(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6193706
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】椅子の脚端具
(51)【国際特許分類】
A47C 3/04 20060101AFI20170828BHJP
【FI】
A47C3/04
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-204027(P2013-204027)
(22)【出願日】2013年9月30日
(65)【公開番号】特開2015-66235(P2015-66235A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2016年7月13日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 特許法第30条第2項適用、平成25年9月2日、タカノ株式会社がコクヨファニチャー株式会社に対して納入を開始した。
(73)【特許権者】
【識別番号】000108627
【氏名又は名称】タカノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087468
【弁理士】
【氏名又は名称】村瀬 一美
(72)【発明者】
【氏名】酒井 徹
(72)【発明者】
【氏名】井上 靖教
【審査官】
古川 峻弘
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−180480(JP,A)
【文献】
独国特許出願公開第03829282(DE,A1)
【文献】
実開昭53−024721(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 3/04,1/124
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床に沿って延びる下フレーム部と座を受け支える上フレーム部とこれらを連結する少なくとも1つの脚部とが1本の鋼材を曲げて作られた上下に積み重ね可能な構造の脚フレームを有し、前記下フレーム部よりも下に突出し前記下フレーム部を前記床から浮き上がらせる脚端具を前後に備えるスタッキング可能な椅子において、
前側の前記脚端具は、前記下フレーム部の直下で前記下フレーム部を受け支える脚端具本体と、該脚端具本体の前端よりも前方側へ向けて突出する延出部とを有し、前記延出部が前記脚端具本体に対してオフセットして前記下フレーム部より外側にはみ出た位置に設けられている
ことを特徴とするスタッキング椅子。
【請求項2】
床に沿って延びる下フレーム部と座を受け支える上フレーム部とこれらを連結する少なくとも1つの脚部とが1本の鋼材を曲げて作られた上下に積み重ね可能な構造の脚フレームを有し、前記下フレーム部よりも下に突出し前記下フレーム部を前記床から浮き上がらせる脚端具を前後に備えるスタッキング可能な椅子において、
後側の前記脚端具は、前記下フレーム部の直下で前記下フレーム部を受け支える脚端具本体と、該脚端具本体の後端よりも後方側へ向けて突出する延出部とを有し、前記延出部が前記脚端具本体に対してオフセットして前記下フレーム部より外側または内側にはみ出た位置に設けられている
ことを特徴とするスタッキング椅子。
【請求項3】
床に沿って延びる下フレーム部と座を受け支える上フレーム部とこれらを連結する少なくとも1つの脚部とが1本の鋼材を曲げて作られた上下に積み重ね可能な構造の脚フレームを有し、前記下フレーム部よりも下に突出し前記下フレーム部を前記床から浮き上がらせる脚端具を前後に備えるスタッキング可能な椅子において、
前側の前記脚端具は、前記下フレーム部の直下で前記下フレーム部を受け支える脚端具本体と、該脚端具本体の前端よりも前方側へ向けて突出する延出部とを有し、前記延出部が前記脚端具本体に対してオフセットして前記下フレーム部より外側にはみ出た位置に設けられる一方、
後側の前記脚端具は、前記下フレーム部の直下で前記下フレーム部を受け支える脚端具本体と、該脚端具本体の後端よりも後方側へ向けて突出する延出部とを有し、前記延出部が前記脚端具本体に対してオフセットして前記下フレーム部より外側または内側にはみ出た位置に設けられている
ことを特徴とするスタッキング椅子。
【請求項4】
前記脚端具は、椅子を横に並べたときに、互いに少なくとも横方向に係合して隣り合う椅子の下フレーム部同士を連結する連結片を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のスタッキング椅子。
【請求項5】
前記脚フレームは、前記脚部として少なくとも前脚部を備え、前記下フレーム部に対し前記前脚部が内側に漸次狭まりながら湾曲しつつ立ち上がる前側湾曲部を有し、前記前脚部及び前記上フレーム部が前記下フレーム部よりも内側にオフセットすることにより、他のスタッキング椅子を座の上に積み重ねようとするときに下のスタッキング椅子の脚フレームの外側に上のスタッキング椅子の脚フレームが配置されて積み重ねを可能とするように設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のスタッキング椅子。
【請求項6】
前記脚端具は、椅子をスタッキングさせる時に前記脚端具本体の前端側あるいは後端側が下の椅子の脚フレームの湾曲部に乗り上げないでかつ最も湾曲部に接近した位置に設置されることを特徴とする請求項5記載のスタッキング椅子。
【請求項7】
前側の前記脚端具は、スタッキング時に前記脚端具本体の前端側が下の椅子の脚フレームの前側湾曲部に乗り上げないでかつ最も接近した位置となるように下フレーム部に前側の前記脚端具が固定された状態で、前記延出部の先端が平面視において座の前端から少なくとも60mmの位置あるいはそれより僅かに前端寄りの位置まで突出し、前記下フレーム部が前記延出部で下支えされるように設けられていることを特徴とする請求項5または6記載のスタッキング椅子。
【請求項8】
前記座は前下がりの湾曲した前端縁を有していることを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載のスタッキング椅子。
【請求項9】
前記脚端具の底面はねじ止めの孔を除いて平面形状を成していることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載のスタッキング椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脚底辺となって床に沿って延びる下フレーム部と座を受け支える上フレーム部とこれらを連結する脚部とが1本の鋼材を曲げて作られた上下に積み重ね可能な構造の脚フレームを備え、上下に積み重ねて収納することができる椅子(一般にはスタッキング椅子あるいは積み重ね椅子と呼ばれる)に関する。更に詳述すると、本発明は、スタッキング椅子の脚フレームが床面と直に接することがないように床面と平行な下フレームに装着されて脚フレームを浮上させる脚端具の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、上下に重ねてスタッキングすることが可能な椅子において、床と脚フレームとの間に脚端具を設けた椅子は存在する(特許文献1)。このスタッキング可能な椅子は、1本の鋼材例えば細径スティールパイプを折り曲げることによって、前後の脚部と下フレーム部並びに座部を支持する上フレーム部とを連続的に形成して成る上下に積み重ね可能な構造の脚フレームを有し、脚底辺となって床に沿って延びる下フレーム部の前側と後側とに、横に並べた椅子を相互に連結するための嵌合凹部を有する連結部材と嵌合突起を有する連結部材との雌雄一対の連結部材がそれぞれ設けられている。連結部材は、下フレーム部の下面から床に向けて突出するブロックであり、金属製の脚フレームの下フレーム部を浮き上がらせて床面と直に接することを防止し、異音の発生や床面の傷付きを防止する脚端具としても同時に機能している。
【0003】
また、下フレーム部から床に向けて突出するだけでなく、上方にも突出する脚端具を少なくとも脚フレームの前端側に備え、脚端具を積み重ねることでスタッキング可能とする椅子もある(特許文献2)。この前側の脚端具(同文献では前部接地体と呼ばれている)は、脚フレームの底辺となって床に沿って延びる下フレーム部と前脚部との境界の湾曲部をほぼ覆う側面視L字状に形成されたものであり、積み重ねた椅子が前後にずれ動くことを阻止する係合手段の一方を構成する外向き張り出し部の上に、上の他の椅子の脚端具(前部接地体)の底面の係合手段の他方を構成する凹部が載せて嵌合させることでスタッキング可能とし、上下に重なった椅子が少なくとも前後方向にずれ動くことがないように保持されている。同時に、下フレーム部から前脚部にかけての湾曲部を覆い角を設ける側面視L字状の脚端具によって、床面から浮いた下フレーム部の先端が支えられるので、前座り(前寄りに座る)したときに前側脚端具の前端を中心に前方へ椅子が傾き易いという問題を少なくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−220132号公報
【特許文献2】特開2002−136380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、下フレーム部の真下に向けて突出する特許文献1の脚端具を備えるスタッキング椅子は、椅子をスタッキングする時に、下の椅子の脚フレームの下フレーム部の上に乗ることによって、その突出量(脚端具高さ)分だけ上側のスタッキング椅子を浮かせるようにしているので、前方の脚端具が下の椅子の下フレーム部と前脚部との境界の湾曲部に乗り上がると前方を浮き上がらせてスタッキング時の姿勢を不安定にする。また、脚端具を下フレーム部前端の湾曲部に近づけて前方に配置すると、下の椅子の脚フレームの前湾曲部に乗り上がらないように、上の椅子を前に大きくずらして積み上げることとなるので、狭い空間で多くの椅子を積み上げることができない。つまり、椅子を積み重ねたときの空間の利用率が低く、スタッキング効率に劣ることとなる。このことから、前側脚端具を下フレーム部前端の湾曲部に近づけて配置することができない。
【0006】
また、特許文献1の脚端具を備えるスタッキング椅子では、前側脚端具を下フレーム部の前方の湾曲部から離して設置すると、前側脚端具よりも前方の下フレーム部の床面から浮いた支えのない領域が長くなるので、脚端具の位置より前方で座に荷重が作用したときに、椅子が脚端具での支えのない前方へ容易に傾いてしまい前方への安定性に劣ることとなってしまう。特に、前端縁部分が垂れ下がるように湾曲した座面の場合(前下がりの斜面)を構成する場合には、前座り(前寄りに座る)し易いため、脚端具の前端を中心に前方へ傾き易いという問題を有している。
【0007】
また、特許文献2の脚端具を備えるスタッキング椅子によれば、側面視L字状の前側脚端具(前部接地体)の外向き張り出し部の上に、上の他の椅子の前側脚端具の底面の凹部を嵌合させるように載せることでスタッキングさせているので、積み重ねた椅子の脚フレーム(下フレーム部)の間に大きな隙間が発生し、多数の椅子を積み重ねたときの空間の利用率が低くなり、スタッキングの効率性が劣るという問題を有する。しかも、脚フレームの前端の湾曲部が側面視L字状の前側脚端具によって覆われてほぼ直角のコーナーを形成しているので、敢えて椅子を前へ傾けようとしても傾け難い構造となっている。
【0008】
本発明は、スタッキング可能な椅子であって、前方への安定性を備えながらもスタッキング効率の高い椅子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる目的を達成するために請求項1記載の発明は、床に沿って延びる下フレーム部と座を受け支える上フレーム部とこれらを連結する少なくとも1つの脚部とが1本の鋼材を曲げて作られた上下に積み重ね可能な構造の脚フレームを有し、前記下フレーム部よりも下に突出し前記下フレーム部を前記床から浮き上がらせる脚端具を前後に備えるスタッキング可能な椅子において、
前側の脚端具が、下フレーム部の直下で下フレーム部を受け支える脚端具本体と、該脚端具本体の前端よりも前方側へ向けて突出する延出部とを有し、延出部が脚端具本体に対してオフセットして下フレーム部より外側にはみ出た位置に設けられているものである。
【0010】
また、請求項2記載の発明にかかるスタッキング椅子は、
床に沿って延びる下フレーム部と座を受け支える上フレーム部とこれらを連結する少なくとも1つの脚部とが1本の鋼材を曲げて作られた上下に積み重ね可能な構造の脚フレームを有し、前記下フレーム部よりも下に突出し前記下フレーム部を前記床から浮き上がらせる脚端具を前後に備えるスタッキング可能な椅子において、後側の脚端具が、下フレーム部の直下で下フレーム部を受け支える脚端具本体と、該脚端具本体の後端よりも後方側へ向けて突出する延出部とを有し、延出部が脚端具本体に対してオフセットして下フレーム部より外側または内側にはみ出た位置に設けられているものである。
【0011】
また、請求項3記載の発明にかかるスタッキング椅子は、
床に沿って延びる下フレーム部と座を受け支える上フレーム部とこれらを連結する少なくとも1つの脚部とが1本の鋼材を曲げて作られた上下に積み重ね可能な構造の脚フレームを有し、前記下フレーム部よりも下に突出し前記下フレーム部を前記床から浮き上がらせる脚端具を前後に備えるスタッキング可能な椅子において、前側の脚端具が、下フレーム部の直下で下フレーム部を受け支える脚端具本体と、該脚端具本体の前端よりも前方側へ向けて突出する延出部とを有し、延出部が脚端具本体に対してオフセットして下フレーム部より外側にはみ出た位置に設けられる一方、後側の脚端具が、下フレーム部の直下で下フレーム部を受け支える脚端具本体と、該脚端具本体の後端よりも後方側へ向けて突出する延出部とを有し、延出部が脚端具本体に対してオフセットして下フレーム部より外側または内側にはみ出た位置に設けられているものである。
【0012】
また、請求項4記載の発明にかかるスタッキング椅子は、脚端具が、椅子を横に並べたときに、互いに少なくとも横方向に係合して隣り合う椅子の下フレーム部同士を連結する連結片を備えていることを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項5記載の発明にかかるスタッキング椅子は、脚フレームが、脚部として少なくとも前脚部を備え、下フレーム部に対し前脚部が内側に漸次狭まりながら湾曲しつつ立ち上がる前側湾曲部を有し、前脚部及び上フレーム部が下フレーム部よりも内側にオフセットすることにより、他のスタッキング椅子を座の上に積み重ねようとするときに下のスタッキング椅子の脚フレームの外側に上のスタッキング椅子の脚フレームが配置されて積み重ねを可能とするように設けられていることを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項6記載の発明にかかるスタッキング椅子は、脚端具が、椅子をスタッキングさせる時に脚端具本体の前端側あるいは後端側が下の椅子の脚フレームの湾曲部に乗り上げないでかつ最も前側湾曲部に接近した位置に設置されることを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項7記載の発明にかかるスタッキング椅子は、
前側の脚端具が、スタッキング時に脚端具本体の前端側が下の椅子の脚フレームの前側湾曲部に乗り上げないでかつ最も接近した位置となるように下フレーム部に
前側の脚端具が固定された状態で、延出部の先端が平面視において座の前端から少なくとも60mmの位置あるいはそれより僅かに前端寄りの位置まで突出し、下フレーム部が延出部で下支えされるように設けられていることを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項8記載の発明にかかるスタッキング椅子は、座が前下がりの湾曲した前端縁を有していることを特徴とするものである。
【0017】
また、請求項9記載の発明にかかるスタッキング椅子は、脚端具の底面がねじ止めの孔を除いて平面形状を成していることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明にかかるスタッキング椅子によれば、脚端具が下フレーム部に宛がわれて下フレーム部の真下で下フレーム部を支える部分より先で下フレーム部からはみ出して下フレーム部を支える延出部を有しているので、前後方向及び上下方向において小さな隙間で椅子を平行に積み上げてスタッキング効率を高め得る位置に脚端具を取り付けても、椅子の安定支持効果を損なうことがない。特に、延出部を備える前側脚端具を配置する場合、下フレーム部に宛がわれる部分の前端よりも前方まで延出部で下支えして、前座り(前寄りに座る)したときに前側脚端具の前端を中心に前方へ椅子が傾き易くなることを効果的に防ぐことができる。つまり、前方への安定性を備えながらスタッキング効率を高めることができる。また、延出部を備える後側脚端具を配置する場合には、後方への転倒防止効果を発揮する。さらに、脚端具に延出部を備えることにより、下フレーム部の外側に突き出る延出部によって脚フレームの支持幅が広がるため、左右方向への安定性も向上させることができる。
【0019】
さらに、前脚部と下フレーム部との境界に下フレーム部に対し前脚部が内側に漸次狭まりながら湾曲しつつ立ち上がる前側湾曲部を有するスタッキング効率の高い脚フレームを備えるスタッキング椅子の場合においては、下の椅子の脚フレームの前側湾曲部に接近した位置で上の椅子の前側脚端具が下の椅子の下フレーム部に乗るように前側脚端具を配置しても、下フレーム部の外側にはみ出ている延出部はスタッキング時に下の椅子の前側湾曲部と側面視で重なっていても上下方向においては前側湾曲部の上に乗り上げることがないため、前後方向及び上下方向において小さな隙間で椅子を平行に積み上げることができ、スタッキング効率がより高くなる。
【0020】
また、本発明にかかるスタッキング椅子において、脚端具が、椅子をスタッキングさせる時に脚端具本体の前端側あるいは後端側が下の椅子の脚フレームの湾曲部に乗り上げないでかつ最も湾曲部に接近した位置に設置することにより、前後方向にも少ない隙間で積み重ねられるので、スタッキング効率がより高くなる。
【0021】
さらに、前側脚端具をスタッキング時に下の椅子の前側湾曲部に乗り上げないでかつ最も接近した位置に固定した状態で、延出部の先端が平面視において座の前端から少なくとも60mmの位置あるいはそれより僅かに前端寄りの位置まで突出させるように装着すれば、下フレーム部が延出部で下支えされて前方への安定性に関する米国試験規格(ANSI BIFMA)を満たしながらスタッキング効率の最も高い椅子を提供できる。
【0022】
また、脚端具の底面が平坦面であるので、耐久性、引っかかり易い問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明にかかるスタッキング椅子の斜視図である。
【
図3】同スタッキング椅子の脚フレームと脚端具の全容を示す斜視図である。
【
図5】
図4に示す脚フレームと前側脚端具を拡大して示す底面図である。
【
図6】
図4において右側の下フレーム部に装着される前側脚端部の拡大図で、(A)は底面側から見た斜視図、(B)は平面側から見た斜視図である。
【
図7】
図4において左側の下フレーム部に装着される前側脚端部の拡大図で、(A)は底面側から見た斜視図、(B)は平面側から見た斜視図である。
【
図8】本発明にかかるスタッキング椅子のスタッキング状態を示す側面図である。
【
図10】スタッキング状態における上の椅子の前側脚端具と下の椅子の脚フレームの前側湾曲部及び下フレーム部との関係を説明する拡大側面図である。
【
図11】スタッキング状態における上の椅子の前側脚端具と下の椅子の脚フレームの下フレーム部との関係を、下フレーム部を断面して示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0025】
図1から
図5に、本発明をサークル脚椅子に適用した実施形態の一例を示す。このスタッキング椅子は、脚底辺となって床に沿って延びる下フレーム部4と座11を受け支える上フレーム部5とこれらを前後で連結する前脚部2及び後脚部3とが1本の鋼材例えば細径スティールパイプを折り曲げることによって連続的に形成された上下に積み重ね可能な構造の脚フレーム1を備え、上フレーム部5の間に座11を固着すると共に上フレーム部5よりも上方へ起立する後脚部3の末端3aに背もたれ12を嵌め込んで装着するようにしている。尚、座11並びに背もたれ12は、本実施形態の椅子の場合、合成樹脂製の枠に対して座面あるいは背もたれ面を構成できるだけの張力や強度を有するメッシュシートなどを張り付けたものを採用した例を挙げているが、これに特に限られるものでないことは言うまでもない。例えば、樹脂製の板状部材より構成された座面あるいは背もたれ面であっても良い。
【0026】
脚フレーム1は、例えば
図3に示すように、1本の金属パイプ例えばスティールやステンレススティールあるいはアルミ合金などの細径パイプをほぼ矩形に折り曲げることによって、後脚部3から下フレーム部4、前脚部2及び上フレーム部5とを連続的に形成したフレーム部品を、上フレーム部5の末端部5a付近で後脚部3同士を連結しかつ上フレーム部5の末端部5aと溶接付けなどで接合される後部横連結パイプ3bと、上フレーム部5と前脚部2との境界付近の前下がりの傾斜しながら湾曲する部分を互いに連結する前部横連結プレート5bとで、互いに連結することによって一体的に形成されると共に座11を支持する座枠部が構成されるようにしている。所謂サークルフレームと呼ばれるものであり、左右の上フレーム部5と前部横連結プレート5b並びに後部連結パイプ3bとで囲われた座枠部によって座11が支持されると共に、上フレーム部5よりも上方へ起立する左右の後脚部3の末端3aに背もたれ12の筒状の取付部を嵌め込んで装着するように設けられている。
【0027】
本実施形態の脚フレーム1は、下フレーム部4に対し前脚部2が内側に漸次オフセットしながら湾曲しつつ立ち上がる円弧状の前脚側の湾曲部6と、下フレーム部4よりも内側にオフセットする上フレーム部5とを有し、他のスタッキング椅子を上に積み重ねようとするときに下側となるスタッキング椅子の脚フレーム1の外側に上のスタッキング椅子の脚フレーム1が配置されて積み重ねを可能とするように設けられている。即ち、
図3〜
図5に示すように、正面側から見て僅かに台形で後脚部2の内側に前脚部3が収まり、正面から見て重ならないように形成されている。また、下フレーム部4と後脚部3とは円弧状の湾曲部6’で連続的に形成されている。
【0028】
また、脚フレーム1の底辺となる下フレーム部4には、下フレーム部4よりも下に突出して床面に当たる脚端具(サークル脚用キャップあるいは脚パッドなどと呼ばれている)7,8が少なくとも前後に備えられている。脚端具7,8は、
図8〜
図11に示すように、スタッキング椅子を重ねた場合に下側のスタッキング椅子の下フレーム部4の上に乗って、上側のスタッキング椅子の下フレーム部4を下側の椅子の下フレーム部4から浮かせる。脚端具7は、下フレーム部4の前後2箇所に例えばねじ止めなどによって取り付けられている。尚、図中の符号18は、前後の脚端具7,8を下フレーム部4に固定するためのビス(図示省略)を通すビス孔である。
【0029】
脚端具7、8は下フレーム部4に宛われる半円形状の湾曲した溝から成る当接面・座面13を上面に有し、床面(図示省略)と摺接する平坦な水平面から成る底面14を有している長方形の台形状ブロックから成る。尚、脚端具7,8の底面14と周側面15f,15sとが交わるコーナ部分は、角取りのために比較的小さな曲率半径の曲面とされ、床面との間の動きを滑らかにすると共に床面が傷つくのを防止するようにしている。また、周側面15f,15sは、型抜きのために上面・座面13側に向けて拡がるような抜き勾配(傾斜)が付けられている。ここで、前側脚端具7の周側面のうち、下フレーム部4の下に宛がわれる内側の部分(以下に述べる脚端具本体17)の前端側の側面15fを特に前端面(あるいは単に前端)、また後端側を後端面(あるいは単に後端)と呼ぶ。
【0030】
この脚端具7,8は、本実施形態の場合、前側脚端具7と、後側脚端具8とで構成を異にしており、さらに脚フレーム1の右側のフレーム部品の下フレーム部4に取り付けるものと左側のフレーム部品の下フレーム部4に取り付けるものとでも構成が異なり、4種類の形態を成す。例えば、
図4において、右側の下フレーム部4に取り付けられる前側脚端具7は、取り付けビスの位置を基準にしてそれよりも内側(下フレーム部4の前後方向における中心に向かう側)に外向きの連結片9を備え、脚端具本体17の前端側の側面15fよりも前方側へ向けて突出する延出部10が脚端具本体17に対してオフセットして下フレーム部4より椅子の外側にはみ出る位置に設けられている。また、
図4において、左側の下フレーム部4に取り付けられる前側脚端具7は、取り付けビスの位置を基準にしてそれよりも外側(下フレーム部4の前後方向における反中心側)に内向きの連結片9を備え、脚端具本体17の前端側の側面15fよりも前方側へ向けて突出する延出部10が脚端具本体17に対してオフセットして下フレーム部4より椅子の外側にはみ出る位置に設けられている。本実施形態の前側脚端具7の場合、脚端具本体17と延出部10とは同じ高さで面一となり、脚端具本体17と段差のない一連の延出部10を形成して平坦な面から成る底面14を形成している。即ち、前側脚端具7は、下フレーム部4の下に宛がわれる内側の部分(以下に述べる脚端具本体17)の前端15fより下フレーム部4の外側に位置する部分がより前方に延びているものである。
【0031】
ここで、下フレーム部4の前後に配置される脚端具7,8の取り付け位置は、スタッキング時に積み重ねられる他の椅子の脚フレーム1と最小の隙間で上下前後に重なる位置に設定することが望ましい。特に、前側脚端具7の取り付け位置は、椅子が前方へ傾き易いという問題を抑制しつつスタッキング効率を高くするために可能な限り前側に配置することが望まれ、スタッキング時に脚端具本体17の前端側が下の椅子の脚フレーム1の前側湾曲部6に大きく乗り上げないでかつ最も接近した位置に設置することが好ましい。本実施形態の前側脚端具7の脚端具本体17は、その底面14と先端側の側面15fとが交わる部分は角取りされて曲面とされている。また、延出部10の内側の側面(下フレーム寄りの側面)と脚端具本体17の前端面(前方の側面15f)との境界のコーナー部16はフレームを構成するパイプの半径以上の曲率半径の湾曲した斜面とされ、スタッキング時に上に配置される他の椅子の下フレーム部4の内側へ傾きながら湾曲する湾曲部6との干渉を回避するように設けられている。したがって、
図10に示すように、前側脚端具7の脚端具本体17の先端側の外側15fをスタッキング時に下の他の椅子の脚フレームの前側湾曲部6の立ち上がり開始部分Bに一部重なるように、前側湾曲部6に最も接近した位置に固定しても、スタッキング時に下の椅子の脚フレーム1の前側湾曲部6に実質的に乗り上げないで済む。
【0032】
また、延出部10の長さ(脚端具本体17の前端側の側面15fからの前方への突出量)は、スタッキング効率に影響を与えない上に、前方へ向けて突出しているほどに下フレーム部4の先端側の下支えにおいて効果的であるが、その反面、延出部10を極端に延ばし過ぎると、下支え部材としての強度が低下する(強度面での不安要素となる)と共に椅子を前方にロッキングする際の邪魔な要因ともなってくる。そこで、本実施形態の前側脚端具7においては、脚端具本体17の前端側の側面15fよりも前方へ向けて12mm程度突出する延出部10を備え、スタッキング時に脚端具本体17の前端側が下の椅子の脚フレーム1の前側湾曲部6に乗り上げないでかつ最も接近した位置となるように下フレーム部4に前側脚端具7が固定された状態で、延出部10の先端(この場合には床面と接する底面14と前端の側面15fとが交差するR形状のコーナー部分)が平面視において座11の前端から58mmの位置(座11の前端から60mmの位置Aよりもさらに+2mmだけ座の前端寄りの位置)まで突出し、確実に座11の前端から少なくとも60mmの位置Aまで、より好ましくは60mmの位置Aより僅かに前端寄りの位置まで下フレーム部4が延出部10で下支えされるように設けられている。延出部10を座11の前端から少なくとも60mmの位置まで端部を延ばせば、椅子に関する米国試験規格(ANSI BIFMA)に従った安全試験に合格することができ、椅子の前方への転倒を防止するための一定の基準を得ることができる。
【0033】
また、本実施形態の前側脚端具7によれば、下フレーム部4と前脚部2との境界である前側湾曲部6の一部に延出部10が側面視で部分的に重なるが、延出部10は垂直投影面において下フレーム部4の外側にはみ出ているため、スタッキング時に下の椅子の前側湾曲部6と側面視で重なっていても上下方向においては前側湾曲部6の上に乗り上げることがない。しかも、スタッキング時に下の椅子の前側湾曲部6と側面視で重なるため椅子の横方向のずれも規制できるので、スタッキング時の姿勢の安定性も向上する。勿論、延出部10の前方への突出量は上述の値に限定されず、必要に応じてさらに前方へ延ばしても良いし、場合によっては縮めても良い。尚、本実施形態では、延出部10は脚端具本体17の長手方向と平行な方向、換言すれば下フレーム部4と平行な方向に、前方へ向けて突出するように設けられているが、下フレーム部4の外側に位置するのであれば、場合によっては斜め前方へ向かって突出させるようにしても良い。つまり、延出部10は、厳密な意味で脚端具本体17あるいは下フレーム部4と平行な関係に保たれる必要はない。また、延出部10は垂直投影面において下フレーム部4の外側に実質的にはみ出て入れば足り、
図5に示すように、下フレーム部4の外縁側と一部重なっていても、下フレーム部4の曲面と接することがなければ良い。即ち、延出部10は垂直投影面において下フレーム部4の外側に完全にはみ出ていなくとも良く、下フレーム部4の曲面と接することがなければ、下フレーム部4の中心から離れた位置で外縁側と一部重なっていても良い。
【0034】
他方、後側脚端具8は、延出部10を備えておらず、椅子の外側の側面15sに同じ下フレーム部4の前側脚端具7の連結片9とはそれぞれ逆方向となる連結片9をそれぞれ備えるようにしている。即ち、本実施形態の場合、
図4において、右側の下フレーム部4に取り付けられる後側脚端具8は、取付けビスの位置を基準にしてそれよりも内側(下フレーム部4の前後方向における中心に向かう側)に外向きの連結片9を備える一方、左側の下フレーム部4に取り付けられる前側脚端具7は、取り付けビスの位置を基準にしてそれよりも外側(下フレームの前後方向における反中心側)に内向きの連結片9を備えるように設けられている。
【0035】
ここで、連結片9に関して外向きとは、前側脚端具7の連結片9が前方へ向けて突出すると共に後側脚端具8の連結片9が後方へ向けて突出するように配置されていること、内向きとは、前側脚端具7の連結片9が後方へ向けて突出すると共に後側脚端具8の連結片9が前方へ向けて突出するように配置されていることを意味している。これによって、例えば椅子の右側の脚フレーム1の外開きに連結片9が配置された前後の脚端具7,8に対し、他の椅子の左側の脚フレームの内閉じに配置された前後の脚端具7,8の連結片9が上から嵌め込むことができる構造が構成されている。つまり、本実施形態の前後の脚端具7,8は、同種のスタッキング椅子を横に並べて配置する場合に、隣り合うスタッキング椅子同士を繋げる連結手段としても機能する。しかも、各連結片9は椅子の外側に突出することになるので、椅子を上下方向にスタッキングする場合に邪魔にならない。
【0036】
以上のように構成されたスタッキング椅子によると、床に置いたスタッキング椅子1の両脚フレーム6の外側に別のスタッキング椅子1の両脚フレーム6を斜め前方から差し込むことで、スタッキング椅子1を上下に積み重ねることができる(
図9参照)。このとき、スタッキングされる椅子同士は、上側の椅子の下フレーム部4の前後に配置される脚端具7,8の下面(底面14)が下の椅子の下フレーム部4の上部に当たることで、脚端具7,8の下フレーム部4から突出する高さに相当する隙間で積み重ねられる。また、前側脚端具7は、下の椅子の脚フレーム1の前側湾曲部6に乗り上げないでかつ最も接近した位置で下の椅子の下フレーム部4に乗るので、前後方向にも少ない隙間で積み重ねられる。このとき、延出部10は垂直投影面において下フレーム部4の外側にはみ出ているため、スタッキング時に下の椅子の前側湾曲部6と側面視で重なっていても上下方向においては前側湾曲部6の上に乗り上げることがない(
図10参照)。このため、前後方向及び上下方向において小さな隙間で平行に積み上げることができるので、スタッキング効率がより高くなる。
【0037】
また、椅子を使用する場合、下フレーム部4の真下に在る脚端具本体17の先端よりも前方まで前側脚端具7の延出部10で支えることができるので、前座り(前寄りに座る)したときに前側脚端具7の前端を中心に前方へ椅子が傾き易くなることを効果的に防ぐことができる。特に、
図2に示すように、座11の前端から少なくとも60mmの位置Aまで延出部10の端部を延ばせば、椅子に関する米国試験規格(ANSI BIFMA)に従った安全試験に合格することができ、椅子の前方への転倒を防止するための一定の基準を得ることができる。
【0038】
また、椅子を横に並べて使用するときには、例えば右に配置された椅子の左側脚フレームと左に配置された椅子の右側脚フレームとが隣り合い、それぞれの脚フレームの前側脚端具7と後側脚端具8が対向する。このとき、一方の椅子の脚フレーム例えば右の椅子の左側脚フレームの各脚端具7,8の連結片9は前後方向に外開きに突出し、他方の椅子の脚フレーム例えば左の椅子の右側脚フレームの各脚端具7,8の連結片9は前後方向に内向きに突出しているので、左右の椅子の間の各脚端具7,8の連結片9は互いに向かい合うことになり、これらは上下方向から差し込むことで嵌まり合って連結される。
【実施例1】
【0039】
[脚端具と脚フレームとの位置関係]
椅子に関する米国試験規格(ANSI BIFMA)では、座11の前端縁から60mmの位置を中心に600Nの垂直荷重をかけても転倒しないことが求められる。座11の前端縁から60mmの位置から前方へ2mmの位置に前側脚端具7の延出部10の先端を位置させた
図1に示す本実施形態の椅子について上述の実験を行った結果、転倒を防止することができた。因みに、脚フレーム1の前側の湾曲部6の曲げの曲率半径は30mm程度とした。
【0040】
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では主に所謂サークル脚の椅子に適用した場合について主に説明したが、このサークル脚への適用に特に限られるものではなく、前後の脚部2,3の少なくとも一方と下フレーム部4並びに上フレーム部5とを連続的に形成して成る上下に積み重ね可能な構造の脚フレーム、所謂カンチレバー脚についても適用可能である。このカンチレバー脚は、図示していないが、脚フレームの脚部が前脚部ないし後脚部のいずれか一方しかなく、座を支持する上フレーム部を下フレーム部(脚座とも呼ばれる)との間で脚フレームのばね性を利用して片持ち支持する構造である。このカンチレバー脚の場合、座及び座を支える上フレーム部が脚座となる下フレーム部よりも幅が狭く形成され、これらを連結する脚部例えば前脚部が傾斜することよって積み重ね可能な構造とされている。そして、下の当接部分たる下フレーム部4に前側脚端具7及び後側脚端具8を設置するようにして、前側脚端具7及び後側脚端具8が積み重ねられた他のスタッキング椅子と当接して上下の座の間に隙間を設けるようにしても良い。
【0041】
また、本実施形態においては横に並べて配置した椅子同士を互いに連結する連結片9を脚端具7,8と一体に形成しているが、この形態に特に限定されるものでは無く、脚端具7,8と別部材として装備するようにしても良いし、場合によっては連結片9そのものを設けなくとも良い。また、各脚端具7,8の連結片9の向きは特に上述の実施形態のものに限定されるものではなく、それぞれ逆の方向に向けて突出するようにしても良いし、連結片9そのものの形状も図示するフック形状に限られず、左右方向には係合され上下方向あるいは前後にスライドさせることで嵌合離脱できる様々なフック形状や凹凸の組み合わせとすることも可能である。
【0042】
さらに、上述の実施形態では、脚フレームは下フレーム部から前脚部にかけての立ち上がり部分が漸次内側にオフセットしながら湾曲しつつ立ち上がる湾曲部6とされているが、これに特に限られるものではなく、床面に沿って延びる下フレーム部4を有し上下に積み重ね可能な構造であれば実施可能である。例えば、左右の脚フレーム部品の間隔が下方に向かうに従って正面視で略ハ字状に拡がる脚フレームであっても良い。脚フレームの形状は上述の実施形態において示すものに特に限定されない。
【0043】
さらに、脚端具の形状は上述の実施形態において示すものに特に限定されない。例えば、上述の実施形態では、前後左右全ての脚端具が異なる形態を成す4種類の部品で構成されているが、これに特に限られるものではなく、右前方と左後方、左前方と右後方とで各々同じ脚端具・部品を採用し、前と後とで部品を反転させて取り付けるようにしても良い。この場合、後方に配置される脚端具はそれぞれ延出部10が下フレーム部4の外側に配置されると共に後脚側(後方)へ向けて突出するように配置される。また、左後方の脚端具の連結片9は左前方の脚端具7の連結片9と同じ後方側へ向き、右後方の脚端具の連結片9は左前方の脚端具7の連結片9と同じ前方側へ向くこととなるので、横に並べた隣の椅子の連結片9と前後方向に向き合って互いに嵌まり込み、横方向には連結可能となる。
また、前後左右の4つの脚端具・部品を各々延出部10と連結片9とを有しながら全て異なる形態にすることも可能である。例えば、
図4に示す配置・形態の前後の脚端具7,8において、後側の脚端具8にも後方へ突出する延出部10を設けるようにしても良い(図示省略)。この場合、延出部10は、下フレーム部4の外側にはみ出るようにオフセットすることが後方への安定性並びに左右方向への安定性を向上させる上で好ましいが、場合によっては下フレーム部4の内側にはみ出るようにオフセットさせても良い。延出部10を内側へ突き出させる場合には、延出部10による脚フレームの支持幅が広がらないため、外側に延出部10を配置する場合よりも左右方向への安定性の向上には劣るが、依然として後方への安定性は確保できる。ここで、後方へ延びる延出部10の長さ(脚端具本体17の後端面からの後方への突出量)は、特定の値に限定されるものではないが、前側脚端具7のものと同様に、スタッキング効率に影響を与えない上に、後方へ向けて突出しているほどに下フレーム部4の後端側の下支えにおいて効果的であるが、その反面、延出部10を極端に延ばし過ぎると、下支え部材としての強度が低下する(強度面での不安要素となる)と共に椅子を後方にロッキングする際の邪魔な要因ともなってくることから、例えば10数mm程度に収めることが好ましい。
【符号の説明】
【0044】
1 脚フレーム
2 前脚部
4 後脚部
5 上フレーム部
6 前側湾曲部
7 前側脚端具
9 連結片
10 延出部
14 脚端具の底面