特許第6192929号(P6192929)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6192929スクリーン洗浄液供給および/または分配システムのための電気・液圧カップリング装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6192929
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】スクリーン洗浄液供給および/または分配システムのための電気・液圧カップリング装置
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/48 20060101AFI20170828BHJP
   B60S 1/46 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   B60S1/48 Z
   B60S1/48 B
   B60S1/46 C
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-277109(P2012-277109)
(22)【出願日】2012年12月19日
(65)【公開番号】特開2013-151276(P2013-151276A)
(43)【公開日】2013年8月8日
【審査請求日】2015年12月4日
(31)【優先権主張番号】1161877
(32)【優先日】2011年12月19日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(72)【発明者】
【氏名】ジャン‐ミシェル、ジャラソン
【審査官】 粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第04920602(US,A)
【文献】 特開2002−206690(JP,A)
【文献】 実開昭58−097397(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/00−60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の窓に噴射されるべき液体を供給するおよび/または分配するためのシステム(9)のための電気・液圧カップリング装置(10、15、18)であって、
少なくとも1つのチューブ(22)と、
少なくとも1つの第1の導電ケーブル(21、34)と、
を備え、
前記チューブ(22)壁(25)によって画定された少なくとも2つの液体循環ダクト(23、24)を有し、この壁25は前記液体循環ダクト(23、24)を形成するとともに、外方に向けて露出し、
前記壁には、加熱要素(26)が埋め込まれ、
前記壁は、前記チューブ(22)の外方へ向けて露出する少なくとも1つの凹部(37、52)を含み、
前記外方へ向けて露出する凹部内に前記ケーブル(21、34)の全てまたは一部が収容される、
電気・液圧カップリング装置(10、15、18)。
【請求項2】
前記ダクト(23、24)が長手方向に延び、
前記凹部(37、52)が前記長手方向と平行な方向に延びる請求項1に記載の装置。
【請求項3】
断面でとられる前記壁(25)が第1の湾曲部(40)と第2の湾曲部(41)とによって画定され、
これらの湾曲部間で、前記凹部(37)が形成される第1の面(42)と第2の面(43)とが延び、
前記第2の面(43)は、前記ダクト(23、24)の一方側であって同じ側で前記第1の湾曲部(40)と前記第2の湾曲部(41)とに対して接線方向である直線に沿って真っ直ぐに延びる、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
断面でとられる前記壁(25)が第1の湾曲部(40)と第2の湾曲部(41)とによって画定され、
これらの湾曲部間で、第1の凹部(37)が形成される第1の面(42)と、前記ダクト(23、24)に対して前記第1の面(42)と反対側の第2の面(43)とが延び、 前記第2の面(43)に第2の凹部(52)が形成される、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のケーブル(21)とは異なる第2の導電ケーブル(34)を備え、
前記第1のケーブル(21)が前記第1の凹部(37)内に収容され、
前記第2のケーブル(34)が前記第2の凹部(52)内に収容される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ケーブル(21、34)が円形断面を有し、
前記各ダクト(23、24)の中心(30、31)を通る第1の直線(32)に対して直角を成す方向で測定される前記凹部(37、52)の深さが少なくとも前記ケーブル(21、34)の半径に等しい、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記凹部(37、52)の深さが前記ケーブル(21、34)の直径に等しい請求項6に記載の装置。
【請求項8】
第2の導電ケーブル(34)を備え、
前記第1のケーブル(21)および前記第2のケーブル(34)が1つの同じ凹部(37)内に収容される請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記各ダクト(23、24)の中心(30、31)を通る第1の直線(32)に対して直角を成す方向で測定される前記凹部の深さが、前記ケーブル(21、34)の直径の少なくとも2倍に等しい請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第1のケーブル(21)と前記第2のケーブル(34)とがこれらの2つのケーブル(21、34)に共通の離間手段(48)によって連結される請求項8または請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記凹部(37、52)が少なくとも1つのケーブルをロックするための手段(54)を含む請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記加熱要素(26)は、前記2つのダクト(23、24)間で延びる少なくとも1つの抵抗ストランド(27、28)によって形成される請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記ダクト(23、24)のそれぞれが第1の直線(32)が通るダクト中心(30、31)を有し、
前記加熱要素(26)は、第2の直線(33)が通る中心をそれぞれが有する第1の抵抗ストランド(27)および第2の抵抗ストランド(28)を含み、
前記第2の直線(33)が前記第1の直線(32)と平行である、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ダクト(23、24)のそれぞれが第1の直線(32)が通るダクト中心(30、31)を有し、
前記加熱要素(26)は、第2の直線(33)が通る中心をそれぞれが有する第1の抵抗ストランド(27)および第2の抵抗ストランド(28)を含み、
前記第2の直線(33)が前記第1の直線(32)に対して直角を成す、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の少なくとも1つの電気・液圧カップリング装置(10、15、18)を備えるモーター乗物用のスクリーン洗浄液供給および/または分配システム(9)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術分野は、モーター乗物用のスクリーン洗浄液供給および/または分配システムの分野である。そのようなシステムは車両窓拭き取り器具を伴う。特に、本発明は、タンクと噴射システムとの間で運ばれる液体のための電気・液圧カップリング装置とも呼ばれる、液体を輸送して加熱するための装置を対象とする。
【背景技術】
【0002】
自動車には、通常、フロントガラスの拭き取りおよび洗浄を行なってドライバの環境視野が妨げられないようにするために拭き取り器具および洗浄システムが設けられる。これらの拭き取り器具は所定の角度範囲で往復動作を行なうアームを備え、アームの端部には長尺なブラシが取り付けられ、ブラシ自体が弾性材料から成るスクレーパーブレードを有する。これらのブレードは、フロントガラスをこすって、水をドライバの視野の外側へ押しやることにより水を払いのける。ブラシは、機械的なコネクタおよびアダプタから成るアセンブリによってフロントガラスワイパーの回転アームに取り付けられる。コネクタはブラシの構造体に直接に固定される部品であり、アダプタは、コネクタ、したがってブラシを、フロントガラスワイパーのアームに固定できるようにする中間部品である。これらの2つの部品は、それらの相対的な回転を可能にする横軸によって互いに連結される。
【0003】
洗浄システムはスクリーン洗浄液を供給するための装置を備え、スクリーン洗浄液は、車両内に位置されるタンクから経路付けられて、液体のより良い分配のために一般にボンネット上に、フロントガラスベイ格子上に、あるいは、フロントガラスワイパー自体に位置されるノズルによってフロントガラスへ向けて噴射される。ブラシに配置されるノズルの場合、スクリーン洗浄液は、ノズル間で分配される前に、フロントガラスワイパーのアームに固定されてコネクタの位置でブラシのための分配システムに結合されるパイプラインによって経路付けられる。したがって、コネクタは、シール型リンクを介して前記パイプラインの末端部を受けるのに適するオリフィスを備える。
【0004】
スクリーン洗浄液の温度が非常に低いとき、例えば5°C未満のときには、スクリーン洗浄液が加熱される。このため、輸送ダクトが、一般にステアリングホイールの傍に配置されて特にフロントガラスワイパーの作動を制御する制御レバーによりスクリーン洗浄制御が作動される瞬間にポンプによってタンクから引き出されるスクリーン洗浄液を再加熱する。
【0005】
輸送ダクト内の液体の加熱は、ダクトに隣接して延びる加熱要素によって確保される。拭き取りブラシを加熱して拭き取りブラシが凍結に見舞われないようにすることが知られており、実施されている。そのような加熱は、拭き取りブラシの長さにわたってスクレーパーブレードに取り付けられる加熱装置によって実施される。この加熱装置は電気的に駆動され、したがって、車両から拭き取りブラシへと給電ケーブルを延ばすことが必要である。
【0006】
既知の従来技術では、これらの給電ケーブルは、液体輸送ダクトに沿って延びて、テープ貼り付け領域により液体輸送ダクトに固定される。
【0007】
従来技術に係るこの解決策は特に高性能車両において満足できない。これは、それがこのタイプの車両において期待される外観レベルに合致しないからである。実際に、車両ユーザは、拭き取りブラシのスクリーン洗浄液供給チューブに沿って不規則な態様で延びるケーブルが見えることを受け入れることができない。ケーブルとチューブとの間の接着テープによる連結も同じ理由により受け入れることができない。後者の解決策は組み付け方法の複雑さも暗示し、この複雑さは、これらの接着テープの固有のコストに加えて、そのような方法の原価を増大させる。
【0008】
従来技術の解決策は第2の欠点を与える。ケーブルとスクリーン洗浄液供給チューブとによって形成されるアセンブリは、その設置を妨げるかなりの体積を有する。実際に、このアセンブリは、拭き取りアームのドライバの位置にある標準化されたサイズの溝内で延びた後、アームの下側でフロントガラスワイパーへと延びなければならない。これらの領域で利用できる容積空間は、極めて制限され、ケーブルと供給チューブとにより形成されるアセンブリを収容することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、主に、スクリーン洗浄液供給チューブと拭き取りブラシ上に存在する加熱装置に給電する1または複数の電気ケーブルとをうまく組み合わせることによって、前述した欠点を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
それゆえ、本発明の主題は、車両の窓に噴射されるべき液体を供給するおよび/または分配するためのシステムのための電気・液圧カップリング装置であって、少なくとも1つのチューブと、少なくとも1つの第1の導電ケーブルと、を備え、前記チューブが壁によって画定され、前記壁には、少なくとも2つの液体循環ダクトが形成されるとともに、加熱要素が埋め込まれ、前記壁は、前記チューブの外側へ向けて開放する少なくとも1つの凹部を含み、前記凹部内に前記ケーブルの全てまたは一部が収容される、電気・液圧カップリング装置である。
【0011】
より具体的には、前記ダクトが長手方向に延び、前記凹部が前記長手方向と平行な方向に延びる。
【0012】
断面でとられる前記壁が第1の湾曲部と第2の湾曲部とによって画定され、これらの湾曲部間で、前記凹部が形成される第1の面と第2の面とが延び、前記第2の面は、前記ダクトの一方側であって同じ側で前記第1の湾曲部と前記第2の湾曲部とに対して接線方向である直線に沿って真っ直ぐに延びる。このような直線は、第1の湾曲部の接点と第2の湾曲部の接点とを通過する。
【0013】
そのような構成は、拭き取りブラシに給電できるようにする2つのケーブルをチューブの1つの面に存在する単一の凹部内に位置決めするという利点を有する。この構成は、拭き取りブラシに連結される電気・液圧カップリング装置と拭き取りブラシとの間に取り付けられる液圧コネクタから2つのケーブルが延ばされるときに特に有益である。
【0014】
また、断面でとられる前記壁が第1の湾曲部と第2の湾曲部とによって画定され、これらの湾曲部間で、第1の凹部が形成される第1の面と、前記ダクトに対して前記第1の面と反対側の第2の面とが延び、前記第2の面に第2の凹部が形成される。
【0015】
本発明の変形例によれば、前記装置は、前記第1のケーブルとは異なる第2の導電ケーブルを備え、前記第1のケーブルが前記第1の凹部内に収容され、前記第2のケーブルが前記第2の凹部内に収容される。「異なる」という修飾語は、離間手段によって互いに連結されていても、本発明による装置において、第1のケーブルと第2のケーブルが電気的に互いに絶縁されている事実を意味すると理解されるべきである。
【0016】
有益なことには、前記ケーブルが円形断面を有し、前記各ダクトの中心を通る第1の直線に対して直角を成す方向で測定される前記凹部の深さが少なくとも前記ケーブルの半径に等しくなっている。
【0017】
本発明の特別な特徴によれば、上記で特定されたように測定される前記凹部の深さが前記ケーブルの直径に等しくなっている。
【0018】
別の変形例では、装置が第2の導電ケーブルを備え、2つのケーブルが1つの同じ凹部内に収容される。
【0019】
有益なことには、上記で特定されたように測定される前記凹部の深さが、前記ケーブルの直径の少なくとも2倍に等しくなっている。
【0020】
本発明によって提供される一つの可能性によれば、前記第1のケーブルと前記第2のケーブルとがこれらの2つのケーブルに共通の離間手段によって連結される。
【0021】
前記凹部がケーブルをロックするための手段を含む。
【0022】
有益なことには、前記ロック手段は、第1のケーブルと第2のケーブルとの間のシースに対して接触する少なくとも一つの溝によって形成される。
【0023】
本発明の変形例によれば、前記加熱要素は、前記2つのダクト間で延びる少なくとも1つの抵抗ストランドによって形成される。このようなストランドは、例えば、抵抗電気ワイヤである。
【0024】
有益なことには、第1のダクトおよび第2のダクトのそれぞれが第1の直線が通るダクト中心を有し、前記加熱要素は、第2の直線が通る中心をそれぞれが有する第1の抵抗ストランドおよび第2の抵抗ストランドを含み、前記第2の直線が前記第1の直線と平行になっている。
【0025】
有益なことには、前記第2の直線が前記第1の直線に対して直角を成している。
【0026】
本発明は、最終的には、詳述された少なくとも1つの電気・液圧カップリング装置を備えるモーター乗物用のスクリーン洗浄液供給および/または分配システムをカバーし、可能ならば、当該乗物の窓拭き取りシステムとの組み合わせをカバーする。
【0027】
本発明に係る主な利点は、電気・液圧カップリング装置を拭き取りアームのドライバ内へ容易に挿入できる可能性にある。同様に、本発明に係る装置の体積が制限されるため、ドライバと拭き取りブラシとの間に位置される拭き取りアームの部分の背後に収容するのが更に容易である。
【0028】
他の利点は、本発明により達成される審美的レベルにある。実際に、本発明により提案される態様でのケーブルとチューブとの組み合わせは、ケーブルがチューブから分離されるのを防止する。このように単一の首尾一貫したアセンブリが形成されると、車両のユーザは審美的欠陥と見なさない。
【0029】
本発明の別の特徴、詳細及び利点は、図面に関連した表示として与えられる以下の記載を読むことでより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、液体を供給するおよび/または分配するためのシステム及び拭き取り装置であり、本発明による液体を供給するための少なくとも一つの電気・液圧カップリング装置を備えたものの概略図である。
図2図2は、本発明による電気・液圧カップリング装置の横断面図である。
図3図3は、本発明による電気・液圧カップリング装置の第1の変形例の横断面図である。
図4図4は、本発明による電気・液圧カップリング装置の第2の変形例の横断面図である。
図5図5は、本発明による電気・液圧カップリング装置の第3の変形例の横断面図である。
図6図6は、本発明による電気・液圧カップリング装置の第4の変形例の横断面図である。
図7図7は、本発明による電気・液圧カップリング装置の第5の変形例の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、拭き取り器具2によって拭き取られるようになっているモーター乗物のフロントガラス1を示す図である。拭き取り器具は、それぞれが例えばドライバによって回転軸5に連結される第1のアーム3および第2のアーム4を備える。これらの2つのアームは、複合的な往復動作によってあるいは相対する往復動作によってフロントガラス1上で移動される。
【0032】
第1のアーム3および第2のアーム4に対して軸5と反対側にある端部には拭き取りブラシ6が存在し、該拭き取りブラシの機能は、フロントガラスをこすって、フロントガラス上に存在する水を、視界を妨げないフロントガラスの領域へと押し返すことである。これらの拭き取りブラシ6は、拭き取りブラシをそれが摩耗されるときに交換できるようにするコネクタによって各アームに連結される。
【0033】
拭き取りブラシはそれぞれ、例えば、液体、特にスクリーン洗浄液を噴射するための2つの供給部を備える。これらの供給部は、拭き取りブラシ6の長手方向軸と同じ軸に沿って長手方向に延びる。これらの供給部は、拭き取りブラシが矢印7により示される第1の移動方向にあるいは矢印8により示される第2の移動方向に移動されるときにスクリーン洗浄液をブラシの前方へ噴射するために拭き取りブラシの両側にその長手方向軸に沿って配置される。
【0034】
この図1は、車両が備えるスクリーン洗浄液供給および/または分配システム9の存在も示している。供給部がこの液体を噴射するためには、スクリーン洗浄液の貯留部、貯留部と供給部との間でこの液体を輸送するための手段、および、この液体をこの貯留部から供給部へと循環させるための手段を有することが必要である。
【0035】
この供給および/または分配システム9は、特に、
液体保持タンク11と、
供給および/または分配システム9内で液体を循環させるための手段12、特にポンプと、
ポンプを参照符号10で示される電気・液圧カップリング装置に連結するようになっている少なくとも1つの液圧カップリング13と、
ポンプに連結される電気・液圧カップリング装置10と拭き取りブラシ6に連結される他の電気・液圧カップリング装置10との間に取り付けられるカップリング装置14と、
カップリング装置14と、前述した電気・液圧カップリング装置10内に埋め込まれる加熱要素および拭き取りブラシに組み込まれる少なくとも1つの加熱要素に給電する1つ以上の電気コネクタとを機械的に組み合わせるのに適する支持体16と、
拭き取りブラシに連結される少なくとも電気・液圧カップリング装置10と拭き取りブラシ6との間に取り付けられる液圧コネクタ17と、を備える。
【0036】
カップリング装置14と拭き取りブラシ6との間に位置される電気・液圧カップリング装置10は、以下では、第1の電気・液圧カップリング装置15と呼ばれ、この第1の電気・液圧カップリング装置は、概ね、車両の外側に拭き取りアームに沿って位置される。この第1の電気・液圧カップリング装置15は、特に拭き取りブラシに組み込まれる加熱要素へ電気エネルギーを供給するようになっている少なくとも1つの給電ケーブルを備える。
【0037】
循環手段12とカップリング装置14との間に位置される電気・液圧カップリング装置10も同様に第2の電気・液圧カップリング装置18と呼ばれ、この第2の電気・液圧カップリング装置は、特に車両の区画室内、とりわけエンジンルーム内で延びる。また、第2の電気・液圧カップリング装置は少なくとも1つの給電ケーブルも備える。
【0038】
電気・液圧カップリング装置のうちの一方または他方に適用する特徴に関する説明では、参照符号10で示される一般的な用語である電気・液圧カップリング装置を使用する。
【0039】
本発明は、液体のための第1の電気・液圧カップリング装置15の構造および第2の電気・液圧カップリング装置18の構造が同一であるケースを対象とするが、第1の電気・液圧カップリング装置15が本発明の一変形例にしたがって形成される一方で第2の電気・液圧カップリング装置18が第1の電気・液圧カップリング装置15に関して実施される変形例とは異なる本発明の他の変形例にしたがって形成されるケースも対象とする。
【0040】
これらの2つの電気・液圧カップリング装置において、該装置は、特に、少なくとも2つの液体循環ダクトを画定する例えば柔軟なチューブである。そのようなチューブを形成する材料は、例えば、EPDM、エラストマー、または、ゴムであってもよい。
【0041】
図1の例では、第1の電気・液圧カップリング装置および第2の電気・液圧カップリング装置がそれぞれ2つのダクト19、20を備え、これらのダクト内で液体が循環できる。この電気・液圧カップリング装置10は、電気・液圧カップリング装置を形成する材料中に埋め込まれることによってダクトに沿って延びる加熱要素(図1には見えない)も備える。そのような加熱要素は、電流が通過するときに熱量を解放する第1の導電性ストランドおよび第2の導電性ストランドの形態を成す抵抗素子である。したがって、これらのストランドは抵抗になると考えられる。
【0042】
そのため、この加熱要素が熱源を形成することは言うまでもなく、この熱源から、電気・液圧カップリング装置10は、エネルギーを引き出して、そのエネルギーを空間全体にわたって、すなわち、液体を収容できるダクト内に放散する。
【0043】
図2は電気・液圧カップリング装置10の詳細を示している。
【0044】
そのような装置は、電源を、消費体、この場合には拭き取りブラシ上に存在する1または複数の加熱要素に対して電気的に結合する。したがって、そのような装置は、それがケーブル21を介して電流を運ぶため、電気的なカップリング手段を形成する。
【0045】
また、そのような装置は、供給および/または分配システムの第1のポイントを第2のポイントに対して液圧的に結合する。したがって、そのような装置は、それがチューブ22およびそのダクトを介して液体をポンプと拭き取りブラシとの間で導くため、液圧的なカップリング手段を形成する。
【0046】
この電気・液圧カップリング装置10は、ダクト内で循環する液体の加熱も確保する。
【0047】
この電気・液圧カップリング装置10は760mm〜1940mmの長さにわたって延びる。チューブ22は、第1のダクト23を第2のダクト24から画定する壁25を備える。この壁25は、この第1のダクト23および第2のダクト24を電気・液圧カップリング装置10の周囲の環境に対しても画定する。言い換えると、ダクトは、スクリーン洗浄液を輸送するためにシール耐密態様で壁内に形成される。
【0048】
なお、図2の例によれば、第1のダクト23および第2のダクト24の断面は円形であり、これらのダクトの内径は例えば3mm〜6mmであり、モーター乗物の拭き取りシステムが課す液体流量および体積の制約を順守するためには、3.5mmまたは3.9mmの値が特に適している。先に与えられた寸法値は、本明細書本文に記載される変形例のいずれかに置き換えられ得ることは言うまでもない。
【0049】
壁25は、抵抗にもなる第2の導電性ストランド28と並んで位置する第1の導電性抵抗ストランド27を備える加熱要素26も収容する。図2の例において、加熱要素は、9〜16ボルトの電圧で1.5〜10アンペアの強度の電流が加熱要素を通過するときに熱量を解放するように寸法付けられる銅またはアルミニウム合金から形成されるケーブルである。このケーブルは好適には各ストランドに専用のシース29で覆われてもよく、第1のストランド27のシースは第2のストランド28のシースとは異なる。
【0050】
加熱要素26の2つのストランド27、28は、特にループを形成することにより、電気・液圧カップリング装置10の一方または他方の端部で互いに接触する。言い換えると、第1のストランド27および第2のストランド28は、電気・液圧カップリング装置10内に共存する単一の同じ電気加熱ワイヤを形成する。
【0051】
この加熱要素26は壁25に埋め込まれる。「埋め込まれる」という用語は、例えば、壁25を形成する材料が加熱要素26を全体的に取り囲み、加熱要素の全周が壁と接触するという事実を意味すると理解されるべきである。
【0052】
第1および第2のダクト23、24に対するこの加熱要素26の位置は特別である。この加熱要素26は、一般に、第1のダクト23と第2のダクト24との間、すなわち、第1のダクト23の中心30を通る第1の軸38と、第2のダクト24の中心31を通る第2の軸39との間に配置される。
【0053】
加熱要素26の位置決めの変形例によれば、第1のダクト23の中心30と第2のダクト24の中心31とを通る第1の直線32は、第1のストランド27の中心と第2のストランド28の中心とを通る第2の直線33に対して直角を成す。したがって、第1の直線32上で測定される体積が最適化されるという保証がある。直角配置は第1のダクトと第2のダクトとの間の熱量の分配のバランスに関して利点を与えるが、本発明は、第2の直線33が第1の直線32に対して0〜90°の角度を成すケースも対象とする。
【0054】
図2によれば、電気・液圧カップリング装置10は第1の導電ケーブル21と第2の導電ケーブル34とを備える。これらのケーブルはそれぞれ、導電コア35と、コアを外部環境から電気的に絶縁するシース36とを備える。この第1のケーブル21は第2のケーブル34から分離されてもよいが、これらのケーブルは、特に1つの同じシース36が第1のケーブル21のコア35と第2のケーブル34のコア35とを取り囲むときには、それらが互いに離間されたままの状態で、互いにまとめられてもよい。
【0055】
本発明によれば、チューブ22を形成する壁25は、チューブ22の外側へ向けて開放する凹部37を備える。これは、凹部37がチューブ22に沿った周囲環境と通じる体積を画定するという事実を意味すると理解されるべきである。そのような凹部はチューブの中心軸へ向けたチューブ22の変形であり、この中心軸は、第1のダクト23の中心30と第2のダクト24の中心31との間で第1の直線32上に位置される。
【0056】
第1のケーブル21および/または第2のケーブル34は、第1のダクト23の中心30と第2のダクト24の中心31とを通る第1の直線32が第1のケーブル21の中心と第2のケーブル34の中心とを通る直線と平行になるように凹部37内に少なくとも部分的に取り付けられる。言い換えると、第1の直線32に対して直角を成して凹部37を通る方向で測定される電気・液圧カップリング装置10の全高は、第1の直線32に対して直角を成してダクト23、24の一方または他方の中心30、31を通る第1の軸38上または第2の軸39上で測定されるケーブルの最大寸法とチューブの高さとの和を完全に下回っている。
【0057】
第1のダクト23および第2のダクト24は、例えば、第1のダクトの中心30を通る長手方向で縦に延びる。また、凹部37は、この同じ方向に延びて、例えば第1の軸38と第2の軸39との間の壁25の外面上に位置される。
【0058】
そのような凹部は、チューブ22の外周に形成されるキャビティである。より具体的には、断面でとられる壁25は第1の湾曲部40と第2の湾曲部41とによって画定され、これらの湾曲部間で第1の面42と第2の面43とが延びる。
【0059】
第2の面43は、両ダクトの一方側であって同じ側において、第1の湾曲部40と第2の湾曲部41とに対して接線方向である直線上で真っ直ぐに延びる。
【0060】
また、第1の面42は、ダクト23、24に対して第2の面43と反対側において、第1の湾曲部40の接点と第2の湾曲部41の接点との間で延び、図2の例では、凹部37が第1の面42上に形成される。
【0061】
図3は本発明の第1の変形実施形態を示している。ここでは、以下、図2に係る電気・液圧カップリング装置との技術的相違について説明し、同一の要素がどのように実施されるのかについて分かるようにそれらに言及する。
【0062】
第1の違いは、1または複数のダクトの形状にある。第2の違いは、第1の凹部とは異なる第2の凹部の存在および形状にある。第3の違いは、加熱要素のストランド間の離間手段の存在にある。
【0063】
1または複数のダクトは特定の断面を有する。ダクト23、24の一方および/または他方の内面44は、前記内面の第2の部分46とは異なる形状の第1の部分45を備える。加熱要素26と第1のダクト23内および/または第2のダクト24内で循環できる液体との間の熱量の伝達を最大にするように第1の部分45が配置されることが重要である。そのような最大化は、加熱要素と関連するダクトとの間に位置される壁25の厚さを減らすことによって得られる。
【0064】
典型的な実施形態によれば、これらのダクトの断面はほぼ「D」を形成する。言い換えると、第1の部分45は直線状を成し、一方、第2の部分46は、湾曲しており、特に一連の異なる半径の曲線である。そのような場合、直線状の第1の部分45は、第1のストランド27の中心と第2のストランド28の中心とを通る第2の直線33と平行な参照符号47で示される直線に沿って延びる。
【0065】
明らかに、第1の部分45は加熱要素に隣接し、したがって、第1の部分は、第1の直線32に沿った第2の部分46と加熱要素26との間に挿入される。
【0066】
図3は、2つのダクトのうちの一方のみでそのような構造を示しているが、本発明は、2つのダクトが「D」断面を有するケースも対象にする。同様に、ここで詳述される形態は図3の変形例に限定されない。それどころか、それをこの明細書本文で詳述される変形例のうちのいずれか1つに置き換えることができる。
【0067】
電気・液圧カップリング装置10は、第1のストランド27と第2のストランド28との間に空間を形成して維持するようになっている離間手段48も備える。離間手段は、それがこれらの2つのストランド間に該ストランドと接触して配置されるため、第1のストランド27および第2のストランド28に共通している。そのような定義は、各ストランドの全周を取り囲む、したがってストランドの全周にわたってスリーブを形成する離間手段としても理解される。そのような場合、ストランド27、28と離間手段48の中心部51とを取り囲む離間手段48の先端部49、50は、単一の固有の部分を形成する。
【0068】
この離間手段48はストランド間で延びる。したがって、離間手段は、第1のストランド27の中心と第2のストランド28の中心との間に設けられて、第2の直線33上に合わせられる。この離間手段48は、第1のストランド27と第2のストランド28との間の距離とも呼ばれる、各ストランドが大きな角度範囲にわたって熱量を放散できるようにする隙間を形成する。離間手段48は、第1のダクト23および/または第2のダクト24へ向けた熱量の放散を最大にしつつ第2の直線33の軸に沿う温度上昇を最小限に抑えるように決定される距離を与えるため、任意のホットスポットも回避される。
【0069】
典型的な実施形態によれば、離間手段48は、柔軟な材料で、例えば耐熱性高分子、特に、電気・液圧カップリング装置10を押し出すための方法中に有益なその低い粘着性に起因してこの用途にうまく適するポリテトラフルオロエチレンにより形成される。
【0070】
前述した離間手段は、図3にだけ表わされるが、本発明の1つのあるいは他の変形例に適用できる。
【0071】
図2の変形例と比べると、この電気・液圧カップリング装置10は、ダクトに対して第1の面42と反対側の第2の面43上に形成される第2の凹部52を備える。この第2の凹部52が加熱要素26に対して第1の凹部37と対向していると見なすこともできる。
【0072】
そのような場合には、第1の凹部37が単一の固有のケーブル21を受け、その結果、第2のケーブル34が第2の凹部52内に収容される。この変形例では、第1のケーブル21および第2のケーブル34が円形断面を有するのが分かる。凹部の最も深いポイントをカットする第1の直線32に対して直角を成す方向で測定される2つの凹部の深さは、少なくとも凹部内に受けられるケーブルの半径に等しく、この変形例によればこのケーブルの直径よりも小さい。
【0073】
第1の凹部37および第2の凹部52は、図2に示される深さよりも深く壁25中へ侵入するキャビティを形成する。
【0074】
図4は本発明の第3の変形実施形態を示している。以下、先の図に係る電気・液圧カップリング装置との技術的相違について説明し、同一の要素がどのように実施されるのかについて分かるようにそれらに言及する。
【0075】
第1の違いは、第1および第2のダクト23、24に対する加熱要素26の配向にある。第2の違いは、第1の凹部37および第2の凹部52の深さおよび形状にある。
【0076】
先の変形例に関して、第1のダクト23および第2のダクト24はそれぞれ、参照符号30、31でそれぞれ示されるダクト中心を有し、これらのダクト中心を第1の直線32が通る。一方、加熱要素26は、第1のストランド27の中心と第2のストランド28の中心とを通る第2の直線33が第1の直線32と平行になるように配置される。
【0077】
図4の例では、第2の直線33が第1の直線32と合致されるが、本発明は、加熱要素が横方向にオフセットされ、それにより、ゼロでない距離が第1の直線32を第2の直線33から離間させるケースも対象とする。
【0078】
第1の凹部37および第2の凹部52は、45°〜180°の角度範囲にわたって凹部内に収容される各ケーブルの外周面に追従する湾曲した輪郭53を有する。この場合、そのような特徴は、ケーブルを壁25に対して固定してこのケーブルが関連する凹部内で第1の直線32に沿って移動するのを回避するための手段を形成する。
【0079】
また、第1の直線32と直交する方向で測定される第1の凹部37および/または第2の凹部52の深さが第1のケーブル21および第2のケーブル34のそれぞれの直径に等しいことにも留意されたい。そのような構造は、拭き取りブラシに取り付けられる加熱要素に給電する全ての導電ケーブルを収容するという利点を与える。言い換えると、ケーブルと一直線を成す第1の直線32に対して直角に測定される電気・液圧カップリング装置10の寸法は、第1の軸38または第2の軸39に沿って測定される壁25の寸法以下である。
【0080】
図5は、本発明に係る電気・液圧カップリング装置の第3の変形例を示している。以下、先の図に係る電気・液圧カップリング装置との技術的相違について説明し、同一の要素がどのように実施されるのかについて分かるようにそれらに言及する。
【0081】
第1の違いは、壁25中の加熱要素26の位置、および、第1の凹部37の深さおよび形状にある。
【0082】
この変形例では、壁が単一の凹部を備え、第1のケーブル21および第2のケーブル34の両方が第1の凹部内に受けられる。前述したように測定される第1の凹部の深さは、ここでは、少なくともケーブルのうちの一方の直径の2倍に等しい。湾曲した輪郭53は、第1のケーブル21を固定して動かないようにするべく少なくとも180°に等しい角度範囲にわたって形成される。第2のケーブル34は、チューブ22の体積内にとどまることにより、それが第1のダクト23の側の凹部の外面42と接触する、実線により表わされる第1の位置をとることができる。第2のダクト24の側の外面42に当接する第2のケーブル34の位置が破線により表わされる。
【0083】
加熱要素26は、第1の直線32に対して直角を成して取り付けられるが、壁25内で第2の面43の方へオフセットされる。より具体的には、第1のストランド27および第2のストランド28はいずれも第2の面43と第1の直線32との間で延びる。
【0084】
図6は、電気・液圧カップリング装置10の第4の変形例を示している。以下、先の図に係る電気・液圧カップリング装置との技術的相違について説明し、同一の要素がどのように実施されるのかについて分かるようにそれらに言及する。
【0085】
加熱要素26は、第1および第2のストランド27、28の中心を通る第2の直線33が第1の直線32と平行になるように設けられる。より具体的には、加熱要素26は第2の面43の方へオフセットされる。言い換えると、加熱要素26は、壁25を形成する材料中に埋め込まれて、第2の面43と第1の直線32との間で延びる。
【0086】
第1の凹部37は、ここでは、第1のケーブル21および第2のケーブル34の両方を受ける深いカップを形成する。この深いカップは、これらの2つのケーブルを固定するための手段を形成する。最後に、第1のストランド21の中心が第1の直線32上にあることに留意されたい。したがって、第1のケーブル21の中心および第2のケーブル34の中心を通る直線は第1の直線32に対して直角を成す。
【0087】
図7は、凹部37に形成されるケーブルをロックするための手段54の存在を特に示している。これらの図に見える他の特徴に関しては、先の図およびそれに関連する説明を参照されたい。
【0088】
ロック手段54は、第1のケーブル21と第2のケーブル34とに共通のシース36の薄肉領域56と協働する溝55によって形成される。第1の直線32と平行な方向で測定されるこの薄肉領域56の幅は、第1のケーブル21または第2のケーブル34の直径よりも小さい。この場合、この薄肉領域56は溝55によって挟持され、それにより、ケーブルの位置がチューブ22に対してロックされる。
【0089】
この図では、ロック手段54は、第1の面42の平面内で終端される互いに対向して位置される2つの溝55を備える。このロック手段は、凹部37も境界付け、したがって、本発明に係る電気・液圧カップリング装置10を取り囲む環境へと向かうこの凹部の開口を画定する。
【0090】
これらの溝55は、凹部37内への第1のケーブル21の挿入を可能にするために柔軟であり、すなわち、変形可能である。
【0091】
ロック手段54は第1の面42の平面内に示されていたが、本発明は、このロック手段が凹部を画定する内壁に形成される図示されないケースも対象とする。言い換えると、ロック手段は、第1のケーブルの全てを収容できるようにするとともに、第2のケーブルの少なくとも一部、好適には全てを収容できるようにする凹部に深さ方向で形成されて、これらの2つのケーブルをチューブに固定する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7