【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 展示会名 :PAX Prime 開催日(出展日):平成24年8月31日 開催場所 :アメリカ合衆国、ワシントン州、シアトル
【文献】
パズル&ドラゴンズ PUZZLE & DRAGONS,ファミ通App iPhone & Android,株式会社エンターブレイン,2013年 1月 2日,NO.005,第117頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プログラムは、前記投射物が前記敵に対してダメージを与えたか否かを判定するためのコードをさらに含み、前記ダメージは、前記位置に関連する前記衝突点にしたがって決定される請求項1又は2に記載のプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、ビデオゲームならびにその方法およびシステムに関する。実施形態において、ビデオゲームはタッチスクリーンを有するモバイル機器でプレーされ、プレーヤは、タッチスクリーン上でコマンドを入力できる。ビデオゲームは、敵に投射物を投げつけるための指スワイプまたはフリックと、プレーヤおよびターゲットの特徴の様々な組み合せから生じる戦略上の要素とを組み合わせる。
タッチスクリーンに対する指スワイプの方向、タッチスクリーンに対する指スワイプの加速度/速度、タッチスクリーンに対する指スワイプの長さ、および/または、タッチスクリーン上に加えられる下向きの力などのユーザの動作は、その運動量だけでなく投射物の軌道を決定してもよい。ユーザは、攻撃効果や守備力などのゲームパラメータを決定する特別の役割とともに、カードデッキ(カードデック)の中の使用可能な多くのカードから特定のプレーヤの役割を動的に選択してもよい。ゲームは、役割を組み合わせるための機能、役割の進化、および協力者の募集などの1つ以上の戦略構想を組み込んでもよい。
本明細書において、用語「スワイプ(swiping)」および「フリック(flicking)」はほぼ同じ意味で用いられる。用語「投げつける(hurling)」、「投げる(throwing)」、および「発射する(launching)」はほぼ同じ意味で用いられる。
【0026】
一実施形態において、ビデオゲームは、敵を滅ぼすために敵に向かって投射物を正確且つ戦略的に投げつけることを含む。ビデオゲームは、敵に投射物を投げつけるための指スワイプまたはフリックと、プレーヤおよびターゲットの特徴の様々な組み合せから生じる戦略上の要素とを組み合わせる。タッチスクリーンに対する指スワイプの方向、タッチスクリーンに対する指スワイプの加速度/速度、タッチスクリーンに対する指スワイプの長さ、および/または、タッチスクリーン上に加えられる下向きの力などのユーザの動作が、投射物の軌道および/または運動量を決定してもよい。プレーヤは、デッキの中の使用可能な複数のカードから特定のプレーヤの役割を、攻撃効果や守備力などのゲームパラメータを決定する特別の役割とともに動的に選択してもよい。ゲームは、役割を組み合わせる能力、役割の進化、および協力者の募集などの1つ以上の戦略構想を組み込んでもよい。
【0027】
一実施形態において、タッチスクリーン上でなされた入力、例えば、タッチスクリーン上の第1のポイントから第2のポイントまで指をスワイプすることによって、投射物の軌道が決定される。スワイプの方向および速度から、方向成分および速度成分を有する速度ベクトルを取得することができ、その後、該速度ベクトルを投射物の軌道に影響を与えるのに用いることができる。ある実装においては、投射物の方向は、速度ベクトルの方向成分に対応する(または、速度ベクトルの方向成分を正確に映し出す)。同様に、投射物の速度は、速度ベクトルの速度成分に対応する(または、速度ベクトルの速度成分を正確に映し出す)。あるいは、ベクトルの速度成分を、投射物に特定の運動量をもたらすのに用いることができ、運動量が大きいほど、敵に対してより大きなダメージをもたらす。
【0028】
一実施形態において、指以外の針または物体がタッチスクリーン上でスワイプコマンドを入力するのに用いられてもよい。別の実施形態においては、タッチスクリーン以外の入力装置、例えば、マウス、タッチパッドまたは動作感知装置を用いて、スワイプコマンドを入力する。
【0029】
図1Aは、一実施形態における、ゲーム環境を示すタッチスクリーン100を有するモバイル機器50の簡略図を示す。ある実現例において、モバイル機器50は、ユーザーコマンドを入力できるタッチスクリーン100を有するスマートフォンまたはタブレットである。タッチスクリーンは、表示領域内での接触の存在と位置を検出できる電子画像表示装置である。検出される接触と位置は、ユーザの指、針などであり得る。タッチスクリーン100は、X、Y、Z軸を用いる、3次元のゲーム環境の二次元的表現102を含む。
【0030】
環境内に存在するのは、1つ以上の敵104である。所定の実装によれば、敵は、攻撃する準備ができるまで、最初は環境内で静止している。あるいは、敵は、環境内で移動できてもよい。
【0031】
敵とともに描かれたものは、敵の1つ以上の特徴を表わす属性(attribute)106である。特定の例において、属性は、4つの基本的な要素(例えば、地、火、水、および闇)のうちの1つを含む。詳細に以下で論じられるように、敵のこの属性は、ゲームプレイの多くの側面、および特にプレーヤによるその敵に対する攻撃の効果を決定することができる。
【0032】
ある実現例において、1つ以上の列105および107内に敵104を配置する。例えば、列105に2つの敵を設け、列107に1つの敵を設ける。したがって、各敵104は水平に並べられ、予め定められた水平な位置にのみ配置できる。
【0033】
敵とともにさらに描かれたものは、特性(property)108である。この特性108は、敵の攻撃の準備状況を反映してもよい。以下で記載するように、1つの特定の例において、特性108は、次の敵の攻撃までの時間を示すカウンタを含むことができる。
【0034】
プレーヤは、
図1Aのスクリーンの下部に配置される。ユーザの視点は、敵に対面するように方向づけられるプレーヤに対するものである。
【0035】
敵に対して投げつけるために、プレーヤは投射物(「オーブ」とも称する)120を使用可能である。ユーザにより講じられる1つ以上の行為により、投射物の軌道および/または運動量を決定してもよい。タッチスクリーン100上で、例えば投射物を横切って指をスワイプ122することにより、ユーザは、敵に対して特定の軌道123に沿って投射物を投げつけることができる。スワイプ動作に加えて、フリックなどの他の同様の動作を用いてもよく、その場合投射物の経路の方向はタッチスクリーン上で入力される移動動作に似ている。
【0036】
ある実現例において、軌道123は、飛行方向、投射物に印加されるエネルギー(または力)、投射物に加えられる下向きの力、および投射物に加えられる抵抗力を考慮に入れて決定される。具体例において、飛行方向は、速度ベクトルの方向成分に対応し、その方向成分から取得される。また、印加されるエネルギーは、速度ベクトルの速度成分に対応し、その速度成分から取得される。重力のような下向きの力、および空気抵抗のような抵抗力を、ビデオゲームの設定において予め定めてもよい。
【0037】
例えば、ユーザのスワイプの方向がX−Y平面における投射物の移動を制御してもよく、ユーザのスワイプの速度が投射物に与える力またはエネルギーを制御してもよい。ある実現例においては、スワイプの速度に基づいて、軌道のZ軸における高さを決定する。さらに、スワイプの速度を敵に対して投げつける投射物の速度を決定するため用いてもよく、それにより、投射物の投げつけがより直観的で且つリアルになる。
【0038】
スワイプ方向およびスワイプ速度に加えて、投射物の軌道を決定してもよい。例えば、タッチスクリーン上でのユーザのスワイプの長さ(すなわち、第1のポイントから第2のポイントまでのスワイプの長さ)が、投射物に与える速度またはエネルギーを制御してもよく、その結果、スワイプが長くなるほど、投射物がより速くなる。その代わりに、またはそれに加えて、タッチスクリーンになされる入力にしたがって、投射物に回転が与えられてもよい。
【0039】
別の実施形態においては、指でタッチスクリーンに加えられた下向きの力を、映像の軌道および/または運動量を決定するのに用いてもよい。例えば、投射物の運動量は、スワイプ動作に用いられるような、指によってタッチスクリーンに加えられた下向きの力と関連づけられる。指によりタッチスクリーンに加えられた下向きの力の大きさは、いろいろな方法で決定できる。1つの方法は、感知ユニット810を用いて、タッチスクリーン上の所定の位置での静電容量値の変化を検出することであろう(
図8を参照)。
【0040】
さらに別の実施形態においては、予め定義された列またはゾーン、例えば、列105、107、109のうちの1つに、投射物が常に落ちるように、投射物の軌道を設定する。定義される列は、多くとも3、4、5、6、7、8、9、または10であってもよい。ある実現例において、ユーザが投射物の軌道を多少簡単に制御できるように、わずかな限定された列の数が与えられる。これは例えば、軌道のy軸成分が少数の離散値、例えば多くとも10の離散値、のみを有するように要求することで達成されてもよい。
【0041】
一実施形態において、
図1Bに示すように、湾曲したスワイプ122’に基づいて曲線路を有するように軌道を制御してもよい。結果として生じる投射物の軌道123’は、
図1Aにおける軌道123と比較して、追加の湾曲な弯曲を有する。ある実現例において、経時的な速度ベクトルの積分をとることにより軌道123’を決定し、それによって、投射物の投げつけについてさらに現実的な間隔を与える。投射物に加えられるエネルギーまたは力は、スワイプの速度、開始から終了までのスワイプの長さ、またはスワイプの開始および終了により定義された変位ベクトル、またはそれらの組み合せに基づくことができる。
【0042】
図1Aに戻って参照し、投射物の動きは、ユーザによりプレーされている現在の役割によっても決定されてよい。例えば、プレーヤの役割130が、敵に対する投射物の動きを決定してもよい。プレーヤの役割は、1つ以上の特定のプレーヤ属性132、134、136を含む。ある実現例において、特定の属性は、投射物の増加したダメージを敵にもたらすことができる。この態様に関する詳細を、以下詳細に説明する。
【0043】
図1Cは、一実施形態における、ロールプレイングのカードデッキ150を示すタッチスクリーン100を示す。プレーヤの役割は、デッキの一部を形成する特有のカードから導かれてもよい。カードデッキ150は以下の情報を含むことができるプレーヤの役割を定義するが、これに限定されない。
・投射物(またはオーブ)のアイコン152
・役割名154
・プレーヤに対して使用可能な属性132、134、136のアイデンティティ(identities)
・それら属性の各等級132a、134a、136a
・攻撃効果140、および、
・守備力142
【0044】
さらに以下に述べるように、ユーザは、ゲームプレイの間に切り替え可能な1つ以上の役割を有してもよい。使用可能な役割のグループをチームと呼んでもよい。そして、役割間を動的に切り替えるユーザの能力は、ゲーム経験に対する戦略的側面を与えることができる。
【0045】
なお、ユーザは、滅ぼされた敵を獲得することができてもよい。そのようにして得られた敵は、ユーザがさらにゲームを進めることを可能にする追加オプションをユーザに与えてもよい。また、ゲームの間に協力者の支援を借りることも、ユーザにとって可能である。協力者は、その後のステージにおいて頼りにするための追加リソース(例えば、属性、攻撃能力、守備力)をユーザに与える。
【0046】
図1Dは、一実施形態におけるビデオゲームをプレーするためのプロセス160を示す簡略図である。処理開始後、1体以上の敵と投射物を含む環境をタッチスクリーンに表示させる(ステップ162)。タッチスクリーンは、指スワイプを含む入力を受け付け、その指スワイプからスワイプ方向およびスワイプ速度を取得する(ステップ164)。スワイプ動作は、感知ユニット810(
図8を参照)で検出され、コントローラ802(
図8を参照)によって速度ベクトルに変換される。速度ベクトルは、投射物の軌道を決定するために用いられる。例えば、より大きな加速度(または速度)のスワイプ動作は、投射物を、より長い距離をカバーするように、より速くおよび/またはより高く飛ぶようにさせうる。ある実現例において、より高い運動量を有する投射物が敵に対してより大きなダメージを与えるように、投射物の運動量を攻撃ポイントに関連づけてもよい。
【0047】
タッチスクリーン上で受け付けられた入力に基づいて、スクリーンでは、スワイプ方向およびスワイプ速度に対応する軌道にしたがって投射物を衝突点に移動させる(ステップ166)。投射物が敵にダメージを与えたか否かを判定する(ステップ168)。敵に関連づけられたカウンタの値によっては、敵に攻撃させてもよい(ステップ170)。全ての敵を滅ぼせば、プレーヤは次の段階に進む(ステップ172)。
【0048】
上記の総括的な記述を、
図2〜
図5のスクリーンショットの具体例に関連して、さらに説明する。この例において、投射物を「オーブ」と呼び、可能な限り多くの敵を滅ぼすことがユーザの目標であり、それによってゲーム内でのより高い段階(レベル)に進む。
【0049】
ユーザは、まず、カードデッキを生成するために、パラメータを有する複数のゲームカードを選択する。デッキは、デッキ150に含まれるカードに基づいて決定されるパラメータを有する(
図1Cを参照)。ある実現例において、デッキ内のカードのパラメータをデッキ用のパラメータに達するまで合計する。これらのパラメータは、そのデッキ用のオーブに、たとえば、そのオーブに関連づけられたプレーヤの役割に割り当てられる。
【0050】
このようなパラメータの一例は、本明細書において攻撃ポイント(Atk)と呼ばれる攻撃効果である。パラメータの別の例は、本明細書においてヒットポイント(HP)と呼ばれる防衛力である。
【0051】
入力装置は、敵にオーブを投げつけるために、ユーザの動作を検出する。この特定の例において、入力装置は、タッチスクリーンおよびスマートフォンの感知ユニットを含み、ユーザの動作は、タッチスクリーン上で指をスワイプするまたはフリックすることを含む。軌道および運動量をオーブに与えるために、タッチスクリーン上でのこのスワイプ動作を速度ベクトルに変換する。ベクトルの方向に基づいてオーブの軌道を決定し、ベクトルの長さに基づいてオーブの速度を決定する。言いかえれば、投射物の飛行方向および飛行距離は、入力によって決定される。したがって、左への指スワイプは、投射物を左方向に飛行させることができる。タッチスクリーンの表面を横切って指を速くスワイプすると、投射物を長距離および/または高速で飛行させることができる。
【0052】
ある実現例において、タッチスクリーン上で非線形のスワイプ動作を行なうことにより、オーブの飛行経路を制御できる(
図1Bを参照)。オーブの軌道は、スワイプの曲線状の動作にしたがって1つ以上の曲線路を含むことができる。オーブの軌道および運動量は、タッチスクリーン上でのスワイプの速度ベクトル以外の手段で制御できる。例えば、タッチスクリーン上に加えられたスワイプの長さおよび下向きの力を、オーブの軌道および速度に影響を与えるために用いることができる。
【0053】
敵は、投げつけられた投射物からダメージを受けてもよい。ダメージの大きさを、衝突の際のオーブの速度だけでなく、敵とオーブがヒットする位置との距離によって決定してもよい。
【0054】
ある実現例において、敵に加えるダメージの大きさを決定するためにデッキのパラメータを用いてもよい。各投射物および各敵は、火、水、地および闇などの要素の1つ以上の属性を持ってもよい。ダメージの大きさは、投射物の属性と敵の属性との間の親和性によって決定される。例えば、水の属性を有するオーブ(スクリーン上に青色で表示されてもよい)は、火の属性を有する敵(スクリーン上に赤色で表示されてもよい)に対して最大のダメージを与えてもよい。逆に、火のオーブは、闇の敵に対して、より多くのダメージを与えてもよく、地のオーブは、水の敵に対して、より多くのダメージを与えてもよく、闇のオーブは、地の敵に対して、より多くのダメージを与えてもよい。
【0055】
図2はミッションゲームのシーンを示す。ミッションモードにおいて、プレーヤは、敵を滅ぼすために敵(生物(creature))にオーブを投げてもよい。スクリーン上の全ての敵を滅ぼせば、プレーヤは次の段階に進むことができる。
【0056】
プレーヤが敵を滅ぼすと、プレーヤは、敵をゲームカードとして獲得してもよい。その後、プレーヤは、敵を自分のカードデッキに組み入れることができる。
【0057】
「ミッション」以外のゲームモードも可能である。例えば、ボスバトルモードにおいて、ユーザは、複数の敵に直面してもよく、そのうちの1つ(ボス)は、第1位の地位(primacy)を有する。ボスの駆除は、自動的に他の敵の除去をもたらすことができる。このようなボスバトルゲームモードにおいて、ユーザは、ボス敵によって制御される手下からのある程度の初期ダメージを受けることを犠牲にしてでも、できるだけ早くボス敵を排除してより大きなダメージを回避する戦略的判断を行使してもよい。
【0058】
先に言及したように、入力装置は、プレーヤの動作を入力として受け付ける。この実施例において、入力装置としてタッチスクリーンを用いる。ユーザは、敵にオーブを投げるために、スクリーン上で(オーブの周囲で)指をスワイプする。
【0059】
プレーヤがスワイプする特定の方法にしたがって、オーブの飛行方向および飛行距離を決定する。ユーザが左にスワイプすれば、オーブは左方向に飛行する。ユーザが素早くスワイプすれば、オーブは長距離を飛行し、その結果、スワイプの速度または加速度は、オーブの移動距離を決定する。あるいは、オーブの移動距離を、スワイプする距離によって決定してもよく、オーブの速度を、スワイプの速度または加速度によって決定してもよい。
【0060】
命中の判定は、ターゲットの敵と投射物が命中した地点との間の距離により決定する。「クリティカル」「ヒット」および「ミス」の3つレベルによって、等級分けしてもよい。
【0061】
命中の判定によりダメージの大きさを決定できる。例えば、オーブが敵の形状の中心に命中したときには、敵に最大級のダメージを加える「クリティカル」ヒットとして判定してもよい。一方、「ヒット」は「クリティカル」よりも小さいダメージを加えるが、「ミス」よりは大きなダメージを加える。
【0062】
ミッションのスクリーンにおいて、各敵の上にカウンタがある。このカウンタは、敵が攻撃することができる時期を示す。ある実現例において、カウンタは、敵が攻撃することができるまでの残りのターンの数を表わす。ユーザによるオーブの投げつけは、ターンとしてカウントされ、カウンタを1ずつ減じる。カウンタが0に達すると、敵が攻撃する。別のある実現例において、カウンタが0まで時をカウントダウンしたときに敵が攻撃する場合は、カウンタは、予め定義された割合で時をカウントダウンするタイマであってもよい。
【0063】
ゲームのプレーにおけるユーザによる成功は、戦術上だけでなく戦略上のスキルで決まってもよい。例えば、ユーザは、敵に正確にオーブを投げつけることにより成功するであろう。ユーザは、また、敵を効率的に滅ぼすために、スクリーン上の敵の優先順位を慎重に付けなければならない。したがって、ユーザは、長く生存するためにできるだけ少ないダメージに晒されるように努めながら、敵に大量のダメージを加えるように戦略的に努めるべきである。これらの戦略的配慮は、従来のターゲットゲーム以上にゲームプレイ体験を向上させることができる。
【0064】
図3は、プレーヤのカードデッキを示す。この例において、デッキは、複数のプレーヤの役割を有し、プレーヤの役割をグループ(チーム)で示してもよい。ある実現例において、各チームは、3つのゲームカードを含み、各ゲームカードは、特定の属性を有する生物を表わす。各チーム/グループは、対応するオーブを有する。
【0065】
オーブは、チーム内のカードから派生した要素属性を有する。例えば、グループ1は、闇および水の生物を含む。したがって、グループ1に対応するオーブ1は、闇および水の要素属性を有する。プレーヤによって必要に応じてチーム内のゲームカードを追加/削除することにより、チームのグループ分けを変更できる。
【0066】
ある実現例において、オーブ1、2および3を、ミッションモードにおいて順番に用いる。プレーヤが所望すれば、プレーヤに対して示された敵に対して、より効果的に攻撃または防御するために、オーブ1、2、3の順序を変更することができる。
【0067】
オーブの打撃力は、オーブに対応するグループに含まれる生物によって決定される。各生物は、ヒットポイント(HP)および攻撃ポイント(Atks)を有する。グループ内の生物の攻撃ポイントの合計が、オーブの打撃力である。
【0068】
プレーヤは、1枚のカードを他の1枚又は複数のカードと合成または結合することより、ゲームカードを補強することができる。まず、プレーヤは、補強する基本となる生物を選択する。その後、プレーヤは、基本となるカードに合成される各カードを選択する。このようにゲームカードを補強することで、基本となるカードに関連づけられた生物は、より強くなり、より強い生物に進化する。この進化プロセスまたはレベルアッププロセスによって、基本となるカードと関連づけられた生物は、さらに高いヒットポイントおよびさらに高い攻撃ポイントを有すことができる。
【0069】
プレーヤは、ミッションに関して自分の友人(味方)を得ることができる。プレーヤが協力者を持つことを選ぶとき、プレーヤの友人/味方のリストを表示する。プレーヤは、同行する友人を選択できる(
図4を参照)。味方は、プレーヤを支援し、敵を攻撃できる。ミッションに対して味方がプレーヤと同行するように選択されていれば、プレーヤはポイントを受け取ることができる。ポイントを用いることで、プレーヤは新規のゲームカードを受け取ることができる。
【0070】
さらに、プレーヤは、ミッションにおいて、他のプレーヤ(プレーヤの味方のリスト内に載っていないプレーヤを含む)の支援を得ることができる。ある実現例において、これらの他のプレーヤは、プレーヤのミッションにおいてプレーヤを支援するためにランダムに出現してもよい。
図5に示すように、ゲームをプレーしながら新規の友人を作るために、このランダムな出現を用いることができる。
【0071】
本明細書に記載されるようなビデオゲームの実施形態を、通信システムを介してユーザ装置に展開してもよい。特に、
図6は、通信システムの簡略図を示す。通信システム600は、通信リンク608を介して通信ネットワーク606と通信するサーバ602を含む。
図6は、リンク608を介して通信ネットワークと通信する複数のユーザシステム604を示す。サーバ602は、ビデオゲームをプレーするためのバックエンドサポートを提供する。例えば、友人のリストおよび他のプレーヤのランダムな出現を、サーバ602が調整してもよい。サーバ602は、また、ユーザシステムがゲームをダウンロードし、アラートまたはメッセージをユーザシステムに送信し、ゲームのアップデート版を提供することを可能にする。
【0072】
ユーザシステム604は、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、オールインワンコンピュータ、またはビデオゲームをプレーするのに適した他のコンピュータ装置でもよい。ユーザシステムは、映像を表示するためのスクリーンと、コマンドを入力するための入力装置とを有するはずである。これらの機能の両方を、タッチスクリーンにより提供することができる。通信リンク608は、有線型または無線型であってもよい。同様に、通信ネットワークは、それ自身、有線機器および/または無線機器を含んでもよい。
【0073】
図7は、
図6内のサーバ602における各構成要素の簡略図を示す。サーバ602は、バス702を介して他の様々な構成要素と通信するプロセッサまたはCPU701を含む。このようなサーバの他の構成要素は、読み出し専用メモリ(ROM)704およびランダムアクセスメモリ(RAM)706を含むメモリ703のような非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、さらに高容量の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体708とを含むが、これらに限定されない。これらの構成要素の1つまたは複数は、ビデオゲームを動作させるための命令を表わすコンピュータコードを格納するためにサーバで用いられてもよい。このコンピュータコードを、ユーザがビデオゲームをダウンロードすることを可能にするため、通信網を介してサーバからユーザ装置に送信してもよい。
【0074】
システム管理者または他の関係者は、例えば、様々なユーザ装置に配布するコードを更新または変更するために、ユーザインタフェース入力装置710(例えば、キーボード、マウス)を介してサーバと通信してもよい。システム管理者または他の関係者は、表示画面などのユーザインタフェース出力装置712を介してサーバから情報を受信してもよい。この受信情報は、ユーザ登録および/または加入を含んでもよい。
【0075】
また、
図7は、ネットワークインタフェース要素714を含むようなサーバを示す。サーバと通信ネットワークとの間で情報を通信可能にするように、このネットワークインタフェースを構成する。このような情報の一例は、ビデオゲームを実行するためにユーザシステム上で実行可能なコンピュータコードである。
図7は、サーバ602のコンポーネントを示すが、ユーザシステム604のうちのいくつかは、それと同一または同様のコンポーネントを有してもよい。
【0076】
図8は、ユーザシステム604のひとつであるユーザ装置800の簡略図を示す。ユーザ装置800は、スマートフォンまたはタブレットであってもよく、ユーザ装置の動作を制御するためのコントローラ802と、ネットワークと通信するための無線通信モジュール804と、電源806と、表示装置808と、感知ユニット810と、メモリ/記憶装置812とを含む。
無線通信モジュール806は、無線ネットワークと通信し、サーバ602からビデオゲームを受信するのに用いられる。サーバから受信されたビデオゲームまたはデータファイルを、コントローラ802を用いてメモリ/記憶装置812に格納する。ビデオゲームは、ビデオゲームをプレーするために必要な様々なステップを実行するためのコンピュータコードを含む。一旦ゲームを記憶装置にダウンロードすれば、ユーザ装置は、サーバ602に接続せずにゲームをプレーすることができる。あるいは、ゲームは、ユーザ装置800に対してゲームをプレーするためにサーバ602と通信したままにするよう要求してもよいし、または、ユーザがゲームを開始したいと思うたびに、少なくともビデオゲームの要部または一部を受信してもよい。
【0077】
ビデオゲームはマルチメディア再生モジュール814を用いて開始されプレーされる。ビデオゲームを、ユーザから入力を受け付けることもできる表示装置808(例えばタッチスクリーン)に表示する。感知ユニット810は、スワイプ動作とタッチスクリーン上に加えられた下向きの力の大きさとを含むタッチスクリーン上でなされた入力を感知する。コントローラ802は、感知ユニットによって感知された入力に基づいて速度ベクトルを決定する。
【0078】
このように例示的実施形態を説明したが、開示の内容は、単なる例示であって、様々な他の代替、修正、および変更が可能であることを、当業者は留意するべきである。例えば、タッチスクリーン上で入力されるスワイプ動作を、フリック動作、または同様の動作に置換することができる。また、スワイプ動作などは、タッチスクリーン、例えばタッチパッド、カメラを含む動作センサ以外の素子で入力されてもよい。したがって、実施形態は、本明細書に図示され教示されるような特定の構成または方法に限定されない。