(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記送信手段は、前記直前の学習期間までの複数の学習期間の前記学習状況データに基づいて、当該直前の学習期間における前記学習者の学習が不充分であり、かつ、当該複数の学習期間のうちに前記学習者の学習が充分である学習期間が存在すると判定される場合に、当該学習者の学習を促す情報を送信する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の学習促進システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通信教育等の教育サービスのなかには、予め定められた学習期間毎に学習者に課題を提出させるものがある。このような教育サービスにおいて、課題を提出していない学習者の保護者に課題の提出を促す電子メールが送信されるようにすると、以後、当該学習者が課題を提出する可能性が高くなると思われる。
【0005】
ここで、学習者が課題を提出する可能性をより高くするためには、当該電子メールの内容は学習者によらず共通であるよりも学習者毎に個別である方が望ましい。しかし一方で、学習者に応じた内容の電子メールを生成する方が学習者によらず共通の内容の電子メールを生成するよりも当該電子メールを生成する処理の負荷は高い。そのため、学習者に応じた個別の内容の電子メールを送信するとなると、送信先が多い場合には学習促進システムの処理負荷が過大になるおそれがある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的の1つは、学習が不充分である学習者に対応付けられる宛先に送信される当該学習者の学習を促す情報を生成する処理の負荷が過大になることを防ぐことができる学習促進システム、学習支援方法、プログラム及び情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る学習促進システムは、学習期間毎の学習者の学習状況を示す学習状況データを取得する取得手段と、直前の学習期間の前記学習状況データに基づいて直前の学習期間における前記学習者の学習が不充分であると判定される場合に、前記直前の学習期間よりも前の学習期間における前記学習者の学習状況に応じて、当該学習者に応じた内容の個別情報又は学習者によらず共通の内容である共通情報のいずれかを当該学習者に対応付けられる宛先に送信する送信手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る学習促進方法は、学習期間毎の学習者の学習状況を示す学習状況データを取得する取得ステップと、直前の学習期間の前記学習状況データに基づいて直前の学習期間における前記学習者の学習が不充分であると判定される場合に、前記直前の学習期間よりも前の学習期間における前記学習者の学習状況に応じて、当該学習者に応じた内容の個別情報又は学習者によらず共通の内容である共通情報のいずれかを当該学習者に対応付けられる宛先に送信する送信ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、学習期間毎の学習者の学習状況を示す学習状況データを取得する取得手段、直前の学習期間の前記学習状況データに基づいて直前の学習期間における前記学習者の学習が不充分であると判定される場合に、前記直前の学習期間よりも前の学習期間における前記学習者の学習状況に応じて、当該学習者に応じた内容の個別情報又は学習者によらず共通の内容である共通情報のいずれかを当該学習者に対応付けられる宛先に送信する送信手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、学習期間毎の学習者の学習状況を示す学習状況データを取得する取得手段、直前の学習期間の前記学習状況データに基づいて直前の学習期間における前記学習者の学習が不充分であると判定される場合に、前記直前の学習期間よりも前の学習期間における前記学習者の学習状況に応じて、当該学習者に応じた内容の個別情報又は学習者によらず共通の内容である共通情報のいずれかを当該学習者に対応付けられる宛先に送信する送信手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0011】
本発明によれば、直前の学習期間における学習者の学習が不充分であると判定される場合に、それよりも前の学習期間における学習者の学習状況に応じて当該学習者に応じた内容の個別情報又は学習者によらず共通の内容である共通情報のいずれかが当該学習者に対応付けられる宛先に送信されるので、学習が不充分である学習者に対応付けられる宛先に送信される当該学習者の学習を促す情報を生成する処理の負荷が過大になることを防ぐことができる。
【0012】
本発明の一態様では、前記送信手段は、前記直前の学習期間よりも前の学習期間における前記学習者の学習状況が不充分であると判定される場合に前記個別情報を送信する。
【0013】
あるいは、前記送信手段は、前記直前の学習期間までの連続する複数の学習期間のすべてにおける前記学習者の学習状況が不充分であると判定される場合に前記個別情報を送信する。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記送信手段は、前記直前の学習期間よりも前の学習期間における前記学習者の学習状況が充分であると判定される場合に前記共通情報を送信する。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記送信手段は、前記直前の学習期間までの複数の学習期間の前記学習状況データに基づいて、当該直前の学習期間における前記学習者の学習が不充分であり、かつ、当該複数の学習期間のうちに前記学習者の学習が充分である学習期間が存在すると判定される場合に、当該学習者の学習を促す情報を送信する。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記送信手段は、前記学習者の保護者のメールアドレスに宛てて当該学習者の学習を促す情報を送信する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態に係る学習促進システム10の全体構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る学習促進システム10は、例えば、サーバ12、事業者端末14、クライアント16(16−1〜16−n)、を含んで構成される。サーバ12、事業者端末14、クライアント16は、LANやインターネットなどのコンピュータネットワーク18に接続されており、互いに通信可能となっている。
【0020】
本実施形態では、教育事業者が、学習者及びその保護者に対して通信教育等の教育サービスを提供し、学習者による学習を支援する。本実施形態に係るサーバ12は、例えば、教育事業者により管理されているサーバコンピュータである。本実施形態に係る事業者端末14は、例えば、教育事業者によって管理されている、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン、などのコンピュータである。そして、本実施形態に係るクライアント16は、例えば、保護者が利用するパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン、などのコンピュータである。
【0021】
図2は、本実施形態に係る教育サービスにおける、教育事業者、学習者、及び、当該学習者の保護者の関係の一例を説明する説明図である。
図2に示すように、本実施形態では、教育事業者が学習者に教材を定期的に送付する。学習者は送付された教材を用いて学習を行う。本実施形態では、予め定められた学習期間(本実施形態では、例えば、1ヶ月)毎に、国語、算数、理科、社会の4教科についての教材が教育事業者から学習者に送付されることとする。そして、教材は複数の学習項目から構成されていることとする。
【0022】
保護者は、学習者による教材の取り組み状況を教育事業者に報告する。例えば、保護者は、各教科についてどの学習項目を学習者が学習したかを教育事業者に報告する。なお、教材の取り組み状況の報告方法は特に問わない。例えば、保護者は、取り組み状況を記載した紙を教育事業者に郵送してもよいし、取り組み状況を電子メールで報告してもよい。また、保護者は、ウェブアプリケーションを介して取り組み状況を教育事業者に報告してもよい。また、保護者の代わりに学習者が学習した学習項目を教育事業者に報告してもよい。
【0023】
また、教育事業者は学習者に目標提出日が設定された課題を定期的に送付する。そして、学習者は課題の解答を作成し、教育事業者に提出する。そして、教育事業者は提出された課題の解答の添削、及び、課題の採点を行う。そして、教育事業者は、添削結果及び成績を学習者に送付する。本実施形態では、例えば、上述の学習期間毎に、教材と連動する上述の4教科の課題が送付されることとする。学習者は、目標提出日までに課題の解答を提出することが望ましいが、目標提出日より後に課題の解答を提出しても構わない。なお、課題の送付方法は特に問わない。教育事業者は、例えば、郵送によって課題を送付してもよいし、電子メールによって課題を送付してもよい。また、課題の解答の提出方法も特に問わない。例えば、学習者は、郵送によって課題の解答を提出してもよいし、課題の解答が書き込まれた文書ファイルが添付された電子メールを送信することによって課題の解答を提出してもよい。
【0024】
また、教育事業者は保護者に、学習者の学習態度や保護者と学習者との関わり方などについてのアンケートを送付する。そして、保護者はアンケートへの回答を作成し、教育事業者に提出する。なお、アンケートの回答方法は特に問わない。例えば、保護者が、アンケートの回答結果を書き込んだ紙を郵送で教育事業者に送付してもよいし、ウェブアプリケーションを介してアンケートを回答してもよい。
【0025】
本実施形態では、ある学習期間の目標提出日から所定期間t1(例えば、1週間)だけ前の日が当該学習期間の提出状況確認日として設定されている。提出状況確認日には、目標提出日が到来済である課題の解答が学習者により提出されているか否かの確認が行われる。
図3に、目標提出日と提出状況確認日との関係の一例を模式的に示す。例えば、4月の目標提出日から所定期間t1だけ前の日は、4月の提出状況確認日ということとなる。本実施形態では、学習者が課題の提出を行わないと、当該課題の目標提出日が属する学習期間の次の学習期間の提出状況確認日に、当該学習者による課題の解答の提出を促す電子メールである学習促進メールが送信される。本実施形態では、学習促進メールは、当該学習者の保護者の電子メールアドレスに宛てて送信される。
【0026】
本実施形態では、学習者が課題の提出を行わないと、まずは、
図4Aに例示する共通学習促進メール20が送信されることとなる。例えば、4月の課題の解答を5月の提出状況確認日までに提出していない学習者の保護者には、5月の提出状況確認日に5月の共通学習促進メール20が送信されることとなる。5月の共通学習促進メールの内容は、当該メールの送信対象である学習者によらず共通である。
【0027】
そして、学習者が2以上の学習期間について連続して課題の提出を行わないと、個別学習促進メール22(
図4B及び
図4C参照)が送信されることとなる。
【0028】
本実施形態では、学習者が2つの学習期間について連続して課題の提出を行わないと、
図4Bに例示する第1種個別学習促進メール22−1が送信されることとなる。例えば、4月の課題、及び、5月の課題の解答を6月の提出状況確認日までに提出していない学習者の保護者には、6月の提出状況確認日に第1種個別学習促進メール22−1が送信されることとなる。第1種個別学習促進メール22−1は、例えば、学習者の氏名等の属性に基づいてその内容が決定される。
【0029】
さらに、学習者が3つの学習期間について連続して課題の提出を行わないと、
図4Cに例示する第2種個別学習促進メール22−2が送信されることとなる。例えば、4月の課題、5月の課題、及び、6月の課題の解答を7月の提出状況確認日までに提出していない学習者の保護者には、7月の提出状況確認日に第2種個別学習促進メール22−2が送信されることとなる。第2種個別学習促進メール22−2は、例えば、学習者に関するデータに対して実行される分析結果に基づいてその内容が決定される。具体的には、例えば、課題の提出状況、提出した課題の成績、保護者によるアンケートの回答、教材の取り組み状況などのうちの少なくとも1つに対して実行された分析結果に基づいて、第2種個別学習促進メール22−2の内容は決定される。
【0030】
以上のようにして、本実施形態では、課題の提出を行わない学習者の保護者には、共通学習促進メール20、第1の個別学習促進メール22−1、及び、第2の個別学習促進メール22−2が順に送信されることとなる。以下、学習促進メールの生成処理及び送信処理を中心に説明する。
【0031】
図5は、本実施形態に係るサーバ12で実装される機能の一例を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態に係るサーバ12で、
図5に示す機能のすべてが実装される必要はなく、また、
図5に示す機能以外の機能が実装されていても構わない。
【0032】
本実施形態に係るサーバ12は、サーバ12にインストールされるプログラムに従って動作するCPU等のプログラム制御デバイスである制御部を含んでいる。また、サーバ12は、ROMやRAM等の記憶素子やハードディスクドライブなどの記憶部も含んでいる。サーバ12の記憶部には、サーバ12の制御部によって実行されるプログラムなどが記憶される。また、サーバ12は、例えば、ネットワークボードなどの通信インタフェースである通信部も含んでいる。サーバ12の通信部は、コンピュータネットワーク18を介して接続される事業者端末14及びクライアント16などとの間で情報の送受信を行う。また、本実施形態に係るサーバ12は、電子メールクライアントプログラムがインストールされており、電子メールが送信可能になっている。
【0033】
そして、本実施形態に係るサーバ12は、
図5に示すように、機能的には、例えば、アカウントデータ記憶部30、学習状況データ記憶部32、学習状況管理部34、テンプレートデータ記憶部36、テンプレートデータ管理部38、学習状況データ取得部40、学習状況判定部42、学習促進情報生成部44、学習促進情報送信部46、を含んでいる。アカウントデータ記憶部30、学習状況データ記憶部32、テンプレートデータ記憶部36は、サーバ12の記憶部を主として実装される。学習状況管理部34、テンプレートデータ管理部38は、サーバ12の制御部及び通信部を主として実装される。学習状況データ取得部40、学習状況判定部42、学習促進情報生成部44は、サーバ12の制御部を主として実装される。学習促進情報送信部46は、サーバ12の通信部を主として実装される。
【0034】
そして、以上の機能は、コンピュータであるサーバ12にインストールされた、以上の機能に対応する指令を含むプログラムを、サーバ12の制御部で実行することにより実装されている。このプログラムは、例えば、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を介して、あるいは、インターネットなどの通信手段を介してサーバ12に供給される。
【0035】
アカウントデータ記憶部30は、
図6に例示する、学習者のアカウントを管理するためのアカウントデータを記憶する。本実施形態では、複数の学習者のそれぞれに対応付けられるアカウントデータがアカウントデータ記憶部30に記憶されていることとする。
図6に示すように、アカウントデータは、例えば、アカウント名データ、パスワードデータ、学習者氏名データ、性別データ、保護者氏名データ、住所データ、電話番号データ、電子メールアドレスデータ、回答データ、などを含む。本実施形態では、アカウントデータは、学習者とその保護者との組合せに関連付けられている。アカウント名データは、学習者のアカウント名を示す。パスワードデータは、当該学習者のパスワードを示す。学習者氏名データは、当該学習者の氏名を示す。性別データは、当該学習者の性別を示す。保護者氏名データは、当該学習者の保護者の氏名を示す。住所データは、当該学習者の住所を示す。電話番号データは、当該学習者の電話番号を示す。電子メールアドレスデータは、当該学習者の保護者の電子メールアドレスを示す。解答データは、当該学習者の保護者に対するアンケートの回答結果を示す。学習者又はその保護者は、所定のアカウント登録操作を行うことで、アカウントデータの登録を行うことができるようになっている。また、教育事業者の担当者が事業者端末14を介して、アカウントデータの登録を行えるようにしてもよい。例えば、保護者からアンケートの回答結果を受領した際に、教育事業者の担当者が当該回答結果を示す回答データの登録を行えてもよい。
【0036】
学習状況データ記憶部32は、学習者の学習状況を示す学習状況データを当該学習者のアカウント名と関連付けて記憶する。学習状況データ記憶部32には、例えば、学習状況データの一例である、課題の提出状況を示す課題提出状況データが記憶される。
図7に、課題提出状況データの一例を示す。
図7に示すように、課題提出状況データには、学習者に対応付けられるアカウント名データが含まれている。また、課題提出状況データには、課題の識別情報である課題IDと、当該課題の解答の提出の有無を示す提出フラグと、の組合せが複数含まれている。
図7に示す課題提出状況データでは、課題を提出すべき学習期間を表す年と月との組合せが課題IDとして示されている。また、
図7に示す課題提出状況データでは、解答が提出されている課題の提出フラグの値としては1が設定され、解答が提出されている課題の提出フラグの値としては0が設定されている。本実施形態では、すべての教科についての課題の解答が提出されてはじめて当該課題の提出フラグに1が設定されることとする。学習状況データ記憶部32には、課題提出状況データの他、例えば、学習者の教材の取り組み状況を示す取り組み状況データ、課題の採点結果(成績)を示す成績データ、などが記憶されていても構わない。
【0037】
学習状況管理部34は、学習状況データ記憶部32に記憶されるデータの生成等を行う。本実施形態では、例えば、教育事業者がすべての教科についての課題の解答を学習者から受け付けると、学習状況データの登録担当者は事業者端末14に対して当該学習者による当該課題の提出を登録する操作を行う。この場合、学習状況管理部34は、当該操作に応じて、当該学習者の課題提出状況データにおいて当該課題の課題IDに関連付けられている提出フラグの値を1に設定する。なお、学習状況管理部34は、事業者端末14に対する操作に応じた取り組み状況データや成績データの登録を行っても構わない。
【0038】
テンプレートデータ記憶部36は、学習促進メールのテンプレートであるテンプレートデータを記憶する。本実施形態では、テンプレートデータ記憶部36は、例えば、提出状況確認日が属する学習期間に関連付けて、共通学習促進メール20、第1種個別学習促進メール22−1、第2種個別学習促進メール22−2それぞれのテンプレートデータを記憶する。
【0039】
例えば、2013年5月に対応付けられる共通学習促進メール20のテンプレートデータには、
図4Aに示す共通学習促進メール20の内容が示されている。2013年5月に対応付けられる第1種個別学習促進メール22−1のテンプレートデータには、学習者によらず共通の文字列が配置される位置と、学習者に応じた個別の文字列が配置される位置と、が示されている(
図8参照)。2013年5月に対応付けられる第2種個別学習促進メール22−2のテンプレートデータには、第2種個別学習促進メール22−2の本文を表す文字列を決定する規則が示されている。本実施形態では、当該テンプレートデータには、例えば、回答データの値、成績データの値、及び、取り組み状況データの値の組合せに基づいて、第2種個別学習促進メール22−2の本文を表す文字列を決定する規則が示されている。
【0040】
図8は、2013年5月に対応付けられる第1種個別学習促進メール22−1のテンプレートデータの一例を示す図である。
図8の例では、角括弧で括られた数字([1]、[2]、及び、[3])が配置された位置に、学習者に応じた個別の文字列が配置される。すなわち、第1種個別学習促進メール22−1の生成にあたっては、テンプレートデータに含まれる角括弧で括られた数字が学習者に応じた個別の文字列に置換される。以下、テンプレートデータにおいて学習者に応じた個別の文字列に置換される文字列(
図8の例では、括弧で括られた数字)を置換対象文字列と呼ぶこととする。学習者に応じた個別の文字列としては、例えば、当該学習者のアカウントデータに含まれるデータの値を表す文字列や、課題提出状況データに基づいて算出可能な値を表す文字列などが該当する。例えば、
図8における[1]には、学習者の氏名を表す文字列が配置される。
図8における[2]には、学習者の性別に応じた文字列が配置される。例えば、男性であれば「君」、女性であれば「さん」が配置される。
図8における[3]には、学習者による課題の最大連続提出回数が配置される。なお、第1種個別学習促進メール22−1のテンプレートデータに、学習者による課題の最大連続提出回数が配置されなくても構わない。また、第1種個別学習促進メール22−1のテンプレートデータに、学習者による課題の最大連続提出回数以外の情報が配置されても構わない。
【0041】
テンプレートデータ管理部38は、教育事業者の担当者による事業者端末14への操作に応じて、テンプレートデータを生成する。また、テンプレートデータ管理部38は、生成されたテンプレートデータをテンプレートデータ記憶部36に記憶させる。
【0042】
学習状況データ取得部40は、提出状況確認日が到来した際に学習状況データ記憶部32に記憶されている学習状況データを取得する。本実施形態では、学習状況データ取得部40は、課題提出状況データを取得する。
【0043】
学習状況判定部42は、学習状況データ取得部40が取得した課題提出状況データに基づいて、提出状況確認日が属する学習期間よりも前の学習期間における学習者の学習が充分であるか否かを判定する。
【0044】
学習促進情報生成部44は、提出状況確認日が属する学習期間の直前の学習期間における学習者の学習が不充分であると学習状況判定部42により判定される場合に、当該学習者の学習を促す情報を生成する。本実施形態では、学習促進情報生成部44は、提出状況確認日が属する学習期間の直前の学習期間よりも前の学習期間における学習者の学習状況に応じた学習促進メールを生成する。なお、本実施形態では、上述の場合でも、提出状況確認日が属する学習期間の直前の4つの学習期間の学習者の学習がいずれも不充分であると判定される場合には、学習促進情報生成部44は学習促進メールを生成しない。
【0045】
本実施形態では、共通学習促進メール20の生成の際には、学習促進情報生成部44は、共通学習促進メール20のテンプレートデータの内容をそのまま共通学習促進メール20の内容に反映させる。一方で、第1種個別学習促進メール22−1の生成の際には、学習促進情報生成部44は、第1種個別学習促進メール22−1のテンプレートデータに含まれる置換対象文字列を学習者に応じた個別の文字列に置換する処理を行う。そのため、第1種個別学習促進メール22−1の生成におけるサーバ12の処理負荷は、共通学習促進メール20の生成におけるサーバ12の処理負荷よりも高い。
【0046】
また、第2種個別学習促進メール22−2の生成の際には、学習促進情報生成部44は、回答データの値、成績データの値、及び、取り組み状況データの値の組合せに対して、第2種個別学習促進メール22−2のテンプレートデータが示す規則を適用する。本実施形態では、第2種個別学習促進メール22−2の生成におけるサーバ12の処理負荷は、第1種個別学習促進メール22−1の生成におけるサーバ12の処理負荷よりも高い。
【0047】
学習促進情報送信部46は、学習促進情報生成部44が生成した情報を送信する。学習促進情報送信部46は、本実施形態では、学習者に応じた学習促進メールを、アカウントデータに基づいて特定される、当該学習者の保護者のメールアドレスに宛てて送信する。本実施形態では、当該学習者の保護者は、送信された学習促進メールを当該保護者が利用するクライアント16を介して閲覧することができる。
【0048】
ここで、提出状況確認日が到来した際に本実施形態に係るサーバ12で行われる学習促進メールの生成処理及び送信処理の流れの一例を、
図9に示すフロー図を参照しながら説明する。本実施形態では、上述の通り学習期間が1ヶ月単位で設定されていることとする。そして、提出状況確認日が属する学習期間を当月学習期間と呼び、その直前の学習期間を1月前学習期間と呼び、以下、その直前の学習期間から順に、2月前学習期間、3月前学習期間、4月前学習期間、・・・と呼ぶこととする。
【0049】
まず、学習状況データ取得部40が、学習者の課題提出状況データを取得する(S101)。
【0050】
そして、学習状況判定部42は、1月前学習期間における学習者の学習が充分であるか否かを判定する(S102)。S102に示す処理で、学習状況判定部42は、例えば、S101に示す処理で取得した課題提出状況データにおいて、1月前学習期間に関連付けられている提出フラグの値を確認する。そして、学習状況判定部42は、当該提出フラグの値が1である場合は、1月前学習期間における学習者の学習は充分であると判定し、当該提出フラグの値が0である場合は、1月前学習期間における学習者の学習は不充分であると判定する。
【0051】
S102に示す処理で学習が充分であると判定された場合は(S102:Y)、本処理例に示す処理を終了する。この場合は、学習促進メールは送信されない。
【0052】
S102に示す処理で学習が不充分であると判定された場合は(S102:N)、学習状況判定部42は、2月前学習期間における学習者の学習が充分であるか不充分であるかを判定する(S103)。ここでは、例えば、S102に示す処理と同様、2月前学習期間に関連付けられている提出フラグの値に基づいて、学習者の学習が充分であるか不充分であるかが判定される。
【0053】
S103に示す処理で学習が充分であると判定された場合は(S103:Y)、学習促進情報生成部44は、当月学習期間の共通学習促進メール20のテンプレートデータに基づいて、共通学習促進メール20を生成する(S104)。本実施形態では、S104に示す処理で生成される共通学習促進メール20の本文には、当月学習期間の共通学習促進メール20のテンプレートデータの内容がそのまま設定される。
【0054】
S103に示す処理で学習が不充分であると判定された場合は(S103:N)、学習状況判定部42は、3月前学習期間における学習者の学習が充分であるか不充分であるかを判定する(S105)。ここでも、例えば、S102及びS103に示す処理と同様、3月前学習期間に関連付けられている提出フラグの値に基づいて、学習者の学習が充分であるか不充分であるかが判定される。
【0055】
S105に示す処理で学習が充分であると判定された場合は(S105:Y)、学習促進情報生成部44は、当月学習期間の第1種個別学習促進メール22−1のテンプレートデータに基づいて、第1種個別学習促進メール22−1を生成する(S106)。本実施形態では、第1種個別学習促進メール22−1の本文の内容は、当月学習期間の第1種個別学習促進メール22−1のテンプレートデータに含まれる置換対象文字列が、当該置換対象文字列に対応付けられる、当該学習者に応じた文字列に置換されたものとなる。
【0056】
S105に示す処理で学習が不充分であると判定された場合は(S105:N)、学習状況判定部42は、4月前学習期間における学習者の学習が充分であるか不充分であるかを判定する(S107)。ここでも、例えば、S102、S103及びS105に示す処理と同様、4月前学習期間に関連付けられている提出フラグの値に基づいて、学習者の学習が充分であるか不充分であるかが判定される。
【0057】
S107に示す処理で学習が充分であると判定された場合は(S107:Y)、学習促進情報生成部44は、当月学習期間の第2種個別学習促進メール22−2のテンプレートデータに基づいて、第2種個別学習促進メール22−2を生成する(S108)。S108に示す処理において、学習促進情報生成部44は、例えば、当該学習者に関連付けられる、回答データの値、成績データの値、及び、取り組み状況データの値を特定する。そして、学習促進情報生成部44は、特定された値、及び、第2種個別学習促進メール22−2のテンプレートデータに基づいて、第2種個別学習促進メール22−2の内容を決定する。
【0058】
S107に示す処理で学習が不充分であると判定された場合は(S107:N)、本処理例に示す処理を終了する。この場合は、学習促進メールは送信されない。
【0059】
S104、S106、又は、S108に示す処理で学習促進メールが生成された場合は、学習促進情報送信部46は、当該学習者のアカウントデータに含まれるメールアドレスデータが示すメールアドレスを特定する(S109)。当該メールアドレスは、上述の通り、当該学習者の保護者のメールアドレスである。そして、学習促進情報送信部46は、S109に示す処理で特定されたメールアドレスに宛てて、生成された学習促進メールを送信して(S110)、本処理例に示す処理を終了する。
【0060】
本実施形態では、サーバ12は、提出状況確認日が到来する度に、アカウントデータが登録されているすべての学習者に対してS101〜S110に示す処理を実行する。
【0061】
本実施形態では、直前の学習期間における学習者の学習が不充分であると判定される場合に、それよりも前の学習期間における学習者の学習状況に応じて、共通学習促進メール20又は個別学習促進メール22のいずれかが送信される。例えば、学習が不充分であると判定される学習者には、まずは、生成処理の負荷が低い共通学習促進メール20が送信される。そしてその後、それでも学習が充分なものとは判定されない学習者には、生成処理の負荷が高い個別学習促進メール22が送信される。このようにして、本実施形態では、学習が不充分である学習者に送信される当該学習者の学習を促す情報を生成する処理の負荷が過大となることを防ぐことができる。
【0062】
また、本実施形態では、直前の学習期間までの複数の学習期間の学習状況データに基づいて、当該直前の学習期間における学習者の学習が不充分であり、かつ、当該複数の学習期間のうちに学習者の学習が充分である学習期間が存在すると判定される場合がある。例えば、1月前学習期間における学習者の学習が不充分であり、かつ、4月前学習期間から2月前学習期間までのうちに学習者の学習が充分である学習期間が存在すると判定される場合がある(
図9のS103:Y、S105:Y、S107:Y参照)。この場合は、本実施形態では、学習促進メール22が送信される(
図9のS110参照)。一方で、直前の学習期間までの複数の学習期間の学習状況データに基づいて、当該複数の学習期間のすべてについて学習者の学習が不充分であると判定される場合がある。例えば、4月前学習期間から1月前学習期間のすべてについて学習者の学習が不充分であると判定される場合がある(
図9のS107:N参照)。この場合は、本実施形態では、学習促進メール22は送信されない。このようにして、本実施形態によれば、学習が不充分である期間が長く学習促進メール22の効果があまり期待できないと考えられる学習者に対して、無駄になる可能性が高い学習促進メール22が送信されることを防ぐことができる。
【0063】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0064】
例えば、学習促進メールの送信順序は上述のものに限定されない。例えば、学習者が課題を提出しない期間が長くなるに従って、個別学習促進メール22、共通学習促進メール20の順に学習促進メールが送信されるようにしてもよい。
【0065】
また、学習状況判定部42が学習者の学習が充分であるか否かを判定する方法は上述のものに限定されない。例えば、学習者により所定数以上の教科の課題の解答が提出された場合には、当該学習者の学習が充分であると判定してもよい。また、学習状況判定部42は、課題提出状況データ以外の学習状況データに基づいて学習者の学習が充分であるか否かを判定してもよい。例えば、学習者が学習した学習項目が所定数以上であることを取り組み状況データが示している場合に、当該学習者の学習が充分であると判定してもよい。
【0066】
また、サーバ12が、学習を促す情報として、電子メール以外の情報、例えば、ファクシミリ等の生成や送信を行っても構わない。
【0067】
また、学習促進メールは、当該保護者に宛てて送信される必要はない。例えば、学習促進メールが、学習者自身や担任の教師などといった、学習者に対応付けられる宛先に送信されても構わない。
【0068】
また、本実施形態は、学習者がタブレット端末を用いた学習を行う場面でも、紙媒体を用いた学習を行う場面でも適用可能である。
【0069】
また、サーバ12、事業者端末14、クライアント16の役割分担は上述のものに限定されない。例えば、サーバ12に実装された機能の少なくとも一部を事業者端末14やクライアント16が担ってもよいし、事業者端末14やクライアント16に実装された機能の少なくとも一部をサーバ12が担ってもよい。
【0070】
また、上述の具体的な文字列や数値、並びに、図面中の具体的な文字列は例示であり、これらの文字列や数値には限定されない。