【実施例】
【0073】
実験セクション
別段に言及する場合を除き、反応を、窒素雰囲気下で実行した。シリカゲルクロマトグラフィーを、溶媒のカラム通過を促進するために加圧窒素(約10〜15psi)を使用して250〜400メッシュシリカゲルを使用して実施した(「フラッシュクロマトグラフィー」)。示されている場合には、溶液および反応混合物を、真空下での回転蒸発によって濃縮した。
【0074】
(実施例1)
(R)−1−(3−((3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
(実施例2)
(R)−4−((1−アクリロイルピペリジン−3−イル)アミノ)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−カルボニトリル。
(実施例3)
(R)−1−(3−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
【0075】
【化12】
ステップ1。ハライドモノマー(300μmol)を、アルゴン雰囲気下で無水DMF(10ml/mmol、3ml)に溶かした。NaH(鉱油中の60%懸濁液、2当量、600μmol、約30mg)を0℃で、各反応バイアルに添加した。各反応バイアルを0℃で30分間撹拌した。SEM塩化物(2当量、600μmol、106μL)を反応混合物に滴下添加し、撹拌を25℃で16時間継続した。反応の完了をLCMS/TLCによってモニターし、溶媒を、サーモエクスプローラー(thermo explorer)(1時間、5torr、および45℃)を使用して除去した。残渣を、溶離液として5〜10%酢酸エチル−ヘキサンを使用してカラムクロマトグラフィーによって精製した。各モノマーについて、収率は約75〜80%であった。
【0076】
ステップ2。無水トルエン中のアミンテンプレート(0.2M溶液)を調製した(溶液A)。無水トルエン中のSEM保護ハライドモノマーの0.3M溶液を調製した(溶液B)。溶液A1ml(1当量、200μmol)を、続いて、溶液B1ml(1.5当量、300μmol)を、アルゴンパージ条件下で各反応バイアルに添加した。無水t−BuONa(3当量、600μmol、約60mg)を、各反応バイアルに添加した。Pd
2(dba)
3(0.03当量、6μmol、約6mg)を、アルゴン流下で、続いて、BINAP(0.06当量、12μmol、約7.5mg)を分注した。各反応バイアルを90℃で16時間撹拌した。反応物を、LCMSによってチェックした。反応混合物を濾過し、溶媒をサーモエクスプローラー内で蒸発させた(1時間、5torr、および45℃)。
【0077】
ステップ2(2種のモノマーをセット)。t−BuOH中のアミンテンプレート(0.2M溶液)を調製した(溶液A)。t−BuOH中のSEM保護ハライドモノマーの0.3M溶液を調製した(溶液B)。溶液A1ml(1当量、200μmol)を、続いて、溶液B1ml(1.5当量、300μmol)を各反応バイアルに添加した。DIPEA103μL(3当量、600μmol)を各バイアルに分注した。反応バイアルを16時間、80℃で撹拌した。反応を、LC−MSによってチェックした。溶媒をサーモエクスプローラー内で蒸発させた(1時間、5torr、および45℃)。
【0078】
ステップ3および4(Boc脱保護およびSem脱保護)。各ステップ2残渣を、TFA2mlで、25℃で4時間処理した。中間体ヒドロキシルメチル誘導体への完全な変換をチェックするために、LCMSモニタリングを行った。反応の完了の後に、溶媒を、サーモエクスプローラーを使用して蒸発させ(1時間、5torr、および45℃)、トルエンと共に共沸させて、痕跡量のTFAを除去した(1時間、5torr、および45℃)。各残渣を、MeOH2mlに溶かし、エチレンジアミン約70μLを、各反応バイアルに添加し、16時間、25℃で再び撹拌した。反応を、LC−MSによってチェックした。反応の完了の後に、溶媒を蒸発させ、残渣を、酢酸エチル5mlに溶かした。有機層を水(2ml)およびブライン(2ml)で洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。
【0079】
ステップ5(塩化アクリロイルとの反応)。すべての計算を、最終ステップにおいて100μmolスケールで行った。各ステップ4残渣を、アルゴン雰囲気下で無水THF(1ml)に溶かした。TEA200μmol(2当量、28μL)を各反応混合物に添加した。反応混合物を0℃に冷却し、添加の間、氷冷条件を維持しながら、THF中の0.5当量の塩化アクリロイルの溶液(THF500μL中の4μL)をゆっくり添加した。0℃で10分間撹拌した後に、溶媒を蒸発させ、残渣を、DMSO1mlに溶かした。QC分析のために、DMSO溶液10μLをDMSO200μLで希釈し、残りの量を分取HPLC精製のために提供した。Xterra(登録商標)RP18での精製(19×250mm、10μ、H
2O(10mM NH
4OAc):CH
3CN)。
【0080】
【表1】
【0081】
(実施例4)
1−((3S,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−フルオロピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。(3S,4S)−ベンジル4−フルオロ−3−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。DMSO(2.0mL)中の4−クロロ−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(140mg、0.354mmol)およびフッ化セシウム(430mg、2.83mmol)の溶液に、(3S,4S)−ベンジル3−アミノ−4−フルオロピペリジン−1−カルボキシラート(WO2010016005において記載されているとおりに調製)(100mg、0.346mmol)を添加した。反応混合物を9時間、120℃に加熱した。LCMSは、4−クロロ−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンが完全に消費されたことを示した。反応混合物をDCM/水の1:1混合物(200mL)で希釈した。有機層を抽出し、水層を、DCM(2×50mL)で逆抽出した。有機抽出物を合わせ、ブライン(2×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗製の生成物を得、これを、Celite(登録商標)と共にSilicycle 25g HPカラム上に乾燥装填し、順相カラムクロマトグラフィー(15カラム体積で0〜75%EtOAc/ヘプタン)によって精製して、(3S,4S)−ベンジル4−フルオロ−3−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(149.6mg、69%)を無色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
7.74 (s, 1H), 7.58 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.39-7.18 (m, 15 H), 7.09-7.05 (m, 5H),
6.84 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.05 (s, 2H), 4.84-4.64 (m,
2H), 4.35 -4.24 (m, 1H), 4.15 - 4.05 (m, 1H), 3.95 - 3.85 (m, 1H), 2.25 - 2.13
(m, 1H), 1.70 - 1.58 (m, 1H).
【0082】
ステップ2。N−((3S,4S)−4−フルオロピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。乾燥水素化ボトルに、10%Pd/C(65mg)を窒素雰囲気下で添加した。次いで、無水エタノール(5.0mL)中の(3S,4S)−ベンジル4−フルオロ−3−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(150mg、0.245mmol)の溶液を添加し、得られた混合物をH
250psi下、周囲温度で、3時間水素化した。LCMSは、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物をCelite(登録商標)の薄パッドを通して濾過し、濾過ケークをエタノールで洗浄した。合わせた濾液を蒸発させ、トルエン(5×)と共に75℃で共沸させて、化合物N−((3S,4S)−4−フルオロピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(104mg、89%)を無色の固体として得、これをさらに精製せずに、次のステップにおいてそのまま使用した。
【0083】
ステップ3。1−((3S,4S)−4−フルオロ−3−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。無水d−CHCl
3(5.0mL)中のN−((3S,4S)−4−フルオロピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(102mg、0.214mmol)の溶液に、Hunig塩基(0.2mL、1.0mmol)を加える。反応混合物を2℃に冷却し、次いで、無水d−CHCl
3(1.0mL)中の塩化アクリル(acrylic chloride)(0.017mL、0.214mmol)の溶液で滴下処理した。反応混合物を周囲温度に加温し、30分後に、LCMSは、化合物N−((3S,4S)−4−フルオロピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンが完全に消費されたことを示した。反応混合物を2℃に冷却し、10%炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)でクエンチした。有機層を抽出し、水層をクロロホルム(2×2mL)で逆抽出した。有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗製の生成物を得、これを、Celite(登録商標)と共にSilicycle 12g HPカラム上に乾燥装填し、順相カラムクロマトグラフィー(10カラム体積で50〜80%EtOAc/ヘプタン)によって精製して、1−((3S,4S)−4−フルオロ−3−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(79.0mg、69%)を無色の固体として得た。LCMS(M+H)532.64。
【0084】
ステップ4。1−((3S,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−フルオロピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの調製。トリフルオロ酢酸(1.15mL)中の1−((3S,4S)−4−フルオロ−3−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(79.0mg、0.150mmol)の溶液を、周囲温度で16時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、Celite(登録商標)と共にSilicycle(登録商標)12g HPカラム上に乾燥装填し、順相カラムクロマトグラフィー(10カラム体積で0〜20%MeOH/DCM)によって精製して、1−((3S,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−フルオロピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(37.6mg、87%)を無色の固体として得た。LCMS (M+H) 290.48. HPLC 1.330分.
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4) δ 8.20 (s, 1H), 7.23-7.10 (m, 1H), 6.90-6.62
(m, 2H), 6.21 (t, J = 20 Hz, 1 H), 5.82-5.66 (m, 1H), 4.93 - 4.71 (m, 1H), 4.62
- 4.03 (m, 3H), 3.44 - 3.04 (m, 2H), 2.36 -2.24 (m, 1H), 1.89-1.74 (m, 1H).
【0085】
(実施例5)
1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。tert−ブチル(6−メチルピリジン−3−イル)カルバマート。EtOH(100mL)中の6−メチルピリジン−3−アミン(25g、231.mmol)の溶液に0℃で、(Boc)
2O(55.5g、298mmol)をゆっくり滴下添加した。添加の後に、溶液を室温で終夜撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc、2:1)は、6−メチルピリジン−3−アミンが完全に消費されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾過ケークを、EtOH(30mL×3)で洗浄した。合わせた濾液を真空中で濃縮して、黄色の残渣を得、これを、クロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、4:1〜1:1)によって精製して、tert−ブチル(6−メチルピリジン−3−イル)カルバマート(32.5g、67.4%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) 8.30
(d, J=2.0 Hz, 1H), 7.86 (br s, 1H), 7.10 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.57 (br s, 1H),
2.49 (s, 3H), 1.51 (s, 9H)
【0086】
ステップ2。rac−cis/trans−tert−ブチル(6−メチルピペリジン−3−イル)カルバマート。乾燥水素化ボトルに、PtO
2(2.5g)をAr雰囲気下で添加した。次いで、HOAc(300mL)中のtert−ブチル(6−メチルピリジン−3−イル)カルバマート(33g、158.5mmol)の溶液を添加し、得られた混合物をH
255psi下、50℃で30時間水素化した。TLC(石油エーテル/EtOAc、2:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾過ケークを、MeOH(50mL×2)で洗浄した。合わせた濾液を蒸発させて、tert−ブチル(6−メチルピペリジン−3−イル)カルバマート(34g、100%)を黄色の油状物(約2:1のcis/trans)として得、これをさらに精製せずに、次のステップにそのまま使用した。LC/MS(M+H)215.2。
【0087】
ステップ3。rac−cis/trans−ベンジル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。THF(350mL)/H
2O(350mL)中のtert−ブチル(6−メチルピペリジン−3−イル)カルバマート(27.0g、126mmol)およびNaHCO
3(74.2g、883mmol)の撹拌溶液に、CbzCl(32.17g、189mmol)を室温で滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH、10:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物をEtOAc(300mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、粗製の生成物を得た。粗製の生成物を、クロマトグラフィー(PE/EA、30:1〜10:1)によってさらに精製して、rac−cis/transベンジル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(44.0g、100%)を無色の油状物として得た。(
1H NMRは、BnOH約1molを示した)。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 7.35 - 7.19 (m, 9 H), 5.14 - 4.99 (m, 2H),
4.82 (d, J=6.0 Hz, 1H), 4.67 - 4.59 (m, 2H), 4.48 - 4.28 (m, 2H), 4.17 (d,
J=9.8 Hz, 1H), 3.97 (d, J=13.8 Hz, 1H), 3.73 (br s, 1H), 3.39 (br s, 1H), 3.02
(d, J=14.1 Hz, 1H), 2.49 (t, J=12.0 Hz, 1H), 1.89 - 1.59 (m, 3H), 1.48 (dd,
J=1.5, 13.8 Hz, 1H), 1.39 - 1.32 (m, 8H), 1.11 - 1.01 (m, 3H).
【0088】
ステップ4。rac−(2S,5R)−ベンジル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラートおよびrac−(2S,5S)−ベンジル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。rac−cis/transベンジル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(44g)を、キラルSFCによって分離して、rac−cis−(2S,5R)−ベンジル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(ピーク2、24.5g、55.68%)およびrac−trans−(2S,5S)−ベンジル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(ピーク1、12.3g、27.95%)を得た。ピーク2、cis物質を、Boc除去に送った。分取SFCカラム:ChiralCel OD 300mm×50mm、10μm;移動相:A:超臨界CO
2、B:IPA(0.1%NH
3H
2O)、A:B=180ml/分で85:15;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;蒸発器温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm。
ピーク1(trans):
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 7.44 - 7.28 (m, 5H), 5.23 - 5.06 (m, 2H), 4.55 - 4.35 (m, 2H), 4.25
(d, J=10.0 Hz, 1H), 3.58 - 3.25 (m, 1H), 2.58 (t, J=12.0 Hz, 1H), 1.87 (d,
J=11.0 Hz, 1H), 1.82 - 1.69 (m, 2H), 1.56 (d, J=13.8 Hz, 1H), 1.50 - 1.36 (m,
9H), 1.21 (d, J=6.3 Hz, 3H).
ピーク2(cis):
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 7.42 - 7.29 (m, 5H), 5.20 - 5.08 (m, 2H), 4.89 (br s, 1H), 4.47 (br
s, 1H), 4.05 (d, J=14.1 Hz, 1H), 3.81 (br s, 1H), 3.11 (d, J=13.8 Hz, 1H), 1.93
- 1.68 (m, 4H), 1.43 (s, 9H), 1.20 - 1.13 (m, 3H).
【0089】
ステップ5。ラセミ(2S,5R)−ベンジル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。CH
2Cl
2(60mL)中のrac−cis−(2S,5R)−ベンジル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(pk2、40.0g、115.6mmol)の溶液に、0℃で、4M HCl(g)/ジオキサン(200mL)を滴下添加した。添加の後に、溶液を室温で4時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc、2:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を濃縮して、ラセミ(2S,5R)−ベンジル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(31.0g、94.8%)を白色の固体(HCl塩)として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 8.37 (br s, 3H), 7.24 - 7.49 (m, 5H), 5.09
(s, 2H), 4.32 (m, 1H), 4.16 (d, J=8.28Hz, 1H), 3.00 (br s, 2H), 1.83 (m, 2H),
1.59 (m, 2H), 1.11 (d, J=7.03Hz, 3H).
【0090】
ステップ6。ラセミ(2S,5R)−ベンジル5−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。n−BuOH(300mL)中の2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(21.8g、0.116mol)、DIPEA(67.7g、0.525mol)、およびラセミ(2S,5R)−ベンジル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(30g、0.105mol)の混合物を終夜140℃に加熱した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、蒸発乾固し;残渣をEtOAc(500mL)と水(500mL)とで分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これを、MTBEで摩砕して、ラセミ(2S,5R)−ベンジル5−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(36g、86%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.70 (br s, 1H), 7.71 (d, J=7.8 Hz, 1H),
7.46 - 7.25 (m, 5H), 7.10 (br s, 1H), 6.56 (br s, 1H), 5.18 - 5.00 (m, 2H),
4.38 (d, J=6.8 Hz, 1H), 4.16 (br s, 1H), 4.03 (q, J=7.3 Hz, 2H), 2.76 (t,
J=11.8 Hz, 1H), 1.87 - 1.68 (m, 2H), 1.63 (d, J=7.3 Hz, 1H), 1.19 - 1.12 (m,
3H).
【0091】
ステップ7。rac−N−((3R,6S)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。乾燥水素化ボトルに、10%無水Pd/C(7g)をAr雰囲気下で添加した。引き続いて、MeOH(1500mL)およびTHF(250mL)中のラセミ(2S,5R)−ベンジル5−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(36g、0.09mol)の溶液を添加し、得られた混合物をParr装置上で振盪した(H
245psi、25℃、48時間)。LC−MSは、Cbzが完全に除去されたことを示したが、塩化物約30%が残った。反応混合物を濾過し、濾液を、再び10%無水Pd/C5gを用いる反応条件に、H
250psi、45℃で12時間かけた。LC−MSは、反応が完了したことを示した。反応混合物を、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、ケークをMeOHで3回洗浄した。合わせた濾液を濃縮して、rac−N−((3R,6S)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(23g、94.6%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.11 (d, J=12.5 Hz, 1H),
7.30 (dd, J=6.5, 18.6 Hz, 1H), 7.10 (br s, 1H), 6.90 - 6.73 (m, 1H), 6.59 -
6.52 (m, 1H), 6.10 (dd, J=1.5, 17.1 Hz, 1H), 5.68 (d, J=10.5 Hz, 1H), 4.86 -
4.51 (m, 1H), 4.41 - 3.97 (m, 2H), 3.02 - 2.55 (m, 1H), 1.89 - 1.59 (m, 3H),
1.28 - 1.10 (m, 3H).
【0092】
ステップ8。rac−1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(250mL)および飽和NaHCO
3水溶液(250mL)中のrac−N−((3R,6S)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンHCl塩(5.00g、18.5mmol)の撹拌溶液に、塩化アクリロイル(2.02g、22.2mmol)を0℃で慎重に滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を0℃で4時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH/NH
4OH、10:1:1)は、rac−N−((3R,6S)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンが完全に消費されたことを示した。反応混合物をH
2O(125mL)で希釈し、EtOAc(125mL×3)で抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥した。大部分の揮発性物質成分を真空中で除去した。粗製の生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、10:1)によって精製して、純粋な生成物を得た。生成物をEtOAc(150mL)で摩砕し、濾過して、rac−1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(2.0g、収率38%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.12 (d, J=12.8 Hz, 1H),
7.30 (dd, J=6.8, 18.8 Hz, 1H), 7.10 (br s, 1H), 6.89-6.71 (m, 1H), 6.56 (d,
J=1.8 Hz, 1H), 6.10 (dd, J=2.1, 16.7 Hz, 1H), 5.72-5.61 (m, 1H), 4.81 (br s,
0.5H), 4.56 (d, J=10.3 Hz, 0.5H), 4.37 (br s, 0.5H), 4.20 - 3.95 (m, 1.5H),
2.96 (t, J=11.9Hz, 0.5H), 2.60 (t, J=12.0 Hz, 0.5H), 1.92 - 1.59 (m, 4H), 1.30
- 1.07 (m, 3H).
【0093】
ステップ9。(+)−1−((2R,5S)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(pk1)および(−)1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(pk2)の調製。ラセミ化合物:rac−1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(ステップ8から)をキラルSFCによって精製して、純粋な鏡像異性体を得た。ピーク1(4.63g、+)およびピーク2(4.42g、−)SFC条件:カラム:ChiralPak IC(300mm×50mm、10μm);移動相:CO
2中の40%エタノール(H
2O中の0.05%NH
3);流速:200mL/分;波長:220nm。
【0094】
絶対立体化学を、X線結晶解析に基づき当てはめた。
ピーク1:(+)1−((2R,5S)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.12 (d, J=12.8 Hz, 1H),
7.30 (dd, J=6.8, 18.8Hz, 1H), 7.10 (br s, 1H), 6.89 - 6.71 (m, 1H), 6.56 (d,
J=1.8 Hz, 1H), 6.10 (dd, J=2.1, 16.7 Hz, 1H), 5.72-5.61 (m, 1H), 4.81 (br s,
0.5H), 4.56 (d, J=10.3 Hz, 0.5H), 4.37 (br s, 0.5H), 4.20 - 3.95 (m, 1.5H),
2.96 (t, J=11.9, Hz, 0.5H), 2.60 (t, J=12.0 Hz, 0.5H), 1.92 - 1.59 (m,
4H), 1.30 - 1.07 (m, 3H). LC/MS (M+H) 286.2. OR = [a]
D20
= +0.34 (c = 0.6, MeOH).
ピーク2:(−)1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.12 (d, J=12.8 Hz, 1H),
7.30 (dd, J=6.8, 18.8 Hz, 1H), 7.10 (br s, 1H), 6.89 - 6.71 (m, 1H), 6.56 (d,
J=1.8 Hz, 1H), 6.10 (dd, J=2.1, 16.7 Hz, 1H), 5.72-5.61 (m, 1H), 4.81 (br s,
0.5H), 4.56 (d, J=10.3 Hz, 0.5H), 4.37 (br s, 0.5H), 4.20 - 3.95 (m, 1.5H),
2.96 (t, J=11.9, Hz, 0.5H), 2.60 (t, J=12.0 Hz, 0.5H), 1.92 - 1.59 (m,
4H), 1.30 - 1.07 (m, 3H). LC/MS (M+H) 286.2. OR [a]
D20
= -0.36 (c = 0.6, MeOH).
【0095】
(実施例6)
(3R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−1−アクリロイルピペリジン−3−カルボニトリル。
ステップ1。N−((3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンの調製。n−BuOH(250mL)中の4−クロロ−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(16.3g、41.18mmol)および化合物(3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−アミン(Eur.J.Org.Chem.2012、10、2023に記載されているとおりに調製)(12g、37.44mmol)の混合物に、室温で、DIPEA(14.5g、112.32mmol)を添加した。反応混合物を3日間、110℃に加熱した。TLC(DCM/MeOH、10:1)は、アミンの大部分が消費されたことを示した。反応混合物を室温に冷却し、オイルポンプによって45℃で蒸発乾固し;残渣をEtOAc(800mL)と水(500mL)とで分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これを、クロマトグラフィー(EtOAc/0%〜30%PE)によって精製して、N−((3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(15g、65%)を黄色の固体として得た。LC/MS (M+H) 679.4.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ -0.03 (d, J=2.01 Hz, 6 H) 0.82
(s, 9 H) 1.50 (d, J=12.55 Hz, 1 H) 2.31 (d, J=11.54 Hz, 2 H) 2.74 (d, J=12.55
Hz, 1 H) 2.96 (br s, 1 H) 3.40 - 3.73 (m, 2 H) 3.99 (br s, 1 H) 4.50 (br s, 1
H) 5.58 (br s, 1 H) 6.32 (d, J=4.02 Hz, 1 H) 6.90 (d, J=3.51 Hz, 1 H) 7.13 -
7.38 (m, 20 H) 8.00 (s, 1 H).
【0096】
ステップ2。(3R,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。乾燥水素化ボトルに、10%乾燥Pd/C(1.5g)を添加した。次いで、MeOH(300mL)中のN−((3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(14.8g、21.76mmol)および(Boc)
2O(5.22g、23.94mmol)の溶液を添加し、得られた混合物をH
250psi下、40℃で12時間水素化した。TLC(PE/EtOAc 4:1)は、反応が完了したことを示した。反応溶液を、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、ケークを、MeOHで3回洗浄した。合わせた濾液を濃縮して、(3R,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(14.8g、約100%)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに、次のステップにそのまま使用した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 0.06 (br s, 6 H) 0.72 - 0.94 (m, 9 H) 1.16
- 1.43 (m, 4 H) 1.49 (br s, 9 H) 1.57 - 2.40 (m, 3 H) 2.93 - 3.13 (m, 1 H) 3.37
- 4.01 (m, 3 H) 4.45 (br s, 1 H) 4.72 - 5.38 (m, 1 H) 6.30 (br s, 1 H) 6.90 (br
s, 1 H) 7.08 - 7.36 (m, 16 H) 8.01 (s, 1 H).
【0097】
ステップ3。(3R,5R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。無水THF(300mL)中の(3R,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(15g、21.74mmol)の溶液に、n−Bu
4NF(11.38g、43.47mmol)を添加した。次いで、反応混合物を終夜、40℃に加熱した。TLC(PE/EtOAc 4:1)は、反応が完了したことを示した。反応溶液を、水(300mL)で希釈し、次いで、EtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、これは、濃縮した後に、(3R,5R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(14.6g、約100%)をもたらし、これをさらに精製せずに、次のステップにおいてそのまま使用した。1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 8.01 (s, 1H), 7.37 - 7.08 (m, 17H), 6.91 (d, J=3.5 Hz, 1H), 6.30
(br s, 1H), 4.48 (d, J=3.5 Hz, 1H), 4.05 (br s, 1H), 3.83 - 3.51 (m, 4H), 3.23
(br s, 1H), 1.58 - 1.29 (m, 10H).
【0098】
ステップ4。(R)−tert−ブチル3−オキソ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。DCM(100mL)中の化合物(3R,5R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(5.0g、8.68mmol)の溶液に、デス−マーチンペルヨージナン(4.0g、9.55mmol)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を濃縮して、粗製の生成物(7.8g)を黄色の固体として得、これを、分取HPLCによって精製して、(R)−tert−ブチル3−オキソ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(3.7g、74%)を白色の固体として得た。LC/MS (M+H) = 574.3.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
d ppm 1.24 (s, 9 H) 2.20 - 2.45 (m, 2 H) 3.04 - 3.36 (m, 2 H) 3.92 - 4.27 (m, 3
H) 6.88 - 7.46 (m, 16 H) 8.29 - 8.57 (m, 2 H) 10.46 - 10.71 (m, 1 H).
【0099】
ステップ5。(5R)−tert−ブチル3−シアノ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(異性体の混合物)。DME(30ml)中の(R)−tert−ブチル3−オキソ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(1.0g、1.74mmol)およびTOSMIC(693.7mg、3.83mmol)の混合物に、0℃で、t−BuOK(624.4mg、5.58mmol)およびEtOH(176.3mg、3.83mmol)を少しずつ添加した。得られた混合物を0℃で0.5時間撹拌した。混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)は、反応が完了したことを示した。反応溶液を濾過し、濾液を濃縮乾固し、分取TLC(石油エーテル/EtOAC、2:1)によって精製して、(5R)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリル(異性体の混合物、200mg、20%)を黄色の固体として得た。LC/MS(M+H)585.3。
【0100】
ステップ6。(5R)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリル(異性体の混合物)の調製。DCM(1.5ml)中の(5R)−tert−ブチル3−シアノ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(235mg、0.41mmol)の溶液に、0℃で、TFA(229.0mg、2.0mmol)を添加した。次いで、反応混合物を室温で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAC、1:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を真空中で濃縮して、(5R)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリル(異性体の混合物)(235mg、100%)を黄色の固体として得た。LC/MS(M+H)485.0。
【0101】
ステップ7。(5R)−1−アクリロイル−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリル(異性体の混合物)の調製。THF(3mL):NaHCO
3水溶液(2.5mL)中の(5R)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリル(100mg、0.206mmol)の撹拌溶液に、0℃で、塩化アクリロイル(22.4mg、0.247mmol)を滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、20:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物をH
2O(20mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これを分取TLC(石油エーテル/EtOAC、1:1)によってさらに精製して、(5R)−1−アクリロイル−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリルおよびtrans異性体(80mg、72%)を黄色の固体として得た。LC/MS(M+H)539.1。
【0102】
ステップ8。(3S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−1−アクリロイルピペリジン−3−カルボニトリルおよび(3R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−1−アクリロイルピペリジン−3−カルボニトリルの調製。
(5R)−1−アクリロイル−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリルおよび化合物5−1(80mg、0.272mmol)を含有する丸底フラスコに、TFA(1mL)を添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAC、1:1)は、出発物質20%が残っていることを示した。反応物をさらに5時間、30℃に加熱した。LCMSは、完了を示した。反応混合物を濃縮して、粗製の生成物を得、これを、分取TLC(石油エーテル/EtOAC、1:1)によってさらに精製して、(3S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−1−アクリロイルピペリジン−3−カルボニトリルおよび(3R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−1−アクリロイルピペリジン−3−カルボニトリルの混合物(12mg、3ステップで10%)を白色の固体として得た。キラルHPLCは、これがtrans/cisの混合物であったことを示し、これを、キラルSFCによってさらに精製した。キラルSFCの後に、ピーク1 1.4mgおよびピーク2 3.3mgを得た。ピーク1:(3S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−1−アクリロイルピペリジン−3−カルボニトリルおよびピーク2:(3R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−1−アクリロイルピペリジン−3−カルボニトリル。SFC分離条件:カラム:ChiralPak AD(250mm×30mm、20μm);移動相:50%EtOH+NH
3/H
2O 80mL/分;カラム:ChiralPak AD−H 250×内径4.6mm、5μm;移動相:CO
25%〜40%中のエタノール(0.05%DEA);流速:2.35mL/分;波長:220nm;ピーク1:
1H NMR (400MHz, CD
3OD) δ 8.16 (br s, 1H), 7.10 (d, J=3.5 Hz, 1H),
6.85 (dd, J=10.4, 16.7 Hz, 1H), 6.57 (d, J=3.5 Hz, 1H), 6.27 (dd, J=1.8, 16.8
Hz, 1H), 5.80 (d, J=9.5 Hz, 1H), 4.85 - 4.77 (m, 1H), 4.63 (s, 1H), 4.43 (d,
J=11.8 Hz, 1H), 4.28 - 4.19 (m, 1H), 3.14 - 2.97 (m, 2H), 2.55 (d, J=12.5 Hz,
1H), 2.00 (d, J=14.6 Hz, 1H).ピーク2:
1H NMR (400MHz, CD
3OD) δ 8.20 (br s, 1H), 7.09 (d, J=3.5 Hz, 1H),
6.90 - 6.54 (m, 2H), 6.32 - 6.07 (m, 1H), 5.90 - 5.57 (m, 1H), 4.71 - 4.41 (m,
2H), 4.40 - 4.01 (m, 2H), 3.71 - 3.40 (m, 2H), 2.39 (br s, 1H), 2.17 (d, J=9.0
Hz, 1H).
【0103】
(実施例7)
1−((2R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。メチル5−アミノピコリナート。MeOH(1700ml)中の5−アミノピコリン酸(170g、1.23mol)の撹拌溶液に、SOCl
2(178.6ml、2.47mol)を0℃で添加した。次いで、反応混合物を72時間還流した。次いで、混合物を0℃に冷却し、追加のSOCl
2(40ml、0.55mol)を添加した。次いで、混合物を24時間還流した。過剰のSOCl
2を減圧下で除去し、粗製の物質をNaHCO
3水溶液で中和した。混合物を濾過し、濾過ケークを40〜50℃で終夜乾燥した。固体を収集して、メチル5−アミノピコリナート(350g)を得た。濾液をDCM(3×2L)でさらに抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮乾固して、粗製の化合物(200g)を得た。すべての固体を収集して、メチル5−アミノピコリナート(化合物1 680gから550g、73%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 8.12 (d, J=2.5 Hz, 1H), 7.93 (d, J=8.5 Hz,
1H), 6.97 (dd, J=2.8, 8.5 Hz, 1H), 4.24 (br s, 2H), 3.93 (s, 3H).
【0104】
ステップ2。メチル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピコリナート。メチル5−アミノピコリナート(110g、0.723mol)を、20℃、N
2下でDCM(2000ml)に溶かした。反応混合物に、Boc−無水物(173.6g、0.80mol)およびDMAP(8.8g、0.0723mol)を添加した。反応混合物を20℃で20時間を撹拌した。TLC(PE/EA、2:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を濾過し、DCM(4×3000ml)で洗浄した。H
2O(2000ml)を添加し、層を分離した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、減圧下で蒸発させて、粗製の生成物を得た。粗製の化合物を石油エーテル(4000mL)で洗浄し、1.0時間撹拌した。濾過し、真空中で蒸発させて、メチル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピコリナート(メチル5−アミノピコリナート550gから750g、82.3%)を白色の固体として、さらに精製せずに、次のステップのために得た。LC/MS(M+H)=253.1。
【0105】
ステップ3。tert−ブチル(6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イル)カルバマート。LAH粉末(36g、0.96mol)を、N
2雰囲気下で無水THF(1000ml)に懸濁させ、0℃に冷却した。混合物に、無水THF(1000ml)中の化合物3(150g、0.60mol)を0℃でゆっくり添加した。反応混合物を徐々に室温に加温し、12時間撹拌した。TLC(PE/EA、1:1)は、反応が完了したことを示し、反応物を、THF−水(9:1、400mL)を、続いて、15%NaOH水溶液90mlおよび水50mlを0℃で滴下添加してクエンチし、0.5時間室温で撹拌し、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、次いで、THF(4×1000ml)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、粗製物を得、これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、PE/EA(2:1〜1:2)で溶離して精製した。所望の画分を濃縮して、tert−ブチル(6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イル)カルバマート(450g、67%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 9.58 - 9.40 (m, 1H), 8.59 - 8.45 (m, 1H),
7.95 - 7.78 (m, 1H), 7.42 - 7.22 (m, 1H), 5.42 - 5.21 (m, 1H), 4.58 - 4.40 (m,
2H), 1.48 (s, 9H).
【0106】
ステップ4。tert−ブチル(6−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−3−イル)カルバマート。EtOH(300ml)およびHOAc(20ml)中のtert−ブチル(6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イル)カルバマート(30g、0.134mol)の溶液に、N
2下でPtO
2(3.0g、0.0223mol)を添加した。混合物を65℃/H
255psiで、72時間水素化した。混合物をCelite(登録商標)のパッドを通して濾過し、濾過ケークを、EtOH(3×2000ml)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、EtOHおよびHOAcを除去した。飽和NaHCO
3水溶液を添加して、pHを6〜7に調整し、水層をEtOAc(3×2000ml)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固して、粗製の生成物を得、これをPE/EA(1:1)で2時間摩砕し、濾過して、回収されたtert−ブチル(6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イル)カルバマート(90g、50%)を白色の固体として得た。水層を蒸発させて、水の大部分を除去して、NaHCO
3水溶液中のtert−ブチル(6−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−3−イル)カルバマートの混合物(90g、50%)を得、これをさらに精製せずに、次のステップのためにそのまま使用した。LC/MS(M+H)=231.2。
【0107】
ステップ5。ベンジル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート。THF(600ml)およびH
2O(300ml)中のtert−ブチル(6−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−3−イル)カルバマート(45g、0.20mol)の撹拌溶液に、NaHCO
3(33.6g、0.40mol)を添加した。この混合物に、Cbz−Cl(41g、0.24mol)を0℃で滴下添加し、得られた混合物を室温にし、12時間撹拌した。TLC(DCM中の5%MeOH)をチェックすると、出発物質が完全に消費されたことが示された。揮発性物質を減圧下で除去し、水(500ml)を添加し、水性混合物をEtOAc(2×600ml)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固して、粗製の生成物を得、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/EA(4:1〜2:1)で溶離)によって精製して、ベンジル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(90g、63%)をゴム状物として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 7.37 (s, 5H), 7.05 - 6.76 (m, 1H), 5.20 -
4.99 (m, 2H), 4.89 - 4.67 (m, 1H), 4.24 - 3.92 (m, 2H), 3.62 - 3.40 (m, 2H),
3.34-2.88 (m, 1H), 2.18 - 1.62 (m, 2H), 1.55 - 1.13 (m, 12H).
【0108】
ステップ6。(2R,5R)−ベンジル5−((2−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート。丸底フラスコに、2,4−ジクロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(6.03g、17.6mmol)、DIPEA(6.8mL、2.2当量)、ベンジル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(5.6g、1.0当量)、およびn−ブタノール(50mL)を添加した。反応混合物を終夜50℃に加熱した。反応混合物を酢酸エチル/水に注ぎ入れ、層を分離した。水層を抽出した(2×EtOAc)。有機抽出物を収集し、ブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、油状物を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/ヘプタン)の後に、2つの主要なピークを同等の質量でもたらした。Pk1=2.5g(trans物質);Pk2=3.3g(cis物質):ピーク1(trans):(2S,5R)−ベンジル2−(ヒドロキシメチル)−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。LC/MS (M+H) 570.1
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4)
δ ppm 1.63 - 1.81 (m, 2 H) 1.99
- 2.18 (m, 2 H) 2.43 (s, 3 H) 3.19 (d, J=12.49 Hz, 1 H) 3.65 - 3.82 (m, 2 H)
4.16 - 4.48 (m, 4 H) 6.85 (d, J=3.90 Hz, 1 H) 6.90 - 7.20 (m, 5 H) 7.29 - 7.44
(m, 2 H) 7.50 (d, J=3.90 Hz, 1 H) 8.06 (d, J=8.20 Hz, 2 H)
ピーク2(cis):(2R,5R)−ベンジル5−((2−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート。LC/MS (M+H) 570.1.
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4)
δ 1.63 - 2.02 (m, 4 H) 2.42 (s,
3 H) 2.71 - 2.84 (m, 1 H) 3.61 - 3.81 (m, 3 H) 4.30 - 4.41 (m, 2 H) 5.08 - 5.23
(m, 2 H) 6.74 (d, J=3.90 Hz, 1 H) 7.26 - 7.44 (m, 7 H) 7.49 (br s, 1 H) 8.03
(d, J=8.20 Hz, 2 H)
【0109】
ステップ7。(2R,5R)−ベンジル5−((2−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラートおよび(2S,5S)−ベンジル5−((2−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート。ラセミ−cis−(2R,5R)−ベンジル5−((2−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(3.31g)をキラルSFC−キラル(Lux Cellulose−3 250mm×21.2mm、5μm、CO
2/MeOH、80mL/分)によって分離して、2つのピークを得、絶対立体化学を任意に割り当てた:pk1(1.5g)(2R,5R)−ベンジル5−((2−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート。ORa
[D]20=−0.10(c=0.5、MeOH)。Pk2(1.5g)(2S,5S)−ベンジル5−((2−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート。ORa
[D]20=+0.12(c=0.5、MeOH)。
【0110】
ステップ8。((2R,5R)−5−((2−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−2−イル)メタノール。Parr水素化ボトルに、(2R,5R)−ベンジル5−((2−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(EtOH100mL中)およびPd(OH)
2(1.2g)を添加した。反応物をParrシェーカー装置でH
220psiで、4時間、室温で振盪した。次いで、反応混合物を、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、溶媒を真空中で除去して、((2R,5R)−5−((2−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−2−イル)メタノール(1.73g、91%)を得た。LC/MS (M+H) = 436.1.
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4)
δ 1.33 - 1.65 (m, 2 H) 1.84
(dd, J=13.07, 2.93 Hz, 1 H) 2.13 (d, J=12.10 Hz, 1 H) 2.46 (m, 3 H) 2.52 (t,
J=11.32 Hz, 1 H) 2.66 - 2.80 (m, 1 H) 3.39 - 3.64 (m, 3 H) 4.21-4.26 (m, 1 H)
6.76 (d, J=3.90 Hz, 1 H) 7.33 - 7.44 (m, 2 H) 7.49 (d, J=3.90 Hz, 1 H) 8.02 (d,
J=8.20 Hz, 2 H).
【0111】
ステップ9。((2R,5R)−5−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−2−イル)メタノール。(2R,5R)−5−((2−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−2−イル)メタノール(1.1g、2.52mmol)を含有する丸底フラスコに、MeOH(10mL)およびK
2CO
3(767mg、2.2当量)を添加した。反応物を室温で終夜撹拌し、次いで、水に注ぎ入れた。水性混合物をn−BuOHで抽出した。有機抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の生成物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH(10:1、MeOH:NH
4OH)によって精製して、所望の生成物(610mg、86%)を得た。LC/MS (M+H) 282.1.
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4)
δ 1.19 - 1.67 (m, 2 H) 1.84
(dd, J=13.07, 2.93 Hz, 1 H) 2.18 (d, J=12.88 Hz, 1 H) 2.67 (dd, J=7.22, 4.10
Hz, 1 H) 3.40 - 3.61 (m, 3 H) 3.94 - 4.09 (m, 1 H) 4.26 (t, J=11.32 Hz, 1 H)
6.58 (d, J=3.51 Hz, 1 H) 6.95 - 7.06 (m, 1 H).
【0112】
ステップ10。((2R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−2−イル)メタノール。エタノール(20mL)中の(2R,5R)−5−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−2−イル)メタノール(202mg、0.72mmol)を含有する丸底フラスコに、10%Pd/C(100mg)およびギ酸アンモニウム(233mg、5当量)を添加した。反応混合物を終夜、加熱還流し、次いで、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過した。溶媒を真空中で除去して、((2R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−2−イル)メタノール(110mg、62%)を得た。LC/MS (M+H) 248.1.
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4)
δ 1.80 - 2.24 (m, 4 H)
3.35-3.39 (m, 2 H) 3.66 - 3.89 (m, 3 H) 4.49 (t, J=4.10 Hz, 1 H) 6.70 (d,
J=3.51 Hz, 1 H) 7.15 (d, J=3.51 Hz, 1 H) 8.11 - 8.28 (m, 1 H).
【0113】
ステップ11。1−((2R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。DCM/CHCl
3/CF
3CH
2OH(3:1:0.5mL)中の((2R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−2−イル)メタノール(172mg、0.69mmol)の溶液に、TEA(0.19mL、2.0当量)を添加した。反応混合物を0℃に冷却した。30分後に、塩化アクリロイル(DCM中、1mL)を滴下添加した。2時間後に、反応混合物を水/DCMに注ぎ入れ、層を分離した。有機層を収集し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の生成物(224mg)を得た。粗製の生成物(50mg)の一部をRP−HPLCによって精製して、1−((2R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(4.4mg)を得た。LC/MS (M+H) 302.2.
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4) δ ppm 1.72 - 2.22 (m, 4 H) 2.81 - 2.99 (m, 1
H) 3.65 - 3.85 (m, 2 H) 3.88 - 4.17 (m, 2 H) 4.25 - 4.45 (m, 1 H) 5.80 (d,
J=12.10 Hz, 1 H) 6.26 (d, J=16.78 Hz, 1 H) 6.80 - 6.99 (m, 2 H) 7.39 (br s, 1
H) 8.21 - 8.40 (m, 1 H).
【0114】
(実施例8)
1−((3aS,7aS)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。tert−ブチル1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシラート。CH
3CN(2L)中の1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(250g、2.12mol)の溶液に、K
2CO
3(584g、4.23mol)およびDMAP(12.9g、0.11mol)を添加した。10分後に、(Boc)
2O(508.7g、2.33mol)を40分間かけて添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル、1:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。混合物を濾過し、濾液を蒸発乾固し、次いで、EtOAc(4L)と水(2L)との間で分配した。有機層をブライン(1L)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、tert−ブチル1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシラート(830g、90%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.3 (bs, 1 H) 8.32 (d, 1 H), 7.65 (bs, 1
H), 7.41-7.39 (m, 1 H), 6.50 (d, 1 H), 1.62 (s, 9 H).
【0115】
ステップ2。(3aS,7aR)−tert−ブチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシラート。乾燥水素化ボトルに、PtO
2(13g)をAr雰囲気下で添加した。EtOH(3L)中のtert−ブチル1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシラート(135g、0.62mol)の溶液を添加し、得られた混合物をH
250psi、80℃で48時間水素化した。TLC(石油エーテル/EtOAc、1:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、(3aS,7aR)−tert−ブチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシラート(810g、96.4%)を無色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4) δ 1.27 - 1.43 (m, 9 H) 1.49 - 1.95 (m, 4 H)
2.18 - 2.48 (m, 2 H) 2.53 - 2.77 (m, 2 H) 3.09 (d, J=5.02 Hz, 1 H) 3.19 - 3.42
(m, 2 H) 3.62 (br s, 1 H).
【0116】
ステップ3。(3aR,7aR)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート。DCM(2L)中の(3aS,7aR)−tert−ブチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシラート(200g、0.885mol)およびDIPEA(251g、1.95mol)の撹拌溶液に、0℃で、45分間かけてCbz−Cl(181g、1.06mol)を滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を蒸発乾固し、次いで、EtOAc(8L)と水(3L)との間で分配し;有機層を水(3L)およびブライン(3L)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、(3aS,7aR)−tert−ブチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシラート(1147g、90%)を無色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 1.15 - 1.48 (m, 9 H) 1.51 - 1.65 (m, 1 H)
1.68 - 1.90 (m, 2 H) 2.32 (br s, 1 H) 2.72 (t, J=11.04 Hz, 1 H) 2.97 (br s, 1
H) 3.13 - 3.56 (m, 3 H) 3.73 (s, 2 H) 3.85 - 4.28 (m, 1 H) 4.91 - 5.14 (m, 2 H)
7.12 - 7.38 (m, 5 H).
【0117】
ステップ4、5、および6。(3aR,7aR)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラートおよび(3aS,7aS)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート。DCM(600mL)中の(3aS,7aR)−tert−ブチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボキシラート(280g、0.68mol)の0℃の撹拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(2.5L)を1時間かけて滴下添加した。反応混合物を室温で15時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc、2:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を蒸発乾固し、次いで、MTBE(6L)と水H
2O(4L)との間で分配し、次いで、水相を、pH9〜10に塩基性にし、DCM(3L×4)で抽出した。合わせた有機層を濃縮して、rac−(3aR,7aR)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(687g、85%)を得、これをSFCによって分離して、(3aS,7aS)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(280g、42.2%)および(3aR,7aR)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(270、39.3%)を黄色の油状物として得た。(ピーク1は、(3aR,7aR)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート、保持時間=9.81であり;ピーク2は、(3aS,7aS)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート、保持時間=10.63であった)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 1.28 - 1.63 (m, 3 H) 1.68 - 1.90 (m, 2 H)
1.97 - 2.09 (m, 1 H) 2.71 - 3.19 (m, 4 H) 3.26 - 3.43 (m, 1 H) 3.55 - 3.77 (m,
2 H) 5.02 (br s, 2 H) 7.10 - 7.35 (m, 5 H).分離条件:器具:SFC 350;カラム:AS 250mm×50mm、10μm;移動相:A:超臨界CO
2、B:EtOH(0.05%DEA)、240ml/分でA:B=65:35;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;蒸発器温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm。
【0118】
ステップ7。(3aS,7aS)−ベンジル1−(2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート。n−BuOH(1L)中の(3aS,7aS)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート、ピーク2(135g、0.52mol)、DIPEA(268g、2.1mol)、および2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(88.7g、0.47mol)の混合物を3時間、80℃に加熱し、TLC(石油エーテル/エーテル、2:1)は、2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンが完全に消費されたことを示した。反応混合物を室温に冷却し、オイルポンプによって45℃で蒸発乾固した。残渣をDCM(2L)と水(1.5L)との間で分配し;有機層を水(1L)およびブライン(1L)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、(3aS,7aS)−ベンジル1−(2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(310g、80%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 1.58 - 2.35 (m, 5 H) 2.90 - 3.28 (m, 2 H)
3.58 - 4.07 (m, 3 H) 4.35 (br s, 2 H) 5.16 (br s, 2 H) 6.46 - 6.85 (m, 1 H)
7.12 - 7.57 (m, 6 H) 11.87 (br s, 1 H).
【0119】
ステップ8。4−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。乾燥Parr水素化ボトルに、Pd/C(12g)をAr雰囲気下で添加した。次いで、EtOH(1.2L)中の(3aS,7aS)−ベンジル1−(2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(62g、0.15mol)の溶液を添加し、得られた混合物をH
250psi下、65℃で48時間水素化し、TLC(石油エーテル/EtOAc、1:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示し;反応混合物を濾過し、濾過ケークを、温MeOHおよび水(v/v 1:1、500mL×2)で洗浄し;合わせた濾液を蒸発させて、4−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(190g、90%)を白色の固体として得た。
【0120】
ステップ9。1−((3aS,7aS)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン。H
2O(1.5L)中のNaHCO
3水溶液(150g、1.79mol)中の4−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(150g、0.54mol)の溶液に、0℃で、MeCN(150mL)中の塩化アクリロイル(53.3g、0.59mol)の溶液を慎重に滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、5:1)は、4−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンが完全に消費されたことを示した。反応混合物をDCM(500mL×4)で抽出し、合わせた有機層を濃縮して、粗製の生成物を得、これを、カラムクロマトグラフィーによって精製して、1−((3aS,7aS)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン(130g、81%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.58 (s, 1H) 8.09-8.07 (d, J=9.2Hz, 1H)
7.115(s, 1H), 6.82-6.78 (m, 1H), 6.51 (m, 1H), 6.05-6.01 (m, 1H), 5.69-5.85 (m,
1H), 4.69-4.68 (m, 0.5H), 4.27 (s, 1H), 3.90-3.74 (m, 3H), 3.13-3.24 (m, 2H),
2.74-2.71 (m, 0.5H), 2.19-1.74 (m, 4.5 H).
【0121】
(実施例9)
1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−エチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。ラセミ5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−エチルピペリジン−1−カルボキシラートを、メチル中間体と同様のプロセスを使用して調製した。ラセミ中間体は、メチル中間体の場合と同様に、主要な構成要素としてcis−異性体を含有した。ラセミ混合物を、キラルSFCによって4種の光学的に純粋な異性体に分離し、2種のcis−異性体をピーク3および4として得た。SFC分取分離条件:カラム:Chiralcel OJ−H 30×250mm;移動相:95/5 CO
2/メタノール;流速:120mL/分;波長:210nm;SFC分析条件:カラム:Chiralcel OJ−H 4.6×25mm;移動相:5〜60%CO
2/メタノール;流速:3mL/分;波長:210nm。
【0122】
鏡像異性純粋なベンジル5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−エチルピペリジン−1−カルボキシラートを使用する最終類似体の調製は、他の類似体と同様のプロトコルに従った(実施例5を参照されたい)。したがって、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−エチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンをラセミ5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−エチルピペリジン−1−カルボキシラートのキラル分離のピーク3から調製した。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.51 (br s, 1H), 8.11 (d, J=13.6 Hz, 1H),
7.26 (dd, J=6.6, 21.4 Hz, 1H), 7.08 (br s, 1H), 6.9 - 6.7 (m, 1H), 6.53 (s,
1H), 6.10 (d, J=16.8 Hz, 1H), 5.7 - 5.6 (m, 1H), 4.57 (br s, 1H), 4.07 (m, 2H),
2.90 (t, J=12.1 Hz, 1H), 1.92 - 1.5 (m, 6H), 0.81 (m, 3H). LCMS (酸, 3分操作): RT 0.76分.
LC/MS (M+H) = 300.25.
【0123】
(実施例10)
1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−フルオロピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
ステップ1。N−((3R,5R)−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン−3−イル)−2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。n−BuOH(35mL)中の(3R,5R)−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン−3−アミン(Eur.J.Org.Chem.2012、10、2023およびOrg.Lett.2011、13、4442において記載されているとおりに調製)(500mg、2.4mmol)、DIPEA(1.55g、12mmol)、および2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(495mg、2.64mmol)の混合物を、終夜130〜140℃に加熱した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。TLC(PE/EtOAc、1:1)は、出発物質が完全に消費され、所望の生成物が形成されたことを示した。反応混合物を室温に冷却し、真空中で45℃で蒸発乾固した。残渣を水(20mL)で処理し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これをクロマトグラフィーによって精製して、N−((3R,5R)−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン−3−イル)−2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(760mg、88.0%)を油状物として得た。LC/MS(M+H)360.2。
【0124】
ステップ2。N−((3R,5R)−5−フルオロピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。乾燥Parr水素化ボトルに、10%乾燥Pd/C(160mg)をAr雰囲気下で添加し、続いて、MeOH(30mL)およびTHF(6mL)中のN−((3R,5R)−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン−3−イル)−2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(940mg、2.61mmol)の溶液を添加した。得られた混合物を、H
250psi下、35℃で72時間水素化した。LC−MSは、出発物質の大部分が完全に消費され、所望の生成物が形成したことを示した。反応溶液を、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、濾過ケークを、MeOHで3回洗浄した。合わせた濾液を濃縮して、N−((3R,5R)−5−フルオロピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(600mg、97.5%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.61 (br s, 1H), 9.50 (br s, 1H), 8.22 -
8.11 (m, 1H), 7.60 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.23 - 7.03 (m, 1H), 6.61 (d, J=1.8 Hz,
1H), 5.32 - 5.13 (m, 1H), 4.80 - 4.64 (m, 1H), 3.32 - 3.24 (m, 1H), 3.22 - 3.12
(m, 1H), 2.84 (t, J=11.5 Hz, 1H), 2.32 (br s, 1H), 2.05 - 1.85 (m, 1H), 1.37 -
0.82 (m, 1H).
【0125】
ステップ3。1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−フルオロピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
THF(12mL)およびNaHCO
3水溶液(12mL)中のN−((3R,5R)−5−フルオロピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(200mg、0.85mmol)の撹拌溶液に、0℃で、アクリル−Cl(85mg、0.93mmol)を滴下添加した。得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物をH
2O(20mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:DCM、0〜8%)によってさらに精製して、1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−フルオロピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(130mg、53.0%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 11.55 (br s, 1H), 8.13 (d,
J=18.8 Hz, 1H), 7.41 - 7.27 (m, 1H), 7.10 (br s, 1H), 6.80 (dd, J=10.5, 16.8
Hz, 1H), 6.55 (br s, 1H), 6.13 (dd, J=2.3, 16.6 Hz, 1H), 5.70 (d, J=10.3 Hz,
1H), 5.17 - 4.91 (m, 1H), 4.71 - 4.18 (m, 3H), 3.40 (d, J=15.1 Hz, 0.5H), 3.19
- 2.98 (m, 1H), 2.61 (t, J=11.5 Hz, 0.5H), 2.29 (d, J=6.0 Hz, 1H), 2.05 - 1.74
(m, 1H).
【0126】
(実施例11)
1−((3R,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
ステップ1。rac−(3R,4S)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。n−BuOH(15mL)中のrac−(3R,4S)−tert−ブチル3−アミノ−4−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(WO2011029046において記載されているとおりに調製)(500mg、2.333mmol)および2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(483mg、2.566mmol、1.1当量)の溶液に、DIPEA(903mg、6.999mmol、3.0当量)を室温で添加し、終夜140℃に加熱した。LCMSが、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を真空中で濃縮乾固した。残渣をEtOAc(50mL)に溶かし、水(50mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(50mL×1)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/PE=8%〜50%)によって精製して、rac−(3R,4S)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(rac−trans、563mg、66%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 11.92 (br s, 1H), 7.14 (br s, 1H), 6.46
(br s, 1H), 4.40 (d, J=9.3 Hz, 1H), 4.08-3.65 (m, 2H), 2.98 - 2.63 (m,
2H), 1.90 - 1.60 (m, 3H), 1.52-1.38 (m,
1H), 1.48 (s, 9H), 1.11 - 1.05 (m, 3H).
【0127】
ステップ2。rac−(3R,4S)−tert−ブチル3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。乾燥Parr水素化ボトルに、N
2雰囲気下で乾燥Pd/C(100mg)を添加した。MeOH/THF(30mL/10mL)中のrac−(3R,4S)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(560mg、1.531mmol)の溶液を添加し、得られた混合物をH
250psi下で2日間、40℃に加熱した。LCMSが、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を濾過し、濾過ケークを、MeOHで洗浄した。合わせた濾液を蒸発させて、rac−(3R,4S)−tert−ブチル3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(520mg、93%)を黄色の固体として得た。LC/MS(M+H)=332.2。
【0128】
ステップ3。rac−N−((3R,4S)−4−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。DCM(15mL)中のrac−(3R,4S)−tert−ブチル3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(520mg、1.531mmol)の溶液に、0℃で、4.0M HCl/ジオキサン(15mL)を添加した。反応混合物を室温に加温し、3時間撹拌した。LCMSが、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を濃縮して、rac−N−((3R,4S)−4−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(410mg、100%)を固体として得た。LC/MS(M+H)=232.2。
【0129】
ステップ4。rac−1−((3R,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
THF(20mL)および飽和NaHCO
3(15mL)中のrac−N−((3R,4S)−4−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(410mg、1.530mmol)の溶液に、0℃で、塩化アクリロイル(152mg、1.683mmol、1.1当量)を添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。TLC(EtOAc/MeOH、10:1)が、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc、2%〜10%)によって精製し、凍結乾燥して、rac−1−((3R,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(150mg、34%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.08 (d,J=15.1 Hz, 1H),
7.32 - 7.20 (m, 1H), 7.08 (br s, 1H), 6.81 (dt, J=10.5, 17.3 Hz, 1H), 6.59 (br
s, 1H), 6.12 (d, J=14.8 Hz, 1H), 5.69 (d, J=10.3 Hz, 1H), 4.65 - 4.39 (m, 1H),
4.27 - 4.04 (m, 1H), 3.94 - 3.71 (m, 1H), 3.08 - 2.96 (m, 0.5H), 2.89 - 2.77
(m, 0.5H), 2.71 - 2.60 (m, 0.5H), 2.46 - 2.28 (m, 0.5H), 1.82 (d, J=12.3 Hz,
2H), 1.29 - 1.12 (m, 1H), 0.94 (dd, J=6.0, 12.3 Hz, 3H). LCMS (M+H) = 286.1.
【0130】
ステップ5。1−((3R,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(pk1)および1−((3S,4R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(pk2)。rac−1−((3R,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(120mg)を、キラルSFC(Chiral Pak−AD(250×30mm、5um)、CO
2中の30%EtOH(H
2O中の0.05%NH
3))によって精製して、鏡像異性体の対(ピーク1、47.8mg)および(ピーク2、48.2mg)を白色の固体として得、絶対立体化学を任意に割り当てた。
ピーク1データ:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.08 (d, J=15.1 Hz, 1H), 7.32 - 7.20 (m, 1H),
7.08 (br s, 1H), 6.81 (dt, J=10.5, 17.3 Hz, 1H), 6.59 (br s, 1H), 6.12 (d,
J=14.8 Hz, 1H), 5.69 (d, J=10.3 Hz, 1H), 4.65 - 4.39 (m, 1H), 4.27 - 4.04 (m,
1H), 3.94 - 3.71 (m, 1H), 3.08 - 2.96 (m, 0.5H), 2.89 - 2.77 (m, 0.5H), 2.71 -
2.60 (m, 0.5H), 2.46 - 2.28 (m, 0.5H), 1.82 (d, J=12.3 Hz, 2H), 1.29 - 1.12 (m, 1H), 0.94 (dd, J=6.0, 12.3
Hz, 3H). LCMS (M+H) = 285.9.ピーク2データ:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.08 (d, J=15.1 Hz, 1H),
7.32 - 7.20 (m, 1H), 7.08 (br s, 1H), 6.81 (dt, J=10.5, 17.3 Hz, 1H), 6.59 (br
s, 1H), 6.12 (d, J=14.8 Hz, 1H), 5.69 (d, J=10.3 Hz, 1H), 4.65 - 4.39 (m, 1H),
4.27 - 4.04 (m, 1H), 3.94 - 3.71 (m, 1H), 3.08 - 2.96 (m, 0.5H), 2.89 - 2.77
(m, 0.5H), 2.71 - 2.60 (m, 0.5H), 2.46 - 2.28 (m, 0.5H), 1.82 (d, J=12.3 Hz,
2H), 1.29 - 1.12 (m, 1H), 0.94 (dd, J=6.0, 12.3 Hz, 3H). LCMS (M+H) =
285.9.
【0131】
(実施例12)
(R)−1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
ステップ1。(R)−tert−ブチル3−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。n−ブタノール(100mL)中の4−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(8.73g、28.4mmol)の撹拌溶液に、DIPEA(6.0mL、1.2当量)および(R)−3−アミノピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(6.82g、1.2当量)を添加した。反応混合物を終夜70℃で加熱した。溶媒を減圧下で除去し、粗製の残渣を、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカ、DCM中の0〜3%MeOH)によって精製して、(R)−tert−ブチル3−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(5.6g、42%)を得た。LC/MS(M+H)=472.2。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 1.09 - 1.30 (m, 4 H) 1.33 (br s, 9 H)
1.49 - 1.94 (m, 2 H) 2.34 (s, 3 H) 3.37 (br s, 2 H) 3.67 (d, J=12.88 Hz, 1 H)
4.09 - 4.21 (m, 1 H) 6.39 (d, J=4.10 Hz, 1 H) 7.10 - 7.29 (m, 2 H) 7.42 (d,
J=4.10 Hz, 1 H) 7.92 - 8.07 (m, 2 H) 8.39 (s, 1 H).
【0132】
ステップ2。(R)−tert−ブチル3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。MeOH(96mL)、THF(96mL)、および水(96mL)中の(R)−tert−ブチル3−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(29.4g、62mmol)の撹拌溶液にLiOH・H
2O(2.99g、125mmol、2当量)を添加した。混合物を1時間、60℃で加熱した。反応混合物を室温に冷却した後に、有機溶媒を真空中で蒸発させた。水性混合物をやや酸性にし、次いで、酢酸エチル(4×150mL)で抽出した。有機画分を合わせ、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗製の物質を、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカ、DCM中の0〜2%MeOH)によって精製して、(R)−tert−ブチル3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート8.5g(70%)をオフホワイト色の固体として得た。LC/MS(M+H) 318.2.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 1.45 (br s, 9 H) 1.58 - 1.87
(m, 3 H) 2.04 (dd, J=8.39, 4.10 Hz, 1 H) 3.35 - 3.56 (m, 2 H) 3.75 - 3.91 (m, 2
H) 4.22 - 4.38 (m, 1 H) 5.18 (br s, 1 H) 6.33 - 6.47 (m, 1 H) 7.11 (d, J=2.34
Hz, 1 H) 8.39 (s, 1 H) 10.19 (br s, 1 H).
【0133】
ステップ3。(R)−N−(ピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。ジオキサン(40mL)中の(R)−tert−ブチル3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラートの撹拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(60mL)を滴下添加した。反応物を約1時間撹拌し、次いで、ジエチルエーテルで希釈して、固体を形成し、これを濾過し、収集した。固体を高真空で乾燥して、(R)−N−(ピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンHCl塩(4.6g、92%)を得た。LC/MS (M+H) = 218.2.
1H NMR (400 MHz, D
2O)
δ 1.70 - 2.31 (m, 4 H) 2.94 -
3.18 (m, 2 H) 3.32 - 3.45 (m, 1 H) 3.64 (dd, J=12.68, 4.10 Hz, 1 H) 4.31 - 4.47
(m, 1 H) 6.78 (d, J=3.51 Hz, 1 H) 7.35 (d, J=3.90 Hz, 1 H) 8.24 - 8.35 (m, 1 H).
【0134】
ステップ4。(R)−1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。(R)−N−(ピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンHCl塩(1.0g、3.44mmol)を含有する丸底フラスコに、DCM(30mL)、EtOH(3mL)、およびTEA(2.11mL、4.4当量)を添加した。30分後に、DCM20ml中の塩化アクリロイルを滴下添加し、反応物を室温で2時間撹拌した。混合物を水に注ぎ入れ、層を分離した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の生成物(約900mg)を得た。物質をクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MEOH)によって精製して、(R)−1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(310mg、33%)を得た。LC/MS (M+H) = 272.1.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 1.40 - 2.12 (m, 3 H) 2.61 -
2.76 (m, 1 H) 2.89 - 3.18 (m, 2 H) 3.92 - 4.22 (m, 2 H) 4.55 (d, J=12.10 Hz, 1
H) 5.47 - 5.75 (m, 1 H) 5.97 - 6.20 (m, 1 H) 6.60 (br s, 1 H) 6.65 - 6.90 (m, 1
H) 7.00 - 7.13 (m, 1 H) 7.25 (d, J=6.63 Hz, 1 H) 8.12 (d, J=14.44 Hz, 1 H)
11.50 (br s, 1 H).
【0135】
(実施例13)
1−((2S,5R)−5−((5−(2−メトキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
ステップ1。(+)−(2S,5R)−ベンジル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラートおよび(−)−(2R,5S)−ベンジル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。ラセミ(2S,5R)−ベンジル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(実施例5、ステップ5、10g)を、キラルSFC(セルロース−2;CO
2/MeOH〜0.2%NH
3/EtOH)によって精製して、pk1:(2R,5S)−ベンジル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート、[a]d20=−7.09(c=1.1、MeOH)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 8.37 (br s, 3H), 7.24 - 7.49 (m, 5H), 5.09
(s, 2H), 4.32 (m, 1H), 4.16 (d, J=8.28Hz, 1H), 3.00 (br s, 2H), 1.83 (m, 2H),
1.59 (m, 2H), 1.11 (d, J=7.03Hz, 3H).pk2:(2S,5R)−ベンジル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート、[a]d20=+7.09(c=1.1、MeOH)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 8.37 (br s, 3H), 7.24 - 7.49
(m, 5H), 5.09 (s, 2H), 4.32 (m, 1H), 4.16 (d, J=8.28Hz, 1H), 3.00 (br s, 2H),
1.83 (m, 2H), 1.59 (m, 2H), 1.11 (d, J=7.03Hz, 3H).
【0136】
ステップ2。(2S,5R)−ベンジル5−((5−(2−メトキシエチル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。n−BuOH中の4−クロロ−5−(2−メトキシエチル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、(+)−(2S,5R)−ベンジル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート、およびHunig塩基の混合物を合わせ、終夜90℃に加熱した。混合物を熱から外し、濃縮した。残渣をCombiFlash(登録商標)(24g goldカラム、Hept中の0〜50%EA)によって精製して、(2S,5R)−ベンジル5−((5−(2−メトキシエチル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート264mgを得た。LC/MS(M+H)578.5。
【0137】
ステップ3。5−(2−メトキシエチル)−N−((3R,6S)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。Parr反応器ボトルに、(2S,5R)−ベンジル5−((5−(2−メトキシエチル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(EtOH10mL中)およびPd(OH)
2(126mg)を添加した。反応物をH
225psi、室温で終夜撹拌した。混合物を、Celite(登録商標)を通して濾過し、溶媒を除去して、5−(2−メトキシエチル)−N−((3R,6S)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン190mgを白色の泡状物として得た。LC/MS(M+H):444.4。
【0138】
ステップ4。1−((2S,5R)−5−((5−(2−メトキシエチル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。5−(2−メトキシエチル)−N−((3R,6S)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン クロロホルム(5mL)の溶液に、Hunig塩基を添加した。溶液を0℃に冷却し、塩化アクリロイルを添加した。30分後に、LC/MSによって、反応物が完了したと決定し、NaHCO
3を添加した。反応物を、30分間撹拌した。有機層を分離し、濃縮した。残渣をCombiFlash(登録商標)(ヘプタン中の20〜100EA)によって精製して、1−((2S,5R)−5−((5−(2−メトキシエチル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン210mgを得た。LC/MS(M+H):498.4。
【0139】
ステップ5。1−((2S,5R)−5−((5−(2−メトキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。1−((2S,5R)−5−((5−(2−メトキシエチル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(200mg)を、THF3mLに溶かした。TBAFの溶液(THF中の1M、0.804mL、2当量)を添加した。反応混合物を60℃に加熱し、終夜撹拌した。反応物を室温に冷却し、EtOAc10mLで希釈した。溶液をNH
4Cl(10%)、ブラインで洗浄し、乾燥した(Na
2SO
4)。混合物を濾過し、濃縮した。残渣をCombiFlash(登録商標)(12g goldカラム、DCM中の0〜10%MeOH)によって精製して、1−((2S,5R)−5−((5−(2−メトキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン100mgを得た。LC/MS (M+H) = 344.3.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 8.21 (s, 1H), 7.18 (br s,
1H), 7.08 (s, 1H), 6.82-6.77 (m. 1H), 6.10-6.07 ( m, 1H) 5.68-5.66 (m, 1H)
3.61-3.57 (m, 2H), 3.30 (s, 3H), 3.05-3.00 (m, 2H), 2.49-2.48 (m, 3H),
1.87-1.56 (m, 5H), 1.22-1.18 (m, 3H).
【0140】
(実施例14)
1−((3R,5S)−3−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(キラルおよびrac−cis)
ステップ1:tert−ブチル(5−メチルピリジン−3−イル)カルバマート。THF(360mL)中の5−メチルピリジン−3−アミン(20g、185mmol)および(Boc)
2O(44.4g、203.5mmol)の溶液を室温で5時間撹拌した。TLC(PE/EtOAc、1:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮し、MTBEで摩砕して、tert−ブチル(5−メチルピリジン−3−イル)カルバマート(26.4g、69%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 8.21 (d, J=2.3 Hz, 1H), 8.15 - 8.10 (m,
1H), 7.88 (br s, 1H), 6.66 (br s, 1H), 2.33 (s, 3H), 1.53 (s, 9H),
【0141】
ステップ2。rac−cis/trans−tert−ブチル(5−メチルピペリジン−3−イル)カルバマート。乾燥水素化ボトルに、PtO
2(3.0g)をN
2雰囲気下で添加した。CH
3COOH(300mL)中の化合物2(26.4g、127mmol)の溶液を添加し、得られた混合物を、H
255psi下で5日間、50℃に加熱した。
1H NMRは、出発物質の大部分が消費されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾過ケークを、MeOHで洗浄した。合わせた濾液を高真空下で蒸発させて、rac−cis/trans−tert−ブチル(5−メチルピペリジン−3−イル)カルバマート(27.3g、100%)を黄色の油状物として得た。LC/MS(M+H)214.2。
【0142】
ステップ3。rac−cis/trans−ベンジル3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。THF(200mL)およびH
2O(100mL)中のrac−cis/trans−tert−ブチル(5−メチルピペリジン−3−イル)カルバマート(27.3g、127mmol)の溶液に、NaHCO
3(40.53g、482mmol、3.8当量)を室温で添加し、室温で1時間撹拌した。CbzCl(26g、152mmol、1.2当量)を滴下添加し、室温で8時間撹拌した。TLC(PE/EtOAc、2:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物をEtOAc(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc、8:1〜4:1)によって精製して、rac−cis/trans−ベンジル3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(20g、45%、多少のベンジルアルコールを含有)を白色の固体として得た。LC/MS(M+H)348.2。
【0143】
ステップ4。rac−cis/trans−ベンジル3−アミノ−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。DCM(40mL)中のrac−cis/trans−ベンジル3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(20g、57.4mmol)の溶液に、HCl(g)/ジオキサン(50mL、4M)を室温で滴下添加し、室温で6時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮し、濾過し、次いで、MTBEで摩砕して、rac−cis/trans−ベンジル3−アミノ−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(5.8g、43%、0.817mol HCl)を灰色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, MeOD) δ 7.43 - 7.27 (m, 5H), 5.14 (s, 2H), 4.50 -
4.39 (m, 1H), 4.12 (d, J=10.3 Hz, 1H), 4.04 - 3.90 (m, 1H), 3.74 - 3.43 (m,
1H), 3.23 - 3.10 (m, 1H), 2.82 - 2.59 (m, 1H), 2.40 (s, 1H), 2.26 - 2.05 (m,
1H), 1.92 (d, J=11.3 Hz, 1H), 1.78 - 1.58 (m, 1H), 1.30 (s, 1H), 1.25 - 1.05
(m, 2H), 1.01 - 0.93 (m, 3H). LCMS (M+H) = 248.9.
【0144】
ステップ5。rac−cis−(3R,5S)−ベンジル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラートおよびrac−trans−(3R,5R)−ベンジル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。n−BuOH(70mL)中のrac−cis/trans−ベンジル3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(WO201102904における記載と同様に調製)(4g、14.046mmol)および2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2.9g、15.451mmol、1.1当量)の混合物に、室温で、DIPEA(7.248g、56.184mmol、4.0当量)を添加した。反応混合物を30時間、140℃に加熱した。LCMSが、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を真空中で濃縮乾固した。残渣をEtOAc(150mL)に溶かし、水(150mL)で希釈し、有機層を分離した。水層をEtOAc(150mL×2)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc、6:1〜2:1)によって精製して、rac−cis−(3R,5S)−ベンジル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(rac−cis、TLCプレート−高極性でスポット2、1.934g、34%)およびrac−trans−(3R,5R)−ベンジル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(rac−trans、TLCプレート−低極性でスポット1、559mg、10%)を黄色の固体として得た。Pk2:rac−cis−(3R,5S)−ベンジル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(rac−cis):
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.70 (br s, 1H), 7.70 (d, J=7.5 Hz, 1H),
7.45 - 7.24 (m, 5H), 7.09 (br s, 1H), 6.58 (br s, 1H), 5.21 - 5.01 (m, 2H),
4.33 (br s, 1H), 4.07 - 3.96 (m, 2H), 3.17 (d, J=5.3 Hz, 1H), 2.61 - 2.53 (m,
1H), 2.33 (br s, 1H), 2.06 - 1.94 (m, 1H), 1.67 (br s, 1H), 1.29 - 1.13 (m,
1H), 0.91 (d, J=6.5 Hz, 3H).
Pk1:rac−trans−(3R,5R)−ベンジル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(rac−trans):
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.69 (br s, 1H), 7.63 - 6.59 (m, 8H),
5.05 (d, J=16.8 Hz, 1H), 4.87 (br s, 1H), 4.35 - 3.95 (m, 2H), 3.86 - 3.51 (m,
2H), 3.11 - 2.64 (m, 1H), 2.19 (br s, 1H), 1.90 - 1.72 (m, 2H), 1.56 (br s,
1H), 0.91 (d, J=6.5 Hz, 3H),
【0145】
ステップ6。rac−cis−N−((3R,5S)−5−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
乾燥Parr水素化ボトルに、乾燥Pd/C(500mg)をN
2雰囲気下で添加した。次いで、CH
3OH/THF(60mL/20mL)中のrac−cis−(3R,5S)−ベンジル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(rac−cis、1.934g、4.835mmol)の溶液を添加した。得られた混合物をH
250psi下で3日間、40℃に加熱した。LCMSが、反応が完了したことを示し、Cl原子を除去した後に、反応混合物を濾過し、濾過ケークを、MeOHで洗浄した。合わせた濾液を蒸発させて、rac−cis−N−((3R,5S)−5−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(rac−cis、1.4g、100%)をピンク色の固体として得た。LC/MS(M+H)=231.2。
【0146】
ステップ7。rac−cis−1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(20mL)中のrac−cis−N−((3R,5S)−5−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(400mg、1.494mmol)の溶液に、飽和NaHCO
3水溶液(15mL)を0℃で添加し、塩化アクリロイル(149mg、1.643mmol、1.1当量)をゆっくり添加した。反応物を0℃で2時間撹拌した。TLC(EtOAc/MeOH、10:1)が、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を水(80mL)で希釈し、EtOAc(80mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH、10:1)によって精製して、rac−cis−1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(300mg、71%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.52 (br s, 1H), 8.10 (d, J=14.3 Hz, 1H),
7.39 - 7.22 (m, 1H), 7.07 (br s, 1H), 6.94 - 6.78 (m, 1H), 6.56 (br s, 1H),
6.12 (dd, J=8.9, 16.2 Hz, 1H), 5.69 (t, J=10.4 Hz, 1H), 4.71 (d, J=10.0 Hz,
1H), 4.47 - 4.29 (m, 1H), 4.03 (d, J=11.0 Hz, 2H), 2.73 (t, J=11.5 Hz, 1H),
2.58 (t, J=12.3 Hz, 1H), 2.40 - 2.30 (m, 1H), 2.19 (t, J=11.5 Hz, 1H), 2.05 (d,
J=11.8 Hz, 1H), 1.36 - 1.17 (m, 1H), 0.97 - 0.89 (m, 3H). LCMS (M+H) 285.9.
【0147】
ステップ8。1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンおよび1−((3S,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。rac−cis−1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンを、キラルSFC(AD、250mm×30mm、20μm、35%MeOH/NH
4OH、80ml/分)によって分離して、1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(pk1)および1−((3S,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(pk2)を得た。
ピーク1:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.10 (d, J=14.3 Hz, 1H), 7.42 - 7.23 (m, 1H),
7.08 (br s, 1H), 6.86 (td, J=11.4, 16.4 Hz, 1H), 6.57 (br s, 1H), 6.18 - 6.06
(m, 1H), 5.70 (t, J=10.2 Hz, 1H), 4.71 (d, J=9.8 Hz, 1H), 4.48 - 4.30 (m, 1H),
4.03 (d, J=11.8 Hz, 1H), 2.79 - 2.54 (m, 1H), 2.42 - 2.14 (m, 1H), 2.06 (d,
J=12.5 Hz, 1H), 1.63 (br s, 1H), 1.39 - 1.17 (m, 1H), 0.99 - 0.87 (m,
3H). LCMS (M+H) = 285.9.ピーク2:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.10 (d, J=14.6 Hz, 1H),
7.38 - 7.23 (m, 1H), 7.08 (br s, 1H), 6.94 - 6.79 (m, 1H), 6.56 (br s, 1H),
6.12 (dd, J=7.8, 16.8 Hz, 1H), 5.75 - 5.64 (m, 1H), 4.71 (d, J=11.8 Hz, 1H),
4.49 - 4.30 (m, 1H), 4.03 (d, J=11.5 Hz, 1H), 2.81 - 2.54 (m, 1H), 2.42 - 2.15
(m, 1H), 2.06 (d, J=12.3 Hz, 1H), 1.62 (br s, 1H), 1.38 - 1.18 (m, 1H), 0.99 -
0.88 (m, 3H). LCMS (M+H) 285.9.
【0148】
(実施例15)
1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−フルオロピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。(2S,4R)−メチル1−ベンジル−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボキシラート。DCM(300mL)中の(2S,4R)−メチル4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボキシラート(35g、193mmol、1当量)の撹拌溶液に、Et
3N(78g、772mmol、4当量)およびBnBr(39.5g、231mmol、1.2当量)を順番に0℃で添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)が、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を飽和炭酸ナトリウム(200ml)で希釈した。有機層をブライン(200mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固し、粗製の生成物を、クロマトグラフィー(MeOH/EtOAc、0%〜10%)によって精製して、(2S,4R)−メチル1−ベンジル−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボキシラート(30g、66%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ ppm 2.16 - 2.39 (m, 1 H) 2.42 - 2.65 (m, 2
H) 3.18 - 3.37 (m, 2 H) 3.60 (d, J=13.05 Hz, 1 H) 3.71 (s, 3 H) 4.03 (d,
J=13.05 Hz, 1 H) 4.97 - 5.23 (m, 1 H) 7.22 - 7.39 (m, 5 H).
【0149】
ステップ2。(2S,4S)−メチル1−ベンジル−4−フルオロピロリジン−2−カルボキシラート。無水DCM(100mL)中の(2S,4R)−メチル1−ベンジル−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボキシラート(6g、25.37mmol、1当量)の撹拌溶液に、DAST(10.2g、63.4mmol、2.5当量)を−78℃でN
2下で添加した。反応混合物を−78℃で0.5時間撹拌し、次いで、2時間室温に加温した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル、1:1)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を飽和炭酸ナトリウム(200ml)でクエンチした。有機層を分離し、水層を再びCH
2Cl
2で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固し、粗製の生成物を、sp1(EtOAc/石油エーテル、10%〜80%)によって精製して、(2S,4S)−メチル1−ベンジル−4−フルオロピロリジン−2−カルボキシラート(2g、34%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 2.20 - 2.37 (m, 1 H) 2.43 - 2.67 (m, 2 H)
3.22 - 3.35 (m, 2 H) 3.60 (d, J=13.30 Hz, 1 H) 3.67 - 3.75 (m, 3 H) 4.03 (d,
J=13.05 Hz, 1 H) 4.99 - 5.22 (m, 1 H) 7.22 - 7.38 (m, 5 H).
【0150】
ステップ3。((2S,4S)−1−ベンジル−4−フルオロピロリジン−2−イル)メタノール。無水THF(50mL)中のLiAlH
4(1.28g、33.7mmol、1当量)の撹拌溶液に、無水THF(50mL)中の(2S,4S)−メチル1−ベンジル−4−フルオロピロリジン−2−カルボキシラート(8g、33.7mmol、1当量)の溶液を0℃で滴下添加した。反応混合物を室温で10時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル、4:1)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を0℃に冷却し、水(1.3ml)、15%NaOH溶液(1.3ml)、および水(3.9ml)で順にクエンチした。MgSO
4(5g)を添加し、混合物を室温に加温し、0.5時間撹拌した。混合物を濾過し、真空中で濃縮して、粗製の生成物を得、これを、sp1(EtOAc/石油エーテル、40%〜100%)によって精製して、(2S,4S)−1−ベンジル−4−フルオロピロリジン−2−イル)メタノール(6g、70%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 2.09 - 2.51 (m, 3 H) 2.62 (d, J=9.03 Hz, 1
H) 2.80 (t, J=6.53 Hz, 1 H) 3.13 - 3.35 (m, 2 H) 3.49 (t, J=9.79 Hz, 1 H) 3.77
(dd, J=11.04, 3.01 Hz, 1 H) 4.05 (d, J=13.05 Hz, 1 H) 4.94 - 5.16 (m, 1 H) 7.22
- 7.39 (m, 5 H).
【0151】
ステップ4。(3R,5S)−3−アジド−1−ベンジル−5−フルオロピペリジンおよび(2S,4S)−2−(アジドメチル)−1−ベンジル−4−フルオロピロリジン。無水DCM(200mL)中の(2S,4S)−1−ベンジル−4−フルオロピロリジン−2−イル)メタノール(4g、19mmol、1当量)の撹拌溶液に、n−Bu
4NN
3(5.96g、21mmol、1.1当量)およびXtalFluor(登録商標)(4.8g、21mmol、1.1当量)を−78℃で、N
2保護下で添加した。反応混合物を−78℃で6時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル、4:1)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を15%NaOH溶液(30ml)でクエンチし、濃縮乾固した。残渣をクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、0%〜20%)によって精製して、(3R,5S)−3−アジド−1−ベンジル−5−フルオロピペリジンおよび(2S,4S)−2−(アジドメチル)−1−ベンジル−4−フルオロピロリジン(2.2g、50%)の混合物を黄色の油状物として得た。混合物をSFC(ChiralPak AD、300×50mm、10μm、15%MeOH/NH
4OH、180mL/分)によって分離して、(3R,5S)−3−アジド−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン(1.2g)および(2S,4S)−2−(アジドメチル)−1−ベンジル−4−フルオロピロリジン(1g)を黄色の油状物として得た。(3R,5S)−3−アジド−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン:
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 1.48 - 1.67 (m, 1 H) 2.04 - 2.22 (m, 2 H)
2.34 (br s, 4 H) 2.58 - 2.90 (m, 2 H) 2.97 - 3.10 (m, 1 H) 3.50 - 3.65 (m, 2 H)
4.55 - 4.82 (m, 1 H) 7.19 - 7.41 (m, 5 H).
【0152】
ステップ5。(3R,5S)−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン−3−アミン。THF(50mL)中の(3R,5S)−3−アジド−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン(1.4g、5.9mmol、1当量)の溶液に、PPh
3(2.35g、90mmol、1.5当量)を室温で、少しずつ添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、水(0.7ml)を混合物に滴下添加し、10時間60℃に加熱した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル、4:1)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を濃縮乾固し、sp1(MeOH/CH
2Cl
2 0%〜10%)によって精製して、(3R,5S)−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン−3−アミン(1.1g、80%)を無色の油状物として得た。LC/MS (M+H) = 209.2.
1H NMR (400MHz, CDCl
3)
δ 1.37 - 1.53 (m, 1 H) 1.99 (t,
J=9.41 Hz, 1 H) 2.12 - 2.36 (m, 2 H) 2.70 (d, J=10.29 Hz, 1 H) 2.82 - 3.01 (m,
2 H) 3.53 - 3.62 (m, 2 H) 4.55 - 4.77 (m, 1 H) 7.22 - 7.37 (m, 5 H).
【0153】
ステップ6。N−((3R,5S)−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン−3−イル)−2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。n−BuOH(10mL)中の(3R,5S)−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン−3−アミン(300mg、1.44mmol)、DIPEA(929mg、7.2mmol)、および2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(297mg、1.59mmol)の混合物を、終夜130〜140℃に加熱した。LC−MSが、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を室温に冷却し、真空中で45℃で蒸発乾固した。残渣をEtOAc(30mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄した。水層をEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これを、クロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、10%〜80%)によって精製して、N−((3R,5S)−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン−3−イル)−2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(300mg、65%)を黄色の固体として得た。LC/MS(M+H)=359.2。
【0154】
ステップ7。N−((3R,5S)−5−フルオロピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。乾燥Parr水素化ボトルに、10%乾燥Pd/C(50mg)をAr雰囲気下で添加した。MeOH(20mL)中のN−((3R,5S)−1−ベンジル−5−フルオロピペリジン−3−イル)−2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(300mg、0.84mmol)の溶液を添加し、得られた混合物を、H
250psi下、35℃で72時間水素化した。反応混合物を、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、濾過ケークを、MeOHで3回洗浄した。合わせた濾液を濃縮して、N−((3R,5S)−5−フルオロピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(200mg、100%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 0.74 - 1.28 (m, 1 H) 1.94 - 2.11 (m, 1 H)
2.31 - 2.46 (m, 1 H) 2.96 (dd, J=12.17, 8.41 Hz, 1 H) 3.43 - 3.56 (m, 2 H) 4.12
(br s, 1 H) 4.57 (br s, 1 H) 4.86 - 5.12 (m, 1 H) 6.62 (d, J=2.01 Hz, 1 H) 7.12
(br s, 1 H) 7.53 (d, J=7.53 Hz, 1 H) 8.06 - 8.19 (m, 1 H) 11.61 (br s, 1 H).
【0155】
ステップ8。1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−フルオロピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
THF(3mL)およびNaHCO
3水溶液(3mL)中のN−((3R,5S)−5−フルオロピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(100mg、0.424mmol)の溶液に、0℃で、塩化アクリロイル(42mg、0.468mmol)を0℃で慎重に滴下添加した。得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0%〜8%)によってさらに精製して、1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−フルオロピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(60mg、50%)を白色の固体として得た。固体を、RP−HPLCによってさらに精製して、純粋な生成物(25.7mg)を得た。HPLC:カラム:DIKMA Diamonsil(2) C18 200×20mm×5μm;移動相:水(0.225%FA)中の0%MeCN(0.225%FA)から水(0.225%FA)中の10%MeCN(0.225%FA)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 1.75 - 2.13 (m, 1 H) 1.82 - 2.12 (m, 1 H)
2.36 - 2.48 (m, 1 H) 3.25 (br s, 1 H) 4.27 (br s, 3 H) 4.61 - 4.88 (m, 1 H)
5.67 (d, J=9.03 Hz, 1 H) 6.10 (dd, J=16.81, 2.26 Hz, 1 H) 6.52 (d, J=2.51 Hz, 1
H) 6.64 - 6.82 (m, 1 H) 6.90 (d, J=7.03 Hz, 1 H) 7.08 (br s, 1 H) 8.15 (s, 1 H)
11.35 (br s, 1 H).
【0156】
(実施例16)
1−((1R,2R,5R)−2−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。rac−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。1−ブタノール(30mL)中の4−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−アミン(Pharmablock)およびDIEAの溶液を終夜80℃に加熱した。LCMSは、ピロロピリミジンが消費され、イオン化が所望の生成物と一致したことを示した。反応物を真空中で濃縮し、粗製の物質を酢酸エチル(10mL)と水(20mL)との間で分配した。混合物を濾過し、固体をエーテルで洗浄して、rac−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン6gを得た。LC/MS(M+H)=412.1。
【0157】
ステップ2。N−((1R,2R,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。DCE(50mL)中のrac−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(4.0g、9.72mmol)の溶液に、0℃で、DCE(50mL)中のNaHCO
3(10当量、97.2mmol、8.25gmg)を、続いて、1−クロロエチルクロロホルマート(10当量、10.6mL、97.2mmol)を添加した。10分後に、反応物を、室温に加温した。得られた混合物を4時間、50℃に加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物をNa
2CO
3(2N)に注ぎ入れ、有機層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層を蒸発乾固した。残渣をEtOH(120mL)に溶かし、4時間還流した。すべての揮発性物質を真空中で除去した。残渣をDCMおよびNa
2CO
3(水溶液)で処理した。有機層を分離し、水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の生成物4.0gを得た。粗製の生成物をCombiFlash(登録商標)(40g goldカラム、DCM中の0〜10%の、MeOH中の2M NH
3)によって精製して、ラセミN−((1R,2R,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン2gを得た。LC/MS (M+H) = 398.1 (M+H).
1H NMR (400MHz, CDCl
3)
δ 8.42 (s, 1H), 8.08-8.02 (m,
2H), 7.46-7.48 (m, 1H), 7.33-7.27 (m, 2H), 6.57-6.52 (m, 1H), 5.03-4.91 ( m,
1H), 4.33-4.26 (m, 1H), 3.76 (bs, 1 H), 3.60 (bs, 1 H), 2.37 (s, 3H), 2.03-1.26
(m, 9H).
ラセミN−((1R,2R,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(1g)を、キラルSFCによって精製して、2つのピーク400mgを得た:
鏡像異性体1(pk1):N−((1R,2R,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンおよび鏡像異性体2(pk2):N−((1S,2S,5R)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。カラム:Chiral Tech AS−H 250mm×21.2mm 5um 定組成条件:移動相A:80%CO
2;移動相B:20%;メタノール+0.2%NH
4OH;検出210nM;流速80.0mL/分;逆圧:120Bar。
【0158】
ステップ3。1−((1R,2R,5R)−2−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)プロパ−2−エン−1−オン。クロロホルム(10mL)中のN−((1R,2R,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(pk1)の溶液に、DIPEAを添加した。溶液を0℃に冷却し、塩化アクリロイル(CHCl
31mL中)を5分かけて添加した。反応物を30分間撹拌した。Na
2CO
3(10%;5mL)を添加した。反応物を0℃で0.5時間撹拌し、有機層を分離し、溶媒を蒸発させた。残渣(300mg)をCombiFlash(登録商標)(12g goldカラム、Hept中の20〜100%EA)によって精製して、1−((1R,2R,5R)−2−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)プロパ−2−エン−1−オン208mgを得た。LC/MS (M+H): 452.2.
1H NMR (400MHz, CDCl
3)
δ 8.44 (s, 1H), 8.08-8.02 (m,
2H), 7.50-7.45 (m, 1H), 7.31-7.25 (m, 2H), 6.92-6.83 (m, 1H), 6.50-6.41 (m,
2H), 5.80-5.71 m, 1H), 5.01-4.97 ( m, 1H), 4.78-4.73 (m, 1H), 4.69-4.60 (br s,
1H), 4.26-4.16 (m, 1H), 2.40 (s, 3H), 2.01-1.53 (m, 8H).
【0159】
ステップ4。1−((1R,2R,5R)−2−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)プロパ−2−エン−1−オン。1−((1R,2R,5R)−2−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)プロパ−2−エン−1−オン(200mg)を、THF5mLに溶かした。TBAF(THF中の1M、1.9mL)を添加した。反応物を48時間、60℃に加熱した。溶媒を真空中で除去し、残渣をEtOAcおよびNH
4Cl(10%)(各5mL)で処理した。層を分離し、有機層を収集し、NH
4Cl(10%)および飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。有機画分を収集し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の生成物200mgを得、これを、RP−HPLCによって精製して、生成物90mgを得た。生成物をCombiFlash(登録商標)(12g goldカラム、DCM中の0〜10%MeOH)によってさらに精製して、1−((1R,2R,5R)−2−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)プロパ−2−エン−1−オン55mgを得た。LC/MS (M+H) 298.3.
1H NMR (400MHz, CDCl
3)
δ 11.58-11.47 (m, 1H) 8.44-8.34
(m, 1H), 7.20-7.15 (m, 1H), 7.04-7.00 (m, 2H), 6.61-6.42 (m, 2H), 5.84-5.76 (
m, 1H) 5.11-5.04 (m, 1H) 4.84-4.82 (m, 1H), 4.48-4.30 (m, 1H), 2.17-1.69 (m,
8H).
【0160】
(実施例17)
1−((3R,5S)−3−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−5−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
ステップ1。(3S,5S)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−オール。(3S,5S)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−オール(3.6g、11.196mmol)をEtOH(30ml)に入れ、エタノール溶液をアルゴンで15分間脱気し、その後に、10%Pd/C(400mg)を添加し、得られた混合物を、水素ブラダーを使用して16時間水素化した。TLC(DCM中の5%MeOH)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を、Celite(登録商標)床を通して濾過し、濾液を濃縮して、粗製の(3S,5S)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−オール3gを薄黄色の油状物として得た。粗製の(3S,5S)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−オールを、次のステップのためにそのまま使用した。
【0161】
ステップ2。(3S,5S)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート。DCM(19ml)中の(3S,5S)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−オール(2.59g、11.192mmol)の撹拌溶液に、0℃で、TEA(3.12ml、22.385mmol)およびBoc
2O(3.086ml、DCM(4ml)中の13.431mmol溶液)を添加した。反応混合物を、45分かけて室温に加温した。TLC(ヘキサン中の70%EtOAc)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を水(20ml)でクエンチし、DCM(2×50ml)で抽出した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これをCombiFlash(登録商標)(EtOAc/ヘキサン、100%ヘキサンからヘキサン中の35%EtOAc)によって精製して、(3S,5S)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート3.2g(86%)を薄茶色の油状物として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 0.03 - 0.10 (m, 6 H) 0.87 (s, 9 H) 1.45
(s, 9 H) 1.68 (br s, 1 H) 1.78 - 1.88 (m, 1 H) 3.08 (br s, 1 H) 3.39 (br s, 2
H) 3.57 (dd, J=13.69, 3.42 Hz, 1 H) 3.87 - 4.11 (m, 2 H).
【0162】
ステップ3。(3S,5S)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((メチルスルホニル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート。DCM(25ml)中の(3S,5S)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート(3.5g、10.557mmol)の撹拌溶液に、0℃で、TEA(4.414ml、31.671mmol)を、続いて、塩化メシル(1.06ml、13.724mmol)を添加した。反応混合物を4時間撹拌した。TLC(ヘキサン中の30%EtOAc)が完全な変換を示した後に、反応混合物を水でクエンチし、DCM(2×75ml)で抽出した。合わせた有機画分をNa
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の(3S,5S)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((メチルスルホニル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート4.5gを薄黄色の油状物として得、これをそのまま、次のステップのために使用した。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 0.08 (d, J=1.47 Hz, 6 H) 0.88 (s, 9 H)
1.33 - 1.49 (m, 9 H) 1.85 (br s, 1 H) 2.09 (br s, 1 H) 2.90 - 3.08 (m, 4 H)
3.40 (br s, 1 H) 3.59 - 3.86 (m, 2 H) 3.95 (br s, 1 H) 4.94 (br s, 1 H).
【0163】
ステップ4。(3R,5S)−tert−ブチル3−アジド−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート。DMF(35ml)中の(3S,5S)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((メチルスルホニル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(4.32g、10.546mmol)の撹拌溶液に、NaN
3(2.057g、31.639mmol)を添加した。反応混合物を16時間、100℃に加熱した。反応混合物を濃縮して、DMFを除去し、残渣をEtOAc(200ml)に入れ、水(3×50ml)で洗浄した。有機画分をNa
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の物質を得、これは、CombiFlash(登録商標)(EtOAc/ヘキサン、100%ヘキサンからヘキサン中の20%EtOAc)の後に、(3R,5S)−tert−ブチル3−アジド−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート1.9g(51%)を薄黄色の油状物としてもたらした。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 0.04 - 0.10 (m, 6 H) 0.88 (s, 9 H) 1.40 -
1.46 (m, 9 H) 1.48-1.45 (m, 1 H) 2.26 (d, J=12.23 Hz, 1 H) 2.36 - 2.60 (m, 2 H)
3.24 - 3.40 (m, 1 H) 3.49 - 3.65 (m, 1 H) 3.88 - 4.36 (m, 2 H).
【0164】
ステップ5。(3R,5S)−tert−ブチル3−アミノ−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート。THF(100ml)中の(3R,5S)−tert−ブチル3−アジド−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(1.9g、5.329mmol)の撹拌溶液に、H
2O(0.671ml、37.303mmol)およびPPh
3(2.097g、7.993mmol)を添加した。反応混合物を16時間還流させた。揮発性物質を減圧下で除去し、粗製の生成物を、カラムクロマトグラフィーによって100〜200シリカおよび溶離液としてMeOH/DCM(100%DCMからDCM中の5%MeOH)を使用して精製して、(3R,5S)−tert−ブチル3−アミノ−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート1.52g(86%)を薄黄色の油状物として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 0.07 (d, J=0.98 Hz, 6 H) 0.88 (s, 9 H)
1.20 - 1.31 (m, 1 H) 1.44 (s, 9 H) 2.07 (s, 1 H) 2.43 - 2.55 (m, 1 H) 2.60 -
2.71 (m, 1 H) 2.81 (m, J=9.30, 9.30 Hz, 1 H) 3.53 - 3.69 (m, 1 H) 3.78 - 3.97
(m, 2 H).
【0165】
ステップ6。(3S,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。n−ブタノール(10ml)中の(3R,5S)−tert−ブチル3−アミノ−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(1.52g、4.598mmol)の撹拌溶液に、4−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1.698g、5.518mmol)およびDIPEA(1.642ml、9.197mmol)を添加した。得られた混合物を36時間還流させ、次いで、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製の物質を、CombiFlash(登録商標)(溶離液としてEtOAc/ヘキサン、100%ヘキサンからヘキサン中の60%EtOAc)によって精製して、(3S,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート2g(72%)を薄黄色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.09 (s, 6 H) 0.87 (s, 9 H) 1.12 -
1.58 (m, 10 H) 2.13 (d, J=10.76 Hz, 1 H) 2.33 (br s, 3 H) 2.80 - 3.00 (m, 1 H)
3.53 - 3.92 (m, 3 H) 3.98 - 4.13 (m, 2 H) 6.61 - 6.88 (m, 1 H) 7.43 (d, J=8.31
Hz, 2 H) 7.59 (br s, 2 H) 7.96 (d, J=8.31 Hz, 2 H) 8.25 (s, 1 H).
【0166】
ステップ7。N−((3R,5S)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。DCM(10ml)中の(3S,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(1g、1.662mmol)の撹拌溶液に、0℃で、TFA(0.763ml、9.969mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度にし、16時間撹拌した。反応混合物を、NaHCO
3水溶液(10ml)でクエンチし、DCM(2×30ml)で抽出した。有機画分をNa
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の物質を得た。粗製の物質を、CombiFlash(登録商標)によって(MeOH/DCM、100%DCMからDCM中8%MeOH)を使用して精製して、N−((3R,5S)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン520mg(62%)を薄黄色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.03 (s, 6 H) 0.84 (s, 9 H) 1.25 (br
s, 2 H) 1.32 - 1.43 (m, 1 H) 2.01 - 2.20 (m, 2 H) 2.35 (s, 3 H) 2.80 - 3.05 (m,
2 H) 3.53 - 3.70 (m, 1 H) 4.05 (m, 1 H) 6.88 (d, 1 H) 7.43 (d, 2 H) 7.50 - 7.62
(m, 2 H) 7.96 (s, 2 H) 8.21 (s, 1 H).
【0167】
ステップ8。1−((3S,5R)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。DCM(20ml)中のN−((3R,5S)−5−((tert−ブチルジメチル−シリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(520mg、1.036mmol)の撹拌溶液に、0℃で、TEA(0.437ml、3.109mmol)および塩化アクリロイル(0.084ml、1.036mmol)を添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応物を水(10ml)でクエンチし、DCM(2×50ml)で抽出した。有機画分をNa
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の物質を得、これを、CombiFlash(登録商標)(EtOAc/ヘキサン、100%ヘキサンからヘキサン中の70%EtOAc)によって精製して、1−((3S,5R)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン450mgをオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.08 (br s, 6 H) 0.81 - 0.91 (m, 9 H)
1.53 - 1.66 (m, 1 H) 2.13 - 2.23 (m, 1 H) 2.35 (s, 3 H) 2.69 - 2.98 (m, 1 H)
3.60 - 3.81 (m, 1 H) 3.86 - 4.07 (m, 1 H) 4.10 - 4.25 (m, 1 H) 4.35 - 4.50 (m,
1 H) 5.59 - 5.74 (m, 1 H) 6.00 - 6.15 (m, 1 H) 6.67 - 6.80 (m, 1 H) 6.86 (m, 1
H) 7.43 (d, 2 H) 7.58 (d, J=3.91 Hz, 1 H) 7.61 - 7.79 (m, 1 H) 7.96 (d, J=8.31
Hz, 2 H) 8.21 - 8.30 (m, 1 H).
【0168】
ステップ9。1−((3S,5R)−3−ヒドロキシ−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(5ml)中の1−((3S,5R)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(450mg、0.81mmol)の撹拌溶液に、0℃で、THF中の1M TBAF(1.21ml、1.21mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度にし、4時間撹拌した。反応混合物を水(10ml)でクエンチし、EtOAc(3×30ml)で抽出した。合わせた有機画分をNa
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、1−((3S,5R)−3−ヒドロキシ−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(粗製)300mgを得、これをさらに精製せずに、次のステップのために使用した。LC/MS(M+H)=442.2。
【0169】
ステップ10。1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。MeOH(5ml)中の1−((3S,5R)−3−ヒドロキシ−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(300mg、0.679mmol)の溶液に、0℃で、H
2O(1ml)およびK
2CO
3(132.724mg、1.019mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度にし、16時間撹拌した。揮発性物質を真空中で除去し、粗製の物質をEtOAc(50ml)に入れ、水(2×20ml)で洗浄した。有機画分をNa
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の物質を得、これは、分取HPLCによる精製の後に、1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン30mgを白色の固体としてもたらした。
分取−HPLC:器具:Waters自動精製器具;カラム:Zorbax SB−C18(250×21.2mm);移動相:H
2O中のメタノールおよび0.05%TFAの勾配;検出器:PDA。LC/MS (M+H) = 288.
1H NMR
(400 MHz, MeOH-d
4) δ
ppm 1.17 - 1.35 (m, 2 H) 1.67 - 1.90 (m, 1 H) 2.32 (d, J=12.72 Hz, 1 H) 3.38 -
3.49 (m, 1 H) 3.77 - 3.96 (m, 1 H) 3.99 - 4.19 (m, 1 H) 4.23 - 4.44 (m, 1 H)
5.47 - 5.81 (m, 1 H) 6.00 - 6.21 (m, 1 H) 6.48 (d, J=2.93 Hz, 1 H) 6.56 - 6.89
(m, 1 H) 7.08 (br s, 1 H) 8.04 - 8.20 (m, 1 H).
【0170】
(実施例18)
1−((2S,5R)−5−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
ステップ1。(2S,5R)−ベンジル5−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。実施例13と同様に調製:(2S,5R)−ベンジル5−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(190mg、56%)。LC/MS(M+H)=400.1。
【0171】
ステップ2。5−クロロ−N−((3R,6S)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。(2S,5R)−ベンジル5−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(190mg、0.47mmol)を含有するフラスコに、DCM(5mL)およびHBr/AcOH(5mL)を添加した。25℃で3時間撹拌した後に、ジエチルエーテル50mLを添加し、反応物を15分間撹拌し、濾過した。固体を乾燥して、5−クロロ−N−((3R,6S)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンをHBr塩(170mg、83%)として得た。LC/MS(M+H)=266.1。
【0172】
ステップ3。1−((2S,5R)−5−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの調製。
5−クロロ−N−((3R,6S)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン−HBr(170mg、0.49mmol)塩を含有するフラスコに、DCM(5mL)およびHunig塩基(0.24mL、2.8mL)を添加した。混合物を0℃に冷却し、次いで、DCM中の塩化アクリロイル(DCM2mL中の0.04mL)を滴下添加した。添加の後に、反応物を室温で1時間撹拌し、次いで、水に注ぎ入れた。層を分離し、有機層を収集し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、黄色の固体を得、これをRP−HPLCによって精製して、1−((2S,5R)−5−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチル−ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(33mg、21%)を得た。LC/MS (M+H) = 320.1.
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4)
d ppm 1.24 - 1.45 (m, 3 H) 1.77 - 1.98 (m, 2 H) 2.01 - 2.16 (m, 2 H) 3.03 -
3.23 (m, 1 H) 4.12 (br s, 1 H) 4.45 - 4.74 (m, 2 H) 5.80 (dd, 1 H) 6.25 (dd, 1
H) 6.85 (dd, 1 H) 7.37 (s, 1 H) 8.32 (s, 1 H).
【0173】
(実施例19)
1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メトキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。(3S,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。n−BuOH(10mL)中の(3R,5S)−tert−ブチル3−アミノ−5−((tert−ブチルジメチル−シリル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート((実施例17)ステップ6から)(700mg、2.117mmol)の溶液に、4−クロロ−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1.257g、3.176mmol)、続いて、DIPEA(802mg、6.351mmol)を室温で添加した。得られた混合物を終夜、120℃に加熱した。TLC(石油エーテル:EtOAc、2:1)が、出発物質が消費されたことを示した後に、混合物を濃縮乾固して、粗製の生成物を得、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/石油エーテル、0〜45%)によって精製して、(3S,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(708mg、48%)を白色の固体として得た。LC/MS(M+H)690.9。
【0174】
ステップ2。(3S,5R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。THF(15mL)中の(3S,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(708mg、1.026mmol)の溶液に、TBAF(536.5mg、2.052mmol)を室温で添加した。得られた溶液を加温し、終夜40℃で撹拌した。TLC(EtOAc)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物をEtOAc(20mL)とH
2O(20mL)との間で分離した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固して、粗製の(3S,5R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(550mg、93%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに、次のステップにそのまま使用した。LC/MS(M+H)576.3。
【0175】
ステップ3。(3S,5R)−tert−ブチル3−メトキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。無水THF(10mL)中の(3S,5R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(550mg、0.955mmol))の溶液に、NaH(84mg、2.101mmol)を0℃でN
2下で添加した。得られた懸濁液を0℃で10分間撹拌した。無水THF(40mL)中のMeI(162.8mg、1.146mmol)を添加した。得られた混合物を室温で終夜撹拌した。TLC(EtOAc)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を水でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固して、粗製の生成物を得、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc:石油エーテル、0〜60%)によって精製して、(3S,5R)−tert−ブチル3−メトキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(400mg、71%)を白色の固体として得た。LC/MS(M+H)=590.3。
【0176】
ステップ4。N−((3R,5S)−5−メトキシピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。
無水DCM(4mL)中の(3S,5R)−tert−ブチル3−メトキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(400mg、0.68mmol)の溶液に、4M HCl/ジオキサン(4mL)を0℃で滴下添加した。得られた溶液を0℃で1時間撹拌した。TLC(EtOAc)が、出発物質が消費されたことを示した後に、混合物を濃縮乾固して、N−((3R,5S)−5−メトキシピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(356mg、100%)を白色の固体として得た。
【0177】
ステップ5。1−((3S,5R)−3−メトキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(10mL)および飽和NaHCO
3(水溶液)(10mL)中のN−((3R,5S)−5−メトキシピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(356mg、0.68mmol)の溶液に、アクリル−Cl(73.3mg、0.815mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。TLC(EtOAc)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物をTHFと水との間で分離した。水層をEtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固して、粗製の1−((3S,5R)−3−メトキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(348mg、100%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに、次のステップにそのまま使用した。LC/MS(M+H)=544.0。
【0178】
ステップ6。1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メトキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。TFA(5mL)中の1−((3S,5R)−3−メトキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(348mg、0.64mmol)の溶液を、40℃で終夜撹拌した。TLC(EtOAc)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。混合物をTHFで希釈し、濃縮乾固して、粗製の生成物を得、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカ、MeOH:EtOAc=0〜33%)およびRP−HPLCによって精製して、1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メトキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(12.1mg、6.3%)を白色の固体として得た。LC/MS (M+H) = 302.1.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 1.43 - 1.66 (m, 1 H)
2.36 (d, 1 H) 2.57 - 3.05 (m, 2 H) 3.19 - 3.35 (m, 3 H) 4.18 (d, 2 H) 4.45 (d,
1 H) 5.61 - 5.76 (m, 1 H) 6.02 - 6.17 (m, 1 H) 6.51 (d, 1 H) 6.63 - 6.97 (m, 1
H) 7.10 (d, 1 H) 7.19 - 7.33 (m, 1 H) 8.05 - 8.17 (m, 1 H) 11.56 (br s, 1 H).
【0179】
(実施例20)
(R)−2−(4−((1−アクリロイルピペリジン−3−イル)アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトニトリル。
Het−Clを2−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトニトリルとして使用することを除いて、実施例12の調製と同様。LC/MS(M+H)=311.1。
【0180】
(実施例21)
rac−1−((3aR,7aR)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
合成シークエンスを通じてrac−(3aR,7aR)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラートを使用することを除いて、rac−1−((3aS,7aS)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン(実施例8)の調製と同様。LC/MS (M+H) = 298.1.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 11.583 (s, 1H) ?8.09-8.07 (d,
J=9.2Hz, 1H) 7.11 (s, 1H), 6.82-6.78 (m, 1H), 6.510 (m, 1H), 6.05-6.01 (m, 1H),
5.695-5.851 (m, 1H), 4.69-4.68 (m, 0.5H), 4.27 (s, 1H), 3.90-3.74 (m, 3H),
3.13-3.24 (m, 2H), 2.74-2.71 (m, 0.5H), 2.19-1.74 (m, 4.5H).
【0181】
(実施例22)
rac−cis−1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。実施例14(ステップ7)を参照されたい。THF(20mL)中のrac−cis−N−((3R,5S)−5−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(400mg、1.494mmol)の溶液に、飽和NaHCO
3水溶液(15mL)を0℃で添加し。塩化アクリロイル(149mg、1.643mmol、1.1当量)をゆっくり添加した。反応物を0℃で2時間撹拌した。TLC(EtOAc:MeOH=10:1)が、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を水(80mL)で希釈し、EtOAc(80mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH、10:1)によって精製して、rac−cis−1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(300mg、71%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.52 (br s, 1H), 8.10 (d, J=14.3 Hz, 1H),
7.39 - 7.22 (m, 1H), 7.07 (br s, 1H), 6.94 - 6.78 (m, 1H), 6.56 (br s, 1H),
6.12 (dd, J=8.9, 16.2 Hz, 1H), 5.69 (t, J=10.4 Hz, 1H), 4.71 (d, J=10.0 Hz,
1H), 4.47 - 4.29 (m, 1H), 4.03 (d, J=11.0 Hz, 2H), 2.73 (t, J=11.5 Hz, 1H), 2.58
(t, J=12.3 Hz, 1H), 2.40 - 2.30 (m, 1H), 2.19 (t, J=11.5 Hz, 1H), 2.05 (d,
J=11.8 Hz, 1H), 1.36 - 1.17 (m, 1H), 0.97 - 0.89 (m, 3H). LCMS (M+H)
285.9.
【0182】
(実施例23〜40)
【0183】
【化13】
R=
【0184】
【化14】
【0185】
【表2】
【0186】
実施例23〜40を、下記のスキームにおいて示すとおりに、当業者に知られている並列法を使用して、本明細書の説明を考慮して調製した。
【0187】
【化15】
ステップ1:鈴木カップリング。ジオキサン中の(R)−tert−ブチル3−((5−ヨード−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラートの0.16M溶液を調製する。H
2O中のK
3PO
4の0.63M溶液を調製する。モノマーボロナート/ボロン酸(225μmol、1.8当量)を、8ml反応バイアルに分注する。次いで、すべてN
2雰囲気下で、(R)−tert−ブチル3−((5−ヨード−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(125μmol、1.0当量)溶液800μLの体積を、バイアルに分注し、続いて、K
3PO
4400μL(250μmol、2.0当量)溶液を、次いで、Pd−118((1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド)(4.9mg、7.5μmol、0.06当量)を分注する。バイアルのキャップを締め、110℃で16時間振盪する。反応進行をLC−MSによってチェックする。完了したら、各反応混合物を濾過し、Speedvac(登録商標)によって濃縮する。残渣をH
2Oで洗浄し、EtOAc(1ml×3)で抽出する。有機層を収集し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、Speedvac(登録商標)によって濃縮して、粗製の中間体を得、これを、そのまま次のステップにおいて使用した。
【0188】
ステップ2:脱保護。EtOH(v/v 1:6)中の濃HCl(37%水溶液)の混合溶液を調製する。HCl溶液1mlを、ステップ1からの粗製の中間体を含有する8mlバイアルに分注する。バイアルのキャップを締め、80℃で16時間振盪する。溶媒をSpeedvac(登録商標)によって蒸発させる。MeOH(v/v 1:4)中のNH
3H
2Oの混合溶液を調製し、1mlを各バイアルに分注する。バイアルのキャップを締め、30℃で16時間振盪する。反応進行をLC−MSによってチェックする。完了したら、反応物を濾過し、濃縮して、粗製の中間体を得、これをそのまま最終ステップのために使用した。
【0189】
ステップ3:アシル化。H
2O中のNaHCO
3の飽和溶液を調製し、1mlを、ステップ2の生成物を含有するバイアルに分注する。次いで、EtOAc1mlを各バイアルに分注し、続いて、塩化アクリロイル(250μmol、2.0当量)を分注する。バイアルのキャップを締め、30℃で2時間振盪する。反応進行をLC−MSによってチェックする。完了したら、混合物を濃縮する。残渣を分取HPLCによって精製して、最終生成物を得る。
【0190】
(実施例41)
1−((3aS,7aS)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)−2−(トリフルオロメチル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。1−((3aS,7aS)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)−2−(トリフルオロメチル)プロパ−2−エン−1−オン。アミン(実施例8;4−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、150mg、0.47mmol)を含有する丸底フラスコに、DCM(5ml)およびDIPEA(0.33mL、1.90mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、BOP(238mg、0.52mmol)および2−(トリフルオロメチル)アクリル酸(73.0mg、0.52mmol)を添加した。1時間後に、反応物を水/酢酸エチルに注ぎ入れ、層を分離した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を除去して、油状物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、25g)によって精製して、主要な画分を得た。これを、RP−HPLCによってさらに精製して、純粋な1−((3aS,7aS)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)−2−(トリフルオロメチル)プロパ−2−エン−1−オン(114mg、65%)を得た。LC/MS(M+H)366.2。
【0191】
(実施例42〜46)
【0192】
【化16】
[式中、R=F、Me、Et、CN、CH
2CH
2OMe]
実施例42〜46を、実施例1〜3において記載したとおりに調製したが、ただし、Het−Cl=4−クロロ−5−フルオロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンまたは4−クロロ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンまたは4−クロロ−5−エチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンまたは4−クロロ−5−(2−メトキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを使用した。
【0193】
【表3】
【0194】
(実施例47)
1−{(3R)−3−[(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン。LC/MS(M+H)285。
(実施例48)
1−[(3aS,7aS)−1−(5−エチニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オクタヒドロ−6H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。(3aS,7aS)−ベンジル1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート
DCM(15mL)中の(−)−(3aS,7aS)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(3.85g、14.8mmol)の溶液に、0℃で、DIPEA(5.72mL、32.5mmol)を、続いて、トリフルオロ無水酢酸(2.2mL、15.5mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO
3/DCMに注ぎ入れた。層を分離し、有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の(3aS,7aS)−ベンジル1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラートを得、これを、精製せずに次のステップにおいて使用した。LC/MS(M+H)357.1。
【0195】
ステップ2。2,2,2−トリフルオロ−1−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)エタノン。Parrボトルに、(3aS,7aS)−ベンジル1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(5.27g、14.8mmol)、エタノール(30mL)、および5%Pd/C(500mg)を添加した。混合物を終夜、40psi、25℃で振盪した。反応混合物を、Celite(登録商標)を通して濾過し、溶媒を除去して、2,2,2−トリフルオロ−1−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)エタノンを得た。物質をさらに精製せずに、次のステップにおいて使用した。LC/MS(M+H)223.1。
【0196】
ステップ3。(3aS,7aS)−2−(トリメチルシリル)エチルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート。2,2,2−トリフルオロ−1−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)エタノン(3.29、14.8mmol)を含有するフラスコに、DCM(30mL)、TEA(10.3mL、73.9mmol)、およびTeoc−OSuc(4.19g、16.3mmol)を添加した。反応混合物を25℃で終夜撹拌し、次いで、飽和NaHCO
3/DCMに注ぎ入れた。層を分離し、有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、(3aS,7aS)−2−(トリメチルシリル)エチルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラートを得た。(3aS,7aS)−2−(トリメチルシリル)エチルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(5.42g、14.8mmol)に、MeOH(25mL)およびK
2CO
3(4.09g、29.6mmol)を添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、濾過し、濃縮した。残渣をDCMに入れ、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。有機抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、所望の生成物(3.2g、80%)を得た。LC/MS (M+H) 271.2.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ -0.17 - 0.03 (m, 9 H) 0.80 -
1.00 (m, 2 H) 1.26 (dd, 1 H) 1.33 - 1.72 (m, 4 H) 1.77 - 1.94 (m, 1 H) 1.99 -
2.16 (m, 1 H) 2.80 - 3.14 (m, 3 H) 3.34 (dd, 1 H) 3.56 - 3.76 (m, 2 H) 4.04 -
4.21 (m, 2 H) 5.27 (s, 1 H).
【0197】
ステップ4。4−クロロ−5−((トリメチルシリル)エチニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。フラスコに、4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(5.0g、17.89mmol)、CuI(681mg、3.58mmol)、TMS−アセチレン(3.79mL、26.8mmol)、Pd(PPh
3)
4(1.06g、0.89mmol)、THF(100ml)、DMF(33mL)、およびTEA(1.28mL)を添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣をDCM(300mL)に入れた。混合物を水(3×75mL)で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、油状物を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、70%EtOAc/Hep)の後に、所望の生成物(3.8g、85%)をもたらした。LC/MS (M+H) 250.0.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 0.26 (br s, 9 H), 8.09 (d,
J=2.34 Hz, 1 H), 8.64 (s, 1 H).
【0198】
ステップ5。(3aS,7aS)−2−(トリメチルシリル)エチル1−(5−((トリメチルシリル)エチニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート。(3aS,7aS)−2−(トリメチルシリル)エチルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(1.94g、7.17mmol)を含有する丸底フラスコに、i−PrOH(20ml)、DIPEA(1.89mL、10.8mmol)、および4−クロロ−5−((トリメチルシリル)エチニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1.79g、7.17mmol)を添加した。反応混合物を2時間、80℃に加熱した(LC/MSは、所望の生成物を示す;tmsインタクト)。溶媒を真空中で除去し、残渣をDCM/H
2Oで希釈した。層を分離し、有機層を収集し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/MeOH)によって精製して、(3aS,7aS)−2−(トリメチルシリル)エチル1−(5−((トリメチルシリル)エチニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(1.3g、38%)を得た。LC/MS (M+H) 484.2.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ -0.07 (s, 9 H) 0.42 (s, 9 H)
0.63 - 1.11 (m, 2 H) 1.19 - 1.36 (m, 1 H) 1.60 - 2.15 (m, 4 H) 2.38 - 2.63 (m,
1 H) 3.25 - 3.73 (m, 2 H) 3.90 - 4.22 (m, 4 H) 4.26 - 4.48 (m, 1 H) 4.51 - 4.76
(m, 1 H) 7.48 (s, 1 H) 8.33 (s, 1 H) 11.86 (br s, 1 H).
【0199】
ステップ6。5−エチニル−4−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。
(3aS,7aS)−2−(トリメチルシリル)エチル1−(5−((トリメチルシリル)エチニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(800mg、1.65mmol)を含有するフラスコに、THF(10mL)およびTBAF(3.64mL、THF中の1M)を添加した。室温で48時間撹拌した後に、反応物を水に注ぎ入れ、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を収集し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、油状物(生成物ではない)を得た。水層をpH約10に調整し、次いで、DCMで抽出した。有機抽出物を合わせ、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の1−((3aS,7aS)−1−(5−エチニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン(442mg)を得、これを、精製せずに次のステップにおいて使用した。
【0200】
ステップ7。1−((3aS,7aS)−1−(5−エチニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン。5−エチニル−4−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(442mg、1.65mmol)を含有するフラスコに、DCM(7mL)およびTEA(0.51mL、3.64mmol)を添加した。フラスコを0℃に冷却し、塩化アクリロイル(DCM5mL中の189mg)を5分かけて滴下添加した。添加が完了した後に、反応物を30分間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ入れ、層を分離した。有機層を収集し、ブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、油状物を得、これをRP−HPLCによって精製して、1−((3aS,7aS)−1−(5−エチニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン(197mg、37%)を得た。LC/MS (M+H) 322.1.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 1.49 - 2.03 (m, 4 H) 3.40 -
3.93 (m, 4 H) 4.05 (s, 1 H) 4.15 - 4.59 (m, 3 H) 5.42 (d, 1 H) 5.97 - 6.19 (m,
1 H) 6.39 (dd, 1 H) 6.80 (dd, 1 H) 7.66 (d, 1 H) 8.10 - 8.27 (m, 1 H) 12.13 (br
s, 1 H).
【0201】
(実施例49)
1−[(3aS,7aR)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オクタヒドロ−6H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。ジメチル3−(シアノ((ジフェニルメチレン)アミノ)メチル)ペンタンジオアート。THF中の2−((ジフェニルメチレン)アミノ)アセトニトリル(4.0g、18.16mmol)を含有するフラスコに、−78℃で、DBU(1.6mL、9.08mmol)および(E)−ジメチルペンタ−2−エンジオアートを添加した。混合物を−78℃で終夜、次いで、24時間撹拌しした。溶媒を真空中で除去し、粗製の物質をクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/Hep、0〜30%)によって精製して、ジメチル3−(シアノ((ジフェニルメチレン)アミノ)メチル)ペンタンジオアート3.9gを得た。GC/MS 378.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 2.48 - 2.57 (m, 1 H) 2.66 (d, J=6.25 Hz, 2
H) 2.78 - 2.89 (m, 2 H) 3.59 (s, 6 H) 4.51 (d, J=4.49 Hz, 1 H) 7.17 - 7.22 (m,
2 H) 7.30 - 7.37 (m, 2 H) 7.40 - 7.46 (m, 1 H) 7.47 - 7.53 (m, 3 H) 7.58 - 7.63
(m, 2 H).
【0202】
ステップ2。メチル2−(1−ベンズヒドリル−2−シアノ−5−オキソピロリジン−3−イル)アセタート。ジメチル3−(シアノ((ジフェニルメチレン)アミノ)メチル)ペンタンジオアートを含有するフラスコに、HOAc(5.0mL)およびNa(OAc)
3BH(5.3g、24mmol)を添加した。反応混合物を終夜撹拌し、次いで、濃縮し、飽和NaHCO
3/EtOAcで希釈した。層を分離し、有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥した(MgSO
4)。溶媒を除去して、粗製の物質を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/Hep、0〜50%)の後に、メチル2−(1−ベンズヒドリル−2−シアノ−5−オキソピロリジン−3−イル)アセタート(2.5g、73%)をもたらした。LC/MS (M+H) 349.2.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 2.34 - 2.46 (m, 2 H) 2.64 -
2.77 (m, 2 H) 2.89 - 3.10 (m, 2 H) 3.64 (s, 3 H) 3.88 (d, J=3.12 Hz, 1 H) 4.53
(d, J=7.61 Hz, 1 H) 6.54 (d, J=13.27 Hz, 1 H) 7.05 - 7.17 (m, 1 H) 7.25 - 7.43
(m, 8 H).
【0203】
ステップ3。1−ベンズヒドリルテトラヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2,5(3H,6H)−ジオン。Parrボトルに、メチル2−(1−ベンズヒドリル−2−シアノ−5−オキソピロリジン−3−イル)アセタート(2.5g、7.2mmol)、MeOH(10mL)、およびPtO
2(200mg)を添加した。反応物を終夜、H
240psi、60℃で30時間振盪した。反応混合物を、Celite(登録商標)を通して濾過し、溶媒を真空中で除去して、粗製の1−ベンズヒドリルテトラヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2,5(3H,6H)−ジオン(2.2g、96%)を得、これをさらに精製せずに使用した。
LC/MS(M+H)321.2。
【0204】
ステップ4。1−ベンズヒドリルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン。1−ベンズヒドリルテトラヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2,5(3H,6H)−ジオン(1.0g、3.1mmol)を含有するフラスコに、THF(5mL)およびLAH(474mg、12.5mmol)を添加した。反応物を60℃で終夜撹拌した。反応混合物を、Fisher後処理を使用して後処理した。反応混合物を、Celite(登録商標)を通して濾過し、メタノールで洗浄した。溶媒を濃縮して、粗製の1−ベンズヒドリルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(900mg、98%)を得、これをさらに精製せずに使用した。LC/MS(M+H)293.2。
【0205】
ステップ5。1−ベンズヒドリル−6−トシルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン。1−ベンズヒドリル−6−トシルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(900mg、3.08mmol)を含有するフラスコに、DCM(10mL)、TEA(0.89mL、6.16mmol)、およびTsCl(719mg、3.69mmol)を添加した。反応物を室温で終夜撹拌し、DCM/水に注ぎ入れた。層を分離し、有機層を収集し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、粗製物を得、これをクロマトグラフィーによって精製して、1−ベンズヒドリル−6−トシルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(400mg、29%)を得た。LC/MS(M+H)447.2。
【0206】
ステップ6。1−ベンズヒドリル−6−トシルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン。エタノール/酢酸(10mL/1mL)中の1−ベンズヒドリル−6−トシルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(400mg、0.89mmol)を含有するParrボトルに、Pd(OH)
2(60mg)を添加した。反応物をH
240psiで終夜振盪した。反応混合物を、Celite(登録商標)を通して濾過して、溶媒を除去して、粗製の1−ベンズヒドリル−6−トシルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジンを得、これを、さらに精製せずに使用した。LC/MS(M+H)281.1。
【0207】
ステップ7。7−トシル−4−((3aS,7aR)−6−トシルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。
4−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(276mg、0.89mmol)を含有するフラスコに、n−BuOH(5mL)、1−ベンズヒドリル−6−トシルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(251mg、0.89mmol)、およびDIPEA(1.14mL、6.53mmol)を添加した。反応物を4時間、80℃に加熱し、次いで、水/酢酸エチルで希釈した。層を分離し、有機抽出物を収集し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、粗製物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/Hep、0〜40%)によって精製して、同じ分子量を有する2つのピークを得た。Pk1(cis異性体、25mg)、TsClで処理した実施例8、ステップ8の物質と比較。LC/MS(M+H)552.0。Pk2(trans異性体、85mg):LC/MS(M+H)552.1。
【0208】
ステップ8。4−((3aR,7aR)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。MeOH(5mL)中の7−トシル−4−((3aS,7aR)−6−トシルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピラミジンpk2(100mg、0.18mmol)を含有するフラスコに、NaHPO
4(109mg、0.90mmol)およびNa/Hg(20〜30ビーズ)を添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで、Celite(登録商標)を通して濾過した。溶媒を除去し、粗製の物質を酢酸エチル/水で希釈した。水層のpHを、pH約9に調整し、次いで、酢酸エチル(3×)で抽出した。有機抽出物を合わせ、水、ブラインで洗浄し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、4−((3aR,7aR)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(35mg、80%)を得た。LC/MS(M+H)244.2。
【0209】
ステップ9。1−((3aS,7aR)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン。DCM中の4−((3aR,7aR)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(20mg、0.08mmol)を含有するフラスコに、0℃で、DIPEA(0.06mL、0.33mmol)および塩化アクリロイル(8.0mg、0.08mmol)を添加した。混合物を3時間0℃で撹拌し、次いで、水/DCMで希釈した。層を分離し、有機層を収集し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、粗製の物質を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、0〜10%)の後に、1−((3aS,7aR)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン(6.5mg、27%)をもたらした。LC/MS(M+H)298.2。
【0210】
(実施例50)
1−[(3R,4S)−4−メチル−3−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。rac−1−((3R,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(実施例11、ステップ4から)の調製。THF(20mL)およびNaHCO
3水溶液(15mL)中のN−((3R,4S)−4−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(410mg、1.530mmol)の溶液に、0℃で、塩化アクリロイル(152mg、1.683mmol、1.1当量)を添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。TLC(EtOAc/MeOH、10:1)が、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc、2%〜10%)によって精製し、凍結乾燥して、rac−1−((3R,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(150mg、34%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.08 (d, J=15.1 Hz, 1H),
7.32 - 7.20 (m, 1H), 7.08 (br s, 1H), 6.81 (dt, J=10.5, 17.3 Hz, 1H), 6.59 (br
s, 1H), 6.12 (d, J=14.8 Hz, 1H), 5.69 (d, J=10.3 Hz, 1H), 4.65 - 4.39 (m, 1H),
4.27 - 4.04 (m, 1H), 3.94 - 3.71 (m, 1H), 3.16 (d, J=5.3 Hz, 1H), 3.08 - 2.96
(m, 1H), 2.89 - 2.77 (m, 1H), 2.71 - 2.60 (m, 1H), 2.46 - 2.28 (m, 1H), 1.82
(d, J=12.3 Hz, 2H), 1.29 - 1.12 (m, 1H), 0.94 (dd, J=6.0, 12.3 Hz, 3H).
LCMS (M+H) 286.1.
【0211】
(実施例51)
rac−1−[(3aR,7aR)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オクタヒドロ−6H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6−イル]プロパ−2−エン−1−オン。ステップ7において光学的に活性な物質の代わりに、rac−(3aR,7aR)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラートを使用したことを除いて、実施例8と同様に調製。LC/MS (M+H) 298.2.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 11.58 (s, 1H) 8.09-8.07 (d,
J=9.2Hz, 1H) 7.115(s, 1H), 6.82-6.78 (m, 1H), 6.51 (m, 1H), 6.05-6.01 (m, 1H),
5.69-5.85 (m, 1H), 4.69-4.68 (m, 0.5H), 4.27 (s, 1H), 3.90-3.74 (m, 3H),
3.13-3.24 (m, 2H), 2.74-2.71 (m, 0.5H), 2.19-1.74 (m, 4.5 H).
【0212】
(実施例52)
1−[2−(ヒドロキシメチル)−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン(rac−cis/trans)。ジアステレオ異性体または鏡像異性体の分離を実施しないことを除いて、実施例7と同様に調製。LC/MS(M+H)302.2。
【0213】
(実施例53)
(R)(−1−(3−((5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。1−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−2−メチルプロパン−2−オール。氷浴で冷却したTHF20mL中のNaH(343mg、8.57mmol)の溶液に、5−ブロモ−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1000mg、4.32mmol)を添加した。10分後に、反応物をドライアイス/アセトン浴で冷却した。BuLi(1.6M;4.02mL、6.43mmol)を添加した。30分後に、2,2−ジメチルオキシラン(927mg、12.9mmol)をゆっくり添加した。反応物をゆっくり室温に加温し、次いで、これを室温で終夜撹拌した。NH
4Cl(10%、20mL)をゆっくり添加した。反応物を15分間撹拌した。混合物を真空下で濃縮して、有機溶媒を除去した。水溶液を酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し、濃縮した。残渣をCombiFlash(登録商標)(40gカラム、ヘプタン中の10〜100%EA)によって精製して、1−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−2−メチルプロパン−2−オール549mg(56.5%)を得た。LC/MS (M+H) 226.2. 1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 10.63 (br, 1H), 8.59 (s, 1H), 7.33 (s.
1H), 3.14 (s, 2H), 1.29 (s, 6H).
【0214】
ステップ2。(R)−tert−ブチル3−((5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。ジオキサン/H
2O(8:4)5mL中のピロロピリミジン1−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−2−メチルプロパン−2−オール(140mg、0.62mmol)の溶液に、(R)−tert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシラート(124mg、0.62mmol)および炭酸カリウム(172mg、1.24mmol)を添加した。得られた反応混合物を5日間、110℃に加熱した。冷却後に、反応混合物を濃縮した。水性混合物を水5mlで希釈し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機層を水(4×)、ブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、次いで、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中の0〜100%EtOAc)によって精製して、(R)−tert−ブチル3−((5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(85mg、収率35%)を得た。LC/MS(M+H)390.4。
【0215】
ステップ3。(R)−2−メチル−1−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパン−2−オール。THF5mL中の(R)−tert−ブチル3−((5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(85mg、0.22mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中の4M)(5mL)を添加し、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。反応物を濃縮した。残渣をDCMに溶かし、濃縮した。プロセスを3回繰り返して、(R)−2−メチル−1−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパン−2−オール65mgをHCl塩として得た。LC/MS(M+H)290.3。
【0216】
ステップ4。(R)−1−(3−((5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。(R)−2−メチル−1−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパン−2−オール(65mg、0.2mmol)、DIPEA(塩を中和し、均一にするために必要な10当量)、およびDCM(5mL)を含有するフラスコに、0℃で、塩化アクリロイル(18mg、DCM1mL中の0.200mmol溶液)を添加した。45分後に、反応混合物をNaHCO
3の飽和溶液(5mL)でクエンチし、層を分離した。水層をDCMで抽出し(2×)、合わせた有機層を濃縮して、粗製の生成物を白色の固体として得た。固体を逆相HPLCによって精製して、所望の生成物15mgを得た。LC/MS (M+H) 344.2.
1H NMR (400MHz, MeOH-d
4)
δ 8.19 (s, 1H), 7.12 (s. 1H),
6.88-6.76 (m, 1H), 6.22-6.14 (m, 1H), 5.78-5.73 (m, 1H), 4.15-3.99(m, 1H),
3.92-3.84 (m, 1H) 3.79-3.50(3H), 2.89-2.74 (m, 2H), 2.20-2.05(m, 1H),
2.00-1.769 (m, 2H), 1.73-1.58(m, 1H), 1.30-1.15 (m, 3H), 1.18-1.149m, 3H).
【0217】
(実施例54)
1−((3S,4R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−フルオロピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。(3S,4R)−ベンジル4−フルオロ−3−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。DMSO(3.0mL)中の4−クロロ−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(308mg、0.779mmol)およびフッ化セシウム(474mg、3.12mmol)の溶液に、(3S,4R)−ベンジル3−アミノ−4−フルオロピペリジン−1−カルボキシラート(WO2010/16005およびWO2011/101161によって調製)(225mg、0.779mmol)を添加した。反応混合物を16時間、120℃に加熱した。LCMSが、4−クロロ−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンが完全に消費されたことを示した後に、反応混合物をDCM/水の1:1混合物(200mL)で希釈した。有機層を抽出し、水層をDCM(2×50mL)で逆抽出した。有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し(2×100mL)、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗製の生成物を得、これを、Celite(登録商標)と共にSilicycle(登録商標)80g HPカラムに乾燥装填し、順相カラムクロマトグラフィー(10カラム体積で25〜75%EtOAc/ヘプタン)によって精製して、(3S,4R)−ベンジル4−フルオロ−3−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(400.0mg、84%)を無色の固体として得た。LCMS(M+H)532.56。
【0218】
ステップ2。N−((3S,4R)−4−フルオロピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。乾燥水素化ボトルに、10%Pd/C(175mg)を窒素雰囲気下で添加した。無水エタノール(13.0mL)中の(3S,4R)−ベンジル4−フルオロ−3−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(400mg、0.654mmol)の溶液を添加し、得られた混合物をH
250psi下、周囲温度で3時間水素化した。LCMSが、出発物質が完全に消費されたことを示した後に、反応混合物を、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、濾過ケークを、エタノールで洗浄した。合わせた濾液を蒸発させ、トルエン(5×)と共に75℃で共沸させて、化合物N−((3S,4R)−4−フルオロピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(312mg、100%)を無色の固体として得、これをさらに精製せずに、次のステップにそのまま使用した。
【0219】
ステップ3。1−((3S,4R)−4−フルオロ−3−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。無水CHCl
3(15.0mL)中のN−((3S,4R)−4−フルオロピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(312mg、0.653mmol)の溶液に、Hunig塩基(0.6mL、4.0mmol)を添加する。反応混合物を2℃に冷却し、次いで、無水CHCl
3(3.0mL)中の塩化アクリル(0.053mL、0.653mmol)の溶液で滴下処理した。反応混合物を周囲温度に加温し、35分後に、LCMSは、化合物N−((3S,4R)−4−フルオロピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンが完全に消費されたことを示した。反応混合物を2℃に冷却し、10%炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)でクエンチした。有機層を抽出し、水層をクロロホルム(2×10mL)で逆抽出した。有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗製の生成物を得、これを、Celite(登録商標)と共に、Silicycle(登録商標)80 g HPカラムに乾燥装填し、順相カラムクロマトグラフィー(10カラム体積で50〜85%EtOAc/ヘプタン)によって精製して、1−((3S,4R)−4−フルオロ−3−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(280.0mg、81%)を無色の固体として得た。LCMS(M+H)532.56。
【0220】
ステップ4。1−((3S,4R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−フルオロピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。トリフルオロ酢酸(5.00mL)中の1−((3S,4R)−4−フルオロ−3−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(270.0mg、0.508mmol)の溶液を周囲温度で19時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、Celite(登録商標)と共に、Silicycle(登録商標)80g HPカラム上に乾燥装填し、順相カラムクロマトグラフィー(10カラム体積で0〜20%MeOH/DCM)によって精製して、1−((3S,4R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−フルオロピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(146.0mg、99%)を無色の固体として得た。LCMS (M+H) 290.41.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.58 (S, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.47 (s, 1H),
7.11 (s, 1H), 6.91- 6.70 (m, 2H), 6.12 (t, J = 20 Hz, 1 H), 5.78 - 5.61 (m,
2H), 5.16 - 4.98 (m, 1H), 4.51 - 4.36 (m, 1H), 4.21 - 2.97 (m, 5H).
【0221】
(実施例55)
(R)−1−(3−((5−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。5−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)−4−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンをHet−Clパートナーとして使用することを除いて、実施例1〜3と同様に調製。LC/MS (M+H) 316.3.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 1.31 - 2.06 (m, 4 H) 2.78 (d,
J=11.13 Hz, 2 H) 2.94 - 3.18 (m, 1 H) 3.47 - 3.87 (m, 3 H) 3.96 - 4.21 (m, 2 H)
5.11 - 5.67 (m, 2 H) 5.90 - 6.14 (m, 1 H) 6.50 - 6.90 (m, 2 H) 7.02 - 7.38 (m,
1 H) 8.03 (d, J=13.08 Hz, 1 H) 11.25 (br s, 1 H).
【0222】
(実施例56)
1−(2−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)プロパ−2−エン−1−オン。キラルSFCを行わないことを除いて、実施例16と同様に調製。
【0223】
(実施例57)
1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。(R)−tert−ブチル3−オキソ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。
DCM(100mL)中の(3S,5R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(5.0g、8.68mmol)の溶液に、デス−マーチンペルヨージナン(4.0g、9.55mmol)を添加し、次いで、混合物を室温で18時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)が、出発物質が完全に消費されたことを示した後に、反応混合物を濃縮して、粗製の生成物(7.8g)を黄色の固体として得、これを、分取HPLCによって精製して、(R)−tert−ブチル3−オキソ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(3.7g、74%)を白色の固体として得た。LC/MS(M+H)574.5。
【0224】
ステップ2。(3S,5R)−tert−ブチル3−(ジメチルアミノ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。乾燥水素化ボトルに、10%乾燥Pd/C(300mg)をAr雰囲気下で添加した。2M NHMe
2/MeOH(20mL)中の(R)−tert−ブチル3−オキソ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(600mg、1.05mmol)の溶液を添加し、得られた混合物をH
2 45psi、20℃で終夜水素化した。TLC(DCM/MeOH/NH
3OH=10:1:1)が、出発物質が完全に消費されたことを示し、2つの新たなスポットが形成された後に、反応溶液を、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、ケークを、MeOHで3回洗浄した。合わせた濾液を濃縮して、粗製の生成物を得、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカ、MeOH/NH
3/DCM、0〜8%)によって精製して、(3S,5R)−tert−ブチル3−(ジメチルアミノ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(100mg、15.8%)を油状物として、および(3S,5S)−tert−ブチル3−(ジメチルアミノ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(300mg、47.6%)を白色の固体として得た。LC/MS(M+H)603.5(pk1);LC/MS(M+H)603.5(pk2)。
【0225】
ステップ3。(3S,5R)−N3,N3−ジメチル−N5−(7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペリジン−3,5−ジアミン。ジオキサン(10mL)中の(3S,5R)−tert−ブチル3−(ジメチルアミノ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(100mg、0.660mmol)の溶液に、4N HCl/ジオキサン(6mL)を0℃で滴下添加し、室温で4時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)が、反応物が消費されたことを示した後に、反応混合物を濃縮して、粗製の生成物を得、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、0〜10%)によって精製して、(3S,5R)−N3,N3−ジメチル−N5−(7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペリジン−3,5−ジアミン(100mg、100%)を白色の固体として得た。LC/MS(M+H)503.5。
【0226】
ステップ4。1−((3S,5R)−3−(ジメチルアミノ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(10mL)/NaHCO
3水溶液(10mL)中の(3S,5R)−N3,N3−ジメチル−N5−(7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペリジン−3,5−ジアミン(100mg、0.199mmol)の撹拌溶液に、塩化アクリロイル(19.8mg、0.219mmol)を0℃で滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)が、出発物質が完全に消費されたことを示した後に、反応混合物をH
2O(10mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これをさらに精製せずに次のステップにそのまま使用した。LC/MS(M+H)557.5。
【0227】
ステップ5。1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。TFA(3mL)中の1−((3S,5R)−3−(ジメチルアミノ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(50mg、0.089mmol)を30℃で終夜撹拌した。TLC(DCM/MeOH/NH
4OH、10:1:1)が、出発物質が完全に消費されたことを示した後に、反応混合物を真空下で濃縮して、粗製の生成物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/NH
3/DCM、0〜10%)によって精製し、分取HPLCによってさらに精製して、1−((3R,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(17mg、30.3%)を白色の固体として得た。LC/MS (M+H) 315.2.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 11.53 (br s, 1H), 8.16 - 8.07
(m, 1H), 7.49 - 7.31 (m, 1H), 7.12 - 7.06 (m, 1H), 6.81 (dd, J=10.5, 16.8 Hz,
1H), 6.55 (br s, 1H), 6.13 (d, J=16.8 Hz, 1H), 5.71 (d, J=10.8 Hz, 1H), 4.68 -
4.49 (m, 1H), 4.27 (d, J=12.0 Hz, 0.69H), 4.11 (br s, 1.51H), 2.98 - 2.81 (m,
1H), 2.64 (t, J=11.5 Hz, 1H), 2.44 (d, J=12.5 Hz, 1H), 2.36 - 2.16 (m, 6H),
1.72 - 1.50 (m, 1H).
【0228】
(実施例58)
(3S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−1−アクリロイルピペリジン−3−カルボニトリル。
ステップ1。(5R)−tert−ブチル3−シアノ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート
DME(30ml)中の(R)−tert−ブチル3−オキソ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例57を参照されたい)(1.0g、1.74mmol)およびTOSMIC(693.7mg、3.83mmol)の混合物に、0℃で、t−BuOK(624.4mg、5.58mmol)およびEtOH(176.3mg、3.83mmol)を少量ずつ添加した。得られた混合物を0℃で0.5時間撹拌し、次いで、混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)が、反応が完了したことを示した後に、反応溶液を濾過し、濃縮乾固して、粗製の生成物を得、これを分取TLC(石油エーテル/EtOAC、2:1)によって精製して、(5R)−tert−ブチル3−シアノ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(200mg、20%)を黄色の固体として得た。LC/MS(M+H)585.7。
【0229】
ステップ2。(5R)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリル。DCM(1.5ml)中の(5R)−tert−ブチル3−シアノ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(235mg、0.41mmol)の溶液に、0℃で、TFA(229.0mg、2.0mmol)を添加した。反応物を室温で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAC、1:1)が、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を真空中で濃縮して、(5R)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリル(235mg、100%)を黄色の固体として得た。LC/MS(M+H)485.2。
【0230】
ステップ3。(5R)−1−アクリロイル−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリル。THF(3mL)/NaHCO
3水溶液(2.5mL)中の(5R)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリル(100mg、0.206mmol)の撹拌溶液に、0℃で、塩化アクリロイル(22.4mg、0.247mmol)を滴下添加した。得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、20:1)が、反応が完了したことを示した後に、反応混合物をH
2O(20mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮して、粗製の生成物を得、これを、分取TLC(石油エーテル/EtOAC、1:1)によってさらに精製して、(5R)−1−アクリロイル−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリル(80mg、72%)を黄色の固体として得た。LC/MS(M+H)539.2。
【0231】
ステップ4。(3S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−1−アクリロイルピペリジン−3−カルボニトリル。TFA(1mL)中の(5R)−1−アクリロイル−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−3−カルボニトリル(80mg、0.272mmol)の溶液を室温で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAC、1:1)が、出発物質20%が残っていることを示した後に、反応物をさらに5時間、30℃に加熱した。LCMSが完了を示した後に、反応混合物を濃縮して、粗製の生成物を得、これを、分取TLC(石油エーテル/EtOAc、1:1)によってさらに精製して、(5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−1−アクリロイルピペリジン−3−カルボニトリル(12mg、3ステップで10%)を白色の固体として得た。キラルHPLCは、これがtrans/cisの混合物であることを示し、これを、SFCによって精製して、ピーク1(trans)1.4mgおよびピーク2(cis)3.3mgを得た:SFC分離条件:カラム:ChiralPak AD(250mm×30mm、20μm)、移動相:50%EtOH+NH
3H
2O、80mL/分。SFC分析条件:カラム:ChiralPak AD−H 250×内径4.6mm、5μm 移動相:CO
25%〜40%中のエタノール(0.05%DEA);流速:2.35mL/分;波長:220nm。ピーク2:
1H NMR (400MHz, MeOH-d
4) δ 8.20 (br s, 1H), 7.09 (d, J=3.5 Hz, 1H),
6.90 - 6.54 (m, 2H), 6.32 - 6.07 (m, 1H), 5.90 - 5.57 (m, 1H), 4.71 - 4.41 (m,
2H), 4.40 - 4.01 (m, 2H), 3.71 - 3.40 (m, 2H), 2.39 (br s, 1H), 2.17 (d, J=9.0
Hz, 1H). LC/MS (M+H) 297.1.
【0232】
(実施例59)
1−((3aS,7aS)−3a−メチル−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン(ラセミ−cis)。
ステップ1。rac−(3aS,7aS)−6−ベンジル−3a−メチルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−7(7aH)−オン。エタノール(14mL)中の(3aS,7aS)−1,6−ジベンジル−3a−メチルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−7(7aH)−オン(975mg、2.92mmol)、シクロヘキセン(7.5mL、73mmol)、および10%Pd/C(175mg、0.16mmol)の混合物を還流状態で1.5時間撹拌した。TLCが、出発物質の完全な変換を示した後に、反応物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、Celite(登録商標)を通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、(3aS,7aS)−6−ベンジル−3a−メチルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−7(7aH)−オン(683mg、95%)を濁った油状物として得た。LC/MS(M+Na)267.2。
【0233】
ステップ2。rac−(3aS,7aS)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン。THF(10mL)中の3aS,7aS)−6−ベンジル−3a−メチルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−7(7aH)−オン(677mg、2.77mmol)を含有するフラスコに、0℃で、LAH(150mg、3.95mmol)を添加した。反応物を1時間、加熱還流した。反応物を冷却し、水(0.15mL)、15%NaOH(0.15mL)、および水(0.45mL)を添加することによってクエンチした。懸濁液を酢酸エチルで希釈し、Celite(登録商標)を通して濾過した。減圧下で濃縮して、(3aS,7aS)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(607mg、95%)を黄色の油状物として得た。LC/MS(M+H)231.2。
【0234】
ステップ3。rac−4−((3aS,7aR)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。(3aS,7aS)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(607mg、2.64mmol)を含有するフラスコに、n−ブタノール(8.5mL)、4−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(815mg、2.65mmol)、およびDIPEA(3.8mL、22mmol)を添加した。反応混合物を85℃で16時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、溶媒を真空中で除去した。粗製の物質を、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/ヘプタン)によって精製して、4−((3aS,7aR)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(913mg、69%)をオフホワイト色の固体として得た。LC/MS(M+H)502.2。
【0235】
ステップ4。rac−4−((3aS,7aR)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。4−((3aS,7aR)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(908mg、1.81mmol)を含有するフラスコに、MeOH(14.4mL)、水(4.0mL)、およびLiOH(124mg、5.1mmol)を添加した。反応物を60℃で1時間撹拌した。反応物を、水(30mL)およびジクロロメタン(30mL)で希釈し、pHを、1M HClで約5に調整した。層を分離し、水溶液をジクロロメタン(20mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で濃縮して、4−((3aS,7aR)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(628mg)を淡黄色の固体として得た。LC/MS(M+H)348.2。
【0236】
ステップ5。rac−4−((3aS,7aR)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンのキラル分離。4−((3aS,7aR)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンラセミ体(622mg)を、キラルSFC(ChiralPak AD−H、60/40 CO
2/MeOH、0.2%i−PrNH
2)によって精製して、2つのピーク、(4−((3aS,7aR)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、263mg、保持時間=3.97分)として割り当てられたpk1、(4−((3aR,7aS)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、233mg、保持時間=5.31分)として割り当てられたpk2を得た。
【0237】
ステップ6。4−((3aR,7aS)−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。(4−((3aR,7aS)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを含有するフラスコに、エタノール(8.0mL)、シクロヘキセン(2.0mL、20mmol)、および炭素上のPd(OH)
2(263mg、0.38mmol)を添加した。反応物を還流状態で1.5時間撹拌した。反応物を冷却し、メタノールで希釈し、Celite(登録商標)を通して濾過した。濾液を濃縮し、生成物を酢酸エチルから沈殿させて、4−((3aR,7aS)−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(184mg、96%)を無色の固体として得た。LC/MS(M+H)258.2。
【0238】
ステップ7。1−((3aS,7aS)−3a−メチル−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン。DCM(3.0mL)中の4−((3aR,7aS)−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(50mg、0.19mmol)を含有するフラスコに、0℃で、DIPEA(0.2mL、0.96mL)および塩化アクリロイル(19mg、0.20mmol)を添加した。反応物を0℃で3時間撹拌し、次いで、水/DCM(25/25mL)で希釈した。pHをpH約5に調整し、層を分離した。有機抽出物を合わせ、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の生成物を得た。生成物を酢酸エチル/ヘプタンで沈殿させて、1−((3aS,7aS)−3a−メチル−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン(49.6mg、83%)を無色の固体として得た。LC/MS(M+H)312.2。
【0239】
(実施例60)
1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。N−((3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。n−ブタノール(25ml)中の(3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−アミン(4g、12.479mmol)の撹拌溶液に、4−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(4.608g、14.974mmol)およびDIPEA(4.443ml、24.957mmol)を添加した。得られた混合物を24時間、加熱還流した。反応混合物を周囲温度に冷却した。TLC(ヘキサン中の70%EtOAc)が出発物質が消費されたことを示した後に、溶媒を真空中で除去して、粗製の化合物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/ヘキサン0〜20%)によって精製して、N−((3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン5g(68%)を薄黄色の固体として得た。LC/MS (M+H) 592.0.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ -0.07 (s, 6 H) 0.87 (s, 9 H)
1.44 (d, J=18.10 Hz, 1 H) 1.93 - 2.31 (m, 3 H) 2.37 (s, 3 H) 2.65 (d, J=10.76
Hz, 1 H) 2.94 (br s, 1 H) 3.36 - 3.71 (m, 2 H) 3.81 - 3.98 (m, 1 H) 4.43 (br s,
1 H) 5.63 (br s, 1 H) 6.43 (d, J=3.91 Hz, 1 H) 7.13 - 7.35 (m, 7 H) 7.47 (d,
J=3.91 Hz, 1 H) 8.06 (d, J=8.31 Hz, 2 H) 8.39 (s, 1 H).
【0240】
ステップ2。N−((3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。MeOH(15ml)中のN−((3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(3g、5.069mmol)の撹拌溶液に、0℃で、H
2O(3ml)およびK
2CO
3(1.053g、7.603mmolを添加した。反応物を室温に加温し、16時間撹拌した。TLC(ヘキサン中の70%EtOAc)が、出発物質が完全に消費されたことを示した後に、溶媒を真空中で除去し、粗製物をクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/ヘキサン、0〜70%)によって精製して、N−((3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン1.5g(68%)を白色の固体として得た。LC/MS (M+H) 437.8.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ -0.01 (s, 6 H) 0.86 (s, 9 H) 1.74 (d, J=4.89 Hz, 2 H) 2.11 - 2.45
(m, 3 H) 2.80 (d, J=8.31 Hz, 1 H) 3.38 - 3.70 (m, 2 H) 4.11 (br s, 1 H).4.62
(br s, 1 H) 6.60 (br s, 1 H) 6.94 (d, J=8.31 Hz, 1 H) 7.07 (t, J=2.69 Hz, 1 H)
7.15 - 7.40 (m, 5 H) 8.06 (s, 1 H) 11.47 (br s, 1 H).
【0241】
ステップ3。N−((3R,5R)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。エタノール中のN−((3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(600mg、1.371mmol)の溶液をアルゴンで15分間脱気し、10%Pd/C(60mg)を装入した。混合物を、水素バルーンを使用して16時間水素化した。TLC(10%MeOH/DCM)が、出発物質が存在しないことを示した後に、反応混合物を、Celite(登録商標)を通して濾過し、濾液を濃縮して、粗製の物質を得た。粗製の物質を、カラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ、MeOH/DCM、0〜8%)によって精製して、N−((3R,5R)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン380mg(80%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 0.00 (br s, 6 H) 0.82 (s, 9 H) 1.65 - 1.88
(m, 2 H) 2.56 - 2.42 (m, 3 H) 2.70 (d, J=11.74 Hz, 1 H) 2.91 - 3.06 (m, 1 H)
3.96 (br s, 1 H) 4.40 (br s, 1 H) 6.57 (d, J=1.47 Hz, 1 H) 6.88 - 7.12 (m, 2 H)
8.06 (s, 1 H) 11.46 (br s, 1 H).
【0242】
ステップ4。1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。DCM(10ml)中のN−((3R,5R)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(400mg、1.151mmol)の撹拌溶液に、0℃で、TEA(0.481ml、3.453mmol)を、続いて、塩化アクリロイル(0.093ml、1.15mmol)を添加した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌した。TLC(10%MeOH/DCM)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を水(10ml)でクエンチし、DCM(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO
3水溶液(10ml)で、次いで、ブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮して、粗製の物質を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM0〜5%)によって精製して、1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン180mg(39%)を薄黄色の固体として得た。LC/MS (M+H) 401.8. 1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ -0.11 - 0.18 (m, 6 H) 0.76 - 0.92 (m, 9 H)
1.64 - 2.07 (m, 2 H) 2.55 - 2.63 (m, 1 H) 3.06 - 3.28 (m, 1 H) 3.77 - 4.26 (m,
3 H) 4.44 (br s, 1 H) 4.64 (d, J=11.25 Hz, 1 H) 5.50 - 5.74 (m, 1 H) 5.96 -
6.15 (m, 1 H) 6.57 (d, J=10.27 Hz, 1 H) 6.71 (td, J=16.51, 10.51 Hz, 1 H) 7.08
(br s, 1 H) 7.13 - 7.30 (m, 1 H) 7.99 - 8.19 (m, 1 H) 11.51 (br s, 1 H)
【0243】
ステップ5。1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(1ml)中の1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−((tert−ブチルジメチル−シリル)オキシ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(100mg、0.249mmol)の撹拌溶液に、0℃で6N HCl(1ml)を添加した。得られた混合物を周囲温度にし、4時間撹拌した。TLC(10%MeOH/DCM)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液で塩基性にし、DCM中の20%IPA(5×30ml)で抽出した。有機抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過した。溶媒を除去して、粗製の化合物を得、これを、RPHPLCによって精製して、1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン25mgを白色の固体として得た。LC/MS (M+H) = 288.0.
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4)
δ 1.78 - 2.28 (m, 3 H) 2.83 -
3.01 (m, 1 H) 3.33 - 3.63 (m, 2 H) 3.76 - 3.97 (m, 1 H) 4.00 - 4.22 (m, 2 H)
4.45 - 4.67 (m, 1 H) 5.46 - 5.79 (m, 1 H) 5.97 - 6.26 (m, 1 H) 6.46 - 6.70 (m,
2 H) 6.78 (dd, J=16.87, 10.51 Hz, 1 H) 7.06 (t, J=3.18 Hz, 1 H) 8.06 - 8.23 (m,
1 H).
【0244】
(実施例61)
1−[(5R)−2,2−ジメチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。N−(1−ベンジル−6,6−ジメチルピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。4−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(212mg、0.688mmol)、1−ベンジル−6,6−ジメチル−ピペリジン−3−アミン(200mg、0.688mmol)、DIEA(1.22mL、6.88mmol)、およびn−BuOH(2.5mL)を含有するフラスコを終夜、110℃に加熱した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(CombiFlash(登録商標)、12g goldカラム、ヘプタン中の10〜50%EA)によって精製して、N−(1−ベンジル−6,6−ジメチルピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン140mg(41.6%)を得た。LC/MS(M+H)490.1。
【0245】
ステップ2。N−(6,6−ジメチルピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。EtOH5mL中のN−(1−ベンジル−6,6−ジメチルピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(100mg、0.204mmol)の溶液に、Pd/C(5%、50%水)20mgを、続いて、HCOONH
4(64.4mg、1,02mmol)を添加した。反応物を24時間、加熱還流した。反応物を室温に冷却し、濾過した。濾液を濃縮した。残渣をDCMに溶かし、水で洗浄した。有機層を分離濃縮して、N−(6,6−ジメチルピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン70mgを得た。LC/MS(M+H)400.1。
【0246】
ステップ3。1−(2,2−ジメチル−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。クロロホルム(5mL)中のN−(6,6−ジメチルピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(70mg、0.18mmol)の溶液に、DIPEA(0.124mL、0.700mmol)を添加した。溶液を0℃に冷却し、CHCl
31mL中の塩化アクリロイル(23.7mg、0.26mmol)を添加した。30分後に、飽和NaHCO
3(5mL)を添加し、反応混合物を30分間撹拌した。有機層を分離し、濃縮して、1−(2,2−ジメチル−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン80mgを得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 8.38 (s, 1H), 8.00 (d, 2H), 7.41 (d, 1H),
7.22 (d, 2H), 6.36 (d. 1H), 6.35-6.28 (m, 1H), 6.07-6.02 ( m, 1H),
5.42-5.39 (m, 1H), 5.04-5.02 (m, 1H), 4.31-4.27 (m, 1H), 3.71-3.67
(m, 1H), 3.30-3.25(m, 1H), 2.30 (s, 3H), 2.06-2.03 (m, 1H),
1.61-1.58 (m, 2H), 1.45(d, 6H); m/z 454.1 (M+H).
【0247】
ステップ4。(R)−1−(5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2,2−ジメチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。1−(2,2−ジメチル−5−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(80mg、0.17)を含有するフラスコに、THF(2ml)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、t−BuOK(0.348mL、0.3mmol)を添加した。1時間後に、氷浴を外した。1.5時間後に、追加のt−BuOK0.5mL(0.5mmol)を添加し、反応物を室温で撹拌した。2時間後に、反応物をNH
4Cl(水溶液)でクエンチし、混合物をDCMで抽出した。DCM層を乾燥し、溶媒を除去して、粗製の生成物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM)によって精製して、rac−1−(5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2,2−ジメチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンを得た。ラセミ体を、キラルHPLCによって分離して、2つのピークを得た。実施例61a:鏡像異性体1、3.2mg、保持時間3.27、m/z299.9(M+H)。実施例61b:鏡像異性体2、4.4mg、保持時間3.92、m/z299.8(M+H)。
【0248】
(実施例62)
3−(4−{[(3R)−1−アクリロイルピペリジン−3−イル]アミノ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンニトリル。
ステップ1。(R)−tert−ブチル3−((5−(2−シアノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。(a)DCM(6.0mL)中の(R)−tert−ブチル3−((5−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(400mg、1.11mmol)を含有するフラスコに、0℃で、CH
3SO
2Cl(0.10mL、1.33mmol)およびDIPEA(0.6mL、3.32mmol)を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、水/DCMに注ぎ入れた。層を分離し、有機抽出物を収集し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、粗製の(R)−tert−ブチル3−((5−(2−((メチルスルホニル)オキシ)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(540mg)を得、これを、精製せずに次のステップにおいて使用した。(b)粗製の(R)−tert−ブチル3−((5−(2−((メチルスルホニル)オキシ)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(540mg、1.23mmol)に、DMF(5mL)およびNaCN(303mg、6.1mmol)を添加した。反応物を50℃で30分間撹拌し、次いで、水/酢酸エチルに注ぎ入れた。層を分離し、有機抽出物を収集し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、粗製物を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM0〜5%)の後に、(R)−tert−ブチル3−((5−(2−シアノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(302mg、66%)をもたらした。
LC/MS(M+H)371.4。
【0249】
ステップ2。(R)−3−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンニトリル。(c)(R)−tert−ブチル3−((5−(2−シアノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(302mg、0.82mmol)を含有するフラスコに、DCM(2mL)およびTFA(0.32mL)を添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、溶媒を除去して、粗製の(R)−3−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンニトリルを得、これを、さらに精製せずに使用した。LC/MS(M+H)271.3。
【0250】
ステップ3。3−(4−{[(3R)−1−アクリロイルピペリジン−3−イル]アミノ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンニトリル。DCM(1.5mL)中の(R)−3−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンニトリル(53mg、0.20mmol)を含有するフラスコに、0℃で、DIPEA(0.10mL、0.58mmol)を添加した。30分後に、塩化アクリロイル(14.2mg、0.157mmol)を添加し、反応物を1時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO
3/DCMで希釈し、層を分離した。有機層を収集し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去した。粗製の物質を、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、5〜8%)によって精製して、(R)−3−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンニトリル(32mg、50%)を得た。LC/MS (M+H) 325.4.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 1.29 - 1.52 (m, 1 H) 1.60 -
2.05 (m, 3 H) 2.59 - 2.76 (m, 2 H) 2.82 - 2.95 (m, 1 H) 2.99 - 3.24 (m, 3 H)
3.60 - 3.86 (m, 1 H) 3.95 - 4.22 (m, 2 H) 5.38 - 5.73 (m, 1 H) 5.86 - 6.21 (m,
2 H) 6.55 - 6.87 (m, 1 H) 6.97 (s, 1 H) 7.94 - 8.18 (m, 1 H) 11.42 (br s, 1 H).
【0251】
(実施例63)
1−[(3R)−3−{[2−(ピリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]アミノ}ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。2,4−ジクロロ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。DMF(15mL)中の水素化ナトリウム(60重量%、510mg、12.76mmol)の懸濁液に、0℃で、無水DMF(5mL)中の2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2g、10.63mmol)の溶液を滴下添加した。添加が完了したときに、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(2.45mL、13.83mmol)を滴下添加し、反応混合物を0℃で撹拌した。1.5時間後に、反応混合物を水および酢酸エチルで希釈した。層を分離し、有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を真空中で除去して、粗製の物質を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/Hex、0〜5%)の後に、2,4−ジクロロ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン3.1g(92%)を薄黄色の液体としてもたらした。LC/MS 318.0。
【0252】
ステップ2。(R)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。n−ブタノール(100mL)中の2,4−ジクロロ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2.85g、8.95mmol)の撹拌溶液に、(R)−tert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシラート(1.79g、8.95mmol)およびDIPEA(7.80mL、44.77mL)を添加した。反応混合物を16時間、80℃で加熱した。TLCが、痕跡量の未反応出発物質と共に反応の完了を示した後に、粗製の混合物を真空中で濃縮し、CombiFlash(登録商標)クロマトグラフィー(0〜30%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、(R)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート2.5g(58%)を無色の粘着性の固体として得た。LC/MS(M+H)482.4。
【0253】
ステップ3。(R)−tert−ブチル3−((2−(ピリジン−3−イルアミノ)−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。ジオキサン(30mL)中の(R)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(1.4g、2.90mmol)の撹拌溶液に、ピリジン−3−アミン(314mg、3.34mmol)、Cs
2CO
3(2.36g、7.26mmol)、およびキサントホス(67mg、0.116mmol)を添加した。反応混合物を、アルゴンの表面下流によって30分間、脱気した。Pd
2(dba)
3(53mg、0.058mmol)を反応混合物に添加し、次いでこれを、密閉管内で16時間、150℃に加熱した。TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)が、反応の完了を示した後に、反応混合物を、Celite(登録商標)を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、CombiFlash(登録商標)クロマトグラフィー(0〜80%酢酸エチル/ヘキサンを使用)によって精製して、(R)−tert−ブチル3−((2−(ピリジン−3−イルアミノ)−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート1.3g(83%)をオフホワイト色の固体として得た。LC/MS(M+H)540.2。
【0254】
ステップ4。(R)−N4−(ピペリジン−3−イル)−N2−(ピリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジアミン。DCM(5mL)中の(R)−tert−ブチル3−((2−(ピリジン−3−イルアミノ)−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(300mg、0.556mmol)の撹拌溶液に、TFA(5mL)を0℃で滴下添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。TLC(ヘキサン中の50%EtOAc)が反応の完了を示した後に、反応物を減圧下で濃縮した。粗製の物質を、メタノール(6mL)に溶かし、エチレンジアミン(0.5mL)を0℃で滴下添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、DCMと水との間で分配した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、(R)−N4−(ピペリジン−3−イル)−N2−(ピリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジアミン210mg(約100%)を茶色の粘着性の固体として得た。LC/MS(M+H)310.4。
【0255】
ステップ5。(R)−1−(3−((2−(ピリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。DCM(5mL)中の(R)−N4−(ピペリジン−3−イル)−N2−(ピリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジアミン(210mg、0.679mmol)の撹拌溶液に、DIPEA(0.356mL、2.04mmol)および塩化アクリロイル(0.06mL、0.747mmol)を0℃で添加した。反応混合物を30分間、0℃で撹拌した。TLC(DCM中の5%MeOH)が、反応の完了を示した後に、反応混合物をDCM/水で希釈した。有機抽出物を分離し、水、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮した。粗製の物質を、CombiFlash(登録商標)クロマトグラフィー(0〜3%MeOH/DCMを使用)によって精製し、続いて、エーテル−ペンタンで摩砕して、(R)−1−(3−((2−(ピリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン38mg(16%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.07 (br, 1H), 8.89-8.86 (m, 2H),
8.32-8.23 (m, 1H), 8.00-8.01 (m, 1H), 7.19-7.17 (m, 1H), 6.83-6.81 (m, 1H),
6.90-6.60 (m, 1H), 6.47 (br, 1H), 6.15-5.99 (m, 1H), 5.72-5.47 (m, 1H),
4.55-4.15 (m, 2H), 4.10-3.90 (1H), 3.21-2.60(m, 2H), 2.20-1.92 (m 1H),
1.90-1.82 (m, 1H), 1.75-1.32 (m, 2H); m/z 364.2 (M+H).
【0256】
(実施例64)
1−[(3S,4R)−4−ヒドロキシ−3−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン)(rac−cis)。
ステップ1。tert−ブチル5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート。Boc−無水物(61.4mL、267.7mmol)を、10%Na
2CO
3(74.8mL)中の1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(22g、265mmol)の撹拌溶液に0℃で添加した。反応混合物を0℃で1時間、次いで、室温で3時間撹拌した。飽和NaCl溶液を反応混合物に添加し、水性混合物をジエチルエーテルで抽出した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮して、tert−ブチル5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(39.6g、81.8%)を淡黄色の液体として得た。TLCシステム:Rf=0.5(石油エーテル中の20%酢酸エチル)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 5.75-5.85 (m, 1H), 5.6-5.72 (m, 1H), 3.8
(d, 2H), 3.6 (dt, 2H), 2.15 (d, 2H), 1.4 (s, 9H). GCMS: (m/z) = 82.2 (M+
-Boc)+; (純度: 87.95%).
【0257】
ステップ2。tert−ブチル7−オキサ−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシラート。炭酸水素ナトリウム(29g、346.2mmol)を、DCM(871mL)中のtert−ブチル5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(39.6g、216.3mmol)の溶液に0℃で少しずつ添加した。次いで、m−クロロ過安息香酸(78g、454.4mmol)を、0℃で少量ずつ添加し、2時間、同じ温度で、次いで、室温でさらに2時間撹拌した。不溶性の物質を濾別し、濾液を水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮した。残渣を、シリカカラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)によって石油エーテル中の10%酢酸エチルで溶離して精製して、tert−ブチル7−オキサ−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシラート(29.25g、69%)を淡黄色の液体として得た。TLCシステム:Rf=0.3(石油エーテル中の30%酢酸エチル)。
1H NMR (300MHz, DMSO-d
6) δ 3.7 (t, 2H), 3.05-3.45 (重なり合ったシグナル, 4H), 1.7-2.0 (m, 2H), 1.4 (s,
9H). GCMS: (m/z) 199.2 (M+); (純度: 98%).
【0258】
ステップ3。tert−ブチル4−アジド−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラートおよびtert−ブチル3−アジド−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート。1,4−ジオキサン(406mL)中のtert−ブチル7−オキサ−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシラート(29g、145.7mmol)の溶液に、水(81mL)およびアジ化ナトリウム(13.8g、212.7mmol)を室温で添加し、得られた混合物を12時間、110℃で加熱した。室温に冷却した後に、水を反応混合物に添加し、得られた水性混合物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。粗製の生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュ)によって、石油エーテル中の10%〜20%酢酸エチルでの勾配溶離によって精製して、tert−ブチル4−アジド−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート(16.9g)を淡黄色の液体として、およびtert−ブチル3−アジド−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート(4g)を黄色の液体として得た。(合計収率:59%)。TLCシステム:Rf=0.3(石油エーテル中の40%酢酸エチル)。tert−ブチル4−アジド−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート:
1H NMR (300MHz, DMSO-d
6) δ 5.55 (d, 1H), 3.9 (dd, 1H), 3.8 (dd, 1H),
3.35-3.45 (m, 1H), 3.2-3.35 (m, 1H), 2.65-2.85 (br, 1H), 2.5-2.65 (br, 1H), 1.8
(dd, 1H), 1.4 (s, 9H). LCMS: (m/z) 143.1 (M+H-Boc)+; (純度: 98.5%).
tert−ブチル3−アジド−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート:
1H NMR (300MHz, DMSO-d
6) δ 5.35 (d, 1H), 3.7-3.85 (広幅, 1H), 3.6-3.7 (広幅, 1H), 3.4-3.55 (m, 1H), 3.2-3.35 (広幅, 1H), 2.6-3.0 (重なり合い, 2H), 1.70-1.85 (m, 1H), 1.40 (s, 9H). LCMS: (m/z) = 143.1
(M+H-Boc)+; (純度: 98.7%).
【0259】
ステップ4。rac−(3S,4S)−tert−ブチル4−アミノ−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート。10%Pd−C(5g)を、メタノール(200mL)中のtert−ブチル4−アジド−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート(23g、181mmol)の溶液に45分かけて窒素下で少量ずつ添加した。得られた混合物を12時間、水素バルーン圧力下で撹拌した。混合物を、Celite(登録商標)を通して濾過し、パッドをメタノールで洗浄した。濾液を濃縮し、粗製物をDCMに溶かし、再び、Celite(登録商標)を通して濾過して、残りのPdを除去した。濾液を濃縮して、rac−(3S,4S)−tert−ブチル4−アミノ−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート(11.5g、76%)を黄色のシロップ状物として得た。TLCシステム:Rf=0.3(DCM中の10%MeOH)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 4.9-5.1 (br s, 1H), 3.60-4.0 (2H),
2.85-2.95 (m, 2H), 2.60-2.80 (br, 1H), 2.35-2.45 (m, 1H), 1.50-1.80 (重なり合い, 3H), 1.40 (s, 9H). LCMS: (m/z)
= 217.15 (M+H)+; (純度: 96.5%).
【0260】
ステップ5。rac−(3S,4S)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート。rac−(3S,4S)−tert−ブチル4−アミノ−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート(460mg、2.13mmol)を含有するフラスコに、n−ブタノール(4mL)、2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(400mg、2.13mmol)、およびDIPEA(2mL、10mmol)を添加した。混合物を終夜、95℃に加熱した。反応物をEtOAc/ブラインに注ぎ入れ、層を分離した。有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製物を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/ヘプタン)の後に、rac−(3S,4S)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート(549mg、70%)をもたらした。LC/MS (M+H) 368.1.
1H NMR (400 MHz, CHCl
3)
δ 1.10 - 1.72 (m, 10 H) 1.96 - 2.11 (m, 1 H) 2.74 - 3.19 (m, 2 H)
3.59 - 4.37 (m, 4 H) 5.69 (br s, 1 H) 6.29 (br s, 1 H) 6.82 - 7.07 (m, 1 H)
10.82 (br. s, 1 H).
【0261】
ステップ6。rac−(3S,4R)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−((4−ニトロベンゾイル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート。トルエン(6mL)中のrac−(3S,4S)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート(0.4g、1.09mmol)の混合物に、4−ニトロ安息香酸(0.254g、1.52mmol)およびトリフェニルホスフィン(0.461g、1.74mmol)を添加した。混合物を窒素で脱気し、上部隔膜を備えたバイアル内に密閉した。DEAD(0.316mL、1.74mmol)をスラリーに滴下添加した。すべての固体が溶け、混合物を室温で4時間撹拌した。混合物をブラインと酢酸エチルとの間で分配した。層を分離し、有機相を1N HCl、飽和炭酸水素ナトリウム、次いで、ブラインで洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/ヘプタン)によって精製して、rac−(3S,4R)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−((4−ニトロベンゾイル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(499.5mg、88%)を得た。LC/MS(M+H)517.2。
【0262】
ステップ7。rac−(3S,4R)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート。(3S,4R)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−((4−ニトロベンゾイル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(499mg、0.96mmol)を含有するフラスコに、ジオキサン(8mL)およびNaOH(5mL、1M溶液)を添加した。混合物を1時間、50℃に加熱し、ブライン/EtOacに注ぎ入れた。層を分離し、水相を酢酸エチル25mLで2回抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮して、粗製物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/Hep、0〜100%)によって精製して、rac−(3S,4R)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート(183mg、51%)を得た。LC/MS (M+H) 368.2.
1H NMR (400 MHz, CHCl
3)
δ 1.37 - 1.49 (m, 10 H) 1.60 -
1.88 (m, 3 H) 3.08 - 3.90 (m, 4 H) 4.34 - 4.48 (m, 1 H) 6.35 (br s, 1 H) 6.47
(br s, 1 H) 7.03 (s, 1 H) 10.42 (br s, 1 H).
【0263】
ステップ8。rac−(3S,4R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−4−オール。エタノール(2mL)中のrac−(3S,4R)−tert−ブチル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート(0.1826g)の混合物に、シクロヘキセン(2mL)およびメタノール中の1.25M HCl(1mL)を添加した。混合物を窒素下に置き、10%Pd/Cを添加し、終夜還流した。室温に冷却した後に、混合物を、Celite(登録商標)を通して濾過し、濾液を濃縮して、rac−(3S,4R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−4−オール(150mg、98%)を得た。LC/MS (M+H) 234.2.
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4)
δ 1.89 - 2.20 (m, 3 H) 3.03 -
3.22 (m, 1 H) 3.36 - 3.53 (m, 2 H) 4.12 - 4.28 (m, 1 H) 4.51 - 4.73 (m, 1 H) 7.02
(br s, 1 H) 7.36 (br s, 1 H) 8.38 (br s, 1 H).
【0264】
ステップ9。rac−1−((3S,4R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。DCM(2mL)およびアセトニトリル(2mL)中のrac−(3S,4R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−4−オール(75mg、0.24mmol)の混合物に、NMM(0.083mL、0.73mmol)を添加した。混合物を氷浴中で10分間撹拌し、この時点で、DCM(0.5mL)中の塩化アクリロイルの溶液(0.02mL、0.24mmol))を10分かけて滴下添加した。混合物を0℃で1.5時間撹拌した。DMF(3mL)を添加し、反応物を室温で1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣をRP−HPLCによって精製して、rac−1−((3S,4R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(7.1mg)を得た。LC/MS(M+H)288.18。
【0265】
(実施例65)
rac−1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。rac−N−((3R,5R)−5−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。乾燥Parrボトルに、N
2雰囲気下でPd/C(200mg)を添加した。次いで、MeOH/THF(30mL/10mL)中のrac−(3R,5R)−ベンジル3−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(実施例14、ステップ5を参照されたい、rac−trans、559mg、1.398mmol)の溶液を添加し、得られた混合物をH
2 50psi下で3日間、40℃に加熱した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、濾過ケークを、MeOHで洗浄した。合わせた濾液を蒸発させて、rac−N−((3R,5R)−5−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(rac−trans、413mg、100%)をピンク色の固体として得た。
【0266】
ステップ2。rac−1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(20mL)中のrac−N−((3R,5R)−5−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(413mg、1.542mmol)の溶液に、飽和NaHCO
3水溶液(15mL)および塩化アクリロイル(154mg、1.70mmol、1.1当量)を0℃で添加した。0℃での2時間の後に、TLC(EtOAc:MeOH=10:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc:MeOH=10:1)によって精製して、rac−1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(221mg、50%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.48 (br s, 1H), 8.30 - 8.04 (m, 1H),
7.13 - 6.96 (m, 2H), 6.83 (dd, J=10.3, 16.8 Hz, 1H), 6.69 - 6.54 (m, 1H), 6.36
(dd, J=10.5, 16.6 Hz, 1H), 6.08 (d, J=17.8 Hz, 1H), 5.89 (d, J=17.1 Hz, 1H),
5.66 (d, J=8.8 Hz, 1H), 5.35 (d, J=10.5 Hz, 1H), 4.47 - 4.20 (m, 1H), 4.04 -
3.84 (m, 2H), 3.61 - 3.37 (m, 2H), 2.88 - 2.75 (m, 1H), 2.15 (br s, 1H), 1.93 -
1.76 (m, 1H), 1.71 - 1.53 (m, 1H), 0.98 - 0.88 (m, 3H). LC/MS (M+H) 285.9.
【0267】
(実施例66)
(R)−1−(3−((5−(6−メチルピリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。実施例23〜40における誘導体と同様に調製。LC/MS(M+H)363.2。
【0268】
(実施例67)
1−(5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2,2−ジメチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。キラル分離を行わないことを除いて、実施例61において記載したとおりに調製。
【0269】
(実施例68)
1−((2R,5S)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。実施例5、ステップ9において記載したとおりに調製;pk1:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.12 (d, J=12.8 Hz, 1H),
7.30 (dd, J=6.8, 18.8Hz, 1H), 7.10 (br s, 1H ), 6.89 - 6.71 (m, 1H), 6.56 (d,
J=1.8 Hz, 1H), 6.10 (dd, J=2.1, 16.7 Hz, 1H), 5.72-5.61 (m, 1H), 4.81 (br s,
0.5H), 4.56 (d, J=10.3 Hz, 0.5H), 4.37 (br s, 0.5H), 4.20 - 3.95 (m, 1.5H),
2.96 (t, J=11.9, 10 Hz, 0.5H), 2.60 (t, J=12.0 Hz, 0.5H), 1.92 - 1.59 (m, 4H),
1.30 - 1.07 (m, 3H). 観測数19H; 予想数19. LC/MS (M+H) 286.2.
OR = [a]
D20 = +0.34 (c = 0.6, MeOH).
【0270】
(実施例69)
1−(5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。ジアステレオ異性体または鏡像異性体の分離を行わないことを除いて、実施例7と同様に調製。
LC/MS(M+H)302.2。実施例52を参照されたい。
【0271】
(実施例70、71、および72)
実施例70:(S)−1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
実施例71:1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
実施例72:(R)−1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。1−tert−ブチル3−メチル3−メチルピペリジン−1,3−ジカルボキシラート。THF(250ml)中の1−tert−ブチル3−メチルピペリジン−1,3−ジカルボキシラート(15g、0.062mol)の溶液に、LHMDS(74.4ml、0.074mol)を−65℃で、N
2保護下で滴下添加した。反応混合物を−65℃で1時間撹拌した。MeI(10.5g、0.074mol)を滴下添加した。得られた溶液を−65℃で2時間、室温で1時間撹拌した。得られた溶液を飽和NH
4Cl(水溶液)(200ml)でクエンチした。有機層を分離し、水層をMTBE(200ml×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固して、1−tert−ブチル3−メチル3−メチルピペリジン−1,3−ジカルボキシラート(15.86g、100%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 1.08 (s, 3 H) 1.32 - 1.47 (m, 12 H) 1.94
(br s, 1 H) 3.05 (d, J=12.30 Hz, 2 H) 3.42 (br s, 1 H) 3.61 (br s, 3 H) 3.82
(br s, 1 H).
【0272】
ステップ2。1−tert−ブチル3−メチル3−メチルピペリジン−1,3−ジカルボキシラート。THF(100ml)およびH
2O(10ml)中の1−tert−ブチル3−メチル3−メチルピペリジン−1,3−ジカルボキシラート(15.86g、0.062mol)の溶液に、LiOH・H
2O(7.76g、0.186mol)を室温で添加した。混合物を70℃で6時間還流した。TLC(石油エーテル/EtOAc、4:1、ヨウ素によって染色)が、出発物質が消費されたことを示した後に、混合物を濃縮乾固した。残渣をH
2O(300mL)で希釈し、次いで、MTBE(100mL×2)で抽出した。有機層を廃棄した。得られた水層を、1M HCl(水溶液)でpH1に酸性化し、次いで、MTBEで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固して、1−tert−ブチル3−メチル3−メチルピペリジン−1,3−ジカルボキシラート(13.97g、93%)を白色の固体として得た。
【0273】
ステップ3。tert−ブチル3−イソシアナート−3−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。無水トルエン(65mL)中の1−tert−ブチル3−メチル3−メチルピペリジン−1,3−ジカルボキシラート(5.97g、24.5mmol)の溶液に、TEA(3.5mL、24.5mmol)およびDPPA(6mL、27mmol)を室温で滴下添加した。反応混合物を、室温で30分間撹拌し、次いで、90℃で2時間還流した。反応物を氷水(100mL)に注ぎ入れ、MTBE(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮乾固して、tert−ブチル3−イソシアナート−3−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(5.9g、100%)を黄色の油状物として得、これを精製せずに、次のステップにおいて使用した。
【0274】
ステップ4。tert−ブチル3−アミノ−3−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。THF(140ml)中のtert−ブチル3−イソシアナート−3−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(5.89g、24.54mmol)の溶液に、2M NaOH(水溶液)(140ml)を添加した。得られた溶液を室温で終夜激しく撹拌した。TLCは、所望の生成物が形成したことを示した。反応混合物を1M HCl(水溶液)でpH1に酸性化し、次いで、MTBE(200ml×3)で抽出した。有機層を廃棄した。得られた水層を、1M NaOH(水溶液)でpH10に塩基性にし、次いで、MTBE(250ml×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで、中性pHに洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固して、tert−ブチル3−アミノ−3−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(3.7g、36%)を無色の油状物として得、これをさらに精製せずに、次のステップにそのまま使用した。
1H NMR (400 MHz, CHCl
3) δ d 1.09 (s, 3 H) 1.27 - 1.40 (m, 2 H) 1.46
(s, 10 H) 1.53 - 1.65 (m, 2 H) 3.04 - 3.56 (m, 4 H).
【0275】
ステップ5。tert−ブチル3−メチル−3−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。tert−ブチル3−アミノ−3−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(3.3g、15.398mmol)およびtert−ブチル3−アミノ−3−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(3.9g、12.7mmol)を140℃で終夜撹拌した。TLCが、tert−ブチル3−アミノ−3−メチルピペリジン−1−カルボキシラートが消費されたことを示した後に、混合物をDCM(80ml)で希釈した。DCM層を飽和NaHCO
3(aq)およびブラインで洗浄し、濃縮乾固して、粗製の生成物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/石油エーテル、0〜40%)によって精製して、tert−ブチル3−メチル−3−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(2.4g、40%)を白色の固体として得た。
【0276】
ステップ6。N−(3−メチルピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。ジオキサン(30ml)中のtert−ブチル3−メチル−3−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(3g、6.2mmol)の溶液に、4M HCl/ジオキサン(30ml)を0℃で滴下添加した。次いで、反応混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。LC−MSが、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を濃縮乾固して、粗製の生成物(2.6g、100%)を白色の固体として得、これを、さらに精製せずに次のステップにそのまま使用した。
【0277】
ステップ7。1−(3−メチル−3−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(100ml)/飽和NaHCO
3(水溶液)(100ml)中のN−(3−メチルピペリジン−3−イル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(2.5g、5.93mmol)の溶液に、塩化アクリロイル(0.64g、7.115mmol)を0℃で滴下添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。TLCが、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を水(50ml)で希釈し、EtOAc(100ml×3)で抽出した。合わせた有機層を濃縮乾固して、粗製の生成物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/石油エーテル=0〜66%)によって精製して、1−(3−メチル−3−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(1.618g、62%)を白色の固体として得た。LC/MS(M+H)440.2。
【0278】
ステップ8。1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(10ml)およびH
2O(2ml)中の1−(3−メチル−3−((7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(1g、2.277mmol)の溶液に、LiOH・H
2O(0.2g、4.554mmol)およびt−BuOK(0.5g、4.554mmol)を添加した。反応混合物を65℃で7時間還流した。TLCが、出発物質がほぼ消費されたことを示した後に、混合物をAcOHで中和し、濃縮乾固して、粗製の生成物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/EtOAc、0〜6%、6〜8%)によって精製して、1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(180mg)(LC−MSによると純度97%)を得た。粗製の生成物をSP1(MeOH/EtOAc、0〜2%)によってさらに精製して、白色の固体70mg(12%)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 1.51 (s, 3 H) 1.58 (br s, 1 H) 1.75 (d,
J=8.53 Hz, 2 H) 3.12 - 3.26 (m, 3 H) 3.59 (d, J=11.80 Hz, 1 H) 3.81 (br s, 1 H)
5.44 (br s, 1 H) 5.93 (br s, 1 H) 6.23 (br s, 1 H) 6.60 (br s, 2 H) 7.03 (d,
J=3.26 Hz, 1 H) 8.13 (s, 1 H) 11.00 - 11.57 (m, 1 H).
【0279】
ステップ9。(R)−1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンおよび(S)−1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン70ミリグラムを、キラルSFCによって分離して、2つのピークを得、任意に割り当てた:pk1、(R)−1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(17mg)およびpk2、(S)−1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(21.3mg)。Pk1:(R)−1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 1.51 (d, J=1.25 Hz, 3 H) 1.58 (br s, 1 H)
1.68 - 1.83 (m, 2 H) 1.76 (d, J=8.78 Hz, 2 H) 3.07 (br s, 2 H) 3.30 (br s, 1 H)
3.60 (d, J=13.55 Hz, 1 H) 3.78 (br s, 1 H) 5.50 (br s, 1 H) 5.96 (br s, 1 H)
6.20 (br s, 1 H) 6.57 (br s, 2 H) 7.03 (br s, 1 H) 8.13 (s, 1 H) 11.24 (br s, 1
H).
Pk2:(S)−1−(3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 1.51 (s, 3 H) 1.59 (br s, 2 H) 1.75 (d,
J=8.28 Hz, 2 H) 3.06 (br s, 2 H) 3.31 (br s, 1 H) 3.60 (d, J=13.30 Hz, 1 H)
3.78 (br s, 1 H) 5.48 (br s, 1 H) 5.96 (br s, 1 H) 6.19 (br s, 1 H) 6.57 (br s,
2 H) 7.03 (d, J=2.51 Hz, 1 H) 8.13 (s, 1 H) 11.25 (br s, 1 H).
【0280】
(実施例73)
1−[(3aS,7aS)−1−(2−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オクタヒドロ−6H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。(3aS,7aS)−ベンジル1−(2−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート。n−BuOH(6mL)中の(3aS,7aS)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(実施例8、ステップ7、pk2)(464mg、1.786mmol)、DIPEA(1.15g、8.928mmol)、および4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(300mg、1.786mol)の混合物を8時間、130℃に加熱した。TLC(DCM/MeOH、10:1)が、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を室温に冷却し、蒸発乾固し、残渣をクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、1%〜12%)によって精製して、(3aS,7aS)−ベンジル1−(2−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(350mg、50%)を茶色の固体として得た。LC/MS (M+H) 393.4.
1H NMR (400 MHz, CHCl
3)
δ 1.73-1.76 (m, 1H), 2.17-2.04
(m, 3 H), 2.51 (br. s, 1H), 3.05-2.41 (m, 2 H), 4.11-3.81 (m, 3 H), 4.81-4.47
(m, 3 H), 5.29-5.07 (m, 3 H), 6.79-6.35.
【0281】
ステップ2。4−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン。乾燥Parrボトルに、Pd/C(50mg)をAr雰囲気下で添加した。次いで、EtOH(15mL)中の(3aS,7aS)−ベンジル1−(2−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラート(200mg、0.510mol)の溶液を添加し、得られた混合物をH
245psi下、25℃で18時間水素化した。TLC(DCM/MeOH、10:1)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を濾過し、濾過ケークを、EtOHで洗浄した。合わせた濾液を蒸発させて、4−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(120mg、91.6%)を白色の固体として得た。LC/MS(M+H)259.2。
【0282】
ステップ3。1−[(3aS,7aS)−1−(2−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オクタヒドロ−6H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6−イル]プロパ−2−エン−1−オン。H
2O(8mL)中の4−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(150mg、0.58mol)およびNaHCO
3(150mg、1.74mmol)の撹拌溶液に、塩化アクリロイル(63mg、0.70mmol)を0℃で慎重に滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で6時間撹拌した。LC−MSが、4−((3aR,7aS)−オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンが消費されたことを示した後に、反応混合物をH
2O(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×4)で抽出し、合わせた有機層を濃縮して、粗製の生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製して、1−[(3aS,7aS)−1−(2−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オクタヒドロ−6H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6−イル]プロパ−2−エン−1−オン(56mg、30.9%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 10.655 (s, 1H) 6.72-6.71 (d, 2H) 6.41 (s,
1H), 6.09-6.05 (d, 1H), 5.64-5.61 (m, 1H), 5.33 (s, 2H), 4.28-3.69 (m, 5H),
3.34-3.29 (d, 1H), 3.20 (s, 1H), 2.09-1.72 (m, 5H).
【0283】
(実施例74および75)
実施例74:1−[(3R,5R)−3−メチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
実施例75:1−((3S,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。実施例14(ステップ5)および実施例65(ステップ2)を参照されたい。
ステップ1。1−[(3R,5R)−3−メチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オンおよび1−((3S,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。rac−trans:1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(実施例14、ステップ5;実施例65、ステップ2を参照されたい)(150mg)を、キラルSFCによって分離して、2つのピークを得、これらを任意に割り当てた:白色の固体としての1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(pk1、60mg、80%)および白色の固体としての1−((3S,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(pk2、60mg、80%)。SFC条件:ChiralPak AD(250mm×30mm、5μm);20%EtOH、NH
3H
2O;60mL/分。Pk1:1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.51 (br s, 1H), 8.19 - 8.07 (m, 1H),
7.06 (d, J=6.0 Hz, 2H), 6.84 (dd, J=10.2, 16.4 Hz, 1H), 6.70 - 6.55 (m, 1H),
6.35 (dd, J=10.4, 16.7 Hz, 1H), 6.08 (d, J=18.6 Hz, 1H), 5.88 (dd, J=2.3, 16.8
Hz, 1H), 5.66 (d, J=10.3 Hz, 1H), 5.35 (dd, J=2.3, 10.5 Hz, 1H), 4.41 - 4.21
(m, 1H), 4.06 - 3.84 (m, 2H), 3.61 - 3.42 (m, 1H), 2.85 - 2.75 (m, 1H), 2.15
(br s, 1H), 1.99 - 1.78 (m, 1H), 1.73 - 1.50 (m, 1H), 1.23 (s, 1H), 1.00 - 0.86
(m, 3H). LCMS (M+H) 286.1.
Pk2:1−((3S,5S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.51 (br s, 1H), 8.19 - 8.05 (m, 1H),
7.06 (br s, 1H), 6.84 (dd, J=10.3, 16.8 Hz, 1H), 6.69 - 6.55 (m, 1H), 6.35 (dd,
J=10.5, 16.6 Hz, 1H), 6.08 (d, J=16.6 Hz, 1H), 5.88 (d, J=15.1 Hz, 1H), 5.66
(d, J=9.3 Hz, 1H), 5.35 (d, J=10.0 Hz, 1H), 4.42 - 4.19 (m, 1H), 4.06 - 3.82
(m, 1H), 3.62 - 3.44 (m, 1H), 2.86 - 2.73 (m, 1H), 2.15 (br s, 1H), 1.96 - 1.77
(m, 1H), 1.72 - 1.53 (m, 1H), 1.23 (br s, 1H), 1.01 - 0.64 (m, 3H). LCMS
(M+H) 286.1.
【0284】
(実施例76)
1−[(3aR,7aR)−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オクタヒドロ−6H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6−イル]プロパ−2−エン−1−オン。ステップ7においてrac−(3aS,7aS)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラートを使用することを除いて、実施例8と同様に調製。LC/MS (M+H) 298.0.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 11.58 (s, 1H) 8.09-8.07 (d,
J=9.2Hz, 1H) 7.11 (s, 1H), 6.82-6.78 (m, 1H), 6.51 (m, 1H), 6.05-6.01 (m, 1H),
5.69-5.85 (m, 1H), 4.69-4.68 (m, 0.5H), 4.27 (s, 1H), 3.90-3.74 (m, 3H),
3.13-3.24 (m, 2H), 2.74-2.71 (m, 0.5H), 2.19-1.74 (m, 4.5H).
【0285】
(実施例77および78)
実施例77:1−[(3R,5R)−3−メトキシ−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
実施例78:1−{(3R,5R)−3−メトキシ−5−[メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。N−((3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。n−BuOH(250mL)中の4−クロロ−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(16.3g、41.18mmol)および(3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−アミン(12g、37.44mmol)の混合物に、DIPEA(14.5g、112.32mmol)を添加した。混合物を3日間、110℃に加熱した。TLC(DCM/MeOH、10:1)が、反応が完了したことを示した後に、反応混合物を室温に冷却し、蒸発乾固した。残渣をEtOAc(800mL)および水(500mL)で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/PE、0%〜30%)によって精製して、N−((3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(15g、65%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CHCl
3) δ -0.02 (s, 6 H), 0.82 (s, 9 H), 1.50-1.45
(m, 1H), 2.31-2.29 (m, 2 H), 2.75-2.73 (m, 1 H), 2.97 (br. S, 1 H), 3.69-3.49
(m, 2 H), 4.00-3.98 (m, 1 H), 4.49 (br. s, 1 H), 5.57 (br s, 1 H), 6.32 (s, 1
H), 6.90 (s, 1 H), 7.17-7.15 (m, 5 H), 7.33-7.26 (m, 15 H), 7.99 (s, 1 H).
【0286】
ステップ2。(3R,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。Parrボトルに、10%乾燥Pd/C(1.5g)をAr雰囲気下で添加した。次いで、MeOH(300mL)中のN−((3R,5R)−1−ベンジル−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(14.8g、21.76mmol)および(Boc)
2O(5.22g、23.94mmol)の溶液を添加した。得られた混合物をH
250psi下、40℃で12時間水素化した。TLC(PE/EtOAc、4:1)が、反応が完了したことを示した後に、反応溶液をCelite(登録商標)のパッドを通して濾過し、濾過ケークをMeOHで3回洗浄した。合わせた濾液を濃縮して、(3R,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(14.8g、約100%)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに、次のステップにそのまま使用した。
1H NMR (400 MHz, CHCl
3) δ 0.06 (s, 6 H), 0.86 (s, 9 H), 1.53 (s, 9
H), 1.83 (br. s, 1 H), 2.28 - 2.04 (m, 1 H), 3.09 (br s 1 H), 3.49 (br s, 2 H),
3.93-3.71 (m, 4 H), 4.44 (br. s, 1 H), 6.30 (s, 1 H), 6.80 (s, 1 H) 7.26-7.14
(m, 15 H), 8.00 (s, 1 H).
【0287】
ステップ3。(3R,5R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。無水THF(300mL)中の(3R,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(15g、21.74mmol)の溶液に、n−Bu
4NF(11.38g、43.47mmol)を添加し、次いで、終夜40℃に加熱した。TLC(PE/EtOAc、4:1)が、反応が完了したことを示した後に、反応溶液を水(300mL)で希釈し、次いで、EtOAc(200mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで順に洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、(3R,5R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(14.6g、約100%)を得、これをさらに精製せずに.次のステップにおいてそのまま使用した。
1H NMR (400 MHz, CHCl
3) δ 8.01 (s, 1H), 7.37 - 7.08 (m, 17H), 6.91
(d, J=3.5 Hz, 1H), 6.30 (br s, 1H), 4.48 (d, J=3.5 Hz, 1H), 4.05 (br s, 1H),
3.83 - 3.51 (m, 4H), 3.23 (br s, 1H), 1.58 - 1.29 (m, 10H).
【0288】
ステップ4。(3R,5R)−tert−ブチル3−メトキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラートおよび(3R,5R)−tert−ブチル3−メトキシ−5−(メチル(7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。DMF(1mL)中の(3R,5R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(0.6g、1.043mmoL)の溶液に、Ag
2O(0.48g、2.086mmol)を、続いて、MeI(0.6g、4.22mmol)を添加した。反応混合物を密閉し、48時間、30℃に加熱した。LC−MSが、出発物質が消費されたことを示した後に、約20%のジメチル化生成物が形成され、混合物を、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、ケークをEtOAcで洗浄した。合わせた濾液を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の生成物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/PE、0%〜50%)によって精製して、(3R,5R)−tert−ブチル3−メトキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラートおよび(3R,5R)−tert−ブチル3−メトキシ−5−(メチル(7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(250mg、50%)を白色の固体として得た。LC−MSは、モノメチル化とジメチル化との比が約1:1であることを示した。LC/MS(M+H)590および604。
【0289】
ステップ5。N−((3R,5R)−5−メトキシピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンおよびN−((3R,5R)−5−メトキシピペリジン−3−イル)−N−メチル−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。DCM(2mL)中のモノおよびジメチル化化合物(250mg、0.36mmol)の溶液に、4M HCl(g)/ジオキサン(2mL)を10〜15℃で添加した。2時間の撹拌の後に、LC−MSは、反応が完了したことを示した。反応溶液を濃縮して、N−((3R,5R)−5−メトキシピペリジン−3−イル)−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンおよびN−((3R,5R)−5−メトキシピペリジン−3−イル)−N−メチル−7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(208mg、100%)を得、これをさらに精製せずに、次のステップにそのまま使用した。LC/MS(M+H)490.1および504.1。
【0290】
ステップ6。1−((3R,5R)−3−メトキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンおよび1−((3R,5R)−3−メトキシ−5−(メチル(7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(5mL)および飽和NaHCO
3水溶液(5mL)中のモノ/ジメチル化化合物(208mg、0.36mmol)の撹拌溶液に、塩化アクリロイル(40mg、0.43mmol)を0〜5℃で滴下添加した。得られた混合物を0〜10℃で2時間撹拌した後に、TLC(DCM/MeOH/NH
4OH、10:1:1)は、アミンが完全に消費されたことを示した。反応混合物をH
2O(10mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の1−((3R,5R)−3−メトキシ−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンおよび1−((3R,5R)−3−メトキシ−5−(メチル(7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(240mg、約100%)を得、これをさらに精製せずに、次のステップにそのまま使用した。
【0291】
ステップ7。1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メトキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンおよび1−((3R,5R)−3−メトキシ−5−(メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。TFA(3mL)中のモノ/ジメチル化化合物(240mg、0.44mmol)の溶液を周囲温度(10〜20℃)で終夜撹拌した。TLC(DCM/MeOH/NH
4OH、10:1:1)が、出発物質の約30%が残っていることを示した後に、反応物をさらに6時間40℃に加熱すると、LC−MSは、出発物質が消費されたことを示した。反応溶液を、THFで希釈し、濃縮して、粗製の生成物を得、これを、分取HPLCによってそのまま精製して、1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−メトキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(32mg、3ステップで24%)および1−((3R,5R)−3−メトキシ−5−(メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(25mg)を白色の固体として得た。Pk1(モノ−Me):
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.32 (br s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.13 -
6.94 (m, 2H), 6.69 (d, J=16.1 Hz, 1H), 6.59 (br s, 1H), 6.07 (d, J=15.6 Hz,
1H), 5.62 (d, J=9.0 Hz, 1H), 4.40 (br s, 1H), 4.14 (br s, 1H), 3.65 (br s, 1H),
3.32 (s, 3H), 3.20 (d, J=14.1 Hz, 2H), 2.15 (br s, 1H), 1.85 (br s, 1H).Pk2(ジ−Me):
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.81 (br s, 1H), 8.19 - 8.04 (m, 1H), 7.18 (d, J=8.6 Hz, 1H), 6.85
- 6.69 (m, 1H), 6.68 - 6.53 (m, 1H), 6.10 (dd, J=7.2, 16.6 Hz, 1H), 5.73 - 5.58
(m, 1H), 5.03 - 4.80 (m, 1H), 4.72 (d, J=13.7 Hz, 1H), 4.45 (d, J=11.7 Hz, 1H),
4.19 (d, J=14.1 Hz, 1H), 4.03 (d, J=12.1 Hz, 1H), 3.69 - 3.55 (m, 2H), 3.28 -
3.10 (m, 6H), 2.96 (t, J=11.5 Hz, 1H), 2.78 - 2.68 (m, 1H), 2.18 - 1.90 (m,
2H).
【0292】
(実施例79)
1−[(1S,2S,5S)−2−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]プロパ−2−エン−1−オン。キラル分離後のpk2をステップ3および4に行ったことを除いて、実施例16において記載したとおりに調製。
【0293】
(実施例80〜87)
適切な酸または酸塩化物を使用して、次の化合物を、実施例41と同様に調製した。
【0294】
【表4】
【0295】
(実施例88)
1−[(3R,5R)−3−(ジメチルアミノ)−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。trans−異性体を使用したことを除いて、実施例57と同様に調製。
【0296】
ステップ1。(3R,5R)−N3,N3−ジメチル−N5−(7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペリジン−3,5−ジアミン
ジオキサン(15mL)中の(3R,5R)−tert−ブチル3−(ジメチルアミノ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(300mg、0.498mmol)の溶液に、4N HCl/ジオキサン(10mL)を0℃で滴下添加し、室温で4時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1)は、反応が完了したことを示した。反応溶液を濃縮して、粗製の(3R,5R)−N3,N3−ジメチル−N5−(7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペリジン−3,5−ジアミン(300mg、100%)を黄色の固体として得た。
【0297】
ステップ2。1−((3R,5R)−3−(ジメチルアミノ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(18mL)およびNaHCO
3水溶液(18mL)中の(3R,5R)−N3,N3−ジメチル−N5−(7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペリジン−3,5−ジアミン(300mg、0.597mmol)の撹拌溶液に、0℃で、塩化アクリロイル(59.4mg、0.657mmol)を滴下添加した。得られた混合物を0℃で2時間撹拌し、TLC(DCM/MeOH、10:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物をH
2O(10mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これをさらに精製せずに、次のステップにそのまま使用した。
【0298】
ステップ3。1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。TFA(5mL)中の1−((3R,5R)−3−(ジメチルアミノ)−5−((7−トリチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(170mg、0.305mmol)を30℃で終夜撹拌した。TLC(DCM/MeOH/NH
4OH、10:1:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗製の生成物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/NH
3/DCM=0−10%)によって精製し、分取−HPLCによってさらに精製して、1−((3R,5R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(59mg、61.4%)を白色の固体として得た。LC/MS (M+H) 315.2.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 11.26 (br s, 1H), 8.13 (s,
1H), 7.04 (br s, 1H), 6.81 (br s, 1H), 6.60 (br s, 2H), 5.98 (d, J=15.8 Hz,
1H), 5.49 (br s, 1H), 4.47 (br s, 1H), 3.59 (br s, 4H), 2.66 - 2.53 (m, 1H),
2.29 (s, 6H), 2.08 (br s, 1H), 1.87 (br s, 1H).
【0299】
(実施例89)
1−{(3aS,7aS)−1−[5−(2−メトキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]オクタヒドロ−6H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6−イル}プロパ−2−エン−1−オン。ステップ7においてrac−(3aS,7aS)−ベンジルヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−カルボキシラートおよび4−クロロ−5−(2−メトキシエチル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを使用したことを除いて、実施例8と同様に調製。LC/MS (M+H) 356.2. .
1H NMR (400 MHz, CHCl
3)
δ 1.44 - 1.99 (m, 5 H) 2.42 -
2.58 (m, 1 H) 2.83-2.77 (m, 1 H) 2.89 - 3.06 (m, 2 H) 3.24 - 3.38 (m, 4 H)
3.59-3.42 (m, 3 H) 3.98-3.91 (m, 1 H) 4.25 - 4.41 (m, 1 H) 4.45 - 4.65 (m, 2 H)
5.21 (dd, J=9.37, 3.32 Hz, 1 H) 5.89 - 6.15 (m, 2 H) 6.95 (s, 1 H) 8.33 (br s,
1 H) 10.25 (br s, 1 H).
【0300】
(実施例90)
1−[(4aR,8aS)−4−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−2H−ピリド[4,3−b][1,4]オキサジン−6(5H)−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
【0301】
【化17】
ステップ1。(4aR,8aS)−tert−ブチル4−(7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−2H−ピリド[4,3−b][1,4]オキサジン−6(7H)−カルボキシラート。n−ブタノール(2mL)中の(4aR,8aS)−tert−ブチルヘキサヒドロ−2H−ピリド[4,3−b][1,4]オキサジン−6(7H)−カルボキシラート(500mg、2.06mmol)および4−ヨード−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(800mg、2.0mmol)を含有するフラスコに、DIPEA(0.9mL、5mmol)を添加した。反応物を終夜、85℃に加熱し、次いで、ブライン/酢酸エチルに注ぎ入れた。層を分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物をブラインで2回洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、12g、EtOAc/Hep)によって精製して、(4aR,8aS)−tert−ブチル4−(7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−2H−ピリド[4,3−b][1,4]オキサジン−6(7H)−カルボキシラート(877mg、85%)を得た。
【0302】
ステップ2。1−((4aR,8aS)−4−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−2H−ピリド[4,3−b][1,4]オキサジン−6(7H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン。実施例12(ステップ2〜4)と同様。LC/MS (M+H) 314.2.
1H NMR (400 MHz, CHCl
3)
δ 1.70 - 2.07 (m, 2 H) 2.90 (t,
J=12.59 Hz, 1 H) 3.16 - 3.65 (m, 3 H) 3.70 - 3.99 (m, 3 H) 4.15 (d, J=8.98 Hz,
1 H) 4.36 (d, J=11.13 Hz, 1 H) 4.48 - 4.87 (m, 2 H) 5.52 - 5.77 (m, 1 H) 6.32
(d, J=16.79 Hz, 1 H) 6.44 - 6.70 (m, 2 H) 7.13 (d, J=3.71 Hz, 1 H) 8.18 - 8.42
(m, 1 H) 10.95 (br s, 1 H).
【0303】
(実施例91〜107)
最終ステップで、対応する酸または酸塩化物を使用したことを除いて、実施例12と同様に調製。
【0304】
【化18】
【0305】
【表5】
【0306】
(実施例108〜111)
最終ステップにおいて、対応する酸または酸塩化物を使用したことを除いて、実施例12と同様に調製。
【0307】
【化19】
【0308】
【表6】
【0309】
(実施例111)
1−[(3aR,7aR)−1−(5−アセチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オクタヒドロ−6H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。1−[(3aR,7aR)−1−(5−アセチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オクタヒドロ−6H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6−イル]プロパ−2−エン−1−オン。1−((3aR,7aR)−1−(5−エチニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン(30mg、0.1mmol)を含有するフラスコに、アセトニトリル/水0.1%TFA(5mL)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、溶媒を真空中で除去して、粗製の生成物を得、これを、RP−HPLCによって精製して、1−[(3aR,7aR)−1−(5−アセチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オクタヒドロ−6H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6−イル]プロパ−2−エン−1−オン(9.4mg)を得た。LC/MS(M+H)340.2。
【0310】
(実施例112)
1−[(3S,4R)−4−メチル−3−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。実施例11、ステップ5と同様に調製。1−((3R,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(pk1)および1−((3S,4R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(pk2)。rac−1−((3R,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(120mg)を、キラルクロマトグラフィーによって精製して、白色の固体として1−((3R,4S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(ピーク1、47.8mg、80%)、および白色の固体として1−((3S,4R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(ピーク2、48.2mg、80%)を得た。キラルSFC:ChiralPak AD(250×30mm、5μm);30%EtOH/NH
4OH;CO
2中の30%EtOH(H
2O中の0.05%NH
3)、60mL/分。ピーク1データ(実施例11):
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.50 (br s, 1H), 8.08 (d, J=14.3 Hz, 1H),
7.33 - 7.16 (m, 1H), 7.08 (br s, 1H), 6.88 - 6.72 (m, 1H), 6.59 (br s, 1H),
6.12 (d, J=16.1 Hz, 1H), 5.68 (d, J=10.5 Hz, 1H), 4.60 (d, J=9.5 Hz, 1H), 4.43
(d, J=12.5 Hz, 1H), 4.21 (d, J=10.5 Hz, 1H), 4.06 (d, J=14.6 Hz, 1H), 3.93 -
3.71 (m, 1H), 3.09 - 2.97 (m, 1H), 2.83 (t, J=11.8 Hz, 1H), 2.66 (t, J=12.8 Hz,
1H), 2.46 - 2.35 (m, 1H), 1.82 (d, J=11.5 Hz, 2H), 1.28 - 1.13 (m, 1H), 0.94
(dd, J=6.1, 11.7 Hz, 3H). LCMS (M+H) = 285.9.ピーク2データ(実施例112):
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.50 (br s, 1H), 8.09 (d, J=14.1 Hz, 1H),
7.33 - 7.16 (m, 1H), 7.08 (br s, 1H), 6.89 - 6.72 (m, 1H), 6.59 (br s, 1H),
6.12 (d, J=16.6 Hz, 1H), 5.68 (d, J=10.3 Hz, 1H), 4.60 (d, J=8.8 Hz, 1H), 4.43
(d, J=13.1 Hz, 1H), 4.21 (d, J=10.5 Hz, 1H), 4.06 (d, J=13.3 Hz, 1H), 3.93 -
3.70 (m, 1H), 3.02 (t, J=13.3 Hz, 1H), 2.83 (t, J=11.7 Hz, 1H), 2.66 (t, J=12.0
Hz, 1H), 2.42 (t, J=11.5 Hz, 1H), 1.82 (d, J=11.3 Hz, 2H), 1.30 - 1.12 (m, 1H),
0.94 (dd, J=6.0, 11.5 Hz, 3H). LCMS (M+H) 285.9.
【0311】
(実施例113)
rac−1−[(3S,4S)−4−ヒドロキシ−3−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。アミン(rac−(3R,4R)−tert−ブチル3−アミノ−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート)を使用したことを除いて、実施例5と同様に調製。1−[(3S,4S)−4−ヒドロキシ−3−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。DCM(5mL)中のrac−(3R,4R)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−4−オール(100mg、0.33mmol)の溶液に、0℃で、DBU(0.20mL、1.3mmol)を、続いて、塩化アクリロイル(29.6mg、0.33mmol)を添加した。反応混合物を60℃で4時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、粗製の物質の一部(50mg)をRP−HPLCによって精製して、rac−1−[(3S,4S)−4−ヒドロキシ−3−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン(5.0mg)を得た。LC/MS(M+H)288.2。
【0312】
(実施例114および115)
実施例114:1−[(2S,5S)−2−メチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
実施例115:1−[(2R,5R)−2−メチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。rac−trans−(2S,5S)−tert−ブチル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラートを使用したことを除いて、実施例5と同様に調製。
【0313】
ステップ1。(2R,5R)−ベンジル5−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。n−BuOH(10mL)中の2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(266.5mg、1.425mmol)、DIPEA(613mg、4.75mmol)、およびrac−(2R,5R)−ベンジル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(270mg、0.950mmol)の混合物を終夜、130℃に加熱した。LC−MSは、rac−(2R,5R)−ベンジル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラートが完全に消費されたことを示した。反応混合物を室温に冷却し、真空中で蒸発乾固し、残渣をクロマトグラフィー(シリカ、PE/EA、12%〜100%)によって精製して、(2R,5R)−ベンジル5−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(290mg、76.5%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.70 (br s, 1H), 7.57 (d, J=5.8 Hz, 1H),
7.21 - 6.98 (m, 6H), 6.78 (br s, 1H), 5.04 - 4.92 (m, 1H), 4.92 - 4.79 (m, 1H),
4.34 (br s, 1H), 4.29 - 4.14 (m, 2H), 3.19 (d, J=12.3 Hz, 1H), 2.27 - 2.12 (m,
1H), 2.08 - 1.95 (m, 1H), 1.66 (d, J=11.5 Hz, 1H), 1.44 - 1.30 (m, 1H), 1.22 -
1.10 (m, 3H).
【0314】
ステップ2。N−((3R,6R)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。Parrボトルに、10%Pd/C(100mg)を、Ar雰囲気下で添加した。次いで、MeOH(20mL)中の(2R,5R)−ベンジル5−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(290mg、0.727mmol)の溶液を添加し、得られた混合物を、H
245psi下、25℃で、18時間水素化した。TLC(DCM/MeOH、10:1)が、出発物質が消費されたことを示した後に、反応混合物を濾過し、濾過ケークを、MeOHで洗浄した。合わせた濾液を蒸発させて、rac−N−((3R,6R)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(180mg、100%)を白色の固体として得た。
【0315】
ステップ3。rac−1−((2R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。NaHCO
3水溶液(1mL)およびTHF(1mL)中のrac−N−((3R,6R)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(130mg、0.563mmol)の撹拌溶液に0℃で、塩化アクリロイル(55.7mg、0.619mmol)を滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を0℃で3時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH/NH
4OH=10:1:1)は、rac−N−((3R,6R)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンが完全に消費されたことを示した。反応混合物をH
2O(5mL)で希釈し、EtOAc(5mL×4)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これを、分取TLCによって精製して、rac−1−((2R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(30mg、18.75%)を得た。
【0316】
ステップ4。1−[(2S,5S)−2−メチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オンおよび1−[(2R,5R)−2−メチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。rac−1−((2R,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンを、キラルSFCによって精製して、2つのピークを得、立体化学を任意に割り当てた:Pk1、1−[(2S,5S)−2−メチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン(5.1mg)およびPk2、1−[(2R,5R)−2−メチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン(5.2mg)。
SFC条件:カラム:ChiralPak IC 250×内径4.6mm、5μm;移動相:CO
25%〜40%中のエタノール(0.05%DEA);流速:2.35mL/分;波長:215nm
Pk1:
1H NMR (400MHz, MeOH-d
4) δ 8.15 (s, 1H), 7.06 (d, J=3.5 Hz, 1H), 6.64 (d, J=3.3 Hz, 1H), 6.28
(br s, 1H), 5.95 (br s, 1H), 5.34 (br s, 1H), 4.59 (br s, 1H), 4.38 (br s, 2H),
3.53 - 3.34 (m, 1H), 2.25 - 2.09 (m, 2H), 1.80 (br s, 1H), 1.57 - 1.45 (m, 1H),
1.29 (d, J=6.8 Hz, 3H).Pk2:
1H NMR (400MHz, MeOH-d
4) δ 8.16 (s, 1H), 7.07 (d, J=3.5 Hz, 1H), 6.65
(d, J=3.3 Hz, 1H), 6.30 (br s, 1H), 5.96 (br s, 1H), 5.35 (br s, 1H), 4.59 (s,
1H), 4.50 - 4.22 (m, 2H), 3.52 - 3.34 (m, 1H), 2.23 - 2.17 (m, 2H), 1.89 - 1.76
(m, 1H), 1.57 - 1.48 (m, 1H), 1.29 (s, 3H).
【0317】
(実施例116)
rac−1−((1R,4R,5S)−4−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)プロパ−2−エン−1−オン。同様の環系の調製については、(Tetrahedron、2012、68、7848)を参照されたい。ステップ1。rac−(1R,3S,4S)−メチル2−ベンジル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−カルボキシラート。Parrボトルに、rac−(1S,3S,4R)−メチル2−ベンジル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−カルボキシラート(1.0g、4.11mmol)、EtOAc/HOAc(10:1、20mL)、および10%Pd/C(50mg)を添加した。反応物を4時間、H
240psiで振盪した。反応物をCelite(登録商標)のパッドを通して濾過し、溶媒を除去して、rac−(1R,3S,4S)−メチル2−ベンジル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−カルボキシラート(990mg)を得た。GC/MS 245.
1H NMR (400 MHz, CHCl
3) δ 1.16 - 1.51 (m, 3 H) 1.53 - 1.75 (m, 2 H)
1.89 - 2.08 (m, 2 H) 2.56 (d, J=3.90 Hz, 1 H) 2.72 (s, 1 H) 3.36 (s, 1 H) 3.68
- 3.87 (m, 4 H) 7.12 - 7.45 (m, 5 H).
【0318】
ステップ2。rac−((1R,3S,4S)−2−ベンジル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−イル)メタノール。THF(20mL)中のrac−(1R,3S,4S)−メチル2−ベンジル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−カルボキシラート(2.2g、9.0mmol)の溶液に、0℃で、LAH(9.05mL、THF中の1M)を添加した。添加の後に、反応物を室温に加温し、12時間撹拌した。反応混合物を1N NaOH/Et
2Oに注ぎ入れ、層を分離した。有機層を収集し、水層を酢酸エチル(2×)で抽出した。有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、油状物(1.52g、78%)を得、これを、さらに精製せずに使用した。GC/MS 217.
1H NMR (400 MHz, CHCl
3) δ 1.11 - 1.43 (m, 3 H) 1.51 - 1.72 (m, 2 H)
1.81 (d, J=9.76 Hz, 1 H) 1.95 - 2.12 (m, 1 H) 2.17 - 2.28 (m, 2 H) 3.17 - 3.38
(m, 2 H) 3.60 - 3.81 (m, 2 H) 4.16 (q, J=7.15 Hz, 1 H) 7.18 - 7.41 (m, 5 H).
【0319】
ステップ3。rac−(1R,4R,5S)−4−アジド−2−ベンジル−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン。DCM(150mL)中のrac−((1R,3S,4S)−2−ベンジル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−イル)メタノール(2.0g、9.20mmol)を含有するフラスコに、室温でBu
4N
3(2.97g、10.1mmol)を添加した。反応物を−78℃に冷却し、Xtal−FluorE(2.37g、4.25mmol)を添加した。反応混合物を2時間かけて室温に加温した。2時間後に、反応物を3.75N NaOH(100mL)でクエンチした。層を分離し、有機層を収集し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の生成物を得、これをクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/Hep、5〜45%)によって精製して、rac−(1R,4R,5S)−4−アジド−2−ベンジル−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(1.0g、45%)を得た。GC/MS 242.
1H NMR (400 MHz, CHCl
3) δ 1.08 - 1.51 (m, 3 H) 1.69 - 1.99 (m, 2 H)
2.15 (d, J=11.32 Hz, 1 H) 2.33 - 2.48 (m, 2 H) 2.73 (d, J=13.27 Hz, 1 H) 3.19
(br s, 1 H) 3.34 - 3.60 (m, 3 H) 7.14 - 7.44 (m, 5 H).
【0320】
ステップ4。rac−(1R,4R,5S)−2−ベンジル−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−4−アミン。rac−(1R,4R,5S)−4−アジド−2−ベンジル−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(1.9g、7.84mmol)を含有するフラスコに、THF:H
2O(10:1、20mL)およびPPh
3(2.3g、8.62mmol)を添加した。反応物を終夜50℃に加熱し、次いで、室温に冷却した。溶媒を真空中で除去して、白色の固体を得た。粗製の物質を、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM/NH
4OH(10:1 MeOH/NH
4OH)、5〜20%)によって精製して、rac−(1R,4R,5S)−2−ベンジル−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−4−アミン(1.25g、73%)を油状物として得た。GC/MS 216.
1H NMR (400 MHz, CHCl
3) δ 1.12 - 1.47 (m, 3 H) 1.68 - 1.94 (m, 2 H)
2.06 (d, J=12.10 Hz, 1 H) 2.17 - 2.30 (m, 1 H) 2.36 - 2.52 (m, 2 H) 2.74 (br s,
1 H) 3.13 (t, J=4.68 Hz, 1 H) 3.35 - 3.55 (m, 3 H) 7.15 - 7.45 (m, 5 H).
【0321】
ステップ5。rac−N−((1R,4R,5S)−2−ベンジル−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−4−イル)−2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。rac−(1R,4R,5S)−2−ベンジル−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−4−アミン(1.23g、5.68mmol)を含有するフラスコに、n−BuOH(10mL)、DIPEA(2.2mL、12.5mmol)、および2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1.07g、5.69mmol)を添加した。混合物を終夜、80℃に加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣をDCM/H
2Oで希釈した。層を分離し、水層を抽出した(2×EtOAc)。有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、油状物を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/Hep、80〜100%)の後に、rac−N−((1R,4R,5S)−2−ベンジル−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−4−イル)−2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(1.44g、68%)をもたらした。LC/MS (M+H) 368.1.
1H NMR (400 MHz, CHCl
3)
δ 1.24 - 1.34 (m, 2 H)1.37 -
1.61 (m, 3 H) 1.71 (s, 2 H) 1.76 - 2.04 (m, 4 H) 2.65 (br s, 3 H) 3.21
(br s, 1 H) 3.38 - 3.57 (m, 2 H) 4.16 (q, J=7.41 Hz, 1 H) 6.42 (br s, 1 H) 7.09
(br s, 1 H).
【0322】
ステップ6。rac−N−((1R,4R,5S)−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。rac−N−((1R,4R,5S)−2−ベンジル−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−4−イル)−2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(1.22g、3.3mmol)を含有する丸底フラスコに、EtOH(40mL)、10%Pd/C(400mg)、およびギ酸アンモニウム(1.08g、16.6mmol)を添加した。反応混合物を24時間、加熱還流した。反応物をCelite(登録商標)のパッドを通して濾過し、溶媒を除去して、粗製のrac−N−((1R,4R,5S)−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンを得、これを、さらに精製せずに使用した。LC/MS (M+H) 244.1.
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4)
δ 1.29 - 1.63 (m, 4 H) 1.80 (d,
J=9.76 Hz, 1 H) 2.09 (d, J=12.10 Hz, 1 H) 2.69 (d, J=3.90 Hz, 1 H) 2.84 (d,
J=14.05 Hz, 1 H) 3.29 (d, J=4.68 Hz, 1 H) 3.49 (br s, 1 H) 4.04 (t, J=4.10 Hz,
1 H) 6.65 (d, J=3.51 Hz, 1 H) 7.12 (d, J=3.51 Hz, 1 H) 8.12 (s, 1 H).
【0323】
ステップ7。rac−1−((1R,4R,5S)−4−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)プロパ−2−エン−1−オン。DCM中のrac−N−((1R,4R,5S)−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(129mg、0.53mmol)を含有するフラスコに、0℃で、DIPEA(0.31mL、1.75mL)を添加した。30分後に、塩化アクリロイル(59.3mg、DCM5mL中の0.64mmol)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、次いで、水/DCMに注ぎ入れた。層を分離し、水層を抽出した(2×DCM)。有機抽出物を合わせ、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製のrac−1−((1R,4R,5S)−4−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)プロパ−2−エン−1−オン(110mg)を得、一部(50mg)をRP−HPLCによって精製して、純粋な物質(6.5mg)を得た。LC/MS(M+H)298.2。
【0324】
(実施例117)
1−[(2S,5S)−2−(ヒドロキシメチル)−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
(実施例118)
1−[2−(ヒドロキシメチル)−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。実施例118:(2S,5S)−ベンジル5−((2−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(他のcis異性体、pk2)をステップ7〜10に送ったことを除いて、実施例7において記載したとおりに調製。LC/MS (M+H) 302.2.
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4)
δ 1.72 - 2.22 (m, 4 H) 2.81 -
2.99 (m, 1 H) 3.65 - 3.85 (m, 2 H) 3.88 - 4.17 (m, 2 H) 4.25 - 4.45 (m, 1 H)
5.80 (d, J=12.10 Hz, 1 H) 6.26 (d, J=16.78 Hz, 1 H) 6.80 - 6.99 (m, 2 H) 7.39
(br s, 1 H) 8.21 - 8.40 (m, 1 H).
【0325】
(実施例119)
1−[(4aS,8aS)−4−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−2H−ピリド[4,3−b][1,4]オキサジン−6(5H)−イル]プロパ−2−エン−1−オン。(R)−tert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシラートの代わりに(4aS,8aS)−tert−ブチルヘキサヒドロ−2H−ピリド[4,3−b][1,4]オキサジン−6(7H)−カルボキシラートを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製。LC/MS (M+H) 314.2.
1H NMR (400 MHz, CHCl
3) δ 1.32 - 1.58 (m, 2 H) 2.45 - 2.76 (m, 2 H)
3.46 - 3.95 (m, 3 H) 3.98 - 4.14 (m, 2 H) 4.80 (d, J=12.49 Hz, 1 H) 5.10 (d,
J=12.88 Hz, 1 H) 5.74 (d, J=11.52 Hz, 1 H) 6.22 - 6.57 (m, 2 H) 6.90 (dd,
J=16.88, 10.44 Hz, 1 H) 7.08 - 7.29 (m, 2 H) 8.50 (s, 1 H) 9.98 (br s, 1 H).
【0326】
(実施例120)
1−(4−{[(3S,4R)−1−アクリロイル−4−フルオロピペリジン−3−イル]アミノ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
(実施例121)
rac−1−((2R,3S)−3−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。rac−(2R,3S)−ベンジル3−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラートを、(R)−tert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシラートの代わりに使用したことを除いて、実施例12と同様に調製。LC/MS(M+H)286.4。
【0327】
(実施例122)
1−((3aR,7aR)−3a−メチル−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン。1−((3aR,7aR)−3a−メチル−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−6(2H)−イル)プロパ−2−エン−1−オンを、ステップ5において(4−((3aS,7aR)−6−ベンジル−3a−メチルオクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを使用したことを除いて、実施例59と同様に調製した。LC/MS(M+H)312.2。
【0328】
(実施例123)
1−[(5S)−2,2−ジメチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。調製については、実施例61および実施例67を参照されたい。
【0329】
(実施例124および125)
実施例124:1−[(2R,5R)−2−エチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
実施例125:1−[(2S,5S)−2−エチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。cis−誘導体については、キラルSFCによって分離された光学的に純粋なtrans−アミン(ピーク1および2)から出発して、実施例9のとおりに調製。Pk1:1−[(2R,5R)−2−エチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。LC/MS(M+H)300.3。
1HNMRは、室温で回転異性体から誘導されたと考えられる2つのセットのシグナルを示していると考えられた。
1HNMR、345 K: (500MHz, DMSO-d
6) δ 11.22 (br s, 1H), 8.05 (br s, 1H), 6.96 - 6.94 (m, 1H), 6.69 - 6.63
(m, 1H), 6.58 - 6.55 (m, 1H), 6.35 (s, 1H), 5.82 - 5.78 (m, 1 H), 5.30 - 5.28
(m, 1H), 4.30 - 4.24 (m, 3H), 3.07 (見かけのbr s, 水+ 1H), 2.05
(m, 1H), 1.95 (m, 1H), 1.62 (m, 2H), 1.55 - 1.35 (m, 2H), 0.75 (t, J=10 Hz,
3H).Pk2:1−[(2S,5S)−2−エチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。LC/MS (M+H) 300.3.
1H NMR、345 K: (500MHz, DMSO-d
6) δ 11.22 (br s, 1H), 8.05 (br s, 1H), 6.96 - 6.94 (m, 1H), 6.69 - 6.63
(m, 1H), 6.58 - 6.55 (m, 1H), 6.35 (s, 1H), 5.82 - 5.78 (m, 1 H), 5.30 - 5.28
(m, 1H), 4.30 - 4.24 (m, 3H), 3.07 (見かけのbr s, 水+ 1H), 2.05
(m, 1H), 1.95 (m, 1H), 1.62 (m, 2H), 1.55 - 1.35 (m, 2H), 0.75 (t, J=10 Hz, 3).
【0330】
(実施例126および127)
実施例126:1−((1S,4S,5R)−4−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
実施例127:1−((1R,4R,5S)−4−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−2−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−イル)プロパ−2−エン−1−オン。実施例126および127を、キラルRP−HPLC(IA、21×250mm、5um、CO
2/EtOH中の0.1%NH
4OH、80:20 A/B、10分間保持、40℃、75mL/分)によって実施例116のラセミ生成物を精製することによって調製し、絶対立体化学を任意に割り当てた。
Pk1:保持時間=5.67分(IA、4.6×100mm、5um、CO
2/EtOH中の0.1%NH
4OH、10分間800:20を保持)、実施例126:LC/MS(M+H)297.9。Pk2:保持時間=5.72分(上記と同じ)、実施例127:LC/MS(M+H)297.9。
【0331】
(実施例128)
1−[(3R,5S)−3−メチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。1−[(3R,5S)−3−メチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オンの調製については、実施例14、ステップ8を参照されたい。ピーク2:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.10 (d, J=14.6 Hz, 1H),
7.38 - 7.23 (m, 1H), 7.08 (br s, 1H), 6.94 - 6.79 (m, 1H), 6.56 (br s, 1H),
6.12 (dd, J=7.8, 16.8 Hz, 1H), 5.75 - 5.64 (m, 1H), 4.71 (d, J=11.8 Hz, 1H),
4.49 - 4.30 (m, 1H), 4.03 (d, J=11.5 Hz, 1H), 2.81 - 2.54 (m, 1H), 2.42 - 2.15
(m, 1H), 2.06 (d, J=12.3 Hz, 1H), 1.62 (br s, 1H), 1.38 - 1.18 (m, 1H), 0.99 -
0.88 (m, 3H). LCMS (M+H) 285.9.
【0332】
(実施例129)
rac−1−[(2S,5R)−2−メチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。rac−1−[(2S,5R)−2−メチル−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オンの調製については、実施例5、ステップ8を参照されたい。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (br s, 1H), 8.12 (d, J=12.8 Hz, 1H),
7.30 (dd, J=6.8, 18.8 Hz, 1H), 7.10 (br s, 1H), 6.89-6.71 (m, 1H), 6.56 (d,
J=1.8 Hz, 1H), 6.10 (dd, J=2.1, 16.7 Hz, 1H), 5.72-5.61 (m, 1H), 4.81 (br s,
0.5H), 4.56 (d, J=10.3 Hz, 0.5H), 4.37 (br s, 0.5H), 4.20 - 3.95 (m, 1.5H),
2.96 (t, J=11.9Hz, 0.5H), 2.60 (t, J=12.0 Hz, 0.5H), 1.92 - 1.59 (m, 4H), 1.30
- 1.07 (m, 3H).
【0333】
(実施例130)
1−{(3R,4R)−4−メチル−3−[メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン。アミンパートナーとしてN−メチル−N−((3R,4R)−4−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンを使用したことを除いて、実施例12、ステップ4と同様に調製。LC/MS (M+H) 300.1.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 0.82 - 1.19 (m, 3 H) 1.49 -
1.85 (m, 2 H) 2.41 (br s, 1 H) 3.34 (s, 3 H) 3.39 - 4.08 (m, 4 H) 4.86 (br s, 1
H) 5.48 - 5.78 (m, 1 H) 6.12 (d, J=16.39 Hz, 1 H) 6.56 (br s, 1 H) 6.74 - 6.93
(m, 1 H) 7.14 (br s, 1 H) 8.10 (s, 1 H) 11.66 (br s, 1 H).
【0334】
(実施例131)
1−[(1S,6R)−8−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3,8−ジアザビシクロ[4.2.0]オクタ−3−イル]プロパ−2−エン−1−オン。ステップ1において、(1S,6R)−tert−ブチル3,8−ジアザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−カルボキシラートを使用したことを除いて、実施例12と同様に調製。LC/MS(M+H)284.1。
【0335】
(実施例132)
rac−1−[(3S,4S)−4−メチル−3−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。ステップ1においてrac−(3R,4R)−tert−ブチル3−アミノ−4−メチルピペリジン−1−カルボキシラートを使用したことを除いて、実施例12と同様に調製。LC/MS (M+H) 286.2.
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)
δ 0.97 (d, J=6.87 Hz, 3 H) 1.39
- 1.63 (m, 1 H) 1.84 (d, J=10.44 Hz, 1 H) 2.00 - 2.22 (m, 1 H) 2.89 (t, J=10.30
Hz, 1 H) 3.98 - 4.19 (m, 1 H) 4.26 - 4.52 (m, 1 H) 5.33 (d, J=9.34 Hz, 1 H)
5.66 (d, J=8.79 Hz, 1 H) 5.89 (d, J=16.21 Hz, 1 H) 6.06 (d, J=15.66 Hz, 1 H)
6.33 (dd, J=16.76, 10.44 Hz, 1 H) 6.60 - 6.87 (m, 2 H) 7.07 (br s, 1 H) 7.97 -
8.21 (m, 1 H) 11.46 (br s, 1 H).
【0336】
(実施例133)
1−{(3R)−3−[メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン。ステップ1において(R)−tert−ブチル3−(メチルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシラートを使用したことを除いて、実施例12と同様に調製。LC/MS (M+H) 285.2.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)
δ ppm 1.49-1.53 (m, 1 H),
1.80-1.82 (d, J=9.28 Hz, 2 H), 1.90-1.95 (m, 1 H), 2.55-2.63 (m, 1 H),
2.85-2.90 (t, J=11.48 Hz, 0.5 H), 2.99-3.04 (t, J=12.7 Hz, 0.5 H), 3.22-3.24
(d, J=11.72 Hz, 3 H), 4.03 (m, 1 H), 4.44 (m, 1 H), 4.67 (m, 1 H), 5.64-5.69
(t, J=13.2 Hz, 1 H), 6.09-6.12 (dd, J=2.0,16.7 Hz, 1 H), 6.55-6.57 (d, J=9.28
Hz, 1 H), 6.75-6.84 (m, 1 H), 7.13 (t, 1 H), 8.06-8.11 (m, 1 H), 11.65 (br s, 1
H).
【0337】
(実施例134)
1−[(1R,6S)−8−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3,8−ジアザビシクロ[4.2.0]オクタ−3−イル]プロパ−2−エン−1−オン。ステップ1において(1R,6S)−tert−ブチル3,8−ジアザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−カルボキシラートを使用したことを除いて、実施例12と同様に調製。LC/MS(M+H)284.1。
【0338】
(実施例135および136)
実施例135:(2E)−1−[(3R)−3−{[5−(2−メトキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル](メチル)アミノ}−ピペリジン−1−イル]ブタ−2−エン−1−オン。
実施例136:1−[(3R)−3−{[5−(2−メトキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル](メチル)アミノ}ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。ステップ1において(R)−tert−ブチル3−(メチルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシラートおよび4−クロロ−5−(2−メトキシエチル)−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを使用し、ステップ4のために、(E)−ブタ−2−エン酸およびアクリル酸をEDCI/DIEA/DCMと組み合わせて使用したことを除いて、実施例12と同様に調製。実施例135:LC/MS(M+H)358.1。実施例136:LC/MS(M+H)344.1。
【0339】
(実施例137)
1−[(3R)−3−{[5−(4−ヒドロキシベンジル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]アミノ}ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。ステップ1において、5−(4−(ベンジルオキシ)ベンジル)−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを使用したこと、およびクロロ置換の後にベンジル保護基を除去する追加のステップを除いて、実施例12と同様に調製。ステップ4では、アクリル酸を、EDC/DIPEA/DMAP/DMFと組み合わせて使用した。LC/MS(M+H)378.1。
【0340】
(実施例138)
(2E)−1−[(3R)−3−{[5−(4−ヒドロキシベンジル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]アミノ}ピペリジン−1−イル]ブタ−2−エン−1−オン。ステップ1において、5−(4−(ベンジルオキシ)ベンジル)−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを使用したこと、およびクロロ置換の後にベンジル保護基を除去する追加のステップを除いて、実施例12と同様に調製。ステップ4では、(E)−ブタ−2−エン酸を、EDC/DIPEA/DMAP/DMFと組み合わせて使用した。実施例138:LC/MS(M+H)=392.0。
【0341】
(実施例139)
1−[(3R)−3−{[5−(4−ヒドロキシベンジル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]アミノ}ピペリジン−1−イル]−2−メチルプロパ−2−エン−1−オン。ステップ1において、5−(4−(ベンジルオキシ)ベンジル)−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを使用したこと、およびクロロ置換の後にベンジル保護基を除去する追加のステップを除いて、実施例12と同様に調製。ステップ4では、(E)−ブタ−2−エン酸を、EDC/DIPEA/DMAP/DMFと組み合わせて使用し、EDC/DIPEA/DMAP/DMFと組み合わせて使用した。実施例139:LC/MS(M+H)392.3。
【0342】
(実施例140〜148)
実施例140〜148を、下記のスキームによって調製した。
【0343】
【化20】
【0344】
実施例140
ステップ1。4−クロロ−N,N−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド。フラスコに、4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボン酸(200mg、1.01mmol)、ジメチルアミン(82.5mg、1.01mmol)、およびCH
3CN(2mL)を添加した。10分後に、HATU(476mg、1.21mmol)およびDIEA(0.44mL、2.43mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、水/DCMに注ぎ入れた。層を分離し、有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、粗製物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、0〜10%)によって精製して、4−クロロ−N,N−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(100mg、44%)を得た。LC/MS(M+H)225.1。
【0345】
ステップ2。(R)−tert−ブチル3−((5−(ジメチルカルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。ジオキサン/水(2mL/0.5mL)中の4−クロロ−N,N−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(100mg、0.44mmol)を含有するマイクロ波管に、(R)−tert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシラート(267mg、1.34mmol)およびK
2CO
3(123mg、0.89mmol)を添加した。反応混合物を終夜120℃に加熱し、次いで、冷却した。混合物をEtOAc/水に注ぎ入れ、層を分離し、有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、粗製物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/Hep、90〜100%)によって精製して、(R)−tert−ブチル3−((5−(ジメチルカルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(75mg、43%)を得た。LC/MS(M+H)389.3。
【0346】
ステップ3。(R)−N,N−ジメチル−4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド。DCM(2mL)中の(R)−tert−ブチル3−((5−(ジメチルカルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−ピペリジン−1−カルボキシラート(70mg、0.18mmol)を含有するフラスコを、ジオキサン中の4N HCl(0.360mL、1.44mmoL)で処理した。反応物を室温で2時間撹拌し、次いで、溶媒を除去して、(R)−N,N−ジメチル−4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(50mg、70%)を得た。
【0347】
ステップ4。(R)−4−((1−アクリロイルピペリジン−3−イル)アミノ)−N,N−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド。
DMF(2mL)中の(R)−N,N−ジメチル−4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(40mg、0.14mmol)を含有するフラスコに、アクリル酸(0.01mL、0.12mmol)、EDCI(47mg、0.23mmol)、およびDIEA(0.06mL、0.35mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、次いで、水/酢酸エチルに注ぎ入れた。層を分離し、有機抽出物を水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の(R)−4−((1−アクリロイルピペリジン−3−イル)アミノ)−N,N−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミドを得、これを、RP−HPLCによって精製して、純粋な生成物(48mg、63%)を得た。LC/MS(M+H)343.3。
【0348】
【表7】
【0349】
(実施例151)
(2E)−1−[(3R)−3−{[5−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]アミノ}ピペリジン−1−イル]ブタ−2−エン−1−オン。
ステップ1。(R)−tert−ブチル3−((5−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。ジオキサン/水(10mL/6mL)中の5−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1.0g、3.2mmol)を含有するフラスコに、(R)−tert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシラートおよびK
2CO
3(1.33g、9.6mmol)を添加した。混合物を30時間、100℃に加熱し、室温に冷却した。反応物を酢酸エチル/ブラインに注ぎ入れ、層を分離した。有機抽出物を収集し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、油状物を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、0〜10%)の後に、(R)−tert−ブチル3−((5−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)−オキシ)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(914mg、60%)をもたらした。LC/MS(M+H)476.5。
【0350】
ステップ2。(R)−2−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エタノール。(R)−tert−ブチル3−((5−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(914mg、1.92mmol)を含有するフラスコに、ジオキサン(8mL)を、続いて、4M HCl/ジオキサン(3mL)を添加した。反応混合物を4時間撹拌した。エーテルを添加し、固体を濾過して、(R)−2−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エタノール(750mg)をHCl塩として得た。LC/MS(M+H)262.3。
【0351】
ステップ3。(2E)−1−[(3R)−3−{[5−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]アミノ}ピペリジン−1−イル]ブタ−2−エン−1−オン。DCM(3mL)中の(R)−2−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エタノール(100mg、0.38mmol)を含有するフラスコに、trans−クロトン酸(27mg、0.30mmol)、EDCI(81.5mg、0.42mmol)、DIEA(0.67mL、3.83mmol)、およびDMAP(2.30mg、0.02mmol)を添加した。反応混合物を3時間撹拌し、次いで、水/DCMに注ぎ入れた。層を分離し、有機抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の物質114mgを得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、0〜10%)、次いで、RP−HPLCによって精製して、(2E)−1−[(3R)−3−{[5−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]アミノ}ピペリジン−1−イル]ブタ−2−エン−1−オン(26mg、21%)を得た。LC/MS (M+H) 330.3.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 1.33 - 1.86 (m, 5 H) 2.77 (m,
2 H) 2.86 - 3.20 (m, 2 H) 3.54 - 3.79 (m, 3H) 3.84 - 4.21 (m, 2 H) 5.05 - 5.46
(m, 1 H) 6.21 - 6.63 (m, 2 H) 6.84 (s, 1 H) 6.96 - 7.31 (m, 1 H) 8.04 (br s, 1
H) 11.25 (br s, 1 H).
【0352】
(実施例152)
1−[(3R)−3−{[5−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]アミノ}ピペリジン−1−イル]−2−メチルプロパ−2−エン−1−オン。ステップ3においてメタクリル酸を使用したことを除いて、実施例151と同様に調製。LC/MS(M+H)330.3。
【0353】
(実施例153)
2−メチル−1−[(3R)−3−(3−メチル−3,4−ジヒドロ−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン−5(1H)−イル)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。(R)−tert−ブチル3−((5−ブロモ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。ジオキサン/水(10mL:5mL)中の5−ブロモ−4−クロロ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2.0g、5.5mmol)の溶液に、(R)−tert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシラート(2.21g、11.0mmol)およびK
2CO
3(1.52g、11.0mmol)を添加した。反応混合物を72時間、100℃に加熱し、次いで、室温に冷却した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、水性混合物を酢酸エチル(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、油状物を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/Hep、0〜50%)の後に、(R)−tert−ブチル3−((5−ブロモ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(600mg、41%)をもたらした。LC/MS (M+H) 528.3.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ -0.26 - -0.01 (m, 9 H) 0.69 -
0.91 (m, 2 H) 1.29 (s, 9 H) 1.51 - 1.93 (m, 4 H) 3.12 - 3.31 (m, 1 H) 3.38 -
3.51 (m, 2 H) 3.53 (d, J=14.05 Hz, 3 H) 4.29 (br s, 1 H) 5.36 - 5.54 (m, 2 H)
6.11 (d, J=7.61 Hz, 1 H) 6.87 - 7.03 (m, 1 H) 8.17 - 8.30 (m, 1 H).
【0354】
ステップ2。(R)−tert−ブチル3−(アリル(5−ブロモ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。THF(4mL)中の(R)−tert−ブチル3−((5−ブロモ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(100mg、0.19mmol)を含有するフラスコに、NaH(8.4mg、0.21mmol)を添加した。15分後に、ヨウ化アリル(64mg、0.38mmol)を添加し、反応物を40℃で2時間撹拌した。混合物を水/EtOAcに注ぎ入れ、層を分離した。有機層を収集し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、(R)−tert−ブチル3−(アリル(5−ブロモ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。LC/MS (M+H) 568.3.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ -0.22 - -0.01 (m, 9 H) 0.72 -
0.96 (m, 3 H) 1.15 - 1.46 (m, 11 H) 2.65 (t, J=11.81 Hz, 1 H) 2.92 - 3.07 (m, 1
H) 3.30 - 3.60 (m, 2 H) 3.93 - 4.35 (m, 6 H) 5.04 (d, J=10.15 Hz, 1 H) 5.21 (d,
J=17.18 Hz, 1 H) 5.44 - 5.59 (m, 2 H) 5.79 - 5.99 (m, 1 H) 7.13 - 7.23 (m, 1 H)
8.36 (s, 1 H).
【0355】
ステップ3。(R)−tert−ブチル3−(3−メチレン−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−3,4−ジヒドロ−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン−5(1H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート。(R)−tert−ブチル3−(アリル(5−ブロモ−7−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(400mg、0.71mmol)を含有するフラスコに、DMF(5mL)、KOAc(173mg、1.76mmol)、およびPd(PPh
3)
4(83.7mg、0.07mmol)を添加した。フラスコを5時間、85℃に加熱し、次いで、室温に冷却した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、水性混合物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の生成物を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/Hep、0〜25%)の後に、2つの主な画分、F1:(R)−tert−ブチル3−(3−メチレン−3,4−ジヒドロ−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン−5(1H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートおよびF2:(R)−tert−ブチル3−(3−メチル−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン−5(1H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートをもたらした。F1:LC/MS(M+H)486.3。F2:LC/MS(M+H)486.3。
【0356】
ステップ4。(3R)−tert−ブチル3−(3−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−3,4−ジヒドロ−1,5,6,8−テトラアザ−アセナフチレン−5(1H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート。(R)−tert−ブチル3−(3−メチレン−3,4−ジヒドロ−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン−5(1H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(420mg、0.86mmol)を含有するParrボトルに、エタノール(10mL)および10%Pd/C(104.8mg)を添加した。反応物を室温、H
240psiで3時間振盪し、次いで、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過した。パッドをメタノールで洗浄し、溶媒を除去して、(3R)−tert−ブチル3−(3−メチル−3,4−ジヒドロ−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン−5(1H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(422mg、100%)を得、これを、さらに精製せずに使用した。LC/MS(M+H)488.5。
【0357】
ステップ5。3−メチル−5−((R)−ピペリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン。(3R)−tert−ブチル3−(3−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−3,4−ジヒドロ−1,5,6,8−テトラアザ−アセナフチレン−5(1H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(422mg、0.86mmol)を含有するフラスコに、DCM(10mL)およびTFA(5mL)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。残渣をメタノールに溶かし、次いで、NH
4OH(10mL)を添加した。混合物を3時間室温で撹拌し、溶媒を真空中で除去し、残渣をクロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、0〜10%)によって精製して、3−メチル−5−((R)−ピペリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン(300mg、135%塩混入物)を得た。LC/MS(M+H)258.3。
【0358】
ステップ6。2−メチル−1−((3R)−3−(3−メチル−3,4−ジヒドロ−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン−5(1H)−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。3−メチル−5−((R)−ピペリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン(75mg、0.29mmol)を含有するフラスコに、THF(5mL)およびTEA(0.1mL、0.58mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、次いで、塩化メタクリロイル(30.4mg、0.29mmol)を添加した。室温で5時間撹拌した後に、反応物を酢酸エチル/水で希釈した。層を分離し、有機層を収集し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製の物質を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、0〜15%)の後に、2−メチル−1−((3R)−3−(3−メチル−3,4−ジヒドロ−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン−5(1H)−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(5.0mg、5%)をもたらした。LC/MS (M+H) = 326.4.
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.11 - 1.34 (m, 3 H) 1.54 - 2.11 (m, 8 H) 2.82 - 3.28 (m, 3 H) 3.41
- 3.65 (m, 1 H) 3.88 - 4.25 (m, 1 H) 4.54 (br s, 2 H) 4.94 - 5.19 (m, 2 H) 6.66
(s, 1 H) 8.33 (br s, 1 H) 9.47 (br s, 1 H).
【0359】
(実施例154)
(2E)−1−[(3R)−3−(3−メチル−3,4−ジヒドロ−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン−5(1H)−イル)ピペリジン−1−イル]ブタ−2−エン−1−オン。ステップ6で、trans−クロトニルクロリドを、塩化メタクリロイルの代わりに使用したことを除いて、実施例153と同様に調製。LC/MS(M+H)326.4。
【0360】
(実施例155)
1−[(3R)−3−(3−メチル−3,4−ジヒドロ−1,5,6,8−テトラアザアセナフチレン−5(1H)−イル)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。ステップ6で、塩化アクリロイルを、塩化メタクリロイルの代わりに使用したことを除いて、実施例153と同様に調製。LC/MS(M+H)312.2。
【0361】
(実施例156)
4−{[(3R)−1−アクリロイルピペリジン−3−イル]アミノ}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル。
ステップ1。(R)−4−((1−ベンジルピペリジン−3−イル)アミノ)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル。マイクロ波管に、4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル(172mg、0.97mmol)、(R)−1−ベンジル−ピペリジン−3−アミン(553mg、2.91mmol)、およびNMP(0.5mL)を添加した。混合物を2時間、130℃に加熱し、次いで、室温に冷却した。混合物を水/酢酸エチルで希釈し、層を分離した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を除去して、粗製物を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/Hep、0〜100%)の後に、(R)−4−((1−ベンジルピペリジン−3−イル)アミノ)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル(249mg、77%)をもたらした。LC/MS (M+H) 332.3.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 1.39 - 1.80 (m, 5 H) 2.38 (br
s, 2H) 2.56 - 2.73 (m, 1 H) 3.50 (s, 2 H) 4.23 (br s, 1 H) 6.44 (d, J=8.59 Hz,
1 H) 6.55 (dd, J=3.71, 1.95 Hz, 1 H) 7.10 - 7.40 (m, 6 H) 8.04 (s, 1 H) 11.77
(br s, 1 H).
【0362】
ステップ2。(R)−4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル。(R)−4−((1−ベンジルピペリジン−3−イル)アミノ)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル(155mg、0.47mmol)を含有するフラスコに、エタノール(3mL)、ギ酸アンモニウム(296mg、4.68mmol)、およびPd(OH)
2(32.3mg、0.02mmol)を添加した。混合物を2時間100℃に加熱し、次いで、室温に冷却した。混合物を、Celite(登録商標)を通して濾過し、溶媒を除去して、粗製物を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM0〜40%)の後に、(R)−4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル(71mg、63%)をもたらした。LC/MS(M+H)242.3。
【0363】
ステップ3。4−{[(3R)−1−アクリロイルピペリジン−3−イル]アミノ}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル。(R)−4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル(25mg、0.1mmol)を含有するフラスコに、THF(1mL)およびTEA(30μL、0.2mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、次いで、塩化アクリロイル(7.5μL、0.10mmol)を添加し、反応物を1時間撹拌した。混合物を水/酢酸エチルで希釈し、層を分離した。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を真空中で除去して、粗製物を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、0〜15%)の後に、4−{[(3R)−1−アクリロイルピペリジン−3−イル]アミノ}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボ−ニトリル(17mg、55%)をもたらした。LC/MS (M+H) 296.2.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 1.47 (br s, 1 H) 1.61-1.79
(m, 2 H) 1.92 - 2.14 (m, 1 H) 2.64 - 3.21 (m, 2 H) 3.76-4.26 (m, 2 H) 4.43 (d,
J=11.13 Hz, 1 H) 5.45-5.70 (m, 1 H) 5.92 - 6.19 (m, 1 H) 6.44 - 6.89 (m, 3 H)
7.23 (br s, 1 H) 7.90 - 8.10 (m, 1 H) 11.81 (br s, 1 H).
【0364】
(実施例157)
3−[4−({(3R)−1−[(2E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル]ピペリジン−3−イル}アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]プロパンニトリル。
ステップ1。(R)−tert−ブチル3−((5−(2−シアノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。DCM(6.0mL)中の(R)−tert−ブチル3−((5−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(400mg、1.11mmol)を含有するフラスコに、0℃で、CH
3SO
2Cl(0.10mL、1.33mmol)およびDIPEA(0.6mL、3.32mmol)を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、水/DCMに注ぎ入れた。層を分離し、有機抽出物を収集し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、粗製の(R)−tert−ブチル3−((5−(2−((メチルスルホニル)オキシ)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(540mg)を得、これを精製せずに、次のステップにおいて使用した。粗製の(R)−tert−ブチル3−((5−(2−((メチルスルホニル)オキシ)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(540mg、1.23mmol)に、DMF(5mL)およびNaCN(303mg、6.1mmol)を添加した。反応物を50℃で30分間撹拌し、次いで、水/酢酸エチルに注ぎ入れた。層を分離し、有機抽出物を収集し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、粗製物を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM0〜5%)の後に、(R)−tert−ブチル3−((5−(2−シアノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(302mg、66%)をもたらした。LC/MS(M+H)371.4。
【0365】
ステップ2。(R)−3−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンニトリル。(R)−tert−ブチル3−((5−(2−シアノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(302mg、0.82mmol)を含有するフラスコに、DCM(2mL)およびTFA(0.32mL)を添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、溶媒を除去して、粗製の(R)−3−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパン−ニトリルを得、これを、さらに精製せずに使用した。LC/MS(M+H)271.3。
【0366】
ステップ3。3−[4−({(3R)−1−[(2E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル]ピペリジン−3−イル}アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]プロパンニトリル。(R)−3−(4−(ピペリジン−3−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンニトリル(100mg、0.37mmol)を含有するフラスコに、DCM(2mL)、EDCI(78mg、0.41mmol)、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸(61mg、0.37mmol)、DIPEA(0.6mL、3.7mmol)、およびDMAP(2.2mg、0.018mmol)を添加した。混合物を終夜、室温で撹拌した。反応物を飽和NaHCO
3およびDCMで希釈した。層を分離し、有機抽出物を収集し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を除去して、粗製の3−[4−({(3R)−1−[(2E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル]ピペリジン−3−イル}アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]プロパンニトリルを得、これをRP−HPLCによって精製して、純粋な物質(32.8mg)を得た。LC/MS(M+H)382.1。
【0367】
(実施例158)
3−[4−({(3R)−1−[(2E)−4−ヒドロキシブタ−2−エノイル]ピペリジン−3−イル}アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]プロパンニトリル。ステップ3において、使用した酸が、(E)−4−ヒドロキシブタ−2−エン酸であったことを除いて、実施例157と同様に調製。LC/MS(M+H)355.3。
【0368】
(実施例159)
(2E)−1−[(3R)−3−{[5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]アミノ}ピペリジン−1−イル]ブタ−2−エン−1−オン。最終ステップにおいて塩化アクリロイルの代わりに(E)−ブタ−2−エノイルクロリドを使用したことを除いて、実施例53と同様に調製。
【0369】
(実施例160)
rac−(2E)−1−[(3S,4R)−4−ヒドロキシ−3−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]ブタ−2−エン−1−オン。最終ステップにおいて、(E)−ブタ−2−エノイルクロリドを、塩化アクリロイルの代わりに使用したことを除いて、実施例64と同様に調製。LC/MS(M+H)302.1。
【0370】
(実施例161)
1−[(2R,5R)−2−(ヒドロキシメチル)−5−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル]プロパ−2−エン−1−オン。調製については、実施例7を参照されたい。
【0371】
(実施例162)
1−{(3R,5S)−3−[(5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ]−5−ヒドロキシピペリジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。(3S,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。n−BuOH(5mL)中の(3R,5S)−tert−ブチル3−アミノ−5−((tert−ブチルジメチルシリル)−オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(200mg、0.61mmol)、4,5−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(136mg、0.73mmol)、およびDIPEA(156mg、1.21mmol)の混合物を20時間、80℃に加熱した。LC−MSは、4,5−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン約60%が残っていることを示した。(3R,5S)−tert−ブチル3−アミノ−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート200mgを添加し、反応混合物を20時間、90℃に加熱した。反応混合物を蒸発乾固して、粗製の物質を得、これは、クロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0〜90:10)の後に、(3S,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(290mg、83%)を黄色の固体としてもたらした。LC/MS(M+H)482.1。
【0372】
ステップ2。N−((3R,5S)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン。CH
2Cl
2(10mL)中の(3S,5R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(290mg、0.60mmol)の0℃撹拌溶液に、TFA(3mL)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した後に、TLC(DCM/MeOH、10:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を蒸発乾固し、次いで、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/MeOH、100:0〜80:20)によって精製して、N−((3R,5S)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(120mg、52.4%)を黄色の固体として得た。
【0373】
ステップ3。1−((3S,5R)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF−H
2O(5mL、v/v=1:1)中のN−((3R,5S)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−3−イル)−5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(100mg、0.26mmol)およびDIPEA(68mg、0.52mmol)の0℃撹拌溶液に、塩化アクリロイル(28.5mg、0.31mmol)を添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で20分間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を蒸発乾固し、粗製の物質を精製せずに、次のステップにおいて使用した。
【0374】
ステップ4。1−((3R,5S)−3−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(5mL)に溶かした粗製の1−((3S,5R)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンを含有するフラスコに、0℃で、TBAF(0.3mL、THF中の1M)を添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で18時間撹拌した。LC−MSは、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を蒸発乾固し、粗製の物質をRP−HPLC(塩基調整剤)によって精製して、1−((3R,5S)−3−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(31mg)を白色の固体として得た。HNMRは多少のTBAFが存在することを示したので、RP−HPLC(TFA調整剤)によってさらに精製して、1−((3R,5S)−3−((5−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(13mg、16.7)を白色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.82 (br s, 1H), 8.20 (br s, 1H), 8.13
(d, J=12.3 Hz, 1H), 7.36 (dd, J=7.9, 18.2 Hz, 1H), 7.23 (d, J=13.3 Hz, 1H),
6.79 (dd, J=10.7, 16.7 Hz, 1H), 6.35 (dd, J=10.4, 16.7 Hz, 1H), 6.01 - 5.83 (m,
1H), 5.61 (d, J=12.5 Hz, 1H), 5.51 - 5.29 (m, 1H), 4.45 (br s, 1H), 4.39 - 4.27
(m, 1H), 4.04 - 3.74 (m, 3H), 3.51 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.11 (d, J=11.8 Hz, 1H),
2.08 - 1.97 (m, 1H), 1.83 (d, J=13.1 Hz, 1H).
【0375】
(実施例163)
4−{[(3R,6S)−1−アクリロイル−6−メチルピペリジン−3−イル]アミノ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボニトリル。ステップ1において4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボ−ニトリルを使用したことを除いて、実施例18と同様に調製。LC/MS (M+H) 311.4.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 1.04-1.27 (m, 3 H) 1.59-2.08 (m, 5 H) 2.76
(br s, 1 H) 4.04-4.24 (m, 1 H) 4.44-4.82 (m, 2 H) 5.45 (d, J=7.02 Hz, 1 H)
5.56-5.70 (m, 1 H) 6.24 (dd, J=16.78, 1.95 Hz, 1 H) 6.60 (dd, J=16.59, 10.73
Hz, 1 H) 7.19 (s, 1 H) 7.60 (s, 1 H) 8.36 (s, 1 H).
【0376】
(実施例164)
4−{[(3R,6S)−1−アクリロイル−6−メチルピペリジン−3−イル]アミノ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド。ステップ1において4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボニトリルを使用したことを除いて、実施例18と同様に調製。アミドは、HBr/AcOHでのZ−異性体除去の副生成物である。LC/MS (M+H) 328.4.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 1.02 - 1.29 (m, 3 H) 1.54 -
2.06 (m, 5 H) 2.51 - 2.73 (m, 1 H) 2.91 (br s, 1 H) 3.96 (br s, 2 H) 5.66
(d, J=1.56 Hz, 1 H) 5.96 - 6.20 (m, 1 H) 6.72 (dd, J=16.78, 10.54 Hz, 1 H) 8.06
(s, 1 H) 9.65 (d, J=7.02 Hz, 1 H).
【0377】
(実施例165)
4−{[(3R,6S)−1−アクリロイル−6−メチルピペリジン−3−イル]アミノ}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−カルボニトリル。(R)−tert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシラートの代わりに(2S,5R)−tert−ブチル5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラートを使用したことを除いて、実施例2と同様に調製。LC/MS (M+H) 310.3.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 1.15 - 1.36 (m, 3 H) 1.60 -
1.86 (m, 3 H) 1.98 - 2.12 (m, 1 H) 2.54 - 2.78 (m, 1 H) 3.42 - 3.52 (m, 2 H)
5.12- 5.29 (m, 1 H) 5.59-5.63 (m, 1 H) 5.64 - 5.73 (m, 1 H) 6.19 - 6.31 (m, 1
H) 6.44 (br s 1 H) 6.45 - 6.62 (m, 1 H) 7.24 (br s, 1 H) 7.52 - 7.69 (m, 1 H)
7.96 - 8.10 (m, 1 H).
【0378】
(実施例166)
1−[1−メチル−7−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−1,4,6,7−テトラヒドロ−5H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−イル]プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ1。3−ブロモ−N−メチル−5−ニトロピリジン−4−アミン。THF(100mL)中の3−ブロモ−4−クロロ−5−ニトロピリジン(10g、42mmol)の溶液に、30%MeNH
2/H
2O(20mL、210mmol)を室温でゆっくり添加した。添加の後に、反応混合物を室温で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc、4:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物をEtOAc(300mL)と水(200mL)との間で分配し、有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固して、3−ブロモ−N−メチル−5−ニトロピリジン−4−アミン(8g、80%)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに、次のステップにそのまま使用した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 3.22 (d, J=5.52 Hz, 3 H) 7.15 (br s, 1 H)
8.47 (s, 1 H) 8.90 (s, 1 H).
【0379】
ステップ2。5−ブロモ−N4−メチルピリジン−3,4−ジアミン。AcOH(200ml)中の粗製の3−ブロモ−N−メチル−5−ニトロピリジン−4−アミン(8g、34.56mmol)の溶液に、Fe(11.6g、207.34mmol)を室温で添加した。得られた混合物を3時間、80℃に加熱した。TLC(EtOAc)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固し、次いで、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、0%〜10%)によって精製して、5−ブロモ−N4−メチル−ピリジン−3,4−ジアミン8g(収率100%)を得た。
【0380】
ステップ3。7−ブロモ−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン。オルト−ギ酸トリメチル(200mL)中の5−ブロモ−N4−メチルピリジン−3,4−ジアミン(8g、40mmol)の撹拌溶液に、TsOH・H
2O(344mg、1.8mmol)を添加した。次いで、反応物を80℃で4時間撹拌した。TLC(EtOAc)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を濃縮乾固し、次いで、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/EtOAc、0%〜10%)によって精製して、7−ブロモ−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン6.5g(収率77%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 4.09 (s, 3 H) 8.43 (d, J=6.27 Hz, 2 H)
8.92 (s, 1 H).
【0381】
ステップ4。N−(ジフェニルメチレン)−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン。無水トルエン(200mL)中の7−ブロモ−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(5.5g、26.2mmol)およびNHCPh
2(7.07g、39.3mmol)の撹拌溶液に、BINAP(1.7g、2.62mmol)およびCs
2CO
3(34g、104.8mmol)を添加した。添加の後に、反応物を真空下で脱気し、N
2で複数回パージした。次いで、Pd(OAc)
2(588mg、2.62mmol)をN
2下で、反応混合物に添加した。懸濁液を真空下で脱気し、N
2で複数回パージした。反応混合物を130℃で12時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固し、次いで、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/EtOAc、0%〜10%)によって精製して、N−(ジフェニルメチレン)−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン(6.2g、76%)を黄色の固体として得た。LC/MS(M+H)312.9。
【0382】
ステップ5。1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン。MeOH(150mL)中のN−(ジフェニルメチレン)−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン(6.2g、20mmol)の撹拌溶液に、NaOAc(4.24g、52mmol)およびNH
2OH・HCl(2.78g、40mmol)を添加した。混合物を80℃で12時間撹拌した後に、TLC(DCM/MeOH、10:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固し、次いで、クロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、0%〜30%)によって精製して、1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン(5g、多少の無機塩を含めて100%)を白色の固体として得た。
【0383】
ステップ6。N−(1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−イル)アセトアミド。無水酢酸(20mL)中の1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン(3.3g、22.3mmol)の溶液を60℃で4時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を飽和炭酸ナトリウム(20ml)でクエンチした。溶液を濃縮乾固し、粗製の生成物をクロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、0%〜30%)によって精製して、N−(1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−イル)アセトアミド(2g、2ステップで47%)を黄色の油状物として得た。
【0384】
ステップ7。7−Aアセトアミド−5−ベンジル−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−イウム。トルエン(20mL)中のN−(1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−イル)アセトアミド(2g、10.5mmol)の撹拌溶液に、BnBr(1.8g、10.5mmol)を添加した。混合物を110℃で12時間撹拌した後に、TLC(DCM/MeOH、10:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を濾過して、7−アセトアミド−5−ベンジル−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−イウム(2.6g、88%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 3.91 - 4.18 (m, 3 H) 5.84 (s, 2 H) 7.32 -
7.65 (m, 5 H) 8.69 - 9.01 (m, 2 H) 9.77 (s, 1 H).
【0385】
ステップ8。N−(5−ベンジル−1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−イル)アセトアミド。MeOH(10mL)中の7−アセトアミド−5−ベンジル−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−イウム(500mg、1.8mmol)の撹拌溶液に、NaBH
4(140mg、3.6mmol)を−10℃で少しずつ添加した。混合物を同じ温度で30分間撹拌した後に、TLC(DCM/MeOH、10:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を濃縮乾固し、粗製の生成物をクロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM、0%〜10%)によって精製して、N−(5−ベンジル−1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−イル)アセトアミド(180mg、36%)を黄色の油状物として得た。
【0386】
ステップ9。5−ベンジル−1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン。6M HCl溶液(5mL)中のN−(5−ベンジル−1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−イル)アセトアミド(100mg、0.36mmol)の溶液を、70℃で12時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を、EtOHと共に3回共沸させて、化合物5−ベンジル−1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン(100mg、95%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CHCl
3) δ 1.86 (br s, 2 H) 2.62 - 2.76 (m, 1 H) 3.23
- 3.33 (m, 1 H) 3.62 - 3.73 (m, 2 H) 3.67 - 3.72 (m, 1 H) 3.83 (s, 1 H) 3.74 -
3.81 (m, 1 H) 3.84 - 3.93 (m, 1 H) 7.17 - 7.55 (m, 5 H).
【0387】
ステップ10。5−ベンジル−N−(2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン。n−BuOH(10mL)中の5−ベンジル−1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン(300mg、1.08mmol)、DIPEA(697mg、5.4mmol)、および2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(244mg、1.3mmol)の混合物を、終夜135℃に加熱した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、蒸発乾固した。残渣をEtOAc(30mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄した。水層をEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これを、クロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/石油エーテル、10%〜80%)によって精製して、5−ベンジル−N−(2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン(250mg、60%)を黄色の固体として得た。LC/MS(M+H)393.9。
【0388】
ステップ11。1−メチル−N−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン。Parr水素化ボトルに、10%乾燥Pd/C(10mg)をAr雰囲気下で添加した。次いで、MeOH(10mL)中の5−ベンジル−N−(2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン(100mg、0.25mmol)の溶液を添加し、得られた混合物をH
250psi下、30℃で72時間水素化した。反応溶液を、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、ケークを、MeOHで3回洗浄した。合わせた濾液を濃縮して、1−メチル−N−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン(60mg、89.5%)を黄色の油状物として得、これを、さらに後処理せずに、そのまま次のステップのために使用した。
【0389】
ステップ12。1−(7−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−1−メチル−6,7−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5(4H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン。THF(2mL)および水(2mL)中の1−メチル−N−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−7−アミン(60mg、0.22mmol)の撹拌溶液に0℃で、DIPEA(86mg、0.67mmol)および塩化アクリロイル(24mg、0.27mmol)を添加した。得られた混合物を0℃で2時間撹拌した後に、LCMSは、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物をH
2O(20mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の生成物を得、これを、HPLCによってさらに精製して、1−(7−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−1−メチル−6,7−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5(4H)−イル)プロパ−2−エン−1−オン(1.5mg、2.5%)を白色の固体として得た。LC/MS (M+H) 324.2.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 2.02 - 2.14 (m, 1 H) 2.26 -
2.38 (m, 1 H) 2.61 - 2.73 (m, 1 H) 3.44 - 3.52 (m, 3 H) 3.59 (dd, J=14.43, 2.64
Hz, 1 H) 3.91 - 4.21 (m, 2 H) 4.36 - 4.52 (m, 1 H) 5.04 - 5.63 (m, 1 H) 5.88 -
6.39 (m, 1 H) 6.52 - 6.64 (m, 1 H) 6.99 - 7.10 (m, 1 H) 7.59 - 7.85 (m, 1 H)
8.17 - 8.27 (m, 1 H) 11.56 (br s, 1 H).
【0390】
(実施例167〜196)
【0391】
【化21】
出発テンプレートA(2−ブロモ−N−イソプロピル−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミドおよび2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン)を、WO2010/063634およびJournal of Medicinal Chemistry、56(4)、1677〜1692(2013)において記載されているとおりに調製した。実施例165〜196を、下記の合成手順によって調製した。
【0392】
ステップ1:(a)前駆体330(CONHiPr)。2−ブロモ−N−イソプロピル−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(330)の0.1M溶液を、トルエン中で調製した。アミンパートナー(150μmol、2.0当量)を、8ml反応バイアルに分注した。Cs
2CO
3(48.9mg、150μmol、2.0当量)を、各バイアルに分注した。2−ブロモ−N−イソプロピル−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド溶液750μl(75μmol、1.0当量)を各バイアルに添加し、続いて、Pd
2(dba)
3(6.9mg、7.5μmol、0.1当量)を、次いで、dppf(2.5mg、10μmol、0.13当量)をN
2雰囲気下で添加した。バイアルのキャップを締め、100℃で16時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗製の生成物をH
2O(1mL)で洗浄し、EtOAc(1mL×3)で抽出した。有機層を収集し、濃縮して、ステップ1の中間体を得た。
【0393】
(b)前駆体329(H)。2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(329)の0.1M溶液を、ジオキサン中で調製した。アミンパートナー(150μmol、2.0当量)を8ml反応バイアルに分注した。t−BuONa(14.4mg、150μmol、2.0当量)を各バイアルに添加し、続いて、2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン溶液750μl(75μmol、1.0当量)、Pd
2(dba)
3(6.9mg、7.5μmol、0.1当量)、およびRuphos(4.2mg、9μmol、0.12当量)をN
2雰囲気下で添加した。バイアルのキャップを締め、110℃で16時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗製の生成物をH
2O(1mL)で洗浄し、EtOAc(1mL×3)で抽出した。有機層を収集し、濃縮して、ステップ1の中間体を得た。
【0394】
ステップ2:脱保護(脱Bocおよび脱SEM)。TFA/DCM(v/v=1/7)1mLを、ステップ1の中間体を含有するバイアルに分注した。バイアルのキャップを締め、30℃で4時間振盪した。溶媒を減圧下で蒸発させた。NH
3・H
2O/MeOH(v/v=1/3)1.2mLを各バイアルに添加した。バイアルのキャップを締め、30℃で2時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させて、ステップ2の中間体を得た。
【0395】
ステップ3:アシル化。無水DMFの500μlを、ステップ2の中間体を含有するバイアルに分注した。DIEA(29mg、225μmol、3.0当量)を各バイアルに添加し、続いて、塩化アクリロイル(8.1mg、90μmol、1.2当量)を0℃未満の温度で添加した。バイアルを0℃で15分間維持し、次いで、30℃で2時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を分取HPLCによって精製して、最終生成物を得た。
【0396】
【表8-1】
【0397】
【表8-2】
【0398】
実施例199〜212を、下記のスキームにおいて記載したとおりに調製した。
【0399】
【化22】
ステップ1:鈴木カップリング。ボロン酸/ボロナート(200μmol、2.0当量)を、8mL反応バイアルに分注し、続いて、CH
3CN中の2−ブロモ−7−ヨード−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン溶液600μl(100μmol、1.0当量)(0.167M)、トルエン200μl、NaHCO
3溶液400μl(400μmol、4.0当量)(H
2O中の1.0M)、次いで、Pd(dppf)Cl
2(7.3mg、10μmol、0.1当量)をN
2雰囲気下で分注した。バイアルのキャップを締め、65℃で4時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をH
2O(1mL)で洗浄し、EtOAc(1mL×3)で抽出した。有機層を減圧下で濃縮して、ステップ1の中間体を得た。
【0400】
ステップ2:N−置換。t−BuONaの溶液(19.2mg、200μmol、2.0当量)を、ステップ1からの中間体を含有するバイアルに、続いて、N
2雰囲気下でtert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシラート溶液800μl(200μmol、2.0当量)(ジオキサン中の0.25M)、Pd
2(dba)
3(9.2mg、10μmol、0.1当量)、およびRuPhos(5.6mg、12μmol、0.12当量)を添加した。バイアルのキャップを締め、110℃で16時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をH
2O(1mL)で洗浄し、EtOAc(1mL×3)で抽出した。有機層を減圧下で濃縮して、ステップ2の中間体を得た。
【0401】
ステップ3および4:脱保護(脱Bocおよび脱SEM)。TFA/DCM1mL(1:7、v/v)を、ステップ2の中間体を含有するバイアルに分注した。バイアルのキャップを締め、30℃で16時間振盪した。溶媒を減圧下で蒸発させた。NH
3・H
2O/MeOH1.2mL(1:3、v/v)溶液を各バイアルに添加した。バイアルのキャップを締め、30℃で2時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、減圧下で溶媒を蒸発させて、ステップ3/4の中間体を得た。
【0402】
ステップ5:アシル化。DMF800μlを、ステップ3および4の中間体を含有するバイアルに分注し、続いて、DIEA(38.7mg、300μmol、3.0当量)および塩化アクリロイル(18mg、200μmol、2.0当量)を0℃で分配した。バイアルを0℃で15分間維持し、次いで、30℃で30分間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を分取HPLCによって精製して、最終生成物を得た。
【0403】
【表9】
【0404】
実施例213〜229を、下記のスキームにおいて詳細に示すとおりに調製した。
【0405】
【化23】
ステップ1:O−置換。t−BuOK(33.6mg、300μmol、2.0当量)を、8mL反応バイアルに分注し、続いて、2−ブロモ−7−ヨード−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン溶液600μl(150μmol、1.0当量)(THF中の0.25M)、tert−ブチル4−ヒドロキシピペリジン−1−溶液600μl(600μmol、4.0当量)(THF中の1.0M)を分注した。バイアルのキャップを締め、30℃で0.5時間振盪し、次いで、80℃で16時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を、H
2O(1mL)を使用して洗浄し、EtOAc(1mL×3)を使用して抽出した。有機層を減圧下で濃縮して、ステップ1の中間体を得た。
【0406】
ステップ2:鈴木カップリング。ステップ1の中間体(ジオキサン中の0.15M)を、8mL反応バイアルに分注し、続いて、Cs
2CO
3(97.7mg、300μmol、3.0当量)、ボロン酸/ボロナート溶液1mL(150μmol、1.0当量)、およびPd(dppf)Cl
2(11mg、15μmol、0.1当量)をN
2雰囲気下で分注した。バイアルのキャップを締め、100℃で16時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を、H
2O(1mL)を使用して洗浄し、EtOAc(1mL×3)を使用して抽出した。有機層を減圧下で濃縮して、ステップ2の中間体を得た。
【0407】
ステップ3および4:脱保護(脱Bocおよび脱SEM)。TFA/DCM(1:4、v/v)溶液1.5mLを、ステップ2の中間体を含有するバイアルに分注した。バイアルのキャップを締め、30℃で8時間振盪した。溶媒を減圧下で蒸発させた。NH
3・H
2O/MeOH(1:3、v/v)溶液2mLを各バイアルに分注した。バイアルのキャップを締め、30℃で2時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させた。溶媒を蒸発させて、ステップ3の中間体を得た。
【0408】
ステップ5:アシル化。DMF750μlを、ステップ3の中間体を含有するバイアルに分注し、続いて、DIEA(58mg、450μmol、3.0当量)および塩化アシロイル(acyloyl chloride)(27mg、300μmol、2.0当量)を0℃で分配した。バイアルを0℃で0.5時間維持し、次いで、30℃で2時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を分取HPLCによって精製して、最終生成物を得た。
【0409】
【表10-1】
【0410】
【表10-2】
【0411】
実施例230〜291を、下記のスキームにおいて詳しく示すとおりに調製した。
【0412】
【化24】
一般的な第一級アミン(群1)では、ステップ1の条件は、DMF/DIEA/HBTU/30℃/16時間である。
【0413】
シアノ基を有する第一級アミン(群2)では、ステップ1の条件は、DMF/DIEA/HATU/60℃/16時間である。
【0414】
ステップ1:アミド形成。
群1:アミン(150μmol、1.5当量)を、8mL反応バイアルに入れ、続いて、DMF300μl、2−((1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)アミノ)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸500μl(DMF中の0.2M;100μmol、1.0当量)、DIEA(70μl、400μmol、4.0当量)、およびHBTU(170μmol、1.7当量)を各バイアルに入れた。バイアルのキャップを締め、30℃で16時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させた。飽和NaHCO
3溶液1mLを各バイアルに。得られた混合物をEtOAc(2mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥した。濾過し、減圧下で蒸発させて、粗製の中間体を得、これを、次のステップにおいてそのまま使用した。
【0415】
群2:アミン(150μmol、1.5当量)を、8mL反応バイアルに入れ、続いて、2−((1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)アミノ)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸500μl(DMF中の0.2M;100μmol、1.0当量)、DIEA(70μl、400μmol、4.0当量)、およびHATU溶液300μl(DMF中の0.67M;200μmol、2.0当量)を入れた。バイアルのキャップを締め、30℃で16時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させた。飽和NaHCO
3溶液1mLを各バイアルに。得られた混合物をEtOAc(2mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥した。濾過し、減圧下で蒸発させて、粗製の中間体を得、これを、次のステップにおいてそのまま使用した。
【0416】
ステップ2および3:脱Bocおよび脱SEM。TFA/DCM(1:4、v/v)1.5mLを、ステップ1の中間体を含有するバイアルに分注した。バイアルのキャップを締め、30℃で2時間振盪した。溶媒を減圧下で蒸発させた。次いで、NH
3・H
2O/MeOH1.2mL(1:2、v/v)を各バイアルに分注した。バイアルのキャップを締め、30℃で2時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させて、ステップ2/3の中間体を得、これを、次のステップのためにそのまま使用した。
【0417】
ステップ4:アシル化:飽和NaHCO
3溶液1mLを、ステップ2/3の中間体を含有するバイアルに分注し、続いて、EtOAc1mLおよび塩化アクリロイル(200μmol、2.0当量)を各バイアルに分注した。バイアルのキャップを締め、30℃で2時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させて、残渣を得、これを、分取HPLCによって精製して、最終生成物を得た。
【0418】
【表11-1】
【0419】
【表11-2】
【0420】
【表11-3】
【0421】
実施例265〜289を、実施例230〜291のためのスキームおよび手順によって調製した。(群1アミン)
【0422】
【表12-1】
【0423】
【表12-2】
【0424】
実施例290〜328を、下記のスキームにおいて詳しく示すとおりに調製した。
【0425】
【化25】
群1:一般アミンでは、ステップ1のための条件は、ジオキサン/Pd
2(dba)
3/Xphos/Cs
2CO
3/N
2/120℃/16時間である。群2:立体的に要求の多い基を有する第二級アミンでは、ステップ1のための条件は、トルエン/Pd
2(dba)
3/Ruphos/t−BuONa/N
2/65℃/2日間である。
【0426】
ステップ1:N−置換。群1:アミン(195μmol、1.5当量)を8ml反応バイアルに入れた。2−ブロモ−N−イソプロピル−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド1000μl(ジオキサン中の0.13M;130μmol、1.0当量)溶液を、各バイアルに分注し、続いて、Cs
2CO
3(81.9mg、260μmol、2.0当量)、Pd
2(dba)
3(11.9mg、13μmol、0.1当量)、およびXphos(6.2mg、13μmol、0.1当量)をN
2下で分注した。バイアルのキャップを締め、120℃で16時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させて、残渣を得た。粗製の生成物をH
2O(1mL)で洗浄し、EtOAc(1mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥した。濾液を濃縮して、ステップ1からの粗製の中間体を得、これを、次のステップのためにそのまま使用した。
【0427】
群2:アミン(195μmol、1.5当量)を、8ml反応バイアルに入れた。2−ブロモ−N−イソプロピル−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド1000μl(トルエン中の0.1M;130μmol、1.0当量)溶液を、各バイアルに、続いて、t−BuONa(24.9mg、260μmol、2.0当量)およびPd
2(dba)
3(11.9mg、13μmol、0.1当量)およびRuphos(6.0mg、13μmol、0.1当量)をN
2下で。バイアルのキャップを締め、65℃で2日間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させて、残渣を得た。粗製の生成物をH
2O(1mL)で洗浄し、EtOAc(1mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥した。濾液を濃縮して、ステップ1からの粗製の中間体を得、これを、次のステップのためにそのまま使用した。
【0428】
ステップ2および3:脱保護(脱Bocおよび脱SEM)。TFA/DCM(1:7、v/v)溶液1mLを、ステップ1の中間体を含有するバイアルに分注した。バイアルのキャップを締め、30℃で4時間振盪した。溶媒を減圧下で蒸発させた。NH
3・H
2O/MeOH(1:3、v/v)溶液1.2mLを各バイアルに分注した。バイアルのキャップを締め、30℃で2時間振盪した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させて、ステップ2の中間体を得た。
【0429】
ステップ4:アシル化。EtOAc500μlを、ステップ2の中間体(130μmol、1.0当量)を含有する各バイアルに分注し、続いて、飽和NaHCO
3溶液500μl、塩化アクリロイル(195μmol、1.5当量)、およびDIEA(390μmol、3.0当量)を分注した。バイアルのキャップを締め、30℃で2時間撹拌した。反応が、LC−MSによって完了したと考えられた後に、溶媒を減圧下で蒸発させて、残渣を得、これを、分取HPLCによって精製して、最終生成物を得た。
【0430】
【表13-1】
【0431】
【表13-2】
【0432】
【表13-3】
【0433】
調製例329:2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン。
WO2010/063634において記載されているとおりに調製。
【0434】
調製例330:2−ブロモ−N−イソプロピル−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。
Journal of Medicinal Chemistry、56(4)、1677〜1692(2013)において記載されているとおりに調製。
【0435】
調製例331:2−ブロモ−N−(tert−ブチル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。
Journal of Medicinal Chemistry、56(4)、1677〜1692(2013)において記載されているとおりに調製。
【0436】
調製例332:2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸。
Journal of Medicinal Chemistry、56(4)、1677〜1692(2013)において記載されているとおりに調製。
【0437】
調製例333:2−ブロモ−7−ヨード−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン。
ステップ1。2−ブロモ−7−ヨード−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン。DMF(160mL)中の2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(8g、40.4mmol)の溶液に、N−ヨードスクシンイミド(11.8g、3.6mmol)を室温で添加し、1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc、2:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を水(500mL)で希釈し、EtOAc(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥した。濾過の後に、溶媒を減圧下で除去して、2−ブロモ−7−ヨード−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(26.1g、100%)を茶色の固体(多少のDMFを含有)として得た。
【0438】
ステップ2。2−ブロモ−7−ヨード−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン。DMF(100mL)中のNaH(4.83g、120.83mmol)の懸濁液に、DMF(200mL)中の化合物2(26.1g、80.56mmol)の溶液を0℃で滴下添加し、この温度で20分間撹拌した。次いで、sem−Cl(16.14g、96.67mmol)を0℃で滴下添加し、1時間、室温に加温した。TLC(石油エーテル/EtOAc、2:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を氷水(300mL)にゆっくり注ぎ入れた。混合物をEtOAc(200mL×4)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥した。濾過の後に、溶媒を減圧下で除去し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、4:1)で精製して、生成物(13g、36%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 8.33 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 5.62 (s, 2H),
3.55 - 3.48 (m, 2H), 0.94 - 0.88 (m, 2H), -0.05 (s, 9H). LCMS (M+H)
455.7.
【0439】
調製例334:メチル2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラート。
【0440】
【化26】
ステップ1。(2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−5,7−ジイル)ジメタノール。ジオキサン(1.75L)中の2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(116.5g、589mmol)の撹拌溶液に、NaOH水溶液(590mL、1175mmol、2M)を室温で滴下添加し、次いで、ホルムアルデヒド(481mL、5884mmol、37%水溶液)を混合物に室温で添加した。その後に、得られた混合物を室温で18時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc、2:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。3つのバッチを後処理のために一緒に合わせた。反応混合物を蒸発させて、溶媒の大部分を除去した。残渣を2M HClで中和し、EtOAc(1L×3)で抽出し、合わせた有機層を水(1mL)およびブライン(1mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固し、これを、MTBEで摩砕して、(2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−5,7−ジイル)ジメタノール(450g、95.5%)を黄色の固体として得た。
【0441】
ステップ2。(2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)メタノール。THF(1.5L)中の(2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−5,7−ジイル)ジメタノール(150g、586mmol)の懸濁液に、H
2O(880mL)中のNaOH(70.3g、1758mmol)の溶液を室温で滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で18時間撹拌した。HNMRは、約18%の出発物質が残っていることを示した。反応混合物を室温で48時間撹拌した。HNMRは、出発物質が完全に消費されたことを示した。3つのバッチを後処理のために一緒に合わせた。反応混合物を蒸発させて、THFの大部分を除去した。水性残渣を、2M HClでpH=3〜4に酸性化し、EtOAc(3mL×3)で抽出し、合わせた有機層を水(3L)およびブライン(3L)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、(2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)メタノール(381g、96%)を黄色の固体として得、これを、精製せずに、次のステップのために使用した。
【0442】
ステップ3。2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボアルデヒド。アセトン(2.5L)中の(2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)メタノール(127g、562mmol)の懸濁液に、Jones試薬(253mL、674mol?2.67M)を10℃未満で滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で50分間撹拌し、この時点で、懸濁液は透明になり、次いで、茶色の固体が沈澱した。3つのバッチを後処理のために一緒に合わせた。反応混合物をi−PrOH(60mL)でクエンチし、濾過し、濾過ケークをアセトン(1L×2)で洗浄し、合わせた濾液を蒸発させて、2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボアルデヒド(320g、84.4%)を黄色の固体として得た。(Jones試薬のストック(2.67M)は、濃H
2SO
4(184mL)をCrO
3(213.6g)に慎重に添加し、次いで、H
2O800mLで希釈することによって調製した)。
【0443】
ステップ4。2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸。ジオキサン−H
2O(1.5L、4:1、v/v)中の2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボアルデヒド(75g、333mmol)およびスルファミン酸(163g、1667mmol)の撹拌溶液に、H
2O(0.5L)中のNaClO
2(36.4g、400mmol)およびKH
2PO
4(227g、1667mmol)の溶液を40分間かけて0℃未満で滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で18時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc、1:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。2つのバッチを後処理のために一緒に合わせた。反応混合物をEtOAc(2L)と水(1L)との間で分配し、EtOAc(1.5L)でさらに抽出した。合わせた有機層を水(1L)およびブライン(1L)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸(120g、75%)を黄色の固体として得た。
【0444】
ステップ5。メチル2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラート。MeOH(1.5L)中の2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸(145g、602mmol)の0℃懸濁液に、SOCl
2(93g、781mmol)を40分かけて滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を4時間加熱還流し、この時点で、懸濁液は、透明になり、次いで、黄色の固体が沈澱した。TLC(石油エーテル/EtOAc、1:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を蒸発乾固し、これを、MTBEで摩砕して、メチル2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラート(109g、71%)を黄色の固体として得た。
【0445】
ステップ6。メチル2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラート。DMF(500mL)中のNaH(11.9g、297mmol、油中の60%)の0℃懸濁液に、メチル2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラート(55g、228mmol)を少しずつ添加した。添加の後に、反応混合物を0℃で10分間撹拌した。次いで、SEMCl(49.3g、251mmol)を混合物に0℃未満で滴下添加した。その後に、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc、1:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。2つのバッチを後処理のために一緒に合わせた。反応混合物を氷水(1.5L)に注ぎ入れ、次いで、EtOAc(1.5L×3)で抽出した。合わせた有機層を水(2L)およびブライン(1.5L×3)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮乾固した。残渣をMTBEで摩砕して、メチル2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラート(105g、59.7%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.90 - 8.85 (m, 1H), 8.61 (s, 1H), 5.70
(s, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.57 (t, J=8.0 Hz, 2H), 0.83 (t, J=7.8 Hz, 2H),
-0.05 -0.14 (m, 9H).
【0446】
(実施例335)
(R)−1−(3−((5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
【0447】
【化27】
ステップ1。2−ブロモ−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン。40℃で、DMF(20.0mL)中の2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(725mg、3.66mmol)および炭酸セシウム(3250mg、9.95mmol)の溶液を、塩化トリチル(925mg、3.32mmol)で処理した。2時間後に、反応混合物を周囲温度に冷却し、水(150mL)に注いだ。混合物を濾過し、濾過ケークを水(250mL)で1時間摩砕した。固体を単離し、温エタノールから再結晶化させて、2−ブロモ−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(750mg、52%)を無色の結晶質固体として得た。LC/MS(M+H)440.16。
【0448】
ステップ2。(R)−tert−ブチル3−((5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシラート。窒素下で、(R)−tert−ブチル3−アミノピロリジン−1−カルボキシラート(850mg、4.5mmol)、2−ブロモ−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(1000mg、2.3mmol)、脱気ジオキサン(9.0mL)、ナトリウムtert−ブトキシド(500mg、5.2mmol)、Pd
2(dba)
3(35mg、0.23mmol)、およびMePhos(85mg、0.23mmol)の溶液を125℃に加熱した。90分後に、反応混合物をセライト(商標)の薄いパッドを通して濾過し、溶媒を真空中で除去した。得られた粗製の油を、1:1のEtOAc:水100mLに溶かし、有機層を抽出した。水層をEtOAc(2×50mL)で逆抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製して、(R)−tert−ブチル3−((5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシラート(520mg、42%)を無色の固体として得た。LC/MS(M+H)546.39。
【0449】
ステップ3。(R)−N−(ピロリジン−3−イル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−アミン。(R)−tert−ブチル3−((5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシラート(250mg、0.46mmol)の溶液を、2.0M HCl/エーテル(10mL)で処理し、15分間音波処理した。次いで、反応混合物を3時間、周囲温度で撹拌し、溶媒を真空中で除去して、(R)−N−(ピロリジン−3−イル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−アミン(221mg、100%)をHCl塩として得た。LC/MS(M−H)446.33。
【0450】
ステップ4。(R)−1−(3−((5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。無水クロロホルム(10.0mL)中の(R)−N−(ピロリジン−3−イル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−アミン(220mg、0.47mmol)の溶液を、Hunig塩基(0.4mL、3.0mmol)で処理し、2℃に冷却し、無水クロロホルム(2.0mL)中の塩化アクリル(0.38mL、0.47mmol)の溶液で滴下処理した。30分後に、反応混合物を周囲温度に加温し、1時間撹拌し、その後に、2℃に冷却し、10%炭酸水素ナトリウム(15mL)でクエンチした。有機層を抽出し、水層をクロロホルム(2×10mL)で逆抽出した。有機層を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製して、(R)−1−(3−((5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(221mg、97%)を無色の固体として得た。LC/MS(M+H)500.35。
【0451】
ステップ5。(R)−1−(3−((5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。TFA(4.9mL)中の(R)−1−(3−((5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(221mg、0.5mmol)の溶液を周囲温度で22時間撹拌した。真空中で濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製して、(R)−1−(3−((5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(107mg、84%)を無色の固体として得た。LC/MS (M+H) 258.3.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 11.41 (s,1H), 7.62 (s, 1H),
7.43 (s, 1H), 6.77-6.71 (m, 1H), 6.59-5.54 (m, 1H), 6.26 (s, 1H), 6.15-6.09 (m,
1H), 5.65-5.59 (m, 1H), 4.45-4.01 (m, 1H), 3.99-3.88 (m, 1H), 3.70-3.44 (m,
3H), 2.22 - 1.86 (m, 1H), 1.19-1.14 (m, 1H).
【0452】
(実施例336)
(S)−1−(3−((5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ2において(S)−tert−ブチル3−アミノピロリジン−1−カルボキシラートを使用したことを除いて、実施例173と同様に調製。LC/MS (M+H) 258.3.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 11.41 (s,1H), 7.62 (s, 1H),
7.43 (s, 1H), 6.77-6.71 (m, 1H), 6.59-5.54 (m, 1H), 6.26 (s, 1H), 6.15-6.09 (m,
1H), 5.65-5.59 (m, 1H), 4.45-4.01 (m, 1H), 3.99-3.88 (m, 1H), 3.70-3.44 (m,
3H), 2.22 - 1.86 (m, 1H), 1.19-1.14 (m, 1H).
【0453】
(実施例337)
1−(3−((5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)アゼチジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
ステップ2においてtert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシラートを使用したことを除いて、実施例173と同様に調製。LC/MS (M+H ) 244.3.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 11.47 (s,1H), 7.62 (s,1H),
7.46 (s,1H), 7.17 (bs, 1H), 6.36-6.29 (m, 1H), 6.24 (s,1H), 6.11-6.06 (m,1H),
5.65-5.62 (m, 1H), 4.56 -4.54 (m, 2H), 4.68-3.75 (m, 3H).
【0454】
(実施例338)
2−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)オキシ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。
【0455】
【化28】
ステップ1。tert−ブチル4−((7−(tert−ブチルカルバモイル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート。トルエン10mL中の2−ブロモ−N−(tert−ブチル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(200mg、0.468mmol)の溶液に、tert−ブチル4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート(188mg、0.935mmol)およびCs
2CO
3(305mg、0.935mmol)を室温で添加した。混合物を脱気し、N
2で複数回パージした。Pd
2(dba)
3(43mg、0.0468mmol)およびdppf(34mg、0.06mmol)を急速に添加し、フラスコを脱気し、前回のとおりN
2で複数回パージした。添加の後に、混合物を終夜、100℃に加熱した。TLC(石油エーテル:EtOAc、4:1)は、2−ブロモ−N−(tert−ブチル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミドが完全に消費されたことを示した。得られた混合物を周囲温度に冷却し、混合物をH
2O(30mL)で希釈した。水性混合物を酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮し、クロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル:EtOAc、10:1〜1:2)によって精製して、tert−ブチル4−((7−(tert−ブチルカルバモイル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(160mg、62.7%)を油状物として得た。
【0456】
ステップ2。N−(tert−ブチル)−5−(ヒドロキシメチル)−2−(ピペリジン−4−イルオキシ)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。tert−ブチル4−((7−(tert−ブチルカルバモイル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(160mg、0.29mmol)を、TFA/DCMの混合溶液(1mL/7mL、1:7、v/v)に室温で溶かした。混合物を室温で終夜撹拌した。LC−MSは、tert−ブチル4−((7−(tert−ブチルカルバモイル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシラートの大部分が消費されたことを示した。得られた混合物を真空中で濃縮し、DCMで複数回掃気して、粗製のN−(tert−ブチル)−5−(ヒドロキシメチル)−2−(ピペリジン−4−イルオキシ)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミドのTFA塩(200mg、約0.29mmol)を油状物として得、これを、さらに後処理せずに、次のステップに使用した。LC/MS(M+H)348.2。
【0457】
ステップ3。N−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−4−イルオキシ)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。N−(tert−ブチル)−5−(ヒドロキシメチル)−2−(ピペリジン−4−イルオキシ)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミドのTFA塩(200mg、約0.29mmol)を、NH
3・H
2O/MeOHの混合溶液(1.8mL/5.4mL、1:3、v/v)に室温で溶かした。混合物を室温で2時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH,10:1)は、出発物質が消費されたことを示した。得られた混合物を真空中で蒸発させ、DCMで複数回掃気して、粗製のN−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−4−イルオキシ)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(160mg、約0.29mmol)を油状物として得、これを、さらに後処理せずに、次のステップに使用した。LC/MS(M+H)318.2。
【0458】
ステップ4。2−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)オキシ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。THF/H
2Oの混合溶液(2mL/2mL、1:1、v/v)中のN−(tert−ブチル)−2−(ピペリジン−4−イルオキシ)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(80mg、約0.145mmol)の溶液に、室温でDIPEA(56mg、0.435mmol)を滴下添加した。次いで、混合物を0℃に冷却し、塩化アクリロイル(26mg、0.29mmol)を滴下添加した。添加の後に、混合物を0℃で2時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)は、反応が完了したことを示した。混合物に、H
2O10mLを添加し、水性混合物を酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮した。得られた残渣を分取HPLCによって精製して、2−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)オキシ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(合計30mg、3ステップで30%)を白色の固体として得た。LC/MS (M+H) 372.2.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 8.114 (s, 1H), 7.981 (s, 1H),
7.790 (s, 1H), 6.870-6.802 (m, 1H), 6.126-6.078 (m, 1H), 5.688-5.656 (m, 1H),
5.236-5.217 (m, 1H), 3.946 (s, 2H), 3.461 (m, 3H), 2.080 (m, 2H), 1.838-1.722
(m, 2H), 1.428 (s, 9H).
【0459】
(実施例339)
2−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)オキシ)−N−イソプロピル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。
最初のステップにおいて、2−ブロモ−N−イソプロピル−5−((2−(トリメチル−シリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミドを使用したことを除いて、実施例176:((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)オキシ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミドと同様に調製。LC/MS (M+H) 358.2.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 1.15 - 1.38 (m, 6 H) 1.74
(br. s., 2 H) 2.13 (br. s., 2 H) 3.41 - 3.60 (m, 2 H) 3.84 - 4.28 (m, 3 H) 5.25
(dt, J=8.09, 4.11 Hz, 1 H) 5.59 - 5.80 (m, 1 H) 6.13 (dd, J=16.69, 2.38 Hz, 1
H) 6.87 (dd, J=16.69, 10.42 Hz, 1 H) 7.78 (d, J=7.53 Hz, 1 H) 7.95 - 8.07 (m, 1
H) 8.13 - 8.32 (m, 1 H) 11.76 - 12.61 (m, 1 H).
【0460】
(実施例341)
2−(((2S,4S)−1−アクリロイル−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。
(実施例342)
2−(((2R,4R)−1−アクリロイル−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。
ステップ1。(2S,4S)−tert−ブチル4−((7−(tert−ブチルカルバモイル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート。トルエン15mL中の2−ブロモ−N−(tert−ブチル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(250mg、0.58mmol)の溶液に、(2S,4S)−tert−ブチル4−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(250mg、1.17mmol)およびCs
2CO
3(381mg、1.17mmol)を室温で添加した。混合物を脱気し、N
2で複数回パージした。Pd
2(dba)
3(55mg、0.058mmol)およびdppf(40mg、0.075mmol)を添加し、フラスコを脱気し、前回のとおりN
2で複数回パージした。混合物を終夜100℃に加熱した。TLC(石油エーテル/EtOAc、2:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。得られた混合物を周囲温度に冷却し、混合物をH
2O(30mL)で希釈した。水性混合物を酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮し、クロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/EtOAc、10:1〜1:2)によって精製して、(2S,4S)−tert−ブチル4−((7−(tert−ブチルカルバモイル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(308mg、95%)を油状物として得た。
【0461】
ステップ2。N−(tert−ブチル)−2−(((2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。(2S,4S)−tert−ブチル4−((7−(tert−ブチルカルバモイル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(345mg、0.616mmol)を、TFA/DCMの混合溶液(1mL/7mL、1:7、v/v)に室温で溶かした。混合物を室温で終夜撹拌した。LC−MSは、出発物質が消費されたことを示した。得られた混合物を真空中で蒸発させ、DCMで複数回掃気して、粗製のN−(tert−ブチル)−5−(ヒドロキシメチル)−2−(((2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(500mg、約0.616mmol)のTFA塩を油状物として得、これをさらに後処理せずに、次のステップに使用した。LC/MS(M+H)361.2。
【0462】
N−(tert−ブチル)−5−(ヒドロキシメチル)−2−(((2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(500mg、約0.616mmol)のTFA塩を、NH
3・H
2O/MeOHの混合溶液(3mL/9mL、1:3、v/v)に室温で溶かした。混合物を室温で2時間撹拌した。LC−MSは、出発物質が消費されたことを示した。得られた混合物を真空中で蒸発させ、DCMで複数回掃気して、粗製のN−(tert−ブチル)−2−(((2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(500mg、約0.616mmol)を油状物として得、これをさらに後処理せずに、次のステップに使用した。LC/MS(M+H)331.2。
【0463】
ステップ3。rac−2−(((2S,4S)−1−アクリロイル−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。THF/H
2Oの混合溶液(8mL、1:1、v/v)中のN−(tert−ブチル)−2−(((2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(500mg、約0.616mmol)の溶液に、DIPEA(232mg、1.8mmol)を室温で滴下添加した。次いで、混合物を0℃に冷却し、塩化アクリロイル(108.6mg、1.2mmol)を0℃で滴下添加した。添加の後に、混合物を周囲温度に加温し、2時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH、10:1)は、反応が完了したことを示した。混合物をH
2O10mLで希釈し、酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮した。得られた残渣を分取HPLCによって精製して、rac−2−(((2S,4S)−1−アクリロイル−2−メチル−ピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(合計32mg、3ステップで14%)を白色の固体として得た。LC/MS (M+H) 385.2.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 8.776 (s, 1H), 8.107 (s, 1H),
7.999-7.991 (d, 1H), 7.673 (s, 1H), 6.622-6.554 (m, 1H), 6.352-6.306 (m, 1H),
5.729-5.698 (m, 1H), 4.596-4.582 (d, 2H), 4.240-4.191 (m, 2H), 3.333-3.273 (m,
1H), 2.176-2.090 (m, 2H), 1.970-1.925 (m, 2H), 1.503 (s, 9H) 1.407-1.390 (d,
3H).
【0464】
ステップ4。2−(((2S,4S)−1−アクリロイル−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミドおよび2−(((2R,4R)−1−アクリロイル−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。rac−2−(((2S,4S)−1−アクリロイル−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミドを、キラルSFC(21×250ChiralPak IA、CO
2/EtOH)によって精製して、2つのピークを得、絶対立体化学を任意に割り当てた。
ピーク1:2−(((2S,4S)−1−アクリロイル−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。LC/MS(M+H)385.2。
ピーク2:2−(((2R,4R)−1−アクリロイル−2−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(tert−ブチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。LC/MS(M+H)385.2。
【0465】
(実施例343)
2−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(プロパ−2−イン−1−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。
ステップ1。tert−ブチル4−((7−(プロパ−2−イン−1−イルカルバモイル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート。DMF50mL中の化合物2−((1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)アミノ)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸(3g、6.1mmol)の撹拌溶液に、HATU(2.78g、7.32mmol)を0℃で添加した。添加の後に、混合物を室温で20分間撹拌した。次いで、化合物プロパ−2−イン−1−アミン(0.67g、12.2mmol)およびEt
3N(1.23g、12.2mmol)を別々に添加した。添加の後に、混合物を室温で3時間撹拌した。LC−MSは、酸が完全に消費されたことを示した。混合物に、H
2O(70mL)を添加し、水性混合物を酢酸エチル(50mL×4)で抽出した。有機抽出物を無水Na
2SO
4上で乾燥し、溶媒を真空中で除去した。粗製の生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/Hep)によって精製して、tert−ブチル4−((7−(プロパ−2−イン−1−イルカルバモイル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(2.7g、83%)を黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CHCl
3-d) δ -0.07 - -0.05 (m, 7 H) 0.85 - 0.95 (m, 2 H) 1.48 (s, 9 H) 1.66 (br
s, 6 H) 2.16 (d, J=9.54 Hz, 2 H) 2.29 (t, J=2.51 Hz, 1 H) 2.94 - 3.06 (m, 2 H)
3.47 - 3.56 (m, 3 H) 4.01 (br s, 1 H) 4.12 (d, J=7.28 Hz, 2 H) 4.32 (d, J=2.01
Hz, 2 H) 4.50 - 4.62 (m, 1 H) 5.55 (s, 2 H) 7.66 (s, 1 H) 8.04 (s, 1 H) 8.39
(t, J=4.89 Hz, 1 H).
【0466】
ステップ2。5−(ヒドロキシメチル)−2−(ピペリジン−4−イルアミノ)−N−(プロパ−2−イン−1−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。無水DCM(10mL)中のtert−ブチル4−((7−(プロパ−2−イン−1−イルカルバモイル)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(2.2g、4.16mmol)の溶液を、氷−メタノール浴中で−5℃に冷却した。次いで、TFA(20mL)を滴下添加した。添加の後に、冷却浴を外し、得られた溶液を室温で2時間撹拌した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。反応溶液を濃縮して、DCMおよびTFAの大部分を除去した。次いで、MeOH(10mL)を添加し、得られた溶液を再び濃縮し、高真空下で乾燥して、5−(ヒドロキシメチル)−2−(ピペリジン−4−イルアミノ)−N−(プロパ−2−イン−1−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(3.57g、>100%)のTFA塩を黄色の固体/油状物として得た。LC/MS(M+H)=329.0。
【0467】
ステップ3。2−(ピペリジン−4−イルアミノ)−N−(プロパ−2−イン−1−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。無水MeOH(20mL)中の5−(ヒドロキシメチル)−2−(ピペリジン−4−イルアミノ)−N−(プロパ−2−イン−1−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(3.57g、粗製)のTFA塩の撹拌溶液に、K
2CO
3(5.7g、41.6mmol)を室温で少しずつ添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。反応懸濁液を濾過し、濾液を濃縮して、粗製の2−(ピペリジン−4−イルアミノ)−N−(プロパ−2−イン−1−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(4.47g、>100%)を得た。LC/MS(M+H)=299.2。
【0468】
ステップ4。2−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(プロパ−2−イン−1−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド。
THF/H
2O(20mL/20mL、V/V=1:1)中の2−(ピペリジン−4−イルアミノ)−N−(プロパ−2−イン−1−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(4.49g、粗製の、4.16mmol)の溶液に、DIPEA(2.7mL、20.8mmol)を滴下添加した。得られた混合物を、0℃に冷却し、塩化アクリロイル(376mg、4.16mmol)を0℃で滴下添加した。添加の後に、混合物を0℃で1時間撹拌した。LC−MSは、出発物質約20%が残っていることを示した。追加の塩化アクリロイル(376mg)を0〜5℃で添加し、次いで、その温度で0.5時間撹拌した。LC−MSは、出発物質の大部分が消費されたことを示した。反応混合物を酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。得られた残渣を、分取HPLCによって精製して、2−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(プロパ−2−イン−1−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキサミド(9mg)をオフホワイト色の固体として得た。LC/MS (M+H)= 353.0
1H NMR (400 MHz, MeOH-d4) δ 1.48 - 1.62 (m, 2 H) 2.24 (t, J=14.18 Hz, 2 H) 2.87 (t, J=2.51 Hz,
1 H) 3.07 - 3.22 (m, 1 H) 3.45 (br. s., 1 H) 4.08 - 4.23 (m, 2 H) 4.30 (d,
J=2.26 Hz, 2 H) 4.50 (d, J=13.55 Hz, 1 H) 5.77 (dd, J=10.54, 2.01 Hz, 1 H) 6.23
(dd, J=16.81, 2.01 Hz, 1 H) 6.84 (dd, J=16.81, 10.79 Hz, 1 H) 7.72 (s, 1 H)
7.94 (s, 1 H).
【0469】
調製例344:2−((1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)アミノ)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸。
ステップ1。メチル2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラート。DMF(1200mL)中の2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸(50g、134.8mmol)、K
2CO
3(28g、202.2mmol)、およびヨードメタン(34.5g、242.9mmol)の混合物を、35℃で2時間加熱した。混合物を室温に冷却し、水(500mL)で希釈し、混合物を酢酸エチル(800mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(2000mL×1)およびブライン(1000mL×1)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、メチル2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラート(49g、94.4%)を黄色の固体として得た。LC/MS(M+H)=387.9。
【0470】
ステップ2。メチル2−((1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)アミノ)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラート。トルエン780mL中のメチル2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラート(39g、101.3mmol)の溶液に、tert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシラート(30.4g、151.9mmol)およびCs
2CO
3(66g、202.6mmol)を室温で添加した。混合物を脱気し、N
2で複数回パージし、続いて、Pd
2(dba)
3(9.3g、10.13mmol)およびdppf(7.3g、13.17mmol)を添加した。引き続いて、混合物を脱気し、前回のとおりN
2で複数回パージした。得られた混合物を80℃に加熱し、この温度で終夜、N
2下で撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=4:1)は、メチル2−ブロモ−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラートが完全に消費されたことを示した。得られた混合物を周囲温度に冷却し、H
2O(400mL)を添加した。水性混合物をEtOAc(300mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮し、クロマトグラフィーカラム(シリカ、石油エーテル:EtOAc、10:0〜10:3)によって精製して、メチル2−((1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)アミノ)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラート(50g、78%)を黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm -0.09 (s, 9 H) 0.81 (t, J=7.91 Hz, 2 H) 1.42 (s, 9 H) 1.94 -
2.01 (m, 3 H) 2.96 (br. s., 2 H) 3.52 (t, J=8.03 Hz, 2 H) 3.77 (s, 3 H) 3.84 -
3.96 (m, 3 H) 5.54 (s, 2 H) 6.86 (d, J=7.28 Hz, 1 H) 7.73 (s, 1 H) 8.29 (s, 1
H)
【0471】
ステップ3。2−((1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)アミノ)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸。THF(1000mL)中のメチル2−((1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)アミノ)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラート(50g、99mmol)の溶液に、1M NaOH水溶液(396mL)を添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。TLC(PE/EA=2:1)は、メチル2−((1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)アミノ)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボキシラートの大部分が残っていることを示した。反応混合物を3時間、45℃に加熱した。TLC(PE/EA=2:1)は、まだエステルが残っていることを示した。反応混合物を終夜60℃に加熱した。LC−MSは、エステルの約15%が残っていることを示した。H
2O(200mL)中のNaOH(7.9g、198mmol)の溶液を、反応混合物に添加した。反応混合物を加熱還流した。LC−MSは、エステルの約8%が残っていることを示した。室温に冷却した後に、THFの大部分を除去し、この時間の間に、緑色の固体が形成した。混合物を濾過し、薄緑色の固体45gを得た。この固体を、HCl(H
2O中の2M)でpH=4〜5に酸性化し、酢酸エチル(400mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、減圧下で濃縮して、2−((1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)アミノ)−5−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸(合計29.1g、3ステップで44%)を黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm -0.04 (s, 8 H) 0.89 - 0.95 (m, 2 H) 1.48 (s, 9 H) 2.11 (d,
J=11.29 Hz, 2 H) 2.94 - 3.05 (m, 3 H) 3.53 - 3.60 (m, 2 H) 3.97 (br. s., 1 H)
4.08 (br. s., 2 H) 4.71 (br. s., 1 H) 5.58 (s, 2 H) 7.72 (s, 1 H) 8.05 (s, 1 H)
【0472】
生物学的評価
4μMまたは1mM ATPでのJAK Caliper酵素アッセイ
試験物を、ジメチルスルホキシド(DMSO)中で30mMのストック濃度まで可溶化した。最高濃度が600μMの11ポイント半対数希釈列をDMSO中で作った。試験化合物プレートはまた、100%阻害を規定するための既知の阻害剤を含有する陽性対照ウェル、および無阻害を定義するためのDMSOを含有する陰性対照を含有した。化合物プレートを1:60希釈して、10μMの最高最終アッセイ化合物濃度および2%DMSO濃度を得た。
【0473】
試験物およびアッセイ対照を384ウェルプレートに添加した。反応混合物は、20mM HEPES、pH7.4、10mM塩化マグネシウム、0.01%ウシ血清アルブミン(BSA)、0.0005%Tween 20、4μMまたは1mM ATP、および1μMペプチド基質を含有した。JAK3アッセイは、1μM JAKチドペプチド(FITC−KGGEEEEYFELVKK)を含有した。1nM JAK3酵素を添加することによって、アッセイを開始し、JAK3では、室温で75分間インキュベートした。酵素濃度およびインキュベーション時間を、それぞれの新たな酵素調製物について最適化し、経時的にわずかに変更して、20%〜30%リン酸化を保証した。アッセイを、10mM EDTA、0.1%コーティング試薬、および100mM HEPES、pH=7.4の最終濃度で停止させた。アッセイプレートをCaliper Life Science Lab Chip 3000(LC3000)装置に入れ、各ウェルを、適切な分離条件を使用してサンプリングして、未リン酸化およびリン酸化ペプチドを測定した。
【0474】
ラットおよびヒト全血におけるJAK3共有結合阻害剤の安定性
ラット血液を、3匹の雄のSprague−Dawleyラット(200〜250g、Charles River Laboratories)から採取し、各研究についてプールした。ヒト血液を、Occupational Health & Wellness Center(Pfizer、Groton、CT)において男性1名および女性1名の健康な対象から採取し、各研究についてプールした。ラットおよびヒト血液の両方を新鮮なままK
2−EDTA管に収集し、氷上に保持した。血液のアリコートをマイクロ管に移し、ヒートブロックを使用して10分間、37℃で予熱した。次いで、試験化合物を添加し(1μM最終濃度)、インキュベーションを、2連で180分間、37℃で継続した。インキュベーション混合物のアリコートを、インキュベーションの経過中に指定の時点で取りだし、内部標準物質を含有するアセトニトリルのアリコートと混合し、ボルテックスをかけ、遠心分離した。得られた上清を取り出し、LC−MS/MS分析に掛けて、親化合物濃度を決定した。内部標準物質に対する親化合物のピーク面積比を使用して、インキュベーション時間に対する残留親化合物の%を決定した。
【0475】
HWB IL−15誘発STAT5リン酸化アッセイ
所望の濃度(最終500×)で、試験化合物をDMSO中で1:2系列希釈した後に、化合物をPBS中でさらに希釈した(化合物/DMSO4μLをPBS96μL中に添加することによって、[DMSO]=4%、最終20×)。96ウェルポリプロピレンプレートに、HWB(ヘパリン処理済みヒト全血)90μl/ウェルを、続いて、D−PBS中の4%DMSOまたはD−PBS中の4%DMSO中の様々な濃度の20×阻害剤5μl/ウェル(w/o Ca
+2またはMg
+2)を添加して、0.2%DMSO中の1×を得た。混合し、45分間、37℃でインキュベートした後に、D−PBS(未刺激対照)5μlまたはヒトIL−15 5μlの20×ストック(最終濃度は50ng/mlである)を添加し、3回混合した。15分間、37℃でインキュベートした後に、1×Lyse/Fix緩衝液(BD Phosflow 5×Lyse/Fix緩衝液)を、すべてのウェルに1000μl/ウェルで添加し、次いで、20分間、37℃でインキュベートし、1200rpmで5分間回転させた。1×FACS緩衝液1000μl中で洗浄し、1200rpmで5分間回転させた後に、氷冷Perm緩衝液III400μlを各ウェルに添加した。穏やかに混合し(1〜2回)、氷上で30分間インキュベートし、中断せずに1200rpmで5分間回転させ、冷FACS緩衝液(0.1%BSAおよび0.1%アジ化ナトリウムを含有するD−PBS)1000ml中で1回洗浄した後に、所望のAlexaFluor647コンジュゲート抗ホスホSTAT5抗体250μl/ウェルを、FACS緩衝液中の1:125希釈で添加した。終夜、4℃でインキュベートした後に、すべての試料を96ウェルポリプロピレンU底プレートに移し、全リンパ球についてゲートをかけたフローサイトメトリーによってチェックした。得られたIC
50値を表において列挙する。
【0476】
PBMC IL−15誘発P−STAT5
試験化合物を、DMSO中で系列希釈し、化合物を、10mM HEPES、pH7.4、1mMピルビン酸ナトリウム、およびペニシリン/ストレプトマイシンを補充したRPMI 1640培地(Invitrogen #72400)中でさらに希釈した(化合物/DMSO5μLをダルベッコリン酸緩衝溶液(D−PBS、1×)120μL中に添加し([DMSO]=4%)、ピペッティングを繰り返すことによって溶液を混合することによる、6×)。IL−15を、RPMI 1640培地中で820ng/mLの濃度に希釈した。
【0477】
凍結したヒトPBMC(細胞2億〜2.5億個/バイアル)を37℃で解凍した。細胞を50mL円錐管内の温めた培地10mLに移し、1,200RPM、室温で5分間遠心分離した。上清を吸引した。細胞を温めたヒト血漿3mLに懸濁させ、37℃で、組織培養インキュベーター内で、1.5〜2時間インキュベートした。D−PBS(37℃)47mlをPBMC/FBS懸濁液に添加し、1,200RPMで室温で5分間遠心分離し、上清を吸引した後に、細胞を温めたRPMI培地20mLに再懸濁させた。1ウェル当たり細胞懸濁液90μLを96ウェル、深型ウェルのV型プレートにピペットで添加し、プレートを37℃で30分間インキュベートした。化合物5μLを各ウェルに移し(最終0.2%DMSO)、穏やかにボルテックスをかけ、37℃で15分間インキュベートし;4%DMSO/PBS5μLを対照ウェルに添加した。ヒトIL−15(820ng/mL)5μL(最終41ng/mL)を各ウェル(対照ウェルにはPBS5μL)に添加し、穏やかにボルテックスをかけ、37℃で15分間インキュベートし、続いて、1%パラホルムアルデヒド/PBS0.3mL(37℃)を各ウェルに添加し、プレートを室温で15分間インキュベートした後に、プレートを1,200RPM(Beckman GS−6RまたはSorvall Legend)で室温で5分間遠心分離し、上清を、8チャンネルまたは12チャンネルマニホールドを使用して吸引した。1ウェル当たり染色緩衝液0.8mLを添加した後に、プレートを1,200RPM(Beckman GS−6RまたはSorvall Legend)で室温で5分間遠心分離し、再び、上清を、8チャンネルまたは12チャンネルマニホールドを使用して吸引した。プレートにボルテックスをかけ、1ウェル当たり90%メタノール/10%H
2O0.35mL(−20℃)を添加し、プレートを氷上で20分間インキュベートした。再び1ウェル当たり染色緩衝液0.8mLを添加した後に、プレートを1,200RPM(Beckman GS−6RまたはSorvall Legend)で室温で5分間遠心分離し、再び、上清を、8チャンネルまたは12チャンネルマニホールドを使用して吸引し、次いで、1ウェル当たり染色緩衝液0.8mLを添加した。もう一度、1ウェル当たり染色緩衝液0.8mLを添加した後に、プレートを1,200RPM(Beckman GS−6RまたはSorvall Legend)で室温で5分間遠心分離し、上清を、8チャンネルまたは12チャンネルマニホールドを使用して吸引した。次いで、プレートにボルテックスをかけ、Alexa Fluor(登録商標)647コンジュゲート抗STAT5抗体250μL/ウェル(1〜125希釈;染色緩衝液250μL当たり抗体1μL)を添加し、プレートを、4℃で終夜、暗所でインキュベートした。250μL/ウェルの試料を、96ウェルU底プレートに移し、FACS分析を、全リンパ球についてゲートをかけて行った。試料を、BD High Throughput Samplerを備えたBD Calibur(商標)またはBD FACSCanto(商標)フローサイトメーターを使用して分析した。
【0478】
【表14-1】
【0479】
【表14-2】
【0480】
【表14-3】
【0481】
【表14-4】
【0482】
【表14-5】
【0483】
【表14-6】
【0484】
【表14-7】
【0485】
【表14-8】
【0486】
【表14-9】
【0487】
【表14-10】
【0488】
【表14-11】
【0489】
【表14-12】
【0490】
【表14-13】
【0491】
【表14-14】
【0492】
【表14-15】
【0493】
【表14-16】
【0494】
【表14-17】
【0495】
【表14-18】
【0496】
【表14-19】
【0497】
【表14-20】
【0498】
【表14-21】
【0499】
【表14-22】
【0500】
【表14-23】
【0501】
【表14-24】
【0502】
【表14-25】
【0503】
【表14-26】
【0504】
【表14-27】
【0505】
【表14-28】
【0506】
【表14-29】
【0507】
【表14-30】
【0508】
【表14-31】
【0509】
【表14-32】
【0510】
【表14-33】
【0511】
【表14-34】
【0512】
【表14-35】
【0513】
【表14-36】
【0514】
【表14-37】
【0515】
【表14-38】
【0516】
【表14-39】
【0517】
【表14-40】
【0518】
【表14-41】
【0519】
【表14-42】
【0520】
【表14-43】
【0521】
【表14-44】
【0522】
【表14-45】
【0523】
【表14-46】
【0524】
【表14-47】
【0525】
【表14-48】
【0526】
【表14-49】
【0527】
【表14-50】
【0528】
【表14-51】
【0529】
【表14-52】
【0530】
【表14-53】
【0531】
【表14-54】
【0532】
【表14-55】
【0533】
【表14-56】
【0534】
【表14-57】
【0535】
【表14-58】
【0536】
【表14-59】
【0537】
【表14-60】
【0538】
【表14-61】
【0539】
【表14-62】
【0540】
【表14-63】
【0541】
【表14-64】
【0542】
【表14-65】
【0543】
【表14-66】
【0544】
【表14-67】
【0545】
【表14-68】
【0546】
【表14-69】
【0547】
【表14-70】
【0548】
【表14-71】
【0549】
【表14-72】
【0550】
【表14-73】
【0551】
【表14-74】
【0552】
【表14-75】
【0553】
【表14-76】
【0554】
【表14-77】