特許第6193497号(P6193497)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6193497
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】組み木床板
(51)【国際特許分類】
   E04F 15/024 20060101AFI20170828BHJP
   E04F 15/00 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   E04F15/024 606D
   E04F15/00 101D
【請求項の数】8
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-531677(P2016-531677)
(86)(22)【出願日】2014年8月26日
(65)【公表番号】特表2017-500461(P2017-500461A)
(43)【公表日】2017年1月5日
(86)【国際出願番号】CN2014085194
(87)【国際公開番号】WO2015070657
(87)【国際公開日】20150521
【審査請求日】2016年5月13日
(31)【優先権主張番号】201310562290.4
(32)【優先日】2013年11月12日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201320713753.8
(32)【優先日】2013年11月12日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516136099
【氏名又は名称】鐘玉剛
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】鐘玉剛
【審査官】 西村 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−207031(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3176625(JP,U)
【文献】 特開2000−345694(JP,A)
【文献】 特開2013−136918(JP,A)
【文献】 特開平11−131756(JP,A)
【文献】 特開2013−068054(JP,A)
【文献】 中国実用新案第201605778(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 15/024
E04F 15/04
E04F 15/02
E04F 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁に固定且つ閉合された固定枠を含み、
固定枠内には幾つかの単位板が設置され、
前記単位板は長板と短板に分けられ、短板の長さは長板の長さより短く構成され、
長板と短板はともに枠体と平板から構成され、隣接する枠体同士には隙間があり、平板は枠体の頂部に固定され、隣接する平板は緊密に密着され、
枠体は矩形枠及び昇降ケーシング脚から構成され、昇降ケーシング脚は矩形枠の四角の底部に固定され、
長板と短板を横方向に配列して長短板横列を形成し、長短板横列の両端は短板であり、幾つかの長板が短板の間に設置され、長短板横列の幅は長板の幅と同じであり、
同一の行の長短板横列の短板の幅は長板の幅と同じであり、
幾つかの長板を横方向に配列して長板横列を形成し、長板横列の幅は長板の幅と同じであり、
長板横列と長短板横列は縦方向に交互に設置され、長短板横列の長板と長板横列の長板は縦方向に交錯に設置され、
長短板横列の短板及び長板の枠体の、縦方向に隣接する長板の横方向の中間部分に対向する位置に、当該枠体の周縁から突き出るとともに、前記隣接する長板の横方向の中間部分をサポートするパレットが設置され、同一の行の長短板横列に一枚だけの長板がある場合には、この長板にはパレットが設置されず、
長板横列の長板の枠体の、縦方向に隣接する長板の横方向の中間部分に対向する位置に、当該枠体の周縁から突き出るとともに、前記隣接する長板の横方向の中間部分をサポートするパレットが設置され、
前記パレットは矩形枠の底部に固定され、相隣する二枚の単位板は、何れか一方の単位板のみが他方の単位板のパレットによりサポートされるよう構成され、
前記昇降ケーシング脚として昇降ボルトが用いられ、前記固定枠に移動枠が設置され、移動枠は固定枠と単位板との間に設置されること、
を特徴とする組み木床板。
【請求項2】
前記平板に放熱孔が設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の組み木床板。
【請求項3】
前記長板の矩形枠中部に幾つかの接続棒が設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の組み木床板。
【請求項4】
前記枠体の矩形枠の四角に貫通孔を有する三角片が溶接により固定され、前記平板は前記三角片の貫通孔により前記枠体に固定される、ことを特徴とする請求項1に記載の組み木床板。
【請求項5】
前記固定枠及び平板は、環境配慮素材からなる板を用いる、ことを特徴とする請求項1に記載の組み木床板。
【請求項6】
前記固定枠及び平板は、フィンガージョイントを用いる、ことを特徴とする請求項1に記載の組み木床板。
【請求項7】
前記移動枠はL型又は矩形である、ことを特徴とする請求項1に記載の組み木床板。
【請求項8】
前記移動枠に放熱孔が設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の組み木床板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイス鋼の溶接及び木製家具に関する。特に、組み木床板に関するものであり、熱学及び力学の原理に基いて製造した環境保護によく、メンテナンスし易い床板に関する。
【背景技術】
【0002】
現状の木製床板は床暖房の上に敷設すると変形し易く、熱伝導の効果が悪く、現有の複合床板はホルムアルデヒド等の有害物質を含んでおり、両者共メンテナンス及び解体し難いとともに、直接地面或は床暖房の上に敷設した際に快適ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、室内に敷設する組み木床板であって、メンテナンス及び解体し易く、環境保護によく、美観に優れ、快適であり、熱伝導の効果に優れ、変形し難い特性を有するとともに、他の類型の床板を敷設する際のセメントスクリードに必要な素材及び労働力を節約することができる組み木床板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を実現するために、本発明の組み木床板は、壁に固定された閉合された固定枠を含み、
固定枠内には幾つかの単位板が設置され、前記単位板は長板と短板に分けられ、短板の長さは長板の長さより短く構成され、長板と短板はともに枠体と平板から構成され、隣接する枠体同士には隙間があり、平板は枠体の頂部に固定され、隣接する平板は緊密に密着され、枠体は矩形枠及び昇降ケーシング脚から構成され、昇降ケーシング脚は矩形枠の四角の底部に固定され、長板と短板の横方向に配列して長短板横列を形成し、長短板横列の両端は短板であり、幾つかの長板が短板の間に設置され、長短板横列の幅は長板の幅と同じであり、同一の行の長短板横列の短板の幅は長板の幅と同じであり、幾つかの長板が横方向に配列して長板横列を形成し、長板横列の幅は長板の幅と同じであり、長板横列と長短板横列は縦方向に交互に設置され、長短板横列の長板と長板横列の長板は縦方向に交錯に設置され、長短板横列の短板及び長板の枠体の、縦方向に隣接する長板の横方向の中間部分に対向する位置に、当該枠体の周縁から突き出るとともに、前記隣接する長板の横方向の中間部分をサポートするパレットが設置され、同一の行の長短板横列に一枚だけの長板がある場合には、この長板にはパレットが設置されず、長板横列の長板の枠体の、縦方向に隣接する長板の横方向の中間部分に対向する位置に、当該枠体の周縁から突き出るとともに、前記隣接する長板の横方向の中間部分をサポートするパレットが設置され、前記パレットは矩形枠の底部に固定され、相隣する二枚の単位板は、何れか一方の単位板のみが他方の単位板のパレットによりサポートされるよう構成される。
【0005】
更に、前記平板に放熱孔が設置される。
【0006】
更に、前記長板の矩形枠の中部に幾つかの接続棒が設置される。
【0007】
更に、前記枠体の矩形枠の四角に貫通孔を有する三角片が固定され、前記平板は三角片の貫通孔により枠体に固定される。
【0008】
更に、前記固定枠及び平板は環境配慮素材からなる板を用いる。
【0009】
更に、前記固定枠及び平板はフィンガージョイントを用いる。
【0010】
更に、前記昇降ケーシング脚は昇降ボルトを用いる。
【0011】
更に、前記固定枠内に移動枠が設置され、移動枠は固定枠と板の間に設置される。
【0012】
更に、前記移動枠はL型又は矩形である。
【0013】
更に、前記移動枠に放熱孔が設置される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の組み木床板によると、メンテナンス及び解体し易く、環境保護によく、美観的で、乗心地よく、熱伝導の効果に優れ、変形し難い特性を有するとともに、他の類型の床板を敷設する際のセメントスクリードに必要な素材及び労働力を節約することができる
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の組み木床板の構成を示す構成図である。
図2】本発明のパレットを有する長板の枠体の構成を示す構成図である。
図3】本発明のパレットを有する短板の枠体の構成を示す構成図である。
図4】本発明の板の構造を示す構成図である。
図5】本発明の枠体を敷設した後の構造図である。
【符号の説明】
【0016】
1 固定枠
単位板
3 長板
4 短板
5 長短板横列
6 長板横列
7 パレット
8 枠体
9 平板
10 矩形枠
11 昇降ケーシング脚
12 放熱孔
13 接続棒
14 三角ハイス鋼片
15 移動枠
16 第一枠体
17 第二枠体
18 第三枠体
19 第四枠体
20 第五枠体
21 第六枠体
22 第七枠体
23 第八枠体
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例に関して、図面を参考して具体的に説明する。
図1図5に示すように、本発明の組み木床板は、壁に固定された閉合された固定枠1を含み、固定枠1内には幾つかの単位板2が設置され、前記単位板2は長板3と短板4に分けられ、短板4の長さは長板3の長さの半分であり、長板3と短板4はともに枠体8と平板9から構成され、隣接する枠体8同士には隙間があり、平板9は枠体8の頂部に固定され、平板9の上表面の面積は枠体8の上表面の面積より大きく、隣接する平板9は緊密に密着され、枠体8は矩形枠10及び昇降ケーシング脚11から構成され、昇降ケーシング脚11は矩形枠10の四角の底部に固定されることにより矩形枠10の高さを調節する。長板3と短板4の横方向に配列して長短板横列5を形成し、長短板横列5の両端は短板4であり、長板3が短板4の間に設置され、長短板横列5の幅は長板3の幅と同じであり、同一の行の長短板横列5の短板4の幅は長板3の幅と同じであり、2枚の長板3が横方向に配列して長板横列6を形成し、長板横列6の幅は長板3の幅と同じであり、長板横列6と長短板横列5は縦方向に交互に設置され、長短板横列5の長板3と長板横列6の長板3は縦方向に交錯に設置される。長短板横列の短板4及び長板3の枠体の、縦方向に隣接する長板3の横方向の中間部分に対向する位置には、当該枠体8の周縁から突き出るとともに、前記隣接する長板3の横方向の中間部分をサポートするパレット7が設置され、同一の行の長短板横列5は一枚だけの長板3を有する時に、この長板3にはパレット7が設置されない。長板横列6の長板3の枠体の、縦方向に隣接する長板3の横方向の中間部分に対向する位置に、当該枠体8の周縁から突き出るとともに、前記隣接する長板3の横方向の中間部分をサポートするパレット7が設置されることにより、単位板2の上表面が同一の水平面になるように維持し、隣接する単位板2の負荷による下降を防止することができ、且つ床板のメンテナンスや解体が必要な時に順番に沿って単位板2を取り出すことができる。前記パレット7は矩形枠10の底部に固定され、パレット7の長さは10cm、幅は4cm、高さは2cmであり、ここで、矩形枠の底部周縁を突き出た長さは2.5cmであり、相隣する二枚の単位板2は、何れか一方の単位板2のみが他方の単位板2のパレット7によりサポートされるよう構成される。異なる敷設面積に対応するために、前記異なる行の長短板横列5の幅は異なってもよく、異なる行の長板横列6の長さは異なってもよい。
【0018】
床板が床暖房の上に設置されている場合には、前記平板9に直径が3cmである放熱孔12を設置する。
【0019】
前記長板3の枠体8の矩形枠10の長さは160cm、幅は80cmである。
【0020】
前記短板4の枠体8の矩形枠10の長さは80cm、幅は80cmである。
【0021】
前記枠体8の矩形枠10は、ハイス鋼の方形管が溶接して形成される。
【0022】
前記長板3の矩形枠10の中部に1〜2本の接続棒13が設置されることにより、枠体8の可搬重量を増加する。
【0023】
前記枠体8の矩形枠10の四角に孔を有する三角ハイス鋼片14を固定し、前記平板9は三角ハイス鋼片14の孔により枠体8に固定される。
【0024】
前記昇降ケーシング脚11は、溶接により、矩形枠10の四角底部に対称的に固定される。
【0025】
前記昇降ケーシング脚11は、高さが10cmである昇降ボルトを用いる。
【0026】
前記固定枠1内には、L型の移動枠15が設置され、移動枠15は、壁に固定された木板により固定枠1と板2間に固定される。
【0027】
床板が床暖房の上に設置される場合に、前記移動枠15には直径が3cmである放熱孔12が設置される。
【0028】
前記固定枠1、平板9及び移動枠15ともに環境配慮からなる板を用いる。
【0029】
前記固定枠1、平板9及び移動枠15ともにフィンガージョイントを用いる。
【0030】
以下、図面を参考しながら本発明の敷設過程を説明する。
図1図5に示すように、床板を敷設する時に、まず、枠体8を敷設する。第一枠体16から第八枠体23の順番により敷設する。ここで、第一、第二、第三、第四及び第六枠体21にはパレット7が設置され、敷設した後、枠体8のパレット7は全て隣接する枠体8の中部をサポートして安定な一体を形成するようにし、最後に敷設した第八枠体23にパレット7を設置しないことにより、取り付けと解体が便利になる。昇降ケーシング脚11の高さを調節することにより、枠体8の上表面が同一の水平面になり、平板9を枠体8に固定して幅が1.8cmである固定枠1を壁に固定し、最後にL型の移動枠15を固定枠1内に敷設することにより、固定枠1、移動枠15、平板9が水平面を構成する。移動枠15の外側壁と固定枠1の内側壁の間には2〜3mmの隙間があり、移動枠15の内側壁と単位板2の外側壁は密着されている。
【0031】
若し、床板の解体、メンテナンスが必要な時は、移動枠15を取り外してから、第八枠体23から第一枠体16の順番に沿って解体する。単位板2に損傷がある場合には、損傷された単位板2を替えれば、コストを節約し、操作が便利になる。
【0032】
若し、床板を床暖房の上に敷設する場合は、移動枠15或は平板9に放熱孔12を空けることにより、屋内の床暖房が十分に放熱する。
図1
図2
図3
図4
図5