特許第6193412号(P6193412)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6193412-多目的コーヒーメーカーポッドホルダ 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6193412
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】多目的コーヒーメーカーポッドホルダ
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/44 20060101AFI20170828BHJP
   A47J 31/057 20060101ALI20170828BHJP
   A47J 31/36 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   A47J31/44 180
   A47J31/057
   A47J31/36 120
【請求項の数】7
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2015-561559(P2015-561559)
(86)(22)【出願日】2014年3月4日
(65)【公表番号】特表2016-513495(P2016-513495A)
(43)【公表日】2016年5月16日
(86)【国際出願番号】US2014020393
(87)【国際公開番号】WO2014138111
(87)【国際公開日】20140912
【審査請求日】2015年11月20日
(31)【優先権主張番号】61/773,065
(32)【優先日】2013年3月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/195,476
(32)【優先日】2014年3月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500413696
【氏名又は名称】ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】B/E Aerospace, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】アロンソン、ウィリアム デイル
(72)【発明者】
【氏名】イーガン、ローレンス ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】フログリー、カーステン スザンヌ
【審査官】 青木 良憲
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2005/0076786(US,A1)
【文献】 特表2007−503274(JP,A)
【文献】 特開昭63−200717(JP,A)
【文献】 米国特許第4787299(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/44
A47J 31/057
A47J 31/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料抽出装置用の多目的飲料ポッドホルダであって、
前記抽出装置のスロットに受けられるように構成されたフランジと、
前記フランジと直交して配置され、液体を通すスクリーンと、
前記ポッドホルダの第1面上で前記スクリーンを取り囲む第1円筒壁であって、第1直径を有し、第1パック保持器具を規定する、第1円筒壁と、
前記ポッドホルダの反対面上で前記スクリーンを取り囲む第2円筒壁であって、前記第1直径よりも大きな第2直径を有し、第2パック保持器具を規定する、第2円筒壁と、
前記飲料抽出装置に装填された前記多目的飲料ポッドホルダの向きであって、前記第1パック保持器具及び前記第2パック保持器具のうちいずれか一方のみが使用位置に置かれる前記多目的飲料ポッドホルダの向きを前記飲料抽出装置に示すための、前記フランジと一体的な指示器と、
を備える多目的飲料ポッドホルダ。
【請求項2】
前記指示器は、視覚的指示器である、請求項に記載の多目的飲料ポッドホルダ。
【請求項3】
前記指示器は、磁気指示器である、請求項に記載の多目的飲料ポッドホルダ。
【請求項4】
前記指示器は、形状判定指示器である、請求項に記載の多目的飲料ポッドホルダ。
【請求項5】
前記指示器は、接触型指示器である、請求項に記載の多目的飲料ポッドホルダ。
【請求項6】
前記フランジは、その中間部分に沿って解放部材を受けるように形成されている、請求項1に記載の多目的飲料ポッドホルダ。
【請求項7】
前記フランジは、前記解放部材を受ける絞り部を備える、請求項に記載の多目的飲料ポッドホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2013年3月5日に出願された米国仮特許出願第61/773,065号、及び、2014年3月3日に出願された米国非仮特許出願第14/195,476号の優先権を主張し、それらの内容を参照により組み込む。
【背景技術】
【0002】
大容量のコーヒー抽出装置は、レストランビジネス、ホテルのホスピタリティ領域、及び、航空業界を含む多くの業界でよく知られている。これらのマシンは、一般的に、大型で、淹れたてのコーヒーを抽出するのに電源及び水の供給源を必要とする。大容量コーヒー抽出機は、熱湯を生成し、予備タンクに熱湯を使える状態に保持するため、加熱器、及び、加熱コイルや水温などを操作するための電子機器を備える。このため、これらのコーヒー抽出マシンは、台所またはギャレーにおいてかなりの作業スペースを占める。
【0003】
エスプレッソコーヒーの人気が高まり、航空機、レストラン及び他のコーヒーを提供するビジネスは、コーヒー抽出マシンだけでなくエスプレッソマシンも作業スペースに備える必要が出てきた。一般的に、これらの2台のマシンは、隣り合わせで設置され、同じ水及び電気の供給源を用いるが、カウンターのスペースを2倍必要とする。エスプレッソは、コーヒーと異なる圧力、温度及び豆を用いて、コーヒーに用いるプロセスと類似するが、全く同一ではないプロセスによって作られる。台所領域、特に、航空機ギャレーにおいては、2台のマシンを用いることは、重量を2倍にし、利用できるスペースを半分に削減してしまう。本発明は、この欠点に対処する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、大容量コーヒー抽出装置の抽出ポッドホルダであって、同じ抽出機でコーヒーとエスプレッソの両方を抽出するのに使用することができ、コーヒー抽出機をデュアルコーヒー/エスプレッソ抽出機に変換することができる。抽出ポッドホルダは、片面にパック詰めされたコーヒーの粉パックを保持するための第1バスケットを備え、ポッドホルダの裏側には、エスプレッソポッドに用いられる、異なる大きさのバスケットを備える。抽出ポッドホルダは、コーヒー/エスプレッソメーカーにおいて反転可能で、同じ抽出機で両方の飲料を抽出することができる。本発明の抽出ポッドホルダは、抽出機におけるポッドホルダの現在の向きを示すため、抽出機によって(機械的、磁気的または電気的に)読みこむことができるキー、タグあるいは何らかの指示器を有して形成することができ、これにより、準備されている飲料の種類が示され、抽出装置は、所望の飲料の正しい圧力、温度及び抽出時間を自動的に適用することができる。
【0005】
本発明の他の特徴及び効果は、本発明の作用を一例として示している添付の図面と併せて以下の好適な実施形態の詳細な説明から、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明を用いる種類の飲料抽出機の立面斜視図である。
図2a】本発明の抽出カップのコーヒー抽出側の斜視図である。
図2b】本発明の抽出カップのエスプレッソ抽出側の斜視図である。
図3】抽出カップが引き出された図1の飲料抽出機の部分組立分解立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本発明によって恩恵を受けることができる種類のコーヒーメーカー装置50を示す。コーヒーメーカー50は、それぞれ所望の飲料を抽出するのに必要な電子機器及び熱湯を貯蔵するのに用いられるメインハウジング5及びタンクアセンブリ1を備える。この特定の抽出装置において、抽出された飲料が出されるポートの下にプラテン3が配置され、プラテン3は、マグ、コーヒーカップまたはコーヒーデカンタを位置づける。カプチーノなどの飲料に泡を加える、あるいは、泡立てるための随意的な泡メーカー2がプラテン3に隣接して配置される。抽出装置50は、「電源」ボタン、「エスプレッソ」ボタン、「コーヒー」ボタン、「熱湯」ボタン、「ルンゴ」ボタン、「カプチーノ」ボタン及び「泡追加」ボタンを含む、機械を操作するためのボタン60などの様々な制御装置を備える。多目的抽出装置50は、ボタン60を介して入力コマンドを受け、ハウジング5内のマイクロプロセッサ及び論理回路を用いて要求された動作を行うことができる。抽出装置の中心には、抽出用の熱湯の下にコーヒーパックまたはエスプレッソポッドを揃えるポッドホルダ4が配置される。
【0008】
図2a及び図2bは、本発明の同じ抽出ポッドホルダ4の両側を示す。図2aは、コーヒー抽出側が見えているポッドホルダ4を示す。環状の縁25は、パック詰めされたコーヒーの粉パックが上に置かれる抽出スクリーン27の周囲にコーヒーパック保持器具を規定する。スクリーン27は、抽出されたコーヒーが通り抜ける複数の微細孔30を備える。抽出ポッドホルダ4は、抽出装置50から抽出ポッドホルダ4を手で挿入及び引き出すのに用いられるフランジ40を備える。図2bは、抽出ポッドホルダ4の反対側のエスプレッソパック保持器具55を示す。より小さなエスプレッソ保持器具55は、より小さなエスプレッソポッドに大きさを合わせられた、より太い円形隆起部35によって形成される。パック詰めされたエスプレッソポッドは、エスプレッソ保持器具55の内部に嵌合し、コーヒーに対して上述したものと同じスクリーン孔30を通ってエスプレッソコーヒーが流れ出る。ポッドホルダ4は、コーヒーパック保持器具及びエスプレッソ保持器具27,55を支持する壁75に位置する視覚的及び/または電子的指示器60も備える。指示器60は、抽出装置50がコーヒーとエスプレッソのどちらの選択肢が選択されたかを判定することを可能にする、ポッドホルダ向き指示器でもよい。
【0009】
図3は、抽出ポッドホルダ4がスロット88から取り外された抽出装置50の分解図を示す。タンクアセンブリ1は、ハウジング5の内部に配置され、プラテン3は、コーヒー出口の下に配置されてカップを保持し、こぼれた飲料を全て流れ出させる。抽出ポッドホルダ4は、熱湯の供給口のすぐ下のスロット88に挿入され、締め具のような、ポッドホルダを適切な位置に係止するように開放及び閉鎖する旋回解放装置80などのポッド固定機構によって適切な位置に保持されてもよい。一旦挿入されると、抽出ポッドホルダ4のフランジ40の裏側は、抽出ポッドホルダ筐体85の外壁78にぴったりとくっつき、抽出ポッドホルダの向きに関わらず、熱湯出口のすぐ下にコーヒーの粉またはエスプレッソの粉を位置づける。ポッドホルダアセンブリ4の向きによって、エスプレッソまたはコーヒーのいずれかが抽出装置50によって抽出される。
【0010】
第1の好適な実施形態において、ポッドアセンブリ4の指示器60は、コーヒー抽出機によって、磁気的、機械的または電子的に読み込まれ、抽出ポッドホルダアセンブリの向きが自動的に検出される。例えば、磁石の極が読み込まれてコーヒーとエスプレッソのどちらが選択されたかを判定してもよい。指示器は、形状から認識できるものでもよいし、または、スロット88に配置されると自動的に抽出装置によって判定される固体表面及び空隙を有していてもよい。あるいは、ユーザは、制御パネル62上の、「コーヒー」や「エスプレッソ」などの所望のボタン60を押下するだけで、抽出装置50は、その命令に従って抽出動作を行う。別の好適な実施形態において、ユーザ制御パネルは、抽出ポッドホルダ4の位置及び泡モジュール2に基づいて、許容される選択肢を点灯する。
【0011】
運転中、旋回解放部材80は、上げられ、抽出ポッドホルダ4は、抽出装置50から取り外される。フランジ40は、好ましくは、旋回解放部材の端部94を受けてポッドホルダ4を適切な場所に係止するように構成された絞り部92を備える。約44から45ミリメートルの直径を有するエスプレッソポッドは、エスプレッソパック保持器具55の内部に配置され、抽出ポッドホルダ4は、筐体85に再び挿入される。解放部材80は、その後、閉められ、ポッドホルダ4を適切な場所に係止する。制御パネル62上のボタンは、この構成で、カプチーノまたはエスプレッソ飲料が抽出できることを示すように点灯してもよい。ユーザは、その後、カプチーノまたはエスプレッソの選択肢を選択し、それにより、正しい圧力及び温度で加熱された蒸気が、ポッドホルダ4に保持されたエスプレッソポッドを通る。抽出された飲料は、その後、プラテン3に置かれたデカンタまたはマグに収集され、その後、顧客または乗客に提供される。解放部材80は、その後、旋回されて開放し、使用したエスプレッソポッドを廃棄するためにポッドホルダ4が取り出され、抽出装置は、新しいサイクルの準備をする。コーヒー飲料を抽出する際は、本手順が繰り返されるが、ポッドホルダ4は、反対にされて、コーヒーパックが、コーヒー用に設計された反対側にあるより大きなコーヒーパック保持器具27の内部に配置される。ハンドル80が、その後、閉められ、制御パネル62上でコーヒーライトが点灯する。一旦コーヒーが完全に抽出されると、解放部材80が開放され、ポッドホルダ4が取り出され、コーヒーの粉が廃棄されて、抽出装置は新しいサイクルの準備をする。
【0012】
本発明の特定の形態について例示及び記載したが、種々の改良が、本発明の要旨及び範囲を逸脱しない範囲で可能であることは、前述により明らかであろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲以外によって限定を受けることを意図されていない。
図1
図2a
図2b
図3