背面、側面、上部、下部)、送信器あるいはノードと他の受信器からのケーブルからの信号を受信するための一つあるいは複数の入力コネクタを持つ。各受信器はまたケーブルからの信号をディスプレイユニットや状況によっては受信器あるいはノードに送るための一つあるいは複数の出力を持つ。実施例によって複数の受信器があるとき受信器はディジーチェインケーブル経由でディジーチェイン状に接続される。実施例によって少なくとも一つの受信器が表示のためディスプレイデバイスに接続される。しかしディスプレイデバイス自体は本発明の核をなす部分ではない。多くの実施例に於いてシステムはオーディオビデオのソースデバイス(例えば、コンピュータ、タブレット/iPad、DVD/ブルーレイプレイヤー、スマートフォン/iPhone)からの信号入力を提供するための少なくとも1本のケーブルを含んでいる。
多くの実施例で送信機は一つあるいは複数の入力選択ボタン(例えば、「ここで表示」あるいはほかの名称のラベルを持つ)を持っていて、選択されると信号をその送信機から全ての下流の送信機とディスプレイデバイス(例えば、モニター、プロジェクター)で表示するためシステムに接続された全ての受信器に振り向ける。これらの実施例では最後に押された「ここで表示」選択ボタンが信号の流れる通路を制御する。
【0016】
さらに他の実施例では一つあるいは複数の遠隔制御ユニットをディジーチェイン状に接続した送信器列とディジーチェイン状に接続して受信器列あるいはノードのいずれかに接続でき一つあるいは複数のディスプレイユニット(例えばモニター、プロジェクター)への信号のルート設定に第2レベルの制御を与える。多くの実施例で各々の送信機と受信機はインターネットへのアクセスのためのネットワークスイッチを付けた2方向のイーサーネット接続を持つ。どの送信器と受信器もシステムの送信機あるいは受信器に接続されたどのオーディオビデオデバイスのためのインターネットアクセスポイントとして働くことが出来る。またシステムの送信あるいは受信器に接続されたそのようなデバイスの全てはディジーチェイン状に接続された送信器と受信器を通って伝送されるインターネット信号からインターネットへの接続を持つことも可能である。
【0017】
ある実施例に於いてシステムは一つの送信器と一つの受信器で構成される。他の実施例ではディジーチェイン接続された多数の送信器が一つの受信器に接続され、さらに他の実施例では一つの送信器が多数のディジーチェイン接続された受信器に接続される。一般的な実施例では多数の(受信器)がある1点で多数の受信器に接続され送信器と受信器はディジーチェイン状に接続される。
【0018】
各々の送信器と受信器要素は回路基板を持つ。送信器の実施例のためには回路基板は異なったタイプの入力信号フォーマットをスケーラと変換機で共通の信号フォーマット(例えばHDMI(登録商標)に変換する。それらはVGA/オーデオからHDMI(登録商標)へのスケーラ、DisplayPortからHDMI(登録商標)への変換器、そしてオプションとしてDiiVAからHDMI(登録商標)への変換器であるいくつかの実施例では他の新規なあるいは独自仕様の信号フォーマットがその目的のためのスケーラと変換器によって変換される。信号の各々は入力信号の中からディジタル送信器へ供給するために選択するように設定された一般的な信号フォーマット(例えばHDMI(登録商標))のスイッチャー(例えば2x1,3x1、4x1あるいは複数x1)によって選択される。送信器の回路基板はまたマイクロコントローラ、メモリーインタフェース、ネットワーキングスイッチ付きのイーサネット(登録商標)入力、そしてオプションの選択ボタン(例えば「これを表示」ボタン)を持ち、これらは活性化された送信器からの信号を選択し制御するよう設定されている送信器の回路基板はさらに信号を信号パスに挿入するよう設定されたディジーチェイン処理器と、信号を一つあるいはディジーチェインで直列に接続された複数の送信器あるいは受信器に繋がり得るシグナルパスに送出するディジタル送信器を含む。
送信器は1本のケーブルで一つあるいは複数の信号供給を送ることが出来る。
【0019】
別の実施例では送信器の回路基板はシステムの中の送信器と受信器から電力を取ることができ 、そのため別途の外部電源供給を必要としない。
【0020】
受信器の実施例では各受信器は送信器からの共通の(例えばHDMI(登録商標))信号フォーマットを受け取るように設定された回路基板を含んでいる。各受信器はディスプレイへリレーするための信号を抽出するための処理器と、信号の流れる通路でディスプレイデバイス上に表示するための信号情報が抽出されるところを決定し制御するマイクロコントローラを含んでいる。受信器は1本のケーブルから一つあるいは複数の信号供給を受けることが出来る。別の実施例では受信器はスピーカーにオーディオ信号を送れるよう回路基板にパワー増幅回路を持つことも出来る。
【0021】
ほとんどの実施例でシステムの要素はケーブルで接続されるが、それは同軸ケーブル、撚線ペアケーブル、そして光ファイバーケーブルあるいはその他のディジタルオーディオビデオ信号を伝送するために開発されたり受け入れられているケーブル が可能である。さらに別の今後予期される実施例では光ケーブルが非常に多数の信号(例えば 10から100信号以上)を転送できる。
【0022】
実施例に於いてオーディオビデオシステムは拡張性があり追加の送信器をディジーチェイン状に接続しまた受信器もまたディジーチェイン状に接続して追加し一つの送信器が一つの受信器に繋がる。この拡張可能な構成は建物内のいかなる距離でもあるいは実用的に要求されるいかなる距離でも伝送を可能にする。オプションとして拡張可能なスター構成の実施例では一つあるいは複数のノードが含まれ、送信器からあるいはディジーチェインの送信器あるいはほかのノードからの信号を受信し、いかなる信号も受信器あるいはディジーチェイン状の受信器あるいは他のノードへと伝達し、マトリックス(例えば24x24)がいかなる接続された送信器あるいはディジーチェインの送信器あるいはほかのノードから入力されるいかなる入力信号もいかなる接続された受信器、ディジーチェインの受信器あるいはノードにスイッチできる。ノードシステムの実施例では回路基板を持つデバイスで信号の流れを統制するための内部マイクロコントローラとメモリーインタフェースで制御される。いくつかの拡張可能なノードの実施例では送信機、ノード、と受信器がスター構成を無制限に拡張するために追加できるため実用的に規模が無制限である。別のノードの実施例ではノードは一つあるいは複数のデマルチプレクサを含み、その各々は1本のケーブルあるいは1本の撚線ペアケーブルからの合体された複数の信号を受信しそれを分離した信号にデコードするよう設定されていて、その分離された信号はマトリックスを通って一つあるいは複数のマルチプレクサに伝達され、各マルチプレクサはマトリックスからの複数の分離された信号を一つの合体した信号にして受信器、ディジーチェインの受信器、あるいは他のノードに各々ケーブルあるいは撚線ペアで出力するようになっているさらに別の実施例ではノードはネットワークスイッチ(例えばイーサネット(登録商標)スイッチ)を持つ。いくつかのノードの実施例では外部電力源をもつ。
【0023】
いくつかの長いあるいは非常に長い距離の信号伝送が要求される実施例では延長デバイスが含まれる。各延長器は信号の等価およびさらに遠距離伝送のための再生のディジーチェイン延長回路を備えた回路基板を含む。送信器と受信器と同様に、一つあるいは複数の延長器が一つあるいは複数の送信器、受信器あるいはノードでディジーチェインされさらに長距離の伝送が行われる。
【0024】
本オーディオビデオシステムの送信器と受信器との間の接続は1本のケーブルで行われる。先を見越した実施例では光ケーブルが多数の信号を運ぶのに用いられる。いくつかの実施例では撚線ペアケーブルとRJ45コネクタが用いられる。多くの実施例では8導線4撚線ペアケーブルが4つの撚線ペアからの個別のワイヤを受けるように設定された8ピンのセットで用いられ、4つの撚線ペアのどの2本の個別ワイヤも干渉する他の撚線ペアからの個別のワイヤによって分離されることは無いある実施例ではピンとペアは次のように設定される:ピン1と2は撚線ペア3の第1と第2のワイヤ、ピン3と4は撚線ペア2の第1と第2のワイヤ、ピン5と6は撚線ペア1の第1と第2のワイヤ、ピン7と8は撚線ペア4の第1と第2のワイヤ。別の同様の実施例ではピンとペアは次のように設定される:ピン1と2は撚線ペア2の第1と第2のワイヤ、ピン3と4は撚線ペア3の第1と第2のワイヤ。これらの交差しないピンとペアの設定は共通モードのノイズ排除に改善を生み、クロストークを減少させ、インピーダンス特性を改善する。性能改善は毎秒数ギガビットのデータレートの高速ディジタルビデオ信号の伝送に於いて顕著に現れる。
【0025】
本オーディオビデオシステムはシステム設定を行うための方法と表示のためのディジタル信号のスイッチングと伝送を行う制御ソフトウエアを提供する。これらの実施例ではオーディオビデオデバイスから供給されるある信号は一つあるいは複数のフォーマット、例えばVGA/audio、DisplayPort、HDMI(登録商標)、あるいはオプションとしてDiiVAである。信号はケーブルでディジーチェイン接続された送信器列の一つあるいは複数の送信器に入る。信号の経路は入力デバイスから送信器あるいは送信器列あるいはノードを流れるがその際信号は送信器の回路基板上の信号変換器あるいはスケーラ回路で共通信号フォーマット(例えばHDMI(登録商標))に変換される。複数の入力が一つの送信器に供給されているときには、信号はスイッチャーで選択され、送信器あるいはノードの回路基板で設定され、信号経路に入力として挿入される。各送信器はその回路基板上にディジーチェイン処理器を持ち、そのような信号を信号経路に挿入して送信器あるいは送信器列を流すように、あるいは上流に接続された送信器あるいは受信器あるいはノードからの信号を通過させるように構成されている。信号は送信器の一つを受信器(あるいは選択肢としてノードあるいは複数のノード、あるいはディジーチェイン接続された受信器列)へ結びつけることに依って伝送される。信号経路は個別の送信器あるいは一つより多い送信器があれば送信器列を通して流れ、一つの個別の受信器とそして一つより多い受信器があれば受信器の列を通して流れる。いくつかの実施例ではノードが送信器と受信器との間あるいはこれらのデバイスのディジーチェイン列との間に置かれる。各受信器はディスプレイデバイス(例えばモニター、プロジェクター)上に表示するための信号を抽出する。各受信器は回路基板上にディジーチェイン処理器を持ち、それが全ての信号を次に接続されているデバイスに向け通過させると同時に選択された信号を抽出しディスプレイユニットに出力する。いくつかの実施例では受信器は組込みスケーラを持ちディジーチェインの信号を変換してディスプレイに適合している信号フォーマットにする。
【0026】
選択肢としてある実施例では信号の送信器の列と受信器の列との間のスイッチングと供給は一つあるいは複数の選択ボタン(例えば「これを表示」とラベルされた)によって行われる。ある送信器でオンにされた選択ボタンはこの送信器に接続されたソースデバイスからの信号をディジーチェインに挿入し最後には受信器に接続されたディスプレイデバイスで表示されることを可能にし、また同じ信号通路(経路)上の他の信号に上書きする。一般的に、最後にオンにされた選択ボタンが表示のための信号の選択を制御する。
【0027】
別の実施例では信号選択のためのおよび信号経路の流れのルート造りのための第2レベルの制御を遠隔制御ユニットをディジーチェイン接続の送信器と受信器あるいはノードのいずれかに接続することで行う。
【0028】
あるディジーチェインのデバイスと次のディジーチェインのデバイスとの間隔(距離)が最大伝送距離を超える特定の実施例に於いては、一つあるいは複数の延長器をディジーチェインの間に挿入して距離を延長することができる。
【0029】
いくつかの実施例ではオーディオビデオ信号は2方向でそこでは送信器と受信器は2方向伝送を制御するように設定された回路基板を持つ。このような実施例ではシステム設定と制御ソフトウエアもまたビデオ、オーディオ、イーサネット(登録商標)と制御信号がシステムの各デバイス(例えばTx、Rx、Ex(延長器)、Nd(ノード))へとからとの2方向に送られるように設計される。
【0030】
特定の2方向の実施例のシステムでは少なくとも一つあるいはそれ以上の信号のスイッチングと分配のための要素送受切替器が一つあるいは複数のインタフェースを持ち、それはソースデバイスからのケーブルからの信号とともにあるいはオプションとして送受切替器からの複数の入力を持つ。送受切替器のインタフェースはまた複数の信号出力を持ち入力信号をデバイスと/あるいは送受切替器に向けて2方向伝送のために送り出す。オプションとしての実施例では送受切替器上に設定された選択ボタン(例えば「これを表示」)あるいは接続された遠隔制御デバイスを含む一つあるいは複数の信号選択の制御手段を含んでいる。多くの実施例のシステムに於いて一つのディスプレイデバイスはシステムの送受切替器(例えばHDTV、プロジェクター)に接続されている。送受切替器の実施例に於いては各送受切替器は複数の入力信号フォーマットを受け取るよう設定された信号変換/スイッチャー、複数の信号を出力するための信号の変換/分配器、上流の送受切替器からの信号を受信するよう設定されたディジタル受信器、信号情報を信号の流れる経路に挿入するよう設定されたディジーチェイン処理器、そして信号の流れる経路を決定し制御するよう設定されたマイクロコントローラで構成された回路基板を含んでいて、そこで接続されたディジーチェイン処理器は送受信機に接続されたディスプレイデバイス上に表示するため信号の流れ経路から信号情報を抽出する特定の実施例に於いて送受切替デバイスはVGA、オーディオ、DisplayPort、そしてDiiVAからなるグループから選択された信号を受信し出力するよう設定された回路基板を持つ。
【0031】
本発明のその他の目的、特徴と利点は以下の詳細記述から明らかになる。しかし、詳細な記述と特別な例は、本発明の良好な実施例を示しているが、説明のためのものに過ぎず、それは本発明の精神と範囲のなかでの多様な変化と変更はこの詳細記述から当技術分野に従事する者にとって明らかとなるからである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】従来技術のインタフェースデバイス(バラン)を持つオーディオビデオシステムを例示する図。
【
図2】従来技術のインタフェースデバイスと同じ機能を果たすプレゼンター(発明の製品ファミリー名)Tx(送信器デバイス)とプレゼンターRx(受信器デバイス)を備えたオーディオビデオシステムを例示する図。
【
図3】従来技術のスイッチャーデバイスを備えたオーディオビデオシステムを例示する図。
【
図4】従来技術のスイッチャーデバイスと同じ機能をコスト的に有効で合理的で拡張可能な方法で果たすディジーチェインで繋がった複数のプレゼンターTx(送信器)デバイスと一つのプレゼンターRxデバイスを備えたオーディオビデオシステムを例示する図。
【
図5】従来技術の分岐デバイス(分配アンプ)を備えたオーディオビデオシステムを例示する図。
【
図6】従来技術の分岐デバイスと同じ機能をコスト的に有効で合理的で拡張可能な方法で果たす一つのプレゼンターTx(送信器)デバイスとディジーチェインで接続された複数のプレゼンターRx(受信器)デバイスを備えたオーディオビデオシステムを例示する図。
【
図7】従来技術のマトリックススイッチャーを備えたオーディオビデオシステムを例示する図。
【
図8】従来技術のマトリックススイッチャーと同じ機能をコスト的に有効で合理的で拡張可能な方法で果たすディジーチェインで繋がった複数のプレゼンターTx(送信器)デバイスとディジーチェインで接続された複数のプレゼンターRx(受信器)デバイスを備えたオーディオビデオシステムを例示する図。
【
図9A】プレゼンターTxデバイスの前面パネル(上)と背面パネル(下)を例示する図。
【
図9B】プレゼンターTx(送信器)の回路のブロックダイヤグラムを例示する図、図中の略語DCはディジーチェインを意味する。
【
図10A】プレゼンターRxデバイスの前面パネル(上)と背面パネル(下)を例示する図。
【
図10B】プレゼンターRx (受信器)の回路のブロックダイヤグラムを例示する図、図中の略語DCはディジーチェインを意味する。
【
図11】従来技術の大きなスイッチャーの例を示す図。
【
図12】4つのディジーチェインされた信号ソースデバイス(PCあるいはDVDプレイヤ)に接続されたTx(送信器)デバイス、4つのディジーチェインされたTx(送信器)デバイスのいずれからの信号をもスイッチし4つのディジーチェインされたRx(受信器)デバイスのいずれにでもどのディスプレイデバイス(HDTV、プロジェクター)上に表示するよう送りだすためのノード(Nd)を備えたオーディオビデオシステムの例を図的に示す図。
【
図13A】プレゼンターノードデバイスの前面パネル(上面)と後面パネル(下面)の例を図的に示す図。
【
図13B】プレゼンターノード回路のブロックダイヤグラムの例を図的に示す図。
【
図14】従来技術の延長器デバイスの例を図的に示す図。
【
図15】1つあるいは複数の延長器(Ex)を長距離の信号伝送のためにディジーチェインするプレゼンターシステムの例を図的に示す図。
【
図16A】プレゼンターEx(延長器)デバイスの前面パネル(上面)と後面パネル(下面)の例を図的に示す図。
【
図16B】Ex(延長器)の回路ブロックダイヤグラムの例を図的に示す図。
【
図17】
図17は従来技術のTIA/EIA標準のRJ45イーサーネットケーブルのピン割当てを示す図。
【
図18】新規なLuxiの8接点ワイヤケーブルのワイヤ間のクロストークを減らし伝送距離を増加させたRJ45のピン割当てを例示する図。
【
図19】ディジーチェインによるディジタルオーディオビデオ信号のスイッチングと分配の方法をデバイス(左側のパネル)とステップ(右側のパネル)で例示する図。
【
図20】ソフトウエアによって達成されるシステムの設定とデバイスマッピング方法の例を図的に示す図。
【
図21A】Tx(送信器)デバイスのマッピングのためのシステム設定ソフトウエアの例を図的に示す図。
【
図21B】Rx(受信器)デバイスのマッピングのためのシステム設定ソフトウエアの例を図的に示す図。
【
図21C】信号ルート設定のためのシステム制御命令の例を示す図。
【
図22】プレゼンター送受切替器デバイスによるプレゼンターのディジーチェインされた2方向オーディオビデオと制御システムを図的に示す図。
【
図23】プレゼンター送受切替器デバイスの回路ブロックダイヤグラムの例を図的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
プレゼンター送信器、ノード、延長器と受信器 ディジーチェイン拡張可能オーディオビデオシステム
ここで提供されるのは従来技術のインタフェース、スイッチャー、分割器、マトリックススイッチャーやスケーラが行っている全てディジタル化されたオーディオビデオ分配機能を行う拡張可能な電子デバイス、システムとシステム制御ソフトウエアを伴った方法であり、これは、ディジーチェインの複数の送信器(Tx)と受信器(Rx)そしてオプションとしてのノードによって拡張可能で簡単に設置できるシステムを形成できる。これらの新しいTxとRxのデバイスを従来のTxとRxデバイスと区別するため、本明細書に於いてはこれらのデバイスの実施例は「プレゼンターTx」と「プレゼンターRx」と呼ばれる。
【0034】
ここで
図1と
図2を参照する。図的に示されているのは従来技術のオーディオビデオシステム100とプレゼンターオーディオビデオシステム200である。プレゼンターオーディオビデオシステム200は単一のソースデバイス201(例えばラップトップ、タブレット、あるいはDVD/ブルーレイプレイヤあるいはその他のデバイス)が単一のディスプレイデバイス207(例えばプロジェクター、HDTV、あるいはその他のデバイス)に単一のプレゼンターTx 203とプレゼンターRx 205の要素とケーブル202, 204, 206を経て接続されているように示されている。このような従来技術のシステムはソースデバイス101をVGAケーブル104を経て中央のインタフェース103(あるいはバラン)に、そしてVGA(あるいはカテゴリー5)ケーブルを経てディスプレイデバイス105に接続する。
【0035】
ここで
図4を参照する。ここで図示されているのは、複数の信号デバイス(例えばPC/DVD)と複数のプレゼンターTx要素が単一のプレゼンターRx要素に接続されているオーディオビデオシステムのある実施例である本実施例のシステムは
図3(下の段落)に示されているような従来の信号スイッチャーシステムを置換するものである。この実施例ではシステム400は各々がケーブル402を経てプレゼンターTx 403要素に接続される複数のソースデバイス401を持ち得る。これらのプレゼンターTxデバイス403は直列にディジーチェインケーブル408で接続されている。各ケーブルは異なった実施例で同軸、撚線ペア(例えばカテゴリー6)ケーブルあるいは光ファイバーケーブルであり得る。ある実施例では各プレゼンターTx 403要素はプレゼンターRx 405要素にケーブル404を経て接続される。そしてプレゼンターRx 405は入れ替わってディスプレイデバイス411に接続される。信号経路は各PC/DVD信号デバイスから各々に接続されたプレゼンターTx、そしてプレゼンターTx mからプレゼンターTx 1にまで下り、それからプレゼンターTx 1からプレゼンターRxそして最後に表示のためのディスプレイデバイス411へと流れる。ディスプレイ411までの信号の流れの制御は選択ボタン410あるいはスイッチ(例えば、「これを表示」)を経てあるいは遠隔制御409をシステムのプレゼンターTx403の一つあるいはプレゼンターRx405に挿入して行う。
【0036】
各プレゼンターTx要素403 (1-m) は例えば「これを表示」としたラベルあるいはその他の識別できるラベルを付けた押すことで活性化される選択ボタン410を持ち、使用者が自分の「これを表示」ボタンを押すと、自分のソースデバイス401からの信号がずっと下までのディジーチェインの経路に沿ったプレゼンターTxデバイス403 (1-m)を通り、そしてプレゼンターRxデバイス405を通って、ディスプレイ411に表示される。この簡単な制御は表示パスの中央での制御を置き換えることが可能でシステムの全ての使用者が利用できる。別の実施例ではオプションの遠隔制御器409が任意のプレゼンターTx403あるいはプレゼンターRx405要素に接続でき信号の第2レベルの制御を提供する。これらの実施例では遠隔制御器は「これを表示」選択ボタンシステムを超えてどの信号が表示されるかを制御し指示できる。さらに別の実施例ではボタンや遠隔制御器の制御の代わりに他のスイッチや起動具が使える。
【0037】
ここで
図3を参照すると、図示されているのは
図4に開示した実施例に対比される従来技術のオーディオビデオシステムである。この従来技術のシステム300に於いては全てのPC/DVDデバイス301からの信号はVGAケーブル302によって中央のスイッチャー303に接続されている。中央のスイッチャー303は要求される数の入力信号(例えば図では4)を受け取り、それらの信号の中から結局表示されるべきものを選ぶ。多くの場合典型的な設置で直面するディスプレイデバイス308までの長いあるいは延長した伝送距離のため、標準の送信器Tx 305と受信器Rx 307のペアがスイッチャー303から長い目のケーブル306を越える信号を補強するために必要とされる。これらのシステムのあるものに於いては遠隔制御器304は中央のスイッチャーにのみ接続される。
【0038】
ここで
図6を参照する。図示されているのはオーディオビデオシステム600の実施例でここでは単一のソースデバイス601が一つのプレゼンターTxデバイス603に接続され、さらにディジーチェインの各々がディスプレイデバイス608に接続されたプレゼンターRxデバイス605に接続される。このシステム600は比較目的のための
図5に示された伝統的な信号分岐システムを置換するものである。この実施例ではプレゼンターTxデバイス603が複数のあるいは多重にディジーチェインされたプレゼンターRxデバイス605にケーブル604と各プレゼンターRx要素間のケーブル607(例えば同軸、撚線ペアあるいは光ファイバー)を経て接続されている。各プレゼンターRx605はさらにケーブルを経てディスプレイデバイスに接続されている。信号の流れはプレゼンターRx要素のディジーチェインをそこから頂上まで(1-n)通り抜けて伝送され、そして全てのディスプレイデバイス608に出力される。実施例に於いてはプレゼンターRx要素の数は拡張可能で追加の要素も必要に応じてディジーチェインに接続できる。このことはシステムの再構成の必要なく必要に応じてユニットを追加することを可能にする。
【0039】
ここで
図5を参照する。図示されているのは一つの信号を複数の表示デバイス508に表示するため 複数の信号に分岐するために用いられる従来技術のオーディオビデオシステム500である。この従来技術のシステム500に於いては中央の分岐器503が指定数の出力容量(図では1x4)に設定されている。この分岐器は出力の数が固定されているだけでなく典型的に一つのタイプの信号しかを扱うことができず、また中央の場所からディスプレイデバイスにまで出力するため複数のケーブル506を持たなければならない。多くの設置でしばしば要求されるように中央の分岐器からディスプレイデバイスまでの距離が長い場合、追加の標準Tx505とRx507のペアがそのようなディスプレイデバイスまでの長い距離の伝送を補強するためどうしても必要となる。
【0040】
ここで
図8を参照する。図示されているのは複数のソースデバイスからの入力を受け入れ、そして複数のプレゼンターTxとプレゼンターRx要素を表示する信号の経路のために設定したオーディオビデオシステムの実施例である。このシステムは比較目的のための
図7に示された従来の信号マトリックススイッチシステムを置換するものである。この実施例のシステム800に於いては、複数のソースデバイス801が存在し、その各々はプレゼンターTx 803デバイスに接続され、そしてそのそれぞれは互いにディジーチェイン形態に接続されている。プレゼンターTx 803要素のそれぞれは今度はプレゼンターRx 要素805に接続され、そのそれぞれは複数のディスプレイデバイス808に接続される。
【0041】
この実施例に於いては、全てのプレゼンターTx 803 (1-m)とプレゼンターRx 805 (1-n)デバイスは直列にケーブル807(例えば同軸、撚線ペア、光ファイバーケーブル)によってディジーチェインとされる。信号経路は各ソースデバイスから同じ起源のプレゼンターTxへ、そしてプレゼンターTxのディジーチェインを下り、つながったプレゼンターRxへそしてプレゼンターRxのディジーチェインを上がり、各同じ起源のディスプレイユニットへと流れる。複数の遠隔制御デバイス806がシステムのどの点に於いても接続でき、第2レベルの制御として信号の流れを定めるのに用いられ、究極的にどのソースがどのディスプレイデバイスに行くのかを決定する。またこの実施例のプレゼンターTx要素はオプションとして信号選択のための「これを表示」ボタンを持ってもよく、第1レベルで信号の流れる経路を制御する(図には表示されていない)。最期に追加のプレゼンターTx803あるいはプレゼンターRx805デバイスをこの拡張可能なシステム807に追加することが出来る。
【0042】
ここで
図7を参照する。図示されているのは従来技術のマトリックススイッチャーを用いたオーディオビデオシステムである。この従来技術のシステム700では中央のマトリックススイッチャー703が複数のソースデバイス701からの入力信号を受け取り、どの信号がディスプレイユニット708に進むべきかを選択する。このような従来技術デバイスでは中央の場所は入力出力のケーブルがこの中央に来ることを要求するさらにソースデバイス701とマトリックススイッチャー703との間にかなりの距離がある場合、あるいはディスプレイデバイス708と同じマトリックススイッチャーとの間にある場合、追加の標準Tx 705とRx 707とのペアのデバイスがそのような長距離のケーブル706を通じての伝送を仲介するために必要となる。また入力信号がマトリックスの信号フォーマットと異なる場合には信号フォーマット変換器(スケーラ)702が信号フォーマットを変更するために必要となる。同様に追加の信号フォーマット変換器(スケーラ)がディスプレイが表示できる信号がマトリックスの信号フォーマットと異なる場合、追加の信号フォーマット変換器709が信号フォーマット変換のために必要となる。遠隔制御器704もまた中央のマトリックススイッチャー703に接続しなければならない。
【0043】
従来のインタフェース、スイッチャー、分岐器、マトリックススイッチャーそして種々の入力と出力のサイズのスケーラを何とか使って同等な機能を持たせている上記に紹介したような講演システムの実施例のほとんど全ては、全てプレゼンターTxとプレゼンターRx、オプションとしてのプレゼンターノード(Nx)とプレゼンター延長器(Ex)によって置き直すことができる。例えば、7X4の信号分配システムは7つのプレゼンターTxと4つのプレゼンターRxデバイスをディジーチェイン列に全て接続した構成になる。このシステムの柔軟性は製造業者が製造し、再販業者が在庫し、設置業者が使用するべきモデルの数を劇的に減らすことになる。さらにこのオーディオビデオシステムは単に個々のプレゼンターTxとプレゼンターRx要素やプレゼンターNd要素を一つのディジーチェインに加え、あるいは複数のチェインをプレゼンターノードにつなぐだけで無制限に拡張可能である。設置業者は新規システムあるいは既存のシステムで必要とされるだけいくらでもプレゼンターTxとソースデバイスを、いくらでもプレゼンターRx、プレゼンターNd、とディスプレイデバイスを追加できる。いくつかの例ではプレゼンターExをプレゼンター要素の間の長い間隔のために使用できる。このプレゼンターシステムは建物内のどの距離にも、あるいはどのような実用的な距離にでも複数のプレゼンターTx、プレゼンターRx、プレゼンターNd、あるいはプレゼンターExのディジーチェイン連結によって広げる能力を提供する。
【0044】
全てのプレゼンターシステムはVGA、HDMI(登録商標)、DisplayPort、とDiiVAを含みされにこれらに限定されることなく複数の信号を取り入れる柔軟性があり最大限のソース互換性を持つ。本プレゼンターシステムはHDMI(登録商標)、VGAを含みさらにこれらに限定されない複数の信号フォーマットの出力を提供し最大限の出力互換性を持つ。先を見た実施例では、もし新しい信号フォーマットが将来創造されると、本システムは一つのプレゼンターTxとプレゼンターRxを置き換えあるいは補充してその新しい信号フォーマットと互換性を持つようにさせるよう設計することができる。
【0045】
システムのどの点を取っても1本のケーブルがあるだけなので、設置は非常に簡単ですっきりしている。さらにプレゼンターTxやプレゼンターRx要素のためのディジーチェイン構成の柔軟性からケーブルの長さは多くの設置で短く保つことができる。すなわち設置業者は次の最も近いデバイスを見つけそれらを1本のケーブルで結ぶので多くの場合長いケーブルを敷設する必要がない。全てのディジーチェイン接続は1本のケーブル(例えば同軸、撚線ペア(カテゴリー6など)、あるいは光ファイバーケーブル)で行われ、ワイヤー引きや終結が非常に簡単に完遂できる。ディジーチェイン構成はまた、そこにTx、Rx.あるいはExデバイスが1連結の最大距離以内にある限り事実上無限の距離の信号伝送を可能にする。
【0046】
プレゼンターオーディオビデオ実施例をさらに良い理解のため、システムの個別の要素について以下に論じる。
【0047】
プレゼンターT送信器(Tx)
ここで
図9Aと
図9Bとを参照する。これらはプレゼンターTx要素の実施例におけるインタフェースと回路基板のブロックダイヤグラムを図的に示したものである。
図9Aには代表的なインタフェース900Aが第1のインタフェース(例えば 全面、上面)として示されていて、そこにはコンピュータ、タブレット/iPad、DVD/ブルーレイプレイヤ、そしてスマートフォン/iPhoneのようなん種々のソースデバイスからのケーブルから來る複数の信号入力を含んでいる。これらの入力コネクタには次のものが含まれるがこれらに限定されるわけではない(左から右に):メスのVGA入力コネクタ901(コンピュータとスマートフォン)、アナログのオーディオ信号(スマートフォン/iPhone)のためのメスのミニジャック入力コネクタ902、そしてメスのHDMI(登録商標)入力コネクタ903(コンピュータ/ブルーレイプレイヤ)、そしてメスのDisplayPort 入力コネクタ904(コンピュータ)。別の実施例に於いてはメスのDiiVAコネクタが含まれてもよく、さらに新規に開発されたり独自開発で採用された信号フォーマットのための(図には示されていない)ものが含まれてもよい。
【0048】
第1インタフェースにはさらに3つの発光ダイオード(LED)の組905が示されていて、どの信号フォーマットが選択されているかを示している。別の実施例では1,2,3,4,5,6,あるいはさらに多くのLED表示器が含まれて信号の選択を示すようにしてもよい。3つの入力信号のどれをディジーチェインにそして最終的にディスプレイに送り出す(挿入する)かを選択するタッチによる選択あるいは押しボタン906(「これを表示」ボタンとも呼ばれる)がある。選択ボタンはまた[これを表示」コントロールボタンとして働き、この送信器が信号をプレゼンター送信器のディジーチェインに供給(挿入)することを可能にし、一方その他の全ての送信器と受信器はバイパスモードで働く、これは主な遠隔制御器がそれを許し、またこの制御を書き換えない場合である。
【0049】
図9Aに於いて代表的な実施例における第2のインタフェース900Aが図示されている(例えば背面、底面パネル)。この実施例で(左から右に)メスのねじ止め式電力入力コネクタ907はオプションでの外部電源の供給するプラグを接続できるようにする。次はメスのRJ45入力コネクタ908で他のディジーチェインで繋がった上流の送信器からのディジタル信号が到来しそこでは送信器ディジーチェインのディジタル信号フォーマットに変換されている。もう一つの出力コネクタ909が次にあり、ここからディジーチェインの上流の送信器からのディジタル信号(バイパス)かあるいは3つの入力信号から選択された一つ(挿入)かがディジーチェインの下流の次のデバイスに向けて送りだされる。ある実施例では信号供給はケーブルにつき一つの単一供給(100s)である。別の実施例では信号供給はケーブルにつき3つの単一供給(300s)である。別の実施例では信号供給はケーブルにつき6つの単一供給(600s)である。さらに別の実施例では信号供給はケーブルあたり任意の多重供給(例えば2、4、5、10、20,100、40、50、60、70、80、90そして100あるいはそれ以上)。これに続いてもう一つのメスのRJ45コネクタ910があり、ここから2方向イーサーネット信号あるいは他のネットワーク信号が出入りし送信器と受信器とのディジーチェインを通じてあるいはオプションとしてシステムの一つあるいは複数のノードを通じて伝送される。次にメスでねじ止めのコネクタ911があり、ここからRS-232フォーマット(あるいは他の例えばRS-485)の直列の制御信号が出入りし送信器と受信器とのディジーチェインを通じて伝送されシステムの信号の流れとその他のデバイスの機能を制御するため使われる。最後に、メスのねじコネクタ912が示されているがこれはオプションとしての外部接触閉路型の接触押しボタンスイッチを持った制御デバイスで、デバイスの他の(前面)にある906ボタンと同じ機能を果たす。別の実施例ではスイッチ、トグルスイッチ、あるいはその他の同様の機能を果たす起動具を利用することが出来る。さらに別の実施例では送信器は最低一つのインタフェースを持ち、それはさらに一つあるいは複数の入力と少なくとも一つあるいは複数の出力を持ち、カスタム仕様の設置で要求される入力あるいは出力信号の仕様に基づいた信号選択と制御に関係した同様でしかし区別される 機能を果たす。
【0050】
ここで
図9Bを参照する。これは代表的なプレゼンターTxのための回路基板の実施例を図示したものである。代表的なプレゼンターTx回路基板900Bが示されていて、信号入力としてVGAが901に、オーディオが902に、そしてHDMI(登録商標)が903にDisplayPortが904に示されている。また直列バイナリー単一終端のデータおよび制御用RS-232制御信号が911に、外付けオプション「これを表示」入力が912に示されている。VGAとオーディオ信号はVGA/オーディオスケーラ922でHDMI(登録商標)フォーマットに変換される。DisplayPort信号はDisplayPortからHDMI(登録商標)への変換器923によってHDMI(登録商標)フォーマットに変換される。別の実施例ではDiiVAやその他の新規なあるいは専用のフォーマットのような追加の信号がICに追加される(図には示されていない)。これらの信号はスイッチャー例えば図に示されている3x1HDMI(登録商標)スイッチャー921によって選択される。別の実施例では別のスイッチャーがさらに多くのあるいは少ない信号に適合するよう用いられる(例えば1x1,1x2,2x1,2x2、4x1,1x4,4x2,2x4,4x4、….、256x256までずっと、あるいは他の組み合わせ)。HDMI(登録商標)入力信号903もHDMI(登録商標)スイッチャー921に接続される。HDMI(登録商標)スイッチャーはそれからディジタル送信器とディジーチェインマトリックスプロセッサー920に接続され、信号伝送される。いくつかの実施例では一つのHDMI(登録商標)入力のみあってスケーラやスイッチャーが組み込まれていない。制御信号911と外部「これを表示」制御912そして選択ボタン906はマイクロコントローラ924とメモリインタフェース925そしてHDMI(登録商標)スイッチャーに接続されディジーチェインプロセッサー920に別途接続される。
【0051】
この送信器回路基板はさらに送信器のディジーチェイン列にコネクタ入力908と出力909によってケーブル経由接続される。ある種の実施例ではノードが送信器あるいは送信器のディジーチェインにそして受信器と受信器のディジーチェインとの接続に置かれる(
図12参照)。電力907とイーサーネットなどのネットワーク910がディジタル送信器およびディジーチェイン処理器920に接続される最初の送信器の地図作成と信号経路作成のための問い合わせ命令のためにあるソフトウエアプログラムが提供される(
図20Aから
図20C)。動作時には、一般に信号フォーマット(すなわちVGA/オーデオ、DisplayPort、HDMA、DiiVA)の一つがディジーチェインの共通信号フォーマットとして選択され、他のどの信号もこの共通信号フォーマットに変換される。そのソフトウエアとマイクロコントローラ924そしてメモリインタフェース925が信号の流れを、そしてその送信器と送信器のディジーチェインを通じてのスイッチングを選択し制御する。信号のタイプによってスケーラあるいは変換器が信号をHDMI(登録商標)に変換しHDMI(登録商標)スイッチャーがその信号をディジタル送信器とディジーチェイン処理機に送り、そこで信号情報が処理機によってその送信器を出て最後に一つの受信器あるいは複数の受信器に至る伝送の信号経路に挿入される。特定のLEDが特定の入力がその送信器を通ってインタフェースに送られるよう選択されたことを表示する。
【0052】
プレゼンターRx
ここで
図10Aと
図10Bを参照する。これらはプレゼンターRxの実施例のインタフェースと回路基板を図示したものである。
図10Aに実施例の2つのインタフェース1000Aが示されている(例えば上面、前面、底面、背面)。上面(前面)には電源の表示器1001がこのデバイスが十分な電力を外部電源装置入力1004からあるいはディジーチェインに乗って上流からの入力1005から、あるいは下流からの入力1006からの電源のいずれかから得ていれば点灯する。さらにメスのVGA出力1002とオーディオ出力1003がこのインタフェース(前面)に配置されている。別の実施例ではプレゼンターRxは最低一つのインタフェースあるいは代わりに複数のインタフェースを持ち、カスタム化した設置からの信号の入力と出力の要求に基づいて接続を調整する。
図で下側にしめしたパネルは代表的なインタフェース1000A(背面)で、入力出力のコネクタを持つ、それらは(左から右に)まずメスのねじ止め式電源入力コネクタ1004でそこからオプションで外部電源がプレゼンターRx要素に供給される。次はメスのRJ45入力1005でここから上流のディジーチェインにある送信器あるいは受信器からのディジタル信号が入力され、そしてメスのRJ45コネクタ1006で信号(バイパス)を下流の次の受信器に出力する。次はメスのRJ45コネクタ1007でここから2方向のイーサーネットの信号が出入りしディジーチェインを通って直列に接続された他のディジーチェイン受信器と送信器がもし各一つ以上あるならばそれらにあるいはそれらから伝送される。次はメスのHDMI(登録商標)出力コネクタ1008で、ここからディジーチェインの上流の送信器あるいは受信器からのディジタル信号がデコードされたHDMI(登録商標)フォーマットでプロジェクターやHDTVのようなディスプレイデバイスに出力される。ある実施例では信号のフィードはケーブルあたり一つの単一フィード(100s)である。別の実施例では信号フィードはケーブルあたり3つのフィード(300s)である。別の実施例では信号フィードはケーブルあたり6つのフィード(600s)である。さらに別の実施例では信号のフィードはケーブルあたり任意の多重フィード(例えば、2、4、5、10、20、30、40、50、60、70,80、90、100そしてそれ以上)であり得る。次はメスでねじ止めのコネクタ1009でここからRS-232あるいは他の(例えばRS-485)フォーマットの直列制御信号が出入りし、ディジーチェインを通ってディジーチェイン中の他の送信器と受信器とノードに伝送され システムにおける信号の流れとその他のデバイスの機能も制御する。
【0053】
ここで
図10Bを参照する。ここには代表的なプレゼンターRx要素のための回路基板が図示されている。この回路基板1000Bは6つのディジタル信号入力をコネクタ1005経由受信しディジタル受信器に入力しさらにディジーチェイン処理器1020に入力する。6つのディジタル信号がコネクタ1006`経由ディジーチェイン系列の下流の次の受信器(あるいはノード)に送り出される(バイパス)。上流の送信器あるいは受信器からのディジタル信号はディジーチェインから抽出されそしてデコーダ1024によってHDMI(登録商標)にデコードされそしてHDMI(登録商標)分岐器1023(例えば1x2)そしてHDMI(登録商標)からVGAへのスケーラ1025へと供給され、そこでHDMI(登録商標)からVGAに変換されそしてコネクタ1002経由ディスプレイ に出力される。オーディオ抽出器1027もHDMI(登録商標)分岐器1023に接続されHDMI(登録商標)からオーディオ信号を抽出しそしてコネクタ1003に出力される。HDMI(登録商標)信号はコネクタ1008に出力される。いくつかの実施例に於いて受信器は一つのHDMI(登録商標)のみを出力し分岐器やオーディオ抽出器を持っていない。マイクロコントローラ1021とメモリインタフェース1022はシステムの制御のためコネクタ1009からの直列制御信号を受信し、またそれをディジーチェインを通して伝送する。RS-232あるいはその他の信号フォーマット(例えばRS-485)の直列制御信号1007が出入りし、そして電源が外部ソース1004から供給され得る。ネットワークスイッチはインターネットのためのイーサーネットへの接続1007を提供する。
【0054】
プレゼンターノード(Nd)
ここで
図11と
図12を参照する。
図11は従来技術による大規模なスイッチャーシステム、
図12はプレゼンターオーディオビデオノードを含む拡張可能なシステムを図示するものである。最初に
図12を参照する。ここに図示されたシステム1200は4本のプレゼンター送信器(Tx)1203のディジーチェインが接続され、各プレゼンター送信器は個別に信号のソースデバイス(例えばPC,DVD)に接続されている。示された1個の遠隔制御器1202はシステムのチェインのどこに接続されてもよい。実施例に於いて一つのノードあるいは複数のノード1201は送信器あるいは送信器のディジーチェインの接続されている。ある一つの実施例では4本の送信器のディジーチェインが分離された入力としてプレゼンターノード(Nd)に接続されている。4本の受信器のディジーチェイン1204がノードの出力とディスプレイデバイス(例えばHDTVあるいはプロジェクター)に接続されている。プレゼンター送信器とプレゼンター受信器の両者はケーブル経由で接続される。ケーブルはカテゴリー5、カテゴリー6、のほか同軸、光ファイバーを含むがそれに限定されないタイプの可能性がある。
【0055】
別の実施例ではノードへの入力はさらに多く5,6,7,8,9,10あるはそれ以上応用に必要とされるだけに増える可能性がある。別の実施例では複数のノードが数に制限なくシステムに追加され、それぞれの地点でブランチを構成し、それはプレゼンター送信器とプレゼンター受信器のディジーチェインになっている送信器あるいは受信器のスター状構成を取る。
【0056】
これに対し
図11の従来技術では、大きなマトリックススイッチャーシステム1100で、各信号ソース1103は直接一つの標準の送信器(Tx)、一つの受信器(Rx)そして一つのスケーラ―、そして従来型マトリックススイッチャー1102に接続され(例えば24x24)、それは遠隔制御され1101、また直接出力端に至るまで同様に接続される。これらの接続の各々は専用のケーブルを必要とし、そのため設置が多数のケーブルと要素を要求する面倒な物となっている。
【0057】
ここで
図13Aと
図13Bを参照する。これらはプレゼンターノード(Nd)のインタフェースとその回路のブロックダイヤグラムを図示している。
図13Aにおいては代表的なインタフェース1300(前面と背面)が示されている。まず前面のインタフェース1301は電源の表示器を含んでいる。第2の背面のインタフェースは一連のコネクタ(左から右へ)を持ち、それらはメスのねじ止め式電源入力コネクタ1302でここからオプションの外部電源供給がノード1300Aにつなぎこまれる。次に一連の入力1304続いて出力1305(例えばRJ45で示されている)がある。ある実施例では信号のフィードはケーブルあたり一つの単一フィード(100s)である。別の実施例では信号フィードはケーブルあたり3つのフィード(300s)である。別の実施例では信号フィードはケーブルあたり6つのフィード(600s)である。さらに別の実施例では信号のフィードはケーブルあたり任意の多重フィード(例えば、2、4、5、10、20、30、40、50、60、70,80、90、100そしてそれ以上)であり得る。 一つのネットワークスイッチ1306 (例えばイーサーネット)がインターネットへの接続を可能とした実施例で存在する。次はメスのねじ止め式受信コネクタ1303でここから直列のRS-232あるいはその他の信号フォーマット(例えばRS-485)の直列制御信号1007が出入りしディジーチェインを通って他のプレゼンターノードあるいはディジーチェインのプレゼンター送信器とプレゼンター受信器および他のプレゼンターノードに出入りしシステムにおける信号の流れと その他のデバイスの機能を制御する。
【0058】
ここで
図13Bを参照する。ここに図示されているのはノードの回路の実施例のブロックダイヤグラム1300Bである。この構成では信号入力(左)1320と出力(右)1324(各々6信号フィードで示されている)。オプションの実施例でデマルチプレクサ1336が各入力ケーブルあるいは各撚線ペアからの一体化された信号を受信し、それを複数の分離した信号にデコードし、これらの信号を種々のサイズのマトリックス1322(例えば24x24,12x12,48x48,96x96,256x256;複数x複数で512x512まであるいはその他の組み合わせ)に供給する。信号のルートはオプションのマルチプレクサ1338で数本の信号を一つの一体化した信号にし各出力ケーブルあるいは各撚線ペアにと向かう。別の実施例では他のマトリックススイッチャーがより多くのあるいは少ない信号に適合すよう用いられる(例えば1X1,1X2,2X1,2X2,4X1,1X4,4X2,2X4,4X4;さらにずっと256x256、512x512あるいはその他の組み合わせ)。電源1326とネットワークスイッチ、例えばイーサーネット1330, 1332もまたプレゼンターノードの回路基板のマトリックス1322に接続される。あるソフトウエアプログラムがマイクロコントローラ1327とメモリインタフェース1328から信号経路のための命令問い合わせのために提供され、直列データと制御信号のRS-232 1334(あるいはRS-485)経由選択と信号の流れの制御を行う。システムのタイプによってどの入力信号でもどの出力へでもノードから下流の受信器、ディジーチェインの受信器あるいは他のノードへ出力される。
【0059】
プレゼンター延長器(Ex)
ここで
図14と
図15を参照する。図的に示されているのは伝送距離を延長するための従来技術の延長システム1400と、プレゼンター送信器(Tx)とプレゼンター受信器(Rx)を備えたプレゼンターシステム1500である。まず
図15を参照すると、この実施例では信号フィード信号はソースデバイス1502から来てケーブル1505を経てプレゼンター送信器(Tx)1504に供給され、さらに複数の(例えば2つ)の直列のプレゼンター延長器(Ex)1506へそしてプレゼンター受信器(Rx)1508そしてディスプレイデバイス1510にケーブル1505で接続されている。直列に繋がった各デバイスは直列のケーブル1507で繋がっている。信号デバイスからディスプレイデバイスに至るケーブル1505はVGA、DisplayPort、あるいはHDMI(登録商標)ケーブルの可能性がある。プレゼンターシステムは完全に拡張可能であり必要なだけのプレゼンター要素(例えばプレゼンターTx、ND、ExそしてRx(多重延長))をディジーチェインすることで事実上無制限の距離に行ける。これに対して
図14の従来技術のシステムではソースデバイス1402(例えばPC、DVD)からの信号(左)は標準のケーブル1405を通って標準の送信器(Tx)1404へ、そして長いケーブル1407(例えば撚線ペアケーブル)を通り、そして標準の受信器(Rx)1408そしてディスプレイ1406へケーブル1405を経て接続される。この従来技術のシステムでは1ペアの標準のTxとRxだけが使えるので、最大の距離は1スパンに制限される。
【0060】
先ず
図16Aと
図16Bを参照する。これらはプレゼンター延長器(Ex)のインタフェース1600A(上が前面、下が背面)とその内部の回路基板1600Bを図示している。ある実施例では信号フィードはケーブルあたり1単一フィード(100s)である。別の実施例では信号フィードはケーブルあたり3つのフィード(300s)である。別の実施例では信号フィードはケーブルあたり6つのフィード(600s)である。さらに別の実施例では信号のフィードはケーブルあたり任意の多重フィード(例えば、2、4、5、10、20、30、40、50、60、70,80、90、100そしてそれ以上)であり得る。
【0061】
ここで
図16Bを参照する。延長器1600Bはディジタル信号をケーブル1610経由で受信しディジーチェイン延長器1614によって信号を等価、修理する。これはリピータとして機能し、延長器は信号を次のディジーチェインデバイスにケーブル1612を経て送り出す。電源は外部電源供給器から1616プレゼンター延長器の回路を動作させるため供給される。別の実施例では電源はディジーチェインの送信器、受信器、オプションのノードからのケーブルから来る(遠隔電源機能)。
【0062】
RJ45コネクタと撚線ペアピン/ペア配置
図17と
図18を参照する。ここには従来技術でのピン/ペアの代表的配置と新規のRJ45のピン/ペアの構成の実施例が図示されている。
図18に示された新しい構成では、撚線ペアケーブルの各4本の撚線ペアは分離されたりまたがったりせず互いに隣合って直接に終端されていて、そのためインピーダンス特性を改善し、共通モードノイズの除去を改善し、ペア間のクロストークを最小化する。これらの改善は毎秒数ギガビット(Gbps)のデータレートとなるディジタル信号ではさらに顕著になる。
図18にはLuxiA構成が示されていて、そこでは2本の個別ワイヤのピン/ペアの順序は次のようになる1801: ペア3はピン1とピン2に;ペア2はピン3とピン4に、ペア1はピン5とピン6に;ペア4はピン7とピン8に(左側のパネル)。Luxi B構成に対しては個別の2本のワイヤのピン/ペアの順序は次のようになる1802:ペア2はピン1とピン2に;ペア3はピン3とピン4に、ペア1はピン5とピン6に;ペア4はピン7とピン8に(右側のパネル)。要点はどの撚線ペアのどの個別の2本のワイヤも分離されず、異なるペアからのどのワイヤもまたがることがないということである。
【0063】
ここで
図17を参照する。ここでは従来技術T568A(左側)とT568B(右側)での
ピン/ペアの配置が比較のため図示されている。A/Bどちらもペア21701(ピン3とピン6)あるいはペア31702(ピン3とピン6)のいずれかの2本のワイヤが分離されていてそのためインピーダンスが最適値から変化している;さらにピン2とピン3、ピン6とピン7の間のクロストークが4ペア全体の信号品質を劣化させかねない。このピン・ペア構成のディジタル信号の伝送は広帯域幅の要求のためクロストークを増加させ、インピーダンス特性を劣化させるので従って問題である。
【0064】
オーディオビデオのスイッチングと分配のための方法とソフトウエア
ここで
図19を参照する。ここには集合的に代表的な方法1900を図示する。左半分は各ステップに絡むデバイスを示し、右半分には各ステップの機能を示す。ソースデバイス1907(例えばコンピュータ、タブレット、スマートフォン)からの一つあるいは複数の信号は機能1901によって送信器1908に入力される。ある種の実施例では複数の送信器がディジーチェインの構成で接続されている。信号は機能1902で共通の信号フォーマット(例えばHDMI(登録商標))に変換され、そしてディジーチェインのためのディジタル信号にエンコードされ、そして機能1903によって送信器のディジーチェインを通って流れることができる。多くの実施例で送信器の一つがケーブルによって一つの受信器に接続され一つあるいはディジーチェインの構成の複数の受信器に接続され得る。受信器1909の各々が機能1904によって下流の受信器に信号をリレーでき、そしてまず信号経路から特定の情報を抽出することで信号をデコードし、そして機能1906で表示用フォーマットに変換し、ディスプレイデバイス1912に伝送する。ある種の実施例ではオプションのステップ1905が信号経路に沿った信号のスイッチングを制御するが、それには(1)送信器についている選択ボタン1910(例えば[これを表示]とラベルの付いた;またスイッチ、トグル、あるいはその他の始動具)、(2)遠隔制御器1911をシステムのディジーチェイン中の送信器1908あるいは受信器1909のいずれか一つに接続することによって、ディスプレイデバイス1912への信号の制御を行う。機能1903で、送信器は一つ(単一供給)あるいは複数(多重供給)の信号をディジーチェインに挿入でき、同時に残りの信号を次の接続されたデバイスに受け渡す。機能1905では受信器はディジーチェインの一つ(単一供給)あるいは複数(多重供給)の信号を受信し、どの信号をその場所のディスプレイのためにデコードするべきかを選択し、同時に全ての信号をチェインで次に接続されたデバイスに向け通過させる。大規模なシステムのための特別な実施例の方法ではプレゼンターノードがスター状構成を創るため接続された送信器、ディジーチェインの送信器、受信器、ディジーチェインの受信器、の間での信号スイッチングのためのステップを供給する。
【0065】
具体的に
図20、
図21A、
図21Bを参照する。ここには代表的な最初のシステムでのデバイスのマッピング方法とソフトウエアのフローチャートが図示されている。システムのマッピング構成2000は、システムの電源が入ったとき、新しいデバイスが繋ぎこまれたときあるいは遠隔制御器から要求が送られたときに発生する構成である。これらの条件の一つが発生したとき、各プレゼンターTx2002、プレゼンターRx、あるいはプレゼンターノード(図示されていない)はディジーチェインの上流あるいは下流に位置する可能なデバイスを探知する。探知からの応答に基づいて、プレゼンターTxとプレゼンターRxの間の直接接続が基準点2001とされ、そしてプレゼンターTx 2002とプレゼンターRx2003あるいはプレゼンターノード(示されていない)のデバイスが連続番号で同定される:その番号は直近のプレゼンターTxとプレゼンターRxが1番で、基準点からTxとRxあるいはノードが遠ざかるに従って識別番号が上がっていく。基準点から最も遠いプレゼンターTxとプレゼンターRxあるいはプレゼンターノードの番号、それぞれMとN、はこのシステムをMxNシステムと定義する。一度MとNがディジーチェイン中に報知されると、次の節で述べる信号のルート設定命令はMより高い入力番号あるいはNより高い出力番号を含むことはない。他の実施例ではデバイスは種々の方法すなわち、数、名称、参照文字による順序つけ位置づけなどを含みそれに限定されない方法であり得るのは当業者にとって明らかである。
【0066】
ここで
図21Cを参照する。ここにはプレゼンターシステムのオーディオビデオ信号のルート設定2108の制御を行う代表的なソフトウエア方式が図示されている。システムのルート設定命令は m*ns である;mは入力信号の数、nは出力信号の数であり、mはプレゼンターTxの最大の識別番号Mを越えることは無い、Mは直前の節のステップで決定されたものである。nはプレゼンターRxの最大の識別番号Nを越えることは無い。スイッチングの小文字である。この命令はディジーチェインの全てのデバイスに送られる。mに一致する識別番号を持つTxデバイスはソースからのオーディオビデオ信号をそれがつながったディジーチェインに挿入する;他の全てのTxデバイスはチェインの信号をバイパスする。nと一致する識別番号を持つRxデバイスはディジーチェインからその信号を抽出しディスプレイに送る。「s」はスイッチング命令の例である。このm*ns命令はディジーチェインに報知される。mに一致する識別番号を持つプレゼンターTx要素はソースからのオーディオビデオ信号をディジーチェインに挿入する。他の全てのプレゼンターTx要素はディジーチェインの信号をバイパスする。nと一致する識別番号を持つプレゼンターRx要素はディジーチェインからその信号を抽出し変換してディスプレイデバイスに送る。別の実施例におけるシステムの構成ではソフトウエアはシステムの2方向の信号の流れを制御するように造られている。ルート設定命令は入力プレゼンターTxの識別番号と出力プレゼンターRxの識別番号の両方を含んでいるので、この命令が発せられた場所と独立であり、従って遠隔制御器はシステムのどの箇所にも接続できる。複数のルート設定命令も続けて発行されうる;もし2つの命令に重なり合いがあるときには、後からの命令で制御される。
【0067】
別の実施例では制御命令が番号、名称、参照文字を含みそれに限定されない種々の方法によって識別されてもよい。
【0068】
プレゼンター送受切替器
ここで
図22を参照する。ここには2方向の信号の流れのために構成された送受切替器を備えた代表的なプレゼンターオーディオビデオシステムが図示されている。この実施例のシステム2200では送受切替器要素2201が直列にディジーチェインで接続されていてその数は設置の要求に応じて簡単に要素をチェインに繋ぐだけで拡張できる。各送受切替器2202は一つあるいはソースデバイス2201(例えばPC,DVD/ブルーレイプレイヤ)からの複数の入力信号を受け入れることができ、そして一つあるいは複数の出力信号をディスプレイデバイス2204(例えばHDTV、プロジェクター)に送出できる。ある種の実施例では分離された送受切替器のディジーチェインがケーブル2203経由で接続される。各系列の送受切替器ディジーチェインは2方向信号2203を、チェインの中と他の送受切替器ディジーチェインとで送受できる。このシステムのどのソースデバイスからの信号もこのシステム内のどのディスプレイデバイスへもどちら方向にもルート設定が出来る。ある種の実施例では遠隔制御器2205がシステム内のどこにでも挿入でき、また信号選択ボタンあるいはトグル/スイッチ(例えば[これを表示]とラベル付けされた、あるいはその他の呼び方の)も信号の選択をしその信号をチェインの他の送受切替器をバイパスしてディスプレイへのルート設定を制御できる。これらのあるいはその他の実施例で遠隔制御器がシステムのどの送受切替器にでも追加でき、第2レベルの信号の制御を提供する。さらに他の実施例では遠隔制御器は送受切替器に接続されたワイヤレス受信器経由で一つの送受切替器に接続できる。制御信号はRS-485,RS-232、USB、IR(赤外)、RF信号を含みそれには限定されず、どのデバイス、どの方向であってもルート設定するのに使われる。
【0069】
ここで
図23を参照する。ここには送受切替器の回路基板2300の代表的な実施例が図示されている。この実施例では回路基板は直列のディジーチェインの送受切替器要素あるいはソースデバイスからの2方向信号2312を受信するよう構成されている。実施例ではケーブル2301からの入力信号は2方向信号2312でディジタル送信器2310に流れ込み、そこでは信号経路に信号情報を挿入しディジーチェイン処理器2310から2方向信号出力2313としてディジーチェインの下流の送受切替器2302に、あるいは信号変換器/分配器2308へそして複数の信号出力コネクタへと出力される。電源入力2314と例えばイーサーネットなど2方向ネットワークスイッチ2315の入力信号がディジタル送信器2310 にそしてディジーチェイン処理器2310に入力される。VGA, オーディオ、DisplayPort、HDMI(登録商標)、そしてオプションとしてDiiVA(図示されていない)を含む複数のソースデバイスの入力信号2303が集積回路 (IC) の信号変換・スイッチャー2307に流れ込み、そこで信号はディジーチェイン処理器2310へ伝送するため変換され選択される。回路基板はまた信号変換器/分配器2308に繋がった複数の(信号変換器/スイッチャー)を持ちそこからVGA、オーディオ、DisplayPort、HDMI(登録商標)、そしてオプションとしてDiiVA(図示されてしない)のためにコネクタ2304経由出力される。
別の実施例では 他のスイッチャーがより多くのあるいは少ない信号(例えば1x1、1x2、2x1、2x2、4x1、4x2、2x4、4x4…そしてずっと256x256まで、あるいはさらに異なる組み合わせの)に適合するよう使用される。合う種の実施例では送受切替器は一つのHDMI(登録商標)入力と一つのHDMI(登録商標)出力のみを持ち、組込みのスイッチャー、分岐器やスケーラを持たない。
【0070】
信号制御のソフトウエアがマイクロコントローラ2309とメモリインタフェース(図示されていない)を規制し、それは出入りする外部ソースからくる制御信号(例えばRS-232)2317を受け取り、信号の流れ、ディジーチェインを通じて他の送受切替器と出入りする際の優先度と分量の全般的な制御のためにシステムの信号の流れとその他のデバイスに機能を制御する。ある種の実施例ではユニバーサルシリアルバス(USB)の入力2316がUSBデバイスからの信号入力を供給するために存在する。多くの実施例で信号選択入力2305と制御ボタン2306がマイクロコントローラに供給される。
【0071】
別の実施例では各プレゼンター要素と回路(プレゼンター(Tx)、プレゼンター(Rx)、ノード(Nd)、延長器(Ex)、そして送受切替器)は他のオーディオビデオデバイスに組込まれる;それらはソースデバイス(例えばPC,DVD/ブルーレイプレイヤ、タブレット、スマートフォン)、ディスプレイデバイス(例えばHDTC、プロジェクター)あるいはその他の付属機器(例えばプリンタ、コントローラ、スマートケーブル、サテライトセットトップボックス(STB)、AV受信器送信器、あるいはその他の類似のデバイス)を含みそれに限定されない。
【0072】
この明細書に記載されクレームされたデバイスおよび方法の全てはこの開示に照らして過度の実験を行うことなく製造及び実施することができる。この発明のデバイスおよび方法は望ましいと考えられる実施例に関して記述されているが、当業者にとっては発明の概念、精神と範囲を離れることなくこの明細書に記述された要素やステップあるいは方法における順序に対して、変形がデバイスや方法に適用され得ることは明らかである。さらに特定すると、双方が関連したある材料や要素はこの明細書で記述したエージェントのデバイスを製造したり方法を実施するために、同じあるいは類似の機能性を達成しつつ、置き換えることができる。そのような類似の置き換えと変形はここに添えられたクレームで定義される発明の精神、範囲と概念を逸脱しないと考えられるのは当業者にとって明らかである。