(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
小片カット部の各小片カット刃を、センターガイド体の外周から外側に向かってセンターガイド体の中心線方向に各々同角度で傾斜させたことを特徴とする請求項1から3のうちいずれかに記載のパイナップルカット装置。
パイン載置台の上面を、パインホールの下側面の沿って密接可能な下側半円弧面に形成したことを特徴とする請求項1から4のうちいずれかに記載のパイナップルカット装置。
パイン載置台に、輪状カット刃がパインホールをカットした後該輪状カット刃をカットしたパインホールの下側に離脱可能となる刃逃げ隙間を設けたことを特徴とする請求項1から5のうちいずれかに記載のパイナップルカット装置。
輪切部の輪状カット刃に、パイン載置台に載せたパインホールに対する入刃方向を該パインホールの中心方向から離して斜め切り可能とした斜め切断手段を設けたことを特徴とする請求項1から6のうちいずれかに記載のパイナップルカット装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パイナップルのカットでは、包丁を用いて手作業で行うと必ず形状及び重量にバラツキが出るので均一な小片を得るには機械的に行わないとできない。更に手業ではカット時に大量の甘い果汁が流れ落ちてしまうのを防止することができないという難点がある。
上記特許文献1の機械的な装置は、パイナップル専用の装置ではないが、果菜類をシリンダに入れ、ピストンでその果菜類を押し出し、それを待ち構えるように設けたカット刃で押し出された果実を短冊状に加工する技術が示されている。しかし、この装置で得られるカット品の形状及び重量を均一にするための機械的要素がないので、カット品の形状や重量にバラツキが出ることを解決することはできない。
又、上記特許文献2の装置は、輪切り用刃物により台板に載せた野菜類を輪切りにし、これを格子状の断面型切り用刃物により押し切って小片とすることが可能となるが、その2種類のカット手段へ移行については機械的な関連性を備えず、他方への移行には手を使用する必要がある。このため衛生面や効率性に難点があり、得られるカット片は、形状や重量のバラツキが生じるのを避けることができない。
又、上記特許文献3は、パイナップルを縦に押し切り芯と皮とを剥ぎ取り、短冊状の細長いカット片を得ることが可能となるが、輪切りにできないので、小片を均一に得ることができない。
そして上記特許文献はいずれもパイナプルに含まれる甘い果汁を失わないようにすることについての対策は採られていない。
【0005】
本発明は上記の如きパイナップルのカットについての実情に鑑みてなされたもので、パインホールから含まれている甘い果汁を失わずに正確な扇状のカット片を大量に得られる装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のパイナップルカット装置は、請求項1の発明にあっては、パインホールを水平に載せるパイン載置台と、前記パイン載置台に載ったパインホールを等間隔で輪切り可能とする複数平行な輪状カット刃を備えた輪切部と、前記パインホールの一方側に配設され、該パインホールの芯孔に差込み可能な外径を有し、中心を前記パインホールの中心線上に配した棒状センターガイド体を備え、該センターガイド体の外周に複数の小片カット刃を放射状に設けた小片カット部と、前記パインホールの他方側に小片カット部と対向して配設され、前記パインホールを前記小片カット部に向けてカット可能に押し出し、元の位置まで後退可能としたパイン押出部と、から成ることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明にあっては、上記発明において、前記小片カット刃を、センターガイド体を中心とした等分度に設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明にあっては、上記発明において、前記センターガイド体のパイン載置台側の先端部に、円錐状の突出部を形成したことを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明にあっては、上記各発明において、前記小片カット部の各小片カット刃を、センターガイド体の外周から外側に向かってセンターガイド体の中心線方向に各々同角度で傾斜させたことを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明にあっては、上記各発明において、前記パイン載置台の上面を、パインホールの下側面の沿って密接可能な下側半円弧面に形成したことを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明にあっては、上記各発明において、前記パイン載置台に、輪状カット刃がパインホールをカットした後該輪状カット刃をカットしたパインホールの下側に離脱可能となる刃逃げ隙間を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明にあっては、上記各発明において、前記輪切部の輪状カット刃の、パイン載置台に載せたパインホールに対する入刃方向を該パインホールの中心方向から離して斜め切り可能とした斜め切断手段を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
上記の如き構成とした本発明においては、パイン載置台に載せられたパインホールが輪切部の輪状カット刃でドーナツ状に正確に輪切りされ、そのドーナツ状パインがパイン押出部に押し出されてパイン載置台上を滑り、各ドーナツ状パインの中心が小片カット部の前記パイン載置台に載ったパインホールの中心線上配したセンターガイド体で中央に寄せられ、中心位置が正確に決まりつつ小片カット刃により全てが扇形でカット可能となる。
その際、前記センターガイド体で中央に寄せられることで、輪切りされたドーナツ状パインがパイン載置台から離れて浮き上がり、パインの周囲の甘い汁を含んだ部分が周囲の部品に接触しなくなり外周面への加圧を免れる。
この結果、小片にカットしている最中にパインの周囲に含まれた甘い果汁が絞り落とされずに残り、品質の低下が防止できる。
また、輪切りから小片のカットへと作業が連続して行えるので、カット片を効率良く大量に得ることが可能となる。
【0014】
請求項2の発明においては、前記センターガイド体を中心に等分度に設けられた小片カット刃によって、中央に寄せられたドーナツ状パインが均等の角度で扇状にカットされ、全てが均一なカット片が得られる。
【0015】
請求項2の発明においては、円錐状のセンターガイド体の先端によって、パイン押出部によってパイン載置台上から小片カット部内へ押し出されたのドーナツ状パインを円錐状のテーパー斜面に載せて該小片カット部の中央に正確に導くことが可能となる。
【0016】
請求項3の発明においては、小片カット部のセンターガイド体の外周から外側に向かって傾斜させた各小片カット刃がドーナツ状パインを斜め切りすることで、パイナップルの繊維に引っ掛かり切断面の崩れを起こさずに綺麗な断面でカットすることが可能となる。この結果、内部の甘い汁が漏出しない品質の高いカット片が得られる。
【0017】
請求項4の発明においては、パイン載置台の上面をパインホールの下側面の沿って密接可能な下側半円弧面に形成したことで、転がりやすい円筒形のパインホールを正確な位置に拘束し、パイン載置台上のパインホールの確実な輪切りが可能となる。
【0018】
請求項5の発明においては、パイン載置台に刃逃げ隙間を設けたことで、輪状カット刃がパインホールを輪切りした後、該輪状カット刃をカットしたパインホールを全て通過しその下側にまで離脱可能となる。
そして、その輪切り後のパイン載置台に載っているドーナツ状パインを、そのままパイン押出部で小片カット刃に向けて送り出すことが可能となる。
その際、輪状カット刃をカットしたパインホールの上に戻さずに小片カット刃に向けて送り出せるので、各ドーナツ状パイン間を該輪状カット刃が通過することで、カット状態で連なった各ドーナツ状パイン同士の位置ズレを起こさず、そのままの位置から各小片カット刃に向けて整列状態に送り出すことが可能となる。
その結果、小片カット部における各ドーナツ状パインの位置が正確な状態で安定的となり、小片カット部でのカットをより正確に行えるようになる。
【0019】
請求項6の発明においては、輪切部の輪状カット刃がホール載置台上のパインホールに対して入刃方向が斜めに切り込まれる。
通常、パインホールの中心方向に刃を入れて押し切ると、パイナップルの繊維を刃に載せて引き込んでしまい、その結果、切断面が潰れて甘い汁が漏出し、甘さとみずみずしさが失われてしまう。
これに対して本発明は斜め切断手段によって、パイナップルの繊維を斜めに切ることで、繊維の多いパイナップルの細胞組織を潰すことなく、切断面を綺麗な切り口の状態で輪切りすることが可能となり、この結果、切り口から果汁が流れ出さず高品質のパイナップルのカット片を得ることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は果実のパイナップルを円筒形にカットしたパイナップル(パインホールと呼ばれる)をドーナッツ状に輪切りし、これを更に小さく扇状にカットするパイナップルカット装置である。
該パイナップルカット装置の実施形態を、以下図を参照して説明する。
【0022】
図1、
図2及び
図3は本発明の装置の全体を示し、
図1はパインホールをカットする前の状態を示し、
図2はパインホールをドーナツ状に輪切りした後の状態を示し、
図3はパインホールを輪切り後の小片にカットしている状態を示す各斜視図である。
【0023】
上記各図に示すように、基台1の上の中ほどに、前記パインルホールHを水平に載置可能としたパイン載置台2を設ける。
該パイン載置台1の上面は、
図1に示すように、円筒形のパインホールHの下側円筒外周面と密接状態となるように下側半円弧面8を形成し、前記パインホールHが転がらないように台上に拘束する。
【0024】
そして、前記パイン載置台2の側部近傍に輪状カット刃6を備えた輪切部7を設ける。
前記輪状カット刃6は、前記パイン載置台2に載せたパインホールHに対してその中心線Xに直交差し且つ等間隔に平行に並列させて長方形の刃枠22内にカット数分の刃数を固定する。
【0025】
前記刃枠22内への輪状カット刃6の固定は、
図1に示すように、平行な上下の刃枠22に輪状カット刃6の厚さと等しい溝幅の切り込みを両側に対向させて等間隔に形成し、真っ直ぐな輪状カット刃6の両端部を固定する態様が可能である。
その固定は、各輪状カット刃6の両端部の同じ位置に止め孔を設けると共に、上下の刃枠22の各切り込み部分を貫通する貫通孔を上下の刃枠22にそれぞれ平行に設け、上下の刃枠22の切り込みに各輪状カット刃6の両端部をそれぞれ平行に挿し込んで各輪状カット刃6の止め孔と前記貫通孔とを重ね合わせ、この止め孔と貫通孔に金属棒を挿し込んで固定する態様が可能である。
この態様では、各輪状カット刃6の中から、刃こぼれのあるものや切り味が悪くなったものを発見した場合、金属棒を抜けば不良品を一本毎に交換することも可能となる。
【0026】
そして、前記刃枠22にはその基部に刃枠枢支部19を突設した刃枠支持片23を突設する。
又、前記基台1上のパイン載置台2の側部に設けた刃枠着脱用割溝26a付きの枢支孔26を備えた刃枠支持板18に対して、前記刃枠枢支部19を挿し込み、前記刃枠22を前記該パイン載置台2に向けて上下擺動可能に枢支する。
その擺動幅は、
図2に示すように、前記パイン載置台2に向けて前記刃枠22を下げたときには、該パイン載置台2に載せたパインホールHを切り残しなく全てカットできる位置までとし、前記刃枠22を上げたときには、手を離しても前記刃枠22が下に倒れない位置とする。
この倒れない位置は、
図1に示すように、前記刃枠22が直立した最上部を少し過ぎた位置とすると、全開させて水平に倒してしまうよりも作動幅が小さくなりコンパクトとなって作業効率が上がるので好ましい。
このため、前記刃枠22を最上部が少し過ぎた位置で開きを停止させるためにストッパを設ける。
該ストッパは、
図1に示すように、前記刃枠支持板18には停止棒25を設け、前記刃枠支持片23には前記停止棒25に当たってその位置で該刃枠22の開きを止める当接部24を設けた態様が可能である。
【0027】
又、前記枢支孔26の刃枠着脱用割溝26aは、
図1に示すように、上部に開いた縦方向の刃枠着脱用割溝26aとし、該刃枠着脱用割溝26aからその溝幅より薄い板状の突起を備えた刃枠枢支部19を落とし込むことで着脱可能とする形態が可能である。
この形態では、輪切部7の異なった刃数を待った刃枠22への交換が容易に行え、又前記基台1から前記輪切部7の全体を外して洗浄することが可能となるので、輪状カット刃6部分に付着したパイナップルの繊維等を洗い落とし易くなる。このため容易に衛生的な管理が可能となる。
【0028】
又、上記刃枠22の枢支部の形態では、前記刃枠22に対して刃枠枢支部19の位置は、輪状カット刃6の方向からは距離を置いて交差する位置となり、
図8に示すように、輪状カット刃6がパイン載置台2に載せたパインホールHに対して、入刃方向YをパインホールHの中心方向に向けず、中心から離れた方向に輪状カット刃6を下げることができるようになる。
【0029】
このように、パインホールHが輪状カット刃6で斜めに切り込まれるように前記刃枠枢支部19を前記刃枠22から距離を置いて交差させた斜め切断手段を設けることによって、パイナップルの繊維を刃に掛けて引くことで切断面を破壊してすまうことがなく、綺麗な切り口の状態で輪切りを行うことが可能となる。
この結果、切断面からパイナップルの糖度の高い甘い汁が漏出してしまうことなく、みずみずしく美味しい良質のカット片を得ることが可能となる。
なお、前記刃枠22の先端部には、手で握って輪切部7を上下操作可能となるように開閉ハンドル17を設ける。
【0030】
又、前記パインル載置台2は、
図1に示すように、上面をパインホールHの下側面の沿って密接可能な下側半円弧面8に形成し、更に、前記パインホールHをカットした後、前記輪状カット刃6の全て通過可能となるように、前記輪状カット刃6の配置に対応させて等間隔で平行に刃逃げ隙間10を設ける。
該刃逃げ隙間10を備えた形態においては、前記パイン載置台2の中心線Xの方向に各々同形に連なる冊状載置台9を等間隔で平行に並べた形状とすることができる。
【0031】
なお、輪切りの厚さを変える場合には、前記刃枠22ごと前記輪状カット刃を、前記枢支孔26の刃枠着脱用割溝26aから外しで、それと前記各輪状カット刃6の間隔が異なる前記刃枠22を用意して置き、再度別の前記刃枠22を前記刃枠着脱用割溝26aから刃枠枢支部19を落とし込めるようにすることで異なる間隔の輪状カット刃6を装着することが可能となる。
又この形態では、新たな間隔の輪状カット刃6に合わせた、その間隔と等しい等間隔で平行とした前記各冊状載置台9を用意しておいて、これを台板33ごと基台1に固定ネジを外して交換することで、前記各輪状カット刃6と前記各冊状載置台9とがパインホールHを等間隔で輪切り可能に対応可能となる。
【0032】
なお、前記刃枠22の輪状カット刃の間隔と前記各冊状載置台9の間隔とが対応可能となるように、前記各輪状カット刃6と前記各冊状載置台9を外すことなくネジ等で機械的に調節可能とする態様も可能である。
【0033】
更に、該パイン載置台2の中心線Xの一方側に、前記基台1上に固定され、
図1に示すように、前記パイン載置台2上に載せた前記パインホールHに刃先4aを向け、
図4の(イ)に示すように、前記中心軸Xを中心に等分度に設けた小片カット刃4を備えた小片カット部3を設ける。
図4の(イ)は、1個のドーナツ状に輪切りした1つのパインから扇状の小片を6個取りするため等分度割り角度αを60度にした場合の形態を示し、又、
図5の(イ)は、小片を4個取りするため等分度割り角度βを90にした場合の形態を示す。
なお、120度の等分度割りにすればドーナツ状の輪切りした1つのパインから3個取りができ、45度の等分度割りにすれば輪切りした1つのパインから8個取りが可能となる。
なお、
図4の(ロ)及び
図5の(ロ)は上記各形態の縦断面を示す。
【0034】
又、前記基台1上に前記小片カット部3に対向させて前記パイン載置台2に載せたパインホールHの中心線X方向の他方側にパイン押出部5を配設する。
該パイン押出部5には前記小片カット部3に向けてパイン押出体5aを突設し、
図3に示すように、前記パインホールHの後端面を前記中心線X方向に小片カット刃4の刃先4aに至るまで押し出し可能とし、且つ
図2に示すように、前記パイン載置台2から離れた場所まで後退可能とする。
【0035】
即ち、パイン押出部5は、
図2に示すように、前記パインホールHを輪切りした後、
図3に示すように、前記輪状カット刃6を前記刃逃げ隙間10に入るまで下げ、前記輪状カット刃6を前記パインホールHから通過させるることで、該輪状カット刃6に邪魔されることなく、輪切りされたパインをパインホールHの中心線X方向に円滑に送り出すことが可能となる。
【0036】
輪切りされたドーナツ状のパインを送り出すためのパイン押出部5は、
図1に示すように、前記基台1の両側に前記パインホールHの中心線Xと平行にガイドレール15を設け、該ガイドレール15に載ってパイン載置台2を避けるように跨ぐ往復スライダ14をその両側の脚部に滑車16を設けて、該滑車16を両ガイドレール15に載せて架設する。
そして、パイン押出体5aを前記往復スライダ14に前記小片カット部3に向けて突設する。
【0037】
なお、前記往復スライダ14は両ガイドレール15の端部から脱落しないように、ガイドレール15の両端には往復スライダ14の脚部が当たって停止するストッパ21を設ける。
その際、小片カット部3側のストッパ21の位置は、パイン押出体5aが小片カット刃4の刃先4aに近づき、ドーナツ状のパインが全て小片にカット可能となる位置で往復スライダ14の脚部が当たって停止するように設定し、その位置で前記基台1に固定する。
更に前記往復スライダ14上には往復ハンドル13を設け、この往復ハンドル13を握って前記往復スライダ14を前後移動させ、パイン押出体5aの先端部をパイン載置台2の外側からパイン載置台2上を通り、前記小片カット部3内にまで移動可能とする。
該往復ハンドル13を持って、輪切りした後のドーナツ状のパインをパイン押出体5aで小片カット刃4に向けて押し出すと、
図3に示すように、ドーナツ状のパインは各小片カット刃4に押し当てられて扇形の小片Kにカットされる。
【0038】
前記パイン押出体5aの先端部分には、前記小片カット刃4の刃先4aの位置に対応した陥没部を設けて、切り残しが発生しないように、小片カット刃4の刃先4aを避けつつ、ドーナツ状のパインを前記小片カット部3の小片カット刃4の刃先4aを越えるように位置を設定する必要がある。
該パイン押出体5aを最適位置に決めるための調節は、
図1に示すように、前記パイン押出体5aの後部に調節ロッド5bを連結し、この調節ロッド5bを出没移動させて位置を決めるパイン押出体位置調節ネジ20を前記往復スライダ14の架橋面下に設けることで行える。
ただし、前記小片カット部3の小片カット刃4の位置と前記往復スライダ14の前進の限度位置は前記小片カット部3側のストッパ21の位置で決まってくるので、一度最適位置に前記パイン押出体5aの位置を決めれば該パイン押出体5aの移動限度位置を再度前後に移動させて調節する必要はなくなる。このため、前記調節ロッド5bを設けず、
図1の逆方向から見た斜視図である
図9に示すように、該パイン押出体5aを断面L字形の押出体支持板34に固着し、更に該押出体支持板34を前記往復スライダ14に固定ネジ35等で固定した態様も可能である。
【0039】
次に前記小片カット部3について更に詳しく説明する。
前記小片カット部3には、パイン載置台2に載せたパインホールHの中心軸Xを中心に等分度に設けた小片カット刃4を備えるが、この小片カット刃4を固定するための構造には各種形態が可能である。
例えば、
図7に示すように、小片カット部支持板29を前記基台1の上部に直立させ、その上部に小片カット部支持筒体30を備える。
該小片カット部支持板29の下部は直角に折り曲げた固定部29aにより前記基台1上に前記小片カット部支持筒体30の中心を前記パインホールHの中心線Xに合わせてネジ止め固定する。
そして、前記小片カット部支持筒体30にはネジ孔を備えた筒体連結用フランジ30aを設ける。
一方、前記小片カット部支持筒体30と同径のカット刃支持筒体12の端部には前記筒体連結用フランジ30aのネジ孔32に合致するネジ孔32を設けた筒体連結用フランジ12aを備える。
そして、該筒体連結用フランジ12aと前記筒体連結用フランジ30aとを重ね合わせてネジ孔32に固定ネジ31を螺着し固定する。
その際に、カット刃支持筒体12の中心はパインホールHの中心線Xに合わせて固定する。
【0040】
そして、前記カット刃支持筒体12の内部には、パイン載置台2に載せたパインホールHの中心線Xに中心を合わせてパインホールHの芯孔Aの内径と略等しい該芯孔Aに差込み可能な外径とした丸棒状のセンターガイド体11を配し、該センターガイド体11の外周に複数の小片カット刃4を放射状且つ等分度に設けて、各小片カット刃4の先端部4aを前記パインホールHに向けて前記カット刃支持筒体12の内部に溶接で固着する。
この前記筒体連結用フランジ12aと前記筒体連結用フランジ30aとを重ね合わせて固定ネジ31で固定する形態では、前記カット刃支持筒体12の小片カット刃4の刃数を数種類異なるものを用意しておけば、得たい小片の数に応じた刃数の小片カット刃4に交換して使用することが可能となる。
又、センターガイド体11の外周に複数の小片カット刃4を不等分度に設けた場合には、異なる大きさのカット片を得ることができる。
なお、
図7中の符号33は基台1にパイン載置台2を着脱可能に固定するための台板である。
【0041】
又、
図7に示すように、前記センターガイド体11の小片カット刃4の固定位置よりもパイン載置台2側を、該センターガイド体11の先端11aを前記中心線X上に頂点を有する円錐状に突出させる。
前記パイン押出体5aにより押し出されたドーナツ状のパインは、小片カット部3の各小片カット刃4でカットされる直前に該センターガイド体11の先端11aがパインホールHの芯孔Aに差し込まれるが、その際に、ドーナツ状のパインの中心位置が前記パインホールHの中心線Xからズレると、ドーナツ状のパインの芯孔Aに円錐斜面が当たり、ドーナツ状のパインが小片カット刃4に近づくにつれてドーナツ状のパインが中央に寄せられ、ドーナツ状のパインの中心位置と前記パインホールHの中心線Xとが重なってくる。
このとき、パインの外周は前記カット刃支持筒体12から浮き上がり、周囲からの圧力を免れる。このためパイン周囲に含まれた甘い果汁が絞り落とされずに小片内に残される。
その後、パインの芯孔Aに前記センターガイド体11の外周が嵌ってドーナツ状のパインが小片カット刃4に当たり等分度で均等にカットされる。
【0042】
又、
図5の(ロ)に示すように、小片カット部3の各小片カット刃4は、前記センターガイド体11の外周から外側に向かってセンターガイド体11の前記パインホールHの中心線Xと重なる中心線方向に各々同角度θだけ傾斜させることができる。
その傾斜角度θは、切断効果を上げるには大きい方が良いが、大き過ぎるとパインホールHも径に対しての刃渡りを長くしなければならず、その場合、全てをカットするためのパイン押出体5aの小片カット刃逃げ溝27及びセンター逃げ穴28を深くしなければならないので、30度から50度とすることが好ましい。
【0043】
このように各小片カット刃4を角度θだけ傾斜させた場合、前記パイン押出体5aは、前面部が平面であると、該パイン押出体5aでドーナツ状のパインを押し出したとき該センターガイド体11の先端11aにその平面が突き当たってそれ以上進めなくなるため、パインを切ることができなくなる。
このため、該パイン押出体5aの前面側に、
図6の(イ)(ロ)(ハ)及び
図9に示すように、該センターガイド体11が逃げるためのセンター逃げ穴28とそれに続く各小片カット刃4が逃げるための小片カット刃逃げ溝27を形成する。
図6の(イ)はパイン押出体5aの斜視図であり、(ロ)はその正面図、(ハ)はそのA−A線側面図である。
図6に示す小片カット刃逃げ溝27は、
図4及び
図5の(イ)に示す各小片カット刃4の等分度割り角度α、βの両方に対応し、60度と90度に合わせた溝とした例である。
この場合、1個で60度と90度との両方の切り換えに対応が可能となる。
【0044】
これにより、パインホールHの芯孔Aが該センターガイド体11で中央寄せされてパイン外周が浮き上がり、更に前記センター逃げ穴28と小片カット刃逃げ溝27で角度θだけ傾斜させた各小片カット刃4を飲み込むように前進し、各小片カット刃4によって綺麗な切り口で均等にカットされた扇形のパイン小片を得ることが可能となる。