特許第6193714号(P6193714)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6193714
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】駐車支援装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/00 20060101AFI20170828BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   B60R21/00 628D
   B60R21/00 621C
   B60R21/00 622F
   B60R21/00 624C
   B60R21/00 626G
   G08G1/14
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-209672(P2013-209672)
(22)【出願日】2013年10月4日
(65)【公開番号】特開2015-74255(P2015-74255A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2014年10月9日
【審判番号】不服2016-8489(P2016-8489/J1)
【審判請求日】2016年6月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】鳥居 正憲
(72)【発明者】
【氏名】門脇 淳
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 博紀
(72)【発明者】
【氏名】酒井 克博
【合議体】
【審判長】 氏原 康宏
【審判官】 和田 雄二
【審判官】 平田 信勝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−39600(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/122864(WO,A1)
【文献】 特開2012−017021(JP,A)
【文献】 特開2010−015331(JP,A)
【文献】 特開2009−196408(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/043092(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 30/06
B60R 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の周囲の情景を撮影した撮像画像を取得する撮像画像取得部と、
前記撮像画像取得部により取得された撮像画像における車両の側方の側に予め設定された所定の検出領域について画像認識を行い、当該検出領域内の駐車区画を規定する地物を検出する地物検出部と、
前記地物検出部により検出された前記地物に基づいて、前記検出領域内に存在する前記車両が駐車可能な互いに隣接する複数の駐車区画を算定する駐車区画算定部と、
前記駐車区画算定部により算定された前記互いに隣接する複数の前記駐車区画のうち、前記車両の運転席から見て前記車両の幅方向にある前記駐車区画を目標駐車区画として設定する目標駐車区画設定部と、
を備え
前記車両の進行方向に沿って前記互いに隣接する複数の駐車区画が算定された場合であって、且つ、前記互いに隣接する複数の駐車区画のうち少なくとも2つの前記駐車区画が前記車両の運転席から見て前記車両の幅方向に沿った位置に存在する場合には、前記目標駐車区画設定部は、前記進行方向における後ろ側に位置する前記駐車区画を前記目標駐車区画として設定する駐車支援装置。
【請求項2】
前記車両の車庫入れ駐車において、前記目標駐車区画設定部は、前記駐車区画算定部により算定された前記駐車区画のうち、駐車区画の幅方向両側に前記地物がある駐車区画を前記目標駐車区画として設定する請求項1に記載の駐車支援装置。
【請求項3】
前記目標駐車区画設定部は、前記運転席から見て前記車両の幅方向に駐車区画がない場合には、前記車両の運転席の幅方向の位置から前記車両の車長方向の距離が近い位置にある駐車区画を前記目標駐車区画として設定する請求項1又は2に記載の駐車支援装置。
【請求項4】
前記目標駐車区画設定部は、前記車両の移動に伴う前記検出領域の移動に応じて、前記目標駐車区画を自動的に設定し直す請求項1から3のいずれか一項に記載の駐車支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を駐車する目標駐車区画を設定する駐車支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の車庫入れ駐車を行う駐車区画を設定する駐車支援装置が利用されてきた。この種の技術として下記に出展を示す特許文献1に記載のものがある。
【0003】
特許文献1に記載の駐車支援装置は、自車周囲の領域から自車を駐車させる目標駐車位置を検出し、この検出結果に応じて自車周囲の画像上に描画する目標駐車位置を示す枠画像の表示方法を変更する。具体的には、デフォルトの位置に枠画像を表示しておき、目標駐車位置が検出された場合に、デフォルトの位置から枠画像の位置を変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−39600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、特許文献1に記載の駐車支援装置は、複数の目標駐車位置が検出された場合、ユーザに選択を促すようにアイコンやメッセージを表示する。係る場合、ユーザは所望する目標駐車位置に対応する枠画像の位置を押下する等の操作が必要になる。このため、ユーザに煩わしさを与えることになる。
【0006】
本発明の目的は、上記問題に鑑み、運転者の手を煩わせることなく駐車目標位置を設定することが可能な駐車支援装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係る駐車支援装置の特徴構成は、車両の周囲の情景を撮影した撮像画像を取得する撮像画像取得部と、前記撮像画像取得部により取得された撮像画像における車両の側方の側に予め設定された所定の検出領域について画像認識を行い、当該検出領域内の駐車区画を規定する地物を検出する地物検出部と、前記地物検出部により検出された前記地物に基づいて、前記検出領域内に存在する前記車両が駐車可能な互いに隣接する複数の駐車区画を算定する駐車区画算定部と、前記駐車区画算定部により算定された前記互いに隣接する複数の前記駐車区画のうち、前記車両の運転席から見て前記車両の幅方向にある前記駐車区画を目標駐車区画として設定する目標駐車区画設定部と、を備え、前記車両の進行方向に沿って前記互いに隣接する複数の駐車区画が算定された場合であって、且つ、前記互いに隣接する複数の駐車区画のうち少なくとも2つの前記駐車区画が前記車両の運転席から見て前記車両の幅方向に沿った位置に存在する場合には、前記目標駐車区画設定部は、前記進行方向における後ろ側に位置する前記駐車区画を前記目標駐車区画として設定する点にある。
【0008】
このような特徴構成とすれば、運転者の操作に関わらず、車両の移動に応じて自動的に運転席の側方の位置にある駐車区画を目標駐車区画に設定することが可能となる。したがって、運転者が真横を向いた場合に見える駐車区画を目標駐車区画に設定することができ、運転者の操作も要しないので、運転者は車両の運転に注力することができる。
【0009】
また、前記車両の車庫入れ駐車において、前記目標駐車区画設定部は、前記駐車区画算定部により算定された前記駐車区画のうち、駐車区画の幅方向両側に前記地物がある駐車区画を前記目標駐車区画として設定すると好適である。
【0010】
一般的に駐車区画が並んだ駐車場においては、駐車区画の幅方向両側には地物が配置され、駐車区画と当該駐車区画に隣接する駐車区画とが地物により仕切られている。したがって、このような構成とすれば、地物の誤検出を防止することができるので、目標駐車区画を正確に設定することが可能となる。
【0011】
また、前記目標駐車区画設定部は、前記運転席から見て前記車両の幅方向に駐車区画がない場合には、前記車両の運転席の幅方向の位置から前記車両の車長方向の距離が近い位置にある駐車区画を前記目標駐車区画として設定すると好適である。
【0012】
このように、運転席から見て車両の幅方向に沿った位置に駐車区画がない場合に、運転席から見て車両の幅方向に沿った位置に近い位置にある駐車区画を目標駐車区画に設定することで、駐車に要する時間を短くすることができる。また、運転者の手を煩わせることなく新たな目標駐車位置を設定することもできる。
【0013】
また、前記目標駐車区画設定部は、前記運転席から見て前記車両の幅方向に複数の駐車区画がある場合には、前記車両の車長方向の後ろ側にある駐車区画を前記目標駐車区画として設定すると好適である。
【0014】
一般的に駐車区画に車両を駐車させる場合には、駐車区画を特定した後少しだけ前進走行し、後退走行により駐車区画に進入することが多い。このため、本構成によれば、その後の車両の前進走行距離が短く後退走行させ易い位置にある駐車区画を目標駐車区画に設定することが可能となる。
【0015】
また、前記目標駐車区画設定部は、前記車両の移動に伴う前記検出領域の移動に応じて、前記目標駐車区画を自動的に設定し直すと好適である。
【0016】
このような構成とすれば、運転者が、一旦設定された目標駐車区画が気に入らなければ車両を移動するだけで、自動的に別の目標駐車区画を設定することが可能となる。したがって、車両の運転者は、目標駐車区画の再設定に手を煩わせることがないので、運転に注力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】駐車支援装置の構成を模式的に示すブロック図である。
図2】撮影範囲及び検出範囲の一例を示す図である。
図3】地物の検出及び駐車区画の算定について示す図である。
図4】駐車支援装置により設定される目標駐車区画を示す図である。
図5】駐車支援装置により設定される目標駐車区画を示す図である。
図6】駐車支援装置により設定される目標駐車区画を示す図である。
図7】駐車支援装置により設定される目標駐車区画を示す図である。
図8】駐車支援装置が行う処理を示すフローチャートである。
図9】その他の実施形態に係る駐車支援装置により設定される目標駐車区画を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係る駐車支援装置は、車両を駐車する目標駐車区画を自動的に設定する駐車支援装置に関する。以下、本実施形態の駐車支援装置100について、詳細に説明する。
【0019】
図1には、本実施形態に係る駐車支援装置100の構成を模式的に示したブロック図が示される。図1に示されるように駐車支援装置100は、撮像画像取得部11、地物検出部12、駐車区画算定部13、目標駐車区画設定部14、表示画像生成部15、表示部16の各機能部を備えて構成される。各機能部はCPUを中核部材として、車両1を駐車する目標駐車区画PPを自動的に設定する種々の処理を行うための上述の機能部がハードウェア又はソフトウェア或いはその両方で構築されている。本実施形態では、駐車支援装置100は車両1に備えられる。
【0020】
撮像画像取得部11は、車両1の周囲の情景を撮影した撮像画像を取得する。車両1の周囲とは、車両1の前方、後方、左側方、及び右側方である。撮像画像は、車両1に備えられるカメラ2A−2Dにより取得される。このため、車両1の前方の撮像画像を取得するフロントカメラ2Aは、図2に示されるように、例えば車両1の前端部の幅方向中央部に設けられ、車両1の後方の撮像画像を取得するカメラ2Bは、例えば車両1の後端部の幅方向中央部に設けられる。また、車両1の左側方の撮像画像を取得するカメラ2C及び右側方の撮像画像を取得するカメラ2Dは、夫々例えば車両1の左右のドアミラー3A、3Bに設けられる。本実施形態では、少なくとも左右のドアミラー3A、3Bにカメラ2C、2Dが設けられていれば良い。なお、以下では特に夫々のカメラ2A−2Dを区別をする必要がない場合には、カメラ2として説明する。撮像画像取得部11は、このようなカメラ2で撮影された車両1の周囲の情景を撮影した撮像画像を取得する。撮像画像取得部11により取得された撮像画像は、後述する地物検出部12及び表示画像生成部15に伝達される。
【0021】
地物検出部12は、車両1の側方の側に予め設定された所定の検出領域KR内において駐車区画Rを規定する地物Cの検出を行う。車両1の側方とは、車両の1の左側及び右側である。本実施形態では、説明を容易にするために車両1の側方として、車両1の左側の例を挙げて説明する。検出領域KRは、図2に示されるようなカメラ2Cの撮影範囲4に含まれる。本実施形態では、検出領域KRは車両1の左側方に車両1の車長方向1Lに沿って設定される。本実施形態では、駐車区画Rとは車両1が車庫入れ駐車が可能なスペースを有する区画である。地物Cはこのような駐車区画Rを規定する白線、縁石、生垣等が相当する。このため、駐車区画Rを規定する地物Cとは、図3に示されるような車両1の幅1Aよりも少なくとも広い間隔を有する一対の地物Cが相当する。地物検出部12は、撮像画像取得部11から伝達された撮像画像に対して画像認識を行うことより、駐車区画Rを規定するこのような地物Cの検出を行う。車両1の走行に応じて検出領域KRも移動するので、地物Cの検出は車両1の走行に応じて順次行われる。地物検出部12の検出結果は、後述する駐車区画算定部13に伝達される。
【0022】
駐車区画算定部13は、地物検出部12により検出された地物Cに基づいて、検出領域KR内に存在する駐車区画Rを算定する。地物検出部12により検出された地物Cとは、車両1の側方に設定された検出領域KR内において検出された車両1の幅1Aよりも少なくとも広い間隔を有する一対の地物Cである。駐車区画算定部13は、検出領域KR内において、このような一対の地物Cを算定する。駐車区画算定部13による検出結果は、後述する目標駐車区画設定部14に伝達される。
【0023】
目標駐車区画設定部14は、駐車区画算定部13により算定された駐車区画Rのうち、車両1の運転席から見て車両1の幅方向1Mにある駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定する。駐車区画算定部13により算定された駐車区画Rは、駐車区画算定部13から検出結果として伝達される。車両1の運転席から見て車両1の幅方向1Mとは、車両1の運転席に運転者が進行方向を向いて座った場合における真横の方向をいう。したがって、目標駐車区画設定部14は、このような運転者の真横の方向にある駐車区画Rを、車両1が車庫入れ駐車を行う目標駐車区画PPとして設定する。
【0024】
ここで、本実施形態では、車両1の車庫入れ駐車について例を挙げて説明している。上述のように、車両1が車庫入れ駐車が可能な駐車区画Rを規定する地物Cは白線、縁石、生垣等が相当する。このような地物Cは駐車区画Rの幅方向の両側に設けられている。したがって、本実施形態では、目標駐車区画設定部14は、駐車区画算定部13により算定された駐車区画Rのうち、駐車区画Rの幅方向両側に地物Cがある駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定する。
【0025】
このような目標駐車区画PPが設定されると車両1に備えられるモニタとしての表示部16に運転者が当該目標駐車区画PPが設定されたこと及びその位置を認識し易いように駐車枠Wを付して明示される。
【0026】
駐車枠Wは、車両1が駐車可能なスペースであることを運転者に明示するために、表示部16に表示される画像において車両1の形状に応じて示される。したがって、駐車枠Wは車両1の形状である長方形で示される。このような目標駐車区画設定部14により設定された目標駐車区画PPは後述する表示画像生成部15に伝達される。
【0027】
表示画像生成部15は、撮像画像取得部11により取得された撮像画像及び目標駐車区画設定部14により設定された目標駐車区画PPに基づいて表示部16に表示される表示画像を生成する。撮像画像取得部11により取得された撮像画像は、表示画像生成部15はそのまま表示画像として使用される。本実施形態では、車両1の運転者に本駐車支援装置100により設定された目標駐車区画PPの位置を明示すべく、表示部16には、目標駐車区画PPが設定された側のカメラ2Cにより撮影された情景が表示される。したがって、表示画像生成部15は、撮像画像取得部11により取得されたカメラ2Cにより撮影された情景に係る撮像画像を表示画像として生成する。なお、表示画像生成部15はカメラ2Cにより撮影された情景に係る撮像画像をそのまま表示しても良いし、表示部16に画像サイズに合わせて所定の部位をトリミングして表示しても良い。
【0028】
表示画像生成部15は、このような撮像画像に対して、目標駐車区画設定部14により設定された目標駐車区画PPの位置に駐車枠Wを重畳して表示する。この駐車枠Wは、駐車区画算定部13により算定された駐車区画Rの座標に基づき、撮像画像における当該座表に応じた位置に重畳して表示される。表示画像生成部15により生成されたこのような表示画像は、後述する表示部16に伝達される。
【0029】
表示部16は、車両1に備えらえるモニタであり、車両1の情景と共に、上述した車両1の目標駐車区画PPを規定する駐車枠Wが表示される。表示部16に表示される駐車枠Wを運転者が見ることにより、駐車支援装置100により設定された目標駐車区画PPと車両1との位置関係を直感的に認識することが可能となる。
【0030】
ここで、本実施形態では、目標駐車区画設定部14は、車両1の移動に伴う検出領域KRの移動に応じて、目標駐車区画PPを自動的に設定し直すよう構成されている。検出領域KRは上述のように車両1の側方における所定の位置に予め設定されている。このため、車両1の移動に伴う検出領域KRの移動とは、車両1が移動すれば、検出領域KRも一緒に移動することを意味する。本実施形態では、目標駐車区画PPは検出領域KR内において検出された地物Cに基づいて設定される。したがって、車両1が移動に伴い検出領域KRが移動すれば、今まで検出領域KR内で検出されていた地物Cが検出領域KR外となり検出されなくなったり、今まで検出領域KR外で検出されていなかった地物Cが検出領域KR内となり検出されるようになったりし、車両1の移動に応じて検出領域KR内の状況が時々刻々と変化する。したがって、目標駐車区画設定部14は、検出領域KRの現在の状況に応じて、自動的に目標駐車区画PPを順次、更新するように構成されている。
【0031】
このように車両1の走行に合わせて設定され直される目標駐車区画PPの例について、図4を用いて説明する。まず図4(a)に示されるように、車両1の側方に設定された検出領域KRにおいて一対の地物Cが検出されると駐車区画Rとして算定される。この駐車区画Rは、車両1の運転席の幅方向1Mに沿った位置にあるので目標駐車区画PPに設定される。そこで、その位置に駐車枠Wが表示される。
【0032】
一方、車両1が図4(b)に示される位置に移動すると、検出領域KRも車両1と共に移動する。この例では、その検出領域KR内において、2組の一対の地物Cが検出されている。このため、2つの駐車区画Rが駐車区画算定部13により算定される。係る場合でも、目標駐車区画設定部14は、複数(2つ)の駐車区画Rのうち、運転席の幅方向1Mに沿った位置にある駐車区画Rを目標駐車区画PPに設定する。よって、その位置に駐車枠Wが表示される。
【0033】
更に、車両1が図4(c)に示される位置に移動すると、検出領域KRも車両1と共に移動する。この例でも、その検出領域KR内において、2組の一対の地物Cが検出されている。このため、2つの駐車区画Rが駐車区画算定部13により算定される。係る場合でも、目標駐車区画設定部14は、複数(2つ)の駐車区画Rのうち、運転席の幅方向1Mに沿った位置にある駐車区画Rを目標駐車区画PPに設定する。よって、その位置に駐車枠Wが表示される。
【0034】
ここで、車両1が走行している道路Lによっては、運転席から見て車両1の幅方向1Mに駐車区画Rがない場合もある。係る場合、目標駐車区画設定部14は、車両1の運転席の幅方向1Mの位置から車両1の車長方向1Lの距離が近い位置にある駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定する。車両1の運転席の幅方向1Mの位置から車両1の車長方向1Lの距離が近い位置にあるとは、車両1の運転席の幅方向1Mの位置から車両1の進行方向前側及び進行方向後ろ側を見て、運転席の幅方向1Mの位置から距離が近い位置あることを意味する。目標駐車区画設定部14は、運転席から見て車両1の幅方向1Mに駐車区画Rがない場合において、車両1の運転席の幅方向1Mの位置から車両1の進行方向前側及び進行方向後ろ側に駐車区画Rは算定されているもののうち、運転席の幅方向1Mの位置からの距離が近い駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定する。
【0035】
また、目標駐車区画設定部14は、運転席から見て車両1の幅方向1Mに駐車区画Rがない場合において、車両1の運転席の幅方向1Mの位置から車両1の進行方向前側及び進行方向後ろ側の一方にのみ駐車区画Rが算定されている時には、当該算定されたもののうち運転席の幅方向1Mの位置からの距離が近い駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定する。
【0036】
このような例について、図5を用いて説明する。まず図5(a)に示されるように、車両1の側方に設定された検出領域KRにおいて一対の地物Cが検出されると駐車区画Rとして算定される。この駐車区画Rは、車両1の運転席の幅方向1Mに沿った位置にあるので目標駐車区画PPに設定される。そこで、その位置に駐車枠Wが表示される。
【0037】
一方、車両1が図5(b)に示される位置に移動すると、検出領域KRも車両1と共に移動する。この例では、その検出領域KR内において、一対の地物Cが検出されている。このため、駐車区画Rが駐車区画算定部13により算定される。しかしながら、算定された駐車区画Rは運転席の幅方向1Mに沿った位置ではなく、運転席の幅方向1Mに沿った位置には地物C(例えば縁石)がある。係る場合、目標駐車区画設定部14は、運転席の幅方向1Mに沿った位置から見て近い距離にある駐車区画Rを目標駐車区画PPに設定する。よって、その位置に駐車枠Wが表示される。
【0038】
更に、車両1が図5(c)に示される位置に移動すると、検出領域KRも車両1と共に移動する。この例では、その検出領域KR内において、一対の地物Cが2組検出されている。このため、2つの駐車区画Rが駐車区画算定部13により算定される。しかしながら、本例においても、運転席の幅方向1Mに沿った位置には、算定された駐車区画Rはなく、運転席の幅方向1Mに沿った位置には地物C(例えば縁石)がある。係る場合、目標駐車区画設定部14は、運転席の幅方向1Mに沿った位置から見て近い距離にある駐車区画Rを目標駐車区画PPに設定する。
【0039】
具体的には、目標駐車区画設定部14は、運転席の幅方向1Mに沿った位置から見て車両1の進行方向前側にある駐車区画R(の幅方向中央部)までの距離T1と、運転席の幅方向1Mに沿った位置から見て車両1の進行方向後ろ側にある駐車区画R(の幅方向中央部)までの距離T2とを比較し、距離T1と距離T2とのうち、小さい方の距離T1にあたる進行方向前側にある駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定する。よって、その位置に駐車枠Wが表示される。
【0040】
また、車両1と駐車区画Rとの位置関係によっては、運転席から見て車両1の幅方向1Mに複数の駐車区画Rがある場合もある。すなわち、図6図7に示されるように、駐車区画Rが道路Lに交差するように設けられている状況において、車両1の車長方向1Lと道路Lの延在方向が平行でない場合には、運転席の幅方向1Mに沿った位置に2つの駐車区画Rが算定されることがある。係る場合、目標駐車区画設定部14は、車両1の車長方向1Lの後ろ側にある駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定する。車長方向1Lの後ろ側にあるとは、車両1の運転席の幅方向1Mに沿って存在する駐車区画Rのうち、位置から車両1の進行方向後ろ側にあることを意味する。目標駐車区画設定部14は、運転席の幅方向1Mに沿った位置に複数の駐車区画Rが算定された場合には、車両1の運転席の幅方向1Mの位置に沿って算定されている駐車区画Rのうち、より車両1の進行方向後ろ側にある駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定する。よって、その位置に駐車枠Wが表示される。
【0041】
ここで、上述のように目標駐車区画設定部14は、車両1の移動に伴う検出領域KRの移動に応じて、目標駐車区画PPを自動的に設定し直すよう構成されている。このため、例えば、目標駐車区画設定部14が、目標駐車区画PPを設定した後、運転者が前方の駐車区画Rに目標駐車区画PPを設定したい場合でも、車両1を前進走行させることにより、車両1の進行方向後ろ側にある駐車区画Rが検出領域KRから外れるようにし、車両1の進行方向前側にある駐車区画Rのみが検出領域KRに存在するようにすることで、正しい位置に目標駐車区画PPを設定し直すことができる。
【0042】
次に、駐車支援装置100が行う処理について図8のフローチャートを用いて説明する。まず、撮像画像取得部11が、カメラ2が車両1の周囲の情景を撮影した撮像画像を取得する(ステップ#1)。この撮像画像をもとに、地物検出部12が撮像画像内の検出領域KRにおいて地物Cの検出を開始する(ステップ#2)。車両1の進行方向に沿って存在する一対の地物Cが検出されると(ステップ#3:Yes)、駐車区画算定部13が検出された地物Cに基づき駐車区画Rを算定する(ステップ#4)。
【0043】
駐車区画算定部13により検出領域KR内において1つのみ駐車区画Rが検出された場合には(ステップ#5:Yes)、目標駐車区画設定部14は当該駐車区画Rを目標駐車区画PPに設定する(ステップ#6)。表示画像生成部15は、撮像画像取得部11が取得した撮像画像に対して、目標駐車区画PPの位置に駐車枠Wを重畳し、表示部16に当該撮影画像及び駐車枠Wが表示される(ステップ#7)。
【0044】
ステップ#5において、駐車区画算定部13により検出領域KR内において複数の駐車区画Rが検出されたが(ステップ#5:No)、運転席の幅方向1Mに駐車区画Rが1つしかない場合には(ステップ#8:Yes)、当該運転席の幅方向1Mに沿った駐車区画Rを目標駐車区画PPにする(ステップ#9)。そして、上述のように表示画像生成部15が、撮像画像取得部11が取得した撮像画像に対して、目標駐車区画PPの位置に駐車枠Wを重畳し、表示部16に当該撮影画像及び駐車枠Wが表示される(ステップ#7)。
【0045】
ステップ#8において、運転席の幅方向1Mに駐車区画Rが複数あり(ステップ#8:No)、運転席の幅方向1Mに沿って駐車区画Rが複数ない場合には(ステップ#10:Yes)、車両1の車長方向1Lの距離が短い位置にある駐車区画Rを目標駐車区画PPにする(ステップ#11)。そして、上述のように表示画像生成部15が、撮像画像取得部11が取得した撮像画像に対して、目標駐車区画PPの位置に駐車枠Wを重畳し、表示部16に当該撮影画像及び駐車枠Wが表示される(ステップ#7)。
【0046】
ステップ#10において、運転席の幅方向1Mに駐車区画Rが複数ある場合には(ステップ#10:No)、車両1の車長方向1Lの後ろ側の駐車区画Rを目標駐車区画PPにする(ステップ#12)。そして、上述のように表示画像生成部15が、撮像画像取得部11が取得した撮像画像に対して、目標駐車区画PPの位置に駐車枠Wを重畳し、表示部16に当該撮影画像及び駐車枠Wが表示される(ステップ#7)。この処理は、車両1が駐車枠Wにより規定される目標駐車区画PPに駐車されるまで車両1の移動に伴い継続して行われる。
【0047】
〔その他の実施形態〕
上記実施形態では、検出領域KRが車両1の左側方にのみ設定されている例を挙げて説明した。しかしながら、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。検出領域KRが、車両1の右側方に設定されている構成とすることも可能であるし、検出領域KRが車両1の左側方及び右側方の設定されている構成とすることも当然に可能である。
【0048】
上記実施形態では、車両1の車庫入れ駐車を行う目標駐車区画PPの例を挙げて説明した。しかしながら、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。車両1の縦列駐車を行う目標駐車区画PPの設定に適用することも当然に可能である。
【0049】
上記実施形態では、目標駐車区画設定部14は、駐車区画算定部13により算定された駐車区画Rのうち、駐車区画Rの幅方向両側に地物Cがある駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定するとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。目標駐車区画設定部14は、駐車区画算定部13により算定された駐車区画Rのうち、駐車区画Rの幅方向両側に地物Cがない駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定することも当然に可能である。係る場合、上記実施形態のように運転席の幅方向1Mに沿って配置された駐車区画Rや、運転席の幅方向1Mに沿って近い距離にある駐車区画Rや、運転席の幅方向1Mに沿って複数の駐車区画Rがある場合には車両1の進行方向後ろ側にある駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定すると好適である。
【0050】
上記実施形態では、目標駐車区画設定部14は、運転席から見て車両1の幅方向1Mに駐車区画Rがない場合には、車両1の運転席の幅方向1Mの位置から車両1の車長方向1Lの距離が近い位置にある駐車区画Rを目標駐車区画PPに設定するとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。目標駐車区画設定部14は、運転席から見て車両1の幅方向1Mに駐車区画Rがない場合には、車両1の運転席の幅方向1Mの位置から車両1の車長方向1Lの距離が遠い位置にある駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定することも可能である。
【0051】
上記実施形態では、目標駐車区画設定部14は、運転席から見て車両1の幅方向1Mに複数の駐車区画Rがある場合には、車両1の車長方向1Lの後ろ側にある駐車区画Rを目標駐車区画PPに設定するとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。目標駐車区画設定部14は、運転席から見て車両1の幅方向1Mに複数の駐車区画Rがある場合には、車両1の車長方向1Lの前側にある駐車区画Rを目標駐車区画PPとして設定することも可能である。
【0052】
上記実施形態では、目標駐車区画設定部14は、車両1の移動に伴う検出領域KRの移動に応じて、目標駐車区画PPを自動的に設定し直すとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。目標駐車区画設定部14は、車両1が移動しても目標駐車区画PPを自動的に設定し直さないように構成することも可能である。係る場合、目標駐車区画設定部14は、例えば運転者の指示に応じて、目標駐車区画PPを設定する構成とすると好適である。
【0053】
上記実施形態では、運転席の幅方向1Mに沿った位置に算定された駐車区画Rはなく、運転席の幅方向1Mに沿った位置には地物C(例えば縁石)がある場合、目標駐車区画設定部14は、運転席の幅方向1Mに沿った位置から見て近い距離にある駐車区画Rを目標駐車区画PPに設定するとして説明した。図9に示すように、運転席の幅方向1Mに沿った位置には駐車区画Rがなく、運転席の幅方向1Mに沿った位置に例えば駐車場に付設された付設物(例えば駐車場内を照らす街灯)C1がある場合でも、本発明によれば目標駐車区画設定部14は運転席の幅方向1Mに沿った位置から見て近い距離にある駐車区画Rを目標駐車区画PPに設定することが可能である。
【0054】
本発明は、車両の駐車する目標駐車区画を設定する駐車支援装置に用いることが可能である。
【符号の説明】
【0055】
1:車両
1L:車長方向
1M:幅方向
12:地物検出部
13:駐車区画算定部
14:目標駐車区画設定部
100:駐車支援装置
C:地物
KR:検出領域
PP:目標駐車区画
R:駐車区画
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9