特許第6193048号(P6193048)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6193048
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】折り畳みコンテナ
(51)【国際特許分類】
   B65D 6/18 20060101AFI20170828BHJP
   B65D 6/26 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   B65D6/18 C
   B65D6/26 A
【請求項の数】1
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-165262(P2013-165262)
(22)【出願日】2013年8月8日
(65)【公開番号】特開2015-34026(P2015-34026A)
(43)【公開日】2015年2月19日
【審査請求日】2016年5月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010054
【氏名又は名称】岐阜プラスチック工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】岩井 真人
【審査官】 西堀 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/038228(WO,A1)
【文献】 特開2010−285172(JP,A)
【文献】 特開2004−075079(JP,A)
【文献】 特開2006−096401(JP,A)
【文献】 特開2009−023669(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 6/00−13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
四角板状の底壁と、前記底壁の周縁に立設される対向する各一対の第1側壁及び第2側壁を備え、前記第1側壁及び前記第2側壁を折り畳み可能に構成された折り畳みコンテナにおいて、
前記第1側壁の外面には、前記第1側壁の幅方向に延びるとともに、前記第2側壁と係合して前記第1側壁の内方への回動を規制する規制位置と、前記第1側壁の内方への回動を許容する解除位置との間で移動可能なロックバーが取り付けられ、
前記ロックバーは、最も上側に位置する前記規制位置と下側の前記解除位置との間で上下方向にスライド移動可能に構成されており、
前記第1側壁には、折り畳みコンテナを把持するための把持孔が設けられ、
前記把持孔は、前記ロックバーが前記規制位置にあるときに、その上縁が前記ロックバーの下面と同じ高さ又は同下面よりも上側に位置するように設けられていることを特徴とする折り畳みコンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不使用時には小さく折り畳んで収納及び運搬することができるように構成された折り畳みコンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示される折り畳みコンテナは、射出成型等により成形された成形品を組み合わせて構成されるものであり、四角板状の底壁と、底壁の周縁に立設される対向する各一対の側壁とを備えている。そして、各側壁の下端に設けられたヒンジ部位にて各側壁を内方へ回動させることにより、底壁上に各側壁を折り畳み可能に構成されている。
【0003】
また、特許文献2に開示されるように、近年、軽量化等の観点から、合成樹脂製の中空板材から構成されたコンテナも利用されている。特許文献2のコンテナは、上記中空板材から構成される底壁及び各側壁を備えている。そして、各側壁に設けられた熱曲げや切り込み(ハーフカット)による薄肉ヒンジ部にて各側壁を内方へ回動させることにより、底壁上に各側壁を折り畳み可能に構成されている。また、特許文献2のコンテナには、底壁及び各側壁の縁部を補強するために、射出成型等により成形された補強部材が取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−120227号公報
【特許文献2】特開2000−118529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の折り畳みコンテナの対向する側壁には、それぞれ把持孔が設けられている。そして、把持孔に手先を挿入しつつ、側壁の上縁と把持孔との間を握ることによって、折り畳みコンテナを把持することができる。しかしながら、こうした折り畳みコンテナにおいては、内部に重量のある物品を収容させた状態で把持する際に、把持孔の上縁が手のひらに食い込むために手のひらが痛くなるという問題があった。
【0006】
本発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内部に重量のある物品を収容させた場合にも、手のひらに痛みを感じることなく把持できる折り畳みコンテナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために請求項1に記載の折り畳みコンテナは、四角板状の底壁と、前記底壁の周縁に立設される対向する各一対の第1側壁及び第2側壁を備え、前記第1側壁及び前記第2側壁を折り畳み可能に構成された折り畳みコンテナにおいて、前記第1側壁の外面には、前記第1側壁の幅方向に延びるとともに、前記第2側壁と係合して前記第1側壁の内方への回動を規制する規制位置と、前記第1側壁の内方への回動を許容する解除位置との間で移動可能なロックバーが取り付けられ、前記ロックバーは、最も上側に位置する前記規制位置と下側の前記解除位置との間で上下方向にスライド移動可能に構成されており、前記第1側壁には、折り畳みコンテナを把持するための把持孔が設けられ、前記把持孔は、前記ロックバーが前記規制位置にあるときに、その上縁が前記ロックバーの下面と同じ高さ又は同下面よりも上側に位置するように設けられている。
【0008】
上記構成においては、第1側壁の上縁と把持孔との間にロックバーが配置されているため、折り畳みコンテナを把持した際に、第1側壁の上縁部分とともにロックバーが握られることになる。このとき、把持孔の上縁がロックバーの下面と同じ高さ又は同下面よりも上側に位置していることから、ロックバーの下面が手のひらに当たり、把持孔の上縁は手のひらに当たり難くなっている。そのため、内部に重量のある物品を収容させた場合にも、把持孔の上縁が手のひらに食い込むことが抑制されて、手のひらに痛みを感じることなく折り畳みコンテナを把持することができる。
【0009】
また、上記折り畳みコンテナにおいて、前記ロックバーは、上側の前記規制位置と下側の前記解除位置との間で上下方向にスライド移動可能に構成されている。そのため、ロックバーを握るようにして折り畳みコンテナを把持した際に、ロックバーが下側の解除位置へと移動して第1側壁の内方へ回動規制が解除されてしまうこと、即ちロックの誤解除が抑制される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の折り畳みコンテナによれば、内部に重量のある物品を収容させた場合にも手のひらに痛みを感じることなく把持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一方の第2側壁(長側壁)を立設させた折り畳みコンテナの斜視図。
図2】折り畳みコンテナの斜視図。
図3】本体部の斜視図。
図4】(a),(b)は、第1係合部材(短側係合部材)の斜視図。
図5図4の5−5線断面図。
図6】(a)は第1側壁(短側壁)の切込部周辺の断面図、(b)は第2側壁(長側壁)の切込部周辺の断面図。
図7】(a),(b)は第2係合部材(長側係合部材)の斜視図。
図8】(a)は嵌合部材の斜視図、(b)は8b−8b線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の折り畳みコンテナを図面に基づいて説明する。
図2に示すように、上方に開口する有底箱状の折り畳みコンテナ10(以下、単にコンテナ10と記載する。)は、長四角板状の底壁11と、底壁11の対向する短側縁に沿って立設された一対の短側壁12(第1側壁)と、底壁11の対向する長側縁に沿って立設された一対の長側壁13(第2側壁)とを備えている。このコンテナ10は、図1に示すように、一対の短側壁12を底壁11上に重ねて折り畳んだ後、一対の長側壁13を短側壁12上に重ねて折り畳むことによって、折り畳み可能に構成されている。
【0013】
図3に示すように、コンテナ10は、中空構造を有する合成樹脂製の中空板材からなる本体部10aを備えている。本体部10aは、底壁11を構成する底壁部11aと、底壁部11aの短側縁に沿って立設され、短側壁12を構成する短側壁部12a(第1側壁部)と、底壁部11aの長側縁に沿って立設され、長側壁13を構成する長側壁部13a(第2側壁部)とを備えている。
【0014】
詳述すると、底壁部11aとなる長四角部分の四側縁に短側壁部12aとなる部分及び長側壁部13aとなる部分をそれぞれ一体にした十字状の中空板材を、底壁部11aとなる部分の四側縁に沿って箱状に屈曲させることによって、底壁部11a、短側壁部12a、及び長側壁部13aがそれぞれ形成されている。また、図5に示すように、上記中空板材は、内部に中空構造を形成するコア層21と、コア層21の両面に接合されるスキン層22,23とから構成されるものである。
【0015】
図1及び図2に示すように、本体部10aに対して、射出成形や押し出し成形等により別体として成形される各種部材が取り付けられることによって、コンテナ10が構成されている。具体的には、本体部10aの短側壁部12aの上部に短側係合部材30(第1係合部材)が取り付けられて、短側壁部12aと短側係合部材30とによってコンテナ10の短側壁12が構成されている。
【0016】
また、本体部10aの長側壁部13aの両側部に長側係合部材50(第2係合部材)が取り付けられるとともに、長側壁部13aの上部に上縁フレーム60が取り付けられている。そして、短側壁部12aと長側係合部材50と上縁フレーム60とによってコンテナ10の長側壁13が構成されている。また、本体部10aの底壁部11aの隅部に嵌合部材70が取り付けられて、底壁部11aと嵌合部材70とによってコンテナ10の底壁11が構成されている。
【0017】
次に、短側壁12ついて記載する。
図3に示すように、短側壁12を構成する短側壁部12aは、横長四角形状に形成されるとともに、その上部両側部に対して、短側係合部材30を取り付けるための挿入突部121がそれぞれ設けられている。
【0018】
図4に示すように、短側壁12を構成する短側係合部材30は、正面視略四角形状の板状部材である。図4(b)に示すように、短側係合部材30の下端面の両側部には、短側壁部12aの挿入突部121を挿入するための挿入凹部31が設けられている。
【0019】
図4(a)に示すように、短側係合部材30の外面側の両側部には、上下方向に延びる係合凹部32がそれぞれ設けられている。係合凹部32内には、短側係合部材30の厚さ方向に突出する3つの突部33が上下に並設されている。
【0020】
また、短側係合部材30の外面側の上部には、左右方向に延びる収容凹部34が設けられている。短側係合部材30の外面側において、収容凹部34と係合凹部32とは、間に区画壁35を挟んで区画形成されている。区画壁35における突部33よりも上方に位置する部位には、区画壁35を貫通する挿通孔35aが形成されている。
【0021】
短側係合部材30の収容凹部34内にはロックバー36が収容されている。ロックバー36は、収容凹部34内を上下方向にスライド移動可能に配置される四角板状の部材である。ロックバー36の両側端面には、区画壁35の挿通孔35aに挿通されて係合凹部32に突出する係合部36aが設けられている。また、ロックバー36の下端面には、収容凹部34内において、ロックバー36を上方へ付勢する一対の付勢板36bが一体形成されている。
【0022】
図4及び図5に示すように、短側係合部材30の中央部には、コンテナ10を把持する際に手先を挿入するための把持孔37が貫通形成されている。把持孔37は、ロックバー36が収容される収容凹部34に設けられるとともに、ロックバー36の下側に位置するように設けられている。
【0023】
そして、図5に示すように、把持孔37の上縁37aがロックバー36の下面36cよりも上方に位置している。また、ロックバー36の下面36cは波形状に形成されて、コンテナ10を把持する際の把持面とされている。ロックバー36の下面36cの厚みは、短側係合部材30における把持孔37が設けられる部位の厚みよりも厚くなるように設定されている。
【0024】
図3及び図6(a)に示すように、短側壁12を構成する短側壁部12aの下部には、短側壁部12aの下辺に沿って幅方向に延びる切込部12bが設けられている。切込部12bは、短側壁部12aの外面側から形成され、短側壁部12aの内面側に位置するスキン層23を残しつつ、短側壁部12aの外面側に位置するスキン層22及びコア層21を切断してなるハーフカットである。短側壁部12a(短側壁12)は、切込部12bにおいて残存する内側のスキン層23部分を屈曲させて、切込部12bを開いた状態とすることによって内方へ折り畳むことが可能になっている。つまり、切込部12bにおいて残存する内側のスキン層23部分をヒンジとして機能させている。
【0025】
次に、長側壁13ついて記載する。
図3に示すように、長側壁13を構成する長側壁部13aは、横長四角形状に形成されている。
【0026】
図7に示すように、長側係合部材50は、全体として上下方向に延びる断面L字状の板状部材であって、長側壁部13aに固定される固定壁部51と、固定壁部51の側縁から内方(短側壁12側)へ突出する係合壁部52とを備えている。固定壁部51の内側端面には、長側壁部13aの側縁を挿入するための挿入凹部53が設けられている。固定壁部51の下端面には、所定間隔をおいて一対の回動軸部54が設けられている。回動軸部54の両側部には側方へ突出する軸体54aが形成されている。
【0027】
係合壁部52は、組み立て状態において、短側壁12を構成する短側係合部材30と係合する部位であって、固定壁部51の内面側の外側縁に沿って上下方向に延びるように形成されている。係合壁部52には、係合壁部52を貫通する3つの係合孔55が上下に並設されるとともに、係合壁部52の側端面には係合溝56が凹設されている。また、係合溝56の下部には、係合壁部52の内側に開口する開口部56aが形成されている。
【0028】
図1及び図2に示すように、上縁フレーム60は、その下面側に溝を有する断面U字状の棒状部材であって、上記溝内に長側壁部13aの上縁を挿入させた状態として長側壁部13aに固定されている。
【0029】
図3及び図6(b)に示すように、長側壁13を構成する長側壁部13aの下部には、長側壁13の下辺に沿って幅方向に延びる切込部13bが設けられている。そして、長側壁13は、切込部13bにおいて残存する内側のスキン層23部分を屈曲させて切込部13bを開いた状態とすることによって内方へ折り畳むことが可能になっている。
【0030】
また、長側壁13の切込部13bは、短側壁12の切込部12bよりも高い位置に形成されている。具体的には、長側壁13の切込部13bは、底壁11の上面から短側壁12の厚さ以上に高い位置に形成されている。これにより、長側壁13を折り畳んだ際に、底壁11と長側壁13との間に短側壁12を収容可能な空間S1が確保される。
【0031】
次に、底壁11ついて記載する。
図3に示すように、底壁11を構成する底壁部11aは、横長四角形状に形成されている。
【0032】
図8に示すように、底壁11を構成する嵌合部材70は、略三角板状の下壁部70aと、下壁部70aの短側壁12側の側縁から立設される縦壁部70bと、下壁部70aの長側壁13側の側縁から立設される横壁部70cとを備えている。下壁部70aの下面には、底壁部11aの隅部を取り付けるための取り付け凹部71が設けられている。
【0033】
横壁部70cの上端面は水平面状に形成されて、長側係合部材50の下面が載置される載置面となる。そして、横壁部70cの上端面には、所定間隔をおいて一対の軸受け部72が略四角孔状に凹設されている。軸受け部72は、長側係合部材50の回動軸部54が軸支される部位であり、回動軸部54と共にヒンジを形成する。
【0034】
図8(b)に示すように、軸受け部72の側端面の内方位置には、内側から外側へ向かって下降傾斜する傾斜面を有するとともに、下面側が平らに形成される略三角柱状の係止突部73が突設されている。そして、回動軸部54は、上方から軸受け部72内に挿入されて、軸受け部72における係止突部73の下面と軸受け部72の底面との間の空間S2内に軸体54aが収容されることによって、軸受け部72に対して回動可能に軸支される。
【0035】
次に、本実施形態のコンテナ10の組み立て方法について記載する。
コンテナ10は、保管時等の非使用時においては各側壁を折り畳んだ状態、具体的には、底壁11上に短側壁12が内方へ折り畳まれるとともに、その短側壁12上に長側壁13が内方へ折り畳まれた状態とされる。そして、コンテナ10は、必要に応じて作業者により箱状に組み立てた状態とされて使用される。
【0036】
図1に示すように、折り畳み状態にあるコンテナ10を箱状に組み立てる場合には、先ず、長側壁13を上方へ90度回動させる。このとき、長側壁13の中央部においては、切込部13bにおいて残存する内側のスキン層23部分を回動軸として長側壁部13aが回動する。また、長側壁13の両側部においては、長側係合部材50の回動軸部54における軸体54aの中心を回動軸として、嵌合部材70に対して長側係合部材50が回動する。そして、上方へ90度回動させて長側壁13が立設された状態においては、嵌合部材70の横壁部70c上に長側係合部材50が載置されることによって、長側壁13の立設状態が保持される。
【0037】
両長側壁13を立設させた後は、短側壁12の切込部12bにおいて残存する内側のスキン層23部分を回動軸として、短側壁12を上方へ90度回動させる。このとき、長側壁13を構成する長側係合部材50の係合壁部52の係合孔55に対して、隣接する短側壁12を構成する短側係合部材30の突部33が内側から挿入される。
【0038】
同時に、短側係合部材30のロックバー36を、下方へスライド移動させるように操作することにより、ロックバー36の係合部36aが、係合壁部52の係合溝56内に開口部56aを通じて挿入される。そして、付勢板36bの付勢力によりロックバー36が上方へ戻されると、ロックバー36の係合部36aが係合溝56内の上部へ移動する。これにより、短側壁12は内方への回動が規制されたロック状態となるとともに、長側壁13と短側壁12とが互いに固定された状態となる。
【0039】
なお、箱状に組み立てた状態にあるコンテナ10を折り畳む場合には、上記の操作を逆の順番で行えばよい。
上記のとおり、ロックバー36は付勢板36bに常時付勢されて、収容凹部34内の上部側に位置する。この位置がロックバー36の規制位置となる。そして、付勢板36bの付勢力に抗して、収容凹部34内の下部側にロックバー36を押し下げた位置が解除位置となる。
【0040】
組み立て状態において、ロックバー36が規制位置に位置する場合には、ロックバー36の係合部36aが短側係合部材30の係合壁部52の係合溝56内の上部に位置して係合溝56と係合関係を構築し、短側壁12の内方への回動を規制する。一方、ロックバー36を押し下げて解除位置に位置させると、ロックバー36の係合部36aが上記係合溝56内の下部、即ち開口部56aに対向する位置に位置して係合溝56と係合関係が解除される。その結果、短側壁12の内方への回動が許容される。
【0041】
次に、本実施形態の作用について記載する。
本実施形態のコンテナ10は、短側壁12を構成する短側係合部材30に設けられる把持孔37に手先を挿入しつつ、短側壁12の上縁と把持孔37との間を握ることによって、コンテナ10を把持しつつ、持ち上げることができる。ここで、図5に示すように、短側係合部材30の上縁30aと把持孔37との間にロックバー36が配置されている。そのため、上記のとおりコンテナ10を把持した際には、短側係合部材30の上縁30aとともにロックバー36が握られることになる。
【0042】
このとき、把持孔37の上縁37aがロックバー36の下面36cよりも上側に位置していることから、ロックバー36の下面36cが手のひらに当たり、把持孔37の上縁37aは手のひらに当たり難くなっている。そのため、内部に重量のある物品を収容させた場合にも、把持孔37の上縁37aが手に食い込むことが抑制されて、手のひらに痛みを感じることなくコンテナ10を把持することができる。
【0043】
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)コンテナ10は、四角板状の底壁11と、底壁11の周縁に立設される対向する各一対の短側壁12及び長側壁13を備え、短側壁12及び長側壁13を折り畳み可能に構成されている。短側壁12の外面には、短側壁12の幅方向に延びるとともに、長側壁13と係合して短側壁12の内方への回動を規制する規制位置と、短側壁12の内方への回動を許容する解除位置との間で移動可能なロックバー36が取り付けられている。短側壁12には、コンテナ10を把持するための把持孔37が設けられ、把持孔37は、その上縁37aがロックバー36の下面36cよりも上側に位置するように設けられている。
【0044】
上記構成によれば、内部に重量のある物品を収容させた場合にも、把持孔37の上縁が手に食い込むことが抑制されて、コンテナ10を容易に把持することができる。
(2)ロックバー36は、上側の規制位置と下側の解除位置との間で上下方向にスライド移動可能に構成されている。
【0045】
上記構成によれば、ロックバー36を握るようにしてコンテナ10を把持した際に、ロックバー36は、付勢板36bの付勢力に加えて、更にロックバー36を握る力によっても規制位置側へ付勢させることになる。そのため、ロックバー36が下側の解除位置へと移動して短側壁12の内方へ回動規制が解除されてしまうこと、即ちロックの誤解除が抑制される。
【0046】
(3)ロックバー36の下面36cは、波形状に形成されている。上記構成によれば、ロックバー36の下面36cに指を当てて浅く把持した際に、ロックバー36の下面36cと指との間の接触面積が増加して、より容易にコンテナ10を把持することができる。
【0047】
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。また、次の変更例を互いに組み合わせ、その組み合わせの構成のように上記実施形態を変更することも可能である。
【0048】
・ 把持孔37の上縁37aは、ロックバー36の下面36cと同じ高さに形成されていてもよい。また、把持孔37の形状は特に限定されるものではなく、その上縁37aがロックバー36の下面36cと同じ高さ又は下面36cよりも上側に位置するように形成されていればよい。
【0049】
・ 短側係合部材30には、把持孔37を塞いで把持孔37からの荷こぼれを防止するためのグリップカバーが取り付けられていてもよい。グリップカバーは、弾性変形可能に構成される部材であって、把持孔37を把持する際には、グリップカバーが内側に撓むことにより把持孔37に手先を挿入することを可能とする。
【0050】
・ ロックバー36の下面36cの形状は、特に限定されるものではない。例えば、厚み方向に湾曲する曲面形状であってもよい。
・ ロックバー36の形状は、特に限定されるものではない。例えば、ロックバー36に外面などに取手が設けられていてもよい。
【0051】
・ 短側壁12の内方への回動を規制するための、ロックバー36と長側係合部材50との間の係合構成は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、公知の係合構成を適宜、適用することができる。
【0052】
・ 規制位置と解除位置との間で移動可能とされるロックバー36の移動方向は上下方向に限定されるものではない。例えば、左右方向(側壁の幅方向)に移動させることにより、規制位置から解除位置又は解除位置から規制位置へ変位する構成であってもよい。
【0053】
・ 短側係合部材30と長側係合部材50との係合構成は特に限定されるものではなく、箱状に組み立てた際に隣接する側壁同士が連結される構成であればよい。
・ 本体部10aを構成する中空板材は、コア層21及びスキン層22,23とから構成されるものに限定されない。例えば、断面がハーモニカ状等の押出し製品からなる中空板材であってもよい。
【0054】
・ コンテナ10の折り畳み構成は、上記実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、短側壁12及び長側壁13の一部又は全部を外方へ回動させて展開させることによって折り畳み可能とされるものであってもよい。
【0055】
・ ロックバー36を握るようにしてコンテナ10を把持した際に、作業者の手によってロックパーツが、短側壁の上縁部、即ち規制位置側へと引き寄せられるものであってもよい。
【0056】
・ 上記実施形態では、コンテナ10の一部が中空板材により構成されるものであったが、特許文献1のコンテナのように、射出成型等により成形された成形品を組み合わせて構成されるコンテナであってもよい。
【0057】
・ 各側壁の長短は特に限定されるものではない。例えば、長側壁13を第1側壁とし、短側壁12を第2側壁としてもよい。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
【0058】
(イ) ロックバーの下面には把持面が設けられ、前記把持面は側壁よりも幅広に形成されている前記折り畳みコンテナ。
(ロ) 前記把持面は波形状に形成されている前記折り畳みコンテナ。
【0059】
(ハ) 前記第1側壁は、中空構造を有する合成樹脂製の中空板材により形成される第1側壁部と、前記第1側壁部の両側部に取り付けられる第1係合部材とを備え、前記第2側壁は、前記中空板材により形成される第2側壁部と、前記第1側壁部の両側部に取り付けられるとともに、組み立て状態において前記第1係合部材と係合して前記第1側壁と前記第2側壁とを固定する第2係合部材とを備え、前記第1係合部材に前記ロックバー及び前記把持孔が設けられている前記折り畳みコンテナ。
【符号の説明】
【0060】
10…折り畳みコンテナ、11…底壁、12…短側壁(第1側壁)、13…長側壁(第2側壁)、30…短側係合部材(第1係合部材)、36…ロックバー、36c…下面、37…把持孔、37a…上縁、50…長側係合部材(第2係合部材)、70…嵌合部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8