特許第6192908号(P6192908)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6192908包装機の小袋装填装置及び包袋への小袋装填方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6192908
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】包装機の小袋装填装置及び包袋への小袋装填方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 61/20 20060101AFI20170828BHJP
【FI】
   B65B61/20
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-176678(P2012-176678)
(22)【出願日】2012年8月9日
(65)【公開番号】特開2014-34412(P2014-34412A)
(43)【公開日】2014年2月24日
【審査請求日】2015年8月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000142850
【氏名又は名称】株式会社古川製作所
(72)【発明者】
【氏名】原田 史紀
(72)【発明者】
【氏名】行広 康司
(72)【発明者】
【氏名】森 英二
(72)【発明者】
【氏名】黒飛 昌宏
【審査官】 宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−247890(JP,A)
【文献】 特開2005−343490(JP,A)
【文献】 特開2001−171896(JP,A)
【文献】 特開2005−153923(JP,A)
【文献】 実開昭56−024475(JP,U)
【文献】 特開平11−079105(JP,A)
【文献】 特開2004−059024(JP,A)
【文献】 特開平06−199314(JP,A)
【文献】 特開昭51−030089(JP,A)
【文献】 実開昭53−131968(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 61/20
B65D 75/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吊り下げた各包袋を移送しつつ、袋口から被包装物を充填し、各包袋の袋口をシールする袋詰め包装機に付設され、脱酸素剤や乾燥剤等の品質保持剤が封入された品質保持小袋を包袋内に装填する包装機の小袋装填装置であって、
当該包装機の小袋装填装置は、前記品質保持小袋を上部から受け入れ、下部から排出して包袋内に装填する竪形シュートと、前記竪形シュートを、袋開手段による包袋の拡開タイミングに合せて下動して挿入し、前記品質保持小袋を袋底一側端部に残したのち上動させて包袋から抜脱するシュート駆動手段と、包袋と品質保持小袋との溶着または小袋外周の包袋の表裏フィルム同士を溶着する溶着手段と、を備え、
前記竪形シュートは、上部に品質保持小袋を受け入れる上口を有し、下部に落下した品質保持小袋を底部で受ける保持底を備え、当該保持底に保持された品質保持小袋が露出するように切欠き、前記品質保持小袋を排出する、側方に開口した下口を形成し、
前記シュート駆動手段は、前記竪形シュートを下動して包袋内に挿入し、包袋内で横方向に移動させたのち、品質保持小袋を袋底一側端部に残した状態で竪形シュートを横方向に後退させ、ついで、上動して包袋から抜脱する、
ことを特徴とする包装機の小袋装填装置。
【請求項2】
吊り下げた各包袋を移送しつつ、袋口から被包装物を充填し、各包袋の袋口をシールする袋詰め包装機に付設され、脱酸素剤や乾燥剤等の品質保持剤が封入された品質保持小袋を包袋内に装填する包装機の小袋装填装置であって、
当該包装機の小袋装填装置は、前記品質保持小袋を上部から受け入れ、下部から排出して包袋内に装填する竪形シュートと、前記竪形シュートを、袋開手段による包袋の拡開タイミングに合せて下動して挿入し、前記品質保持小袋を袋底一側端部に残したのち上動させて包袋から抜脱するシュート駆動手段と、包袋と品質保持小袋との溶着または小袋外周の包袋の表裏フィルム同士を溶着する溶着手段と、を備え、
前記竪形シュートは、上部に品質保持小袋を受け入れる上口を有し、品質保持小袋が露出するように当該竪形シュートの下部を切欠き、品質保持小袋を排出する下方に開口した下口を形成し、
シュート駆動手段は、品質保持小袋を袋底に落下させる竪形シュートを下降させて包袋内に挿入し、包袋内で横方向に前進させて一側端部に移動させ、前記竪形シュートを上動して下口から品質保持小袋を抜脱して上限位置まで上昇した後、待機位置に復帰させる、
ことを特徴とする包装機の小袋装填装置。
【請求項3】
吊り下げた各包袋を移送しつつ、袋口から被包装物を充填し、各包袋の袋口をシールする袋詰め包装機に付設され、脱酸素剤や乾燥剤等の品質保持剤が封入された品質保持小袋を包袋内に装填する包装機の小袋装填装置であって、
当該包装機の小袋装填装置は、前記品質保持小袋を上部から受け入れ、下部から排出して包袋内に装填する竪形シュートと、前記竪形シュートを、袋開手段による包袋の拡開タイミングに合せて下動して挿入し、前記品質保持小袋を袋底一側端部に残したのち上動させて包袋から抜脱するシュート駆動手段と、包袋と品質保持小袋との溶着または小袋外周の包袋の表裏フィルム同士を溶着する溶着手段と、を備え、
前記竪形シュートは、下部が一側下部を残して切り欠かれ、一側下部に溝形の下側片が下方に垂下し、この下側片の下端に品質保持小袋の一方の底部が係止する係止片が突出形成され、
前記シュート駆動手段は、前記竪形シュートを下動させて包袋内の一側部に挿入して小袋を係止片により袋底一側端部に傾斜した状態で残し、前記竪形シュートを横方向に移動させて上方に抜脱する、
ことを特徴とする包装機の小袋装填装置。
【請求項4】
吊り下げた各包袋を移送しつつ、袋口から被包装物を充填し、各包袋の袋口をシールする袋詰め包装機に付設され、脱酸素剤や乾燥剤等の品質保持剤が封入された品質保持小袋を包袋内に装填する包装機の小袋装填装置であって、
当該包装機の小袋装填装置は、前記品質保持小袋を上部から受け入れ、下部から排出して包袋内に装填する竪形シュートと、前記竪形シュートを、袋開手段による包袋の拡開タイミングに合せて下動して挿入し、前記品質保持小袋を袋底一側端部に残したのち上動させて包袋から抜脱するシュート駆動手段と、包袋と品質保持小袋との溶着または小袋外周の包袋の表裏フィルム同士を溶着する溶着手段と、を備え、
前記竪形シュートは、上部に品質保持小袋を受け入れる上口を有し、下部に落下した品質保持小袋を底部で受ける保持底を備え、当該保持底に保持された品質保持小袋が露出するように切欠き、前記品質保持小袋を排出する、側方に開口した下口を形成し、
前記シュート駆動手段は、竪形シュートを下動して包袋内に挿入して停止し、包袋の下部を横方向に移動し、品質保持小袋を袋底一側端部に残した状態で包袋の下部を元の位置に復帰させ、前記竪形シュートを上方に抜脱する、
ことを特徴とする包装機の小袋装填装置。
【請求項5】
品質保持小袋が袋底一側端部に位置するか否かを検知する検知手段を備え、この検知手段の検知部は、溶着手段により品質保持小袋を包袋内の袋底一側端部に拘束する間、前記品質保持小袋を袋底一側端部に押さえて保持する、請求項1〜4のいずれかに記載の包装機の小袋装填装置。
【請求項6】
竪形シュートを袋開手段による包袋の拡開タイミングに合せて下動して包袋内に挿入し、品質保持小袋を包袋の袋底一側端部に残し、前記竪形シュートを上動させて包袋から抜脱する際に、検知手段により、包袋を表裏両側から挟んで包袋内の袋底一側端部に品質保持小袋が排出されているか否かを検知し、品質保持小袋が検知された場合は、溶着手段により包袋と品質保持小袋との溶着または品質保持小袋外周の包袋の表裏フィルム同士の溶着によって品質保持小袋の包袋内での移動を拘束する、
ことを特徴とする包袋への小袋装填方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱酸素剤や乾燥剤等の品質保持剤が封入された品質保持小袋を包装袋(以下、包袋と称す)内に装填する包装機の小袋装填装置及び包袋への小袋装填方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、粉末食品、穀類(主穀、雑穀)、乾燥食品(乾物、干物、米菓)等の食品類が充填される包袋に、脱酸素剤や乾燥剤等の品質保持剤を封入した品質保持小袋を包装する手法は一般に知られている。品質保持剤そのものは異物であるので、食品類を包袋から調理器等に移し替える際に食品類に品質保持小袋が混入、そのまま調理されると、幼児や高齢者が誤飲や誤食するおそれがある。特に、比較的大きいサイズの包袋に、調理に必要な食品類が充填されている場合、需要者等は品質保持小袋を特定し難いために、小袋に気付かず食品に混入して誤飲や誤食するトラブルが発生する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2010−516583号公報
【特許文献2】特許4478924号公報
【特許文献3】特開平9−77130号公報
【特許文献4】特開2006−282256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これを解決する手段として、包袋そのものを隔離壁を挟んで2室にして品質保持小袋を隔離する包装があるが(特許文献1)、1包袋当たりの単価が高くなるので現実的ではなかった。
【0005】
また、特許文献2のように、包袋の内部で位置決めした品質保持小袋をホットメルトガンにより塗布された接着剤やテープにより貼着して固定する方法があるが、接着剤自体が有害な物質を含んでいるため包袋内の食品類に悪影響を及ぼす問題や、流通の過程で剥がれる等の問題があった。
【0006】
さらに、特許文献3で、品質保持小袋を支持する支持体の一辺に、未溶着部分を露出させた前記小袋を袋内の片面に溶着させる方法が提案されたが、特殊な品質保持小袋が必要であるためコストアップにつながり、かつ小さな未溶着部分を狙い撃ちで押圧しなければならず、狙い撃ち効率上の観点から現実性に欠ける問題があった。
【0007】
また、特許文献4で、予めシール形成した隔離ポケットに後工程で品質保持小袋を収納する方法が提案されているが、狭隘な隔離ポケットへの品質保持小袋の収納はきわめて困難で確実性に欠けるため自動包装には不向きである。
【0008】
そこで本発明は、低コスト化を実現できる簡素な構造により、品質保持小袋の誤飲や誤食の確実な回避を実現できる包装機の小袋装填装置及び包袋への小袋装填方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明に係る包装機の小袋装填装置は、吊り下げた各包袋を移送しつつ、袋口から被包装物を充填し、各包袋の袋口をシールする袋詰め包装機に付設され、脱酸素剤や乾燥剤等の品質保持剤が封入された品質保持小袋を包袋内に装填する包装機の小袋装填装置であって、当該包装機の小袋装填装置は、前記品質保持小袋を上部から受け入れ、下部から排出して包袋内に装填する竪形シュートと、前記竪形シュートを、袋開手段による包袋の拡開タイミングに合せて下動して挿入し、前記品質保持小袋を袋底一側端部に残したのち上動させて包袋から抜脱するシュート駆動手段と、包袋と品質保持小袋との溶着または小袋外周の包袋の表裏フィルム同士を溶着する溶着手段と、を備え、前記竪形シュートは、上部に品質保持小袋を受け入れる上口を有し、下部に落下した品質保持小袋を底部で受ける保持底を備え、当該保持底に保持された品質保持小袋が露出するように切欠き、前記品質保持小袋を排出する、側方に開口した下口を形成し、前記シュート駆動手段は、前記竪形シュートを下動して包袋内に挿入し、包袋内で横方向に移動させたのち、品質保持小袋を袋底一側端部に残した状態で竪形シュートを横方向に後退させ、ついで、上動して包袋から抜脱する、ことを特徴とする。
第1の発明に係る包装機の他の小袋装填装置は、竪形シュートは、上部に品質保持小袋を受け入れる上口を有し、品質保持小袋が露出するように当該竪形シュートの下部を切欠き、品質保持小袋を排出する下方に開口した下口を形成し、シュート駆動手段は、品質保持小袋を袋底に落下させる竪形シュートを下降させて包袋内に挿入し、包袋内で横方向に前進させて一側端部に移動させ、前記竪形シュートを上動して下口から品質保持小袋を抜脱して上限位置まで上昇した後、待機位置に復帰させる、ことを特徴とする。
第1の発明に係る包装機のさらに他の小袋装填装置は、竪形シュートは、下部が一側下部を残して切り欠かれ、一側下部に溝形の下側片が下方に垂下し、この下側片の下端に品質保持小袋の一方の底部が係止する係止片が突出形成され、前記シュート駆動手段は、前記竪形シュートを下動させて包袋内の一側部に挿入して小袋を係止片により袋底一側端部に傾斜した状態で残し、前記竪形シュートを横方向に移動させて上方に抜脱する、ことを特徴とする。
第1の発明に係る包装機のさらに他の小袋装填装置は、前記竪形シュートは、上部に品質保持小袋を受け入れる上口を有し、下部に落下した品質保持小袋を底部で受ける保持底を備え、当該保持底に保持された品質保持小袋が露出するように切欠き、前記品質保持小袋を排出する、側方に開口した下口を形成し、前記シュート駆動手段は、竪形シュートを下動して包袋内に挿入して停止し、包袋の下部を横方向に移動し、品質保持小袋を袋底一側端部に残した状態で包袋の下部を元の位置に復帰させ、前記竪形シュートを上方に抜脱する、ことを特徴とする。
【0010】
第2の発明に係る包装機の小袋装填方法は、竪形シュートを袋開手段による包袋の拡開タイミングに合せて下動して包袋内に挿入し、品質保持小袋を包袋の袋底一側端部に残し、前記竪形シュートを上動させて包袋から抜脱する際に、検知手段により、包袋を表裏両側から挟んで包袋内の袋底一側端部に品質保持小袋が排出されているか否かを検知し、品質保持小袋が検知された場合は、溶着手段により包袋と品質保持小袋との溶着または品質保持小袋外周の包袋の表裏フィルム同士の溶着によって品質保持小袋の包袋内での移動を拘束する、ことを特徴とする。
【0011】
上記の構成により、竪形シュートによって前記品質保持小袋を上部から受け入れ、受け入れた竪形シュート内の品質保持小袋を包袋の安定的で落ち着きのよい袋底一側端部に装填できる。包袋の袋底一側端部に装填された品質保持小袋は、被包装物充填空間との連通が確保されるので、充填される被包装物の品質保持効果を継続して発揮できる。また、溶着手段により、品質保持小袋を包袋内の袋底一側端部に拘束することにより、品質保持小袋装填空間から被包装物充填空間への品質保持小袋の移動が拘束されることにより、品質保持小袋が被包装物に混入するのを確実に防止できるので、品質保持小袋の誤飲や誤食を確実に回避することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、竪形シュートによって前記品質保持小袋を上部から受け入れ、受け入れた竪形シュート内の品質保持小袋を安定的な包袋の袋底一側端部に装填し、溶着手段により、品質保持小袋を包袋内の袋底一側端部に拘束できるので、被包装物充填空間への品質保持小袋の移動が防止されることにより品質保持小袋の誤飲や誤食が確実に回避されるばかりでなく、高価で特殊な構造の包袋を必要とせず、安価で簡素な構造の包袋を用いること可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】包装機に対する本発明に係る包装機の小袋装填装置の付設形態を示す平面図
図2】第1の発明に係る包装機の小袋装填装置を示す概略正面図
図3】小袋供給コンベアや溶着手段等を追加して示す図2の右側面図
図4】竪形シュートが下動した状態を示す概略正面図
図5図4の竪形シュートが横方向に前進した状態を示す概略正面図
図6】品質保持小袋を残して竪形シュートが後方に退避した状態を示す概略正面図
図7】品質保持小袋を包袋の袋底一側端部に拘束した状態を示す概略正面図
図8】第2の発明に係る包装機の小袋装填装置を示す概略正面図
図9】小袋供給コンベアや溶着手段を追加して示す図8の右側面図
図10】竪形シュートが下動した状態を示す概略正面図
図11】竪形シュートが横方向に前進した状態を示す概略正面図
図12】溶着手段による溶着パターンの例を示す正面図
図13】姿勢変換手段でコンベア上の品質保持小袋を竪形シュートに投入する説明図
図14】姿勢変換手段のさらに異なる例を示す説明図
図15】包装機の小袋装填装置の他の例を示す正面図
図16】包装機の小袋装填装置のさらに他の例を示す正面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施例1)
図1に示すように、包装機の小袋装填装置Sは、ロータリー袋詰め包装機Mの袋口開・印字セクション(2)に付設される。本実施例1のロータリー袋詰め包装機Mは、袋箱3から包袋1を供給する包袋供給セクション(1)、包袋1の袋口を口開すると共に、包袋に賞味期限や製造年月日、管理記号等を印字し、品質保持小袋を包袋1に装填する袋口開・印字セクション(2)、包袋1に粉末食品、穀類(主穀、雑穀)、乾燥食品(乾物、干物、米菓)等の食品(被包装物)を充填する被包装物充填セクション(3)、被包装物が充填された包袋1の袋口1aを閉じるセクション(4)、包袋1内の空気を脱気する脱気セクション(5)、被包装物が充填されている包袋1の袋口1aをシーラ12で溶着するシールセクション(6)、包袋1のシール部の冷却を行う冷却セクション(7)、包装した包袋1を搬出する搬出セクション(8)を備える。したがって、包袋1は、包袋供給セクション(1)でその上端両側縁部が、一対を一組とする挟持爪2に挟持された吊り下げ状態で、45゜のピッチで1ピッチずつロータ外域の円軌道に沿って搬出セクション(8)に向けて間欠移送される。
【0015】
包袋1は、常用される熱溶着可能なポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂フィルムからなる長方形状のもので、上端縁の袋口1aは開口している。
【0016】
図2図3に示すように、前記包装機の小袋装填装置Sは、小袋供給コンベア4と、縦方向に長尺な竪形シュート5と、小袋供コンベア4上の品質保持小袋(以下では単に小袋と称す)10を竪形シュート5側に案内する案内シュート(姿勢変換手段)8と、包袋1を拡開する袋開手段6と、竪形シュート5を駆動するシュート駆動手段7と、包袋1の厚みを検知する検知手段を兼ねた溶着手段9とを備える。
【0017】
小袋供給コンベア4は小袋10を水平姿勢で搬送する。小袋10は、脱酸素剤や乾燥剤等の品質保持剤が封入されている。小袋供給コンベア4の搬出端部の上位にコンベアシャッター4aが配置され、このコンベアシャッター4aが図示していないアクチュエータによって間欠開放することで、小袋10が間欠供給される。図3に示すように、案内シュート8は、小袋供給コンベア4の下流部に設けられており、上流端の横向き(右向き)の開口8aが前記小袋供給コンベア4上の小袋10を受け入れ、下流端の下向きの開口8bから竪形シュート5に排出する。
【0018】
竪形シュート5は、扁平な薄型案内筒状の本体に、小袋供給コンベア4から搬出される小袋10を受け入れる上口5aと、受け入れた小袋10を落下させて鉛直姿勢で保持する保持底5bと、保持底5bで保持した小袋10を鉛直姿勢で横方向に排出する側部開口の下口5cと、図示していないが下口5cを開閉するシャッターとを備え、上下方向に円弧状に湾曲した前記案内シュート8を介して小袋供給コンベア4の小袋10を一時的に受け入れて保持する。
【0019】
竪形シュート5は、図示しない回転式アクチュエータによって回転軸5Aを中心として、実線で示す鉛直姿勢と二点鎖線で示す傾斜姿勢の範囲内での揺動が可能になっている。従って、竪形シュート5が傾斜姿勢になると、上口5aが案内シュート8の下向きの開口8bに臨んで、小袋供給コンベア4の搬出端部に連通して、小袋10を受け入れることができる。
【0020】
図1図3に示すように、袋開手段6は、包袋1における袋口1a近傍の表裏両面に対向して水平進退可能に配置された左右一対2組の吸盤6aと、包袋1における袋底1b近傍の表裏両面に対向して水平進退可能に配置された左右一対2組の吸盤6bとの8個の吸盤6a,6bを備え、各吸盤6a,6bは、図示しない真空ポンプ等の負圧発生手段に連通するとともに、駆動機構6dにより進退し、その前進端で包袋1の表裏両面8箇所を吸着して後退することにより包袋1を拡開する。
【0021】
図2に示すように、シュート駆動手段7は、水平にのびる支持アーム7aと、この支持アーム7aを水平方向(矢印F1,F2)に進退させるとともに、鉛直方向に(矢印H1,H2)に昇降させる図示しないアクチュエータを備え、支持アーム7aの先端部が竪形シュート5における上口5a近傍に連結されている。従って、竪形シュート5は、シュート駆動手段7により、前記のように回転軸5Aを中心として揺動すると共に、水平方向(矢印F1,F2)に進退し、鉛直方向に(矢印H1,H2)に昇降する。
【0022】
図3において、溶着手段9は、包袋1内に排出されている小袋10の上縁部直上位置をシールする上縁部よりも短寸の一対の横シーラ9aと、小袋10の右側縁部直近位置をシールする右側縁部よりも短寸の一対の縦シーラ9bとを備え、一対の横シーラ9aおよび一対の縦シーラ9bは図示しない駆動機構により水平進退し、その前進端で包袋1の表裏両フィルム同士を溶着して後退する。図7の符号11,11は、前記横シーラ9aと縦シーラ9bの溶着部を示す。
【0023】
溶着手段9の縦シーラ9bは、包袋1内における袋底1bの一側端部(図4の左側端部)下域に小袋10が排出されているか否かを検知する検知手段を兼ねている。即ち、縦シーラ9bには厚みセンサーを備えた検知部9cを備えており、袋底1bの一側端部の厚み寸法を検知し、検知した値が小袋10の厚み寸法か否かによって、包袋1内に小袋10が排出されているか否かを検知する。なお、小袋10を検出する厚みセンサーは縦シーラ9bに併設する必要はなく、単独の厚みセンサーを設けてもよい。また、小袋10を検出するセンサーは厚みセンサーである必要もない。
【0024】
つぎに、前記構成の包装機の小袋装填装置Sの作動について説明する。
包袋1が袋口開・印字セクション(2)に移送されて来るまでに、図3に示す竪形シュート5は、二点鎖線で示す傾斜姿勢に維持され、コンベアシャッター4aが間欠開放されて小袋供給コンベア4における搬出端部上の1つの小袋10が案内シュート8から竪形シュート5の上口5aに受け入れられて落下し、保持底5bに保持される。その後、図示しないシュート駆動手段7のアクチュエータによって、竪形シュート5の上口5aが下向き開口8bと抵触しないように斜め下方に退避した後、回転軸5Aを中心に回転し、実線で示す鉛直姿勢になり、小袋10を鉛直姿勢で保持底5bに保持した状態で、図2に示すように、包袋1の幅方向中央部上位の待機位置で待機する。
【0025】
図1に示すように、包袋1は、ロータリー袋詰め包装機Mの包袋供給セクション(1)から一対の挟持爪2に吊り下げ状態で挟持され、賞味期限や製造年月日、管理記号等を印字されたのち、袋口開・印字セクション(2)に停止する。
【0026】
包袋1が袋口開・印字セクション(2)に停止すると同時に、袋開手段6の各吸盤6a,6bが駆動機構6dにより近接し、図示しない真空ポンプ等の負圧発生手段を作動させて包袋1の表裏両面4箇所を吸着して後退する。これにより、包袋1は図3に示すように拡開する。
【0027】
包袋1が拡開するタイミングに合せて、シュート駆動手段7のアクチュエータを作動させ、図2に示す支持アーム7aを下動(矢印H2)し、図4に示すように、竪形シュート5を包袋1内に挿入する。その後、包袋1内で横方向(図2の矢印F1)に前進させて、図5に示すように、竪形シュート5を包袋1の一側端部(左側端部)に移動させると共に、小袋10が飛び出ないように下口5cを閉じていたシャッター(図示せず)を上方に引き上げて下口5cを開く。その直後に、竪形シュート5の保持底5bに小袋10が装填されているか否かを検知する検知手段を兼ねている検知部9cが包袋1に当接して小袋10を包袋1の一側端部に保持する。同時に、竪形シュート5は反転(図2の矢印F2)して竪形シュート5を図6の位置まで後退させ、ついで、上動(図2の矢印H1)して竪形シュート5を包袋1から抜脱する。
【0028】
包袋1の袋底1b一側端部に鉛直姿勢で小袋10が排出されていることを検知部9cにより検知されると、少なくとも下部の吸盤6bの負圧を解除すると共に、図3に示す溶着手段9の一対の横シーラ9aと、一対の縦シーラ9bとが、図示しない駆動機構により、さらに前進し、その前進端で包袋1の表裏両フィルム同士を図7のように溶着して後退する。この溶着部11により、小袋10は、包袋1の被包装物充填空間1cとの通気を確保し、被包装物充填空間1cへの移動が拘束された状態で包袋1内に装填される。以上を順次、実施して品質保持小袋10を包袋1内に装填する。
【0029】
なお、小袋10が排出されていることを検知部9cにより検知できなかつた包袋1は、溶着手段9を作動させず、シールセクション(6)で袋口1aがシールされることなく、再度、挟持爪2に保持されたまま周回し、袋口開・印字セクション(2)で小袋10を投入してリサイクルされる。
【0030】
図1に示す袋口開・印字セクション(2)下流の被包装物充填セクション(3)では、袋口1aをヘラで拡開し、被包装物充填空間1cに被包装物が適宜充填され、さらに、下流の脱気セクション(5)、シールセクション(6)、冷却セクション(7)、搬出セクション(8)に向けて間欠移送しながら包装作業を完結し、最下流の搬出セクション(8)で各包袋1を搬出コンベア20から順次搬出する。
【0031】
(実施例2)
(実施例2)では図1図7で説明した(実施例1)と同一部分には同一符号を付して、重複する詳しい構造説明は省略する。
図8図9に示すように、包装機の小袋装填装置Sは、小袋供給コンベア4と、縦方向に長尺な竪形シュート15と、包袋1を拡開する袋開手段6と、竪形シュート15を駆動するシュート駆動手段17と、検知部9cを備えた溶着手段9とを備える。
【0032】
竪形シュート15は、上口15aに、小袋供給コンベア4から搬出される小袋10を受け入れる、実施例1の案内シュート8に相当する案内部15Cが一体に取り付けられ、受け入れた小袋10を落下させて鉛直姿勢で排出する下向きの下口15bを備えている。この竪形シュート15は、下部が両側縁部を除いて長方形に切り欠かれており、底が無くて開口し、下口15bから小袋10が落下する。前記両側縁部は溝形になっており、落下した小袋10を下口15bまで案内する。
【0033】
図8に示すように、シュート駆動手段17は、水平にのびる支持アーム17aと、この支持アーム17aを水平方向(矢印F1,F2)に進退させると共に、鉛直方向(矢印H1,H2)に昇降させる図示しないアクチュエータを備え、支持アーム17aの先端部が竪形シュート15における上口15a近傍に連結されている。従って、竪形シュート15は、シュート駆動手段17により水平方向(矢印F1,F2)に進退し、鉛直方向に(矢印H1,H2)に昇降する。
【0034】
つぎに、(実施例2)の包装機の小袋装填装置Sの作動について説明する。図1に示すように、包袋1は、ロータリー袋詰め包装機Mの包袋供給セクション(1)から一対の挟持爪2に吊り下げ状態で挟持され、賞味期限や製造年月日、管理記号等を印字されたのち、袋口開・印字セクション(2)に停止する。
【0035】
包袋1が袋口開・印字セクション(2)に移送されて停止した時点では、竪形シュート15は、図8図9に示すように、包袋1の幅方向中央部上位の上限位置で待機している。ここで、袋開手段6の各吸盤6a,6bが駆動機構6dにより接触し、図示しない真空ポンプ等の負圧発生手段を作動させて包袋1の表裏両面4箇所を吸着して後退する。これにより、包袋1は図9に示すように拡開する。
【0036】
包袋1が拡開するタイミングに合せてシュート駆動手段17の図示しないアクチュエータを作動させ、図8に示す支持アーム7aを下動(矢印H2)して、図10に示すように、竪形シュート15を下限位置まで下降させて包袋1内に挿入し、案内部15Cの横向きの開口15cが小袋供給コンベア4の搬出端部に臨むようにする。その直後に、コンベアシャッター4aが間欠開放され、小袋供給コンベア4における搬出端部上の1つの小袋10が案内部15Cから竪形シュート15の上口15aを経て、鉛直姿勢で包袋1の袋底1bの下部中央上に落下する。
【0037】
小袋10が袋底1bに落下した後、竪形シュート15を包袋1内で横方向(図8の矢印F1)に前進させて、竪形シュート15を包袋1の一側端部(左側端部)に移動させる(図11参照)。包袋1の袋底1b一側端部に鉛直姿勢で移動した小袋10は、図9に示す溶着手段9の検知部9cによってその有無が検知されると共に、検知部9cによって袋底1b一側端部に保持される。
【0038】
つづいて、竪形シュート15は上動(図8の矢印H1)して下口15bから、小袋10を抜脱して上限位置まで上昇した後、横方向(図8の矢印F2)に後退し、図8の待機位置に復帰する。
【0039】
包袋1の袋底1b一側端部に鉛直姿勢で小袋10が排出されていることを検知部9cにより検知されると、図9に示す溶着手段9の一対の横シーラ9aと、一対の縦シーラ9bとが、図示しない駆動機構によりさらに前進し、その前進端で包袋1の表裏両フィルム同士を図7のように溶着して後退する。これにより、小袋10は、前記実施例1の図7と同様に、包袋1の被包装物充填空間1cとの通気を確保し、被包装物充填空間1cへの移動が拘束された状態で包袋1内に装填される。
以上を順次、実施して小袋10を包袋1内に装填する。その後のセクションの動作については、前記実施例1と同様であるので、省略する。
【0040】
(他の実施例)
前記(実施例1)、(実施例2)で説明した図7に示す溶着部11のパターンに代えて、図12(a)〜(d)に示すパターンで溶着しても、図7に示した溶着部11のパターンと同様に、小袋10を、包袋1の被包装物充填空間1cとの通気を確保し、被包装物充填空間1cへの移動が拘束された状態で包袋1内に装填することができる。
【0041】
即ち、図12(a)のように、二つ折りして形成した品質保持小袋10の片側のフィルム10Aを他側のフィルムよりも横にはみ出させ、はみ出したフィルム10A面と、包袋1の表裏両フィルムの一方を溶着するパターン。小袋10の包材は、一般的に、ラミネートフィルムを使用しており、片方の層は包袋1に溶着するが、他方の層は溶着しない場合がある。そこで、前記のように、片側のフィルム10Aを他側のフィルムよりも横にはみ出させ、溶着する面を包袋1に溶着するようにしている。
【0042】
図12(b)のように、突き出したフィルム10Aを図12(a)とは左右に反転させたパターン。
【0043】
(実施例1)、(実施例2)のように、小袋10の外周を溶着するのではなく、図12(c)のように、溶着部11により、小袋10の上縁部の左端部および側縁部の下端部も重ね合わせて、包袋1の表裏両フィルムに溶着するパターン。小袋10の重ね合された部分は包袋1と溶着しないが、包袋1の表裏両フィルム部分の溶着部11により、より安定的に袋底1b一側端部に拘束することができる。前記溶着部11を2か所ではなく、3か所や4か所にすればさらに安定的に固定できる。
【0044】
図12(d)のように、小袋10を溶着することなく、包袋1の一側端部(左側端部)から下端部にかけて斜め破線状に包袋1の表裏両フィルムを溶着して、小袋10を閉じ込めるパターン。
【0045】
また、前記(実施例1)、(実施例2)では、上下方向に湾曲した案内シュート8や竪形シュート15の一部である案内部15C(姿勢変換手段)によって、小袋10の姿勢を鉛直姿勢に変換して竪形シュート5、15内を落下させる構成としているが、案内シュート8や案内部15Cの構造は、図13(a),(b)に示す掴み入れ方式や図14に示すワニ口キャッチ方式であっても、小袋10を鉛直姿勢に変換して竪形シュート5、15内を落下させることが可能である。
【0046】
図13(a),(b)に示す掴み入れ方式の姿勢変換手段30は、小袋供給コンベア4の搬出端部に臨んで配置された、ワニ口ホッパ31と掴持体33とを備えている。ワニ口ホッパ31は、互いに対向する固定板31aと可動板31bからなり、図示しない昇降機構により図13(a)の二点鎖線で示す下限退避位置P1と実線で示す上限待機位置P2の間を一体昇降可能である。さらに、前記可動板31bは、上限待機位置P2において図示しないアクチュエータによって、回転軸32を中心として上端が二点鎖線で示すように開き、実線で示すように閉じられる。掴持体33は、開閉可能な下向きの一対の掴み板33aを有し、図示しない進退機構により図13(a)の二点鎖線で示す待機・開放位置P3と実線で示す掴み位置P4の間を進退する。また、竪形シュート5、15の上部には、上方に開いたホッパ状の上口5a(15a)が取り付けられている。
【0047】
この姿勢変換手段30によれば、まず、図13(a)において、ワニ口ホッパ31が下限退避位置P1から上限待機位置P2まで上昇し、可動板31bの上端が二点鎖線で示すように拡開する。この状態で、小袋供給コンベア4から間欠供給される小袋10を二点鎖線で示すように傾斜姿勢で受け止める。その直後に可動板31bの上端が実線で示すように閉じて、小袋10を略鉛直姿勢に姿勢変換する。同時に、掴持体33が二点鎖線で示す待機・開放位置P3から実線で示す掴み位置P4まで移動し、ここで一対の掴み板33aを閉じて小袋10の上縁部を掴む。このタイミングに合せて、可動板31bは上端を開きながら固定板31aと一体に二点鎖線で示す下限退避位置P1まで下降する。掴持体33は、一対の掴み板33aにより小袋10を吊り下げて、図13(b)に示すように、竪形シュート5、15の直上の待機・開放位置P3まで移動し、ここで一対の掴み板33aを開放して小袋10をホッパ状の上口5a(15a)に鉛直姿勢で落下させる。
以上を順次、実施して小袋10を落下させる。
【0048】
図14に示すワニ口キャッチ方式の姿勢変換手段40は、互いに対向する固定板41と可動板42とを有するワニ口からなり、図示しない進退機構により小袋供給コンベア4の搬出端部に臨む小袋受取位置P5と、ホッパ状の上口5a、15aの直上の小袋開放位置P6の間を一体進退可能で、可動板42は、図示しないアクチュエータによって、回転軸40aを中心として下端が開閉する。
【0049】
この姿勢変換手段40によれば、小袋供給コンベア4から間欠供給される品質保持小袋10を、まず、可動板42の下端を閉じて小袋受取位置P5で停止しているワニ口により傾斜姿勢で受け止める。その直後にワニ口は竪形シュート5、15の直上の小袋開放位置P6まで移動し、ここで二点鎖線に示すように、可動板42の下端を開放して小袋10をホッパ状の上口5a、15aに鉛直姿勢で落下させる。
以上を順次、実施して品質保持小袋10を落下させる。
【0050】
図15は実施例1及び2の変形例を示している。図15(a)では、上端両側縁部が一対の挟持爪2に挟持されて吊り下げられ、小袋10が竪形シュート5の保持底5bに保持され、包袋1の中央部に挿入されている。前記実施例1及び2では、小袋10を包袋1の袋底1b一側端部に移動させるために、竪形シュート5,15を図示しないアクチュエータにより横方向に移動したが、この実施例では、包袋1の袋底1b他側端部を、端寄せ挟持爪50で挟み、この端寄せ挟持爪50を図示しない移動機構により矢印F方向に横移動(右移動)して、包袋1を図15(b)に示すよう右側へたぐり寄せ、検知部9cで包袋1に保持した後、端寄せ挟持爪50を開放した後、袋底一側端部に保持した小袋を検知部9cと共に左側の元の位置に復帰させ、竪形シュートを上方に抜脱した後、横シーラ9a、縦シーラ9bによりシールする。
【0051】
図16は、図8図10に示す実施例の変形の実施例を示している。この図16の実施例は、図8図10の実施例の竪形シュート15の一側下部を残して大きく切り欠かれ、一側下部に溝形の下側片18dが下方に垂下し、この下側片18dの下端に係止片18eが内方に突出形成されている。そのため、図16(a)に示すように、小袋供給コンベア4から投下された小袋10は、竪形シュート18の案内部18Cを通って下側片18dにより下口18bまで落下するが、小袋10の一方の底部だけが係止片18eに引っ掛かって左回転しながら、包袋1の袋底1bに傾いた状態で装填される。
【0052】
傾いた状態の小袋10は検知部9cで検知されると同時に、検知部9cで袋底1bに保持される。その後、竪形シュート18だけが、図16(b)で示すように、シュート駆動手段17(17a)によって右方向に横移動し、図16(c)に示すように、上昇して包袋1から抜脱する。その間、図示していないが溶着手段のシーラにより、例えば、図12(d)に示すようなシール方法で小袋10を閉じ込める。
【0053】
前記実施例では、本発明の包装機の小袋装填装置Sを、ロータリー袋詰め包装機Mの袋開・印字セクション(2)に付設しているが、本発明の包装機の小袋装填装置Sは、直線移動式の袋詰め包装機における袋開セクションに付設してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、脱酸素剤や乾燥剤等を封入した品質保持小袋を包袋内に装填する包装機の小袋装填装置に有用である。
【符号の説明】
【0055】
1 包袋
1c 被包装物充填空間
2 挟持爪
4 小袋供給コンベア
5 竪形シュート
5a 竪形シュートの上口
5b 竪形シュートの保持底
5c 竪形シュートの下口
6 袋開手段
7 シュート駆動手段
8 案内シュート
9 溶着手段
10 品質保持小袋
11 溶着部
15 竪形シュート
15a 竪形ホッパの上口
15b 竪形ホッパの下口
17 シュート駆動手段
30 姿勢変換手段
40 姿勢変換手段
(2) 袋口開・印字セクション
(3) 被包装物充填セクション
(8) 搬出セクション
M 袋詰め包装機
S 包装機の小袋装填装置

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16