(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第2のシートクッションと第2のシートバックを有し、前記第2のシートバックが前記第1の隣接部材に対して前記第1のシートとは反対側で前記第1の隣接部材に隣接して配置された第2のシートと、
前記第2のシートバックを、初期位置と、初期位置よりも下方に位置する下方位置との間で移動可能とする第2のシートバック移動機構と、を備え、
前記第2のシートは、前記第2のシートバックの、前記第1の隣接部材が配置された側に設けられ、左右方向に延びる軸を中心に回動可能な第2のアームレストを有し、
前記第1の隣接部材は、使用しないときの前記第2のアームレストが収納される第2のアームレスト収納部を有し、
前記第2のアームレスト収納部は、収納された前記第2のアームレストの下端と対向する第2の下側対向面を有し、
前記第2のシートバックが初期位置にあるとき、前記第2のアームレストと前記第2の下側対向面との間には、前記第2のシートバックが初期位置から下方位置に移動するのに伴う前記第2のアームレストの移動を許容するための空間が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
前記第1の隣接部材は、第4のシートクッションと、前記第1のシートバックに隣接して配置され、前記第1のアームレスト収納部が設けられた第4のシートバックとを有するシートとして構成され、
さらに、前記第4のシートバックを、初期位置と、初期位置よりも下方に位置する下方位置との間で移動可能とする第4のシートバック移動機構を備え、
前記第1のアームレスト収納部は、収納された前記第1のアームレストの上端と対向する第1の上側対向面を有し、
前記第1のシートバックおよび前記第4のシートバックが初期位置にあるとき、前記第1のアームレストと前記第1の上側対向面との間には、前記第4のシートバックの移動を許容するための空間が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、回動可能なアームレストを有するシートバックがリクライニング動作などの際に上下に移動する構成において、シートバックに隣接して配置された隣接部材にアームレストの収納部が設けられていると、アームレストを収納した状態でシートバックが上下に移動したときに、アームレストが隣接部材に干渉してしまうおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、隣接部材がアームレスト収納部を有する構成において、シートバックが移動するときのアームレストと隣接部材の干渉を抑制することができる乗物用シートを提供することを目的とする。
また、本発明は、乗物用シートの見栄えを良くすることを目的とする。
また、本発明は、隣接部材内の空間を有効に利用することを目的とする。
また、本発明は、隣接部材内に配置された部材を保護することを目的とする。
また、本発明は、アームレストを広く使用することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した目的を達成するため、本発明の乗物用シートは、第1のシートクッションと第1のシートバックを有する第1のシートと、前記第1のシートバックの横に隣接して配置された第1の隣接部材と、前記第1のシートバックを、初期位置と、初期位置よりも下方に位置する下方位置との間で移動可能とする第1のシートバック移動機構と、を備え、前記第1のシートは、前記第1のシートバックの、前記第1の隣接部材が配置された側に設けられ、左右方向に延びる軸を中心に回動可能な第1のアームレストを有し、前記第1の隣接部材は、使用しないときの前記第1のアームレストが収納される第1のアームレスト収納部を有し、前記第1のアームレスト収納部は、収納された前記第1のアームレストの下端と対向する第1の下側対向面を有し、前記第1のシートバックが初期位置にあるとき、前記第1のアームレストと前記第1の下側対向面との間には、前記第1のシートバックが初期位置から下方位置に移動するのに伴う前記第1のアームレストの移動を許容するための空間が設けられていることを特徴とする。
【0007】
このような構造によれば、第1のアームレストと第1のアームレスト収納部の第1の下側対向面との間に空間が設けられていることで、第1のシートバックが下方位置に移動するときの第1のアームレストと第1の隣接部材の干渉を抑制することができる。
【0008】
前記した乗物用シートにおいて、第2のシートクッションと第2のシートバックを有し、前記第2のシートバックが前記第1の隣接部材に対して前記第1のシートとは反対側で前記第1の隣接部材に隣接して配置された第2のシートと、前記第2のシートバックを、初期位置と、初期位置よりも下方に位置する下方位置との間で移動可能とする第2のシートバック移動機構と、を備え、前記第2のシートは、前記第2のシートバックの、前記第1の隣接部材が配置された側に設けられ、左右方向に延びる軸を中心に回動可能な第2のアームレストを有し、前記第1の隣接部材は、使用しないときの前記第2のアームレストが収納される第2のアームレスト収納部を有し、前記第2のアームレスト収納部は、収納された前記第2のアームレストの下端と対向する第2の下側対向面を有し、前記第2のシートバックが初期位置にあるとき、前記第2のアームレストと前記第2の下側対向面との間には、前記第2のシートバックが初期位置から下方位置に移動するのに伴う前記第2のアームレストの移動を許容するための空間が設けられている構成とすることができる。
【0009】
これによれば、上下に移動可能なシートバックが第1の隣接部材の両側に設けられている構成において、第1のシートバックが下方位置に移動するときの第1のアームレストと第1の隣接部材の干渉を抑制できるとともに、第2のシートバックが下方位置に移動するときの第2のアームレストと第1の隣接部材の干渉を抑制できる。
【0010】
前記した乗物用シートにおいて、前記第1のシートバックに対して前記第1の隣接部材とは反対側で前記第1のシートバックに隣接して配置された第2の隣接部材を備え、前記第1のシートは、前記第1のシートバックの、前記第2の隣接部材が配置された側に設けられ、左右方向に延びる軸を中心に回動可能な第3のアームレストを有し、前記第2の隣接部材は、使用しないときの前記第3のアームレストが収納される第3のアームレスト収納部を有し、前記第3のアームレスト収納部は、収納された前記第3のアームレストの下端と対向する第3の下側対向面を有し、前記第1のシートバックが初期位置にあるとき、前記第3のアームレストと前記第3の下側対向面との間には、前記第1のシートバックが初期位置から下方位置に移動するのに伴う前記第3のアームレストの移動を許容するための空間が設けられている構成とすることができる。
【0011】
これによれば、上下に移動可能な第1のシートバックの両側に隣接部材が設けられている構成において、第1のシートバックが下方位置に移動するときの第1のアームレストと第1の隣接部材の干渉を抑制できるとともに、第3のアームレストと第2の隣接部材の干渉を抑制できる。
【0012】
前記した乗物用シートにおいて、前記第1のアームレストは、前記第1のシートバックが初期位置から下方位置に移動するのに伴って前斜め下方に移動するように設けられ、前記第1の下側対向面は、前にいくほど下にいくように傾斜している構成とすることができる。
【0013】
これによれば、アームレストとアームレスト収納部の下側対向面との間の空間を小さくできるので、アームレストと下側対向面との間に空間を有する乗物用シートにおいて、見栄えを良くすることができる。
【0014】
前記した乗物用シートにおいて、前記第1の隣接部材は、第4のシートクッションと、前記第1のシートバックに隣接して配置され、前記第1のアームレスト収納部が設けられた第4のシートバックとを有するシートとして構成され、さらに、前記第4のシートバックを、初期位置と、初期位置よりも下方に位置する下方位置との間で移動可能とする第4のシートバック移動機構を備え、前記第1のアームレスト収納部は、収納された前記第1のアームレストの上端と対向する第1の上側対向面を有し、前記第1のシートバックおよび前記第4のシートバックが初期位置にあるとき、前記第1のアームレストと前記第1の上側対向面との間には、前記第4のシートバックの移動を許容するための空間が設けられている構成とすることができる。
【0015】
これによれば、上下に移動可能なシートバックが互いに隣接して設けられている構成において、第1のシートバックが下方位置に移動するときの第1のアームレストと第4のシートバックの干渉を抑制できるとともに、第4のシートバックが下方位置に移動するときの第1のアームレストと第4のシートバックの干渉を抑制できる。
【0016】
前記した乗物用シートにおいて、前記第2の隣接部材は、当該第2の隣接部材の前方と後方を連通するダクトを有し、前記第3のアームレスト収納部は、横方向において、前記第1のシートバックと前記ダクトとの間に設けられている構成とすることができる。
【0017】
これによれば、隣接部材内の空間を有効に利用することができる。
【0018】
前記した乗物用シートにおいて、前記第2の隣接部材は、当該第2の隣接部材の前方と後方を連通するダクトを有し、前記ダクトは、左右方向に延びる横管部を有し、前記第3のアームレスト収納部は、前記横管部の前に設けられている構成とすることができる。
【0019】
これによれば、前方からの荷重をアームレスト収納部に収納されたアームレストで受けることができるので、ダクトの横管部に荷重がかかることを抑制でき、隣接部材内に配置された部材であるダクトを保護することができる。
【0020】
前記した乗物用シートにおいて、前記第1のアームレストは、前記第1のシートバックが初期位置から下方位置に移動するのに伴って前斜め下方に移動するように設けられ、前記第3のアームレストは、前記第1のシートバックを下方位置に移動して使用する状態で、上面の位置と当該アームレストの横に配置された補助アームレストの上面の位置とが揃い、後端部の位置と前記補助アームレストの後端部の位置とが揃うように配設されている構成とすることができる。
【0021】
これによれば、第3のアームレストと補助アームレストが一体のアームレストとして構成されることになるので、アームレストを広く使用することができる。
【0022】
前記した乗物用シートにおいては、前から見て、前記第1のアームレストと前記第1の下側対向面との間の前記空間を覆うカバー部材を備える構成とすることができる。
【0023】
これによれば、アームレストとアームレスト収納部の下側対向面との間の空間を隠すことができるので、アームレストの下に空間を有する乗物用シートにおいて、見栄えを良くすることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、隣接部材がアームレスト収納部を有する構成において、シートバックが移動するときのアームレストと隣接部材の干渉を抑制することができる。
【0025】
また、本発明によれば、上下に移動可能なシートバックを隣接部材の両側に設けた構成においても、シートバックが移動するときのアームレストと隣接部材の干渉を抑制することができる。
【0026】
また、本発明によれば、上下に移動可能な第1のシートバックの両側に隣接部材を設けた構成においても、シートバックが移動するときのアームレストと隣接部材の干渉を抑制することができる。
【0027】
また、本発明によれば、シートバックを初期位置から下方位置へ前斜め下方に移動するように設け、下側対向面を前にいくほど下にいくように傾斜する構成とすることで、アームレストと下側対向面との間の空間を小さくできるので、乗物用シートの見栄えを良くすることができる。
【0028】
また、本発明によれば、上下に移動可能なシートバックを互いに隣接して設けた構成において、アームレストと上側対向面との間に空間を設けることで、アームレスト収納部が設けられたシートバックが移動するときのアームレストと当該シートバック(隣接部材)の干渉を抑制することができる。
【0029】
また、本発明によれば、隣接部材内においてアームレスト収納部をシートバックとダクトとの間に設けることで、隣接部材内の空間を有効に利用することができる。
【0030】
また、本発明によれば、アームレスト収納部をダクトの横管部の前に設けることで、前方からの荷重をアームレスト収納部に収納されたアームレストで受けることができるので、ダクトを保護することができる。
【0031】
また、本発明によれば、アームレストを、使用する状態で、上面の位置と補助アームレストの上面の位置とが揃い、後端部の位置と補助アームレストの後端部の位置とが揃うように配設することで、アームレストを広く使用することができる。
【0032】
また、本発明によれば、前から見てアームレストと下側対向面との間の空間を覆うカバー部材を備えることで、乗物用シートの見栄えを良くすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照しながら、発明の実施形態について説明する。なお、本発明において、前後、左右、上下は、乗物用シートに座る者(着座者)を基準とする。
【0035】
[第1実施形態]
図1に示すように、第1実施形態に係る乗物用シートは、自動車の後部座席に使用される車両用シートSとして構成され、第1の隣接部材の一例としての中央シートS1と、第1のシートの一例としての左シートS2と、第2のシートの一例としての右シートS3と、第2の隣接部材の一例としての左サイド部S4と、右サイド部S5とを主に備えている。
【0036】
左シートS2は、第1のシートクッションの一例としてのシートクッションS21と、第1のシートバックの一例としてのシートバックS22と、ヘッドレストS23と、第1のアームレストの一例としてのアームレストS24と、第3のアームレストの一例としてのアームレストS25とを主に有している。アームレストS24は、シートバックS22の中央シートS1が配置された側である右側に設けられ、アームレストS25は、シートバックS22の左サイド部S4が配置された側である左側に設けられている。
【0037】
詳しい動作については後述するが、
図2に示すように、左シートS2は、シートクッションS21が前に移動したときに、シートバックS22がシートクッションS21に対して後方に倒れるように構成されている(リクライニング可能に構成されている)。
【0038】
シートクッションS21は、
図3に示すような枠状のシートクッションフレームF1を備え、シートクッションフレームF1にウレタンフォームなどからなるクッション材と、皮革や布地などからなる表皮材を被せることで構成されている。また、シートクッションフレームF1は、車体(乗物の機体)のフロアに対して前後に移動可能に取り付けられており、リクライニング動作の際に着座者の操作などによってアクチュエータACを駆動させることで、車体に対し、前または後ろに向けて移動するように構成されている。
【0039】
シートバックS22は、シートバックフレームF2を備え、シートバックフレームF2にウレタンフォームなどからなるクッション材と、皮革や布地などからなる表皮材を被せることで構成されている。シートバックフレームF2は、シートバックS22の上側部分のフレームを構成する上部フレーム10と、シートバックS22の下側部分のフレームを構成する下部フレーム20とを主に有して構成されている。
【0040】
上部フレーム10は、金属製のパイプ材から構成されており、上下に延びる左右の縦フレーム部11と、左右に延びて縦フレーム部11,11の上端部同士を連結する横フレーム部12とを有している。横フレーム部12には、ヘッドレストS23を取り付けるためのサポートブラケット13が固定されている。
【0041】
下部フレーム20は、略U字形状に折り曲げられた金属製のパイプ材から構成されている。下部フレーム20の下端部は、シートクッションフレームF1の後端部に設けられたシートバック取付ブラケットB1に対し、左右方向に延びる軸A1を中心に回動可能に連結されている。これにより、下部フレーム20は、シートクッションフレームF1に対して前後に回動可能となっている。また、詳しい連結構造については後述するが、下部フレーム20の上端部は、上部フレーム10に対し、左右方向を延びる軸A2を中心に回動可能に連結されている。これにより、下部フレーム20は、上部フレーム10に対して前後に回動可能となっており、シートバックS22は、上側部分と下側部分とが略V字形状をなすように中折れ可能となっている。
【0042】
このように構成されたシートバックS22は、移動機構Mにより、当該シートバックS22の後ろに配置されるバックパネル60に対して上下に移動可能に取り付けられている。
【0043】
アームレストS24,S25は、それぞれ、アームレストフレームF4を備え、表皮材などを被せることで構成されている。各アームレストフレームF4の一端部は、下部フレーム20に固定されたブラケットB2を介して、下部フレーム20に対し、左右方向を延びる軸A3を中心に回動可能に連結されている。これにより、アームレストS24,S25は、シートバックS22に対し、使用するときの状態である使用状態と、使用しないときの状態である収納状態(
図1参照)との間で回動可能となっている。
【0044】
移動機構Mは、シートバックフレームF2(シートバックS22)を、バックパネル60に対して、初期位置(
図1参照)と、初期位置よりも下方に位置する下方位置(
図2参照)との間で上下に移動可能とする機構である。移動機構Mは、シートバックフレームF2に連結されるフレーム側部材30と、バックパネル60に連結されるパネル側部材40とを主に有して構成されている。
【0045】
図4(a)に示すように、フレーム側部材30は、左右一対の被ガイド部31と、シートバックフレームF2に取り付けるためのフレーム取付ブラケット32とを有している。
フレーム取付ブラケット32は、金属製の板材を折り曲げることによって形成されており、固定部32Aと、固定部32Aの左右両端から前に向けて延びる一対の連結部32Bと、各連結部32Bの前端から左右方向外側に向けて延びる左右一対のフレーム取付部32Cとを有している。
【0046】
ここで、上部フレーム10と下部フレーム20の連結構造について説明する。
上部フレーム10は、各縦フレーム部11の下端部が、フレーム取付ブラケット32のフレーム取付部32Cの前側の面に溶接などによって固定されることで、フレーム側部材30に連結されている。一方、下部フレーム20は、その上端部が、それぞれ、左右一対の支持部材50により、軸A2を中心に前後に回動可能に支持されている。
【0047】
そして、フレーム側部材30は、支持部材50に接合されて一体となっている。具体的に、支持部材50は、
図4(b)に拡大して示すように、各フレーム取付部32Cの左右両端から左右方向外側に向けて連続して延びる第1基部51と、第1基部51の左右方向外側の端から前に向けて延び、下部フレーム20と支持部材50とを回動可能に連結するボルト56の一端部を支持する第1支持部52と、第1基部51の前側の面に溶接などによって固定された第2部材53とから構成されている。第2部材53は、第1基部51に固定される第2基部54と、第2基部54の左右方向内側の端から前に向けて延び、ボルト56の他端部を支持する第2支持部55とを有している。
【0048】
このような連結構造により、上部フレーム10と下部フレーム20とは、一方が他方に対して軸A2を中心に前後に回動可能に連結されている。
【0049】
被ガイド部31は、パネル側部材40によって上下の移動がガイドされる棒状の部材であり、上下に延びるように配設されている。より詳細に、各被ガイド部31は、左右に並んで配置され、上端部がフレーム取付ブラケット32の固定部32Aの上縁部から上に突出した状態で、下端部が固定部32Aの後側の面に溶接などによって固定されることで設けられている。
【0050】
パネル側部材40は、左右一対の係合部41と、バックパネル60(
図3参照)に取り付けるためのパネル取付ブラケット42とを有している。
パネル取付ブラケット42は、金属製の板材を折り曲げることによって形成されており、固定部42Aと、固定部42Aの左右両端から後ろに向けて延びる一対の連結部42Bと、各連結部42Bの後端から左右方向外側に向けて延びる左右一対のパネル取付部42Cとを有している。
【0051】
係合部41は、筒状の部材であり、固定部42Aの前側の面に左右に並んだ状態で溶接などによって固定されている。各係合部41は、フレーム側部材30の、対応する一の被ガイド部31と係合しており、被ガイド部31を上下にスライド移動可能な状態で保持している。これにより、パネル側部材40は、フレーム側部材30の上下の移動をガイドするようになっている。パネル側部材40は、パネル取付ブラケット42のパネル取付部42Cが、バックパネル60にボルトなどによって固定されることで、バックパネル60に固定されている。
【0052】
図1に示すように、右シートS3は、第2のシートクッションの一例としてのシートクッションS31と、第2のシートバックの一例としてのシートバックS32と、ヘッドレストS33と、第2のアームレストの一例としてのアームレストS34と、アームレストS35とを主に有している。シートクッションS31は、中央シートS1のシートクッションS11に対して左シートS2とは反対側でシートクッションS11に隣接して配置され、シートバックS32は、中央シートS1のシートバックS12に対して左シートS2とは反対側でシートバックS12に隣接して配置されている。また、アームレストS34は、シートバックS32の中央シートS1が配置された側である左側に設けられ、アームレストS35は、シートバックS32の右側に設けられている。
【0053】
右シートS3は、左シートS2と同様に、リクライニング可能に構成されている(
図2参照)。また、アームレストS34,S35は、アームレストS24,S25と同様に、シートバックS32に対し、
図1に示す収納状態と
図2に示す使用状態との間で回動可能となっている。本実施形態において、右シートS3は、左シートS2と左右対称に構成されているため、具体的な説明は省略する。なお、本実施形態では、シートバックS22を初期位置と下方位置との間で移動可能とする移動機構Mが「第1のシートバック移動機構」に相当し、シートバックS32を初期位置と下方位置との間で移動可能とする移動機構Mが「第2のシートバック移動機構」に相当する。
【0054】
図1に示すように、中央シートS1は、シートクッションS11と、シートバックS12と、ヘッドレストS13とを主に有している。シートクッションS11は、左のシートクッションS21と右のシートクッションS31との間でシートクッションS21,S31の横に隣接して配置され、シートバックS12は、左のシートバックS22と右のシートバックS32との間でシートバックS22,S32の横に隣接して配置されている。
【0055】
シートクッションS11は、図示しないシートクッションフレームを備え、当該シートクッションフレームにクッション材と表皮材を被せることで構成されている。また、シートバックS12は、図示しないシートバックフレームを備え、当該シートバックフレームにクッション材C1と表皮材C2を被せることで構成されている(
図5参照)。本実施形態において、中央シートS1は、車体に対して動かないように固定されている。
【0056】
シートバックS12は、第1のアームレスト収納部の一例としての収納部H1と、第2のアームレスト収納部の一例としての収納部H2とを有している。
【0057】
収納部H1は、収納状態のアームレストS24が収納される部分であり、シートバックS12の左端部において前方および左方が開放された凹部として形成されている。
図5に示すように、収納部H1は、収納されたアームレストS24の下端と対向する下側対向面71(第1の下側対向面)を有している。左シートS2がリクライニング動作する前の、シートバックS22が初期位置にあるとき、アームレストS24の下端と下側対向面71との間には、所定の空間SP1(隙間)が設けられている。この空間SP1は、シートバックS22が初期位置から下方位置(
図2参照)に移動するのに伴う、アームレストS24の、
図5に示す位置から下方への移動を許容するための空間である。本実施形態において、下側対向面71は、前にいくほど下にいくように、前斜め下方に向けて傾斜している。
【0058】
収納部H2は、収納状態のアームレストS34が収納される部分であり、シートバックS12の右端部において前方および右方が開放された凹部として形成されている。収納部H2は、収納されたアームレストS34の下端と対向する下側対向面71(第2の下側対向面)を有している。本実施形態において、収納部H2は、収納部H1と左右対称に構成されているため、具体的な構造の説明は省略する。
【0059】
図1に示すように、左サイド部S4は、シートバックS12,S22,S32などとともに車両用シートSの背もたれ部分を構成する部材であり、シートバックS22に対して中央シートS1とは反対側でシートバックS22に隣接して配置されている。左サイド部S4は、図示しないフレームを備え、当該フレームにクッション材と表皮材を被せることで構成されている。本実施形態において、左サイド部S4は、車体に対して動かないように固定されている。左サイド部S4は、第3のアームレスト収納部の一例としての収納部H3と、ダクト80(
図6参照)とを有している。
【0060】
収納部H3は、収納状態のアームレストS25が収納される部分であり、左サイド部S4の右端部において前方および右方が開放された凹部として形成されている。
図5に示すように、収納部H3は、収納されたアームレストS25の下端と対向する下側対向面71(第3の下側対向面)を有している。本実施形態において、収納部H3は、収納部H1と左右対称に構成されているため、具体的な説明は省略する。
【0061】
図6に示すように、ダクト80は、電気自動車やハイブリッド自動車などにおいてバックパネル60の後ろに配置されたバッテリ66を冷却するため、冷却用の空気を、車室内からバッテリ66が収容されたケース67内に供給する管状の部材である。ダクト80は、左サイド部S4内で当該左サイド部S4の前方と後方を連通するように配置されている。
【0062】
より詳細に、ダクト80は、左右方向に延びる横管部81と、横管部81の左右方向外側の端部から前方に向けて延びる前管部82と、横管部81の左右方向内側の端部から後方に向けて延びる後管部83とを有している。そして、ダクト80は、前管部82の前側の開口が左サイド部S4の前側の車室内に連通し、後管部83の後側の開口がケース67内に連通するように配置されている。なお、左サイド部S4を覆う表皮材は、通気性を有している。
【0063】
本実施形態において、アームレストS25が収納される収納部H3は、前後方向において、横管部81の前に設けられ、かつ、左右方向(横方向)において、シートバックS22とダクト80の前管部82との間に設けられている。これにより、左サイド部S4内の空間を有効に利用することができる。また、アームレストS25が収納部H3に収納されているときには、前方からの荷重をアームレストS25で受けることができるので、ダクト80の横管部81に荷重がかかることを抑制することができる。これにより、中空のダクト80を荷重から好適に保護することができる。
【0064】
図1に示すように、右サイド部S5は、シートバックS12,S22,S32や左サイド部S4とともに車両用シートSの背もたれ部分を構成する部材であり、シートバックS32に対して中央シートS1とは反対側でシートバックS32に隣接して配置されている。本実施形態において、右サイド部S5は、左サイド部S4と左右対称に構成されており、車体に対して動かないように固定されている。
【0065】
右サイド部S5は、収納部H4を有している。収納部H4は、収納状態のアームレストS35が収納される部分であり、右サイド部S5の左端部において前方および左方が開放された凹部として形成されている。
図5に示すように、収納部H4は、収納されたアームレストS35の下端と対向する下側対向面71を有している。本実施形態において、収納部H4は、収納部H1と同じ構成であるため、具体的な説明は省略する。
【0066】
本実施形態において、車両用シートSは、カバー部材91をさらに備えている。
カバー部材91は、前から見て、収納状態のアームレストS24,S34,S25,S35の下端と、対応する収納部H1〜H4の下側対向面71との間の空間SP1を覆う部材である。カバー部材91は、皮革や布地などからなる略矩形状の布状の部材から構成され、収納状態のアームレストS24,S34,S25,S35の下端部の前側部分に固定された状態で設けられている。このようなカバー部材91を備えることで、空間SP1を隠すことができるので、収納状態のアームレストS24,S25,S34,S35の下に空間SP1を有する構成において、見栄えを良くすることができる。
【0067】
次に、車両用シートSのリクライニング動作と、車両用シートSがリクライニング動作するときのアームレストS24の動きについて説明する。なお、ここでは、代表例として左シートS2およびアームレストS24の動きについて説明するが、右シートS3およびアームレストS25,S34,S35も同様の動きをする。
【0068】
図7(a)に示す状態から、着座者の操作などによってアクチュエータAC(
図3参照)を駆動させ、シートクッションフレームF1(シートクッションS21)を前に向けて移動させると、シートクッションフレームF1に引っ張られて、シートバックフレームF2の下部フレーム20の下端部が前に移動する。これにより、下部フレーム20が軸A2を中心に前に回動しながら下方に移動することで、上部フレーム10を下に引き下げ、上部フレーム10が移動機構Mによってバックパネル60に対して下に移動する。この結果、
図7(b)に示すように、シートバックS22は、シートクッションS21に対して後方に倒れた状態となる。このとき、アームレストS24は、シートバックS22が
図7(a)に示す初期位置から
図7(b)に示す下方位置に移動するのに伴って、下部フレーム20が軸A2を中心に前に回動しながら下方に移動することで、
図5、
図8(a)および
図8(b)と順に示すように、前斜め下方に向けて移動する。
【0069】
一方、
図7(b)に示す状態から、アクチュエータACを駆動させ、シートクッションフレームF1を後ろに向けて移動させると、シートクッションフレームF1に押されて、シートバックフレームF2の下部フレーム20の下端部が後ろに移動する。これにより、下部フレーム20が軸A2を中心に後ろに回動しながら上方に移動することで、上部フレーム10を上に押し上げ、上部フレーム10が移動機構Mによってバックパネル60に対して上に移動する。この結果、
図7(a)に示すように、シートバックS22は、シートクッションS21に対して起きた状態となる。このとき、アームレストS24は、シートバックS22が
図7(b)に示す下方位置から
図7(a)に示す初期位置に移動するのに伴って、下部フレーム20が軸A2を中心に後ろに回動しながら上方に移動することで、
図8(b)、
図8(a)および
図5と順に示すように、後ろ斜め上方に向けて移動する。
【0070】
以上説明した本実施形態によれば、
図5に示したように、収納状態のアームレストS24の下端と収納部H1の下側対向面71との間に空間SP1が設けられているので、
図8(a),(b)に示すように、シートバックS22の初期位置から下方位置への移動に伴って、アームレストS24が前斜め下方に移動しても、アームレストS24が下側対向面71にぶつかることはない。これにより、シートバックS22が下方位置に移動するときのアームレストS24と、収納部H1が形成されたシートバックS12の干渉を抑制することができる。
【0071】
また、本実施形態では、シートバックS22の初期位置から下方位置への移動に伴って、前斜め下方に移動するアームレストS24の下端の移動軌跡に沿うように、下側対向面71が前斜め下方に向けて傾斜しているので、アームレストS24との干渉を抑制しつつ、空間SP1を小さくすることができる。これにより、アームレストS24と下側対向面71との間に空間SP1を有する車両用シートSにおいて、見栄えを良くすることができる。
【0072】
また、本実施形態では、
図1に示したように、上下に移動可能なシートバックS22,S32が、車体に対して動かないシートバックS12の両側に隣接して設けられているが、収納部H2が収納部H1と同様の構成を有しているので、シートバックS32が下方位置に移動するときのアームレストS34と、収納部H2が形成されたシートバックS12の干渉を抑制することができる。
【0073】
また、本実施形態では、上下に移動可能なシートバックS22の両側に、車体に対して動かないシートバックS12と左サイド部S4が隣接して設けられているが、収納部H3が収納部H1と同様の構成を有しているので、シートバックS22が下方位置に移動するときのアームレストS25と、収納部H3が形成された左サイド部S4の干渉を抑制することができる。右サイド部S5側についても同様である。
【0074】
[第2実施形態]
図9に示すように、第2実施形態に係る乗物用シートは、自動車の後部座席に使用される車両用シートSとして構成され、左シートS2と、第1の隣接部材の他の例としての右シートS6と、左サイド部S4と、右サイド部S5とを主に備えている。なお、以下では、先に説明した実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付して、その説明を省略することとする。
【0075】
右シートS6は、第1実施形態の中央シートS1と右シートS3とが1つのシートとして構成されたような構造を有している。具体的に、右シートS6は、第4のシートクッションの一例としてのシートクッションS61と、第4のシートバックの一例としてのシートバックS62と、ヘッドレストS13,S33と、アームレストS34,S35とを主に有している。シートクッションS61は、シートクッションS21の右側でシートクッションS21に隣接して配置され、シートバックS62は、シートバックS22の右側でシートバックS22に隣接して配置されている。
【0076】
右シートS6は、左シートS2と略同様の構造を有し、シートクッションS61が前に移動したときに、シートバックS62がシートクッションS61に対して後方に倒れるように構成されている(
図7参考)。なお、本実施形態では、シートバックS62を初期位置と下方位置との間で移動可能とする移動機構Mが「第4のシートバック移動機構」に相当する。
【0077】
シートバックS62には、第1のアームレスト収納部の他の例としての収納部H5と、収納部H6が設けられている。
【0078】
図10に示すように、収納部H5は、収納状態のアームレストS24が収納される部分であり、シートバックS62の左端部において前後および左方が開放された凹部として形成されている。収納部H5は、収納されたアームレストS24の下端と対向する下側対向面71と、収納されたアームレストS24の上端と対向する上側対向面72(第1の上側対向面)とを有している。左シートS2および右シートS6がリクライニング動作する前の、シートバックS22,S62がともに初期位置にあるとき、アームレストS24の上端と上側対向面72との間には、所定の空間SP2(隙間)が設けられている。この空間SP2は、シートバックS22が初期位置にある状態で、シートバックS62の初期位置から下方位置への移動を許容するための空間である。本実施形態において、上側対向面72は、収納されたアームレストS24の上端と略平行な面となっている。
【0079】
本実施形態において、車両用シートSは、カバー部材91のほか、カバー部材92をさらに備えている。カバー部材92は、前から見て、収納状態のアームレストS24の上端と、収納部H1の上側対向面72との間の空間SP2を覆う部材である。カバー部材92は、空間SP1を覆うカバー部材91と同様の部材から構成され、シートバックS62の前側の面の、収納部H1の上の部分に固定された状態で設けられている。このようなカバー部材92を備えることで、空間SP2を隠すことができるので、収納状態のアームレストS24の上に空間SP2を有する構成において、見栄えを良くすることができる。
【0080】
図9に戻り、収納部H6は、収納状態のアームレストS34が収納される部分であり、収納部H5の右側において前方が開放された凹部として形成されている。本実施形態において、収納部H6は、シートバックS62やアームレストS34とともに初期位置と下方位置との間を移動するので、収納されたアームレストS34の下端と、当該下端に対向する収納部H6の下側の面との間には、空間SP1のような大きな隙間は形成されていない。同様に、収納されたアームレストS34の上端と、当該上端に対向する収納部H6の上側の面との間にも、空間SP2のような大きな隙間は形成されていない。
【0081】
図9に示す状態から右シートS6のみをリクライニング動作させると、シートバックS62が
図10に示す初期位置から、
図11(a)の位置を経て、
図11(b)に示す下方位置に移動し、シートバックS62の上側部分は移動機構M(
図3参考)によって下にスライド移動する。このとき、本実施形態では、収納状態のアームレストS24の上端と収納部H5の上側対向面72との間に空間SP2が設けられているので、シートバックS62が下方位置に移動するときの、シートバックS62と、シートバックS62に対して動かないシートバックS22に設けられたアームレストS24との干渉を抑制することができる。
【0082】
一方、
図8(a),(b)を参考にして説明すると、
図9に示す状態から左シートS2のみをリクライニング動作させると、シートバックS22が初期位置から
図8(b)に示す下方位置に移動し、アームレストS24は前斜め下方に向けて移動する。このとき、本実施形態では、
図10に示したように、収納状態のアームレストS24の下端と収納部H5の下側対向面71との間に空間SP1が設けられているので、アームレストS24が前斜め下方に移動するときの、アームレストS24と、シートバックS22に対して動かないシートバックS62との干渉を抑制することができる。
【0083】
[第3実施形態]
図12に示すように、第3実施形態に係る乗物用シートは、自動車の後部座席に使用される車両用シートSとして構成され、第1実施形態の車両用シートSと同様に、左シートS2と、左サイド部S4と、図示しない中央シート、右シートおよび右サイド部とを主に備えている。
【0084】
車両用シートSの左右両側には、車体の側部を開閉して乗り降りするためのドアD10が設けられている。ドアD10のドアライニングD11には、左右方向内側に向けて突出し、前後方向に延びるように形成された補助アームレストR26が設けられている。
【0085】
アームレストS25は、左シートS2をリクライニング状態とするときに、シートバックS22が初期位置から下方位置に移動するのに伴って、前斜め下方に移動するように設けられている。本実施形態において、アームレストS25は、シートバックS22を下方位置に移動させて、収納状態から使用状態に回動させたとき、補助アームレストR26の横に隣接して配置されるように設けられている。そして、アームレストS25は、シートバックS22を下方位置に移動して使用する状態で、上面251の位置と補助アームレストR26の上面261の位置とが揃い(略面一となり)、かつ、後端部252の位置と補助アームレストR26の後端部262の位置とが揃うように配設されている。
【0086】
このような構成によれば、左シートS2をリクライニング状態とし、かつ、アームレストS25を使用状態とすることで、アームレストS25と補助アームレストR26が一体のアームレストとして構成されることになるので、アームレストを広く使用することができる。特に本実施形態では、アームレストS25の後端部252の位置と補助アームレストR26の後端部262の位置が揃っているので、アームレストの後部、すなわち、肘を載せる部分を広く使用することができる。
【0087】
なお、本実施形態では、補助アームレストR26が、ドアD10に設けられていたが、これに限定されず、例えば、補助アームレストは、車体に設けられていてもよい。
【0088】
以上、実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、下記のように発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0089】
前記実施形態では、
図5に示したように、カバー部材91がアームレストS24に固定されていたが、これに限定されるものではない。例えば、
図5を参考にして説明すると、カバー部材91は、伸縮性を有する場合、収納状態のアームレストS24の下端部の前側部分と、シートバックS12の前側の面の収納部H1の下の部分とをつなぐように、アームレストS24とシートバックS12の両方に固定されていてもよい。
【0090】
また、
図13(a)に示すように、カバー部材93は、その上端を収納状態のアームレストS24の下端部に縫い付けるなどして固定し、その下端部を収納部H1に設けられた左右方向に延びる棒状部79に巻き掛けるようにして折り曲げて空間SP1内に配置した後、下側対向面71にクリップやピンなどで固定してもよい。ここで、カバー部材93は、伸縮性を有する伸縮部93Aを有している。伸縮部93Aは、カバー部材93の下端部に設けられ、アームレストS24が収納状態のときには前側からは見えないようになっている。
図13に示した形態においては、カバー部材93は、伸縮部93Aを有することで、
図13(b)に示すように、アームレストS24を使用状態としたときには伸縮部93Aが縮み、アームレストS24を収納状態としたときには伸縮部93Aが伸びるようになっている。これにより、カバー部材93にシワなどができることを抑制することができる。伸縮部93Aは、例えば、伸縮可能なゴムバンドなどから形成してもよいし、伸縮可能な蛇腹状に形成してもよい。なお、カバー部材の伸縮部は、アームレストを使用状態としたときに伸び、アームレストを収納状態としたときに縮むように設けられていてもよい。
【0091】
また、前記実施形態では、カバー部材91が布状の部材から構成されていたが、これに限定されず、例えば、カバー部材は、可撓性を有する板状の部材などから構成されていてもよい。
【0092】
前記実施形態では、収納部H1の下側対向面71が前斜め下方に向けて傾斜する面として形成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、
図5を参考にして説明すると、下側対向面は、収納状態のアームレストS24の下端に略平行な面として形成されていてもよい。
【0093】
前記実施形態では、アームレストS24は、シートバックS22が初期位置から下方位置に移動するのに伴って前斜め下方に移動するように設けられていたが、これに限定されるものではない。例えば、シートバックの全体が初期位置と下方位置との間で上下にスライド移動する場合には、シートバックに設けられるアームレストも、シートバックの移動に伴って、上下にスライド移動するように設けられることになる。
【0094】
前記実施形態では、アームレストS24,S25および収納部H1,H3がシートバックS22の両側に設けられていたが、これに限定されず、例えば、アームレストおよび収納部は、シートバックの片側だけに設けられていてもよい。また、前記実施形態では、隣接部材(中央シートS1および左サイド部S4)が左シートS2の両側に設けられていたが、これに限定されず、例えば、隣接部材は、シートの片側だけに設けられていてもよい。
【0095】
前記実施形態では、ダクト80が横管部81を有し、途中で屈曲するように構成されていたが、これに限定されず、例えば、ダクトは、前後方向にまっすぐ延びるように構成されていてもよい。また、前記実施形態では、ダクト80は、バッテリ冷却用の空気を供給するものであったが、ダクトの用途はこれに限定されず、例えば、ダクトは、空調用の空気を吸入するもの、または、吹き出すものなどであってもよい。
【0096】
前記実施形態で示した移動機構の構成は一例であり、前記した構成に限定されるものではない。一例として、前記実施形態では、移動機構Mは、シートバックフレームF2に連結されたフレーム側部材30と、バックパネル60に連結されたパネル側部材40とを有し、フレーム側部材30の棒状の被ガイド部31とパネル側部材40の筒状の係合部41とがスライド可能に係合することで、シートバックS22などが初期位置と下方位置との間で上下に移動する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、移動機構は、シートバックフレームに連結されたフレーム側のレールと、バックパネルに連結されたパネル側のレールとを有し、フレーム側のレールとパネル側のレールとがスライド可能に係合することで、シートバックが初期位置と下方位置との間で上下に移動する構成であってもよい。
【0097】
前記実施形態で示した車両用シートSの構成は一例であり、前記した構成に限定されるものではない。例えば、
図9を参考にして説明すると、車両用シートSは、左シートS2と右シートS6とが一体となったような1つのシートと、左サイド部S4と、右サイド部S5とを備える構成であってもよい。
【0098】
前記実施形態では、本発明を、自動車の後部座席で使用されるシートに適用した例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、自動車の運転席や助手席などで使用されるシートに適用することもできる。また、本発明は、自動車以外の乗物、例えば、鉄道車両や船舶、航空機などで使用されるシートに適用することもできる。