特許第6193018号(P6193018)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6193018
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】気泡シートの製造方法、製造装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 51/10 20060101AFI20170828BHJP
   B29C 51/22 20060101ALI20170828BHJP
   B29C 51/26 20060101ALI20170828BHJP
   B29C 65/40 20060101ALI20170828BHJP
   B29C 65/70 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   B29C51/10
   B29C51/22
   B29C51/26
   B29C65/40
   B29C65/70
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-138530(P2013-138530)
(22)【出願日】2013年7月2日
(65)【公開番号】特開2015-9535(P2015-9535A)
(43)【公開日】2015年1月19日
【審査請求日】2016年4月21日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000199979
【氏名又は名称】川上産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】松宮 吉房
(72)【発明者】
【氏名】黒沢 洋二
【審査官】 田代 吉成
(56)【参考文献】
【文献】 特開平5−177751(JP,A)
【文献】 特開2000−301595(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 51/10
B29C 51/22
B29C 51/26
B29C 65/40
B29C 65/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の突起を有するキャップフィルムと、このキャップフィルムの突起開放側に添着されたバックフィルムとを備えた中間加工品がニップロール上にある間に、熱可塑化状態にあるライナーフィルムを前記キャップフィルムの突起先端側に接触させて融着させることにより気泡シートを製造する方法であって、
キャップフィルムの突起先端側にライナーフィルムが接触して融着する直前の位置に配設されたワイヤー電極と前記ニップロールとの間に電圧印加手段により高圧の直流電圧を印加してライナーフィルムに静電気を帯びさせ、ライナーフィルムが静電気により前記ニップロールに吸引されてキャップフィルムの突起先端側に密着するようにしたことを特徴とする気泡シートの製造方法。
【請求項2】
前記ワイヤー電極が、長さ調節手段により前記ライナーフィルムに対面する距離を変更可能なものである請求項1記載の気泡シートの製造方法。
【請求項3】
直径が0.1〜0.2mmである前記ワイヤー電極の表面と前記ライナーフィルムとの最短距離が、20〜30mmに設定された場合に、前記ワイヤー電極とニップロールとの間に印加する直流電圧の値を12kV以上の任意の大きさに設定することができる請求項1または記載の気泡シートの製造方法。
【請求項4】
多数の突起を有するキャップフィルムと、このキャップフィルムの突起開放側に添着されたバックフィルムとを備えた中間加工品がニップロール上にある間に、熱可塑化状態にあるライナーフィルムを前記キャップフィルムの突起先端側に接触させて融着させることにより気泡シートを製造する装置であって、
熱可塑化状態で下降してくるライナーフィルムがニップロール上のキャップフィルムの突起先端側と接触して融着する直前の位置に、前記ニップロールの軸心と平行に配置されたワイヤー電極と、このワイヤー電極と前記ニップロールとの間に高圧の直流電圧を印加してライナーフィルムに静電気を帯びさせるための電圧印加手段とを設け、ライナーフィルムが静電気により前記ニップロールに吸引されてキャップフィルムの突起先端側に密着するようにしたことを特徴とする気泡シートの製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緩衝材等に使用される気泡シートの製造方法、並びに、製造装置、及びこの製造方法によって製造される気泡シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数枚の合成樹脂製のフィルムによって製造される気泡シートとして、多数の突起を有するキャップフィルムと、このキャップフィルムの突起開放側に添設されるバックフィルムとを備えた2層構造のものが種々知られている。また、キャップフィルムの突起先端側にさらにライナーフィルムを備えた3層構造の気泡シートも種々知られている。
【0003】
気泡シートの製造方法の一例としては、真空成形ロールに熱可塑化状態にある合成樹脂製のフィルムを供給して多数の突起を有するキャップフィルムを形成するとともに、このキャップフィルムが前記真空成形ロール上にある間に熱可塑化状態にあるバックフィルムを前記キャップフィルムの突起開放側に接触させて融着するものや、3層構造の場合にはさらに、前記キャップフィルムの天面に熱可塑化状態にあるライナーフィルムを垂らし、ニップロールを用いて気泡シートを押圧することによってライナーフィルムをキャップフィルムに貼り合わせるものが挙げられる。
【0004】
従来、バックフィルムBFをキャップフィルムCFに接触させて融着する際に、例えば図9に示すように、加圧ロールZ1を用いた方法を採用していた。具体的には、バックフィルムBFがキャップフィルムCFに接触した直後の位置に配された加圧ロールZ1によってバックフィルムBFを加圧して、キャップフィルムCFに押し付けるようにするものである。
【0005】
また、3層構造の気泡シートにおいて、ライナーフィルムLFをキャップフィルムCFに接触させて融着する際に、例えば図9に示すように、気泡シートSの厚み方向両側に配されたニップロールZ2を用いた方法を採用していた。具体的には、ライナーフィルムLFがキャップフィルムCFに接触した直後の位置に配されたニップロールZ2によってライナーフィルムLFを加圧して、キャップフィルムCFに押し付けるようにするものである。
【0006】
詳述すれば、加圧ロールZ1やニップロールZ2の温度は、バックフィルムBFやライナーフィルムLFが結晶化する温度よりも低く設定されており、バックフィルムBFやライナーフィルムLFを冷却しながら押圧して、当該バックフィルムBFやライナーフィルムLFをキャップフィルムCFに貼り合わせるという方法を採用していた。
【0007】
ところが、加圧ロールZ1やニップロールZ2が過度に冷却されていた場合には、キャップフィルムCFに融着する前にバックフィルムBFやライナーフィルムLFの結晶化が過度に進行してしまい、バックフィルムBFやライナーフィルムLFがキャップフィルムCFと融着しなくなるという問題があった。
【0008】
また、温度と同様に融着具合に影響を与える重要な要素として、加圧ロールZ1やニップロールZ2の押圧の際の圧力が挙げられる。前記圧力を高くすることで融着は促進される傾向にあるが、圧力が高すぎる場合には、溶融状態の樹脂が加圧ロールZ1やニップロールZ2に巻き付き、生産ラインの停止を招くトラブルの原因となっていた。特に、ライナーフィルムLFをキャップフィルムCFに貼り付ける際にニップロールZ2の圧力が高すぎると、ニップロールZ2への巻き付きトラブルが起こらないまでも、ニップロールZ2の圧力によりキャップフィルムCFとバックフィルムBFとの間に成形された気泡が潰されてしまうという問題があった。
【0009】
このように、気泡シートの生産時の加圧ロールやニップロールの温度及び/または圧力管理は非常にシビアな問題であった。
【0010】
また、バックフィルムやライナーフィルムをキャップフィルムに接触させて融着する際に、例えば図10に示すように、電極針を用いた方法も考えられている(例えば、下記特許文献1を参照)。具体的には、バックフィルムをキャップフィルムに接触させて融着する際に、電極針を備えた放電装置から放電を行ってバックフィルムに静電気を帯びさせ、この静電気により真空成形ロール上にあるキャップフィルムに密着するようにしている。この放電装置は、図10に模式的に示すように、放電基盤W1に多数の電極針W2が平行かつ等間隔に植えられたものであり、電極針W2の針先W3から金属体である真空成形ロールW4の一番近い箇所に向かって、約30度の範囲に広がりをもって放電が行われる。図10では、放電電流のイメージをパターンで示している。
【0011】
電極針を用いた方法では、放電針の先端から真空成形ロールの軸に向かう平面上を、放電電流が前記平面から逸脱することなく安定して継続的に流れる、という条件の確保が重要となってくる。具体的には、放電針の先端と真空成形ロールの表面との距離を一定に保つとともに、放電電流が通過する平面の位置を適切に選択しなければならない。
【0012】
しかして、所定の間隔で並んだ電極針W2から約30度の広がりをもって放電されると、バックフィルムの幅方向で電圧のムラが生じてしまう。この電圧のムラを解消してキャップフィルムとバックフィルムとの融着を確実なものとするために、電極針W2をバックフィルム側に近づけることも考えられる。しかしながら、電極針W2とバックフィルムとの間にスパークが生じ、気泡シートが焼焦げてしまう等して製品の品質を保つことが難しくなるという別の問題が生じてしまう。
【0013】
このような問題は、ライナーフィルムとキャップフィルムとの間でも同様に生じ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2010−58502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、加圧ロールやニップロール等により複数のフィルムの貼り合わせを行う場合に生じる温度管理、圧力管理の問題、及び、電極針を用いた場合のスパークの問題を解決することができる気泡シートの製造方法、及び、製造装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明に係る気泡シートの製造方法は、多数の突起を有するキャップフィルムと、このキャップフィルムの突起開放側に添着されたバックフィルムとを備えた中間加工品がニップロール上にある間に、熱可塑化状態にあるライナーフィルムを前記キャップフィルムの突起先端側に接触させて融着させることにより気泡シートを製造する方法であって、キャップフィルムの突起先端側にライナーフィルムが接触して融着する直前の位置に配設されたワイヤー電極と前記ニップロールとの間に電圧印加手段により高圧の直流電圧を印加してライナーフィルムに静電気を帯びさせ、ライナーフィルムが静電気により前記ニップロールに吸引されてキャップフィルムの突起先端側に密着するようにしたことを特徴とする。
【0018】
ここで、「ニップロール」とは、キャップフィルムとバックフィルムとからなる中間加工品を所定位置に保持しておくことができるものであればどのようなものであってもよく、気泡シートの厚み方向の両側に対をなして配置されるものには限られない。
【0019】
このようなものであれば、ワイヤー電極を用いることによって、ニップロールにより複数のフィルムの貼り合わせを行う場合に生じる温度管理、圧力管理の問題、及び、電極針を用いた場合のスパークの問題を一挙に解消することができる。
【0020】
前記ワイヤー電極の好適な一態様としては、長さ調節手段により前記ライナーフィルムに対面する距離を変更可能なものが挙げられる。
【0021】
直径が0.1〜0.2mmである前記ワイヤー電極の表面と前記ライナーフィルムとの最短距離が、20〜30mmに設定された場合に、前記ワイヤー電極とニップロールとの間に印加する直流電圧の値を12kV以上の任意の大きさに設定することができるものが具体的な一態様として挙げられる。
【0023】
本発明の気泡シートの製造装置は、多数の突起を有するキャップフィルムと、このキャップフィルムの突起開放側に添着されたバックフィルムとを備えた中間加工品がニップロール上にある間に、熱可塑化状態にあるライナーフィルムを前記キャップフィルムの突起先端側に接触させて融着させることにより気泡シートを製造する装置であって、熱可塑化状態で下降してくるライナーフィルムがニップロール上のキャップフィルムの突起先端側と接触して融着する直前の位置に、前記ニップロールの軸心と平行に配置されたワイヤー電極と、このワイヤー電極と前記ニップロールとの間に高圧の直流電圧を印加してライナーフィルムに静電気を帯びさせるための電圧印加手段とを設け、ライナーフィルムが静電気により前記ニップロールに吸引されてキャップフィルムの突起先端側に密着するようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、以上のような構成であるから、ニップロールにより複数のフィルムの貼り合わせを行う場合に生じる温度管理、圧力管理の問題、及び、電極針を用いた場合のスパークの問題を一挙に解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態にかかる気泡シートを拡大して示す平面図。
図2図1のX−X線端面図。
図3】同実施形態の気泡シートの製造装置を模式的に示す側面図。
図4】同実施形態の気泡シートの製造装置の要部を模式的に示す平面図。
図5】同実施形態の気泡シートの製造装置の要部を拡大して示す側面図。
図6】同実施形態の中間加工品を拡大して示す平面図。
図7図6のY−Y線端面図。
図8】同実施形態の気泡シートの製造装置の要部を拡大して示す側面図。
図9】従来の気泡シートの製造装置を模式的に示す側面図。
図10】従来の気泡シートの製造装置を模式的に示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の一実施形態について図1図8を参照して説明する。
【0028】
本実施形態の気泡シート1は、図1図3及び図8に示すように、柔軟性を有した中空シート状のもので、合成樹脂、例えばポリオレフィン樹脂により作られている。具体的には、気泡シート1は、多数のキャップ状の突起13を有するキャップフィルム11と、このキャップフィルム11の突起13開放側に添着したバックフィルム12と、前記キャップフィルム11の突起13先端側に添着したライナーフィルム17とからなる。気泡シート1は、キャップフィルム11とバックフィルム12とライナーフィルム17とを備えた3層構造を有する従来品と同様であり、材料としては、常用のポリエチレンをはじめ、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ナイロンそのほか多種類のプラスチックが使用できる。
【0029】
キャップフィルム11は、図1図3及び図5図8に示すように、厚み寸法を例えば30μm程度に設定している。なお、キャップフィルム11の厚み寸法は、30μm〜90μmが好ましい。キャップフィルム11は、多数の円柱形状の突起13を有しており、各突起13は、図1及び図6に示すように、平面視円形状をなしている。
【0030】
バックフィルム12は、図1図3及び図5図8に示すように、厚み寸法を例えば10μm程度に設定している。なお、バックフィルム12の厚み寸法は、10μm〜30μmが好ましい。バックフィルム12は、凹凸を有しない平坦なものであり、前記キャップフィルム11の突起13開放側に添着されることにより、多数の密閉された気泡14が形成される。
【0031】
気泡14は、図1図3及び図5図8に示すように、形状が低い円柱状のものであって、寸法は、直径が6mm〜50mm程度、高さが2mm〜30mm程度のものである。本実施形態では気泡14の直径を10mm程度とし、高さを4mm程度に設定してある。なお、気泡14の直径は6.5mm〜10mmが好ましく、気泡14の高さ寸法は2mm〜4mmが好ましい。この気泡14の配置は、流れ方向にはピッチが約11.5mmの千鳥状に配置されているが、幅方向には直線状に並んでいる。
【0032】
ライナーフィルム17は、図1図3及び図8に示すように、厚み寸法を例えば10μm程度に設定している。なお、ライナーフィルム17の厚み寸法は、10μm〜30μmが好ましい。ライナーフィルム17は、凹凸を有しない平坦なものである。
【0033】
しかして、本実施形態の気泡シート1は、図1図3及び図5図8に示すように、前記キャップフィルム11における前記突起13が形成されていない平坦部分16と前記バックフィルム12との間に筋状気泡15が多数形成されている。各筋状気泡15は、気泡シート1の流れ方向に伸びる細長い形状をなすものであり、互いに大きさ及び形状が異なっている。各筋状気泡15は、キャップフィルム11の平坦部分16にバックフィルム12が波状に添着されることにより、多数の密閉された空間が形成されたものである。各筋状気泡15の大きさは、長さ寸法が2mm以下で、かつ、幅寸法が1mm以下である。本実施形態では特に、筋状気泡15の大きさは、長さ寸法が1.3〜1.4mm以下であり、かつ、幅寸法が0.4〜0.5mm以下である。なお、従来の放電針を用いた製造方法によれば、各筋状気泡15の大きさが、これよりも大きな値となるものも存在することとなる。すなわち、比較的小さい筋状気泡15が形成された気泡シート1は、雨だれのような模様が表れてしまうものの、各筋状気泡15が小さいため、見た目にそれほど悪影響を与えない。
【0034】
次に、このような気泡シート1の製造装置2及び製造方法について説明する。
【0035】
3層構造の気泡シート1は、図3図5及び図8に示すように、溶融状態にある樹脂フィルムを連続的に供給するダイ21、22、31と、外周面に複数のキャビティ24が形成された真空成形ロール23と、気泡シート1のバックフィルム12側を保持するニップロール32とを主体に構成される製造装置2を用いて作られる。詳述すれば、この製造装置2は、真空成形ロール23に熱可塑化状態にある合成樹脂製のフィルムを供給して多数の突起13を有するキャップフィルム11を形成するとともに、このキャップフィルム11が前記真空成形ロール23上にある間に熱可塑化状態にあるバックフィルム12を前記キャップフィルム11の突起13開放側に接触させて融着させることにより2層構造をなす中間加工品10を得る。また、この製造装置2は、前記中間加工品10がニップロール32上にある間に、熱可塑化状態にあるライナーフィルム17を前記キャップフィルム11の突起13先端側に接触させて融着させることにより3層構造をなす気泡シート1を得るものである。
【0036】
そして、本実施形態の製造装置2は、熱可塑化状態で下降してくるバックフィルム12が真空成形ロール23上のキャップフィルム11と接触する直前の位置に、前記真空成形ロール23の軸心A1と平行に配置されたワイヤー電極25と、このワイヤー電極25と前記真空成形ロール23との間に高圧の直流電圧を印加してバックフィルム12に静電気を帯びさせるための電圧印加手段26とを備えた放電装置が設けられている。
【0037】
ワイヤー電極25は、図3図5に示すように、タングステン等の金属製のもので、両端に設けられた保持体27、28により前記真空成形ロール23の軸心A1と平行に配されている。本実施形態のワイヤー電極25は、線径が0.15mmのものを用いている。なお、ワイヤー電極25の線径は、0.1〜0.3mmが好ましく、0.1〜0.2mmがより好ましい。ワイヤー電極25は、線径が細い方が好ましいが、これは、電極針の場合に先端が尖っているほど放電が行いやすいことからも明らかである。
【0038】
ワイヤー電極25は、前記保持体27、28に設けられた図示しない長さ調節手段により前記バックフィルム12に対面する距離を変更可能なものである。具体的には、ワイヤー電極25は、製造する気泡シート1の幅寸法(例えば、1200mm)に合わせて、前記保持体27、28間の距離が調節される。
【0039】
保持体27、28は、図示しない上下昇降可能な支持台に支持されている。そのため、支持台の高さ調整を行うことで、真空成形ロール23に対するワイヤー電極25の位置を調整することができる。本実施形態では、内部に冷却水の流路を設けた直径300mmの真空成形ロール23を対象に、ワイヤー電極25の表面と真空成形ロール23の表面との距離が約25mmになるようにワイヤー電極25を配している。なお、線径が0.15mmの場合のワイヤー電極25の場合、前記真空成形ロール23の表面との距離が、20〜30mmに設定されていることが好ましい。本実施形態においては、ワイヤー電極25の表面の真空成形ロール23の端部(及びバックフィルム用のダイ22における開口の仮想延長線上)からの距離L1は約25mmで、かつ、ワイヤー電極25の表面の真空成形ロール23の軸心A1の高さ位置からの距離L2は約20mmに設定してある。すなわち、ワイヤー電極25は、真空成形ロール23の軸心A1の高さ位置、換言すれば、直流電圧を印加していない場合にキャップフィルム11とバックフィルム12とが接着される位置よりも20mm上方に配されている。
【0040】
なお、本実施形態のワイヤー電極25は、前記保持体27、28に設けられた図示しない送り手段により、前記バックフィルム12に対面する部分を新しいワイヤーに交換可能なものである。すなわち、一方の保持体27に繰出ユニットを設けるとともに、他方の保持体28に巻取ユニットを設けており、繰出ユニットからワイヤー電極25の新しい部分を繰り出しながら、巻取ユニットでそれまで露出していたワイヤー電極25を巻き取ることができるようになっている。
【0041】
電圧印加手段26は、図4に示すように、ワイヤー電極25と前記真空成形ロール23との間に高圧の直流電圧を印加してバックフィルム12に静電気を帯びさせるためのものである。本実施形態では、ワイヤー電極25の側をプラス、真空成形ロール23の側がマイナスとなるように、所定の直流電圧を印加する。具体的には、電圧が12kVの際に電流が0.07mA、電圧が15kVの際に電流が0.23mA、電圧が18kVの際に電流が0.48mA、電圧が23kVの際に電流が1.02mAと、他の条件が同じ場合でも電圧や電圧の値を種々変更することができる。なお、直径が0.1〜0.2mmである前記ワイヤー電極25の表面と前記バックフィルム12の表面との最短距離が、20〜30mmに設定された場合に、前記ワイヤー電極25と真空成形ロール23との間に印加する直流電圧の値を12kV以上の任意の大きさに設定することができる。前記直流電圧の値が12kVよりも小さいと、キャップフィルム11とバックフィルム12とが完全に融着せず、品質に支障が出る場合がある。
【0042】
また、本実施形態の気泡シート1の製造装置2は、熱可塑化状態で下降してくるライナーフィルム17がニップロール32上のキャップフィルム11と接触する直前の位置に、前記ニップロール32の軸心A2と平行に配置されたワイヤー電極33と、このワイヤー電極33と前記ニップロール32との間に高圧の直流電圧を印加してライナーフィルム17に静電気を帯びさせるための図示しない電圧印加手段とを備えた放電装置が設けられている。
【0043】
ワイヤー電極33は、前記ワイヤー電極25と同様のものであるため、詳細な説明を省略する。また、ニップロール32に対するワイヤー電極33の設置位置や、電圧印加手段等についても、前記真空成形ロール23に対するワイヤー電極25の設置位置や、前記電圧印加手段26と同様である。
【0044】
なお、図3における符号29は、エアーナイフであり、キャップフィルム11とバックフィルム12とからなる積層体を冷却するためのものである。冷却は、気泡シート1の透明化や、高いラインスピードの実現に役立つ。本実施形態のラインスピードは、毎分45m程度に設定している。
【0045】
このような製造装置2を用いた気泡シート1の製造方法を説明する。
【0046】
まず、真空成形ロール23に熱可塑化状態にある合成樹脂製のフィルムを供給して、多数の突起13を有するキャップフィルム11を形成する。すなわち、真空成形ロール23の外周面にキャップフィルム用の第1のダイ21からの樹脂フィルムを接触させるとともに、キャビティ24において吸引を行い、キャビティ24形状に対応した突起13を真空成形してキャップフィルム11とする。
【0047】
そして、このキャップフィルム11が前記真空成形ロール23上にある間に、熱可塑化状態にあるバックフィルム12を前記キャップフィルム11の突起13開放側に接触させて融着させる。すなわち、成形された突起13の開放端側に、バックフィルム用の第2のダイ22から供給される樹脂フィルムをバックフィルム12として対向させるとともに、バックフィルム12をキャップフィルム11に密着させて両者を互いに熱融着により積層させる。この際、キャップフィルム11の突起13開放側にバックフィルム12が接触して融着する直前の位置に配設されたワイヤー電極25と前記真空成形ロール23との間に、電圧印加手段26により高圧の直流電圧を印加して、バックフィルム12に静電気を帯びさせる。
【0048】
具体的には、ワイヤー電極25から放電される放電電流は、図5で模式的に示すように、ワイヤー電極25の表面全体から真空成形ロール23の表面に向かって磁力線を描くように放電される。図4では、放電電流のイメージをパターンで示している。すなわち、ワイヤー電極25は、気泡シート1の幅方向にわたって連続的に配されたものであるため、図10に示すような電極針が間欠的に形成されているものに比べて、放電する領域にムラが生じることが少ない。本実施形態のものであれば、流れ方向に並んだ突起13の2列分の範囲にわたってバックフィルム12をキャップフィルム11に融着することができる。このようにして、静電気により前記真空成形ロール23に吸引されたバックフィルム12は、キャップフィルム11の突起13開放側に密着される。
【0049】
密着されたキャップフィルム11とバックフィルム12とは、真空成形ロール23の下側に配されたエアーナイフ29により冷却された後、剥離ロール20で剥離されることで2層構造の気泡シートである中間加工品10が得られる。
【0050】
その後、図示しない送りローラ等によって搬送された中間加工品10がバックフィルム12を保持するニップロール32上にある間に、熱可塑化状態にあるライナーフィルム17を前記キャップフィルム11の突起13先端側に接触させて融着させる。すなわち、成形された突起13の先端側に、ライナーフィルム用の第3のダイ31から供給される樹脂フィルムをライナーフィルム17として対向させるとともに、ライナーフィルム17をキャップフィルム11に密着させて両者を互いに熱融着により積層させる。この際、キャップフィルム11の突起13先端側にライナーフィルム17が接触して融着する直前の位置に配設されたワイヤー電極33と前記ニップロール32との間に、電圧印加手段により高圧の直流電圧を印加して、ライナーフィルム17に静電気を帯びさせる。
【0051】
具体的には、ワイヤー電極33から放電される放電電流は、図8で模式的に示すように、ワイヤー電極33の表面全体からニップロール32の表面に向かって磁力線を描くように放電される。ワイヤー電極33は、気泡シート1の幅方向にわたって連続的に配されたものであるため、図10に示すような電極針が間欠的に形成されているものに比べて、放電する領域にムラが生じることが少ない。本実施形態のものであれば、流れ方向に並んだ突起13の2列分の範囲にわたってライナーフィルム17をキャップフィルム11に融着することができる。このようにして、静電気により前記ニップロール32に引き寄せられたライナーフィルム17は、キャップフィルム11の突起13先端側に密着され、3層構造の気泡シート1が得られる。
【0052】
以上に述べたように、本実施形態に係る気泡シート1の製造方法は、真空成形ロール23に熱可塑化状態にある合成樹脂製のフィルムを供給して多数の突起13を有するキャップフィルム11を形成するとともに、このキャップフィルム11が前記真空成形ロール23上にある間に熱可塑化状態にあるバックフィルム12を前記キャップフィルム11の突起13開放側に接触させて融着させることを前提としている。そして、この製造方法は、キャップフィルム11の突起13開放側にバックフィルム12が接触して融着する直前の位置に配設されたワイヤー電極25と前記真空成形ロール23との間に電圧印加手段26により高圧の直流電圧を印加してバックフィルム12に静電気を帯びさせ、バックフィルム12が静電気により前記真空成形ロール23に吸引されてキャップフィルム11の突起13開放側に密着するようにした。
【0053】
そのため、従来、加圧ロールにより複数のフィルムの貼り合わせを行う場合に生じる温度管理、圧力管理の問題を解消することができるとともに、従来、電極針を用いた場合のスパークの問題をも解決することができる。すなわち、前記ワイヤー電極25を用いることによって、ムラのない安定した放電を行うことができる。さらに、スパークによる焼焦げが起こらず、キャップフィルム11とバックフィルム12との貼り合わせを確実に行うことができる。そのため、従来のものに比べて、製品の品質を向上させることができる。
【0054】
さらに、本実施形態に係る気泡シート1の製造方法は、多数の突起13を有するキャップフィルム11と、このキャップフィルム11の突起13開放側に添着されたバックフィルム12とを備えた中間加工品10がニップロール32上にある間に、熱可塑化状態にあるライナーフィルム17を前記キャップフィルム11の突起13先端側に接触させて融着させることを前提としている。そして、キャップフィルム11の突起13先端側にライナーフィルム17が接触して融着する直前の位置に配設されたワイヤー電極33と前記ニップロール32との間に電圧印加手段により高圧の直流電圧を印加してライナーフィルム17に静電気を帯びさせ、ライナーフィルム17が静電気により前記ニップロール32に吸引されてキャップフィルム11の突起13先端側に密着するようにした。
【0055】
そのため、従来、ニップロールにより複数のフィルムの貼り合わせを行う場合に生じる温度管理、圧力管理の問題を解消することができるとともに、従来、電極針を用いた場合のスパークの問題をも解決することができる。すなわち、前記ワイヤー電極33を用いることによって、ムラのない安定した放電を行うことができる。さらに、スパークによる焼焦げが起こらず、キャップフィルム11とライナーフィルム17との貼り合わせを確実に行うことができる。そのため、従来のものに比べて、製品の品質を向上させることができる。
【0056】
前記ワイヤー電極25、33が、前記バックフィルム12及びライナーフィルム17に対面する距離をそれぞれ変更可能な調節機能を備えているので、製造したい気泡シート1のロールの幅寸法に合わせて、ワイヤー電極25、33の長さを簡単に変更できる。なお、従来の電極針では、このような長さ変更に対応するには別の放電基盤及び電極針を用意する必要がある。
【0057】
また、本実施形態では、直径が0.15mmである前記ワイヤー電極25、33の表面と前記バックフィルム12及びライナーフィルム17の表面との最短距離が、それぞれ約20mmに設定された場合に、前記ワイヤー電極25と真空成形ロール23及びニップロール32との間に印加する直流電圧の値を12kV以上の任意の大きさに設定することができる。従来の電極針では、バックフィルムをキャップフィルムに適切に融着させるために、電極針と真空成形ロールとの間における距離の選択とともに、合成樹脂の特性とバックフィルムの厚さに応じて試行錯誤によって決められた印加すべき直流電圧の値の選択が重要となっていた。すなわち、電極針の場合では、電極針と真空成形ロールの距離に対して、直流電圧の値を一に正確に決める必要があった。しかしながら、本実施形態のようなワイヤー電極25、33であれば、電圧・電流値を自由に設定でき、電極針の場合に印加する電圧・電流値よりも低い電圧・電流値であっても、バックフィルム12やライナーフィルム17をキャップフィルム11に適切に融着することができる。さらに、電圧・電流値を低くすることで、ワイヤー電極25、33の周辺で発生するスパークを抑制することもできる。
【0058】
また、本実施形態の製造装置2は、真空成形ロール23に熱可塑化状態にある合成樹脂製のフィルムを供給して多数の突起13を有するキャップフィルム11を形成するとともに、このキャップフィルム11が前記真空成形ロール23上にある間に熱可塑化状態にあるバックフィルム12を前記キャップフィルム11の突起13開放側に接触させて融着させることにより気泡シート1を製造するものである。そして、この製造装置2は、熱可塑化状態で下降してくるバックフィルム12が真空成形ロール23上のキャップフィルム11と接触する直前の位置に、前記真空成形ロール23の軸心A1と平行に配置されたワイヤー電極25と、このワイヤー電極25と前記真空成形ロール23との間に高圧の直流電圧を印加してバックフィルム12に静電気を帯びさせるための電圧印加手段26とを設けた。
【0059】
このようなものであれば、電極針を用いたものに比べてスパークの発生を抑制することができるだけでなく、装置2をコンパクトにすることができ、取り付け作業及び取り外し作業も比較的簡単に行うことができる。
【0060】
さらに、従来バックフィルムの融着用に配されていた加圧ロールが不要となったので、キャップフィルム11に密着させたバックフィルム12をエアーナイフ29で急冷することが容易になり、それによってバックフィルム12の透明性を高めることが可能になった。
【0061】
また、本実施形態の製造装置2は、多数の突起13を有するキャップフィルム11と、このキャップフィルム11の突起13開放側に添着されたバックフィルム12とを備えた中間加工品10がニップロール32上にある間に、熱可塑化状態にあるライナーフィルム17を前記キャップフィルム11の突起13先端側に接触させて融着させることにより気泡シート1を製造するものであり、熱可塑化状態で下降してくるライナーフィルム17がニップロール32上のキャップフィルム11と接触する直前の位置に、前記ニップロール32の軸心A2と平行に配置されたワイヤー電極33と、このワイヤー電極33と前記ニップロール32との間に高圧の直流電圧を印加してライナーフィルム17に静電気を帯びさせるための電圧印加手段とを設けたので、電極針を用いたものに比べてスパークの発生を抑制することができる。
【0062】
さらに、本実施形態の気泡シート1は、前記キャップフィルム11における前記突起13が形成されていない平坦部分16と前記バックフィルム12との間に、筋状気泡15が多数形成されており、各筋状気泡15の大きさが、長さ寸法が1.3〜1.4mm以下で、かつ、幅寸法が0.4〜0.5mm以下である。
【0063】
すなわち、本実施形態のようなものであれば、バックフィルム12を無理矢理キャップフィルム11に押し付けることなく、なおかつ、キャップフィルム11とバックフィルム12との接着面に入る空気を可及的に少なくして、各筋状気泡15の大きさを電極針の場合よりも小さくすることができる。換言すれば、電極針の場合に生じる比較的大きな筋状気泡の発生を抑制することができるため、気泡シート1の見た目を良好なものとすることができる。なお、従来の加圧ロールを用いた方法の場合では、バックフィルムが加圧ロールにより機械的に押し潰されるため、キャップフィルムの平坦部分とバックフィルムとの間に気泡が入り込む余地はほとんどなく、筋状気泡の発生という問題が生じることはなかった。
【0064】
また、本実施形態の気泡シート1は、静電気によりバックフィルム12及びライナーフィルム17をキャップフィルム11に接触するようにしているので、比較的高い運転速度であっても、透明度が高く、幅方向の収縮が抑えられた気泡シート1を得ることができる。
【0065】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
【0066】
例えば、気泡シートは、3層構造のものに限られず、キャップフィルムとバックフィルムとからなる2層構造のものであってもよい。特に、2層構造の気泡シートであると、3層構造のものに比べて筋状気泡が目立ちやすいので、各筋状気泡はできるだけ小さいものであることが好ましい。
【0067】
また、3層構造の場合には、キャップフィルムとバックフィルムとの接着及びキャップフィルムとライナーフィルムとの接着の少なくとも一方の製造工程において本発明の気泡シートの製造方法、製造装置が適用されるものであればよい。
【0068】
気泡シートには、製造にあたって、任意の添加剤、例えば、着色剤、充填剤、酸化防止剤、帯電防止剤、抗菌剤、燃焼補助剤等を添加してもよい。
【0069】
気泡(突起)の形状は、円柱状に限られず、種々変更可能である。また、気泡(突起)の配置も、千鳥配置に限られず、種々変更可能である。
【0070】
印加する直流電圧の値や、電極ワイヤーと真空成形ロールまたはニップロールとの間の距離は、バックフィルムまたはライナーフィルムに使用するプラスチックの特性と、バックフィルムまたはライナーフィルムの厚さに応じて適宜選択すればよい。また、高圧の直流電圧を印加する方向は、バックフィルムまたはライナーフィルムを構成するプラスチックの種類に応じて選択する。その選択とは、プラスチックが高圧の直流電場に置かれたとき、プラスに帯電しやすいかマイナスに帯電しやすいかによるのであって、前者であれば、真空成形ロールまたはニップロールをプラス、ワイヤー電極をマイナスとし、後者であれば、逆に、ワイヤー電極がプラスであって、真空成形ロールまたはニップロールがマイナスとなるようにすればよい。具体的には、ナイロンはプラスに帯電しやすく、ポリエチレンやポリプロピレンのようなポリオレフィンはマイナスに帯電しやすい。ポリエステルやポリスチレンもマイナスになる。
【0071】
ワイヤー電極は、繰出ユニットからワイヤー電極の新しい部分を自動的に繰り出しながら、巻取ユニットで自動的に巻き取ることができるようにしたものであってもよい。例えば、設定された所定時間ごとに所定距離分のワイヤー電極を送ったり、常時所定距離分のワイヤー電極を送ったりする等、種々設定することができる。このようなものであれば、バックフィルムから落ちる粉が付着しやすいワイヤー電極の掃除が不要となる。
【0072】
また、キャップフィルムの製造方法は、ダイから溶融押し出ししたフィルムを可塑化状態にある間に真空成形ロールに供給する、いわゆる「直接法」に限られず、一旦フィルムにしたプラスチック材料を使用し、真空成形ロールに至る間に加熱ロールと接触させる等の手段により加熱して可塑化状態として供給する、いわゆる「再加熱法」を採用してもよい。再加熱法で製造すれば、直接法によって製造したものとくらべて腰の強い製品を製造可能となる。
【0073】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
【符号の説明】
【0074】
1…気泡シート
10…中間加工品
11…キャップフィルム
12…バックフィルム
13…突起
15…筋状気泡
16…平坦部分
17…ライナーフィルム
2…製造装置
23…真空成形ロール
25…ワイヤー電極
26…電圧印加手段
32…ニップロール
33…ワイヤー電極
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10