特許第6192701号(P6192701)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6192701排出シュートにおける結露防止装置及び粉粒体供給装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6192701
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】排出シュートにおける結露防止装置及び粉粒体供給装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 11/20 20060101AFI20170828BHJP
   B65G 11/00 20060101ALI20170828BHJP
   B65G 65/40 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   B65G11/20 Z
   B65G11/00 A
   B65G65/40 B
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-230433(P2015-230433)
(22)【出願日】2015年11月26日
(65)【公開番号】特開2017-95255(P2017-95255A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2015年12月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】592096111
【氏名又は名称】株式会社ヨシカワ
(74)【代理人】
【識別番号】100114731
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 重男
(72)【発明者】
【氏名】吉川 修
【審査官】 八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−202930(JP,A)
【文献】 特開2002−059037(JP,A)
【文献】 特開2013−253756(JP,A)
【文献】 特開2012−091156(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 11/00−11/20
B65G 65/30−65/48
B01D 21/00−21/34
C02F 1/52− 1/56
B65D 88/00−90/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉粒体供給機の排出口に設けられた排出シュートにおける結露防止装置であって、
上記排出シュートの先端部を逆截頭円錐形状の内部シュートと外部シュートにより2重に構成し、
上記内部シュートの外面と上記外部シュートの内面との間に空間を設け、両シュートの両下端部間に上記空間に連通する第1エア排出口を設け、
上記外部シュートの外周面を包囲して内部に空気溜りを有する円筒部を設け、該円筒部の下面の内周縁と上記外部シュートの下端より若干上方位置の上記外周面との間に開口を設けることにより、上記空気溜りに連通する第2エア排出口を設け、
上記円筒部の上記内周縁には上記外部シュートの上記外周面に接続された複数の突起が設けられ、これにより上記第2エア排出口は、上記外部シュートの外周面に沿う複数の円弧状のスリットにより構成され、
上記外部シュートの上記外周面及び上記円筒部の上記外周面に、各々上記空間及び上記空気溜りにドライエアを導入するための外部シュート用及び円筒部用のエア入力管を各々接続したものである排出シュートにおける結露防止装置。
【請求項2】
上記内部シュートの上記下端は上記外部シュートの上記下端よりも少許短く形成されており、
上記第2エア排出口は、上記内部シュートの下端位置より上側に位置しているものである請求項1記載の排出シュートにおける結露防止装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の排出シュートにおける結露防止装置を使用した粉粒体供給装置であって、
上記粉粒体供給機は、底板上に外筒を設けると共に、上記外筒と中心軸を共有する内筒をその下端が上記底板から所定距離の上方に位置するように設け、上記外筒の上端と上記内筒の外面とを環状板にて閉鎖する構成とし、
上記中心軸上に上記底板に沿う複数の回転羽根を、各回転羽根の先端部が上記外筒の内面に近接するように設け、
上記内筒内に供給された粉粒体を上記内外筒間の環状通路に流出させるように構成し、
上記回転羽根を回転させることにより、上記環状通路内の粉粒体を上記回転羽根により上記底板に設けた上記排出口に搬送し得るように構成し、
上記外筒の外周面に、上記環状通路内に上記ドライエアを導入するための外筒用のエア入力管を接続したものである粉粒体供給装置。
【請求項4】
上記内筒の上部に粉粒体を貯留し得るホッパーを接続し、
上記ホッパーの上部の外周面に、上記ホッパー内に上記ドライエアを導入するためのホッパー用のエア入力管を接続したものである請求項3記載の粉粒体供給装置。
【請求項5】
上記外部シュート用、上記円筒部用、上記外筒用及び上記ホッパー用の各エア入力管に各々接続された配管を設け、コンプレッサを介して上記配管にドライエアを供給するものである請求項4記載の粉粒体供給装置。
【請求項6】
上記粉粒体供給装置を凝集剤溶解装置の溶解槽の上面板上に固設し、
上記排出シュートの下端の開口を上記溶解槽の液体に向けて下向きに設置し、
上記排出口から上記溶解槽に向けて粉粒体を落下供給するものである請求項3〜5の何れかに記載の粉粒体供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒体供給機の排出シュート近傍における結露の発生、吸湿等による原料の付着を防止することができる排出シュートにおける結露防止装置及びそれを使用した粉粒体供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、溶解槽の上部に粉末凝集剤(粉粒体)の粉粒体供給機を設置し、溶解槽内に排出シュートから凝集剤を溶解槽に落下供給し、溶解槽内において水を攪拌して凝集剤を水に溶解させる装置が存在する(特許文献1)。
【0003】
このような粉末凝集剤の溶解装置における排出シュート近傍は湿度が高いこと等から、該排出シュート近傍に結露が生じ易く、また溶解槽からの水滴の跳ね返りが排出シュート下端部に付着することもあり、排出シュート下端部近傍に凝集剤が塊となって付着することもあった。
【0004】
そこで、排出シュートを2重構造とし、排出シュート内部の空間にエアを供給し、排出シュート先端から空気を噴出することにより、排出シュート先端部における結露水の停留を防止し、凝集剤原料の付着等を防止するものが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−91156号公報
【特許文献2】特開2011−255903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献2の装置では、排出シュートの先端部からシュートの内部方向に付着する原料を防止することはできるが、排出シュートの先端部外周部にも塊となって付着することがあるため、このような原料の付着を効果的に防止できる排出シュートが望まれている。
【0007】
また、吸湿性・潮解性のある粉粒体を貯留し供給する場合においては、シュート部のみならず、粉粒体の供給機内及び/又は貯留部(ホッパー)内においても、粉粒体が空気中の水分を取り込んで塊となる現象を生ずるので、シュート部のみならず、供給部及び/又は貯留部においても粉粒体における水分の吸収を抑制することが望まれている。
【0008】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、粉粒体供給装置の排出シュート近傍の結露の発生、吸湿等による原料(粉粒体等)の付着等を防止することができる排出シュートにおける結露防止装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、上記排出シュートにおける結露防止装置を使用した粉粒体供給装置であって、粉粒体供給機及び/又は貯留部(ホッパー)等においても粉粒体の水分の吸収を抑制し得る粉粒体供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために本発明は、
第1に、粉粒体供給機の排出口に設けられた排出シュートにおける結露防止装置であって、上記排出シュートの先端部を逆截頭円錐形状の内部シュートと外部シュートにより2重に構成し、上記内部シュートの外面と上記外部シュートの内面との間に空間を設け、両シュートの両下端部間に上記空間に連通する第1エア排出口を設け、上記外部シュートの外周面を包囲して内部に空気溜りを有する円筒部を設け、該円筒部の下面の内周縁と上記外部シュートの下端より若干上方位置の上記外周面との間に開口を設けることにより、上記空気溜りに連通する第2エア排出口を設け、上記円筒部の上記内周縁には上記外部シュートの上記外周面に接続された複数の突起が設けられ、これにより上記第2エア排出口は、上記外部シュートの外周面に沿う複数の円弧状のスリットにより構成され、上記外部シュートの上記外周面及び上記円筒部の上記外周面に、各々上記空間及び上記空気溜りにドライエアを導入するための外部シュート用及び円筒部用のエア入力管を各々接続したものである排出シュートにおける結露防止装置により構成される。
【0011】
このように構成すると、排出シュートから粉粒体が落下している間、排出シュートの下端部の第1エア排出口からドライエアが下方向けて噴出するので、上記排出シュートの下端部近傍に発生する結露、或いは排出シュートの下端部において吸湿した粉粒体材料の塊が付着することを効果的に防止することができる。また、第2エア排出口が外部シュートの下端より若干上方位置から下方向けてドライエアを噴出するので、外部シュートの下端の外周部における結露の発生、或いは上記下端の外周部に粉粒体が塊となって付着することを効果的に防止することができる。
【0012】
第2に、上記内部シュートの上記下端は上記外部シュートの上記下端よりも少許短く形成されており、上記第2エア排出口は、上記内部シュートの下端位置より上側に位置しているものである上記第1記載の排出シュートにおける結露防止装置により構成される。
【0013】
このように構成すると、内外シュート部下端に発生しようとする粉粒体の塊を第1エア排出口から下方に噴射するドライエアにて効果的に排除することができ、かつ、上記外部シュートの下端部の外周面に発生しようとする結露或いは粉粒体の塊の付着を第2エア排出口から下方に噴射するドライエアによって効果的に防止することができる。
【0014】
第3に、上記第1又は第2発明記載の排出シュートにおける結露防止装置を使用した粉粒体供給装置であって、上記粉粒体供給機は、底板上に外筒を設けると共に、上記外筒と中心軸を共有する内筒をその下端が上記底板から所定距離の上方に位置するように設け、上記外筒の上端と上記内筒の外面とを環状板にて閉鎖する構成とし、上記中心軸上に上記底板に沿う複数の回転羽根を、各回転羽根の先端部が上記外筒の内面に近接するように設け、上記内筒内に供給された粉粒体を上記内外筒間の環状通路に流出させるように構成し、上記回転羽根を回転させることにより、上記環状通路内の粉粒体を上記回転羽根により上記底板に設けた上記排出口に搬送し得るように構成し、上記外筒の外周面に、上記環状通路内に上記ドライエアを導入するための外筒用のエア入力管を接続したものである粉粒体供給装置におり構成される。
【0015】
このように構成すると、粉粒体供給機の外筒用のエア入力管から環状通路内にドライエアを導入することで、環状通路内を常時乾燥状態に維持することができる。よって、環状通路内において粉粒体の吸湿による塊の発生を効果的に抑制することができる。しかも、環状通路内に導入されたドライエアは、環状通路内の排出口から排出シュートを通って排出シュート下端から外部に排出されるため、上記排出シュート内を乾燥状態に維持し得ると共に、排出シュート下端近傍の内周部に発生しようとする結露、或いは、上記内周部に付着しようとする粉粒体の塊の発生を効果的に抑制することができる。
【0016】
第4に、上記内筒の上部に粉粒体を貯留し得るホッパーを接続し、上記ホッパーの上部の外周面に、上記ホッパー内に上記ドライエアを導入するためのホッパー用のエア入力管を接続したものである上記第3記載の粉粒体供給装置により構成される。
【0017】
このように構成すると、ホッパー内にドライエアを導入することで、ホッパー内を乾燥状態に維持することができ、ホッパー内において粉粒体の吸湿等によるホッパー内面の塊の付着等を効果的に防止することができる。
【0018】
第5に、上記外部シュート用、上記円筒部用、上記外筒用及び上記ホッパー用の各エア入力管に各々接続された配管を設け、コンプレッサを介して上記配管にドライエアを供給するものである上記第4記載の粉粒体供給装置により構成される。
【0019】
このように構成すると、共通の配管を以って上記外部シュート内の空間、上記円筒部内の空気溜り、上記環状通路内、上記ホッパー内にドライエアを供給することができ、配管構成を簡単化して簡易な構成で結露、吸水又は吸湿による粉粒体の塊の発生を効果的に防止することができる。
【0020】
第6に、上記粉粒体供給装置を凝集剤溶解装置の溶解槽の上面板上に固設し、上記排出シュートの下端の開口を上記溶解槽の液体に向けて下向きに設置し、上記排出口から上記溶解槽の流体に向けて粉粒体としての凝集剤を落下供給するものである上記第3〜5の何れかに記載の粉粒体供給装置により構成される。
【0021】
このように構成すると、湿度が高く、結露或いは凝集剤の塊が発生し易い凝集剤溶解装置において、結露及び凝集剤の塊の発生を効果的に抑止し得る粉粒体供給装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、排出シュートの下端部近傍に結露が発生すること、或いは排出シュートの下端部において吸湿した粉粒体材料の塊が付着することを効果的に防止することができる。また、第2エア排出口が外部シュートの下端より若干上方位置から下方向けてドライエアを噴出するので、外部シュートの下端の外周部における結露の発生、或いは上記下端の外周部に粉粒体が塊となって付着することを効果的に防止することができる。また、円筒部の第2エア排出口から下方に向けて、外部シュートの外周面に沿って下向きにドライエアを吹き付けているので、結露水或いは凝集剤の塊を下方に吹き飛ばすことができる。また、複数の突起が外部シュートの外周面に接しているので、第2エア排出口の幅、即ち、上記円筒部の内周縁と上記外部シュートとのクリアランスを一定に保つことができる



【0023】
また、内外シュート部下端に発生しようとする粉粒体の塊を第1エア排出口から下方に噴射するドライエアにて効果的に排除することができ、かつ、上記外部シュートの下端部の外周面に発生しようとする結露或いは粉粒体の塊の付着を第2エア排出口から下方に噴射するドライエアによって効果的に防止することができる。
【0024】
また、粉粒体供給機にドライエアを導入することで、環状通路内を常時乾燥状態に維持することができ、環状通路内において粉粒体の吸湿による塊の発生を効果的に抑制することができる。しかも、環状通路内に導入されたドライエアは排出口から排出シュート下端を介して外部に排出されるため、排出シュート内を乾燥状態に維持し得ると共に、排出シュート下端近傍の内周部に発生しようとする結露、或いは、粉粒体の塊の発生を効果的に抑制することができる。
【0025】
また、ホッパー内にドライエアを導入することで、ホッパー内において粉粒体の吸湿等によるホッパー内面の塊の付着等を効果的に防止することができる。
【0026】
また、共通の配管を以って上記外部シュート内空間、上記円筒部内空気溜り、上記環状通路内、上記ホッパー内にドライエアを供給することができ、配管構成を簡単化して簡易な構成で結露、吸水又は吸湿による粉粒体の塊の発生を防止することができる。
【0027】
また、湿度が高く、結露或いは凝集剤の塊が発生し易い凝集剤溶解装置において、結露及び凝集剤の塊の発生を効果的に抑止し得る粉粒体供給装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明に係る排出シュートにおける結露防止装置を使用した粉粒体供給装置の側面図である。
図2図1の縦断面図である。
図3図1のX−X線断面図である。
図4】本発明に係る排出シュートにおける結露防止装置の側面断面図である。
図5】同上結露防止装置の底面図である。
図6図4のY−Y線断面図である。
図7図4のZ−Z線断面図である。
図8】同上粉粒体供給装置を凝集剤溶解装置に適応した場合の一部断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る排出シュートにおける結露防止装置及びそれを使用した粉粒体供給装置について詳細に説明する。
【0030】
図1に本発明に係る排出シュートにおける結露防止装置を使用した粉粒体供給装置1の全体構造を示す。同図を使用して、当該粉粒体供給装置の全体構造を説明する。
【0031】
2は吸湿性、潮解性の高い粉粒体R、例えば凝集剤を収納し貯留するためのホッパーであり、円筒状の上筒2aと該上筒2aの下部に続いて設けられた逆円錐状の下筒2bとから構成されており、何れも中心軸Pを共通の中心軸として形成されている。このホッパー2の上記上筒2aの側面(外周面)には後述のドライエアをホッパー2内部に導入するためのエア入力管3がホッパー内部に貫通状態で接続されている。
【0032】
上記下筒2bの下部フランジ2cには上記中心軸Pを共通中心軸とする短筒4がその上部フランジ4aを以って接続されており、上記短筒4の下方には上記中心軸Pを共通中心軸とする粉粒体供給機5が接続されている。
【0033】
この粉粒体供給機5は、下部の直方体形状の筐体6の上面6aに水平に固設されており、上記筐体6内には、上記粉粒体供給機5の回転羽根14の駆動用の電動機M、及び、上記粉粒体供給機5の排出シュート18、及び、後述のドライエアの供給用の配管35,36,38等が収納配置されている。
【0034】
上記筐体6は、例えば図8に示すように、粉粒体として粉状の凝集剤(薬剤)の溶解槽20の上面板21上に設置されており、上記粉粒体供給機5から排出シュート18を介して攪拌水22に向けて凝集剤を落下供給するものである(矢印D方向)。
【0035】
上記粉粒体供給機5は、図2図3に示すように、上記上面6a上に固定された底板10、該底板10上に下部フランジ9aにより固定されたものであって、上記中心軸Pを共通中心軸とする径大の外筒9、上記外筒9より径小で、外筒9の内側に同心的に設けられたものであって、上記中心軸Pを共通中心軸とし、上縁を上記短筒4に閉鎖状態で接続され、当該短筒4と同一径の内筒8、上記内筒8の上縁と上記外筒9の上縁とを閉鎖する環状板11とから構成されている。かかる構成により、上記外筒9と内筒8との間に粉粒体の環状通路13が形成されている。
【0036】
また、上記内筒8の外周面には、筒状の調整筒12が上記環状板11の上面側から挿通された調整ボルトBによって上下方向に移動可能に設けられている。この調整筒12は上記ボルトBによって上下移動させることにより、当該調整筒12下端と上記底板10との間隔t1、即ち、粉粒体の内筒8内から上記環状通路13への流出量を調整するものである。よって、上記粉粒体Rは上記内筒8内から上記間隔t1に応じた安息角θにて上記環状通路13側に流出することになる(図2参照)。
【0037】
14は上記中心軸P上に設けられた中心回転軸30を中心として上記底板10に沿って放射状に設けられた回転羽根であり、上記底板10の下側に設けられた電動機Mによって矢印A方向に回転駆動されるものである。尚、14aは上記中心回転軸30に装着されたキャップ、31は減速機である。
【0038】
上記回転羽根14は、その先端部は上記外筒9内周面に近接する位置まで延びており、各先端部にリング15が固定されており、当該リング15の外周面は上記外筒9の内周面に近接した状態となっている。
【0039】
さらに上記リング15の内側の上記回転羽根14,14間には、3本ずつの爪16がリング15の内周面から中心軸P方向に形成されており、これらリング15の爪16は上記底板10に沿って設けられ、各先端部は上記内筒8の下端位置まで達している(図3参照)。
【0040】
また、上記底板10の板面の一部には排出用開口(排出口)17が形成されている。従って、上記ホッパー2内に収納された粉粒体Rは、上記内筒8の内部に上記底板10上まで収納され、上記間隔t1から上記環状通路13に安息角θにて流出し、この状態で上記回転羽根14を矢印A方向に駆動すると、上記環状通路13内において上記爪16が矢印A方向に回転することにより、上記環状通路13内の粉粒体は爪16及び回転羽根14により、矢印A方向に搬送され、その結果、上記粉粒体Rは上記排出用開口17から下方に定量的に落下供給されていく。
【0041】
上記排出用開口17に対応して、上記底板10の下面側から上記筐体6内の垂直下方に向けて、中心軸P’を中心軸とする断面円筒状の排出シュート18が設けられており、そのシュート18下端に逆截頭円錐形状の排出シュートの先端部7が形成されている。尚、上記先端部7に接続された円筒部を円筒シュート18’という。
【0042】
上記粉粒体供給機5の上記外筒9において、上記排出用開口17の位置とは周方向に180度隔てた背面側に、上記粉粒体供給機5内にドライエアを供給するエア入力管19が上記外筒9の内部に貫通状態で設けられている。このエア入力管19は上記外筒9の外周面の接線に直交するように設けられており、当該エア入力管19から上記環状通路13内に沿う相反する二方向(矢印G,G’方向)にエアが導入される。
【0043】
上記排出シュートの先端部7は、次のように構成されている(図4図7参照)。
上記円筒シュート18’の下端フランジ18aの下側には、上記中心軸P’を共通中心軸とする逆截頭円錐形状の内部シュート23の上部フランジ23aが接続され、さらにその上部フランジ23aの下側には、上記中心軸P’を共通中心軸とし、上記内部シュート23より上部(フランジ部)が径大の逆截頭円錐形状の外部シュート24の上部フランジ24aが接続されており、上記下端フランジ18a、上記上部フランジ23a,24aがボルトBにて接続固定されている(図4参照)。よって、上記内部シュート23の下端は上記円筒シュート18’に連通する円形の開口23’が形成されている。
【0044】
上記内部シュート23と上記外部シュート24は、何れも同一の中心軸P’(上記中心軸Pと平行)を共通中心軸とし、上記内部シュート23の上部フランジ23aの部分(上部)の半径は、上記外部シュート24の上部フランジ24aの部分(上部)の半径より小なので、上記内部シュート23の外周面と上記外部シュート24の内周面との間には、所定の空間S(逆截頭円錐形状の空間)が形成されている。そして、上記外部シュート24と上記内部シュート23の各下端間は上記空間Sに連通する環状の外部シュート24の環状の第1エア排出口26が形成されている。
【0045】
そして、上記外部シュート24の外周面に、上記空間S内にドライエアを導入するための外部シュートのエア入力管25が上記外部シュート24を貫通して設けられている(図4図6参照)。このエア入力管25は、内部シュート23又は外部シュート24の外周面の水平方向の接線に平行となるように設けられているため、このエア入力管25から上記空間S内に導入されたエアは、上記空間S内を螺旋状に回転しながら上記第1エア排出口26から下方に噴出されるように構成されている(図4、矢印E参照)。
【0046】
また上記外部シュート24の下端部は、上記内部シュート23の下端部より距離t2だけ下方に位置するように構成されている。従って、上記内部シュート23の下端部の外周近傍に、常に、下方向のエアの流れを生じさせ、これにより、内部シュート23の下端部の外周面近傍に結露の発生或いは材料の塊の付着が発し得しないように構成している。
【0047】
さらに、上記外部シュート24の下半部の外周面には、上記下半部を包囲するように、上記中心軸P’を共通中心軸とする円筒部27を設け、該円筒部27の上面27aの内周縁を上記外部シュート24の外周面に密閉状態で接続し、該円筒部27の下面27bの内周縁27b’を上記外部シュート24の外周面に近接して第2エア排出口28を設ける(図7参照)。この円筒部27は、その外周面27cは上記中心軸P’を共通中心軸とする垂直面を形成しており、その結果、当該円筒部27の内部には上記外部シュート24の下半部を取り囲む環状空間である空気溜り27’が形成されている。
【0048】
さらに、上記円筒部27の上記外周面27cには、当該円筒部27の内部にドライエアを導入するための円筒部のエア入力管29が当該外周面27cを貫通して設けられている。このエア入力管29は当該円筒部27の外周面27cの接線に直交するように設けられており、上記エア入力管29から上記空気溜り27’内に導入された空気は、環状の空気溜り27’に沿う相反する二方向(C,C’方向、図7参照)に導入される。また、空気溜り27’に導入されたドライエアは空気溜り27’内において大気圧以上に保たれ、これにより空気溜り内の空気は、下方の第2エア排出口28から勢い良く、均等に安定して下方向けて噴出される(図4、矢印F参照)。
【0049】
また、上記エア入力管29から上記空気溜り27’内にドライエアを導入することで、上記空気溜り27’内にドライエアを充填した上で、上記第2エア排出口28からドライエアが噴出するようになるので、上記第2エア排出口28から略均等にドライエアを安定して噴出させることができる。
【0050】
上記円筒部27の上記内周縁27b’は、図5に示すように、中心部方向に突出する突起27b”が一定角度間隔(本実施形態では60度間隔)で6個設けられており、この各突起27b”の内端部は上記外部シュート24の外周面に接続されている(図5図7参照)。よって、上記第2エア排出口28は、図7に示すように上記外部シュート24の下端において、その外周面に沿う6個の円弧状のスリットから構成されている。
【0051】
即ち、上記内部シュート23の上記下端は上記外部シュート24の上記下端よりも少許(例えばt2=5mm程度)短く形成されており(図4参照)、上記第2エア排出口28は、上記内部シュート23の下端位置よりさらに上側に位置するように構成している。上記外部シュート24の下端から上記第2エア排出口28までの距離t3は例えば10mm程度とする。このように構成すると、内外シュート23,24の下端に発生しようとする粉粒体の塊を第1エア排出口26から下方に噴射するドライエアにて効果的に排除することができ、かつ、上記外部シュート24の下端部の外周面に発生しようとする結露或いは粉粒体の塊の付着を第2エア排出口28から下方に噴射するドライエア(図4の矢印F参照)によって効果的に防止することができる。
【0052】
また、複数の上記突起27b”が上記外部シュート24の外周面に接しているので、上記第2エア排出口28の幅、即ち、上記円筒部27の上記内周縁27b’と上記外部シュート24とのクリアランスを一定に保つことができる。
【0053】
このように上記第2エア排出口28は、上記外部シュート24の下端よりも若干(距離t3)上側に位置するように設けられている。これにより、上記第2エア排出口28から下方にエアの流れを生じさせることにより、上記外部シュート24の下端の外周面近傍に結露の発生或いは原料の塊の付着が発生しないように構成している。従って、上記排出シュートの先端部7の構造は、上記円筒部27の部分において、内部シュート23、外部シュート24、円筒部27の三重構造のシュートとなっている。
【0054】
上記筐体6の一側面の外側にはドライエアを供給するための主バルブ31が設けられ、該バルブ31に接続された配管32が上記筐体6に導入され、該筐体6内の空気圧計33を介して、2つの三方分岐管34,35に接続され、上記三方分岐管34の一出力部に
接続された出力管36が上記エア入力管29に接続され、上記三方分岐管35の一方の出力部に接続された配管37が上記エア入力管25に接続され、上記三方分岐管35の他の出力部に接続された配管38が上記エア入力管19に接続され、さらに上記配管38の一
部が上記ホッパー2の上筒2aのエア入力管3に接続されている。
【0055】
また上記主バルブ31はドライエアのコンプレッサー39に接続されており、該コンプレッサー39からドライエアを供給し、上記主バルブ31を開くと、ドライエアが上記配管32、三方分岐管34、配管36を介して上記円筒部27内に導入され、上記三方分岐管35及び配管37を介して上記排出シュートの先端部7の空間S内に導入され、さらに上記配管38を介して、上記粉粒体供給機5の環状通路13内に導入され、加えて上記配管38を介して上記ホッパー2の上部の上記エア入力管3から上記ホッパー2内にドライエアが導入されるように構成されている。
【0056】
また、図1において43はホッパー2の密閉可能上蓋、44は粉粒体供給機5の外筒9に設けられた密閉可能メンテナンス用蓋、45は上記筐体6に設けられた密閉可能メンテナンス用蓋である。
【0057】
図1図2を見てわかるように、本発明に係る粉粒体供給装置1の構造は、ホッパー2から粉粒体供給機5における粉粒体の流通経路(ホッパー2、粉粒体供給機5の内部、円筒シュート18’及び排出シュートの先端部7)において、粉粒体が排出シュートの先端部7の開口23’に至るまで、即ち、ホッパー2、粉粒体供給機5、排出シュートの先端部7に至るまで、外気が流入することのない、完全に密閉された構造であり、このような密閉構造の粉粒体供給装置1内にドライエアを供給することで、可能な限り少量のドライエアにて排出シュートの下端部での結露の発生、或いは、粉粒体原料の吸湿による塊の付着を防止しようとするものである。
【0058】
本発明は上述のように構成されるものであり、以下その動作について説明する。上記筐体6は図8に示すように、凝集剤の溶解槽20の上面板21に設置されているものとする。
【0059】
かかる状態で、上記ホッパー2内には吸湿性、潮解性を有する粉粒体である凝集剤(薬剤)Rが貯留されており、その凝集剤Rは下部の粉粒体供給機5の内筒8内に至り、上記内筒8の下端部(又は調整リング12の下端部)から所定の安息角θにて環状通路13内に流出しているものとする。
【0060】
この状態でコンプレッサーからドライエアを開閉バルブ31を介して筐体6内配管に連続的に供給する。従って、ドライエアは、上記空気圧計33を通って三方分岐管34、配管36を介してエア入力管29より排出シュートの先端部7の円筒部27内に導入され、同時に、上記三方分岐管35及び配管37を介してエア入力管25から空間S内に導入される。
【0061】
同時に上記ドライエアは、上記三方分岐管35及び配管38を介してエア入力管19より粉粒体供給機5の環状通路13内に供給され、さらに配管38を介してエア入力管3よりホッパー2の上部からホッパー2内に導入される。
【0062】
その後、上記電動機Mを駆動して粉粒体供給機5の回転羽根14を矢印A方向に回転させる。すると、環状通路13内に流出した凝集剤は、通路13内の爪16及び回転羽根14の矢印A方向の回転により矢印A方向に運ばれて行き、当該環状通路13内の排出用開口17から下方に定量的に落下供給されていく。
【0063】
上記排出用開口17から落下した凝集剤Rは、排出シュート18内を下降して行き、逆截頭円錐形状の排出シュートの先端部7に至り、当該シュートの先端部7の内部シュート23内を下降し、下端の開口23’から下方に落下供給していく。
【0064】
上記開口23’から落下した凝集剤は、図8に示すように、下方の溶解槽20の攪拌水22内に落下していく。その後は、攪拌機40にて攪拌された後、仕切板41を介して溶解完了液貯水槽42内に移行する。
【0065】
このような環境の中、上記筐体6内は湿度が高く、上記排出シュートの先端部7の内部シュート23の下端に結露水が付着し易く、また凝集剤Rが結露水を吸収して塊が発生し易い。しかしながら、上記排出シュートの先端部7の下端の環状の第1エア排出口26の全周から下方に向けてドライエアが常に噴出しているので、仮に内部シュート23の下端と上記外部シュート24の下端間に結露が発生したとしても、上記下向きのドライエアにより吹き飛ばすことができるし、同位置に凝集剤の塊が発生したとしても上記下向きドライエアにより吹き飛ばすことができ、よって、上記内部シュート23の下端内部に凝集剤の塊が発生することはない。
【0066】
また、外部シュート24の下端の外周部にも結露又は凝集剤の塊が発生しようとするが、上記外部シュート24の下端外周には、上記円筒部27の第2エア排出口28から下方に向けて、上記外部シュート24の外周面に沿って下向きにドライエアを吹き付けているので、上記結露水或いは凝集剤の塊を下方に吹き飛ばすことができる。また、上記円筒部27内に空気溜り27’を設け、空気溜り27’内を高圧に保持し得るので、少量のドライエアでも第2エア排出口28から勢いよく、略均等にエアを排出することができ、効率的に結露水及び凝集剤の塊の発生を防止することができる。
【0067】
また、上記エア入力管19から粉粒体供給機5内に導入されたドライエアは、環状通路13内を矢印G,G’方向に導入され、環状通路13内を流通し、さらに一部は排出口17を介して円筒シュート18’及び排出シュートの先端部7を通って上記開口23’から下方に排出される。このように、粉粒体供給機5の環状通路13内、排出口17から円筒シュート8’及び排出シュートの先端部7に至る粉粒体の移動経路において、常時、ドライエアを流通させることができるので、例えば内部シュート23内面、上記円筒シュート部18’内面、上記環状通路13内面及び上面等において、上記ドライエアの流通によって、低湿度の状態を維持することができる。
【0068】
よって、粉粒体供給機5の環状通路13、円筒シュート18’、排出シュートの先端部7の粉粒体の流通経路において、結露の発生を効果的に抑止することができ、結露水の吸収による凝集剤の塊の発生を効果的に抑止することができるものである。
【0069】
さらに、上記ドライエアはホッパー2の上筒2a内にも導入される。よって、ホッパー2内が常時低湿度の状態に維持され、その結果、ホッパー2内において結露の発生を抑止することができる。よって、ホッパー2内において結露水の発生に基づく凝集剤の塊の発生、上記塊のホッパー内壁への付着を効果的に防止することができる。特に、ホッパー2においては、上部にドライエアを供給するものであるため、ホッパー2内への粉粒体の投入直後の吸湿を防止することができる。
【実施例】
【0070】
図8に示す凝集剤溶解装置を使用して、粉粒体としての「凝集剤R」の供給試験を行った。ホッパー2内に凝集剤Rを収納し、粉粒体供給機5を駆動して、排出シュートの先端部7から攪拌水22に凝集剤Rを連続的に落下供給した。同時に溶解槽20内において攪拌器40を回転させて攪拌水22を攪拌し、攪拌後の攪拌水22を溶解完了液貯水槽42に移行させた。
【0071】
上記供給動作中、コンプレッサー39を作動させ、空気圧計33の空気圧0.66MPa〜0.75MPa、流量10L/min〜20L/min(流速0.5m/sec〜1.0m/sec)のドライエアを連続的に排出シュートの先端部7のエア入力管25,29及び粉粒体供給機5のエア入力管19、ホッパー2のエア入力管3に供給した。上記排出シュートの先端部7の口径は40mm、粉粒体供給機5の口径は200mmとした。
【0072】
上述のような条件で、凝集剤Rの供給動作を約4時間継続的に行った。その結果、排出シュートの先端部7の下端(外部シュート24の下端部外周、内部シュート23の下端部内外周)には、結露及び凝集剤の塊の付着は全く生ずることなく、結露及び凝集剤の塊の付着を完全に防止することができた。
【0073】
また、粉粒体供給機5の環状通路13内部においても結露及び凝集剤の塊の環状通路内面への付着は全く見られなかった。さらに、ホッパー2の上部内面においても、結露及び凝集剤の塊の内面への付着は全く見られなかった。このように、粉粒体供給機5内、ホッパー2内にもドライエアを噴射することにより、粉粒体供給機5内、ホッパー2内における結露及び結露、吸湿、潮解等に伴う凝集剤の塊の内面への付着を効果的に防止できることがわかった。
【0074】
以上のように、本発明によれば、粉粒体供給装置に外気を流入させることなく、可能な限り少量のドライエアで、排出シュートの先端部7の下端近傍に発生する結露、或いは排出シュートの先端部7の下端部において吸湿した粉粒体材料の塊が付着することを効果的に防止することができる。
【0075】
また、第2エア排出口28が外部シュート24の下端より若干上方位置から下方向けてドライエアを噴出するので、外部シュート24の下端の外周部における結露の発生、或いは上記下端の外周部に粉粒体が塊となって付着することを効果的に防止することができる。
【0076】
また、内外シュート23,24下端に発生しようとする粉粒体の塊を第1エア排出口26から下方に噴射するドライエアにて効果的に排除することができ、かつ、上記外部シュート24の下端部の外周面に発生しようとする結露或いは粉粒体の塊の付着を第2エア排出口28から下方に噴射するドライエアによって効果的に防止することができる。
【0077】
また、粉粒体供給機5にドライエアを導入することで、環状通路13内を常時乾燥状態に維持することができ、環状通路13内において粉粒体の吸湿による塊の発生を効果的に抑制することができる。しかも、環状通路13内に導入されたドライエアは排出口17から排出シュートの先端部7を介して外部に排出されるため、内部シュート23内を乾燥状態に維持し得ると共に、排出シュートの先端部7の下端近傍の内周部に発生しようとする結露、或いは、粉粒体の塊の発生を効果的に抑制することができる。
【0078】
また、ホッパー2内にドライエアを導入することで、ホッパー2内において粉粒体の吸湿等によるホッパー内面の塊の付着等を効果的に防止することができる。
【0079】
また、共通の配管を以って上記外部シュート24内空間S、上記円筒部27内空気溜り27’、上記環状通路13内、上記ホッパー2内にドライエアを供給することができ、配管構成を簡単化して簡易な構成で結露、吸水又は吸湿による粉粒体の塊の発生を防止することができる。
【0080】
また、湿度が高く、結露或いは凝集剤の塊が発生し易い凝集剤溶解装置において、結露及び凝集剤の塊の発生を効果的に抑止し得る粉粒体供給装置を実現することができる。
【0081】
尚、上記実施形態では、粉粒体として凝集剤を示したが、粉粒体としては凝集剤に限定されることはなく、吸湿性、潮解性のある他の薬剤その他の粉粒体であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明に係る排出シュートにおける結露防止装置は、湿度の高い環境で使用しても、結露の発生、原料の吸湿等におる塊の発生を防止することができ、例えば凝集剤溶解装置その他の湿度の高い環境下における粉粒体供給装置として広く利用することができるものである。
【符号の説明】
【0083】
2 ホッパー
3 ホッパー用のエア入力管
5 粉粒体供給機
7 先端部
8 内筒
9 外筒
11 環状板
13 環状通路
14 回転羽根
19 外筒用のエア入力管
23 内部シュート
23’ 開口
24 外部シュート
25 外部シュートのエア入力管
26 第1エア排出口
27 円筒部
27’ 空気溜り
27b’ 内周縁
28 第2エア排出口
29 円筒部のエア入力管
P 中心軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8