(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記グラフィックは、前記チャネルの位置を示し、前記チャネルは前記バックシートの長さ及び幅に対称的に配置され、長手方向における前記チャネルの長さ(L’)に対する前記バックシートの長さ(A’)の比率が2.2から2.7である、請求項2〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
前記チャネルは前記バックシートの長さ及び幅に対称的に配置され、前記チャネルの位置を示す前記グラフィックの長手方向における長さ(L’)に対する前記バックシートの長さの半分(B’)の比率が1.0〜1.4である、請求項2〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
前記チャネルは前記バックシートの長さ及び幅に対称的に配置され、前記バックシートの長手方向の中間点(F’)において、前記チャネルの位置を示す前記グラフィックの間の、横方向における、スペースに対する前記バックシートの幅(P’)の比率が8.0〜9.8である、請求項2〜8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【発明を実施するための形態】
【0009】
用語の定義
「吸収性物品」は、身体排出物を吸収し、封じ込める装置を指し、より具体的には、着用者の身体に接触し、又は近接して配置され、身体から排泄された様々な排出物を吸収し、及び封じ込める装置を指す。吸収性物品は、成人及び乳幼児用おむつ(1)、乳幼児用トレーニングパンツ及び成人失禁用下着等のパンツ、生理用ナプキン、パンティーライナー、及び成人排泄物用パッド等の女性用衛生用品、並びに、母乳パッド、漏れ防止マット、よだれかけ、傷口保護用品等を含んでもよい。吸収性物品は、更に、床掃除用品、食品製造物品等を含んでもよい。本明細書で使用するところの「体液」又は「身体排出物」なる用語には、これらに限定されるものではないが、尿、血液、膣排泄物、母乳、汗及び糞便が含まれる。
【0010】
本明細書で使用するとき、「おむつ(1)」とは、身体から排出される様々な排泄物を吸収及び収容するために着用者の皮膚に対して着装されることを意図する装置を指す。おむつ(1)は、一般に、着用者の腰及び脚を取り囲むように、乳幼児及び尿失禁者により胴体下部の周囲に着用される。おむつ(1)の例は、乳幼児又は成人用おむつ(1)及びトレーニングパンツ等のパンツ形状のおむつ(1)を含む。おむつは、少なくとも1つの締結部材(8)と、少なくとも1つのランディング領域(9)と、を含み得る締結装置を含んでもよく、レッグカフ(10)及び弾性部材(11)をも含んでもよい。「トレーニングパンツ」という用語は、本明細書で使用するとき、乳幼児又は成人の着用者に合わせて設計されているウエスト開口部及び脚部開口部を含んでいる使い捨て衣類を指す。パンツは、着用者の脚を脚部開口部に挿入し、パンツを着用者の胴体下部の周囲にまでずらすことによって着用者に対して定位置に置くことができる。パンツは、再締着可能及び/又は再締着不可能な結合を使用して、物品の一部分を一緒に接合するなどの非限定的な任意の好適な技術(例えば、シーム、溶接、接着、粘着結合、留め具など)によって予備形成され得る。パンツは、物品の外周に沿った任意の位置において予備成形することができる(例えば、側面固定、前腰部固定)。
【0011】
「使い捨て」は、本明細書においては、洗濯若しくは他の方法で、復元又は再使用することを通常想定していない(すなわち、1回使用した後に廃棄され、リサイクル、堆肥化、又は他の環境に適合する方法で処理され得ることを前提としている)物品を説明するために使用する。
【0012】
本明細書で使用するとき、「吸収性構造体(13)」は、尿等の液体の吸収及び収容に有用な3次元構造を指す。吸収性構造体(13)は、本明細書に更に記載されるように、吸収性物品の吸収性コア(13)であってもよい、又は吸収性物品の吸収性コア(7)の一部のみ、すなわち吸収性コア(7)の吸収性構成要素であってもよい。
【0013】
「超吸収性ポリマー材料」は、本明細書で使用するとき、遠心分離保持能試験(Edana 441.2−01)を使用して計測される純水の0.9重量%食塩水のその重量の少なくとも10倍(及び典型的には少なくとも15倍又は少なくとも20倍)吸収可能な、実質的に水不溶性のポリマー材料を指す。
【0014】
本明細書で使用するとき、「不織布材料」は、配向性繊維又は不規則に配向された繊維で製造されたウェブを指し、紙と、更なるニードル加工の有無を問わず、接合糸若しくは長繊維を組み込んだ織り製品、編み製品、タフテッド製品、ステッチで接合した製品、又は湿式粉砕によるフェルト製品とを除く。不織布材料及びそれらを作製するためのプロセスは、当該技術分野において既知である。一般に、スパンレイ法、メルトブロー法、カード法、エアレイ法、湿式レイ法、コフォーム、及びこれらの組み合わせを含むことができる不織布材料の製造プロセスは、繊維を成形平面上に置くことを含む。繊維は、天然起源のものであっても人工起源のものであってもよく、短繊維若しくは連続フィラメントであっても、又はその場で形成されたものであってもよい。
【0015】
本明細書に用いられる「見える」とは、裸眼の目で知覚可能であることを意味する。
【0016】
チャネルを備える吸収性構造体(13)
本発明は、チャネルと、チャネルを伝える印刷されたシグナルとを含む吸収性コアを備えた吸収性物品を提供する。本発明は、全て2011年6月10日付に出願された、米国特許出願第13/491,642号、第13/491,643号、第13/491,644号、及び第13/491,648号に開示される、チャネルを備えた吸収性物品に関する。
【0017】
本明細書の吸収性構造体(13)は、吸収性材料(50)の吸収性層(17)を有する支持シート(16)を含む。吸収性材料(50)は、少なくとも超吸収性ポリマー材料、及び任意で、セルロース、例えばパルプ又は変性セルロース等のセルロース材料を含む。
【0018】
吸収性構造体(13)は更に、以下に更に記載する1つ以上の接着材料を含む。吸収性層(17)は3次元であり、実質的に前記超吸収性ポリマー材料を含まない第1の実質的に長手方向チャネル(26)及び第2の実質的に長手方向チャネル(26)を含む。他の材料は、以下に更に記載するように、前記チャネル(26)、例えば前記1つ以上の接着材料(40;60)内に存在し得る。
【0019】
吸収性構造体(13)及び吸収性層(17)はそれぞれ、例えば構造又は層の長手方向の寸法に延在する長手方向の寸法及び平均の長さL、又は例えば構造又は層の横方向の寸法に延在する横方向の寸法及び平均の幅Wを有する。吸収性構造体(13)及び吸収性層(17)はそれぞれ、使用者の前方に向けて使用される前方領域、使用者の後方に向けて使用される後方領域、及び構造/層の横方向の幅全体にそれぞれ延在しており、かつ、それぞれ、構造/層の平均の長さの1/3を有する、その間の股部領域を有する。
【0020】
吸収性構造体(13)及び吸収性層(17)はそれぞれ、長手方向の中心軸X、前記長手方向の中心軸Xに垂直な横方向の中心軸Yを所有し、前記吸収性層(17)及び前記吸収性構造体(13)は、それぞれ、構造又は層の長手方向の寸法内に延在する一対の対向する長手方向の側部エッジ、一対の対向する横方向のエッジ(19)、例えば使用者(着用者)の前方に向けて使用される前方横方向のエッジ、及び使用者の後方に向けて使用される後方横方向のエッジを有する。吸収性構造体(13)又は吸収性層(17)の長手方向の側部エッジ(18)及び/又は横方向のエッジ(19)は、それぞれ、長手方向の中心軸及び/又は横方向の中心軸に対して平行であってもよい、又は、1つ以上が曲線であってもよい、及び例えば、股部領域内のより狭い横方向の寸法を生じさせてもよい。典型的には、長手方向の側部エッジは、長手方向のX軸内において互いに鏡像になっている。
【0021】
吸収性層(17)の長手方向の中心X軸は、それぞれ、本明細書において、長手方向の側部(20)と称される、吸収性層(17)の第1及び第2の長手方向の側部(20)を区切る。こうして、前記長手方向の側部のそれぞれが前記前方領域、股部領域及び後方領域に存在するため、第1の長手方向の部分の前方領域、及び第2の長手方向の部分の前方領域等が存在する。本明細書のいくつかの実施形態において、吸収性層(17)の前記長手方向の部分は、層のX軸において互いに鏡像となる。
【0022】
吸収性層(17)は、少なくとも、実質的に前記超吸収性ポリマー粒子を含まない(例えば含まない)第1のチャネル(26)及び第2のチャネル(26)を含んでおり、前記チャネル(26)は、吸収性層(17)の厚さ(高さ)に延在する。(偶発的に、機能性全体に影響を及ぼさない、チャネル内に非常に少量の超吸収性ポリマー粒子が存在する可能性があることを理解すべきである)。吸収性層(17)がセルロース誘導体又はセルロースを含む場合、いくつかの実施形態において、前記第1及び第2のチャネル(26)はまた、かかるセルロース誘導体/セルロース材料を含まない。
【0023】
第1のチャネル(26)は、吸収性層(17)の前記第1の長手方向の側部に存在し、第2のチャネル(26)は、吸収性層(17)の前記第2の長手方向の側部に存在する。
【0024】
第1及び第2のチャネル(26)はそれぞれ、実質的に長手方向に延伸し、これは、典型的には、各チャネル(26)が横方向の寸法よりも長手方向の寸法においてより長く、典型的には横方向の寸法の少なくとも二倍の長手方向の寸法で延びることを意味する。
【0025】
したがって、これは、前記吸収性層(17)の長手方向の向きに完全に長手方向及び平行(すなわち前記長手方向軸に平行)なチャネル(26)を含んでおり、曲率半径が、典型的には吸収性層の平均の横方向の寸法と少なくとも等しい(任意でこの平均の横方向の寸法の少なくとも1.5又は少なくとも2.0倍である)場合に、これは、湾曲し得るチャネル(26)を含んでおり、また、これは、直線であるが、長手方向軸に平行な線と(例えば5°〜)最大で30°未満、例えば最大で20°、又は最大で10°の角度未満であるチャネル(26)を含む。これは、更に、チャネルの2つの部分の間の前記角度が少なくとも120°、少なくとも150°、及びこれらのいずれかの場合において、チャネルの長手方向の範囲が横方向の範囲を超えるときに、その内部に角度を有するチャネルを含んでもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、少なくとも前記股部領域に存在する完全に又は実質的に横方向のチャネルが存在してもよい、又はかかるチャネルが全く存在しなくてもよい。
【0027】
前記第1及び第2のチャネル(26)のそれぞれは、前記吸収性層(17)の平均の幅Wの少なくとも4%である平均の幅W’を有してもよい、又は例えば、W’は、少なくともWの7%及び/又は例えば最大でWの25%、又は最大でWの15%、及び/又は例えば少なくとも5mm、及び例えば最大で25mm、又は例えば最大で15mmである。
【0028】
前記第1及び第2のチャネル(26)の各々は、例えば、前記吸収性層(17)の平均長さLの80%以下であってもよい平均長さL’を有してもよく、チャネル(26)が前方領域のみしか存在せず、又は股部領域にしか存在せず、又は後方領域のみにしか存在しない合、L’は、例えば、Lの25%以下、若しくはLの20%以下、かつ/または、例えば、Lの5%以上、若しくはLの10%以上であり、かつ/又はL’は、例えば、10mm以上、若しくは20mm以上であってもよく、チャネル(26)が前記股部領域及び前方領域、並びに任意で後方領域に延在している場合、L’は、例えば、Lの80%以下、若しくはLの70%以下、かつ/又はL’は、例えば、Lの40%以上、若しくはLの50%以上であってもよい。チャネルが長手方向の軸と平衡でない場合、チャネルの長さL’は長手方向の軸に対する投射によって計測される長さである。
【0029】
チャネル(26)は、典型的には、いわゆる「永続的」チャネル(26)であってもよい。永続的とは、チャネル(26)の完全性が、その上の着用者による摩擦時を含む、乾燥状態及び湿潤状態の両方において少なくとも部分的に維持されることを意味する。以下に記載される湿潤チャネル一体性試験は、チャネルが湿潤飽和の後に恒久的であるか、及びそれがどの程度であるかを試験するために使用され得る。
【0030】
永続的チャネル(26)は、前記吸収性材料(50)及び/又は前記チャネル(26)、例えば前記吸収性層(17)を固定化させる、及び/又は前記支持シート(16)を前記チャネル(26)又はその一部内に固定化させる、1つ以上の接着材料の提供によって得られてもよい。吸収性コア(7)は、特に、例えば
図7及び
図13に例示的に示されるように、チャネルによる第1の支持シート(16)及び第2の支持シート(16’)の結合によって形成される永続的なチャネルを含んでもよい。典型的には、チャネルを通る両方の支持シートを結合するためにグル−を使用し得るが、他の周知の手段によって、例えば超音波結合、又は熱結合によって結合することも可能である。支持層は、連続的に結合できる、又はチャネルに沿って断続的に結合できる。
【0031】
実に、発明者は、かかるチャネルによって、漏れのリスクを低減する迅速な液体捕捉が得られることに着目した。恒久的チャネルは、流体排出区域における吸収性層の飽和を回避するのに役立つ(かかる飽和により、漏れのリスクが増す)。更に、発明者は、予想外にも、予測されたものとは対照的に、吸収性構造体内の超吸収性ポリマー材料の全体量を減らす一方で、(かかる材料を包含しないチャネルを提供することにより)吸収性構造体又はおむつの流体処理特性が向上するという知見を得た。恒久的チャネルは更に、湿潤状態において、吸収性材料はコア内を移動できず、その意図した位置にとどまるため、より良いフィット感及び流体吸収が提供されるという更なる利点を有する。
【0032】
例えば、発明者は、同量のAGM及びグル−を有するがチャネルは有さない同様のコアに対し、
図4Aに示されるように、永続的チャネルを有する2つの吸収性層を有するコアのWAIIT試験に従い、湿潤状態のAGM損失の量を比較した。
【0033】
要するに、WAIIT試験は、湿潤状態におけるコアの固定化されない吸収性粒子材料量を決定する。この試験において、吸収性コアは73%容量まで湿潤され、横方向の向きの中間で切断され、所定の高さから落下され、材料の損失が測定される。試験に関する更なる情報は、米国特許第2008/0312622 A1号に記載されている。
【0034】
その結果として、コアは、チャネルなしの比較対象のコアの65%(StDeV=5%)の湿潤不動化と比べ、AGMの87%(StDeV=5%)の湿潤不動化を有した。この例において、チャネルは、2つの熱可塑性繊維状接着剤層(Fuller 1151が5gsmで二度塗布される)及び1つのホットメルト接着剤層(Fuller 1358が5gsmで塗布される)を使用した、チャネルにおける2つの支持シートの接着接合によって永続的にされた。
【0035】
湿潤チャネル一体性試験
この試験は、湿潤飽和後のチャネルの一体性を点検するように構成されている。この試験は、吸収性構造体又は吸収性構造体を含む吸収性コア上において直接実施できる。
1.チャネルの長さ(mm)は、乾燥状態で測定される(チャネルが真っ直ぐでない場合、チャネルの中央を通じた曲線上の長さが測定される)。
2.吸収性構造体又はコアがその後、5リットルの合成尿「生理食塩水」に浸漬される(適量の塩化ナトリウムを蒸留水に溶かすことにより調製される、1000ml当たり9.00g NaCl濃度の溶液)。溶液の温度は20±5℃でなくてはならない。
3.生理食塩水に1分浸漬した後、吸収性構造体又はコアが取り出されて、排水のために一端を把持して5秒間垂直に保ち、その後衣類に面する面(この面が認識可能である場合)を下にして、水平面に平坦に広げる。吸収性構造体又はコアが伸縮要素を含む場合、吸収性構造体又はコアはX及びY寸法に緊張状態で引っ張られるため、収縮は見られない。吸収性構造体又はコアの端/縁部は、収縮が生じないように水平面に固定された。
4.吸収性構造体又はコアは、好適な重さの剛性プレートで被覆され、寸法は;吸収性構造体又はコアの伸張した長さと等しい長さ、横断方向における最大吸収性構造体又はコア幅と等しい幅、である。
5.上記の剛性プレートの領域にわたり、18.0kPaの圧力が30秒間適用される。圧力は、剛性プレートによって包囲される全領域に基づいて計算される。圧力は、剛性プレートの重量及び追加的な重量の合計が、剛性プレートの全領域にわたり18.0kPaを生じるように、剛性プレートの幾何学的中心に追加的な重量を配置することにより、達成される。
6.30秒後、追加的な重量及び合成プレートが取り除かれる。
7.その直後、元の状態のままのチャネルの部分の累積長さがミリメートルで計測される(チャネルが直線でない場合、チャネルの中間を通る曲線長さが計測される)。チャネルのいずれの部分も完全でない場合、チャネルは恒久的でない。
8.恒久的なチャネルの一体性の割合は、完全なままのチャネルの部分の合計長さを、乾燥状態のチャネルの長さで割り、その商に100を掛けることによって算出される。
【0036】
有利なことに、本開示による恒久的なチャネルは、この試験に従い、少なくとも20%、又は30%、又は40%、又は50%、又は60%、又は70%、又は80%、又は90%の完全性の割合を有する。
【0037】
例えば
図5及び
図9に示されるように、1つ以上の接着材料(60)は、前記支持シート(16)と前記吸収性層(17)又はその一部との間、(例えば本明細書において「第2の接着材料」と称される)に存在し得る。例えば、本明細書に記載されるように、チャネル(26)と一致するべき前記支持シート(16)の部分に接着材料が塗布され、それにより、前記チャネルにおいて、支持シートがチャネルの壁、その一部、又は更なる材料へ、前記接着によって結合できる、及び/又は、前記材料を固定化させ、前記チャネルへのその広範囲の移動を回避するために、吸収性材料(50)と一致するべき支持シート(16)の部分に接着剤を塗布してもよく、例えば、実質的に連続的に及び/又は均一的に、支持シート(16)の実質的に表面領域全体に接着剤を塗布してもよい。これは、例えば、印刷、スロットコーティング又はスプレーによって塗布されるホットメルト接着剤であってもよい。
【0038】
追加的に、又は代替的に、吸収性構造体(13)は、例えば、吸収性層(17)を形成するために前記吸収性材料(50)が前記支持シート(16)と組み合わせられ、かかるシート上に堆積された後で、前記支持シート(16)によって既に支持される、前記吸収性層(17)又はその一部上に塗布される(本明細書で「第1の接着材料」と称される)1つ以上の接着材料(40)を含んでもよい。これは、例えば、本明細書で後述されるように熱可塑性繊維状接着剤であってもよい。いくつかの実施形態では、これは、吸収性層を固定化させ、任意で上記の前記チャネル内の支持シートを更に接着するために、吸収性層(17)上に、つまり、吸収性材料(50)上及びチャネル(26)内に連続的に塗布されてもよい。これは、例えば、
図5〜
図11に示される。
【0039】
なお、第1及び第2の接着材料は、例えば熱可塑性ホットメルト接着剤と同じタイプの接着剤であってもよいことを理解すべきであり、例えば下記のように、第1の接着剤と第2の接着剤との間の差が、こうして、設けられた場所となる。
【0040】
いくつかの実施形態では、前記1つ以上の接着材料、例えば少なくとも前記第1の接着材料又は前記第1及び第2の接着材料の両方は、少なくともチャネル(26)に存在する。これは、このため、(吸収性層(17)の高さ及びその長さに延在する)チャネル(26)の長手方向の壁に存在してもよい。支持シート(16)において、材料は前記チャネル(26)又はその一部内へ折り畳まれ、例えば支持シート(16)は、前記チャネル(26)又はその一部内への波形状を有し、前記波形状は、使用中にチャネル(26)を(少なくとも部分的に)維持できるようにするために、前記壁又はその一部に固定されてもよい。これは、例えば
図10及び
図11に示される。
【0041】
第1及び第2のチャネル(26)は、吸収性層(17)/構造の長手方向の中心軸(X軸)に対して互いに鏡像になっていてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、例えば図に示されるように、前記吸収性層(17)の前記長手方向の軸と一致するチャネル(26)は存在しない。チャネル(26)は、長手方向の寸法全体において互いに離隔してもよい。最小離隔距離Dは、例えば、層の平均の横方向の寸法Wの少なくとも5%、例えばWの少なくとも10%、Wの少なくとも15%、若しくは、少なくとも5mm又は例えば少なくとも8mmであってもよい。
【0043】
また、流体の漏れの危険性を低減するために、例えば、図に示すように、長手方向の主チャネル(26)は、典型的には、横方向の縁部(19)のいずれにも延在せず、かつ/又は吸収性層(17)の長手方向の縁部(18)にも延在しない。典型的には、チャネル(26)と最も近傍の長手方向の縁部との間の最小距離Iは、Wの少なくとも5%、または、例えば、Wの少なくとも10%に相当する。いくつかの実施形態では、この距離は例えば少なくとも10mmであり、吸収性層(17)のチャネルと最も近い横断方向縁部(19)との間の最小距離Fは、例えば層の平均長さLの少なくとも5%であり得る。
【0044】
吸収性構造体は、例えば
図2Bに示す等、例えば前方領域のみにおいて、又は
図2Aに示される等、例えば中心(股部)領域において、また、例えば、
図2Aに示されるように、任意で前方及び/又は後方領域内へ延在する、2つのチャネルのみを含んでもよい。
【0045】
吸収性構造体(13)は、かかるチャネル(26)の2つを超える数、例えば少なくとも4つ、少なくとも5つ、又は少なくとも6つを含んでもよい。これらのうちのいくつか若しくは全ては、互いに実質的に平行であってもよい。例えば全てが直線及び完全に長手方向であってもよい、及び/又は2つ以上若しくは全てが、長手方向の軸内において互いに鏡像になっていてもよい、又は2つ以上が、湾曲若しくは角度がついていてもよく、例えば、長手方向の軸で互いに鏡像、及び2つ以上が、異なる湾曲又は直線になっている、及び例えば長手方向の軸で互いに鏡像になっていてもよい。これは、例えば
図3A及び
図3Bに示される。
【0046】
例えば、吸収性層(17)の前方領域は、典型的には層の長手方向の軸で互いに鏡像である2つ以上のチャネル(26)を含んでもよく、股部領域は、例えば
図4Aに示される層の長手方向の軸で典型的には互いに鏡像である2つ以上のチャネル(26)を含んでもよく、後者は、任意で、適用可能な寸法及び上記の他の特性のうちのいずれかを有する、前方領域及び/又は後方領域へと延伸してもよい。任意で、更なるチャネルは、例えば
図4Bに示される等の2つの後方領域に存在してもよい。
【0047】
チャネル(26)を包含しない前記長手方向の軸と一致する長手方向の中心ストリップが存在するように、第1及び第2のチャネル(26)、及び任意で更なるチャネル(26)が前記吸収性層(17)内に配置されてもよく、前記吸収性材料(50)は、前記ストリップ内に実質的に連続的に存在する。例えば、前記ストリップは、Wの少なくとも5%、又はWの少なくとも10%、及び/又は例えば少なくとも5mm、少なくとも10mm又は少なくとも15mm、及び/又は最大で40mmの最小幅Dを有してもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、2つの隣接するチャネル(26)間の前記長手方向の中心ストリップにおいて、吸収性材料(50)又は前記超吸収性ポリマー材料の平均の坪量は、少なくとも350及び例えば最大で1000グラム/m
2、又は例えば450グラム/m
2から、及び例えば最大で750グラム/m
2である。
【0049】
いくつかの好適な実施形態では、各第1及び第2のチャネルに隣接する、任意で前記更なるチャネルに隣接する前記吸収性材料(50)は実質的に連続的に存在する。
【0050】
吸収性構造体(13)は、典型的には、本明細書で更なる材料と称される、吸収性層(17)を被覆するための1つ以上の更なる材料(例えば更なる材料層)を含む。更なる材料は、例えば本明細書の吸収性構造体(13)の吸収性層(17)に接するべき表面上に接着剤を含む層であってもよい。こうして、更なる材料は、吸収性構造体(13)の前記吸収性層(17)に隣接して配置される表面上に、接着材料を含んでもよい。
【0051】
生成された構造は、本明細書において「吸収性コア(7)」と称される。その例は、
図5〜
図13に示される。
【0052】
この更なる材料は、両方の吸収性層(17、17’)が前記支持シート(16;16’)との間に挟まれるように、第2の吸収性層(17’)及び第2の支持シート(16’)を有する更なる吸収性構造体(13’)であってもよく、これは、本明細書に記載されるように、及び例えば
図5、
図6、
図7、
図8に示されるように、2つ以上のチャネル(26’)を有する本開示の更なる吸収性構造体(13’)であってもよい、又はこれは、例えば
図9に示される等の、本明細書に記載されているがチャネルなしの吸収性構造体であってもよい、及び/又はこれは、本明細書に記載されているが接着剤なしの吸収性構造体であってもよい。
【0053】
第2の吸収性構造体(13’)は第1の吸収性構造体(13)と同一であってもよい、又はこれらは共に、本開示のチャネル(26、26’)を有する吸収性構造体であってもよいが、これらは異なっていてもよく、例えば異なるチャネル、異なる数のチャネル(例えば
図8に示される等)、異なる接着剤、異なる接着塗布又はその組み合わせを有してもよい。
【0054】
第1の吸収性構造体(13)のチャネル(26)又はこれらのうちのいくつか、及び第2の吸収性構造体(13’)のチャネル(26’)又はこれらのうちのいくつかは、互いに一致及び重複してもよく、例えば、完全に又は例えば一部のみ一致する、及び一部のみ重複してもよい、若しくはチャネル(26、26’)のいくつかの又は全ては、互いに一致しなくてもよい、及び互いに重複しなくてもよい。いくつかの実施形態では、これらは互いにほぼ同一であり、ある構造のチャネル(26)は、別の構造のチャネル(26)と実質的に完全に一致し及び重なっている。これは、例えば
図12に示される。
【0055】
いくつかの実施形態では、更なる材料は、吸収性層(17)上に折り畳まれ、次いで吸収性層(17)を包囲するために周辺エッジ沿いに封止される、支持シート(16)の一部であってもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、更なる材料は、更なる支持シート(16’)であり、すなわち吸収性構造体(13)は更なる支持シート(16’)で覆われ、前記吸収性層は2つの支持シートとの間に挟まれる。
【0057】
いくつかの実施形態では、更なる材料は、例えば前記支持シート(16)に封止される捕捉材料層(70)及び/又は捕捉シート(12)であってもよい。いくつかの実施形態では、更なる材料は、更なる吸収性構造体、例えば上記のこれらのもののうちのいずれか、又は更なる支持シート(16’)を含んでおり、捕捉材料層(70)、及び任意で、更なる捕捉シート(12)と組み合わせられる。これは、例えば
図11で示される。
【0058】
更なる材料は更に、前記吸収性層(17)に隣接して存在する捕捉材料層(70)であってもよく、捕捉材料層(70)は、任意で、化学的に架橋されたセルロース繊維を含んでおり、捕捉材料層は第2の支持シート(16’)上に支持される。吸収性層(17)及び捕捉材料層(70)は、
図12に例示されるように、第1の構造の前記支持シート(16)と前記第2の支持シート(16’)との間に挟まれてもよい。捕捉材料層(70)は、
図13に示されるように、特に、前記第1の吸収性構造体(13)のチャネル(26)と実質的に完全に重なっているチャネル(26’)を更に含んでもよい。
【0059】
第1の構造の支持シート(16)及び/又は捕捉材料層(70)の第2の支持シート(16’)は、第1の吸収性構造体(13)のチャネル(26)、及び/又は任意で、存在する場合、捕捉材料層(70)のチャネル(26’)内へ、若しくはこれらのチャネル(26,26’)の一部内へ折り畳まれてもよい。1つ以上の接着材料は、少なくともチャネル(26、26’)又はその一部に存在し、支持シート(16;16’)は、これらの接着材料のうちの1つ以上によって、前記チャネル(26、26’)内において互いに接着されてもよい。別の第2の接着剤(60’)は、第2の支持シート(16’)と捕捉材料層(70)との間に存在し得る。別の接着剤(図示せず)は、両方の層の接着を向上させるために、熱可塑性接着剤(40)以外にも、捕捉材料層(70)と吸収性層(17)との間に配置されてもよい。
【0060】
これらのいずれの場合も、更なる材料は、吸収性層(17、任意で17’)を包囲するために、その周辺エッジに沿いに、支持シート(16)へと封止することができる。
【0061】
これらのいずれの場合も、支持シート(16)又は捕捉層/シートを、前記チャネル(26)又はその一部内へ折り畳んでもよい(すなわち波形状にされてもよい)。これは例えば
図6、
図7、
図8に示される。
【0062】
これは、本明細書に記載されるように、例えば接着材料によって、前記チャネル(26)内の本開示の吸収性構造体(13)の支持シート(16)に接着されてもよい。代替的に、又は追加的に、チャネル(26及び/又は26’)又はその一部の壁に接着されてもよい。
【0063】
いくつかの実施形態において、吸収性構造体(13)は、前記吸収性層(17)と重ね合うかかる更なる材料を含んでおり、本明細書に記載される接着材料が存在する場合、前記波形状の形成を助け、及び/又は更なる材料及び前記支持シート(16)が、前記チャネル(26及び/又は26’)内において互いに接着するのを助けるように、存在する場合(そのように、つまり存在する場合チャネル26及び/又は26’へ)前記支持シート(16)及び/又は前記更なる材料を吸収性構造体(13)の前記チャネル内へ及び/又は更なる(第2の)吸収性構造体913’のチャネル内へと圧力印加するために、前記チャネル(26及び/又は26’)と一致するこれらの部分において、前記支持シート(16)及び/又は前記更なる材料に対して圧力手段が選択的に印加される。
【0064】
圧力手段は、支持シート(16)の前記部分又は前記チャネル(26及び/又は26’)と一致する更なる材料と一致できる(すなわち嵌め合いできる)前記チャネル(26及び/又は26’)のサイズ、形状、パターンを実質的に有する、盛り上がった部分を有する圧延ロールであってもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、更なる(例えば第2の)支持シート(16’)は、第2の支持シート(16’)をチャネル(26及び/又は26’)又はその一部に折り畳む、及び従って、第1の支持シート(16)に接着することを可能にする吸収性構造体よりも幅が広くてもよい。これは、例えば
図6、
図7及び
図8に示される。
【0066】
吸収性コア(7)が、本明細書に記載されるチャネル(26、26’)を含む2つの(又はより多い)吸収性構造体(13、13’)を含む実施形態では、1つの吸収性構造体(13)のチャネル(26)の1つ又は2つ、若しくはより多く又は全てが、隣接する吸収性構造体(13’)のチャネル(26’)と実質的に重なっていることがあってもよい。生成された吸収性コア(7)は、次いで、チャネル(26、26’)を有する吸収性構造体(13’、13’)の積層であり、チャネル(26、26’)は、実質的に吸収性層の厚さ(17、17’)に延在する。これは、例えば
図12に示される。
【0067】
追加的に又は代替的に、一吸収性構造体(13)のチャネル(26)のうちの1つ又は2つ、若しくはより多く又は全ては、隣接する吸収性構造体(13’)のチャネル(26’)と重複しなくてもよく、これらは、例えば隣接する構造のチャネル(26)と補完的であってもよい。補完的とは、第2の吸収性構造体(13’)のチャネル(26’)が第1の吸収性構造体(13)のチャネル(26)の延伸を形成することを意味する。
【0068】
いくつかの実施形態では、吸収性コア(7)は2つ以上の吸収性構造体(13)を含んでもよく、これらのうちの1つは本開示の構造であり、1つは、チャネルなし及び/又は接着剤なしのその上に(超吸収性ポリマー材料を有する)吸収性層(17’)を有する支持シート(16’)を有する吸収性構造体(13)である。
【0069】
第2の吸収性構造体(13’)が吸収性コア(7)内に存在する場合、これは、上記の方法の、及び上記の理由により、1つ以上の接着剤を含んでもよい。
【0070】
例えば、これは、少なくとも第1の吸収性構造体(13)のチャネル(26)と一致し、及び/又は存在する場合、そのチャネル(26’)を有するように存在し得る。
【0071】
吸収性材料(50)
吸収性層(17)は、任意でセルロース材料(例えばセルロース、繊維の形態の破砕木材パルプを含む)と組み合わせられる、超吸収性ポリマー材料(例えば粒子)を含む吸収性材料(50)を含む。上記の更なる材料(例えば更なる第2の吸収性構造体(13’)は、吸収性材料を含んでもよく、以下の記載がこれに適用され得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、吸収性材料(50)は、超吸収性ポリマー材料の少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、及びセルロース材料の最大で40%又は最大で30%を含んでもよい。
【0073】
いくつかの他の実施形態では、吸収性層(17)は、実質的に吸収性ポリマー材料、例えば、存在する場合、セルロース材料の(吸収性材料(50)の)例えば5重量%未満の粒子からなる吸収性材料(50)を含んでおり、前記吸収性層(17)/吸収性構造体(13)はセルロース材料を包含しなくてもよい。
【0074】
典型的には、超吸収性ポリマー材料は粒子の形態である。吸収性層(17)での使用に好適な吸収性ポリマー粒子は、例えばModern Superabsorbent Polymer Technology,F.L.Buchholz,A.T.Graham,Wiley 1998等に記載される超吸収体文献により公知の任意の吸収性ポリマー粒子を含むことができる。吸収性ポリマー粒子は、球形、球状、又は不規則な成形粒子、例えば、ウインナソーセージ型成形粒子、又は典型的には逆相懸濁重合から得られるような楕円形の成形粒子などであってもよい。粒子は、より大きな不規則な粒子を形成するために、必要に応じて少なくともある程度まで凝集させることもできる。
【0075】
本明細書のいくつかの実施形態において、全体としての吸収性材料(50)及び/又は前記粒子超吸収性ポリマー材料は、少なくとも、例えば少なくとも20g/g、又は30g/gのCRCを有する等、高い吸収容量を有する。上限は、例えば最大で150g/g、又は最大で100g/gであってもよい。
【0076】
本明細書のいくつかの実施形態において、吸収性材料(50)は、例えばナトリウム対イオンについて有する60%〜90%又は約75%の中和度を有する、ポリアクリル酸ポリマー/ポリアクリル酸ポリマーから形成される超吸収性ポリマー粒子を含む、又はこれからなる。
【0077】
超吸収性ポリマーは、内部及び/又は表面架橋されたポリアクリル酸塩及びポリアクリル酸ポリマーであってもよい。好適な材料が、国際特許出願公開第07/047598号、又は例えば国際特許出願公開第07/046052号、例えば国際出願公開第2009/155265号、及び国際出願公開第2009/155264号に説明される。いくつかの実施形態では、好適な超吸収性ポリマー粒子は、国際出願公開第2006/083584号に更に具体的に記載されるように、当該技術の製造工程の現在の状態によって得られてもよい。超吸収性ポリマー粒子は、内部で架橋されてもよく、すなわち、重合は、ポリマー網状組織へとフリーラジカル的に共重合され得る、2つ以上の重合可能な基を有する化合物の存在下において行なわれる。有用な架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、欧州特許出願第A 530 438号に記載されるテトラアリルオキシエタン、欧州特許出願第A 547 847号、欧州特許出願第A 559 476号、欧州特許出願第A 632 068号、国際特許出願公開第93/21237号、国際特許出願公開第03/104299号、国際特許出願公開第03/104300号、国際特許出願公開第03/104301号、及び独国特許出願第A 103 31 450号に記載されるジ−及びトリアクリレート類、独国特許出願第A 103 31 456号、及び独国特許出願第A 103 55 401号に記載されるような、アクリレート基とエチレン性不飽和基とを更に含む混合アクリレート類、又は例えば独国特許出願第A 195 43 368号、独国特許出願第A 196 46 484号、国際特許出願公開第90/15830号、及び国際特許出願公開第02/32962号に記載されるような架橋剤混合物、及び国際特許出願公開第2009/155265号に記載される架橋剤が挙げられる。超吸収性ポリマー粒子は、外部に表面架橋されてもよい、又はポスト架橋されてもよい)。有用な後架橋剤としては、ポリマーのカルボキシレート基と共有結合を形成可能な2つ以上の基を含む化合物が挙げられる。有用な化合物としては、例えば欧州特許出願第A 083 022号、欧州特許出願第A 543 303号及び欧州特許出願第A 937 736号に記載されるアルコキシシリル化合物、ポリアジリジン、ポリアミン、ポリアミドアミン、ジ−又はポリグリシジル化合物、独国特許出願第C 33 14 019号に記載される多価アルコール類、独国特許出願A 40 20 780号に記載される環状炭酸塩、独国特許出願第A 198 07 502号に記載されるN−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキサゾリドン等の2−オキサゾリドン及びそれの誘導体、独国特許出願A 198 07 992号に記載されるビス−及びポリ−2−オキサゾリドン、独国特許出願A 198 54 573号に記載される2−オキソテトラヒドロ−1,3−オキサジン及びそれの誘導体、独国特許出願A 198 54 574号に記載されるN−アシル−2−オキサゾリドン、独国特許出願A 102 04 937号に記載される環状ウレアーゼ、独国特許出願A 103 34 584号に記載される二環式アミドアセタール、欧州特許出願第A 1 199 327号に記載されるオキセタン及び環状ウレアーゼ、並びに国際特許出願公開第03/031482号に記載されるモルホリン−2,3−ジオン及びそれの誘導体を含む。
【0078】
超吸収性ポリマー又は粒子は、コーティング剤でコーティングされる又は部分的にコーティングされる等の表面修飾を有してもよい。コーティングされた吸収性ポリマー粒子の例は国際特許出願公開第2009/155265に開示されている。コーティング剤は、吸収性ポリマー粒子をより親水性にするようなものであってもよい。例えば、これは、アエロジル等の親水性(すなわちヒュームド)シリカであってもよい。コーティング剤は、粒子上にエラストマーの(弾性の)膜コーティングを形成する弾性ポリマー、又は膜形成ポリマー、又は弾性膜形成ポリマーなどのポリマーであってもよい。コーティングは、吸収性ポリマー粒子の表面上の均質な及び/又は均一なコーティングであってもよい。コーティング剤は、0.1%〜5%のレベルで塗布されてもよい。
【0079】
超吸収性ポリマー粒子は、45μm〜4000μmの範囲の粒径、特に、45μm〜約2000μm、約100μm〜約1000μm、又は〜約850μmの範囲の粒径分布を有し得る。粒子状の材料の粒径分布は、当該技術分野において既知のように、例えば乾式篩分け分析試験(EDANA 420.02「Particle Size distribution」)によって決定され得る。
【0080】
本明細書のいくつかの実施形態において、超吸収性材料は、例えば、例えば欧州特許第A−0691133号に記載されている方法で測定できるように、最大で2mm、50ミクロン〜2mm又は1mm、100、200、300、400又は500μm、若しくは〜1000、〜800、又は〜700μmの中間質量粒径の粒子の形態である。本開示のいくつかの実施形態では、超吸収性ポリマー材料は、粒子の形態であり、少なくとも80重量%は、50μm〜1200μmのサイズであり、上記の任意の範囲の組み合わせの間の質量中央粒径を有する粒子である。さらに、又は本開示の別の実施形態では、前記粒子は本質的に球状である。本発明の更に別のまたは更なる実施形態において、超吸収性ポリマー材料は、比較的狭い範囲の粒径を有し、例えば粒子の大多数(例えば少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、または更には少なくとも95重量%)は、50μm〜1000μm、100μm〜800μm、200μm〜600μmの粒径を有する。
【0081】
支持シート(16;16’)
本明細書の吸収性構造体(13)は、前記吸収性材料(50)が支持及び固定化される支持シート(16)を含む。更なる材料は、支持シート(16’)であってもよい、又はこれを含んでもよい、及び以下が更に、かかるシート(16’)に適用される。
【0082】
この支持シート(16)は、個別吸収性構造体(13)、特に紙、フィルム、織布又は不織布、又はこれらのいずれかの積層に以降分割される個別シート又はウェブ材料であってもよい。
【0083】
本明細書のいくつかの実施形態では、支持シート(16)は、例えばカード不織布、スパンボンド不織布又はメルトダウン不織布等の不織布ウェブであり、これらのうちのいずれかの不織布積層を含む不織布である。
【0084】
繊維は、天然由来のものであっても人工由来のものであってもよく、ステープル繊維若しくは連続フィラメントであっても、又はその場で形成されたものであってもよい。市販の繊維は、通常、約0.001mm未満〜約0.2mm超の範囲の直径を有し、幾つかの異なる形態、つまり、短繊維(ステープル繊維又は細断繊維として知られる)、連続単繊維(フィラメント又はモノフィラメント)、連続フィラメントの撚っていない束(トウ)、及び連続フィラメントの撚り束(編み糸)で提供される。繊維は、例えば異なるポリマーがシースとコアとを形成する、例えばシース/コアの構成を有する複合繊維であってもよい。不織布繊維は、メルトブロー法、スパンボンド法、溶剤紡糸法、静電紡糸法、及びカード法等、多くのプロセスによって形成することができる。不織布繊維の坪量は、通常、一平方メートル当たりのグラム(gsm)で表される。
【0085】
本明細書の不織布は、親水性繊維で作製されてもよく、「親水性」とは、これらの繊維上に堆積される房水(例えば水性の体液)によって湿潤可能な、繊維又は繊維表面のことである。親水性及び湿潤性は、典型的には、接触角度及び例えば不織布布地を通過する流体のストライクスルー時間に関して定義される。これは、「Contact angle,wettability and adhesion」という題名の、アメリカ化学会(American Chemical Society)の出版物、Robert F.Gould(著作権1964)編著、に具体的に議論されている。繊維又は繊維表面は、流体と繊維との間の接触角度、又はそれの表面が90°未満である場合に、流体(すなわち親水性)によって湿潤されるといわれており、若しくは流体が繊維表面において自然に広がりやすい場合に、両方の状態は通常共存している。これとは逆に、繊維又は繊維表面は、接触角度が90°を超える場合には疎水性であると考えられ、流体は繊維表面において自然に広がらない。
【0086】
本明細書の支持シート(16)は空気透過性であってもよい。したがって、本明細書の有用なフィルムは、細孔を含む。例えば、本明細書の不織布は通気性であってもよい。支持シート(16)は、EDANA方法140−1−99(125Pa、38.3cm
2)で決定されるように、例えば40又は50から、〜300又は〜200m
3/(m
2×分)の通気性を有してもよい。支持シート(16)は、あるいは、より低い通気性を有してもよい、例えば真空を含む移動表面上でより良く拘束されるように、例えば非通気性であってもよい。
【0087】
いくつかの実施において、支持シート(16)は不織布積層材料であり、例えばSMS又はSMMSタイプの不織布積層ウェブである。
【0088】
前記波形状を容易に形成するために、支持シート(16)は、60gsm未満、例えば50gsm未満、例えば5gsm〜40gsm、又は〜30gsmである坪量を有してもよい。
【0089】
支持シート(16)は、CD伸展性又はMD伸展性を有してもよい。
【0090】
本明細書の実施形態のうちの1つにおいて、支持シート(16)は、前記第1及び第2のチャネル(26)内に、及び任意でその一部の前記更なるチャネル内に折り畳まれる(波形状にされる)波形状を有する。例えば波形状は、チャネルの長手方向の全寸法について延在してもよく、これらは、例えば吸収性層(17)/チャネルの完全な平均の高さ又は例えば最大でその75%のみ、若しくは吸収性層(17)/チャネルの平均の高さの最大で50%まで延在してもよい。これにより、前記チャネル(26)に隣接する吸収性材料(50)及び前記層の前記チャネル(26)の固定化に役立つ。
【0091】
波形状は、前記1つ以上の接着材料、例えば前記第2の接着材料を、前記チャネル(26)の前記壁に接着してもよい。支持シート(16)は、代替的に、又は追加的に、本明細書で上述のように、例えば前記第1及び/又は第2の接着剤により、前記チャネル(26)内において前記更なる材料、例えば第2の支持シート(16)に接着されてもよい。
【0092】
接着材料
吸収性構造体(13)は、1つ以上の接着材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、これは、上記のように、及び上記の方法で、第1の接着材料及び/又は第2の接着材料を含む。
【0093】
本明細書の吸収性コアは、1つ以上の接着材料を含んでもよい更なる第2の吸収性構造体(13’)を含んでもよく、以下がこれに等しく適用される。
【0094】
これには、任意の好適な接着剤を使用できる。例えば、いわゆるホットメルト接着剤を使用できる。例えば、H.B.Fuller Co.(St.Paul,MN)製造番号HL−1620−B等の噴霧可能なホットメルト接着剤が使用され得る。
【0095】
接着材料は、支持シート上の吸収性材料の固定化に役立つのみならず、更に、使い捨て物品の保管中及び/又は使用中の、吸収性コア内の吸収性構造体内のチャネルの完全性の維持に役立ってもよい。接着材料は、大量の吸収性材料がチャネル内に移動することを回避するために役立ってもよい。更に、チャネル内又はチャネルと一致する支持シート部分上に接着材料が設けられた場合、以下に詳述するように、吸収性構造体の支持シートを前記壁、及び/又は更なる材料に接着するために役立ってもよい。
【0096】
いくつかの実施形態では、第1の接着剤(40)及び/又は第2の接着(60)は、熱可塑性接着材料であってもよい。
【0097】
いくつかの実施形態では、第1の接着剤(40)は、支持シート上に吸収性材料を固定化させる繊維状網状組織を形成する繊維として塗布されてもよい。熱可塑性接着繊維は、吸収性構造体の支持シートと部分的に接触してもよく、更にチャネル内に設けられた場合、支持シートに吸収性層を(更に)固定させる。
【0098】
熱可塑性接着剤材料は、例えば、破断を伴わずに、また吸収性ポリマー粒子の膨張を抑制する大きな圧縮力を付与せずに、このような膨張を可能にすることができる。本開示における使用に好適な熱可塑性接着剤材料(40;60)は、少なくとも熱可塑性ポリマーを、可塑剤、及び粘着付与樹脂などの他の熱可塑性希釈剤、並びに抗酸化剤などの添加剤と一緒に含むホットメルト接着剤を有する。代表的な好適なホットメルト接着剤(40、60)材料は、欧州特許第1447067 A2号に記載されている。幾つかの実施形態では、熱可塑性ポリマーは、10,000を超える分子量(Mw)、及び室温未満又は−6℃>Tg<16℃のガラス転移温度(Tg)を有する。特定の実施形態では、ホットメルト中のポリマーの濃度は、約20〜約40重量%の範囲である。特定の実施形態では、熱可塑性ポリマーは水の影響を受けないものでよい。例示的なポリマーは、A−B−A三元ブロック構造、A−B二元ブロック構造、及び(A−B)n放射状ブロックコポリマー構造を含む(スチレン)ブロックコポリマーであり、ただしAブロックは、一般的にポリスチレンからなる非エラストマーポリマーブロックであり、Bブロックは不飽和共役ジエン又はその(部分)水素添加物である。Bブロックは典型的には、イソプレン、ブタジエン、エチレン/ブチレン(水素添加ブタジエン)、エチレン/プロピレン(水素添加イソプレン)、及びこれらの混合物である。
【0099】
使用してもよい他の好適な熱可塑性ポリマーは、メタロセンポリオレフィンであり、これは、単一サイト又はメタロセン触媒を使用して調製されるエチレンポリマーである。その場合、少なくとも1種類のコモノマーをエチレンと重合して、コポリマー、ターポリマー、又はより高次のポリマーを調製することができる。やはり使用可能なものとして、非晶質ポリオレフィン、又はC2〜C8のαオレフィンのホモポリマー、コポリマー又はターポリマーである非晶質ポリアルファオレフィン(APAO)がある。
【0100】
典型的にはホットメルト接着剤材料である熱可塑性接着剤材料は、一般に繊維の形態で存在する、すなわち、ホットメルト接着剤は繊維に分解されることができる。幾つかの実施形態では、熱可塑性接着剤材料は、吸収性ポリマー粒子上に繊維性網状組織を形成する。典型的には、繊維は、約1μm〜約100μm、又は約25μm〜約75μmの平均厚さ、及び約5mm〜約50cmの平均長さを有することができる。特に、ホットメルト接着剤材料の層は、網目状構造を含むように用意され得る。特定の実施形態において、熱可塑性接着剤組成物は、支持シート(16)あたり、0.5〜30g/m
2、1〜15g/m
2、1及び10g/m
2又は更に1.5〜5g/m
2の量で塗布されてもよい。
【0101】
本開示における利用に好適な接着剤の典型的なパラメータは、1の値未満の60℃で、又は0.5の値未満の損失角tan δにすることができる。60℃での損失角tan δは、高い室温での接着剤の液体特性と関連がある。tan δが低くなればなるほど、接着剤は液体よりも固体のような特性を示し、すなわち流れ又は移動する傾向がより低下し、本明細書に記載の接着剤超格子構造が劣化し又は更に経時的に崩懐する傾向は低くなる。この値は、したがって、吸収性物品が暑い気候で使用される場合、特に重要であり得る。
【0102】
例えば方法上の理由及び/又は性能上の理由から、熱可塑性接着剤材料は、ASTM D3236−88により、27.20rpmのスピンドル、175℃で20分の予備加熱、及び10分間の攪拌を用いて測定可能な、175℃で、800〜4000mPa・s、又は1000mPa・s又は1200mPa・s又は1600mPa・s〜3200mPa・s又は3000mPa・s又は2800mPa・s又は2500mPa・sの粘度を有するのが有益であり得る。
【0103】
熱可塑性接着剤材料は、ASTM E28−99(Herzog法、グリセリン使用)で測定可能な、60℃〜150℃、又は75℃〜135℃、又は90℃〜130℃、又は100℃〜115℃の軟化点を有してよい。
【0104】
本明細書の一実施形態において、熱可塑性接着剤成分は、ASTM D 5725−99で測定可能な、90℃未満、80℃未満、75℃未満、又は70℃未満の接触角を有する親水性であってもよい。
【0105】
シグナル
本発明の吸収性物品は、吸収性コアチャネルの機能性及び利点を消費者に伝達するシグナルを有していてもよい。このようなシグナルの非限定的な例としては、印刷された接着剤層、バックシートのグラフィック、トップシート及び/又は捕捉層のエンボス加工、並びにその組み合わせが挙げられる。
【0106】
チャネルの存在及び利点を伝達するのに使用できるシグナルの一種は印刷された接着剤層である。いくつかの実施形態では、コアにチャネルを有する物品は、チャネルの吸収性及びその他の利点を含蓄するパターンで塗布される接着剤の層を有していてもよい。接着剤層は、支持層、いくつかの実施形態では捕捉層など、トップシートとチャネルを有する吸収性コアとの間に配置された基板に塗布されてもよい。いくつかの実施形態では、印刷された接着剤の層はトップシートの上から透けて見えてもよい。
【0107】
いくつかの実施形態では、接着剤などの液体が、進んでくる基板上に塗布されるか印刷されてもよい。液体塗布装置は、スロットダイ塗布器及び基板キャリアを含んでいてもよい。スロットダイ塗布器は、スロット開口と、第1リップと、第2リップとを含んでいてもよく、スロット開口は第1リップと第2リップとの間に位置する。そして、基板キャリアは1つ以上のパターン要素を含んでいてもよく、スロットダイ塗布器が基板接着剤を放出するときに基板をスロットダイ塗布器の前を通って進むように適合されてもよい。動作中、基板の第1の表面が基板キャリアに配置されると、基板キャリアは基板の第2の表面をスロットダイ塗布器のスロット開口の前を通るように進めさせる。順に、基板は逐次、スロットダイ塗布器とパターン要素のパターン表面との間で圧縮される。基板が逐次圧縮されると、スロットダイ塗布器から排出される接着剤は、パターン表面と実質的に同じ形状を有する領域において進んでくる基板の第2の表面に塗布される。いくつかの実施形態では、接着剤は基板とは異なる色であってもよい。接着剤は顔料又は染料を含んでいてもよい。進んでくる基板に対して所定のパターンで接着剤を塗布することに関係するその他の方法及び装置は、米国特許第8,186,296号に開示されている。いくつかの実施形態では、基板に印刷されている流体は、接着剤を含まないインクであってもよい。
【0108】
本明細書で使用するとき、用語「模様」とは、必ずしも反復又は模倣的ではない、装飾的な、又は特徴的なデザインを意味し、これには、大理石模様、格子縞模様、斑状、脈状、クラスター状、幾何学模様、点状、旋回状、渦巻き状、配列型、斑入り状、織り目加工型、らせん状、周期的、起伏、レース状、モザイク模様、スターバースト型、浅裂、稲妻、ブロック、非平坦、ひだ状、カップ状、凹状、凸状、網状、テーパ形状、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。印刷された接着剤層のパターンの例は、
図17A、
図17B、
図17C、及び
図18に示されている。
図17A〜
図17Cでは印刷された接着剤層の曲線、及び
図18では印刷された接着剤層のパターンによって、チャネルの1つ以上の利点を消費者に示してもよい。例えば、チャネルは、液体をより快適な場所に分配するための導管として作用してもよく、トップシートから透けて介護者が見ることができる印刷された接着剤層は、物品が提供できる流体分配及び快適さを示す又は伝達してもよい。
【0109】
上に記載するように、本発明の吸収性構造体は典型的に、吸収性層を被覆するために、さらなる材料層などの1つ以上のさらなる材料を含む。この層は接着剤を、例えば吸収性構造体の吸収性層と接触する表面上に有していてもよい。こうして、更なる材料は、吸収性構造体の前記吸収性層に隣接して配置される表面上に、接着材料を有していてもよい。いくつかの実施形態では、さらなる材料層は、その上に接着剤が印刷されてパターン化された外観を形成する捕捉材料層でもよい。こうして、吸収性コアに隣接する捕捉層の表面に接着剤が印刷される。チャネルを有する吸収性コアと、吸収性コアに隣接する捕捉層の表面に印刷される印刷された接着剤層に加えて、物品はさらにトップシートを含んでもよく、印刷された接着剤層はトップシートから透けて見える。いくつかの実施形態では、印刷(インク又はインクを有する接着剤)はトップシート自体の上にあってもよく、印刷される物質がインクである場合、印刷はデジタル印刷を用いて行われてもよい。
【0110】
いくつかの実施形態では、吸収性物品は、バックシートに印刷されたグラフィックを含んでいてもよい。吸収性コアに液体が与えられると、吸収性材料は特にバックシートに向かって膨張し、吸収性材料を含まないチャネルは膨張しない。流体が吸収されると、凹部が形成され得るためにバックシートを通してよりチャネルが知覚可能となるため、この差を利用してもよい。これらの凹部は、吸収性物品が液体を吸収するとより明白になる。
【0111】
これらのチャネルによってバックシート側に形成される凹部の深さは吸収された液体の量と比例し、発明者らは、介護者に対する視覚的外観を、介護者に対してチャネルの領域と一致するか少なくともその領域を示すバックシート印刷を提供することで改善され得ることを発見した。よって、バックシート印刷は、チャネルの形状及び/又は位置と実質的に一致する線若しくは曲線を含んでいてもよい。
【0112】
例えば、
図15及び
図16に示すバックシートのグラフィックは、チャネルの属性を介護者に示してもよい。いくつかの実施形態では、チャネルの唯一の可視シグナルはバックシート印刷であってもよい。いくつかの実施形態では、バックシート印刷は、曲線、線、又はチャネルの形状及び起伏に近似するその他のパターンであってもよい。いくつかの実施形態では、物品は印刷された接着剤層とバックシートのグラフィックとの両方を含んでいてもよく、その組み合わせは特定のチャネルの様相を強調させるのに合わせて又は別々に作用する。
【0113】
図19に示すように、チャネルの形状及び起伏に近似するバックシートのグラフィックは、吸収性物品の吸収性コア領域内に、その領域を越えることなくはまるように構成されていてもよく、これにより、介護者にチャネルの利点をより明確に伝達することができる。下にあるチャネルの形状及び起伏に近似するグラフィックを含む例示的なバックシートが図示される。機械方向におけるバックシートの長さA’は、例えば、478mmであってもよく、横方向における幅P’は196mmであってもよい。バックシートの機械方向における中心線は線C’で示されており、よって半分長B’は239mmである。内側チャネルを可視的に示すグラフィック間の距離は、中心線C’に沿って得られる、線D’と線E’との間の距離F’として示される。距離F’は22mmであってもよい。外側チャネルを可視的に示すグラフィック間の距離は、線J’に沿って得られる、線G’及びH’との間の距離I’として示される。距離I’は37.5mmであってもよい。線J’及びK’は中心線C’と平行に描かれており、内側チャネルを可視的に示すグラフィックの終点に沿って得られる。なお、終点とは、中心線C’から始まってグラフィックが終わる点を示す。機械方向における、これらの終点との間の距離は、線L’で示される。この距離は198mmであってもよい。線M’及びN’は中心線C’と平行に描かれており、外側チャネルを可視的に示すグラフィックの終点に沿って得られる。なお、終点とは中心線C’から始まってグラフィックが終わる点を示す。機械方向における、これらの終点との間の距離は、線O’で示されている。この距離は158mmであってもよい。線C’に沿って得られる、内側チャネルを可視的に示すグラフィックと外側チャネルを可視的に示すグラフィックとの間の距離は、6mmであってもよい。好ましい実施形態では、A’=478、P’=206、L’=205、O’=165、I’=43、及びF’=22であり、全ての長さはmmで与えられている。
【0114】
上記のいかなる線の相対的な長さは比率で表されてもよく、単独又はその他の長さの比率と組み合わせて、ちょうど、又はプラス若しくはマイナス2%、3%、4%、5%、7%、あるいは10%の許容誤差を有して表されてもよく、許容誤差率が適用された後に長さは最も近い整数又は5の倍数に四捨五入されてもよい。
【0115】
出願者らは、チャネルの1つ以上の利点を示すのに特に重要な比率は以下のものであることを発見した:(a)L’に対するA’、(b)L’に対するB’、及び(c)F’に対するP’。いくつかの実施形態では、L’に対するA’の比率は2.2〜2.7の範囲内であり、好ましくは2.3〜2.5、より好ましくは2.4である。いくつかの実施形態では、L’に対するB’の比率は1.0〜1.4の範囲内であり、好ましくは1.1〜1.3、より好ましくは1.2である。いくつかの実施形態では、F’に対するP’の比率は8.0〜9.8の範囲内であり、好ましくは8.5〜9.4、より好ましくは8.9である。
【0116】
さらに、いくつかの実施形態では、内側チャネルを可視的に示すグラフィックは外側チャネル自体の領域及び/又は吸収性コアが存在する領域を越えて延伸することはなく、いくつかの実施形態では、外側チャネルを可視的に示すグラフィックは外側チャネル自体の領域及び/又は吸収性コアが存在する領域を越えて延伸することはなく、いくつかの実施形態では、内側及び外側チャネルを可視的に示すグラフィックは内側及び外側チャネル自体の領域及び/又は吸収性コアが存在する領域を越えて延伸することはない。
【0117】
さらに、物品は、吸収性コアチャネルに示すその他の又は追加の視覚的手がかり、例えば、エンボス加工を含んでいてもよい。エンボス加工はトップシート又は吸収性コア上に行われてもよく、いくつかの実施形態では、トップシートと吸収性コアとの両方の多層エンボス加工が行われてもよい。例えば、熱エンボス加工を、視覚的な存在を向上させる小さな隙間設定にて、チャネルの上(超吸収性ポリマーがないところ)で行われてもよい。いかなるエンボス加工は、吸収性コアチャネルを示すことを助けるべく、単独又は印刷と組み合わせて行ってもよい。さらに、いかなるエンボス加工は、トップシート、コア、又は両方に、オンラインで(吸収性物品の構成要素部分の組立て中に)又はそのような組立ての前に、例えば構成要素部分の供給者が自身で構成要素部分を製造する工場などで行われてもよい。
【0118】
いくつかの実施形態では、印刷された接着剤層又はバックシート印刷は、吸収性コアの大半又はその全体を被覆するパターンであってもよい。その他の実施形態では、印刷された接着剤層又はバックシート印刷は個別の領域のみに印刷されていてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、印刷された接着剤層又はバックシート印刷は、吸収性コアチャネルと重なる又は交差しないように印刷されていてもよい。本明細書で使用するとき、用語「重なる」とは、一部を覆う、又は共通の領域を有することを意味する。本明細書で使用するとき、用語「交差する」とは、互いに横断、若しくは交差する、又は狭まって融合する、アイテムを意味する。
【0119】
吸収性物品構成要素(グラフィック吸収性物品構成要素を含む)が、他の吸収性物品構成要素に取り付けられるときに適切に配置されていることを確実にするために、位置合わせ(registration)を使用することが可能である。位置合わせは、装置を使用し、吸収性物品構成要素上の位置を検出し、位置を設定点(これは、所望の作用素(operator)又は機械設定点であってよい)に対して比較する工程を含むことが可能である。装置は、この比較に従って吸収性物品構成要素の配置を調整することは可能である。例えば、吸収性コアチャネル及び印刷された接着剤層の位置を検出して、印刷された接着剤層の繰り返し長さを、長さ制御システムを介して変動させてもよい(米国特許第6,444,064号及び第6,955,733号に記載)。あるいは、装置は、吸収性物品上の所望の位置に関して、構成要素の長手方向、又は機械方向の位置を検出、若しくは制御するために使用することが可能で、第1構成要素の次の発生が第2構成要素に取り付けられる位置は、第1構成要素が所望の位置にあることを確実にするために変更される。これは、複数検出、及び平均的位置、所望の位置からの偏位の使用に基づいて、又は全発生よりも低い頻度の検出によって実行することが可能である。さらに、システムは、第1の吸収性物品構成要素の第1の位置及び第2の吸収性物品構成要素の第2の位置を検出してもよく、第1及び第2の位置は互いに対して、及びセットポイント又は所望のオフセット位置に対して比較してもよい。装置は、この比較に従って、第1及び/又は第2吸収性物品構成要素の配置を調整することが可能である。検出方法の組み合わせを用いてもよい。いくつかの実施形態では、印刷及び吸収性コアチャネルの視覚的印象を最適化するために、位置合わせを用いてもよい。
【0120】
いくつかの実施形態では、印刷された接着剤層、バックシートのグラフィック、又は何らかの組み合わせの任意の印刷は、吸収性コアチャネルの形状又は起伏に一致するか実質的に一致してもよい。いくつかの実施形態では、印刷は必ずしも吸収性コアチャネルの形又は起伏と一致又は相関しないが、他の状態でチャネルの存在及び/又は利点を消費者に伝達するか示す。
【0121】
吸収性物品、例えばおむつ
本明細書の吸収性構造体(13)又は吸収性コア(7)は、上記等の吸収性物品、及び特に締結可能おむつ(1)及び乳幼児用又は成人用の(再締着可能)トレーニングパンツを含むおむつ(1)、若しくは生理用ナプキン又は成人失禁下着パッド等の吸収性パッドにおいて有用であってもよい。
【0122】
物品は、本明細書に記載される吸収性構造体(13)又は吸収性コア(7)に加えて、トップシート及びバックシート、並びに例えば1つ以上の側部フラップ又はカフを含んでもよい。トップシート、カフ、又は側部フラップは、米国特許第5,607,760号、米国特許第5,609,587号、米国特許第5,635,191号、米国特許第5,643,588号に記載されるものを含む、当該技術において周知のスキンケア組成物又はローション又はパウダー、パネルを含んでもよい。
【0123】
本明細書の物品は、例えば不織布シートのような使用時に着用者に面するトップシート、及び/又は、当該技術分野では既知の孔あき成型フィルムを含む孔あきシート、及びバックシートを含む。
【0124】
バックシートは、当該技術において周知のように、液体透過性であってもよい。幾つかの実施形態では、液体不透過性のバックシートは、約0.01mm〜約0.05mmの厚さを有する、熱可塑性フィルムのような薄いプラスチックフィルムを含む。適したバックシート材料は、典型的には、排泄物がバックシートを通過しないようにする一方で、おむつ(1)から蒸気を逃がすようにする通気性材料を含む。好適なバックシートフィルムとしては、インディアナ州テレホート所在のTredegar Industries Inc.の製造する、X15306、X10962、及びX10964の商品名で販売されるものが挙げられる。
【0125】
バックシート、又はそのいずれかの部分は、1つ以上の方向に弾性的に伸長可能であってもよい。バックシートは、当該技術においていずれかの取り付け手段によっておむつ(1)のトップシート、吸収性構造体/コア、又は他のいずれかの要素に取り付け又は結合されてもよい。
【0126】
本明細書のおむつは、レッグカフ及び/又はバリアカフを含んでもよく、次いで物品は、典型的には一対の対向する側部フラップ及び/又はレッグ及び/又はバリアカフを有しており、一対のうちのそれぞれは、吸収性構造体/コアの1つの長手方向の側に隣接して配置され、前記構造/コアに沿って長手方向に延在しており、典型的には、物品の長手方向軸で互いに鏡像となっており、レッグカフ及びバリアカフが存在する場合、各レッグカフは、典型的にはバリアカフから外向きに配置される。物品の長さの少なくとも70%に沿って長手方向にカフが延在してもよい。カフは、物品のXY平面(長手方向/横方向の方向)から、すなわちZ方向に配置することができる長手方向の自由端を有してもよい。この一対の側部フラップ又はカフは、物品の長手方向の軸で互いに鏡像であってもよい。カフは、弾性材料を含んでもよい。
【0127】
本明細書のおむつは、ウエストバンド、又は例えば、弾性材料を含んでもよい前方ウエストバンド及び後方ウエストバンドを含んでもよい。
【0128】
おむつ(1)は、側部パネル、又はいわゆる耳パネルを含んでもよい。おむつ(1)は、前方及び後方、例えば前方及び後方ウエストバンドを締結するための締結手段を含んでもよい。締結装置は、締結タブが、おむつの(1)後方区域に取り付けられ又は接合され、ランディング領域が、おむつ(1)の前方区域の一部分である、締結タブ及びランディング領域を含んでいてもよい。
【0129】
吸収性構造体(13)は、吸収性コア(7)と組み合わせられてもよい、おむつ(1)は、捕捉層(12)及び/又は捕捉材料層(70)を含んでもよい、又はその装置は、化学的に架橋されたセルロース繊維を含んでもよい。このような架橋されたセルロース繊維は、所望の吸収特性を有し得る。代表的な化学的に架橋されたセルロース繊維については、米国特許第5,137,537号に開示されている。特定の実施形態では、化学的に架橋されたセルロース繊維は、グルコース単位に基づいて約0.5mol%〜約10.0mol%のC
2〜C
9ポリカルボン酸架橋剤、又は約1.5mol%〜約6.0mol%のC
2〜C
9ポリカルボン酸架橋剤により架橋される。クエン酸は代表的な架橋剤の1つである。他の実施形態では、ポリアクリル酸を使用することもできる。更に、特定の実施形態によれば、架橋されたセルロース繊維は約25〜約60、又は約28〜約50、又は約30〜約45の保水値を有する。保水値を求めるための方法については、米国特許第5,137,537号に開示されている。特定の実施形態によれば、架橋されたセルロース繊維は、捲縮、撚糸、若しくはカールさせるか、又は捲縮、撚糸、及びカールさせることをを含むこれらの組み合わせを行うことができる。
【0130】
ある実施形態では、上部捕捉層及び下部捕捉層の一方又は両方は、不織布を含んでもよく、不織布は親水性であってもよい。更に、ある実施形態によると、上部捕捉層及び下部捕捉層の一方又は両方は、化学的に架橋されたセルロース繊維を含んでもよく、これらセルロース繊維は不織布材料の一部を形成しても形成しなくてもよい。代表的な実施形態によると、上部捕捉層は、架橋されたセルロース繊維を有さない不織布を含んでもよく、下部捕捉層は、化学的に架橋されたセルロース繊維を含んでもよい。更に、一実施形態によると、下部捕捉層は、天然又は合成高分子繊維などの他の繊維と混合された、化学的に架橋されたセルロース繊維を含んでもよい。代表的な実施形態によれば、このような他の天然又は合成ポリマー繊維としては、表面積の大きな繊維、熱可塑性結合繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、PET繊維、レーヨン繊維、リオセル繊維、及びこれらの混合物を挙げることができる。上部及び下部捕捉層に好適な不織布材料にはスパンボンド、メルトブロー及び更なるスパンボンド層を含むSMS材料が挙げられるが、限定ではない。特定の実施形態では、永久的に親水性の不織布、特に耐久的に親水性のコーティングを含んだ不織布が望ましい。別の好適な実施形態は、SMMS構造を含む。特定の実施形態では、不織布は多孔質である。
【0131】
おむつ(1)は、身体排泄物を受容及び配分及び/又は固定化することができる、トップシートと吸収性構造体(13)/吸収性コア(7)との間に配置されるサブ層を含んでもよい。適したサブ層は、当該技術において周知のように、捕捉層、サージ層及び又は糞便物質格納層を含む。副層として使用するのに好適な材料としては、大径気泡連続発泡体、マクロ孔質耐圧縮性不織布嵩高品、連続及び独立気泡発泡体の大粒子成形物(マクロ及び/又はミクロ孔質)、嵩高不織布、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン発泡体若しくは粒子、多数の垂直配向の、ループ状繊維ストランドを含む構造、又は生殖器カバーシートに関して上述したような孔あき成形フィルムを含んでもよい。(本明細書で使用するとき、「マイクロ孔質」という用語は、毛管現象によって流体を移動させることができるが、50ミクロンを超える平均孔径を有する材料を指す。「マクロ孔質」という用語は、流体の毛管移動を生じさせるには大きする孔を有しており、一般に、直径が約0.5mm(平均)を超える孔を有しており、より詳細には、直径が約1.0mm(平均)を超えるが、典型的には10mm未満又は更に6mm(平均)未満である孔を有する材料を指す。
【0132】
使い捨て吸収性物品またはおむつ(1)を構築するための工程は、当該技術分野において既知の従来の技術及び使い捨て吸収性物品を構成することを含む。例えば、バックシート及び/又はトップシートは、接着剤の均一な連続層、接着剤の模様付き層、又は接着剤の別個の線、螺旋、若しくは点の配列により、吸収性構造体/吸収性コアに結合させるか、又は互いに結合させることができる。満足のいくものであることが判明した接着剤は、H.B.Fuller Company(St.Paul,Minnesota)によって、HL−1258又はH−2031の名称で製造されている。トップシート、バックシート、及び吸収性構造体(13)/コアを様々な公知の構成で組み立ててもよいが、おむつ(1)の構成は、概して、Roeらに付与された1996年9月10日発行の米国特許第5,554,145号「Absorbent Article With Multiple Zone Structural Elastic−Like Film Web Extensible Waist Feature」、Buellらに付与された1996年10月29日発行の米国特許第5,569,234号「Disposable Pull−On Pant」、及びRoblesらに付与された1999年12月21日発行の米国特許第6,004,306号「Absorbent Article With Multi−Directional Extensible Side Panels」に記載されている。
【0133】
吸収性構造体の作成方法(13)
本明細書の吸収性構造体(13)は、支持シート(16)上に前記吸収性材料(50)を堆積する工程、例えば製造する前記チャネル(26)の形状及び寸法の盛り上がった部分上に第1の前記支持シート(16)を配置し、次いでその上に前記吸収性材料(50)を堆積する工程を含む方法によって作製されてもよく、これにより、吸収性材料(50)は前記盛り上がった部分上ではなく、支持シート(16)の残りの部分のみに残る。
【0134】
いくつかの実施形態では、実質的に吸収性材料(50)を有しない2つ以上のチャネル(26)を内部に有する吸収性層(17)を有する吸収性構造体(13)が、例えば、以下の工程を含む方法によって得られる。
a)前記吸収性材料(50)を、ホッパー等の第1の移動無端表面に供給するためのフィーダーを提供する工程と、
b)第2の移動無端表面に支持シート(16)を輸送するための輸送手段を提供する工程と、
c)長手方向寸法及び平均長さ、垂直な横方向寸法及び平均幅、両方に対する垂線、深さ寸法及び平均深さ、及びその内部に前記吸収性材料(50)を受けるための隙間を有する、1つ以上の吸収性層(17)形成リザーバを有する、第1の移動無端表面を提供する工程であって、前記リザーバは、例えば、リザーバの平均幅の少なくとも4%又は少なくとも5%の平均幅W、及び前記リザーバの平均長手方向寸法の少なくとも5%及び最大で30%の平均長さLをそれぞれ有する、隙間を有しない、1つ以上の実質的に長手方向に延在する盛り上がったストリップを含んでおり、前記リザーバは、これに隣接する及びこれに近接する前記第2の移動無端表面に前記吸収性材料(50)を移動させるためのものである、工程と、
d)受容エリア及び通気性であり得る1つ以上の実質的に長手方向に延在する嵌め合いストリップと共に、その上又はその内部に前記支持シート(16)を受けるための1つ以上の通気性又は部分的に通気性の容器を有する外側シェルを有しており、かつ、それぞれ、例えば少なくとも2.5mm、0.5×W〜1.2×WのW’の平均幅を有しており、例えばL’の平均長さは約0.8×L〜1.2×Lである、第2の移動表面を提供する工程と、
これにより、前記通気性のある外側シェルは、支持シート(16)及び/又はその上の前記吸収性材料(50)の保持に役立つための1つ以上の二次真空システムに接続され、
これにより、接合点において、前記第1の移動無端表面及び前記外側シェルは、各嵌め合いストリップが実質的に完全に隣接し、かつ、前記吸収性材料(50)の輸送時に盛り上がったストリップに近接するように、少なくとも部分的に互いに隣接し、かつ、前記吸収性材料の輸送時に互いに近接し、
e)少なくともその前記リザーバにおいて前記フィーダーで吸収性材料(50)を前記第1の移動無端表面に供給する工程と、
f)任意で、前記盛り上がったストリップ上の吸収性材料(50)を除去する工程と、
g)同時に、前記支持シート(16)を前記第2の移動無端表面へと、前記容器上又は容器中に移動させる工程と、
h)前記容器の前記受容エリア上又はエリア内の支持シート(16)の前記部分までのみ、前記第1の移動無端表面と共に、前記吸収性材料(50)を、前記合流点において選択的に移動させる工程と、
i)1)工程gの前記吸収性構造体(13)に接着材料(すなわち第1の接着材料(40)を塗布する工程と、及び/又は
i)2)工程fの前に、又はこれと同時であるが、いずれにせよ工程g)の前に、前記支持シート(16)に接着材料(すなわち第2の接着材料(60))を塗布する工程と、を含んでおり、
工程i)1)は、前記吸収性層、又はその一部の上に、繊維の形態の前記第1の接着剤(17)材料を、例えば実質的に連続的に噴霧することを含み得るため、これは前記チャネル(26)にも存在する。
工程i)2)は、連続的に、又は例えばチャネル(26)パターンに対応するパターンで支持シート(16)をスロットコーティング又はスプレーコーティングすることを含み得る。
【0135】
前記リザーバは、リザーバ内に前記吸収性材料(50)を受けるための隙間を有する複数の溝及び/又はキャビティによって形成され得る。いくつかの実施形態において、(各)ストリップの平均幅Wは、少なくとも6mm、例えば少なくとも7mm、及び/又は各リザーバの平均幅の少なくとも7%、又は例えば、少なくとも10%であってもよい。
【0136】
前記溝及び/又は空洞はそれぞれ例えば、少なくとも3mmの最大横方向寸法を有し、実質的に横方向の寸法における直接隣接する空洞及び/又は溝との間の最短距離は、5mm未満である。隆起ストリップに直に隣接する空洞及び/又は溝は、上記ストリップ又は別のストリップと直に隣接していない、これらの隣り合う空洞又は溝の1つ以上、又は全ての体積よりも大きな体積を有してもよい(したがって、ストリップから更に除去されている)。
【0137】
前記第1移動無端表面のリザーバは、少なくとも一部空気透過性であってもよく、上記第1移動無端表面は上記リザーバを含む円筒形表面を有してもよく、真空チャンバを含む固定子を中心に回転移動する。上記第2移動表面の外殻は円筒形であってもよく、上記二次真空システムに接続された二次真空チャンバを含む固定子を中心に回転移動する。
【0138】
方法は、吸収性コア(7)又は上記の吸収性構造体(13、13’)のうちの2つ以上を含む構造、例えば、第1の層の吸収性材料(50)及び他の第2の層の吸収性材料(50)が互いに隣接し、かつ、第1の層の支持シート(16)と第2の層の支持シート(16)との間に挟まれるように、互いに重ね合わされる2つのかかる層を作製するためのものであってもよい。
【0139】
方法は、圧力を吸収性構造体(13)及び典型的には吸収性構造体(13)上に印加できる圧延ロール等の圧力手段の提供を含んでもよく、これにより、吸収性材料(50)は、支持シート(16)と更なる材料との間に挟まれ、前記支持シート(16)又はこのセクション内に上記のように、吸収性層(17)上に配置される更なる材料/層のうちのいずれか上へ、圧力を印加してもよい。吸収性構造体(13)のチャネル(26及び/又は26’)上のみ、例えば、チャネル(26)に相当し、このために(対向する表面上で)吸収性材料(50)を含まない支持シート(16)の部分上に、前記吸収性材料(50)自体の圧縮を避けるために、及び/又はチャネル(26’)に相当し、このため、(対向する表面上で)吸収性材料(50)を含まない、更なる材料、例えばその支持シート(16’)の部分上に、前記吸収性材料(50)自体の圧縮を避けるために、圧力を選択的に印加するためにこの圧力印加を行ってもよい。
【0140】
こうして、圧力手段は、盛り上がったストリップ及び/又は前記嵌め合いストリップの前記パターンに相当する、場合によっては嵌め合いストリップのパターンに相当する盛り上がった圧力パターンを有してもよい。
【0141】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0142】
任意の相互参照又は関連特許若しくは関連出願を包含する本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されないかぎり、その全てを本明細書中に参照により組み込まれる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
【0143】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。