特許第6193224号(P6193224)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6193224ラジオベースロケーション電力プロファイル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6193224
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】ラジオベースロケーション電力プロファイル
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/73 20060101AFI20170828BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20170828BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20170828BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20170828BHJP
【FI】
   H04M1/73
   H04W52/02
   H04W64/00 171
   H04W88/06
【請求項の数】20
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-517264(P2014-517264)
(86)(22)【出願日】2012年6月29日
(65)【公表番号】特表2014-523682(P2014-523682A)
(43)【公表日】2014年9月11日
(86)【国際出願番号】US2012044938
(87)【国際公開番号】WO2013003725
(87)【国際公開日】20130103
【審査請求日】2013年12月19日
【審判番号】不服2016-1361(P2016-1361/J1)
【審判請求日】2016年1月29日
(31)【優先権主張番号】13/173,586
(32)【優先日】2011年6月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】トレイナー,ケヴィン
(72)【発明者】
【氏名】グレイ,マーク ディー.
【合議体】
【審判長】 大塚 良平
【審判官】 中野 浩昌
【審判官】 吉田 隆之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−290308(JP,A)
【文献】 特開2009−182656(JP,A)
【文献】 特開2004−282301(JP,A)
【文献】 特開2001−338390(JP,A)
【文献】 特開2001−224050(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/73
H04W 52/02
H04W 64/00
H04W 88/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサにより実行される場合にシステムに、
複数の無線機能を有するモバイルプラットフォームのロケーションの変化を検出するステップであって、前記複数の無線機能の各々は異なる無線技術をサポートし、前記ロケーションの変化は、コネクションロスを含む前記モバイルプラットフォーム上の前記複数の無線機能の1以上のアクティブな無線機能から受信した情報に基づく、検出するステップと、
前記ロケーションの変化に応答して、つ以上のプロファイルに関連する無線機能設定情報に少なくとも基づき前記複数の無線機能の少なくとも1つを非アクティブ化するステップと、
を実行させる命令セットを有する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
第1プロファイルが第1ロケーションに関連付けされ、第2プロファイルが第2ロケーションに関連付けされ、前記第1プロファイルと前記第2プロファイルとの各々は、ロケーションエントリ基準、ロケーションイグジット基準及び前記複数の無線機能のアクティブ化及び非アクティブ化情報を含む無線機能設定情報を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項2】
前記プロセッサにより実行される場合、前記命令セットは、前記システムに前記複数の無線機能のアクティブな無線機能に関してコネクションロスを特定するステップを実行させ、
前記ロケーションの変化は、前記コネクションロスに少なくとも部分的に基づき検出される、請求項1記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項3】
前記アクティブな無線機能は、Wi−Fi無線機能とブルートゥース無線機能との少なくとも1つを含む、請求項2記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項4】
前記プロセッサにより実行される場合、前記命令セットは、前記システムに前記複数の無線機能のアクティブな無線機能に関するロケーション情報を取得するステップを実行させ、
前記ロケーションの変化は、前記ロケーション情報に少なくとも部分的に基づき検出される、請求項1記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項5】
前記アクティブな無線機能は、セルラー無線機能とGPS(Global Positioning System)無線機能との少なくとも1つを含む、請求項4記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項6】
前記プロセッサにより実行される場合、前記命令セット、前記システムに前記ロケーション情報と地図情報とを比較するステップを実行させる、請求項4記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項7】
前記プロセッサにより実行される場合、前記命令セット、前記システムに、前記アクティブな無線機能に関するロケーション情報を取得するため、前記複数の無線機能の非アクティブな無線機能をアクティブ化するステップを実行させる、請求項4記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項8】
前記プロセッサにより実行される場合、前記命令セット、前記システムに、前記ロケーションの変化に応答してロケーションエントリ基準とロケーションイグジット基準との少なくとも1つを評価するステップを実行させ、
前記ロケーションの変化が前記ロケーションエントリ基準とロケーションイグジット基準との少なくとも1つを充足した場合、前記複数の無線機能の少なくとも1つが非アクティブ化される、請求項1記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項9】
前記ロケーションエントリ基準とロケーションイグジット基準との少なくとも1つは、ロケーションプロファイルに関連付けされる、請求項8記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項10】
前記プロセッサにより実行される場合、前記命令セット、前記システムに、前記ロケーションの変化に応答して前記複数の無線機能の少なくとも1つを低電力モードに配置するステップを実行させる、請求項1記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
前記プロセッサにより実行される場合、前記命令セット、前記システムに、前記ロケーションの変化に応答して前記複数の無線機能の少なくとも1つをアクティブ化するステップを実行させる、請求項1記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
複数の無線機能の各々が異なる無線技術をサポートする、複数の無線機能と、
ロジックと、
を有するモバイルプラットフォームであって、
前記ロジックは、
当該モバイルプラットフォームのロケーションの変化を検出し、前記ロケーションの変化は、コネクションロスを含む前記モバイルプラットフォーム上の前記複数の無線機能の1以上のアクティブな無線機能から受信した情報に基づき、
前記ロケーションの変化に応答して、つ以上のプロファイルに関連する無線機能設定情報に少なくとも基づき前記複数の無線機能の少なくとも1つを非アクティブ化し、
第1プロファイルが第1ロケーションに関連付けされ、第2プロファイルが第2ロケーションに関連付けされ、前記第1プロファイルと前記第2プロファイルとの各々は、ロケーションエントリ基準、ロケーションイグジット基準及び前記複数の無線機能のアクティブ化及び非アクティブ化情報を含む無線機能設定情報を含むモバイルプラットフォーム。
【請求項13】
前記ロジックは、前記複数の無線機能のアクティブな無線機能に関してコネクションロスを特定し、
前記ロケーションの変化は、前記コネクションロスに少なくとも部分的に基づき検出される、請求項12記載のモバイルプラットフォーム。
【請求項14】
前記アクティブな無線機能は、Wi−Fi無線機能とブルートゥース無線機能との少なくとも1つを含む、請求項13記載のモバイルプラットフォーム。
【請求項15】
前記ロジックは、前記複数の無線機能のアクティブな無線機能からロケーション情報を取得し、
前記ロケーションの変化は、前記ロケーション情報に少なくとも部分的に基づき検出される、請求項12記載のモバイルプラットフォーム。
【請求項16】
前記アクティブな無線機能は、セルラー無線機能とGPS(Global Positioning System)無線機能との少なくとも1つを含む、請求項15記載のモバイルプラットフォーム。
【請求項17】
前記ロジックは、前記ロケーション情報と地図情報とを比較する、請求項15記載のモバイルプラットフォーム。
【請求項18】
前記ロジックは、前記アクティブな無線機能からロケーション情報を取得するため、前記複数の無線機能の非アクティブな無線機能をアクティブ化する、請求項15記載のモバイルプラットフォーム。
【請求項19】
前記ロジックは、前記ロケーションの変化に応答してロケーションエントリ基準とロケーションイグジット基準との少なくとも1つを評価し、
前記ロケーションの変化が前記ロケーションエントリ基準とロケーションイグジット基準との少なくとも1つを充足した場合、前記複数の無線機能の少なくとも1つが非アクティブ化される、請求項12記載のモバイルプラットフォーム。
【請求項20】
前記ロケーションエントリ基準とロケーションイグジット基準との少なくとも1つは、ロケーションプロファイルに関連付けされる、請求項19記載のモバイルプラットフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、一般にモバイルプラットフォームにおける電力管理に関する。より詳細には、実施例は、モバイルプラットフォームラジオを自動的にアクティブ化及び非アクティブ化することによって電力を保存することに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンやタブレットなどのモバイルプラットフォームは、様々な目的のためオフプラットフォーム通信を提供する複数のラジオ又は無線機能を有する。例えば、1つのスマートフォンは、音声及び/又はデータ通信用のセルララジオと、データ通信用のWi−Fi(Institute of Electrical and Electronics Engineers/IEEE 802.11−2007,Wireless Local Area Network/LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specificationsなど)ラジオとの双方を有しているかもしれない。しかしながら、Wi−Fiアクセスポイントが利用不可であり、Wi−Fiラジオが通信用に利用されていないとき、機会があるかもしれない(スマートフォンがデータ送信中であるときなど)。このような場合、Wi−Fiラジオは、アクティブ化されたままであり、ユーザにより手動により非アクティブ化されない場合、特にスキャンモードにおいて電力を引出続ける可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本発明の実施例の各種効果は、以下の明細書及び添付した請求項を読み、以下の図面を参照することによって当業者に明らかになるであろう。
図1図1は、一実施例によるモバイルプラットフォームの一例のブロック図である。
図2図2は、一実施例による電力管理スキームの一例のブロック図である。
図3図3は、一実施例による複数のロケーションプロファイルの一例のブロック図である。
図4図4は、一実施例によるモバイルプラットフォームのラジオ設定を管理する方法の一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0004】
実施例は、プロセッサにより実行された場合、システムに複数のラジオを有するモバイルプラットフォームのロケーションの変更を検出させる命令セットを含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体を有する。当該命令はまた、システムにロケーションの変更に応答して複数のラジオの少なくとも1つを非アクティブ化させるものであってもよい。
【0005】
実施例はまた、複数のラジオとモバイルプラットフォームのロケーションの変化を検出するロジックとを有するモバイルプラットフォームを有してもよい。ロジックはまた、ロケーションの変更に応答して、複数のラジオの少なくとも1つを非アクティブ化可能である。
【0006】
さらに、実施例は、複数のラジオを有するモバイルプラットフォームのロケーションの変化を検出するロジックを有する装置を有することが可能である。当該ロジックはまた、ロケーションの変更に応答して複数のラジオの少なくとも1つを非アクティブ化してもよい。
【0007】
図1を参照して、複数のラジオ12(12a〜12n)を有するモバイルプラットフォーム10が示される。図示されたモバイルプラットフォーム10は、モバイルインターネットデバイス(MID)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線スマートフォン、メディアプレーヤー、ノートブックコンピュータ、タブレット装置などのシステムの一部であってもよく、モバイルプラットフォーム10は、ラジオ12の1以上がオフプラットフォーム通信のため利用されないロケーションをときどき入力する。従って、モバイルプラットフォーム10は、モバイルプラットフォーム10のロケーションの変化を検出し、ロケーションの変更に応答して個別にラジオ12を非アクティブ化(電力オフなど)、設定(低電力モードに配置など)及び/又はアクティブ化(電力オンなど)するロジック16を有する/実行するプロセッサ14を有してもよい。
【0008】
例えば、第1ラジオ(“ラジオ1”)は、セルラー(Third Generation/3G,Second Generation 2G,Global System for Mobile Communications/GSM(登録商標),W−CDMA(UMTS),CDMA2000(IS−856/IS−2000)など)ラジオ12aを有し、第2ラジオ(“ラジオ2”)は、Wi−Fiラジオ12bを有し、第nラジオ(“ラジオn”)は、ブルートゥース(IEEE 802.15.1−2005,Wireless Personal Area Networksなど)ラジオ12nを有することが可能であり、モバイルプラットフォーム10がWi−Fiラジオ12bの利用を伴わないロケーション(車など)を入力したと判断した場合、Wi−Fiラジオ12bは自動的に非アクティブ化可能である。ラジオ12を選択的に非アクティブ化し、及び/又はラジオ12を低電力モード(低減されたスキャンモードなど)に配置することは、実質的な電力の節約を提供し、モバイルプラットフォーム10のバッテリ寿命を延長可能である。
【0009】
特に、プロセッサ14は、格納されているロジック命令セット及び/又は埋め込みロジックを実行可能な1以上のプロセッサコア18と、システムメモリ22と通信するよう構成される統合メモリコントローラ(IMC)20とを有してもよい。システムメモリ22は、例えば、デュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、スモールアウトラインDIMM(SODIMM)などのメモリモジュールとして構成されるダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)などを有することが可能である。モバイルプラットフォーム10はまた、ホスト装置として機能し、ラジオ12と通信可能なプラットフォームコントローラハブ(PCH)24(チップセットのサウスブリッジとも呼ばれる)を有してもよい。
【0010】
上述されるように、ラジオ12は、携帯電話、Wi−Fi、Low−Rate Wireless PAN(IEEE 802.15.4−2006,LR−WPANなど)、ブルートゥース、WiMax(IEEE 802.16−2004,LAN/MAN Broadband Wireless LANS)、GPS(Global Positioning System)、スプレッドスペクトル(900MHzなど)及び他の無線周波数(RF)電話用などの広範な用途のためオフプラットフォーム無線通信機能を提供可能である。図示されるモバイルプラットフォーム10はまた、マスストレージ(ハードディスクドライブ/HDD、光ディスク、フラッシュメモリ、プログラマブルリードオンリーメモリ/PROM)26と、ユーザがモバイルプラットフォーム10と情報をやりとりし、認識することを可能にする1以上のユーザインタフェース(UI)装置(タッチスクリーン、液晶ディスプレイ/LCD、発光ダイオード/LED、キーボード、マウスなど)とを有してもよい。モバイルプラットフォーム10はまた、マシーン・ツー・マシーンコンフィギュレーションの場合と同様に“UI−less”とすることが可能である(トラックがログされたデータを送信するためのデポットに到着したときに、Wi−Fiが有効になるトラックにGPSロケーションを追跡するための装置など)。
【0011】
図2は、モバイルプラットフォーム30が利用され、複数のロケーション間で移動する電力管理スキームを示す(第1ロケーション−“ロケーション1”及び第2ロケーション−“ロケーション2”など)。従って、上述されるように、モバイルプラットフォーム10(図1)は、図示されたモバイルプラットフォーム30のため容易に代替されてもよい。例えば、モバイルプラットフォーム30は、ユーザの自宅である可能性がある第1ロケーションと、ユーザの車である可能性がある第2ロケーションとの間で携行されてもよく、第1プロファイル(“プロファイル1”)32は第1ロケーションと関連付けされ、第2プロファイル(“プロファイル2”)34は第2ロケーションと関連付けされる。プロファイル32,34は、モバイルプラットフォーム30上で確立及び/又は維持され、ワークロケーション、アーバン(都市など)ロケーション、地方ロケーション、他のロケーション(“非自宅”など)などの他のロケーションと関連付けされる追加的なプロファイルが、住所(仕事/自宅など)、頻繁な目的地(駅、空港、インターネットカフェなど)、ユーザの嗜好などの特定の予めのコンフィギュレーション情報についてユーザを促すことに関するものとすることができる。図示された具体例では、各プロファイル32,34は、モバイルプラットフォーム30のラジオベース電力消費を管理するためのラジオ設定と共に、1以上のエントリ及びイグジット基準を有する。
【0012】
特に、第1プロファイル32は、モバイルプラットフォーム30が第1ロケーションに入る及び出るときに、何れのラジオがアクティブ化/非アクティブ化されるべきか示すラジオ設定40を有してもよい。例えば、ラジオ設定40は、アクティブ化すべきモバイルプラットフォーム30のセルラーラジオ及びWi−Fiラジオと、第1ロケーションにおいて非アクティブ化すべきモバイルプラットフォーム30のブルートゥースラジオ及びGPSラジオを呼び出すことが可能であり、ブルートゥース及びGPSラジオの非アクティブ化は、電力消費を低減し、モバイルプラットフォーム30のバッテリ寿命を延長させるようにしてもよい。さらに、図示された第1プロファイル32は、モバイルプラットフォーム30が第1ロケーションをに入ったという到達すべき結論に求められる条件を定義する1以上のエントリ基準36を有する。例えば、エントリ基準36は、第1ロケーションに対応するホームアドレスを含むGPS座標の範囲を含むものであってもよい。
【0013】
同様に、第1プロファイル32は、モバイルプラットフォーム30が第1ロケーションから出たという到達すべき結論に求められる条件を定義する1以上のイグジット基準38を含むことが可能である。従って、イグジット基準38は、Wi−Fiラジオに関するコネクションロスを示すものであってもよい。これに関して、モバイルプラットフォーム30が対象となる時点において利用可能なロケーション情報に依拠するように、エントリ及びイグジット基準36,38は、何れのラジオがアクティブ化され、何れのラジオが非アクティブ化されることを考慮してもよい。例えば、上述されたシナリオでは、エントリ基準36は、モバイルプラットフォーム30が第1ロケーションに入ると、Wi−Fiラジオが非アクティブ化されるため、Wi−FiでなくGPSラジオの利用に関するものとすることが可能である。他方、イグジット基準38は、モバイルプラットフォーム30が第1ロケーションから出るとき、GPSラジオが非アクティブ化されるため、GPSでなくWi−Fiラジオからの情報を利用してもよい。あるいは、モバイルプラットフォーム30は、適切なロケーション情報を取得するため、1以上の非アクティブなラジオをアクティブ化することが可能である。さらに、モバイルプラットフォーム30は、モバイルプラットフォーム30のロケーションを決定するため、地図情報などの他の情報とロケーション情報とを比較してもよい。例えば、,地図上の道路、仕事場、居住地、駅及び他の関心のある場所はすべて、モバイルプラットフォーム30のロケーションを決定するため、ラジオ情報と共に利用されてもよい。
【0014】
第2プロファイル34はまた、モバイルプラットフォーム30が第2ロケーションに入ったという結論に到達するのに求められる条件を定義する1以上のエントリ基準42を有してもよく、エントリ基準42の決定は、第1プロファイル32のイグジット基準38の充足によりトリガされてもよい。例えば、第2ロケーションが車であるケースでは、Wi−Fiコネクションが失われたと判断すると、モバイルプラットフォーム30は、何れかのアクティブな(電力オンされているなど)ラジオから利用可能なロケーション情報(セルラー三角測量及び/又は密度データなど)に基づきエントリ基準42(及び/又は他の何れか確立されているプロファイルのエントリ基準)を評価できる。さらに、モバイルプラットフォーム30は、以前に格納したロケーション情報(GPS座標など)を抽出し、及び/又はエントリ基準42が充足されたか判断するのに十分なロケーション情報を取得するため、1以上の非アクティブなラジオ(GPSラジオなど)をアクティブ化することが可能である。
【0015】
図示されたエントリ基準42が充足される場合、第2ロケーションのために調製された1以上のラジオ設定44が実現されてもよい。例えば、ラジオ設定44は、ブルートゥースラジオ及びGPSラジオをアクティブ化し、Wi−Fiラジオを非アクティブ化することを求めることが可能であり、Wi−Fiラジオの非アクティブ化は、電力消費を低減し、バッテリ寿命を延長させてもよい。図示されたプロファイル34はまた、モバイルプラットフォーム30が第2ロケーションから出たという到達すべき結論に求められる条件を定義する1以上のイグジット基準46を有する。従って、イグジット基準46は、第2ロケーションではアクティブ状態であるかもしれないブルートゥースラジオに関するコネクションロスを示すものであってもよい。
【0016】
また、モバイルプラットフォーム30は関連付けされたプロファイルを有するロケーションに入っていないことが、第1ロケーション又は第2ロケーションから出ることにより判断可能である。このようなケースでは、モバイルプラットフォーム30は、何れか特定のロケーション又はプロファイルに関連付けされていないデフォルトのラジオ設定を構成してもよい。
【0017】
図3は、様々なロケーション間を移動するモバイルプラットフォームのラジオベース電力を管理するため複数のプロファイル48(48a〜48e)が利用されるシナリオを示す。図示された具体例では、自宅プロファイル48a、車プロファイル48b、地方プロファイル48c、都市プロファイル48d、ワークプロファイル48eなどが、モバイルプラットフォーム上のアクティブなラ時の1以上からのロケーション情報を用いて呼び出されてもよい。ロケーション情報は、限定することなく、コネクションロス情報、GPS座標情報、セルラー三角測量情報、セルラー密度情報などを含むものであってもよい。さらに、プロファイル48は、ユーザ入力、履歴データ、地図データ、ラジオデータなど又はこれらの何れかの組み合わせから構成されてもよい。以下のテーブルIは、プロファイル48に関連付けされてもよいラジオ設定の一例を示す。
【0018】
【表1】
図4は、モバイルプラットフォームのラジオ設定を管理する方法50を示す。方法50は、特定用途向け集積回路(ASIC)、相補型MOS(Metal Oxide Semiconductor)若しくはトランジスタ・トランジスタロジック(TTL)技術又はこれらの何れかの組み合わせなどの回路技術を利用した固定機能ロジックハードウェアにおけるRAM(Radom Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、ファームウェア、フラッシュメモリなどのマシーン若しくはコンピュータ可読記憶媒体に格納されるロジック命令セットとして、モバイルプラットフォーム10(図1)又はモバイルプラットフォーム30(図2)などのモバイルプラットフォームのロジック16(図1)により実現されてもよい。例えば、方法50に示される処理を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語と、“C”プログラミング言語又は同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1以上のプログラミング言語の何れかの組み合わせにより記述されてもよい。
【0019】
処理ブロック52は、ロケーションの変更がモバイルプラットフォームに関して行われたか判断する。上述されるように、変更は絶対的な(GPS、2G/3G三角測量など)ロケーション情報、相対的な(Wi−Fiアクセスポイント/ペアーのブルートゥース装置との近接さなど)ロケーション情報又はこれらの何れかの組み合わせに基づき検出されてもよい。現在の速度(GPSベースなど)などの他のラジオにより提供された情報もまた、図示された判定処理を補完するのに利用可能である。ロケーション変更が検出された場合、図示されたブロック54は、プロファイル32,34(図2)又はプロファイル48(図3)などのラジオベースロケーションプロファイルが現在アクティブ状態であるか判断する。ロケーションプロファイルが現在アクティブ状態である場合、ブロック56において、プロファイルのイグジット基準が充足されたか判断されてもよい。充足されている場合、図示されたブロック60は、エントリ基準が他のロケーションプロファイルについて充足されたか判断する。従って、ブロック60は、ロケーション情報(コネクションロス情報、GPSロケーション情報など)を取得し、ロケーション情報に基づき1以上のプロファイル(ワークプロファイル、車プロファイルなど)についてエントリ基準を評価することに関するものとすることが可能である。
【0020】
ロケーションプロファイルのエントリ基準が充足されている場合、モバイルプラットフォーム上の1以上のラジオが、ブロック62において、エントリ基準が充足されているプロファイルに含まれるラジオ設定に基づきアクティブ化及び/又は非アクティブ化可能である。ブロック62はまた、低電力(低減されたスキャンなど)モードなどの異なるモードに1以上のラジオを再設定することに関するものとすることができる。図示されたブロック64は、特定のエントリ基準が充足されない場合、デフォルトプロファイルのラジオ設定に基づきモバイルプラットフォーム上の1以上のラジオを設定、アクティブ化及び/又は非アクティブ化する。
【0021】
従って、モバイルプラットフォームのラジオからの情報が、プラットフォームが特定のロケーションプロファイルを入力したことを示すとき、当該ロケーションプロファイルに必要とされるラジオが自動的にスイッチオンされ、当該プロファイルに必要とされないラジオは、電力を節約するため自動的にスイッチオフされてもよい。この結果、モバイルプラットフォームのバッテリ寿命は延長可能であり、全体的なユーザ体感は向上する。
【0022】
ここに開示された実施例は、すべてのタイプの半導体集積回路(“IC”)チップによる利用に適用可能である。これらのICチップの具体例は、限定することなく、プロセッサ、コントローラ、チップセットコンポーネント、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、メモリチップ、ネットワークチップなどを含む。さらに、いくつかの図面では、信号導線は直線により表される。一部は、より多くの構成要素となる信号パスを示すため異なり、複数の構成要素となる信号パスを示すため番号ラベルを有し、及び/又はプライマリ情報フロー方向を示すため1以上のエンドにおいて矢印を有するようにしてもおい。しかしながら、これは、限定的に解釈されるべきでない。このような追加された詳細は、回路のより容易な理解を実現するため、1以上の例示的な実施例と共に利用されてもよい。追加的な情報を有するか否かに関係なく、何れか表された信号線は、複数の方向に移動する1以上の信号を実際に有し、差動ペア、光ファイバライン及び/又は信号エンドラインにより実現されるデジタル又はアナログラインなどの何れか適切なタイプの信号スキームにより実現されてもよい。
【0023】
本発明の実施例は同じものに限定されないが、一例となるサイズ/モデル/値/範囲が与えられてもよい。製造技術(フォトリソグラフィーなど)が経時的に成熟化するため、より小さなサイズの装置が製造可能となることが予想される。さらに、ICチップ及び他のコンポーネントとの周知な電力/グラウンド接続は、図示及び説明の簡単化のため、及び本発明の実施例の特定の態様を不明りょうにしないため、図面内に示されてもよいし、示されなくてもよい。さらに、本発明の実施例を不明りょうにすることを回避するため、構成はブロック図の形式で示され、このようなブロック図の構成の実現に関する詳細は実施例が実現されるプラットフォームに大きく依存するという事実に関し、このような詳細は当業者の範囲内で十分である。具体的な詳細(回路など)が本発明の実施例を説明するため提供される場合、本発明の実施例はこれらの具体的な詳細なしに又は変形によって実現可能であることは、当業者に明らかであるべきである。当該説明は、限定的でなく例示的なものとしてみなされるべきである。
【0024】
“接続”という用語は、対象となるコンポーネント間の直接的又は間接的な何れかのタイプの関係を表すのに利用されてもよく、電気、機械、流体、光、光磁気、電気機械又は他の接続に適用されてもよい。さらに、“第1”、“第2”などの用語は、説明を容易にするためだけに利用され、特段の断りがない場合、特定の時間的意味を有しない。
当業者は、本発明の実施例の広範な技術が各種形態により実現可能であることを上記の説明から理解するであろう。従って、本発明の実施例がこれらの特定の例により説明されるが、本発明の実施例の真の範囲は、図面、明細書及び以下の請求項を参照することにより他の変更が当業者に明らかになるであろうため、限定されるべきでない。
図1
図2
図3
図4