(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記多価アルコールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、グリセロール、またはペンタエリスリトールであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のゴム混合物。
請求項1〜11のいずれか一項に記載のゴム混合物を製造するための方法であって、少なくとも1種のゴムを、少なくとも1種のシリカベースの充填剤、少なくとも1種の硫黄含有アルコキシシラン、および少なくとも1種の多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルと混合する工程を含む、方法。
【背景技術】
【0002】
シリカ含有ゴム混合物は、たとえば転がり抵抗性を抑制したタイヤを製造するための重要な出発物質である。それらは、転がり変形エネルギーの消費量が小さく、そのため、燃料の消費量が抑制される。多くの国でタイヤの転がり抵抗性の表示を要求することを決定してきており、したがって、この抵抗性に関してさらなる改良を達成することが大きな関心事になっている。しかしながら、濡れ時におけるグリップ性を犠牲にすることによってこれを達成するということは許されず、その理由は、後者が安全性に関わっているからである。
【0003】
転がり抵抗性を抑制するための工夫について、多くの解決案が提案されてきた。(特許文献1)および(特許文献2)、(特許文献3)、ならびに(特許文献4)には、シリカ含有ゴム加硫物のための補強性添加剤としての多硫化物系シランが記載されている。そのようにして得られるゴム加硫物の物性プロファイルは、まだ理想的なものではない。特に、その摩耗値の高いことが欠点である。摩耗値が高いと、その製品の寿命に極めて不利な影響を及ぼす可能性がある。
【0004】
ゴムの加工におけるまた別の重要な因子は、添加剤を用いて最初に調製されたゴム混合物が、容易に加工できるように、低い流動粘度(ムーニー粘度、ML1+4/100℃)を有しているということである。シリカ含有ゴム混合物の加工性を改良するために、その他の添加物質も提案されてきたが、その例は、脂肪酸エステル、脂肪酸塩および鉱油である。上述のさらなる物質は、次のような欠点を有している:それらは流動性を向上させはするが、それと同時に、それらは比較的高い伸び(たとえば、100%〜300%)のところでの弾性率を低下させるか、あるいはその加硫物の硬度を低下させ、そのためにこの充填剤の補強効果が落ちてしまう。加硫物の硬度や剛性が不足すると、特にカーブにおけるタイヤの走行性能が不十分なものとなる。補強用フィラーの割合を増やしたり、可塑剤のオイルの割合を減らしたりすることによって、加硫物の硬度を上げることは可能ではあるが、これら二つの方策のそれぞれが、加工の際の混合物の粘度がより高くなるという欠点ももたらす。
【0005】
(特許文献5)には、シリカ含有ゴム加硫物のためのポリエーテル添加剤が記載されており、これは前述のような弾性率が低下するという欠点は示さない。しかしながら、当業者は、大量使用が必要だとしている(実施例における使用量が、4phrおよび8phrである)。(特許文献5)の教示は、改良された加工性能の達成を目的としており、そこでの発明の実施例は、低い混合物粘度と高くなった硬度の実証も提供している。しかしながら、使用されたポリエーテル添加剤が、従来技術に比較して、摩耗性、濡れ時におけるグリップ性、または転がり抵抗性を改良するということについての示唆はない。
【0006】
(特許文献6)には、グリコール官能基を含み、良好な機械的性質および改良されたヒステリシスを有する添加剤が記載されている。しかしながら、それらの実施例を、(特許文献7)にあるようなビス−[−3−(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィドと比較すると、それらの実施例は、転がり抵抗性(60℃におけるtanδ)については何の改良も見せていない。濡れ時におけるグリップ性(低温におけるtan d)においては実質的に何の効果もない。さらに、(特許文献6)には、グリコール官能基を有する、使用された添加剤が、従来技術に比較して、摩耗性を改良するということについても、何の示唆も含まれていない。
【0007】
(特許文献8)ではさらに、SBRにおいて、ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィドを特定の加硫戻り防止剤と組み合わせて使用している。従来技術と比較すると、濡れ時におけるグリップ性(0℃におけるtanδ)や転がり抵抗性(60℃におけるtanδ)では何の改良もなく、また摩耗性における改良も微々たるものである。しかしながら、後者については、高いという欠点のままに留まっている。
【0008】
(特許文献9)には、ジエンに基づく少なくとも1種のエラストマー、充填剤としてのシリカおよびカーボンブラック、及びテトラチオジプロパノールポリスルフィドを、単独またはビス(3−トリアルコキシシリルアルキル)ポリスルフィドと併用したゴム組成物が記載されている。しかしながら、そこでのテトラチオジプロパノールポリスルフィドの量が、ビス(3−トリアルコキシシリルアルキル)ポリスルフィドの量よりも多く、このことは、コスト的に不利である。特に、テトラチオジプロパノールポリスルフィドを添加すると、濡れ時におけるグリップ性が損なわれるようである。この混合物はさらに、極めて低い引張強度値と高い摩耗値とを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のゴム混合物には、多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルをそのままで含んでいてもよいし、あるいは幾分かはそれらの塩、たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、および/または亜鉛の塩、好ましくは亜鉛塩の形で含んでいてもよい。したがって、それらのタイプの化合物は、特許請求項においては、「多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステル」という表現の意味合いに含まれているものとする。
【0015】
本発明のゴム混合物における多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルのチオール官能基が、幾分かは、分子内的または分子間的に酸化されていてジスルフィド基を与えるような形で存在していることもまた可能であり、ここで分子間ジスルフィドの生成が類似の化合物および/または他のチオールとの間で起きている場合にもやはり、オリゴマー性またはポリマー性の構造が存在しうる。したがって、それらのタイプの化合物は、特許請求項においては、「多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステル」という表現の意味合いに含まれているものとする。
【0016】
多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルを、部分的または全面的に、不活性な有機または無機のキャリヤーの上に吸収された形で使用することもできる。好ましいキャリヤー物質は、シリカ、天然および合成のケイ酸塩、酸化アルミニウム、および/またはカーボンブラックである。
【0017】
本発明のゴム混合物における多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルの含量は、好ましくは0.1〜15phr、特に好ましくは0.3〜7phr、極めて特に好ましくは0.5〜3phr、最も好ましくは0.7〜1.5phrである。phrという単位は、そのゴム混合物中で使用されているゴム100重量部を基準にした重量部を表している。
【0018】
本発明のゴム混合物の製造には、天然ゴムおよび合成ゴムを使用することができる。好ましい合成ゴムの例は以下のものである:
BR − ポリブタジエン
ABR − ブタジエン/アクリル酸C
1〜C
4−アルキルコポリマー
CR − ポリクロロプレン
IR − ポリイソプレン
SBR − スチレン/ブタジエンコポリマー(スチレン含量が、1〜60重量%、好ましくは20〜50重量%のもの)
IIR − イソブチレン/イソプレンコポリマー
NBR − ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー(アクリロニトリル含量が、5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%のもの)
HNBR − 部分水素化または完全水素化されたNBRゴム
EPDM − エチレン/プロピレン/ジエンコポリマー、
およびそれらのゴムの2種以上の混合物。
【0019】
本発明のゴム混合物は、少なくとも1種のSBRゴムと少なくとも1種のBRゴムを、特にSBR:BRの重量比が(60:40)〜(90:10)の比率で含んでいるのが好ましい。
【0020】
一つの有利な実施態様においては、本発明のゴム混合物がさらに少なくとも1種のNRゴムを含んでいる。それらが、少なくとも1種のSBRゴム、少なくとも1種のBRゴム、および少なくとも1種のNRゴムを含んでいるのが特に好ましく、そして、SBRゴム対BRゴム対NRゴムの重量比が、(60〜85):(10〜35):(5〜20)であることが極めて特に好ましい。
【0021】
本発明のゴム混合物のために好適な硫黄含有アルコキシシランの例としては、以下のものが挙げられる:ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン(たとえば、Si 69、Evonik製)、およびビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルファン(たとえば、Si 75、Evonik製)、3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンチオール、ポリエーテル官能性メルカプトシラン(たとえば、Si 363、Evonik製)、およびチオエステル官能性アルコキシシラン(たとえば、NXTまたはNXT Z、Momentive(旧GE)製)。硫黄含有アルコキシシランの混合物を使用することもまた可能である。計量を容易にし、および/または分散を容易にするように改良する目的で、液状の硫黄含有アルコキシシランをキャリヤーの上に吸収させることができる(乾燥液体=dry liquid)。活性成分の含量は、乾燥液体100重量部あたり、30〜70重量部、好ましくは40〜60重量部である。
【0022】
本発明のゴム混合物における硫黄含有アルコキシシランの割合は、それぞれ100%の活性成分を基準に計算して、好ましくは2〜20phr、特に好ましくは3〜11phr、極めて特に好ましくは5〜8phrである。硫黄含有アルコキシシランの量が、多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルの全量よりも多いか、またはそれと等量であるのが好ましい。硫黄含有アルコキシシランと、多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルの全量との重量比は、特に好ましくは(1.5:1)〜(20:1)、極めて特に好ましくは(3:1)〜(15:1)、最も好ましくは(5:1)〜(10:1)である。
【0023】
本発明のゴム混合物はさらに、1種または複数のシリカベースの充填剤を含む。ここで好適に使用される物質は、以下のものである:
− シリカ、特に沈降シリカまたはヒュームドシリカ、たとえばケイ酸塩の溶液の沈降またはケイ素のハロゲン化物の火炎加水分解によって製造され、5〜1000m
2/g、好ましくは20〜400m
2/gの比表面積(BET表面積)と、10〜400nmの一次粒径とを有するもの。それらのシリカは、場合によっては、他の金属の酸化物たとえばAl酸化物、Mg酸化物、Ca酸化物、Ba酸化物、Zn酸化物、Zr酸化物、またはTi酸化物との混合酸化物の形態をとることもできる。
− 合成ケイ酸塩、たとえばケイ酸アルミニウム、アルカリ土類金属のケイ酸塩、たとえば、ケイ酸マグネシウムもしくはケイ酸カルシウムで、20〜400m
2/gのBET表面積と、10〜400nmの一次粒径とを有するもの。
− 天然のケイ酸塩、たとえばカオリンおよびその他の天然産のシリカ。
− ガラス繊維(マットおよびストランドの形態のものを含む)。
− ガラスミクロスフェア。
【0024】
言うまでもないことであるが、追加の充填剤を使用することも可能である。ランプブラックプロセス、ファーネスブラックプロセス、またはガスブラックプロセスによって製造したカーボンブラックが、この目的には特に好適であるが、それらのもののBET表面積は20〜200m
2/gであり、たとえば、SAF、ISAF、IISAF、HAF、FEF、またはGPFカーボンブラックである。
【0025】
充填剤を合計した含量は、好ましくは10〜200phr、特に好ましくは50〜160phr、極めて特に好ましくは60〜120phrである。
【0026】
特に好ましい実施態様は、シリカ、カーボンブラック、多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルの組合せにより得られる。ここでのシリカ対カーボンブラックの比率は、各種所望の範囲内で変化させることができるが、タイヤ用途の場合では、シリカ:カーボンブラックの重量比が(20:1)〜(1.5:1)であるのが好ましい。
【0027】
一つの好ましい実施態様においては、本発明のゴム混合物はさらに、1種または複数の架橋剤を含む。この目的のためには、硫黄ベースまたはペルオキシド系の架橋剤が特に好適である。
【0028】
好適に使用されるペルオキシド系架橋剤としては、以下のもの挙げられる:ビス(2,4−ジクロロベンジル)ペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ビス(4−クロロベンゾイル)ペルオキシド、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、tert−ブチルペルベンゾエート、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ブタン、4,4−ジ−tert−ブチルペルオキシノニルバレレート、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチルクミルペルオキシド、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジ−tert−ブチルペルオキシド、および2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン。
【0029】
それらペルオキシド系架橋剤とともに、有利に使用することが可能なさらなる他の添加物は、架橋収率を向上させるために使用することができるものであり、この目的のために好適な化合物の例としては以下のものが挙げられる:トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリアリルトリメリテート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、亜鉛ジアクリレート、亜鉛ジメタクリレート、1,2−ポリブタジエン、およびN,N’−m−フェニレンジマレイミド。
【0030】
硫黄は、元素状の可溶性もしくは不溶性の形態、または硫黄供与体の形態で、架橋剤として使用することができる。使用可能な硫黄供与体としては、以下のものが挙げられる:ジモルホリルジスルフィド(DTDM)、2−モルホリノジチオベンゾチアゾール(MBSS)、カプロラクタムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)、およびテトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)。
【0031】
本発明のゴム混合物の架橋は、原理的には、硫黄または硫黄供与体単独、またはそれと加硫促進剤を併用して達成することができるが、それに適した化合物の例としては以下のものが挙げられる:ジチオカルバメート、チウラム、チアゾール、スルフェンアミド、キサントゲネート、二環または多環式アミン、グアニジン誘導体、ジチオホスフェート、カプロラクタム、およびチオ尿素誘導体。好適なその他の化合物としてはさらに、亜鉛ジアミンジイソシアネート、ヘキサメチレンテトラミン、1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼン、さらには環状ジスルファンがある。本発明のゴム混合物が硫黄ベースの架橋剤と加硫促進剤を含んでいることが好ましい。
【0032】
特に好適に使用される架橋剤は、硫黄、酸化マグネシウム、および/または酸化亜鉛であり、公知の加硫促進剤、たとえばメルカプトベンゾチアゾール、チアゾールスルフェンアミド、チウラム、チオカルバメート、グアニジン、キサントゲネート、およびチオホスフェートがそれらに添加される。
【0033】
架橋剤および加硫促進剤の好適な使用量は、0.1〜10phr、特に0.1〜5phrである。
【0034】
本発明のゴム混合物には、たとえば以下のような、その他のゴム助剤を含んでいてもよい:反応促進剤、老化防止剤、熱安定剤、光安定剤、抗酸化剤、特にオゾン劣化防止剤、難燃剤、加工助剤、耐衝撃性改良剤、可塑剤、粘着性付与剤、発泡剤、染料、顔料、ワックス、エキステンダー(増量剤)、有機酸、リターダー(遅延剤)、金属酸化物、および活性化剤、特にトリエタノールアミン、ポリエチレングリコール、ヘキサントリオール、および加硫戻り防止剤。
【0035】
それらのゴム助剤使用量は、慣用される量であるが、とりわけその加硫物の使用目的に左右される。慣用される量は、0.1〜30phrである。
【0036】
好適な老化防止剤としては、以下のものが挙げられる:アルキル化フェノール、スチレン化フェノール、立体障害フェノール、たとえば、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(BHT)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、エステル基を含む立体障害フェノール、チオエーテルを含む立体障害フェノール、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(BPH)、およびさらには立体障害チオビスフェノール。
【0037】
ゴムの変色が重要なことでないのであれば、たとえば以下のようなアミン系の老化防止剤を使用することも可能である:ジアリール−p−フェニレンジアミン(DTPD)類の混合物、オクチル化ジフェニルアミン(ODPA)、フェニル−α−ナフチルアミン(PAN)、フェニル−β−ナフチルアミン(PBN)、好ましくはフェニレンジアミンをベースとするもの、たとえば、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、N−1,4−ジメチルペンチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(7PPD)、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン(77PD)。
【0038】
その他の老化防止剤としては、以下のものが挙げられる:ホスファイト類、たとえば、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、重合化2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(TMQ)、2−メルカプトベンゾイミダゾール(MBI)、メチル−2−メルカプトベンゾイミダゾール(MMBI)、亜鉛メチルメルカプトベンゾイミダゾール(ZMMBI)。これらのものは、ほとんどの場合、上述したフェノール性老化防止剤と組み合わせて使用される。ペルオキシド加硫されるNBRでは主として、TMQ、MBI、およびMMBIが使用される。
【0039】
オゾン抵抗性は、たとえば以下のような抗酸化剤を使用することにより向上させることができる:N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、N−1,4−ジメチルペンチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(7PPD)、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン(77PD)、エノールエーテル類、または環状アセタール。
【0040】
加工助剤は、ゴム粒子間で作用し、混合、可塑化、および変形の際の摩擦力を打ち消すことを目的としている。本発明のゴム混合物には、加工助剤として、プラスチックの加工において慣用される各種の滑剤が含まれていてよいが、そのようなものとしてはたとえば以下のものが挙げられる:炭化水素、たとえばオイル、パラフィン、およびPEワックス、6〜20個のC原子を有する脂肪族アルコール、ケトン、カルボン酸、たとえば脂肪酸およびモンタン酸、酸化させたPEワックス、カルボン酸の金属塩、カルボキサミド、ならびにカルボン酸エステル、たとえば、アルコールとしてエタノール、脂肪族アルコール、グリセロール、エタンジオール、ペンタエリスリトール、そして酸として長鎖カルボン酸を用いたカルボン酸エステル。
【0041】
本発明のゴム混合物の組成はさらに、燃焼性を低減するため、および燃焼の際の発煙を低減するための難燃剤を含んでいてもよい。この目的のために使用される物質の例としては、以下のものが挙げられる:三酸化アンチモン、リン酸エステル、クロロパラフィン、水酸化アルミニウム、ホウ素化合物、亜鉛化合物、三酸化モリブデン、フェロセン、炭酸カルシウム、および炭酸マグネシウム。
【0042】
架橋させるより前に、そのゴム加硫物に対して、たとえばポリマー性の加工助剤として、または耐衝撃性改良剤として機能するような、他のプラスチックを添加することもまた可能である。それらのプラスチックは、好ましくは以下のものからなる群より選択される:エチレン、プロピレン、ブタジエン、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、分岐状または非分岐状のC
1−〜C
10−アルコールのアルコール成分を有するアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルをベースとするホモポリマーおよびコポリマー。特に好ましいのは、C
4−〜C
8−アルコール、特にブタノール、ヘキサノール、オクタノール、および2−エチルヘキサノールの群からの同一または異なるアルコール部分を有するポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチルのコポリマー、メタクリル酸メチル−メタクリル酸ブチルのコポリマー、エチレン−酢酸ビニルのコポリマー、塩素化ポリエチレン、エチレン−プロピレンのコポリマー、およびエチレン−プロピレン・ジエンのコポリマーである。
【0043】
一つの好ましい実施態様においては、本発明のゴム混合物は、0.1〜15phrの加硫戻り防止剤、1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン(CAS No.:151900−44−6)を含んでおり、tanδ(60℃)、すなわち転がり抵抗性のさらなる低下を可能にしている。
【0044】
本発明のゴム混合物の典型的な特徴は、170℃/t95の加熱条件下でそれから製造された加硫物の、60℃における損失係数tanδが、<0.12であるということである。
【0045】
本発明のゴム混合物の好ましい特徴は、170℃/t95の加熱条件下でそれから製造された加硫物の、60℃における損失係数tanδが、<0.12であり、しかもその23℃におけるショアーA硬度が>64、特には>65であることである。このことと組み合わせて、本発明のゴム混合物は、2000秒間未満の完全加硫時間、および<60、特に好ましくは<55の摩耗性を与えることができる。
【0046】
本発明はさらに、少なくとも1種のゴムを、少なくとも1種のシリカベースの充填剤、少なくとも1種の硫黄含有アルコキシシラン、および少なくとも1種の多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルと混合することによる、ゴム混合物の製造方法も提供する。ここでは、10〜150phr、特に30〜120phr、極めて特に50〜100phrの充填剤、0.1〜15phr、特に0.3〜7phr、極めて特に0.5〜3phr、最も好ましくは0.7〜1.5phrの多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステル、ならびに2〜20phr、特に3〜11phr、極めて特に5〜8phrの硫黄含有アルコキシシラン、を使用することが好ましい。上記の追加の充填剤、架橋剤、加硫促進剤、およびゴム助剤はさらに、混合工程において、好ましくは上述の量で添加することができる。
【0047】
複数の多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルを使用する場合には、それらを、ゴム混合物に対して、個別に添加することも、あるいは任意の所望の混合物として添加することもできる。多段階の混合工程においては、その混合工程の第一の部分で多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルの添加を行い、1種または複数の架橋剤、特に硫黄、および場合により任意成分の加硫促進剤の添加は、後続の混合工程において実施するのが好ましい。その場合のゴム組成物の温度は、好ましくは100〜200℃、特に120℃〜170℃である。混合工程における剪断速度は、1〜1000sec
−1、好ましくは1〜100sec
−1である。一つの好ましい実施態様においては、その第一の混合段階の後でゴム混合物を冷却し、後続の混合段階で、架橋剤および場合により任意成分の架橋促進剤および/または架橋収率を向上させるために使用される添加物を、<140℃、好ましくは<100℃で添加する。後続の混合段階で、より低い温度、たとえば40〜100℃で、たとえば硫黄および架橋促進剤と共に多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルを添加することも同様に可能である。
【0048】
ゴムと充填剤および多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルとの混合は、慣用される混合装置、たとえばロール、インターナルミキサー、および混合押出機で行うことができる。
【0049】
任意選択による1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンの添加は、多段の混合工程の第一の段階で実施するのが好ましい。
【0050】
本発明はさらに、本発明のゴム混合物を加硫するための方法も提供するが、それは、組成物の温度が100〜200℃、特に130〜180℃のときに実施するのが好ましい。一つの好ましい実施態様においては、その加硫工程を、10〜200barの圧力において行う。
【0051】
本発明には、さらに、本発明のゴム混合物を加硫することにより得ることができるゴム加硫物も包含される。それらの加硫物は、特にタイヤにおいて使用したときに、低摩耗性及び濡れ時における良好なグリップ性と組み合わされた低転がり抵抗性という利点を有している。
【0052】
本発明のゴム加硫物は、改良された性質を有する成形物の製造、たとえば、ケーブルシース、ホース、駆動ベルト、コンベア用ベルト、ロール被覆、タイヤ、靴底、シールリング、および制震要素の製造に適している。
【0053】
本発明のゴム加硫物はさらに、フォーム(発泡体)を製造するためにも使用することができる。そのためには、化学的発泡剤または物理的発泡剤をそれに添加する。この目的のために公知の各種の物質、たとえば以下のものを、化学的発泡剤として使用することができる:アゾジカルボンアミド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホヒドラジド)、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、5−フェニルテトラゾール、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、炭酸亜鉛、または炭酸水素ナトリウム、さらにはそれらの物質を含む混合物。物理的発泡剤の例は、二酸化炭素およびハロゲン化炭化水素である。
【0054】
本発明はさらに、ゴム混合物およびその加硫物を製造するための、特に、少なくとも1種のゴム、1種の硫黄含有アルコキシシラン、および1種のシリカベースの充填剤をそれぞれ含むゴム混合物を製造するための、多価C
2〜C
6−アルコールのω−メルカプト−C
2〜C
6−カルボン酸エステルの使用を提供するものであり、ここで、多価C
2〜C
6−アルコールのヒドロキシ基の少なくとも33%、好ましくは少なくとも50%、特に好ましくは少なくとも66%、最も好ましくは少なくとも75%が、但しヒドロキシル基の少なくとも2個が、ω−メルカプト−C
2〜C
6−カルボン酸でエステル化されており、ここでその多価アルコールは、好ましくはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、グリセロール、またはペンタエリスリトール、特に好ましくはエチレングリコール、トリメチロールプロパン、またはペンタエリスリトール、極めて特に好ましくはトリメチロールプロパンまたはペンタエリスリトールであり、そのω−メルカプト−C
2〜C
6−カルボン酸エステルは、好ましくは、チオール基とカルボキシル基との間に直鎖状または分岐状の、好ましくは直鎖状のC
1〜C
5−アルカンジイル単位、好ましくはC
1〜C
3アルカンジイル単位、極めて特に好ましくはC
2−アルカンジイル単位を有している。本発明は特にゴム混合物およびその加硫物を製造するための、特に、少なくとも1種のゴム、1種の硫黄含有アルコキシシラン、および1種のシリカベースの充填剤をそれぞれ含むゴム混合物を製造するための、式I、II、およびIIIの化合物のうちの1種または複数の化合物の使用を提供する。
【0055】
ゴム混合物および加硫物の性質の測定:
ムーニー粘度の測定:
粘度は、ゴム(およびゴム混合物)が、それらの加工に抵抗する力から直接求めることができる。ムーニー剪断円板式粘度計の中で、襞付きのディスクが上下共に試験物質で取り囲まれ、加熱可能なチャンバーの中で、約2回転/分の速度で回転させられる。そこで、必要となった力を、トルクのかたちで測定し、それぞれの粘度に対応させる。そのサンプルは一般的には、1分間、100℃に予備加熱しておき、さらに4分間かけて測定を行うが、温度はそこで一定に保っておく。粘度は、それぞれの試験条件と共に記述するが、一例は、ML(1+4)100℃(ムーニー粘度、大ロータ、予備加熱時間および試験時間(分)、試験温度)である。
【0056】
スコーチ性能(スコーチ時間t5):
同一の試験をさらに上に記載したように行って、混合物のスコーチ性能を測定することができる。選択した温度は130℃だった。ロータを回転させて、トルク値が、最小値を過ぎ、その最小値(t5)より5ムーニー単位だけ高くなるまで続ける。その数値(単位:秒)が大きいほど、スコーチが遅い。実際に有利なスコーチ時間は、おおむね300秒よりも長く、加工の危険性の低減及び時間のコストを勘案すると、前記の時間は、1000秒未満に、特定の事例では500秒未満にすべきである。
【0057】
レオメーター(バルカメーター)からの170℃/t95完全加硫時間:
MDR(ムービング・ダイ・レオメーター)加硫プロファイルおよびそれに伴う分析データは、ASTM D5289−95に準拠して、Monsanto MDR 2000レオメーターで測定する。求めた完全加硫時間は、ゴムの95%が架橋したところの時間である。選択した温度は170℃だった。
【0058】
硬度の測定:
本発明のゴム混合物の硬度は、表1の配合によるゴム混合物から厚さ6mmのロールミル加工したシートを作製することによって測定した。そのロールミル加工したシートから直径35mmの試験サンプルを切り出し、それらのショアーA硬度を、デジタルショアー硬度試験器(Zwick GmbH & Co.KG,Ulm)を使用して測定した。ゴム加硫物の硬度が、ゴムの剛性の第一の指標を与える。
【0059】
引張試験:
引張試験は、エラストマーの荷重限度を求めるのに直接役立ち、DIN 53504に準拠して実施する。
【0060】
動的制動:
動的試験法を使用して、周期的に負荷を変化させる条件下でエラストマーの変形挙動の特性を求めた。外部から加えられた応力が、ポリマー鎖のコンフォメーションを変化させる。この場合、損失係数tanδは、損失弾性率G’’対貯蔵弾性率G’の比率から間接的に求められる。損失係数tanδ(0℃)は、濡れ時におけるグリップ性の第一の指標を与え、可能な限り高くあるべきであるが(良好な濡れ時におけるグリップ性)、一方でtanδ(60〜70℃)は転がり抵抗性に関係しており、可能な限り低くあるべきである。
【0061】
摩耗:
摩耗は、すり減ること、従って製品寿命の指標を与える。摩耗は、DIN 53516に準拠して測定した。経済的および環境上の理由から、低い値が望ましい。
化合物1
【化2】
化合物2
【化3】
化合物3
【化4】
化合物4:グリコールジ(3−メルカプトプロピオネート)の亜鉛塩
【化5】
装置: 温度計、均圧管つき滴下ロート、ガス出口アタッチメント(バブルカウンター)付き還流冷却器、および配管、攪拌機、pH電極を備えた、2000mL四ツ口フラスコ
初期仕込み: 72.7g(0.3mol)のグリコールジ(3−メルカプトプロピオネート)98%, Bruno Bock社製
600mLの脱イオン水
フィード: 240g(0.6mol)の溶液(10%)
フィード: 53.8g(0.3mol)のZnSO
4xH
2O p.A.(Aldrich社)、450mLの脱イオン水に溶解したもの
【0062】
水およびグリコールジ(3−メルカプトプロピオネート)を、窒素を流した装置中の初期仕込みとして使用した。次いでNaOH溶液を、窒素を系に通しながら、0〜5℃の温度において約30分かけて滴下により添加し、撹拌をさらに30分間続けた。
【0063】
次いでZnSO
4溶液を、0〜5℃において1時間かけて滴下により添加し、撹拌を30分間続けた。そのZn塩を、D4フリットを使用した吸引濾過により単離し、500mLの水で数回、導電率が<0.3ミリジーメンスになるまで洗浄した。その生成物を、真空乾燥オーブン中50℃において乾燥させた。
収量: 92.4g(102%)
【0064】
化合物5:トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)の亜鉛塩
【化6】
装置: 温度計、均圧管つき滴下ロート、ガス出口アタッチメント(バブルカウンター)付き還流冷却器、および配管、スターラー、pH電極を備えた、2000mL四ツ口フラスコ
初期仕込み: 81.9g(0.2mol)のトリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)97%, Bruno Bock社製
600mLの脱イオン水
フィード: 215g(0.54mol)のNaOH溶液(10%)
フィード: 53.8g(0.3mol)のZnSO
4xH
2O (Aldrich社、100%)、450mLの脱イオン水に溶解したもの
【0065】
水およびトリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)を、窒素を流した装置中の初期仕込みとして使用した。次いでNaOH溶液を、窒素を系に通しながら、0〜5℃の温度において約30分かけて滴下により添加し、撹拌をさらに30分間続けた。
【0066】
次いでZnSO
4溶液を、0〜5℃において1時間かけて滴下により添加し、撹拌を30分間続けた。そのZn塩を、D4フリットを使用した吸引濾過により単離し、500mLの水で数回、導電率が<0.3ミリジーメンスになるまで洗浄した。その生成物を、真空乾燥オーブン中35℃において乾燥させた。
収量: 98.9g(100%)
【0067】
化合物6:ペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)の亜鉛塩
【化7】
装置: 温度計、均圧管つき滴下ロート、ガス出口アタッチメント(バブルカウンター)付き還流冷却器、および配管、スターラー、pH電極を備えた、1000mL四ツ口フラスコ
初期仕込み: 37.5g(0.075mol)のペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)98%,Bruno Bock社製
300mLの脱イオン水
フィード: 26.9g(0.15mol)のZnSO
4xH
2O (Aldrich、100%)、225mLの脱イオン水に溶解したもの
フィード: 120g(0.3mol)のNaOH溶液(10%)
【0068】
水およびペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)を、窒素を流した装置における初期仕込みとして使用した。次いでZnSO
4溶液を、窒素を系に通しながら、0〜5℃の温度において約60分かけて滴下により添加し、撹拌をさらに30分間続けた。
【0069】
次いでNaOH溶液を、0〜5℃において1時間かけて滴下により添加し、撹拌を30分間続けた。そのZn塩を、D4フリットを使用した吸引濾過により単離し、500mLの水で数回、導電率が<0.3ミリジーメンスになるまで洗浄した。その生成物を、真空乾燥オーブン中50℃において乾燥させた。
収量: 47.0g(102%)
【0070】
ゴム混合物およびゴム加硫物の製造
表1に挙げたゴム配合物を、それぞれ、以下に記述する多段階工程に従って混合した。
第一混合段階:
・ インターナルミキサー中で、BUNA(登録商標)CB 24およびBUNA(登録商標)VSL 5025−2を初期仕込みとして使用して、約30秒間混合した。
・ VULKASIL(登録商標)Sの3分の2、SI(登録商標)69の3分の2、多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルの全量の3分の2を添加し、約60秒間混合した。
・ VULKASIL(登録商標)Sの3分の1、SI(登録商標)69の3分の1、多価アルコールのω−メルカプトカルボン酸エステルの全量の3分の1、さらにTUDALEN 1849−1を添加し、約60秒間混合した。
・ CORAX(登録商標)N 339、EDENOR(登録商標)C 18 98−100、VULKANOX(登録商標)4020/LG、VULKANOX(登録商標)HS/LG、ROTSIEGEL ZINC WHITE、およびANTILUX(登録商標)654を添加し、約60秒間混合した。混合温度は150℃だった。
第二混合段階:
第一の混合段階が完了したら、その混合物を下流のロールミルへ送り、成形してシートにし、室温で24時間保管した。ここでの加工温度は、60℃未満だった。
第三混合段階:
第三の混合段階には、ニーダー中150℃でのさらなる混練が含まれていた。
第四混合段階:
80℃未満の温度のロール上で、追加の物質である、90/95 CHANCEL GROUND SULFUR、VULKACIT(登録商標)CZ/C、VULKACIT(登録商標)D/Cを添加した。
【0071】
次にそのゴム混合物を、170℃において完全に加硫させた。表2に、製造したゴム配合物およびそれらの加硫物の性質を示す。
【0076】
試験した加硫物を参照例と比較すると、それらは、極めて良好な濡れ時におけるグリップ性(0℃におけるtanδ>0.45)および優れた転がり抵抗値(60℃におけるtanδ<0.12)を示し、これらが極めて優れた摩耗値(<60mm
3)と組み合わされている。多価C
2〜C
6−アルコールのω−メルカプト−C
2〜C
6−カルボン酸エステルの亜鉛塩を含むゴム配合物4〜6の加硫物から得られた結果は、ゴム配合物1〜3からの結果と同等であった。