(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ステップb)において、下部静止プレート(8)に抗して押圧するためにジョイント(37)によって接続された数個のレバー(35、36)を備えるニーナックル機構(34)によって、機械的、水圧、または空気圧で上部プレート(7)が駆動される間、互いに平行に移動する2個の押圧パン焼きプレート(7、8)間の前記パン生地部(28)を圧搾して焼き、さらに前記パン生地部(28)を焼き、その後、上部プレート(7)を持ち上げ、さらにステップc)において、受容器(9)に完成したフラットブレッドをガイドレール(26)に沿って下部プレート(8)を引くことによって放ち、それによって前記プレート(8)が傾斜し、前記完成したフラットブレッドが、前記機械のハウジング(1)内にディスペンサスリット(27)を介して受容器(9)内に滑り落ちることを特徴とする、請求項1に記載の機械によってフラットブレッドを自動的に製造する方法。
前記カプセルが柔軟性、生分解性、可撓性、剛性、半剛性材料またはその組み合わせから成ることを特徴とする、請求項6に記載の1個のフラットブレッドを製造するためのパン生地部(28)を受け取るためのカプセル。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図では、方法、製造するパン生地部分の梱包、ならびにパン生地部分の処理、およびそれを焼いて搬送するための装置の様々な態様を、例として示す。
【
図1】装置の概略図として、方法および装置の作業原理を示す。
【
図2】他の装置の概略図として、方法および装置の作業原理を示す。
【
図3】1個のフラットブレッドのためのパン生地部分を含むカプセルを示す。
【
図4】1個のフラットブレッドのためのパン生地部分を含むカプセルにおける2個の半体を示す。
【
図5】1個のフラットブレッドのためのパン生地部分を含む他の型式のカプセルにおける2個の半体を示す。
【
図6】1個のフラットブレッドのためのパン生地部分を含むカプセルを開けて空にする状態を示す。
【
図7】パン生地部分がカプセルから落下する瞬間を示す。
【
図10】カプセルの移動列から1個のパン生地部分を取り出す様子を示す。
【
図11】他の型式のカプセルの移動列から1個のパン生地部分を分離する他の方法を示す。
【
図12】装置内でパン生地部分を平らにする様子を示す。
【
図13】2個の熱プレート間で押し潰されたパン生地部分を焼く様子を示す。
【
図14】装置内で麺棒によってパン生地部分を平らにする様子を示す。
【
図15】装置内でシェルを押圧することによりパン生地部分を平らにする様子を示す。
【
図16】焼きプレートを回転させてパン焼き工程完了後に、焼いたフラットブレッドを搬送する様子を示す。
【
図17】焼きプレートの2個の部品を離すことによって、パン焼き工程完了後に、焼いたフラットブレッドを搬送する様子を示す。
【
図18】高性能フラットブレッド機を一方側が開いた状態で示す。
【
図19】
図18に示すフラットブレッド機を反対側が開いた状態で示す。
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図20】パン生地カプセルを開く他の方法を用いて機能する他のフラットブレッド機を一方側が開いた状態で示す。
【
図21】上部がホイルで密閉されたカップ形状のパン生地カプセルを示す。
【
図22】所定の折り曲げ線で折り畳み自在のカップ形状のパン生地カプセルを示す。
【
図23】
図22に示す折り畳み自在のパン生地カプセルを折り畳んだ状態で示す。
【
図24】上部がホイルで密閉され、上縁部が囲いを形成した、カップ形状のパン生地カプセルを示す。
【
図25】上部がホイルで密閉され、上縁部が囲いを形成した、所定の折り曲げ線を有する、カップ形状のパン生地カプセルを示す。
【
図26】カップ形状のパン生地カプセルを密閉するための、弱化線を有する円形ディスク状のホイル片を示す。
【
図27】カップ形状のパン生地カプセルを密閉するための、円形ディスク状のホイル片に沿った数個の弱化線を有するホイル片を示す。
【
図28】カップ形状のパン生地カプセルを密閉するための、交差弱化線を有する円形ディスク状のホイル片を示す。
【
図29】2個の中空半球体で構成されたボール形状のパン生地カプセルを示す。
【
図30】蒸発可能なホイルに封入されたボール形状のパン生地を示す。
【
図31】蒸発可能なホイルに封入されたフラットブレッド生地を示す。
【
図32】ホイル材料に封入されたフラットブレッド生地を示す。
【
図33】積み重ねて包装したフラットブレッド生地カプセルを示す。
【
図34】ブリスタ包装したフラットブレッド生地カプセルを示す。
【
図35】段ボール箱に並べたフラットブレッド生地カプセルを示す。
【
図36】ポカヨケシステムによって機械に挿入する前のフラットブレッド生地カプセルを示す。
【
図37】フラットブレッド機に給送するためのフラットブレッド生地カプセル搬送システムを示す。
【
図38】フラットブレッド機に給送するためのフラットブレッド生地カプセルコンベヤカルーセルを示す。
【
図39】フラットブレッド機に給送するための積み重ねたフラットブレッド生地カプセルを示す。
【
図40】密閉ホイルをカプセルから引き裂くためのフラットブレッド生地カプセル開放システムを示す。
【
図41】密閉ホイルを引き裂いて開く前、またそれを折り畳む前の折り畳み自在フラットブレッド生地カプセルを示す。
【
図42】密閉ホイルを切断して開き、ピストンでカプセルの底部を押し下げ、それによってカプセルが折り畳まれ、パン生地が落下した状態での、
図41の折り畳み自在フラットブレッド生地カプセルを示す。
【
図43】互いに拡がっているレールによってボール形状のカプセルを開放するためのシステムを示す。
【
図44】オリフィスで密閉接続した2個のシェルから構成されたカプセルと、このようなカプセルを受け取り、開き、排出し、配置するためのシステムとを示す。
【
図45】カプセルを開いて空にする状態の、
図44のカプセルおよびシステムを示す。
【
図46】カプセルを配置した状態の、
図44のカプセルおよびシステムを示す。
【
図47】パン生地ボールを並列に密閉し、平らにするための押圧プレートを示す。
【
図48】パン生地ボールを平らにするための下部水平静止プレートおよび上部旋回プレートを有する押圧プレートを示す。
【
図49】パン生地ボールを平らにし、その後、平らなパン生地を取り除くための上部水平プレートと下部旋回プレートとを有する押圧プレートを示す。
【
図50】パン生地ボールを平らにし、その後平らなパン生地を取り除くための上部および下部旋回プレートを有する押圧プレートを示す。
【
図51】上部および下部水平プレートを示し、上部プレートはパン生地ボールを挿入するための仮穴を形成するための取り外し自在打ち出し機を有する。
【
図52】洗浄するための取り外し自在加熱プレートを備える押圧プレートを示す。
【
図53】加熱プレート間の距離と3つの異なる温度に対する時間との対比を示すことにより押圧加熱工程を表す表である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に関し、好適なパン生地の中間貯蔵のための包装システムについて述べる。1個のフラットブレッド部分を備えたカプセルにパン生地を封入する。この形状で、パン生地部分を少なくとも3週間貯蔵出来る。特にこのカプセルは、フラットブレッド機を用いて自動的に開いて処理するように設計されている。フラットブレッド機システムは、全自動でカプセルに詰め込まれたパン生地から少なくとも1個のフラットブレッドを製造することが可能であり、ユーザは封入された各パン生地を手で拡げたり、取り除いたりする必要がない。
【0010】
図1に示すように、機械または装置は、概略的に示した以下のエレメントを備える。すなわち、ハウジング1は、パン生地部を各々含むカプセル3を受け取る給送室2を備える。カプセル3は、コンベヤシステム4によってパン焼きプレート7および8に向けて運ばれ、開放システム5によって開かれ空にされる。空のカプセル3は廃棄物受容器6に運ばれ、パン生地がパン焼きプレート7および8の間に落下し、その後、その間で圧搾されて平らな形状にされる。その後、加熱したパン焼きプレート7および8は、パン焼き工程を開始する。完了すると、プレート7および8は、開き、新鮮なフラットブレッドを取り出し、保温システム10を備えた受容器9内に放つ。
【0011】
図2に示すように、装置を別の方法で動作させる際に、カプセル3は、チェーンまたは列11で装置に運ばれる。これらは、端部位置に到達し、そこで、機械的に、水圧でまたは空気圧で開かれる。図示した例では、アクチュエータ13のプランジャ12は下方向に移動し、カプセル内の内圧を上昇させる。この圧力下では、カプセル3の下側の密閉ホイルが破裂し、その後パン生地部が先導管を介して機械のハウジング1内に落下し、パン焼きプレート7および8間に至る。下部パン焼きプレート8は、空気圧で、水圧で、電気的にまたは機械的に駆動するピストン14によって矢印に沿って上方に旋回可能である。パン焼き工程が完了すると、下方パン焼きプレート8が再度下方に旋回し、完成したフラットブレッドが受容器9内に切り開かれ、そこでフラットブレッドは保温システム10によって保温される。要求次第で次のフラットブレッドを製造するために、プランジャ12の下に次のパン生地カプセル3を自動的に配置する。機械がより多くのカプセル3を内部に有する場合、その機械は、給送室または列3が空になり全てのフラットブレッドが製造されるまで、工程所要時間で再度始動する。ユーザは、最終的に、完成したフラットブレッドが全て引出し内で同様に調理された状態でフラットブレッド受容器9を最終的に取り外すことが出来る。
【0012】
上記のように、本発明はパン生地カプセル3を備えており、このパン生地カプセル3は、ここでは、トルティーヤ、ナン、ピタ、ルチ、ピアディーナ等のフラットブレッドを製造するための少なくとも1個の新鮮なパン生地部を含む容器、パッド、またはパッケージとして定められている。パン生地カプセルの形状は、円形、立方体、円筒形(缶またはキャニスタ)、ポーチ、四角、矩形、三角形等であってもよい。機械の種類およびその対応する開放システムに依り、カプセルはパン生地の塊を囲む少なくとも1個の部品から構成することが出来る。カプセルの形状によって、ユーザが何かを拡げるかまたは取り除く必要なく、機械システムが自動的にパン生地を拡げて、カプセルから分離させなければならない。しかし、経済的に意味をなすように、形状は簡単なもので、少量でも包装可能でなければならない。
【0013】
材料は主として、パン生地の粘調度およびバッキング性に影響を及ぼすことなく、冷蔵および非冷蔵貯蔵の両方によってパン生地を可能な限り長く維持しなければならない。カプセルの材料は、例えば、柔軟性、生分解性、可撓性、剛性、半剛性またはこれらの組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。以下の材料またはその組み合わせ(アルミニウム、紙、ボール紙、缶またはキャニスタ、プラスチックまたはポリマー材料)はここでは特にリストアップしていないが、パン生地製品やフラットブレッド機の分類に応じて利用することも可能である。カプセルの材料および形状は、パン生地がカプセルにくっつかないように、また残りの材料がパン生地と共に押圧プレートに運ばれないように機械の開放システムと適切に相互作用しなければならない。
【0014】
消費者は、自らパン生地カプセルを開いてはいけない。パン生地カプセル3はフラットブレッド機のシステムによって自動的に開かれるか、または開放を行うレバーやカバーによって機械を閉鎖することによって開くことが出来る。機械システムは、カプセル3がその以前に開かれてないか、または損傷を受けていない場合のみ、カプセル3を開く。例えば、フラットブレッド機のみが認識するカプセル3上のコードまたはチップを用いてこの作業を行うことが出来るが、この方法には限定されない。
【0015】
カプセル3の設計には、例えば以下のような弱点の可能性もある。つまり、機械によってカプセルをパン生地から分離することは容易であるが、同時に、分離して、次の段階へ運ぶことにより、カプセル3内の微量の材料がパン生地に入らないように十分安全に保たなければならない。
【0016】
同種のパン生地を作るために、大量の小麦粉、水、塩、および他の原料、例えば酵母や他の微生物、膨張剤、乳化剤、酵素等を適量で混合する。パン生地製品に応じて、異なる種類の小麦粉を使用することも可能である。例えば、コーントルティーヤ用のホワイト、イエロー、ブルーコーン(とうもろこし)もしくは小麦トルティーヤ用の小麦、またはテフや他の基本原料を、他の種類のフラットブレッドを製造する際にも使用出来る。さらに、ハラペーニョ、トマト、チーズ、はちみつ、にんにく、他のハーブやスパイス、ならびに味を付与する液体、例えばワイン、ビール、しょうゆをパン生地の塊に加えてもよい。パン生地は、酵母で、または化学的に発酵させてもよく、ふんわりさせるか、またはふんわりさせなくてもよい。天然酵母(出芽酵母)、ベーキングパウダー(重曹)または他の酵母を使用することも出来る。これは、最先端に従って、好適な保存原料を含むことも可能である。塊の成分は、パン生地の塊が膨張する状況下で混合されて練られる。コーントルティーヤの代表的な調理法は以下の通りである:(所与の百分率は全て、パン生地の重量に関連する)。
・コーンフラワー:46±5% 乾燥ニクスタマル化コーンフラワー、水分:13%±2%
・水:54±5%、温度80−95℃(軟水)
・添加物:<=2%、塩または他の防腐剤、例えば、アルコール、重曹、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸、または他のNDA適合原料。
小麦トルティーヤの代表的な調理法は以下の通りである:(所与の百分率は全て、パン生地の重量に関連する)。
・小麦粉:68% 小麦粉型440、タンパク質含有量:9.5−11.5%、水分:13−14%
・水:27.5%
・塩:1%
・植物性脂肪:2%
・ベーキングパウダー:1%
・酸味料:0.3%
・防腐剤:0.13%
・生地改良剤:変量
【0017】
使用する防腐剤は、上記の通りでもよい。塩や他の防腐剤、例えば、アルコール、重曹、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸、または他のNDA適合原料を使用することも可能であり、いずれも好ましい。本来のトルティーヤは、およそ6mm程度の厚さであり、円形、矩形、長円形または他の形状でもよい。重要なことは、主として、新鮮さによって味が決まることである。
【0018】
ユーザは、機械に電流を流して電源を入れる。その後、ユーザは例えばボタンを押すか、または機械の給送室を引き出すことにより、当該給送室を開く。次に、ユーザは、カプセルを開くか、またはそこから何かを取り出すことなく、少なくとも1個のパン生地カプセルを機械の給送室に入れる。この動作は、例えばレボルバシステムによって給送室の特定の場所に各パン生地カプセルを置くか、または例えばカプセルを次々に配置するレール状の給送システムに各パン生地カプセルを入れることによって行われ得るが、この方法に限定されるわけではない。その後、ユーザは、例えばボタンを押すか、または機械にその給送室を押し込むことによって機械の給送室を閉じる。
【0019】
機械はパン生地カプセル3を全自動で開くため、消費者がカプセル3を開いたり、そこから何かを取り出す必要がない。この動作は、例えば異なる方法でカプセル3にかけられた圧力によって、またはカプセルの一部を、破いてパン生地から分離するために切断することによって行われるが、この方法に限定されるわけではない。以下、利用可能なカプセル3およびその開放システムを例示する。本例では、パン生地カプセル3がプラスチック、例えばポリプロピレン(PP)またはアルミニウム等の半剛性材料で形成され、カプセル3の形状が
図3に示すように円形である場合、機械は、カプセル3の特別の箇所に圧力をかけるために、プランジャでパン生地カプセルの上部を押すことが可能であり、それによってカプセル3が開き、パン生地が押圧されて焼かれるように機械の次の段階へと落下する。
【0020】
図4は、1個のフラットブレッドに対するパン生地部分を含む球形カプセルの2個の半体を示す。この2個の半体は、共に嵌合しており、一般の方法により、円形の端縁に沿って共に溶接されるか、接着剤でくっつけることが出来る。
【0021】
他の例として、特別な2個の剛性境界部を有する円筒形や、カプセルの本体によりアルミニウムで生成した剛性材料と中間部におけるカプセルの特殊な弱点によりアルミニウムで生成した半剛性材料との組み合わせを
図5に示す。図の左側部分は、図の右側に示すカプセル部分に差し込み可能である。右側部分の左端縁では、この部品が左部分の底プレートに溶接されている。
【0022】
機械給送システムは、カプセル3を押したり、移動したりすることが可能であり、その給送システムの端部で、カプセルの2個の剛性境界部が互いに分離するように保持する部品を移動し、それによってカプセルの弱い箇所が破れてパン生地28がカプセル3から分離して、最終的には押圧されるために機械の次の段階へと落下する。一方、カプセルにおける2個の部品を取り外すか、または機械の廃棄物容器に運ばれる。
【0023】
パン生地は、カプセルから離れると、次の段階へと運ばれ、そこで、例えば直接押圧システムに落下して押圧されるか、または通路、例えばチューブに運ばれ、押圧前のパン生地の正確な位置決めが容易に行われる。
【0024】
パン生地28が適当な押圧場所に到達すると、自動的に押圧される。例えば誤形成や半透明個所の形成を回避するために218℃まで部分的に加熱可能である、
図12に示す2個のローラまたは
図1、
図2および
図13に示す2個のプレートを介して押圧することが可能であるが、これらに限定されない。他の押圧システムは、
図15に示す凸型押圧部を備え、
図14に示す「練り歯磨き」状の押圧部を使用することも可能である。パン生地と接触する部品の端部材料は、例えば、パン生地がその端部材料に引っ付かないようにするテフロンまたは他の材料であってもよい。
【0025】
パン生地を押圧後、機械はパン生地を調理するか、または焼いて、望ましい新鮮なフラットブレッドへと変化させる。例えば、誘導によって加熱することも可能であるが、この方法には限定されない。誘導技術によって加熱することが可能な、例えば
図1、
図2および
図13に示す2個のプレートを使用することにより、パン生地を押圧して数秒間で円板状に形成することが出来る。プレートは、パン生地が押圧される数秒間は冷たいので、パン生地に半透明個所が形成される恐れはなく、安定した形状が維持される。誘導することによってかなり迅速により高い温度へと到達するので、この場合、パン生地を押圧し、フラットブレッドへと変化させた2個のプレートを一体化した後、プレートは数秒間で260℃よりも高い調理温度に到達し、押圧されたパン生地が瞬時に調理され、望ましいトーストマークに到達する。
【0026】
パン生地が押圧されて加熱されると、開いたカプセルの材料を自動的に取り除くか、または廃棄物受容器に運ぶ。フラットブレッドを調理して食べる準備が出来た後、取り外し自在のフラットブレッド受容器へと運び、少なくとも1個のフラットブレッドを保温システムによって保温する。例えば調理済みフラットブレッドを取り外し自在の暖かい受容器に、例えば以下のようにして運ぶが、この方法には限定されない。つまり、一方側の底部のプレートを下方に移動し、
図16に示すようにその一方側からフラットブレッドを落下させるか、または2個の部品における底部からプレートを分離し、それによって
図17に示すようにトルティーヤを途中で落下させる。
【0027】
機械がより多くのカプセルを内部に含む場合、給送室が空になって全てのフラットブレッドが完成するまで、その処理を再開する。ユーザは、全てのフラットブレッドが調理され、食べる準備が出来た状態で最終的にフラットブレッド受容器を取り外すことが出来る。
【0028】
以下では、上記方法および機械を特別に実施することについて開示する。
図18は、より高性能なフラットブレッド機を一方側が開いた状態で示す。側面15は機械の前側を示し、側面16は機械の後ろ側を示す。この機械は、ハウジング1を備えており、その上部には、機械に給送されるカプセルのための容器17が示されている。機械のハウジング1の一方側は、ここでは開かれている。なぜなら、機械の内部が自由に見えるように、ハウジング1のそれぞれのカバープレートが取り外されているからである。この図面では、以下のようなメカニズムが示されている。すなわち、カプセル3が積み重ねられた容器17から、そのカプセル3が一旦機械内に給送されると、カプセル3が処理される。ここで使用するカプセル3は、折り畳み自在のカップの形状を有する。カップの上方開口部は、気密ホイル18で封止され、そのカップには、1個のフラットブレッドが製造されるパン生地部が入っている。カプセルを確実に空にし易くするために、カプセルとパン生地の形状がぴったり合う必要はなく、むしろパン生地をカップ形状のカプセル一杯に入れるべきではなく、カバーホイル18から約5mmの間隔を空けるべきである。カップは、容器17において上面を上にして積み重ねられる。一番下のカップまたはカプセル3は、一部が見える。これは、2個のフィンガ19で保持されており、フィンガ19は、水平軸21の周りを回転可能な回転自在ディスク20から垂直に延在する。このディスク20を作動させると、回転を開始する度に、図示した反時計方向に約180°回転する。回転中、ディスクのフィンガ19は、カップ形状のカプセル3をその間で保持し、中心軸21の周りでそれを回転させる。カップのホイル側はその後、円筒壁22に沿って旋回する。この円筒壁22は、数個の支柱23で保持されており、この支柱23は、半径が小さい方の内部円筒壁24に結合されている。ディスク20およびそのフィンガ19は、中心孔(図示せず)を有する保持プレート上にカップを逆さまに配置するまで回転する。カップの開口部の端縁は孔の端縁に支えられており、その後、プランジャ(図示せず)が下降し、その底部側に押圧することによってカップを潰し、それによって封止ホイル18を切断するか、破裂させて開く。これによって、カプセル3内のパン生地部がその穴を通って下部パン焼きプレート8上に落下する。光学センサは、パン生地がいつプレート8上に落下したかを認識する。このパン焼きプレート8は、下部押圧プレートとして準備が出来ている水平変位位置に到達するために、左に向けて水平方向に移動自在である。上部押圧パン焼きプレート7(図示せず)はその後、上から下降し、パン生地がフラットブレッド形状になるまで2個のプレート7および8間でパン生地を圧搾する。次に、加熱手段が作動して、パン生地が焼かれる。この加熱手段は、プレート7および8内の電気加熱コイル、誘導加熱コイル、またはプレート7および8を加熱するガスバーナを備えることが可能である。パン焼き工程を一旦完了すると、下部プレート8が引き戻される。この下部プレート8は、その全体が機械の前側15に向けて水平方向に移動自在であるように、その後端で、点線で示した移動軸25の周りを旋回自在である。下部プレート8が
図18に示す位置から左に変位した位置にあるとき、その下部プレート8は、まず、加えられた押圧力に抵抗するために、上部レール(図示せず)によって支持され、その後、引き戻されると、軸25の周りを下方向に旋回する。なぜなら、
図19に関連して以下で述べるように、その前端がその後、弓状に描く下部案内レール26に沿って案内されるからである。下部プレート8を一時的に下方に旋回させると、完成したフラットブレッドが下部プレート8から滑走し、最終的に機械のハウジング1の前側15において、スリット27を介して分配される。機械の下方背部では、受取容器6が認識出来る。カップまたはカプセル3を一旦空にすると、ディスク20がさらに反時計回りに回転し、カプセル3を機械の後ろ側16に移動させ、そこで廃棄物カプセル用の受け取り容器6にカプセル3が落下することになる。
【0029】
図19は、類似の機械を反対側、すなわち左側から見た状態を示しており、ハウジング1の左側パネルは開いている。ここでは、給送容器17と、その容器17内で積み上げられたカップ形状のカプセル3を示す。ディスク20は、ハウジング1の後部壁16まで延在する軸21の周りを回転自在に配置されており、ディスク20上のフィンガ19は、ディスク20から水平方向に延在し、該ディスク20に対して垂直に配置される。容器17内の最下部のカップ3’はディスク20のフィンガ19間に既に支えられており、別のカップ3’’は既に逆さまの位置で軸21の周りを回転し、中心孔を有する保持プレート29上に至っている。パン生地は既に落下しており、現在は、下部押圧パン焼きプレート8上で支えられている。ディスク20がさらに回転すると、上部カップ3’を下方転倒位置に移動させ、下部カップ3’’が空になったカップまたはカプセル3用の廃棄物容器6内に配置される。パン生地を一旦押圧パン焼きプレート8に置くと、該プレート8は、機械の前側15に向けて水平に移動する。前端の側面では、ボルト30が側面まで延在しており、案内レール26および31において案内されている。左から右への最初の移動では、押圧パン焼きプレート8がモータによって水平位置に移動され、そのサイドボルト30は、上部ガイドレール31の前端に到達するまで、そのガイドレール31に沿って案内される。前端領域32には、バネ装填セパレータ33が配置されている。ボルト30は、左から右へ移動すると、これらのセパレータ33を図示した位置から水平位置に旋回させ、その結果、ボルト30を通過し、最終的に案内レール31の前端部32に到達させる。ボルト30のこの位置では、押圧パン焼きプレート8は、押圧パン焼き工程のための動作位置に既に到達している。この押圧パン焼きプレート8に置かれたパン生地を押圧するために、上部押圧パン焼きプレート7を下部押圧パン焼きプレート8に対して平行に配置する。該上部プレート7は、ニーナックル押圧機構34に懸っている。図示した例では、各々の側に2個のレバー35および36が設けられている。その中央ジョイント37が、例えば、機械的マンドレル/スピンドルもしくはリニアガイドユニットにより、または水圧もしくは空気圧ピストン/シリンダ構造によって、互いに押し離されると、上部押圧パン焼きプレート7は下降し、最終的に下部プレート8に置かれたパン生地部分に、力を増大させながら押圧を行う。押圧力は、選択した構造34のニーナックル効果のため増大する。しかし、押圧するための他の機構を選択可能であることは明らかである。パン生地部分を一旦フラットブレッドの形状に押圧すると、加熱したパン焼きプレート7および8によってパン焼き工程が開始する。実際のパン焼きは、選択した温度で、例えばトルティーヤパン生地に対しては200℃と220℃の間で行われる。これらの温度は単なる例示のものであり、一定限度のものとして理解してはならない。使用するパン生地次第で、より低温または高温が好適となり得る。機械は、必要に応じて200℃から350℃までの温度を提供出来る。パン生地焼き工程を一旦完了すると、パン焼きプレートを互いに離し、完成したフラットブレッドを分配することによってパン焼き工程を停止する。上部プレート7を持ち上げ、下部プレート8を引き戻す。下部プレート8を引き戻す際、サイドボルト30は、弓状の下部ガイドレール26に沿って案内される。なぜなら、プレート8の両側のバネ装填セパレータ33は、ボルト30が下方向に下部弓形ガイドレール26へと確実に案内される図示の位置を再設定したからである。他のセパレータ38は、ボルト30が
図19に示す初期位置に到達するのを確実にし、その後の右への移動に対し、これらのセパレータ38上で水平ガイドレール31に滑り込む。
【0030】
基本的には、給送室17は機械に一体化されるか、または外部室を形成することが可能であり、例えばカプセルが分配されている容器であってもよい。いずれにせよ、機械室は容易に再充填可能である。これは、単一カプセルを開放して空にするシステムに送る搬送システムと協働可能である。受け取り容器6は、例えば引き出しのように機械から外せるように設計されているので、空のカプセルは機械から簡単に取り外し出来る。
【0031】
図20は、パン生地カプセルを開くための他の方法を用いて機能する他のフラットブレッド機を一方側が開いた状態で示す。開放中に封止ホイル18を有するカップ形状カプセル3は、旋回自在カバープレート39を持ち上げることによって、逆さまの状態で機械内に挿入される。カプセル3は、2個の軸41および42の周囲を移動するコンベヤベルト40上に配置される。コンベヤベルト40の前端部では、その周囲から半径方向にゴム歯が延在している2個の軸43および44が、異なる方向へ移動し、第1の軸43は時計回りに、前端部における隣の軸44は反時計回りに移動する。これらの軸は、約20mmの直径を有し、これによって作動がうまくいくことを証明している。カプセル3のホイル18は、カプセル3の上縁から常に曲げられている、約5mmの重なり部を有する。従って、カプセル3がコンベヤベルト40に逆さまの状態で配置されると、これらの重なり部が張力を受けて下方向に曲げられる。カプセル3の重なり部がゴム歯を有する軸43および44に到達すると、この重なり部は梱包される。第2の軸44は、少し高く位置決めされるので、ホイル重なり部を確実に掴むことになる。その後、ホイルは2個の軸43および44間に引き落とされ、カプセル3の開口部の端縁から切り離され、カプセルは、2個の軸43および44上に無理やり移動させられ、それらを通過させられる。従って、ホイル18はカプセル3から切り離され、開いたカプセル3は傾いた保持リング45上に滑り込む。即座に、パン生地はカプセルから落下し、2個の押圧パン焼きプレート7および8間に落ちる。光学センサは、パン生地がプレート7および8間にいつ落ちたかを認識する。上部押圧パン焼きプレート7は、偏心的に配置された軸46の周りを旋回自在であり、アクチュエータ47は、その後、上部押圧パン焼きプレート7を旋回させて下部プレート8上に落下させることが可能である。軸46を偏心的に配置することにより、押圧力が確実に増大し、押圧プレート7は下方向へと既に旋回している。押圧後、プレートを再度少しだけ上昇させる。フラットブレッドを調理後、上部押圧プレートは、上昇し、フラットブレッドを食べる準備が出来、重力によって機械から滑り出す。この場合、フラットブレッド用の保温容器は存在しない。
【0032】
図21〜
図29は、様々な形態の好適なカプセル3を示す。
図21は、例えば、その上部がホイル18で封止した状態でのカップ形状のパン生地カプセル3を示す。パン生地部分は、窒素等の不活性ガスの雰囲気下でこのカプセルに詰められている状態である。食品および飲料産業において周知のように、カプセルは気密プラスチック製であり、ホイルは気密であるアルミニウムホイルの積層体である。半透性ホイルを使用することが可能であるが、その半透性ホイルは、酸素がカプセル内から浸透可能であるが、反対方向には浸透しない。特殊な目的のために、これらのカプセルおよびホイルは、最先端で周知のように、酸素が漏れないように製作可能である。この型式のカップ状カプセル3は、空の状態で積み重ねられることが可能であり、再利用はオプションであってもよい。このような場合、カプセルは、空のカップのための受け取り容器内に積み上げられるべきであり、それによって再利用され、販売されていた元の段ボール箱に入れて販売者に戻すことも容易に行われる。
【0033】
図22は、所定の折り目48を有するカップ形状の折り畳み式パン生地カプセル3を示す。カプセル3は、
図21に示すものと類似であるか、または等しい。しかし、この折り畳み式カプセル3は、規定の形態に折り畳まれるので、中に入っているパン生地を確実に取り出すことが出来る。
図23において、
図22の折り畳まれたパン生地カプセル3は、折り畳まれた状態で示される。この状態に到達するためには、逆さまに配置されたカプセル3が、開かれて空間を残すリングにその開口縁が支えられている時に、上からプランジャまたはピストンによって押圧され、それによって、一旦封止ホイル18を開くとパン生地がそのリング開口を介して自由に落下出来る。このようなカプセルをより良く開くためには、下記のように生成された弱化線がホイル18に設けられてもよい。
【0034】
図24は、その上部がホイル18で封止され、上縁49が周囲の溝50を形成した状態でのカップ形状のパン生地カプセル3を示す。この特定形状の端縁49および溝50の目的は、
図41および
図42に示すように開放工程に関連して後で説明する。このカップ状のカプセル3には、
図22に関して既に述べられ、さらに
図25に示すように折り目48が設けられるのが都合よい。
【0035】
図26は、カップ形状のパン生地カプセル3を封止するための弱化線51を有する円形ディスク状ホイル片18を示す。このような弱化線は、最先端では既知であるように、例えば硬い支持プレートに抗してホイル上に押し下げられる熱溶接ナイフにより、ホイルをこの線に沿ってより薄くすることが出来る。別の方法では、弱化線は、2層ホイルの細かい穿孔によって得られ、ホイルの一層のみが穴を開けられ気密を維持する。
図27においては、円形ディスク状のホイル片18は、その全域に亘って、数個の弱化線51が設けられており、
図28においては、弱化線が円形ホイル18上で単一交差を形成している。ホイルは、このようなカプセルに関して2個の基本目的を有する。第1に、ホイルは、パン生地に空気を寄せ付けないようにするために、カプセル3を密封しなければならない。第2に、カプセル3を空にする最中に、パン生地が機械の一部に、またホイル18を開口するナイフを使用する場合にはそのナイフにさえ接触しないことがホイル18によっても確実にはならない。しかし、
図40、41および42を参照して、カプセルの開放について以下で述べる。
【0036】
図29は、全く異なる型式のカプセルを示す。これは、小さなノブ53をその頂部に備えた2個の中空半球状シェル52から構成されるボール状パン生地カプセル3である。2個の半球状シェル52は、共に熱溶接または接着して閉鎖し、封止される。その後、パン生地は密封される。このようなカプセル3を取扱い、開放する方法は、
図43を参照して以下で述べる。
【0037】
カプセルは、第2の包装材料と共に、またはそれがない状態で販売可能である。カプセルホイルに穴が開いている場合、その内部ホイル18を保護するために第2のパッケージ、例えば段ボール箱を使用するのが最も良い。さらに他の型式のカプセルとして、
図30は、カプセルを形成する蒸発自在ホイル54内に封入されたボール形状のパン生地を示す。ホイルは、パン焼き工程で一旦加熱されると、蒸発して消える。
図31において、既に平坦なパン生地はこのような蒸発自在ホイル54に封入される。
図32においても、パン生地を梱包する他の方法が示される。ここでは、既に平らなパン生地は、好適なホイル材料55に封入され、このホイル材料55は、後に、詰み込まれたパン生地を放つために機械または手で引き裂くことが出来る。
【0038】
次に、これらのカプセル3の取り扱いを示し説明する。
図33は、積み上げられて梱包されたフラットブレッド生地カプセル3を示す。これらの積荷は、その後、段ボール箱に梱包され、そのカプセルの組が販売され取り扱われる。カプセル3は、この段ボール箱から、機械の給送室2に挿入出来るか、または段ボール箱自体が機械の給送室を形成することも可能であり、それによって開いたり、機械の挿入部へ入れたりする必要があるのみである。
【0039】
図34において、カプセル3を分配し、取り扱うための別の梱包を示す。ここでは、平らなパン生地カプセルは、これら4つのカプセル3のすべてに亘って延在する上部ホイル57を備えるブリスタ包装で配置される。カプセル3を使用するために、この上部カバーホイル57は引き裂かれ、その後、4つの封止されたカプセル3が分離され、機械に挿入可能となる。
図35によれば、平らなパン生地カプセル3は、段ボール箱58内に一列に並べられる。同様に、単一カプセル3は、箱から取り出すことが出来、その後、機械の給送室2に挿入可能となる。
図36においては、1つのカプセル3の機械への挿入が示される。この実施例では、機械及びカプセル3がポカヨケシステムを形成しており、このポカヨケシステムは、機械のハウジング2内の特定の開口部59を介する、正確でミスのないカプセル3の機械内への挿入を確実にする。
【0040】
ここでは、機械内でカプセル3を搬送する様々な方法を開示している。
図37では、フラットブレッド生地カプセル3の搬送システムは、カプセルの列に置かれたフレーム60から構成されている。このフレーム60は、カプセルを開き、空にするための開放システム5にカプセルを給送するために、機械内で変位可能である。そのため、パン生地部分は、下部押圧パン焼きプレート8上に落下する。このフレーム60は、機械的、水圧、または空気圧手段によって移動可能である。
図38の搬送システムは、穴62を含むカルーセル61を利用する。カプセルは、カルーセルの下側からこれらの穴62を突き出し、下部プレートに逆さまの状態で横たわる。カルーセルが回転すると、カプセル3はそれぞれ移動され、1つのカプセル3が一旦下部プレート内のそれぞれの穴に到達しその端縁のみが支えられると、ピストンは、現在上側にあるカプセル3の底部側で作動可能となり、それによって封止ホイル18を引き裂き、パン生地を押し出す。その結果、パン生地はパン焼きプレート8上に落下することになる。その後、空のカプセル3が下部プレート内の窪みに落下し、空のカプセル3のための受け取り容器に最終的に配置されるまで、カルーセル61が再度回転する。
図39は、
図33に既に示すように、カプセル3の山を入れた段ボール箱を示す。段ボール箱56は、ここでは機械ハウジング1の上部側に配置され、上記カプセルおよびそれに含まれるパン生地をさらに処理するための機械の搬送システムに最下部のカプセルが落下すると、その積荷は、重力によって低くなる。カプセルは、例えば、
図20に示すコンベヤベルト40上に落下する可能性もある。
【0041】
ここでは、カプセルを開くための様々な方法を開示し、説明する。
図40では、
図20で既に述べて開示したように開放システムを、より良く理解するための斜視図で示している。上記コンベヤベルト40の前端部では、その前軸42の隣で、その周囲から半径方向に延在するゴム歯を有する2個の軸43および44は、異なる方向に移動する。すなわち、矢印で示すように、第1の軸43は時計回りに、また前端部における隣の軸44は反時計回りに移動する。カプセル3は、ここでは逆さまに持ち上げられた状態で示されており、ベルト40上に置かれる。その開口端縁63は、半径方向に延在し、ホイル18で閉鎖され封止される。ホイルは、図面で示すように、下方に曲げるカプセル3の逆さまの位置で、開口端縁平面から曲がる。カプセル3が、矢印が示す方向に、ベルト40上に移動されている時、そのホイルは、最終的には軸43および44間の領域に移動する。これら2個の軸43および44は、それを掴んでその間で引き裂き、カプセル3は、これら2個の軸43および44上で、水平方向にさらに移動し、最終的には、フレーム64または
図20に示す保持リング45へと滑り出す。カプセル3を開くと、パン生地は、機械の下部パン焼きプレート8上に重力で落下する。
【0042】
カプセル3を空にするための別の解決法を、
図41および
図42に示す。ここでは、折り畳み式フラットブレッド生地カプセル3を使用している。それらは、折り目48を含む。カプセル3は、その開口よりもわずかに直径が大きい穴を有する支持プレート68上に逆さまに位置決めされる。カプセルの開口端縁49は溝50を形成し、開口端縁全体が、カプセル3を密閉する円形ホイル片18で覆われる。それを開放するために、約20°〜30°の部分を残すのみでほぼ円周全体に延在する穴50の下部に円形静止ナイフ66が配置される。ナイフの内側では、カプセルの開口端縁49が圧縮バネ65の力に抗していかに低く移動可能であるかを円形支持部67が規定する。カプセル3を空にするために、
図42に示すようにプランジャ12またはピストンにより、支持リング67に押圧される。圧縮バネ65が一旦圧縮されると、円形ナイフ66がホイル18を切断して開き、溝50に移動させ、その後、カプセル3が圧縮されて潰れる。その結果、円形ナイフ66が遮られて作動していない、僅かに残存した橋梁材料上で、その端縁に掛かったままの残存するホイル18上に、カプセル3内のパン生地が落下する。それによって、パン生地は、機械のいずれかの部分には接触しない。これは、最高の衛生的レベルを維持するために極めて重要である。円形ナイフ66でさえ、パン生地に接触しない。パン生地は、カプセル3の内側およびホイル18の内側に接触するだけであり、下部パン焼きプレート8内に自由に落下する。他の実施形態では、ホイルに押圧されている加熱したワイヤを用いることによるホイルの熱開口部は、オプションであってもよい。
【0043】
図43は、ボール形状のカプセル3を開くためのシステムを示す。2個の半球体52または半球形シェル52の頂部のノブ53は、レール53によって案内される。カプセル3を開くために、レール53は互いに広がり、カプセル3は、矢印で示す方向にプランジャによって機械的に押される。従って、2個の半球形シェル52が引っ張られてパン生地が落下する。その後、半球形シェル52がその端部でレールから離れ、空のカプセル3用の受け取り容器28内に落下する。
【0044】
図44〜
図46は、それぞれのカプセル3を開くための他の方法を開示する。1つのカプセル3は、その開口に沿って密封された2個の半体70から構成される。外側では、これらの半体にはオリフィス71が設けられている。開放システムは2個のレール72を備えており、その下端部には、モータで駆動可能な旋回自在レールフック73が装着されている。
図44で示すように、この種のカプセル3が落下し、そのオリフィス71が旋回自在レールフック73のフック73に落下する。第2段階では、レールフック73は、
図45に示すように互いに離れるように旋回されている。これによってカプセルが開く。その2個の半体70は、開口部が下側に存在する位置で回転される。それによって、パン生地は重力で落下する。その後、レールフック73は、
図46で示すような位置に到達するまでさらに回転される。これで、空の半体70自体が重力で落下し、空のカプセル用の受容器6への通路上で摺動可能となる。
【0045】
図47では、平行に閉じてパン生地ボールを平らにする押圧パン焼きプレート7および8を示す。このプレートは、押圧するために常に互いに平行に移動する場合に都合よい。その後、ボール状のパン生地は、その各々の側に均等に平らにされ、最終的に円形の平らなパン生地が得られる。
図48では、押圧パン焼きプレート7および8が示されており、パン生地を平らにするために、下部水平停止プレート8および上部旋回プレート7が設けられている。このような構造では、完成済みの焼かれたフラットブレッドを下部プレート8から取り除くためにさらなる手段が必要となる。
図49では、押圧パン焼きプレート7および8は、上部水平プレート7と下部旋回プレート8とを備えており、これらは、パン生地ボールを平たくし、その後、図示のように下部プレート8を旋回することによって平らなパン生地を放つものである。
図50において、押圧パン焼きプレート7および8は両方とも、パン生地ボールを平らにし、その後、平らになったパン生地を放つための旋回プレートである。
図51において、下部押圧パン焼きプレート8は水平プレート8であり、上部プレート7も同様である。パン生地をプレート8上に給送するために、上部プレート7は、穴と、上部プレート7の平らな下面を得るために、この穴に嵌合する打ち出し機とを備える。打ち出し機は、上部プレート7全体が押圧パン焼きのために上下動可能であるので、上下動可能となる。
図52は、押圧パン焼きプレート7および8を開示しており、これらは、好ましくはテフロンまたはセラミック層がコーティングされた開放自在分離加熱プレート76を備えているため、掃除のために簡単に取り外すことが出来る。従って、パン生地がプレートにくっつき、下部接着プレートを用いて、抵抗を低下させ、それによって押圧力を低減させなければならない。小麦生地のための押圧力は、コーン生地よりも実質上は大きい。押圧加熱またはパン焼きプレート7および8は、セラミックまたはテフロンコーティング可能であるので、パン生地はこれらに付着しない。一般に、押圧パン焼きプレートは、力に耐えるために堅固であるだけでなく、わずかに可撓性もなければならない。
【0046】
図53は、加熱プレート間の距離と3つの異なる温度、すなわち220℃、260℃および200℃に対する時間との対比を示すことによって押圧加熱工程を表す表である。一般に、押圧力は、押圧プレートが所要温度まで加熱された後、互いに向けて移動し、その後、その間の距離が約2mmに到達するまで移動するように、機械を制御することによって調整される。2〜3秒後に押圧力は低下するため、プレートは約5mmの距離まで移動して離れる。これによって、パン生地および小麦は水分を放出することが出来る。最終的には、数秒後に、増大した別の押圧力が活性化され、再度2mmの距離までプレートを押圧する。パン焼きプレートの温度が高くなればなるほど、パン焼き時間はますます短くなる。プレートの温度もまた、パン焼き工程中に変更可能である。これは、経験および加熱手段の制御の問題であり、パン生地の特定の組成に依るものである。抵抗加熱を用いる場合、十分に短い時間で200℃〜260℃の温度に到達するために、約1800Wの電力が必要となる。誘導加熱はオプションである。