特許第6193225号(P6193225)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6193225
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】肝線維症検出装置および検出システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/49 20060101AFI20170828BHJP
   G01N 33/68 20060101ALI20170828BHJP
   G01N 33/72 20060101ALI20170828BHJP
   A61B 8/08 20060101ALI20170828BHJP
   C12M 1/34 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   G01N33/49 Y
   G01N33/49 X
   G01N33/68
   G01N33/72 B
   A61B8/08
   C12M1/34 E
【請求項の数】10
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-517393(P2014-517393)
(86)(22)【出願日】2011年12月8日
(65)【公表番号】特表2014-521053(P2014-521053A)
(43)【公表日】2014年8月25日
(86)【国際出願番号】CN2011083695
(87)【国際公開番号】WO2013000246
(87)【国際公開日】20130103
【審査請求日】2014年12月4日
(31)【優先権主張番号】201110173535.5
(32)【優先日】2011年6月29日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201120222828.3
(32)【優先日】2011年6月29日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514000750
【氏名又は名称】インナー モンゴリア フルイ メディカル サイエンス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】INNER MONGOLIA FURUI MEDICAL SCIENCE CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100092897
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正悟
(72)【発明者】
【氏名】ワン,グアニ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シンホン
【審査官】 西浦 昌哉
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/106140(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0111430(US,A1)
【文献】 国際公開第2008/149980(WO,A1)
【文献】 特開2007−216007(JP,A)
【文献】 特開2009−095550(JP,A)
【文献】 特表2008−509411(JP,A)
【文献】 特開2007−252366(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 33/48−33/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
年齢および血清生化学的変数を受信するために用いられる入力装置(11,31)であって、前記血清生化学的変数は少なくとも血小板、ヒアルロン酸(HA)、血清直接ビリルビン(DBIL)、プロトロンビン時間(PT)、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(ALT、GPT)および血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(AST、GOT)を含む前記入力装置と、
肝組織のトランジェント・エラストグラフィ画像データを受け取るために用いられる分類器(12,32,52)であって、前記入力装置(11,31)によって受信された年齢前記血清生化学的変数および前記トランジェント・エラストグラフィ画像データに応じて肝線維症の病期分類を行う前記分類器と
前記分類器(12,32,52)による前記肝線維症の病期分類の結果を出力するために用いられる出力装置(13,33)と、
を備えることを特徴とする、肝線維症の検出装置。
【請求項2】
前記血清生化学的変数は、さらに血清アルカリフォスファターゼ(ALP、AKP)、血清コリンエステラーゼ(ChE)およびプロトロンビン活性(PTA)、または、それらのいずれか1つまたは2つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記血清生化学的変数は、さらにトランスフォーミング増殖因子β1(TGF−β1)およびα2−マクログロブリン(AMG)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記分類器(12,32,52)は、サポートベクトルマシン分類器、意思決定モデルに基づく分類器、サポートベクトル回帰モデル分類器、ロジステック回帰モデル分類器、アダブーストアンサンブル分類器またはPCA+K近傍法モデル分類器を含むことを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記分類器(12,32,52)は、少なくとも2つの異なる分類器を備え、前記少なくとも2つの異なる分類器の結果に従って投票することで肝線維症の病期分類を得ることを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記サポートベクトルマシン分類器は、線形サポートベクトルマシン分類器、またはカーネル法に基づく非線形分類器であることを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項7】
訓練サンプルデータを受信して前記訓練サンプルデータに基づいて前記分類器(12,32,52)のパラメータを決定するために用いられるパラメータトレーナー(65)を備えており、前記訓練サンプルデータは、少なくとも前記年齢、血清生化学的変数、トランジェント・エラストグラフィ画像データおよび対応する肝線維症病期分類を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、携帯用装置、オンライン診断システム、または独立型計算装置の形で実現されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
請求項1からのいずれか1項に記載の肝線維症の検出装置およびトランジェント・エラストグラフィ画像装置(34)を含む肝線維症検出システムであって、
前記トランジェント・エラストグラフィ画像装置(34)は、肝組織のトランジェント・エラストグラフィ画像データを得るために用いられ、前記肝線維症の検出装置の分類器(12,32,52)は、前記トランジェント・エラストグラフィ画像装置(34)から前記トランジェント・エラストグラフィ画像データを受け取り、前記年齢、前記血清生化学的変数および前記肝組織の前記トランジェント・エラストグラフィ画像データに応じて肝線維症の病期分類を行うように構成されていることを特徴とする、上記肝線維症検出システム。
【請求項10】
さらに血清生化学的変数検出装置を備え、前記血清生化学的変数検出装置は、前記肝線維症の検出装置の入力装置(11,31)に接続されており、前記入力装置(11,31)を介して前記血清生化学的変数を前記分類器(12,32,52)に送信することを特徴とする、請求項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肝線維症の調査技術の技術分野に関し、特に、肝線維症の検出装置および検出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在のところ、肝線維症および肝硬変の臨床診断は、およそ以下のカテゴリーを含む。
(1)ゴールドスタンダードである肝生検、すなわち、肝生検後の病理スライド検査による肝線維症の病期分類(staging)。一般的に使用される方法では、B型肝炎を含み例えば5病期(5ステージ)、つまり、S0、S1、S2、S3およびS4であり(中国のB型肝炎病理評価基準)、およびC型肝炎を含み例えば5ステージ、つまり、F0、F1、F2、F3およびF4である(メタヴィアスコア(Metavir score))。この方法は侵襲的な診断方法である。
(2)血清診断:現在のところ、血清学的変数をシミュレートする診断モデルが10以上ある。これらのモデルは、異なる血清学的生化学的変数の組み合わせに従って(統計的回帰法のような)数学的計算によって数式を得る。
(3)超音波検査画像や磁気共鳴(MR)画像、および他の画像方法のような画像検出。
(4)超音波弾性画像装置:例えばフィブロスキャン(FibroScan(FS))は、肝臓の硬度を測定し、異なる値の範囲によって異なるステージを示す。この方法は画像検出の範囲に含まれうる。
(5)加えて、プロテオミクスマッピングのような遺伝子検査が出現しつつある。
【0003】
しかしながら、ゴールドスタンダードである肝生検は侵襲的な診断方法である。それは患者が回復するのに長時間かかり、安全性の問題を有しており、サンプルの偏差による影響を受ける。現存する血清生化学的マーカーモデルは、低い精度および感度または高いコストというような理由のために、臨床診断への幅広い普及や使用がない。画像方法は機器に限定されている。フィブロスキャンにより測定された硬度は、肝線維症の検出のみならず対応する肝機能、および、ある程度の病変にも関連している。フィブロスキャンは普及しており適用されているが、その制約のため、ある患者群には検出のために使用することができない。
【0004】
この分野の技術者は、実状に照らして高精度であり、使用が容易で非侵襲である肝線維症の診断方法を提供しようと常に努力している。
【発明の開示】
【0005】
本発明の目的は、検出精度、感度および選択性の改善された肝線維症の検出装置および検出システムを提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、年齢および血清生化学的変数を受信するために用いられる入力装置と、前記入力装置によって受信された年齢や血清生化学的変数に応じた肝線維症の病期分類または炎症診断を遂行するために用いられる分類器と、前記分類器による前記肝線維症の病期分類または炎症診断の結果を出力する出力装置を備える肝線維症の検出装置を提供することであり、ここで、血清生化学的変数は少なくとも血小板、ヒアルロン酸(HA)、血清直接ビリルビン(DBIL)、プロトロンビン時間(PT)、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(ALT、GPT)および血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(AST、GOT)を含む。
【0007】
好ましくは、前記血清生化学的変数は、さらに血清アルカリフォスファターゼ(ALP、AKP)、血清コリンエステラーゼ(ChE)およびプロトロンビン活性(PTA)、または、それらのいずれか1つまたは2つを含む。
【0008】
好ましくは、前記血清生化学的変数は、また、トランスフォーミング増殖因子β1(TGF−β1)およびα2−マクログロブリン(AMG)を含む。
【0009】
好ましくは、分類器はまた、前記年齢、前記血清生化学的変数、および肝組織のトランジェント・エラストグラフィ(transient elastography)画像データに従った肝線維症の病期分類のための、前記肝組織のトランジェント・エラストグラフィ画像データを受信するために用いられる。
【0010】
好ましくは、前記分類器は、サポートベクトルマシン分類器、意思決定モデルに基づく分類器、サポートベクトル回帰モデル分類器、ロジステック回帰モデル分類器、アダブーストアンサンブル分類器およびPCA+KNNモデル分類器を含む。
【0011】
好ましくは、前記分類器は、少なくとも2つの異なる分類器を備え、上記の少なくとも2つの異なる分類器の結果に従った投票(voting)によって肝線維症の病期分類を得る。
【0012】
好ましくは、前記サポートベクトルマシン分類器は、線形サポートベクトルマシン分類器、またはカーネル法に基づく非線形分類器である。
【0013】
好ましくは、前記分類器は訓練サンプルデータを受信して前記訓練サンプルデータに基づいて前記分類器のパラメータを決定するために用いられるパラメータトレーナーを備えており、前記訓練サンプルデータは、少なくとも前記年齢、前記血清生化学的変数および対応する肝線維症病期分類を含む。訓練サンプルデータは、また、トランジェント・エラストグラフィ画像データを含んでもよい。
【0014】
好ましくは、前記装置は、携帯用装置または据置型デバイス、オンライン診断システムまたは独立型計算装置の形で実現される。
【0015】
好ましくは、前記装置はまた、血清生化学的変数検出装置および/またはトランジェント・エラストグラフィ(transient elastography)画像装置を統合する。
【0016】
本発明の別の目的は、上記の肝線維症検出装置とトランジェント・エラストグラフィ画像装置を含む肝線維症検出システムを提供することであり、ここで、前記トランジェント・エラストグラフィ画像装置は、肝組織のトランジェント(transient)弾性画像データを得るために用いられ、前記分類器は、前記トランジェント・エラストグラフィ画像装置から肝組織のトランジェント・エラストグラフィ画像データを受信し、前記年齢、前記血清生化学的変数および肝組織の前記トランジェント・エラストグラフィ画像データに応じて肝線維症の病期分類を行う。
【0017】
好ましくは、前記システムはさらに血清生化学的変数検出装置を備える。
【0018】
本発明における肝線維症検出装置および検出システムは、年齢および選択された血清生化学的変数の観点から肝線維症の病期分類を行い、種々の検出結果の十分な活用ができるので肝線維症の病期分類結果はより正確である。
【0019】
さらに、本発明における肝線維症検出装置および検出システムは、年齢、選択された血清生化学的変数および肝組織のトランジェント・エラストグラフィ画像データの観点から肝線維症の病期分類を行い、種々の検出結果の十分な活用ができるので肝線維症の病期分類結果はより正確である。
【0020】
添付図面を参照した本発明の典型的な実施形態の引き続く詳細な説明により、本発明の他の特徴や利点がより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
説明の一部を構成する図面は、本発明の実施形態を説明するために用いられており、その説明とともに本発明の原理を解説するためにも用いられている。
【0022】
図面および引き続く詳細な説明を参照することにより、本発明を明瞭に理解することができるであろう。
【0023】
図1】本発明による第1の実施形態である肝線維症検出装置の構成図である。
図2】本発明による第2の実施形態である肝線維症検出装置の構成図である。
図3】本発明による第3の実施形態である肝線維症検出システムの構成図である。
図4】トランジェント・エラストグラフィ画像装置およびそのプローブの1実施形態の概略図である。
図5】本発明による第4の実施形態である肝線維症検出システムの構成図である。
図6】本発明による第5の実施形態である肝線維症検出装置の構成図である。
図7】サポートベクトルマシン分類超平面の最大マージンの1例の概略図である。
図8】非線形サポートベクトルマシンのアルゴリズムの1例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
これから、本発明の種々の典型的な実施形態を図面を参照して詳細に説明する。特別の定めのない限り、本発明の範囲は、関連する構成図(layout)、数値表現および構成要素の値やそれらの実施形態で表現されたステップには限定されないことを留意されたい。
【0025】
同時に説明を容易にするために、添付図面に示されたそれぞれの部分の大きさは実際の比例関係に合致するように描かれてはいないことを、我々は理解しなければならない。
【0026】
少なくとも一つの典型的な実施形態の引き続く説明は、実際に単に説明のためのものであり、本発明およびその応用またはその使用をいかなる環境下でも限定することを意図してはいない。
【0027】
関連分野の一般的な知識を有する技術者に知られた技術、方法および装置は、詳細には論じないが、正式には、一般に認められた論述の一部であるとみなされなければならない。
【0028】
ここで指摘され考察されたすべての例は、いかなる特別な値をも制限しようとするものではなく、説明のためだけとして解釈されなければならない。結果として実施形態の別の例は異なる値を持ってもよい。
【0029】
類似の番号や文字は下記の添付図面において類似のアイテムを示すことに留意されたい。結果的に、図面において一度アイテムが定義されれば、引き続く添付図面においてはさらなる考察は必要ない。
【0030】
この明細書においては、ベクトルは患者によって提供される種々の変数のセットである。モデルfはマッピング関数(mapping function)であり、χ→{0,1, 2,...., n}であり、nは、例えば、3、4または他の整数であってもよい。すなわち、もし患者の指標ベクトルxが与えられれば、この患者の肝線維症の病理学的病期分類がf(x)であるとモデルが予測する。ここで、それらの値(f(x))は、セット{0,1, 2,...., n}の中の個別の値の一つである。特性変数および階層化モデルは、この技術の重要なコンテンツである。本発明に用いられる変数および階層化モデルは以下に示される。
【0031】
図1に本発明による第1の実施形態である肝線維症検出装置の構成図を示す。図1に示すように、本実施形態における肝線維症検出装置は、入力装置11、分類器12、出力装置13を備える。入力装置11は、年齢と血清生化学的変数を受信するために用いられる。また、その血清生化学的変数には、少なくとも血小板、ヒアルロン酸(HA)、血清直接ビリルビン(DBIL)、プロトロンビン時間(PT)、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(ALT、GPT)および血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(AST、GOT)が含まれる。分類器12は、入力装置11によって受信された年齢および血清生化学的変数に応じて肝線維症病期分類を行い、その肝線維症病期分類結果を出力装置13へ送信する。3つの受信された変数、すなわち、血小板、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(ALT、GPT)および血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(AST、GOT)に従って、エキスパートによって導かれた2つの比である、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(ALT、GPT)/血小板、および、血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(AST、GOT)/血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(ALT、GPT)を、分類器12が得る。これら(2つの比)は、分類器の入力パラメータとしての血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(AST、GOT)および血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(ALT、GPT)を代替して用いられる。出力装置13は、分類器12の肝線維症病期分類結果を出力する。分類器12は、サポートベクトルマシン分類器、意思決定モデルに基づく分類器、サポートベクトル回帰モデル分類器、ロジステック回帰モデル分類器、アダブーストアンサンブル分類器およびPCA(主成分分析(principal component analysis)+KNN(k近傍法(K nearest neighbor))モデル分類器であってもよい。分類器12は、計算装置を用いてソフトウエアによって実現してもよく、または、特別なハードウエア、回路もしくは装置によって実現してもよい。
【0032】
上記の実施形態において、分類器は、年齢と選択された血清生化学的変数によって、従来技術の検出方法よりもより正確な肝線維症検出効果を得るために用いることができる。例えば、血小板、ヒアルロン酸(HA)、血清直接ビリルビン(DBIL)、プロトロンビン時間(PT)、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(ALT、GPT)および血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(AST、GOT)などの血清生化学的変数の検出は一般に大変普及しているので、一般の病院でも行うことができる。従って、検出のトータルコストおよび困難さを低減するために、このスキームの応用や普及を拡大することができる。加えて、異なる分類器が実際の必要によって選択されてもよく、これにより、現実に分類器の精度を上げることができる。
【0033】
本発明における肝線維症検出装置は、臨床要求によって複数の形態により実現してもよい。本発明の1実施形態によれば、入力装置、分類器および出力装置は、コンピュータに配置されている。また、入力装置はコンピュータキーボード、タッチスクリーン、マウスおよび装置インタフェースなどの入力機器に対応しており、出力装置は表示画面、音声出力装置および出力インタフェースなどの出力機器に対応しており、分類器はソフトウエアによって、または、主基板に接続された特別な分類器回路によって、実現することができる。この検出装置は、コンピュータによって得ることができ、コンピュータの高い普及率という特徴を十分に活用してその実装コストを低減することができる。本発明の別の実施形態によれば、入力装置、分類器および出力装置は、同一の可搬型携帯装置に配置されており、これは、通常のハンドヘルドコンピュータ、または、肝線維症の診断のための特別な装置であってもよい。検出装置が携帯装置の形で実現されていることにより、装置の使用に対する簡便性および柔軟性が改善される。本発明の1実施形態によれば、肝線維症検出装置は、また、オンライン診断システムの形態によって得ることもできる。オンライン診断システムの具体例を図2を参照して以下に説明する。
【0034】
本発明の1実施形態によれば、血清生化学的変数は、さらに血清アルカリフォスファターゼ(ALP、AKP)、血清コリンエステラーゼ(ChE)およびプロトロンビン活性(PTA)、または、上記3つの変数のうちのいずれか1つまたは2つを含む。
【0035】
本発明の1実施形態によれば、血清生化学的変数は、またトランスフォーミング増殖因子β1(TGF−β1)およびα2−マクログロブリン(AMG)を含み、分類器は、入力装置が受信した年齢および血清生化学的変数に従った肝線維症の病期分類のために用いられる。
【0036】
上記の実施形態において、分類器は年齢および選択された血清生化学的変数によって従来技術の検出方法に比べてより正確な肝線維症検出効果を得ることができる。
【0037】
図2に本発明による第2の実施形態である肝線維症検出装置の構成図を示す。図2に示すように、入力装置21はコンピュータ、タブレットPC、またはPDAなどであってもよい。入力装置としての機器は分類器22に有線接続または無線接続などによって接続されてもよい。分類器22は、サーバ、コンピュータまたは特別な機器であってもよい。分類器22によって出力された肝線維症病期分類結果は、出力装置23によって出力されてもよく、または、入力装置21によってユーザへ出力されてもよい。検出装置は、バックグラウンドにおける分類器だけによってオンライン診断システムの形で実現することができ、それ(検出装置)は、より多くの診断セクターによって検出支援を達成すると共に単位検出コストを低減するために、複数の入力端末および出力端末を含んでもよい。
【0038】
本発明の1実施形態によれば、分類器の入力データは、上記の実施形態に述べられた年齢および血清生化学的変数のみならず、肝組織のトランジェント(transient)肝臓弾性画像データ、すなわち、トランジェント・エラストグラフィ画像装置によって得られた肝組織の硬度を含んでもよい。
【0039】
図3に本発明による第3の実施形態である肝線維症検出システムの構成図を示す。図3に示すように、本実施形態における肝線維症検出システムは、入力装置31、分類器32、出力装置33およびトランジェント・エラストグラフィ画像装置34を備える。入力装置31および出力装置33に関しては、前述の実施形態の説明を参照されたい。これらは、説明の簡略化のためにここでは詳細に説明しない。トランジェント・エラストグラフィ画像装置34は、肝組織のトランジェント・エラストグラフィ画像データを得るために使用することができる。分類器32は、トランジェント・エラストグラフィ画像装置34からトランジェント・エラストグラフィ画像データを受信し、年齢、血清生化学的変数および肝組織のトランジェント・エラストグラフィ画像データに基づいて肝線維症の病期分類を行う。トランジェント・エラストグラフィ画像装置34、例えばフィブロスキャンは、肝組織のフィブロスキャン硬度を得るために用いることができる。
【0040】
上記の実施形態において、システムは年齢、選択された血清生化学的変数および肝組織のトランジェント・エラストグラフィ画像データの観点から肝線維症の病期分類を行い、種々の検出結果を十分に活用しているので、肝線維症の病期分類結果は、より正確である。
【0041】
本発明の1実施形態によれば、システムは、さらに、キットに入っているサンプルを検出して血清生化学的変数のデータを得て、これらのデータを入力装置を介して分類器に送信するために用いられる血清生化学的変数検出装置を備える。
【0042】
図4にトランジェント・エラストグラフィ画像装置およびそのプローブの1実施形態の概略図を示す。図4に示すように、トランジェント・エラストグラフィ画像装置44は超音波プローブ45との接続に用いられるプローブソケット441を備え、さらにデータ伝送のため、コンピュータまたはネットワークに接続するために用いられるデータ伝送インタフェース442を備える。超音波プローブ45は、超音波変換器443、スイッチボタン444、電気力学的変換器(electrodynamics transducer)445、接続ケーブル446およびジャック447を備える。
【0043】
訓練(training)分類パラメータのデータサンプルが少なければ、単一のモデルに基づくのみでは不適切な近似(over-fitting)問題が容易に生じやすい。たとえ存在するサンプルで好ましい精度が得られても、それが、良好な一般化能力を有しないかもしれないし、未知のサンプルを正しく予測することは難しい。
【0044】
この問題を解決するために、複数の独立した分類器を訓練し、複数の分類器の結果による投票によって最終の分類結果を得る、バギング法(Bagging method)が用いられてもよい。この方法によって、単一のモデルのみによる予測の非ロバスト性(非頑健性)をある程度まで解決することができる。従来のバギング法と比べて完全に異なるのは、このバギング法は交差検証(cross-validation)と同様な方法、即ち、サンプルを各時間にランダムにn分割し、それらのn−1の部分(パラメータは、同時にグリッド検索によって決定される)を訓練事例とし、残された部分に対応して予測する。このため、予測結果に応じてモデルは隠される。このようなランダムな分割を複数回繰り返すことにより、あるモデルが毎回ランダムな分割により選択される。最終的に、全ての得られたモデルが組み合わされ、投票によって最終的な分類結果として決定される。
【0045】
図5に本発明による第4の実施形態である肝線維症検出システムの構成図を示す。図5に示すように、本実施形態における肝線維症検出システムは、入力装置31、分類器52、出力装置33およびトランジェント・エラストグラフィ画像装置34を備える。入力装置31、出力装置33およびトランジェント・エラストグラフィ画像装置34は、上記の実施形態の説明に見いだせるので、簡単化のためにここでは詳細には示さない。分類器52は、投票器(voting machine)523および第1のサブ分類器521、第2のサブ分類器522のような、2またはそれ以上のサブ分類器を備える。521、522などの各サブ分類器は、年齢、血清生化学的変数、および肝組織のトランジェント・エラストグラフィ画像データに従った、それぞれの(各サブ分類器の)肝線維症病期分類結果を得て、それぞれの肝線維症病期分類結果を投票器523に出力する。投票器523は、例えば、各サブ分類器からの投票の形である肝線維症病期分類結果に従って肝線維症病期分類結果の出力を決定する。
【0046】
図6に本発明による第5の実施形態である肝線維症検出装置の構成図を示す。図6に示すように、本実施形態における肝線維症検出装置は、入力装置31、分類器32、出力装置33、トランジェント・エラストグラフィ画像装置34、およびパラメータトレーナー65を備える。パラメータトレーナー65は、訓練サンプルデータを受信し、訓練サンプルデータに応じて分類器パラメータを決定する。ここで、訓練サンプルデータは、年齢、血清生化学的変数、および対応する肝線維症病期分類を含んでもよい。または、訓練サンプルデータは、年齢、血清生化学的変数、トランジェント・エラストグラフィ画像データ、および対応する肝線維症病期分類を含んでもよい。現存するサンプルに従って肝線維症分類モデルを訓練によって得ることができる。サンプルが絶え間なく供給されるであろうことを考慮して、モデルの自己学習戦略が策定される。上記のモデルの学習戦略は、自動化訓練プロセスに完全にコンパイルされ、入力インタフェースはサンプルセットであり、出力インタフェースは、最終的に用いられた予測関数である。従って、一度サンプルセットが更新されれば、そのプログラムの自動化訓練関数を適用することのみが必要であり、これにより、モデルの自動学習プロセスを遂行することができる。その一方で、予期しない状況下でモデルの復元作業に取り組めるように、古いモデルは、またバックアップされ、それに基づいて保存される。
【0047】
分類モデルは、サポートベクトルマシンの具体例の観点から以下のように導かれる。この分類モデルの訓練戦略は下記に詳細に示される。なお、関連する固有ベクトルがあれば、どのようなものでもベクトルxとして一律に表現する。
【0048】
1.モデルの「分解―組み合わせ」戦略
<分解(Breakdown)>
最初の問題は、サンプルの硬度(stiffness value)を予測することである。この問題を直接的に解くことはより複雑である。第一に、分類問題は、4つのサブ問題に分解される。
【0049】
【数1】
【0050】
例えば、サブ問題1は、与えられたサンプルの硬度が1より大きいか1に等しいか、または1より小さいか、を判定することを意味する。これは、また残されたサブ問題にも適用できる。
【0051】
各サブ問題(2値分類問題)は、サポートベクトルマシン(SVM)分類モデルを用いて訓練される。最終的に、合計で4つのサブモデルであるfi(x),i=1,2,3,4が調べられる。fi(x)の出力は0または1である。
【0052】
サポートベクトルマシンの詳細な説明については、次のセクションを参照されたい。
【0053】
<組み合わせ>
上記の4つのサブ問題モデルを仕上げた後で、それらのサブ問題を最終の意思決定ルールの中で組み合わせることができる。4つのサブモデルによって予測される結果は、シーケンス(f1, f2, f3, f4)であり、このシーケンス中の全ての要素は0または1であり、このため、そのシーケンスには、合計で16の可能な値がある。決定は、表1に示されたそれぞれの値とルールに対応する最終予測結果に従ってなされる。
【0054】
【0055】
2.サポートベクトルマシン(SVM)分類モデル
上記のように、各モデルは、4つのサブモデルに分けられており、各サブモデルは、2値分類問題である。サポートベクトルマシンは、本発明においては、基礎的な分類器のように用いられる。
【0056】
サポートベクトルマシンは、優れた分類モデルであり、分類マージン最大化原理に従ってサンプル空間にサンプルを分類し、より低い訓練エラー率を得ることを前提にしてより良い一般化能力(generalization performance)(未知のサンプルから予測する能力)を確保する。
【0057】
図7は、サポートベクトルマシン分類器の線形分離可能な概略図を示す。
【0058】
図7:サポートベクトルマシン分類超平面の最大マージンの1例の概略図である。中身のある(実質的な)ポイントおよび空洞のポイントは2つのタイプのサンプルポイントで表現している。実線の分類超平面は、点線の分類超平面の全てに比較して最大のマージンを有しており、結果的に最良の一般化能力を有している。
【0059】
<線形サポートベクトルマシン>
【0060】
ここで、データから訓練されるべき分類器を決定する2つの変数が以下の式により具体的に得られる。
【0061】
【数2】
【0062】
ここで、Cは、訓練エラー率と一般化性能を計量するためのパラメータであり、通常交差検定によって決定される。
【0063】
事実、式1により決定された最適化問題は、以下の双対問題に変換することができる。
【0064】
【数3】
【0065】
【0066】
<非線形サポートベクトルマシン>
サポートベクトルマシンはまた、非線形モデルも学習することができる。それは、サンプルを初期空間(original space)から高次元の特徴空間へカーネル法および特別な非線形マッピングを用いて描くことにより、初期空間において線形に分離できないデータを高次元の特徴空間において線形に分離することができる。従って、線形モデルが高次元の空間で設計され、それは、初期空間で設計された非線形モデルに等しい。図8は、多項式カーネル関数によって2次元サンプルを3次元空間へ伸ばすことの概略図を示し、これにより、初期的には分離できなかったサンプルが、高次元空間においては線形に分離される。
【0067】
図8は、非線形サポートベクトルマシンのアルゴリズムの概略図を示す。初期サンプルは、線形に分離できないが、次の式(4)によって変換する。
【0068】
【数4】
【0069】
当初方法は、カーネル法を用いて高次元空間へ伸ばされることにより、高次元空間において線形分離可能になる。このことは、初期空間において非線形に分離することに等しい。
【0070】
【0071】
【数5】
【0072】
【0073】
【数6】
【0074】
【0075】
【0076】
非線形サポートベクトルマシンは、最も基礎的な分類器として用いることができ、ガウス分布カーネル関数が、カーネル関数として選択される。
【0077】
上記の生化学的変数およびモデルは、適切なパラメータを得る。事実、上記の戦略によって、複数の他のパラメータのセットがまた、追加的に得られる。
【0078】
1.変数パラメータ
【0079】
上記のモデルに用いた特性番号の医学的意味は以下である。
【0080】
【0081】
上記の特性5および特性8は、エキスパートのアドバイスによって導入された2つの特性値である。それらは、3つの特性2、14および15に関連している。特性2は、上記の表で与えられ、14と15は以下(表4)である。
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
特性はランダムに並べられていることに留意されたい。種々のモデルが13の異なる特性に関連しており、それらは、3つのタイプ、すなわち、年齢、血清生化学的変数およびフィブロスキャン硬度に分けられる。血清生化学的変数は、血小板、ヒアルロン酸(HA)、血清直接ビリルビン(DBIL)、プロトロンビン時間(PT)、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(ALT、GPT)、血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(AST、GOT)、トランスフォーミング増殖因子β1(TGF−β1)およびα2−マクログロブリン(AMG)を含む。それらを得るために必要なコストは異なる。
【0087】
異なる特性を用いて異なるモデルを訓練により得ることができる。
【0088】
1 モデル1は最小の特性を用いており、これらの全ては検出にひんぱんに用いられており一般の病院で得ることができる血清生化学的変数特性であるので、モデル1は最も簡単である。
2 モデル4は全ての特性を用いており、最高の正確さを有しているが、適用される特性はフィブロスキャン硬度、血清生化学的変数であるトランスフォーミング増殖因子β1(TGF−β1)およびα2−マクログロブリン(AMG)にも関連している。従ってこれらの特性を収集するためには高いコストが必要である。
3 モデル2およびモデル3は、特性を収集するためのコストとモデルの正確さとを総合的に考慮するトレードオフ戦略に合致している。
【0089】
次の表8は、上記の4モデルのテスト結果を示す。
【0090】
【0091】
本発明の実施形態において、分類モデルは、非侵襲的な肝線維症の病期分類を予測するために「ゴールドスタンダード」に従った血清生化学的変数およびフィブロスキャン硬度のような医学指標に基づいて設計されている。患者状態の固有ベクトルは、患者の特定の生化学的変数によって得られる。固有ベクトルに基づいて、モデルは、患者の最新の病理学的病期分類S0−S4(またはF0−F4)を導く。(レベルが高いほど、より重症な肝線維症である。)
【0092】
本発明の技術的解決法は、複数のパラメータ、主に、性別、年齢、HBV−DNAレベル、種々の肝酵素変数、関連するコレステロールおよびほとんどすべての生化学的変数、肝線維症の特別の判定指標であるフィブロスキャン硬度などを含む複数のパラメータから選択される。上記のすべてのパラメータの解析、処理および計算によって、肝線維症に最も相関関係を有するn個の血清生化学的変数が、臨床診断に対して究極的に決定され、肝線維症および肝硬変の診断のためのモデルがフィブロスキャン検出結果と組み合わせて得られる。
【0093】
さまざまな病院が異なる装置を有し、異なる生化学的検査レベルであることを考慮すれば、モデルもまた、異なる病院で検出を容易にするために、2つのバージョンに分けられる。
【0094】
1)フィブロスキャン+生化学的試験モデル:肝疾患のための特定の病院/診療所で用いられる。変数は、フィブロスキャン硬度および血小板、ヒアルロン酸(HA)、血清直接ビリルビン(DBIL)、プロトロンビン時間(PT)、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(ALT、GPT)、血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(AST、GOT)のような血清生化学的変数に及ぶ。
【0095】
2)フィブロスキャン+すべての関連する生化学的変数に対する検出モデル:検出装置とより高度な科学的研究レベルを有する肝疾患のための特別な病院/診療所で、診断問題を深く解決するために用いられる。変数は、血小板、ヒアルロン酸(HA)、血清直接ビリルビン(DBIL)、プロトロンビン時間(PT)、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(ALT、GPT)、血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(AST、GOT)、フィブロスキャン硬度、トランスフォーミング増殖因子β1(TGF−β1)およびα2−マクログロブリン(AMG)のような血清生化学的変数に及ぶ。
【0096】
本発明の実施形態である肝線維症検出システムは、非侵襲性、高い実用性、簡単な方法、低価格および良好な安全性などによって特徴づけられる。
【0097】
(1)リスクがない。診断システムは、非侵襲的な医療装置であるフィブロスキャンおよび関連する血液生化学的結果に応じて、ほとんどいかなるリスクもなしにモデル解析によって肝疾患を有する患者の肝線維症の程度を判定することができ、患者に対して侵襲がない。
【0098】
(2)低い総合試験コスト。肝生検は血液検査のみならず、穿刺および外傷後の取り扱いが必要であるので、非侵襲的な診断方法よりも高い総合試験コストを必要とする。
【0099】
(3)この方法は、広い範囲の臨床的応用を有し簡単である。フィブロスキャン操作者が証明を得るのにより短い時間でよく、この方法は簡単で実行が容易である。生化学的変数の検出はもはや特別な訓練を必要とせず、病院それ自身が条件を有し、双方を組み合わせた非侵襲的モデルは、広い範囲の臨床的応用を有する。
【0100】
本発明の記載は、説明と例解のために提供しており、網羅的でもなく、本発明を開示内容に限定することを意図してもいない。多くの改良や変形がこの分野の通常の技術者にとって容易である。実施形態の選定および記載は、本発明の原理と実際の応用のためのより良い解説を意図し、特有の目的に対して適する種々の改良を有する実施形態を設計するためにこの分野の通常の技術者が本発明を理解できるように意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8