特許第6193873号(P6193873)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6193873-汚損軽減装置及び方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6193873
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】汚損軽減装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/15 20060101AFI20170828BHJP
   B08B 3/12 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   G01N21/15
   B08B3/12 Z
【請求項の数】14
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-543505(P2014-543505)
(86)(22)【出願日】2012年11月16日
(65)【公表番号】特表2015-500461(P2015-500461A)
(43)【公表日】2015年1月5日
(86)【国際出願番号】US2012065411
(87)【国際公開番号】WO2013081850
(87)【国際公開日】20130606
【審査請求日】2015年11月16日
(31)【優先権主張番号】13/306,211
(32)【優先日】2012年1月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507248837
【氏名又は名称】ナルコ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(72)【発明者】
【氏名】マイケル イー.ブラッドリー
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ジェイ.ムルシア
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル イー.シュワルツ
(72)【発明者】
【氏名】ミタ チャトラジ
【審査官】 横尾 雅一
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭60−014160(JP,A)
【文献】 特開平10−192802(JP,A)
【文献】 特開平07−148336(JP,A)
【文献】 特開昭61−204075(JP,A)
【文献】 特表2008−521547(JP,A)
【文献】 特開平08−297121(JP,A)
【文献】 米国特許第04691724(US,A)
【文献】 欧州特許出願公開第00183583(EP,A1)
【文献】 国際公開第2006/059966(WO,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第01827240(EP,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0084891(US,A1)
【文献】 米国特許第05889209(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00−21/83
B08B 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスのための装置に動作可能に取り付けられかつ前記装置の液状媒質中の少なくとも一つのパラメータを測定するために用いられる光学センサに連通したフローセルの汚損を軽減し、かつ/又は、防止する方法であって、
前記方法は、
振動子とプローブとを備えた超音波手段を前記プロセス中に取り付ける段階であって、前記プローブは、作動時に超音波振動が前記プローブから外方向へ前記フローセルの内面に放射するように構成されており、前記振動子がソースから信号を受け取り、該信号を機械的エネルギーに変換し、該機械的エネルギーをプローブへ転送するよう、互いに動作可能に連結される振動子とプローブとを備えた超音波手段を前記プロセス中に取り付ける段階と、
前記プローブの少なくとも一部を前記フローセルを通過する前記液状媒質に浸漬させる段階と、
前記プローブが超音波振動して前記フローセルを通過する前記液状媒質内にキャビテーションを発生させるべく、前記振動子へ前記信号を送ることによって前記超音波手段を作動する段階とを有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記作動する段階は間欠的に行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記超音波手段はフローセルの動作時間の5%未満だけ作動することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記超音波手段は20kHzより大きい周波数で作動することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記超音波手段は20〜200kHzの範囲の周波数で作動することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記超音波手段は約40kHzの周波数で作動することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記フローセルは石英により構成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記振動子は複合材料により形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複合材料はジルコン酸鉛よりなることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記プローブは少なくとも一つの節点を有し、前記プローブは前記少なくとも一つの節点において前記装置に動作可能に取り付けられることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記プローブはチタン合金よりなることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記超音波手段は超音波出力源を有し、前記超音波出力源は、前記振動子に前記信号を送り、前記信号の振幅及び/又は周波数を自動制御し、それにより照射された超音波の振幅及び/又は周波数を制御することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記プローブは前記フローセルよりも上流側に位置することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記フローセルよりも上流側にある前記プローブの超音波振動により、前記プローブよりも下流側にある液状媒質中においてキャビテーションを発生させ、前記フローセルの汚損を軽減及び/又は防止することを特徴とする請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサーの汚損を軽減又は防止する装置及び方法に関する。より詳しくは、本発明は、センサー内を通過する又は通過した液状媒質内に超音波を照射して汚損を軽減又は防止する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
Nalco社の3D蛍光光度計などのセンサーは、水質測定や工業用水処理システムの制御に有用な機器である。しかしながら、水中の汚染物質によるセンサーの汚損は周知の課題である。水の汚染能が十分高い場合、センサーは非常に早くかつ頻繁に汚損し、使用に耐えなくなる。汚染能の高い水の例として、廃水が挙げられる。センサーの重要部分の汚損を軽減し、かつ/あるいは無くすため、センサーの構造に応じて異なる機械的アプローチがとられてきた。
【0003】
機械的な汚損防止技術を採用したセンサー構造は多種知られている。例えば、測定システムがプローブの平らな一端にて水に触れる「プローブ」型のセンサーの多くは、プローブの表面から汚染物質をふき取るように設計されたゴムワイパーが設けられている。このような装置の例が、ある特許文献に示される(例えば、特許文献1及び2参照。)。ワイパーは、間欠的に作動し、時々交換が必要である。加えて、プローブに内蔵されるワイパー駆動用モータは時々機能しなくなることもあり、電子機器を液状媒質から隔離するためのシール材もまた、破損箇所になり得る。通常運転中であっても、それ自体は平坦面であるプローブ上にワイパー機構が存在することによって、汚染物質がプローブに付着し始める付着点が生じてしまう。
【0004】
ある特許文献に示すように、プローブ型センサーは、或る周波数、あるいは周波数帯域において光学センサーを振動させるように設計された超音波振動子を備える(例えば、特許文献3参照。)。超音波を使った類似のアプローチは、流水の光学的測定のためのガラスキュベットを備えた機器(例えば、特許文献4参照。)、光学フローセル(例えば、特許文献5参照。)、紫外線消毒装置(例えば、特許文献6参照。)、スチーム発生装置(例えば、特許文献7参照。)、及び流体が充填された閉管(例えば、特許文献8参照。)を振動させるために適用される。これらの例では、超音波を伝達する装置はセンサーの固体面に接触し、絶えず通電している。センサーの破損を防ぐために、これらの適用例では低出力及び低強度の超音波を採用しており、センサーの汚損の防止又は低減には効果的でないことがわかっている。さらに、超音波は内部表面の汚れを除去するために適用される(例えば、特許文献9〜11参照)。
【0005】
センサーの汚染物質を防いだり取り除いたりする機械的装置は他にもある。例えば、加圧空気又は水(例えば特許文献12参照。)、あるいはジェット状の加圧プロセス流体(例えば、特許文献13及び14参照。)が、汚染物質を除去するためにセンサー表面の重要部位に間欠的に吹き付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,416,581号
【特許文献2】米国特許第7,341,695号
【特許文献3】米国特許第6,678,045号
【特許文献4】米国特許第7,808,642号
【特許文献5】米国特許第6,452,672号
【特許文献6】米国特許第7,763,177号
【特許文献7】米国特許第6,572,709号
【特許文献8】米国特許第5,529,635号
【特許文献9】米国特許第7,799,146号
【特許文献10】米国特許第5,889,209号
【特許文献11】米国特許第6,977,015号
【特許文献12】米国特許第7,250,302号
【特許文献13】米国特許第7,803,323号
【特許文献14】米国特許第4,385,936号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、センサーの汚染を防ぎ除去する装置及び/又は方法が必要とされている。当該装置及び/又は方法は、最も汚染のひどい流体での使用においても効果的であることが望ましい。また、当該装置及び/又は方法は、使用者の介在なしに高強度超音波手段を採用できることがさらに望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、装置に動作可能に取り付けられたセンサーの汚損を軽減し、かつ/又は、防止する方法に関する。センサーは、装置の液状媒質中の少なくとも一つのパラメータを測定する。当該方法は、振動子がソースから信号を受け取り、該信号を機械的エネルギーに変換し、該機械的エネルギーをプローブへ転送するよう、互いに動作可能に連結された振動子とプローブとを備えた超音波手段を提供する段階と、プローブの少なくとも一部を液状媒質に浸漬させる段階と、プローブが周期的な音圧波を液状媒質へ送って、センサーの汚損を少なくとも軽減するに十分なキャビテーションを液状媒質に発生させるべく、振動子へ信号を送ることで超音波手段を作動する段階とを有する。
【0009】
あるいは、本発明は、光学センサーの汚損を軽減し、かつ/又は、防止する方法に関する。光学センサーは石英フローセルからなり、当該方法は、液状媒質中の少なくとも一つのパラメータを測定する光学センサーを提供する段階、該光学センサーに電源を動作可能に具備させる段階、及び、石英フローセルの汚損を少なくとも軽減するに十分なキャビテーションを液状媒質に発生させるような共振を石英フローセルが起こすよう、逆極の電流を石英フローセルに流す段階を有する。
【0010】
本発明に係る上述の特徴及び効果及びそれ以外の特徴及び効果は、後述の請求項も併せた上、以下の詳細な説明を参照することにより明らかになるであろう。
【0011】
本発明の利点と優位性は、後述の発明の実施の形態及び添付図面を参照することにより、当業者にとってさらに容易に明白となろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の複数の実施例、及び本発明が作動中の一例を示す図である。
図2】本発明の典型的な実施例の概略を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は様々な形態をとりうるが、以下、現在の好ましい実施の形態について図示及び説明するが、この開示は本発明の一例であり、本発明が例示された特定の実施例に限定されるものではない。
【0014】
さらに、本明細書のこのセクションの標題、すなわち「発明を実施するための形態」は、特許庁の様式要件に従ったものであって、本明細書に記載される主題を限定することを示唆するものでも意味するものでもない。
【0015】
Nalco社の3D蛍光光度計などのセンサーの汚損を軽減し、かつ/又は、防止し、かつ/又は、汚損されたセンサーを清浄する新規なシステム及び方法を開示する。本発明は、従来のクリーニング装置に超音波手段を組み込み使用するものである。本発明は、センサー汚損の発生を少なくとも軽減する機械的な解決手段を提供する。
【0016】
現在好ましい実施の形態において、超音波はセンサー内を通過する、あるいは通過した液状媒質内に照射される。「センサー」という用語は、光学センサーや透明又は半透明のセンサーハウジングなどを含む、広い意味に解釈されるべきである。特に、「センサー」という用語は、蛍光光度計、赤外線センサー、紫外線センサー、フローセル、pHセンサー、ORPセンサー、温度センサー、及び類似するあらゆる技術も含むが、これらに限定されるものではない。
【0017】
超音波を、固体相ではなく液体相へ照射することの重要な利点は、キャビテーション現象、即ち、超音波の振動により内破性の小さな「泡」が液相中に生成することである。内破する泡は、周囲の表面の汚れを落とすに十分な、高い熱と流れのエネルギー力を生み出す。液状媒質中に全体又は部分的に浸すように設計された超音波振動子とプローブを使用することにより、強力なキャビテーションが達成される。
【0018】
超音波プローブの高さや形態の異なる本発明の複数の実施例を図1に示す。図1に示す底部取り付け構造に加えて、上部取り付け構造も想定されていることに留意されたい。
【0019】
本発明の他の利点は、既存の機器に困難なく適用できることである。超音波装置全体は機能的にも物理的にもセンサーとは分かれているため、既に設置済みの当分野の機器に超音波手段を適用できる。しかしながら、記載のとおり、最初から超音波手段を備えたセンサーや装置も製造できる。
【0020】
別の改良点は、超音波手段の操作に関する。従前の設計では、連続的に低強度で操作されていたが、本発明では比較的高強度で間欠的に操作するよう設計される。高強度の超音波手段がクリーニングにもっとも効果的である一方、そのような操作には不利な点がある。例えば、高強度の超音波手段は液状媒質内に乱れを生じさせ、センサーによる測定と干渉してしまう。加えて、超音波装置は経時で腐食を起こし得る。「高強度」という用語は、超音波プローブの先端において1ワット/平方ミリメータより大きい強度を含むと解釈されるべきである。超音波プローブに適用する強度は、プローブの先端における動きの振幅に直接関係し、振幅が大きいほど、より大きなキャビテーションが発生する。
【0021】
高強度超音波の利点を維持しながら不利な点を最小にするため、個別の適用例の要件にあわせて超音波手段の照射タイミング、頻度、及び、大きさを変更できる。さらに、下限値の汚染がセンサーの重要部位に発生したことがセンサーの値にて示されたときに、超音波手段を始動させることができる。
【0022】
間欠的な操作の結果として、超音波手段が作動していないときは、超音波に干渉されることなく測定ができる。加えて、高強度の超音波を短時間使用することで、センサーのより強力なクリーニング作用が得られる。典型的な適用例では、超音波手段はセンサーの作動時間の5%未満だけ作動する。
【0023】
本発明によるクリーニング効果を最大にするために、照射された音波が液状媒質の流れ得る方向に相反しないようにして、超音波手段は液状媒質中に浸される。許容される方向としては、音波と液流ベクトルが互いに平行である(ただし逆方向でない)場合、直交する場合、又は、180度以外のあらゆる角度の場合を含む。加えて、キャビテーションの効果を増大するために、プローブ先端付近では超音波手段と乱流とを組合せたほうが有益である。そのような乱流は邪魔板、静的ミキサー、又は当業者に周知の他の装置により発生できる。
【0024】
また、超音波あるいは化学洗浄剤が単独では不十分な場合、超音波手段と化学洗浄剤を組合せるとより効果的である。そのような化学洗浄剤は、超音波手段の間欠動作と対応するタイミングで液状媒質中へ計量投入することができる。
【0025】
図1に示す実施例では、振動子(140)が、装置(110)内の石英フローセル(115)中を流れる液状媒質中に少なくとも部分的に浸されたプローブ(130)に接続される。装置(110)は蛍光光度計のハウジングでよい。超音波(135)が振動子(140)によって石英フローセル(115)内の液状媒質中に発生せしめられ、石英フローセル(115)内の液状媒質を通ってプローブ(130)へ伝達される。超音波(135)は、液状媒質中にキャビテーション(125)を連続的又は間欠的に誘発するに十分である。典型的な実施例では測定面(120)が明示される。この実施例、及び他のすべての実施例において、信号はソース(図示せず)から導通線(図示されるが符号なし)又は適当な導通手段を通して振動子(140)に送られる。
【0026】
キャビテーション(125)は、汚染物質の付着を軽減し、かつ/又は、防止し、かつ/又は、既に付着した汚染物質を除去する。振動子(140)は、特許文献6(Rosenberg他による米国特許第7,763,177号)に記載のものなど、超音波手段に精通する当業者に周知のいかなる設計でもよい。好ましくは、振動子は圧電効果を示し、20〜200kHzの範囲で出力する複合材料からなる。出力は約40〜約80kHzの範囲がさらに好ましく、40kHzが最も好ましい。好ましい複合材料は、ジルコン酸鉛である。
【0027】
本発明は、加圧空気、水、プロセス流体、又は化学洗浄剤をセンサーの重要部分に吹き付けるための一つあるいは複数のノズルを設けてもよい。本発明は、フローセルの内壁から堆積物を擦り取るための引き込み式ブラシ又はワイパーを、追加あるいは代替として設けてもよい。これらの非超音波装置は光学センサーと分かれていてもよく、また、センサーの製造時に組み込まれるように設計されてもよい。
【0028】
図2は、工程中に取り付けられた超音波手段(4)の典型的な実施例を示す。装置(12)は液状媒質(11)が入り口(15)、フローセル(13)、及び出口(17)を通過するように取り付けられる(16)。装置(12)は、少なくとも一つのセンサー(14)を備える。プロセス流中の液状媒質(11)はT字管(9)に流入し、アダプタ(10)を通る。アダプタはプローブ(6)が液状媒質(11)に浸かるように超音波手段(4)を装置(12)に取り付けるためのものである。
【0029】
超音波手段(4)は、振動子(3)と、ホーン(5)と、プローブ(6)とを具備する。プローブ(6)は、少なくとも一つの節点(8)を有し、プローブ(6)は少なくとも一つの節点(8)において圧縮取付具(7)を介して装置(12)に取り付けられる。超音波手段(4)は、接続ケーブル(2)、又は、信号をソースから振動子(3)に伝達する他の手段を介してソース(1)接続され得る。ソース(1)は、信号を振動子(3)に伝達する超音波出力源でよい。超音波出力源は、信号の振幅及び/又は周波数を自動的に制御することができ、その制御によって、照射された超音波の振幅及び/又は周波数を制御することができる。
【0030】
一実施例において、プローブはチタン合金よりなる。
【0031】
別の実施例においては、別体の振動子を用いることなく、石英の固有の圧電特性を使って振動を発生させている。この実施例では、石英フローセルに逆極の電流を流す。好ましくは、電流は、一定の周波数範囲で掃引しながら電流を出力させるように設計された超音波回路板により駆動される。一定の周波数範囲での掃引により、被接触面を損傷しうる定常波の生成が軽減、かつ/又は防止される。電流は、間欠的に流してもよい。
【0032】
ここに引用した特許は、本文中に具体的にその旨述べられているか否かにかかわらず、引用によりすべて、本明細書に組み込まれる。
【0033】
本記載中において、個数の明示がないものは単数形及び複数形の両方を含むものとする。逆に、複数として引用されていても、適宜、単数の場合も含むものとする。
【0034】
前述の記載から、本発明の新規な思想の精神と範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、変形が有効であることが分かろう。図示の特定実施例は、それに限定することを示唆するものでも、意味するものでもないことを留意されたい。本願記載の意図するところは、特許請求の範囲に該当するすべての変形例は添付の請求項に包含されるということである。
図1
図2