特許第6193223号(P6193223)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジェネラル ビスキュイの特許一覧

特許6193223徐々に利用可能なグルコースを有する朝食用ビスケット
<>
  • 特許6193223-徐々に利用可能なグルコースを有する朝食用ビスケット 図000010
  • 特許6193223-徐々に利用可能なグルコースを有する朝食用ビスケット 図000011
  • 特許6193223-徐々に利用可能なグルコースを有する朝食用ビスケット 図000012
  • 特許6193223-徐々に利用可能なグルコースを有する朝食用ビスケット 図000013
  • 特許6193223-徐々に利用可能なグルコースを有する朝食用ビスケット 図000014
  • 特許6193223-徐々に利用可能なグルコースを有する朝食用ビスケット 図000015
  • 特許6193223-徐々に利用可能なグルコースを有する朝食用ビスケット 図000016
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6193223
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】徐々に利用可能なグルコースを有する朝食用ビスケット
(51)【国際特許分類】
   A21D 13/80 20170101AFI20170828BHJP
【FI】
   A21D13/80
【請求項の数】28
【全頁数】57
(21)【出願番号】特願2014-517115(P2014-517115)
(86)(22)【出願日】2012年6月20日
(65)【公表番号】特表2015-500629(P2015-500629A)
(43)【公表日】2015年1月8日
(86)【国際出願番号】US2012043303
(87)【国際公開番号】WO2012155154
(87)【国際公開日】20121115
【審査請求日】2015年5月29日
(31)【優先権主張番号】61/498,986
(32)【優先日】2011年6月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】11290279.6
(32)【優先日】2011年6月20日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】11290278.8
(32)【優先日】2011年6月20日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】300063895
【氏名又は名称】ジェネラル ビスキュイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モニカ オクニェフスカ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ エー.シュロク
(72)【発明者】
【氏名】ティファニー セパンスキー
(72)【発明者】
【氏名】オリビア ナディ
(72)【発明者】
【氏名】ジュリエット フォルツ
(72)【発明者】
【氏名】アリエッテ ヴェレル
(72)【発明者】
【氏名】ソフィー ヴィノイ
(72)【発明者】
【氏名】ライオネル ランバン
(72)【発明者】
【氏名】アガサ アルロッティ
(72)【発明者】
【氏名】ロビン ウォール
(72)【発明者】
【氏名】ピエール エマール
【審査官】 中村 勇介
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2003/0161861(US,A1)
【文献】 特開2010−104236(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/046492(WO,A1)
【文献】 特開2004−161992(JP,A)
【文献】 特開平02−215338(JP,A)
【文献】 K.N.ENGLYST, et al,The American Journal of Clinical Nutrition,1999年,Vol.69,p.448-454
【文献】 木原 芳次郎,ビスケットの澱粉に関する研究,農産加工技術研究會誌,1959年,Vol.6,p.275-279
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A21D2/00−17/00
FSTA(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
焼成された穀類製品であって、
前記焼成された穀類製品100g当たり15g超のSAG含有量、および
前記焼成された穀類製品の4wt%以下の水分レベル、
を含み、
前記焼成された穀類製品が、20重量%〜80重量%の精粉穀物を含み、
前記精粉穀物が、軟質小麦粉を含
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の少なくとも15wt%の量のデンプンを含み、
前記デンプンが、15%未満のゼラチン化デンプンを含む、
ことを特徴とする、焼成された穀類製品。
【請求項2】
さらにフレークを含むことを特徴とする、請求項1に記載の焼成された穀類製品。
【請求項3】
さらに全粒穀物及び/又は全粒穀物粉を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の焼成された穀類製品。
【請求項4】
0から60の非構成的な連続尺度を使用するISO13299 2003に従って測定される場合に21.5から41の噛みしめ強度での硬さ
を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
【請求項5】
焼成前のSAG含有量および焼成後のSAG含有量を有し、前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より25%未満低いことを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
【請求項6】
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より10%未満低いことを特徴とする、請求項に記載の焼成された穀類製品。
【請求項7】
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量と同じであることを特徴とする、請求項に記載の焼成された穀類製品。
【請求項8】
前記穀類製品が、焼成前の水分含有量および焼成後の水分含有量を有し、前記焼成前の水分含有量が18wt%の水分以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
【請求項9】
前記焼成前の水分含有量が14wt%以下であることを特徴とする、請求項に記載の焼成された穀類製品。
【請求項10】
25から41の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、請求項4に記載の焼成された穀類製品。
【請求項11】
26から37.8の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、請求項4に記載の焼成された穀類製品。
【請求項12】
35から40の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、請求項4に記載の焼成された穀類製品。
【請求項13】
軟質白小麦粉を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
【請求項14】
焼成された穀類製品100g当たり15.8g超のSAG含有量を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
【請求項15】
焼成された穀類製品100g当たり17g超のSAG含有量を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
【請求項16】
前記焼成された穀類製品の重量の少なくとも20wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、請求項3に記載の焼成された穀類製品。
【請求項17】
前記焼成された穀類製品の重量の少なくとも30wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、請求項3に記載の焼成された穀類製品。
【請求項18】
NF−ISO−5530−1基準に従って測定される場合に55%を下回る吸水率を有する穀物粉を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
【請求項19】
請求項1に記載の焼成された穀類製品を調製するための方法であって、
(a)穀粒及びデンプンを含む生地を調製するステップと、
(b)生地を形成することで生地片を提供するステップと、
(c)前記生地片の内部温度が、焼成中において前記デンプンのゼラチン化温度より低いままであるように、前記生地片を焼成することで焼成された穀類製品を提供するステップであって、前記焼成された穀類製品が、前記焼成された穀類製品100g当たり少なくとも15gの焼成後のSAG含有量、及び前記焼成された穀類製品の4wt%以下の水分レベルを有するステップと、を含み、
前記焼成された穀類製品が、20重量%〜80重量%の精粉穀物を含み、
前記精粉穀物が、軟質小麦粉を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項20】
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の少なくとも15wt%の量のデンプンを含む、ことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記デンプンが、15%未満のゼラチン化デンプンを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記焼成された穀類製品が、0から60の非構成的な連続尺度を使用するISO13299 2003に従って測定される場合に21.5から41の噛みしめ強度での硬さを含む、請求項19〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記穀類製品が、焼成前の水分含有量および焼成後の水分含有量を有し、前記焼成前の水分含有量が18wt%の水分以下であり、前記焼成後の水分含有量が5wt%の水分以下であることを特徴とする、請求項19〜22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記焼成前の水分含有量が14wt%以下であり、前記焼成後の水分含有量が4wt%以下であることを特徴とする、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
生地を形成することで生地片を提供する前記ステップが、回転式成形することを含むことを特徴とする請求項19〜22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記生地片の内部温度が、初期の焼成段階中において100℃より低いことを特徴とする、請求項19〜22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記初期の焼成段階は3分であることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
生地を調製するステップが、前記穀粒を添加する前に、液体脂肪および水を混合することでエマルジョンを作ることを含むことを特徴とする、請求項19〜22のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[背景技術]
本発明は、徐々に利用可能なグルコースを含有する食料製品に関する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0002】
【非特許文献1】“Rapidly Available Glucose in Foods:an In Vitro Measurement that Reflects the Glycaemic Response”,Englyst et al.,Am.J.Clin.Nutr.,1996(3),69(3),448−454
【非特許文献2】“Glycaemic Index of Cereal Products Explained by Their Content of Rapidly and Slowly Available Glucose”,Englyst et al.,Br.J.Nutr.,2003(3),89(3),329−340
【非特許文献3】“Measurement of Rapidly Available Glucose(RAG)in Plant Foods:a Potential In Vitro Predictor of the Glycaemic Response”,Englyst et al.,Br.J.Nutr.,1996(3),75(3),327−337
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
徐々に利用可能なグルコースを含有する食料製品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一部の実施形態によると、焼成された穀類製品は、焼成前のSAG含有量および焼成後のSAG含有量を有し、ここで、焼成後のSAG含有量は、焼成前のSAG含有量より約25%未満低い、焼成前のSAG含有量より約10%未満低い、または焼成前のSAG含有量とほぼ同じである。一部の実施形態において、穀類製品は、焼成前の水分含有量および焼成後の水分含有量を有し、ここで、焼成前の水分含有量は約18wt%水分以下であり、焼成後の水分含有量は約5wt%水分以下であるか、または焼成前の水分含有量は約14wt%以下であり、焼成後の水分含有量は約4wt%以下である。
【0005】
一部の実施形態において、焼成された穀類製品は生地ベースである。焼成された穀類製品は、焼成された穀類製品100g当たり約15g超、焼成された穀類製品100g当たり約15.8g超、または焼成された穀類製品100g当たり約17g超の焼成後のSAG含有量を有することができる。
【0006】
特定の実施形態において、穀類製品には、穀類製品の重量の少なくとも約30wt%の量の全粒穀物(whole grains)が含まれる。全粒穀物としては、フレーク、オート麦および/または穀物粉(flour)を挙げることができる。一部の実施形態において、穀類製品には、約20wt%から約80wt%の精粉穀物(refined flour)が含まれる。精粉穀物としては、軟質小麦粉を挙げることができる。
【0007】
一部の実施形態において、穀類製品には、穀類製品の少なくとも約15wt%の量のデンプンが含まれ、デンプンとしては、約15%未満のゼラチン化デンプンが挙げられる。
【0008】
本発明の一部の実施形態によると、焼成された穀類製品には、焼成された穀類製品100g当たり約15g超のSAG含有量、および焼成された穀類製品の約4wt%以下の水分レベルが含まれる。
【0009】
一部の実施形態において、穀類製品には、穀類製品の重量の約0.1wt%から約20wt%の量のタンパク質、および/または穀類製品の重量の約0.1wt%から約20wt%の量の脂肪が含まれる。一部の実施形態において、焼成された穀類製品には、穀類製品の合計カロリー値の最大約27.5%までを占める糖、および穀類製品の合計カロリー値の最大約38.0%までを占める脂肪が含まれる。穀類製品は、包含物、例えば果実、穀粒、オート麦、ライ麦フレークおよび/またはチョコレートチップを有することができる。
【0010】
本発明の特定の実施形態によると、焼成された穀類製品を調製するための方法は、穀粒を含む生地を調製するステップと、生地を形成することで生地片を提供するステップと、生地片を焼成して焼成された穀類製品を提供するステップであって、該焼成された穀類製品が焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15gの焼成後のSAG含有量を有するステップと、を含む。
【0011】
一部の実施形態において、生地を調製するステップには、穀粒を添加する前に液体脂肪および水を混合することでエマルジョンを作ることが含まれる。特定の実施形態において、生地片は回転式成形することによって形成される。一部の実施形態において、生地片にはデンプンが含まれ、生地片の内部温度は、焼成中においてデンプンのゼラチン化温度より低いままである。一部の実施形態において、生地片の内部温度は、初期の焼成段階中において約100℃より低い。初期の焼成段階は、例えば約3分であってよい。
【0012】
本発明の一部の実施形態によると、焼成された穀類製品を調製するための方法は、穀粒を含む生地を調製するステップと、生地片を提供するように生地を形成するステップと、生地片を焼成することで焼成された穀類製品を提供するステップとを含み、前記穀類製品が、焼成前のSAG含有量および焼成後のSAG含有量を有し、焼成後のSAG含有量が焼成前のSAG含有量より約25%未満低い。
【0013】
本発明の特定の実施形態によると、焼成された穀類製品には、焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15gのSAG含有量、および0から60の非構成的な連続尺度を使用してISO13299 2003に従って測定される場合に約21.5から約41の噛みしめ強度での硬さが含まれる。一部の実施形態において、焼成された穀類製品には、約25から約41、約26から約37.8、約26.4から約37.8、約35から約40、約25から約40、または約21.5から約40の噛みしめ強度での硬さが含まれる。
【0014】
一部の実施形態において、焼成された穀類製品には、穀類製品の少なくとも約15wt%の量の全粒穀物が含まれる。
【0015】
本発明の一部の実施形態によると、焼成された穀類製品には、焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15gのSAG含有量、軟質白小麦粉、焼成された穀類製品100g当たり少なくとも約15g量の全粒穀物、および0から60の非構成的な連続尺度を使用するISO13299 2003に従って測定される場合に約26.4から約37.8の噛みしめ強度での硬さが含まれる。
【0016】
一部の実施形態において、焼成された穀類製品には、焼成された穀類製品の少なくとも約20wt%、焼成された穀類製品の少なくとも約25wt%、または焼成された穀類製品の少なくとも約30wt%の量の全粒穀物が含まれる。
【0017】
特定の実施形態において、焼成された穀類製品には、吸水率がNF−ISO−5530−1基準に従って測定される場合に55%を下回る穀物粉が含まれる。
【0018】
本発明の特定の実施形態によると、焼成された穀類製品を調製するための方法は、穀粒を含む生地を調製するステップと、生地片を提供するように生地を形成するステップと、生地片を焼成することで焼成された穀類製品を提供するステップであって、該焼成された穀類製品が焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15gの焼成後のSAG含有量、および0から60の非構成的な連続尺度を使用するISO13299 2003に従って測定された場合の約21.5から約41の噛みしめ強度での硬さを含むステップと、を含む。
【0019】
本発明の特定の実施形態によると、焼成された穀類製品を調製するための方法は、穀粒を含む生地を調製するステップと、生地片を提供するように生地を形成するステップと、生地片を焼成することで焼成された穀類製品を提供するステップであって、該焼成された穀類製品が焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15gの焼成後のSAG含有量、軟質白小麦粉、焼成された穀類製品100g当たり少なくとも約15gの量の全粒穀物、および0から60の非構成的な連続尺度を使用するISO13299 2003に従って測定された場合の約26.4から約37.8の噛みしめ強度での硬さを含むステップと、を含む。
【0020】
本発明の一部の実施形態によると、ビスケットの合計重量に比して少なくとも約29wt%の全粒穀類粉、約5wt%から約22wt%の脂肪および約30wt%以下の糖を含む食べられる状態の(ready−to−eat)ビスケットなどの穀類製品を製造するための方法では、ビスケットの利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプンの比(slowly−digestible−starch−over−total−available−starch ratio)が、少なくとも約31wt%であり、前記方法が、脂肪および糖を有する全粒穀類粉を含む穀類粉ならびに、生地の合計重量に比して約8wt%以下の添加水を混合することで生地を形成するステップと、生地をビスケットの形状に成形するステップと、ビスケットを焼成するステップと、を含み、前記穀類粉が、生地の少なくとも約14.5wt%の量の精白穀類粉を含み、精白穀類粉が、NF−ISO−5530−1基準に従ってBrabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定される場合に、55%を下回る吸水率を有する、方法である。一部の実施形態において、ビスケットは、少なくとも約15.0g/ビスケット100gのSAG値を有する。
【0021】
一部の実施形態において、ビスケットなどの穀類製品には、少なくとも2つの異なる型の全粒穀類粉を含めた全粒穀類粉が含まれる。一部の実施形態において、穀類製品には、精白小麦粉などの精白穀類粉が含まれる。精白小麦粉は、軟質小麦粉、低損傷デンプンの小麦粉、および熱処理小麦粉から、それらの2種以上の組合せを含めて選択することができる。
【0022】
一部の実施形態において、穀類製品は回転式成形によって調製され、該成形には、(i)生地をビスケットに形状化するための成形シリンダおよび溝付シリンダであって、成形シリンダは生地を受け入れ、約5から約15mm、好ましくは約10mmの溝を有する溝付シリンダは成形シリンダ中で生地を加圧する、成形シリンダおよび溝付シリンダ;および任意選択により(ii)成形および溝付シリンダに供給するための漏斗の役割をするホッパー;および/または(iii)ビスケットを離型するための離型ベルト、が含まれ得る。ここで、溝付シリンダと成形シリンダとの間の速度の差異は、好ましくは約10%を下回って保持される。一部の実施形態において、回転式成形機は、離型ベルトのための加湿器をさらに含む。
【0023】
特定の実施形態において、食べられる状態のビスケットなどの穀類製品には、ビスケットの合計重量に対して少なくとも約29wt%の全粒穀類粉、約5wt%から約22wt%の脂肪および約30wt%以下の糖が含まれ、ここで、ビスケットの利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比は少なくとも約31wt%である。
【0024】
一部の実施形態において、穀類製品には、全粒小麦粉、ならびに全粒大麦粉、全粒ライ麦粉、全粒スペルト小麦粉および全粒エンバク粉から、それらの2種以上の組合せを含めて選択される少なくとも1種の全粒穀類粉を含めた全粒穀類粉が含まれる。一部の実施形態において、全粒小麦粉は、全粒穀類粉の約80wt%以下に相当する。こうした全粒穀類粉としては、全粒大麦粉、全粒ライ麦粉、全粒スペルト粉および全粒小麦粉を挙げることができる。一部の実施形態において、穀類製品には全粒穀類フレークが含まれ、ここで、全粒穀類フレークの量は、ビスケットの合計重量に比して好ましくは約11wt%以下である。
【0025】
一部の実施形態において、ビスケットなどの穀類製品には、ビスケットの合計重量に比して約9wt%から約18wt%の脂肪、および/またはビスケットの合計重量に比して約27wt%以下の糖が含まれる。
【0026】
一部の実施形態において、穀類製品としては、フィリング部分および少なくとも1種のビスケットを含めたビスケット部分からなるクッキーが挙げられる。
【0027】
本発明の一部の実施形態によると、少なくとも1種のビスケットおよびフィリングを含めた層状クッキーなどの穀類製品を製造するための方法であって、前記層状クッキーが約10wt%から約25wt%の脂肪および約15wt%から約40wt%の糖を含有し、前記層状クッキーの利用可能デンプンの合計に対する徐々に利用可能なグルコース比(slowly−available−glucose−over−total−available−starch ratio)が少なくとも約31wt%である方法は、穀類粉、脂肪、糖および生地の合計重量に比して約8wt%以下の添加水を含む生地を形成するステップと、生地をビスケットの形状に成形するステップと、ビスケットを焼成するステップと、ビスケットとフィリングとを組み合わせることで層状クッキーを形成するステップとを含み、前記穀類粉が、前記生地の合計重量に対して少なくとも約21wt%の量の精白穀類粉を含み、吸水率がBrabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定される場合に55%を下回る。
【0028】
一部の実施形態において、層状クッキーは、さらなるビスケットを含めたサンドイッチクッキーであり、ここで、前記ビスケットがフィリングをサンドイッチする。一部の実施形態において、層状クッキーは、少なくとも約15.0g/層状クッキー100gの徐々に利用可能なグルコース値を有する。一部の実施形態において、食べられる状態の層状クッキーには、ビスケットおよびフィリングが含まれ、層状クッキーは約10wt%から約25wt%の脂肪および約15wt%から約40wt%の糖を含有し、ここで、層状クッキーの利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比は少なくとも約31wt%である。
【0029】
特定の実施形態において、層状クッキーは、さらなるビスケット部分を含めたサンドイッチクッキーであり、ここで、前記ビスケットはフィリングをサンドイッチする。一部の実施形態において、層状クッキーには、層状クッキーの合計重量に対して少なくとも合計で約30wt%のデンプンが含まれる。一部の実施形態において、層状クッキーは、少なくとも約15.0g/層状クッキー100gの徐々に利用可能なグルコース値;約12wt%から約20wt%の脂肪および/または約20wt%から約32wt%の糖;および/またはビスケットの合計重量に対して約5wt%から約30wt%の脂肪および/またはビスケットの合計重量に比して約10wt%から約25wt%の糖、を有する。
【0030】
一部の実施形態において、フィリングは、層状クッキーの約10wt%から約40wt%を成す。フィリングは、フィリングの重量に比して、約2.0wt%から約40.0wt%の間の非ゼラチン化添加デンプンを有することができる。特定の実施形態において、層状クッキーは、サンドイッチクッキーの合計重量に対して、約2wt%から約15wt%の固体片を含有することができ、ここで、固体片はSAG含有量を増加させない。本発明の特定の実施形態によると、少なくとも約31%の利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比を有するビスケットなどの穀類製品を製造するための生地には、穀類粉、脂肪、糖および添加水が含まれ、添加水は生地の重量に比して約8wt%以下の量である。ここで、前記ビスケットはビスケットの合計重量に比して少なくとも約29wt%の穀類粉、約5から約22wt%の脂肪および約30wt%以下の糖を含む。
【0031】
一部の実施形態において、添加水は、生地の重量に比して約3wt%から約7wt%の量である。特定の実施形態において、生地は、約1.0から約1.5g/cmの焼成前密度を有する。生地には、吸水率がBrabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定される場合に55%を下回る精白穀類粉を含めた穀類粉が含まれてよく、好ましくは、精白穀類粉はビスケットの少なくとも約14.5wt%を形成する。一部の実施形態において、生地には小麦粉を含めた穀類粉が含まれ、好ましくは1または複数の軟質小麦粉、低損傷デンプンの小麦粉、および熱処理小麦粉、ならびにそれらの2種以上の組合せから選択される。特定の実施形態において、生地には、全粒穀類粉、好ましくは少なくとも2つの異なる型の全粒穀類粉が含まれ、全粒穀類粉は、ビスケットの少なくとも約29wt%の量において存在することができる。一部の実施形態において、生地には、ビスケットの重量の約19wt%以下の全粒穀類フレークが含まれる。
【0032】
特定の実施形態において、生地は、生地の少なくとも約20wt%、好ましくは少なくとも約30wt%が10mmの振動篩メッシュを通り抜けるような、生地の少なくとも約8wt%が2mmの振動篩メッシュを通り抜けるような、および/または生地質量分布のD10が約6mm以下であるような粒径分布を有する。
【0033】
一部の実施形態において、生地は、生地を約1.22g/cmの密度に圧縮するための少なくとも約5000kg/mの圧力を必要とするか、または生地を約1.22g/cmの密度に圧縮するために必要とされる圧力は約6500から約30000kg/mである。
【0034】
一部の実施形態において、生地には、少なくとも約29wt%穀類粉、約4から約20wt%の脂肪および約27wt%以下の糖が含まれる。
【0035】
本発明の一部の実施形態によると、少なくとも約31%の利用可能デンプンの合計に対する徐々に利用可能なグルコース比を有する、ビスケットなどの穀類製品を形成するための方法は、生地を提供するステップと、生地をビスケットの形状に成形するステップと、ビスケットを焼成するステップとを含み、前記ビスケットは、ビスケットの合計重量に比して少なくとも約29wt%穀類粉、約5から約22wt%の脂肪および約30wt%以下の糖を含む。一部の実施形態において、生地を成形するステップは、生地を約1.0から約1.5g/cmの焼成前密度に圧縮することを含む。特定の実施形態において、焼成は、(i)約4から約12分の時間の間行われ、および/または(ii)ビスケット内の温度が焼成の最初の2分以内は約110℃を超えない、好ましくは約100℃未満であるように行われる。
【0036】
一部の実施形態において、生地は多段プロセスで混合され、ここで、添加水、穀類粉および存在するならば全粒穀類フレークを除いた成分が一緒に混合され、次いで添加水が添加され、次いで穀類粉が添加され、次いで存在するならば全粒穀類フレークが添加される。
【0037】
一部の実施形態において、層状クッキーなどの穀類製品は、層状クッキーの合計重量に比して約10wt%から約25wt%の脂肪および約15wt%から約40wt%の糖を含有する。一部の実施形態において、ビスケットなどの穀類製品は、少なくとも約15.0g/100g、好ましくは約16.5g/100g、およびより好ましくは少なくとも約18.0g/100g、およびさらにより好ましくは少なくとも約21.0g/100gのSAG値を有する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
前述の要約、ならびに食品製品の特定の実施形態の以下の詳細な記述は、以下の例証的な実施形態、添付の図面および別表と併せて読まれると、より良好に理解される。
図1】焼成中における例示的な穀類製品の水分含有量を、オーブン長の関数として示すグラフである。
図2】焼成中における例示的な穀類製品の水分含有量を、時間の関数として示すグラフである。
図3】焼成中における例示的な穀類製品におけるSAG含有量を、オーブン長の関数として示すグラフである。
図4】焼成中における例示的な穀類製品のSAG含有量を、時間の関数として示すグラフである。
図5】本発明の一部の実施形態で使用するための回転式成形機立体配置を示す図である。
図6】堆積されたフィリングを有する穀類製品を示す図である。
図7】充填されたサンドイッチの形態における穀類製品を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明の一部の実施形態の方法および組成物は、徐々に利用可能なグルコース(「SAG」)を含有する穀類製品に関する。SAGは、ヒトの小腸において徐々に吸収されるために利用可能となる可能性の高いグルコース(マルトデキストリンを含めて、糖およびデンプン由来)の量を指す。本開示の本事例において、徐々に消化可能なデンプン(「SDS」)含有量はSAG含有量に等しい。なぜならば、デンプン、即ちSDS以外の他のSAG供給源がないからである。急速に利用可能なグルコース(RAG)は、ヒトの小腸において急速な吸収のために利用可能となる可能性の高いグルコースの量を指す。
【0040】
SAGは、本明細書で使用される場合、Englyst方法に従って定義および測定される(例えば、非特許文献1、2、3参照)。穀類製品におけるSAG含有量は、穀類製品の配合によっても、穀類製品を調製することに関与する処理条件によっても制御することができる。一部の実施形態において、SAGの所望レベルを有する穀類製品は、血糖レベルを長時間にわたって維持することに有益な効果を提供する。本明細書で使用される場合、焼成前の穀類製品は、焼成するより前の、調製され、形成された生地を指す。焼成前のSAGは、焼成前の穀類製品におけるSAG含有量を指す。焼成後のSAGは、焼成された穀類製品におけるSAG含有量を指す。
【0041】
穀類製品
本発明の一部の実施形態の穀類製品は、SAGの所望レベルが含まれるように配合することができる。一部の実施形態において、穀類製品には、所望割合の炭水化物、脂肪およびタンパク質が含まれる。一部の実施形態において、高いSAG値は、非ゼラチン化デンプンの存在と関連する。デンプンゼラチン化は、デンプンがより簡便に消化され、したがって最終製品におけるSAGを低減することを可能にできる。
【0042】
本発明の実施形態による穀類製品は、任意の適切な形態を呈し、ビスケット、ミニビスケット、クッキー、サンドイッチクッキーまたはアイスクッキーを含むが、これらに限定されない。
【0043】
炭水化物
炭水化物は、穀類製品において糖類、デンプン画分および非デンプン多糖類の形態で存在することができる。一部の実施形態において、炭水化物は、穀物粉、フレーク、小麦、オート麦、ライ麦、大麦スペルトおよび/またはカムート(kamut)を含めた供給源から提供されるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、炭水化物は全粒穀物から提供される。全粒穀物としては、例えば穀物粉、フレークおよび/またはオート麦を挙げることができる。
【0044】
一実施形態において、穀類製品は、コーンスターチまたは加工コーンスターチから提供される炭水化物を含有しない。
【0045】
一部の実施形態において、穀類製品は、穀類製品の約50wt%から約95wt%、穀類製品の約55wt%から約85wt%、穀類製品の約60w%から約80wt%、穀類製品の約65wt%から約75wt%、穀類製品の約50wt%、穀類製品の約55wt%、穀類製品の約60wt%、穀類製品の約65wt%、穀類製品の約70wt%、穀類製品の約80wt%、穀類製品の約85wt%、穀類製品の約90wt%、または穀類製品の約95wt%の量の炭水化物を含有する。
【0046】
一部の実施形態において、穀類製品には、穀類製品の少なくとも約10wt%、穀類製品の少なくとも約15wt%、穀類製品の少なくとも約20wt%、穀類製品の少なくとも約30wt%、穀類製品の少なくとも約35wt%、穀類製品の少なくとも約40wt%、穀類製品の少なくとも約45wt%、穀類製品の少なくとも約50wt%、穀類製品の少なくとも約55wt%、穀類製品の少なくとも約60wt%、穀類製品の少なくとも約65wt%、穀類製品の少なくとも約70wt%、穀類製品の少なくとも約75wt%、穀類製品の約10wt%から約75wt%、穀類製品の約10wt%から約65wt%、穀類製品の約10wt%から約55wt%、穀類製品の約10wt%から約50wt%、穀類製品の約10wt%から約45wt%、穀類製品の約15wt%から約45wt%、穀類製品の約20wt%から約45wt%、穀類製品の約25wt%から約45wt%、または穀類製品の約30wt%から約40wt%の量のデンプンが含まれる。
【0047】
一部の実施形態において、穀類製品には穀物粉が含まれる。適切な穀物粉としては、精粉穀物および/または全粒穀物粉を挙げることができる。一部の実施形態において、適切な穀物粉としては熱処理粉を挙げることができる。全粒穀物粉は、内胚乳、ふすまおよび胚芽を含む穀類全粒から直接的または間接的に製造される穀物粉を意味すると理解される。全粒穀物粉は、ふすまおよび胚芽を依然として保持する穀粒から直接に製造される全粒穀物粉と同じ組成を、再構成された全粒穀物粉に与える比で、内胚乳、ふすまおよび胚芽から作製される別々の穀物粉から再構成することもできる。精粉穀物は、穀類内胚乳だけから製造される穀物粉を意味すると理解される。
【0048】
一部の実施形態において、穀類製品には、任意の適切な全粒穀物および/または精粉穀物、たとえば小麦粉、グラハム粉、エンバク粉、コーン粉、ライ麦粉、大麦粉、スペルト粉、軟質小麦粉、硬質小麦粉、デュラム小麦粉、カムート粉、タピオカ粉、サゴ粉、およびマメ科植物粉(ヒヨコマメ粉など)が含まれ得る。軟質小麦粉には、軟質赤色粉および/または軟質白色粉を挙げることができる。「軟質」および「硬質」という用語は、小麦の種というよりは、むしろ穀物粉を作製するために使用されるコムギ(Triticum aestivum)の穀粒の硬さを指すと理解される。穀粒の硬さは、内胚乳細胞の密度によるものであり得る。軟質小麦内胚乳は、より弱いデンプンおよびタンパク質結合に対応する、より低い密度を有する。その結果として、軟質小麦粒は微粒子に破砕することができ、硬質小麦粒中よりデンプンの損傷が少ない。
【0049】
一部の実施形態において、穀類製品には、約20wt%から約95wt%、約20wt%から約90wt%、穀類製品の約20wt%から約80wt%、穀類製品の約25wt%から約75wt%、穀類製品の約30wt%から約70wt%、穀類製品の約35wt%から約65wt%、穀類製品の約40wt%から約60wt%、穀類製品の約45wt%から約55wt%、穀類製品の約20wt%、穀類製品の約25wt%、穀類製品の約30wt%、穀類製品の約35wt%、穀類製品の約40wt%、穀類製品の約45wt%、穀類製品の約50wt%、穀類製品の約55wt%、穀類製品の約60wt%、穀類製品の約65wt%、穀類製品の約70wt%、穀類製品の約75wt%、穀類製品の約80wt%の量の精粉穀物が含まれる。一部の実施形態において、適切な精粉穀物としては、軟質小麦粉、低量の損傷デンプンを有する小麦粉、および/または熱処理小麦粉などの熱処理粉を挙げることができる。低損傷デンプンの小麦粉は、穀物粉重量の5.5%より低い含有量の損傷デンプンを有する穀物粉を意味する。損傷デンプン含有量は、製粉作業中に物理的に損傷されたデンプン顆粒の百分率である。それはAACC76−31.01方法によって測定することができる。熱処理小麦粉の例は、様々な回数の加熱および冷却サイクルで処理されるか、またはアニールされた小麦粉であり得る。アニーリングは、結晶成長を改善することによって、およびデンプン鎖間の相互作用を促進することによってデンプンの物理化学的特性を変化させる熱水処理である。
【0050】
一部の実施形態において、精白小麦粉は、該小麦粉がNF−ISO−5530−1基準に従ってBrabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定される場合に55%を下回る非常に低い吸水率を有するように、特異的に選択される製粉画分で製造することができる。一部の実施形態において、選択された製粉画分は小さい粒径を有し、すなわち、40μmを下回る微粒子の百分率は50%より高い。製粉画分の選択は、製粉中における粒度分布分析(レーザー粒度分布またはメッシュ直径による)によって支援することができる。Brabender(登録商標)Farinograph(登録商標)による測定値は、NF−ISO−5530−1下で正規化される。この基準において、最大稠度が500UFの生地を有するのに必要とされる14wt%の水含有量での穀物粉100g当たりの水分量として吸水率が定義される。稠度は、前記基準に特定されている一定速度でFarinograph(登録商標)の内部における混錬中の生地の、任意の単位(ファリノグラフ単位UF)で表される抵抗性である。最初に穀物粉の水含有量が測定される。次いで水が該穀物粉に添加され、水の分量は、生地の稠度が500UF(480UFから520UF)に近くなるように算出される。穀物粉および水は一緒に混錬され、測定値は2つの生地こね鉢(trough)に関して記録される。これらの測定値および生地を形成するために穀物粉に添加された水の体積から、吸水率が得られる。
【0051】
一部の実施形態において、穀類製品には全粒穀物粉が含まれる。特定の実施形態において、全粒穀物粉は少なくとも2つの異なる型の全粒穀物粉を含む。全粒穀物粉の適切な型としては、これらに限定されないが、全粒小麦粉、全粒大麦粉、全粒ライ麦粉、全粒スペルト小麦粉、全粒エンバク粉、全粒イネ粉、全粒トウモロコシ粉、全粒キビ粉、全粒モロコシ粉、全粒テフ粉、全粒ライ小麦粉ならびに擬似穀類粉(アマランス粉およびキノア粉など)、ならびにそれらの混合物を挙げることができる。一部の実施形態において、穀類製品には、約20wt%から約95wt%、約20wt%から約90wt%、穀類製品の約20wt%から約80wt%、穀類製品の約25wt%から約75wt%、穀類製品の約30wt%から約70wt%、穀類製品の約35wt%から約65wt%、穀類製品の約40wt%から約60wt%、穀類製品の約45wt%から約55wt%、穀類製品の約20wt%、穀類製品の約25wt%、穀類製品の約30wt%、穀類製品の約35wt%、穀類製品の約40wt%、穀類製品の約45wt%、穀類製品の約50wt%、穀類製品の約55wt%、穀類製品の約60wt%、穀類製品の約65wt%、穀類製品の約70wt%、穀類製品の約75wt%、穀類製品の約80wt%の量の全粒穀物粉が含まれ得る。
【0052】
一部の実施形態において、穀類製品にはフレークが含まれる。フレークは、小麦、ライ麦、オート麦、大麦、スペルト、カムート、デュラム小麦およびそれらの組合せを含めて任意の適切な穀粒から、またはヒヨコマメフレークまたはコーンタピオカもしくはサゴのフレークなどの任意の適切なマメ科植物から形成することができる。フレークを調製するプロセスおよび具体的処理条件は、フレークの植物学的起源に依存し得る。ライ麦または大麦または小麦などの一部のフレークは、水和されおよび/または蒸されおよび/または加熱され、圧延され、それによって平らにされて穀粒フレークになった穀粒を意味すると理解され得る。フレークは、全オート麦フレーク、中力オート麦フレーク、迅速調理用オート麦(quick cooking oats)などの穀粒の種子全体からなっていてもよく、またはさらに製粉することで、それらのサイズを低減することができる。一部の実施形態において、穀類製品には、穀類製品の約0.1wt%から約50wt%、穀類製品の約0.5wt%から約40wt%、穀類製品の約1wt%から約35wt%、穀類製品の約5wt%から約30wt%、約穀類製品の10wt%から約20wt%、穀類製品の約0.1wt%、穀類製品の約1wt%、穀類製品の約5wt%、穀類製品の約10wt%、穀類製品の約15wt%、穀類製品の約20wt%、穀類製品の約25wt%、穀類製品の約30wt%、穀類製品の約35t%、または穀類製品の約40wt%の量のフレークが含まれる。
【0053】
一部の実施形態において、穀類製品には、穀類製品の少なくとも約10wt%、穀類製品の少なくとも約15wt%、穀類製品の少なくとも約20wt%、穀類製品の少なくとも約25wt%、穀類製品の少なくとも約30wt%、穀類製品の少なくとも約35wt%、穀類製品の少なくとも約40wt%、穀類製品の少なくとも約45wt%、穀類製品の少なくとも約50wt%、穀類製品の少なくとも約55wt%、穀類製品の少なくとも約60wt%、穀類製品の少なくとも約65wt%、穀類製品の少なくとも約70wt%、穀類製品の少なくとも約75wt%、穀類製品の少なくとも約80wt%、穀類製品の少なくとも約85wt%、穀類製品の少なくとも約90wt%、穀類製品の約5wt%から約90wt%、約5wt%から約95wt%、穀類製品の約10wt%から約80wt%、穀類製品の約15wt%から約75wt%、穀類製品の約20wt%から約70wt%、穀類製品の約25wt%から約65wt%、穀類製品の約30wt%から約60wt%、穀類製品の約35wt%から約55wt%、または穀類製品の約40wt%から約50wt%の量の全粒穀物が含まれる。
【0054】
一部の実施形態において、穀類製品には、穀類製品の約0.1wt%から約35wt%、穀類製品の約1wt%から約30wt%、穀類製品の約1wt%から約25wt%、穀類製品の約1wt%から約20wt%、穀類製品の約5wt%から約15wt%、穀類製品の約0.1wt%、穀類製品の約1wt%、穀類製品の約5wt%、穀類製品の約10wt%、穀類製品の約15wt%、穀類製品の約20wt%、穀類製品の約25wt%、穀類製品の約30wt%、または穀類製品の約30wt%の量の糖類が含まれる。一部の実施形態において、穀類製品には、穀類製品の最大約10wt%、穀類製品の最大約15wt%、または穀類製品の最大約20wt%までの量のフルクトースが含まれる。一部の実施形態において、穀類製品における炭水化物の合計のせいぜい約25%がフルクトース由来である。
【0055】
タンパク質
本発明の穀類製品にはタンパク質も含まれ得る。タンパク質の適切な供給源には、デュラム小麦もしくはカムートの粉もしくはフレークなど高タンパク質の小麦の粉もしくはフレーク;ガルバンソヒヨコマメの粉もしくはフレーク、大豆の粉もしくはフレークなどマメ科植物の粉もしくはフレーク、ホエータンパク質の濃縮物もしくは単離物、または大豆の濃縮物もしくは単離物が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0056】
一部の実施形態において、穀類製品には、穀類製品の約0.1wt%から約30wt%、穀類製品の約0.1wt%から約25wt%、穀類製品の約0.1wt%から約20wt%、穀類製品の約1wt%から約15wt%、穀類製品の約1wt%から約10wt%、穀類製品の約0.1wt%、穀類製品の約1wt%、穀類製品の約5wt%、穀類製品の約10wt%、穀類製品の約15wt%、穀類製品の約20wt%、または穀類製品の約35wt%の量のタンパク質が含まれ得る。
【0057】
脂肪
本発明の穀類製品には、所望の量の脂肪が含まれ得る。脂肪は、ショートニングおよび油を含めて任意の適切な供給源から、穀類製品に添加することができるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、穀類製品配合物には、室温で液体である脂肪が含まれる。
【0058】
一部の実施形態において、穀類製品には、穀類製品の約0.1wt%から約30wt%、穀類製品の約0.1wt%から約25wt%、穀類製品の約0.1wt%から約20wt%、穀類製品の約1wt%から約15wt%、穀類製品の約1wt%から約10wt%、穀類製品の約0.1wt%、穀類製品の約1wt%、穀類製品の約5wt%、穀類製品の約10wt%、穀類製品の約15wt%、穀類製品の約20wt%、または穀類製品の約35wt%の量の脂肪が含まれ得る。
【0059】
一部の実施形態において、穀類製品には、カノーラ油、高オレイン酸カノーラ油、パーム油、大豆油、ヒマワリ油、ベニバナ油、綿実油、水素化油、エステル交換油またはそれらの組合せが含まれる。油の選択は、穀類製品の所望の質感および栄養特性に依存し得る。
【0060】

一部の実施形態において、最少量の水を穀類製品配合物中に使用することが望ましい。一部の実施形態において、より低い量の水を使用することは、より低いレベルのデンプンゼラチン化、およびそのため最終製品におけるより高いSAGレベルをもたらすことができる。一部の実施形態において、配合物に含まれる水の量は適切な、加工のための生地流動性および最終製品における湿り気を提供するのに必要な量によって決定される。一部の実施形態において、水は、加工中に水挙動を模倣することができる溶媒および/または可塑剤によって置換することができる。適切な水置換物の例としては、プロピレングリコールおよび/またはエチルアルコールを挙げることができる。
【0061】
水は、生地の約1wt%から約10wt%、生地の約1wt%から約7wt%、生地の約3wt%から約7wt%、生地の約2wt%から約6wt%、生地の約3wt%から約8wt%、生地の約1wt%、生地の約2wt%、生地の約3wt%、生地の約4wt%、生地の約5wt%、生地の約6wt%、生地の約7wt%、生地の約8wt%、生地の約9wt%、または生地の約10wt%の量において生地に添加することができる。
【0062】
一部の実施形態において、生地は、生地の約1wt%から約18wt%、生地の約2wt%から約14wt%、生地の約8wt%から約14wt%、生地の約3wt%から約10wt%、生地の約4wt%から約6wt%、生地の約1wt%、生地の約2wt%、生地の約3wt%、生地の約4wt%、生地の約5wt%、生地の約6wt%、生地の約7wt%、生地の約8wt%、生地の約9wt%、または生地の約10wt%の水分含有量を有する。
【0063】
一部の実施形態において、焼成前の穀類製品は、焼成前の穀類製品の約1wt%から約18wt%、焼成前の穀類製品の約2wt%から約14wt%、焼成前の穀類製品の約8wt%から約14wt%、焼成前の穀類製品の約3wt%から約10wt%、焼成前の穀類製品の約4wt%から約6wt%、焼成前の穀類製品の約1wt%、焼成前の穀類製品の約2wt%、焼成前の穀類製品の約3wt%、焼成前の穀類製品の約4wt%、焼成前の穀類製品の約5wt%、焼成前の穀類製品の約6wt%、焼成前の穀類製品の約7wt%、焼成前の穀類製品の約8wt%、焼成前の穀類製品の約9wt%、または焼成前の穀類製品の約10wt%の水分含有量を有する。
【0064】
一部の実施形態において、焼成された穀類製品は、穀類製品の約0.5wt%から約5wt%、穀類製品の約1wt%から約4wt%、穀類製品の約1.5wt%から約3wt%、穀類製品の約0.5wt%、穀類製品の約1wt%、穀類製品の約1.5wt%、穀類製品の約2wt%、穀類製品の約2.5wt%、穀類製品の約3wt%、穀類製品の約3.5wt%、穀類製品の約4wt%、穀類製品の約4.5wt%、または穀類製品の約5wt%の水分含有量を有する。
【0065】
包含物
本発明の穀類製品には、適切な包含物が含まれ得る。包含物は、栄養上の恩恵はもちろんのこと、質感的、美的恩恵をも提供することができる。本発明の一部の実施形態の穀類製品において、包含物は、グルテンまたは生地のマトリックスの一部とならない、穀類製品の構成成分であると理解される。一部の実施形態において、穀類製品は、果実、穀粒、オート麦、ライ麦、大麦、スペルト、カムート、フレークおよび/もしくはチョコレートチップなどの包含物、任意の他の適切な包含物、またはそれらの組合せを含有することができる。適切な果実としては、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー、バナナおよびモモなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0066】
一部の実施形態において、本発明の配合物および方法は、包含物自体がSAG含有量をほとんどまたは全く有していない場合でも、焼成された穀類製品における高いSAG含有量を維持しながら、高いレベルの包含物を可能にする。例えば、果実はSAG含有量をほとんどまたは全く有していないことがある。
【0067】
追加成分
一部の実施形態の穀類製品には、乳化剤、緩衝剤、膨脹剤、調味料、防腐剤および甘味料などの成分も含まれ得る。
【0068】
適切な乳化剤としては、レシチン、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル(「DATEM」)、モノまたはジグリセリド、リン脂質、カゼイネート、卵白、ステアロイル乳酸ナトリウムおよびそれらの組合せを挙げることができるが、これらに限定されない。一実施形態において、穀類製品には、レシチンおよびDATEMが含まれる。一実施形態において、穀類製品の乳化剤には、焼成前の製品における乳化剤の合計重量の百分率として約90wt%のレシチンおよび約10wt%のDATEMが含まれる。一実施形態において、穀類製品の乳化剤には、焼成前の製品における乳化剤の合計重量の百分率として約88wt%のレシチンおよび約12wt%のDATEMが含まれる。一実施形態において、穀類製品の乳化剤には、焼成前の製品における乳化剤の合計重量の百分率として約60wt%のレシチンおよび約40wt%のDATEMが含まれる。一実施形態において、穀類製品の乳化剤には、焼成前の製品における乳化剤の合計重量の百分率として約50wt%のレシチンおよび約50wt%のカゼイネートが含まれる。
【0069】
適切な膨脹剤としては、重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウムまたはそれらの混合物を挙げることができるが、これらに限定されない。一実施形態において、穀類製品には、重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウムおよび酸性ピロリン酸ナトリウムの組合せが含まれる。別の実施形態において、穀類製品には、重炭酸ナトリウムおよび酸性ピロリン酸ナトリウムの組合せが含まれる。一実施形態において、穀類製品の膨脹剤には、焼成前の製品における膨脹剤の合計重量の百分率として約12wt%の酸性ピロリン酸ナトリウム、約38wt%の重炭酸アンモニウム、および約50wt%の重炭酸ナトリウムが含まれる。一実施形態において、穀類製品の膨脹剤には、焼成前の製品における膨脹剤の合計重量の百分率として約40wt%の酸性ピロリン酸ナトリウムおよび約60wt%の重炭酸ナトリウムが含まれる。一実施形態において、穀類製品の膨脹剤には、焼成前の製品における膨脹剤の合計重量の百分率として約100wt%の重炭酸ナトリウムが含まれる。一実施形態において、穀類製品の膨脹剤には、焼成前の製品における膨脹剤の合計重量の百分率として約20wt%の重炭酸アンモニウムおよび約80wt%の重炭酸ナトリウムが含まれる。
【0070】
追加の成分としては、ビタミンB1、B2、B3、B6、B12、鉄、マグネシウム、カルシウムまたはそれらの混合物などの、ビタミンもしくは鉱物を挙げることができる。穀類製品には、塩、バニラなどの香味剤、ココア粉末、牛乳および牛乳誘導体、蜂蜜も含まれ得る。
【0071】
生地流動性
一部の実施形態において、生地は、加工に有益な特徴をもたらすとともに所望の最終製品特性をもたらす、所望の流動性を有するように配合される。一部の実施形態において、生地は、約1.0から約1.5g/cm、約1.1から約1.4g/cm、または約1.2から約1.3g/cmの焼成前密度を有する。すなわち、一部の実施形態において、成分の組合せは、所望の焼成前穀類製品形状の形態に加圧されると、生地が約1.0から約1.5g/cmの密度を有するようなものである。一部の実施形態において、約1.0から約1.5g/cmの密度および/または下に記載されている流動および粒径の特性を有する生地における成分の組合せとしては、穀物粉がNF−ISO−5530−1基準に従ってBrabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定される場合に、55%を下回る非常に低い吸水率を有するような特異的に選択された製粉画分で製造される精白小麦粉が挙げられる。この密度は、望ましい質感および強度を有する最終製品に至る凝集性を生地に提供することができる。生地の密度がより低い場合、穀類製品の質感はより軟らかくなり、穀類製品は凝集構造を形成することがあまりできなくなり、輸送中に、より損傷する傾向があるだろう。生地の密度が、約1.3から約1.5g/cmなど、より高い場合、生地中に脂肪をあまり用いないで、凝集性穀類製品を得ることが可能だろう。しかしながら、穀類製品の密度が増加するにつれて、それは、消費者にとって過度に硬く、あまり望ましくないだろう。一部の実施形態において、成形する前の生地密度は約0.7g/cmである。
【0072】
圧縮は、密度、即ち回転式成形型における生地の単位体積当たりの質量を算出することによって定量化することができる。これは、生地片(回転式成形後直ぐ)の重量を回転式成形型の容量で割り算することによって行われる。一部の実施形態において、回転式成形型における圧縮後の生地の密度は、好ましくは約1.2から約1.3g/cmの間である。
【0073】
一部の実施形態において、生地は、好ましくは、生地の少なくとも約20wt%、約30wt%、約50wt%または約70wt%が10mmの振動篩メッシュを通り抜けるような粒径分布を有する。一部の実施形態において、生地は、好ましくは、生地の少なくとも約8wt%、少なくとも約10wt%または少なくとも約15wt%が2mmの振動篩メッシュを通り抜けるような粒径分布を有する。粒径分布は、好ましくは、10、8、6.3、4および2mmのメッシュを有する5つのグレードの篩を使用して決定することができ、ここで、篩は3分の持続期間の間、約1.5mm/「g」の篩加速度で振動させる。「g」という値は、標準的な重力定数(g=9.81m.s−2)である。篩い分けを行うための適切な機械は、Vibratory Sieve Shaker AS200 Control(RETSCH、ドイツ)であり、様々な試験パラメータおよび単位は当技術分野においてよく知られている。分析を行うための試料サイズは、好ましくは約800gである。
【0074】
一部の実施形態において、生地は、生地質量分布のD10が約6mm以下、好ましくは約3mm以下であるような粒径分布を有する。これは、メッシュサイズに対して集積された粒径分布を算出すること、および生地分布の90%に対応するメッシュサイズ値をとることによって測定される。
【0075】
一部の実施形態において、生地は、約1.22g/cmの密度に圧縮されるために少なくとも約5000kg/mの圧力が必要である。一部の実施形態において、約1.22g/cmの密度に生地を圧縮するのに必要とされる圧力は、約6500から約30000kg/m、または約7500から約15000kg/mである。生地を圧縮するのに必要とされる圧力は、好ましくは、約5.2cmの直径を有する円筒状ポットを使用して測定され、ここで、約100gの生地がポットに導入され、生地は約5cmの直径を有する円形プレートによってポット中に圧縮され、力計に接続され、円形プレートは約0.7mm/sの速度で前進し、ここで、約1.22g/cmの算出密度を達成するのに必要とされる力が記録される。力は次いで、プレートの表面によって割り算されることによって圧力値に変換される。
【0076】
フィリング
本発明の穀類製品には、例えばフィリングの層を有する穀類製品またはサンドイッチスナックを作るための、フィリングも含まれ得る。甘味の、または風味のよいフィリングなど、任意の適切なフィリングが挙げられ得る。一部の実施形態において、適切なフィラーは、脂肪または糖ベースであってよい。一部の実施形態において、適切なフィリングは、サンドイッチ穀類スナックのための所望の栄養、質感および/または香味の特性を提供するために配合される。フィリングは、任意の適切な方式で穀類製品に添加することができ、一部の実施形態において、フィリングは穀類製品を焼成した後で添加される。
【0077】
一部の実施形態において、適切なフィリングは、約20wt%から約40wt%のショートニングおよび約60wt%から約80wt%の糖を含む。一部の実施形態において、適切なフィリングにはデンプンが含まれる。一部の実施形態において、サンドイッチ穀類スナックには、約20wt%から約40wt%のフィリング、約25wt%から約35wt%のフィリング、約28wt%から約30wt%のフィリング、約20wt%のフィリング、約25wt%のフィリング、約28wt%のフィリング、約30wt%のフィリング、約35wt%のフィリング、または約40wt%のフィリングが含まれる。
【0078】
調製
本発明の一部の実施形態の穀類製品は、出来上がった穀類製品においてSAGの所望レベルを達成するのに適切な条件に従って調製することができる。一部の実施形態において、より高いSAG含有量は、低せん断加工条件を使用することによって達成される。一部の実施形態において、加工条件は、穀類製品配合物におけるデンプンへの損傷を最小にするように選択される。
【0079】
一部の実施形態において、成分が混合されることで生地を調製する。特定の実施形態において、成分は、配合物におけるデンプンへの損傷を防止するために、例えば双腕式混合機において低い速度で混合される。一部の実施形態において、穀類製品配合物の成分は、焼成された穀類製品において、より高いSAG含有量を維持する助けとなり得る順序で混合される。例えば、一部の実施形態において、水は、穀物粉またはフレークなど配合物の穀粒中で混合する前に、脂肪、甘味料および乳化剤と混合されることでエマルジョンを作る。穀粒を添加する前にエマルジョンを作ることで、エマルジョンからの脂肪で穀粒をコーティングすることができ、それによって水に対して障壁を作り、形成中における一様な
水和および穀類製品の焼成中におけるゼラチン化を最小にする助けとなる。
【0080】
一部の実施形態において、生地が次いで回転式成形されることで生地片を調製する。例えば、回転式成形は、シート成形より少ない水を生地に添加することを可能にし得る。回転式成形は、シート成形よりも、より乾燥している生地で可能となり得、異なる生地の弾力性および流動性を必要とし得る。追加として、回転式成形は、スナックを製造するのに典型的に使用される高せん断押出よりも、デンプン損傷およびデンプンゼラチン化のより少ない結果をもたらすことができる。回転式成形は、一般に、押出に関与する高い圧力および温度を伴わない。回転式成形は、焼成された穀類製品における高いSAG含有量を維持することの助力となり得る。回転式成形中、一部の実施形態において、グルテン発生がないまたは最小である比較的乾燥している生地がホッパーに供給され、次いで回転式成形機を使用して形成されることで、所望の形状、形態、厚さおよび小片重量の生地片を製造する。生地片はベルトコンベヤーに、およびさらに、焼成するためのオーブンに移すことができる。
【0081】
形成された生地片は次いで焼成される。一部の実施形態において、穀類製品は所望の水分含有量に焼成される。一部の実施形態において、焼成された穀類製品は、穀類製品の約0.5wt%から約5wt%、穀類製品の約1wt%から約4wt%、穀類製品の約1.5wt%から約3wt%、穀類製品の約0.5wt%、穀類製品の約1wt%、穀類製品の約1.5wt%、穀類製品の約2wt%、穀類製品の約2.5wt%、穀類製品の約3wt%、穀類製品の約3.5wt%、穀類製品の約4wt%、穀類製品の約4.5wt%、または穀類製品の約5wt%の水分含有量を有する。図1は、焼成中における例示的な穀類製品の水分含有量を、オーブン長の関数として示す。図2は、焼成中における例示的な穀類製品の水分含有量を、時間の関数として示す。
【0082】
一部の実施形態において、生地片は、焼成された穀類製品において高いSAG含有量を維持する助けとなる温度プロファイルに従って焼成される。一部の実施形態において、生地片は、生地片の内部温度が生地片におけるデンプンのゼラチン化温度より低いままであるように焼成される。一部の実施形態において、生地片は、生地片の内部温度が初期焼成段階中において約100℃より低いままであるように焼成される。一部の実施形態において、初期焼成段階は、約10分、約8分、約5分、約3分、約2分または約1分である。穀類製品の内部温度が100℃より低いままである初期段階を含めた焼成プロファイルは、穀類製品におけるデンプンのゼラチン化を防止し、およびそのため、焼成された穀類製品において、より高いSAG含有量をもたらすことができる。図3は、焼成中における例示的な穀類製品におけるSAG含有量を、オーブン長の関数として示す。図4は、焼成中における例示的な穀類製品のSAG含有量を、時間の関数として示す。
【0083】
【表1】
【0084】
一部の実施形態において、オーブン温度は、焼成中において約200℃から約300℃、または約100℃から約220℃を範囲とすることができる。様々な型のオーブンが、所望のSAG含有量を有する穀類製品を製造するのに必要とされる加工条件に調整され得る。ハイブリッド(直接的ガス火および強制空気対流の組合せ)オーブンにおける加工条件の例は下記である。
【0085】
ある実施形態において、オーブン内の気流は、所望の色および水分レベルを有する製品を焼成するように調整することができる。焼成中における内部製品温度は、例えばECD(登録商標)によるM.O.L.Eなどの熱プロファイル機器によって測定することができる。
【0086】
一部の実施形態において、穀類製品はコーティングおよび/または味付けすることができる。一部の実施形態において、フィリングを穀類製品に添加することができる。一部の実施形態において、穀類製品は、冷却および次いでパッケージ化することができる。
【0087】
SAG
上記の通り、焼成された穀類製品におけるSAG含有量は、配合物にも穀類製品を調製する条件にも依存性であり得る。
【0088】
上記の通り、SAGは、ヒトの小腸における徐々に吸収するために利用可能となるであろうグルコース(マルトデキストリンを含めて、デンプン由来)の量を指す。急速に利用可能なグルコース(RAG)は、ヒトの小腸における急速な吸収のために利用可能となるであろうグルコースの量を指す。Englyst方法において、ビスケットなどの食品製品試料は、ビスケットの1または複数の代表的試料を手で粗く粉砕すること、または咀嚼を擬態する作用によってビスケットを粒状に細かくすることによって調製される。食品製品試料は次いで、標準化された条件下でインベルターゼ、膵αアミラーゼおよびアミログルコシダーゼの存在におけるインキュベーションによる酵素消化にかけられる。pH、温度(37℃)、粘度および機械的混合などのパラメータを調整することで、胃腸状態を模倣する。20分の酵素消化時間の後、グルコースは測定され、RAGと標識化される。120分の酵素消化時間の後、グルコースは再び測定され、利用可能なグルコース(AV)と標識化される。SAGは、AVからRAGを減算することによって得られ(SAG=AV−RAG)、したがって、SAGは、20分目から120分目の間に放出されるグルコース画分に対応する。遊離グルコース(FG)は、ショ糖から放出されるグルコースを含めて、別の分析によって得られる。急速に消化可能なデンプン(「RDS」)が次いで、RAGからFGの減算として得られる(RDS=RAG−FG)。
【0089】
一部の実施形態において、本発明の穀類製品には、焼成前の穀類製品100g当たり約5g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約10g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約15g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約15.8g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約16g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約17g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約18g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約19g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約20g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約21g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約22g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約23g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約24g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約25g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約26g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約27g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約28g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約29g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約30g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約31g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約32g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約33g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約34g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約35g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約35g以上、焼成前の穀類製品100g当たり約37g、焼成前の穀類製品100g当たり約38g、焼成前の穀類製品100g当たり約39g、焼成前の穀類製品100g当たり約40gの量の焼成前のSAGが含まれる。
【0090】
一部の実施形態において、本発明の穀類製品には、穀類製品100g当たり約5g以上、穀類製品100g当たり約10g以上、穀類製品100g当たり約15g以上、穀類製品100g当たり約15.8g以上、穀類製品100g当たり約16g以上、穀類製品100g当たり約17g以上、穀類製品100g当たり約18g以上、穀類製品100g当たり約19g以上、穀類製品100g当たり約20g以上、穀類製品100g当たり約21g以上、穀類製品100g当たり約22g以上、穀類製品100g当たり約23g以上、穀類製品100g当たり約24g以上、穀類製品100g当たり約25g以上、穀類製品100g当たり約26g以上、穀類製品100g当たり約27g以上、穀類製品100g当たり約28g以上、穀類製品100g当たり約29g以上、穀類製品100g当たり約30g以上、穀類製品100g当たり約31g以上、穀類製品100g当たり約32g以上、穀類製品100g当たり約33g以上、穀類製品100g当たり約34g以上、穀類製品100g当たり約35g以上、穀類製品100g当たり約35g以上、穀類製品100g当たり約37g、穀類製品100g当たり約38g、穀類製品100g当たり約39g、穀類製品の100g当たり約40gの量の焼成後のSAGが含まれる。
【0091】
一部の実施形態において、本発明の穀類製品には、少なくとも約31wt%、少なくとも約35wt%、少なくとも約38wt%または少なくとも約40wt%の利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比(SDS/(SDS+RDS))が含まれる。利用可能デンプンの合計にはSDSおよびRDSを含む。上述されている通り、SAGは、本明細書においてSDSと互換的に使用することができる。利用可能デンプンの合計と、デンプンの合計との間の差異は、利用可能デンプンの合計が、消化することができない、即ち小腸において消化を逃れた抵抗性デンプンを含まないことである。
【0092】
一部の実施形態において、焼成前のSAG含有量は、配合物における成分の各々のSAG含有量および穀類製品における成分の各々の重量パーセントに基づいて算出される。一部の実施形態において、焼成された穀類製品を調製するための加工条件は、デンプンへの損傷およびデンプンゼラチン化を最小にし、それによって、焼成前の配合物から焼成後の穀類製品へのSAG含有量の最小限の低減をもたらす。一部の実施形態において、穀類製品の焼成後のSAG含有量は、焼成前のSAGより約50%未満低い、焼成前のSAGより約45%未満低い、焼成前のSAGより約40%未満低い、焼成前のSAGより約35%未満低い、焼成前のSAGより約30%未満低い、焼成前のSAGより約25%未満低い、焼成前のSAGより約24%未満低い、焼成前のSAGより約23%未満低い、焼成前のSAGより約22%未満低い、焼成前のSAGより約21%未満低い、焼成前のSAGより約20%未満低い、焼成前のSAGより約19%未満低い、焼成前のSAGより約18%未満低い、焼成前のSAGより約17%未満低い、焼成前のSAGより約16%未満低い、焼成前のSAGより約15%未満低い、焼成前のSAGより約14%未満低い、焼成前のSAGより約13%未満低い、焼成前のSAGより約12%未満低い、焼成前のSAGより約11%未満低い、焼成前のSAGより約10%未満低い、焼成前のSAGより約9%未満低い、焼成前のSAGより約8%未満低い、焼成前のSAGより約7%未満低い、焼成前のSAGより約6%未満低い、焼成前のSAGより約5%未満低い、焼成前のSAGより約4%未満低い、焼成前のSAGより約3%未満低い、焼成前のSAGより約2%未満低い、焼成前のSAGより約1%未満低いか、または焼成前のSAGとほぼ同じである。特定の実施形態において、穀類製品の焼成後のSAG含有量は、焼成前のSAGより高くてよい。
【0093】
一部の実施形態において、穀類製品におけるデンプンの約15wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約14wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約13wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約12wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約11wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約10wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約9wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約8wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約7wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約6wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約5wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約4wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約3wt%未満がゼラチン化され、穀類製品におけるデンプンの約2wt%未満がゼラチン化され、または穀類製品におけるデンプンの約1wt%未満がゼラチン化される。
【0094】
本発明の一部の実施形態の穀類製品配合物において、フレークに比べて穀物粉のより高いレベルの包含は、焼成された穀類製品においてより高いSAG含有量をもたらすことができる。本発明の一部の実施形態の穀類製品配合物において、全粒穀物または全粒穀物粉に比べて精粉穀物のより高いレベルの包含は、焼成された穀類製品においてより高いSAG含有量をもたらすことができる。全粒穀物、および全粒穀物粉などのあまり加工されていない穀物粉は一般に、焼成された穀類製品においてより高いSAG含有量をもたらすと考えられていたので、こうした結果は予想外であった。一部の実施形態において、軟質小麦粉は、焼成された穀類製品において、他の型の精粉穀物より高いSAG含有量をもたらすことができる。軟質小麦粉は、そのより軟らかい質感のため、製粉中においてデンプン損傷をより少なく維持すると思われる。
【0095】
一部の実施形態において、軟質小麦粉などのより高いSAG含有量成分の使用は、焼成された穀類製品における望ましいSAG含有量をなおも維持しながら、より高いレベルの包含物、全粒穀物および他の成分を含めた配合物を可能にすることができる。より高いSAG含有量を有する選択された穀物粉などの成分を使用することによって、配合物には、望ましい官能属性を有する焼成された製品において高いSAGをなおも提供しながらも、果実またはチョコレートチップなどの低いSAG成分を含めることができる。
【0096】
官能特性
本発明の穀類製品は、望ましい官能属性が含まれるように配合および/または調製することができる。例えば、本発明の穀類製品は、所望の栄養および官能属性をなおも維持しながら、高いSAG含有量が含まれるように配合および/または調製することができる。所望の栄養としては、本明細書に記載されている通りの特別なレベルの、全粒穀物、脂肪および/または糖を挙げることができる。官能属性としては、質感特性を挙げることができる。高いSAG値および/または望ましい栄養属性を有する製品は、過度に硬いまたは過度に軟らかい質感などの望ましくない官能属性が伴うことが多いため、高いSAG、望ましい栄養、および望ましい官能属性という、この組合せは予想外である。
【0097】
一部の実施形態において、官能属性は、ガイドラインISO13299:2003「Sensory analysis− Methodology − General guidance for establishing a sensory profile」に従った官能試験を使用して、穀類製品の、噛みしめ強度での硬さ、サクサク感、砕壊容易性、粒度分布、口内脂肪強度、軽さ、乾燥度、ショートブレッド性、粘着性、および/または溶融知覚を測定することによって定量化される。こうした官能評価は、再現可能であり、識別力のあることが示された。本明細書で使用される場合、噛みしめ硬さは、ガイドラインISO11036:1994「Sensory analysis − Methology − Texture profile」によって定義され、同じガイドラインに記載されている技法を使用して官能専門家によって評価される質感の主要なパラメータである。噛みしめ硬さの強度は、0から60の非構成的な連続尺度を使用して測定され、0は「弱」と標識化され、60は「強」と標識化される。噛みしめ硬さの評価におけるこうした尺度のために使用される基準製品は以下の通りであった。すなわち、弱い噛みしめ硬さを有する製品としてCroissant de Lune、Balsen、中間の噛みしめ硬さを有する製品としてVeritable Petit Beurre、LU、および強い噛みしめ硬さを有する製品としてBastogne、LUである。。
【0098】
一部の実施形態において、穀類製品は、約21.5から約41、約25から約41、約26から約37.8、約26.4から約37.8、約35から約40、約25から約40、約21.5から約40、約21.5、約22、約25、約26、約26.4、約27.3、約28、約30、約31.4、約32、約32.1、約34、約34.8、約36、約37、約38、約40または約41の噛みしめ強度での硬さを有する。一部の実施形態において、噛みしめ強度でのこうした硬さは、約2週から約6カ月の間の保存期間で、約1カ月から約5カ月で、約1カ月で、約2カ月で、約3カ月で、約4カ月で、約5カ月で、または約6カ月で穀類製品について測定される。
【0099】
一部の実施形態において、穀類製品には、穀類製品100g当たり少なくとも約15gのSAG含有量、および約25から約40の噛みしめ強度での硬さが含まれる。一部の実施形態において、穀類製品には、穀類製品100g当たり少なくとも約15gのSAG含有量、約25から約40の噛みしめ強度での硬さ、および穀類製品の少なくとも約15wt%の量の全粒穀物が含まれる。一部の実施形態において、穀類製品には、穀類製品100g当たり少なくとも約15gのSAG含有量、約25から約40の噛みしめ強度での硬さ、穀類製品の合計重量に比して約29wt%の全粒穀類粉、約5wt%から約22wt%の脂肪、および約30wt%以下の糖が含まれる。
【0100】
全粒小麦粉を用いる例示的な実施形態
このセクションでは、全粒小麦粉を含めた穀類製品の1または複数の実施形態を記載する。全粒小麦粉は、精白小麦粉、小麦ふすまおよび小麦胚芽の混合物から得られる再構成全粒小麦粉であってよい。こうした混合物中の精白小麦粉は、この方法で使用されるBrabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定される場合に55%を下回る吸水率を有することができる。この後者の場合において、この精白小麦粉の一部分が、全粒小麦粉を再構成するために使用される。しかしながら、この部分は、生地の精白小麦粉含有量および同時に全粒穀物粉含有量の部分に含められる。こうした実施形態において、他の全粒穀物粉(単独種または複数種)は、全粒大麦粉、全粒ライ麦粉、全粒スペルト粉およびそれらの混合物の中から選択される。
【0101】
特定の実施形態において、穀類製品には、全粒穀物粉の合計重量に対して約80wt%以下、約60wt%以下、約50wt%以下または約32wt%以下の量の全粒小麦粉が含まれる。
【0102】
一実施形態において、全粒穀物粉は、4つの異なる型の全粒穀物粉、すなわち、全粒大麦粉、全粒ライ麦粉、全粒スペルト粉および全粒小麦粉を含む。
【0103】
一部の実施形態において、全粒穀物粉は多種穀類粉であり、即ち全粒穀物粉の少なくとも約20wt%、少なくとも約40wt%、少なくとも約50wt%または少なくとも約68wt%は全粒小麦粉でない。
【0104】
一実施形態において、穀類製品は、穀類製品の合計重量に対して約34.5wt%以下、約16wt%以下、約11wt%以下または約9wt%以下の全粒穀類フレーク、例えば全粒オート麦フレークまたは麦芽化された全粒ライ麦フレークをさらに含むことができる。
【0105】
一実施形態において、本発明による穀類製品を製造するための方法は、少なくとも2つの異なる型の全粒穀類粉を含む穀類粉と、生地の合計重量に対して約8wt%以下の添加水と、脂肪および糖とを混合することで生地を形成するステップと、生地を回転式成形することで穀類製品を形状化するステップと、穀類製品を焼成するステップとを含み、穀類粉は精白穀類粉、有利には精白小麦粉を含み、精白穀類粉は、生地の少なくとも約14.5wt%、好ましくは少なくとも約29wt%に相当し、NF−ISO−5530−1基準に従ってBrabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定される場合に55%を下回り、好ましくは52%を下回る吸水率を有する。
【0106】
有利には、精白穀類粉は、生地の約40wt%以下、好ましくは約35wt%以下に相当する。この型の穀物粉の使用は、生地を形成するために必要とされる水がより少なく、したがってデンプンのゼラチン化を制限するという利点を与える。
【0107】
一実施形態において、穀類製品には、穀類製品の合計重量に比して少なくとも約29wt%の全粒穀類粉、約5wt%から約22wt%の脂肪、および約30wt%以下の糖が含まれ、ここで、穀類製品の利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比は少なくとも約31wt%である。
【0108】
穀類製品は、ビスケット、クッキー、層状クッキーまたはミニビスケットを含めて、任意の適当な形態をとることができるが、これらに限定されない。一実施形態において、ビスケットなどの穀類製品を調製する方法は、
全粒穀類粉を含む穀類粉を、脂肪および糖と、及び生地の合計重量に比して約8wt%以下の添加水と、混合することで生地を形成するステップと、
生地をビスケットの形状に成形するステップと、
ビスケットを焼成するステップと、を含む。
【0109】
ここで、穀類粉は生地の少なくとも約14.5wt%の量の精白穀類粉を含み、精白穀類粉は、NF−ISO−5530−1基準に従ってBrabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定される場合に55%を下回る吸水率を有する。
【0110】
一実施形態において、混合は、有利には、二重のジャケットを有する水平混合機内で実施される。混合相は、水含有量が制御されるように調整される。有利には、生地の温度は混合中において約15℃から約30℃である。
【0111】
「添加水」という表現は、他の成分に加えて添加される水を意味する。したがって、「添加水」には、穀類粉および脂肪などの任意の他の成分中に含有される水が含まれない。一実施形態において、約8wt%以下、好ましくは約7wt%以下、より好ましくは約5wt%以下の添加水が使用されるので、生地の流動性はかなり特異的である。こうした低い水分含有量では、連続的な生地ではなく小さい生地粒子の堆積が得られ、これらは連結されておらず、顆粒状材料(砂と同様)のように挙動する。こうした生地質感はショートブレッドまたはクランブル生地(crumble dough)のそれに似ている。それゆえに、一部の実施形態において、生地作業性は減少する。
【0112】
従来の回転式成形装置では、こうした顆粒状生地を加工するのが困難、時には不可能であり得る。そのため、この実施形態のための回転式成形ステップのために、新たな特別の回転式成形機が設計された。
【0113】
この特別な回転式成形機1(図5に例示されている通り)は、
− 生地2をビスケット3に形状化するための成形シリンダ11および溝付シリンダ12、
− 成形および溝付シリンダ11、12への供給を支援する漏斗の役割をするホッパー13、ならびに
− ビスケット3を離型するための離型ベルト14を含む。
【0114】
成形シリンダ11は、生地2を受け入れるための型穴を有する。該型穴は、生地2にビスケット3の形状を与える。溝付シリンダ12は、フレークおよび固体片のような包含物を破砕することなく、生地の充分な粘着性を可能にするために5から15mm、好ましくは10mm±50%の溝を含み、操作中において、成形シリンダ11の型穴内部に受け入れられた生地2を加圧し、もって、生地が型穴を完全に満たし、その形状をとる。溝付シリンダ12は水平軸上に取り付けられ、その上で調整して、生地2に適用される圧縮力を変動させることができる。生地2が連続性を欠くので高圧縮が使用されるべきであり、これにより、凝集性のある生地片が離型可能であり、離型ベルト14から、生ビスケット3を焼成用のオーブンに運ぶオーブンベルトへ輸送可能である。
【0115】
溝付シリンダ12と成形シリンダ11との間の速度の差異は、ビスケット3の形成が損なわれないように10%未満に保持される。実際に、成形シリンダ11および溝付シリンダ12の両回転速度間のより高い格差は、生地の上にせん断歪みを誘発し、これは、型穴上に加圧することができずに、むしろ成形シリンダ11および溝付シリンダ12の外周面の間で拡散し、詰め込みにくい。
【0116】
ホッパー13における生地2のレベルは、有利には、それが最小限度であるとともに成形および溝付シリンダ11、12がほぼ見えるように制御することができる。その狙いは、生地が圧密化することを防止し、したがって、ベルトの幅に沿って成形シリンダの規則的な供給を確実にすることである。生地は、できるだけ最小限の詰め込みにしなければならない。
【0117】
カッター15は、成形および溝付シリンダ11、12の軸線AA下にその先端部151を有し、型穴の最上部で生地2を切断する。カッター15は、型穴内部で残る生地2の分量を決定し、その中の生地片の重量を調整するのを可能にする。生のビスケットを形成する各生地片は、好ましくは、0,5グラムから40グラム、より好ましくは1から35グラム、さらに好ましくは1から30グラムの重さである。
【0118】
離型ベルト14は、好ましくは綿および/またはポリアミドで作製されており、従来の生地より乾燥している生地片、即ち顆粒状生地を取り出すための適当な寸法を持つ横織糸(weft)を有する。離型ベルト14は、少なくとも2つのシリンダ16、17上に取り付けられ、そのうちの1つ、一般にゴムシリンダ16は、成形シリンダ11を加圧する。成形シリンダ11に対するゴムシリンダ16の圧力で、型穴内部に位置する生地片は離型ベルト14に付着し、焼成用オーブンの方へ送られる。
【0119】
回転式成形機1は、離型ベルト14のための加湿器18をさらに含むことができ、例えば加湿器18は、水蒸気処理装置または水スプレー装置である。
【0120】
この回転式成形機1は、少なくとも穀類粉および水を含む粒状生地からのビスケットなど、他の型のビスケットを製造するために使用することができる。顆粒状生地は、ショートブレッド生地またはクランブル生地のような非凝集性または非連続的生地を意味する。
【0121】
生地2の高度の乾燥を回避するために、形成前に生地2を静置する時間は制限されるべきである。それは、水をさらに添加することを必要し、したがってデンプンゼラチン化を誘発することによってSAG含有量に支障をきたす。
【0122】
焼成する前、ビスケット3を艶出しすることで、艶のある外観を獲得することができる。そのため、この方法は、形状化されたビスケット3に艶出し剤で艶出しする任意選択の追加ステップを含んでもよい。ビスケット3は、粉乳、および/または粉糖、および/または重炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの緩衝剤を含む水性艶出し剤で艶出しすることができる。有利には、艶出し剤は脱脂粉乳を含む。さらに有利には、艶出し剤は、デンプン質の粉糖、すなわちショ糖天然甘味料を含む。該ショ糖天然甘味料は、結晶糖を製粉し、かつ抗凝集剤としてのデンプンを添加することによって得られる、微細粒度分布を特徴とする。
【0123】
焼成は、有利には、焼成されたビスケット(最終製品)の水分含有量が、例えば穏やかな焼成によって、約0.5wt%から約5.0wt%になるまで実施される。ここで、穏やかな焼成とは、焼成時間の最初の1/3の時間の間(焼成時間が約7分ならば約2分20秒の間)、焼成温度がビスケット内部で110℃より低く、好ましくは100℃より低いものをいう。
【0124】
焼成した後、焼成されたビスケットは、オープンベルト、即ち覆われていないベルト上で冷却され、冷却トンネルは好ましくは使用されない。なぜならば投入と排出との間に大きすぎる温度格差があるからであり、これがビスケットに乾燥割れ(破損)を引き起こす。ビスケットは次いでパッケージ化される。例えばビスケットは、ビスケット50gを含有する包装にパッケージ化され、該包装は、6、8または12つの包装を含有するように設計されている小包(packet)中に集められる。有利には、ビスケットは、1つの包装が一食分(one serving)を含有するように包装中にパッケージ化することができる。
【0125】
層状クッキーのための例示的な実施形態
このセクションにおける情報は、オープンサンドイッチまたはサンドイッチクッキーなど、穀類製品およびフィリングの層を含む穀類製品の1または複数の実施形態を記載する。「層状クッキー」は、ビスケットおよびフィリングの交互層および連続層で作製されているクッキーと理解される。最も単純な層状クッキーは、上部にフィリング43が図6に例示されている通りに堆積されているビスケット41など、単一ベースの穀類製品を有するクッキー4である。別の型の層状クッキーは、図7に例示されている通り、ビスケット51、52などの穀類製品の2つの層間にフィリング53の層を含むサンドイッチクッキー5である。
【0126】
一部の実施形態において、層状クッキーは、長期持続性エネルギーを提供するという基準、および健康的スナックであるという基準を満たす。一部の実施形態において、こうした層状クッキーは、少なくとも1種のビスケットを有するビスケット部分およびフィリング部分を含み、該層状クッキーは、約10wt%から約25wt%の脂肪および約15wt%から約40wt%の糖を含有する。一部の実施形態において、層状クッキーには、上に記載されている全粒小麦粉を用いる例示的な実施形態によるビスケットなどの、穀類製品部分が含まれる。
【0127】
一部の実施形態において、食べられる状態の層状クッキーは、クッキーの約10wt%から約25wt%、クッキーの約11wt%から約23wt%、クッキーの約12wt%から約20wt%、またはクッキーの約15wt%から約20wt%の量の脂肪を有する。一部の実施形態において、層状クッキーのビスケット部分は、ビスケット部分の約5wt%から約30wt%、ビスケット部分の約6wt%から約22wt%、またはビスケット部分の約7wt%から約15wt%の量の脂肪を含有する。
【0128】
開示した方法で得ることが可能な層状クッキー(即ち、フィリングを含める)には、クッキーの約15wt%から約40wt%、クッキーの約18wt%から約36wt%、クッキーの約20wt%から約32wt%、またはクッキーの約25wt%から約30wt%の量の糖が含まれ得る。
【0129】
一部の実施形態において、健康的な層状クッキーは、好ましくは、最終製品の合計カロリー値の最大約27.5%までを占める糖、最終製品の合計カロリー値の最大約38.0%までを占める脂肪、および最終製品の合計カロリー値の少なくとも約55.0%を占める利用可能な炭水化物を含む。
【0130】
食べられる状態の層状クッキーは、少なくとも約31wt%、少なくとも約35wt%、少なくとも約38wt%または少なくとも約40wt%の利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比(SDS/(SDS+RDS))を有する。最も高い比は、消化率のためには80wt%以下が好ましい。利用可能デンプンの合計には、徐々に消化可能なデンプン(SDS)および急速に消化可能なデンプン(RDS)が含まれる。利用可能デンプンの合計とデンプンの合計の間の差異は、利用可能デンプンの合計が、消化できない、即ち小腸において消化を逃れる抵抗性デンプンを含まないことである。
【0131】
一部の実施形態において、食べられる状態のサンドイッチクッキーは、少なくとも15gのSAG/100gサンドイッチクッキーを有する。このサンドイッチクッキーは、特に、長期持続性エネルギー基準、即ち15g/100gサンドイッチクッキーを上回るSAG値、またはサンドイッチクッキーの合計重量に対して少なくとも31%の利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比を順守する。
【0132】
一部の実施形態において、食べられる状態のサンドイッチクッキーは、少なくとも約16.5g/100gサンドイッチクッキー、少なくとも約18.0g/100gサンドイッチクッキー、または少なくとも約21.0g/100gサンドイッチクッキーのSAG含有量を有する。最も高いSAGは、好ましくは、約50.0g/100g以下である。
【0133】
一部の実施形態において、フィリング部分は、冷却した後、粘稠(ジャムに関する)から固体(無水脂肪フィリングに関する)を範囲とする稠度を有するフィリングである。フィリングは、水ベースまたは脂肪ベースであってよい。好ましくは、フィリングは40℃で、0.5Pa.sから500Pa.sの間のキャソン(Casson)粘度、および0.1Paから1000Paの間のキャソン降伏応力を有する。キャソン降伏応力はIOCCC10/1973:2000方法に従って測定することができ、例えばTEZ150−PCおよびCC27を用いるMCR300(Anton Paar Physica)など同軸シリンダが備えられている任意の粘度計またはレオメーターで測定することができる。
【0134】
好ましくは、フィリング部分は、層状クッキーの約10wt%から約40wt%、好ましくは約15wt%から約32wt%、より好ましくは約25wt%から約30wt%を成す。
【0135】
フィリング部分は、以下の成分、すなわち脂肪糖、水、デンプン、乳化剤、牛乳および乳誘導体、香味剤、果実粉末、果実片、ココア粉末、滴状チョコレート、および種子の少なくとも1種を含むことができる。
【0136】
フィリング部分が非ゼラチン化添加デンプンを含む場合、非ゼラチン化添加デンプンは、フィリング部分の約2.0wt%から約40.0wt%の間、または好ましくはフィリング部分の約7.0から約22.0wt%の間を構成する。
【0137】
乳化剤は、以下のもの、すなわち大豆レシチン、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、ステアリル乳酸ナトリウムの少なくとも1種であってよい。牛乳および乳誘導体は、ホエー粉末、ヨーグルト粉末(生物酵素を有する)、生牛乳、粉乳、甘口ホエー粉末(sweet whey powder)、牛乳タンパク質、ホエータンパク質であってよい。香味剤は、固体または液体の形態であってよい。果実粉末は、イチゴ、ラズベリー、レーズン、イチジク、プルーン、オレンジ、クランベリー、ブルーベリー、アンズ、クロフサスグリ、アカフサスグリ、モモ、セイヨウナシ、キーウィ、バナナ、リンゴ、レモン、パイナップル、トマトなど砕かれた乾燥果実である。
【0138】
ビスケット部分は、上記の全粒小麦粉を用いる例示的な実施形態においてなど、本開示に記載されている通りに調製することができる。一実施形態において、焼成した後、焼成されたビスケットは、オープンベルト、即ち覆われていないベルト上で冷却され、冷却トンネルは好ましくは使用されない。なぜならば、投入と排出との間の温度格差が大きすぎるからであり、これは、ビスケット3上に乾燥割れ(破損)を引き起こす。次いで、1つのビスケット上に(フィリングを上に載せたビスケットクッキーに関しては土台ビスケット上に、またはサンドイッチクッキーに関しては2つのうち1つのビスケット上に)、フィリングが堆積される。
【0139】
以下の例は、全ての部、百分率および比が重量によるものであり、全ての温度は異なる表示がない限り°Fにおけるものであり、本発明の一部の実施形態を例示する。
【0140】
実施例
【実施例1】
【0141】
穀類製品を以下の配合に従って調製した。
1 2 3
成分 %生地 %生地 %生地
水 3.73 3.73 3.73
軟質小麦粉 26.62 34.61 26.62
全粒小麦軟質粉 0.00 0.00 8.00
甘味料 19.26 19.26 19.26
ビタミンプレミックス−粉末 0.01 0.01 0.01
フレークを含めた多穀粒ブレンド 34.98 27.00 27.00
膨脹剤 1.12 1.12 1.12
塩 0.52 0.52 0.52
乳化剤 0.45 0.45 0.45
ショートニング/油 13.31 13.31 13.31
合計 100 100 100
算出された焼成前のSAG 17.15 20.00 19.65
(g/100g)
測定された焼成後のSAG 17.8 19.9 20.4
(g/100g)
【0142】
配合物の焼成前のSAG含有量を、焼成前の構成成分の公知SAG含有量、および各配合物中における焼成前の構成成分の量に基づいて算出した。配合物は、焼成後のSAG含有量が焼成前のSAG含有量に近い範囲内であることを示す。
【0143】
配合物は、軟質穀物粉がフレークのより高いレベルの包含を可能にし、高いSAG値を維持しながら望ましい多穀粒の質感および外観を提供することを示す。
【実施例2】
【0144】
穀類製品を以下の配合に従って調製した。
多穀粒果実
成分 %生地 %生地
水 3.66% 3.66%
軟質小麦粉 26.08% 24.08%
全粒軟質小麦粉 0.00% 8.00%
甘味料 18.43% 18.43%
乾燥果実 5.94% 5.94%
香味剤 0.33% 0.33%
ビタミンプレミックス−粉末 0.01% 0.01%
フレークを含めた多穀粒ブレンド 30.71% 24.71%
膨脹剤 1.10% 1.10%
塩 0.59% 0.59%
乳化剤 0.44% 0.44%
ショートニング/油 13.04% 13.04%
100 % 100 %
算出された焼成前のSAG(g/100g) 16.34 18.14
測定された焼成後のSAG(g/100g) 15.60 19
【0145】
チョコレートチップ
成分 %生地
水 7.70%
香味料 0.96%
軟質小麦粉 20.41%
全粒軟質粉 21.24%
オート麦 7.91%
ライ麦粉 7.08%
甘味料 14.83%
ショートニング/油 10.87%
チョコレートチップ 7.62%
塩 0.24%
乳化剤 0.20%
着色剤 0.07%
ビタミンプレミックス−粉末 0.01%
膨脹剤 0.84%
100.00%
算出された焼成前のSAG(g/100g) 24.09
測定された焼成後のSAG(g/100g) 21.70
【0146】
配合物の焼成前のSAG含有量を、焼成前の構成成分の公知SAG含有量、および各配合物中における焼成前の構成成分の量に基づいて算出した。配合物は、焼成後のSAG含有量が焼成前のSAG含有量に近い範囲内であることを示す。
【0147】
これらの配合物は、軟質小麦粉の包含が包含物の使用を可能にすることを実証している。より高いSAG含有量を有する選択された穀物粉などの成分を使用することによって、配合物には、焼成された製品において高いSAGをなおも提供しながら、果実またはチョコレートチップなどの低いSAG成分が含めることができる。
【実施例3】
【0148】
プレーンココアビスケットを調製した。ビスケットは以下の組成(最終ビスケットの百分率における)を有する。
−生地成分 115.41wt%
−艶出し剤成分 1.69wt%
−水除去 −17.10wt%
−合計 100wt%
【0149】
さらに特に、ビスケットは以下の配合で形成される生地から製造される。
【0150】
【表2】
【0151】
(量は、最終ビスケットおよび焼成されていない生地の重量それぞれに関して百分率で表される)
【0152】
全粒小麦粉は以下から再構成されている。
最終ビスケット 焼成されていない生地
−精製された軟質小麦粉 16.87wt% 14.62wt%
−小麦のふすまおよび胚芽 3.45wt% 2.99wt%
−全粒小麦粉の合計 20.32wt% 17.61wt%。
【0153】
Brabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定された精白小麦粉の吸水率は52%であった。
【0154】
生地の成分は、生地が均一化された稠度を得るまで水平混合機内で一緒に混合される。次いで生地を30分間静置する。静置後、生地はビスケットを形成するための回転式成形機のホッパーに供給される。生地は、回転式成形機の成形および溝付シリンダがほぼ見えるように供給される。成形および溝付シリンダの速度格差は、10%より低く保持される。ビスケットは次いで、以下(最終ビスケットの重量百分率における)を含む艶出し剤で艶出しされる。
−水 1.48wt%
−脱脂粉乳 0.169wt%
−デンプン質粉糖 0.0425wt%。
【0155】
艶出し後、ビスケットは約7分間焼成するためにオーブンに運ばれる。焼成中において、生地の温度は160℃を下回るままである。焼成の最後に、水含有量は約2.0wt%である。
【0156】
ビスケットはオーブンから取り出されると、ビスケットの温度が30℃より低くなるまで、それらをオープンベルト上で冷却させておく。
【0157】
ビスケットは、57.15wt%の穀類成分、さらに特に穀類粉の合計の64.55%に相当する31.19wt%の全粒穀類粉を含む。ビスケットは17.1wt%の脂肪および27.1wt%の糖を有する。脂肪はビスケットの合計カロリー値の35%に相当し、一方で炭水化物は58%に相当し、より正確には、糖は24%に相当する。ビスケットは、40.75%のSDS/(RDS+SDS)比および16.3gのSAG/100gビスケットを有する。ビスケットは36.5wt%のデンプン含有量を有する。
【実施例4】
【0158】
ビスケットは以下の組成(最終ビスケットの百分率における)を有する。
−生地成分 112.46wt%
−艶出し剤成分 1.69wt%
−水除去 −14.15wt%
−合計 100 wt%
【0159】
さらに特に、ビスケットは以下の配合で形成される生地から製造される。
【0160】
【表3】
【0161】
(量は、最終ビスケットおよび焼成されていない生地のそれぞれの重量に関して百分率で表される)。
【0162】
全粒小麦粉は以下から再構成されている。
最終ビスケット 焼成されていない生地
−精製された軟質小麦粉 16.83wt% 14.97wt%
−小麦のふすまおよび胚芽 3.45wt% 3.07wt%
−全粒小麦粉の合計 20.28wt% 18.04wt%。
【0163】
Brabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定された精白小麦粉の吸水率値は53%である。
【0164】
生地の成分は、生地が均一化された稠度を得るまで水平混合機内で一緒に混合される。次いで生地を静置する。静置後、生地はビスケットを形成するための回転式成形機のホッパーに供給される。
【0165】
生地は、回転式成形機の成形および溝付シリンダがほぼ見えるように供給される。成形および溝付シリンダの速度格差は、10%より低く保持される。ビスケットは次いで、以下(最終ビスケットの重量百分率における)を含む艶出し剤で艶出しされる。
−水 1.47wt%
−脱脂粉乳 0.170wt%
−デンプン質の粉糖 0.040wt%。
【0166】
艶出しの後、ビスケットは約7分間焼成するためにオーブンに運ばれる。焼成中において、生地の温度は160℃を下回るままであり、水含有量は、それが約1.5wt%に達するまで減少する。
【0167】
ビスケットはオーブンから取り出されると、ビスケットの温度が30℃より低くなるまで、それらをオープンベルト上で冷却させておく。
【0168】
ビスケットは、56.4wt%の穀類成分、さらに特に穀類粉の合計の60.34%に相当する29.66wt%の全粒穀類粉を含む。ビスケットは、17.24wt%の脂肪および24.56wt%の糖を有する。脂肪はビスケットの合計カロリー値の34%に相当し、一方で炭水化物は60%に相当し、より正確には、糖は22%に相当する。ビスケットは、44.18%のSDS/(RDS+SDS)比および18.6gのSAG/100gビスケットを有する。ビスケットは38.1wt%のデンプン含有量を有する。
【実施例5】
【0169】
サンドイッチクッキーは、以下の組成(最終クッキーの百分率における)を有する。
−生地成分 87.12wt%
−艶出し剤成分 3.02wt%
−フィリング成分 28.00wt%
−水除去 −18.14wt%
−合計 100wt%
【0170】
さらに特に、サンドイッチクッキーのビスケットは、以下の配合で形成される生地から製造される。
【0171】
【表4】
【0172】
(量は、最終ビスケットおよび焼成されていない生地の重量それぞれに関して百分率で表される)。
【0173】
実施例5において使用される精製された軟質小麦粉は、Brabender(登録商標)Farinograph(登録商標)で測定される場合に53〜54%の吸水率値を有する。
【0174】
生地の成分は、生地が均一化された稠度を得るまで水平混合機内で一緒に混合される。次いで生地を静置する。静置後、生地はビスケットを形成するための回転式成形機のホッパーに供給される。生地は、回転式成形機の成形および溝付シリンダがほぼ見えるように供給される。成形および溝付シリンダの速度格差は、10%より低く保持される。ビスケットは次いで、以下(最終ビスケットの重量百分率における)を含む艶出し剤で艶出しされる。
−水 2.68wt%
−脱脂粉乳 0.27wt%
−精製された糖粉末 0.07wt%
−合計 3.02wt%。
【0175】
艶出し後、ビスケットは約6分間焼成するためにオーブンに運ばれる。焼成中において、生地の温度は160℃を下回るままであり、水含有量は、それが約1%に達するまで減少する。
【0176】
ビスケットはオーブンから取り出されると、ビスケットの温度が33℃より低くなるまで、それらをオープンベルト上で冷却させておく。
【0177】
ビスケットは次いでフィリングと組み合わせることで、サンドイッチクッキーを形成する。フィリングは以下の組成を有する。
−糖 14.26wt%
−小麦デンプン 1.93wt%
−乳化剤 0.08wt%
−香味剤 0.04wt%
−ココア粉末 4.31wt%
−脂肪 7.38wt%
−合計 28.00wt%。
【0178】
サンドイッチクッキーは、18.08wt%の脂肪および26.5wt%の糖を有する。脂肪はサンドイッチクッキーの合計カロリー値の35.7%に相当し、一方で炭水化物は57%に相当し、より正確には、糖は23%に相当する。サンドイッチクッキーは、39.95%のSDS/(RDS+SDS)比および16.5gのSAG/100gサンドイッチクッキーを有する。
【実施例6】
【0179】
比較例
比較例6のためのサンドイッチクッキーは、以下の組成(最終ビスケットの百分率における)を有する。
−生地成分 87.30wt%
−艶出し剤成分 3.02wt%
−フィリング成分 28.00wt%
−水除去 −18.32wt%
−合計 100 wt%
【0180】
さらに特に、サンドイッチクッキーのビスケットは以下の配合で形成される生地から製造される。
【0181】
【表5】
【0182】
(量は、最終ビスケットおよび焼成されていない生地のそれぞれの重量に関して百分率で表される)。
【0183】
様々な成分の量は実際上、実施例5におけるのと同じであり、水だけがより多く生地に添加されているため、全ての成分に関する百分率が変更されている。もう一つの差異は、実施例5における精白小麦粉の使用であるが、一方で比較例6においては、従来の軟質小麦粉が使用される。この軟質小麦粉は、Brabender(登録商標)Farinograph(登録商標)で測定される場合に58〜59%の吸水率値を有する。
【0184】
生地の成分は、生地が均一化された稠度を得るまで水平混合機内で一緒に混合される。次いで生地を静置する。静置後、生地は、ビスケットを形成するための普通の回転式成形機のホッパーに供給される。成形および溝付シリンダの速度格差は、10%より低く保持される。ビスケットは次いで、以下(最終ビスケットの重量百分率における)を含む艶出し剤で艶出しされる。
−水 2.68wt%
−脱脂粉乳 0.27wt%
−精製された糖粉末 0.07wt%
−合計 3.02wt%。
【0185】
艶出し後、ビスケットは約6分間焼成するためのオーブンに運ばれる。焼成中において、生地の温度は160℃を下回るままであり、水含有量は、それが約1%に達するまで減少する。
【0186】
ビスケットはオーブンから取り出されると、ビスケットの温度が33℃より低くなるまで、それらをオープンベルト上で冷却させておく。
【0187】
ビスケットは次いでフィリングと組み合わせることで、サンドイッチクッキーを形成する。フィリングは以下の組成を有する。
−糖 14.26wt%
−小麦デンプン 1.93wt%
−乳化剤 0.08wt%
−香味剤 0.04wt%
−ココア粉末 4.31wt%
−脂肪 7.38wt%
−合計 28.00wt%
【0188】
このサンドイッチクッキーは、29.7%のSDS/(RDS+SDS)および12.5g/100gサンドイッチクッキーのSAGを有する。したがって、このサンドイッチクッキーのSAG含有量は、15g/100gサンドイッチクッキーよりずっと少ない。これは、生地配合における変更および異なる回転式成形機の使用における変更が、より良好なSAG含有量を有するサンドイッチクッキーをもたらすことを示す。
【0189】
その上、実施例5における精白小麦粉の使用は、生地における添加水含有量を生地の8wt%未満に減少できるようにする。これがゼラチン化からデンプンをより良好に保護し、そのためSAGの高い量を保存することを可能にすると思われる。
【実施例7】
【0190】
サンドイッチクッキーは以下の組成(最終ビスケットの百分率における)を有する。
−生地成分 87.60wt%
−艶出し剤成分 3.01wt%
−フィリング成分 28.00wt%
−水除去 −18.62wt%
−合計 100 wt%
【0191】
さらに特に、サンドイッチクッキーのビスケットは、以下の配合で形成される生地から製造される。
【0192】
【表6】
【0193】
(量は、最終ビスケットおよび焼成されていない生地のそれぞれの重量に関して百分率で表される。)
【0194】
実施例7において使用される精製された軟質小麦粉は、Brabender(登録商標)Farinograph(登録商標)で測定される場合に53〜54%の吸水率値を有する。
【0195】
生地の成分は、生地が均一化された稠度を得るまで水平混合機内で一緒に混合される。次いで生地を静置する。静置後、生地はビスケットを形成するための回転式成形機のホッパーに供給される。生地は、回転式成形機の成形および溝付シリンダがほぼ見えるように供給される。成形および溝付シリンダの速度格差は、10%より低く保持される。ビスケットは次いで、以下(最終ビスケットの重量百分率における)を含む艶出し剤で艶出しされる。
−水 2.68wt%
−脱脂粉乳 0.27wt%
−精製された糖粉末 0.07wt%
−合計 3.01wt%。
【0196】
艶出し後、ビスケットは約6分間焼成するためにオーブンに運ばれる。焼成中において、生地の温度は160℃を下回るままであり、水含有量は、それが1%に達するまで減少する。
【0197】
ビスケットはオーブンから取り出されると、ビスケットの温度が33℃より低くなるまで、それらをオープンベルト上で冷却させておく。
【0198】
ビスケットは次いでフィリングと組み合わせることで、サンドイッチクッキーを形成する。フィリングは以下の組成を有する。
−乳誘導体(ホエー、ヨーグルト) 4.48wt%
−小麦デンプン 5.60wt%
−糖 10.07wt%
−乳化剤 0.07wt%
−香味剤(ヨーグルト) 0.06wt%
−酸性化剤 0.02wt%
−脂肪 7.70wt%
−合計 28.00wt%。
【0199】
サンドイッチクッキーは、17.62wt%の脂肪および28.3wt%の糖を有する。脂肪はサンドイッチクッキーの合計カロリー値の34.8%に相当し、一方で炭水化物は59%に相当し、より正確には、糖は25%に相当する。サンドイッチクッキーは、43.38%のSDS/(RDS+SDS)比および19gのSAG/100gサンドイッチクッキーを有する。
【実施例8】
【0200】
比較例
比較例8のためのサンドイッチクッキーは、以下の組成(最終ビスケットの百分率における)を有する。
−生地成分 87.80wt%
−艶出し剤成分 3.01wt%
−フィリング成分 28.00wt%
−水除去 −18.81wt%
−合計 100 wt%
【0201】
さらに特に、サンドイッチクッキーのビスケットは、以下の配合で形成される生地から製造される。
【0202】
【表7】
【0203】
(量は、最終ビスケットおよび焼成されていない生地のそれぞれの重量に関して百分率で表される。)
【0204】
様々な成分の量は実際上、実施例7におけるのと同じであり、水だけがより多く生地に添加されているため、全ての成分に関する百分率が変更されている。もう一つの差異は実施例7における精白小麦粉の使用であるが、一方で比較例8においては、従来の軟質小麦粉が使用される。この軟質小麦粉は、Brabender(登録商標)Farinograph(登録商標)で測定される場合に58〜59%の吸水率値である。
【0205】
生地の成分は、生地が均一化された稠度を得るまで水平混合機内で一緒に混合される。次いで生地を静置する。静置後、生地は、ビスケットを形成するための普通の回転式成形機のホッパーに供給される。成形および溝付シリンダの速度格差は10%より低く保持される。ビスケットは次いで、以下(最終ビスケットの重量百分率における)を含む艶出し剤で艶出しされる。
−水 2.68wt%
−脱脂粉乳 0.27wt%
−精製された糖粉末 0.07wt%
−合計 3.01wt%。
【0206】
艶出し後、ビスケットは約6分間焼成するためにオーブンに運ばれる。焼成中において、生地の温度は160℃を下回るままであり、水含有量は、それが約1%に達するまで減少する。
【0207】
ビスケットはオーブンから取り出されると、ビスケットの温度が33℃より低くなるまで、それらをオープンベルト上で冷却させておく。
【0208】
ビスケットは次いでフィリングと組み合わせることで、サンドイッチクッキーを形成する。フィリングは以下の組成を有する。
−乳誘導体(ホエー、ヨーグルト) 4.48wt%
−小麦デンプン 5.60wt%
−糖 10.07wt%
−乳化剤 0.07wt%
−香味剤(ヨーグルト) 0.06wt%
−酸性化剤 0.02wt%
−脂肪 7.70wt%
−合計 28.00wt%。
【0209】
このサンドイッチクッキーは、28.5%のSDS/(RDS+SDS)および12.3g/100gサンドイッチクッキーのSAGを有する。したがって、このサンドイッチクッキーのSAG含有量は、15g/100gサンドイッチクッキーよりずっと少ない。これは、生地配合における変更および異なる回転式成形機の使用における変更が、より良好なSAG含有量を有するサンドイッチクッキーをもたらすことを再び示す。
【0210】
その上、実施例7における精白小麦粉の使用は、生地における添加水含有量を生地の8wt%未満に減少できるようにする。これがゼラチン化からデンプンをより良好に保護し、そのためSDSの高い量を保存することを可能にすると思われる。
【実施例9】
【0211】
サンドイッチクッキーは以下の組成(最終ビスケットの百分率における)を有する。
−生地成分 90.39wt%
−艶出し剤成分 1.90wt%
−フィリング成分 27.00wt%
−水除去 −19.29wt%
−合計 100 wt%
【0212】
さらに特に、サンドイッチクッキーのビスケットは以下の配合で形成される生地から製造される。
【0213】
【表8】
【0214】
(量は、最終ビスケットおよび焼成されていない生地のそれぞれの重量に関して百分率で表される)。
【0215】
Brabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定された精白小麦粉の吸水率値は53〜54%である。
【0216】
生地の成分は、生地が均一化された稠度を得るまで水平混合機内で一緒に混合される。次いで生地を静置する。静置後、生地はビスケットを形成するための回転式成形機のホッパーに供給される。生地は、回転式成形機の成形および溝付シリンダがほぼ見えるように供給される。成形および溝付シリンダの速度格差は、10%より低く保持される。ビスケットは次いで、以下(最終ビスケットの重量百分率における)を含む艶出し剤で艶出しされる。
−水 1.69wt%
−脱脂粉乳 0.17wt%
−精製された糖粉末 0.04wt%
−合計 1.90wt%。
【0217】
艶出し後、ビスケットは約7分間焼成するためにオーブンに運ばれる。焼成中において、生地の温度は160℃を下回るままであり、水含有量は、それが約1.1%に達するまで減少する。
【0218】
ビスケットはオーブンから取り出されると、ビスケットの温度が33℃より低くなるまで、それらをオープンベルト上で冷却させておく。
【0219】
ビスケットは次いでフィリングと組み合わせることで、サンドイッチクッキーを形成する。フィリングは以下の組成を有する。
−糖 16.47wt%
−加湿剤 6.75wt%
−植物性脂肪 1.62wt%
−果実濃縮物 1.35wt%
−ガム 0.27wt%
−酸性度調節剤 0.38wt%
−乳化剤 0.11wt%
−香味剤(混合されたベリー) 0.05wt%
−合計 27.00wt%。
【0220】
サンドイッチクッキーは、12.05wt%の脂肪および29.3wt%の糖を有する。脂肪はサンドイッチクッキーの合計カロリー値の26%に相当し、一方で炭水化物は68%に相当し、より正確には、糖は27.7%に相当する。サンドイッチクッキーは、35.07%のSDS/(RDS+SDS)比および15.5gのSAG/100gサンドイッチクッキーを有する。
【0221】
別段に明記されていない限り、明細書に説明される百分率値は、重量によるものであり、適切な場合には最終ビスケットの重量によるものである。
【0222】
上に示され、記載されている例証的な実施形態に対して、その広範な発明概念から逸脱することなく変更がなされ得ることは、当業者によって認められよう。そのため、この発明は、上記例証的な実施形態に限定されないと理解されるが、請求項によって定義されている通りの本発明の趣旨および範囲内における修飾を包含することが意図される。例えば、例証的な実施形態の特定の特性は、請求されている発明の一部であるかまたは一部でなくてよく、開示されている実施形態の特性は組み合わせてよい。
【0223】
本発明の図および記載の少なくとも一部は、本発明の明らかな理解に関連する要素に焦
点を合わせるために単純化されている一方で、明確さを目的として除いていると当業者が
理解する他の要素も、本発明の一部分を構成することがあることが理解されるべきである。
以下、本明細書に記載の主な発明につき列記する。
[1]
焼成前のSAG含有量および焼成後のSAG含有量を有する焼成された穀類製品であって、前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より約25%未満低いことを特徴とする、焼成された穀類製品。
[2]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より約10%未満低いことを特徴とする、前記[1]に記載の焼成された穀類製品。
[3]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量とほぼ同じであることを特徴とする、前記[1]に記載の焼成された穀類製品。
[4]
前記穀類製品が、焼成前の水分含有量および焼成後の水分含有量を有し、前記焼成前の水分含有量が約18wt%の水分以下であり、前記焼成後の水分含有量が約5wt%の水分以下であることを特徴とする、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[5]
前記焼成前の水分含有量が約14wt%以下であり、前記焼成後の水分含有量が約4w
t%以下であることを特徴とする、前記[4]に記載の焼成された穀類製品。
[6]
前記焼成された穀類製品が生地ベースであることを特徴とする、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[7]
前記焼成後のSAG含有量が、焼成された穀類製品100g当たり約15g超であることを特徴とする、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[8]
前記焼成後のSAG含有量が、焼成された穀類製品100g当たり約15.8g超であることを特徴とする、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[9]
前記焼成後のSAG含有量が、焼成された穀類製品100g当たり約17g超であることを特徴とする、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[10]
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の少なくとも約30wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、前記[1]〜[9]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[11]
約20wt%から約80wt%の精粉穀物を含むことを特徴とする、前記[1]〜[10]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[12]
前記精粉穀物が軟質小麦粉を含むことを特徴とする、前記[11]に記載の焼成された穀類製品。
[13]
前記穀類製品が、前記穀類製品の少なくとも約15wt%の量のデンプンを含み、かつ
前記デンプンが、約15%未満のゼラチン化デンプンを含むことを特徴とする、前記[1]〜[12]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[14]
焼成された穀類製品であって、
前記焼成された穀類製品100g当たり約15g超のSAG含有量、および
前記焼成された穀類製品の約4wt%以下の水分レベル
を含むことを特徴とする、焼成された穀類製品。
[15]
焼成された穀類製品100g当たり約15.8g超のSAG含有量を含むことを特徴とする、前記[14]に記載の焼成された穀類製品。
[16]
焼成された穀類製品100g当たり約17g超のSAG含有量を含むことを特徴とする、前記[14]に記載の焼成された穀類製品。
[17]
前記焼成された穀類製品が生地ベースであることを特徴とする、前記[14]に記載の焼成された穀類製品。
[18]
穀類製品が焼成前のSAG含有量および焼成後のSAG含有量を有し、前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より約25%未満低いことを特徴とする、前記[14]〜[17]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[19]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より約10%未満低いことを特徴とする、前記[18]に記載の焼成された穀類製品。
[20]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量とほぼ同じであることを特徴とする、前記[18]に記載の焼成された穀類製品。
[21]
前記穀類製品が、焼成前の水分含有量および焼成後の水分含有量を有し、前記焼成前の水分含有量が、約18wt%の水分以下であることを特徴とする、前記[14]〜[20]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[22]
前記焼成前の水分含有量が、約14wt%以下であることを特徴とする、前記[21]に記載の焼成された穀類製品。
[23]
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の少なくとも約30wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、前記[14]〜[22]のいずれかに記載の穀類製品。
[24]
前記全粒穀物が、フレークを含むことを特徴とする、前記[23]に記載の穀類製品。
[25]
前記全粒穀物が、オート麦を含むことを特徴とする、前記[23]に記載の穀類製品。
[26]
前記全粒穀物が、穀物粉を含むことを特徴とする、前記[23]に記載の穀類製品。
[27]
前記穀類製品が、約20wt%から約80wt%の精粉穀物を含むことを特徴とする、前記[14]〜[26]のいずれかに記載の穀類製品。
[28]
前記精粉穀物が、軟質小麦粉を含むことを特徴とする、前記[27]に記載の穀類製品。
[29]
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の約0.1wt%から約20wt%の量のタンパク質を含むことを特徴とする、前記[14]〜[28]のいずれかに記載の穀類製品。
[30]
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の約0.1wt%から約20wt%の量の脂肪を含むことを特徴とする、前記[14]〜[29]のいずれかに記載の穀類製品。
[31]
前記穀類製品が、包含物を含むことを特徴とする、前記[14]〜[30]のいずれかに記載の穀類製品。
[32]
前記包含物が、果実、穀粒、オート麦、ライ麦フレークおよび/またはチョコレートチップを含むことを特徴とする、前記[31]に記載の穀類製品。
[33]
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の少なくとも約15wt%の量のデンプンを含むことを特徴とする、前記[14]〜[32]のいずれかに記載の穀類製品。
[34]
前記デンプンが、約15%未満のゼラチン化デンプンを含むことを特徴とする、前記[33]に記載の穀類製品。
[35]
焼成された穀類製品を調製するための方法であって、
(a)穀粒を含む生地を調製するステップと、
(b)生地を形成することで生地片を提供するステップと、
(c)生地片を焼成することで焼成された穀類製品を提供するステップであって、前記焼成された穀類製品が、前記焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15gの焼成後のSAG含有量を有するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
[36]
前記焼成された穀類製品が、前記焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15.8gの焼成後のSAG含有量を含むことを特徴とする、前記[35]に記載の方法。
[37]
前記焼成された穀類製品が、前記焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約17gの焼成後のSAG含有量を含むことを特徴とする、前記[35]に記載の方法。
[38]
前記穀類製品が焼成前のSAG含有量を有し、前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より約25%未満低いことを特徴とする、前記[35]〜[37]のいずれかに記載の方法。
[39]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より約10%未満低いことを特徴とする、前記[38]に記載の方法。
[40]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量とほぼ同じであることを特徴とする、前記[38]に記載の方法。
[41]
前記穀類製品が、焼成前の水分含有量および焼成後の水分含有量を有し、前記焼成前の水分含有量が約18wt%の水分以下であり、前記焼成後の水分含有量が約5wt%の水分以下であることを特徴とする、前記[35]〜[40]のいずれかに記載の方法。
[42]
前記焼成前の水分含有量が約14wt%以下であり、前記焼成後の水分含有量が約4wt%以下であることを特徴とする、前記[41]に記載の方法。
[43]
生地を形成することで生地片を提供する前記ステップが、回転式成形することを含むことを特徴とする前記[35]〜[42]のいずれかに記載の方法。
[44]
前記生地片がデンプンを含み、前記生地片の内部温度が、焼成中において前記デンプンのゼラチン化温度より低いままであることを特徴とする、前記[35]〜[43]のいずれかに記載の方法。
[45]
前記生地片の内部温度が、初期の焼成段階中において約100℃より低いことを特徴とする、前記[35]〜[44]のいずれかに記載の方法。
[46]
前記初期の焼成段階は約3分であることを特徴とする、前記[45]に記載の方法。
[47]
前記焼成された穀類製品が、前記穀類製品の少なくとも約15wt%の量のデンプンを含み、前記デンプンが約15%未満のゼラチン化デンプンを含むことを特徴とする前記[35]〜[46]のいずれかに記載の方法。
[48]
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の少なくとも約30wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、前記[35]〜[47]のいずれかに記載の方法。
[49]
前記穀類製品が、約20wt%から約80wt%の精粉穀物を含むことを特徴とする、前記[35]〜[48]のいずれかに記載の方法。
[50]
前記精粉穀物が軟質小麦粉を含むことを特徴とする、前記[49]に記載の方法。
[51]
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の約0.1wt%から約20wt%の量のタンパク質を含むことを特徴とする、前記[35]〜[50]のいずれかに記載の方法。
[52]
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の約0.1wt%から約20wt%の量の脂肪を含むことを特徴とする、前記[35]〜[51]のいずれかに記載の方法。
[53]
前記穀類製品には包含物が含まれることを特徴とする、前記[35]〜[52]のいずれかに記載の方法。
[54]
前記包含物が、果実、穀粒、オート麦、ライ麦フレークおよび/またはチョコレートチップを含むことを特徴とする、前記[53]に記載の方法。
[55]
生地を調製するステップが、前記穀粒を添加する前に、液体脂肪および水を混合することでエマルジョンを作ることを含むことを特徴とする、前記[35]〜[54]のいずれかに記載の方法。
[56]
焼成された穀類製品を調製するための方法であって、
(a)穀粒を含む生地を調製するステップと、
(b)生地を形成することで生地片を提供するステップと、
(c)生地片を焼成することで焼成された穀類製品を提供するステップと
を含み、
前記穀類製品は、焼成前のSAG含有量および焼成後のSAG含有量を有し、前記焼成
後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より約25%未満低いことを特徴とする
方法。
[57]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より約10%未満低いことを特徴とする、前記[56]に記載の方法。
[58]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量とほぼ同じであることを特徴とする、前記[56]に記載の方法。
[59]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15gであることを特徴とする、前記[56]〜[58]のいずれかに記載の方法。
[60]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15.8gであることを特徴とする、前記[56]〜[58]のいずれかに記載の方法。
[61]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約17gであることを特徴とする、前記[56]〜[58]のいずれかに記載の方法。
[62]
前記穀類製品が、焼成前の水分含有量および焼成後の水分含有量を有し、前記焼成前の水分含有量が約18wt%の水分以下であり、前記焼成後の水分含有量が約5wt%の水分以下であることを特徴とする、前記[56]〜[61]のいずれかに記載の方法。
[63]
前記焼成前の水分含有量が約14wt%以下であり、前記焼成後の水分含有量は約4wt%以下であることを特徴とする、前記[62]に記載の方法。
[64]
生地を形成することで生地片を提供する前記ステップが、回転式成形することを含むことを特徴とする、前記[56]〜[63]のいずれかに記載の方法。
[65]
前記生地片がデンプンを含み、前記生地片の内部温度が、焼成中において前記デンプンのゼラチン化温度より低いままであることを特徴とする、前記[56]〜[64]のいずれかに記載の方法。
[66]
前記生地片の内部温度が、初期の焼成段階中において約100℃より低いことを特徴とする、前記[56]〜[65]のいずれかに記載の方法。
[67]
前記初期の焼成段階が約3分であることを特徴とする、前記[66]に記載の方法。
[68]
前記焼成された穀類製品が、前記穀類製品の少なくとも約15wt%の量のデンプンを含み、前記デンプンが約15%未満のゼラチン化デンプンを含むことを特徴とする、前記[56]〜[67]のいずれかに記載の方法。
[69]
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の少なくとも約30wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、前記[56]〜[68]のいずれかに記載の方法。
[70]
前記穀類製品が、約20wt%から約80wt%の精粉穀物を含むことを特徴とする、前記[56]〜[69]のいずれかに記載の方法。
[71]
前記精粉穀物が軟質小麦粉を含むことを特徴とする、前記[70]に記載の方法。
[72]
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の約0.1wt%から約20wt%の量のタンパク質を含むことを特徴とする、前記[56]〜[71]のいずれかに記載の方法。
[73]
前記穀類製品が、前記穀類製品の重量の約0.1wt%から約20wt%の量の脂肪を含むことを特徴とする、前記[56]〜[72]のいずれかに記載の方法。
[74]
前記穀類製品には包含物が含まれることを特徴とする、前記[56]〜[73]のいずれかに記載の方法。
[75]
前記包含物が、果実、穀粒、オート麦、ライ麦フレークおよび/またはチョコレートチップを含むことを特徴とする、前記[74]に記載の方法。
[76]
生地を調製するステップが、前記穀粒を添加する前に、液体脂肪および水を混合することでエマルジョンを作ることを含むことを特徴とする、前記[56]〜[75]のいずれかに記載の方法。
[77]
焼成された穀類製品であって、
前記焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15gのSAG含有量、および0から60の非構成的な連続尺度を使用するISO13299 2003に従って測定される場合に約21.5から約41の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、焼成された穀類製品。
[78]
前記穀類製品の少なくとも約15wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、前記[77]に記載の焼成された穀類製品。
[79]
約25から約41の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、前記[77]に記載の焼成された穀類製品。
[80]
約26から約37.8の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、前記[77]に記載の焼成された穀類製品。
[81]
約26.4から約37.8の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、前記[77]に記載の焼成された穀類製品。
[82]
約35から約40の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、前記[77]に記載の焼成された穀類製品。
[83]
約25から約40の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、前記[77]に記載の焼成された穀類製品。
[84]
約21.5から約40の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、前記[77]に記載の焼成された穀類製品。
[85]
軟質白小麦粉を含むことを特徴とする前記[77]〜[84]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[86]
焼成された穀類製品であって、
前記焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15gのSAG含有量、 軟質白小麦粉、前記焼成された穀類製品100g当たり少なくとも約15gの量の全粒穀物、および0から60の非構成的な連続尺度を使用するISO13299 2003に従って測定される場合に約26.4から約37.8の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする焼成された穀類製品。
[87]
前記焼成された穀類製品100g当たり約15.8gのSAG含有量を含むことを特徴とする、前記[77]〜[86]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[88]
前記焼成された穀類製品100g当たり約17gのSAG含有量を含むことを特徴とする、前記[77]〜[86]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[89]
前記焼成された穀類製品の少なくとも約20wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、前記[77]〜[88]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[90]
前記焼成された穀類製品の少なくとも約25wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、前記[77]〜[88]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[91]
前記焼成された穀類製品の少なくとも約30wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする前記[77]〜[88]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[92]
NF−ISO−5530−1基準に従って測定される場合に55%を下回る吸水率を有する穀物粉を含むことを特徴とする、前記[77]〜[91]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[93]
フレークを含むことを特徴とする、前記[77]〜[92]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[94]
前記焼成された穀類製品の約4wt%以下の水分レベルを含むことを特徴とする、前記[77]〜[93]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[95]
穀類製品が、焼成前のSAG含有量および焼成後のSAG含有量を有し、前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より約25%未満低いことを特徴とする、前記[77]〜[94]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[96]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より約10%未満低いことを特徴とする、前記[95]に記載の焼成された穀類製品。
[97]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量とほぼ同じであることを特徴とする、前記[95]に記載の焼成された穀類製品。
[98]
前記穀類製品の約5wt%から約22wt%の量の脂肪を含むことを特徴とする、前記[77]〜[97]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[99]
前記穀類製品の合計重量に比して約30wt%以下の糖を含むことを特徴とする、前記[77]〜[98]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[100]
前記穀類製品の合計カロリー値の最大約27.5%までを占める糖、および前記穀類製品の合計カロリー値の最大約38.0%までを占める脂肪を含むことを特徴とする、前記[77]〜[99]のいずれかに記載の焼成された穀類製品。
[101]
焼成された穀類製品を調製するための方法であって、
(a)穀粒を含む生地を調製するステップと、
(b)生地を形成することで生地片を提供するステップと、
(c)生地片を焼成することで焼成された穀類製品を提供するステップであって、前記焼成された穀類製品が、前記焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15gの焼成後のSAG含有量、および0から60の非構成的な連続尺度を使用するISO13299 2003に従って測定される場合に約21.5から約41の噛みしめ強度での硬さを含むステップと、
を含むことを特徴とする方法。
[102]
前記穀類製品が、前記穀類製品の少なくとも約15wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、前記[101]に記載の方法。
[103]
前記焼成された穀類製品が、約25から約41の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、前記[101]または[102]に記載の方法。
[104]
前記焼成された穀類製品が、約26から約37.8の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、前記[101]または[102]に記載の方法。
[105]
前記焼成された穀類製品が、約26.4から約37.8の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする前記[101]または[102]に記載の方法。
[106]
前記焼成された穀類製品が、約35から約40の噛むみしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、前記[101]または[102]に記載の方法。
[107]
前記焼成された穀類製品が、約25から約40の噛むみしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、前記[101]または[102]に記載の方法。
[108]
前記焼成された穀類製品が、約21.5から約40の噛みしめ強度での硬さを含むことを特徴とする、前記[101]または[102]に記載の方法。
[109]
前記焼成された穀類製品が、軟質白小麦粉を含むことを特徴とする、前記[101]〜[108]のいずれかに記載の方法。
[110]
焼成された穀類製品を調製するための方法であって、
(a)穀粒を含む生地を調製するステップと、
(b)生地を形成することで生地片を提供するステップと、
(c)生地片を焼成することで焼成された穀類製品を提供するステップであって、前記焼成された穀類製品が、前記焼成された穀類製品約100g当たり少なくとも約15gの焼成後のSAG含有量、軟質白小麦粉、前記焼成された穀類製品100g当たり少なくとも約15gの量の全粒穀物、および0から60の非構成的な連続尺度を使用するISO13299 2003で測定される場合に約26.4から約37.8の噛みしめ強度での硬さを含むステップと
を含むことを特徴とする方法。
[111]
前記焼成された穀類製品が、前記焼成された穀類製品100g当たり約15.8gの焼成後のSAG含有量を含むことを特徴とする、前記[101]〜[110]のいずれかに記載の方法。
[112]
前記焼成された穀類製品が、前記焼成された穀類製品100g当たり約17gの焼成後のSAG含有量を含むことを特徴とする、前記[101]〜[110]のいずれかに記載の方
法。
[113]
前記焼成された穀類製品が、前記焼成された穀類製品の少なくとも約20wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、前記[101]〜[112]のいずれかに記載の方法。
[114]
前記焼成された穀類製品が、前記焼成された穀類製品の少なくとも約25wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、前記[101]〜[112]のいずれかに記載の方法。
[115]
前記焼成された穀類製品が、前記焼成された穀類製品の少なくとも約30wt%の量の全粒穀物を含むことを特徴とする、前記[101]〜[112]のいずれかに記載の方法。
[116]
前記焼成された穀類製品が、NF−ISO−5530−1基準に従って測定される場合に55%を下回る吸水率を有する穀物粉を含むことを特徴とする、前記[101]〜[115]のいずれかに記載の方法。
[117]
前記焼成された穀類製品が、フレークを含むことを特徴とする前記[101]〜[116]のいずれかに記載の方法。
[118]
前記焼成された穀類製品が、前記焼成された穀類製品の約4wt%以下の水分レベルを含むことを特徴とする、前記[101]〜[117]のいずれかに記載の方法。
[119]
前記焼成された穀類製品が、焼成前のSAG含有量および焼成後のSAG含有量を有し、前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より約25%未満低いことを特徴とする、前記[101]〜[118]のいずれかに記載の方法。
[120]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量より約10%未満低いことを特徴とする、前記[119]に記載の方法。
[121]
前記焼成後のSAG含有量が、前記焼成前のSAG含有量とほぼ同じであることを特徴とする、前記[119]に記載の方法。
[122]
前記穀類製品が、焼成前の水分含有量および焼成後の水分含有量を有し、前記焼成前の水分含有量が約18wt%の水分以下であり、前記焼成後の水分含有量が約5wt%の水分以下であることを特徴とする、前記[101]〜[121]のいずれかに記載の方法。
[123]
生地を形成することで生地片を提供する前記ステップが、回転式成形することを含むことを特徴とする、前記[101]〜[122]のいずれかに記載の方法。
[124]
前記生地片がデンプンを含み、前記生地片の内部温度が、焼成中において前記デンプンのゼラチン化温度より低いままであることを特徴とする、前記[101]〜[123]のいずれかに記載の方法。
[125]
前記生地片の内部温度が、初期の焼成段階中において約100℃より低いことを特徴とする、前記[101]〜[124]のいずれかに記載の方法。
[126]
前記初期の焼成段階が、約3分であることを特徴とする前記[125]に記載の方法。
[127]
前記焼成された穀類製品が、前記穀類製品の少なくとも約15wt%の量のデンプンを含み、前記デンプンが約15%未満のゼラチン化デンプンを含むことを特徴とする、前記[101]〜[126]のいずれかに記載の方法。
[128]
前記穀類製品が、前記穀類製品の約5wt%から約22wt%の量の脂肪を含むことを特徴とする、前記[101]〜[127]のいずれかに記載の方法。
[129]
前記穀類製品が、前記穀類製品の合計重量に比して約30wt%以下の糖を含むことを特徴とする、前記[101]〜[128]のいずれかに記載の方法。
[130]
前記穀類製品が、前記穀類製品の合計カロリー値の最大約27.5%までを占める糖、および前記穀類製品の合計カロリー値の最大約38.0%までを占める脂肪を含むことを特徴とする、前記[101]〜[129]のいずれかに記載の方法。
[131]
ビスケットの合計重量に対して、少なくとも約29wt%の全粒穀類粉、約5wt%から約22wt%の脂肪、および約30wt%以下の糖を含む、食べられる状態のビスケットを製造するための方法であって、
前記ビスケットの前記利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比は少なくとも約31wt%であり、
前記方法が、
脂肪および糖とともに前記全粒穀類粉を含む穀類粉ならびに生地の合計重量に対して約8wt%以下の添加水を混合することで、生地を形成するステップと、
前記生地をビスケットの形状に成形するステップと、
前記ビスケットを焼成するステップと
を含み、
前記穀類粉が、前記生地の少なくとも約14.5wt%の量の精白穀類粉を含み、前記精白穀類粉が、NF−ISO−5530−1基準に従ってBrabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定される場合に55%を下回る吸水率を有することを特徴とする、方法。
[132]
前記ビスケットが、少なくとも約15.0g/ビスケット100gのSAG値を有することを特徴とする、前記[131]に記載の方法。
[133]
前記全粒穀類粉が、少なくとも2つの異なる型の全粒穀類粉を含むことを特徴とする、前記[131]に記載の方法。
[134]
前記精白穀類粉が、精白小麦粉であることを特徴とする、前記[131]〜[133]のいずれかに記載の方法。
[135]
前記精白小麦粉が、軟質小麦粉、低損傷デンプンの小麦粉、および熱処理小麦粉から、それらの2種以上の組合せを含めて選択されることを特徴とする、前記[134]に記載の方法。
[136]
前記成形が、回転式成形であることを特徴とする、前記[131]〜[135]のいずれかに記載の方法。
[137]
前記回転式成形が回転式成形機で行われる前記[136]に記載の方法であって、
前記回転式成形機が、
(i)前記生地を前記ビスケットに形状化するための成形シリンダおよび溝付シリンダであって、前記成形シリンダが前記生地を受け入れ、および約5から約15mm、好ましくは約10mmの溝を有する前記溝付シリンダが前記成形シリンダ内で前記生地を加圧する、成形シリンダおよび溝付シリンダ;および、任意選択により
(ii)前記成形および溝付シリンダに供給するための漏斗の役割をするホッパー;および/または
(iii)前記ビスケットを離型するための離型ベルト
を含み、
前記溝付シリンダと前記成形シリンダとの間速度の差異は好ましくは約10%を下回って保持されることを特徴とする、方法。
[138]
前記回転式成形機が、前記離型ベルトのための加湿器をさらに含むことを特徴とする、
前記[137]に記載の方法。
[139]
前記[131]〜[138]のいずれかに記載の方法によって得ることが可能な食べられる状態のビスケットであって、
前記食べられる状態のビスケットが、ビスケットの合計重量に対して、少なくとも約29wt%の全粒穀類粉、約5wt%から約22wt%の脂肪、および約30wt%以下の糖を含み、
前記ビスケットの前記利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比が、少なくとも約31wt%であることを特徴とする、食べられる状態のビスケット。
[140]
ビスケットの合計重量に対して少なくとも約30wt%のデンプンの合計をさらに含むことを特徴とする、前記[139]に記載のビスケット。
[141]
前記全粒穀類粉が、少なくとも2つの異なる型の全粒穀類粉を含むことを特徴とする、前記[139]または前記[140]に記載のビスケット。
[142]
前記全粒穀類粉が、全粒小麦粉、ならびに全粒大麦粉、全粒ライ麦粉、全粒スペルト粉および全粒エンバク粉、及びそれらの2種以上の組合せから選択される少なくとも1種の全粒穀類粉を含むことを特徴とする、前記[139]〜[141]のいずれかに記載のビスケット。
[143]
前記全粒小麦粉が、前記全粒穀類粉の約80wt%以下に相当することを特徴とする、前記[142]に記載のビスケット。
[144]
前記全粒穀類粉が、全粒大麦粉、全粒ライ麦粉、全粒スペルト粉および全粒小麦粉を含むことを特徴とする、前記[141]〜[143]のいずれかに記載のビスケット。
[145]
前記ビスケットが、全粒穀類フレークをさらに含み、全粒穀類フレークの量は、好ましくはビスケットの合計重量に比して約11wt%以下であることを特徴とする、前記[139]〜[144]のいずれかに記載のビスケット。
[146]
前記ビスケットの合計重量に比して約9wt%から約18wt%の脂肪および/または前記ビスケットの合計重量に比して約27wt%以下の糖を含むことを特徴とする、前記[139]〜[145]のいずれかに記載のビスケット。
[147]
フィリング部分、および前記[139]〜[146]のいずれかに記載の少なくとも1種のビスケットを含めたビスケット部分を含むことを特徴とする、クッキー。
[148]
少なくとも1種のビスケットおよびフィリングを含む層状クッキーを製造するための方法であって、
前記層状クッキーが、約10wt%から約25wt%の脂肪および約15wt%から約40wt%の糖を含有し、
前記層状クッキーの利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比が少なくとも約31wt%であり、
前記方法が
穀類粉、脂肪、糖、および生地の合計重量に比して約8wt%以下の添加水を含む生地を形成するステップと、
前記生地をビスケットの形状に成形するステップと、
前記ビスケットを焼成するステップと、
前記ビスケットとフィリングとを組み合わせることで層状クッキーを形成するステップと、
を含み、
前記穀類粉が、前記生地の合計重量に対して少なくとも約21wt%の量の精白穀類粉を含み、Brabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定される場合に55%を下回る吸水率を有することを特徴とする、方法。
[149]
前記層状クッキーが、さらなるビスケットを含むサンドイッチクッキーであり、前記ビスケットが、前記フィリングをサンドイッチすることを特徴とする、前記[148]に記載の方法。
[150]
前記層状クッキーが、少なくとも約15.0g/層状クッキー100gの徐々に利用可能なグルコース値を有することを特徴とする、前記[148]または[149]に記載の方法。
[151]
前記精白穀類粉が、精白小麦粉を含むことを特徴とする、前記[148]〜[150]のいずれかに記載の方法。
[152]
前記小麦粉が、軟質小麦粉、低損傷デンプンの小麦粉、および熱処理小麦粉、ならびにそれらの2種以上の組合せから選択されることを特徴とする、前記[151]に記載の方法。
[153]
前記成形が、回転式成形であることを特徴とする、前記[148]〜[152]のいずれかに記載の方法。
[154]
回転式成形が回転式成形機で行われる前記[153]に記載の方法であって、
前記回転式成形機が、
前記生地を前記ビスケットに形状化するための成形シリンダおよび溝付シリンダであって、前記成形シリンダが前記生地を受け入れ、約5から約15mm、好ましくは約10mmの溝を有する前記溝付シリンダが、前記成形シリンダ内で前記生地を加圧する、成形シリンダおよび溝付シリンダ;および任意選択により
前記成形および溝付シリンダに供給するための漏斗の役割をするホッパー;および/または
前記ビスケットを離型するための離型ベルト
を含み、
前記溝付シリンダと前記成形シリンダとの間の速度の差異は好ましくは約10%を下回って保持されることを特徴とする、方法。
[155]
前記回転式成形機が、前記離型ベルトのための加湿システムをさらに含むことを特徴とする、前記[154]に記載の方法。
[156]
ビスケットおよびフィリングを含む、前記[148]〜[155]のいずれかに記載の方法
によって得ることが可能な食べられる状態の層状クッキーであって、
前記層状クッキーが、約10wt%から約25wt%の脂肪および約15wt%から約40wt%の糖を含有し、
前記層状クッキーの前記利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比は、少なくとも約31wt%であることを特徴とする、層状クッキー。
[157]
前記[156]に記載の層状クッキーであって、
前記層状クッキーは、さらなるビスケット部分を含むサンドイッチクッキーであり、
前記ビスケットがフィリングをサンドイッチすることを特徴とする、前記[156]に記載の層状クッキー。
[158]
前記層状クッキーの合計重量に対して少なくとも約30wt%の合計デンプンの合計をさらに含むことを特徴とする、前記[156]または前記[157]に記載の層状クッキー。
[159]
前記層状クッキーが、少なくとも約15.0g/層状クッキー100gの徐々に利用可能なグルコース値を有することを特徴とする、前記[156]〜[158]のいずれかに記載の層状クッキー。
[160]
約12wt%から約20wt%の脂肪を含有すること、および/または約20wt%から約32wt%の糖を含有することを特徴とする、前記[156]〜[159]のいずれかに記載の層状クッキー。
[161]
前記ビスケットが、前記ビスケットの合計重量に対して約5wt%から約30wt%の脂肪および/または前記ビスケットの合計重量に比して約10wt%から約25wt%の糖を含有することを特徴とする、前記[156]〜[160]のいずれかに記載の層状クッキー。
[162]
前記フィリングが、前記層状クッキーの約10wt%から約40wt%を成すことを特徴とする、前記[156]〜[161]のいずれかに記載の層状クッキー。
[163]
前記フィリングが、前記フィリングの重量に比して約2.0wt%から約40.0wt%の間の非ゼラチン化された添加デンプンを有することを特徴とする、前記[156]〜[162]のいずれかに記載の層状クッキー。
[164]
前記サンドイッチクッキーの合計重量に対して約2wt%から約15wt%の固体片を含有し、前記固体片はSAG含有量を増加させないことを特徴とする、前記[156]〜[163]のいずれかに記載の層状クッキー。
[165]
少なくとも約31%の利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比を有するビスケットを製造する生地であって、
前記ビスケットはが、前記ビスケットの合計重量に比して、少なくとも約29wt%の穀類粉、約5から約22wt%の脂肪、および約30wt%以下の糖を含み、
前記生地が、穀類粉、脂肪、糖および添加水を含み、 前記添加水が、前記生地の重量に比して約8wt%以下の量であることを特徴とする、生地。
[166]
前記添加水が、生地の重量に比して約3から約7wt%の量であることを特徴とする、
前記[165]に記載の生地。
[167]
約1.0から約1.5g/cm3の焼成前密度を有することを特徴とする、前記[165]または前記[166]に記載の生地。
[168]
前記穀類粉が、Brabender(登録商標)Farinograph(登録商標)によって測定される場合に55%を下回る吸水率を有する精白穀類粉を含み、好ましくは、前記精白穀類粉が、前記ビスケットの少なくとも約14.5wt%を形成することを特徴とする、前記[165]〜[167]のいずれかに記載の生地。
[169]
前記穀類粉が小麦粉を含み、好ましくは1または複数の軟質小麦粉、低損傷デンプンの小麦粉、および熱処理小麦粉、ならびにそれらの2種以上の組合せから選択される小麦粉を含むことを特徴とする、前記[165]〜[168]のいずれかに記載の生地。
[170]
前記穀類粉が、全粒穀類粉を含み、好ましくは少なくとも2つの異なる型の全粒穀類粉を含むことを特徴とする、前記[165]〜[169]のいずれかに記載の生地。
[171]
前記全粒穀類粉が、前記ビスケットの少なくとも約29wt%の量であることを特徴とする、前記[170]に記載の生地。
[172]
前記ビスケットの重量の約19wt%以下の全粒穀類フレークを含むビスケットを形成するための前記[165]〜[171]のいずれかに記載の生地。
[173]
前記生地が、前記生地の少なくとも約20wt%、好ましくは少なくとも約30wt%
が10mmの振動篩メッシュを通り抜けるような粒径分布を有することを特徴とする、前記[165]〜[172]のいずれかに記載の生地。
[174]
前記生地が、前記生地の少なくとも約8wt%が2mmの振動篩メッシュを通り抜けるような粒径分布を有することを特徴とする、前記[165]〜[173]のいずれかに記載の生地。
[175]
前記生地が、前記生地質量分布のD10が約6mm以下であるような粒径分布を有することを特徴とする、前記[165]〜[174]のいずれかに記載の生地。
[176]
前記生地が、前記生地を約1.22g/cm3の密度に圧縮するために少なくとも約5000kg/m2の圧力を必要とすることを特徴とする、前記[165]〜[175]のいずれかに記載の生地。
[177]
前記生地を約1.22g/cm3の密度に圧縮するために必要とされる前記圧力が、約6500から約30000kg/m2であることを特徴とする、前記[165]〜[176]のいずれかに記載の生地。
[178]
前記生地が、少なくとも約29wt%穀類粉、約4から約20wt%の脂肪、および約27wt%以下の糖を含むことを特徴とする、前記[165]〜[177]のいずれかに記載の生地。
[179]
少なくとも約31%の利用可能デンプンの合計に対する徐々に消化可能なデンプン比を有するビスケットを形成する方法であって、
前記ビスケットが、前記ビスケットの合計重量に比して、少なくとも約29wt%穀類粉、約5から約22wt%の脂肪、および約30wt%以下の糖を含み、
前記方法が、
前記[165]〜[178]のいずれかに記載の生地を提供するステップと、
前記生地を前記ビスケットの形状に成形するステップと、
前記ビスケットを焼成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
[180]
前記生地を成形する前記ステップが、前記生地を約1.0から約1.5g/cm3の焼成前密度に圧縮することを伴うことを特徴とする、前記[179]に記載の方法。
[181]
前記焼成するステップが、
(i)約4から約12分の時間の間行われ、および/または
(ii)前記ビスケット内の温度が、焼成する最初の2分以内に約110℃を超えない、
好ましくは約100℃未満であるように行われることを特徴とする、前記[179]または前記[180]に記載の方法。
[182]
前記生地が多段プロセスにおいて混合される前記[179]〜[181]のいずれかに記載の方法であって、
前記成分が、前記添加水、穀類粉および、存在するならば全粒穀類フレークを除いて一緒に混合され、
次いで前記添加水が添加され、
次いで前記穀類粉が添加され、
次いで存在するならば前記全粒穀類フレークが添加されることを特徴とする、前記[179]〜[181]のいずれかに記載の方法。
[183]
前記成形ステップが回転式成形ステップであることを特徴とする、前記[179]〜[182]のいずれかに記載の方法。
[184]
前記回転式成形ステップが回転式成形機で行われる前記[183]に記載の方法であって、
前記回転式成形機が、
(i)前記生地を前記ビスケットに形状化するための成形シリンダおよび溝付シリンダであって、前記成形シリンダが前記生地を受け入れ、約5から約15mm、好ましくは約10mmの溝を有する前記溝付シリンダが前記生地を前記成形シリンダ内で加圧する成形シリンダおよび溝付シリンダ;および任意選択により
(ii)前記成形および溝付シリンダに供給するための漏斗としてのホッパー;および/または
(iii)任意選択により加湿システムをさらに含んでもよい、前記ビスケットを離型するための離型ベルト
を含み、
前記溝付シリンダと前記成形シリンダとの間の速度の差異は好ましくは約10%を下回って保持されることを特徴とする、方法。
[185]
前記[179]〜[184]のいずれかに記載の方法であって、
前記方法が、フィリング部分および任意選択により少なくとも1つのさらなるビスケット部分を有する前記ビスケットを提供することによって、層状クッキーを形成するステップをさらに含むことを特徴とする、前記[179]〜[184]のいずれかに記載の方法。
[186]
前記層状クッキーが、前記層状クッキーの合計重量に比して、約10wt%から約25wt%の脂肪および約15wt%から約40wt%の糖を含有することを特徴とする、前記[185]に記載の方法。
[187]
前記[179]〜[186]のいずれかに記載の方法によって得ることが可能なビスケットまたは充填されたクッキー。
[188]
前記[187]に記載のビスケットまたは充填されたクッキーであって、
前記ビスケットが、少なくとも約15.0g/100g、好ましくは約16.5g/100g、およびより好ましくは少なくとも約18.0g/100g、およびさらにより好ましくは少なくとも約21.0g/100gのSAG値を有することを特徴とする、ビスケットまたは充填されたクッキー。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7