(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1において保護部材として提案されているPTFE膜等の微孔性メンブランは、外部応力がかかると変形しやすいという課題を有する。このような保護部材は、一度高い圧力にさらされると不可逆的に変形してしまう。そのような変形によって保護部材の振動モードが変化して、音透過性が低下する。特に防水カメラには、水中に潜って撮影する用途もあるので、防水保護等級(JIS C 0920)でIPX8と表わされる潜水状態で使用した後には、保護部材の不可逆的な変形が大きくなってしまい、音透過性が大きく低下してしまう。なお、比較的に変形量が少ない膜として、ネットや不織布とPTFE膜とを貼り合せたもの、あるいは、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが使用されることも多い。しかし、これらの膜でも、高い水圧にさらされると不可逆な変形が残るので、音透過性が大きく低下してしまう。
【0007】
そこで、本発明は、例えば潜水状態のような高い圧力にさらされる過酷な環境で使用された場合でも、その後で音透過性が大きく低下することはなく、安定的に高い性能を維持できる、音響部品用の保護部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、エラストマーからなる音透過シートを含む、音響部品用保護部材を提供する。
【0009】
また、本発明は、
エラストマーからなる音透過シートを含む音響部品用保護部材と、
通音開口及び操作開口を有するフレームと、前記操作開口を塞ぐように前記フレームに取り付けられた弾性透明フィルムとを含むケースとを備え、
前記保護部材は、前記通音開口を塞ぐように前記ケースに取り付けられている、
防水ケースを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の音響部品用保護部材では、音透過シートがエラストマーからなる。したがって、本発明の音響部品用保護部材は、高い圧力にさらされる過酷な環境で使用されても、不可逆的な変形が生じにくい。これにより、本発明の音響部品用保護部材は、例えば潜水状態のような高い圧力にさらされた後でも、音透過性が大きく低下することはなく、安定的に高い性能を維持できる。
【0011】
本発明の防水ケースによれば、防水ケースの内部に携帯電話等の電子機器を収容することによって、防水が要求されるような環境で電子機器を使用することができる。また、操作開口を塞ぐようにフレームに取り付けられた弾性透明フィルムを介して電子機器を操作することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の記載は本発明を限定するものではない。
【0014】
図1Aは、本実施形態の音響部品用保護部材1の断面図を示している。
図1Bは、本実施形態の音響部品用保護部材1の設置例を示している。
【0015】
図1に示すように、本実施の形態の音響部品用保護部材1は、音透過シート11と、音透過シート11の周縁部上に配置された粘着層12とを備えている。
【0016】
音透過シート11は、エラストマーからなる。音透過シート11に用いられるエラストマーは、ゴム状弾性体(熱硬化性エラストマー(ゴム系))であってもよいし、熱可塑性エラストマーであってもよいが、ゴム硬度を有するゴム状弾性体が好ましい。ゴム状弾性体は、ゴム状弾性を有する材料であれば特には限定されない。しかし、より優れた音透過性を実現するために、JIS K 6253に準拠するタイプAの硬度が20〜80の範囲を満たすゴム状弾性体を用いることが望ましい。本実施の形態では、ゴム状弾性体として、例えばシリコーンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、アクリルゴム及び天然ゴム等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性及び耐薬品性等の優れた特性を有するシリコーンゴムが、望ましく用いられる。
【0017】
音透過シート11は、着色処理が施されていてもよい。音透過シート11が透明又は白色であると、音透過シート11が機器の筐体の開口を塞ぐように配置された場合、音透過シート11が目立つことがある。そこで、配置される筐体の色に応じて音透過シート11が着色されていることにより、筐体に配置された場合に目立ちにくい音透過シート11を実現することができる。その場合、音透過シート11は、例えば黒色に着色されている。また、筐体のデザイン性が重視される際、音透過シート11が筐体の開口を塞ぐように配置されると、デザイン性が損なわれるおそれがある。そこで、筐体のデザイン性に合わせて音透過シート11を着色することにより、デザイン性を有する音響部品用保護部材1を実現できる。
【0018】
音透過シート11の着色は、例えば、音透過シート11を構成するエラストマーが着色剤を含むことによって実施できる。デザイン性を有する音響部品用保護部材1を実現する場合、使用される着色剤は、例えば、380nm以上500nm以下の波長域の少なくとも一部の光についての光吸収能を有することが望ましい。換言すると、音透過シート11が、この着色剤によって、黒色、灰色、茶色、緑色、黄色又は桃色に着色されていることが望ましい。音透過シート11の着色方法としては、シート化する前のエラストマー、すなわちエラストマー原料に、顔料やカーボンブラック等の着色剤を混合して着色する方法と、シート化した後のエラストマー(シート状のエラストマー)を、染色又は印刷の技術を利用して、着色剤によって着色する方法とがある。なお、着色剤としてカーボンブラックを用いた場合、エラストマーの強度を向上させることができ、後述する防水性を向上させることができるという効果も得られる。
【0019】
音透過シート11は、例えば10〜150μmの厚さを有する。このような厚さ範囲を満たすことにより、十分な音透過性を有する音透過シート11とできる。製法としては、原料溶液をダイス等の吐出手段により、離型可能な基材上に薄層に押し出す方法、原料溶液を離型可能な基材上に流涎した後、アプリケータやワイヤーバー、ナイフコーターで薄膜形成する方法、さらには切削方式により、音透過シート11を所望の厚さに調整できる。なお、特許文献1に記載されているような、延伸PTFE膜を音透過シートとして利用している従来の保護部材では、単位面積当たりの膜重量(面密度)が音透過性に大きく影響を及ぼすことが知られていた。そのため、従来の保護部材では、音透過シートの膜厚を可能な限り薄くして面密度を低く抑えることによって、音透過性を向上させていた。しかし、本発明者らは、本実施形態のエラストマーからなる音透過シート11は、従来の音透過シートと比較して、面密度と音透過性との相関が小さいということを見出した。したがって、本実施形態の音透過シート11では、設計の自由度が従来の音透過シートよりも高く、高い強度と高い音透過性とを両立できるような厚さを選択することも可能である。
【0020】
音透過シート11は、JIS L 1092 B法(高水圧法)に準拠する防水性が、1〜50mであることが望ましい。このような防水性を有することによって、保護部材1はより高い水圧下でも使用可能となるので、より高い信頼性を得ることができる。
【0021】
粘着層12の材料は、保護部材1が適用される音響部品に直接貼り付けて固定することができるように、又は、当該音響部品を保護している外部筐体に貼り付けて固定することができるように、適宜選択されることができる。粘着層12には、例えば、汎用の基材付き両面テープや、基材の無い両面テープ(すなわち粘着剤のみのテープ)等を、音透過シート11との貼り付け性、及び、筐体やケースとの貼り付け性を考慮して、適宜用いることができる。また、特にシリコーンゴムシートを音透過シート11として用いる場合は、粘着層12は、シリコーン粘着剤からなる面を有し、そのシリコーン粘着剤からなる面を音透過シート11に接する面とすることが好ましい。これは、シリコーン粘着剤が、他のアクリル粘着剤等と比較して、シリコーンゴムシートに対して非常に高い接着性を有するからである。
【0022】
保護部材1では、音響部品を保護可能であれば、その設置方法は特には限定されない。例えば、保護部材1が適用される音響部品に、粘着層12によって保護部材1を直接貼り付けて固定してもよい。あるいは、保護部材1が適用される音響部品を保護している外部筐体に、粘着層12によって保護部材1を貼り付けて固定してもよい。この場合、例えば
図1Bに示すように、音透過シート11が外部筐体2に設けられた開口部3を塞ぐように、粘着層12によって保護部材1が外部筐体2に固定される。なお、外部筐体2に設けられた開口部3は、音響部品に対応する位置に、音を透過させる目的で設けられているものである。
【0023】
保護部材1では、音透過シート11がエラストマーからなる。したがって、保護部材1は、高い圧力にさらされる過酷な環境で使用されても、音透過シート11の不可逆的な変形が生じにくい。これにより、保護部材11は、例えば潜水状態のような高い圧力にさらされる過酷な環境で使用された後でも、音透過性が大きく低下することなく、安定的に高い性能を維持できる。
【0024】
保護部材1を製造する方法は、特に限定されず、従来の保護部材の製造方法を利用することができる。一例として、次のような方法で保護部材1を製造することが可能である。まず、音透過シート11を形成するためのシート状のエラストマーと、粘着層12を形成するための粘着シート(例えば両面テープ)とを準備する。粘着シートに、保護部材1を設置した際に音を透過させる部分となる穴を予め形成しておく。この粘着シートとシート状のエラストマーとを貼り合わせて、所定の形状に打抜き成形することによって、保護部材1を得ることができる。
【0025】
なお、本実施の形態では、保護部材1に粘着層12が設けられている構成について説明したが、粘着層12が設けられていなくてもよい。その場合は、音透過シート11を、Оリング等で挟み込んで固定したり、樹脂封止によって固定したりすることによって、所定の位置に設置できる。
【0026】
また、保護部材1には、防塵用としてネットや不織布等がさらに設けられていてもよい。
【0027】
保護部材1は、音響部品を備えた電子機器を収容する防水ケースにも適用できる。以下に、本発明の防水ケースの実施形態について説明する。
【0028】
図2A及び
図2Bに示すように、防水ケースは、上記の保護部材1と、ケース100とを備えている。ケース100は、フレーム110と、弾性透明フィルム120とを含んでいる。フレーム110は、上フレーム110a及び下フレーム110bを有している。上フレーム110aは、輪郭が矩形で中央に矩形の開口が形成された薄板状の構造を有している。上フレーム110aは、通音開口111a、通音開口111b及び操作開口112を有する。下フレーム110bは、上方が開口した有底箱体形状であり、底面に通音開口111cを有する。弾性透明フィルム120は、操作開口112を塞ぐように上フレーム110aに取り付けられている。弾性透明フィルム120は、例えばシリコーンゴムフィルム又はウレタンエラストマーフィルムである。また、
図3Aに示すように、保護部材1は、通音開口111bを塞ぐように粘着層12を介して上フレーム110aに接合されている。また、保護部材1は、同様に、通音開口111aを塞ぐように粘着層12を介して上フレーム110aに接合されている。
図3Bに示すように、保護部材1は、通音開口111cを塞ぐように粘着層12を介して下フレーム110bに接合されている。
【0029】
下フレーム110bの開口を上フレーム110aで覆うように、上フレーム110aと下フレーム110bとを組み付けることによって、ケース100の内部は防水された状態になる。このため、
図4A又は
図4Bに示すように、上フレーム110aと下フレーム110bとの間に携帯電話等の電子機器200を配置してケース100の内部に電子機器200を収容することによって、防水が要求される環境で電子機器200を使用できる。
【0030】
ケース100の内部に電子機器200を収容した状態で、通音開口111aは、電子機器200のスピーカ用の通音口210aに対応した領域に位置する。また、ケース100の内部に電子機器200を収容した状態で、通音開口111bは、電子機器200のマイクロフォン用の通音口210bに対応した領域に位置する。また、ケース100の内部に電子機器200を収容した状態で、通音開口111cは、電子機器200のスピーカ用の通音口210cに対応した領域に位置する。このため、ケース100の内部に電子機器200を収容した状態で、電子機器200のスピーカ又はマイクロフォンとケース100の外部との間で音が伝わる。従って、ケース100の内部に電子機器200を収容した状態で、ユーザーは電子機器200のスピーカ又はマイクロフォンを利用できる。
【0031】
ケース100の内部に電子機器200を収容した状態で、弾性透明フィルム120は、電子機器200の操作キー220及びディスプレイ230を覆うように電子機器200に接している。ユーザーは、弾性透明フィルム120を介して操作キー220を操作でき、弾性フィルム120を通してディスプレイ230を視認できる。また、ディスプレイ230がタッチパネル式のディスプレイである場合、ユーザーは、弾性透明フィルム120を介してディスプレイ230を操作できる。このため、ケース100の内部に電子機器200を収容した状態で、ユーザーは、電子機器200を操作できる。
【実施例】
【0032】
次に、本発明の音響部品用保護部材について、実施例を用いて具体的に説明する。
【0033】
(実施例1)
東レ・ダウコーニング株式会社製の2液加熱硬化シリコーン樹脂をトルエンに希釈し、シリコーン樹脂100重量部に対して、大日精化工業株式会社製のカーボンブラック含有着色剤をカーボンブラックが0.2重量部になるように加えて混合した。その後、三菱樹脂株式会社製シリコーン離型処理PETセパレータ(品名:MRS50)上に流涎し、アプリケータにて薄膜形成した後、加熱乾燥させて、厚さ33μmのシリコーンゴムシートを得た。このシリコーンゴムシートを音透過シートとして用いた。用いられたシリコーンゴムシートの厚さ及び硬度は、表1に示すとおりであった。なお、厚さ及び硬度の測定方法については、後述する。粘着層として、両面テープ(日東電工株式会社製、No.5303W)を用いた。シリコーンゴムシートと、予めφ6mmの穴が形成された両面テープとを組み合わせて打抜き成形して、外径φ12mmの保護部材を形成した。両面テープは、φ12mmの円形のシリコーンゴムシートの周縁部上に配置され、その形状は外径φ12mm及び内径φ6mmのリング状であった。
【0034】
このように作製された保護部材を、φ2mmの穴が設けられたφ47mmの大きさのポリカーボネート(PC)板へ貼り付けて、音響試験及び防水試験用のサンプルとした。このPC板は、保護部材に対する以下の音響試験と防水試験とを同一のサンプルで行うことを目的として用いられた。なお、PC板のφ2mmの穴は、携帯電話やデジタルカメラの筐体に設けられる音孔をイメージして設けられた。音響試験及び防水試験の結果は、表1に示すとおりである。なお、音響試験及び防水試験の方法については、後述する。
【0035】
(実施例2)
アプリケータにて薄膜形成する際の厚さを実施例1よりも大きくしたこと以外は、実施例1と同様の方法によって、厚さ10μmのシリコーンゴムシートを得た。このシリコーンゴムシートを音透過シートとして用いて、実施例1と同様の方法で保護部材を作製した。また、音響試験及び防水試験用のサンプルも、実施例1と同様に作製した。
【0036】
(実施例3)
音透過シートとしてシート状のEPDMゴム(クレハエラストマー株式会社製、EB80NNS)を用いた点以外は、実施例1と同様の方法で保護部材を作製した。また、音響試験及び防水試験用のサンプルも、実施例1と同様に作製した。
【0037】
(比較例1)
音透過シートとして延伸PTFE多孔膜(日東電工株式会社製、NTF1026)を用いた点以外は、実施例1と同様の方法で保護部材を作製した。また、音響試験及び防水試験用のサンプルも、実施例1と同様に作製した。
【0038】
(比較例2)
比較例1で用いられた延伸PTFE多孔膜に、補強材としてPETネットを熱接着させたもの(日東電工株式会社製、NTF1026−N06)を、音透過シートとして用いた。この点以外は、実施例1と同様の方法で保護部材を作製した。また、音響試験及び防水試験用のサンプルも、実施例1と同様に作製した。
【0039】
<音透過シートの厚さ測定方法>
1/1000mmのダイヤルゲージ(φ10mm)を用いて、シートの厚さを測定した。
【0040】
<音透過シートの硬度の測定方法>
JIS K 6253に準拠するタイプAのデュロメータにて、音透過シートに用いられたエラストマーの硬度を測定した。
【0041】
<音響試験>
図5A及び5Bに、音響試験における保護部材1の設置方法が示されている。
図5Aは平面図であり、
図5Bは
図5AのVB−VB線に沿った断面図である。まず、長さ70mm、幅50mm、高さ15mmのアクリルケース22を用意し、φ13mmの穴を設けた。この穴に対応する位置に、外径φ16mm、内径φ13mmのリング状の両面テープ24を用いて、ケース22の内壁にスピーカ23を貼り付けた。このケース22は、入力音がぶれないようにするために用いられた。さらに、このケース22の外壁に、ケース22の穴を塞ぐように、音響試験用に作製された前記サンプル(保護部材1をPC板21に貼り合わせたもの)を両面テープ25で貼り付けた。図中、符号26はスピーカ23のリード線を示す。このように保護部材1を設置したときと、設置しなかったときとの音圧を通音性評価装置を用いて測定し、測定値の差をとることで、音圧変化(dB)を評価した。入力音の音圧については、保護部材1を設置しなかったときの大きさが約90dBとなるように、スピーカ23の負荷電圧と、マイク(図示せず)とスピーカ23との距離を調整した。なお、音響試験は、防水試験前と防水試験後との両方で行われた。音響試験で用いられた装置等は、以下のとおりである。
通音性評価装置:Bruel&Kjar社製 3560−B−030
マイク: Bruel&Kjar社製 Type2669
評価内容:FFT(高速フーリエ変換) 1kHzの音圧評価
スピーカ:スター精密社製 SCC−16A φ16mm
マイクとスピーカとの距離:50mm
スピーカの負荷電圧:1.0V
【0042】
<防水試験>
図6に示すように、防水試験用に作製された前記サンプル(保護部材1をPC板21に貼り合わせたもの)を、防水試験ケース31に設置した。前記サンプルは、保護部材1がケース31の内部側に位置する向きで、防水試験ケース31に設置された。防水試験ケース31の内部は水32で満たされていた。このように設置された保護部材1に対し、JIS C 0920で規定された防水保護等級(IPX)に示されるIPX8の浸水試験を想定し、水深5m相当の50kPaの水圧を負荷した。JIS L 1092 B法(高水圧法)の試験方式で、50kPaで昇圧をとめ、30分保持した。なお、このとき、水圧がかかっていない防水試験前の音透過シート11(
図7A)とは異なり、音透過シート11には水圧がかかって、
図7Bに示すような変形が生じていた。その後、目視にて、保護部材1の音透過シート11の変形が残っているかどうかを確認した。
【0043】
【表1】
【0044】
エラストマーからなる音透過シートが用いられた実施例1〜3では、防水試験時の水圧を除去すると、音透過シートは水圧負荷時の変形状態(
図7B参照)から元の形状(
図7A参照)に戻り、さらに防水試験前後での音圧差の変化は非常に小さかった。これに対し、比較例1及び2の音透過シートでは、防水試験後も変形が残り、防水試験後に音圧が大きく低下した。
【0045】
また、シリコーンゴムからなる音透過シートを用いた実施例1と実施例2とで、防水試験前の音圧差を比較したところ、実施例2の音透過シートの面密度が実施例1の音透過シートよりも2.7倍大きくなっているにもかかわらず、音圧差はそれほど大きくなっておらず、音の透過性の大きな低下は確認されなかった。