特許 6193041 遊技機

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】6193041

(24)【登録日】2017年8月18日

(45)【発行日】2017年9月6日

(54)【発明の名称】遊技機

(51)【国際特許分類】

   A63F 7/02 20060101AFI20170828BHJP

【ＦＩ】

   A63F7/02 320

   A63F7/02 315A

【請求項の数】3

【全頁数】29

(21)【出願番号】特願2013-162499(P2013-162499)

(22)【出願日】2013年8月5日

(65)【公開番号】特開2015-29781(P2015-29781A)

(43)【公開日】2015年2月16日

【審査請求日】2015年8月28日

(73)【特許権者】

【識別番号】000135210

【氏名又は名称】株式会社ニューギン

(74)【代理人】

【識別番号】100105957

【弁理士】

【氏名又は名称】恩田 誠

(74)【代理人】

【識別番号】100068755

【弁理士】

【氏名又は名称】恩田 博宣

(72)【発明者】

【氏名】山本 恵輝

(72)【発明者】

【氏名】島 伸嘉

(72)【発明者】

【氏名】松田 鉄平

(72)【発明者】

【氏名】佐野 賢直

【審査官】 酒井 保

(56)【参考文献】

【文献】 特開２０１０−１１９５２３（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】（Int.Cl.，ＤＢ名）

Ａ６３Ｆ ７／０２

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

始動条件の成立を契機として当り抽選を行う当り抽選手段と、
前記当り抽選の抽選結果に基づく特別図柄が表示される特別図柄変動ゲームを実行する特別図柄変動ゲーム実行手段と、
装飾図柄による装飾図柄変動ゲームを実行する装飾図柄変動ゲーム実行手段と、
前記当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームの終了後、特別入球手段が開放される当り遊技を生起させる当り遊技生起手段と、
当りの内容又は当り遊技終了後の遊技状態を報知する特定演出を実行する特定演出実行手段と、を備え、
前記当りの内容には、第１内容と、前記特別入球手段の開放態様が前記第１内容に比して有利な第２内容と、があり、
前記当り遊技終了後の遊技状態には、非確率変動状態と、当り抽選の当選確率が前記非確率変動状態よりも高い確率変動状態と、があり、
前記装飾図柄変動ゲーム実行手段では、当り抽選に当選した場合、当該当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームにて当り抽選に当選したことを示す特別図柄が表示されるよりも前に、装飾図柄変動ゲームが前記当り抽選に当選したことを認識可能に表示され、
前記特定演出実行手段は、装飾図柄変動ゲームが前記当り抽選に当選したことを認識可能に表示されてから当該当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームが終了するよりも前に前記特定演出の実行を開始し、当該特定演出を前記特別図柄変動ゲームと当り遊技に跨って実行し、
前記当り遊技には、遊技球が前記特別入球手段に入球し難い第１時間を上限とする第１開放で前記特別入球手段が開放された後に、前記第１時間よりも長い第２時間を上限とする第２開放で前記特別入球手段が開放される特別当り遊技が含まれ、
前記特定演出実行手段は、前記当り抽選の当選に伴って前記特別当り遊技が生起される際、装飾図柄変動ゲームが前記当り抽選に当選したことを認識可能に表示されてから当該当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームが終了するよりも前に前記特定演出の実行を開始し、当該特定演出を前記特別図柄変動ゲームと前記特別当り遊技において前記特別入球手段が前記第２開放で開放される前までの期間に跨って実行することを特徴とする遊技機。

【請求項2】

始動条件の成立を契機として当り抽選を行う当り抽選手段と、
前記当り抽選の抽選結果に基づく特別図柄が表示される特別図柄変動ゲームを実行する特別図柄変動ゲーム実行手段と、
装飾図柄による装飾図柄変動ゲームを実行する装飾図柄変動ゲーム実行手段と、
前記当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームの終了後、特別入球手段が開放される当り遊技を生起させる当り遊技生起手段と、
当りの内容を報知する特定演出を実行する特定演出実行手段と、を備え、
前記当りの内容には、第１内容と、前記特別入球手段の開放態様が前記第１内容に比して有利な第２内容と、があり、
前記特定演出は、複数の演出部を含み、
前記演出部には、当りの内容を確定的に報知する結果演出部と、前記結果演出部よりも前の所定演出部と、があり、
前記当り遊技には、特別当り遊技があり、
前記特別当り遊技が生起されたときの前記特別入球手段の開放には、第１開放と、第２開放と、があり、
前記特別当り遊技では、前記特別入球手段が前記第１開放で開放された後に前記第２開放で開放され、
前記特別当り遊技が生起される際、前記特定演出実行手段では、装飾図柄変動ゲームが当り抽選に当選したことを認識可能に表示されてから当該当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームにて当り抽選に当選したことを示す特別図柄が表示されるよりも前の期間のうち一部又は全部が前記所定演出部となり、その後の前記特別当り遊技において前記特別入球手段が前記第１開放で開放される期間のうちの一部又は全部が前記結果演出部となることを特徴とする遊技機。

【請求項3】

始動条件の成立を契機として当り抽選を行う当り抽選手段と、
前記当り抽選の抽選結果に基づく特別図柄が表示される特別図柄変動ゲームを実行する特別図柄変動ゲーム実行手段と、
装飾図柄による装飾図柄変動ゲームを実行する装飾図柄変動ゲーム実行手段と、
前記当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームの終了後、特別入球手段が開放される当り遊技を生起させる当り遊技生起手段と、
当り遊技終了後の遊技状態を報知する特定演出を実行する特定演出実行手段と、を備え、
前記当り遊技終了後の遊技状態には、非確率変動状態と、当り抽選の当選確率が前記非確率変動状態よりも高い確率変動状態と、があり、
前記特定演出は、複数の演出部を含み、
前記演出部には、当り遊技終了後の遊技状態を確定的に報知する結果演出部と、前記結果演出部よりも前の所定演出部と、があり、
前記当り遊技には、特別当り遊技があり、
前記特別当り遊技が生起されたときの前記特別入球手段の開放には、第１開放と、第２開放と、があり、
前記特別当り遊技では、前記特別入球手段が前記第１開放で開放された後に前記第２開放で開放され、
前記特別当り遊技が生起される際、前記特定演出実行手段では、装飾図柄変動ゲームが当り抽選に当選したことを認識可能に表示されてから当該当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームにて当り抽選に当選したことを示す特別図柄が表示されるよりも前の期間のうち一部又は全部が前記所定演出部となり、その後の前記特別当り遊技において前記特別入球手段が前記第１開放で開放される期間のうちの一部又は全部が前記結果演出部となることを特徴とする遊技機。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、遊技機に関するものである。

【背景技術】

【0002】

従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、特許文献１に記載の遊技機のように、決定された当りの内容や、当り遊技終了後の遊技状態を報知する特定演出を実行するものがある。特許文献１に記載の遊技機では、特別図柄を用いた変動ゲームの時間内に、特定演出の実行を開始して、当該変動ゲームの時間内に昇格演出の実行を終了する。その他にも、特許文献１に記載の遊技機では、当り遊技中に、特定演出の実行を開始して、当該当り遊技中に特定演出の実行を終了する。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開２００７−２４４８０１号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

ところで、特定演出の実行開始から実行終了までを変動ゲームの時間内に行う場合、長い時間をかけて特定演出を実行させるためには変動ゲームの時間を長くしなければならないが、変動ゲームの時間に限度がある場合には変動ゲームの時間を長くすることは困難である。また、特定演出の実行開始から実行終了までを当り遊技中に行う場合、長い時間をかけて特定演出を実行させるためには当り遊技の時間を長くしなければならないが、当り遊技の時間を長くしてしまうと当り遊技の有利度を変化させてしまう虞があり、当り遊技の時間を長くすることも困難であった。

【0005】

以上のように、変動ゲームの時間内で特定演出を実行する場合及び当り遊技中のみで特定演出を実行する場合の何れであっても、特定演出の時間に制限がかかる場合には特定演出の演出設計の自由度が損なわれ、興趣を向上させ難い虞があった。

【0006】

この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、特定演出の実行により興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。

【課題を解決するための手段】

【0007】

上記課題を解決する遊技機は、始動条件の成立を契機として当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果に基づく特別図柄が表示される特別図柄変動ゲームを実行する特別図柄変動ゲーム実行手段と、装飾図柄による装飾図柄変動ゲームを実行する装飾図柄変動ゲーム実行手段と、前記当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームの終了後、特別入球手段が開放される当り遊技を生起させる当り遊技生起手段と、当りの内容又は当り遊技終了後の遊技状態を報知する特定演出を実行する特定演出実行手段と、を備え、前記当りの内容には、第１内容と、前記特別入球手段の開放態様が前記第１内容に比して有利な第２内容と、があり、前記当り遊技終了後の遊技状態には、非確率変動状態と、当り抽選の当選確率が前記非確率変動状態よりも高い確率変動状態と、があり、前記装飾図柄変動ゲーム実行手段では、当り抽選に当選した場合、当該当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームにて当り抽選に当選したことを示す特別図柄が表示されるよりも前に、装飾図柄変動ゲームが前記当り抽選に当選したことを認識可能に表示され、前記特定演出実行手段は、装飾図柄変動ゲームが前記当り抽選に当選したことを認識可能に表示されてから当該当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームが終了するよりも前に前記特定演出の実行を開始し、当該特定演出を前記特別図柄変動ゲームと当り遊技に跨って実行し、前記当り遊技には、遊技球が前記特別入球手段に入球し難い第１時間を上限とする第１開放で前記特別入球手段が開放された後に、前記第１時間よりも長い第２時間を上限とする第２開放で前記特別入球手段が開放される特別当り遊技が含まれ、前記特定演出実行手段は、前記当り抽選の当選に伴って前記特別当り遊技が生起される際、装飾図柄変動ゲームが前記当り抽選に当選したことを認識可能に表示されてから当該当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームが終了するよりも前に前記特定演出の実行を開始し、当該特定演出を前記特別図柄変動ゲームと前記特別当り遊技において前記特別入球手段が前記第２開放で開放される前までの期間に跨って実行することを要旨とする。

【0008】

上記課題を解決する遊技機は、始動条件の成立を契機として当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果に基づく特別図柄が表示される特別図柄変動ゲームを実行する特別図柄変動ゲーム実行手段と、装飾図柄による装飾図柄変動ゲームを実行する装飾図柄変動ゲーム実行手段と、前記当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームの終了後、特別入球手段が開放される当り遊技を生起させる当り遊技生起手段と、当りの内容を報知する特定演出を実行する特定演出実行手段と、を備え、前記当りの内容には、第１内容と、前記特別入球手段の開放態様が前記第１内容に比して有利な第２内容と、があり、前記特定演出は、複数の演出部を含み、前記演出部には、当りの内容を確定的に報知する結果演出部と、前記結果演出部よりも前の所定演出部と、があり、前記当り遊技には、特別当り遊技があり、前記特別当り遊技が生起されたときの前記特別入球手段の開放には、第１開放と、第２開放と、があり、前記特別当り遊技では、前記特別入球手段が前記第１開放で開放された後に前記第２開放で開放され、前記特別当り遊技が生起される際、前記特定演出実行手段では、装飾図柄変動ゲームが当り抽選に当選したことを認識可能に表示されてから当該当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームにて当り抽選に当選したことを示す特別図柄が表示されるよりも前の期間のうち一部又は全部が前記所定演出部となり、その後の前記特別当り遊技において前記特別入球手段が前記第１開放で開放される期間のうちの一部又は全部が前記結果演出部となることを要旨とする。

【0009】

上記課題を解決する遊技機は、始動条件の成立を契機として当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果に基づく特別図柄が表示される特別図柄変動ゲームを実行する特別図柄変動ゲーム実行手段と、装飾図柄による装飾図柄変動ゲームを実行する装飾図柄変動ゲーム実行手段と、前記当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームの終了後、特別入球手段が開放される当り遊技を生起させる当り遊技生起手段と、当り遊技終了後の遊技状態を報知する特定演出を実行する特定演出実行手段と、を備え、前記当り遊技終了後の遊技状態には、非確率変動状態と、当り抽選の当選確率が前記非確率変動状態よりも高い確率変動状態と、があり、前記特定演出は、複数の演出部を含み、前記演出部には、当り遊技終了後の遊技状態を確定的に報知する結果演出部と、前記結果演出部よりも前の所定演出部と、があり、前記当り遊技には、特別当り遊技があり、前記特別当り遊技が生起されたときの前記特別入球手段の開放には、第１開放と、第２開放と、があり、前記特別当り遊技では、前記特別入球手段が前記第１開放で開放された後に前記第２開放で開放され、前記特別当り遊技が生起される際、前記特定演出実行手段では、装飾図柄変動ゲームが当り抽選に当選したことを認識可能に表示されてから当該当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームにて当り抽選に当選したことを示す特別図柄が表示されるよりも前の期間のうち一部又は全部が前記所定演出部となり、その後の前記特別当り遊技において前記特別入球手段が前記第１開放で開放される期間のうちの一部又は全部が前記結果演出部となることを要旨とする。

【発明の効果】

【0012】

本発明によれば、特定演出の実行により興趣の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【0013】

【図1】パチンコ遊技機の表側を示す正面図。

【図2】大当りの種類を示す図。

【図3】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。

【図4】（ａ）〜（ｄ）は、各大当りに基づく大当り遊技中の大入賞装置の開放状態及び閉鎖状態を示すタイミングチャート。

【図5】（ａ）〜（ｆ）は、特別図柄変動ゲーム及び大当り遊技と、特定演出の関係を示す図。

【発明を実施するための形態】

【0014】

以下、遊技機の一実施形態を図１〜図５にしたがって説明する。
図１に示すように、パチンコ遊技機１０には、遊技盤ＹＢが装備されている。遊技盤ＹＢには、パチンコ遊技機１０に装備されている発射ハンドルＨの回動操作によって、遊技球が発射される。

【0015】

また、発射ハンドルＨの回動操作によって発射された遊技球は、誘導レールＲａにて形成される非遊技領域ＹＲ１を通って、誘導レールＲａの最下流に配置された逆戻り防止弁Ｂｎを介して、遊技盤ＹＢに定められる遊技領域ＹＲ２へと発射される。そして、遊技領域ＹＲ２へと発射された遊技球は、遊技領域ＹＲ２を流下する。

【0016】

また、遊技盤ＹＢにおける遊技領域ＹＲ２の略中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部ＧＨを有し、表示演出を行う表示手段としての演出表示装置１１が配設されている。演出表示装置１１では、複数の図柄列（本実施形態では、３列）の装飾図柄を変動させて行う結果表示演出としての装飾図柄変動ゲームが実行される。また、演出表示装置１１では、装飾図柄変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が実行される。各列には、［１］〜［８］の８種類の数字が装飾図柄として表示される。そして、８種類の装飾図柄によって、各列の図柄列が構成されている。装飾図柄変動ゲームは、遊技盤ＹＢに配置されている上始動入球装置１５又は下始動入球装置１７へ遊技球が入球することを契機に、実行される。

【0017】

装飾図柄変動ゲームでは、各列の装飾図柄として表示される装飾図柄の組み合わせ（表示結果）が表示される。そして、大当り抽選に当選する場合、演出表示装置１１には、大当りの図柄組み合わせが停止して表示される。また、大当り抽選に非当選する場合、演出表示装置１１には、はずれの図柄組み合わせが停止して表示される。因みに、本実施形態において、大当りの図柄組み合わせは、全列の装飾図柄が同一の図柄組み合わせ（［７７７］等）である。また、はずれの図柄組み合わせは、全列の装飾図柄が異なる図柄組み合わせ（［４２６］等）、又は１列の装飾図柄が他の２列の装飾図柄と異なる図柄組み合わせ（［３２３］等）である。なお、本実施形態における装飾図柄が停止して表示される状態には、所定の表示位置において動作を伴って停止して表示されている揺れ停止して表示される状態と、所定の表示位置において前記動作を伴うことなく停止して表示されている確定停止して表示される状態と、がある。以下の説明において、単に「停止して表示される」という場合には、「揺れ停止して表示される状態」であってもよいし、「確定停止して表示される状態」であってもよいことを意図するものである。また、「装飾図柄の図柄組み合わせの表示」とは、装飾図柄の図柄組み合わせの種類を遊技者が認識容易な状態であることを意味する。すなわち、装飾図柄が変動して表示されている状態は、「装飾図柄の図柄組み合わせの表示」を意味するものではなく、装飾図柄の図柄組み合わせの種類を遊技者が認識困難な状態であることに相当する。

【0018】

始動入球手段としての上始動入球装置１５は、演出表示装置１１の下方に配設されている。上始動入球装置１５は、遊技球が入球可能な入球口を有している。また、上始動入球装置１５は、当該上始動入球装置１５へ遊技球が入球したことを検知可能な上始動スイッチＳＷ１（図３に示す）を有している。上始動スイッチＳＷ１は、上始動入球装置１５へ入球した遊技球が流下する通路上に配設されている。本実施形態では、入球口を構成する部材と上始動スイッチＳＷ１を纏めて上始動入球装置１５と規定しているが、入球口を構成する部材を上始動入球装置１５とし、当該上始動入球装置１５と上始動スイッチＳＷ１が別体であるものとして規定してもよい。上始動入球装置１５へ遊技球が入球すると、始動条件が成立し、大当りか否かを決めるための大当り抽選の権利が付与される。

【0019】

また、始動入球手段としての下始動入球装置１７は、上始動入球装置１５の下方に配置されている。下始動入球装置１７は、遊技球が入球可能な入球口を有している。また、下始動入球装置１７は、開閉部材１８を有している。また、下始動入球装置１７は、当該下始動入球装置１７へ遊技球が入球したことを検知可能な下始動スイッチＳＷ２（図３に示す）を有している。下始動スイッチＳＷ２は、下始動入球装置１７へ入球した遊技球が流下する通路上に配設されている。本実施形態では、入球口を構成する部材、開閉部材１８及び下始動スイッチＳＷ２を纏めて下始動入球装置１７と規定しているが、入球口を構成する部材と開閉部材１８を下始動入球装置１７とし、当該下始動入球装置１７と下始動スイッチＳＷ２が別体であるものとして規定してもよい。下始動入球装置１７へ遊技球が入球すると、始動条件が成立し、大当り抽選の権利が付与される。

【0020】

また、下始動入球装置１７の開閉部材１８は、電動役物ソレノイドＳＯＬ１（図３に示す）の作動によって開状態と閉状態に変位可能に構成されている。そして、下始動入球装置１７は、開閉部材１８が開状態となるとき入球口が拡大されて遊技球が入球し易い開放状態となる。一方、下始動入球装置１７は、開閉部材１８が閉状態となるとき入球口が閉鎖されて遊技球が入球し難い閉鎖状態となる。

【0021】

また、下始動入球装置１７の下方には、大入賞扉を有する特別入球手段としての大入賞装置２０が配設されている。大入賞装置２０は、当該大入賞装置２０へ遊技球が入球したことを検知可能なカウントスイッチＳＷ３（図３に示す）を有している。カウントスイッチＳＷ３は、大入賞装置２０へ入球した遊技球が流下する通路上に配設されている。また、大入賞装置２０の大入賞扉は、大入賞ソレノイドＳＯＬ２（図３に示す）の作動によって開状態と閉状態に変位可能に構成されている。そして、大入賞扉が開状態となるとき大入賞装置２０が開放状態となり、大入賞装置２０への遊技球の入球が許容される。一方、大入賞扉が閉状態となるとき大入賞装置２０が閉鎖状態となり、大入賞装置２０への遊技球の入球が許容されない。

【0022】

パチンコ遊技機１０では、大当り抽選に当選した場合、大入賞装置２０が開放状態となる大当り遊技が生起される。また、パチンコ遊技機１０では、大入賞装置２０へ遊技球が入球すると、予め決められた個数の遊技球が賞球として払い出される。

【0023】

大当り遊技が生起されると、最初にオープニング時間が設定される。そして、オープニング時間が経過すると、複数回の開放遊技としてのラウンド遊技が行われ、全てのラウンド遊技が終了すると、エンディング時間が設定される。その後、エンディング時間が経過することによって、大当り遊技は終了する。

【0024】

このように、大当り遊技は、複数回のラウンド遊技によって構成されている。大当り遊技におけるラウンド遊技では、大入賞装置２０が開放状態となる。１回のラウンド遊技は、１又は複数回の大入賞装置２０の開放状態によって構成されている。また、１回のラウンド遊技は、開放遊技の終了条件が成立するまでの間、行われる。ラウンド遊技の終了条件は、予め決められた内容で大入賞装置２０が開放状態となったこと又は入球上限個数の遊技球が大入賞装置２０へ入球することによって成立する。

【0025】

また、演出表示装置１１の右方には、ゲート２３が配設されている。ゲート２３は、当該ゲート２３へ遊技球が入球したことを検知可能なゲートスイッチＳＷ４（図３に示す）を有している。ゲート２３に遊技球が入球すると、普通当りか否かを決めるための普通当り抽選が行われ得る。普通当り抽選に当選すると、下始動入球装置１７が開放状態となる普通当り遊技が生起される。

【0026】

また、遊技盤ＹＢには、ＬＥＤ等の発光部材が複数配置された発光部配置部材ＨＳが配設されている。発光部配置部材ＨＳには、特別図柄表示装置２５、保留表示装置２６、普通図柄表示装置２７、各ラウンドランプ１４Ｌ，１２Ｌ及び右打ちランプＲＬが配設されている。各表示装置２５，２６，２７及び各ラウンドランプ１４Ｌ，１２Ｌは、複数の発光部材によって構成されている。右打ちランプＲＬは、１つの発光部材によって構成されている。

【0027】

特別図柄表示装置２５では、当該特別図柄表示装置２５を構成する発光部材の点灯及び消灯の組み合わせによる特別図柄を用いて、変動ゲームとしての特別図柄変動ゲームが実行される。特別図柄表示装置２５にて特別図柄変動ゲームの実行が開始されると演出表示装置１１にて装飾図柄変動ゲームが開始される。また、特別図柄表示装置２５にて特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間に、演出表示装置１１にて装飾図柄変動ゲームが終了する。特別図柄表示装置２５には、大当り抽選に当選した際、大当り図柄が停止して表示される。特別図柄表示装置２５に大当り図柄が停止して表示される際、演出表示装置１１には、大当りの図柄組み合わせが停止して表示される。また、特別図柄表示装置２５には、大当り抽選に非当選した際、はずれ図柄が停止して表示される。特別図柄表示装置２５にはずれ図柄が停止して表示される際、演出表示装置１１には、はずれの図柄組み合わせが停止して表示される。なお、特別図柄表示装置２５に特別図柄が停止して表示されるまでの間、特別図柄表示装置２５では、特別図柄が変動して表示される。以下の説明において、単に「図柄変動ゲーム」という場合には、特別図柄変動ゲームと装飾図柄変動ゲームの何れも意味する。また、「特別図柄の表示」とは、特別図柄の種類を遊技者が認識容易な状態であることを意味する。すなわち、特別図柄が変動して表示されている状態は、「特別図柄の表示」を意味するものではなく、特別図柄の種類を遊技者が認識困難な状態であることに相当する。

【0028】

パチンコ遊技機１０では、図柄変動ゲームの実行を保留可能に構成されている。そして、保留表示装置２６では、当該保留表示装置２６を構成する発光部材の点灯や点滅、消灯によって、実行が保留されている図柄変動ゲームの回数（以下、「保留記憶数」という）が示される。

【0029】

普通図柄表示装置２７には、当該普通図柄表示装置２７を構成する発光部材の点灯及び消灯の組み合わせによる普通図柄が停止して表示される。普通当り抽選に当選した場合、普通図柄表示装置２７には、普通当り図柄が停止して表示される。一方、普通当り抽選に非当選した場合、普通図柄表示装置２７には、普通はずれ図柄が停止して表示される。

【0030】

各ラウンドランプ１４Ｌ，１２Ｌは、大当り遊技の生起中に点灯する。大当り遊技の生起が開始されると、ラウンドランプ１４Ｌとラウンドランプ１２Ｌのうち何れか一方が点灯する。そして、大当り遊技が終了すると、ラウンドランプ１４Ｌとラウンドランプ１２Ｌのうち点灯していたラウンドランプが消灯する。

【0031】

右打ちランプＲＬは、大当り遊技の生起中に点灯する。大当り遊技の生起が開始されると右打ちランプＲＬが点灯し、大当り遊技が終了すると右打ちランプＲＬは消灯する。
また、遊技盤ＹＢの遊技領域ＹＲ２の中央であって最下部には、入球した遊技球をパチンコ遊技機１０の外部へと排出するアウト口ＨＫが形成されている。パチンコ遊技機１０において、遊技球の入球可能な装置（大入賞装置２０等）へ入球しなかった遊技球は、アウト口ＨＫに入球し、パチンコ遊技機１０の外部へと排出される。

【0032】

また、図１に示すように遊技盤ＹＢには、発射された遊技球がアウト口ＨＫに向かって流下する第１流下ルートＲ１と、当該第１流下ルートＲ１とは異なるルートであって発射された遊技球がアウト口ＨＫに向かって流下する第２流下ルートＲ２と、が規定される。

【0033】

第１流下ルートＲ１は、遊技盤ＹＢの略中央に配設された演出表示装置１１の左側を流下するとともに、アウト口ＨＫに向かって流下するルートである。また、第２流下ルートＲ２は、演出表示装置１１の右側を流下するとともに、アウト口ＨＫに向かって流下するルートである。なお、図１では、第１流下ルートＲ１と第２流下ルートＲ２を矢印で示したが、第１流下ルートＲ１を流下する遊技球及び第２流下ルートＲ２を流下する遊技球が必ずしも矢印に沿って流下することを示すものではない。

【0034】

ここで、上始動入球装置１５、下始動入球装置１７、大入賞装置２０及びゲート２３の配置について説明する。
図１に示すように、遊技盤ＹＢを正面視において左右に２等分することにより、左領域ＶＬと右領域ＶＲの２つの領域に区画したとする。この場合、第１流下ルートＲ１を流下する遊技球は、主に左領域ＶＬを流下する。一方、第２流下ルートＲ２を流下する遊技球は、主に右領域ＶＲを流下する。

【0035】

上始動入球装置１５は、左領域ＶＬと右領域ＶＲを跨いで配置されている。但し、第２流下ルートＲ２を流下する遊技球は、演出表示装置１１の右側を流下した後、右排出ルートＲ２ａを流下し、上始動入球装置１５の入球口よりも下部へと流下する。このため、第２流下ルートＲ２を流下する遊技球は、上始動入球装置１５へ入球することが想定されていない。一方、第１流下ルートＲ１を流下する遊技球は、上始動入球装置１５の入球口よりも上部へと流下する場合がある。このため、第１流下ルートＲ１を流下する遊技球は、上始動入球装置１５へ入球することが想定されている。

【0036】

下始動入球装置１７は、左領域ＶＬと右領域ＶＲを跨いで配置されている。このため、第１流下ルートＲ１を流下する遊技球は、下始動入球装置１７が開放状態となれば、当該下始動入球装置１７へ遊技球が入球し得る。更に、右排出ルートＲ２ａを流下した遊技球は、下始動入球装置１７よりも上部へと流下する。このため、第２流下ルートＲ２を流下する遊技球は、下始動入球装置１７が開放状態となれば、当該下始動入球装置１７へ遊技球が入球し得る。

【0037】

ゲート２３は、右領域ＶＲに配置されている。このため、第１流下ルートＲ１を遊技球が流下する場合には、ゲート２３へ入球することがなく、普通当り抽選を行う機会を得ることができない。したがって、第１流下ルートＲ１を流下するように遊技球が発射され続けても、当該第１流下ルートＲ１を流下する遊技球は、下始動入球装置１７へ入球することが想定されていない。一方、第２流下ルートＲ２を流下する遊技球は、ゲート２３へ入球し得るため、普通当り抽選を行う機会を得ることができる。したがって、第２流下ルートＲ２を流下する遊技球は、下始動入球装置１７へ入球することが想定されている。

【0038】

なお、図１では、右排出ルートＲ２ａを矢印で示したが、第１流下ルートＲ１及び第２流下ルートＲ２と同様、右排出ルートＲ２ａを流下する遊技球が必ずしも矢印に沿って流下することを示すものではない。

【0039】

大入賞装置２０は、左領域ＶＬと右領域ＶＲを跨いで配置されている。このため、第１流下ルートＲ１を流下する遊技球は、大入賞装置２０が開放状態となれば、当該大入賞装置２０へ遊技球が入球し得る。更に、右排出ルートＲ２ａを流下する遊技球は、大入賞装置２０よりも上部へと流下する。このため、第２流下ルートＲ２を流下する遊技球は、大入賞装置２０が開放状態となれば、当該大入賞装置２０へ遊技球が入球し得る。したがって、第１流下ルートＲ１と第２流下ルートＲ２のうち何れを流下する遊技球も、大入賞装置２０へ入球することが想定されている。

【0040】

パチンコ遊技機１０において、逆戻り防止弁Ｂｎから第１流下ルートＲ１を流下して大入賞装置２０へ到達するまでに配置されている遊技釘等の流下方向変更手段の配置量は、逆戻り防止弁Ｂｎから第２流下ルートＲ２を流下して大入賞装置２０へ到達するまでに配置されている流下方向変更手段の配置量よりも多い。つまり、逆戻り防止弁Ｂｎから第２流下ルートＲ２を流下して大入賞装置２０へ到達するまでに、遊技球が流下するにあたって障害物となり得る流下方向変更手段の配置量が少なくなっている。したがって、第１流下ルートＲ１を流下させるよりも、第２流下ルートＲ２を流下させた方が、発射させた遊技球が大入賞装置２０に到達するまでの到達時間が早くなる。

【0041】

また、パチンコ遊技機１０において、逆戻り防止弁Ｂｎから第１流下ルートＲ１を流下する遊技球のうち開放状態となっている大入賞装置２０へ入球する遊技球の割合を第１の割合とする。この場合、逆戻り防止弁Ｂｎから第２流下ルートＲ２を流下する遊技球のうち開放状態となっている大入賞装置２０へ入球する遊技球の割合を第２の割合とすれば、当該第２の割合よりも第１の割合の方が小さくなる。つまり、パチンコ遊技機１０では、第２流下ルートＲ２へ遊技球を流下させた方が、第１流下ルートＲ１へ遊技球を流下させるよりも、大入賞装置２０へ効率的に遊技球を入球させることができる。なお、「大入賞装置２０へ効率的に遊技球を入球させること」とは、大入賞装置２０へ遊技球が入球しない遊技球の数が少なくなり易いことを意味する。以上のように、本実施形態では、大入賞装置２０へ入球させるために遊技球を発射させる際、第１流下ルートＲ１へ遊技球を流下させるよりも第２流下ルートＲ２へ遊技球を流下させた方が、遊技者にとって有利となるように構成されている。

【0042】

そして、本実施形態のパチンコ遊技機１０では、大当り遊技中、大入賞装置２０の開放状態を遊技者に報知する報知演出が演出表示装置１１にて実行される。報知演出では、大入賞装置２０が開放状態であることを報知する画像が演出表示装置１１に表示される。また、報知演出では、第２流下ルートＲ２へ遊技球を流下させること促す画像が演出表示装置１１に表示される。報知演出は、第１の態様で実行される場合と、第２の態様で実行される場合と、がある。第１の態様で報知演出が実行される場合、第２の態様で報知演出が実行される場合よりも、各種画像が大きく表示される。これにより、第１の態様で報知演出が実行される場合には、第２の態様で報知演出が実行される場合よりも、大入賞装置２０の開放状態を遊技者に認知され易い。一方、第２の態様で報知演出が実行される場合、第１の態様で報知演出が実行される場合よりも、報知演出で使用する画像を表示させる領域が小さいため、残りの領域で行う演出で興趣の向上を図り易い。

【0043】

また、パチンコ遊技機１０では、大当り抽選の当選確率が通常よりも高確率となる高確率抽選状態を生起可能に構成されている。本実施形態において、高確率抽選状態は、高確率抽選状態の終了条件が成立するまでの間、継続して生起される。なお、本実施形態における「高確率抽選状態の終了条件」は、大当り遊技が生起されること又は大当り抽選に当選することなく予め定められた確率向上回数の特別図柄変動ゲームの実行が終了することによって成立する。

【0044】

また、パチンコ遊技機１０では、下始動入球装置１７へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となる入球率向上状態を生起可能に構成されている。入球率向上状態の生起中、入球率向上状態が生起されていないときと比較して、単位時間あたりに下始動入球装置１７が開放状態となる機会（回数や時間）を増加させることで、下始動入球装置１７へ遊技球が入球する確率を高めている。本実施形態において、入球率向上状態は、入球率向上状態の終了条件が成立するまでの間、継続して生起される。なお、本実施形態における「入球率向上状態の終了条件」は、大当り遊技が生起されること又は大当り抽選に当選することなく予め定められた入球率向上回数の特別図柄変動ゲームの実行が終了することによって成立する。

【0045】

次に、大当りの種類について説明する。
図２に示すように、パチンコ遊技機１０では、大当り抽選に当選した場合、第１の大当り、第２の大当り、第３の大当り及び第４の大当りのうち何れかの種類の大当りが決定される。パチンコ遊技機１０では、大当り抽選に当選した場合、３０％の確率で第１の大当り、３０％の確率で第２の大当り、３０％の確率で第３の大当り、１０％の確率で第４の大当りが決定される。

【0046】

パチンコ遊技機１０における全ての大当りに基づく大当り遊技は、同一時間をオープニング時間として設定することが定められている。また、パチンコ遊技機１０における全ての大当りに基づく大当り遊技は、同一時間をエンディング時間として設定することが定められている。

【0047】

パチンコ遊技機１０では、全ての大当りに基づく大当り遊技の終了後に高確率抽選状態が生起される。また、パチンコ遊技機１０では、第１の大当り及び第２の大当りに基づく大当り遊技の終了後には、入球率向上状態が生起される。一方、第３の大当り及び第４の大当りに基づく大当り遊技の終了後には、入球率向上状態が生起されない。

【0048】

第１の大当り及び第３の大当りに基づく大当り遊技は、「１４回」のラウンド遊技によって構成されている。一方、第２の大当り及び第４の大当りに基づく大当り遊技は、「１２回」のラウンド遊技によって構成されている。

【0049】

第１の大当りに基づく大当り遊技では、大入賞装置２０が第１時間を上限に開放状態となる回数が「１０回」、大入賞装置２０が第１時間よりも長い第２時間を上限に開放状態となる回数が「４回」に定められている。以下の説明において、大入賞装置２０が第１時間を上限に開放状態となることを「第１開放」といい、大入賞装置２０が第２時間を上限に開放状態となることを「第２開放」という。

【0050】

また、第１の大当りに基づく大当り遊技における１回目〜１０回目のラウンド遊技では、大入賞装置２０が１回ずつ第１開放となることが定められている。また、第１の大当りに基づく大当り遊技における１１回目〜１４回目のラウンド遊技では、大入賞装置２０が１回ずつ第２開放となることが定められている。

【0051】

第２の大当りに基づく大当り遊技では、大入賞装置２０が第１開放となる回数が「１０回」、大入賞装置２０が第２開放となる回数が「４回」に定められている。また、第２の大当りに基づく大当り遊技における１回目〜７回目のラウンド遊技では、大入賞装置２０が１回ずつ第１開放となることが定められている。また、第２の大当りに基づく大当り遊技における８回目のラウンド遊技では、大入賞装置２０が３回第１開放となることが定められている。また、第２の大当りに基づく大当り遊技における９回目〜１２回目のラウンド遊技では、大入賞装置２０が１回ずつ第２開放となることが定められている。

【0052】

第３の大当りに基づく大当り遊技では、大入賞装置２０が第１開放となる回数が「１０回」、大入賞装置２０が第２開放となる回数が「８回」に定められている。また、第３の大当りに基づく大当り遊技における１回目〜５回目のラウンド遊技では、大入賞装置２０が１回ずつ第１開放となることが定められている。また、第３の大当りに基づく大当り遊技における６回目のラウンド遊技では、大入賞装置２０が５回第１開放となることが定められている。また、第３の大当りに基づく大当り遊技における７回目〜１４回目のラウンド遊技では、大入賞装置２０が１回ずつ第２開放となることが定められている。

【0053】

第４の大当りに基づく大当り遊技では、大入賞装置２０が第１開放となる回数が「１０回」、大入賞装置２０が第２開放となる回数が「８回」に定められている。また、第４の大当りに基づく大当り遊技における１回目〜３回目のラウンド遊技では、大入賞装置２０が１回ずつ第１開放となることが定められている。また、第４の大当りに基づく大当り遊技における４回目のラウンド遊技では、大入賞装置２０が７回第１開放となることが定められている。また、第４の大当りに基づく大当り遊技における５回目〜１２回目のラウンド遊技では、大入賞装置２０が１回ずつ第２開放となることが定められている。

【0054】

なお、各ラウンド遊技の終了後には、次のラウンド遊技が開始されるまでの間又はエンディング時間が設定されるまでの間のラウンド後インターバルが設定される。更に、１回のラウンド遊技において大入賞装置２０が複数回開放状態となる際には、各開放状態の間にラウンド後インターバルと同じ時間（開放間インターバル）だけ大入賞装置２０が閉鎖状態となることが定められている。なお、ラウンド後インターバルの時間と、開放間インターバルの時間は、同じ時間である必要はないが、遊技者が違いを判別できない程度の時間差であることが好ましい。

【0055】

また、本実施形態において１回のラウンド遊技は、第１開放と第２開放のうち何れかのみの開放状態で構成されている。つまり、１回のラウンド遊技において、大入賞装置２０が第１開放となった後に第２開放となる場面や、大入賞装置２０が第２開放となった後に第１開放となる場面はない。このため、大入賞装置２０の開放状態が切り替わる場面では、当該大入賞装置２０の開放状態から、ラウンド遊技が切り替わったことを特定することができる。一方、大入賞装置２０の開放状態が切り替わらない場面では、当該大入賞装置２０の開放状態から、ラウンド遊技が切り替わったことを特定することができない。

【0056】

ここで、第１時間と第２時間について説明する。
まず、第１時間について説明する。
第１時間は、１回のラウンド遊技において大入賞装置２０が第１開放となったとしても、当該ラウンド遊技中に入球上限個数の遊技球が大入賞装置２０へ入球しない時間に定められている。

【0057】

一般的なパチンコ遊技機では、１分間に最大１００個の遊技球を発射可能に構成されており、遊技球の発射間隔は「０．６秒」となっている。このため、第１時間を「０．６秒」未満で設定すると、大入賞装置２０が第１開放となったときに２個以上の遊技球が大入賞装置２０へ入球することは想定されない。

【0058】

また、１個の遊技球の全てが流下した際に当該遊技球が大入賞装置２０へ入球する領域を大入賞装置２０へ入球可能な領域と規定したとする。そして、第１時間を、１個の遊技球が大入賞装置２０へ入球可能な領域へ突入してから当該遊技球の全てが大入賞装置２０へ入球可能な領域へ流下するまでに要する時間よりも短い時間で設定すると、大入賞装置２０が何回第１開放となったとしても、大入賞装置２０へ遊技球が入球することは想定されない。因みに、「１個の遊技球が大入賞装置２０へ入球可能な領域へ突入してから当該遊技球の全てが大入賞装置２０へ入球可能な領域へ流下するまでに要する時間」は、その平均時間であってもよいし、その最短時間であってもよい。

【0059】

なお、本実施形態では、「０．６秒未満」であって、「１個の遊技球が大入賞装置２０へ入球可能な領域へ突入してから当該遊技球の全てが大入賞装置２０へ入球可能な領域へ流下するまでに要する時間よりも短い時間」となる時間（例えば、０．０４秒）を、第１時間として定めている。したがって、本実施形態のパチンコ遊技機１０では、１回のラウンド遊技において大入賞装置２０が何回第１開放となったとしても、当該大入賞装置２０へ遊技球が入球することは想定されておらず、当然、入球上限個数の遊技球が大入賞装置２０へ入球したことを条件にラウンド遊技が終了することは想定されていない。

【0060】

次に、第２時間について説明する。
第２時間は、１回のラウンド遊技において大入賞装置２０が第２開放となった際に、当該ラウンド遊技中に入球上限個数の遊技球が大入賞装置２０へ入球させることが容易な時間に定められている。前述したように、遊技球の発射間隔が「０．６秒」であることや、発射された全ての遊技球が大入賞装置２０へ入球しないことを考慮すると、第２時間は、「０．６秒×入球上限個数」よりも長い時間で設定される。

【0061】

なお、本実施形態では、１回のラウンド遊技において大入賞装置２０が第２開放となった際に、大入賞装置２０へ入球上限個数の遊技球が入球したことを条件にラウンド遊技が終了することが想定される時間（例えば、２５秒）を、第２時間として定めている。

【0062】

以上のように、第１時間と第２時間が定められていることから、大入賞装置２０が第１開放となるラウンド遊技では遊技球を獲得することが想定されていない一方、大入賞装置２０が第２開放となるラウンド遊技では遊技球を獲得することが想定されている。更に、大入賞装置２０が第２開放となるラウンド遊技では、入球上限個数分の遊技球を大入賞装置２０へ入球させることで、入球上限個数分の遊技球を大入賞装置２０へ入球させたことによって払い出される賞球が獲得されることが想定されている。

【0063】

したがって、大入賞装置２０が第２開放となるラウンド遊技の回数が同じとなる種類の大当り（第１の大当りと第２の大当り、又は第３の大当りと第４の大当り）では、獲得可能な賞球の個数が同じであることが想定される。「同じ」とは、賞球の個数が全く同一個数であることだけを意味するものではなく、遊技者が同じ程度であると判断できるくらいの個数の差も意味している。また、大入賞装置２０が第２開放となるラウンド遊技の回数が異なる種類の大当りでは、当該ラウンド遊技の回数が多い大当りの方が獲得可能な賞球の個数が多くなることが想定される。

【0064】

パチンコ遊技機１０では、大入賞装置２０が第２開放となる際には第１の態様で報知演出が実行される。一方、パチンコ遊技機１０では、大入賞装置２０が第１開放となる際には第２の態様で報知演出が実行される。

【0065】

次に、図３に基づき、パチンコ遊技機１０の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機１０の裏側には、パチンコ遊技機１０全体を制御する主制御基板３０が装着されている。主制御基板３０は、パチンコ遊技機１０全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号（制御コマンド）を出力する。また、パチンコ遊技機１０の裏側には、演出制御基板３１が装着されている。演出制御基板３１は、主制御基板３０が出力した制御信号（制御コマンド）に基づき、演出表示装置１１の表示態様（装飾図柄、背景画像、文字等の表示画像等）や、装飾ランプＬａの発光態様、スピーカＳｐの音声出力態様を制御する。

【0066】

以下、主制御基板３０及び演出制御基板３１の具体的構成を説明する。
まず、主制御基板３０について説明する。
図３に示すように、主制御基板３０には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用ＣＰＵ３０ａと、主制御用ＣＰＵ３０ａの制御プログラムを格納する主制御用ＲＯＭ３０ｂと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用ＲＡＭ３０ｃと、が設けられている。

【0067】

主制御用ＣＰＵ３０ａには、各種スイッチＳＷ１〜ＳＷ４が接続されている。各種スイッチＳＷ１〜ＳＷ４は、各種スイッチが遊技球を検知した際に出力する検知信号を主制御用ＣＰＵ３０ａが入力できるように、主制御用ＣＰＵ３０ａに接続されている。また、主制御用ＣＰＵ３０ａには、特別図柄表示装置２５、保留表示装置２６及び普通図柄表示装置２７が接続されている。また、主制御用ＣＰＵ３０ａには、各ラウンドランプ１４Ｌ，１２Ｌが接続されている。また、主制御用ＣＰＵ３０ａには、電動役物ソレノイドＳＯＬ１及び大入賞ソレノイドＳＯＬ２が接続されている。

【0068】

主制御用ＲＯＭ３０ｂには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、特別図柄変動ゲームが開始してから当該特別図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間（ゲーム時間）を特定し得る。また、変動パターンは、演出表示装置１１、装飾ランプＬａ及びスピーカＳｐにて行われる演出の演出内容を特定し得る。変動パターンには、大当り演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンと、がある。大当り演出用の変動パターンは、大当りのときに決定される変動パターンである。また、はずれ演出用の変動パターンは、はずれのときに決定されるはずれ演出用の変動パターンである。

【0069】

また、主制御用ＲＯＭ３０ｂには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ＲＯＭ３０ｂには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値である。高確率抽選状態が生起されているときの大当り判定値の個数は、高確率抽選状態が生起されていないときの大当り判定値の個数よりも多くなっている。また、主制御用ＲＯＭ３０ｂには、普通当り判定値が記憶されている。普通当り判定値は、普通当り抽選で用いる判定値である。

【0070】

主制御用ＲＡＭ３０ｃには、パチンコ遊技機１０の動作中に適宜書き換えられる各種情報（乱数値、タイマ値、フラグ等）が記憶（設定）される。例えば、主制御用ＲＡＭ３０ｃには、高確率抽選状態の生起中であるか否かを示す主高確フラグが記憶される。また、主制御用ＲＡＭ３０ｃには、入球率向上状態の生起中であるか否かを示す主作動フラグが記憶される。

【0071】

また、主制御基板３０内では、当り判定用乱数や、特別図柄振分用乱数、変動パターン振分用乱数、普通当り判定用乱数として使用される各種乱数が生成される。因みに、当り判定用乱数は、大当り抽選に用いる乱数である。また、特別図柄振分用乱数は、大当りの種類を決定する際に用いる乱数である。また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。また、普通当り判定用乱数は、普通当り抽選で用いる乱数である。なお、各種乱数として使用される乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。

【0072】

次に、図３に基づき、演出制御基板３１について説明する。
演出制御基板３１には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用ＣＰＵ３１ａと、演出制御用ＣＰＵ３１ａの制御プログラムを格納する演出制御用ＲＯＭ３１ｂと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用ＲＡＭ３１ｃが設けられている。

【0073】

演出制御用ＣＰＵ３１ａには、演出表示装置１１が接続されている。また、演出制御用ＣＰＵ３１ａには、装飾ランプＬａが接続されている。また、演出制御用ＣＰＵ３１ａには、スピーカＳｐが接続されている。

【0074】

演出制御用ＲＯＭ３１ｂには、各種画像表示データ（装飾図柄、背景画像、文字等の画像データ）、各種の発光用データ及び各種の音声用データが記憶されている。
演出制御用ＲＡＭ３１ｃには、パチンコ遊技機１０の動作中に適宜書き換えられる各種情報（乱数値、タイマ値、フラグ等）が記憶（設定）される。例えば、演出制御用ＲＡＭ３１ｃには、高確率抽選状態の生起中であるか否かを示す副高確フラグが記憶される。また、演出制御用ＲＡＭ３１ｃには、入球率向上状態の生起中であるか否かを示す副作動フラグが記憶される。

【0075】

以下、主制御基板３０及び演出制御基板３１が実行する制御内容を説明する。
まず、主制御基板３０の主制御用ＣＰＵ３０ａが、メイン制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態において主制御用ＣＰＵ３０ａは、所定の制御周期毎に、各種処理を実行する。

【0076】

最初に、特別図柄入力処理について説明する。
主制御用ＣＰＵ３０ａは、上始動スイッチＳＷ１又は下始動スイッチＳＷ２が出力する検知信号を入力すると、主制御用ＲＡＭ３０ｃに記憶されている保留記憶数が上限数未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御用ＣＰＵ３０ａは、保留記憶数を１加算し、保留記憶数を書き換える。それとともに、主制御用ＣＰＵ３０ａは、１加算後の保留記憶数を表すように保留表示装置２６の表示内容を制御する。

【0077】

また、保留判定を肯定判定した主制御用ＣＰＵ３０ａは、主制御基板３０内で生成されている各種乱数（当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数及び変動パターン振分用乱数）の値を取得し、主制御用ＲＡＭ３０ｃの記憶領域に記憶し、特別図柄入力処理を終了する。このように、各種乱数の値を主制御用ＲＡＭ３０ｃに記憶することにより、図柄変動ゲームの実行が保留される。

【0078】

なお、主制御用ＣＰＵ３０ａは、保留判定の判定結果が否定の場合、上限数を超える保留記憶数の書き換えを行わないとともに、前述した各種乱数の値も取得することなく、特別図柄入力処理を終了する。

【0079】

次に、特別図柄開始処理について説明する。
主制御用ＣＰＵ３０ａは、特別図柄変動ゲームの実行中又は大当り遊技の生起中か否かの実行条件判定を実行する。実行条件判定の判定結果が肯定の場合、主制御用ＣＰＵ３０ａは、特別図柄開始処理を終了する。一方、実行条件判定の判定結果が否定の場合、保留記憶数を読み出し、当該保留記憶数が「０（零）」よりも大きいか否かの保留数判定を実行する。保留数判定の判定結果が否定の場合、主制御用ＣＰＵ３０ａは、特別図柄開始処理を終了する。

【0080】

一方、保留数判定の判定結果が肯定の場合、主制御用ＣＰＵ３０ａは、保留記憶数から１減算する。それとともに、主制御用ＣＰＵ３０ａは、１減算後の保留記憶数を表すように保留表示装置２６の表示内容を変更させる。また、主制御用ＣＰＵ３０ａは、主制御用ＲＡＭ３０ｃの記憶領域に記憶されている各種乱数（当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数及び変動パターン振分用乱数）の値のうち最先に記憶された各種乱数の値を読み出す。

【0081】

また、各種乱数の値を読み出した主制御用ＣＰＵ３０ａは、読み出した当り判定用乱数の値が、大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定（大当り抽選）を行う。このとき、主制御用ＣＰＵ３０ａは、高確率抽選状態の生起中であるか否かに応じた大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。このように、本実施形態では、当り抽選としての大当り抽選を行う主制御用ＣＰＵ３０ａが、当り抽選手段として機能する。

【0082】

そして、大当り抽選に当選した場合、主制御用ＣＰＵ３０ａは、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において主制御用ＣＰＵ３０ａは、読み出した特別図柄振分用乱数の値に基づいて、大当りの種類を決定する。本実施形態では、第１の大当りに分類される大当り図柄、第２の大当りに分類される大当り図柄、第３の大当りに分類される大当り図柄及び第４の大当りに分類される大当り図柄の中から大当り図柄を決定することにより、特別図柄表示装置２５に停止して表示させる大当り図柄とともに、大当りの種類を決定する。また、主制御用ＣＰＵ３０ａは、読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類の大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。そして、主制御用ＣＰＵ３０ａは、大当り変動処理において変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。このように、本実施形態では、大当りの種類を決定する主制御用ＣＰＵ３０ａが、当り種決定手段として機能する。

【0083】

また、大当り抽選に非当選した場合、主制御用ＣＰＵ３０ａは、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において主制御用ＣＰＵ３０ａは、特別図柄表示装置２５にはずれ図柄を停止して表示させることを決定する。その後、主制御用ＣＰＵ３０ａは、読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。そして、主制御用ＣＰＵ３０ａは、はずれ変動処理において変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。

【0084】

特別図柄開始処理において特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用ＣＰＵ３０ａは、決定した内容にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御用ＣＰＵ３１ａに出力する。具体的に、主制御用ＣＰＵ３０ａは、変動パターンを指定するとともに装飾図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを演出制御用ＣＰＵ３１ａに出力する。同時に、主制御用ＣＰＵ３０ａは、特別図柄開始処理にて決定した特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを演出制御用ＣＰＵ３１ａに出力する。そして、主制御用ＣＰＵ３０ａは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に特別図柄変動ゲームが終了したことを指示する終了コマンドを演出制御用ＣＰＵ３１ａに出力する。それとともに、主制御用ＣＰＵ３０ａは、決定した特別図柄を停止して表示させて特別図柄変動ゲームを終了させるように特別図柄表示装置２５の表示内容を制御する。このように、本実施形態において、変動ゲームとしての特別図柄変動ゲームを実行する特別図柄表示装置２５が、ゲーム実行手段として機能する。また、本実施形態において、特別図柄変動ゲームを実行する特別図柄表示装置２５が、特別図柄変動ゲーム実行手段として機能する。また、本実施形態において、大当り図柄が、当り抽選に当選したことを示す特別図柄に相当する。

【0085】

また、主制御用ＣＰＵ３０ａは、特別図柄変動ゲームの終了後、当該特別図柄変動ゲームの終了後から次の特別図柄変動ゲーム又は大当り遊技に係る制御を開始するまでのゲーム後インターバルを設定する。ゲーム後インターバルの設定中、主制御用ＣＰＵ３０ａは、特別図柄変動ゲームを開始させるための制御や、大当り遊技を生起させるための制御を行わない。

【0086】

また、主制御用ＣＰＵ３０ａは、大当り抽選に当選した場合、当該大当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームの終了後、大入賞装置２０の開放状態及び閉鎖状態を制御し、大当り遊技を生起させる。主制御用ＣＰＵ３０ａは、大当り抽選の当選対象となる図柄変動ゲームの終了後、ゲーム後インターバルが経過してから、大当り遊技を生起させる。

【0087】

大当り遊技を生起させる際、主制御用ＣＰＵ３０ａは、オープニング時間を設定すると、オープニング時間を設定したことを示すオープニング設定信号を演出制御用ＣＰＵ３１ａに出力する。また、主制御用ＣＰＵ３０ａは、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技が開始されたことを示すラウンド遊技開始信号を演出制御用ＣＰＵ３１ａに出力する。また、主制御用ＣＰＵ３０ａは、エンディング時間を設定すると、エンディング時間を設定したことを示すエンディング設定信号を演出制御用ＣＰＵ３１ａに出力する。このように、本実施形態では、当り遊技としての大当り遊技を生起させる主制御用ＣＰＵ３０ａが、当り遊技生起手段として機能する。

【0088】

また、主制御用ＣＰＵ３０ａは、第１の大当り及び第３の大当りに基づく大当り遊技の生起中、ラウンドランプ１４Ｌを点灯させるように制御する。一方、主制御用ＣＰＵ３０ａは、第２の大当り及び第４の大当りに基づく大当り遊技の生起中、ラウンドランプ１２Ｌを点灯させるように制御する。このため、ラウンドランプ１４Ｌが点灯していることを認識できれば、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数が「１４回」であることを特定できる。同様に、ラウンドランプ１２Ｌが点灯していることを認識できれば、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数が「１２回」であることを特定できる。このように、本実施形態では、ラウンドランプ１４Ｌ，１２Ｌが開放遊技回数報知手段として機能する。

【0089】

また、主制御用ＣＰＵ３０ａは、大当りの種類に関係なく、大当り遊技の生起中、右打ちランプＲＬを点灯させるように制御する。
また、主制御用ＣＰＵ３０ａは、主高確フラグや主作動フラグの管理によって、遊技状態を制御する。具体的に、高確率抽選状態を生起させるとき、主制御用ＣＰＵ３０ａは、高確率抽選状態の生起中であることを示す情報を主高確フラグに設定する。また、高確率抽選状態を生起させないとき、主制御用ＣＰＵ３０ａは、高確率抽選状態の生起中でないことを示す情報を主高確フラグに設定する。また、入球率向上状態を生起させるとき、主制御用ＣＰＵ３０ａは、入球率向上状態の生起中であることを示す情報を主作動フラグに設定する。また、入球率向上状態を生起させないとき、主制御用ＣＰＵ３０ａは、入球率向上状態の生起中でないことを示す情報を主作動フラグに設定する。

【0090】

次に、演出制御基板３１の演出制御用ＣＰＵ３１ａが制御プログラムに基づき実行する各種の処理について説明する。
演出制御基板３１の演出制御用ＣＰＵ３１ａは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該コマンドの指示内容に応じて演出表示装置１１に停止して表示させる装飾図柄の図柄組み合わせを決定する。

【0091】

演出制御用ＣＰＵ３１ａは、変動パターン指定コマンドを入力すると、各列の装飾図柄（図柄列）を変動表示させて装飾図柄変動ゲームを開始するように、演出表示装置１１の表示内容を制御する。そして、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターン毎に定められた装飾図柄変動ゲームの終了時点において、停止して表示させると決定した装飾図柄の図柄組み合わせを演出表示装置１１に停止して表示させる。このように、本実施形態において、結果表示演出としての装飾図柄変動ゲームを実行する演出表示装置１１が、結果表示演出実行手段として機能する。また、本実施形態において、装飾図柄変動ゲームを実行する演出表示装置１１が、装飾図柄変動ゲーム実行手段として機能する。また、本実施形態において、大当りの図柄組み合わせが、当り抽選に当選したことに基づく装飾図柄の図柄組み合わせに相当する。

【0092】

また、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、大当り遊技中、大入賞装置２０が第１開放となる際には第２の態様で報知演出を実行するように、演出表示装置１１の表示内容を制御する。また、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、大当り遊技中、大入賞装置２０が第２開放となる際には第１の態様で報知演出を実行するように、演出表示装置１１の表示内容を制御する。このように、本実施形態において、報知演出を実行する演出表示装置１１が、報知演出実行手段として機能する。

【0093】

また、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、副高確フラグや副作動フラグの管理によって、遊技状態を特定できるように制御する。具体的に、高確率抽選状態が生起されるとき、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、高確率抽選状態の生起中であることを特定可能な情報を副高確フラグに設定する。また、高確率抽選状態が生起されないとき、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、高確率抽選状態の生起中でないことを特定可能な情報を副高確フラグに設定する。また、入球率向上状態が生起されるとき、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、入球率向上状態の生起中であることを特定可能な情報を副作動フラグに設定する。また、入球率向上状態が生起されないとき、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、入球率向上状態の生起中でないことを特定可能な情報を副作動フラグに設定する。

【0094】

ここで、図４（ａ）〜（ｄ）に基づき、各大当りに基づく大当り遊技における大入賞装置２０の開放状態及び閉鎖状態について、説明する。また、図４（ａ）〜（ｄ）では、ラウンド遊技と当該ラウンド遊技終了後のラウンド後インターバルを１つのラウンドとして「Ｒ」で示す。例えば、「５Ｒ」は、大当り遊技における５回目のラウンド遊技と、当該ラウンド遊技終了後のラウンド後インターバルを示す。

【0095】

図４（ａ）では、第１の大当りに基づく大当り遊技における大入賞装置２０の開放状態及び閉鎖状態を示し、図４（ｂ）では、第２の大当りに基づく大当り遊技における大入賞装置２０の開放状態及び閉鎖状態を示す。また、図４（ｃ）では、第３の大当りに基づく大当り遊技における大入賞装置２０の開放状態及び閉鎖状態を示し、図４（ｄ）では、第４の大当りに基づく大当り遊技における大入賞装置２０の開放状態及び閉鎖状態を示す。

【0096】

第１の大当りに基づく大当り遊技では、当該大当り遊技が生起されてから、大入賞装置２０が１０回第１開放となった後、大入賞装置２０が４回第２開放となる。同様に、第２の大当りに基づく大当り遊技では、当該大当り遊技が生起されてから、大入賞装置２０が１０回第１開放となった後、大入賞装置２０が４回第２開放となる。また、第３の大当りに基づく大当り遊技では、当該大当り遊技が生起されてから、大入賞装置２０が１０回第１開放となった後、大入賞装置２０が８回第２開放となる。同様に、第４の大当りに基づく大当り遊技では、当該大当り遊技が生起されてから、大入賞装置２０が１０回第１開放となった後、大入賞装置２０が８回第２開放となる。

【0097】

このように、第１の大当りと第２の大当りでは、大当り遊技を構成するラウンド遊技の回数が異なる一方で、大当り遊技にて大入賞装置２０が第１開放となる回数及び第２開放となる回数がそれぞれ同一となる。同様に、第３の大当りと第４の大当りでは、大当り遊技を構成するラウンド遊技の回数が異なる一方で、大当り遊技にて大入賞装置２０が第１開放となる回数及び第２開放となる回数がそれぞれ同一となる。

【0098】

また、第１の大当りと第３の大当りでは、大当り遊技を構成するラウンド遊技の回数及び大当り遊技にて大入賞装置２０が第１開放となる回数がそれぞれ同一である一方、大当り遊技にて大入賞装置２０が第２開放となる回数が異なる。同様に、第２の大当りと第４の大当りでは、大当り遊技を構成するラウンド遊技の回数及び大当り遊技にて大入賞装置２０が第１開放となる回数がそれぞれ同一である一方、大当り遊技にて大入賞装置２０が第２開放となる回数が異なる。

【0099】

また、第１の大当り〜第４の大当りでは、大当り遊技が生起されてから大入賞装置２０が第１開放となる回数が同一となる。第２の大当り〜第４の大当りでは、１回のラウンド遊技にて大入賞装置２０が複数回第１開放となるものの、各第１開放間の開放間インターバルの時間は、ラウンド後インターバルと同一時間となっている。また、１回のラウンド遊技において大入賞装置２０が何回第１開放となったとしても、大入賞装置２０へ遊技球が入球することは想定されていないため、入球上限個数の遊技球が大入賞装置２０へ入球したことを条件としてラウンド遊技が終了することが想定されていない。したがって、第１の大当り〜第４の大当りでは、大当り遊技が生起されてから大入賞装置２０が第２開放となるまでの時間が、同一時間となることが想定されている。

【0100】

また、第１の大当り〜第４の大当りでは、大入賞装置２０が第１開放となるランド遊技が全て行われた後に、大入賞装置２０が第２開放となるラウンド遊技が行われる。また、第１の大当り〜第４の大当りでは、大当り毎に定められた大入賞装置２０が第１開放となる回数だけ大入賞装置２０が第１開放となった後、大入賞装置２０が第２開放する。

【0101】

本実施形態のパチンコ遊技機１０では、大当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームから、当該特別図柄変動ゲーム終了後の大当り遊技に跨って、大当りの内容又は大当り遊技終了後の遊技状態を報知する特定演出が実行される。

【0102】

具体的に、特定演出は、大当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲーム中に実行される装飾図柄変動ゲームが終了してから当該特別図柄変動ゲームが終了するまでの期間と、当該特別図柄変動ゲームの終了後に生起される大当り遊技に跨って特定演出が実行される。また、特定演出は、大当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームの終了後のゲーム後インターバルの設定中も、実行される。本実施形態において、特定演出は、演出表示装置１１にて実行される。

【0103】

また、特定演出が実行される期間のうち、特別図柄変動ゲーム中に特定演出が実行される期間を、当該特別図柄変動ゲーム終了後の大当り遊技中に特定演出が実行される期間よりも長くしている。すなわち、特定演出が実行される期間のうち特別図柄変動ゲーム中に特定演出が実行される期間が占める割合は、特定演出が実行される期間のうち大当り遊技中に特定演出が実行される期間が占める割合よりも大きくなっている。

【0104】

特定演出は、対戦演出部、結果表示部及び結果演出部によって構成されている。
対戦演出部は、主人公となる猫を模したキャラクタＣ１が、敵となる鼠を模したキャラクタＣ２と対戦する内容の演出が実行される期間である。

【0105】

結果表示部は、キャラクタＣ１とキャラクタＣ２の対戦結果が表示される期間である。本実施形態において結果表示部では、大当り遊技終了後に入球率向上状態が生起されるとき、キャラクタＣ２との対戦にキャラクタＣ１が勝利する内容の演出が実行される。一方、結果表示部では、大当り遊技終了後に入球率向上状態が生起されないとき、キャラクタＣ２との対戦にキャラクタＣ１が敗北する内容の演出が実行される。

【0106】

結果演出部は、祝福演出又は残念演出が実行される期間である。祝福演出は、キャラクタＣ２との対戦にキャラクタＣ１が勝利したことを祝福する内容で行われる。一方、残念演出は、キャラクタＣ２との対戦にキャラクタＣ１が敗北したことを慰める内容で行われる。

【0107】

本実施形態では、キャラクタＣ２との対戦にキャラクタＣ１が勝利する内容の演出や祝福演出を実行することで、大当り遊技終了後に入球率向上状態が生起されることを認識できる。一方、キャラクタＣ２との対戦にキャラクタＣ１が敗北する内容の演出や残念演出を実行することで、大当り遊技終了後に入球率向上状態が生起されないことを認識できる。

【0108】

本実施形態における特定演出には、第１の特定演出と第２の特定演出がある。
第１の特定演出は、キャラクタＣ１とキャラクタＣ２が対戦する内容の演出が行われた後、キャラクタＣ２との対戦にキャラクタＣ１が勝利する内容の演出が行われ、最後に祝福演出が行われる内容となっている。

【0109】

第２の特定演出は、キャラクタＣ１とキャラクタＣ２が対戦する内容の演出が行われた後、キャラクタＣ２との対戦にキャラクタＣ１が敗北する内容の演出が行われ、最後に残念演出が行われる内容となっている。

【0110】

以下、特定演出を実行させるための制御について説明する。
演出制御用ＣＰＵ３１ａは、指定された大当り演出用の変動パターンに定められた装飾図柄変動ゲームの終了時点において装飾図柄の図柄組み合わせを停止して表示させた後、特定演出を実行するように、演出表示装置１１の表示内容を制御する。具体的に、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、第１の大当り又は第２の大当りに分類される大当り図柄が指定された際、装飾図柄の図柄組み合わせを停止して表示させた後、第１の特定演出の実行を開始させるように、演出表示装置１１の表示内容を制御する。一方、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、第３の大当り又は第４の大当りに分類される大当り図柄が指定された際、装飾図柄の図柄組み合わせを停止して表示させた後、第２の特定演出の実行を開始させるように、演出表示装置１１の表示内容を制御する。

【0111】

その後、大当り遊技において大入賞装置２０が第２開放となるラウンド遊技が開始されたことを示すラウンド遊技開始信号を入力すると、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、大当り遊技が終了するまでの間、特殊演出を実行するように、演出表示装置１１の表示内容を制御する。例えば、第２の大当りに基づく大当り遊技の生起中、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、９回目のラウンド遊技開始信号を入力すると、特殊演出を実行するように、演出表示装置１１の表示内容を制御する。

【0112】

因みに、特殊演出とは、特定演出とは異なる内容の演出である。例えば、特殊演出は、各種の遊技演出において登場するキャラクタを紹介する内容の演出や、演出モードの種類を説明する内容の演出、予め決め実行することが決められた内容の演出であってもよい。

【0113】

特定演出の実行を制御している間、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、オープニング設定信号やラウンド遊技開始信号等を入力することになるが、特殊演出の実行開始契機となるラウンド遊技開始信号を入力するまでは、各種制御信号の入力に伴う制御を行わない。

【0114】

このように、本実施形態の大当り遊技において大入賞装置２０が第１開放となる期間では、共通の演出となる対戦演出部、結果表示部及び結果演出部によって構成される特定演出が実行される。また、本実施形態において、一連の特定演出を実行する演出表示装置１１が特定演出実行手段として機能する。また、本実施形態において、特殊演出を実行する演出表示装置１１が特殊演出実行手段として機能する。

【0115】

また、本実施形態において演出制御用ＣＰＵ３１ａは、特定演出の実行を開始されてから大当り遊技が終了するまでの間、大当りの図柄組み合わせが停止して表示され続けるように、演出表示装置１１の表示内容を制御する。また、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、特定演出の実行を開始させてから大当り遊技が終了するまでの間、大当りの図柄組み合わせを揺れ停止して表示させるように、演出表示装置１１の表示内容を制御する。そして、演出制御用ＣＰＵ３１ａは、特別図柄変動ゲームが終了するタイミングにおいて、揺れ停止して表示させている大当りの図柄組み合わせを確定停止して表示させるように、演出表示装置１１の表示内容を制御する。なお、大当りの図柄組み合わせが確定停止して表示される状態が継続する時間は、大当りの図柄組み合わせが確定停止して表示されていることを遊技者が認識できない時間であってもよいし、大当りの図柄組み合わせが確定停止して表示されていることを遊技者が認識できる時間であってもよい。

【0116】

ここで、図５（ａ）〜（ｆ）に基づき、特別図柄変動ゲーム及び大当り遊技と、特定演出の関係について説明する。図５（ａ）〜（ｆ）では、大当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームから、当該特別図柄変動ゲーム終了後の大当り遊技において大入賞装置２０が第１開放となる期間（図面では、「第１開放期間」と示す）が終了するまでを示す。

【0117】

図５（ａ）に示すように、大当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲーム中に行われる装飾図柄変動ゲームでは、演出表示装置１１に、大当りの図柄組み合わせが停止して表示される。

【0118】

その後、図５（ｂ）に示すように、装飾図柄変動ゲームが終了すると、演出表示装置１１では、特定演出の実行が開始される。
図５（ｂ）〜（ｄ）に示すように、第１の特定演出が実行される場合、装飾図柄変動ゲームが終了してから大当り遊技において第１開放期間が終了するまで、一連の第１の特定演出が演出表示装置１１にて実行される。

【0119】

同様に、図５（ｂ），（ｅ），（ｆ）に示すように、第２の特定演出が実行される場合、装飾図柄変動ゲームが終了してから大当り遊技において第１開放期間が終了するまで、一連の第２の特定演出が演出表示装置１１にて実行される。

【0120】

また、図５（ｂ）〜（ｆ）に示すように、第１の特定演出と第２の特定演出のうち何れが実行される場合であっても、同じ時間だけ対戦演出部における演出が行われる。また、対戦演出部における演出は、特別図柄変動ゲーム、ゲーム後インターバル及び大当り遊技に跨って行われる。つまり、特定演出は、特別図柄変動ゲーム、ゲーム後インターバル及び大当り遊技に跨って行われる。

【0121】

なお、大当り遊技において大入賞装置２０が第２開放となる際には、特定演出の実行は終了し、演出表示装置１１では特殊演出が実行される。特殊演出は、大当り遊技が終了するまでの間、演出表示装置１１にて実行される。

【0122】

以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
（１）装飾図柄変動ゲーム（結果表示演出）が終了してから特別図柄変動ゲーム（変動ゲーム）が終了するまでの期間と、当該特別図柄変動ゲーム終了後に生起される大当り遊技（当り遊技）に跨って一連の特定演出が実行されるように構成した。このように、特別図柄変動ゲームの時間及び大当り遊技の時間の合計時間内で特定演出を実行できるため、特定演出の演出設計の自由度を高めることができる。その結果、特定演出の実行によって興趣を向上させるように特定演出の演出設計を行うことができる。また、特別図柄変動ゲームの途中から大当り遊技に跨って一連の特定演出を実行するという斬新な実行方法により、遊技者を楽しませることができる。また、柔軟に特別図柄変動ゲームの変動時間や、大当り遊技の時間を設定することが可能なる。

【0123】

（２）少なくとも大入賞装置２０（特別入球手段）が第２開放となるときには特定演出の実行を終了させることにより、特定演出に注目させた後に大入賞装置２０（特別入球手段）が第２開放される状況を楽しませることができるとともに、効果的に一連の特定演出を楽しませることができる。つまり、効果的に一連の特定演出を楽しませる状況を創出しつつ、当該特定演出の演出設計の自由度を高めることができる。

【0124】

（３）大入賞装置２０（特別入球手段）が第２開放となる期間では、特定演出とは異なる特殊演出が実行されるように構成した。これにより、大入賞装置２０が第２開放されることに応じた演出内容や、特定演出で報知された内容に応じた演出内容で特殊演出を実行させて、興趣の向上を図ることが可能となる。このように、特定演出の演出設計の自由度を高めることで効果的に特定演出での興趣を向上させつつ、特殊演出でも興趣の向上を図ることで、興趣を相乗的に向上させることができる。

【0125】

（４）大入賞装置２０（特別入球手段）の開放状態を報知する報知演出を実行するように構成した。更に、報知演出の態様は、大入賞装置２０が第１開放となるときと、大入賞装置２０が第２開放となるときで異ならせた。これにより、大入賞装置２０の開放状態を確認しなくても、報知演出の態様を確認すれば大入賞装置２０がどのように開放状態となっているかを特定することができる。また、特定演出が実行されるとき及び特定演出が実行されていないときで各別の態様で報知演出を実行させることにより、特定演出に合わせた報知演出及び特定演出に関係ない報知演出を実行することも可能となる。そして、この場合、特定演出と、当該特定演出とともに実行される報知演出によって、興趣の向上を図ることができる。

【0126】

（５）特定演出が実行される期間のうち、大当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲーム（変動ゲーム）中に特定演出が実行される期間を、当該特別図柄変動ゲーム終了後の大当り遊技生起中に特定演出が実行される期間よりも長くした。このように、大当り遊技において大入賞装置２０（特別入球手段）が開放されるよりも前の期間で特定演出が実行される期間を長くすることで、大入賞装置２０が開放状態となることを意識させることなく特定演出に注目させ易くなり、効果的に興趣を向上させることができる。

【0127】

（６）第１時間と第２時間は長さが異なるため、第１開放と第２開放のうち何れで大入賞装置２０（特別入球手段）が開放状態となるかによって、賞球の獲得し易さに変化が生じることになる。そして、大当り（当り）の種類として、大当り遊技中に大入賞装置２０が第１開放となる回数及び大入賞装置２０が第２開放となる回数がそれぞれ同一である一方、大当り遊技を構成するラウンド遊技（開放遊技）の回数がとなる大当りを備えた。これにより、大当り遊技中のラウンド遊技の回数が異なっていても、大当り遊技中に大入賞装置２０が第１開放となる回数と第２開放となる回数がそれぞれ同一となる場面を創出することができる。この結果、獲得可能な賞球の個数が大当り遊技中のラウンド遊技の回数に囚われることなく、遊技を楽しませることができる。

【0128】

（７）第１時間と第２時間は長さが異なるため、第１開放と第２開放のうち何れで大入賞装置２０（特別入球手段）が開放状態となるかによって、賞球の獲得し易さに変化が生じることになる。そして、大当り（当り）の種類として、大当り遊技中のラウンド遊技（開放遊技）の回数及び大当り遊技中に大入賞装置２０が第１開放となる回数がそれぞれ同一である一方、大当り遊技中に大入賞装置２０が第２開放となる回数が異なる大当りを備えた。これにより、大当り遊技中のラウンド遊技の回数が同一であっても、大当り遊技中に大入賞装置２０が何回第２開放となるかを特定できないことから、大当り遊技中に獲得可能な賞球の個数を特定でない場面を創出することができる。この結果、獲得可能な賞球の個数が大当り遊技中のラウンド遊技の回数に囚われることなく、遊技を楽しませることができる。

【0129】

（８）大当り（当り）の種類として、大当り遊技中に大入賞装置２０が第１開放となる回数及び大入賞装置２０が第２開放となる回数がそれぞれ同一である一方、大当り遊技を構成するラウンド遊技（開放遊技）の回数がとなる大当りを備えた。更に、大当りの種類として、大当り遊技中のラウンド遊技の回数及び大当り遊技中に大入賞装置２０が第１開放となる回数がそれぞれ同一である一方、大当り遊技中に大入賞装置２０が第２開放となる回数が異なる大当りを備えた。

【0130】

これにより、「ラウンド遊技の回数が同じであっても大入賞装置２０が第２開放となる回数が異なる場面」及び「大入賞装置２０が第２開放となる回数が同じであってもラウンド遊技の回数が異なる場面」を創出することができ、大当り遊技中のラウンド遊技の回数に囚われることなく、遊技者を楽しませることができる。

【0131】

（９）１回のラウンド遊技（開放遊技）では、第１開放と第２開放のうち何れかでのみ大入賞装置２０（特別入球手段）が開放状態となる。したがって、大入賞装置２０の開放状態が切り替わった場合、ラウンド遊技が切り替わったことを特定することができる。一方、大入賞装置２０の開放状態が切り替わらなかった場合には、ラウンド遊技が切り替わったか否かを特定することができない。このため、ラウンド遊技の切り替わりを特定できる場面と、ラウンド遊技の切り替わりを特定できない場面と、を創出することにより、ラウンド遊技の回数を特定し難くできる。この結果、遊技者にラウンド遊技の回数を意識させ難くすることができ、ラウンド遊技の回数に囚われて遊技を楽しみ難い状況となってしまうことを抑制することができる。

【0132】

（１０）大当り遊技中に大入賞装置２０（特別入球手段）が第１開放となる回数及び第２開放となる回数がそれぞれ同一である一方、大当り遊技中のラウンド遊技の回数が異なる大当りのうち複数種類の大当り（第１の大当りと第２の大当り、又は第３の大当りと第４の大当り）では、大入賞装置２０が第１開放及び第２開放となる順序を同一とした。これにより、大入賞装置２０がどのように開放状態となるかを確認しても、ラウンド遊技の回数が特定できないようにすることができ、ラウンド遊技の回数に遊技者が囚われてしまうことを防止しつつ、興趣の向上を図ることができる。

【0133】

（１１）第１の大当りと第３の大当り又は第２の大当りと第４の大当りに基づく大当り遊技では、大当り遊技中のラウンド遊技（開放遊技）の回数及び大当り遊技中に大入賞装置２０（特別入球手段）が第１開放となる回数が同一である一方、大当り遊技中に大入賞装置２０が第２開放となる回数が異なる。このような複数種類の大当りに基づく大当り遊技では、大入賞装置２０を第１開放させることが定められた回数だけ大入賞装置２０が第１開放された後に、大入賞装置２０が第２開放されるように構成した。このため、大入賞装置２０が第１開放されている間は、ラウンド遊技の回数を特定したり、大入賞装置２０の開放状態を確認したりしても、大当り遊技中に大入賞装置２０が何回第２開放となるかについて特定できないようにすることができ、ラウンド遊技の回数に遊技者が囚われてしまうことを防止しつつ、興趣の向上を図ることができる。

【0134】

（１２）大当り遊技では、大入賞装置２０（特別入球手段）を第１開放させることが定められた回数だけ大入賞装置２０が第１開放された後に、大入賞装置２０が第２開放されるように構成した。更に、大当り遊技において大入賞装置２０が第１開放している間は、共通の特定演出が行われるように構成した。これにより、大入賞装置２０の開放状態に加えて、特定演出が実行される演出表示装置１１（演出実行手段）の演出を確認しても、大当り遊技中に大入賞装置２０が何回第２開放となるかについて特定できない。これにより、ラウンド遊技の回数に遊技者が囚われてしまうことを防止しつつ、興趣の向上を図ることができる。

【0135】

（１３）大当り遊技中に、当該大当り遊技中のラウンド遊技（開放遊技）の回数を報知するラウンドランプ１４Ｌ，１２Ｌ（開放遊技回数報知手段）を備えた。大当り遊技が生起されることを契機として大当り遊技中のラウンド遊技の回数を遊技者に報知するにもかかわらずラウンド遊技の回数に囚われないように構成することで、ラウンド遊技の回数を確認しても仕方がないという印象を遊技者に与え易くなる。この結果、どのような大当り（実施形態に記載した大当り以外の大当り）に基づく大当り遊技が生起される場合であっても、ラウンド遊技の回数に囚われない状況を創出し易くなる。

【0136】

（１４）第１の大当り〜第４の大当りでは、大当り遊技が生起されてから大入賞装置２０（特別入球手段）が第１開放となる回数が同一となる。また、第１の大当り〜第４の大当りでは、大入賞装置２０が第１開放となった後に大入賞装置２０が閉鎖する時間（開放間インターバルやラウンド後インターバル）が同一時間となっている。また、第１時間は、大入賞装置２０が第１開放となるラウンド遊技（開放遊技）が予め決められた入球上限個数分の遊技球が大入賞装置２０へ入球したことを条件に終了しない時間で設定されている。したがって、第１の大当り〜第４の大当りでは、大当り遊技が生起されてから大入賞装置２０が第２開放となるまでの時間が、同一時間となることが想定される。そして、大当り遊技が生起されてから大入賞装置２０が第２開放となるまでの間、特定演出が実行されるように構成した。

【0137】

これにより、大入賞装置２０が第２開放となるまでの時間が変化しないことが想定できるため、特定演出の演出設計において実行させたいとする内容で一連の特定演出を実行させ易くなる。なお、大入賞装置２０が第２開放となるまでの時間が変化する場合には、演出時間の上限まで特定演出を実行させるように演出設計されたとしても途中で特定演出が終了してしまう状況や、演出時間の上限まで特定演出を実行させないように演出設計されたとしても特定演出が終了した後も大入賞装置２０が第１開放となり続ける状況が考えられる。

【0138】

（１５）大当り遊技の生起に伴ってラウンドランプ１４Ｌが点灯した場合には、生起中の大当り遊技が第１の大当り又は第３の大当りに基づく大当り遊技であることを推測できる。また、大当り遊技の生起に伴ってラウンドランプ１２Ｌが点灯した場合には、生起中の大当り遊技が第２の大当り又は第４の大当りに基づく大当り遊技であることを推測できる。また、大当り抽選に当選した場合、３０％の確率で第１の大当り、３０％の確率で第２の大当り、３０％の確率で第３の大当り、１０％の確率で第４の大当りが決定される。

【0139】

このため、ラウンドランプ１４Ｌの点灯を確認できた際には、５０％の確率で第１の大当り、５０％の確率で第３の大当りに基づく大当り遊技が生起されていることを推測できる。一方、ラウンドランプ１２Ｌの点灯を確認できた際には、７５％の確率で第２の大当り、２５％の確率で第４の大当りに基づく大当り遊技が生起されていることを推測できる。

【0140】

また、第１の大当り及び第２の大当りに基づく大当り遊技の終了後には入球率向上状態が生起される一方で、第３の大当り及び第４の大当りに基づく大当り遊技の終了後には入球率向上状態が生起されない。したがって、ラウンドランプ１２Ｌが点灯した場合には、ラウンドランプ１４Ｌが点灯した場合よりも、第１の特定演出が行われていることへの期待度を高めさせて、興趣の向上を図ることができる。

【0141】

（１６）一連の特定演出を構成する対戦演出部、結果表示部及び結果演出部のうち大当り遊技終了後の遊技状態が報知される前の対戦演出部の演出が特別図柄変動ゲームと大当り遊技を跨ぐように実行される。このため、対戦演出部の演出が実行されている途中でラウンドランプ１４Ｌ，１２Ｌが点灯することになる。このように、対戦演出部の演出に注目している場面でラウンドランプ１４Ｌ，１２Ｌを点灯させることで、大当り遊技のラウンド遊技の回数を意識させ難くすることができ、ラウンド遊技の回数の囚われることなく興趣の向上を図ることができる。

【0142】

（１７）装飾図柄変動ゲームにて、大当り抽選に当選したことに基づく装飾図柄の図柄組み合わせ（大当りの図柄組み合わせ）が表示される際には、当該大当り抽選の当選対象となる特別図柄変動ゲームにて大当り図柄が停止して表示されるよりも前に、大当りの図柄組み合わせが停止して表示される。そして、大当りの図柄組み合わせが停止して表示されてから特別図柄変動ゲームが終了するまでの期間と、当該特別図柄変動ゲーム終了後に生起される大当り遊技に跨って一連の特定演出が実行されるように構成した。このように、特別図柄変動ゲームの時間及び大当り遊技の時間の合計時間内で特定演出を実行できるため、特定演出の演出設計の自由度を高めることができる。その結果、特定演出の実行によって興趣を向上させるように特定演出の演出設計を行うことができる。また、特別図柄変動ゲームの途中から大当り遊技に跨って一連の特定演出を実行するという斬新な実行方法により、遊技者を楽しませることができる。また、柔軟に特別図柄変動ゲームの変動時間や、大当り遊技の時間を設定することが可能なる。

【0143】

なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態（別例）にて具体化できる。
・上記実施形態のパチンコ遊技機１０において、大当りの種類に応じて、大当り遊技終了後に高確率抽選状態が生起される場合と、大当り遊技終了後に高確率抽選状態が生起されない場合と、が創出されるように構成してもよい。そして、特定演出では、大当り遊技終了後に高確率抽選状態が生起されるか否かなどの大当り遊技終了後の遊技状態が報知されるように構成してもよい。

【0144】

・上記実施形態の特定演出では、大当り遊技において大入賞装置２０が第２開放となるラウンド遊技の回数が多いか否かなどの大当りの内容（当りの内容）が報知されるように構成してもよい。このように構成する場合、例えば、第１の大当りと第２の大当りに基づく大当り遊技が生起される際には第２の特定演出が実行され、第３の大当りと第４の大当りに基づく大当り遊技が生起される際には第１の特定演出が実行されるようにすればよい。

【0145】

・上記実施形態において、特定演出の演出内容を変更してもよい。
・上記実施形態において、大当り抽選の当選対象の特別図柄変動ゲームの実行中に結果表示部の演出が行われるように構成してもよい。つまり、特定演出を構成する対戦演出が特別図柄変動ゲームと大当り遊技を跨がなくてもよい。

【0146】

・上記実施形態において、大当り抽選の当選対象の特別図柄変動ゲームの実行中に結果演出部の演出の実行が開始されるように構成してもよい。
・上記実施形態において特殊演出が実行されないように構成してもよい。例えば、大当り遊技終了するまでの間、特定演出が実行され続けるように構成してもよい。

【0147】

・上記実施形態の特定演出は、大当り遊技にて大入賞装置２０が第２開放となるまで実行されなくてもよく、例えば、大入賞装置２０が規定回数（例えば、５回）だけ第１開放となるタイミングまで実行されるように構成してもよい。

【0148】

・上記実施形態の特定演出は、大当りの内容（当りの内容）又は大当り遊技終了後の遊技状態（当り遊技終了後の遊技状態）を報知する内容であれば、対戦演出部、結果表示部及び結果演出部で構成されなくてもよい。

【0149】

・上記実施形態において、第１時間を変更してもよい。例えば、大入賞装置２０へ遊技球が入球することが想定される時間で、第１時間を設定してもよい。
・上記実施形態において、第２時間を変更してもよい。例えば、大入賞装置２０へ入球上限個数分の遊技球が入球することが想定されない時間で、第２時間を定めてもよい。

【0150】

・上記実施形態において、右打ちランプＲＬを備えなくてもよい。
・上記実施形態において、右打ちランプＲＬは、大当り遊技の生起中以外にも、入球率向上状態の生起中も点灯するように構成してもよい。

【0151】

・上記実施形態において、装飾図柄が停止して表示される状態として、揺れ停止して表示される状態と、確定停止して表示される状態と、の２種類を備えたが何れか一方のみであってもよいし、全く異なる状態としてもよい。

【0152】

・上記実施形態において、特別図柄変動ゲームが終了するタイミング（例えば、演出制御用ＣＰＵ３１ａが終了コマンドを入力するタイミング）において、演出表示装置１１では、装飾図柄の図柄組み合わせが確定停止して表示されるように構成してもよい。このように構成する場合には、特別図柄変動ゲームの終了を装飾図柄の図柄組み合わせの表示によって報知することができる。なお、「大当り抽選の当選対象の特別図柄変動ゲームの終了」とは、当該特別図柄変動ゲーム終了後の大当り遊技の生起が開始されるタイミングにも相当する。

【0153】

・上記実施形態において、特定演出の実行が開始されてから大当り遊技終了まで大当りの図柄組み合わせが停止して表示され続けるように構成したが、大当り遊技終了前に大当りの図柄組み合わせの表示が終了するように構成してもよい。なお、大当りの図柄組み合わせの表示が終了するタイミングとしては、特定演出の実行が終了するタイミング（結果演出部の演出が終了するタイミング、特殊演出の実行が開始するタイミング）や、大当り遊技の生起が開始されるタイミングが考えられる。その他にも、対戦演出部の演出が終了するタイミング（結果表示部の演出が開始するタイミング）や、結果表示部の演出が終了するタイミング（結果演出部の演出が開始するタイミング）等も考えられる。例えば、特殊演出の実行が開始されるタイミング以降は、大入賞装置２０が第２開放となる状態となるため、大当りの図柄組み合わせの表示が終了することにより、賞球を獲得するチャンスへと移行したことを遊技者に認識（認知）させることができる。

【0154】

・上記実施形態において、大当りの種類に応じて、大入賞装置２０が第１開放となる期間で行われる演出を異ならせてもよい。例えば、第４の大当りに基づく大当り遊技では、大当り遊技の開始から特殊演出が実行されるように構成してもよい。

【0155】

・上記実施形態において、１回のラウンド遊技にて大入賞装置２０が第１開放と第２開放になる場合があってもよい。
・上記実施形態において、特定演出が実行される期間のうち特別図柄変動ゲーム中に特定演出が実行される期間を、当該特別図柄変動ゲーム終了後の大当り遊技中に特定演出が実行される期間よりも短くしてもよいし、同じとしてもよい。

【0156】

・上記実施形態において、報知演出を実行可能に構成しなくてもよい。
・上記実施形態において、大入賞装置２０の開放状態によって報知演出の態様を異ならせなくてもよい。

【0157】

・上記実施形態において、大入賞装置２０が第１開放となる際の報知演出は実行されない態様となり、大入賞装置２０が第２開放となる際の報知演出は実行される態様となるように構成してもよい。

【0158】

・上記実施形態において、ラウンドランプ１４Ｌ，１２Ｌを配設しなくてもよい。
・上記実施形態において、大当りの種類を変更してもよい。例えば、第１の大当り〜第４の大当りとは異なる大当りを新たに加えてもよい。また、第４の大当りを省き、第１の大当り〜第３の大当りのうち何れかが決定されるように構成してもよい。その他、第１の大当りと第２の大当りのうち何れかが決定されるように構成してもよいし、第１の大当りと第３の大当りのうち何れかが決定されるように構成してもよい。

【0159】

・上記実施形態において、大入賞装置２０が第２開放となるラウンド遊技が全て行われた後に大入賞装置２０が第１開放となるラウンド遊技が行われるように構成してもよい。その他、大入賞装置２０が第１開放となるラウンド遊技が行われた後、大入賞装置２０が第２開放となるラウンド遊技が行われ、その後、再び大入賞装置２０が第１開放となるラウンド遊技が行われるように構成してもよい。

【0160】

・上記実施形態の大当り抽選の当選対象の装飾図柄変動ゲームにおいて、はずれの図柄組み合わせが停止して表示される場合があってもよい。但し、最終的に停止して表示される装飾図柄の図柄組み合わせは、大当りの図柄組み合わせであることが好ましい。

【0161】

・上記実施形態において、大当りの種類毎に、第１時間として定める時間や第２時間として定める時間を異ならせてもよい。また、同一種類の大当りであっても、ラウンド遊技によって、第１時間として定める時間や第２時間として定める時間を異ならせてもよい。

【0162】

・上記実施形態を、小当り抽選（当り抽選）を行う遊技機に適用してもよい。この小当り抽選は、取得した当り判定用乱数の値が大当り判定値とは異なる値で定めた小当り判定値と一致する場合に「当選」する抽選としてもよい。そして、小当り抽選に当選した際には、大入賞装置２０を開放する小当り遊技（当り遊技）が生起されるように構成してもよい。更に、小当り遊技における大入賞装置２０の開放状態と閉鎖状態の態様を、短縮特定大当りにおける大入賞装置２０の開放状態と閉鎖状態の態様と、見た目上又は制御上、略同一の態様に設計してもよい。

【0163】

・上記実施形態の遊技盤ＹＢにおいて、アウト口ＨＫを複数形成してもよい。例えば、遊技盤ＹＢにおいて、第１流下ルートＲ１を流下する遊技球が主に入球する第１のアウト口と、第２流下ルートＲ２を流下する遊技球が主に入球する第２のアウト口と、を形成してもよい。

【0164】

・上記実施形態において、演出表示装置１１、装飾ランプＬａ及びスピーカＳｐをそれぞれ専用のＣＰＵによって制御するように構成してもよい。このとき、各ＣＰＵは、単一の制御基板上に設けてもよいし、異なる制御基板上に設けてもよい。また、各ＣＰＵを設けることに伴い、各ＣＰＵがそれぞれ管理するＲＯＭやＲＡＭを設けてもよい。

【0165】

次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
（イ）始動条件の成立を契機として当り抽選を行う当り抽選手段と、当り抽選に当選する場合の当りの種類を決定する当り種決定手段と、前記当り抽選に当選したことを契機として、決定された当りの種類に基づき、１又は複数回の開放遊技で構成される当り遊技を生起させる当り遊技生起手段と、を備え、１回の前記開放遊技は、１又は複数回の前記特別入球手段の開放によって構成されるとともに、予め決められた態様での開放で前記特別入球手段が開放及び閉鎖されたこと又は予め決められた入球上限個数分の遊技球が前記特別入球手段へ入球したことを条件に終了し、前記特別入球手段の開放には、第１時間を上限として前記特別入球手段が開放される第１開放と、前記第１時間よりも長い第２時間を上限として前記特別入球手段が開放される第２開放と、が含まれ、前記当りの種類には、当り遊技中に前記特別入球手段が第１開放となる回数及び当り遊技中に前記特別入球手段が第２開放となる回数が同一である一方、当り遊技中の開放遊技の回数が異なる当りが含まれる。

【0166】

（ロ）前記当り遊技中に前記特別入球手段が第１開放となる回数及び当り遊技中に前記特別入球手段が第２開放となる回数が同一である一方、当り遊技中の開放遊技の回数が異なる当りのうち一部の当りは、他の当りと、当り遊技中の開放遊技の回数及び当り遊技中に前記特別入球手段が第１開放となる回数が同一である一方、当り遊技中に前記特別入球手段が第２開放となる回数が異なる。

【0167】

（ハ）始動条件の成立を契機として当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果に基づき特別図柄を用いた変動ゲームを実行するゲーム実行手段と、前記変動ゲーム中に、前記当り抽選の抽選結果を表示する結果表示演出を実行する結果表示演出実行手段と、前記当り抽選の当選対象となる変動ゲームの終了後、特別入球手段が開放される当り遊技を生起させる当り遊技生起手段と、当りの内容又は当り遊技終了後の遊技状態を報知する特定演出を実行する特定演出実行手段と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記当り抽選の当選対象となる変動ゲーム中の結果表示演出が終了してから当該変動ゲームが終了するまでの期間と、当該変動ゲームの終了後に生起される当り遊技に跨って一連の前記特定演出を実行することを特徴とする遊技機。

【符号の説明】

【0168】

ＧＨ…画像表示部、ＨＫ…アウト口、ＨＳ…発光部配置部材、Ｌａ…装飾ランプ、Ｒ１…第１流下ルート、Ｒ２…第２流下ルート、Ｓｐ…スピーカ、ＹＢ…遊技盤、１０…パチンコ遊技機、１１…演出表示装置、１５…上始動入球装置、１７…下始動入球装置、２０…大入賞装置、２３…ゲート、２５…特別図柄表示装置、２６…保留表示装置、２７…普通図柄表示装置、３０…主制御基板、３０ａ…主制御用ＣＰＵ、３０ｂ…主制御用ＲＯＭ、３０ｃ…主制御用ＲＡＭ、３１…演出制御基板、３１ａ…演出制御用ＣＰＵ、３１ｂ…演出制御用ＲＯＭ、３１ｃ…演出制御用ＲＡＭ。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】