(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
任意選択で各分散固相が、前記有効成分の放出を遅らせるための拡散バリヤーとして働く少なくとも1種類の非多孔質粒状無機材料を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
前記連続相(a)が、少なくとも1種類の農薬有効成分をさらに含み、かつ前記有効成分が、溶液、エマルション、ミクロエマルション、あるいはマイクロカプセルまたは微粒子の懸濁液から選択される状態である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
前記コロイド状固体が、微粒子の形態の、かつ前記ポリマーマトリックス粒子の表面に分布されるピッカリング安定剤として機能する農薬有効成分を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
請求項1〜7のいずれか1項に記載の濃縮組成物の有効量を水および液肥から選択される水性液状キャリアで希釈し、前記希釈組成物を植物種またはその場所に散布することによって、有害生物が前記植物種に蔓延するのを防除または駆除する、あるいは植物成長を調節する方法。
1〜200ミクロンの平均粒径を有する固体エポキシポリマーマトリックス粒子であって、エポキシポリマー中に均一または不均一に溶解した少なくとも1種類の農薬有効成分を含み、かつ前記粒子の外面領域がコロイド状固体材料を含み、かつ少なくとも1種類の可動非架橋性化学薬剤を含む、固体エポキシポリマーマトリックス粒子。
【発明を実施するための形態】
【0018】
したがって一実施形態では本発明の水性分散濃縮組成物は、
a)任意選択で少なくとも1種類の化学薬剤を含む連続水性液相と、
b)少なくとも1ミクロンの平均粒径を有するポリマー粒子(その粒子の外面は、分散相を調製するために使用される工程の間ポリマー粒子をエマルション状態に安定させるのに有効な量で存在するコロイド状固体材料を含み、かつポリマー粒子はその中に少なくとも1種類の化学薬剤が分布している)を含む少なくとも1種類の分散固相と
を含む。
【0019】
一実施形態ではこの化学薬剤は、農薬有効成分である。
【0020】
一実施形態ではこのコロイド状固体材料は、ピッカリングコロイドエマルション安定剤である。
【0021】
一実施形態ではポリマー粒子は、そのようなポリマー粒子内に均一または不均一に分布するか、そのような粒子内にドメインの形で存在する封入された農薬を含む。
【0022】
本発明の関連では平均粒径または平均液滴径は体積加重平均を指し、一般にはD(v,0.5)を意味する。
【0023】
一実施形態では農薬有効成分は固体であり分散固相内に分布しているか、または液体であり分散固相内に分布している。
【0024】
一実施形態では分散相中の農薬有効成分(a.i.)は、水溶性、水分散性、または感水性である。
【0025】
別の実施形態では本発明の液状農薬組成物に使用される分散濃縮液は、硬化剤と混ぜ合わせたときに周囲条件で緩慢な硬化または重合反応を示す硬化剤、モノマー、オリゴマー、プレポリマー、またはこれらのブレンド物を使用して形成されるものである。具体的には硬化剤と混合した後、少なくとも15分間、より具体的には30分間、最も具体的には1時間のあいだ周囲条件下で粘度の顕著な増加を示さない硬化剤、モノマー、オリゴマー、プレポリマー、またはこれらのブレンド物が適している。
【0026】
本発明の一実施形態によれば重合可能な熱硬化性樹脂には、不可逆的に重合または硬化して、熱分解点未満の高温で融解または変形しない高分子マトリックスを形成することができるあらゆる分子が含まれることを理解されたい。この重合反応は、熱的に、あるいは化学硬化剤の添加によって、あるいはラジカルまたはイオンを生成させるのに適した照射によって、例えば可視光線、UV、マイクロ波、または他の電磁波照射、または電子線照射によって開始することができる。例には、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、シリコーン樹脂、ゴム、ポリイソシアナート、ポリアミン、およびポリウレタンが挙げられる。これに加えて植物性油脂、ダイズ、または木材などの天然材料から誘導されるエポキシまたはポリエステル樹脂を含めたバイオプラスチックまたは生分解性の熱硬化性樹脂を使用することもできる。
【0027】
本発明の別の実施形態によれば重合可能な熱可塑性樹脂には、重合または硬化して、熱分解点未満の高温で融解または変形することができる高分子マトリックスを形成することができるあらゆる分子が含まれることを理解されたい。この重合反応は、熱的に、あるいは化学硬化剤の添加によって、あるいはラジカルまたはイオンを生成させるのに適した照射によって、例えば可視光線、UV、または他の電磁波照射、または電子線照射によって開始することができる。好適なエチレン不飽和性モノマーの例には、スチレン、酢酸ビニル、α−メチルスチレン、メタクリル酸メチル、米国特許出願公開第2008/0171658号明細書に記載のものなどが挙げられる。in−situミニ乳化重合から調製することができるポリマー粒子用の熱可塑性ポリマーの例には、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリスチレン−co−ブタジエン、ポリスチレン−co−アクリロニトリル、ポリアクリラート、ポリアクリル酸アルキル、ポリ酢酸アルキル、ポリアクリロニトリル、またはこれらのコポリマーが挙げられる。
【0028】
本発明のさらに別の実施形態によれば固化可能な熱可塑性樹脂には、揮発性溶媒に溶解することができ、その溶媒が加熱により蒸発して熱分解点未満の高温で融解または変形することができる高分子マトリックスを生み出すことができるようなあらゆる分子が含まれることを理解されたい。この揮発性溶媒は、その連続水性相と不混和性であり、かつ十分に揮発性(好都合には、何らかの顕著な分解が起こる温度未満の温度まで加熱することによって組成物から除去することができる)であるように選択される。例には、前述のエチレン不飽和性モノマー、ならびに酢酸セルロース、ポリアクリラート、ポリカクロラクトン、およびポリ乳酸などのポリマーが挙げられる。また、ポリメチルメタクリラート、ポリスチレン、ポリ酢酸エチルビニル、酢酸セルロース、ポリアクリラート、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアルキレンテレフタラート、ポリカーボナート、ポリエステル、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、およびワックスなども挙げられる。これに加えてバイオプラスチックまたは生分解性ポリマー、例えば熱可塑性デンプン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミドもまた、ポリマー粒子の調製に使用するのに適している。揮発性溶媒の例には、ヘキサンおよびヘプタンなどのアルカンと、ベンゼンおよびトルエンなどの芳香族溶剤と、ジクロロメタンおよびトリクロロメタンなどのハロゲン化溶剤とが挙げられる。好適なポリマーおよび溶媒の他の例が、国際公開第2011/040956A1号パンフレット明細書に記載されている。
【0029】
本発明によれば分散相のポリマー粒子は、1〜200ミクロン、より具体的には1〜100ミクロン、最も具体的には2〜80ミクロンの平均粒径を有する。
【0030】
一実施形態では好適な重合性樹脂とポリマー溶液とは、その連続相に使用される水性液と実質上不混和性のものである。
【0031】
本発明の関連ではコロイド状固体材料は、その問題の特性が他の材料とのその表面相互作用によって決まるものである。したがってコロイド状固体は、必然的に高い比表面積を有し、一般には10m
2/gを超えるものである。例えばコロイド状固体は、例えば国際公開第2008/030749号パンフレットに記載されているように不混和性液体のエマルションを安定化することができる。この目的に適う場合、このようなコロイド状固体を、ピッカリングコロイド、コロイドエマルション安定剤、または他の同義の用語で呼ぶことができる。あるコロイド状固体が本明細書中で使用されるエマルションを安定化することができるかどうかの機能テストが知られている。そのようなテストの1つを、下記の段落110において述べる。すべてのコロイド状固体が不混和性液体の任意の所与の対のエマルションを安定化することができるとは限らず、当業者はこのような機能テストを使用して適切なコロイドを識別することができる。
【0032】
前述のように分散固相からの農薬有効成分の放出速度はさらに、任意選択で拡散バリヤーとしての非多孔質粒状無機物を分散相内に取り込むことによっても制御することができる。一部の環境では分散相内で拡散バリヤーとして使用されるその同じ非多孔質粒状無機物がコロイドエマルション安定剤としても働くことができる。この状況ではその粒状無機物は、下記で述べる調製過程中の2つの離れた時点で加える(まず第一に分散相の粒子内に取り込まれるようになるように分散相濃縮液に、第二にエマルションを安定化するために水性連続相に)ことができる。
【0033】
別の実施形態では、分散固相b)中に分布している農薬有効成分のための連続相a)に使用するのに適した水性液の親和性は、実質上すべての農薬有効成分が分散固相中に残留し、実質上少しも連続相に移動しないようなものである。当業者は、連続相と分散固相の間の化合物(この場合は分散相の農薬有効成分)の分配係数を決定するための任意の標準的な試験手順に従うことによって、問題になっている具体的な農薬有効成分について特定の水性液がこの判定基準を満たすかどうかを容易に決定することができるはずである。したがってその分散固相b)は、連続相a)と不混和性である。
【0034】
さらなる実施形態では連続相a)に使用するのに適した水性液は、水に溶かした水溶性溶質の溶液である。
【0035】
連続相に使用するのに適した水溶性溶質には、塩類、例えばアンモニウムの、また周期表の1〜12族のものなど金属のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、亜硝酸塩、亜硫酸塩、窒化物、および硫化物が挙げられる。他の好適な溶質には、糖類およびオスモライト、例えば多糖、タンパク質、ベタイン、およびアミノ酸が挙げられる。
【0036】
一実施形態では連続相a)に使用するのに適した水性液は、水と、実質的に水混和性の非水性液との混合物である。本発明の関連では用語「実質的に水混和性」とは、少なくとも50重量%までの濃度で水中に存在する場合に単一相を形成する非水性液を意味する。
【0037】
連続相a)に使用するのに適した実質的に水混和性の非水性液には、例えば炭酸プロピレンと、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、および約800までの分子量を有するポリエチレングリコールから選択される水混和性グリコールと、酢酸ジ(プロピレングリコール)メチルエーテルまたは二酢酸プロピレングリコールなどのアセチル化グリコールと、リン酸トリエチルと、乳酸エチルと、γ−ブチロラクトンと、プロパノールまたはテトラヒドロフルフリルアルコールなどの水混和性アルコールと、N−メチルピロリドンと、ジメチルラクトアミドと、これらの混合物とが挙げられる。一実施形態では連続相a)に使用される非水性の実質的に水混和性の液体は、少なくとも1種類の任意の農薬有効成分の溶媒である。
【0038】
別の実施形態では連続相a)に使用される水性の実質的に水混和性の液体は、あらゆる比率で水と完全に混和性である。別法では連続相a)に使用される水性の実質的に水混和性の液体は、約1000を超える分子量を有するポリエチレングリコールなどの蝋状固体であり、この蝋状固体と水の混合物は高温で組成物を形成することによって液体状態に保たれる。
【0039】
当業者は、水の量とその性質、および非水性の水混和性液または水溶性溶質の量を変えて連続相a)に使用するのに適した混合水性液を得ることができ、これらの量を必要以上に実験することなく決めることができることを理解するはずである。一実施形態では水性連続相は5〜95重量%、より好ましくは30〜90重量%のエチレングリコールを含み、残分が水である。別の実施形態では水性連続相は5〜95重量%、より好ましくは30〜90重量%のグリセロールを含み、残分が水である。
【0040】
一実施形態では、濃縮液を水で希釈した場合、農薬の一部がポリマーマトリックス粒子からゆっくり拡散して出ていく。噴霧タンク中の乳化ポリマー粒子からの農薬の放出速度は、例えば濃縮液中の分散ポリマー粒子のサイズ、ポリマー中の有効成分の濃度、噴霧タンク分散液のpHを変えること、任意選択でポリマーマトリックス中に非多孔質粒状無機物(拡散バリヤーとしての)を含めること、またポリマー粒子を形成するために使用されるモノマー、オリゴマー、プレポリマー、および/または硬化剤を含めて熱可塑性ポリマーまたは重合性樹脂の量および性質を変えることによって調整することができる。
【0041】
その際、分散相はまた、1種類または複数種類の非架橋性の可動性化学薬剤を含み、それにより分散相からこの化学薬剤が拡散して出ていくことを可能にするやり方でその分散相からの化学薬剤の抽出がそれを多孔質にするようにすることができる。製剤濃縮液内で速やかに拡散して出ていくように可動性化学薬剤を選択し、それによりポリマーマトリックスを多孔質にして水で希釈した時に農薬が速やかに放出されるようにすることができる。別法では水性連続相中の溶解度が限定されるように可動性化学薬剤を選択し、それによりこの可動性化学薬剤は、製剤が水で希釈されるか、または標的場所に散布された後にポリマーマトリックスからゆっくり拡散して出ていき、そのため農薬が実質的に標的場所でのみ放出されるようにすることができる。例には、界面活性剤、溶媒、オリゴマー、ポリマー、コポリマー、酸、塩基、天然または合成油、天然または合成アルコール、実質的に水溶性の化合物、または実質的に不水溶性の化合物が挙げられる。特定の実施形態では可動性化学薬剤を、それが特定の水性連続相中で限られた溶解度を有するように選択し、例えば酸性の水性連続相中では実質的に不溶性であるが、水で希釈または標的場所に散布するとそのpHが分散濃縮液内よりも高くなる有機酸を選択し、それによりこの有機酸(可動性化学薬剤)が溶解してポリマーマトリックスから出ていき、それを多孔質にし、有効成分の放出を可能にするようにすることができる。別の特定の実施形態では可動性化学薬剤は、それが水性環境中では限られた溶解度を有するが、植物のクチクラなどの蝋状物質中では高い溶解度を有するように選択され、それによりこの可動性化学薬剤は実質上、植物の葉と接触したときにのみマトリックスから抽出され、次いで有効成分は主に葉の表面でのみ放出される。
【0042】
別の実施形態では過剰のアミン基を有するポリマーマトリックスを作り出すことによって農薬有効成分のpH依存性放出を達成する。希釈時にアミン基は水和するが、水和の速度および程度はpHが低いほど増大する。噴霧タンク中で希釈時のpHは分散相内に塩基成分を含めることによって制御することができるが、散布後、次第にそのpHは中性になり、放出速度が増大する。別法では過剰な酸性基、またはアミン以外の他の塩基を有するポリマーマトリックスを作り出す。pH感度の性質はさらに、pKaまたはpKbの値をそれぞれ変える酸基または塩基基を選択することによっても調整することができる。
【0043】
別の実施形態では分散相からの有効成分放出プロフィールは、水に希釈時にポリマーマトリックス粒子が水和、膨張し、それによりマトリックスがより透過性になるように、親水基を含有する架橋性モノマーを組み込むことによって改変することができる。特定の実施形態では架橋性モノマーは、グリセロールジグリシジルエーテルエポキシ樹脂である。別の特定の実施形態では架橋性モノマーは、ポリプロピレンオキシドジグリシジルエーテルエポキシ樹脂である。
【0044】
分散相中の非架橋性の可動性化学薬剤はまた、任意選択で、本発明の液状農薬組成物を調製するために使用される液分散濃縮液内で界面活性剤または分散剤として機能するように選択することもできる。このように選択される場合、その可動性化学薬剤は分散濃縮液中に存在する粒子の表面に吸着し、それによってそれらの粒子の分散を安定化させることになる。この挙動は、下記の方法の少なくとも1つで観察できるはずである。すなわち、顕微鏡で観察したとき、分散濃縮液内で粒子が凝集塊としてではなく個別的に分布するはずであり、あるいは可動性化学薬剤を加えたとき、分散濃縮液の粘度が減少するはずであり、あるいは液状農薬組成物を調製するとき、粒子が連続相から消え去るのではなく分散相内に残留する傾向がより大きいはずである。この目的に役立つ好適な可動性化学薬剤の例には、α−オレフィンとN−ビニルピロリドンのコポリマー、例えばアルキル化ビニルピロリドンコポリマー、例えばAgrimer(例えば、1−エテニルヘキサデシル−2−ピロリドンから作られるAgrimer(登録商標)AL−22)(International Specialty Products(ISP)Corporation)など、またはα−オレフィンとエチレングリコールのコポリマー、例えばCroda Corp.のAtlox 4914など、または有機ケイ素界面活性剤、例えばSilwet L−77(Momentive Performance Chemicals)が挙げられる。
【0045】
一実施形態では本発明の水性液分散濃縮組成物は、それぞれが1種類または2種類以上の化学薬剤(農薬有効成分など)を含有するポリマー粒子の混合物を含む。その化学薬剤のそれぞれ1種類が、同一または別の分散相ポリマー粒子内に封じ込められ、かつ任意選択でそれぞれの分散相の粒子が、上記のように別の可動性化学薬剤および/またはポリマーマトリックスを含み、それによりそれぞれの化学薬剤または薬剤混合物が異なる放出プロフィールを有するようにする。任意選択でそれぞれ別々の固体分散相が異なる粒度を有することもできる。
【0046】
一実施形態では本発明の水性液分散濃縮組成物は、細かく分割し懸濁させたポリマー粒子の形態の固相を含み、それらポリマー粒子はそれらの外面にコロイド状固体材料を含み、かつ少なくとも1種類の農薬有効成分を含有する。このようなポリマー粒子の平均粒径は、一般には200ミクロン未満、しばしば100ミクロン未満、例えば1〜200ミクロンの範囲内、具体的には1〜100ミクロンの範囲内、とりわけ2〜80ミクロンの範囲内である。
【0047】
用語「農薬有効成分」とは、望ましくない有害生物、例えば植物、昆虫、マウス、微生物、藻、真菌、細菌などを殺す、防除する、または成長を調節するのに有効な化学薬剤および生物学的組成物(殺虫有効成分など)、例えば本明細書中で述べるものを指す。この用語はまた、他の活性化合物の取込みおよび送達を促進させるために補助剤として働く化合物にも適用することができる。またこの用語は、所望の様式で植物の成長を調節する化合物(例えば植物成長調節剤)にも、また植物種に見出される天然の全身的活性化抵抗性を模倣した化合物(例えば植物活性化物質)にも、また除草剤に対する植物毒性反応を低減させる化合物(例えば毒性緩和剤)にも適用することができる。2種類以上が存在する場合、それら農薬有効成分は独立して生物学的に有効な量で存在し、その場合、必要に応じてその組成物は適切な量の液体キャリア、例えば水で希釈され、意図する標的、例えば植物の葉またはその場所に散布される。
【0048】
本発明による連続相a)または分散相b)内で使用するのに適した農薬有効成分の例には、これらに限定されないが、防かび剤、例えばアゾキシストロビン、クロロタロニル、シプロジニル、ジフェノコナゾール、フルジオキソニル、マンジプロパミド、ピコキシストロビン、プロピコナゾール、ピラクロストロビン、テブコナゾール、チアベンダゾール、およびトリフロキシストロビンと、除草剤、例えばアセトクロル、アラクロル、アメトリン、アニロホス、アトラジン、アザフェニジン、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスリド、ベンゾフェンジゾン、ベンゾフェナップ、ビシクロピロン、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブトラリン、ブチレート、カフェンストロール、カルベタミド、クロリダゾン、クロルプロファム、クロルタール−ジメチル、クロルチアミド、シニドン−エチル、シンメチリン、クロマゾン、クロメプロップ、クロランスラム−メチル、シアナジン、シクロエート、デスメジファム、デスメトリン、ジクロロベニル、ジフルフェニカン、ジメピペレート、ジメタクロル、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジメテナミド−P、ジニトラミン、ジノテルブ、ジフェナミド、ジチオピル、EPTC、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エトフメサート、エトベンザニド、フェノキサプロップ−エチル、フェノキサプロップ−P−エチル、フェントラザミド、フラムプロップ−メチル、フラムプロップ−M−イソプロピル、フルアゾレート、フルクロラリン、フルフェナセット、フルミクロラック−ペンチル、フルミオキサジン、フルオロクロリドン、フルポキサム、フラレノール、フルリドン、フルルタモン、フルチアセット−メチル、インダノファン、イソキサベン、イソキサフルトール、レナシル、リニュロン、メフェナセット、メソトリオン、メタミトロン、メタザクロル、メタベンズチアズロン、メチルダイムロン、メトベンズロン、メトラクロル、メトスラム、メトキスロン、メトリブジン、モリネート、ナプロアニリド、ナプロパミド、ネブロン、ノルフルラゾン、オルベンカルブ、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキシフルオルフェン、ペブレート、ペンジメタリン、ペンタノクロル、ペトキサミド、ペントキサゾン、フェンメジファム、ピノキサデン、ピペロホス、プレチラクロール、プロジアミン、プロフルアゾール、プロメトン、プロメトリン、プロパクロル、プロパニル、プロパジン、プロファム、プロピソクロール、プロピザミド、プロスルホカルブ、ピラフルフェン−エチル、ピラゾギル(pyrazogyl)、ピラゾリネート、ピラゾキシフェン、ピリブチカルブ、ピリデート、ピリミドバック−メチル、キンクロラック、シデュロン、シマジン、シメトリン、S−メトラクロル、スルコトリオン、スルフェントラゾン、テブタム、テブチウロン、テルバシル、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、テニルクロール、チアゾピル、チアジアジミン、チオベンカルブ、チオカルバジル、トリアレート、トリエタジン、トリフルラリン、およびバーノレートと、除草剤毒性緩和剤、例えばベノキサコール、ジクロルミド、フェンクロラゾール−エチル、フェンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン−エチル、メフェンピル、メフェンピルのアルカリ金属またはアルカリ土類金属またはスルホニウムまたはアンモニウムカチオン、メフェンピルージエチル、およびオキサベトリニルと、殺虫剤、例えばアバメクチン、クロチアニジン、エマメクチン安息香酸塩、γ−シハロトリン、イミダクロプリド、シハロトリンおよびその鏡像異性体、例えばλ−シハロトリン、テフルトリン、ペルメトリン、レスメトリン、およびチアメトキサムと、殺線虫剤、例えばホスチアゼート、フェナミホス、およびアリジカルブとが挙げられる。
【0049】
さらに、揮発性の農薬有効成分、例えば周囲温度で少なくとも1Paの蒸気圧を有するものもまた、分散相b)中にうまく閉じ込められる。このような有効成分の例には、臭化メチル、ヨウ化メチル、クロロピクリン、および1,3−ジクロロプロペンなどの揮発性殺線虫剤が挙げられる。
【0050】
一実施形態では連続相中の有効成分は、溶液、エマルション、ミクロエマルション、マイクロカプセル、あるいは粒子または微粒子の状態であることができる。本発明の関連では微粒子は、複数個(少なくとも10個)の有効成分粒子が分散相のそれぞれの粒子内に存在するような分散相の固体高分子粒子の寸法よりも実質上小さいものであり、一方、微粒子でない粒子は、それぞれの高分子粒子が数個の有効成分粒子のみを含有するような分散相の固体高分子粒子の寸法よりもほんのわずか小さいものである。
【0051】
本発明のさらなる態様には、濃縮組成物の量を適切な液体キャリア、例えば水または液肥で希釈し、所望の植物、樹木、動物、または場所に散布することによって、有害生物が植物種に蔓延するのを防除またはそれを駆除する、また植物の成長を調節する方法が含まれる。本発明の製剤はまた、希釈生成物のための保留タンクが不必要なように連続フロー装置中で水と混ぜ合わせて噴霧塗布設備に入れることもできる。
【0052】
この水性液分散濃縮組成物は容器内に貯蔵し、そこからこの組成物を注ぐまたはポンプで汲み出す、あるいは散布前にその中に液体キャリアを加えることができるので便利である。
【0053】
本発明の水性液分散濃縮組成物の利点には、長期間、例えば室温で6か月以上の貯蔵安定性と、異なる物理的状態の多様な農薬を互いに適合性の固体粒子の分散物中で混ぜ合わせることができるので便利なことと、農薬の放出プロフィールを意のままにかつ独立して制御することができることと、散布混合物の調製に当たって、希釈が水または他の液体キャリアで行われるので使用者にとって取り扱いが簡単になることと、貯蔵の間または希釈時の懸濁液の沈降が少ないことと、軽微な撹拌のみで組成物を容易に再懸濁または再分散することができ、かつ散布混合物の調製のために肥料溶液で希釈する場合、コアレッセンスを起こしにくいことが挙げられる。
【0054】
本発明の組成物の散布量は、例えば使用するために選択される有効成分、駆除される有害生物またはその成長が抑制されることになる植物の個性、使用するために選択される製剤、およびその化合物が葉、土壌に散布されるか、経根吸収のために散布されるか、それとも化学溶液灌漑によるかを含めた多数の要因に左右されることになる。一般指針としては1ヘクタール当たり1〜2000gの有効成分、具体的には1ヘクタール当たり2〜500gの有効成分散布量が適している。
【0055】
一実施形態では本発明の組成物に使用されるこれら農薬有効成分の適量は、このような有効成分を含有する製品に関して現行製品のラベル上で与えられる既存の量に相当する。例えば、Quadris(登録商標)銘柄のアゾキシストロビンは、1ヘクタール当たり112g〜224g(a.i.)の量で散布することができ、またQuilt(商標)銘柄のアゾキシストロビン(75g/L)/プロピコナゾール(125g/L)のプレミックスは、1ヘクタール当たり0.75L〜1.5Lの量で散布することができる。
【0056】
本発明の一実施形態では組成物を使用前に希釈するために使用される水のpHを調整するために更なる化合物が存在することもできる。
【0057】
固体の農薬有効成分が存在する場合、その固体有効成分を、ポリマーマトリックス粒子を形成することになる重合性樹脂(モノマー、オリゴマー、および/またはプレポリマーなど)内への分散に先立って所望の粒径に粉砕することができる。この固体を、空気粉砕機または必要に応じて他の適切な設備を用いて乾燥状態で粉砕して所望の粒径を得ることができる。粒径は、約0.2〜約20ミクロン、適切には約0.2〜約15ミクロン、より適切には約0.2〜約10ミクロンの平均粒径であることができる。
【0058】
本明細書中で使用される用語「農薬的に有効な量」とは、標的有害生物に不利に働くように制御または変更する、あるいは植物の成長を調節(PGR)する農薬活性化合物の量を意味する。例えば除草剤の場合、「除草に有効な量」は植物成長を制御または変更するのに十分な除草剤の量である。これら制御または変更の効果には、自然の発育からのあらゆる逸脱、例えば枯死、遅延、葉枯れ、白化、矮化などが挙げられる。植物という用語は、種子、苗木、若木、根、塊茎、幹、茎、葉、および果実を含めた植物のあらゆる物理的部分を指す。防かび剤の場合、用語「防かび剤」とは、真菌を殺す、あるいはその成長、増殖、分裂、再生、または蔓延を実質的に抑制する物質を意味するものとする。防かび化合物に関して本明細書中で使用される用語「防かび的に有効な量」または「真菌を駆除または減少させるのに有効な量」は、かなりの数の真菌を殺す、あるいはその成長、増殖、分裂、再生、または蔓延を実質的に抑制することになる量である。本明細書中で使用される用語「殺虫剤」、「殺線虫剤」、または「ダニ駆除剤」は、それぞれ昆虫、線虫、またはダニを殺す、あるいはその成長、増殖、再生、または蔓延を実質的に抑制する物質を意味するものとする。殺虫剤、殺線虫剤、またはダニ駆除剤の「有効量」は、かなりの数の昆虫、線虫、またはダニを殺す、あるいはその成長、増殖、再生、または蔓延を実質的に抑制することになる量である。
【0059】
一態様において本明細書中で使用される「(植物)成長を調節する」、「植物成長調節剤」、PGR、「調節する」、または「調節」には、植物の応答、すなわち細胞伸長の抑制、例えば茎高および節間距離の減少、茎壁の強化、したがって倒伏抵抗性の増大と、観賞植物で改良された品質の植物の経済的生産のための密集した成長と、より良好な着果の促進と、収率の向上を目的とした子房数を増加と、果実の切除を可能にする組織の形成の老化の促進と、秋の通信販売用の苗床および装飾用低木および樹木を落葉させることと、寄生体の感染連鎖を断ち切るために樹木を落葉させることと、収穫を1〜2回の採集に減らし、有害昆虫の食物連鎖を断ち切ることによる収穫のプログラムを組むことを目的として熟成を早めることが挙げられる。
【0060】
別の態様では「(植物)成長を調節する」、「植物成長調節剤」、「PGR」、「調節する」、または「調節」にまた、収率を上げ、かつ/または農業植物の活力を向上させるために本発明により定義された組成物を使用することが含まれる。本発明の一実施形態によれば本発明の組成物は、農業植物の真菌、細菌、ウィルス、および/または昆虫などのストレス要因と、熱ストレス、栄養ストレス、寒冷ストレス、渇水ストレス、UVストレス、および/または塩ストレスなどのストレス要因に対する耐性を向上させるために使用される。
【0061】
本発明の組成物の所望レベルの有害生物駆除(pesticidal)活性を実現することに関して散布量の選択は、通常の当業者にとって決まりきった手順である。散布量は、その農薬有効成分の活性度および何らかの適用される表示量の制限だけでなく、防除圧、植物状態、天候、および成長状態などの要因に左右されることになる。
【0062】
本発明はまた、液状農薬組成物に関し、この組成物は、
a)任意選択で、少なくとも1種類の農薬有効成分(例えば、溶液または分散液、例えばマイクロカプセルまたは微粒子のエマルション、ミクロエマルション、および/または懸濁液などから選択される状態の)を含む連続水性液相と、
b)硬化性または重合性樹脂、あるいは固化可能な熱可塑性ポリマーのどちらかから調製されたポリマー粒子を含み、その粒子の外面がコロイド状固体材料を含み、かつその粒子はその中に少なくとも1種類の農薬有効成分が分布している少なくとも1種類の分散固相と
を含む。
【0063】
本発明の更なる態様は、ある場所の有害生物を駆除するまたは植物の成長を調節するための希釈した水性噴霧組成物に関し、この組成物は、
a)適切な液体キャリア、例えば水または液肥を噴霧組成物中のそれぞれの有効成分の所望の最終濃度を得るのに十分な量で含む連続水性液相と、
b)硬化性または重合性樹脂、あるいは固化可能な熱可塑性ポリマーのどちらかから調製されたポリマー粒子を含み、その粒子の外面がコロイド状固体材料を含みかつその粒子はその中に少なくとも1種類の農薬有効成分が分布している、少なくとも1種類の分散固相と、
c)任意選択で、その液体キャリア中に分散、溶解、懸濁、ミクロ乳化、かつ/または乳化された少なくとも1種類の農薬有効成分と
を含む。
【0064】
別の実施形態では本発明は、微量(ULV)散布用の希釈した有害生物駆除および/またはPGR組成物に関し、この組成物は、
a)55℃を超える引火点を有するキャリア溶媒をULV組成物中のそれぞれの有効成分の所望の最終濃度を得るのに十分な量で含む連続相と、
b)硬化性または重合性樹脂、あるいは固化可能な熱可塑性ポリマーのどちらかから調製されたポリマー粒子を含み、その粒子の外面はコロイド状固体材料を含みかつその粒子はその中に少なくとも1種類の農薬有効成分が分布している、少なくとも1種類の分散固相と
を含む。
【0065】
本発明はまた、有用な植物の作物における有害生物を駆除または防除する、あるいはこのような作物の成長を調節するための方法に関し、前記方法は、
1)所望の場、例えば植物、植物の部分、またはその場所を、
a)任意選択で少なくとも1種類の農薬有効成分を含む、かつまた任意選択で少なくとも1種類の酸性または塩基性成分を含む連続水性液相と、
b)硬化性または重合性樹脂、あるいは固化可能な熱可塑性ポリマーのどちらかから調製されたポリマー粒子を含み、その粒子の外面がコロイド状固体材料を含みかつその粒子はその中に少なくとも1種類の農薬有効成分が分布している、少なくとも1種類の分散固相と
を含む濃縮組成物で処理すること、または
2)必要ならば濃縮組成物を、それぞれの農薬有効成分の所望の最終濃度を得るのに十分な量の適切なキャリア、例えば水、液肥、または55℃を超える引火点を有するキャリア溶媒で希釈し、次いで希釈した噴霧またはULV組成物で所望の場、例えば植物、植物の部分、またはその場所を処理すること
を含む。
【0066】
植物という用語は、種子、苗木、若木、根、塊茎、幹、花、茎、葉、および果実を含めた植物のあらゆる物理的部分を指す。場所という用語は、その植物が成長しつつある所、または成長すると予想される所を指す。
【0067】
本発明による組成物は、農業で便利に使用される散布の全ての方法、例えば、発芽前散布、発芽後散布、収穫後および種子粉衣に適している。本発明による組成物は、作物の場に発芽前または後に散布するのに適している。
【0068】
本発明による組成物は、有用な植物の作物において有害生物を駆除および/または防除するのに、あるいはそのような植物の成長を調節するのに特に適している。これら好ましい有用植物の作物には、カノーラと、穀物、例えばオオムギ、カラスムギ、ライムギ、およびコムギと、ワタと、トウモロコシと、ダイズト、テンサイと、果実と、漿果と、堅果と、野菜と、草花と、樹木と、低木と、芝生とが挙げられる。本発明の組成物に使用される成分は、当業者に知られている様々な方法で様々な濃度で散布することができる。これら組成物が散布される量は、駆除される有害生物の特定の種類、必要とされる駆除の度合い、および散布の時機および方法に左右されることになる。
【0069】
これら作物には、品種改良の通常の方法によって、または遺伝子工学によって除草剤または数種の除草剤(例えば、ALS阻害剤、GS阻害剤、EPSPS阻害剤、PPO阻害剤、ACCアーゼ、およびHPPD阻害剤)に対して耐性にされた作物もまた含まれるものと理解されたい。品種改良の通常の方法によってイミダゾリノン、例えばイマザモックスに対して耐性にされた作物の例は、Clearfield(登録商標)夏ナタネ(カノーラ)である。遺伝子工学法によって除草剤に対して耐性にされた作物の例には、例えばRoundupReady(登録商標)およびLibertyLink(登録商標)の商品名で市販されている耐グリホサートおよび耐グルホシネートトウモロコシ品種が挙げられる。
【0070】
これら作物はまた、遺伝子工学法によって害虫に対して抵抗性を持つようにされたもの、例えばBtトウモロコシ(ヨーロッパアワノメイガに対して抵抗性がある)、Btコットン(メキシコワタミゾウムシに対して抵抗性がある)、またBtポテト(コロラドハムシに対して抵抗性がある)として理解されたい。Btトウモロコシの例は、NK(登録商標)(Syngenta Seeds)のBt 176トウモロコシハイブリッドである。このBt毒素は、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)土壌細菌により天然で形成されるタンパク質である。これら毒素、またはそのような毒素を合成することができるトランスジェニック植物の例は、欧州特許出願公開第A−451 878号明細書、欧州特許出願公開第A−374 753号明細書、国際公開第93/07278号パンフレット、国際公開第95/34656号パンフレット、国際公開第03/052073号パンフレット、および欧州特許出願公開第A−427 529号明細書に記載されている。殺虫剤抵抗性をコードし、また1種類または複数種類の毒素を発現させる1または複数の遺伝子を含むトランスジェニック植物の例は、KnockOut(登録商標)(トウモロコシ)、Yield Gard(登録商標)(トウモロコシ)、NuCOTIN33B(登録商標)(ワタ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)、NatureGard(登録商標)、およびProtexcta(登録商標)である。これら植物作物またはそれらの種子材料は、除草剤に対して抵抗性があると同時に昆虫の摂食に対しても抵抗性がある可能性がある(「スタック」トランスジェニックイベント)。例えば種子は、殺虫Cry3タンパク質を発現させ、一方で同時にグリホサートに対して耐性であることができる。
【0071】
これら作物にはまた、品種改良または遺伝子工学の通常の方法によって得られ、いわゆる出力形質(例えば、貯蔵安定性の向上、高い栄養価、および風味の改良)を包含するものが含まれることを理解されたい。
【0072】
他の有用な植物には、芝草、例えばゴルフコース、芝生、公園、および道路沿いのもの、または芝地用に営利的に成長させたもの、および草花または低木などの装飾用植物が挙げられる。
【0073】
作物の場は、栽培される植物がすでに成長しつつある、またはそれらの栽培される植物の種子が蒔かれている耕地の場であり、かつまたそれらの栽培される植物を成長させることを目的としている耕地の場である。
【0074】
除草剤、植物成長調節剤、殺藻剤、防かび剤、殺菌剤、殺ウィルス剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、または軟体動物駆除剤などの他の有効成分も、本発明の製剤中に存在することができ、またタンク混合物のパートナーとしてそれら製剤と共に加えることができる。
【0075】
本発明の組成物はさらに、他の不活性添加物を含むことができる。このような添加剤には、増粘剤、流動性向上剤、分散剤、乳化剤、湿潤剤、消泡剤、生物致死剤、滑沢剤、充填剤、ドリフト抑制剤、付着向上剤、補助剤、蒸発防止剤、凍結保護剤、昆虫誘引性匂い物質、UV保護剤、芳香剤などが挙げられる。増粘剤は、例えばキサンタンの多糖(例えばアニオン性ヘテロ多糖、例えばRHODOPOL(登録商標)23(キサンタンガム)(Rhodia,Cranbury,NJ))、アルギン酸塩、グアール、またはセルロースと、変性セルロース系ポリマー、ポリカルボン酸エステルなどの合成巨大分子と、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトナイト(hectonites)、またはアタパルジャイトなどの水溶性また水中で膨潤することができる化合物であることができる。凍結保護剤は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ジエチレングリコール、サッカロース、塩化ナトリウムなどの水溶性の塩、ソルビトール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、尿素、またはこれらの混合物であることができる。代表的な消泡剤は、シリコーン油、ポリジアルキルシロキサン、具体的にはポリジメチルシロキサン、フルオロ脂肪族エステル、またはペルフルオロアルキルホスホン酸/ペルフルオロアルキルホスホン酸またはその塩、およびこれらの混合物である。好適な消泡剤はポリジメチルシロキサン、例えばDow Corning(登録商標)Antifoam A、Antifoam B、またはAntifoam MSAである。代表的な生物致死剤には、PROXEL(登録商標)GXL(Arch Chemicals)から入手できる1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンが挙げられる。
【0076】
本発明の組成物は肥料と混合することができ、それでもそれらの安定性を維持する。
【0077】
本発明の組成物は、従来の農法に使用することができる。例えば本発明の組成物は、水および/または肥料と混合することができ、それを航空機噴霧タンク、灌漑設備、直噴設備、背負い式噴霧タンク、ウシ浴槽、地上噴霧に使用される農機具(例えばブームスプレイヤー、人力噴霧器)などの任意の手段によって所望の場所に発芽前および/または発芽後に散布することができる。
【0078】
本発明の範囲内では、農業的有効成分の形で述べられる化学薬剤を含有する分散相高分子粒子を生成する4つの異なる方法がある。各方法は、その中に少なくとも1種類の農業的有効成分が分布している固体ポリマーマトリックスと、その表面のコロイド状固体材料と、任意選択で、分散相から農薬有効成分が拡散して出ていくことを可能にするやり方で分散相からのこの化学薬剤の抽出がそれを多孔質にするような非架橋性の可動性化学薬剤と、任意選択で、水に曝露した時に水和し、農薬有効成分が分散相から拡散して出ていくことを可能にするやり方でマトリックスを透過性にする親水基を有するポリマーマトリックスと、任意選択で、農薬有効成分に対して分散相をより不浸透性にする非多孔質無機質とを含む分散相を生じさせる。
【0079】
第一の方法は、
(1)少なくとも1種類の農薬有効成分を、少なくとも1種類の適切な架橋性樹脂(モノマー、オリゴマー、プレポリマー、またはこれらのブレンド物を含む)と、任意選択で、その樹脂が親水基を含有する場合には任意選択で適切な硬化剤、触媒、または開始剤と、拡散バリヤーとしての非多孔質粒状無機物および/または非架橋性の可動性化学薬剤から選択される1種類または複数種類の任意選択の成分とを含む非水性の硬化性液状混合物中に溶解または懸濁させることによって分散濃縮液を調製するステップ、
(2)前記分散濃縮液を水性液(この液体はさらに(ピッカリング)エマルション安定剤としてのコロイド状固体と、任意選択で、その分散させた未硬化樹脂の液滴中に拡散することができるある種の適切な硬化剤、触媒、または開始剤とを含有する)中で乳化して1〜200ミクロンの平均液滴サイズにするステップ、および
(3)その架橋性樹脂混合物の架橋または硬化を引き起こして硬化した熱硬化性高分子粒子を生成するステップ
を含む。
【0080】
第二の方法は、分散濃縮液が非水性液として架橋性樹脂の代わりに重合性樹脂を含むことを除いて第一の方法と概ね同一である。分散相粒子はステップ(3)の硬化反応の代わりに重合反応によって形成され、したがって得られる分散相は熱硬化性高分子粒子ではなく熱可塑性高分子粒子を含む。
【0081】
第三の方法は、
(1)少なくとも1種類の農薬有効成分を、揮発性溶媒中に溶解した少なくとも1種類の適切な固化可能なポリマーと、拡散バリヤーとしての非多孔質粒状無機物および/または非架橋性の可動性化学薬剤から選択される1種類または複数種類の任意選択の成分とを含む非水性液状混合物中に溶解または懸濁させるステップ、
(2)前記溶液を水性液(この液体はさらに(ピッカリング)エマルション安定剤としてのコロイド状固体を含有する)中で乳化して1〜200ミクロンの平均液滴サイズにするステップ、および
(3)そのエマルションを約30〜120℃の温度で約0.1〜10時間加熱することによって揮発性溶媒の蒸発を引き起こして固体熱可塑性ポリマー粒子を生成するステップ
を含む。
【0082】
第四の調製方法は、
(1)少なくとも1種類の農薬有効成分を、少なくとも1種類の適切な固化可能な熱可塑性ポリマーの溶融液と、拡散バリヤーとしての非多孔質粒状無機物および/または非架橋性の可動性化学薬剤から選択される1種類または複数種類の任意選択の成分とを含む非水性の硬化性液状混合物中に溶解または懸濁させることによって分散濃縮液を調製するステップ、
(2)前記分散濃縮液を加熱水性液(この液体はさらに(ピッカリング)エマルション安定剤としてのコロイド状固体を含有する)中で乳化して1〜200ミクロンの平均液滴サイズにするステップ、および
(3)このエマルションを冷却して熱可塑性高分子粒子を生成するステップ
を含む。
【0083】
一実施形態では分散濃縮液は、
a)少なくとも1種類の農薬有効成分を、少なくとも1種類の適切な硬化性または架橋性樹脂(モノマー、オリゴマー、プレポリマー、またはこれらのブレンド物を含む)と、任意選択で、適切な硬化剤、触媒、または開始剤と、非多孔質粒状無機物(拡散バリヤーとして)および/または非架橋性の可動性化学薬剤から選択される1種類または複数種類の任意選択の成分とを含む非水性液状混合物(プレミックス)中に溶解または懸濁させ、
b)前記溶液または懸濁液を水性液(この液体はさらに(ピッカリング)エマルション安定剤としてのコロイド状固体と、任意選択で、その分散した未硬化または未重合樹脂液滴中に拡散することができるある種の適切な硬化剤、触媒、または開始剤とを含有する)中で乳化して1〜200ミクロンの平均液滴サイズにし、
c)その樹脂混合物の架橋、硬化、または重合を引き起こして、その中に分布している少なくとも1種類の農業的有効成分と、それらの表面に少なくとも1種類のコロイド状固体材料とを有し、硬化後に水性液中に分散される硬化済み熱硬化性樹脂または重合済み熱可塑性樹脂粒子を生成する
ことによって調製される。
【0084】
一実施形態では分散濃縮液は、分散相プレミックスが硬化できないようにピッカリングエマルションが形成された後に連続相を介して硬化剤を加えることによって調製される。別法では分散濃縮液中で第一の超遅反応性硬化剤を使用することもでき、次いで連続相を介して第二の速硬性硬化剤、促進剤、または触媒を加えることができる。これらの第二の薬剤は分散相が乳化された後に連続相に加えられ、したがってそれらは連続相中で混和性であるように選択されなければならない。好適な速硬性の水混和性硬化剤には、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、キシレンジアミン、ポリエチレングリコールジアミン、およびポリオキシプロピレンジアミンが挙げられる。硬化剤の混合物もまた追加の適応性を得るために使用することができる。
【0085】
一実施形態では分散濃縮液は、連続相のプレミックスに分散相のプレミックスを加えることによって調製され、
1)分散相のプレミックスは、少なくとも1種類の農業的有効成分と、少なくとも1種類の適切な硬化性または重合性樹脂のモノマー、オリゴマー、プレポリマー、またはこれらのブレンド物と、適切な硬化剤、触媒、または開始剤と、任意選択の非架橋性の可動性化学薬剤と、拡散バリヤーとして任意選択の粒状非多孔質無機物とを高せん断ミキサーを用いてブレンドすることによって調製される。また、
2)連続相のプレミックスは、エマルション安定剤としてコロイド状固体を含む水性液を、低せん断ミキサーを用いてブレンドすることによって調製される。
【0086】
得られた分散相プレミックスと連続相プレミックスの混合物を、高せん断条件下で適切な時間のあいだ撹拌してピッカリングエマルションを形成し、次いで分散相を重合させるために加熱するか、または必要に応じて光線または他の電磁放射線条件(UV、マイクロ波)にさらす。乳化のせん断速度および持続時間は、下記の観察に導かれて当業者が容易に決めることができる。すなわち、せん断速度が低すぎる場合にはエマルションおよび得られるポリマーマトリックス粒子は比較的粗く、望ましいものよりも大きくなる可能性があり、またそうではなくてせん断速度が高すぎるか、持続時間が長すぎる場合にはエマルション安定化用コロイドが連続相から最終的には枯渇して分散相と連続相の間の新しい界面が事実上保護されなくなり、その時点で分散相の急速なコアレッセンスまたはヘテロ凝集が起こり、ピッカリングエマルションが事実上失われる。
【0087】
一実施形態では分散相プレミックスと連続相プレミックスの混合物を高せん断条件下で5〜10分間撹拌し、硬化反応を引き起こすために約30〜120℃の温度で約0.1〜10時間加熱する。
【0088】
一実施形態では分散濃縮液は、
a)少なくとも1種類の農業的有効成分を、揮発性溶媒中に溶解した少なくとも1種類の適切なポリマーと、非多孔質粒状無機物(拡散バリヤーとして)および/または非架橋性の可動性化学薬剤から選択される1種類または複数種類の任意選択の成分とを含む非水性液状混合物中に溶解または懸濁させ、
b)前記溶液を水性液(この液体はさらに(ピッカリング)エマルション安定剤としてのコロイド状固体を含有する)中で乳化して1〜200ミクロンの平均液滴サイズにし、
c)このエマルションを、約30〜120℃の温度で約0.1〜10時間加熱することにより揮発性溶媒の蒸発を引き起こして、水性液中に分散される固体熱可塑性ポリマー粒子、すなわちその中に分布している少なくとも1種類の農業的有効成分と、それらの表面にコロイド状固体とを有する粒子を生成する(もし必要ならば、より多量の液体を連続相に加えて、蒸発過程の間に失われる液体を元に戻すことができる)
ことによって調製される。
【0089】
分散固相の固体ポリマー粒子の調製に使用される好適な重合性樹脂には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノプラスト樹脂、およびポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0090】
分散固相の固体ポリマー粒子の調製に使用される他の好適な重合性樹脂には、スチレン、メタクリル酸メチル、およびアクリル系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0091】
好適な熱可塑性ポリマーには、上記熱可塑性樹脂のポリマー、ならびに酢酸セルロース、ポリアクリラート、ポリカプロラクトン、およびポリ乳酸などのポリマーが挙げられる。
【0092】
エポキシに関してはあらゆる通常のジエポキシドおよびポリエポキシドモノマー、プレポリマー、またはこれらのブレンド物が、本発明の実施にとって適したエポキシ樹脂である。一実施形態では適切なエポキシ樹脂は周囲温度で液体である。このジエポキシドおよびポリエポキシドは、脂肪族、脂環式、または芳香族化合物であることができる。このような化合物の典型的な例は、ビスフェノールA、グリセロール、またはレゾルシノールのジグリシジルエーテルと、水素化ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、または1,4−ジメチロールシクロヘキサンの、または2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのグリシジルエーテルを含めた、脂肪族または脂環式二価アルコールまたは多価アルコールのグリシジルエーテルおよびβ−メチルグリシジルエーテルと、ジフェノールおよびポリフェノール、一般にはレゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−プロパン、ノボラック、および1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンのグリシジルエーテルである。更なる例は、エチレン尿素、1,3−プロピレン尿素、または5−ジメチルヒダントインの、または4,4’−メチレン−5,5’−テトラメチルジヒダントインのジグリシジル化合物を含めたN−グリシジル化合物、あるいはトリグリシジルイソシアヌラートなどのグリシジル化合物、あるいは生分解性/生物由来のエポキシ(植物油系)である。
【0093】
技術的に重要な更なるグリシジル化合物は、カルボン酸、特にジカルボン酸およびポリカルボン酸のグリシジルエステルである。典型的な例は、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、テトラおよびヘキサヒドロフタル酸、イソフタル酸、またはトリメリト酸の、または部分重合脂肪酸、例えば二量化脂肪酸のグリシジルエステルである。
【0094】
グリシジル化合物とは異なるポリエポキシドの実例は、ビニルシクロヘキセンとジシクロペンタジエンのジエポキシド、3−(3’,4’−エポキシシクロヘキシル)−8,9−エポキシ−2,4−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸の3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチルエステル、ブタジエンジエポキシドまたはイソプレンジエポキシド、エポキシ化リノール酸誘導体、あるいはエポキシ化ポリブタジエンである。
【0095】
他の好適なエポキシ樹脂は、炭素原子2〜4個の二価フェノールまたは二価脂肪族アルコールのジグリシジルエーテルまたは高級ジグリシジルエーテル、好ましくは2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよびビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンのジグリシジルエーテルまたは高級ジグリシジルエーテル、あるいはこれらのエポキシ樹脂の混合物である。
【0096】
本発明の実施にとって好適なエポキシ樹脂硬化剤は、一般には第一級および第二級アミンとこれらの付加体、シアナミド、ジシアンジアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸の無水物、ポリアミン、ポリアミノ−アミド、アミンとポリエポキシドの重付加体、および多価アルコールから選択される任意の適切なエポキシ樹脂硬化剤であることができる。
【0097】
様々なアミン化合物(モノアミン、ジアミン、またはポリアミン)、例えば脂肪族アミン(ジエチレントリアミン、ポリオキシプロピレントリアミンなど)、脂環式アミン(イソホロンジアミン、アミノエチルピペラジン、またはジアミノシクロヘキサンなど)、または芳香族アミン(ジアミノジフェニルメタン、キシレンジアミン、フェニレンジアミンなど)を硬化剤として使用することができる。第一級および第二級アミンは、硬化剤として広範に働くことができ、一方、第三級アミンは、一般には触媒として作用する。
【0098】
エポキシ硬化剤は一般にはアミンであるが他の選択肢も存在し、それらは、アミンの存在下で不安定または可溶性の恐れのある化学薬剤に合わせるために、またはより広範囲の硬化速度の達成を可能にするために追加の適応性を与えるはずである。
【0099】
例えば他の好適な硬化剤は、ポリカルボン酸の無水物、一般には無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、さらにテトラヒドロフタル酸無水物およびヘキサヒドロフタル酸無水物である。
【0100】
本発明によれば、分散相が農薬有効成分などの化学薬剤を含有する場合、また任意選択で分散相がマトリックス透過性、またそれによって散布時の農薬有効成分の放出速度を制御する手段を含む場合、ポリマーマトリックスの種類にかかわらず、その分散相を固化して固体ポリマーマトリックスにするステップの前のエマルションを安定化するために任意の種類のピッカリングコロイドエマルション安定剤を使用することができる。
【0101】
より具体的には、連続相全体にわたって網目組織またはゲルを形成し、それによって低せん断粘度を増し、また小粒子、界面活性剤ミセル、またはエマルション液滴の動きを遅くすることによって重力による沈降またはクリーム分離を抑制するために農薬製剤中で粘度調節剤として使用されるシリカおよびクレーなどの固体が文献中に教示されている。本発明のコロイド状固体は、そうではなくて一時的液体−液体界面に吸着し、それによって接触または隣接している硬化性液滴が合体できなくなる(硬化性液滴が沈降物またはクリーム層中に集まったかどうかにかかわりなく)ように硬化性液滴の周囲にバリヤーを形成することにより、樹脂モノマーを含有する液滴を硬化の間安定化させるための加工助剤として働く。下記のような機能テストによって2つの異なる機能−粘弾性的改質またはエマルション安定化を見分けることができる。硬化性ポリマー液滴のエマルションの安定化におけるコロイド状固体の有効性は、粒径、粒子形状、粒子濃度、粒子の湿潤性、および粒子間の相互作用に左右される。コロイド状固体は、それらが分散した硬化性液状ポリマーの液滴の表面を被覆することができるように十分小さくなければならず、かつこの硬化性液滴は、使用のためにそのような粒子を含有する分散濃縮液を希釈する場合に、その得られる固体ポリマー粒子の沈降に対する許容できる分散安定性にとって十分小さくなければならない。また、最終ポリマー粒子(また、したがってコロイド状固体)は、標的場所において許容できる均一な製品の分配を実現するために十分小さいことが必要であるはずである。コロイド状固体はまた、それらが一時的液体−液体界面に吸着し、それによって硬化の間エマルションを安定化することができるように、分散相および連続相を形成する両方の液体に対して十分な親和性を有しなければならない。ピッカリング型エマルションの安定化のためのこの湿潤特性、粒子形状、および適性は、エマルション安定剤としてのコロイド状固体なしの対照製剤を調製することによって容易に評価することができる。そのような場合、硬化性液状ポリマーの液滴は合体し、微細な固体ポリマー粒子の分散の代わりに固結した塊を形成する。
【0102】
一実施形態ではコロイド状固体は、走査電子顕微鏡法によって測定される0.01〜2.0ミクロン、具体的には0.5ミクロン以下、より具体的には0.1ミクロン以下の数加重メジアン粒径を有する。
【0103】
カーボンブラック、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、ポリマー、シリカ、およびクレーを含めた様々な固体材料を、本発明の分散液を調製するためのコロイド安定剤として使用することができる。好適なコロイド安定剤は、濃縮製剤の調製の際に存在するいかなる液相にも不溶性である。農薬有効成分が、最終組成物を希釈するために使用される任意の液体中で、また連続相と(一時的)分散液相の両方で適切には室温で約100ppm未満の低い溶解度を有し、適切な粒径に調製することができ、かつ上記のように一時的液体−液体界面にとって適切な湿潤特性を有する場合、この有効成分はまたコロイド安定剤としても働くことが可能である。粒状無機材料の例は、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、およびケイ素(またはこのような材料の誘導体)の少なくとも1種類のオキシ化合物、例えばシリカ、ケイ酸塩、大理石、クレー、およびタルクである。これら粒状無機材料は、天然に産出されても、また反応器中で合成されてもよい。粒状無機材料は、これらに限定されないが、カオリン、ベントナイト、アルミナ、石灰石、ボーキサイト、石膏、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム(粉砕または沈降のいずれか)、パーライト、ドロマイト、珪藻土、ハンタイト、マグネサイト、ベーマイト、海泡石、パリゴルスカイト、雲母、蛭石、イライト、ハイドロタルサイト、ヘクトライト、ハロイサイト、およびギブサイトから選択される鉱物であることができる。更なる好適なクレー(例えばアルミノケイ酸塩)には、粘土鉱物のうちの高陵石、モンモリロナイト、またはイライトの群を含むものが挙げられる。他の特定の例は、アタパルジャイト、ラポナイト、および海泡石である。コロイドを凝集させるポリマー(コロイド状カオリンの場合のキサンタンなど)もまた、ピッカリングエマルションの安定性を向上させることができる。
【0104】
一実施形態では非多孔質粒状無機材料が、任意選択の拡散バリヤーとして働くように農薬有効成分と一緒にポリマー粒子内に分配される。この拡散バリヤーは、このような材料を、(例えば感水性の)農業的有効成分と一緒に、分散相b)として働く熱硬化性または熱可塑性樹脂ポリマー粒子の調製に使用される非水性の硬化性液状混合物中に溶解または懸濁させることによって調製される。好適な非多孔質粒状拡散バリヤー材料には、カーボンブラック、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、ポリマー、シリカ、雲母、およびクレーが挙げられる。
【0105】
本発明の一態様において粒状無機材料はカオリンクレーである。カオリンクレーはまた、チャイナクレーまたは含水カオリンとも呼ばれ、主に鉱物性高陵石(Al
2Si
2O
5(OH)
4)、すなわち含水ケイ酸アルミニウム(またはアルミのケイ酸塩)を含有する。
【0106】
本発明の一態様においては粒状無機材料を表面改質することができる。表面改質とは、反応性基を有するように無機粒子表面が改質されていることを意味する。粒子の表面は、一般式X−Y−Z(式中、Xは粒子表面に対して高い親和性を有する化学的部分であり、Zは所望の官能基を有する(反応性)化学的部分であり、YはXとZを結合する化学的部分である)を有する種々様々な化学薬剤を用いて改質することができる。
【0107】
Xは、例えばトリ−エトキシシランまたはトリ−メトキシシランまたはトリクロロシランなどのアルコキシシラン基であることができ、これは粒子がそれらの表面にシラノール(SiOH)基を有する場合、特に役立つ。Xはまた、例えば酸基(カルボン酸基またはアクリル酸基など)であることができ、これは粒子がそれらの表面に塩基性基を有する場合、特に役立つ。Xはまた、例えば塩基性基(アミン基など)、エポキシ基、または不飽和基(アクリル基またはビニル基など)であることもできる。
【0108】
Yは、XとZを結合する任意の化学基、例えばポリアミド、ポリイソシアナート、ポリエステル、またはアルキレン鎖であることができ、より好適にはそれはアルキレン鎖であり、さらに一層好適にはそれはC
2~6アルキレン鎖、例えばエチレンまたはプロピレンである。
【0109】
反応性基Zは任意の基から選択することができ、Yと異なってもよく、それらを使用して架橋剤と反応させることができる。
【0110】
コロイド状固体の種類および量は、硬化、重合、溶媒の蒸発、または他のポリマー固化工程の間の組成物の許容できる物理的安定性を実現するように選択される。これは、この成分の異なる量を有する一連の組成物のごく普通の評価によって当業者が容易に決定することができる。例えば、そのコロイド状固体が組成物を安定化させる能力は、そのコロイド状固体を用いて試験試料を調製することによって検証することができ、またその液滴のエマルションが安定であり、コアレッセンスを示さないことを確かめることができる。コアレッセンスは、眼に見える大きな液滴の形成によって、また最終的には製剤内の液状モノマー、ポリマー溶融液、またはポリマー溶液の層の形成によって明らかになる。硬化、重合、溶媒の蒸発、または他のポリマー固化の間の組成物の物理的安定性は、顕著なコアレッセンスがはっきりそれと分からないならば許容可能であり、その固体ポリマー粒子は微細な分散系として存在する。
【0111】
例えば一実施形態ではコロイド状固体は、分散相の1〜80重量%、具体的には4〜50重量%の量で使用される。コロイド状固体の混合物も使用することができる。
【0112】
一実施形態では、乳化工程の間に加えられるせん断速度と相まってエマルション液滴のサイズを便利に制御するために、ピッカリングエマルションコロイド安定剤に加えて、任意選択で1種類または複数種類の界面活性剤を使用することができる。存在する場合、その1種類または複数種類の界面活性剤は、ピッカリングエマルションコロイド安定剤の0.1〜90重量%、具体的には1〜60重量%の量で使用される。特定の実施形態では界面活性剤は低HLB、例えば6以下を有するように選択される。別の特定の実施形態では界面活性剤は、アルキル基が約8〜約18個の炭素原子を含有するアルキルアミンの2モルエトキシラートである。
【0113】
下記の実施例は、本発明の態様の幾つかをさらに例示するが、その範囲を限定するものではない。本明細書および特許請求の範囲の全体を通じて別段の指定がない場合、百分率は重量単位である。
【実施例】
【0114】
実施例1〜4:様々な連続相液体の使用を例示する
19.1gの635 Thin Epoxy Resin(US Composites of West Palm Beach,FL)と9.5gの556 2:1 Epoxy Hardner(これもまたUS Compositesのもの)の樹脂混合物Aを調製した。次いで、下記の液体連続相試料の液体10g、すなわち9:1のエチレングリコール:水と、9:1のPEG200:水と、9:1のグリセリン:水と、水とを、それぞれコロイド安定剤として0.2gのAerosil 200燻蒸シリカと一緒にボルテックス混合することによって調製した。次いで各連続相試料中に0.2gの樹脂混合物Aを導入し、ボルテックス混合によって分散させた。これら試料を室温のプラットホームシェーカー上に一晩置き、次いで光学顕微鏡検査によって調べた。どのケースでも直径約100ミクロンのエポキシ樹脂粒子の分散物の存在が確認された。これらの実施例は、固体エポキシ樹脂の小粒子を様々な異なる液体連続水性相中で形成することができることを示している。
【0115】
実施例5〜7:硬化前の樹脂の安定化のための様々なコロイドの使用を例示する
9gの635 Thin Epoxy Resinと、1.5gの微粉砕ジフェノコナゾールと、4.5gの556 2:1 Epoxy Hardnerとを混合することによって樹脂混合物Bを調製した。次いで下記の液体連続相、すなわち9.8gの水中に分散させた0.2gのAerosil 200燻蒸シリカと、9.8gの水に分散させた0.2gの燻蒸酸化アルミニウムとをボルテックス混合することによってそれぞれ調製した。次いで各連続相試料中に0.2gの樹脂混合物Bを導入し、ボルテックス混合によって分散させた。これら試料を室温のプラットホームシェーカー上に一晩置き、次いで光学顕微鏡検査によって調べた。どのケースでも直径約100ミクロンのエポキシ樹脂粒子の分散物の存在が確認された。これに加えて、液体連続相がコロイド状固体を何も含有しない試料を調製したが、固体エポキシ材料の大きな堆積物が容器の壁に付着するという結果になった。この実施例は、エポキシ樹脂の分散液を安定化させるために様々な異なるコロイド状固体を使用することができるが、コロイド状固体を全く使用しないと樹脂は簡単に合体し、最終的には固まって固体塊になることを示している。
【0116】
実施例8〜16:ポリマーマトリックス中への様々なAIの取り込み
8gの635 Thin Epoxy Resinと、4gの556 2:1 Epoxy Hardnerと、1.0g〜1.5gの間の下記の微粉砕した有効成分、すなわちアトラジン、アゾキシストロビン、ビシクロピロン、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、メソトリオン、プロジアミン、チアベンダゾール、チアメトキサムとを混合することによって9種類の異なる個々の樹脂混合物を調製した。検査によってこれらの濃度でビシクロピロンおよびメソトリオンは液状樹脂中に完全に溶解し、シプロコナゾールの大部分は溶解し、その他のAIは感知できるほどには溶解しなかった。9.8gの水中に分散させた0.2gのAerosil 200燻蒸シリカを含有する10gの連続相液体試料中に、これらの樹脂混合物のそれぞれ1gを別々にボルテックス混合することによって分散させた。これら試料を室温のプラットホームシェーカー上に一晩置き、次いで光学顕微鏡検査によって調べた。どのケースでも直径約100ミクロンのエポキシ樹脂粒子の分散物の存在が確認された。ビシクロピロンおよびメソトリオンの場合、これらの有効成分はエポキシ樹脂中に溶解しているので個々の結晶が見えなかった(これらの場合は全エポキシ樹脂粒子がわずかに複屈折し、マトリックス内に結晶ドメインの存在を示した)ことを除いては、有効成分の結晶が偏光下でエポキシ粒子の内部に見えた。これらの実施例は、それらが樹脂に不溶性であるか、部分的可溶性であるか、または完全可溶性であるかにかかわりなく種々様々な異なる有効成分をエポキシ樹脂粒子中に効率的に捕えることができ、工程中のいかなる顕著な改質も必要でなく、また他の成分の存在も必要でないことを示している。
【0117】
実施例17〜18:ポリスチレンおよびポリアクリラートマトリックス中への有効成分の閉じ込めを例示する
【0118】
A)製剤の調製
下記表1で述べるように分散相をせん断ミキサーで予混合する。連続相を低せん断ミキサーで予混合する。この予混合分散相を連続相に加え、次いで高せん断ミキサーで5〜10分間ブレンドする。重合させるためにこの乳化製剤を高温(70℃)で8時間処理する。粒子の平均直径をMalvern(登録商標)マスターサイザーにより求めた。
【0119】
【表1】
【0120】
実施例19〜20:ポリマーマトリックス中への可動非架橋性分子の取り込みによる放出速度の制御を例示する、また実施例21〜22:液状有効成分の閉じ込めを例示する
【0121】
A)製剤の調製
下記表2で述べるように分散相を低せん断ミキサーで予混合する。連続相を低せん断ミキサーで予混合する。この予混合した分散相を連続相に加え、次いで高せん断ミキサーで5〜10分間ブレンドする。エポキシ樹脂の硬化反応を促進させるためにその混合製剤を高温(70℃)で3時間処理した。粒子の平均直径をMalvern(登録商標)マスターサイザーにより求めた。
【0122】
B)放出速度
硬化組成物19および20を、ガラス瓶中で適切な乳化剤(Toximul TA−6、Stepfac 8189、およびToximul 8320など)と一緒に水で希釈し、次いで撹拌した。有効成分の濃度はHPLC分析により監視された。
【0123】
【表2】
【0124】
実施例21〜24:クレーおよび凝集用ポリマーを用いたピッカリングエマルションを例示する
【0125】
A)製剤の調製
下記表3で述べるように分散相をせん断ミキサーで予混合する。連続相は低せん断ミキサーで予混合する。この予混合分散相を連続相に加え、次いで高せん断ミキサーで5〜10分間ブレンドする。重合させるためにこの乳化製剤を高温(70℃)で8時間処理する。粒子の平均直径をMalvern(登録商標)マスターサイザーにより求めた。
【0126】
【表3】
【0127】
上記で本発明のほんのわずかな例示的実施形態を詳細に述べてきたが、当業者は、多くの修正形態が、本発明の新規な教示内容および利点から実質上逸脱することなく、これら例示的実施形態において可能であることを容易に理解するはずである。したがってこのような全ての修正形態は、下記の特許請求の範囲中で規定される本発明の範囲内に包含されるよう意図されている。
[付記]
[1]
a)連続的した水性液相と、
b)少なくとも1ミクロンの平均粒径を有するポリマー粒子を含み、かつ硬化性または重合性樹脂か、固化可能な熱可塑性ポリマーのいずれかから調製されるポリマー粒子を含み、前記ポリマー粒子の外面がコロイド状固体材料を含みかつ前記ポリマー粒子はその中に少なくとも1種類の化学薬剤が分布している、少なくとも1種類の分散固相と
を含む水性分散濃縮組成物。
[2]
前記化学薬剤が農薬有効成分である、[1]に記載の組成物。
[3]
前記コロイド状固体材料が、前記分散相を調製するために使用される工程の間前記ポリマー粒子をエマルション状態で安定化させるのに有効な量で存在する、[1]に記載の組成物。
[4]
前記農業的有効成分が、固体を含みかつ分散固相内に分布しているか、あるいは液体でありかつ分散固相内に分布している、[2]に記載の組成物。
[5]
前記分散相が少なくとも1種類の非架橋性の可動性化学薬剤を含み、それにより前記分散相からの前記化学薬剤の抽出が、前記有効成分の外部への拡散を可能にするやり方でそれを多孔質にするようにする、[1]に記載の組成物。
[6]
前記ポリマー粒子を構成する前記ポリマー分子は、それらが前記有効成分の外部への拡散を可能にするように前記ポリマー粒子をより透過性にするやり方で、水に曝露した時に水和する親水基を含有する、[1]に記載の組成物。
[7]
任意選択で各分散相が、前記有効成分の放出を遅らせるための拡散バリヤーとして働く少なくとも1種類の非多孔質粒状無機材料を含む、[1]に記載の組成物。
[8]
前記ポリマー粒子が熱硬化性である、[1]に記載の組成物。
[9]
前記ポリマー粒子が熱可塑性である、[1]に記載の組成物。
[10]
前記連続相(a)が、水と、実質的に水混和性の非水性液とを含む、[1]に記載の組成物。
[11]
前記実質的に水混和性の非水性液が、炭酸プロピレン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、約800までの分子量を有するポリエチレングリコール、酢酸ジ(プロピレングリコール)メチルエーテル、二酢酸プロピレングリコール、リン酸トリエチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロパノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、N−メチルピロリドン、ジメチルラクトアミド、およびこれらの混合物から選択される、[1]に記載の組成物。
[12]
前記連続相(a)が、水と、水溶性溶質とを含む、[1]に記載の組成物。
[13]
前記水溶性溶質が、酸、塩基、塩、糖、多糖、タンパク質、アミノ酸、ベタイン、およびこれらの混合物から選択される、[12]に記載の組成物。
[14]
前記連続相(a)が、少なくとも1種類の農薬有効成分をさらに含み、かつ前記有効成分が、溶液、エマルション、ミクロエマルション、あるいはマイクロカプセルまたは微粒子の懸濁液から選択される状態である、[2]に記載の組成物。
[15]
前記連続相(a)が、1種類または複数種類の界面活性剤または分散剤をさらに含む、[1]に記載の組成物。
[16]
前記コロイド状固体が、前記ポリマー粒子の表面に分布される粒状無機材料を含む、[1]に記載の組成物。
[17]
前記コロイド状固体が、微粒子の形態の、かつ前記ポリマー粒子の表面に分布されるピッカリング安定剤として機能する農薬有効成分を含む、[2]に記載の組成物。
[18]
任意選択で各分散相(b)が、界面活性剤、ポリマー、コポリマー、酸、塩基、天然または合成の油またはアルコール、実質的に水溶性の化合物、および実質的に不水溶性の化合物から選択される少なくとも1種類の非架橋性の可動性化学薬剤をさらに含む、[1]に記載の組成物。
[19]
各分散固相(b)が、硬化したエポキシ樹脂ポリマーを含む、[1]に記載の組成物。
[20]
各分散固相(b)が、硬化したフェノール樹脂ポリマーを含む、[1]に記載の組成物。
[21]
各分散固相(b)が、硬化したポリウレタンポリマーを含む、[1]に記載の組成物。
[22]
各分散固相(b)が、硬化したポリ尿素樹脂ポリマーを含む、[1]に記載の組成物。
[23]
各分散固相(b)が、硬化したアミノプラスト樹脂ポリマーを含む、[1]に記載の組成物。
[24]
各分散固相(b)が、ポリエステルまたはビニルエステル樹脂ポリマーを含む、[1]に記載の組成物。
[25]
各分散固相(b)が、熱可塑性のポリスチレンまたはポリアクリラートポリマー、あるいは生分解性の熱可塑性ポリマーを含む、[1]に記載の組成物。
[26]
(b)が、ジエポキシドモノマーおよびポリエポキシドモノマー、プレポリマー、プレポリマー、生分解性エポキシ樹脂、またはこれらのブレンド物から選択されるエポキシ樹脂を、第一級および第二級アミンとこれらの付加体、シアナミド、ジシアンジアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸の無水物、ポリアミン、ポリアミノ−アミド、アミンとポリエポキシドの重付加物、多価アルコール、およびこれらの混合物から選択される硬化剤で硬化させることによって調製される硬化エポキシ樹脂ポリマーマトリックスを含む、[19]に記載の組成物。
[27]
各分散固相(b)が、1〜200ミクロンの間の平均直径を有するポリマー粒子を含む、[1]に記載の組成物。
[28]
前記コロイド状固体が、前記分散固相の約80重量%以下を構成する、[1]に記載の組成物。
[29]
[2]に記載の濃縮組成物の有効量を水および液肥から選択される水性液状キャリアで希釈し、前記希釈組成物を植物種またはその場所に散布することによって、有害生物が前記植物種に蔓延するのを防除または駆除する、あるいは植物成長を調節する方法。
[30]
少なくとも1種類の農薬有効成分を組み込んだ水性液分散濃縮液の製造方法であって、
a)少なくとも1種類の農薬有効成分を、任意選択で少なくとも1種類の非架橋性の可動性化学薬剤を含有する、任意選択で非多孔質粒状無機物を含有する、また任意選択で化学硬化剤を含有する液状の硬化可能な、固化可能な、または重合可能な樹脂中に溶解または懸濁させるステップ、
b)前記溶液または懸濁液を、コロイド状固体エマルション安定剤および任意選択で化学硬化剤を含有する水性液と一緒にし、前記溶液または懸濁液のエマルションを形成するのに十分な機械的撹拌を施すステップ、および
c)前記樹脂の硬化、固化、または重合を引き起こしてポリマー粒子の水性液分散液を生成するステップであって、前記ポリマー粒子が、少なくとも1種類の農薬有効成分と、前記ポリマー粒子の表面に分布したコロイド状固体とを含有する、ステップ
を含む、方法。
[31]
前記重合可能な樹脂が、エポキシ、ポリイソシアナート、ポリアミン、アミノプラスト、フェノール樹脂、およびポリエステルから選択される、[30]に記載の方法。
[32]
前記重合可能な樹脂が熱硬化性エポキシ樹脂である、[31]に記載の方法。
[33]
前記エポキシ樹脂が、ビスフェノールA、グリセロール、ポリプロピレンオキシド、またはレゾルシノールのジグリシジルエーテル、またはこれらのエーテルの2種類以上の混合物を含む、[32]に記載の方法。
[34]
前記エポキシ樹脂の硬化が、アミン硬化剤を用いて達成される、[32]に記載の方法。
[35]
硬化が、ポリ(オキシプロピレン)ジアミンを含むアミン硬化剤を用いて達成される、[34]に記載の方法。
[36]
前記コロイド状固体エマルション安定剤が、カーボンブラック、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、ポリマー、シリカ、およびクレーから選択される、[30]に記載の方法。
[37]
前記コロイド状固体エマルション安定剤が、微粉末の形態の農薬有効成分である、[36]に記載の方法。
[38]
少なくとも1種類の農薬有効成分を組み込んだ水性液分散濃縮液の製造方法であって、
a)少なくとも1種類の農薬有効成分を、任意選択で非多孔質粒状無機物を含有し、また任意選択で非架橋性の可動性化学薬剤を含有する揮発性溶媒に溶かした熱可塑性ポリマーの溶液中に溶解または懸濁させるステップ、
b)前記溶液または懸濁液を、コロイド状固体エマルション安定剤を含有する水性液と一緒にし、前記溶液または懸濁液のエマルションを形成するのに十分な機械的撹拌を施すステップ、および
c)熱を加えて前記揮発性溶媒を蒸発させてポリマー粒子の水性液分散液を生成するステップであって、前記ポリマー粒子が、少なくとも1種類の農薬有効成分と、前記ポリマー粒子の表面に分布したコロイド状固体とを含有する、ステップ
を含む、方法。
[39]
少なくとも1種類の農薬有効成分を組み込んだ水性液分散濃縮液の製造方法であって、
a)少なくとも1種類の農薬有効成分を、任意選択で非多孔質粒状無機物を含有し、また任意選択で非架橋性の可動性化学薬剤を含有する熱可塑性ポリマーの溶融液中に溶解または懸濁させるステップ、
b)前記溶液または懸濁液を、コロイド状固体エマルション安定剤を含有する水性液と一緒にし、前記溶液または懸濁液のエマルションを形成するのに十分な機械的撹拌を施すステップ、および
c)前記エマルションを冷却して前記分散相を固化し、それによってポリマー粒子の水性液分散液を生成するステップであって、前記ポリマー粒子が、少なくとも1種類の農薬有効成分と、前記ポリマー粒子の表面に分布したコロイド状固体とを含有する、ステップ
を含む、方法。
[40]
前記コロイド状固体エマルション安定剤が、カーボンブラック、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、ポリマー、シリカ、およびクレーから選択される、[38]または[39]に記載の方法。
[41]
前記コロイド状固体エマルション安定剤が、微粉末の形態の農薬有効成分である、[38]または[39]に記載の方法。
[42]
前記コロイド状固体エマルション安定剤は、それが前記重合可能な樹脂、または前記連続相を介して加えられる別の薬剤を含むことができる架橋剤と化学的に反応することを可能にするように等方的またはその他の方法で表面改質されてもよい、[30]、[38]、または[39]に記載の方法。
[43]
前記連続相が水であり、かつ前記コロイド状固体が親水性燻蒸シリカである、[30]、[38]、または[39]に記載の方法。
[44]
前記連続相が水と、実質的に水混和性の非水性液とを含み、かつ前記コロイド状固体が親水性燻蒸シリカである、[30]、[38]、または[39]に記載の方法。
[45]
前記連続相が水に溶かしたキサンタン多糖の溶液であり、かつ前記コロイド状固体がカオリンクレーである、[30]、[38]、または[39]に記載の方法。
[46]
ポリマー粒子であって、前記ポリマー粒子内に均一または不均一に分布するか、前記粒子内にドメインの形で存在するかのいずれかである少なくとも1種類の封入された農薬有効成分を含み、かつ前記粒子の外面領域がコロイド状固体材料を含み、かつ任意選択で少なくとも1種類の可動非架橋性化学薬剤を含む、粒子。