特許第6192708号(P6192708)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6192708C−METプロテインキナーゼ調節物質としての新規3,5−二置換−3H−イミダゾ[4,5−B]ピリジン化合物および3,5−二置換−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−B]ピリジン化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6192708
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】C−METプロテインキナーゼ調節物質としての新規3,5−二置換−3H−イミダゾ[4,5−B]ピリジン化合物および3,5−二置換−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−B]ピリジン化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20170828BHJP
   A61K 31/4709 20060101ALI20170828BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20170828BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20170828BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20170828BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20170828BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20170828BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20170828BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20170828BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   C07D471/04 101
   C07D471/04CSP
   A61K31/4709
   A61K31/437
   C07D471/04 107Z
   A61P43/00 111
   A61P37/02
   A61P29/00
   A61P35/00
   A61P1/16
   A61P13/12
   A61P35/02
【請求項の数】36
【全頁数】170
(21)【出願番号】特願2015-502481(P2015-502481)
(86)(22)【出願日】2013年2月27日
(65)【公表番号】特表2015-511629(P2015-511629A)
(43)【公表日】2015年4月20日
(86)【国際出願番号】IB2013051577
(87)【国際公開番号】WO2013144737
(87)【国際公開日】20131003
【審査請求日】2016年2月22日
(31)【優先権主張番号】1262/CHE/2012
(32)【優先日】2012年3月30日
(33)【優先権主張国】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】512117133
【氏名又は名称】ライゼン・ファーマシューティカルズ・エスアー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】スワロープ・クマール・ヴェンカタ・サチャ・ヴァッカランカ
(72)【発明者】
【氏名】ダナパラン・ナガラスナム
(72)【発明者】
【氏名】シュリカント・ヴィスワナダ
(72)【発明者】
【氏名】メヤパン・ムサパラニアパン
(72)【発明者】
【氏名】ゴヴィンダラジュル・バブー
(72)【発明者】
【氏名】プラシャント・ケー・バヴァール
【審査官】 伊佐地 公美
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/079804(WO,A1)
【文献】 特表2007−512362(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/145035(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(IA−I)の化合物
【化1】
またはその互変異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、薬剤的に許容できる塩、もしくはN−オキシドであって;式中
XはCRまたはNであり;
Dは単環式アリールまたは単環式ヘテロアリールであり;ここでDは−CONH−O−(CR−OR、−CONH−O−[シクロアルキル]−(CR−OR、及び−CONH−O−(CR−[シクロアルキル]−ORから選択されるE基で置換されており;さらにDはRのうちの一つまたは複数で所望により置換されていてもよく;
は−O−、−S(=O)−、−NR−、−(CR−、−C(=Y)−、−C(=Y)−C(=Y)−、−CR−C(=Y)−CR−、−CR−Y−CR−、−C(=Y)−NR−、−NR−C(=Y)−NR−、−S(=O)−NR−、−NR−S(=O)−NR−、−NR−NR−から選択され;
Cyは置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換複素環式基、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールから独立して選択され;
およびRの各箇所は同じであっても異なっていてもよく、水素、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、−OR、−S(=O)−R、−NR、−C(=Y)−R、−CR−C(=Y)−R、−CR−Y−CR、−C(=Y)−NR、−NR−C(=Y)−NR、−S(=O)−NR−、−NR−S(=O)−NR、−NR−NR、置換または非置換C1−6アルキル、置換または非置換C2−6アルケニル、置換または非置換C2−6アルキニル、置換または非置換C3−6シクロアルキル、置換または非置換C3−6シクロアルキルアルキル、および置換または非置換C3−6シクロアルケニルから独立して選択され;
Yの各箇所はO、S、およびNRから独立して選択され;
各RおよびRの箇所は、同じであっても異なっていてもよく、独立して水素、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、置換または非置換C1−6アルキル、置換または非置換C2−6アルケニル、置換または非置換C2−6アルキニル、置換または非置換C3−6シクロアルキル、置換または非置換C3−6シクロアルキルアルキル、および置換または非置換C3−6シクロアルケニルから選択され、あるいは、2つのRおよび/またはR置換基が共通の原子に直接結合している場合、それらは結合して、同じであっても異なっていてもよくO、NRもしくはSから選択される一つもしくは複数のヘテロ原子を所望により含んでいてもよい、置換もしくは非置換の、飽和もしくは不飽和の3〜10員環を形成してもよく;
各Rの箇所は独立して水素、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、置換または非置換C1−6アルキル、置換または非置換C2−6アルケニル、置換または非置換C2−6アルキニル、置換または非置換C3−6シクロアルキル、置換または非置換C3−6シクロアルキルアルキル、および置換または非置換C3−6シクロアルケニルから選択され;
各RおよびRの箇所は、独立して水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換シクロアルキルアルキル、置換または非置換シクロアルケニルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル(heterocyclyl)、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、−COOR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)NR、−C(O)ONR、−NR、−NRCONR、−N(R)SOR、−N(R)SO、−(=N−N(R)R)、−NRC(O)OR、−NRC(O)R−、−NRC(S)R−NRC(S)NR、−SONR−、−SONR−、−OR、−ORC(O)NR、−ORC(O)OR−、−OC(O)R、−OC(O)NR、−RNRC(O)R、−ROR、−RC(O)OR、−RC(O)NR、−RC(O)R、−ROC(O)R、−SR、−SOR、−SO、および−ONOから選択され、あるいは、共通の原子に直接結合しているRおよびRのいずれの2つも、結合して、(i)同じであっても異なっていてもよくO、NR’(ここでR’はHまたはアルキルである)もしくはSから選択される一つもしくは複数のヘテロ原子を所望により含んでいてもよい、置換もしくは非置換の、飽和もしくは不飽和の3〜14員環、または(ii)オキソ(=O)もしくはチオ(=S)を形成してもよく;式中
各Rの箇所は独立して水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換シクロアルキルアルキル、置換または非置換シクロアルケニルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル(heterocyclyl)、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル(heterocyclylalkyl)、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、および−ONOであり、あるいは、共通の原子に直接結合しているRのいずれの2つも、結合して、(i)同じであっても異なっていてもよくO、NR(ここでR’はHまたはアルキルである)もしくはSから選択される一つもしくは複数のヘテロ原子を所望により含んでいてもよい、置換もしくは非置換の、飽和もしくは不飽和の3〜14員環、または(ii)オキソ(=O)もしくはチオ(=S)を形成してもよく;
nの各箇所は独立して0、1、2、3または4を表し;
pの各箇所は独立して1、2、3、4、5、6、7または8を表し;
qの各箇所は独立して0、1または2を表す、
化合物、またはその互変異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、薬剤的に許容できる塩、もしくはN−オキシド。
【請求項2】
Dが
【化2】
であり;
Eが−CONH−O−(CR−OR、−CONH−O−[シクロアルキル]−(CR−OR、及び−CONH−O−(CR−[シクロアルキル]−ORから選択され;
、XおよびXが−CR、−CR=CR、−CR=N、−N=CR、−N=N−、O−、−S−または−N−から独立して選択され、Rのそれぞれは独立に、水素、ハロゲンおよび置換もしくは非置換アルキルから選択される、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Cyが置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールである、請求項1および2のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項4】
Cyが、
【化3】
から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
Cyが、
【化4】
から選択される、請求項3および4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
が−CR−である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
が−CH−、−CH(OH)−、−CHF−、−CF−、−CH(CH)−または−C(CH−である、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
が−CH−である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
式(IA−I)の化合物
【化5】
またはその互変異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、薬剤的に許容できる塩、もしくはN−オキシドであって、式中
−L−Cyは、
【化6】
であって、ここで、波線は式(IA−I)における二環式コアへの結合を表し;
およびRの各箇所は、水素、ハロゲン、および置換または非置換(C1−6)アルキルから独立して選択されるか、あるいは共にそれらが結合している炭素原子と一緒になって、同じであっても異なっていてもよく、O、NRおよびS(ここで、RはRである)から選択される一つまたは複数のヘテロ原子を所望により含んでいてもよい飽和3〜6員環を形成し;
ZはCR、S、O、NR、RC=CR、−N=CR−、および−RC=N−から選択され;
はN、NRおよびCRから選択され;
およびZはCまたはNから独立して選択され;
は存在しないか、または水素、ヒドロキシおよびハロゲンから選択され;
XはCRまたはNであり;
Dは単環式アリールまたは単環式ヘテロアリールであり;ここでDは−CONH−O−(CR−OR、−CONH−O−[シクロアルキル]−(CR−OR、及び−CONH−O−(CR−[シクロアルキル]−ORから選択されるE基で置換されており;さらにDはRのうちの一つまたは複数で所望により置換されていてもよく;
およびRの各箇所は、同じであっても異なっていてもよく、水素、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、−OR、−S(=O)−R、−NR、−C(=Y)−R、−CR−C(=Y)−R、−CR−Y−CR、−C(=Y)−NR、−NR−C(=Y)−NR、−S(=O)−NR−、−NR−S(=O)−NR、−NR−NR、置換または非置換C1−6アルキル、置換または非置換C2−6アルケニル、置換または非置換C2−6アルキニル、置換または非置換C3−6シクロアルキル、置換または非置換C3−6シクロアルキルアルキル、および置換または非置換C3−6シクロアルケニルから独立して選択され;
Yの各箇所はO、S、およびNRから独立して選択され;
各RおよびRの箇所は、独立して水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換シクロアルキルアルキル、置換または非置換シクロアルケニルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル(heterocyclyl)、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、−COOR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)NR、−C(O)ONR、−NR、−NRCONR、−N(R)SOR、−N(R)SO、−(=N−N(R)R)、−NRC(O)OR、−NRC(O)R−、−NRC(S)R−NRC(S)NR、−SONR−、−SONR−、−OR、−ORC(O)NR、−ORC(O)OR−、−OC(O)R、−OC(O)NR、−RNRC(O)R、−ROR、−RC(O)OR、−RC(O)NR、−RC(O)R、−ROC(O)R、−SR、−SOR、−SO、および−ONOから選択され、あるいは、共通の原子に直接結合しているRおよびRのいずれの2つも、結合して、(i)同じであっても異なっていてもよくO、NR’(ここでR’はHまたはアルキルである)もしくはSから選択される一つもしくは複数のヘテロ原子を所望により含んでいてもよい、置換もしくは非置換の、飽和もしくは不飽和の3〜14員環、または(ii)オキソ(=O)もしくはチオ(=S)を形成してもよく;式中
各Rの箇所は独立して水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換シクロアルキルアルキル、置換または非置換シクロアルケニルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル(heterocyclyl)、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル(heterocyclylalkyl)、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、および−ONOであり、あるいは、共通の原子に直接結合しているRのいずれの2つも、結合して、(i)同じであっても異なっていてもよくO、NR(ここでR’はHまたはアルキルである)もしくはSから選択される一つもしくは複数のヘテロ原子を所望により含んでいてもよい、置換もしくは非置換の、飽和もしくは不飽和の3〜14員環、または(ii)オキソ(=O)もしくはチオ(=S)を形成してもよく;
qの各箇所は独立して0、1または2を表し;
pの各箇所は独立して1、2、3、4、5、6、7または8を表す、
化合物、またはその互変異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、薬剤的に許容できる塩、もしくはN−オキシド。
【請求項10】
式(IA−I)の化合物、
【化7】
またはその互変異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、薬剤的に許容できる塩、もしくはN−オキシドであって、式中
Dは、
【化8】
であり;
−Cyは、
【化9】
であり、ここで、波線は式(IA−I)における二環式コアへの結合を表し;
XはCRまたはNであり;
、XおよびXは−CR、−CR=CR、−CR=N、−N=CR、−N=N−、O−、−S−または−N−から独立して選択され;
ZはCR、S、O、NR、RC=CR、−N=CR−、および−RC=N−から選択され;
はN、NRおよびCRから選択され;
およびZはCまたはNから独立して選択され;
Eは−CONH−O−(CR−OR、−CONH−O−[シクロアルキル]−(CR−OR、及び−CONH−O−(CR−[シクロアルキル]−ORから選択され、さらにDは、任意に1つまたは複数のRで置換されてよく、
およびRの各箇所は、同じであっても異なっていてもよく、水素、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、−OR、−S(=O)−R、−NR、−C(=Y)−R、−CR−C(=Y)−R、−CR−Y−CR、−C(=Y)−NR、−NR−C(=Y)−NR、−S(=O)−NR−、−NR−S(=O)−NR、−NR−NR、置換または非置換C1−6アルキル、置換または非置換C2−6アルケニル、置換または非置換C2−6アルキニル、置換または非置換C3−6シクロアルキル、置換または非置換C3−6シクロアルキルアルキル、および置換または非置換C3−6 シクロアルケニルから独立して選択され;
Yの各箇所はO、S、およびNRから独立して選択され;
各RおよびRの箇所は、同じであっても異なっていてもよく、独立して水素、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、置換または非置換C1−6アルキル、置換または非置換C2−6アルケニル、置換または非置換C2−6アルキニル、置換または非置換C3−6シクロアルキル、置換または非置換C3−6シクロアルキルアルキル、および置換または非置換C3−6シクロアルケニルから選択され、あるいは、2つのRおよび/またはR置換基が共通の原子に直接結合している場合、それらは結合して、同じであっても異なっていてもよくO、NRもしくはSから選択される一つもしくは複数のヘテロ原子を所望により含んでいてもよい、置換もしくは非置換の、飽和もしくは不飽和の3〜10員環を形成してもよく;
各Rの箇所は独立して水素、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、置換または非置換C1−6アルキル、置換または非置換C2−6アルケニル、置換または非置換C2−6アルキニル、置換または非置換C3−6シクロアルキル、置換または非置換C3−6シクロアルキルアルキル、および置換または非置換C3−6シクロアルケニルから選択され;
各RおよびRの箇所は、独立して水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換シクロアルキルアルキル、置換または非置換シクロアルケニルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル(heterocyclyl)、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、−COOR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)NR、−C(O)ONR、−NR、−NRCONR、−N(R)SOR、−N(R)SO、−(=N−N(R)R)、−NRC(O)OR、−NRC(O)R−、−NRC(S)R−NRC(S)NR、−SONR−、−SONR−、−OR、−ORC(O)NR、−ORC(O)OR−、−OC(O)R、−OC(O)NR、−RNRC(O)R、−ROR、−RC(O)OR、−RC(O)NR、−RC(O)R、−ROC(O)R、−SR、−SOR、−SO、および−ONOから選択され、あるいは、共通の原子に直接結合しているRおよびRのいずれの2つも、結合して、(i)同じであっても異なっていてもよくO、NR’(ここでR’はHまたはアルキルである)もしくはSから選択される一つもしくは複数のヘテロ原子を所望により含んでいてもよい、置換もしくは非置換の、飽和もしくは不飽和の3〜14員環、または(ii)オキソ(=O)もしくはチオ(=S)を形成してもよく;式中
各Rの箇所は独立して水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換シクロアルキルアルキル、置換または非置換シクロアルケニルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル(heterocyclyl)、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル(heterocyclylalkyl)、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、および−ONOであり、あるいは、共通の原子に直接結合しているRのいずれの2つも、結合して、(i)同じであっても異なっていてもよくO、NR(ここでR’はHまたはアルキルである)もしくはSから選択される一つもしくは複数のヘテロ原子を所望により含んでいてもよい、置換もしくは非置換の、飽和もしくは不飽和の3〜14員環、または(ii)オキソ(=O)もしくはチオ(=S)を形成してもよく;
qの各箇所は独立して0、1または2を表し;
pの各箇所は独立して1、2、3、4、5、6、7、または8を表す、
化合物、またはその互変異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、薬剤的に許容できる塩、もしくはN−オキシド。
【請求項11】
およびXがCRであり、Xが−CR=CRおよび−S−から独立して選択される、請求項2または請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
がCHであり、XがCRであり、Xが−CR=CRであり、式中Rが水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換C1−3アルキルである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
Dが、
【化10】
【化11】
から選択される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
Dが、
【化12】
から選択される、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
Dが、
【化13】
から選択され、EおよびRが請求項1に規定されたとおりである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
Eが、
【化14】
から選択される、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
の各箇所が水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換アルキルから選択される、請求項15に記載の化合物。
【請求項18】
の各箇所が水素、フルオロ、クロロ、メチルまたはCFから選択され、Rの各箇所が独立に水素およびフルオロから選択される、請求項9〜17のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
およびRのそれぞれが水素、アルキルまたはハロゲンであり、XがNまたはCRであり、RがH、置換もしくは非置換C1−6アルキル、NH、OH、CNまたはCONHである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
XがNであり、
がHであり、
およびRが共に水素である;
がメチルであり、Rが水素である;
がフルオロであり、Rが水素である;
およびRが共にフルオロである;あるいは
およびRが共にメチルである、
ZがCR、N、S、O、HC=CH−または−N=CH−であり;ZがCHまたはNであり;ZがCであり;ZがCまたはNである、
請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
a) Zが−HC=CH−、−S−または−O−であり;ZがCHであり;ZがCであり、ZがCまたはNである;
b) Zが−HC=CH−であり、ZがCHであり;ZがCであり;ZがCである;
c) ZがCHであり、ZがCHであり、ZがCであり、ZがNである;
d) Zが−S−であり、ZがCHであり、ZがCであり、ZがCである;
e) Zが−O−であり、ZがCHであり、ZがCであり、ZがCである;あるいは
f) Zが−CH−であり、ZがNHであり、ZがCであり、ZがCである、
請求項9〜20のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
以下から選択される化合物、またはそれらの薬剤的に許容できる塩:
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド、
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド4−メチルベンゼンスルホン酸、
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロブロマイド、
ナトリウム(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド、
2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド、
2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド、
ナトリウム(2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド、
2−クロロ−4−(3−((7−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド、
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド、
ナトリウム(2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド、
2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド、
2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド、
ナトリウム(2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド、
2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルアセテート、
(S)−2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエート、
(S)−2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチル2−アミノプロパノエート、
2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルピバレート、
2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルイソブチレート、
2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチル2−ベンズアミドアセテート、
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド、
4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド、
ナトリウム(4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,6−ジフルオロベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド、
4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド、
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド、
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドヒドロクロリド、
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド、
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロブロマイド、
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド4−メチルベンゼンスルホン酸、
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
6−((5−(4−(2−ヒドロキシエトキシカルバモイル)−3−メチルフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン1−オキシド、
4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチルベンズアミド、
4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチルベンズアミドヒドロクロリド、
2−フルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド、
2−フルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド、
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
エチル2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)アセテート、
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
(S)−2−クロロ−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
(R)−2−クロロ−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
(S)−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2−メチル−4−(3−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
(R)−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
N−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イルオキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
2−クロロ−N−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イルオキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド、
N−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−2−メチル−4−[3−(1−オキシ−キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−ベンズアミド、
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルアセテート、
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルイソブチレート、
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルピバレート、
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルベンゾエート、
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルフラン−2−カルボキシレート。
【請求項23】
以下から選択される化合物、またはそれらの薬剤的に許容できる塩:
N−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−2−メチル−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド、
N−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−2−メチル−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド、
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド、
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド。
【請求項24】
請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物および薬剤的に許容できる担体を含む医薬組成物。
【請求項25】
一つまたは複数のさらなる治療薬およびその混合物をさらに含む、請求項24に記載の医薬組成物。
【請求項26】
前記一つまたは複数のさらなる治療薬が、抗がん剤、抗炎症剤、免疫抑制剤、ステロイド剤、非ステロイド性抗炎症剤、抗ヒスタミン剤、鎮痛剤、またはその混合物である、請求項25に記載の医薬組成物。
【請求項27】
キナーゼの触媒活性を阻害することが有効であろう疾患、障害、または状態の治療に使用するための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物を含む組成物。
【請求項28】
前記キナーゼがc−Metキナーゼである、請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
細胞におけるHGF/c−Metキナーゼシグナル伝達経路の阻害に使用するための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物を含む組成物。
【請求項30】
細胞の増殖活性の阻害に使用するための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物を含む組成物。
【請求項31】
腫瘍増殖または腫瘍転移の阻害に使用するための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物を含む組成物。
【請求項32】
c−Metが関連する疾患または障害の治療に使用するための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物を含む組成物。
【請求項33】
少なくとも1種の他の抗がん剤、抗炎症剤、免疫抑制剤、ステロイド剤、非ステロイド性抗炎症剤、抗ヒスタミン剤、鎮痛剤、またはその混合物を、同時にまたは順次に投与するステップをさらに含む治療に使用するための、請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
前記c−Metが関連する疾患、障害または状態が、免疫系関連の疾患、炎症を伴う疾患もしくは障害、がんもしくは他の増殖性疾患、肝臓の疾患もしくは障害、または腎臓の疾患もしくは障害である、請求項32または請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
がんの治療に使用するための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物を含む組成物。
【請求項36】
前記がんが、癌腫、骨軟部肉腫、軟部肉腫、または造血器悪性腫瘍である、あるいは膀胱の癌腫、乳房の癌腫、結腸の癌腫、腎臓の癌腫、肝臓の癌腫、肺の癌腫、小細胞肺がん、食道がん、胆嚢がん、卵巣がん、膵がん、胃がん、子宮頸がん、甲状腺がん、前立腺がん、皮膚がん、扁平上皮癌;胆管癌、間葉系由来の腫瘍、線維肉腫、横紋筋肉腫;中枢および末梢神経系の腫瘍、星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、シュワン細胞腫;メラノーマ、セミノーマ、奇形癌腫、骨肉腫、色素性乾皮症(xenoderoma pigmentosum)、角化棘細胞腫、甲状腺濾胞がんおよびカポジ肉腫、滑膜肉腫、横紋筋肉腫、MFH/線維肉腫、平滑筋肉腫、多発性骨髄腫、リンパ腫、グリア芽腫、星状細胞腫、メラノーマ、中皮腫、ウィルムス腫瘍、リンパ系の血液系腫瘍、白血病、急性リンパ球性白血病、急性リンパ芽球白血病、B−細胞リンパ腫、T−細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞リンパ腫(hairy cell lymphoma)およびバーキットリンパ腫;骨髄系の血液系腫瘍、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、および前骨髄球性白血病から選択される、請求項35に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2012年3月30日日付のインド仮特許出願第1262/CHE/2012号の利益を主張するものであり、その全ては参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、プロテインキナーゼ調節物質として有用な化合物、それらを調製する方法、それらを含む医薬組成物並びにそれらを用いてキナーゼ介在性の疾患もしくは障害を治療、予防および/または改善する方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
近年、様々な疾患に関わる酵素および生体分子の構造および機能を発見し理解することに、膨大な数の研究が従事している。広範囲に及ぶ研究の対象となるような、酵素の重要なクラスの1つはプロテインキナーゼである。
【0004】
一般的に、プロテインキナーゼとは、保存された構造および酵素機能を有する、構造的に関連がある一連のホスホリルトランスフェラーゼを表わしている。これらの酵素は、リン酸基を化学的に付加(リン酸化)することによりタンパク質を調節する。リン酸化には、ATPからのリン酸基の除去と、それをセリン、トレオニンまたはチロシン等の遊離ヒドロキシル基を有するアミノ酸に共有結合することが含まれる。通常は、リン酸化によって酵素活性、細胞局在または他のタンパク質との会合が変化することで、標的タンパク質(基質)の機能に変化が生じる。全タンパク質の最大30%が、キナーゼ活性によって調節され得る。
【0005】
このクラスのタンパク質は、それらが作用する基質に応じて、チロシンキナーゼ、セリン/スレオニン(theronine)キナーゼ、ヒスチジンキナーゼ等のサブセットに分類される。また、これらのタンパク質は、それらの局在に応じて、受容体型チロシンキナーゼ(RTK)または非受容体型チロシンキナーゼに分類できる。
【0006】
受容体チロシンキナーゼ(RTK)は細胞外部分、膜貫通領域、および細胞内部分を有するが、一方で非受容体型チロシンキナーゼは、その全てが細胞内に存在する。受容体チロシンキナーゼが介在するシグナル伝達は、典型的には、特異的な増殖因子(リガンド)との細胞外での相互作用と、続く受容体の二量体化、内在性タンパク質チロシンキナーゼ活性の刺激、およびアミノ酸残基のリン酸化によって惹起される。その後の立体構造変化によって、一連の細胞質内シグナル伝達分子との複合体が形成され、細胞分裂、分化、代謝的効果、および細胞外微小環境における変化等の無数の応答が促進される。
【0007】
現在、少なくとも20種の異なるRTKサブファミリーが同定されている。RTKの1つのサブファミリーは、Metサブファミリー(c−Met、RonおよびSea)と称される。プロテインキナーゼに関する詳細な考察については、Plowman et al., DN&P 7(6): 334-339, 1994, Blume- Jensen, P. et al., Nature 2001, 411(6835):355-365 and Manning, G. et al., Science. 2002, 298(5600): 1912- 1934を参照されたい。
【0008】
また、キナーゼは、それらが関わる経路または疾患に応じて分類されている(www.reactionbiology.com/pages/kinase.htmにアクセスされたい)。c−Metは腫瘍形成に関わることが確認されている。
【0009】
プロテインキナーゼはタンパク質(または基質)のリン酸化を通じて生理機能を発現し、それによって、種々の生物学的背景において該基質の細胞活性を調節する。プロテインキナーゼは細胞の成長、生存および分化、器官形成および形態形成、血管新生、組織の修復および再生等の、種々様々な生物学的プロセスを制御することが知られている。正常組織/器官におけるそれらの機能に加え、多くのプロテインキナーゼは、がんを含む多くのヒト疾患において特別な役割も担っている。一部のプロテインキナーゼ(発癌性プロテインキナーゼとも称される)は、調節不全の場合、腫瘍の形成および成長を引き起こし、腫瘍の維持および進行の一因となり得る(Blume- Jensen P et al, Nature 2001, 411(6835):355-365)。これまでところ、発癌性プロテインキナーゼは、治療介入および薬剤開発のためのタンパク質標的の、最も大きく、最も魅力的な群の1つとなっている。
【0010】
受容体プロテインキナーゼおよび非受容体プロテインキナーゼは両者とも、細胞の生理機能およびシグナル伝達に対するそれらの影響によって、小分子創薬の魅力的な標的となることが分かっている。従って、プロテインキナーゼ活性の調節不全は、がんに伴う制御されない細胞成長を含む、細胞応答の変調に繋がる。腫瘍の徴候に加え、キナーゼシグナル伝達の変調は、他の多数の病理的疾患に関連付けられている。これらには、限定はされないが、免疫障害、心血管疾患、炎症性疾患、および変性疾患が含まれる。
【0011】
かなりの数のチロシンキナーゼ(受容体および非受容体の両方)が、がんに関係している(Madhusudan S, Ganesan TS. Tyrosine kinase inhibitors in cancer therapy. Clin. Biochem. 2004, 37(7):618-35を参照)。臨床研究によって、チロシンキナーゼの過剰発現または調節不全は予後因子にもなり得ることが示されている。例えば、RTKのHERファミリーのメンバーは、乳がん、結腸直腸がん、頭頚部がんおよび肺がんに関連付けられている。c−Kitチロシンキナーゼの変異は、消化管間質腫瘍(GIST)における生存率の減少に関わっている。急性骨髄性白血病において、Flt−3変異からは、無病生存期間がより短くなることが予想される。VEGFRの発現は、腫瘍血管新生に重要であるが、肺がんにおけるより低い生存率に関係している。Tie−1キナーゼの発現は、胃がんにおける生存率に逆相関している。BCR−AbIの発現は慢性骨髄性白血病における応答の重要な予測因子であるが、一方でSrcチロシンキナーゼの発現は結腸直腸がんのステージに相関している。
【0012】
腫瘍の増殖および生存に必要な2つの重要な細胞プロセスである、細胞増殖および血管新生の調節(特に阻害)は、小分子薬剤の魅力的な開発目標である(Matter A. Drug Disc Technol 2001, 6, 1005-1024)。抗血管新生療法は、固形腫瘍、並びに調節不全の血管新生が関係する他の疾患、例えば、虚血性冠動脈疾患、糖尿病性網膜症、乾癬および関節リウマチ等の治療への重要なアプローチになり得る。同様に、抗細胞増殖剤は腫瘍の成長を遅延または阻害することが望ましい。
【0013】
がんに関連付けられたいくつかのキナーゼは、c−Met、RON(recepteur d’origine nantais)受容体、血管内皮増殖因子(VEGF)受容体、上皮増殖因子受容体キナーゼ(EGF−Rキナーゼ)、Eph受容体、c−Kit、およびFlt−3である。
【0014】
1つまたは複数のキナーゼに選択的に作用するいくつかの小分子キナーゼ調節物質が、臨床試験に到達している。これらには、ゲフィチニブ(アストラゼネカ社)、EGFRキナーゼ阻害剤;グリーベック(ノバルティス社)、慢性骨髄性白血病(CML)および消化管間質がん(gastrointestinal stroma cancer)の治療に承認されたc−KitおよびAbIキナーゼの二重阻害剤;ダサチニブ(BMS)、BCR/ABLおよびSrcファミリーチロシンキナーゼの二重阻害剤、並びにPDGF−R,VEGF−R、RET、KIT(CD117)、CSF−1Rおよびflt−3を標的とするスニチニブ(ファイザー社)多キナーゼ阻害剤が含まれる。
【0015】
キナーゼであるc−Metは、Met、RonおよびSeaを含むヘテロ二量体の受容体型チロシンキナーゼ(RTK)のサブファミリーの典型的な(prototypic)メンバーである(Birchmeier, C. et al., Nat. Rev. Mol. Cell Biol. 2003, 4(12):915-925; Christensen, J. G. et al., Cancer Lett. 2005, 225(1): 1-26を参照)。c−Metの発現は、該受容体の活性化によって細胞遊走、浸潤、増殖および「浸潤性細胞成長」に関連する他の生物活性が誘導される、上皮細胞、内皮細胞および間葉系細胞を含む種々様々な細胞型で起こる。このように、c−Met受容体の活性化を介したシグナル伝達は、腫瘍細胞の多くの特徴に関与している。
【0016】
c−Metに対する唯一の高親和性の内因性リガンドは、肝細胞増殖因子(HGF)であり、細胞分散因子(scatter factor)(SF)としても知られている。HGFのc−Metへの結合は、自己リン酸化を介した受容体の活性化を誘導し、その結果、受容体依存性シグナル伝達が増加し、細胞の成長および浸潤が促進される。c−MetとHGFのいずれも、種々の器官で広範に発現されているが、それらの発現は通常、上皮由来細胞および間葉系由来の細胞に限定されている。抗HGF抗体またはHGF拮抗薬は、in vivoにおいて腫瘍転移を阻害することが示されている(Maulik et al Cytokine & Growth Factor Reviews 2002, 13, 41-59参照)。正常組織およびがん等のヒト悪性腫瘍におけるc−Metの生物学的機能(またはc−Metシグナル伝達経路)は十分に立証されている(Christensen, J.G. et al., Cancer Lett. 2005, 225(1): 1-26; Corso, S. et al., Trends in MoI. Med. 2005, ll (6):284-292)。
【0017】
腫瘍成長の進行は、新生血管の腫瘍への動員並びに悪性細胞の浸潤、接着および増殖を伴う。c−Metの過剰発現は、乳癌、結腸癌、腎癌、肺癌、扁平上皮癌、骨髄性白血病、血管腫、メラノーマ、星状細胞腫、およびグリア芽腫を含む種々様々な腫瘍型で示されている。さらにc−Metのキナーゼドメインにおける活性化突然変異が、遺伝性および孤発性の腎乳頭腫および扁平上皮癌において特定されている。Maulik et al Cytokine & growth Factor reviews 2002, 13, 41-59; Longati et al Curr Drug Targets 2001, 2, 41-55; Funakoshi et al Clinica Chimica Acta 2003 1-23を参照されたい。従って、c−Metの調節は、重要な発癌プロセスを標的とすることにより細胞の増殖、生存および転移を制限するための、魅力的な機会を提供する。
【0018】
調節不全のc−Met経路は腫瘍の形成、成長、維持および進行と関連している(Birchmeier, C. et al., Nat. Rev. MoI. Cell. Biol. 2003, 4(12):915-925; Boccaccio, C. et al., Nat. Rev. Cancer 2006, 6(8):637-645; Christensen, J.G. et al., Cancer Lett. 2005, 225(1): 1-26)。HGFおよび/またはc−Metは、大部分のヒトがんのかなりの部分で過剰発現しており、しばしば、より侵攻性の疾患、疾患増悪、腫瘍転移およびより短い患者生存等の不良臨床転帰に関わっている。さらに、高レベルのHGF/c−Metタンパク質を有する患者は、化学療法および放射線療法に対しより抵抗性である。HGF/c−Metの異常発現に加え、c−Met受容体は、がん患者において遺伝子変異(生殖細胞および体細胞の両方)および遺伝子増幅を介しても活性化され得る。遺伝子の増幅および変異が患者において報告されている最も共通する遺伝子変化であるが、前記受容体は、欠失、切断、および遺伝子再編成、並びに異常な受容体プロセシングおよび不完全な負の制御機構によっても活性化され得る。
【0019】
c−Metが関連付けられる種々のがんには、限定はされないが、癌腫(例えば、膀胱癌、乳癌、子宮頚癌、胆管癌、結腸直腸癌、食道癌、胃癌、頭頚部癌、腎癌、肝癌、肺癌、上咽頭癌(nasopharygeal)、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、甲状腺癌);骨軟部肉腫(例えば、骨肉腫(osteosarcaoma)、滑膜肉腫、横紋筋肉腫);軟部肉腫(例えば、MFH/線維肉腫、平滑筋肉腫、カポジ肉腫);造血器悪性腫瘍(例えば、多発性骨髄腫、リンパ腫、成人T細胞白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病);並びに他の新生物(例えば、グリア芽腫、星状細胞腫、メラノーマ、中皮腫およびウィルムス腫瘍(www.vai.org/met/; Christensen, J.G. et al., Cancer Lett. 2005, 225(1): 1-26)が含まれる。また、c−Met阻害剤は、予防的および術後補助的な治療の状況で有用となり得る。さらに、ある種のがん(例えば、乳頭腎細胞癌、並びにいくつかの胃がんおよび肺がん)は、c−Metの変異/遺伝子変化により駆動され、成長および生存をc−Metに依存していると考えられているため、c−Met阻害剤で治療することができる。これらのがんは治療に感受性があると期待されている。
【0020】
活性化されたc−Metが腫瘍の形成および進行の一因となり、そのために効果的ながん介入のための標的候補となり得るという考えは、多数の前臨床試験によってさらに立証されている(Birchmeier, C. et al., Nat. Rev. MoI. Cell Biol. 2003, 4(12):915-925; Christensen, J.G. et al., Cancer Lett. 2005, 225(l): l-26; Corso, S. et al., Trends in MoI. Med. 2005, 11(6):284- 292)。例えば、tpr−met融合遺伝子、c−Metの過剰発現、および活性化されたc−Met変異によって、種々のモデル細胞株の発癌性形質転換が引き起こされ、結果としてマウスにおいて腫瘍形成および転移が生じることが、試験によって示されている。逆に、HGF/c−Metシグナル伝達を特異的に減弱および/または遮断する薬剤を用いることで、in vitroおよびin vivoにおいてかなりの抗腫瘍性および抗転移性活性が示された。これらの薬剤には、抗HGFおよび抗c−Met抗体、HGFペプチド拮抗薬、c−Met囮受容体、c−Metペプチド拮抗薬、c−Metのドミナントネガティブ変異、c−Met特異的アンチセンスオリゴヌクレオチドおよびリボザイム、並びに選択的小分子c−Metキナーゼ阻害剤が含まれる(Christensen, J.G. et al., Cancer Lett. 2005, 225(1): 1-26)。がんにおけるその確立された役割に加えて、HGF/c−Metの異常なシグナル伝達は、アテローム性動脈硬化、肺線維症、腎臓の線維症および再生、肝疾患、アレルギー性疾患、炎症性および自己免疫性障害、脳血管疾患、心血管疾患、並びに移植に関連する状態にも関連付けられる。Ma, H. et al., Atherosclerosis. 2002, 164(l):79-87; Crestani, B. et al., Lab. Invest. 2002, 82(8): 1015-1022; Sequra-Flores, A.A. et al., Rev. Gastroenterol. Mex. 2004, 69(4)243-250; Morishita, R. et al., Curr. Gene Ther. 2004, 4(2)199-206; Morishita, R. et al., Endocr. J. 2002, 49(3)273-284; Liu, Y., Curr. Opin. Nephrol. Hypertens. 2002, l l (l):23-30; Matsumoto, K. et al., Kidney Int. 2001, 59(6):2023-2038; Balkovetz, D.F. et al., Int. Rev. Cytol. 1999, 186:225-250; Miyazawa, T. et al., J. Cereb. Blood Flow Metab. 1998, 18(4)345-348; Koch, A.E. et al., Arthritis Rheum. 1996, 39(9):1566-1575; Futamatsu, H. et al., Circ. Res. 2005, 96(8)823- 830; Eguchi, S. et al., Clin. Transplant. 1999, 13(6)536-544を参照されたい。
【0021】
従ってc−Metは、早期発見および転移制限に役立つその上流局在性、並びに大部分のがん型の成長および転移に関連していることを主な理由として、臨床的観点から観て魅力的な標的である。これらの所見は、c−Metキナーゼ阻害剤がc−Metにより駆動される腫瘍の効果的な治療であり、また播種性の微小転移のさらなる進行を妨げるであろうことを示している。
【0022】
ジョンソン・エンド・ジョンソン社のJNJ−38877605、アムジェン社のAMG−458、エーザイ社のE−7050およびファイザー社のPF−04217903等、c−Met調節能を示し、c−Metの異常活性と関連している障害に対して改善効果を有する新規化合物のファミリーが発見されている。しかし、現在までのところ、それらのうちいずれも臨床試験では使用されていない。
【0023】
【化1】
【0024】
より最近になって、Dussault et. al., Anti-Cancer Agents in Medicinal Chemistry, 2009, 9(2), 221-229において、c−Metに密接に関連している受容体型チロシンキナーゼ、すなわち、RON(recepteur d’origine nantais)についてのさらなる洞察が提供された。c−METおよびRON受容体は共に、活性化した時に、細胞の遊走、浸潤、増殖および生存を誘導することができる。さらに、両者ともin vitroおよびin vivoで発癌活性を有しており、ヒトがんにおいてはしばしば調節不全である。
【0025】
c−Metは現在では広く受け入れられている抗がん治療の標的であるが、がんにおけるRONの役割についてはあまり知られていない。それらの共通する性質にもかかわらず、c−MetおよびRONは、がん細胞において、異なる機構によって活性化される。前記2つのRTK間にはかなりの相同性があるため、c−Metのいくつかの小分子キナーゼ阻害剤はRONに対する阻害活性を有し、そのことは両受容体ががんの進行に関わり得ることを示している。概説(上記Dussault et al.)は、c−MetおよびRONの両方のヒトがんにおける調節解除の関連性と、in vitroおよび動物モデルにおいてこれらの標的の活性を遮断できる小分子キナーゼ阻害剤の特定において為された前進について考察している。前記概説で考察されている化合物の1つはAMG−458であり、これはc−MetおよびRONをそれぞれ4nMおよび9nMのIC50で阻害した。
【0026】
アムジェン社、アルクエル社(Arquel)、アストラゼネカ社、ブリストル・マイヤーズスクイブ社、エクセリクシス社(Exelixis)、エーザイ社、インサイト社(Incyte)、メチルジーン社(MethylGene)、ファイザー社、SGXファーマ社(SGX Pharma)、スミスクライン・ビーチャム社、シェリング社、ヴァーテックス社、リカバリー社(Xcovery)、ノバルティス社等の世界中の様々な研究グループが、単一、二重または多キナーゼ標的を標的とすることに取り組んでいる。
【0027】
これらの出願者のいくつかに所有される特許文献には、以下の特許および/または特許公報が含まれる:米国特許第7,446,199号;同第7,470,693号;同第7,459,562号;同第7,439,246号;同第7,432,373号;同第7,348,325号;同第7,173,031号;同第7,314,885号;同第7,169,800号;米国特許出願公開第2010/0105656号、同第2009/0012076号;同第2008/0312232号;同第2008/0161305号;同第2007/0244116号; 同第2007/0225307号;同第2007/0054928号;同第2007/0179130号;同第2007/0254868号;同第2007/0191369号;同第2006/0173055号;同第2006/0135537号;同第2005/0148574号;同第2005/0137201号;同第2005/0101650号;国際公開第2009/002806号;同第2008/088881号;同第2008/051805号;同第2008/102870号;同第2008/078085号;同第2008/060866号;同第2008/54702号;同第2008/036272号;同第2007/111904号;同第2007/064797号;同第2006/052913号;同第2006/021881号;同第2006/021886号;同第2006/021884号;同第2006/108059号;同第2006/014325号;同第2006/052913号;同第2005/07891号;同第2005/030140号;同第2005/040345号;同第2005/028475号;および同第2005/016920号。
【0028】
全てシェリング社に譲渡されている、国際公開第2009/058728号、同第2009/058729号、同第2009/058730号および同第2009/058739号は、プロテインキナーゼ阻害剤として、より具体的にはオーロラ(Aurora)、MEK1および/またはCDK2キナーゼを阻害するプロテインキナーゼ阻害剤として、一連のチアゾールカルボキサミド化合物を開示している。
【0029】
プロテインキナーゼ分子に関するさらなる概説および文献の開示は、Isabelle Dussaultら(Anti-Cancer Agents in Medicinal Chemistry, 2009, 9, 221-229参照)、Ted L. Underinerら(Anti-Cancer Agents in Medicinal Chemistry, 2010, 10, 7-27参照)およびStephen Claridgeら(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 18 (2008) 2793-2798参照)によって与えられる。これら全ての特許および/または特許出願並びに文献の開示は、あらゆる目的でその全文が参照として本明細書に組み込まれたものとする。
【0030】
キナーゼの分野、具体的には、RON、EGFRまたはKDR経路がヒト疾患において担う役割において為された進展にも関わらず、関係する標的の複雑性、キナーゼのタンパク質構造、種々のキナーゼ阻害剤の特異性の問題、副作用および該小分子阻害剤から期待される所望の臨床的利点に関しては課題が残されている。従って、キナーゼが仲介する事象が関連する疾患および障害の治療を目的として、キナーゼ、特にc−Met、RON、EGFRまたはKDRの伝達(transduction)を制御および/または調節するために、1つ、2つまたは複数のキナーゼ対して特異性を有する小分子化合物である阻害剤が必要とされているが、未だ対処されてないままであり急を要している。
【0031】
本明細書では、2011年5月13日に出願された国際特許出願第PCT/IB2011/052120号、および2011年5月16日に出願された米国特許出願公開第13/108,642号への参照がさらになされ、これらは概して、プロテインキナーゼの調節薬としての3,5−二置換−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン化合物および3,5−二置換−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン化合物を開示しており、これらの全てはあらゆる目的のために、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0032】
c−Met経路は、上記のがんを含むヒト疾患において重要な役割を担っている。HGF/c−Metの異常なシグナル伝達に特徴付けられるこれらのヒト障害を治療するための、現在利用可能なc−Met阻害剤または拮抗薬は存在しない。従って、c−Metおよび他のキナーゼを阻害する化合物が医学において明らかに必要とされているが、未だ対処されていない。本明細書で提供される化合物、組成物、および製薬法は、このニーズに応えるのに役立つ。
【発明の概要】
【0033】
本発明は、プロテインキナーゼ調節物質として、具体的にはc−Metの阻害剤として有用な化合物に関する。
【0034】
一実施形態では、本発明の化合物は式I:
【0035】
【化2】
【0036】
またはその互変異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、塩(例えば、薬剤的に許容できる塩)、プロドラッグ(例えば、エステル)、もしくはN−オキシドを有し、式中、
XはCRまたはNであり;
CyおよびCyは、同じであっても異なっていてもよく、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換複素環式基、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールから独立して選択され;
は存在しないか、−O−、−S(=O)−、−NR−、−(CR−、−C(=Y)−、−C(=Y)−C(=Y)−、−CR−C(=Y)−CR−、−CR−Y−CR−、−C(=Y)−NR−、−NR−C(=Y)−NR−、−S(=O)−NR−、−NR−S(=O)−NR−、−NR−NR−、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、および置換または非置換ヘテロシクリルから選択され;
は−O−、−S(=O)−、−NR−、−(CR−、−C(=Y)−、−C(=Y)−C(=Y)−、−CR−C(=Y)−CR−、−CR−Y−CR−、−C(=Y)−NR−、−NR−C(=Y)−NR−、−S(=O)−NR−、−NR−S(=O)−NR−、−NR−NR−、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、および置換または非置換ヘテロシクリルから選択され;
各RおよびRの箇所は、同じであっても異なっていてもよく、水素、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、−OR、−S(=O)−R、−NR、−C(=Y)−R、−CR−C(=Y)−R、−CR−Y−CR、−C(=Y)−NR、−NR−C(=Y)−NR、−S(=O)−NR、−NR−S(=O)−NR、−NR−NR、置換または非置換C1−6アルキル、置換または非置換C2−6アルケニル、置換または非置換C2−6アルキニル、置換または非置換C3−6シクロアルキル、置換または非置換C3−6シクロアルキルアルキル、および置換または非置換C3−6シクロアルケニルから独立して選択され;
各RおよびRの箇所は、同じであっても異なっていてもよく、水素、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、置換または非置換C1−6アルキル、置換または非置換C2−6アルケニル、置換または非置換C2−6アルキニル、置換または非置換C3−6シクロアルキル、置換または非置換C3−6シクロアルキルアルキル、および置換または非置換C3−6シクロアルケニルから独立して選択され、あるいは、2つのRおよび/またはR置換基が共通の原子に直接結合している場合、それらは結合して、同じであっても異なっていてもよくO、NRまたはSから選択される一つまたは複数のヘテロ原子を所望により含んでいてもよい、置換または非置換の、飽和または不飽和の3〜10員環を形成してもよく;
各Rの箇所は水素、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、置換または非置換C1−6アルキル、置換または非置換C2−6アルケニル、置換または非置換C2−6アルキニル、置換または非置換C3−6シクロアルキル、置換または非置換C3−6シクロアルキルアルキル、および置換または非置換C3−6シクロアルケニルから独立して選択され;
各Yの箇所はO、S、およびNRから独立して選択され;
各nの箇所は独立して0、1、2、3または4を表わし;
各qの箇所は独立して0、1または2を表わす。
【0037】
別の実施形態は式(IA):
【0038】
【化3】
【0039】
の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、塩(例えば、薬剤的に許容できる塩)、プロドラッグ(例えば、エステル)、もしくはN−オキシドであり、式中、
各Rの箇所は独立して水素、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、−OR、−S(=O)−R、−NR、または−C(=O)−Rであり、ここでR基中のRおよびRは独立して水素、ヒドロキシ、または置換もしくは非置換C1−6アルキルであり;
その他の可変部(すなわち、Cy、CyおよびL)は全て、式(I)の化合物に関して上記で定義した通りである。
【0040】
さらに好ましいものは、式(I)および式(IA)の化合物でCyが以下:
【0041】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
から選択されるものである(上記構造中の線
【0042】
【化9】
は、前記化合物の残りの部分へ構造が結合するポイントを表わす)。
【0043】
さらに別の実施形態は式(IA−I):
【0044】
【化10】
【0045】
の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、塩(例えば、薬剤的に許容できる塩)、プロドラッグ(例えば、エステル)、もしくはN−オキシドであり、式中、
Dは置換もしくは非置換単環式アリールまたは置換もしくは非置換単環式ヘテロアリールであり;
式中、Dは−CONH−O−(CR−OR、−CONH−(CR−ORx-−CONH−(CR−NR、−CONH−(CR−S(O)−CONH−O−(CR−[シクロアルキル]−(CR−OR、−CONH−(CR−[シクロアルキル]−(CR−ORx-−CONH−(CR−[シクロアルキル]−(CR−NR−CONH−(CR−[シクロアルキル]−(CR−S(O)から選択されるE基で置換されており;
DはRから独立して選択される1〜4個の置換基で所望によりさらに置換されていてもよく;
各RおよびRの箇所は水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、オキソ(=O)、チオ(=S)、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換シクロアルキルアルキル、置換または非置換シクロアルケニルアルキル、置換または非置換ヘテロcycyl、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、−COOR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)NR、−C(O)ONR、−NR、−NRCONR、−N(R)SOR、−N(R)SO、−(=N−N(R)R)、−NRC(O)OR、、−NRC(O)R−、−NRC(S)R−NRC(S)NR、−SONR−、−SONR−、−OR、−ORC(O)NR、−ORC(O)OR−、−OC(O)R、−OC(O)NR、−RNRC(O)R、−ROR、−RC(O)OR、−RC(O)NR、−RC(O)R、−ROC(O)R、−SR、−SOR、−SO、および−ONOであり、あるいは、共通の原子に直接結合しているRおよびRのいずれの2つも、結合して、(i)同じであっても異なっていてもよいO、NRまたはSから選択される一つもしくは複数のヘテロ原子を所望により含んでいてもよい、置換もしくは非置換の、飽和もしくは不飽和の3〜14員環または(ii)オキソ(=O)、チオ(=S)もしくはイミノ(=NR)を形成してもよく、ここで、
各Rの箇所は独立して水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、オキソ(=O)、チオ(=S)、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換シクロアルキルアルキル、置換または非置換シクロアルケニルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル(heterocycyl)、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル(heterocyclcyalkyl)、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、および−ONOであり、あるいは、共通の原子に直接結合しているRのいずれの2つも、結合して、(i)同じであっても異なっていてもよいO、NR(ここでR’はHまたはアルキルである)もしくはSから選択される一つもしくは複数のヘテロ原子を所望により含んでいてもよい置換もしくは非置換の、飽和もしくは不飽和の3〜14員環、または(ii)オキソ(=O)、チオ(=S)もしくはイミノ(=NR)を形成してもよく;
pの各箇所は独立して0、1〜7または8を表し;
qは0、1または2の整数であり;
の各箇所は、独立して、水素、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、−OR、−S(=O)−R、−NRまたは−C(=O)−Rであり、式中、R基内のRおよびRの各箇所は独立して、水素、ヒドロキシ、または置換または非置換のC1−6アルキルであり;
他の全ての可変部は式Iおよび(IA−I)に関して上記で定義した通りである。
【0046】
さらに別の実施形態は式(IA−I):
【0047】
【化11】
【0048】
の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、塩(例えば、薬剤的に許容できる塩)、プロドラッグ(例えば、エステル)、もしくはN−オキシドであり、式中、
Dは
【0049】
【化12】
【0050】
であり;
、XおよびXはそれぞれ、−CR−、−CR=CR−、−CR=N−、−N=CR−、−N=N−、−O−、−S−または−N−から独立して選択され;
他の全ての可変部(R、R、X、L2、、R、E、p、qおよびCy等)は式Iおよび(IA−I)に関して上記で定義した通りである。
【0051】
さらに好ましいものは、式(I−AI)の化合物で、Cyが置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールである化合物である。
【0052】
さらに好ましいものは、式(I−AI)の化合物で、Cyが以下:
【0053】
【化13】
【0054】
から選択される化合物である。
【0055】
さらに好ましいものは、式(I−AI)の化合物、Cyが以下:
【0056】
【化14】
【0057】
から選択される化合物である。
【0058】
さらに好ましいものは、式(IA−I)の化合物で、Eが−CONH−O−(CR−OR、−CONH−(CR−ORまたは−CONH−(CR−NRであり;全ての可変部が上記で定義した通りのものである化合物である。
【0059】
さらに好ましいものは、式(IA−I)の化合物で、Eが−CONH−O−(CR−[シクロアルキル]−(CR−OR、−CONH−(CR−[シクロアルキル]−(CR−ORx−−CONH−(CR−[シクロアルキル]−(CR−NRまたは−CONH−(CR−[シクロアルキル]−(CR−S(O)であり;全ての可変部が上記で定義した通りのものである化合物である。
【0060】
さらに好ましいものは、式(IA−I)の化合物で、Dが水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキル、または置換もしくは非置換アルコキシから選択される1〜4個の置換基で置換された化合物である。
【0061】
さらに好ましいものは、Lが−CR−である式(IA−I)の化合物である。
【0062】
さらに好ましいものは、Lが−CH−、−CH(OH)−、−CHF−、−CF−、−CH(CH)−または−C(CH−である式(IA−I)の化合物である。
【0063】
さらに好ましいものは、Lが−CHである式(IA−I)の化合物である。
【0064】
さらに別の実施形態は式(IA−I):
【0065】
【化15】
【0066】
の化合物またはその互変異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、塩(例えば、薬剤的に許容できる塩)、プロドラッグ(例えば、エステル)、もしくはN−オキシドであり、式中、
−Cyは、
【0067】
【化16】
【0068】
であり、
およびRの各箇所は水素、ハロゲン、および置換または非置換(C1−6)アルキルから独立して選択され、あるいはRおよびRの両方は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、所望により、同じであっても異なっていてもよく、O、NRおよびS(RがRである)から選択される、一つまたは複数のヘテロ原子を含んでいてもよい飽和3〜6員環を形成し;
ZはCR、S、O、NR、RC=CR、−N=CR−、および−RC=N−から選択され;
はN、NRおよびCRから選択され;
およびZはCまたはNから独立して選択され;
は存在しないか、または水素、ヒドロキシおよびハロゲンから選択され;
他の全ての可変部は上記で定義した通りである。
【0069】
さらに別の実施形態は式(IA−I):
【0070】
【化17】
【0071】
の化合物の化合物、またはその互変異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、塩(例えば、薬剤的に許容できる塩)、プロドラッグ(例えば、エステル)、もしくはN−オキシドであり、式中、
Dは、
【0072】
【化18】
【0073】
であり;
−Cyは、
【0074】
【化19】
【0075】
であり、
全ての可変部は上記で定義した通りである。
【0076】
さらに好ましいものは、XおよびXがCRであり、Xが−CR=CRまたは−S−から独立して選択される、式(IA−I)の化合物である。
【0077】
さらに好ましいものは、XがCHであり、XがCRであり、Xが−CR=CRである、式(IA−I)の化合物である。
【0078】
さらに好ましいものは、Rzが水素、ハロゲンまたは置換または非置換C1−3アルキルである、式(IA−I)の化合物である。
【0079】
さらに好ましいものは、Rが水素、クロロ、フルオロ、−CHまたは−CFである、式(IA−I)の化合物である。
【0080】
さらに好ましいものは、Dが
【0081】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【0082】
から選択される式(IA−I)の化合物である。
【0083】
さらに好ましいものは、Dが
【0084】
【化24】
【0085】
から選択される式(IA−I)の化合物である。
【0086】
さらに好ましいものは、XがNまたはCRであり、RがH、置換もしくは非置換C1−6アルキル、NH、OH、CNまたはCONHである、式(I)、(IA)または(IA−I)の化合物である。
【0087】
さらに好ましいものは、RがHまたはC1−6アルキル(例えば、メチル)である、式(I)、(IA)または(IA−I)の化合物である。
【0088】
さらに好ましいものは、各RがHである、式(I)、(IA)または(IA−I)の化合物である。
【0089】
さらに好ましいものは、Dが
【0090】
【化25】
【0091】
であり、
Eが−CONR−O−(CR−OR、−CONR−(CR−ORx−−CONR−(CR−NR、−CONR−(CR−S(O)−CONR−O−(CR−[シクロアルキル]−(CR−OR、−CONR−(CR−[シクロアルキル]−(CR−ORx−−CONR−(CR−[シクロアルキル]−(CR−NRまたはCONR−(CR−[シクロアルキル]−(CR−S(O)から選択され;
が上記で定義した通りである、
式(IA−I)の化合物である。
【0092】
さらに好ましいものは、Eが、
【0093】
【化26】
【0094】
から選択される、式(IA−I)の化合物である。
【0095】
さらに好ましいものは、Eが
【0096】
【化27】
【0097】
から選択される、式(IA−I)の化合物である。
【0098】
さらに好ましいものは、Rの各箇所が水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換アルキルから選択される、式(IA−I)の化合物である。
【0099】
さらに好ましいものは、Rの各箇所が水素、フルオロ、クロロ、メチルまたはCFから選択される、式(IA−I)の化合物である。
【0100】
さらに好ましいものは、XがN、CRであり、RがH、置換もしくは非置換C1−6アルキル、NH、OH、CNまたはCONHである、式(IA−I)の化合物である。
【0101】
さらに好ましいものは、XがN、CHまたはC−CHである、式(IA−I)の化合物である。
【0102】
さらに好ましいものは、XがNである、式(IA−I)の化合物である。
【0103】
さらに好ましいものは、Rの各箇所がHである、式(IA−I)の化合物である。
【0104】
さらに好ましいものは、RおよびRのそれぞれが水素、アルキルまたはハロゲンである、式(IA−I)の化合物である。
【0105】
さらに好ましいものは、RおよびRが共に水素である、式(IA−I)の化合物である。
【0106】
さらに好ましいものは、RがメチルおよびRが水素である、式(IA−I)の化合物である。
【0107】
さらに好ましいものは、Rがフルオロであり、Rが水素である、式(IA−I)の化合物である。
【0108】
さらに好ましいものは、RおよびRが共にフルオロである、式(IA−I)の化合物である。
【0109】
さらに好ましいものは、RおよびRが共にメチルである、式(IA−I)の化合物である。
【0110】
さらに好ましいものは、ZがCR、N、S、O、HC=CH−、または−N=CH−である、式(IA−I)の化合物である。
【0111】
さらに好ましいものは、ZがCHまたはNである、式(IA−I)の化合物である。
【0112】
さらに好ましいものは、ZがCHまたはNである、式(IA−I)の化合物である。
【0113】
さらに好ましいものは、ZがCHまたはNである、式(IA−I)の化合物である。
【0114】
さらに好ましいものは、Zが−HC=CH−、−S−または−O−であり、ZがCHであり、ZがCであり;ZがCまたはNである、式(IA−I)の化合物である。
【0115】
さらに好ましいものは、Zが−HC=CH−であり、ZがCHであり、ZがCであり、ZがCである、式(IA−I)の化合物である。
【0116】
さらに好ましいものは、Zが−CH−であり、ZがCHであり、ZがCであり、ZがNである、式(IA−I)の化合物である。
【0117】
さらに好ましいものは、Zが−S−であり、ZがCHであり、ZがCであり、ZがCである、式(IA−I)の化合物である。
【0118】
さらに好ましいものは、Zが−O−であり、ZがCHであり、ZがCであり、ZがCである、式(IA−I)の化合物である。
【0119】
さらに好ましいものは、Zが−CH−であり、ZがNHであり、ZがCであり、ZがCである、式(IA−I)の化合物である。
【0120】
さらに好ましいものは、Rの各箇所が水素またはフルオロである、式(IA−I)の化合物である。
【0121】
一実施形態では、式(IA−I)の化合物において、(a)環原子Z、Z、ZおよびZを含有する二環式環は、1つまたは2つのハロゲン(例えば、F)で所望により置換されたキノリン、ベンゾ[d]チアゾール−6−イル、またはそのN−オキシドであり、(b)R、R、および各Rは水素であり、(c)各Rは水素であり、(d)Dは置換フェニルである。
【0122】
例えば、DはN−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−ベンズアミド(すなわち、Ph−CONH−O−CHCH−OH)であってもよく、ここでフェニル基は、ハロゲン(例えば、F、またはCl)、アルキル(例えば、メチルまたはエチル)およびフッ素化メチル(例えば、−CF)から選択される1、2、または3個の置換基によってさらに所望により置換されていてもよい。1つの好ましい実施形態において、2−ヒドロキシ−エトキシ基(−O−CH−CH−OH)はパラ位(二環式コアに対するフェニル基結合に対して)に存在する。別の好ましい実施形態では、2−ヒドロキシエトキシ基はパラ位(二環式コアに対するフェニル基結合に対して)に存在しており、フェニル基は、フェニル基の3位および5位の一方または両方において、ハロゲン(FまたはCl等)またはアルキル(メチル等)から独立して選択される置換基で置換されている。
【0123】
あるいは、Dは、
【0124】
【化28】
【化29】
【0125】
であり得る。
【0126】
一実施形態では、式(I−IA)の化合物内の環原子ZおよびZを含有する二環式環は、1つまたは2つのハロゲン(例えば、F)で所望により置換されたキノリンまたはそのN−オキシドである。
【0127】
一実施形態では、式(I−IA)化合物内の環原子ZおよびZを含有する二環式環は、1つまたは2つのハロゲン(例えば、F)で所望により置換されたベンゾ[d]チアゾール−6−イルまたはそのN−オキシドである。
【0128】
一実施形態では、式(I−IA)の化合物内の環原子X、X、XおよびXを含有する単環式環Dは、フェニル基が、ハロゲン(例えば、F、またはCl)、アルカン(例えば、メチルまたはエチル)およびフッ素化メチル(例えば、−CF)から選択される1つまたは2つの置換基によってさらに所望により置換されていてもよい、N−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−ベンズアミド(すなわち、Ph−CONH−O−CHCH−OH)である。
【0129】
好ましい実施形態では、各Rは水素である。
【0130】
一実施形態では、本発明の代表的な化合物には、以下に明記されるものおよびそれらの薬剤的に許容できる塩が含まれる。本発明はそれらに限定されると解釈されるべきではない。
1.
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4−(3−(キノリン−7−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
2.
N−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
3.
N−(3−アミノ−3−オキソプロピル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
4.
N−(3−(メチルアミノ)−3−オキソプロピル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
5.
2−クロロ−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(3−(キノリン−7−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
6.
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
6a.
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド:
6b.
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド4−メチルベンゼンスルホネート
6c.
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロブロマイド:
6d.
ナトリウム(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド:
7.
2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド:
7a.
2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド:
7b.
ナトリウム(2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド:
7c.
2−クロロ−4−(3−((7−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド:
8.
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
8a.
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド:
8b.
ナトリウム(2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド:
9.
2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド
9a.
2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
9b.
ナトリウム(2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド:
10.
2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
11.
2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルアセテート:
12.
(S)−2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエート:
13.
(S)−2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチル2−アミノプロパノエート:
14.
2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルピバレート:
15.
2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルイソブチレート:
16.
2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチル2−ベンズアミドアセテート:
17.
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
18.
4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド:
19.
4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド:
19a.
ナトリウム(4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,6−ジフルオロベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド:
20.
4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド:
21.
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
21a.
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド:
22.
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
23.
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド:
24.
4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド:
24a.
4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドヒドロクロリド:
25.
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
25a.
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド:
25b.
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロブロマイド:
25c.
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド4−メチルベンゼンスルホネート:
25d.
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
25e.
6−((5−(4−(2−ヒドロキシエトキシカルバモイル)−3−メチルフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン1−オキシド
26.
4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチルベンズアミド:
26a.
4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチルベンズアミドヒドロクロリド:
27.
2−フルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド:
27a.
2−フルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド:
28.
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
29.
エチル2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)アセテート:
30.
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
31.
(S)−2−クロロ−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
32.
(R)−2−クロロ−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
33.
N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
34.
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
35.
2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
36.
(S)−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
37.
N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2−メチル−4−(3−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
38.
(R)−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
39.
N−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イルオキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
40.
2−クロロ−N−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イルオキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
41.
N−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−2−メチル−4−[3−(1−オキシ−キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−ベンズアミド
42.
N−ヒドロキシ−2−メチル−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド
43.
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルアセテート
44.
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルイソブチレート
45.
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルピバレート
46.
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルベンゾエート
47.
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルフラン−2−カルボキシレート
48.
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノン
49.
2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボキサミドヒドロクロリド
50.
2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボチオアミド
51.
6−((5−(1−(2−(ピリジン−2−イル)ヒドラゾノ)エチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン
52.
2−(アミノ(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)メチレン)ヒドラジンカルボキサミド:
53.
tert−ブチル2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボキシレート:
54.
(E/Z)−1−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデンアミノ)イミダゾリジン−2,4−ジオン:
55.
N−エチル−2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボチオアミド:
56.
2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボチオアミドヒドロクロリド:
57.
2−(1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボチオアミド:
58.
メチル2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボキシレート:
59.
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンオキシム:
60.
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンO−メチルオキシム:
61.
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンO−2−ヒドロキシエチルオキシム:
62.
1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンO−2−ヒドロキシエチルオキシム:
63.
1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンO−2−アミノエチルオキシム:
64.
1−(2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデンアミノオキシ)エチル)ウレア:
65.
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンO−メチルオキシムヒドロクロリド:
66.
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンオキシムヒドロクロリド:
67.
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンO−2−ヒドロキシエチルオキシムヒドロクロリド:
68.
N−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミドジヒドロクロリド
【0131】
別の実施形態では、本発明の代表的な化合物には、以下に明記されるものおよびそれらの薬剤的に許容できる塩が含まれる。本発明はそれらに限定されると解釈されるべきではない。
101.
2−クロロ−N−(2−(diメチルアミノ)エチル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
102.
2−クロロ−N−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
103.
2−クロロ−N−メトキシ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
104.
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
105.
2,6−ジフルオロ−N−メトキシ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
106.
1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノン:
107.
2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボキサミド:
108.
2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボチオアミド:
109.
(R)−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシプロピル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
110.
(S)−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシプロピル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
111.
N−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−2−メチル−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド
112.
N−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−2−メチル−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド
113.
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド
114.
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド
【0132】
さらに別の実施形態では、本発明の代表的な化合物には、以下に明記されるものおよびそれらの薬剤的に許容できる塩が含まれる。本発明はそれらに限定されると解釈されるべきではない。
1001.
6−((5−(4−カルバモイル−3,5−ジフルオロフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン1−オキシド
1002.
6−((5−(4−カルバモイル−3−クロロフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)−7−フルオロキノリン1−オキシド:
1003.
2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド2,2,2−トリフルオロアセテート:
1004.
2−クロロ−4−(3−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1005.
2,6−ジフルオロ−4−(3−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1006.
4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,6−ジフルオロベンズアミド:
1007.
2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1008.
2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1009.
2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド:
1010.
2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1011.
メチル2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:
1012.
2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
1013.
2−クロロ−N−エチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1014.
メチル2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:
1015.
2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
1016.
N−エチル−2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1017.
2−クロロ−N−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1018.
2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1019.
2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド2,2,2−トリフルオロアセテート:
1020.
2−クロロ−4−(2−メチル−3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1021.
2−クロロ−4−(3−(1−(キノリン−6−イル)エチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1022.
2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1023.
2−クロロ−4−(3−((5,7−ジフルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
1024.
4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−トリフルオロメチル−ベンズアミド
1025.
4−[3−(7−フルオロ−キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−2−メチル−ベンズアミド
1026.
4−[3−(7−フルオロ−キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−2−トリフルオロメチル−ベンズアミド
1027.
4−[3−(5,7−ジフルオロ−キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−2−メチル−ベンズアミド
1028.
4−[3−(5,7−ジフルオロ−キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−2−トリフルオロメチル−ベンズアミド
1029.
4−[3−(7−フルオロ−キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−2−メチル−ベンズアミドヒドロクロリド
1030.
2,N−ジメチル−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド
1031.
5−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルアミド
1032.
5−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
1033.
5−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【0133】
【表1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【0134】
【表2】
【0135】
【表3】
【0136】
本発明のさらに別の実施形態は、プロテインキナーゼ(c−Met等)の調節を介して増殖性疾患を治療するための方法であり、そのような治療を必要としている患者に、上記で定義した式(I)、(I−A)または(IA−1)のうちの少なくとも1つの化合物の有効量を投与することによるものである。
【0137】
本発明のさらに別の実施形態は、プロテインキナーゼ(c−Met等)の調節を介して増殖性疾患を治療するための方法であり、そのような治療を必要としている患者に、上記で定義した式(I)、(I−A)または(IA−1)のうちの少なくと1つの化合物の有効量を、少なくと1つの他の抗がん剤と併せて(同時に、または順次に)投与することによるものである。好ましい実施形態では、前記増殖性疾患はがんである。
【0138】
より具体的には、式(I)、(I−A)または(IA−1)の化合物およびその薬剤的に許容できるエステルまたは塩は、限定はされないが、がんおよび他の増殖性の疾患または障害を含む、c−Met、RON、EGFRまたはKDRキナーゼが関連する疾患または障害の治療、予防および/または改善のために投与され得る。
【0139】
式(I)、(I−A)または(IA−1)の化合物は、様々ながんの治療において有用であり、そのがんには、限定はされないが、以下が含まれる:
膀胱癌、乳癌、結腸癌、腎癌、肝癌、小細胞肺がんを含む肺癌、、食道癌、胆嚢癌、卵巣癌、膵臓癌、胃癌、子宮頚癌、甲状腺癌、前立腺癌、および扁平上皮癌を含む皮膚癌を含む癌腫;
白血病、急性リンパ球性白血病、急性リンパ芽球白血病、B−細胞リンパ腫、T−細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞リンパ腫およびバーキットリンパ腫を含むリンパ系の血液系腫瘍(hematopoietic tumor);
急性および慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群並びに前骨髄球性白血病を含む骨髄系の血液系腫瘍(hematopoietic tumor);
線維肉腫および横紋筋肉腫を含む間葉系由来の腫瘍;
星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫およびシュワン細胞腫を含む中枢および末梢神経系の腫瘍;並びに
メラノーマ、セミノーマ、奇形癌腫、骨肉腫、色素性乾皮症(xenoderoma pigmentosum)、角化棘細胞腫、甲状腺濾胞がんおよびカポジ肉腫を含む他の腫瘍。
【0140】
細胞増殖全般の制御におけるプロテインキナーゼの重要な役割のために、阻害剤は、異常な細胞増殖、例えば、良性前立腺肥大症、家族性腺腫性ポリポージス、神経線維腫症、アテローム性動脈硬化、肺線維症、関節炎、乾癬、糸球体腎炎、血管形成術または血管手術後の再狭窄、肥厚性瘢痕形成、炎症性腸疾患、移植拒絶反応、内毒素ショック、および真菌の感染を特徴付ける、あらゆる疾患経過の治療において有用であり得る可逆的な細胞分裂阻害剤として作用し得る。
【0141】
アポトーシスの調節物質としての本発明の化合物は、がん(限定はされないが、本明細書の上記に記載のがん型を含む)、ウイルス感染(限定はされないが、ヘルペスウイルス(herpevirus)、ポックスウイルス、エプスタイン‐バーウイルス、シンドビスウイルスおよびアデノウイルスを含む)、HIV感染個体におけるエイズ発症の阻止、自己免疫疾患(限定はされないが、全身紅はん性、エリテマトーデス、自己免疫性糸球体腎炎、節リウマチ、乾癬、炎症性腸疾患、および自己免疫性真性糖尿病を含む)、神経変性障害(限定はされないが、アルツハイマー病、エイズ関連認知症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、網膜色素変性症、脊髄性筋萎縮症および小脳変性症を含む)、骨髄異形成症候群、再生不良性貧血、心筋梗塞に伴う虚血傷害、脳卒中および再灌流障害、不整脈、アテローム性動脈硬化、トキシン誘導性またはアルコール関連肝疾患、血液病(限定はされないが慢性貧血および再生不良性貧血を含む)、筋骨格系の変性疾患(限定はされないが、骨粗しょう症および関節炎を含む)アスピリン感受性鼻副鼻腔炎、嚢胞性線維症、多発性硬化症、腎疾患並びにがん疼痛の治療において有用である。
【0142】
本発明の化合物は、細胞のRNAおよびDNA合成のレベルを調節できる。従って、これらの薬剤は、ウイルス感染(限定はされないが、HIV、ヒトパピローマウイルス、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、エプスタイン‐バーウイルス、シンドビスウイルスおよびアデノウイルスを含む)の治療において有用である。
【0143】
本発明の化合物は、がんの化学予防において有用である。化学予防は、変異誘発性の起因事象を遮断することによって、もしくはすでに侵襲された前癌状態の細胞の進行を阻止することによって、浸潤がんの発生を阻害すること、または腫瘍再発を抑制することと定義される。また、本化合物は、腫瘍血管新生および転移を阻害することにおいても有用である。本発明の一実施形態は、腫瘍血管新生または転移の阻害を、それを必要とする患者において、一つまたは複数の本発明の化合物の有効量を投与することによって行う方法である。
【0144】
本発明の別の実施形態は、免疫系関連疾患(例えば、自己免疫疾患)、炎症を伴う疾患または障害(例えば、喘息、慢性閉塞性肺疾患、関節リウマチ、炎症性腸疾患、糸球体腎炎、神経炎症性疾患、多発性硬化症、ブドウ膜炎および免疫系の障害)、がんまたは他の増殖性疾患、肝臓の疾患または障害、腎臓の疾患または障害を治療する方法である。前記方法には、一つまたは複数の本発明の化合物の有効量を投与することが含まれる。
【0145】
免疫不全の例としては、乾癬、関節リウマチ、脈管炎、炎症性腸疾患、皮膚炎、変形性関節症、喘息、炎症性筋疾患、アレルギー性鼻炎、膣炎、間質性膀胱炎、強皮症、骨粗しょう症、湿疹、同種または異種移植(臓器、骨髄、幹細胞並びに他の細胞および組織)における移植片拒絶、移植片対宿主病、エリテマトーデス、炎症性疾患、I型糖尿病、肺線維症、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、甲状腺炎(例えば、橋本甲状腺炎および自己免疫性甲状腺炎)、重症筋無力症、自己免疫性溶血性貧血、多発性硬化症、嚢胞性線維症、慢性再発性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、アレルギー性結膜炎およびアトピー性皮膚炎が挙げられる。
【0146】
一実施形態では、本明細書に記載の化合物は、移植片拒絶、同種または異種移植拒絶反応(臓器、骨髄、幹細胞、他の細胞および組織)、および移植片対宿主病を防止するための免疫抑制剤として用いられる。他の実施形態では、移植片拒絶は組織または臓器移植に起因する。さらなる実施形態では、移植片対宿主病は骨髄または幹細胞移植に起因する。一実施形態は、一つまたは複数の本発明の化合物の有効量を投与することによって、移植片拒絶、同種または異種移植拒絶反応(臓器、骨髄、幹細胞、他の細胞および組織)、または移植片対宿主病のリスクを回避または減少させる方法である。
【0147】
また、本発明の化合物は、放射線治療等の既知の抗がん治療との、または細胞分裂阻害剤もしくは細胞毒性剤もしくは抗癌剤、例えば、限定はされないが、シスプラチンまたはドキソルビシン等のDNAに相互作用する薬剤;エトポシド等のトポイソメラーゼII阻害剤;CPT−11またはトポテカン等のトポイソメラーゼI阻害剤;パクリタキセル、ドセタキセルまたはエポシロン類(例えばイクサベピロン)等の、天然または合成のチューブリンと相互作用する薬剤;タモキシフェン等のホルモン剤;5−フルオロウラシル等のチミジル酸合成酵素(thymidilate synthase)阻害剤;並びにメトトレキサート、イレッサおよびOSI−774等の他のチロシンキナーゼ阻害剤等の代謝拮抗剤;血管新生阻害剤;EGF阻害剤;VEGF阻害剤;CDK阻害剤;SRC阻害剤;c−Kit阻害剤;Her1/2阻害剤並びにエルビタックス(EGF)およびハーセプチン(Her2)等の増殖因子受容体に対するモノクローナル抗体並びに他のプロテインキナーゼ調節物質等との併用(一緒にまたは順次に投与)においても有用である。
【0148】
また、本発明の化合物は、一つまたは複数のステロイド系抗炎症剤、非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)または免疫選択的抗炎症誘導体(Immune Selective Anti-Inflammatory Derivatives)(ImSAID)との併用(一緒にまたは順次に投与)においても有用である。
【0149】
本発明はさらに、一つまたは複数の本発明の化合物(式(I)、(I−A)または(IA−1)を有する化合物等)を、薬剤的に許容できる担体と共に含む医薬組成物を提供する。本医薬組成物は、他の抗がん剤等の、上記で確認された活性成分のうちの一つまたは複数をさらに含んでよい。一実施形態では、本医薬組成物には、式(I)、(I−A)または(IA−1)のうちの一つまたは複数の化合物の治療有効量が含まれる。
【0150】
さらに別の実施形態は、本発明の化合物の治療有効量を投与することによって、白血病の治療を、それを必要とする患者において行う方法である。例えば、本発明の化合物は、膀胱の癌腫、乳房の癌腫、結腸の癌腫、腎臓の癌腫、肝臓の癌腫、肺の癌腫、小細胞肺がん、食道がん、胆嚢がん、卵巣がん、膵がん、胃がん、子宮頸がん、甲状腺がん、前立腺がん、皮膚がん、扁平上皮癌;胆管癌、間葉系由来の腫瘍、線維肉腫、横紋筋肉腫;中枢および末梢神経系の腫瘍、星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、シュワン細胞腫;メラノーマ、セミノーマ、奇形癌腫、骨肉腫、色素性乾皮症(xenoderoma pigmentosum)、角化棘細胞腫、甲状腺濾胞がんおよびカポジ肉腫、滑膜肉腫、横紋筋肉腫、MFH/線維肉腫、平滑筋肉腫、多発性骨髄腫、リンパ腫、グリア芽腫、星状細胞腫、メラノーマ、中皮腫、ウィルムス腫瘍、リンパ系の血液系腫瘍、白血病、急性リンパ球性白血病、急性リンパ芽球白血病、B−細胞リンパ腫、T−細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞リンパ腫およびバーキットリンパ腫;骨髄系の血液系腫瘍、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、前骨髄球性白血病の治療に有効である。
【0151】
さらに別の実施形態は、式(I)、(I−A)または(IA−1)を有する一つまたは複数の化合物を、薬剤的に許容できる担体と共に含む医薬組成物である。
【発明を実施するための形態】
【0152】
本明細書で使用される場合、特に明記しない限りは以下の定義が適用されるものとする。さらに、本明細書で定義される前記基の多くは所望により置換することができる。定義における置換基の列挙は例示的なものであり、明細書の他の場所で定義される置換基を限定するものと解釈されてはならない。
【0153】
「アルキル」という用語は、炭素および水素原子のみから成り、不飽和結合を含まず、1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐状の炭化水素鎖ラジカルを指し、単結合により分子の残部に結合し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル(イソプロピル)、n−ブチル、n−ペンチル、および1,1−ジメチルエチル(t−ブチル)等である。
【0154】
置換または非置換(C1−3)アルキルという用語は、最大3個の炭素原子を有する上記で定義されたアルキル基を指す。置換または非置換(C1−4)アルキルという用語は、最大4個の炭素原子を有する上記で定義されたアルキル基を指し、置換または非置換(C1−6)アルキルという用語は、最大6個の炭素原子を有する上記で定義されたアルキル基を指す。
【0155】
「アルケニル」という用語は、炭素炭素二重結合を含む脂肪族炭化水素基を指し、約2〜約10個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状または分岐状の鎖であってもよく、例えば、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル(アリル)、イソプロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-ブテニル、および2-ブテニル等である。
【0156】
置換または非置換(C1−6)アルケニルという用語は、最大4個の炭素原子を有する上記で定義されたアルケニル基を指す。
【0157】
「アルキニル」という用語は、少なくと1つの炭素炭素三重結合を有し、約2〜最大12個の範囲の炭素原子を有する(現在では約2〜最大10個の範囲の炭素原子を有するラジカルが好ましいとされる)直鎖または分岐鎖ヒドロカルビルラジカルを指し、例えば、エチニル、プロピニル、およびブチニル(butnyl)等である。
【0158】
置換または非置換(C1−6)アルキニルという用語は、最大4個の炭素原子を有する上記で定義されたアルキニル基を指す。
【0159】
「アルコキシ」という用語は、酸素による連結を介して分子の残りの部分に結合した上記で定義されたアルキル基を表わす。これらの基の代表例は、−OCHおよび−OCである。「置換アルコキシ」という用語は、アルキル成分が置換されたアルコキシ基(すなわち、−O−(置換アルキル)、ここで「置換アルキル」という用語は、「アルキル」について上記で定義した通りである)を指す。例えば、「アルコキシ」は、親構造に酸素を介して結合した、直鎖状、分岐状、環式構造およびその組み合わせの1〜8個の炭素原子を含む−O−アルキル基を指す。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、およびシクロヘキシルオキシが挙げられる。
【0160】
「C1−3アルコキシ」という用語は、最大3個の原子を有する上記で定義した通りのアルコキシ基を指す。
【0161】
「シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシル等の、約3〜12個の炭素原子からなる非芳香族の単環系または多環系を表わす。多環式シクロアルキル基の例としては、ペルヒドロナプッチル(perhydronapththyl)、アダマンチルおよびノルボルニル基、架橋した環式基、並びにスピロ二環式(sprirobicyclic)基、例えば、スピロ(4,4)ノナ−2−イル(sprio (4,4) non-2-yl)が挙げられる。
【0162】
「C3−8シクロアルキル」という用語は、最大6個の原子を有する上記で定義されたシクロアルキル基を指す。
【0163】
「シクロアルキルアルキル」という用語は、アルキル基に直接結合した、約3〜最大8個の範囲の炭素原子を含む環含有ラジカルを指し、安定な構造の生成をもたらすアルキル基中の任意の炭素で主構造に結合し、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルエチル(cyclobuyylethyl)、およびシクロペンチルエチル等である。
【0164】
「C3−6シクロアルキルアルキル」という用語は、最大6個の原子を有する上記で定義されたシクロアルキルアルキル基を指す。
【0165】
「シクロアルケニル」という用語は、約3〜最大8個の範囲の炭素原子を含み、少なくと1つの炭素−炭素二重結合を有する環含有ラジカルを指し、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、およびシクロペンテニルである。「シクロアルケニルアルキル」という用語は、アルキル基に直接結合したシクロアルケニル基を指し、安定な構造の生成をもたらすアルキル基中の任意の炭素で主構造に結合する。
【0166】
「C3−6シクロアルケニル」という用語は、最大6個の原子を有する上記で定義されたシクロアルケニル基を指す。
【0167】
「アリール」という用語は、6〜最大20個の範囲の炭素原子を有する芳香族ラジカルを指し、例えば、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル(tetrahydronapthyl)、インダニル、およびビフェニルである。
【0168】
「アリールアルキル」という用語は、上記で定義されたアルキル基に直接結合した上記で定義されたアリール基を指し、例えば、−CHおよび−Cである。
【0169】
「複素環」という用語は、炭素原子並びに窒素、リン、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくと1つのヘテロ原子からなる非芳香族の3〜15員環ラジカルを指す。本発明の目的のために、複素環ラジカルは、単環系、二環系、三環系または四環系であってもよく、縮合環系、架橋環系またはスピロ環系を含んでいてもよく、複素環ラジカル中の窒素、リン、炭素、酸素または硫黄原子は所望により様々な酸化状態に酸化されていてもよい。さらに、窒素原子は所望により四級化されていてもよい。複素環ラジカルは、安定な構造の生成をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子で主構造に結合していていてもよい。
【0170】
「ヘテロシクリル」という用語は、上記で定義された複素環(heterocylcyl ring)ラジカルを指す。複素環(heterocylcyl ring)ラジカルは、安定な構造の生成をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子で主構造に結合していてもよい。
【0171】
「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、アルキル基に直接結合した上記で定義された複素環(heterocylcyl ring)ラジカルを指す。ヘテロシクリルアルキルラジカルは、安定な構造の生成をもたらすアルキル基中の炭素原子で主構造に結合していてもよい。そのようなヘテロシクロアルキルラジカルの例としては、限定はされないが、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル(dithianyl)、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−ピペリドニル(piperidonyl)、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル(thiamorpholinyl)、1−オキソ−チオモルホリニル、および1,1−ジオキソ−チオモルホリニルが挙げられる。
【0172】
「ヘテロアリール」という用語は、N、O、およびSから選択される一つまたは複数のヘテロ原子を環原子として有する、所望により置換された5〜14員の芳香環を指す。ヘテロアリールは単環系、二環系または三環系であってもよい。そのような「複素環」または「ヘテロアリール」ラジカルの例としては、限定はされないが、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピロリル、フラニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ベンゾフラニル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、カルバゾリル、キノリル、イソキノリル、アゼチジニル、アクリジニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾフラニル、カルバゾリル、シンノニリル、ジオキソラニル、インドリジニル、ナフチリジニル、ペルヒドロアゼピニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、テトラゾイル、テトラヒドロイソキノリル、ピペリジニル、ピペラジニル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、2-オキソアゼピニル、アゼピニル、4-ピペリドニル(piperidonyl)、ピロリジニル、ピリダジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、トリアゾリル、インダニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、デカヒドロイソキノリル、ベンゾイミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾピラニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンゾチエニル、チアモルホリニル(thiamorpholinyl)、チアモルホリニル(thiamorpholinyl)スルホキシド、チアモルホリニル(thiamorpholinyl)スルホン、ジオキサホスホラニル、オキサジアゾリル、クロマニル、およびイソクロマニルが挙げられる。ヘテロアリール環ラジカルは、安定な構造の生成をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子で主構造に結合していてもよい。「置換ヘテロアリール」という用語には、一つまたは複数のオキシド(−O−)置換基で置換された環系も含まれ、例えば、ピリジニルN−オキシド等である。
【0173】
「ヘテロアリールアルキル」という用語は、アルキル基に直接結合した、上記で定義されたヘテロアリール環ラジカルを指す。ヘテロアリールアルキルラジカルは、安定な構造の生成をもたらすアルキル基中の炭素原子で主構造に結合していてもよい。
【0174】
「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、アルキル基に直接結合した上記で定義された複素(heterocylcyl)環ラジカルを指す。ヘテロシクリルアルキルラジカルは、安定な構造の生成をもたらすアルキル基中の炭素原子で主構造に結合していてもよい。
【0175】
「環」という用語は、3〜10個の炭素原子を含む環を指す。
【0176】
「置換(substituted)」という用語は、特に断りがない限り、以下の置換基のうちのいずれか1つまたはいずれかの組み合わせでの置換を指し、同じであっても異なっていてもよく、その一つまたは複数は水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、オキソ(=O)、チオ(=S)、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換シクロアルキルアルキル、置換または非置換シクロアルケニルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル(heterocycyl)、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル(heterocyclcyalkyl)、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、−COOR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)NR’R’’、−C(O)ONR’’、−NR’’、−NRCONR’’、−N(R)SOR’’、−N(R)SO’’、−(=N−N(R)R’’)、−NRC(O)OR’’、−NR’’、−NRC(O)R’’−、−NRC(S)R’’−NRC(S)NR’’’’’、−SONR’’−、−SONR’’−、−OR、−ORC(O)NR’’’’’、−ORC(O)OR’’−、−OC(O)R、−OC(O)NR’’,−RNR’’C(O)R’’’、−ROR’’、−RC(O)OR’’、−RC(O)NR’’’’’、−RC(O)R’’、−ROC(O)R’’、−SR、−SOR、−SO、−ONO等の基から選択され、ここで、上記各基におけるR、R’’およびR’’’は、水素、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、オキソ(=O)、チオ(=S)、イミノ(=NR’)、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換シクロアルキルアルキル、置換または非置換シクロアルケニルアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル(heter
ocycyl)、置換または非置換ヘテロシクリルアルキル(heterocyclcyalkyl)、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリールアルキルであり得るか、あるいは、R、R’’およびR’’’のいずれの2つも、結合して、同じであっても異なっていてもよいO、NRもしくはSから選択されるヘテロ原子を所望により含んでよい、置換もしくは非置換の、飽和もしくは不飽和の3〜10員環を形成してもよく、またはオキソ(=O)、チオ(=S)もしくはイミノ(=NR’)を形成する。本発明により想定される置換または置換基の組み合わせは、好ましくは、安定な、または化学的に可能な化合物の形成をもたらすものである。安定なという用語は、本明細書で使用される場合、単離、生産、検出、並びに、好ましくは回収、精製および医薬組成物への組み込みを可能にするための条件に曝されたときに、実質的に変化しない化合物または構造を指す。
【0177】
「ハロ」、「ハロゲン化物」、あるいは、「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、「ハロアルキニル」および「ハロアルコキシ」という用語には、一つもしくは複数のハロ基で、またはその組み合わせで置換されたアルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシ構造が含まれる。例えば、「フルオロアルキル」および「フルオロアルコキシ」という用語には、それぞれ、ハロがフッ素であるハロアルキルおよびハロアルコキシ基が含まれる。
【0178】
「保護基」または「PG」という用語は、特定の官能性を遮断または保護するために使用される置換基を指す。化合物の他の官能基は反応性のままであってもよい。例えば、「アミノ保護基」は、化合物中のアミノの官能性を遮断または保護する、アミノ基に結合した置換基である。適切なアミノ保護基には、限定はされないが、アセチル、トリフルオロアセチル、tert−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBz)および9−フルオレニルメチレノキシカルボニル(fluorenylmethylenoxycarbonyl)(Fmoc)が含まれる。同様に、「ヒドロキシ保護基」とは、ヒドロキシの官能性を遮断または保護する、ヒドロキシ基の置換基を指す。適切なヒドロキシ保護基には、限定はされないが、アセチルおよびシリルが含まれる。「カルボキシ保護基」とは、カルボキシの官能性を遮断または保護する、カルボキシ基の置換基を指す。適切なカルボキシ保護基には、限定はされないが、−CHCHSOPh、シアノエチル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、−2−(p−トルエンスルホニル)エチル、2−(p−ニトロフェニルスルフェニル)エチル、2−(ジフェニルホスフィノ)−エチル、およびニトロエチルが含まれる。保護基の概要およびそれらの使用については、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, New York, 1991を参照されたい。
【0179】
「立体異性体」という用語は、同一の化学組成を有するが、空間における原子および基の配置に関しては異なっている化合物を指す。これらには鏡像異性体、ジアステレオマー、幾何異性体、アトロプ異性体または配座異性体が含まれる。
【0180】
本明細書に記載の化合物のあらゆる立体異性体が、本発明の範囲内である。ラセミ混合物も、本発明の範囲内に包含される。従って、本発明の化合物の単一の立体化学異性体、並びに鏡像異性体の、ジアステレオマーの、および幾何異性体の(つまり立体構造上の)混合物も、本発明の範囲に含まれる。
【0181】
本明細書に記載のある化合物には、一つまたは複数の不斉中心が含まれ、そのために、絶対立体化学の点から(R)−または(S)−と規定される、鏡像異性体、ジアステレオマー、および他の立体異性体が生じ得る。本化学成分、医薬組成物および方法には、ラセミ混合物を含む、そのような全ての可能な異性体、光学的に純粋な形態および中間体混合物も含まれることが意図されている。例えば、中間体混合物の非限定例には、10:90、13:87、17:83、20:80、または22:78の比率での異性体の混合物が含まれる。所望により、キラルシントンもしくはキラルな試薬を用いて、活性がある(R)−および(S)−異性体を調製することができ、または従来技術を用いて分離することができる。本明細書に記載の化合物がオレフィン二重結合または他の幾何学的非対称の中心を含む場合、特に断りがない限りは、該化合物はEおよびZ幾何異性体の両方を含むことが意図される。
【0182】
「互変異性体」という用語は、平衡状態で異性体が比較的容易に相互変換することにより特徴づけられる化合物を指す。これらの異性体は本発明に包含されることが意図される。「互変異性体」は、互変異性によって相互変換する構造的に異なる異性体である。「互変異性」は異性化の一形態であって、プロトトロピック互変異性またはプロトン移動互変異性を包含し、これは酸塩基化学のサブセットであると見なされる。「プロトトロピック互変異性」または「プロトン移動互変異性」は、結合次数の変化を伴う水素イオンの移動を含み、しばしば、単結合と隣接する二重結合が相互交換される。互変異性が可能である場合(例えば溶液中)、互変異性体の化学平衡に達し得る。互変異性の一例はケト−エノール互変異性である。ケト−エノール互変異性の具体例は、ペンタン−2,4−ジオンおよび4−ヒドロキシペンタ−3−エン−2−オン互変異性体の相互変換である。互変異性の別の例はフェノール−ケト互変異性である。フェノール−ケト互変異性の具体例は、ピリジン−4−オールおよびピリジン−4(1H)−オン互変異性体の相互変換である。
【0183】
「脱離基または脱離原子」は、当該反応条件下で、出発物質から切断されることによって、特定の部位での反応を促進するであろうあらゆる基または原子である。そのような基の適切な例は、特に断りがない限り、ハロゲン原子およびメシルオキシ基、p-ニトロベンゼンスルホニルオキシ基およびトシルオキシ基である。
【0184】
「プロドラッグ」という用語は、化合物の不活性前駆物質であり、通常の代謝過程によって体内でその活性型に転化される化合物を指す。プロドラッグ設計については、Hardma, et al. (Eds.), Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics, 9th ed., pp. 11-16 (1996)で、広く考察がなされている。Higuchi, et al., Prodrugs as Novel Delivery Systems, Vol. 14, ASCD Symposium Series, and in Roche (ed.), Bioreversible Carriers in Drug Design, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press (1987)で徹底した考察がなされている。例えば、プロドラッグは、エステルまたはアミド結合の加水分解により終局産物に対し官能基を導入または曝露すること等を通じて、薬理学的に活性な形態に転化することができる。プロドラッグは、内因性化合物と反応し、化合物の薬理学的特性をさらに増強(例えば、血流中の半減期の延長)する水溶性の複合体を形成するよう設計することができる。あるいは、プロドラッグは、例えば、グルクロン酸、硫酸塩、グルタチオン、アミノ酸、または酢酸塩で、官能基に対する共有結合修飾が起こるよう設計することができる。生じた複合体は不活性化され尿中で排泄されるか、あるいは親化合物よりもより強力になり得る。また、高分子複合体は、胆汁中に排出され、酵素的切断を受け、血流中に再び放出されることで、最初に投与された化合物の生物学的半減期が効果的に延長され得る。
【0185】
「エステル」という用語は、酸とアルコールの間の反応により水が除去されて形成される化合物を指す。エステルは一般式RCOOR’で表わすことができる。
【0186】
これらのプロドラッグおよびエステルは、本発明の範囲に包含されることが意図される。
【0187】
さらに、本発明には、例えば水素のジュウテリウムもしくはトリチウムとの置換、または炭素の13C−もしくは14C−濃縮炭素による置換等、一つまたは複数の同位体が濃縮した原子が存在している点でのみ異なる化合物も含まれる。
【0188】
本発明の化合物は、そのような化合物を構成する原子のうちの一つまたは複数で、不自然な比率で原子同位体を含んでもよい。例えば、本化合物は、トリチウム(H)、ヨウ素−125(125I)または炭素−14(14C)等の放射性同位元素で放射性標識されていてもよい。本発明の化合物の同位体変化は、放射性であるかないかに関わらず、全て本発明の範囲内に包含される。
【0189】
本発明の一部を形成する薬剤的に許容できる塩には、Li、Na、K、Ca、Mg、Fe、Cu、Zn、およびMn等の無機塩基に由来する塩;N,N’−ジアセチルエチレンジアミン、グルカミン、トリエチルアミン、コリン、水酸化物、ジシクロヘキシルアミン、メトホルミン、ベンジルアミン、トリアルキルアミン、およびチアミン等の有機塩基の塩;アルキルフェニルアミン、グリシノール、およびフェニルグリシノール等のキラル塩基;グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、チロシン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、ヒスチジン、オルニチン(omithine)、リジン、アルギニン、およびセリン等の天然アミノ酸の塩;MeIおよび(Me)SO等のハロゲン化アルキル、アルキル硫酸塩での本発明の化合物の四級アンモニウム塩;D−異性体または置換アミノ酸等の非天然アミノ酸;グアニジン;並びに置換基がニトロ、アミノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アンモニウム塩または置換アンモニウム塩およびアルミニウム塩から選択される置換グアニジンが含まれる。塩は、適当な場合は酸付加塩を含んでもよく、酸付加塩とは、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、ホウ酸塩、ハロゲン酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、パルモエート(palmoate)、メタンスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、アスコルビン酸塩、グリセロリン酸塩、およびケトグルタル酸塩である。
【0190】
本明細書において分子量等の物理的性質に対し、または化学式等の化学的性質に対して範囲が使用される場合、範囲および特定の実施形態のすべての組み合わせおよび副組み合わせは、その中に全て含まれるものとする。「約」という用語は、数値または数値範囲を参照している場合、参照されている該数値または数値範囲は、実験上のばらつき(または統計的な実験誤差内)の範囲内の近似であることを意味し、従って、該数値または数値範囲は、記載された数値または数値範囲から、例えば、1%〜15%異なる場合がある。「含む(comprising)」という用語(および「含む(compriseまたはcomprises)または有する(having)または含む(including)」等の関連語)には、記載の特徴「からなる(consist of)」または「から本質的になる(consist essentially of)」実施形態、例えば、あらゆる物質の組成、組成物、または方法(methodまたはprocess)等の実施形態も含まれる。
【0191】
以下の略語および用語は、全体を通じて指示された意味を有し:HGFRは肝細胞増殖因子受容体であり;エイズ(AIDS)は後天性免疫不全症候群であり;HIVはヒト免疫不全ウイルスであり;MeIはヨウ化メチルであり;POCIはオキシ塩化リンであり;KCNSはカリウムイソチオシアナートであり;TLCは薄層クロマトグラフィーであり;MeOHはメタノールであり;CHCIはクロロホルムである。
【0192】
本明細書で使用される略語は、化学および生物学的技術範囲内で、それらの従来の意味を有する。
【0193】
「細胞増殖」という用語は、分裂の結果として細胞数が変化する現象を指す。また、この用語は、増殖シグナルと調和して、細胞形態が変化する(例えば、サイズの増加)細胞成長をも包含する。
【0194】
「同時投与」、「〜と併せて投与した」という用語、およびそれらの文法的に同義な用語は、本明細書で使用される場合、2つ以上の薬剤および/またはそれらの代謝産物が同時に動物内に存在するような、該動物への両方の薬剤の投与を包含する。同時投与には、別々の組成物としての同時投与、別々の組成物としての異なる時点での投与、または両方の薬剤が存在する組成物としての投与が含まれる。
【0195】
「有効量」または「治療有効量」という用語は、限定はされないが、下記で定義されるような疾患の治療を含む、意図されている用途を達成するのに十分な本明細書に記載の化合物の量を指す。治療有効量は、意図されている用途(in vitroまたはin vivoでの)、または治療を受けている対象および疾患状態、例えば、対象の体重および年齢、疾患状態の重症度、投与様式等によって異なる場合があり、当業者によって容易に決定され得る。前記用語はまた、標的細胞における特定の応答、例えば血小板粘着および/または細胞遊走の減少を誘導するであろう用量にも当てはまる。具体的な用量は、選択された具体的な化合物、従うべき投与計画、他の化合物と併せて投与されるかどうか、投与のタイミング、それが投与される組織、およびそれを運搬する物理的送達系によって変化するであろう。
【0196】
本明細書で使用される場合、「治療」、「治療すること」または「改善すること」は、同義的に使用される。これらの用語は、限定はされないが、治療効果および/または予防効果を含む有益な、または所望の結果を得るための手法を指す。治療効果が意味するものは、治療対象の基礎疾患の根絶または改善である。また、治療効果は、患者が未だ基礎疾患を患っているかにはかかわらず、該患者においてある改善が確認されるような、基礎疾患に伴う生理的症状のうちの一つまたは複数が根絶または改善されることによっても達成される。予防効果を目的として、組成物は、この疾患の診断がなされていない場合であっても、特定の疾患を発症する危険性がある患者に対して、または疾患の生理的症状のうちの一つまたは複数を報告している患者に対して投与されてもよい。
【0197】
「治療効果(therapeutic effect)」は、その用語が本明細書で使用される場合、上記に記載の治療効果(therapeutic benefit)および/または予防効果を包含する。予防効果には、疾患もしくは状態の発生を遅延もしくは除去すること、疾患もしくは状態の症状の発現を遅延もしくは除去すること、疾患もしくは状態の進行を抑制、停止、もしくは逆行させること、またはそのあらゆる組み合わせが含まれる。
【0198】
「対象」または「患者」という用語は、哺乳動物、例えばヒト等の動物を指す。本明細書に記載の方法は、ヒトの治療および獣医学的応用の両方において有用であり得る。一部の実施形態では、患者は哺乳動物であり、一部の実施形態では、患者はヒトである。
【0199】
「放射線療法」とは、患者を、実施者に知られている通例の方法および組成物を使用して、α粒子放射性核種(例えば、アクチニウムおよびトリウム放射性核種)、低線エネルギー付与(LET)放射線放出体(すなわちβ放射体)、転換電子放射体(例えばストロンチウム−89およびサマリウム−153−EDTMP、または限定はしないがX線、γ線、および中性子を含む高エネルギー放射線等の放射線放出体に曝露することを意味する。
【0200】
「シグナル伝達」とは、刺激性シグナルまたは抑制シグナルが細胞中に、および細胞中で伝達され、細胞内応答を誘導するプロセスである。シグナル伝達経路の調節物質とは、同じ特定のシグナル伝達経路に位置付けられる一つまたは複数の細胞タンパク質の活性を調節する化合物を指す。調節物質はシグナル伝達分子の活性を増大する(作動薬)または抑制する(拮抗薬)し得る。
【0201】
「選択的阻害」または「選択的に阻害する」という用語は、生理活性物質に適用される場合、非標的シグナル伝達活性と比較して、標的シグナル伝達活性を、該標的との直接的または間接的相互作用を介して選択的に抑制する薬剤の能力を指す。
【0202】
「薬剤的に許容できる担体」または「薬剤的に許容できる賦形剤」という用語には、限定はされないが、あらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤、一つまたは複数の適切な希釈剤、充填剤、塩、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、流動促進剤、湿潤剤、徐放性基質、着色剤/香味剤、担体、賦形剤、 緩衝液、安定剤、可溶化剤、およびその組み合わせが含まれる。従来のいずれの溶媒または薬剤も、活性成分と混合できない場合を除いて、本発明の治療用組成物におけるその使用が企図される。また、補助的な活性成分を組成物に組み込むこともできる。
【0203】
c−metキナーゼの阻害は、様々な状態、例えば、限定はされないが、自己免疫疾患、アレルギー疾患、および関節炎疾患を含む炎症反応により特徴付けられる状態の治療において治療効果があり得る。
【0204】
「炎症反応」とは、本明細書で使用される場合、発赤、熱、腫脹および疼痛(すなわち、炎症)によって特徴づけられ、典型的には組織の傷害または破壊を伴う。炎症反応は通常、組織の傷害または破壊によって誘導される限局性防御反応であり、障害性物質および傷害組織の両方を破壊する、希釈する、または囲む(wall off)(隔離する)機能を果たす。炎症反応は特に、白血球の流入および/または白血球(例えば、好中球)の化学走性と関係している。炎症反応は、病原性の生物およびウイルスによる感染、心筋梗塞または脳卒中後の外傷または再灌流等の非感染性手段(mean)、外来抗原に対する免疫応答、および自己免疫疾患に起因し得る。本発明に記載の方法および化合物を用いた治療に適している炎症反応には、特異的な防御システムの応答と関連する状態、および非特異的な防御システムの応答と関連する状態が包含される。
【0205】
本発明の治療法には、炎症性細胞の活性化と関連する状態を改善するための方法が含まれる。「炎症性細胞の活性化」とは、刺激(限定はされないが、サイトカイン、抗原または自己抗体を含む)による、増殖性細胞応答、可溶性メディエーター(限定はされないが、サイトカイン、活性酸素、酵素、プロスタノイド、または血管作用性アミンを含む)の産生、または炎症性細胞(限定はされないが、単球、マクロファージ、Tリンパ球、Bリンパ球、顆粒球(好中球、好塩基球、および好酸球を含む多形核白血球)、マスト細胞、樹状細胞、ランゲルハンス細胞、および内皮細胞を含む)中での新しいもしくは増加したメディエーター(限定はされないが、主要組織適合抗原または細胞接着分子を含む)の細胞表面発現の誘導を指す。これらの細胞におけるこれらの表現型の1つまたは組み合わせの活性化が、炎症性疾患の惹起、永続化、または増悪の一因となり得ることは、当業者には明らかであろう。
【0206】
「自己免疫疾患」とは、本明細書で使用される場合、組織傷害が身体の自己成分に対する体液性または細胞性反応に関連するあらゆる障害群を指す。「移植片拒絶」とは、本明細書で使用される場合、移植された組織(臓器または細胞(例えば、骨髄)を含み、移植組織および周辺組織の機能喪失、疼痛、腫脹、白血球増多、および血小板減少によって特徴づけられる)に対するあらゆる免疫応答を指す。「アレルギー性疾患」とは、本明細書で使用される場合、アレルギーに起因するあらゆる症状、組織の損傷、または組織機能の喪失を指す。「関節炎疾患」とは、本明細書で使用される場合、様々な病因に起因する関節の炎症性病変によって特徴づけられるあらゆる疾患を指す。「皮膚炎」とは、本明細書で使用される場合、様々な病因に起因する皮膚の炎症によって特徴づけられる皮膚の大きな疾患群のいずれかを指す。
【0207】
酵素活性(または他の生物活性)の阻害剤としての化合物の相対的効力は、各化合物が活性を所定の程度まで阻害する濃度を測定し、その結果を比較することによって、規定することができる。通常、好ましい測定は生化学分析において活性の50%を阻害する濃度、すなわち、50%阻害濃度または「IC50」である。IC50測定は、該技術分野において周知の従来技術を用いて達成することができる。一般に、IC50は、ある濃度範囲の研究対象である阻害剤の存在下で、所与の酵素の活性を測定することによって決定することができる。実験的に得られた酵素活性の値は、次に使用された阻害剤の濃度に対してプロットされる。50%酵素活性(いかなる阻害剤も存在していない場合の活性と比較した時の)を示す阻害剤の濃度がIC50値と見なされる。同様に、他の阻害濃度も適切な活性測定によって決定することができる。例えば、ある状況では、90%阻害濃度、すなわち、IC90等を規定することが望ましい可能性がある。
【0208】
従って、c−met選択的阻害剤は、受容体型チロシンキナーゼ(RTK)ファミリーメンバーの他のあらゆるクラスに対するIC50値よりも少なくとも10倍、別の態様では少なくとも20倍、別の態様では少なくとも30倍低い、c−metキナーゼに対する50%阻害濃度(IC50)を示す化合物を指すと理解することもまた可能である。本発明の別の実施形態では、c−metキナーゼ選択的阻害剤という用語は、他のあらゆるRTKファミリーメンバーに対するIC50よりも少なくとも50倍、別の態様では少なくとも100倍、さらなる態様では少なくとも200倍、さらに別の態様では少なくとも500倍低い、c−metキナーゼに対するIC50を示す化合物を指すと理解することができる。c−metキナーゼ選択的阻害剤は通常、上記のように、該阻害剤がc−met活性を選択的に阻害するような量で投与される。
【0209】
本発明の方法は、in vivoまたはex vivoで細胞集団に適用されてもよい。「In vivo」とは、動物もしくはヒトの内部または対象の身体内のような、生体内を意味する。この文脈において、本発明の方法は、個体において治療的に、または予防的に使用されてもよい。「Ex vivo」または「In vitro」とは、生体の外側を意味する。ex vivoの細胞集団の例としては、in vitroでの細胞培養物、および限定はされないが、個体から得られた体液または組織試料を含む生物試料が挙げられる。そのような試料は該技術分野において周知の方法によって得てもよい。生体液試料の例としては、血液、脳脊髄液、尿、および唾液が挙げられる。組織試料の例としては腫瘍およびその生検が挙げられる。この文脈において、本発明は治療目的および実験目的を含む、様々な目的のために使用されてもよい。例えば、本発明は、所与の適応症、細胞型、個体、および他のパラメーターに対する、c−metキナーゼ選択的阻害剤の投与の最適スケジュールおよび/または最適用量を決定するために、ex vivoまたはin vitroで使用されてもよい。そのような使用から集められた情報は、実験目的もしくは診断目的のために、または臨床においてはin vivoでの治療のためのプロトコールを定めるために使用されてもよい。本発明が適し得る他のex vivoでの使用は、下記に記載されているか、または、当業者には明らかであろう。
【0210】
医薬組成物
本発明は、一つまたは複数の本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。本医薬組成物は、本明細書に記載の一つまたは複数のさらなる活性成分を含んでよい。本医薬組成物は、本明細書に記載のあらゆる障害に対して投与されてよい。
【0211】
いくつかの実施形態では、本発明は、哺乳動物における望ましくない、過剰な、有害な(harmful)、または有毒な(deleterious)免疫応答に関連した疾患または状態を治療するための医薬組成物を提供する。そのような望ましくない免疫応答は、例えば、喘息、気腫、気管支炎、乾癬、アレルギー、アナフィラキシー(anaphylaxsis)、自己免疫疾患、 関節リウマチ(rhuematoid arthritis)、移植片対宿主病、およびエリテマトーデス等に、関連している、または至る可能性がある。本発明の医薬組成物は、限定はされないが、肺葉、胸膜腔、気管支、気管、上気道、または呼吸のための神経および筋肉に影響する疾患を含む他の呼吸器疾患を治療するために使用され得る。
【0212】
いくつかの実施形態では、本発明は、限定はされないが、急性骨髄性白血病、胸腺がん、脳がん、肺がん、扁平上皮癌、皮膚癌、眼癌、網膜芽細胞腫、眼球内黒色腫、口腔および中咽頭のがん、膀胱がん、胃(gastric、stomach)がん、膵臓がん、膀胱がん、乳がん、子宮頚部(cervical)がん、頭部がん、頚部(neck)がん、腎(renal、kidney)がん、肝がん、卵巣がん、前立腺がん、結腸直腸がん、食道がん、精巣がん、婦人科がん、甲状腺がん、CNS、PNS、エイズによる癌(例えばリンパ腫およびカポジ肉腫)またはウイルスにより誘導されたがん等のがんを含む過剰増殖性疾患等の障害を治療するための医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、皮膚の良性過形成(例えば、乾癬)、再狭窄、または前立腺(例えば、良性前立腺肥大(BPH))等の非癌性の過剰増殖性疾患を治療するためのものである。
【0213】
また、本発明は、腫瘍血管新生、関節リウマチ、炎症性腸疾患、アテローム性動脈硬化等の慢性炎症性疾患、乾癬、湿疹、および強皮症等の皮膚疾患、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢性黄斑変性、血管腫、神経膠腫、メラノーマ、カポジ肉腫並びに卵巣がん、乳がん、肺がん、膵がん、前立腺がん、結腸がんおよび類表皮がんとして現れ得る、哺乳動物における脈管形成または血管新生に関連する疾患を治療するための組成物に関する。
【0214】
また、本発明は、哺乳動物における肝疾患(糖尿病を含む)、膵炎もしくは腎疾患(増殖性糸球体腎炎および糖尿病性腎疾患を含む)または疼痛を治療するための組成物を提供する。
【0215】
本発明はさらに、哺乳動物における未分化胚芽細胞の着床(blastocyte implantation)を阻止するための組成物を提供する。
【0216】
主題の医薬組成物は通常、活性成分として本発明の化合物、またはその薬剤的に許容できる塩、エステル、もしくはプロドラッグの治療有効量を提供するよう製剤化されている。所望の場合、本医薬組成物には、活性成分としての本発明の化合物またはその薬剤的に許容できる塩および/もしくは配位錯体、並びに、一つまたは複数の薬剤的に許容できる賦形剤、担体、例えば不活性な固形の希釈剤および充填剤等、無菌水溶液および種々の有機溶剤を含む希釈剤、透過促進剤、可溶化剤並びにアジュバントが含まれる。
【0217】
主題の医薬組成物は、単独で、または一つまたは複数の他の薬剤と併せて投与することができるが、通常は、医薬組成物の形態でも投与される。所望の場合、主題の化合物および他の薬剤は1つの調製物に混合されてもよく、あるいは、両成分は別々の調製物に製剤化され、別々にまたは同時に併用されてもよい。
【0218】
方法には、阻害剤単独での投与、または本明細書に記載のように組み合わせての投与が含まれ、いずれの場合にも、所望により一つまたは複数の安定な希釈剤、充填剤、塩、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、流動促進剤、湿潤剤、徐放性基質、着色剤/香味剤、担体、賦形剤、緩衝液、安定剤、可溶化剤、およびその組み合わせを含んでいる。
【0219】
種々の医薬組成物の調製は該技術分野において周知である。例えば、Anderson, Philip O.; Knoben, James E.; Troutman, William G, eds., Handbook of Clinical Drug Data, Tenth Edition, McGraw-Hill, 2002; Pratt and Taylor, eds., Principles of Drug Action, Third Edition, Churchill Livingston, New York, 1990; Katzung, ed., Basic and Clinical Pharmacology, Ninth Edition, McGraw Hill, 2003; Goodman and Gilman, eds., The Pharmacological Basis of Therapeutics, Tenth Edition, McGraw Hill, 2001; Remingtons Pharmaceutical Sciences, 20th Ed., Lippincott Williams & Wilkins., 2000; Martindale, The Extra Pharmacopoeia, Thirty-Second Edition (The Pharmaceutical Press, London, 1999)を参照されたい(これら全てはその全文が参照により本明細書に組み込まれたものとする)。
【0220】
本発明の化合物または医薬組成物は、該化合物の作用部位への送達を可能にするあらゆる経路によって投与することができ、例えば、経口経路、十二指腸内経路、非経口注射(静脈内注射、動脈内注射、皮下注射、筋肉内注射、血管内注射、腹腔内注射または点滴を含む)、局所投与(例えば経皮投与)、直腸内投与、カテーテルもしくはステントによる局所送達を介する経路、または吸入による経路が挙げられる。本化合物は脂肪内に、またはくも膜下腔内に投与することもできる。
【0221】
本組成物は固体、半固体、液体または気体の形態で投与することができ、あるいは、凍結乾燥した形態等の乾燥した粉末状であってもよい。本医薬組成物は、送達に好都合な形態でパッケージングでき、例えば、カプセル剤、サッシェ剤、カシェ剤、ゼラチン剤、紙(papers)、錠剤、カプセル剤、坐剤、ペレット剤、丸剤、トローチ、および菓子錠剤等の固形の剤形が挙げられる。パッケージングの種類は一般に所望の投与経路によって決まるだろう。経皮製剤がそうであるように、植込型徐放製剤も企図される。
【0222】
投与経路
本発明に記載の方法において、本阻害化合物は様々な経路で投与されてよい。例えば、医薬組成物は注射用、もしくは経口投与用、経鼻投与用、 経皮投与用または他の投与形態用であってよく、他の投与形態とは例えば、静脈内注射、皮内注射、筋肉内注射、乳房内注射、腹腔内注射、くも膜下腔内注射、眼内注射、眼球後注射、肺内注射(例えば、噴霧上の薬剤)もしくは皮下注射(長期間の放出のための蓄積投与、例えば、脾膜下、脳、または角膜内埋め込み型を含む)によるもの;舌下投与、肛門投与、もしくは膣内投与によるもの、または外科的移植によるもの、例えば、脾膜下、脳、もしくは角膜内埋め込み型等が挙げられる。治療は単回投与または一定期間に渡る複数回投与からなってもよい。通常、本発明の方法は、本発明の調節物質の有効量を、上記のような、一つまたは複数の薬剤的に許容できる希釈剤、保存剤、可溶化剤、乳化剤、アジュバントおよび/または担体と一緒に投与することを含む。
【0223】
主題の医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、粉末剤、徐放性製剤、液剤、懸濁剤のような経口投与に適切な形態、無菌液、懸濁剤もしくはエマルジョンのような非経口注射に適切な形態、軟膏剤もしくはクリームのような局所投与に適切な形態、または坐剤のような直腸内投与に適切な形態であってよい。本医薬組成物は正確な用量の単回投与に適切な単位剤形であってよい。本医薬組成物は従来の医薬担体または賦形剤および活性成分としての本発明の化合物を含むだろう。さらに、本医薬組成物は他の薬剤または医薬品、担体、およびアジュバントを含んでもよい。
【0224】
一つの態様では、本発明は本発明の医薬組成物を経口投与するための方法を提供する。経口固体剤形は、Remington's Pharmaceutical Sciences, supra at Chapter 89に一般的に記載されている。固体剤形には、錠剤、カプセル剤、丸剤、トローチまたは菓子錠剤、およびカシェ剤またはペレット剤が含まれる。また、リポソーム封入またはプロテイノイド封入を用いて本組成物を製剤化してもよい(例えば、米国特許第4,925,673号に報告されているプロテイノイドミクロスフェアのように)。リポソーム封入は、種々のポリマーで誘導体化されたリポソームを含んでもよい(例えば、米国特許第5,013,556号)。前記製剤は、本発明の化合物、および胃での分解を防ぎ、腸において前記生物活性物質の放出を可能にする不活性成分を含んでよい。
【0225】
本metキナーゼ化合物の毒性および治療効果は、例えば、LD50(集団の50%に致死的な投与量)およびED50(集団の50%において治療効果がある投与量)を測定することを目的とする、細胞培養液または実験動物中での標準的な薬学的手順によって測定することができる。さらに、この情報は、限定はされないが、放射線、化学療法剤、光線力学的治療、ラジオ波焼灼療法、血管新生阻害剤、およびその組み合わせを含む他の治療法でさらに処理を受けている細胞培養液または実験動物において測定することができる。
【0226】
本化合物の投与量は、治療を受ける哺乳動物、障害または状態の重症度、投与速度、本化合物の体内動態および処方医師の自由裁量によって決まるだろう。しかしながら、有効投与量は、単回投与または分割投与において、約0.001〜約100mg/kg体重/日の範囲、好ましくは約1〜約35mg/kg/日の範囲内である。70kgヒトに関しては、有効投与量は約0.05〜7g/日、好ましくは約0.05〜約2.5g/日になるだろう。ある場合においては、前述の範囲の下限より低い投与量レベルで十分である可能性があり、一方で、他の場合では、さらに大きな投与量を、例えば、そのような大きな投与量を数回分の小さな投与量に分割し1日を通して投与することによって、有害な副作用を何ら引き起こさずに用いることができる。
【0227】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は単回投与量で投与される。通常、そのような投与は、薬剤を迅速に注入するために、注射、例えば、静脈内注射によるものであろう。しかし、他の経路が必要に応じて使用されてもよい。本発明の化合物の単回投与量は、急性症状を治療するために使用されてもよい。
【0228】
本発明の方法の実施に際して、本医薬組成物は通常、1pg化合物/kg体重〜1000mg/kg、0.1mg/kg〜100mg/kg、0.1mg/kg〜50mg/kg、および1〜20mg/kgの範囲の投与量で提供され、一日量で、または間隔をより長くもしくはより短くした(例えば、一日おき、週2回、週1回、もしくは一日に2回もしくは3回)等量の用量で与えられる。本阻害組成物は最初にボーラス投与、続いて、製剤の治療的血中濃度を維持するために持続点滴で投与されてもよい。当業者は、優良な医療行為および治療される個体の臨床状態で決定されたように、有効投与量および投与計画を容易に最適化するであろう。投与頻度は本薬剤の薬物動態パラメーターおよび投与経路によって決まるだろう。最適な医薬製剤は、当業者によって、投与経路および所望の投与量に基づいて決定されるであろう(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, pp. 1435-1712を参照(この開示は参照によって本明細書に組み込まれたものとする))。そのような製剤は投与された薬剤の物理的状態、安定性、in vivoでの放出速度、およびin vivoでのクリアランス速度に影響を与え得る。投与経路に応じて、適切な投与量は体重、体表面積または臓器サイズに基づいて計算することができる。上記の各製剤に関わる、治療に適切な投与量を決定するのに必要な計算のさらなる改善は、通例、当業者によって、必要以上の実験をすることなく、特に、本明細書で開示される投与量の情報および分析、並びにヒト臨床試験で確認された薬物動態データに照らし合わせてなされる。適切な投与量は、血中レベル(blood level dosage)を測定するための確立された分析法を用い、同時に、適正な医師が薬剤の作用を改変する種々の因子、例えば、薬剤の特異的活性、適応症の重症度、および個体の応答性、個体の年齢、状態、体重、性別および食餌、投与時期並びに他の臨床学的因子を考慮することによって、確かめることができる。研究が行われるにつれて、本発明の方法で治療可能な様々な疾患および状態に対する適切な投与量レベルおよび処置時間に関するさらなる情報が得られるだろう。
【0229】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は複数回投与で投与される。投薬は、およそ、1日当たり1回、2回、3回、4回、5回、6回、または7回以上であってよい。投薬は、およそ、月に1回、2週間に1回、週に1回、または一日おきに1回であってもよい。別の実施形態では、本発明の化合物および他の薬剤は一緒に、1日当たり約1回から1日当たり約6回、投与される。別の実施形態では、本発明の化合物および薬剤の投与は約7日間未満継続する。さらに別の実施形態では、投与は、およそ、6日、10日、14日、28日、2ヶ月、6ヶ月、または1年を超えて継続する。場合によっては、持続投与は必要な限り成され維持される。
【0230】
本発明の薬剤の投与は必要な限り継続されてよい。いくつかの実施形態では、本発明の薬剤は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、14日、または28日間を超えて投与される。いくつかの実施形態では、本発明の薬剤は、28日、14日、7日、6日、5日、4日、3日、2日、または1日間未満投与される。いくつかの実施形態では、本発明の薬剤は、例えば、慢性効果の治療のために長期的、継続的に投与される。
【0231】
本発明の化合物の有効量は、同様の有用性を有する一般に認められてい薬剤投与様式のいずれかによって、単回または複数回投与で投与されてよく、例えば、直腸経路、頬側経路、鼻腔内経路および経皮経路が含まれ、動脈内注射、静脈内注射、腹腔内注射、非経口的注射、筋肉内注射、皮下注射、経口的な注入、局所注射によって投与されてよく、または吸入剤として投与されてもよい。
【0232】
本発明の化合物は複数回投与で(in dosages)投与されてもよい。化合物薬物動態学における被験者間変動のために、投与計画の個別化が最適治療に必要であることは当該技術分野において周知である。本発明の化合物に適した投薬は、本開示に照らし合わせて、通例の実験法によって見出すことができる。
【0233】
本発明の化合物が一つまたは複数の薬剤を含む組成物の状態で投与され、且つ、該薬剤が本発明の化合物よりも短い半減期を有する場合、該薬剤および本発明の化合物の単位用量の形態は適宜調製され得る。
【0234】
本発明の阻害剤は、担体分子と共有結合的または非共有結合的に会合し得るが、該担体分子の例としては、限定はされないが、線状ポリマー(例えば、ポリエチレングリコール、ポリリジン、デキストラン等.)、分岐鎖ポリマー(米国特許第4,289,872号および同第5,229,490号;国際公開第WO93/21259号を参照)、脂質、コレステロール群(ステロイド等)、または炭水化物もしくはオリゴ糖が挙げられる。本発明の医薬組成物で使用するための担体の具体例としては、トレハロース、マンニトール、キシリトール、スクロース、ラクトース、ソルビトール、シクロデキストラン等のデキストラン、セルロース、およびセルロース誘導体等の炭水化物を基材としたポリマーが挙げられる。また、リポソーム、マイクロカプセルもしくはミクロスフェア、包接錯体、または他の担体型の使用が企図される。
【0235】
他の担体には、米国特許第4,640,835号、同第4,496,689号、同第4,301,144号、同第4,670,417号、同第4,791,192号および同第4,179,337号に記載のポリオキシエチレングリコール、またはポリプロピレングリコール等の一つまたは複数の水溶性ポリマーの付着(attachment)が含まれる。さらに他の、該技術分野において周知の有用な担体ポリマーには、モノメトキシポリエチレングリコール、ポリ−(N−ビニルピロリドン)−ポリエチレングリコール、プロピレングリコールホモポリマー、ポリプロピレンオキシデルエチレンオキシドコポリマー、ポリオキシエチル化ポリオール(例えば、グリセロール)およびポリビニルアルコール、並びにそれらのポリマーの混合物が含まれる。
【0236】
二官能性物質での誘導体化(derivitization)は、本発明の化合物を支持マトリックスまたは担体に架橋結合するのに有用である。そのような担体の1つはポリエチレングリコール(PEG)である。PEG基は任意の都合のよい分子量であってよく、直鎖であっても分岐状であってもよい。PEGの平均分子量は、約2kDa〜約100kDa、別の態様では約5kDa〜約50kDa、さらなる態様では約5kDa〜約10kDaの範囲を取り得る。PEG基は、一般的には、PEG部分上の反応性基(例えば、アルデヒド、アミノ、エステル、チオール、ci−ハロアセチル、マレイミドまたはヒドラジノ基)を通して、標的阻害化合物の反応性基(例えば、アルデヒド、アミノ、エステル、チオール、a−ハロアセチル、マレイミドまたはヒドラジノ基)に対して、アシル化、還元的アルキル化、マイケル付加、チオールアルキル化または他の官能基選択的な接合/ライゲーション法によって、本発明の化合物に結合するだろう。架橋剤は、例えば、4−アジドサリチル酸を有するエステル、ホモ二官能性(homobifunctional)イミドエステルを含むことができ、例えば、3,3’−ジチオビス(サクシニミジルプロピオネート)等のジサクシニミジルエステル、およびビス−N−マレイミド−1,8−オクタン等の二官能性マレイミドが挙げられる。メチル−3−[(p−アジドフェニル)ジチオルプロピオイミダート等の誘導体化剤は、光の存在下で架橋を形成することができる、光で活性化され得る中間体を生成する。あるいは、臭化シアン活性化炭水化物等の反応性、不水溶性マトリックス、並びに米国特許第3,969,287号;同第3,691,016号;同第4,195,128号;同第4,247,642号;同第4,229,537号;および同第4,330,440号に記載の反応性基質を阻害剤の固定化に使用してもよい。
【0237】
治療方法
本発明はまた、限定はされないがc−metキナーゼおよびファミリーの機能不全に関連する疾患を含む病状を治療するために、本発明の化合物または医薬組成物を使用する方法を提供する。
【0238】
本明細書で提供される治療法は、対象に本発明の化合物の治療有効量を投与することを含む。一実施形態では、本発明は、哺乳動物における自己免疫疾患を含む炎症性障害を治療する方法を提供する。本方法は前記哺乳動物に本発明の化合物の治療有効量を投与することを含む。
【0239】
本明細書で提供される化合物で治療可能な障害、疾患、または状態には、限定はされないが、以下が含まれる:
炎症性またはアレルギー疾患、例えば、全身性アナフィラキシーおよび過敏性疾患、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、薬物アレルギー、虫刺されアレルギー、食物アレルギー(セリアック病等を含む)、アナフィラキシー、血清病、薬物反応、昆虫毒アレルギー、過敏性肺炎、血管浮腫、多形性紅斑、スティーブンス・ジョンソン症候群、萎縮性角結膜炎、性交による角結膜炎、巨大乳頭結膜炎、および肥満細胞症;
炎症性腸疾患、例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎、回腸炎、腸炎、および壊死性腸炎;
脈管炎、およびベーチェット症候群;
乾癬および炎症性皮膚疾患、例えば皮膚炎、湿疹、アレルギー性接触皮膚炎、ヒトパピローマウイルス、HIVまたはRLV感染から発生するものを含むウイルス性皮膚病理、細菌、真菌(flugal)、および他の寄生生物による皮膚病理、並びに皮膚エリテマトーデス;
喘息および呼吸アレルギー疾患、例えば、アレルギー性喘息、運動誘発喘息、アレルギー性鼻炎、中耳炎、過敏性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患および他の呼吸障害;
自己免疫疾患および炎症性疾患、例えば、限定はされないが、急性播種性脳脊髄炎(ADEM)、アジソン病、抗リン脂質抗体症候群(APS)、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、セリアック病、クローン病、真性糖尿病(1型)、グッドパスチャー症候群、グレーブス病、ギラン・バレー症候群(GBS)、レイノー症候群、橋本病、エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性硬化症、重症筋無力症、眼球クローヌス・ミオクローヌス症候群(OMS)、視神経炎、オード甲状腺炎(Ord’s thyroiditis)、天疱瘡(oemphigus)、多発性関節炎、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、関節リウマチ、乾癬性関節炎、痛風関節炎、脊椎炎、反応性関節炎、慢性または急性糸球体腎炎、ループス腎炎、ライター症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎(「巨細胞性動脈炎」としても知られている)、温式自己免疫性溶血性貧血、ウェゲナー肉芽腫症、全身性脱毛症、シャーガス病、慢性疲労症候群、自律神経障害、子宮内膜症、化膿性汗腺炎、間質性膀胱炎、神経性筋強直症、サルコイドーシス、強皮症、潰瘍性大腸炎、結合組織病、自己免疫性肺炎症、自己免疫性甲状腺炎、自己免疫性炎症性眼疾患、白斑、および外陰部痛(他の障害には骨吸収障害および血栓症(thromobsis)が含まれる);
組織または移植臓器拒絶反応障害、例えば、限定はされないが、移植片拒絶反応(同種移植片拒絶反応および移植片対宿主病(GVHD)を含む)、例えば、皮膚移植片拒絶反応、固形臓器移植拒絶反応、骨髄移植拒絶反応;
発熱;
心血管障害、例えば、急性心不全、低血圧、高血圧症、狭心症、心筋梗塞、心筋症、うっ血性心不全、アテローム性動脈硬化、冠動脈疾患、再狭窄、および血管狭窄症;
脳血管障害、例えば、外傷性脳障害、脳卒中、虚血性再灌流障害および動脈瘤;
乳房、皮膚、前立腺、子宮頸部(cervix)、子宮、卵巣、精巣,、膀胱、肺、肝臓、喉頭、口腔、結腸および胃腸管(例えば、食道、胃、膵臓)、脳、甲状腺、血液、およびリンパ系のがん;
線維症、結合組織病、およびサルコイドーシス;
生殖器および生殖の状態、例えば、勃起不全;
胃腸障害、例えば、胃炎、潰瘍、悪心、膵炎、および嘔吐;
神経障害、例えば、アルツハイマー病;
睡眠障害、例えば、不眠症、ナルコレプシー、睡眠時無呼吸症候群、およびピックウィック症候群;
疼痛、感染による筋肉痛;
腎障害;
眼障害、例えば、緑内障;
感染症、例えば、HIV;
敗血症;敗血症性ショック;内毒素ショック;グラム陰性菌敗血;グラム陽性菌敗血症;トキシックショック症候群;敗血症、外傷、または出血に続発する多臓器障害症候群(multiple organ injury syndrome); 肺または呼吸の状態、例えば、限定はされないが喘息、慢性気管支炎、アレルギー性鼻炎、成人呼吸促進症候群(ARDS)、重症急性呼吸器症候群(SARS)、慢性肺炎症性疾患(例えば、慢性閉塞性肺疾患)、珪肺症、肺サルコイドーシス、胸膜炎、肺胞炎、脈管炎、肺炎、気管支拡張症、遺伝性肺気腫、および肺酸素中毒(pulmonary oxygen toxicity);
例えば、虚血心筋、脳、または四肢の虚血性再灌流障害;
線維症、例えば、限定はされないが、嚢胞性線維症;ケロイド形成または瘢痕組織形成;
中枢または末梢神経系炎症性疾患、例えば、限定はされないが、髄膜炎(例えば、急性化膿性髄膜炎)、脳炎、および軽度の外傷による脳または脊髄の障害;
シェーグレン症候群(Sjorgren's syndrome);白血球の血管外遊出に関する疾患;アルコール性肝炎;細菌性肺炎;市中肺炎(CAP);カリニ肺炎(PCP);抗原抗体複合体介在疾患;血液量減少性ショック;急性および遅延型過敏症;白血球の悪液質および転移による病状;熱傷;顆粒球輸血関連症候群;サイトカイン誘導型毒性;脳卒中;膵炎;心筋梗塞、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染;並びに脊髄障害。
【0240】
ある種の実施形態では、本明細書で提供される方法で治療可能ながんには、限定はされないが、以下が含まれる:
白血病、例えば、限定はされないが、急性白血病、急性リンパ球性白血病、骨髄芽球、前骨髄球、骨髄単球性、単球性等の急性骨髄球性白血病、エリスロ白血病および骨髄異形成症候群またはその症状(貧血症、血小板減少、好中球減少症、二血球減少症または汎血球減少症等)、不応性貧血(RA)、環状鉄芽球を伴う不応性貧血(RARS)、芽球増加を伴う不応性貧血(RAEB)、移行期の芽球増加を伴う不応性貧血(RAEB−T)、前白血病、および慢性骨髄単球性白血病(CMML);
慢性白血病、例えば、限定はされないが、慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、慢性リンパ球性白血病、および毛様細胞性白血病;
真性赤血球増加症;
リンパ腫、例えば、限定はされないが、ホジキン病および非ホジキンスリンパ腫;
多発性骨髄腫、例えば、限定はされないが、くすぶり型多発性骨髄腫、非分泌性骨髄腫、骨硬化性骨髄腫、形質細胞性白血病、孤立性形質細胞腫、および髄外性形質細胞腫;
ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症;
意味未確定の単クローン性高γグロブリン血症;
良性の単クローン性高γグロブリン血症;
重鎖病;
骨および結合組織肉腫、例えば、限定はされないが、骨肉腫(bone sarcoma、osteosarcoma)、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性巨細胞腫、骨線維肉腫、脊索腫、骨膜性骨肉腫、軟部組織肉腫、血管肉腫(angiosarcoma、hemangiosarcoma)、線維肉腫、カポジ肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、リンパ管肉腫、転移性がん、神経鞘腫、横紋筋肉腫、および滑膜肉腫;
脳腫瘍、例えば、限定はされないが、神経膠腫、星状細胞腫、脳幹神経膠腫、上衣腫、乏突起膠腫、非神経膠腫瘍(nonglial tumor)、聴神経鞘腫、頭蓋咽頭腫、髄芽腫、髄膜腫、松果体腫、松果体芽腫、および原発性脳リンパ腫;
乳がん、例えば、限定はされないが、腺癌、小葉(小細胞)癌、腺管内癌、乳腺髄様がん、胸部粘液性がん、胸部管状腺がん、胸部乳頭がん、原発性癌、パジェット病、および炎症性乳がん;
副腎がん、例えば、限定はされないが、褐色細胞腫および副腎皮質癌;
甲状腺がん、例えば、限定はされないが、乳頭状または濾胞性甲状腺がん、甲状腺髄様がん、および組織非形成性甲状腺がん;
膵がん、例えば、限定はされないが、インスリノーマ、ガストリノーマ、グルカゴノーマ、ビポーマ、ソマトスタチン産生腫瘍、およびカルチノイドまたは島細胞腫瘍;
下垂体がん、例えば、これらに限定されるが、クッシング病、プロラクチン分泌腫瘍、先端巨大症、および尿崩症;
眼がん、例えば、限定はされないが、虹彩黒色腫、脈絡膜黒色腫、および毛様体黒色腫(cilliary body melanoma)等の眼メラノーマ、並びに網膜芽細胞腫;
腟がん、例えば、限定はされないが、扁平上皮癌、腺癌、およびメラノーマ;
外陰がん、例えば、限定はされないが、扁平上皮癌、メラノーマ、腺癌、基底細胞癌、肉腫、およびパジェット病;
子宮頸がん、例えば、限定はされないが、扁平上皮癌、および腺癌;
子宮がん、例えば、限定はされないが、子宮内膜癌および子宮肉腫;
卵巣がん、例えば、限定はされないが、上皮性卵巣癌、境界型腫瘍、胚細胞性腫瘍、および間質性腫瘍;
食道がん、例えば、限定はされないが、扁平上皮がん、腺癌、腺様嚢胞癌、粘表皮癌、腺扁平上皮癌、肉腫、メラノーマ、形質細胞腫、疣状癌、および燕麦細胞(小細胞)癌腫;
胃がん、例えば、限定はされないが、腺癌、菌状(fungating)(ポリープ状)、潰瘍性、表在拡大型、散在拡大性、悪性リンパ腫、脂肪肉腫、線維肉腫、および癌肉腫;
結腸がん;
直腸がん;
肝臓がん、例えば、限定はされないが、肝細胞癌および肝芽腫;
胆嚢がん、例えば、限定はされないが、腺癌;
胆管癌、例えば、限定はされないが、乳頭状(pappillary)、結節状、およびびまん性;
肺がん、例えば、限定はされないが、非小細胞肺がん、扁平上皮癌(類表皮癌)、腺癌、大細胞癌、および小細胞肺がん;
精巣がん、例えば、限定はされないが、胚腫瘍(germinal tumor)、セミノーマ、未分化、古典的(典型的)、精母細胞性、非セミノーマ、胎生期癌、奇形腫、および絨毛癌(卵黄嚢腫瘍);
前立腺がん、例えば、限定はされないが、腺癌、平滑筋肉腫、および横紋筋肉腫;
陰茎がん(penal cancer);
口腔がん、例えば、限定はされないが、扁平上皮癌;
基底がん(basal cancer);
唾液腺がん、例えば、限定はされないが、腺癌、粘表皮癌、および唾液腺がん;
咽頭がん、例えば、限定はされないが、扁平上皮がんおよび疣状;
皮膚がん、例えば、限定はされないが、基底細胞癌、扁平上皮癌および黒色腫、表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、悪性黒子黒色腫、および末端性黒子性黒色腫;
腎がん、例えば、限定はされないが、腎細胞がん、腺癌、
副腎腫、線維肉腫、および移行上皮がん(腎盂および/または尿管(uterer));
ウィルムス腫瘍;
膀胱がん、例えば、限定はされないが、移行上皮癌、扁平上皮がん、腺癌、および癌肉腫;および他のがん、例えば、限定はされないが、粘液肉腫、骨原性肉腫、内皮肉腫、リンパ管内皮肉腫、中皮腫、滑膜腫、血管芽細胞腫、上皮癌、嚢胞腺癌、気管支原性癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭状癌、および乳頭状腺癌。
Fishman et al., 1985, Medicine, 2d Ed., J.B. Lippincott Co., Philadelphia and Murphy et al., 1997, Informed Decisions: The Complete Book of Cancer Diagnosis, Treatment, and Recovery, Viking Penguin, Penguin Books U.S.A., Inc., United States of Americaを参照されたい。
【0241】
本発明の治療法は、人間医学および獣医学の分野において有用であるであることが理解されよう。従って、治療される個体は哺乳動物、好ましくはヒト、または他の動物であってもよい。獣医学用途について、個体には、限定はされないが、雌ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、およびヤギを含む家畜;イヌおよびネコ等のコンパニオン・アニマル; 外来のおよび/または動物園の動物;マウス、ラット、ウサギ、モルモット、およびハムスターを含む実験動物;並びにニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、およびガチョウ等の家禽が含まれる。
【0242】
別の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、急性骨髄性白血病、胸腺がん、脳がん、肺がん、扁平上皮がん、皮膚がん、眼のがん、網膜芽細胞腫、眼球内黒色腫、口腔がんおよび中咽頭がん、膀胱がん、胃(gastric、stomach)がん、膵がん、膀胱がん、乳がん、子宮頚部(cervical)がん、頭部がん、頚部(neck)がん、腎(renal、kidney)がん、肝がん、卵巣がん、前立腺がん、結腸直腸がん、食道がん、精巣がん、婦人科がん、甲状腺がん、CNS、PNS、エイズによるがん(例えばリンパ腫およびカポジ肉腫)またはウイルスにより誘導されたがん等のがんの治療に用いられる。いくつかの実施形態では、前記方法は、良性の皮膚過形成(例えば、乾癬)、再狭窄、または前立腺(例えば、良性の前立腺肥大(BPH))等の非癌性の過剰増殖性疾患の治療に関する。
【0243】
本発明はまた、哺乳動物における脈管形成または血管新生に関連する疾患を治療する方法に関し、該方法は前記哺乳動物に本発明の化合物の治療有効量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、前記方法は、腫瘍血管新生、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化、炎症性腸疾患等の慢性炎症性疾患、乾癬、湿疹、および強皮症等の皮膚疾患、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢性黄斑変性、血管腫、神経膠腫、メラノーマ、カポジ肉腫並びに卵巣がん、乳がん、肺がん、膵がん、前立腺がん、結腸がんおよび類表皮がんからなる群から選択される疾患を治療するためのものである。
【0244】
本発明の方法に従って、本発明の化合物で治療できる患者には、例えば、乾癬;再狭窄;アテローム性動脈硬化;BPH;乳腺の腺管組織における乳管癌、髄様癌、膠様癌、管状癌、および炎症性乳がん等の乳がん;卵巣がん、例えば、卵巣における腺癌および卵巣から腹腔に転移した腺癌等の上皮性卵巣腫瘍;子宮がん;子宮頸部(cervix)上皮における腺癌等の子宮頸がん(cervical cancer)、例えば扁平上皮癌および腺癌;骨に転移した腺癌または腺癌(adenocarinoma)から選択される前立腺がん等の前立腺がん;膵管の膵管組織および腺癌における類上皮癌等の膵がん;膀胱における移行上皮癌、尿路上皮癌(移行上皮癌)、膀胱、扁平上皮癌、腺癌、および小細胞がんの一面を覆う尿路上皮細胞における腫瘍等の膀胱がん;急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、毛様細胞性白血病、骨髄形成異常、骨髄増殖性疾患、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肥満細胞症、慢性リンパ球性白血病(CLL)、多発性骨髄腫(MM)、および骨髄異形成症候群(MDS)等の白血病;骨がん;扁平上皮癌、腺癌、および未分化大細胞癌、および小細胞肺がんに分類される非小細胞肺がん(NSCLC)等の肺がん;扁平上皮癌に発達することがある皮膚状態である、基底細胞癌、メラノーマ、扁平上皮癌および光線性角化症等の皮膚がん;眼の網膜芽細胞腫;皮膚または眼内(眼)のメラノーマ;原発性肝がん(肝臓で発生するがん);腎がん;乳頭状、濾胞状、髄様および未分化等の甲状腺がん;びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、B細胞免疫芽球性リンパ腫および小型非切れ込み核細胞性リンパ腫等のエイズによるリンパ腫;カポジ肉腫;ウイルスにより誘導されたがん、例えば、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、および肝細胞癌;ヒトリンパ球向性ウイルスI型(HTLV−I)および成人T細胞白血病/リンパ腫;並びにヒトパピローマウイルス(HPV)および子宮頸がん;神経膠腫(星状細胞腫、未分化星状細胞腫、または多形神経膠芽腫)、乏突起膠腫、上衣腫、髄膜腫、リンパ腫、シュワン細胞腫、および髄芽細胞腫を含む原発性脳腫瘍等の中枢神経系の癌(CNS);聴神経腫および悪性末梢神経鞘腫(MPNST)等の末梢神経系(PNS)のがん、例えば、神経線維腫およびシュワン細胞腫、悪性線維性細胞腫、悪性線維性組織球腫、悪性髄膜腫、悪性中皮腫、および悪性ミュラー管混合腫瘍;下咽頭がん、喉頭がん、鼻咽腔癌、および中咽頭がん等の口腔および中咽頭のがん;リンパ腫、胃間質性腫瘍(gastric stromal tumor)、およびカルチノイド腫瘍等の胃がん;セミノーマおよび非セミノーマを含む胚細胞性腫瘍(GCT)、並びにライディッヒ細胞腫およびセルトリ細胞腫を含む性腺間質腫瘍等の精巣がん;腺腫腫、胸腺癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫カルチノイドまたはカルチノイド腫瘍等の胸腺がん;直腸がん;並びに結腸がんを患っていると診断された患者が含まれる。
【0245】
本発明はまた、哺乳動物における糖尿病を治療する方法に関し、該方法は、前記哺乳動物に本発明の化合物の治療有効量を投与することを含む。
【0246】
さらに、本明細書に記載の化合物は、ざ瘡を治療するために使用してもよい。
【0247】
さらに、本明細書に記載の化合物は、アテローム性動脈硬化を含む動脈硬化症の治療に用いてもよい。動脈硬化症とは、あらゆる中血管または大動脈の硬化を記述する一般名である。アテローム性動脈硬化症とは、特に粥状斑を原因とする動脈の硬化である。
【0248】
さらに、本明細書に記載の化合物は、糸球体腎炎の治療に用いてもよい。糸球体腎炎は、糸球体の炎症によって特徴づけられる原発性または続発性の自己免疫性腎疾患である。糸球体腎炎は無症状であるか、または血尿および/もしくは蛋白尿を呈する場合がある。多くのタイプが存在することが認められており、急性、亜急性または慢性の糸球体腎炎に分類される。感染(病原性の細菌、ウイルスまたは寄生虫)、自己免疫によって、または腫瘍に随伴して引き起こされる。
【0249】
さらに、本明細書に記載の化合物は、滑液包炎、狼瘡、急性播種性脳脊髄炎(ADEM)、アジソン病、抗リン脂質抗体症候群(APS)、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、セリアック病、クローン病、真性糖尿病(I型)、グッドパスチャー症候群、グレーブス病、ギラン・バレー症候群(GBS)、橋本病、炎症性腸疾患、エリテマトーデス、重症筋無力症、眼球クローヌス・ミオクローヌス症候群(OMS)、視神経炎、オード甲状腺炎、関節炎(ord's thyroiditiSjOstheoarthritis)、ブドウ膜網膜炎、天疱瘡、多発性関節炎、原発性胆汁性肝硬変、ライター症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎、温式自己免疫性溶血性貧血、ウェゲナー肉芽腫症、全身性脱毛症、シャーガス病、慢性疲労症候群、自律神経障害、子宮内膜症、化膿性汗腺炎、間質性膀胱炎、神経性筋強直症、サルコイドーシス、強皮症、潰瘍性大腸炎、白斑、外陰部痛、虫垂炎、動脈炎、関節炎、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、子宮頚管炎、胆管炎、胆嚢炎、絨毛羊膜炎、大腸炎、結膜炎、膀胱炎、涙腺炎、皮膚筋炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、全腸炎、上顆炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、歯肉炎、肝炎、汗腺炎、回腸炎、虹彩炎、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎、心筋炎、筋炎、腎炎、臍炎、卵巣炎、睾丸炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心外膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、間質性肺炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、ブドウ膜炎、膣炎、脈管炎、または外陰部炎の治療に用いてもよい。
【0250】
本発明はまた、哺乳動物における心血管疾患を治療する方法に関し、該方法は、前記哺乳動物に本発明の化合物の治療有効量を投与することを含む。心血管病態の例としては、限定はされないが、アテローム性動脈硬化、再狭窄、血管閉塞および頚動脈閉塞性疾患が挙げられる。
【0251】
別の態様では、本発明は白血球の機能を障害する、または破骨細胞の機能を障害する方法を提供する。前記方法は、白血球または破骨細胞を機能障害を引き起こす量の本発明の化合物と接触させることを含む。
【0252】
本発明の別の態様では、主題の化合物または医薬組成物のうちの一つまたは複数を対象の眼に投与することによって、眼疾患を治療するための方法が提供される。
【0253】
本発明はさらに、キナーゼを、該キナーゼの活性を調節するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、キナーゼ活性を調節する方法を提供する。調節はキナーゼ活性の阻害であっても活性化であってもよい。いくつかの実施形態では、本発明は、キナーゼを、該キナーゼの活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、キナーゼ活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、溶液を、該溶液中のキナーゼの活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、該溶液中でキナーゼ活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、細胞を、該細胞におけるキナーゼの活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、該細胞におけるキナーゼ活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、組織を、該組織におけるキナーゼの活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、該組織におけるキナーゼ活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、生物体を、該生物体におけるキナーゼの活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、該生物体におけるキナーゼ活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、動物を、該動物におけるキナーゼの活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、該動物におけるキナーゼ活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、哺乳動物を、該哺乳動物におけるキナーゼの活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、該哺乳動物におけるキナーゼ活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、ヒトを、該ヒトにおけるキナーゼの活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、該ヒトにおけるキナーゼ活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、キナーゼを本発明の化合物と接触させた後のキナーゼ活性の%は、該接触ステップを行わない場合のキナーゼ活性の1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、または99%未満である。
【0254】
いくつかの実施形態では、前記キナーゼはプロテインキナーゼ(pretein kinase)であり、より具体的には、非受容体型または受容体型チロシンプロテインキナーゼである。いくつかの実施形態では、前記キナーゼは、C−met(仮にあれば変異体も含む);AbI、VEGFR、エフリン受容体B4(EphB4);TEK受容体型チロシンキナーゼ(ΗE2);FMS関連チロシンキナーゼ3(FLT−3);血小板由来増殖因子受容体(PDGFR);RET;ATM;ATR;hSmg−1;Hck;Src;上皮増殖因子受容体(EGFR);KIT;インスリン(Inulsin)受容体(IR)およびIGFRからなる群から選択される。
【0255】
本発明はさらに、c−metキナーゼを、該c−metキナーゼの活性を調節するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、c−metキナーゼ活性を調節する方法を提供する。調節はc−metキナーゼ活性の阻害であっても活性化であってもよい。いくつかの実施形態では、本発明は、c−metキナーゼを、該c−metキナーゼの活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、c−metキナーゼ活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明はc−metキナーゼ活性を阻害する方法を提供する。そのような阻害は、溶液中で、一つもしくは複数のc−metキナーゼを発現している細胞中で、一つもしくは複数のc−metキナーゼを発現している細胞を含む組織中で、または一つもしくは複数のc−metキナーゼを発現している生物体中で、行うことができる。いくつかの実施形態では、本発明は、動物(ヒト等の哺乳動物も含む)を、該動物におけるc−metキナーゼの活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、該動物におけるc−metキナーゼ活性を阻害する方法を提供する。
【0256】
併用療法
本発明はまた、併用療法のための方法を提供し、該方法では、他の経路、または同じ経路の他の成分、または重複している標的酵素のセットを調節することが知られている薬剤が本発明の化合物と併せて使用される。一つの態様では、そのような治療は、限定はされないが、主題の化合物と化学療法剤、抗体医薬、および放射線療法の組み合わせを含み、相乗的または相加的な治療効果を提供する。
【0257】
自己免疫疾患の治療を目的として、主題の化合物または医薬組成物は、一般処方薬、例えば、限定はされないが、Enbrel(登録商標)、Remicade(登録商標)、Humira(登録商標)、Avonex(登録商標)、およびRebif(登録商標)等と併せて使用することができる。呼吸器疾患の治療を目的として、主題の化合物または医薬組成物は、一般処方薬、例えば、限定はされないが、Xolair(登録商標)、Advair(登録商標)、Singulair(登録商標)、およびSpiriva(登録商標)等と併せて投与することができる。
【0258】
本発明の化合物は、脳脊髄炎、喘息、および本明細書に記載されるその他の疾患等の炎症性疾患の症状を軽減するのに作用する他の薬剤と併せて製剤化または投与されてもよい。これらの薬剤には、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)、例えばアセチルサリチル酸;イブプロフェン;ナプロキセン;インドメタシン;ナブメトン;トルメチン等が含まれる。コルチコステロイドは、炎症を緩和し、免疫系の活性を抑制するのに用いられる。このタイプの最も一般的な処方薬はプレドニゾンである。また、クロロキン(Aralen)またはヒドロキシクロロキン(Plaquenil)は、狼瘡を患う一部の個体において非常に有用である場合がある。クロロキンおよびヒドロキシクロロキンは、狼瘡の皮膚および関節症状に対して最も頻繁に処方される。アザチオプリン(Imuran)およびシクロホスファミド(Cytoxan)は、炎症を抑制し、免疫系を抑制する傾向がある。他の薬剤、例えばメトトレキサートおよびシクロスポリンは、狼瘡の症状を制御するのに用いられる。抗凝固剤は、血液が急速に凝固するのを防ぐために使用される。抗凝固剤は、血小板が固着するのを防ぐ非常に低用量のアスピリンから、ヘパリン/クマジンまでと様々である。
【0259】
別の一態様では、本発明はまた、ある量の抗がん剤(例えば化学療法剤)と一緒にある量の本発明の化合物を含む、哺乳動物における異常な細胞増殖を阻害するための医薬組成物に関する。現在では多くの化学療法剤が該技術分野において周知であり、本発明の化合物と併せて使用することができる。
【0260】
いくつかの実施形態では、化学療法剤は、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、挿入抗菌剤、増殖因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調節物質、抗ホルモン、血管新生阻害剤、および抗アンドロゲンからなる群から選択される。非制限的な例としては、化学療法剤、細胞毒、および非ペプチド小分子、例えば、Gleevec(メシル酸イマチニブ)、Velcade(ボルテゾミブ)、Iressa(ゲフィチニブ)、Sprycel(ダサチニブ)、およびアドリアマイシン等、並びに多くの化学療法剤が挙げられる。化学療法剤の非制限的な例としては、チオテパおよびシクロホスファミド(cyclosphosphamide)(CYTOXAN(商標))等のアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファン等のスルホン酸アルキル;ベンゾドーパ、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)、およびウレドーパ(uredopa)等のアジリジン;エチレンイミンおよびメチルアメラミン(methylamelamine)、例えば、アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド(trietylenephosphoramide)、トリエチレンチオホスホラミド(triethylenethiophosphaoramide)およびトリメチロールオメラミン(trimethylolomelamine);クロラムブシル、クロルナファジン、コロホスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロルエタミンオキシドヒドロクロリド(mechlorethamine oxide hydrochloride)、メルファラン、ノベムビシン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード等のナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン等のニトロソ尿素(nitrosurea);アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリチアマイシン、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン、カルジノフィリン、Casodex(商標)、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、pκ)タフィロマイシン(pκ)tfiromycin)、ピューロマイシン、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン等の抗菌剤;メトトレキサートおよび5−フルオロウラシル(5−FU)等の拮抗剤;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート等の葉酸類似体;フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン等のプリン類似体;アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン等のアンドロゲン等のピリミジン類似体;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン等の抗副腎剤(anti-adrenal);フォリン酸(frolinic acid)等の葉酸補充薬;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド(aldophosphamide glycoside);アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジクオン;エルフォミチン(elfomithine);エリプチニウムアセタート;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK.R(商標);ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキ
サン、例えばパクリタキセル(TAXOL(商標)、ブリストル・マイヤーズスクイブ社、ニュージャージー州プリンストン)およびドセタキセル(TAXOTERE(商標)、ローヌ・プーラン・ローラー社、フランス、アントニー);レチノイン酸;エスペラミシン;カペシタビン;並びに上記のいずれかの薬剤的に許容できる塩、酸または誘導体が挙げられる。また、適切な化学療法細胞調節剤として挙げられるものは、腫瘍に対するホルモン作用を制御または阻害するのに作用する抗エストロゲン等の抗ホルモン剤であり、例えば、タモキシフェン(Nolvadex(商標))、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害4(5)−イミダゾール、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、およびトレミフェン(Fareston);並びにフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド(Casodex)、ロイプロリド、およびゴセレリン(Zoladex)等の抗アンドロゲン;クロラムブシル;ゲムシタビン;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチンおよびカルボプラチン等の白金類似体;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロン酸;カンプトテシン−11(CPT−11);トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO)、17α−エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロール、テストステロン、プレドニゾン、フルオキシメステロン、酢酸メゲストロール、メチルプレドニゾロン、メチル−テストステロン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、クロロトリアニセン、ヒドロキシプロゲステロン、アミノグルテチミド、酢酸メドロキシプロゲステロン、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、EGFR阻害剤、Pan−Her阻害剤、VEGF阻害剤、例えば、アバスチン等の抗VEGF抗体、並びにZD6474およびSU6668等の小分子、バタラニブ、BAY−43−9006、SU11248、CP−547632、並びにCEP−7055等が挙げられる。抗Her2抗体(ジェネンテック社のハーセプチン等)を利用してもよい。適切なEGFR阻害剤として、ゲフィチニブ、エルロチニブ、およびセツキシマブが挙げられる。Pan−Her阻害剤として、カネルチニブ、EKB−569、およびGW−572016が挙げられる。さらなる適切な抗癌剤としては、限定はされないが、Src阻害剤、MEK−1キナーゼ阻害剤、MAPKキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、およびイマチニブ等のPDGF阻害剤が挙げられる。固形腫瘍への血流を妨げることにより、栄養を欠乏させてがん細胞を静止状態にする抗血管新生剤および抗血管剤(antivascular agent)もまた含まれる。また、アンドロゲン依存性癌を非増殖性にもする性腺摘除を利用してもよい。IGF1R阻害剤、非受容体型および受容体型チロシンキナーゼの阻害剤、並びにインテグリンシグナル伝達の阻害剤もまた含まれる。さらなる抗癌剤としては、微小管安定化剤7−O−メチルチオメチルパクリタキセル(米国特許第5,646,176に開示)、4−デスアセチル−4−メチルカルボネートパクリタキセル、3’−tert−ブチル−3’−N−tert−ブチルオキシカルボニル−4−デスアセチル−3’−デフェニル−3’−N−デベンゾイル−4−O−メトキシカルボニル−パクリタキセル(2000年11月14日に出願された米国特許出願番号第09/712,352号に開示)、C−4メチルカーボネートパクリタキセル、エポシロンA、エポシロンB、エポシロンC、エポシロンD、デスオキシエポシロンA、デスオキシエポシロンB、[1S-[1R*,3R*(E),7R*,10S*,11R*,12R*,16S*]]−7−11−ジヒドロキシ−8,8,10,12,16−ペンタメチル−3−[1−メチル−2−(2−メチル−4−チアゾリル)エテニル]−4−アザ−17オキサビシクロ[14.1.0]ヘプタデカン−5,9−ジオン(WO99/02514に開示)、[1S-[1R*,3R* (E) ,7R*,10S*,11R*,12R*,16S*]]−3−[2−[2−(アミノメチル)−4−チアゾリル]−1−メチルエテニル]−7,11−ジヒドロキシ−8,8,10,12,16−ペンタメチル−4−17−ジオキサビシクロ[14.1.0]−ヘプタデカン−5,−9−ジオン(米国特許第6,262,094号に開示)およびその誘導体;並びに微小管崩壊剤が挙げられる。CDK阻害剤
、抗増殖性細胞周期阻害剤、エピドフィロトキシン(epidophyllotoxin);抗悪性腫瘍性酵素;生物学的応答調節物質;成長抑制物質;抗ホルモン治療薬;ロイコボリン;テガフール;および造血成長因子もまた適切である。
【0261】
さらなる細胞毒としては、ヘキサメチルメラミン、エダトレキサート(idatrexate)、L−アスパラギナーゼ、カンプトテシン、トポテカン、ピリドベンゾインドール誘導体、インターフェロン、およびインターロイキンが含まれる。所望の場合、本発明の化合物または医薬組成物は、Herceptin(登録商標)、Avastin(登録商標)、Erbitux(登録商標)、Rituxan(登録商標)、Taxol(登録商標)、Arimidex(登録商標)、Taxotere(登録商標)、およびVelcade(登録商標)等の一般的に処方される抗がん剤と併用することができる。
【0262】
本発明はさらに、異常な細胞増殖の阻害または哺乳動物における過剰増殖性疾患の治療の際に、放射線治療と併せて、本化合物または医薬組成物を使用するための方法に関する。放射線治療を施行するための技術は該技術分野において周知であり、これらの技術は本明細書に記載の併用療法で用いることができる。本併用療法における本発明の化合物の投与は、本明細書に記載の通りに決定することができる。
【0263】
放射線療法は、限定はされないが、体外照射療法、体内照射療法、組織内照射、定位放射線外科療法、全身放射線療法、放射線療法および永続的または一次的な間質放射線治療を含むいくつかの方法のうちの1つを通じて、または組み合せた方法を通じて、施行することができる。「近接照射療法」という用語は、本明細書で使用される場合、腫瘍または他の増殖性組織疾患部位に、またはその近傍に、体内挿入され空間的に閉じ込められた放射性物質によってもたらされる放射線治療を指す。前記用語には、限定はされないが、放射性同位元素(例えばAt−211、1−131、1−125、Y−90、Re−186、Re−188、Sm−153、Bi−212、P−32、およびLuの放射性同位元素)に対する曝露を含むことが意図されている。本発明の細胞調節剤として使用に適切な放射線源には、固体および液体の両方が含まれる。非限定例として、前記放射線源は、1−125、1−131、Yb−169、固体の線源としてIr−192、固体の線源として1−125、または光子、β粒子、γ線照射、もしくは他の治療用放射線を放射する他の放射性核種等の放射性核種であり得る。前記放射性物質はまた、放射性核種の任意の5溶液、例えば、1−125または1−131の溶液から作られている液体であり得る。あるいは、放射性液体はAu−198、Y−90等の固体の放射性核種の小粒子を含む適切な液体のスラリーを用いて生成することができる。さらに、前記放射性核種はゲル状または放射性ミクロスフェア状にすることができる。
【0264】
いかなる理論にも制限されることなく、本発明の化合物は、異常細胞の死滅および/または成長の阻害を目的として、放射線を用いた治療に対して該細胞をより感受性にすることができる。従って、本発明はさらに、哺乳動物における異常細胞を、放射線を用いた治療に対して感作するための方法に関し、該方法は、該哺乳動物に対し、放射線を用いた治療に対して異常細胞を感作するのに有効な、ある量の本発明の化合物を投与することを含む。
【0265】
本発明の化合物または医薬組成物は、抗血管新生剤、シグナル伝達阻害剤、および抗増殖剤から選択される、ある量の一つまたは複数の物質と併用することができる。
【0266】
MMP−2(マトリックスメタロプロテアーゼ2(matrix-metalloprotienase 2))阻害剤、MMP−9(マトリックスメタロプロテアーゼ9(matrix- metalloprotienase 9))阻害剤、およびCOX−H(シクロオキシゲナーゼ11)阻害剤等の抗血管新生剤が、本発明の化合物及び本明細書に記載の医薬組成物と併用することができる。有用なCOX−II阻害剤の例としては、CELEBREX(商標)(アレコキシブ(alecoxib))、バルデコキシブ、およびロフェコキシブが挙げられる。有用なマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤の例は、WO96/33172(1996年10月24日に公開)、WO96/27583(1996年3月7日に公開)、欧州特許出願番号第97304971.1号(1997年7月8日に出願)、欧州特許出願番号第99308617.2号(1999年10月29日に出願)、WO98/07697(1998年2月26日に公開)、WO98/03516(1998年1月29日に公開)、WO98/34918(1998年8月13日に公開)、WO98/34915(1998年8月13日に公開)、WO98/33768(1998年8月6日に公開)、WO98/30566(1998年7月16日に公開)、欧州特許公開第606,046号(1994年7月13日に公開)、欧州特許公開第931、788号(1999年7月28日に公開)、WO90/05719(1990年5月31日に公開)、WO99/52910(1999年10月21日に公開)、WO99/52889(1999年10月21日に公開)、WO99/29667(1999年6月17日に公開)、PCT国際出願番号第PCT/IB98/01113号(1998年7月21日に出願)、欧州特許出願番号第99302232.1号(1999年3月25日に出願)、英国特許出願番号第9912961.1号(1999年6月3日に出願)、米国仮出願番号第60/148,464号(1999年8月12日に出願)、米国特許第5,863,949号(1999年1月26日に発行)、米国特許第5,861,510号(1999年1月19日に発行)、および欧州特許公開第780,386号(1997年6月25日に公開)に記載され、これら全てはその全文が参照により本明細書に組み込まれたものとする。好ましいMMP−2およびMMP−9阻害剤は、MMP−Iを阻害する活性がほとんどまたは全くない阻害剤である。さらに好ましいのは、その他のマトリックスメタロプロテアーゼ(すなわち、MAP−1、MMP−3、MMP−4、MMP−5、MMP−6、MMP−7、MMP−8、MMP−10、MMP−11、MMP−12、およびMMP−13)と比べて、MMP−2および/またはAMP−9を選択的に阻害する阻害剤である。本発明において有用なMMP阻害剤のいくつかの具体例は、AG−3340、RO32−3555、およびRS13−0830である。
【0267】
本発明はまた、哺乳動物における心血管疾患を治療するための方法および医薬組成物に関し、該医薬組成物は、ある量の本発明の化合物、または同位体で標識されたその誘導体、および心血管疾患の治療に有用なある量の一つまたは複数の治療薬を含む。
【0268】
心血管疾患適用における使用の例は、抗血栓剤、例えば、プロスタサイクリンおよびサリチル酸塩、血栓溶解剤、例えば、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、組織プラスミノーゲン活性化物質(TPA)およびアニソ化プラスミノーゲンストレプトキナーゼ活性化複合体(APSAC)、抗血小板剤、例えば、アセチル−サリチル酸(ASA)およびクロピドロゲル(clopidrogel)、血管拡張剤、例えば、硝酸塩、カルシウムチャネル遮断剤、抗増殖剤、例えば、コルヒチンおよびアルキル化剤、挿入剤、インターロイキン、トランスフォーミング増殖因子β(transformation growth factor-beta)および血小板由来増殖因子の同類物質(congener)等の増殖調節因子、増殖因子に対するモノクローナル抗体、抗炎症剤、ステロイド系および非ステロイド系の両方、並びに血管緊張、機能、動脈硬化症、および処置後の血管または臓器損傷に対する治癒反応を調節することができる他の薬剤である。抗生物質も、併用において、または本発明により含まれるコーティング中に含まれ得る。さらに、コーティングは、血管壁内での局所的な治療薬送達を達成するのに用いることができる。前記活性薬剤が膨潤性ポリマー中に取り込まれていることにより、該活性薬剤はポリマーが腫脹したときに放出されるだろう。
【0269】
併用療法に有用な治療薬の他の例としては、限定はされないが、上記の薬剤、放射線治療、ホルモン拮抗剤、ホルモンおよびそれらの放出因子、甲状腺および抗甲状腺薬、エストロゲンおよびプロゲスチン、アンドロゲン、副腎皮質刺激ホルモン;副腎皮質ステロイドおよびそれらの合成類似化合物;副腎皮質ホルモンの合成および作用の阻害剤、インスリン、経口血糖降下剤、並びに膵内分泌部の薬理(pharmacology)、石灰化および骨代謝回転に作用する薬剤:カルシウム、リン酸、副甲状腺ホルモン、ビタミンD、カルシトニン、水溶性ビタミン、ビタミンB群、アスコルビン酸、脂溶性ビタミン、ビタミンA、ビタミンK、およびビタミンE等のビタミン、増殖因子、サイトカイン、ケモカイン、ムスカリン受容体の作動薬および拮抗薬;抗コリンエステラーゼ剤;神経筋接合部および/または自律神経節で作用する薬剤;カテコールアミン、交感神経刺激薬、およびアドレナリン受容体作動薬または拮抗薬;並びに5−ヒドロキシトリプタミン(5−HT、セロトニン)受容体作動薬および拮抗薬が挙げられる。
【0270】
治療薬は疼痛および炎症に対する薬剤も含むことができ、例えば、ヒスタミンおよびヒスタミン拮抗薬、ブラジキニンおよびブラジキニン拮抗薬、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)、膜リン脂質の選択的加水分解の産物が生体内変換することよって生成された脂質性物質(lipid substance)、エイコサノイド、プロスタグランジン、トロンボキサン、ロイコトリエン、アスピリン、非ステロイド抗炎症剤、鎮痛解熱剤、プロスタグランジンおよびトロンボキサンの合成を阻害する薬剤、誘導型シクロオキシゲナーゼの選択的阻害剤、誘導型シクロオキシゲナーゼ−2の選択的阻害剤、オータコイド、パラクリンホルモン、ソマトスタチン、ガストリン、体液性および細胞性免疫応答に関わる相互作用を仲介するサイトカイン、脂質由来オータコイド、エイコサノイド、β−アドレナリン作動薬、イプラトロピウム、糖質コルチコイド、メチルキサンチン、ナトリウムチャネル遮断薬、オピオイド受容体作動薬、カルシウムチャネル遮断薬、膜安定化薬並びにロイコトリエン阻害剤等である。
【0271】
本明細書で企図されるさらなる治療薬には、利尿薬、バソプレシン、腎臓による水質保全に影響する薬剤、レンニン、アンジオテンシン、心筋虚血の治療において有用な薬剤、降圧薬、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、β−アドレナリン受容体拮抗薬、高コレステロール血症の治療用の薬剤、および異脂肪血症の治療用の薬剤が含まれる。
【0272】
他に企図される治療薬には、胃液酸度の制御に使用される薬剤、消化性潰瘍の治療用の薬剤、胃食道逆流性疾患の治療用の薬剤、消化管運動機能改善薬、制吐剤、過敏性腸症候で用いられる薬剤、下痢に対して用いられる薬剤、便秘症に対して用いられる薬剤、炎症性腸疾患に対して用いられる薬剤、胆道疾患に対して用いられる薬剤、膵疾患に対して用いられる薬剤が含まれる。原虫感染症を治療するために用いられる治療薬、マラリア、アメーバ症、ジアルジア症、トリコモナス症、トリパノソーマ症、および/もしくはレーシュマニア症を治療するために用いられる薬剤、並びに/または蠕虫病の化学療法において用いられる薬剤。他の治療薬には、抗菌剤、スルホンアミド、トリメトプリムスルファメトキサゾールキノロン、および尿路感染症に対する薬剤、ペニシリン、セファロスポリン等、β−ラクタム抗菌剤、アミノグリコシドを含む薬剤、タンパク質合成阻害剤、結核、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス病、およびハンセン病の化学療法において用いられる薬剤、抗真菌剤、非レトロウイルス薬剤(nonretroviral agent)および抗レトロウイルス剤を含む抗ウイルス剤が含まれる。
【0273】
主題の化合物と組み合わせることができる抗体医薬の例としては、限定はされないが、抗受容体型チロシンキナーゼ抗体(セツキシマブ、パニツムマブ、トラスツズマブ)、抗CD20抗体(リツキシマブ、トシツモマブ)、およびアレムツズマブ、ベバシズマブ、およびゲムツズマブ等の他の抗体が挙げられる。
【0274】
さらに、免疫調節剤、免疫抑制剤、寛容原、および免疫賦活剤等の、免疫調節のために用いられる治療薬が、本明細書の方法に基づいて企図されている。さらに、血液および造血臓器に対し作用する治療薬、造血剤、増殖因子、ミネラル、およびビタミン、抗凝固剤、血栓溶解剤、並びに抗血小板剤。
【0275】
主題の化合物と組み合わせることができるさらなる治療薬は、Goodman and Gilman's "The Pharmacological Basis of Therapeutics" Tenth Edition edited by Hardman, Limbird and Gilman or the Physician's Desk Referenceに見出せる場合があり、この両方はその全文が参照により本明細書に組み込まれたものとする。
【0276】
本明細書に記載の化合物は、治療される状態に応じて、本明細書で開示される薬剤または他の適切な薬剤と併用することができる。従って、一部の実施形態では、本発明の化合物は、上記のように、他の薬剤と同時投与されるだろう。併用療法で用いられる場合、本明細書に記載の化合物は、第二の薬剤と同時に、または別々に投与してもよい。併用におけるこの投与には、前記2つの薬剤の同じ剤形での同時投与、別々の剤形での同時投与、および別々の投与が含まれ得る。つまり、本明細書に記載の化合物および上記のいずれかの薬剤は、同じ剤形に一緒に製剤化し同時に投与することができる。あるいは、本発明の化合物および上記のいずれかの薬剤は、両方の薬剤が別々の製剤で存在している場合で、同時に投与することができる。あるいは、本発明の化合物を投与した直後に上記のいずれかの薬剤を投与することができ、逆もまた可能である。別投与プロトコールにおいて、本発明の化合物および上記のいずれかの薬剤は、数分間、数時間、または数日の時間差で投与してもよい。
【0277】
本発明による方法は、c−metキナーゼ選択的阻害剤を、阻害剤の活性を強化する、または治療の際にその活性または使用を贈る(compliment)、一つまたは複数の他の薬剤と共に投与することを含んでもよい。そのようなさらなる因子および/または薬剤は、c−metキナーゼ選択的阻害剤と共に投与された場合に、増幅された、または相乗的でさえある効果を生みだす場合があり、あるいは、副作用を最小にする場合もある。
【0278】
一実施形態では、本発明の方法は、本発明のc−metキナーゼ選択的阻害剤を含む製剤を、該c−metキナーゼ阻害剤の投与前、投与中、投与後の特定のサイトカイン、リンホカイン、他の造血因子、血栓溶解因子もしくは抗血栓因子、または抗炎症剤と共に、投与することを含んでもよい。当業者は、特定のサイトカイン、リンホカイン、造血因子、抗血栓因子の血栓溶解剤、および/または抗炎症剤が、治療の際にc−metキナーゼ阻害剤の活性または使用を強化または贈る(compliment)かどうかを容易に確認することができる。
【0279】
より具体的に、且つ限定することなく、本発明の方法は、c−metキナーゼ選択的阻害剤を、TNF、IL−1、IL−2、IL−3、IL4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、IL−14、IL−15、IL−16、IL−17、IL−18、IFN、G−CSF、Meg−CSF、GM−CSF、トロンボポエチン、幹細胞因子、およびエリスロポエチンのうちの一つまたは複数と一緒に投与することを含んでもよい。本発明による組成物は、他の既知の、Ang−2、Ang4、およびAng−Y等のアンジオポエチン、骨形態形成タンパク質−1、骨形態形成タンパク質−2、骨形態形成タンパク質−3、骨形態形成タンパク質−4、骨形態形成タンパク質−5、骨形態形成タンパク質−6、骨形態形成タンパク質−7、骨形態形成タンパク質−8、骨形態形成タンパク質−9、骨形態形成タンパク質−10、骨形態形成タンパク質−11、骨形態形成タンパク質−12、骨形態形成タンパク質−13、骨形態形成タンパク質−14、骨形態形成タンパク質−15、骨形態形成タンパク質受容体IA、骨形態形成タンパク質受容体IB、脳由来神経栄養因子、毛様体神経栄養因子(ciliary neutrophic factor)、毛様体神経栄養因子受容体a、サイトカイン誘導性好中球走化因子1、サイトカイン誘導性好中球走化因子2α、サイトカイン誘導性好中球走化因子2β、β内皮細胞増殖因子、エンドセリン1、上皮増殖因子、上皮由来の好中球誘引物質、線維芽細胞増殖因子4、線維芽細胞増殖因子5、線維芽細胞増殖因子6、線維芽細胞増殖因子7、線維芽細胞増殖因子8、線維芽細胞増殖因子8b、線維芽細胞増殖因子8c、線維芽細胞増殖因子9、線維芽細胞増殖因子10、酸性線維芽細胞増殖因子、塩基性線維芽細胞増殖因子、グリア細胞由来神経栄養因子受容体a1、グリア細胞由来神経栄養因子受容体a2、増殖関連タンパク質、増殖関連タンパク質a、増殖関連タンパク質.β.、増殖関連タンパク質.γ.、へパリン結合性上皮増殖因子、肝細胞増殖因子、肝細胞増殖因子受容体、インスリン様増殖因子I、インスリン様増殖因子受容体、インスリン様増殖因子II、インスリン様増殖因子結合タンパク質、ケラチノサイト増殖因子、白血病抑制因子、白血病抑制因子受容体α、神経成長因子、神経成長因子受容体、ニューロトロフィン−3、ニューロトロフィン(neurptrophin)−4、胎盤成長因子、胎盤成長因子2、血小板由来内皮細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、血小板由来増殖因子A鎖、血小板由来増殖因子AA、血小板由来増殖因子AB、血小板由来増殖因子B鎖、血小板由来増殖因子BB、血小板由来増殖因子受容体a、血小板由来増殖因子受容体β、プレB細胞成長刺激因子、幹細胞因子、幹細胞因子受容体、トランスフォーミング増殖因子α、トランスフォーミング増殖因子β、トランスフォーミング増殖因子β1、トランスフォーミング増殖因子β1.2、トランスフォーミング増殖因子β2、トランスフォーミング増殖因子β3、トランスフォーミング増殖因子β5、潜在型トランスフォーミング増殖因子β1、トランスフォーミング増殖因子β結合タンパク質I、トランスフォーミング増殖因子β結合タンパク質II、トランスフォーミング増殖因子β結合タンパク質III、腫瘍壊死因子受容体I型、腫瘍壊死因子受容体II型、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体、およびキメラタンパク質等の増殖因子、並びにその生物学的または免疫学的に活性な断片を含んでもよい。
【0280】
本明細書に記載の以下の一般手順は、本発明の化合物を生成し使用する手法および方法を提供し、限定ではなく説明のためのものである。本発明の目的を達成し、促進するために、提供された手順のさらなる変更およびさらなる新たな方法が考案されてもよい。従って、本明細書によって規定されたような本発明の精神および範囲に含まれる他の実施形態があってよいことは理解されるべきである。
【0281】
本発明の代表的な化合物には、上記表1に記載されたものおよびその薬剤的に許容できる塩が含まれる。本発明には、実施例中および明細書中の他の場所で論じられる中間体化合物並びにそれらの塩も含まれる。本発明はそれらに限定されると解釈されるべきではない。
【0282】
本発明の組成物を調製するための一般的方法
本発明の化合物は以下の方法によって調製することができる。特に明記しない限り、可変部(variable)(例えばCy、R、L、L、X、およびCy)は、下記式で用いられる場合、式(I)に関して上記で定義したこれらの基を表わしているものと理解されたい。
【0283】
スキーム1:本スキームは、式(IA)の化合物の調製法を提供し、ここで、Lは−CR−であり、XはCRまたはNであり、Cy、R、およびCy等のその他の可変部(variable)は、式(I)に関して上記で定義したものと同じである。
スキーム1
【0284】
【化30】
【0285】
Halがハロゲンを表わし、Rが式(I)に関して上に記載されたものと同じである式(1)の化合物は、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム等の適切な塩基の存在下で、式Cy−L−NHの化合物とカップリングすることができ、Lが−CR−である式(2)の化合物が得られる。式(2)の化合物はその後、鉄等の金属、または塩化第一スズ等の金属ハロゲン化物および酸(酢酸、塩酸または塩化アンモニウム等)で還元することにより、式(3)の化合物に変換することができる。式(3)の化合物はその後、亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸アルカリ金属を酢酸または塩酸等の酸と反応させることによってin situで生成される亜硝酸を用いることで、閉環して、XがNである式(4)の化合物を形成することができる。式(3)の化合物は、RがHまたはC〜Cアルキル基であるRCOOHの存在下で、マイクロ波で加熱または照射することにより、閉環して、XがCRである式(4)の化合物を形成することができる。式(4)の化合物を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等の遷移金属触媒および炭酸カリウム等の適切な塩基の存在下で、式Cy−B(OR)(ここでRはHである)のボロン酸またはそのエステル(ここでRはアルキルである)とカップリングすることで、Lが−CR−であり、XがCRまたはNであり、Cy、RおよびCy等のその他の可変部(variable)が式(I)に関して上記で定義したものと同じである式(IA)の所望の化合物を得ることができる。
【0286】
あるいは、式(2)の化合物を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等の触媒および炭酸カリウム等の適切な塩基の存在下で、式Cy−B(OR)(ここでRはHである)のボロン酸またはそのエステル(ここでRはアルキルである)とカップリングすることで、式(5)の化合物を得ることができる。式(5)の化合物はその後、鉄等の金属、または塩化第一スズ等の金属ハロゲン化物、および酢酸、塩酸もしくは塩化アンモニウム等の酸を用いて還元することにより、式(6)の化合物に変換することができる。式(6)の化合物はその後、亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸アルカリ金属を酢酸または塩酸等の酸と反応させることによりin situで生成される亜硝酸を用いることにより閉環し、XがNである式(IA)の化合物になることができる。式(6)の化合物は次いで、RがHまたはC−Cアルキル基であるRCOOHの存在下で、マイクロ波で加熱または照射することにより、閉環して、XがCRである式(IA)の化合物を形成することができる。
【0287】
スキーム1A:本スキームは、Lが−CR−であり、XがCRまたはNであり、Cy、R、およびCy等のその他の可変部が式(I)に関する上記と同じである、式(IA)の化合物を調製するための方法を提供する。
スキーム1A
【0288】
【化31】
【0289】
Halがハロゲンを表し、Rが式(I)に関する上記と同じである式(1)の化合物は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等の遷移金属触媒および炭酸カリウム等の適切な塩基の存在下で式Cy−B(OR)(式中、R=H)のボロン酸またはそのエステル(式中、R=アルキル)とカップリングすることで、式(1a)の化合物になることができる。式(1a)の化合物は、アンモニアを用いて、あるいは式(1a)の化合物を適切な条件下で式−NHPg(式中、Pgは保護基)の化合物と反応させる(rectinf)ことにより、式(1b)の化合物に変換することができる。式(1a)の化合物が次に式Cy−L−NHの化合物とカップリングすることにより、あるいは、式(1b)の化合物が次にナトリウムまたは炭酸カリウム等の適切な塩基の存在下でL−NHとカップリングすることにより、Lが−CR−である式(5)の化合物を得ることができる。式(5)の化合物はその後、鉄等の金属、または塩化第一スズ等の金属ハロゲン化物、および酢酸、塩酸もしくは塩化アンモニウム等の酸で還元することにより、式(6)の化合物に変換することができる。式(6)の化合物はその後、亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸アルカリ金属を酢酸または塩酸等の酸と反応させることによりin situで生成される亜硝酸を用いることで、閉環して、X=Nである所望の式(A)の化合物になることができる。式(6)の化合物はその後、RがHまたはC−Cアルキル基であるRCOOHの存在下で、マイクロ波で加熱または照射することにより、閉環して、XがCRである所望の式(IA)の化合物になることができる。
【0290】
図解1:
【0291】
【化32】
【0292】
図解2:
【0293】
【化33】
【0294】
図解3:
【0295】
【化34】
【0296】
スキーム2:本スキームは、Dが置換もしくは非置換単環式アリールまたは置換もしくは非置換単環式ヘテロアリールであり、L、R、X、およびCy等のその他の可変部(variable)が式(IA−I)に関して上記で定義したものと同じである式(IA−I)の化合物の調製法を提供する:
スキーム2
【0297】
【化35】
【0298】
式(4)の化合物は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等の遷移金属触媒および炭酸カリウム等の適切な塩基の存在下で、式(7)のボロン酸(式中、R=Hまたはそのエステル(すなわちR=アルキル))とカップリングすることで、式(IA−I)の化合物を得ることができる。
【0299】
スキーム2A:本スキームは、Dが置換もしくは非置換の単環式アリールまたは置換もしくは非置換の単環式ヘテロアリールであり、L、R、X、およびCy等のその他の可変部が式(IA−I)に関する上記と同じである式(IA−I)の化合物を調製するための別の方法を提供する。
スキーム2A
【0300】
【化36】
【0301】
Lgが脱離基(好ましくはハロゲンまたはトリフレート)である式(7a)の化合物を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等の遷移金属触媒および炭酸カリウム等の適切な塩基の存在下で、式(4a)(ここでRはHである)のボロン酸またはそのエステル(すなわち、Rはアルキルである)とカップリングすることで、式(IA−I)の化合物を得ることができる。
【0302】
スキーム3:本スキームは、Dが−CONH−O−(CR−OR、−CONH−(CR−OR、−CONH−(CR−NHRで置換されたフェニルである式(IA−I)の化合物を調製するための方法を提供する。所望により、前記フェニル環は、各R’が独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換アルキルである一つまたは複数のR’でさらに置換される。
スキーム3
【0303】
【化37】
【0304】
式(4)の化合物を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等の遷移金属触媒および炭酸カリウム等の適切な塩基の存在下で、式(8)(ここでRはHである)のボロン酸またはそのエステル(ここでRはアルキルである)とカップリングすることで、式(9)の化合物を得ることができる。式(9)の化合物を、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物の存在下で加水分解することで、式(10)の化合物を得ることができる。式(10)の化合物は、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDC.HCl)、(ベンゾトリアゾール−1イル)オキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸(BOP)または該技術分野において公知のあらゆる他のアミドカップリング試薬等のアミドカップリング試薬の存在下で、該式(10)の化合物を式RNHのアミンと反応させることにより、式(IA−I)の化合物に変換することができる。あるいは、式(10)の化合物を塩化チオニル等のハロゲン化剤と反応させ、続いて、得られた酸ハロゲン化物を、トリアルキルアミン等の適切な塩基の存在下で式NH−O−(CR−OR、NH−(CR−ORまたはNH−(CR−NHRのアミンと反応させることによって、前記変換を達成することができる。式(IA−I)の化合物は、式(4)の化合物を式(11)(ここでRはHである)のボロン酸またはそのエステル(ここでRはアルキルである)と反応させることによって得ることもできる。
スキーム3の実例
【0305】
【化38】
【0306】
さらに、本発明の化合物は、2011年5月13日に出願された国際特許出願番号PCT/IB2011/052120、および2011年5月16日に出願された米国特許出願番号13/108,642で開示されている以下のプロセスによって調製されてもよい。これらの方法は、改変の有無を問わず、本明細書上記の式の他の化合物にも同様に適用することができる。
【0307】
当業者に知られているようなある種の変更を有する同様の方法は、適切な中間体および試薬を用いて、全ての可変部が、式(I)、(IA)および(IA−1)に関して上に記載したこれらの基を表わすと理解される式(I)、(IA)および(IA−1)の化合物を合成するために用いることができる。
【0308】
実験データ
中間体
中間体1:キノリン-6-イルメタンアミン
【0309】
ステップ1:キノリン−6−カルボン酸:4−アミノ安息香酸(175g、1.28mol)、4−ニトロフェノール(88.75g、0.64mol)および硫酸(1.2リットル)の混合物に、グリセロール(234.8g、2.55mol)を135℃で滴加した。48時間後、反応混合物を0℃に冷却し、10%水酸化ナトリウム溶液でpHを3〜5に調整した。得られた沈殿物を濾取し、水で洗浄し、真空下で乾燥させ、表題化合物を黒色の固体として得た(125g、56%)。
【0310】
ステップ2:メチルキノリン−6−カルボキシレート:メタノール(1リットル)中のキノリン−6−カルボン酸(183g、1.06mol)の溶液に、塩化チオニル(150.7g、1.2mol)を0℃で滴加し、その後65℃で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣にジクロロメタンおよび炭酸ナトリウム水溶液を加えた。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、表題化合物を褐色の固体として得た(150g、75%)。
【0311】
ステップ3:キノリン−6−カルボキサミド:メタノール(600ml)中のメチルキノリン−6−カルボキシレート(148g、0.79mol)の溶液に、アンモニア水(800ml)を加え、その後45℃で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、表題化合物を暗赤色の固体として得た(120g、88%)。
【0312】
ステップ4:キノリン−6−カルボニトリル:クロロホルム(1.5リットル)中のキノリン−6−カルボキサミド(177g、1.03mol)の溶液に、トリエチルアミン(520.15g、5.15mol)およびトリフルオロ無水酢酸(540.34g、2.57mol)を10℃以下で滴加した。1.5時間後、炭酸水素ナトリウム溶液でpHを7に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、表題化合物を褐色の固体として得た(96g、59%)。
【0313】
ステップ5:キノリン−6−イルメタンアミン:メタノール(1リットル)中の飽和アンモニア中のキノリン−6−カルボニトリル(96g、0.62mol)の溶液に、ラネーニッケル(10g)を加え、混合物を1atmのH下、室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮し、表題化合物を褐色の油状物として得た(80g、82%)。1H-NMR(δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz):δ 8.83(dd, J = 4.2, 1.7 Hz, 1H), 8.29(d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.95(d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.85(s, 1H), 7.75(dd J = 8.7,1.8 Hz, 1H), 7.49(dd, J = 8.2,4.2 Hz, 1H), 3.90(s, 2H)。
【0314】
中間体2:(7−フルオロキノリン−6−イル)メタンアミン
【0315】
ステップ1:6−ブロモ−7−フルオロキノリン:4−ブロモ−2−フルオロアニリノ(10g、52.62mmol)、硫酸第一鉄(3.33g、11.97mmol)およびグリセロール(15.78ml)の混合物に、濃硫酸(9.15ml)をゆっくりと加え、反応混合物を140℃に加熱した。12時間後、反応混合物を0℃に冷却し、10%水酸化ナトリウム溶液でpHを10〜12に調整した。反応混合物をセライト濾過し、酢酸エチルで洗浄し、層を分離した。有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を酢酸エチル:石油エーテルを用いるカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を白色固体として得た(4.9g、44%)。1H-NMR(δ ppm, CDCl3, 400 MHz):8.96(dd, J = 4.3, 2.7 Hz, 1H), 8.15(m, 2H), 7.81(d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.42(dd, J = 8.3,4.3 Hz, 1H)。
【0316】
ステップ2:7-フルオロキノリン-6-カルボニトリル:ジメチルアセトアミド(38ml)中の6-ブロモ-7-フルオロキノリン(4.90g、22.12mmol)の溶液に、フェロシアン化カリウム(2.65g、4.86mmol)および炭酸ナトリウム(2.34g、22.12mmol)。系を窒素で15分間パージした。酢酸パラジウム(0.248g、1.10mmol)を窒素下で加え、120℃に加熱した。3時間後、反応混合物をセライト濾過し、酢酸エチルで洗浄した。有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を酢酸エチル:石油エーテルを用いるカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を白色固体として得た(3.2g、86%)。1H-NMR(δ ppm, CDCl3, 400 MHz):δ (dd, J = 4.1, 2.9 Hz, 1H), 8.25(m, 2H), 7.90(d, J = 10.0 Hz, 1H), 7.53(dd, J = 8.3, 4.3 Hz, 1H)。
【0317】
ステップ3:(7−フルオロキノリン−6−イル)メタンアミン:7−フルオロキノリン−6−カルボニトリル(1.00g、5.813mmol)に、アンモニア(13.5ml)で飽和したメタノールおよびラネーニッケル(1.27g)を加え、50〜60ポンド毎平方インチで4時間水素付加した。反応混合物を濾過し、濃縮して、表題化合物を褐色の油状物として得た(0.80g、78%)。1H-NMR(δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz):δ8.85(d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.35(d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.06(d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.68(d, J = 11.8 Hz, 1H), 7.49(t, J = 3.8 Hz, 1H), 3.92(s, 2H), 1.90(br s, 2H)。
【0318】
中間体3:6−クロロ−3−ニトロ−N−(キノリン−6−イルメチル)ピリジン−2−アミン:エタノール(30ml)中の2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジン(1.62g、8.42mmol)の溶液に、炭酸ナトリウム(2.34g、22.12mmol)を室温で加え、0℃に冷却した後、エタノール(20ml)中の中間体1(2g、12.64mmol)を加え、混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を25mlの水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、ブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をジクロメタン(dichlomethane):メタノールを用いるカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を黄色の固体として得た(2.0g、50%)。1H-NMR(δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz):δ9.35(t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.85(dd, J = 4.0, 1.4 Hz, 1H), 8.46(d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.31(d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.98(d J = 8.7 Hz, 1H), 7.88(s, 1H), 7.79(dd, J = 8.7,1.6 Hz, 1H), 7.50(dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.80(d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.92(d, J = 6.1 Hz, 2H)。
【0319】
中間体4:6−クロロ−N−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3−ニトロピリジン−2−アミン:中間体3用に記載された方法と同じ方法を用いて、2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジン(1.31g、6.81mmol)、中間体2(0.80g、4.54mmol)、エタノール(15ml)および炭酸ナトリウム(0.838g、7.90mmol)から、表題化合物を黄色の固体として得た(0.750g、50%)。1H-NMR(δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz):δ9.27(t, J = 5.7 Hz, 1H), 8.87(d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.49(d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.34(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.96(d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.78(d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.49(dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.83(d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.95(d, J = 5.9 Hz, 2H)。
【0320】
中間体5:6−クロロ−N−(キノリン−6−イルメチル)ピリジン−2,3−ジアミン:塩化第一スズ(0.258g、1.143mmol)および濃塩酸(3ml)を、中間体3(0.180g、0.571mmol)に室温で加え、1時間撹拌した。1時間後、塩化第一スズ(0.258g、1.143mmol)および濃塩酸(2ml)を加え、1時間維持した。反応混合物を氷水に注ぎ、炭酸水素ナトリウム溶液でpHを約8に調整し、酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、表題化合物を黄色の固体として得た(0.150g、92%)。1H-NMR(δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz):8.85(dd, J = 4.2, 1.6 Hz, 1H), 8.32(d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.98(d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.86(s, 1H), 7.76(dd, J = 8.7,1.8 Hz, 1H), 7.51(dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.73(d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.59(t, J = 5.6 Hz, 1H), 6.38(d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.92(s, 2H), 4.70(s, 2H)。
【0321】
中間体6:6−クロロ−N2−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)ピリジン−2,3−ジアミン:中間体5用に記載された方法と同じ方法を用いて、中間体4(0.750g、2.25mmol)、塩化第一スズ(2.28g、10.14mmol)および濃塩酸(13ml)から、表題化合物を黄色の固体として得た(0.550g、74%)。1H-NMR(δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.87(d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.36(d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.97(d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.77(d, J = 11.6 Hz, 1H), 7.50(dd, J = 8.2, 4.1 Hz, 1H), 6.74(d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.54(t, J = 5.0 Hz, 1H), 6.39(d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.94(s, 2H), 4.72(d, J = 5.3 Hz, 2H)。
【0322】
中間体7:6−((5−クロロ−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン:中間体5(0.220g、0.772mmol)を酢酸(1.3ml)中に溶解し、5℃に冷却した。0.35mlの水中の亜硝酸ナトリウム(0.063g、0.927mmol)をゆっくりと加え、その後硫酸(0.09ml)を加えた。反応混合物を室温まで温め、30分間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、炭酸水素ナトリウム溶液でpHを約8に調整し、酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、表題化合物を褐色の固体として得た(0.220g、96%)。1H-NMR(δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz):8.88(s, 1H), 8.69(d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.35(d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.01(d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.90(s, 1H), 7.74(d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.61(d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.53(dd, J = 8.0,4.0 Hz, 1H), 6.12(s, 2H)。
【0323】
中間体8:6−((5−クロロ−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)−7−フルオロキノリン:中間体7用に記載された方法と同じ方法を用いて、中間体6(0.540g、1.78mmol)、酢酸(3.1ml)、亜硝酸ナトリウム(0.148g、2.13mmol)、水(0.8ml)および硫酸(0.2ml)から、表題化合物を褐色の固体として得た(0.345g、62%)。1H-NMR(δ ppm, CDCl3, 400 MHz): δ8.91(d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.36(d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.08(d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.80(d, J = 11.0 Hz, 1H), 7.70(d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.40(m, 2H), 6.11(s, 2H)。
【0324】
中間体9:2−クロロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド:酢酸カリウム(0.627g、6.39mmol)およびビス(ピナコラト)ジボロン(0.595g、2.34mmol)を、ジオキサン3.6ml中の4−ブロモ−2−クロロベンズアミド(0.500g、2.13mmol)の溶液に加え、その溶液を30分間脱気した。この溶液に、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II).CHCl(0.052g、0.063mmol)を窒素雰囲気下で添加し、80℃に加熱した。12時間後、反応混合物をセライト濾過し、濃縮した。粗生成物を、酢酸エチル:石油エーテルを用いるカラムクロマトグラフィで精製して、褐色固体として表題化合物を得た(0.75g、69%)。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 7.91 (s, 1H), 7.89 (m, 1H), 7.61 (m, 2H),7.44 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 1.14 (s,12H)。
【0325】
中間体10:3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−カルボニトリル:表題化合物を、中間体9について記載の手順を用いることにより、45分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=127℃)下で、中間体7(0.700g、2.92mmol)、シアン化亜鉛(0.159g、1.35mmol)、DMF(8ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.156g、0.135mmol)から、褐色固体(0.400g、83%)として得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.91 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.53 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.82 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.42 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.10 (s,2H)。
【0326】
中間体11:4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0327】
ステップ1:メチル4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:ジオキサン(2.6ml)中の中間体7(0.130g、0.439mmol)および4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.100g、0.562mmol)の溶液に、炭酸カリウム(0.202g、1.46mmol)および水(0.5ml)を加え、30分間脱気した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.040g、0.035mmol)を窒素下室温で加え、反応混合物を12時間還流させた。溶媒を完全に蒸発させ、水を残渣に加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗生成物を、メタノール:ジクロロメタンを用いるカラムクロマトグラフィで精製して、オフホワイトの固体(0.100g、57%)として表題化合物を得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.88 (dd, J = 4.2,1.8 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.39 (m, 3H), 8.21 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 8.02 (s, 1H), 8.02 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 8.6,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.23 (s, 2H), 3.89 (s, 3H)。
【0328】
ステップ2:4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:メタノール(1.4ml)中の中間体11(0.095g、0.240mmol)の溶液に、水(0.36ml)中の水酸化リチウム(0.028g、1.20mmol)を加え、室温で撹拌した。12時間後、0.5NのHClを用いてpHを約7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.070g、76%)として表題化合物を得た。融点:245〜247℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 13.18 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.1,1.7 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.39 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 8.21 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 8.03 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.84 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 6.22 (s, 2H)。MS (m/z): 381.88 (m+)。
【0329】
中間体12:2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0330】
ステップ1:メチル2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、中間体11のステップ1について記載の手順に従って、中間体7(1.00g、3.07mmol)、3−クロロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.825g、3.84mmol)、酢酸カリウム(0.976g、9.945mmol)、ジオキサン(20ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.284g、0.246mmol)を用いて調製した。赤味を帯びた褐色固体(1.00g、71%)。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz ): 8.92 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 78.04 (m, 3H), 7.87 (m, 2H), 7.43 (q, J = 4.2 Hz, 1H), 6.15 (s, 2H), 3.98 (s, 3H)。
【0331】
ステップ2:2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:表題化合物を、中間体11のステップ2について記載の手順に従って、メタノール(5ml)中の中間体12のステップ1(1.00g、2.18mmol)、水酸化リチウム(0.856g、20.40mmol)、水(5ml)、THF(19ml)を用いて調製した。オフホワイトの固体(0.900g、93%)。前記酸を、さらなる精製無しで次のステップに用いた。
【0332】
中間体13:(2−メチルキノリン−6−イル)メタンアミン
【0333】
ステップ1:2−メチルキノリン−6−カルボン酸:4−アミノ安息香酸(5g、36.45mmol)に、6NのHCl(73ml)を加え、2時間還流させた。クロトンアルデヒド(3.06g、43.75mmol)を45分間かけて滴加した。12時間後、反応混合物を0℃に冷却し、pHをアンモニア水溶液で3〜5に調整した。固体を含有する水層をジクロロメタンで洗浄し、2NのHClで酸性化し、濾過し、真空乾燥して、褐色固体(3.0g、44%)として表題化合物を得た。
【0334】
ステップ2:メチル2−メチルキノリン−6−カルボキシレート:メタノール(30ml)中の2−メチルキノリン−6−カルボン酸(3.0g、16.20mmol)の溶液に、硫酸(3ml)を0℃で滴加し、次に65℃で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣に、ジクロロメタンおよび炭酸ナトリウム水溶液を加えた。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、褐色固体(1.9g、59%)として表題化合物を得た。
【0335】
ステップ3:2−メチルキノリン−6−カルボキサミド:メタノール(7.6ml)中のメチル2−メチルキノリン−6−カルボキシレート(1.9g、9.44mmol)の溶液に、アンモニア水(10ml)を加え、次に45℃で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、オフホワイトレッドの固体(1.0g、56%)として表題化合物を得た。
【0336】
ステップ4:2−メチルキノリン−6−カルボニトリル:クロロホルム(5ml)およびトリエチルアミン(2.71g、26.84mmol)中の2−メチルキノリン−6−カルボキサミド(1.0g、5.36mmol)の溶液に、トリフルオロ無水酢酸(2.81g、13.42mmol)を10℃より低い温度で滴加した。1.5時間後、pHを炭酸水素ナトリウム溶液で7に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色固体(0.70g、77%)として表題化合物を得た。
【0337】
ステップ5:(2−メチルキノリン−6−イル)メタンアミン:メタノール(10ml)中飽和アンモニア中の2−メチルキノリン−6−カルボニトリル(0.700g、4.16mmol)の溶液に、ラネーニッケル(1.4g)を加え、混合物を1atmのH下で、室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、褐色の油状物質(0.700g、97%)として表題化合物を得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.83 (dd, J = 4.2, 1.7 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.75 (dd J = 8.7,1.8 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 8.2,4.2 Hz, 1H), 3.90 (s, 2H)。
【0338】
中間体14:6−((5−クロロ−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)−2−メチルキノリン:
【0339】
ステップ1:6−クロロ−N−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3−ニトロピリジン−2−アミン:表題化合物を、中間体3について記載されるものと似た手順を用いて、2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジン(1.17g、6.09mmol)、中間体13(0.700g、4.06mmol)、エタノール(10ml)および炭酸ナトリウム(0.749g、7.07mmol)から、黄色固体(0.500g、38%)として得た。1H-NMR (δ ppm, CDCl3, 400 MHz): (br s, 1H), 8.38 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.03 (m, 2H), 7.75 (s, 1H), 7.69 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.30 (d J = 8.4 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.99 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 2.74 (s, 3H)。
【0340】
ステップ2:6−クロロ−N2−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)ピリジン−2,3−ジアミン:表題化合物を、中間体5について記載されるものと似た手順を用いて、ステップ1(0.500g、1.52mmol)、塩化第一スズ(1.54g、6.85mmol)および濃塩酸(5.2ml)を用いて、オフホワイトの固体(0.500g、95%)として得て、それをそれをそのまま次のステップに用いた。
【0341】
ステップ3:表題化合物を、中間体7について記載されるものと似た手順を用いて、ステップ2(0.500g、1.67mmol)、酢酸(2.94ml)、亜硝酸ナトリウム(0.138g、2.03mmol)、水(0.8ml)および硫酸(0.2ml)から、褐色固体(0.400g、77%)として得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0342】
中間体15:6−((5−クロロ−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)ベンゾ[d]チアゾール:
【0343】
ステップ1:tert−ブチルベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチルカルバメート:トリエチルアミン(2.92ml、20.82mmol)およびジフェニルホスホリルアジド(5.72g、20.82mmol)を、tert−ブタノール(80ml)中のベンゾチアゾール−6−酢酸(4.0g、20.82mmol)の溶液に加え、18時間還流させた。過剰なtert−ブタノールを留去した。10%クエン酸水溶液(20ml)を残渣に加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、褐色のゴム性液体(3.3g、59%)として表題化合物を得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0344】
ステップ2:ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメタンアミン:ジオキサン(33ml)中のtert−ブチルベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチルカルバメート(3.3g、12.48mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(8.25ml)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、水酸化ナトリウム溶液で塩基性化し、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、黄色固体(2.7g)として表題化合物を得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0345】
ステップ3:N−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−アミン:表題化合物を、中間体3について記載されるものと似た手順を用いて、2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジン(4.75g、24.66mmol)、ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメタンアミン(2.70g、16.44mmol)、エタノール(50ml)および炭酸ナトリウム(3.03g、28.60mmol)から、黄色固体(0.460g、9%)として得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0346】
ステップ4::N2−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−6−クロロピリジン−2,3−ジアミン:表題化合物を、中間体5について記載されるものと似た手順を用いて、N−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−アミン(0.450g、1.40mmol)、塩化第一スズ(1.42g、6.31mmol)および濃塩酸(7.5ml)から、黄色固体(0.360g、88%)として得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0347】
ステップ5:6−((5−クロロ−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)ベンゾ[d]チアゾール:表題化合物を、中間体7について記載されるものと似た手順を用いて、N2−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−6−クロロピリジン−2,3−ジアミン(0.350g、0.249mmol)、酢酸(1.75ml)、亜硝酸ナトリウム(0.099g、1.44mmol)、水(0.8ml)および硫酸(0.4ml)から、褐色固体(0.068g、83%)として得た。1H-NMR (δ ppm, CDCl3, 400 MHz): δ 8.99 (s, 1H), 8.32 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.66 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.00 (s, 2H)。
【0348】
中間体16:2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸
【0349】
ステップ1:メチル2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、実施例1に記載の手順に従って、中間体8(0.345g、1.091mmol)、3−クロロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.295g、1.37mmol)、酢酸カリウム(0.359g、3.65mmol)、ジオキサン(8ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.101g、0.087mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.277g、56%)。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.91 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.23 (s,1H), 8.10 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.87 (m,3H), 7.38 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.22 (s,2H), 3.97 (s,3H)。
【0350】
ステップ2:2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:メタノール(2ml)中のステップ1(0.185g、0.412mmol)の溶液に、水(2ml)中の水酸化リチウム(0.161g、3.84mmol)およびTHF(4ml)を加えて、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで約7に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、薄茶色の固体(0.150g、84%)として表題化合物を得た。前記酸をそのままさらなるステップに用いた。
【0351】
中間体17:2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸
【0352】
ステップ1:メチル2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:ジオキサン(20ml)中の中間体7(1.15g、3.91mmol)および3,5−ジフルオロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(et. al in Eur. J. Org. Chem. 2009、 4325-4332に従って調製、1.10g、5.09mmol)の溶液に、酢酸カリウム(1.276g、13.03mmol)を加え、30分間脱気した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.361g、0.31346mmol)を窒素下、室温で加え、反応混合物を12時間還流させた。溶媒を完全に蒸発させ、水を残渣に加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗生成物を、メタノール:ジクロロメタンを用いるカラムクロマトグラフィで精製して、褐色固体(0.620g、37%)として表題化合物を得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz):8.91 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.97 (s,1H), 7.86 (dd, J = 8.8,1.4 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 9.1 Hz, 2H), 7.43 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 6.15 (s, 2H), 3.99 (s, 3H)。
【0353】
ステップ2:2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:メタノール(3.8ml)中のステップ1(0.70g、1.62mmol)の溶液に、水(3.8ml)中の水酸化リチウム(0.635g、15.13mmol)およびTHF(14.3ml)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで約7に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、薄茶色の固体(0.500g、74%)として表題化合物を得た。前記酸をそのままさらなるステップに用いた。
【0354】
中間体18:2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0355】
ステップ1:メチル2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、実施例1に記載の手順に従って、中間体8(0.750g、2.39mmol)、3,5−ジフルオロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.569g、2.63mmol)、酢酸カリウム(0.783g、7.97mmol)、ジオキサン(17.2ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.221g、0.191mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.78g、76%)は、そのまま次のステップに用いた。
【0356】
ステップ2:メタノール(8.4ml)中のステップ2(0.780g、1.73mmol)の溶液に、水(8.4ml)中の水酸化リチウム(0.678g、16.17mmol)およびTHF(17ml)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで約7に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、薄茶色固体(0.600g、80%)として表題化合物を得た。前記酸をそのままさらなるステップに用いた。
【0357】
中間体19:2−フルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸
【0358】
ステップ1:メチル2−フルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、実施例1に記載の手順に従って、中間体7(0.300g、1.01mmol)、3−フルオロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.257g、1.29mmol)、炭酸カリウム(0.466g、13.37mmol)、ジオキサン(6ml)、水(1.2ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.093g、0.081mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.300g、71%)。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.88 (dd, J = 4.2,1.8 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.38 (dd, J = 8.4,1.0 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.22 (m, 1H), 8.07-8.00 (m, 3H), 7.83 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.63 (m, 1H), 6.24 (s, 2H), 3.89 (s, 3H)。
【0359】
ステップ2:メタノール(3.5ml)中のステップ1(0.230g、0.556mmol)の溶液に、水(0.9ml)中の水酸化リチウム(0.132g、5.56mmol)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで7〜7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、薄茶色固体(0.130g、61%)として表題化合物を得た。融点:254〜2570C 1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz ): 13.43 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.73 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.38 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.19 (m, 2H), 8.04 (m, 3H), 7.83 (dd, J = 8.8,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 6.23 (s, 2H)。MS (m/z): 400.01 (m++1)。
【0360】
中間体20:2−クロロ−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0361】
ステップ1:メチル2−クロロ−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体14(0.400g、1.29mmol)、3−クロロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.304g、1.42mmol)、酢酸カリウム(0.422g、4.30mmol)、ジオキサン(8ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.119g、0.103mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.237g、41%)を、そのまま次のステップに用いた。
【0362】
ステップ2:2−クロロ−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:メタノール(0.5ml)、THF(2.7ml)中のステップ1(0.237g、0.556mmol)の溶液に、水(0.5ml)中の水酸化リチウム(0.209g、4.98mmol)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで7〜7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、黒色固体(0.200g、87%)として表題化合物を得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0363】
中間体21:4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−クロロ安息香酸:
【0364】
ステップ1:メチル4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−クロロベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体15(0.400g、1.32mmol)、3−クロロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.312g、1.45mmol)、酢酸カリウム(0.433g、4.41mmol)、ジオキサン(9.5ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.122g、0.106mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.400g、69%)を、そのまま次のステップに用いた。
【0365】
ステップ2:メタノール(2.1ml)、THF(8.1ml)中のステップ1(0.400g、0.917mmol)の溶液に、水(2.1ml)中の水酸化リチウム(0.359g、8.56mmol)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを2NのHClで7〜7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、褐色固体(0.370g、95%)として表題化合物を得た。MS (m/z): 422.1 (m+)。
【0366】
中間体22:4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,6−ジフルオロ安息香酸:
【0367】
ステップ1:メチル4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,6−ジフルオロベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体15(0.400g、1.32mmol)、3,5−ジフルオロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.314g、1.45mmol)、酢酸カリウム(0.433g、4.41mmol)、ジオキサン(9.5ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.122g、0.106mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.380g、65%)を、そのまま次のステップに用いた。
【0368】
ステップ2:メタノール(1.9ml)、THF(7.6ml)中のステップ1(0.380g、0.868mmol)の溶液に、水(1.9ml)中の水酸化リチウム(0.340g、8.10mmol)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを2NのHClで7〜7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、褐色固体(0.340g、92%)として表題化合物を得た。MS (m/z): 424.2 (m++1)。
【0369】
中間体23:4−(3−(beno[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−フルオロ安息香酸
【0370】
ステップ1:メチル4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−フルオロベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体15(0.300g、0.994mmol)、3−フルオロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.197g、1.09mmol)、酢酸カリウム(0.324g、3.31mmol)、ジオキサン(7.1ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.091g、0.079mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.400g、95%)を、そのまま次のステップに用いた。
【0371】
ステップ2:メタノール(2.0ml)、THF(8.3ml)中のステップ1(0.400g、0.952mmol)の溶液に、水(2.0ml)中の水酸化リチウム(0.372g、8.88mmol)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを2NのHClで7〜7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイト固体(0.300g、77%)として表題化合物を得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0372】
中間体24:2,6−ジルオロ(diluoro)−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸
【0373】
ステップ1:メチル2,6−ジフルオロ−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体14(0.500g、1.61mmol)、3,5−ジフルオロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.383g、1.77mmol)、酢酸カリウム(0.527g、5.37mmol)、ジオキサン(11.5ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.149g、0.129mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.500g、69%)を、そのまま次のステップに用いた。
【0374】
ステップ2:メタノール(1.9ml)、THF(7.8ml)中のステップ1(0.400g、0.898mmol)の溶液に、水(1.9ml)中の水酸化リチウム(0.351g、8.37mmol)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを2NのHClで7〜7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.200g、51%)として表題化合物を得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0375】
中間体25:4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0376】
ステップ1:メチル4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体7(0.130g、0.439mmol)、4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.100g、0.562mmol)、炭酸カリウム(0.202g、1.46mmol)、ジオキサン(2.6ml)、水(0.5ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.040g、0.035mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.100g、57%)。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.88 (dd, J = 4.2,1.8 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.39 (m, 3H), 8.21 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 8.02 (s, 1H), 8.02 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 8.6,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.23 (s, 2H), 3.89 (s, 3H)。
【0377】
ステップ2:メタノール(1.4ml)中のステップ1(0.095g、0.240mmol)の溶液に、水(0.36ml)中の水酸化リチウム(0.028g、1.20mmol)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで約7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.070g、76%)として表題化合物を得た。融点:245〜247℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 13.18 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.1,1.7 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.39 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 8.21 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 8.03 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.84 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 6.22 (s, 2H)。MS (m/z): 381.88 (m+)。
【0378】
中間体26:4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−(トリフルオロメチル)安息香酸:
【0379】
ステップ1:メチル4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体7(0.400g、1.35mmol)、3メチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(0.491g、1.48mmol)、酢酸カリウム(0.441g、4.50mmol)、ジオキサン(9.6ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.124g、0.108mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.400g、68%)を、そのまま次のステップに用いた。
【0380】
ステップ2:メタノール(4ml)、THF(8.2ml)中のステップ1(0.400g、0.863mmol)の溶液に、水(4ml)中の水酸化リチウム(0.327g、8.05mmol)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを2NのHClで7〜7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.250g、64%)として表題化合物を得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0381】
中間体27:4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−(トリフルオロメチル)安息香酸:
【0382】
ステップ1:メチル4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体8(0.400g、1.27mmol)、3メチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(0.464g、1.40mmol)、酢酸カリウム(0.417g、4.25mmol)、ジオキサン(9.6ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.118g、0.102mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.380g、62%)を、そのまま次のステップに用いた。
【0383】
ステップ2:メタノール(1.8ml)、THF(7.2ml)中のステップ1(0.400g、0.830mmol)の溶液に、水(1.8ml)中の水酸化リチウム(0.325g、7.75mmol)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを2NのHClで7〜7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.300g、77%)として表題化合物を得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0384】
中間体28:2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸
【0385】
ステップ1:メチル2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体7(0.290g、0.869mmol)、メチル2−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾエート(0.300g、1.08mmol)、酢酸カリウム(0.320g、3.26mmol)、ジオキサン(7.0ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.090g、0.078mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.250g、65%)を、それをそのまま次のステップに用いた。
【0386】
ステップ2:メタノール(5.5ml)、THF(2.5ml)中のステップ1(0.250g、0.640mmol)の溶液に、水(2.5ml)中の水酸化リチウム(0.250g、5.97mmol)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを2NのHClで7〜7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.120g、48%)として表題化合物を得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0387】
中間体29:4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−メチル安息香酸:
【0388】
ステップ1:メチル4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−メチルベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体8(0.303g、0.968mmol)、メチル2−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾエート(0.300g、1.08mmol)、酢酸カリウム(0.322g、3.28mmol)、ジオキサン(7.0ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.088g、0.077mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.250g、63%)を、そのまま次のステップに用いた。
【0389】
ステップ2:メタノール(1.5ml)、THF(5.3ml)中のステップ1(0.250g、0.610mmol)の溶液に、水(1.5ml)中の水酸化リチウム(0.239g、5.69mmol)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを2NのHClで7〜7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.150g、59%)として表題化合物を得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0390】
中間体30:2−フルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0391】
ステップ1:メチル2−フルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体8(0.350g、1.15mmol)、3−フルオロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.276g、1.39mmol)、酢酸カリウム(0.365g、3.71mmol)、ジオキサン(8ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.103g、0.089mmol)を用いて、調製した。薄茶色固体(0.350g、70%)。融点:213〜215℃。
【0392】
ステップ2:メタノール(3ml)中のステップ1(0.240g、0.605mmol)の溶液に、水(3ml)中の水酸化リチウム(0.237g、5.64mmol)およびTHF(6ml)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで約7に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、薄茶色固体(0.110g、44%)として表題化合物を得た。前記酸をそのままさらなるステップに用いた。
【0393】
中間体31:6−((5−クロロ−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン1−オキシド:
【0394】
中間体7(0.300g、1.01mmol)をジクロロメタン(3.8ml)中に溶解し、メタクロロペル安息香酸(0.350g、2.02mmol)を室温で加え、12時間撹拌した。亜硫酸ナトリウム溶液(10ml)および飽和炭酸カリウム溶液(10ml)をその反応混合物に加え、ジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、メタノール:ジクロロメタンを用いるカラムクロマトグラフィで精製して、薄緑色固体(0.140g、44%)として表題化合物を得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.70 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.56 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.51 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.91 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.77 (dd, J = 9.0,1.5 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 8.4,1.6 Hz, 1H), 6.14 (s, 2H)。
【0395】
中間体32:6−((5−クロロ−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン−2(1H)−オン:
【0396】
中間体31(0.100g、0.321mmol)をDMF(1ml)中に溶解し、無水トリフルオロ酢酸(0.486g、2.31mmol)を室温で加え、12時間撹拌した。反応混合物に、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10ml)を加え、得られた固体を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.060g、60%)として表題化合物を得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 11.74 (s, 1H), 8.66 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 8.5,1.9 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.93 (s, 2H)。
【0397】
中間体33:2,6−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド
【0398】
ステップ1:4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド:n−BuLi(ヘキサン中1.6M、38ml、62.16mmol)を、THF(28ml)中のジイソプロピルアミン(10ml、77.7mmol)の溶液に0℃で滴加し、15分間維持し、−78℃に冷却した。これに、THF(56ml)中の3,5−ジフルオロブロモベンゼン(10g、51.80mmol)を加え、−78℃で1時間撹拌し、N,N−ジメチルホルムアミド(7.6ml)を加え、さらに1時間撹拌した。反応混合物をNHCl溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、酢酸エチル:石油エーテルを用いるカラムクロマトグラフィで精製して、オフホワイトの固体(5.2g、46%)として表題化合物を得て、これを特徴付け無しで次のステップに用いた。
【0399】
ステップ2:4−ブロモ−2,6−ジフルオロ安息香酸:DMF(80ml)中の4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(4.0g、18.07mmol)に、オキソン(11.07g、18.07mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物を2NのHCl溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮して、オフホワイトの固体(3.5g、83%)として表題化合物を得て、これを特徴付け無しで次のステップに用いた。
【0400】
ステップ3:4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンズアミド:4−ブロモ−2,6−ジフルオロ安息香酸(0.900g、3.81mmol)に、塩化チオニル(9ml)を加え、3時間還流させた。過剰な塩化チオニルを減圧下で除去し、残渣を0℃に冷却した。25%アンモニア(7ml)水溶液を加え、15分間撹拌した。形成した沈殿物を濾過し、真空乾燥させて、オフホワイトの固体(0.700g、78%)として表題化合物を得て、これを特徴付け無しで次のステップに用いた。
【0401】
ステップ4:2,6−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド:表題化合物を、中間体9について記載の手順を用いることにより、4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンズアミド(0.700g、2.92mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.825g、3.22mmol)、酢酸カリウム(0.862g、8.75mmol)、ジオキサン(5ml)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II).CHCl(0.071g、0.087mmol)から、褐色固体(0.500g、61%)として得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.12 (s, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.26 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 1.29 (s, 12H)。
【0402】
中間体34:6−((5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン:
【0403】
中間体5(0.200g、0.702mmol)を、ギ酸(1.0ml)中に溶解し、100℃に加熱し、12時間撹拌した。反応混合物を氷水中に注ぎ、pHを炭酸水素ナトリウム溶液で7〜8に調整し、酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、帯黄色の褐色固体(0.200g、97%)として表題化合物を得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.88 (dd, J = 4.0,1.3Hz, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.33 (d, J = 8.2Hz, 1H), 8.19 (d, J = 8.3Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.8Hz, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.73 (dd, J = 8.7,1.7Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 8.3,2.2Hz, 1H), 7.37 (d, J = 8.4Hz, 1H), 5.69 (s, 2H)。
【0404】
中間体35:6−((5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)−7−フルオロキノリン:
【0405】
表題化合物を、中間体34について記載されるものと似た手順を用いて、中間体6(0.500g、1.65mmol)、およびギ酸(2.5ml)から、褐色固体(0.400g、78%)として得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.92 (dd, J = 4.3,1.7 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.40 (dd, J = 8.4,4.3 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 8.3 Hz, 1H) , 5.68 (s, 2H)。
【0406】
中間体36:6−((5−クロロ−2−メチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン:
【0407】
表題化合物を、中間体34について記載されるものと似た手順を用いて、中間体5(0.600g、2.10mmol)、および酢酸(3ml)から、褐色固体(0.400g、62%)として得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz):δ8.91 (dd, J = 4.2,1.3Hz, 1H), 8.09 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.57 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.40 (dd, J = 8.3,4.0 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.3 Hz, 1H) , 5.62 (s, 2H), 2.53 (s,3H)。
【0408】
中間体37:2−クロロ−N−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド:
【0409】
ステップ1:4−ブロモ−2−クロロ−N−メチルベンズアミド:4−ブロモ−2−クロロ安息香酸(1.00g、4.24mmol)に、塩化チオニル(10ml)を加え、3時間還流させた。過剰な塩化チオニルを減圧下で除去し、残渣を0℃に冷却した。メチルアミン溶液(MeOH中25%、15ml)を加え、15分間撹拌した。形成した沈殿物を濾過し、真空乾燥させて、オフホワイトの固体(0.900g、85%)として表題化合物を得て、それを次のステップに用いた。
【0410】
ステップ2:2−クロロ−N−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド:表題化合物を、中間体9について記載の手順を用いることにより、4−ブロモ−2−クロロ−N−メチルベンズアミド(0.900g、3.62mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.01g、3.99mmol)、酢酸カリウム(1.18g、12.08mmol)、ジオキサン(10ml)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II).CHCl(0.088g、0.108mmol)から、褐色固体(0.500g、46%)として得て、これを特徴付け無しで次のステップに用いた。
【0411】
中間体38:2−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド:
【0412】
表題化合物を、中間体9について記載の手順を用いて、4−ブロモ−2−メチルベンズアミド(0.700g、3.27mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.913g、3.59mmol)、酢酸カリウム(0.96g、9.81mmol)、ジオキサン(12ml)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II).CHCl(0.080g、0.098mmol)から、褐色固体(0.600g、70%)として得て、これを特徴付け無しで次のステップに用いた。
【0413】
中間体39:6−(1−(5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)エチル)キノリン
【0414】
ステップ1:6−クロロ−3−ニトロ−N−(1−(キノリン−6−イル)エチル)ピリジン−2−アミン:表題化合物を、中間体4について記載されるものと似た手順を用いて、2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジン(0.924g、4.78mmol)、1−(キノリン−6−イル)エタンアミン(1.25.g、7.25mmol)、エタノール(7ml)および炭酸ナトリウム(1.32g、12.54mmol)から、黄色固体(0.785g、50%)として得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.86 (dd, J = 4.2, 1.7Hz, 1H), 8.78 (d, J = 7.5Hz, 1H), 8.44 (d, J = 8.6Hz, 1H), 8.33 (dd, J = 8.3, 1.0Hz, 1H), 7.99 (m,2H), 7.89 (dd J = 8.8,1.9Hz, 1H), 7.51 (q, J = 4.2Hz, 1H), 6.80 (d, J = 7.5Hz, 1H), 5.57(q, J = 7.1Hz, 1H)。1.69 (d, J = 7.0Hz, 3H)。
【0415】
ステップ2:6−クロロ−N2−(1−(キノリン−6−イル)エチル)ピリジン−2,3−ジアミン:表題化合物を、中間体5について記載されるものと似た手順を用いて、6−クロロ−3−ニトロ−N−(1−(キノリン−6−イル)エチル)ピリジン−2−アミン(0.900g、2.72mmol)、塩化第一スズ(2.77g、12.28mmol)および濃塩酸(1.5ml)から、薄茶色固体(0.600g、74%)として得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0416】
ステップ3:6−(1−(5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)エチル)キノリン:表題化合物を、中間体34について記載されるものと似た手順を用いて、6−クロロ−N2−(1−(キノリン−6−イル)エチル)ピリジン−2,3−ジアミン(0.500g、1.67mmol)、およびギ酸(2.5ml)から、褐色固体(0.410g、80%)として得た。1H-NMR (δ ppm, CDCl3, 400 MHz): δ 8.93 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.15 (dd, J = 8.3,0.9 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.08 (s, 1H), 8.03 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.68 (dd, J = 8.8,2.1 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H) , 6.29 (q, J = 7.2 Hz, 1H) , 2.11 (d, J = 7.2 Hz, 3H)。
【0417】
中間体40:6−((5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)−5,7−ジフルオロキノリン:
【0418】
ステップ1:6−クロロ−N−((5,7−ジフルオロキノリン−6−イル)メチル)−3−ニトロピリジン−2−アミン:表題化合物を、中間体3について記載されるものと似た手順を用いて、2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジン(1.40g、7.73mmol)、(5,7−ジフルオロキノリン−6−イル)メタンアミン(1.00g、5.15mmol)、エタノール(10ml)および炭酸ナトリウム(0.97g、9.22mmol)から、黄色固体(0.050g、5%)として得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 9.09 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.41 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 7.61 (dd , J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 8.5Hz, 1H), 4.97 (d, J = 5.5 Hz, 2H)。
【0419】
ステップ2:6−クロロ−N2−((5,7−ジフルオロキノリン−6−イル)メチル)ピリジン−2,3−ジアミン:表題化合物を、中間体5について記載されるものと似た手順を用いて、6−クロロ−N−((5,7−ジフルオロキノリン−6−イル)メチル)−3−ニトロピリジン−2−アミン(0.12g、0.342mmol)、塩化第一スズ(0.347g、1.54mmol)および濃塩酸(2ml)から、褐色固体(0.080g、73%)として得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0420】
ステップ3:6−((5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)−5,7−ジフルオロキノリン:表題化合物を、中間体34について記載されるものと似た手順を用いて、6−クロロ−N2−((5,7−ジフルオロキノリン−6−イル)メチル)ピリジン−2,3−ジアミン(0.180g、0.562mmol)、およびギ酸(0.9ml)から、褐色固体(0.150g、81%)として得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.98 (dd, J = 4.3,1.6 Hz, 1H), 8.44 (dd, J = 8.5,1.1 Hz, 1H),8.10 (s,1H), 8.00 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 8.5,4.3 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.4 Hz, 1H) , 5.71 (s, 2H)。
【0421】
中間体41:1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノン:
【0422】
トリフェニルホスフィン(0.0284g、0.054mmol)、トルエン(3.8ml)中の中間体7(0.200g、0.676mmol)および1−エトキシビニルトリ(n−ブチル)スタンナン(0.244g、0.676mmol)の溶液に、30分間脱気した。これに、トリス(ジベンジリジンアセトン)パラジウム(0)(0.028g、0.027mmol)を、窒素下、室温で加え、反応混合物を12時間還流させた。溶媒を完全に蒸発させ、水を残渣に加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。次に、酸加水分解により、褐色固体(0.080g、39%)として表題化合物を得た。融点:165〜1670C. 1H-NMR (δ ppm, CDCl3, 400 MHz ): δ 8.92 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.15 (m, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.87 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.43 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.15 (s, 2H), 2.82 (s, 1H)。
【0423】
中間体42:6−((5−クロロ−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)−7−フルオロキノリン1−オキシド:
【0424】
表題化合物を、中間体31について記載されるものと似た手順を用いて、中間体8(1.00g、3.18mmol)、ジクロロメタン(13ml)およびメタクロロペル安息香酸(1.10g、6.37mmol)から、褐色固体(0.800g、76%)として得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0425】
中間体43:6−((5−クロロ−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)−7−フルオロキノリン−2(1H)−オン:
【0426】
中間体43:表題化合物を、中間体32について記載されるものと似た手順を用いて、中間体42(0.800g、2.43mmol)、DMF(8ml)および無水トリフルオロ酢酸(trifluoacetic anhydride)(1.20ml、8.78mmol)から、オフホワイトの固体(0.600g、79%)として得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 11.54 (s, 1H), 8.65 (d, J = 8.76Hz, 1H), 7.87 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 6.44 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.93 (s, 2H)。
【0427】
中間体44:2−クロロ−4−(3−((7−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0428】
表題化合物を、中間体11のステップ1について記載の手順に従って、中間体43(0.100g、0.317mmol)、4−ボロノ−2−クロロ安息香酸(0.069g、0.349mmol)、酢酸カリウム(0.103g、1.058mmol)、ジオキサン(2.30ml)、水(1.0ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.029g、0.0254mmol)から、45分間のマイクロ波オーブン(マイクロ波電力=100W、温度=110℃)中で、調製した。褐色固体(0.100g、62%)。質量: 449.6 (M+)。
【0429】
中間体45:2−メチル−4−(3−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0430】
表題化合物を、中間体11のステップ1について記載の手順に従って、中間体32(0.100g、0.320mmol)、4−ボロノ−2−メチル安息香酸(0.062g、0.362mmol)、酢酸カリウム(0.104g、1.068mmol)、ジオキサン(2.30ml)、水(1.0ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.029g、0.0254mmol)を用いて、45分間のマイクロ波オーブン(マイクロ波電力=100W、温度=110℃)中で、調製した。褐色固体(0.100g、75%)を、そのまま次のステップに用いた。
【0431】
中間体46:2−フルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0432】
ステップ1:メチル2−フルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体34(1.00g、3.36mmol)、3−フルオロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.734g、3.70mmol)、酢酸カリウム(1.11g、11.22mmol)、ジオキサン(24ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.311g、0.269mmol)を用いて、調製した。薄茶色固体(1.00g、76%)。
【0433】
ステップ2:メタノール(12ml)中のステップ1(1.00g、2.42mmol)の溶液に、水(12ml)中の水酸化リチウム(0.940g、22.62mmol)およびTHF(24ml)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで約7に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.600g、62%)として表題化合物を得た。前記酸をそのままさらなるステップに用いた。
【0434】
中間体47:2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0435】
ステップ1:メチル2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体34(1.00g、3.39mmol)、3−メチル−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.716g、3.73mmol)、酢酸カリウム(1.11g、11.29mmol)、ジオキサン(24ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.313g、0.271mmol)を用いて、調製した。薄茶色固体(0.800g、61%)。
【0436】
ステップ2:メタノール(9ml)中のステップ1(0.800g、1.95mmol)の溶液に、水(9ml)中の水酸化リチウム(0.766g、18.27mmol)およびTHF(18ml)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで約7に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、薄茶色固体(0.600g、83%)として表題化合物を得た。前記酸をそのままさらなるステップに用いた。
【0437】
中間体48:2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0438】
ステップ1:メチル2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、中間体17のステップ1について記載の手順に従って、中間体34(1.00g、3.39mmol)、3−クロロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.715g、3.37mmol)、酢酸カリウム(1.11g、11.29mmol)、ジオキサン(24ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.313g、0.271mmol)を用いて、調製した。薄茶色固体(0.500g、35%)。
【0439】
ステップ2:メタノール(5.3ml)中のステップ1(0.500g、1.16mmol)の溶液に、水(5.3ml)中の水酸化リチウム(0.456g、10.86mmol)およびTHF(10.7ml)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで約7に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、薄茶色固体(0.400g、82%)として表題化合物を得た。前記酸をそのままさらなるステップに用いた。
【0440】
中間体49:4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【0441】
4−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(1.0g、3.71mmol)に、塩化チオニル(10ml)を加え、3時間還流させた。過剰な塩化チオニルを減圧下で除去し、残渣を0℃に冷却した。25%アンモニア水溶液(7ml)を加え、15分間撹拌した。形成した沈殿物を炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、真空乾燥させて、褐色固体(0.500g、50%)として表題化合物を得て、それをそのまま次のステップに用いた。
1. Bioorg. Med. Chem. 2007, 15, 2198。
【0442】
中間体50:4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【0443】
表題化合物を、中間体19のステップ4に記載される手順を用いて、中間体41(0.500g、1.86mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.705g、2.77mmol)、酢酸カリウム(0.743g、7.57mmol)、ジオキサン(4.6ml)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II).CHCl(0.061g、0.067mmol)から、褐色固体(0.30g、50%)として得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0444】
中間体51:N−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピコリンアミド:
【0445】
表題化合物を、中間体9について記載の手順を用いて、5−ブロモ−N−メチルピコリンアミド(0.900g、4.47mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.25g、4.92mmol)、酢酸カリウム(1.31g、13.43mmol)、ジオキサン(13ml)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II).CHCl(0.109g、0.134mmol)から、黒色固体(0.500g、53%)として得て、これを特徴付け無しで次のステップに用いた。
【0446】
中間体52:5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イソインドリン−1−オン:
【0447】
表題化合物を、中間体9について記載されるものと似た手順を用いて、5−ボロノイソインドリン−1−オン(0.400g、1.88mmol)、酢酸カリウム(0.645g、6.58mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.520g、2.07mmol)ジオキサン(7ml)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II).CHCl(0.076g、0.094mmol)から、オフホワイトの固体(0.410g、84%)として得た。1H-NMR (δ ppm, CDCl3, 400 MHz): δ 7.93 (m, 2H), 7.87 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.16 (s, 1H), 1H), 4.45 (s, 2H), 1.36 (s, 12H)。
【実施例】
【0448】
実施例1
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4−(3−(キノリン−7−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
DMF(1ml)中の中間体11(0.100g、0.262mmol)の溶液に、N−エチルジイソプロピルアミン(0.033g、0.262mmol)およびHATU(0.099g、0.262mmol)を加え、5分間撹拌した。2−アミノアセトアミド(0.038g、0.524mmol)を室温で加え、反応混合物を12時間撹拌した。反応混合物に、水を加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗生成物を、メタノール:ジクロロメタンを用いるカラムクロマトグラフィで精製して、オフホワイトの固体(0.030g、26%)として表題化合物を得た。融点:264〜266℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.88 (dd, J = 4.1,1.6 Hz, 1H), 8.80 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 8.69 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.38(s, 1H), 8.36 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 8.22 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.05 (m, 4H), 7.82 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 7.39 (s,1H), 7.04 (s,1H), 6.23 (s,2H), 3.85 (d, J = 5.8 Hz, 2H)。
【0449】
実施例2
N−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0450】
表題化合物を、実施例1に記載の手順に従って、中間体11(0.100g、0.262mmol)、DMF(1ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.033g、0.262mmol)、HATU(0.099g、0.262mmol)および3−アミノ−N−メチルプロパンアミド(0.047g、0.524mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.030g、25%)。融点:232〜234℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.89(m,2H), 8.70 (d, J = 8.7 Hz, 1H), ), 8.39 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 8.22 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.06 -8.01 (m, 4H), 7.85 (m, 2H), 7.55 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.23 (s,2H), 3.86 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 2.61 (d, J = 4.6 Hz, 3H)。
【0451】
実施例3
N−(3−アミノ−3−オキソプロピル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0452】
表題化合物を、実施例1に記載の手順に従って、中間体11(0.100g、0.262mmol)、DMF(1ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.033g、0.262mmol)、HATU(0.099g、0.262mmol)および3−アミノプロパンアミド(0.046g、0.524mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.030g、25%)。融点:256〜258℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz ): δ8.88 (dd, J = 4.1,1.6 Hz, 1H), ), 8.69 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.64 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.20 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.03 (m, 4H), 7.84 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.35 (s,1H), 6.82 (s,1H), 6.22 (s,2H), 3.49 (m,2H), 2.39 (t, J = 7.2 Hz, 2H)。
【0453】
実施例4
N−(3−(メチルアミノ)−3−オキソプロピル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0454】
表題化合物を、実施例1に記載の手順に従って、中間体11(0.100g、0.262mmol)、DMF(1ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.033g、0.262mmol)、HATU(0.099g、0.262mmol)および3−アミノ−N−メチルプロパンアミド(0.055g、0.524mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.040g、33%)。融点:226〜228℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), ), 8.69 (m, 2H), 8.38 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 8.20 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.03 -7.97(m, 4H), 7.84 (dd, J = 8.8,2.0 Hz, 2H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.22 (s,2H), 3.50 (m, 2H), 2.57 (d, J = 4.6 Hz, 3H), 2.39 (t, J = 7.2 Hz, 2H)。
【0455】
実施例5
2−クロロ−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(3−(キノリン−7−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0456】
表題化合物を、実施例1に記載の手順に従って、中間体12(0.150g、0.359mmol)、DMF(1.05ml) N−エチルジイソプロピルアミン(0.046g、0.359mmol)、HATU(0.136g、0.359mmol)および2−(ピロリジン−1−イル)エタンアミン(0.040g、0.359mmol)を用いて、調製した。黄色固体(0.040g、22%)。融点:143〜145℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.88 (dd, J = 4.1,1.7 Hz, 1H), 8.70 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.49 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.25 (dd, J = 8.1,1.7 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.23 (s, 2H), 3.38 (m, 2H), 2.54 (m,6H), 1.68 (m, 4H)。
【0457】
実施例6
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0458】
表題化合物を、実施例1に記載の手順に従って、中間体12(0.150g、0.360mmol)、DMF(1ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.046g、0.360mmol)、HATU(0.136g、0.360mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.027g、0.360mmol)を用いて、調製した。黄色固体(0.049g、29%)。融点:189〜191℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 10.56 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.1,1.5 Hz, 1H), 8.42 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.00 (dd, J = 8.1,1.7 Hz, 1H), 7.92 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.81 (m,2H), 7.60 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.38 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.10 (s,2H), 4.32 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.08 (t, J = 4.2 Hz, 2H), 3.80 (m, 2H)。
【0459】
実施例6a
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド:
【0460】
表題化合物を、実施例1に記載の手順に従って、実施例6(0.025g、0.052mmol)、THF(0.5ml)およびエーテル−HCl(0.2ml)を用いて、調製した。淡黄色固体(0.013g、49%)。融点:218〜220℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ11.69 (s, 1H), 9.08 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 8.75 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.26-8.17 (m, 4H), 8.02 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.29 (s,2H), 3.96 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 5.1 Hz, 2H)。
【0461】
実施例6b
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド4−メチルベンゼンスルホン酸:
【0462】
実施例6(0.070g. 0.147mmol)を、THF(2ml)中に溶解し、パラ−トルエンスルホン酸(0.028g、0.147mmol)を0℃で加え、30分間撹拌した。溶媒を濃縮し、真空乾燥して、黄色固体(0.050g、52%)として表題化合物を得た。融点:226〜228℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.68 (s, 1H), 9.07 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.73 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 8.34 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.27-8.19 (m, 3H), 8.13 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.78 (dd, J = 8.3, 3.7 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.10 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 6.28 (s,2H), 3.96 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 2.27 (s, 3H)。
【0463】
実施例6c
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロブロマイド:
【0464】
実施例6(0.070g. 0.147mmol)を、THF(2ml)中に溶解し、エーテル中HBr(1.5ml)を0℃で加え、30分間撹拌した。沈殿物を濾過し、エーテルで洗浄し、真空乾燥して、黄色固体(0.050g、61%)として表題化合物を得た。融点:222〜224℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.68 (s, 1H), 9.07 (dd, J = 4.6,1.2 Hz, 1H), 8.73 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 8.34 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.27-8.19 (m, 3H), 8.13 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.00 (dd, J = 8.7,1.7 Hz, 1H), 7.79 (dd, J = 8.4, 4.7 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.29 (s,2H), 3.96 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.65 (t, J = 5.1 Hz, 2H)。
【0465】
実施例6d
ナトリウム(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド:
【0466】
イソプロパノール(2ml)中の実施例6(0.100g、0.210mmol)に、3Nの水酸化ナトリウム溶液(0.076ml)を加え、30分間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣に、1mlのイソプロパノールを加え、濾過し、イソプロパノール、ジエチルエーテルで洗浄し、真空乾燥して、黄色固体(0.080g、79%)として表題化合物を得た。融点:256〜258℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.63 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.38 (dd, J = 8.5,0.9 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.07-8.00 (m, 3H), 7.83 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.21 (s, 2H), 5.83 (s, 1H), 3.67 (t, J = 4.2 Hz, 2H), 3.54 (m, 2H)。
【0467】
実施例7
2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド:
【0468】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体16(0.150g、0.345mmol)、DMF(1.1ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.044g、0.345mmol)、HATU(0.131g、0.345mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.053g、0.691mmol)を用いて、調製した。薄緑色固体(0.040g、23%)。融点:195〜198℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.67 (s, 1H), 8.92 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.24 (m, 3H), 7.83 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 8.5,4.2 Hz, 1H), 6.26 (s,2H), 4.72 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.96 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.66 (m, 2H)。
【0469】
実施例7a
2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド:
【0470】
表題化合物を、実施例6aに記載の手順に従って、実施例7(0.050g、0.101mmol)、THF(1.0ml)およびエーテル−HCl(0.2ml)を用いて、調製した。淡黄色固体(0.045g、84%)。融点:189〜191℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.69 (s, 1H), 8.97 (dd, J = 4.4,1.4 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.54 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.27 (m, 3H), 7.87 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 7.62 (m, 2H), 6.27 (s, 2H), 3.92 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.64 (m, 2H)。
【0471】
実施例7b
ナトリウム(2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド:
【0472】
イソプロパノール(1.0ml)中の実施例7(0.050g、0.101mmol)に、3Nの水酸化ナトリウム溶液(0.036ml)を加え、30分間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣に、0.5mlのイソプロパノールを加え、濾過し、水(1ml)で洗浄し、真空下で乾燥させて、黄色固体(0.020g、37%)として表題化合物を得た。融点:222〜224℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.91 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.63 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.44 (dd, J = 8.4,1.0 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.03 (dd, J = 8.0,1.7 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.4,4.3 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.0 Hz, 1H),6.24 (s, 2H), 5.79 (s, 1H), 3.67 (t, J = 4.1 Hz, 2H), 3.54 (m, 2H)。
【0473】
実施例7c
2−クロロ−4−(3−((7−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体44(0.100g、0.222mmol)、DMF(2.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.028g、0.222mmol)、HATU(0.084g、0.222mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.034g、0.444mmol)を用いて、調製した。薄緑色固体(0.035g、20%)。融点:211〜214℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.82 (s, 1H), 11.69 (s, 1H), 8.68 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.25 (dd, J = 8.1,1.7 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.94 (m, 2H), 7.64 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 6.46 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 6.06 (s,2H), 4.73 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.67 (m, 2H)。
【0474】
実施例8
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0475】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体17(0.150g、0.359mmol)、DMF(1.1ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.046g、0.359mmol)、HATU(0.136g、0.359mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.055g、0.718mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.035g、20%)。融点:187〜190℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.91 (s, 1H), 8.89 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.75 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.12-7.99 (m, 4H), 7.83 (dd, J = 8.8,6.8 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.24 (s,2H), 4.74 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.65 (m, 2H)。
【0476】
実施例8a
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド:
【0477】
表題化合物を、実施例6aに記載の手順に従って、実施例8(0.040g、0.083mmol)、THF(1.0ml)およびエーテル−HCl(0.2ml)を用いて、調製した。淡黄色固体(0.040g、95%)。融点:208〜210℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.95 (s, 1H), 9.05 (s,1H), 8.76 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.69 (br s, 1H), 8.28 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.19-8.09 (m, 5H), 8.00 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 6.29 (s, 2H), 3.95 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.68 (m, 2H)。
【0478】
実施例8b
ナトリウム(2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド:
【0479】
イソプロパノール(2.0ml)中の実施例8(0.080g、0.167mmol)に、3Nの水酸化ナトリウム溶液(0.06ml)を加え、30分間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣に、0.5mlのイソプロパノールを加え、濾過し、水(1ml)で洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.060g、72%)として表題化合物を得た。融点:240〜242℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.66 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.83 (m, 3H), 7.53 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 6.22 (s, 2H), 5.49 (s, 1H), 3.64 (t, J = 4.1 Hz, 2H), 3.51 (m, 2H)。
【0480】
実施例9
2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド:
【0481】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体18(0.150g、0.344mmol)、DMF(1.1ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.044g、0.344mmol)、HATU(0.131g、0.344mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.053g、0.689mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.050g、29%)。融点:206〜209℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.92 (s, 1H), 8.92 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.75 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.83 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 8.2,4.2 Hz, 1H), 6.27 (s,2H), 4.74 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.65 (m, 2H)。
【0482】
実施例9a
2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド:
表題化合物を、実施例6aに記載の手順に従って、実施例9(0.030g、0.060mmol)、THF(1.0ml)およびエーテル−HCl(0.2ml)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.025g、78%)。融点:193〜195℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.95 (s, 1H), 9.01 (dd, J = 4.4,1.4 Hz, 1H), 8.77 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.58 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.27 (m, 2H), 8.07 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.90 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 8.4,4.5 Hz, 1H), 6.29 (s, 2H), 3.95 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.64 (t, J = 5.1 Hz, 2H)。
【0483】
実施例9b
ナトリウム(2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド:
【0484】
イソプロパノール(1ml)中の実施例9(0.050g、0.182mmol)に、3Nの水酸化ナトリウム溶液(0.06ml)を加え、30分間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣に、0.5mlのイソプロパノールを加え、濾過し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.020g、21%)として表題化合物を得た。融点:238〜240℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz ): 8.91 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.62 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.42 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.82 (m, 3H), 7.54 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 6.25 (s, 2H), 5.58 (s, 1H), 3.62 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.50 (m, 2H)。
【0485】
実施例10
2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0486】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体19(0.200g、0.500mmol)、DMF(2.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.064g、0.500mmol)、HATU(0.190g、0.500mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.077g、1.00mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.040g、17%)。融点:200〜203℃。MS (m/z): 459.0 (m++1)。
【0487】
実施例11
2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)酢酸エチル:
【0488】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例6(0.100g、0.210mmol)、DMF(1.0ml)、トリエチルアミン(0.063g、0.630mmol)、HOBT(0.034g、0.252mmol)、EDC−HCl(0.100g、0.525mmol)および酢酸(0.012g、0.210mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.030g、27%)。融点:168〜170℃ MS (m/z): 517.2 (m+)。
【0489】
実施例12
(S)−2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエート:
【0490】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例6(0.200g、0.421mmol)、DMF(2.0ml)、トリエチルアミン(0.128g、1.26mmol)、HOBT(0.068g、0.505mmol)、EDC−HCl(0.201g、1.153mmol)およびN−Boc−L−アラニン(0.079g、0.421mmol)を用いて、調製した。黄色固体(0.100g、36%)を、そのまま次のステップに用いた。
【0491】
実施例13
(S)−2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチル2−アミノプロパノエート:
【0492】
ジクロロメタン(2ml)中の実施例12(0.100g、0.154mmol)に、トリフルオロ酢酸(1ml)を ℃(at o C)で加え、室温で12時間撹拌した。反応塊を炭酸ナトリウム溶液でpH9〜10に塩基性化し、ジクロロメタン(dichlromethane)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、オフホワイトの固体(0.025g、9%)として表題化合物を得た。融点:175〜177℃ MS (m/z): 546.1 (m+)。
【0493】
実施例14
2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルピバレート:
【0494】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例6(0.100g、0.210mmol)、DMF(1.0ml)、トリエチルアミン(0.063g、0.630mmol)、HOBT(0.034g、0.252mmol)、EDC−HCl(0.100g、0.525mmol)およびピバル酸(pivolicc acid)(0.021g、0.210mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.060g、51%)。融点:130〜133℃ MS (m/z): 558.9 (m+)。
【0495】
実施例15
2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルイソブチレート:
【0496】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例6(0.100g、0.210mmol)、DMF(1.0ml)、トリエチルアミン(0.063g、0.630mmol)、HOBT(0.034g、0.252mmol)、EDC−HCl(0.100g、0.525mmol)およびイソ酪酸(0.018g、0.210mmol)を用いて、調製した。淡黄色固体(0.030g、26%)。融点:115〜118℃ MS (m/z): 545.1 (m+)。
【0497】
実施例16
2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチル2−ベンズアミドアセテート:
【0498】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例6(0.100g、0.210mmol)、DMF(1.0ml)、トリエチルアミン(0.063g、0.630mmol)、HOBT(0.034g、0.252mmol)、EDC−HCl(0.100g、0.525mmol)および馬尿酸(0.037g、0.210mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.060g、44%)。融点:110〜112℃ MS (m/z): 636.0 (m+)。
【0499】
実施例17
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0500】
表題化合物を、実施例7に記載の手順に従って、中間体20(0.140g、0.326mmol)、DMF(2.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.084g、0.652mmol)、HATU(0.123g、0.326mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.050g、0.652mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.045g、28%)。融点:219〜222℃。MS (m/z): 489.2 (m+)。
【0501】
実施例18
4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド:
【0502】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体21(0.150g、0.355mmol)、DMF(2.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.092g、0.711mmol)、HATU(0.135g、0.355mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.054g、0.711mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.014g、8%)。融点:194〜196℃。MS (m/z): 481.1 (m+)。
【0503】
実施例19
4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド:
【0504】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体22(0.150g、0.354mmol)、DMF(2.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.092g、0.708mmol)、HATU(0.136g、0.354mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.054g、0.708mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.026g、15%)。融点:202〜205℃。MS (m/z): 483.1 (m+ + 1)。
【0505】
実施例19a
ナトリウム(4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,6−ジフルオロベンゾイル)(2−ヒドロキシエトキシ)アミド:
【0506】
イソプロパノール(2ml)中の実施例19(0.050g、0.124mmol)に、3Nの水酸化ナトリウム溶液(0.067ml)を加え、30分間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣に、0.5mlのイソプロパノールを加え、濾過し、イソプロパノール、ジエチルエーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.035g、67%)として表題化合物を得た。融点:242〜244℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 9.35 (s, 1H), 8.65 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 0.9 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.65 (dd, J = 8.4,1.6 Hz, 1H), 6.17 (s, 2H), 5.52 (s, 1H), 3.63 (t, J = 5.3 Hz, 2H), 3.52 (m, 2H)。
【0507】
実施例20
4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド:
【0508】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体23(0.200g、0.490mmol)、DMF(2.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.063g、0.490mmol)、HATU(0.186g、0.490mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.075g、0.980mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.030g、13%)。融点:164〜166℃。MS (m/z): 465.1 (m+ + 1)。
【0509】
実施例21
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0510】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体24(0.150g、0.346mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.089g、0.693mmol)、HATU(0.131g、0.346mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.054g、0.693mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.040g、23%)。融点:208〜210℃。MS (m/z): 491.0 (m+ + 1)。
【0511】
実施例21a
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−((2−メチルキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド:
【0512】
表題化合物を、実施例6aに記載の手順に従って、実施例21(0.030g、0.061mmol)、THF(2.0ml)およびエーテル−HCl(0.3ml)を用いて、調製した。薄緑色の固体(0.022g、68%)。融点:211〜213℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.95 (s, 1H), 8.76 (s,1H), 8.74 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.28 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.17 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.30 (s, 2H), 3.95 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.64 (m, 2H), 2.83 (s, 3H)。
【0513】
実施例22
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0514】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体25(0.150g、0.393mmol)、DMF(2.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.050g、0.393mmol)、HATU(0.149g、0.393mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.060g、0.786mmol)を用いて、調製した。黄色固体(0.045g、26%)。融点:210〜212℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.88(s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.70 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.38 (m, 3H), 8.20 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.03 (m, 2H), 7.93 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.84 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 6.22 (s, 2H), 4.78 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 3.96 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.64 (m, 2H)。
【0515】
実施例23
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド:
【0516】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体26(0.150g、0.333mmol)、DMF(2.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.043g、0.393mmol)、HATU(0.126g、0.333mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.051g、0.667mmol)を用いて、調製した。黄色固体(0.055g、32%)。融点:240〜242℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.73 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.1,1.7 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.56 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 8.35 (dd, J = 8.4,1.0 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 8..0 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8..7 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8..4 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.24 (s, 2H), 4.75 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.65 (m, 2H)。
【0517】
実施例24
4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド:
【0518】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体27(0.150g、0.320mmol)、DMF(2.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.041g、0.320mmol)、HATU(0.121g、0.320mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.049g、0.640mmol)を用いて、調製した。黄色固体(0.060g、35%)。融点:227〜229℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.72 (s, 1H), 8.91 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.56 (m, 1H), 8.41 (dd, J = 8.4,1.0 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 8..2 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 8..7 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8..4 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.24 (s, 2H), 4.75 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.65 (m, 2H)。
【0519】
実施例24a
4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドヒドロクロリド:
【0520】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例24(0.033g、0.062mmol)、THF(1.0ml)およびエーテル−HCl(0.1ml)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.028g、80%)。融点:166〜170℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.72 (s, 1H), 8.96 (dd, J = 4.3,1.5 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.56 (s, 1H), 8.53 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 8..8 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 8.4,4.4 Hz, 1H), 6.28 (s, 2H), 3.95 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.59 (m, 2H)。
【0521】
実施例25
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0522】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体28(0.120g、0.303mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.039g、0.303mmol)、HATU(0.115g、0.303mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.046g、0.607mmol)を用いて、調製した。黄色固体(0.025g、18%)。融点:196〜198℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.50 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.67 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.08 (d, J = 9..2 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8..8 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 7..8 Hz, 1H), 6.21 (s, 2H), 4.75 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.65 (m, 2H), 2.43 (s, 3H)。
【0523】
実施例25a
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド:
【0524】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例25(0.080g、0.176mmol)、THF(2.0ml)およびエーテル−HCl(0.4ml)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.080g、93%)。融点:220〜222℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.51 (s, 1H), 8.99 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 8.68 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.59 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.16-8.08 (m, 5H), 7.93 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.68 (dd, J = 8.4,4.0 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.24 (s, 2H), 3.95 (t, J = 5.0 Hz, 2H),. 3.38 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.43 (s, 3H)。
【0525】
実施例25b
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロブロマイド:
【0526】
実施例25(0.070g 0.154mmol)をTHF(2ml)中に溶解し、エーテル(1.5ml)中HBrを0℃で加え、30分間撹拌した。沈殿物を濾過し、エーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.049g、59%)として表題化合物を得た。融点:173〜175℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.51 (s, 1H), 8.99 (dd, J = 4.4,1.3 Hz, 1H), 8.68 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.57 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.16-8.06(m, 5H), 7.92 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.67 (dd, J = 8.3,4.4 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 7..8 Hz, 1H), 6.24 (s, 2H), 3.95 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.64 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 2.43 (s, 3H)。
【0527】
実施例25c
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド4−メチルベンゼンスルホン酸:
【0528】
実施例25(0.070g、0.154mmol)をTHF(2ml)中に溶解し、パラ−トルエンスルホン酸(0.029g、0.154mmol)を0℃で加え、30分間撹拌した。溶媒を濃縮し、真空乾燥して、黄色固体(0.070g、70%)として表題化合物を得た。融点:1246〜126℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.51 (s, 1H), 9.09 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 8.77 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.69 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.20-8.08 (m, 5H), 8.02 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.81 (dd, J = 8.1, 4.6 Hz, 1H), 7.48 (m, 3H), 7.10 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 6.27 (s,2H), 3.95 (t, J = 4.7 Hz, 2H), 3.64 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.27 (s, 3H)。
【0529】
実施例25d
N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチル−4−(3−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体45(0.100g、0.242mmol)、DMF(2.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.062g、0.484mmol)、HATU(0.092g、0.242mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.037g、0.484mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.007g、6%)。融点:207〜209℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.75 (s, 1H), 11.52 (s, 1H), 8.65 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.14 (m, 3H), 7.90 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.63 (dd, J = 8.5,1.9 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.48 (dd, J = 9.6,1.9 Hz, 1H), 6.02 (s, 2H), 4.76 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 3.96 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.65 (m, 2H), 2.45 (s, 3H)。
【0530】
実施例25e
6−((5−(4−(2−ヒドロキシエトキシカルバモイル)−3−メチルフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン1−オキシド
表題化合物を、中間体31について記載されるものと似た手順を用いて、実施例25(0.100g、0.220mmol)、DMF(2.0ml)およびメタクロロペル安息香酸(0.189g、1.10mmol)から、薄緑色固体(0.020g、19%)として得た。融点:160〜162℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.52 (s, 1H), 8.68 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.56 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.16 (m, 4H), 7.94 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.86 (dd, J = 8.9,1.8 Hz, 1H), 7.47 (m, 2H), 6.23 (s, 2H), 4.76 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.65 (m, 2H), 2.43 (s, 3H)。
【0531】
実施例26
4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチルベンズアミド:
【0532】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体29(0.120g、0.361mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.046g、0.361mmol)、HATU(0.137g、0.361mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.055g、0.723mmol)を用いて、調製した。黄色固体(0.060g、35%)。融点:200〜203℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.51 (s, 1H), 8.92 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.67 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.44 (dd, J = 8.4,1.0 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.06 (s, 1H), 8.05 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.24 (s, 2H), 4.76 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.65 (m, 2H), 2.41 (s, 3H)。
【0533】
実施例26a
4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチルベンズアミドヒドロクロリド:
【0534】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例26(0.040g、0.084mmol)、THF(1.0ml)およびエーテル−HCl(0.1ml)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.030g、70%)。融点:146〜149℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.51 (s, 1H), 8.96 (dd, J = 4.4,1.6 Hz, 1H), 8.67 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 8..7 Hz, 1H), 8.07 (m, 2H), 7.86 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 8.3,4.3 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.25 (s, 2H), 3.95 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.64 (t, J = 5.1 Hz, 2H),2.41 (s, 3H)。
【0535】
実施例27
2−フルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミド:
【0536】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体30(0.150g、0.359mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.046g、0.359mmol)、HATU(0.136g、0.359mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.055g、0.718mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.100g、58%)。融点:208〜211℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.65 (s, 1H), 8.92 (dd, J = 4.3,1.6 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.43 (dd, J = 8.5,1.0 Hz, 1H), 8.23-8.11 (m, 4H), 7.83 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 7.76 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.4,4.3 Hz, 1H), 6.26 (s, 2H), 4.75 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.65 (m, 2H)。
【0537】
実施例27a
2−フルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド:
【0538】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例27(0.050g、0.120mmol)、THF(1.0ml)およびエーテル−HCl(0.3ml)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.045g、83%)。融点:175〜178℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.65 (s, 1H), 8.97 (dd, J = 4.4,1.4 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.25 (m, 2H), 8.16 (m, 2H), 7.87 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 7.76 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 8.3,4.3 Hz, 1H), 6.27 (s, 2H), 3.94 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.65 (m, 2H)。
【0539】
実施例28
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0540】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体12(0.165g、0.399mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.154g、1.190mmol)、HATU(0.151g、0.399mmol)および1−(アミノオキシ)プロパン−2−オールヒドロクロリド(0.100g、0.786mmol)を用いて、調製した。淡黄色固体(0.040g、20%)。融点:150〜152℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.71 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.1,1.6 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.27 (dd, J = 8.0,1.4 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 6.23 (s, 2H), 4.81 (s, 1H), 3.94 (q, J = 6.0 Hz, 1H), 3.76 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 1.10 (d, J = 6.3 Hz, 3H)。
【0541】
実施例29
エチル2−(2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)アセテート:
【0542】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体12(0.300g、0.722mmol)、DMF(2.2ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.094g、0.722mmol)、HATU(0.274g、0.722mmol)およびエチル2−(アミノオキシ)アセテート(0.173g、1.445mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.090g、24%)。融点:140〜142℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.98 (s, 1H), 8.88 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.33 (s, 1H), 8.26 (m, 2H), 8.05(s, 1H), 8.02 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.2,4.1 Hz, 1H), 6.23 (s, 2H), 4.60 (s, 2H), 4.20 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 1.24 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
【0543】
実施例30
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0544】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体12(0.152g、0.366mmol)、DMF(1.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.047g、0.366mmol)、HATU(0.139g、0.366mmol)および1−(アミノオキシ)−2−メチルプロパン−2−オール(0.050g、0.549mmol)を用いて、調製した。薄緑色固体(0.040g、22%)。融点:104〜107℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.70 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.3,1.6 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.37 (m, 2H), 8.27(dd, J = 8.0,1.5 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 8.7,1.5 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.23 (s, 2H), 4.61 (s, 1H), 3.75(s, 2H), 1.17 (s, 6H)。
【0545】
実施例31
(S)−2−クロロ−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0546】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体12(0.165g、0.399mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.154g、1.190mmol)、HATU(0.151g、0.399mmol)および(S)−1−(アミノオキシ)プロパン−2−オールヒドロクロリド(0.100g、0.786mmol)を用いて、調製した。薄緑色固体(0.040g、21%)。融点:138〜140℃。 1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.70 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.1,1.6 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.27 (dd, J = 8.1,1.6 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.23 (s, 2H), 4.80 (m, 1H),), 3.93 (q, J = 5.9 Hz, 1H), 3.77 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 1.11 (d, J = 6.3 Hz, 3H)。
【0547】
実施例32
(R)−2−クロロ−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0548】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体12(0.1645g、0.393mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.154g、1.190mmol)、HATU(0.151g、0.399mmol)および(R)−1−(アミノオキシ)プロパン−2−オールヒドロクロリド(0.100g、0.786mmol)を用いて、調製した。薄緑色固体(0.050g、26%)。融点:158〜160℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.72 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.27 (dd, J = 8.0,1.6 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.23 (s, 2H), 4.80 (m, 1H),), 3.92 (q, J = 4.3 Hz, 1H), 3.76 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 1.11 (d, J = 6.2 Hz, 3H)。
【0549】
実施例33
N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0550】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体28(0.144g、0.366mmol)、DMF(1.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.047g、0.366mmol)、HATU(0.139g、0.366mmol)および1−(アミノオキシ)−2−メチルプロパン−2−オール(0.050g、0.549mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.088g、50%)。融点:145〜148℃。 1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.54 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.67 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.38(d, J = 7.5 Hz, 1H), 8.15(d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.13-8.00(m, 4H), 7.83 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.21 (s, 2H), 4.64 (s, 1H), 3.74 (s, 2H), 2.43 (s, 3H), 1.17 (s, 6H)。
【0551】
実施例34
2,6−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0552】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体17(0.159g、0.366mmol)、DMF(1.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.047g、0.366mmol)、HATU(0.139g、0.366mmol)および1−(アミノオキシ)−2−メチルプロパン−2−オール(0.040g、0.549mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.040g、21%)。融点:171〜174℃。 1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.94 (s, 1H), 8.89 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.37(d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.26(d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.10 (m, 3H), 8.01 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 8.2,2.0 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.24 (s, 2H), 4.63 (s, 1H), 3.72 (s, 2H), 1.17 (s, 6H)。
【0553】
実施例35
2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0554】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体19(0.152g、0.366mmol)、DMF(1.0ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.047g、0.366mmol)、HATU(0.139g、0.366mmol)および1−(アミノオキシ)−2−メチルプロパン−2−オール(0.040g、0.549mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.080g、44%)。融点:148〜151℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.67 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.37(d, J = 7.5 Hz, 1H), 8.21(d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.18 (m, 2H), 8.05 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 8.8,2.0 Hz, 1H), 7.77 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.23 (s, 2H), 4.65 (s, 1H), 3.73 (s, 2H), 1.17 (s, 6H)。
【0555】
実施例36
(S)−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
【0556】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体28(0.200g、0.506mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.196g、1.51mmol)、HATU(0.192g、0.506mmol)および(S)−1−(アミノオキシ)プロパン−2−オールヒドロクロリド(0.128g、1.01mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.100g、42%)。融点:230〜232℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.53 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.0,1.3 Hz, 1H), 8.67 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.38(d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.15(d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.10 (m, 4H), 7.83 (dd, J = 8.7,1.5 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.1 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.21 (s, 2H), 4.85 (s, 1H), 3.92 (m, 1H), 3.75 (m, 2H), 2.43 (s, 3H), 1.10 (d, J = 6.2 Hz, 3H)。
【0557】
実施例37
N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2−メチル−4−(3−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
【0558】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体45(0.150g、0.363mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.094g、0.727mmol)、HATU(0.138g、0.363mmol)および1−(アミノオキシ)−2−メチルプロパン−2−オール(0.076g、0.727mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.035g、19%)。融点:209〜212℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.74 (s, 1H), 11.55(s, 1H), 8.65 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.14 (m, 3H), 7.89 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.63 (dd, J = 8.5,1.9 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.48 (dd, J = 9.5,1.6 Hz, 1H), 6.02 (s, 2H), 4.65 (s, 1H), 3.74 (s, 2H), 2.45 (s, 3H), 1.18 (s, 6H)。
【0559】
実施例38
(R)−N−(2−ヒドロキシプロポキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
【0560】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体28(0.200g、0.506mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.196g、1.51mmol)、HATU(0.192g、0.506mmol)および(R)−1−(アミノオキシ)プロパン−2−オールヒドロクロリド(0.128g、1.01mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.034g、14%)。融点:200〜202℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.88 (dd, J = 4.1,1.5 Hz, 1H), 8.62 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.37(d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.04 (m, 4H), 7.83 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.20 (s, 2H), 3.89 (m, 1H), 3.69 (dd, J = 10.6,3.7 Hz, 1H), 3.57 (dd, J = 11.5,7.8 Hz, 1H), 2.44 (s, 3H), 1.03 (d, J = 6.4 Hz, 3H)。
【0561】
実施例39
N−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イルオキシ)−2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
【0562】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体28(0.200g、0.506mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.196g、1.51mmol)、HATU(0.192g、0.506mmol)および2−(アミノオキシ)−2−メチルプロパン−1−オールヒドロクロリド(0.142g、1.01mmol)を用いて、調製した。淡黄色固体(0.034g、13%)。融点:193〜195℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz):11.12 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.62 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.38 (dd, J = 8.4,1.9 Hz, 1H), 8.16 (m, 3H), 8.05 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 8.7,4.7 Hz, 1H), 7.54 (m, 2H), 6.21 (s, 2H), 4.83 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 3.38 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 1.19 (s, 6H)。
【0563】
実施例40
2−クロロ−N−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イルオキシ)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
【0564】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体12(0.200g、0.480mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.186g、1.44mmol)、HATU(0.182g、0.480mmol)および2−(アミノオキシ)−2−メチルプロパン−1−オールヒドロクロリド(0.135g、0.961mmol)を用いて、調製した。薄緑色固体(0.040g、17%)。融点:148〜150℃。質量: 502.8(M+)。
【0565】
実施例41
N−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−2−メチル−4−[3−(1−オキシ−キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−ベンズアミド
【0566】
表題化合物を、中間体31について記載されるものと似た手順を用いて、実施例33(0.100g、0.213mmol)、DMF(2.0ml)およびメタクロロペル安息香酸(0.184g、1.06mmol)から、オフホワイトの固体(0.040g、38%)として得た。融点:160〜162℃。質量: 498.9(M+)。
【0567】
実施例42
N−ヒドロキシ−2−メチル−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド
【0568】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体28(0.200g、0.505mmol)、DMF(2.5ml)、トリエチルアミン(0.352ml、2.52mmol)、HBTU(0.287g、0.758mmol)およびヒドロキシルアミンヒドロクロリド(0.069g、1.01mmol)を用いて、調製した。褐色固体(0.005g、3%)。融点:200〜203℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz):9.16 s, 1H), 9.07 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.58 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.38 (dd, J = 8.5,1.0 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.08 (m, 4H), 7.95 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 8.8,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.18 (s, 2H), 2.31 (s, 3H)。
【0569】
実施例43
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルアセテート
【0570】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例25(0.200g、0.440mmol)、DMF(2.0ml)、トリエチルアミン(0.184ml、1.32mmol)、EDC−HCl(0.210g、1.10mmol)、HOBt(0.071g、0.528mmol)および酢酸(0.030g、0.440mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.065g、29%)。融点:145〜147℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.56 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.67 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.38 (dd, J = 8.3,0.9 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.10(m, 2H), 8.04 (m, 2H), 7.83 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.21 (s, 2H), 4.26 (t, J = 4.7 Hz, 2H), 4.13 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.04 (s, 3H)。
【0571】
実施例44
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルイソブチレート
【0572】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例25(0.200g、0.440mmol)、DMF(2.0ml)、トリエチルアミン(0.184ml、1.32mmol)、EDC−HCl(0.210g、1.10mmol)、HOBt(0.071g、0.528mmol)およびイソ酪酸(0.038g、0.440mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.080g、34%)。融点:157〜159℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.42 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.64 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.04 (m, 4H), 7.83 (dd, J = 8.7,1.8 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.20 (s, 2H), 4.26 (t, J = 4.3 Hz, 2H), 4.02 (t, J = 4.2 Hz, 2H), 2.53 (m, 1H), 2.42 (s, 3H), 1.10 (d, J = 7.0Hz, 6H)。
【0573】
実施例45
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルピバレート
【0574】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例25(0.200g、0.440mmol)、DMF(2.0ml)、トリエチルアミン(0.184ml、1.32mmol)、EDC−HCl(0.210g、1.10mmol)、HOBt(0.071g、0.528mmol)およびピバル酸(0.044g、0.440mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.070g、29%)。融点:128〜130℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.57 (s, 1H), 8.91 (dd, J = 4.0,1.4 Hz, 1H), 8.68 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.11 (m, 4H), 7.85 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.57 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.22 (s, 2H), 4.26 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 4.11 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 2.43 (s, 3H), 1.16 (s, 9H),
【0575】
実施例46
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルベンゾエート
【0576】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例25(0.200g、0.440mmol)、DMF(2.0ml)、トリエチルアミン(0.184ml、1.32mmol)、EDC−HCl(0.210g、1.10mmol)、HOBt(0.071g、0.528mmol)および安息香酸(0.053g、0.440mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.020g、9%)。融点:128〜130℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.62 (s, 1H), 8.88 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.66 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.14-8.00 (m, 7H), 7.83 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.65 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 7.53 (m, 4H), 6.21 (s, 2H), 4.53 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 4.26 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 2.43 (s, 3H)。
【0577】
実施例47
2−(2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドオキシ)エチルフラン−2−カルボキシレート
【0578】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、実施例25(0.200g、0.440mmol)、DMF(2.0ml)、トリエチルアミン(0.184ml、1.32mmol)、EDC−HCl(0.210g、1.10mmol)、HOBt(0.071g、0.528mmol)および2−フロ酸(0.049g、0.440mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.070g、29%)。融点:146〜148℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.61 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.67 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.38 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.15-7.98 (m, 6H), 7.83 (dd, J = 8.8,2.0 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 6.21 (s, 2H), 4.50 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 4.23 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.43 (s, 3H)。
【0579】
実施例48
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノン:
【0580】
表題化合物を、中間体41について記載の手順に従って、中間体8(2.0g、6.33mmol)、1−エトキシビニルトリ(n−ブチル)スタンナン(2.12g、6.70mmol)、DMF(20ml)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II).CHCl(0.417g、0.511mmol)を用いて、45分間のマイクロ波オーブン(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)中で、調製し、その後酸加水分解を行った。黄色固体(1.00g、39%)。1H-NMR (δ ppm, CDCl3, 400 MHz ): δ 8.92 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.09 (dd, J = 8.4,0.9 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.39 (dd, J = 8.4,4.3 Hz, 1H), 6.21 (s, 2H), 2.78 (s, 3H)。
【0581】
実施例49
2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボキサミドヒドロクロリド:
【0582】
ステップ1:2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボキサミド:エタノール(ethnol)(2ml)中の中間体41(0.070g、0.230mmol)の溶液に、酢酸ナトリウム(0.018g、0.230mmol)およびセミカルバジドヒドロクロリド(0.026g、0.230mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を重炭酸塩溶液、ジクロロメタンで洗浄し、真空乾燥した。
【0583】
ステップ2:2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボキサミドヒドロクロリド:ステップ1の生成物(0.050g、0.138mmol)をTHF(1ml)中に溶解し、HCl(0.15ml)で飽和したエーテル(eather)を0℃で加え、15分間撹拌した。形成した沈殿物をエーテル(eather)で洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.045g、82%)として表題化合物を得た。
融点:241〜243℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 9.70 (s (dd, J = 4.7,1.2 Hz, 1H), 8.85 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.53 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.46 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.20 ( s,1H), 8.05 (dd, J = 8.8,1.7 Hz, 1H), 7.86 (dd, J = 8.4,4.9 Hz, 1H), 6.73 (br s, 2H), 6.20 (s, 2H), 2.34 (s, 3H)。
【0584】
実施例50
2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボチオアミド:
【0585】
表題化合物を、実施例49のステップ1について記載の手順に従って、中間体41(0.100g、0.329mmol)、エタノール(1.5ml)およびチオセミカルバジド(0.030g、0.329mmol)を用いて、調製した。黄色固体(0.050g、40%)。融点:233〜235℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 10.43 (s,1H), 8.88 (dd, J = 4.1,1.5 Hz, 1H), 8.65 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.51 (s, 1H), 8.48 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.30 (s,1H), 8.01 (s,1H), 7.99 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.82 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.15 (s, 2H), 2.48 (s,3H)。
【0586】
実施例51
6−((5−(1−(2−(ピリジン−2−イル)ヒドラゾノ)エチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン:
【0587】
表題化合物を、実施例49のステップ1について記載の手順に従って、中間体41(0.100g、0.329mmol)、エタノール(2ml)および2−ヒドラジノピリジン(0.036g、0.329mmol)を用い、80℃で12時間加熱して、調製した。黄色固体(0.050g、39%)。融点:221〜223℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 10.23 (s,1H), 8.89 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.37 (dd, J = 8.3,1.3 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.20 (dd, J = 4.8,1.0 Hz, 1H), 8.02 (s,1H), 8.00 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 8.6,2.0 Hz, 1H), 7.74 (dt, J = 8.6,1.8 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.90 (dt, J = 6.5,1.5 Hz, 1H), 6.10 (s, 2H), 2.48 (s,3H)。
【0588】
実施例52
2−(アミノ(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)メチレン)ヒドラジンカルボキサミド:
【0589】
表題化合物を、実施例49のステップ1について記載の手順に従って、中間体10(0.100g、0.348mmol)、エタノール(3ml)、セミカルバジドヒドロクロリド(0.050g、0.452mmol)、酢酸ナトリウム(0.028mg、0.348mmol)および炭酸水素ナトリウム(0.029mg、0.348mmol)を用い、80℃で12時間加熱して、調製した。黄色固体(0.050g、20%)。融点:194〜196℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.91 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.73 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.46(s,1H), 8.35 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.06 (s,1H), 8.01 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.86 (dd, J = 8.8,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.23 (s, 2H)。
【0590】
実施例53
tert−ブチル2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボキシレート:
【0591】
表題化合物を、実施例49のステップ1について記載の手順に従って、中間体41(0.200g、0.659mmol)、エタノール(5ml)およびカルバジン酸tert‐ブチル(0.131g、0.989mmol)を用い、60℃で12時間加熱して、調製した。オフホワイトの固体(0.150g、55%)。融点:193〜196℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 10.22 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.1,1.5 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.01 (m,2H), 7.81 (dd, J = 8.8, 1.8 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 6.14 (s, 2H), 2.36 (s, 3H), 1.49 (s, 9H)。
【0592】
実施例54
(E/Z)−1−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデンアミノ)イミダゾリジン−2,4−ジオン:
【0593】
表題化合物を、実施例49のステップ1について記載の手順に従って、中間体41(0.100g、0.659mmol)、エタノール(2.2ml)、トリエチルアミン(0.1ml)および1−アミノヒダントイン塩酸塩(1-aminohytantoin hydrochloride)(0.074g、0.494mmol)を用いて、60℃で12時間加熱して、調製した。オフホワイトの固体(0.090g、68%)。融点:260〜264℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 11.36 (s,1H), 8.89 (dd, J = 4.1,1.6 Hz, 1H), 8.61 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.82 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.1 Hz, 1H), 6.19 (s,2H), 4.49(s,2H), 2.51 (s,3H)。
【0594】
実施例55
N−エチル−2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボチオアミド:
【0595】
表題化合物を、実施例49のステップ1について記載の手順に従って、中間体41(0.100g、0.329mmol)、エタノール(2ml)、N−エチルヒドラジンカルボチオアミド(0.078g、0.659mmol)を用いて、60℃で12時間加熱して、調製した。黄色固体(0.050g、20%)。融点:194〜196℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 10.39 (s, 1H), 8.89 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.85 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 8.62 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.54 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.02 (t, J = 1.7 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.82 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.1 Hz, 1H), 6.16 (s, 2H), 3.67 (m, 2H), 2.47 (s, 3H), 1.18 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
【0596】
実施例56
2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボチオアミドヒドロクロリド:
【0597】
表題化合物を、実施例49に記載の手順に従って、実施例50(0.030g、0.119mmol)、THF(1.0ml)およびエーテル−HCl(0.5ml)を用いて、調製した。淡黄色固体(0.030g、91%)。融点:201〜2036℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ10.44 (s, 1H), 9.05 (s,1H), 8.70 (s,1H), 8.66 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.50 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.31 (s,1H), 8.15 (m, 2H), 7.98 (m,1H), 7.76 (m,1H), 6.20 (s, 2H), 2.46 (s,3H)。
【0598】
実施例57
2−(1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボチオアミド:
【0599】
表題化合物を、実施例49のステップ1について記載の手順に従って、実施例48(0.100g、0.311mmol)、エタノール(2ml)およびチオセミカルバジド(0.079g、0.623mmol)を用い、60℃で48時間加熱して、調製した。淡黄色固体(0.090g、73%)。融点:249〜253℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ10.42 (s,1H), 8.92 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.65 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.51 (s,1H), 8.48 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.42 (dd, J = 8.3,1.1 Hz, 1H), 8.30 (s,1H), 8.16 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.3 Hz, 1H), 6.18 (s,2H), 2.42 (s,3H)。
【0600】
実施例58
メチル2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボキシレート:
【0601】
表題化合物を、実施例49のステップ1について記載の手順に従って、中間体41(0.100g、0.329mmol)、メタノール(2ml)およびメチルヒドラジンカルボキシレート(0.059g、0.65930mmol)を用い、80℃で48時間加熱して、調製した。オフホワイトの固体(0.080g、65%)。融点:206〜208℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ10.55 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.0,1.4 Hz, 1H), 8.53 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.01 (m, 2H), 7.81 (dd, J = 8.8,1.8 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.15 (s, 2H), 3.75 (s,3H), 2.38 (s,3H)。
【0602】
実施例59
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンオキシム:
【0603】
エタノール(2.1ml)中の実施例48(0.100g、0.311mmol)の溶液に、酢酸ナトリウム(0.025g、0.315mmol)およびヒドロキシルアミンヒドロクロリド(0.021g、0.315mmol)を加え、60℃で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水、ジクロロメタン、酢酸エチルで洗浄し、真空乾燥して、2つのジアステレオマーの混合物(およそ9:1)である、オフホワイトの固体(0.070g、67%)として表題化合物を得た。融点:244〜247℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz ): δ 11.92 (s, 0.9H), 11.27 (s,0.1H), 8.92 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.75 (d, J = 8.6 Hz, 0.1H), 8.60 (d, J = 8.7 Hz, 0.1H), 8.52 (d, J = 8.8 Hz, 0.9H), 8.41 (d, J = 7.3 Hz, 0.9H), 8.16 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.27( s, 0.2H), 6.18 (s, 1.8H), 2.25( s, 2.7H), 2.19 (s, 0.3H)。
【0604】
実施例60
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンO−メチルオキシム:
【0605】
エタノール(2.1ml)中の実施例48(0.100g、0.311mmol)の溶液に、酢酸ナトリウム(0.025g、0.315mmol)およびメトキシルアミンヒドロクロリド(0.026g、0.315mmol)を加え、60℃で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水、ジクロロメタン、酢酸エチルで洗浄し、真空乾燥して、2つのジアステレオマーの混合物(およそ9:1)であるオフホワイトの固体(0.050g、45%)として表題化合物を得た。融点:169〜172℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz ): δ 8.90 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.38 (d, J = 8.8 Hz, 0.1H), 8.31 (d, J = 8.8 Hz, 0.9H), 8.12 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.06 (dd, J = 8.4,1.0 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.37 (dd, J = 8.3,4.3 Hz, 1H), 6.15 (s, 2H), 2.36 (s, 2.7H), 2.33 (s, 0.3H)。
【0606】
実施例61
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンO−2−ヒドロキシエチルオキシム:
【0607】
表題化合物を、実施例49のステップ1について記載の手順に従って、実施例48(0.100g、0.311mmol)、エタノール(2ml)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.047g、0.623mmol)を用い、60℃で12時間加熱して、調製した。薄緑色固体(0.055g、46%)。融点:142〜145℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.92 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.54 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.42 (dd, J = 8.4,1.0 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.19 (s, 2H), 4.74 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.69 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 2.29 (s,3H)。
【0608】
実施例62
1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンO−2−ヒドロキシエチルオキシム:
【0609】
2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミンを、Shiow-Jyi et al. J. Med. Chem. 2007, 50 (25), 6367-6382に従って調製した。表題化合物を、実施例49のステップ1について記載の手順に従って、中間体41(0.196g、0.646mmol)、エタノール(5ml)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.100g、1.29mmol)を用い、60℃で12時間加熱して、調製した。薄緑色固体(0.090g、38%)。融点:165〜168℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.88 (dd, J = 4.1,1.9 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.02 (m,3H), 7.81 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.16 (s,2H), 4.75 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 5.3 Hz, 2H), 3.71 (m, 2H), 2.35 (s, 3H)。
【0610】
実施例63
1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンO−2−アミノエチルオキシム:
【0611】
ジクロロメタン(3ml)中の実施例62(0.300g、0.827mmol)に、トリエチルアミン(0.251g、2.41mmol)を加え、0℃に冷却した。メテン(methene)スルホニルクロライド(0.189g、1.65mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム溶液で塩基性化し、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、濃縮して、褐色のメシレート(0.350g)を得た。そのメシレートをDMF(1.7ml)中に溶解し、アジ化ナトリウム(0.103g、1.584mmol)を加え、80℃で12時間加熱した。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、褐色のアジド(0.260g)を得た。THF(4.7ml)中に溶解したそのアジドに、トリフェニルホスフィン(0.108g、0.413mmol)およびアンモニア水溶液(0.23ml)を加え、3時間還流させた。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、メタノール:ジクロロメタンを用いるカラムクロマトグラフィにかけて、薄緑色固体(0.110g、37%)として表題化合物を得た。融点:122〜125℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz ): δ8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.54 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.36 (dd, J = 7.9,1.3 Hz, 1H), 8.02 (m, 3H), 7.81 (dd, J = 8.8,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.16 (s, 2H), 4.20 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.86 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.31 (s, 3H), 1.58 (s, 2H)。
【0612】
実施例64
1−(2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデンアミノオキシ)エチル)ウレア:
【0613】
ジクロロメタン(17ml)中の実施例63(0.050g、0.137mmol)に、イソシアン酸トリメチルシリル(0.064g、0.556mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物を真空下で完全に濃縮し、残渣を水で洗浄し、濾過し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.030g、54%)として表題化合物を得た。融点:207〜210℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.89 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.04 (m,3H), 7.81 (dd, J = 8.8,1.8 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.16 (s,2H), 6.04 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 5.47 (s, 2H), 4.22 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.34 (m, 2H), 2.35 (s, 3H)。
【0614】
実施例65
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンO−メチルオキシムヒドロクロリド:
【0615】
表題化合物を、実施例49に記載の手順に従って、実施例60(0.030g、0.085mmol)、THF(1.0ml)およびエーテル−HCl(0.2ml)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.030g、90%)。融点:200〜204℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.99 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 8.23 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.63 (dd, J = 8.3,4.4 Hz, 1H), 6.20 (s, 2H), 4.01(s, 3H), 2.27 (s, 3H)。
【0616】
実施例66
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンオキシムヒドロクロリド:
【0617】
表題化合物を、実施例49に記載の手順に従って、実施例59(0.025g、0.074mmol)、THF(1.0ml)およびエーテル−HCl(0.3ml)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.025g、90%)。融点:243〜246℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ11.93 (s,1H), 8.99 (dd, J = 4.3,1.4 Hz, 1H), 8.76 (d, J = 8.6 Hz, 0.1H), 8.61 (d, J = 8.3 Hz, 0.1H), 8.55 (d, J = 8.3 Hz, 0.9H), 8.52 (d, J = 8.8 Hz, 0.9H), 8.23 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.63 (dd, J = 8.4,4.5 Hz, 1H), 6.28 (s, 0.2H), 6.20 (s, 2.7H), 2.25 (s, 2.7H), 2.21 (s, 0.3H)。
【0618】
実施例67
1−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノンO−2−ヒドロキシエチルオキシムヒドロクロリド:
【0619】
表題化合物を、実施例49に記載の手順に従って、実施例61(0.020g、0.052mmol)、THF(0.5ml)およびエーテル−HCl(0.2ml)を用いて、調製した。薄緑色固体(0.020g、91%)。融点:193〜196℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.97 (dd, J = 4.3,1.5 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 8.3,4.4 Hz, 1H), 6.20 (s, 2H), 4.25 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.69 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.29 (s, 3H)。
【0620】
実施例68
N−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミドジヒドロクロリド
【0621】
表題化合物を、実施例49に記載の手順に従って、N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−4−(3−(キノリン−7−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドイル)フェニル)メタノン(0.100g、0.215mmol)、THF(2.0ml)およびエーテル−HCl(2ml)を用いて、調製した。黄色固体(0.100g、92%)。融点:110〜112℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 10.06 (br s, 1H), 9.05 (br s, 1H), 8.81(br s, 1H), 8.71 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 8.34 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.22 (m, 3H), 8.04 (m, 3H), 7.76 (br s, 1H), 6.27 (s, 2H), 3.39 (m, 2H), 3.12 (m, 2H), 2.75 (s, 3H), 2.74 (s, 3H), 1.95 (m, 2H)。
【0622】
実施例101
2−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0623】
DMF(0.7ml)中の実施例1012(0.100g、0.250mmol)の溶液に、N−エチルジイソプロピルアミン(0.032g、0.250mmol)およびHATU(0.095g、0.250mmol)を加え、5分間撹拌した。2−ジメチルアミノエチルアミン(0.033g、0.375mmol)を室温で加え、反応混合物を12時間撹拌した。反応混合物に、水を加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗生成物を、メタノール:ジクロロメタンを用いるカラムクロマトグラフィで精製して、灰色固体(0.023g、16%)として表題化合物を得た。融点:110〜11200.11H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 400 MHz):J = 4.1,1.6 Hz, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.41 (s,1H), 8.34 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.20(s,1H), 8.18 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.14 (dd, J = 8.0,1.6 Hz, 1H), 8.01 (s,1H), 7.98 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.96 (s,1H), 7.84 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.53 (m, 2H), 5.78 (s, 2H), 3.36 (m, 2H), 2.52 (m, 2H), 2.27 (s, 6H)。
【0624】
実施例102
2−クロロ−N−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0625】
表題化合物を、実施例101に記載の手順に従って、実施例1012(0.100g、0.250mmol)、DMF(0.7ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.032g、0.250mmol)、HATU(0.095g、0.250mmol)および3−ジメチルアミノプロピルアミン(0.038g、0.375mmol)を用いて、調製した。灰色固体(0.011g、9%)。融点:80〜84℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.87 (dd, J = 4.1,1.5 Hz, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.45 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.20(s,1H), 8.18 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.14 (dd, J = 8.1,1.4 Hz, 1H), 8.01 (s,1H), 7.98 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.95 (s,1H), 7.84 (dd, J = 8.7,1.8 Hz, 1H), 7.53 (m, 2H), 5.78 (s, 2H), 3.27 (m, 2H), 2.29 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.13 (s, 6H), 1.65(m, 2H)。
【0626】
実施例103
2−クロロ−N−メトキシ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0627】
表題化合物を、実施例101に記載の手順に従って、実施例1012(0.100g、0.250mmol)、DMF(0.7ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.097g、0.750mmol)、HATU(0.095g、0.250mmol)およびメトキシルアミンヒドロクロリド(0.041g、0.500mmol)を用いて、調製した。灰色固体(0.025g、23%)。融点:72〜75℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 11.63 (s, 1H), (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.73 (s,1H), 8.34 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.19 (dd, J = 8.7,1.7 Hz, 1H), 8.01 (m,3H), 7.84 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 5.78 (s, 2H), 3.73 (s,3H)。
【0628】
実施例104
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0629】
表題化合物を、実施例101に記載の手順に従って、実施例1015(0.100g、0.239mmol)、DMF(1ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.062g、0.478mmol)、HATU(0.090g、0.239mmol)および2−ジメチルアミノエチルアミン(0.021g、0.239mmol)を用いて、調製した。薄緑色固体(0.030g、26%)。融点:145〜14700.11H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 400 MHz):J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.74 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.03 (m, 3H), 7.94 (d, J = 9.1 Hz, 2H), 7.83 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 5.79 (s, 2H), 3.40 (m, 2H), 2.53 (m, 2H), 2.29 (s, 6H)。
実施例105
2,6−ジフルオロ−N−メトキシ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0630】
表題化合物を、実施例101に記載の手順に従って、実施例1015(0.100g、0.239mmol)、DMF(1ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.092g、0.717mmol)、HATU(0.090g、0.239mmol)およびメトキシルアミンヒドロクロリド(0.039g、0.478mmol)を用いて、調製した。薄緑色固体(0.040g、38%)。融点:158〜16000.11H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 400 MHz): J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.76 (s, 1H), 8.33 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.05-7.96 (m, 5H), 7.83 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 5.79 (s, 2H), 3.73 (s, 3H)。
【0631】
実施例106
1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エタノン:
【0632】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体34(1.0g、3.39mmol)、1−エトキシビニルトリ(n−ブチル)スタンナン(1.12g、3.56mmol)、DMF(10ml)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II).CHCl(0.221g、0.271mmol)を用い、45分間のマイクロ波オーブン(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)中で、調製し、その後酸加水分解した。オフホワイトの固体(0.500g、49%)。1H-NMR (δ ppm, CDCl3, 400 MHz ): δ 8.94 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.19 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.12 (m, 3H), 7.78 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.73 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.45 (dd, J = 8.2,4.2 Hz, 1H), 5.72 (s, 2H), 2.79 (s, 3H)。
【0633】
実施例107
2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボキサミド:
【0634】
エタノール(2ml)中の実施例106(0.100g、0.330mmol)の溶液に、酢酸ナトリウム(0.027g、0.330mmol)およびセミカルバジドヒドロクロリド(0.036g、0.330mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を重炭酸塩溶液、ジクロロメタンで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.060g、51%)として表題化合物を得た。融点:228〜231℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ9.40 (s, 1H), 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.66 (s,1H), 8.34 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.98 (s, 2H), 7.84 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.2,4.2 Hz, 1H), 6.58 (s, 2H), 5.71 (s,2H), 2.32 (s,3H)。
【0635】
実施例108
2−(1−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)エチリデン)ヒドラジンカルボチオアミド:
【0636】
表題化合物を、実施例107に記載の手順に従って、実施例106(0.100g、0.330mmol)、エタノール(2ml)およびチオセミカルバジド(0.042g、0.330mmol)を用い、60℃で12時間加熱して、調製した。オフホワイトの固体(0.075g、59%)。融点:218〜2210 fo1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 400 MHz): J = 4.1,1.6 Hz, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.40 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.33 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.10 (s,1H), 8.04-7.98 (m, 3H), 7.83 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 8.3,4.1 Hz, 1H), 5.72 (s, 2H), 2.45 (s,3H)。
【0637】
実施例109
(R)−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシプロピル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
【0638】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体46(0.200g、0.503mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.130g、1.00mmol)、HATU(0.191g、0.503mmol)および(R)−1−アミノプロパン−2−オール(0.056g、0.755mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.080g、35%)。融点:151〜158℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.87 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.34 (dd, J = 8.4,1.1 Hz, 1H), 8.21 (m, 2H), 8.07 (m, 5H), 7.84 (dd, J = 8.8,1.9 Hz, 1H), 7.76 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 5.78 (s, 2H), 4.76 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 3.79 (m, 1H), 3.23 (m, 2H), 1.09 (d, J = 6.2 Hz, 3H)。Mass : 456.4 (M++1)。
【0639】
実施例110
(S)−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシプロピル)−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
【0640】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体46(0.200g、0.503mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.130g、1.00mmol)、HATU(0.191g、0.503mmol)および(S)−1−アミノプロパン−2−オール(0.056g、0.755mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.050g、22%)。融点:166〜169℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.87 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.35 (dd, J = 8.4,1.3 Hz, 1H), 8.21 (m, 2H), 8.07 (m, 5H), 7.85 (dd, J = 8.8,1.9 Hz, 1H), 7.76 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 5.74 (s, 2H), 4.49 (br s, 1H), 3.79 (m, 1H), 3.23 (m, 2H), 1.09 (d, J = 6.2 Hz, 3H)。Mass : 456.4 (M++1)。
【0641】
実施例111
N−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−2−メチル−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド
【0642】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体47(0.200g、0.507mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.131g、1.01mmol)、HATU(0.192g、0.507mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.078g、1.01mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.075g、32%)。融点:223〜225℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz ): 11.45 (s, 1H), 8.87 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.35 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.01 (m, 4H), 7.92 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 5.77 (s, 2H), 4.76 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.98(t, J = 4.7 Hz, 2H), 3.64 (m, 2H), 2.41 (s, 3H)。
【0643】
実施例112
N−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−2−メチル−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド
【0644】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体47(0.200g、0.507mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.131g、1.01mmol)、HATU(0.192g、0.507mmol)および1−(アミノオキシ)−2−メチルプロパン−2−オール(0.106g、1.01mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.053g、21%)。融点:176〜178℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.48 (s, 1H), 8.87 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.34 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.01 (m, 4H), 7.91 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.2,4.3 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 5.77 (s, 2H), 4.64 (s, 1H), 3.73 (s,2H), 2.41 (s, 3H), 1.17 (s,6H)。
【0645】
実施例113
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド
【0646】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体48(0.150g、0.361mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.093g、0.722mmol)、HATU(0.137g、0.361mmol)および2−ヒドロキシエチルヒドロキシルアミン(0.055g、0.722mmol)を用いて、調製した。薄緑色固体(0.035g、20%)。融点:198〜200℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.63 (s, 1H), 8.87 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.35 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.23-8.14 (m, 3H), 8.00(m,3H), 7.84 (dd, J = 8.6,1.9 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 5.78 (s, 2H), 4.73 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.66 (m, 2H)。
【0647】
実施例114
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド
【0648】
表題化合物を、実施例6に記載の手順に従って、中間体48(0.150g、0.361mmol)、DMF(1.5ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.093g、0.722mmol)、HATU(0.137g、0.361mmol)および1−(アミノオキシ)−2−メチルプロパン−2−オール(0.075g、0.722mmol)を用いて、調製した。淡黄色固体(0.050g、27%)。融点:146〜148℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 11.65 (s, 1H), 8.87 (dd, J = 4.1,1.6 Hz, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.34 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.16 (dd, J = 8.4,1.4 Hz, 1H), 8.01 (m, 3H), 7.84 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 5.78 (s, 2H), 4.62 (s,1H), 3.74 (s, 2H), 1.17 (s, 6H)。
【0649】
実施例1001
6−((5−(4−カルバモイル−3,5−ジフルオロフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン1−オキシド
【0650】
ステップ1:メチル2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:ジオキサン(20ml)中の中間体7(1.15g、3.91mmol)および3,5−ジフルオロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(1.10g、5.09mmol)の溶液に、酢酸カリウム(1.276g、13.03mmol)を加え、30分間脱気した。これに、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.361g、0.31346mmol)を窒素下、室温で加え、反応混合物を12時間還流させた。溶媒を完全に蒸発させ、水を残渣に加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、褐色固体(0.620g、37%)として表題化合物を得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.91 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.97 (s,1H), 7.86 (dd, J = 8.8,1.4 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 9.1 Hz, 2H), 7.43 (dd, J = 8.4,4.2 Hz, 1H), 6.15 (s, 2H), 3.99 (s, 3H)。
【0651】
ステップ2:2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:メタノール(3.8ml)中の実施例1001のステップ1(0.70g、1.62mmol)の溶液に、水(3.8ml)中の水酸化リチウム(0.635g、15.13mmol)およびTHF(14.3ml)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで約7に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、薄茶色固体(0.500g、74%)として表題化合物を得た。前記酸をそのままさらなるステップに用いた。
【0652】
ステップ3:2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:実施例1001のステップ2(0.500g、1.19mmol)に、塩化チオニル(10ml)を加え、3時間還流させた。過剰な塩化チオニルを減圧下で除去し、残渣を0℃に冷却した。25%アンモニア水溶液(7ml)を加え、15分間撹拌した。形成した沈殿物を炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、真空乾燥させて、オフホワイトの固体(0.400g、81%)として表題化合物を得た。融点:272〜275℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.88 (dd, J = 3.9 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.20 (s,1H), 8.07 (m,3H), 8.01 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.93 (s,1H), 7.83 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.6,4.4 Hz, 1H), 6.24 (s, 2H)。
【0653】
ステップ4:6−((5−(4−カルバモイル−3,5−ジフルオロフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)キノリン1−オキシド:アセトン(1.5ml)および水(1.5ml)中の実施例1001のステップ3(0.100g、0.240mmol)に、オキソン(1.47g、2.40mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物に、炭酸水素ナトリウム溶液(5ml)を加え、ジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗生成物を、メタノール:ジクロロメタンを用いるカラムクロマトグラフィで精製して、蒼白色−黄色の固体(0.010g、10%)として表題化合物を得た。融点:234〜236℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.74 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.19 (s,1H), 8.14 (s,1H), 8.05 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.92 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.87 (dd, J = 9.0,1.6 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 8.5,4.1 Hz, 1H), 6.25(s, 2H)。
【0654】
実施例1002
6−((5−(4−カルバモイル−3−クロロフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)−7−フルオロキノリン1−オキシド:
【0655】
ステップ1:メチル2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:表題化合物を、実施例1001のステップ1について記載の手順に従って、中間体8(0.345g、1.091mmol)、3−クロロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.295g、1.37mmol)、酢酸カリウム(0.359g、3.65mmol)、ジオキサン(8ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.101g、0.087mmol)を用いて、調製した。オフホワイトの固体(0.277g、56%)。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.91 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.23 (s,1H), 8.10 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.87 (m,3H), 7.38 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.22 (s,2H), 3.97 (s,3H)。
【0656】
ステップ2:2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:メタノール(2ml)中の実施例1002のステップ1(0.185g、0.412mmol)の溶液に、水(2ml)中の水酸化リチウム(0.161g、3.84mmol)およびTHF(4ml)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで約7に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、薄茶色固体(0.150g、84%)として表題化合物を得た。前記酸をそのままさらなるステップに用いた。
【0657】
ステップ3:2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:表題化合物を、実施例1001のステップ3について記載の手順に従って、実施例2のステップ2(0.050g、0.115mmol)、塩化チオニル(2ml)および25%アンモニア水溶液(2ml)を用いて、調製した。褐色固体(0.015g、30%)。融点:202〜204℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.92 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 8.70 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.44 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.22 (m, 3H), 7.96 (s, 1H), 7.83 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.60 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 8.4,4.3 Hz, 1H), 6.26 (s, 2H)。
【0658】
ステップ4:6−((5−(4−カルバモイル−3−クロロフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル)−7−フルオロキノリン1−オキシド:表題化合物を、実施例1001のステップ4について記載の手順に従って、実施例1002のステップ3(0.100g、0.231mmol)、アセトン(1.5ml)、水(1.5ml)およびオキソン(1.42g、2.31mmol)を用いて、調製した。淡黄色固体(0.010g、9%)。融点:176〜178℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.71 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.62 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.27-8.19 (m, 4H), 8.00 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.95 (s,1H), 7.67 (s,1H), 7.60 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 8.5,6.1 Hz, 1H), 6.20 (s, 2H)。
【0659】
実施例1003
2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド2,2,2−トリフルオロアセテート:
【0660】
実施例1001のステップ3(0.100g、0.240mmol)に、アセトニトリル:水(1:1)中の2mlの2%トリフルオロ酢酸を加え、10分間撹拌した。得られた透明な溶液を、減圧濃縮して、褐色固体(0.57g、44%)として表題化合物を得た。融点:203〜206℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.98 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.56 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.18 (s,1H), 8.13 (s,1H), 8.07 (m,3H), 7.92 (s,1H), 7.91 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 7.67 (dd, J = 8.0,4.3 Hz, 1H), 6.27 (s, 2H)。
【0661】
実施例1004
2−クロロ−4−(3−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0662】
ジオキサン(1.8ml)中の中間体32(0.060g、0.202mmol)および中間体9(0.072g、0.253mmol)の溶液に、炭酸カリウム(0.093g、0.675mmol)を加え、30分間脱気した。これに、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.018g、0.016mmol)を窒素下、室温で加え、反応混合物を12時間還流させた。溶媒を完全に蒸発させ、水を残渣に加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗生成物を、メタノール:ジクロロメタンを用いるカラムクロマトグラフィで精製して、オフホワイトの固体(0.040g、46%)として表題化合物を得た。融点:>300℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 11.74 (s 8.67 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.25 (dd, J = 8.0,1.5 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.95 (s,1H), 7.89 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.78 (s,1H), 7.68 (s,1H), 7.62 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.03 (s, 2H)。
【0663】
実施例1005
2,6−ジフルオロ−4−(3−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0664】
表題化合物を、実施例1004に記載の手順に従って、中間体32(0.150g、0.507mmol)、中間体33(0.176g、0.634mmol)、炭酸カリウム(0.233g、1.689mmol)、ジオキサン(4ml)、水(2ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.046g、0.040mmol)を用いて、30分間中のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。オフホワイトの固体(0.050g、23%)。融点:275〜278℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz):δ11.74 (s,1H), 8.70 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.23 (m,2H), 8.07 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.93 (s, 1H), 7.88 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.79(s,1H), 7.64 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 6.04 (s, 2H)。
【0665】
実施例1006
4−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イルメチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,6−ジフルオロベンズアミド:
【0666】
表題化合物を、実施例1004に記載の手順に従って、中間体15(0.120g、0.397mmol)、中間体33(0.110g、0.496mmol)、炭酸カリウム(0.182g、1.32mmol)、ジオキサン(2.5ml)、水(1ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.036g、0.031mmol)を用いて、45分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。黄色固体(0.050g、30%)。融点:255〜258℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 9.37 (s, 1H), 8.72 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.20 (s,1H), 8.07 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 8.05 (s,1H), 7.92 (s, 1H), 7.65 (dd, J = 8.4,1.6 Hz, 1H), 6.19 (s,2H)。
【0667】
実施例1007
【0668】
2,6−ジフルオロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0669】
表題化合物を、実施例4に記載の手順に従って、中間体8(0.100g、0.319mmol)、中間体33(0.111g、0.399mmol)、炭酸カリウム(0.147g、1.06mmol)、ジオキサン(2ml)、水(0.8ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.029g、0.025mmol)を用いて、45分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。オフホワイトの固体(0.075g、54%)。融点:244〜247℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.92 (dd, J = 4.3,1.6 Hz, 1H), 8.73 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.42 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.21 (s,1H), 8.19 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.92 (s, 1H), 7.82 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 6.27 (s,2H)。
【0670】
実施例1008
2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0671】
ジオキサン(3ml)中の中間体34(0.150g、0.508mmol)および中間体9(0.179g、0.636mmol)の溶液に、炭酸カリウム(1.276g、13.03mmol)、水(1ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.047g、0.040mmol)を窒素下、室温で加え、反応混合物をマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)に45分間かけた。溶媒を完全に蒸発させ、水を残渣に加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗生成物を、メタノール:ジクロロメタンを用いるカラムクロマトグラフィで精製して、オフホワイトの固体(0.095g、45%)として表題化合物を得た。融点:212〜214℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz ): δ 8.87 (dd, J = 4.1,2.8 Hz, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.35 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.18 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.01 (m, 3H), 7.90 (s, 1H), 7.83 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.62(s, 1H), 7.55 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.6, 4.5 Hz, 1H), 5.78 (s, 2H)。
【0672】
実施例1009
2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミドヒドロクロリド:
【0673】
実施例1008(0.050g、0.119mmol)を、THF(1.5ml)中に溶解し、HCl(0.15ml)で飽和させたエーテルを0℃で加え、15分間撹拌した。形成した沈殿物をエーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(0.040g、75%)として表題化合物を得た。融点:244〜246℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 9.19 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 9.11 (s, 1H), 8.99 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.34-8.27 (m, 3H), 8.19-8.06 (m, 4H), 7.97 (dd, J = 8.3,5.0 Hz, 1H), 7.90 (s,1H), 7.62 (s, 1H), 7.55 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.92 (s, 2H)。
【0674】
実施例1010
2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0675】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体34(0.100g、0.339mmol)、中間体33(0.117g、0.424mmol)、炭酸カリウム(0.156g、1.12mmol)、ジオキサン(2ml)、水(0.8ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.032g、0.027mmol)を用いて、45分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。オフホワイトの固体(0.080g、57%)。融点:242〜245℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.87 (dd, J = 4.1,1.6 Hz, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.33 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.13 (s,1H), 8.03 (m,3H), 7.93 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.86 (s,1H), 7.83 (dd, J = 8.7,1.8 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.1 Hz, 1H), 5.79 (s,2H)。
【0676】
実施例1011
メチル2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:
【0677】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体34(2.5g、8.48mmol)、3−クロロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(2.0g、9.32mmol)、酢酸カリウム(2.77g、28.24mmol)、ジオキサン(50ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.784g、0.678mmol)を用いて、調製した。褐色固体(未精製)(4.0g)を、そのまま次のステップに用いた。
【0678】
実施例1012
2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0679】
メタノール(43ml)中の実施例1011(4.00g、9.38mmol)の溶液に、水(43ml)中の水酸化リチウム(3.65g、87.12mmol)およびTHF(86ml)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで7〜7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、黒色固体(1.2g、31%)として表題化合物を得た。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.87 (dd, J = 4.1,1.4 Hz, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.34 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.16 (s,1H), 8.09 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 8.8,1.7 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.3,4.1 Hz, 1H), 5.78 (s,2H)。
【0680】
実施例1013
2−クロロ−N−エチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0681】
表題化合物を、実施例101に記載の手順に従って、実施例1012(0.100g、0.251mmol)、DMF(0.7ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.064g、0.500mmol)、HATU(0.095g、0.250mmol)およびエチルアミンヒドロクロリド(0.040g、0.500mmol)を用いて、調製した。薄緑色固体(0.035g、32%)。融点:185〜187℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.87 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.73 (s,1H), 8.44 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.18 (s,1H), 8.14 (dd, J = 8.0,1.6 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 9.4 Hz, 2H), 7.96 (s, 1H), 7.84 (dd, J = 8.7,1.6 Hz, 1H), 7.53 (m, 2H), 5.78 (s, 2H), 3.29 (m,2H), 1.09 (t, J = 7.0 Hz, 3H)。
【0682】
実施例1014
メチル2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンゾエート:
【0683】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体34(1.5g、5.08mmol)、3,5−ジフルオロ−4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(1.20g、5.59mmol)、酢酸カリウム(1.66g、16.94mmol)、ジオキサン(30ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.470g、0.407mmol)を用いて、調製した。褐色固体(1.7g、77%)。1H-NMR (δ ppm, CDCl3, 400 MHz): δ 8.93 (dd, J = 4.3,1.7 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.14 (m , 2H), 7.80 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.75 (m, 4H), 7.44 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 5.72 (s, 2H), 3.97 (s, 3H)。
【0684】
実施例1015
2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)安息香酸:
【0685】
メタノール(18ml)中の実施例1014(1.7g、3.94mmol)の溶液に、水(18ml)中の水酸化リチウム(1.54g、36.81mmol)およびTHF(36ml)を加え、室温で撹拌した。12時間後、pHを0.5NのHClで7〜7.5に調整し、沈殿した固体を濾過し、酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、オフホワイトの固体(1.0g、61%)として表題化合物を得て、それをそのまま次のステップに用いた。
【0686】
実施例1016
N−エチル−2,6−ジフルオロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0687】
表題化合物を、実施例101に記載の手順に従って、実施例1015(0.100g、0.239mmol)、DMF(1ml)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.092g、0.717mmol)、HATU(0.090g、0.239mmol)およびエチルアミンヒドロクロリド(0.038g、0.478mmol)を用いて、調製した。薄緑色固体(0.020g、19%)。融点:174〜176℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.87 (dd, J = 4.1,1.6 Hz, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.71 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 8.00 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 9.1 Hz, 2H), 7.83 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 5.79 (s, 2H), 3.28 (m, 2H), 1.12 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。
【0688】
実施例1017
2−クロロ−N−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0689】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体34(0.100g、0.339mmol)、中間体37(0.175g、0.424mmol)、炭酸カリウム(0.156g、1.12mmol)、ジオキサン(2ml)、水(0.5ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.031g、0.027mmol)を用いて、45分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。薄緑色固体(0.030g、21%)。融点:169〜171℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.87 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.37 (m, 2H), 8.20 (s, 1H), 8.18 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.14 (dd, J = 8.0,1.2 Hz, 1H), 8.01 (m, 3H), 7.84 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.53 (m, 2H), 5.78 (s, 2H), 2.77 (d, J = 4.6 Hz, 3H)。
【0690】
実施例1018
2−メチル−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0691】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体34(0.100g、0.339mmol)、中間体38(0.110g、0.424mmol)、炭酸カリウム(0.156g、1.12mmol)、ジオキサン(2ml)、水(0.8ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.031g、0.027mmol)を用いて、45分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)中の、調製した。薄緑色固体(0.070g、52%)。融点:135〜138℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.87 (dd, J = 4.1,1.6 Hz, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.34 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.01-7.95 (m, 4H), 7.90 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 8.6,1.9 Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.36 (s, 1H), 5.77 (s, 2H), 2.44 (s, 3H)。
【0692】
実施例1019
2−クロロ−4−(3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド2,2,2−トリフルオロアセテート:
【0693】
実施例1008(0.060g、0.144mmol)に、アセトニトリル:水(1:1)中の1mlの2%トリフルオロ酢酸を加え、20分間撹拌した。得られた透明な溶液を減圧濃縮して、褐色固体(0.50g、65%)として表題化合物を得た。融点:158〜1600(0.1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 400 MHz):J = 4.6,1.6 Hz, 1H), 8.86 (s, 1H), 8.69 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 1.5 Hz, 2H), 8.12 (m,2H), 8.01 (m, 2H), 7.89 (s,1H), 7.70 (dd, J = 8.4,4.7 Hz, 1H), 7.62 (s,1H), 7.56 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.85 (s, 2H)。
【0694】
実施例1020
2−クロロ−4−(2−メチル−3−(キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0695】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体36(0.100g、0.323mmol)、中間体9(0.113g、0.404mmol)、炭酸カリウム(0.149g、1.078mmol)、ジオキサン(2.0ml)、水(0.5ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.029g、0.025mmol)を用いて、45分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。オフホワイトの固体(0.030g、22%)。融点:207〜2090) f1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 400 MHz):J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 1.6 Hz, 1H), J = 8.1,1.7 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.83 (s,1H), 7.71 (dd, J = 8.7,1.9 Hz, 1H), 7.60 (s,1H), 7.54 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 8.3,4.2 Hz, 1H), 5.77 (s, 2H), 2.59 (s, 3H)。
【0696】
実施例1021
2−クロロ−4−(3−(1−(キノリン−6−イル)エチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0697】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体39(0.100g、0.323mmol)、中間体9(0.113g、0.404mmol)、炭酸カリウム(0.149g、1.078mmol)、ジオキサン(2.0ml)、水(0.5ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.029g、0.025mmol)を用いて、45分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。灰色固体(0.060g、43%)。融点:157〜159℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.86 (dd, J = 4.2,1.6 Hz, 1H), 8.84 (s,1H), 8.36 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.09 (m, 2H), 7.99 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.85 (dd, J = 8.9,1.8 Hz, 1H), 7.61 (s,1H), 7.54 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 7.5,4.2 Hz, 1H), 6.32 (q, J = 7.0 Hz, 1H), 2.14 (d, J = 7.1 Hz, 3H)。
【0698】
実施例1022
2−クロロ−4−(3−((7−フルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0699】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体35(0.100g、0.319mmol)、中間体9(0.112g、0.399mmol)、炭酸カリウム(0.146g、1.062mmol)、ジオキサン(2.0ml)、水(0.5ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.029g、0.025mmol)を用いて、45分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。オフホワイトの固体(0.100g、73%)。融点:230〜232℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.89 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.68 (s,1H), 8.40 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.20 (m, 2H), 8.13 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.10 (dd, J = 8.0,1.6 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.82 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 7.60 (s,1H), 7.53 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 7.7,4.2 Hz, 1H), 5.83 (s, 2H)。
【0700】
実施例1023
2−クロロ−4−(3−((5,7−ジフルオロキノリン−6−イル)メチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド:
【0701】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体40(0.100g、0.303mmol)、中間体9(0.106g、0.378mmol)、炭酸カリウム(0.139g、1.008mmol)、ジオキサン(2.0ml)、水(0.8ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.028g、0.024mmol)を用いて、45分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。オフホワイトの固体(0.100g、73%)。融点:220〜224℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): δ8.98 (dd, J = 4.1,2.7 Hz, 1H), 8.71 (s,1H), 8.58 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.06 (dd, J = 8.0,1.5 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.73 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 8.5,4.3 Hz, 1H), 7.61 (s,1H), 7.52 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.83 (s, 2H)。
【0702】
実施例1024
4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2−トリフルオロメチル−ベンズアミド
【0703】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体34(0.150g、0.508mmol)、中間体50(0.208g、0.661mmol)、炭酸カリウム(0.234g、1.69mmol)、ジオキサン(2.9ml)、水(0.8ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.047g、0.040mmol)を用いて、100℃で12時間かけて、調製した。オフホワイトの固体(0.017g、7%)。融点:243〜245℃。質量: 448.9(M++1)。
【0704】
実施例1025
4−[3−(7−フルオロ−キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−2−メチル−ベンズアミド
【0705】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体35(0.150g、0.479mmol)、中間体38(0.162g、0.623mmol)、炭酸カリウム(0.220g、1.59mmol)、ジオキサン(2.8ml)、水(0.7ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.044g、0.038mmol)を用いて、50分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。オフホワイトの固体(0.020g、10%)。融点:206〜208℃。質量 : 448.9(M++1)。
【0706】
実施例1026
4−[3−(7−フルオロ−キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−2−トリフルオロメチル−ベンズアミド
【0707】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体35(0.100g、0.319mmol)、中間体50(0.139g、0.415mmol)、炭酸カリウム(0.156g、1.12mmol)、ジオキサン(2.0ml)、水(0.5ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.031g、0.027mmol)を用いて、50分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。オフホワイトの固体(0.040g、27%)。融点:239〜241℃。質量 : 465.9(M+)。
【0708】
実施例1027
4−[3−(5,7−ジフルオロ−キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−2−メチル−ベンズアミド
【0709】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体40(0.100g、0.303mmol)、中間体38(0.102g、0.393mmol)、炭酸カリウム(0.139g、1.00mmol)、ジオキサン(2.0ml)、水(0.8ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.028g、0.024mmol)を用いて、100℃で12時間かけて、調製した。薄緑色固体(0.017g、10%)。融点:158〜160℃。質量 : 430.1(M++1)。
【0710】
実施例1028
4−[3−(5,7−ジフルオロ−キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−2−トリフルオロメチル−ベンズアミド
【0711】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体40(0.150g、0.454mmol)、中間体50(0.186g、0.596mmol)、炭酸カリウム(0.209g、1.51mmol)、ジオキサン(2.9ml)、水(1.2ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.041g、0.036mmol)を用いて、100℃で12時間かけて、調製した。オフホワイトの固体(0.017g、7%)。融点:252〜254℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.97 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 8.74 (s,1H), 8.56 (s,1H), 8.50 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.97 (s,1H), 7.70-7.59 (m, 4H), 5.84 (s, 2H)。
【0712】
実施例1029
4−[3−(7−フルオロ−キノリン−6−イルメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル]−2−メチル−ベンズアミドヒドロクロリド
【0713】
実施例1025(0.060g、0.145mmol)をTHF(2.0ml)中に溶解し、HCl(0.50ml)で飽和させたエーテルを0℃で加え、15分間撹拌した。形成した沈殿物をエーテルで洗浄し、真空乾燥して、薄緑色固体(0.050g、76%)として表題化合物を得た。融点:250〜252℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 9.19(s, 1H0, 9.07 (dd, J = 4.6,1.4 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.35 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.28 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 7.98 (m, 2H), 7.75 (m, 2H), 7.47 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.40(s,1H), 5.93 (s, 2H), 2.43 (s,3H)。
【0714】
実施例1030
2,N−ジメチル−4−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ベンズアミド
【0715】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体34(0.100g、0.339mmol)、中間体37(0.121g、0.441mmol)、炭酸カリウム(0.156g、1.12mmol)、ジオキサン(2.0ml)、水(0.5ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.031g、0.027mmol)を用いて、45分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。オフホワイトの固体(0.012g、9%)。融点:118〜120℃。質量 : 408.4(M++1)。
【0716】
実施例1031
5−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルアミド
【0717】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体34(0.100g、0.339mmol)、中間体51(0.115g、0.441mmol)、炭酸カリウム(0.156g、1.12mmol)、ジオキサン(2.0ml)、水(0.5ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.031g、0.027mmol)を用いて、100℃で12時間かけて、調製した。オフホワイトの固体(0.070g、52%)。融点:219〜221℃。質量 : 395.4(M++1)。
【0718】
実施例1032
5−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【0719】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体7(0.150g、0.507mmol)、中間体52(0.163g、0.634mmol)、炭酸カリウム(0.233g、1.68mmol)、ジオキサン(2.0ml)、水(0.5ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.046g、0.040mmol)を用いて、45分間のマイクロ波照射(マイクロ波電力=100W、温度=100℃)下で、調製した。オフホワイトの固体(0.010g、5%)。融点:237〜239℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.88 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.71(d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.41 (m, 3H), 8.21 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.01 (m, 2H), 7.83 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.54 (dd, J = 8.3,4.1 Hz, 1H), 6.23 (s, 2H), 4.48 (s,2H)。
【0720】
実施例1033
5−(3−キノリン−6−イルメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【0721】
表題化合物を、実施例1008に記載の手順に従って、中間体34(0.150g、0.508mmol)、中間体52(0.164g、0.636mmol)、炭酸カリウム(0.234g、1.69mmol)、ジオキサン(2.5ml)、水(1.0ml)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.047g、0.040mmol)を用いて、100℃で12時間かけて、調製した。オフホワイトの固体(0.080g,40%)。融点:267〜269℃。1H-NMR (δ ppm, DMSO-d6, 400 MHz): 8.87 (dd, J = 4.2,1.7 Hz, 1H), 8.71(s,1H), 8.59 (s, 1H), 8.36 (dd, J = 8.5,1.2 Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.26 (dd, J = 8.1,1.3 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.01 (m, 3H), 7.84 (dd, J = 8.7,2.0 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.3,4.1 Hz, 1H), 5.79 (s, 2H), 4.45 (s,2H)。
【0722】
生物検定
本発明の化合物の薬理学的特性は、いくつかの薬理検定によって確認することができる。本発明の化合物および/またはそれらの薬剤的に許容できる塩を用いて行うことができる薬理検定を以下に例示する。
【0723】
1. METキナーゼアッセイのプロトコール:
c−Metキナーゼ活性の比色定量
受容体型チロシンキナーゼc−Metは、腫瘍進行を促進するいくつかの細胞プロセスに関わるヘテロ二量体の膜貫通糖タンパク質である。c−Metキナーゼドメインにおけるチロシン残基のリン酸化はその活性および結果として起こる下流効果に重要である。比色分析によって、ヒト組換えMetキナーゼが活性化するときに、ビオチン化ペプチドのリン酸化型の検出が可能となる。
【0724】
METキナーゼアッセイのプロトコール:
c−Metキナーゼ活性は、変更を加えたHTScan(登録商標)METキナーゼアッセイキット(セル・シグナリング・テクノロジー社、マサチューセッツ州ベバリー)を用いて測定されるものとする。インキュベーションは全て室温で行う。簡潔には、12.5μlの4×反応混液(適量のヒトMetキナーゼを含有するDTT/キナーゼ緩衝液)を12.5μlの事前希釈した対象化合物を含む96ウェルプレートの各ウェルに添加し、5分間インキュベートする。最初のインキュベーション後、25μl/ウェルの2×ATP/ビオチン化ペプチドを加え、さらに30分間インキュベートする。反応は、50μl/ウェルの停止緩衝液(50mM EDTA、pH8.0)を加えて終了させる。続いて、反応混合物(25μl/ウェル)を75μlのdHOを含むストレプトアビジンで被膜したプレート(パーキンエルマー社、Cat#4009−0010)に移し、60分間インキュベートする。前記プレートを、200μl/ウェルの洗浄緩衝液(1×PBS、0.05%トウィーン−20)で洗浄する。洗浄後、100μl/ウェルのリン酸化チロシンmAb(1%BSA含有洗浄緩衝液中で1:1000)を加え、60分間インキュベートする。もう1セットの洗浄後、100μl/ウェルのユウロピウム標識抗マウスIgG(1%BSA含有洗浄緩衝液中で1:500)を加え、さらに30分間インキュベートする。さらに洗浄した後、100μl/ウェルのDelfia(登録商標)増強溶液(enhancement solution)(パーキンエルマー社、Cat#1244−105)を加え、45分間インキュベートする。阻害率(%)を計算するために、マイクロプレートリーダー(BMGラボテック(Labtech)社、ドイツ)を用いて、340nm(励起)および615nm(蛍光)で、蛍光を測定する。得られたデータは、IC50を決定するために、さらにグラフパッドプリズム(Graphpad Prism)(グラフパッド・ソフトウェア社(Graphpad software)、カリフォルニア州サンディエゴ)を用いて分析することができる。
【0725】
結果:結果を、c−Metの阻害率(%)またはIC50として、以下の表4A、4Bおよび4Cに示す。
【0726】
【表4】
【表4-2】
【表4-3】
【表4-4】
【0727】
【表5】
【0728】
【表6】
【表6-2】
【0729】
3. MKN−45の増殖阻害:
以下のスケジュールに従って、Metを高発現しているヒト胃腺癌細胞株、MKN−45を用いて細胞増殖アッセイを行った:
1日目:細胞を96ウェルプレートの完全増殖培地中に播種した。
2日目:所望の濃度の化合物を添加した。
5日目:3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド(MTT)色素還元試験を用いて、細胞生存率を測定した。
【0730】
結果:結果は、100nMでのMKN−45増殖の阻害率(%)およびGI50値として、表4A〜4Cに示す。
【0731】
4. MKN−45細胞におけるc−Metキナーゼリン酸化の阻害:
MKN45細胞は、調節不全のc−Metキナーゼ活性を有する胃がんまたは肝細胞がん患者のサブセクション(sub-sects)で観察されるものと類似した、常時活性化されたc−Metキナーゼを有する「c−Met耽溺性(addicted)」細胞の原型である。Metリン酸化の阻害を、以下のスケジュールに従って、細胞ベースのELISAアッセイを用いて測定した:
1日目:MKN−45細胞を、96ウェルプレートの完全増殖培地中に播種した。
2日目:所望の濃度の阻害剤をプレートに加え、1時間インキュベートし、その後溶解した。
【0732】
溶解物を抗cMet受容体抗体で被膜したNUNC Maxisorpプレートに移した。リン酸化チロシン(Phopho-tyrosine)mAbおよびHRP裏打ち(lined)抗マウスIgGを、それぞれ一次抗体および二次抗体として使用した。吸光度を、450nMでマイクロプレートリーダー(BMGラボテック社(Labtech)、ドイツ)を用いて測定した。この細胞株におけるc−Metリン酸化の阻害は、異常なc−Metキナーゼシグナル伝達によって生じるがんと診断された患者において、試験化合物が治療薬として有望であることを示している。
【0733】
結果:結果は上記の表4DにIC50値として示す。
【0734】
【表7】
【0735】
5. NCI−H441細胞におけるc−Metキナーゼリン酸化の阻害:
Metリン酸化の阻害を、以下のスケジュールに従って、細胞ベースELISAアッセイを用いて測定した:
1日目:NCI−H441細胞を96ウェルプレートの完全増殖培地中に播種した。
2日目:所望の濃度の阻害剤をプレートに加え、1時間インキュベートし、その後溶解した。溶解物を、抗cMet受容体抗体で被膜したNUNC Maxisorpプレートに移した。リン酸化チロシン(Phopho-tyrosine)mAbおよびHRP−裏打ち抗マウスIgGを、それぞれ一次抗体および二次抗体として使用した。吸光度を、450nMでマイクロプレートリーダー(BMGラボテック社(Labtech)、ドイツ)を用いて測定した。本化合物はNCI−H441、非小細胞肺がん由来細胞株におけるc−Metキナーゼリン酸化を強力に阻害し、このことは、変異krasを有する肺がん患者における治療薬として有望であることを示している。
【0736】
結果:結果は上記の表5にIC50値として示す。
【0737】
【表8】
【0738】
6. MKN−45またはNCI−H441細胞におけるAktリン酸化の阻害
Aktはセリン−トレオニンキナーゼであり、PI3K経路を介してc−Metキナーゼにより制御される下流マーカーである。リン酸化すると、Aktは細胞生存および増殖を含むいくつかの最終過程を制御する。細胞を0〜1000nMの試験化合物で処理し、溶解し、タンパク質を10%SDS−PAGEで分離した。分離後、タンパク質をニトロセルロース膜上に転写し、pAkt S473mAb(一次)およびウサギ抗マウスAb(二次)と一緒にインキュベートした後、化学発光により検出した。バンドの強度を、ImageJ 1.42q(NIH、米国)を用いて決定し、アクチン(ローディングコントロール)に対し標準化した。
【0739】
結果:結果を、以下の表6にIC50値として示す。
【0740】
【表9】
【0741】
7.MKN−45細胞におけるアポトーシスの誘導:I
カスパーゼ3の誘導を蛍光定量により測定した。細胞を所望の濃度の本化合物と一緒に24時間インキュベートした。インキュベーション後、細胞を回収し、カウントした。1ウェル当たり同じくらいの数の生細胞(0.3×10個の細胞)をカスパーゼ−3活性の測定に使用した。カスパーゼ−3レベルの上昇により表わされるアポトーシスの増加を、ミリポア社製のカスパーゼ−3キットを用いて測定した。データは最大応答(100%)の割合として表わす。本発明の化合物は、MKN−45細胞において、カスパーゼ−3活性の増加で表わされるアポトーシスを用量依存的に誘導した。
【0742】
結果:結果を以下の表7に3μMでの誘導率として示す。
【0743】
【表10】
【0744】
8. MDA−MB−231細胞におけるHGF誘導Metリン酸化の阻害:
MDA−MB−231は、高レベルにc−Metを発現している乳がん細胞株である。これらの細胞におけるMetキナーゼの活性化は、その天然リガンド、肝細胞増殖因子(HGF)の添加後にのみ起こる。前記酵素の細胞外ドメインに結合すると、肝細胞増殖因子はチロシン残基のリン酸化を引き起こし、細胞増殖等のいくつかの下流の事象を制御する。細胞増殖アッセイを、以下のスケジュールに従って、Met高発現細胞株(MDA−MB−231)を用いて行った:
1日目:細胞を96ウェルプレートの完全増殖培地中に播種した。
2日目:培地を0.04%BSA含有飢餓培地に置き換えた。
3日目:所望の濃度の阻害剤およびHGF(50ng/ml)を加えた。
5日目:細胞生存率を、3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド(MTT)色素還元試験を用いて測定した。
【0745】
試験対象の本発明の化合物は、MDA−MB−231細胞においてHGF誘導Metリン酸化を強力に阻害し、そのことにより、乳がんにおけるHGF/Met軸の調節でのそれらの役割が示唆された。
【0746】
結果:結果を以下の表8にIC50値として示す。
【0747】
【表11】
【0748】
9. 肝細胞増殖因子(HGF)誘導性細胞散乱:
ヒト前立腺がん(PC3)、ヒト乳がん(MDAMB231)、ヒト肺腺癌(NCIH−441)細胞を、それらを10%ウシ胎仔血清を添加した増殖培地に低密度(20,000細胞/ウェル)で播種し、37℃、5%COで一晩インキュベートすることにより、小コロニー内で個々に増殖させた。次の日、これらの細胞をそれぞれ、飢餓培地(すなわち、無血清増殖培地)中に播種し、37℃、5%COで一晩インキュベートした。試験化合物を、ウシ胎仔血清を添加した完全増殖培地に必要な濃度で添加し、2時間インキュベートした。試験化合物を40ng/mlのHGFを含有する完全増殖培地と交換することにより細胞を刺激し、48時間インキュベートした。小コロニー内で増殖中の未刺激細胞と比較して、HGFの効果による細胞の散在として、細胞散乱が観察された。
【0749】
結果:本発明の例示的な化合物は、1〜1000nMで試験された場合に、HGFにより誘導されるPC3、MDAMB231およびNCIH−441細胞の散乱を強力に阻害し、これにより、転移におけるそれらの潜在的効果および治療的有用性が示された。
【0750】
10. 肝細胞増殖因子(HGF)によって誘導される、細胞運動性のひっかき傷アッセイ(Scratch Wound Assay):
ヒト前立腺がん(PC3)、ヒト乳がん(MDAMB231)、ヒト肺腺癌(NCIH−441)のそれぞれを、個々に60,000細胞/ウェルで、10%ウシ胎仔血清を添加した増殖培地に播種し、37℃5%COでインキュベートし、コンフルエントまで増殖させた。200μlチップを用いて溝を細胞間に導入し、新鮮な血清含有培地を、阻害剤およびHGF(50ng/ml)と共に添加した。細胞を37℃、5%COで一晩インキュベートし、人為的に作製した空間への細胞の遊走として、細胞運動性を顕微鏡下で観察した。
【0751】
結果:本発明の例示的な化合物は、1〜1000nMで試験された場合に、HGFによって誘導されるPC3、MDAMB231およびNCIH−441の細胞遊走を強力に阻害し、これにより、転移におけるそれらの潜在的効果および治療的有用性が示された。
【0752】
本発明は本明細書において特定の実施形態を参照して説明されているが、これらの実施形態が本発明の原理および応用の単なる例示に過ぎないことは理解されるべきである。従って、上記および特許請求項の範囲に記載される本発明の精神および範囲を逸脱することなく、例示した実施形態に多数の変更を行い、他の構成を考案してもよいことは理解されるべきである。
【0753】
本明細書で引用された全ての刊行物並びに特許および/または特許出願は、個々の刊行物または特許出願が具体的且つ個別に本明細書に引用により組み込まれることを示された場合と同じ程度に、参照によって本明細書に組み込まれる。