(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6194011
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】デバイス、方法、及びプレート熱交換器
(51)【国際特許分類】
F28F 3/10 20060101AFI20170828BHJP
F28D 9/00 20060101ALI20170828BHJP
F28F 9/00 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
F28F3/10
F28D9/00
F28F9/00 D
【請求項の数】14
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-545748(P2015-545748)
(86)(22)【出願日】2013年11月29日
(65)【公表番号】特表2015-536441(P2015-536441A)
(43)【公表日】2015年12月21日
(86)【国際出願番号】EP2013075088
(87)【国際公開番号】WO2014086677
(87)【国際公開日】20140612
【審査請求日】2015年7月30日
(31)【優先権主張番号】12195630.4
(32)【優先日】2012年12月5日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】509005513
【氏名又は名称】アルファ−ラヴァル・コーポレート・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マッツ・アンデション
(72)【発明者】
【氏名】マグナス・ニルソン
(72)【発明者】
【氏名】クラス・ベッティルソン
【審査官】
柿沼 善一
(56)【参考文献】
【文献】
特表2008−501946(JP,A)
【文献】
特開2009−264757(JP,A)
【文献】
実開平06−040830(JP,U)
【文献】
特開2010−014448(JP,A)
【文献】
特開昭61−224839(JP,A)
【文献】
特開2000−111440(JP,A)
【文献】
特開2002−364749(JP,A)
【文献】
米国特許第04903758(US,A)
【文献】
特開2005−326264(JP,A)
【文献】
特開2002−323399(JP,A)
【文献】
特開平06−174579(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28F 3/10
F28D 9/00
F28F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレート熱交換器(2)の隣接する2枚の伝熱プレート(10)間のガスケット構成(12)であって、前記隣接する伝熱プレート間で流れチャンネルを画定するように、前記隣接する伝熱プレート間に封止を形成し、前記流れチャンネルを通過する流体に対して露出されるように構成されるガスケット構成(12)のガスケット圧を評価するデバイス(22)であって、
前記デバイス(22)は、前記流体の流路(F)に配置されるように適合された試験対象物(26)及び保持手段(54)を備え、前記保持手段は、前記試験対象物を保持するように構成され、前記試験対象物は、前記流体に対して露出されるように構成され、
前記デバイス(22)は、前記隣接する伝熱プレートにより境界を定められた空間(13)の外側に配置されるように適合され、
前記試験対象物は、前記ガスケット構成の前記ガスケット圧の間接的評価を行うために前記試験対象物の評価が行われるように構成されることを特徴とするデバイス(22)。
【請求項2】
前記試験対象物(26)は、弾力性があり、且つ第1表面(50)及び第2表面(52)の間で締め付け固定されるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス(22)。
【請求項3】
前記試験対象物(26)と前記第1表面(50)との間の第1圧力(P1)を監視するように構成された第1センサー(30)を更に備え、前記第1圧力が前記ガスケット構成(12)の前記ガスケット圧の前記間接的評価に使用されることを特徴とする、請求項2に記載のデバイス(22)。
【請求項4】
前記流路中の前記流体の第2圧力(P2)を監視するように構成された第2センサー(32)を更に備え、前記第1圧力と前記第2圧力との差が前記ガスケット構成(12)の前記ガスケット圧の前記間接的評価に使用されることを特徴とする、請求項3に記載のデバイス(22)。
【請求項5】
前記保持手段は、前記試験対象物(26)を収容するように構成されたケージ(54)を有し、前記第1表面(50)及び前記第2表面(52)は、それぞれ前記ケージの上面及び底面に含まれ、前記ケージは、前記ケージの前記上面と前記底面との間で延在する側壁に少なくとも1つの開口部(38)を有することを特徴とする、請求項2〜4の何れか一項に記載のデバイス(22)。
【請求項6】
前記プレート熱交換器(2)と流体連通する送りパイプ(14、16)内部に少なくとも部分的に配置され且つ前記送りパイプ(14、16)と係合するように適合されていることを特徴とする、請求項5に記載のデバイス(22)。
【請求項7】
前記試験対象物(26)を収容するように構成された座部(24)と、前記ケージ(54)を形成し且つ前記第1表面(50)と前記第2表面(52)との間で前記試験対象物を締め付け固定するように、前記座部に部分的に受容され且つ前記座部と係合するように構成された締め付け手段(28)と、を備え、
前記第1表面(50)及び前記第2表面(52)は、それぞれ前記座部及び前記締め付け手段に含まれることを特徴とする、請求項6に記載のデバイス(22)。
【請求項8】
前記送りパイプの壁部(58)の接続部(56)を通して前記送りパイプ(14)へ挿入されるように構成され、前記締め付け手段(28)が前記接続部と係合するように構成されることを特徴とする、請求項7に記載のデバイス(22)。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載のデバイス(22)が設けられたプレート熱交換器(2)。
【請求項10】
プレート熱交換器(2)の隣接する2枚の伝熱プレート(10)間のガスケット構成(12)であって、前記隣接する伝熱プレート間で流れチャンネルを画定するように、前記隣接する伝熱プレート間に封止を形成し、複数の固有外的条件下に置かれるガスケット構成(12)のガスケット圧を評価する方法であって、
前記ガスケット構成から分離されているが前記プレート熱交換器に接続されている試験対象物(26)を提供し、前記試験対象物(26)が前記固有外的条件のうち少なくとも1つの外的条件下に置かれるようにするステップと、
前記ガスケット構成の前記ガスケット圧を間接的に評価するために前記試験対象物を評価するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
第1表面(50)と第2表面(52)との間で前記試験対象物(26)を締め付け固定するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記試験対象物(26)と前記第1表面(50)との間の第1圧力(P1)を監視するステップと、
前記ガスケット構成(12)の前記ガスケット圧を間接的に評価するために前記第1圧力を使用するステップと、
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記試験対象物(26)を少なくとも部分的に取り囲む媒体の第2圧力(P2)を監視するステップと、
前記ガスケット構成(12)の前記ガスケット圧を間接的に評価するために前記第1圧力(P1)と前記第2圧力との差を使用するステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記プレート熱交換器(2)を通過する流体の送りパイプ(14)内部に少なくとも部分的に配置された前記試験対象物(26)を提供し、前記流体に対して前記試験対象物(26)を露出させるようにするステップを含み、
前記送りパイプは、前記プレート熱交換器と流体連通しており、前記試験対象物は、前記送りパイプの壁部(58)の接続部(56)を通して前記送りパイプへ挿入可能である、請求項10〜13の何れか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれ請求項1及び請求項10のプリアンブルに記載のプレート熱交換器のガスケット構成のガスケット圧を評価するデバイス及び方法に関する。本発明はまた、上記のようなデバイスが設けられたプレート熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
プレート熱交換器、即ちPHE(plate heat exchanger)は、通常2枚のエンドプレートから成り、当該エンドプレート間に、複数の伝熱プレートが整列配置される。周知のPHEの一種である、いわゆるガスケット式PHEでは、ガスケットが伝熱プレート間に配置される。エンドプレート、ひいては伝熱プレートが、互いに向かって押し付けられ、これにより、当該ガスケットは伝熱プレート間に封止を形成する。ガスケットは、伝熱プレート間の平行流れチャンネルを画定する。当該平行流れチャンネルを通って、初めは異なる温度である2つの流体が、一方の流体から他方の流体へ熱を伝達するために、互い違いに(alternately)流れることができる。通常、ガスケットは、ゴム等の弾性材料から成る。
【0003】
PHE内部に配置されると、ガスケットは、ガスケット材料に影響を与え、ガスケット圧を徐々に弱め、ひいてはガスケットの封止性能を徐々に損なうおそれのある、種々の多数の外的条件(outer conditions)下に置かれる。例えば、ガスケットは、酸素、程度の差はあれ腐食性(aggressive)の化学物質、比較的高い温度及び比較的低い温度、並びに圧縮力にさらされるおそれがある。また、時間もガスケットの封止性能に悪影響を及ぼし得る。ガスケットの封止性能が劣化すると、流れチャンネルからの漏出が起こるリスクが増加する。従って、PHEのガスケットは、時折交換すべきものである。ガスケットを交換するのに適切な時期を知ることが重要である。当然ながら、できる限り長い間ガスケットを使用し、且つ流れチャンネルからの漏出が起こるほど長くは使用しないことが望ましい。
【0004】
米国特許第7857036号明細書(特許文献1)により、使い古したガスケットに起因する熱交換器における流体漏出のリスクを評価及び検知する方法及びデバイスが知られている。特許文献1では、センサーが、一方の伝熱プレート上であって、当該伝熱プレートとこれに隣接する伝熱プレートとの間で流体チャンネルを画定する関連ガスケットの下に位置している。当該センサーは、伝熱プレートとガスケットとの間の圧力を監視する。更に、別のセンサーが流体の熱交換器への流路に沿って配置され、当該別のセンサーは、流入流体の圧力を監視する。当該2つのセンサーにより測定される圧力は、熱交換器における漏出リスクを評価するために使用される。しかしながら、ガスケットの下にセンサーがあると、ガスケット及びその封止性能に影響を及ぼすおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7857036号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、PHEのガスケット構成のガスケット圧、ひいては封止性能を監視するデバイス及び方法であって、ガスケット構成に影響を及ぼさないデバイス及び方法を提供することである。本発明の基本的なコンセプトは、試験対象物の状態を評価することにより、ガスケット構成の状態を間接的に評価することである。本発明の別の目的は、上記のデバイスが設けられたPHEを提供することである。上記の目的を達成するためのデバイス、PHE、及び方法は、添付の特許請求の範囲に定められ、以下で説明される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るデバイスは、PHEの隣接する2枚の伝熱プレート間のガスケット構成のガスケット圧を評価するように構成される。当該ガスケット構成は、当該隣接する伝熱プレート間で流れチャンネルを画定するように、当該隣接する伝熱プレート間に封止を形成し、当該ガスケット構成は、当該流れチャンネルを通過する流体に対して露出されるように構成される。当該デバイスは、当該流体の流路に配置されるように適合された試験対象物及び保持手段を備えることを特徴とする。当該保持手段は、当該試験対象物を保持するように構成され、当該試験対象物は、当該流体に対して露出されるように構成される。更に、当該デバイスは、当該隣接する伝熱プレートにより境界を定められた空間の外側に配置されるように適合される。更に、当該試験対象物は、当該ガスケット構成の当該ガスケット圧を間接的に評価するために当該試験対象物の評価が行われるように構成される。
【0008】
ガスケット構成とは、隣接する伝熱プレート間の全ガスケットを意味するものである。従って、ガスケット構成は、1つ以上のガスケットを含み得る。典型的な例として、ガスケット構成は、従来技術において周知なように、1つのフィールドガスケット及び2つのリング状ガスケットを含み得る。
【0009】
当該流体に対して露出される以外にも、ガスケット構成は、多数の他の固有外的条件(outer specific conditions)下に置かれる。外的条件とは、ガスケット構成の外側に対して課される条件を意味するものである例えば、上記の固有外的条件には、所定の温度、酸素曝露及び/又は化学物質曝露、並びに圧縮力及び伸長力が含まれ得る。この外的条件は、時間経過に対して一定であってもよく、変化してもよい。ガスケット圧をより正確に評価できるようにするため、以下で更に論じられるように、試験対象物も上記の他の固有条件のうち1つ以上の条件下に置かれ得る。
【0010】
ガスケット構成のガスケット圧は、PHEから漏出が起こっているか否かを判断し得るファクターの1つである。ガスケット構成が新しいときは、当該ガスケットは、通常、比較的高いガスケット圧と関連付けられる。時間の経過とともに、ガスケット圧、ひいてはガスケット構成の封止性能が低下する。これは、PHEから漏出が起こるリスクが増加することを意味する。ガスケット構成のガスケット圧を監視することにより、ガスケット構成を交換するのに適当な時期がわかり、これにより、PHEから漏出が起こるリスクを軽減することができる。
【0011】
当該デバイスが、熱交換器に接続された構成に適合されていること、即ち当該デバイスが上記の流体の流路中に配置されるように適合されていることにより、当該デバイスが自動的にガスケット構成と少なくとも部分的に同じ環境下に置かれることが保証され得る。従って、ガスケット構成の実際の環境をシミュレーションするための別途の設備はより少なくて済むか、又は不要とされる。試験対象物がガスケット構成から分離されて配置されるように適合されているため、当該ガスケット構成は、評価作業による影響を完全に受けないものとすることができる。
【0012】
ガスケット構成及び試験対象物の両方が上記の流体に対して露出されているため、試験対象物の環境はガスケット構成の環境と類似するものになり得る。これにより、ガスケット圧の正確な評価が可能になり得る。
【0013】
隣接する伝熱プレートは、互いに接触又は当接するように配置されてもされなくてもよいため、隣接する伝熱プレートにより境界を定められた空間又は体積は、当該伝熱プレートにわたって連続的であっても連続的でなくてもよい。何れの場合であっても、当該空間又は体積とは、隣接する伝熱プレート間の任意の場所、即ち、隣接する伝熱プレートの外縁より内部であって当該伝熱プレートの任意の開口部、例えばポート開口部の外側の任意の場所を意味する。
【0014】
ガスケット構成と試験対象物とで条件が同じであると仮定すると、ガスケット圧の評価が容易になり得るが、この仮定は、試験対象物及びガスケット構成が本質的に同じ性質を有する場合に有益である。例えば、試験対象物及びガスケット構成は、有利には、同じ材料とすることができる。従って、当該試験対象物は弾力性のあるものとすることができる。更に、当該試験対象物は、第1表面と第2表面との間で締め付け固定されるように構成され得る。これは、ガスケット構成が上記の隣接する2枚の伝熱プレート間で締め付け固定されているという固有外的条件に似たものである。
【0015】
当該試験対象物は、ガスケット圧を間接的に評価するために、種々の方法で、例えば視覚的方法により、評価され得る。しかしながら、比較的正確な評価、ひいてはガスケット圧の正確な評価を可能にするためには、当該デバイスは、試験対象物と第1表面との間の第1圧力を監視するように構成された第1センサーを備えることができる。当該第1圧力は、ガスケット構成のガスケット圧を間接的に評価するために使用することができる。加えて、ガスケット圧の更に正確な評価を可能にするために、当該デバイスは、流路中の流体の第2圧力を監視するように構成された第2センサーを更に備えることができる。第1圧力と第2圧力との差は、ガスケット構成のガスケット圧を間接的に評価するために使用することができる。
【0016】
上記の保持手段は、試験対象物を収容するように構成されたケージを有することができ、上記の第1表面及び第2表面は、それぞれ当該ケージの上面及び底面に含まれる。更に、当該ケージは、当該ケージの当該上面と当該底面との間で延在する側壁に少なくとも1つの開口部を有することができる。このようなケージにより、当該試験対象物の単純な機械的締め付け固定を行うと同時に、当該試験対象物を露出させることが可能になる。
【0017】
当該デバイスは、PHE内部、例えばPHEのポートに配置されるように適合され得る。あるいは、当該デバイスは、PHEの外側に配置されるように適合されてもよい。一例として、当該デバイスは、PHEと流体連通する送りパイプ内部に少なくとも部分的に配置され且つ当該送りパイプと係合するように適合され得る。当該送りパイプは、PHEに通じる送り込みパイプであってもよく、PHEから通じる送り出しパイプであってもよい。更に、当該送りパイプは、上述の流体をPHEへ送り込み/PHEから送り出すことができる。当該デバイスが送りパイプと係合していることにより、試験対象物を当該送りパイプ内部に安定して配置することが可能になる。
【0018】
当該デバイスは、当該試験対象物を収容するように構成された座部と、当該ケージを形成し且つ当該第1表面と当該第2表面との間で当該試験対象物を締め付け固定するように、当該座部に部分的に受容され且つ当該座部と係合するように構成された締め付け手段と、を備えることができる。当該第1表面及び当該第2表面は、それぞれ当該座部及び当該締め付け手段に含まれる。従って、ここでは、当該座部及び当該締め付け手段が共に当該ケージを形成する。
【0019】
更に、当該デバイスは、当該送りパイプの壁部の接続部を通して当該送りパイプへ挿入されるように構成され得る。これにより、当該締め付け手段が当該接続部と係合するように構成される。このため、当該デバイスは、送りパイプの外側から容易にアクセス可能なものとすることができる。これは、当該デバイスの部品の交換及び/又は修理となったときに有益である。
【0020】
本発明に係るプレート熱交換器には、上述のデバイスが設けられている。
【0021】
従って、本発明に係るプレート熱交換器は、プレートパック中に整列した複数の伝熱プレートと、伝熱プレートのうち隣接する2つのプレート間に配置されたガスケット構成と、を備える。当該ガスケット構成は、隣接する伝熱プレート間で流れチャンネルを画定するように、隣接する伝熱プレート間に封止を形成し、当該ガスケット構成は、流れチャンネルを通過する流体に対して露出されるように構成される。当該プレート熱交換器は、当該ガスケット構成のガスケット圧を評価するように構成されたデバイスを更に備え、当該デバイスは、隣接する伝熱プレートにより境界を定められた空間の外側に配置される。当該デバイスは、流体の流路中に配置されるように適合された試験対象物及び保持手段を備える。当該保持手段は、当該試験対象物を保持するように構成され、当該試験対象物は、上記の流体に対して露出されるように構成される。更に、当該試験対象物は、当該ガスケット構成の当該ガスケット圧を間接的に評価するために当該試験対象物の評価が行われるように構成される。
【0022】
本発明に係る方法は、プレート熱交換器の隣接する2枚の伝熱プレート間のガスケット構成のガスケット圧を評価するためのものである。当該ガスケット構成は、当該隣接する伝熱プレート間で流れチャンネルを画定するように、当該隣接する伝熱プレート間に封止を形成する。更に、当該ガスケット構成は、複数の固有外的条件下に置かれる。当該方法は、当該ガスケット構成から分離されているが当該熱交換器に接続されている試験対象物を提供し、当該試験対象物が当該固有外的条件のうち少なくとも1つの外的条件下に置かれるようにするステップを含むことを特徴とする。更に、当該方法は、当該ガスケット構成の当該ガスケット圧を間接的に評価するために当該試験対象物を評価するステップを含む。
【0023】
当該方法は、第1表面と第2表面との間で当該試験対象物を締め付け固定するステップを含むことができる。
【0024】
当該方法は、当該試験対象物と当該第1表面との間の第1圧力を監視するステップと、当該ガスケット構成の当該ガスケット圧を間接的に評価するために当該第1圧力を使用するステップと、を含むことができる。
【0025】
当該方法は、当該試験対象物を少なくとも部分的に取り囲む媒体の第2圧力を監視するステップと、当該ガスケット構成の当該ガスケット圧を間接的に評価するために当該第1圧力と当該第2圧力との差を使用するステップと、を含むことができる。
【0026】
試験対象物の意図される配置構成に応じて、試験対象物を少なくとも部分的に取り囲む媒体は、PHEの流れチャンネルを通過する流体であってよい。
【0027】
本発明に係る方法に関連して、当該デバイスは、PHE内部、例えばPHEのポート又は隣接する伝熱プレート間に配置されるように適合されてもよい。配置されるのは、ガスケット構成の内側であっても外側であってもよい。この場合、第1表面及び第2表面は、それぞれ当該隣接する2枚の伝熱プレートのうち1枚に含まれることになる。
【0028】
あるいは、当該デバイスは、PHEの外側に配置されるように適合されてもよい。例えば、当該方法は、当該プレート熱交換器を通過する流体の送りパイプ内部に少なくとも部分的に配置された当該試験対象物を提供し、当該流体に対して当該試験対象物を露出させるようにするステップを含むことができ、当該送りパイプは、当該プレート熱交換器と流体連通しており、当該試験対象物は、当該送りパイプの壁部の接続部を通して当該送りパイプへ挿入可能である。
【0029】
本発明に係るデバイスの種々の実施形態に伴う上述の利点は、当然ながら本発明に係るプレート熱交換器及び本発明に係る方法についても該当し得る。
【0030】
本発明の更に他の目的、特徴、態様、及び利点については、以下の詳細な説明及び図面に記載する。
【0031】
次いで、添付の概略図面を参照して、本発明についてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】ガスケット圧評価用デバイスが設けられ、送り込みパイプ及び送り出しパイプに接続されたPHEの概略側面図である。
【
図2】
図1のPHEの伝熱プレートを概略的に示す平面図である。
【
図3】
図1のガスケット圧評価用デバイスの断面を概略的に図示する。
【
図4】
図3のデバイスの構成要素であって座部の形態の構成要素の概略斜視図である。
【
図5】
図3のデバイスの構成要素であって試験対象物の形態の構成要素の概略斜視図である。
【
図6】
図3のデバイスの構成要素であって締め付け手段の形態の構成要素の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1を参照すると、ガスケット式PHE2が示されている。ガスケット式PHE2は、第1エンドプレート4と、第2エンドプレート6と、それぞれが第1エンドプレート4と第2エンドプレート6との間に配置された、整列した波型のステンレス鋼製伝熱プレート10のパック8と、を備える。これらの伝熱プレート10のうち1枚が
図2に図示されている。各伝熱プレートは、ガスケット構成12により互いに分離されており、隣接する2枚の伝熱プレート間にはそれぞれ1つのガスケット構成が配置されている。これらのガスケット構成のうち1つが
図2に図示されている。各ガスケット構成は、フィールドガスケット及びリング状ガスケットの両方として働く、1つのガスケットのみを含んでいる。従って、以下では、ガスケット構成を単にガスケットと呼ぶ。
【0034】
伝熱プレートの各対は、空間又は体積の境界を定める。このような空間の1つが番号13で表され、
図1に概略的に図示されている。更に、伝熱プレートは、一方の流体から他方の流体へ熱を伝達するために、2つの流体を受容するように構成された平行流れチャンネルを、ガスケットと共に画定する。この目的を達成するために、より高温の第1流体は、全第2流れチャンネルを流れるように構成され、より低温の第2流体は、残りの流れチャンネルを流れるように構成される。第1流体は、それぞれ、送り込みパイプ14を通してPHE2へ送り込まれ、送り出しパイプ16を通してPHE2から送り出される。同様に、第2流体は、それぞれ、送り込みパイプを通してPHE2へ送り込まれ、送り出しパイプ(図示せず)を通してPHE2から送り出される。送り込みパイプ及び送り出しパイプの位置は、伝熱プレート10のポートホール18に揃えられる。ポートホール18は、流れチャンネルを通して第1流体及び第2流体を供給するために送り込みパイプ及び送り出しパイプと連通する、PHE2のポートを形成する。流れチャンネルからの漏出を防止するため、伝熱プレートが互いに押し付けられなければならない。これにより、ガスケットが伝熱プレート間に封止を形成する。この目的を達成するために、PHE2は、それぞれが第1エンドプレート4及び第2エンドプレート6を互いに向かって押し付けるように構成された複数の牽引手段20を備える。
【0035】
ガスケット12は、ゴムから成り、PHE2が作動しているとき、固有外的条件下、又は特定の環境下に置かれる。より具体的には、第1流体の流れチャンネルを画定するガスケットは、外部からの空気にさらされ、内部からの第1流体にさらされ、上側及び下側からの圧力を受ける。第1流体は、第1温度T1及び特定の化学的性質を有する。同様に、第2流体の流れチャンネルを画定するガスケットは、外側からの空気にさらされ、内部からの第2流体にさらされ、上側及び下側からの圧力を受ける。第2流体は、第2温度T2を有する。ここで、T1>T2である。また、第2流体は特定の化学的性質を有し、これは第1流体の化学的性質と同程度に過酷である(harsh)か、又はより軽度のものである。従来知られているように、ゴムの経年劣化、ひいてはガスケットの経年劣化は、周囲の環境に影響を受ける。高温、空気曝露及び化学物質曝露、並びに圧縮力は、経年劣化を早めるおそれのある典型的な外的条件である。ガスケットの経年劣化に伴い、弾性が低下し、ひいては封止性能が損なわれる。
【0036】
PHE中の新しいガスケットは、通常、比較的高いガスケット圧、ひいては良好な封止性能と関連付けられる。しかしながら、ガスケットの経年劣化は、通常、ガスケット圧の減少、ひいては封止性能の減少と関連付けられる。ガスケットは、ガスケット圧が過度に低くなる前、即ち、ガスケットから漏出が起こり始める前に、交換すべきである。この点に鑑みて、PHEには、PHE2のガスケット12のガスケット圧を評価するデバイス22が設けられる。デバイス22は、
図3、
図4、
図5、及び
図6において、更に詳細に図示される。デバイス22は、座部24と、試験対象物26と、締め付け手段28と、第1センサー30と、第2センサー32と、を備える。座部24は、伝熱プレート10と同じ材料、即ちステンレス鋼から成る。座部24は、環状の有孔(perforated)基部34と、当該基部から延在する円筒状壁部36と、を備える。円筒状壁部36には、窓38及び雌ネジ状内壁40が設けられている。試験対象物26は、ガスケット12と同じ材料、即ちゴムから成る。試験対象物26は、座部24の内側に対応する形状、より具体的には円筒形状を有する。締め付け手段28は、ステンレス鋼、即ち伝熱プレート及び座部24と同じ材料から成る。締め付け手段28は、座部24の内側に対応する形状、即ち円筒形状を有する第1部分42と、第1雄ネジ44と、を備える。更に、締め付け手段28は、より大きな円筒形状の第2部分46と、第2雄ネジ48と、を備える。試験対象物26は、締め付け手段28が座部に螺合されて雌ネジ40が第1雄ネジ44と係合し、第1表面50と第2表面52との間で当該試験対象物が締め付け固定される前に、座部24に受容されるように構成される。第1表面50は、締め付け手段28の第1部分42に含まれ、一方第2表面52は、座部24の基部34に含まれる。従って、座部及び締め付け手段は共に、試験対象物26を収容するケージ54の形態の保持手段を形成する。当該ケージは、基部34に含まれる底面と、締め付け手段28の第1部分42に含まれる上面と、円筒状壁部36に含まれる側壁と、窓38の形態の開口部と、を有する。第1センサー30及び第2センサー32はそれぞれ、市販の圧力センサーである。第1センサー30は、試験対象物26と締め付け手段28との間の圧力を測定するために、試験対象物26と締め付け手段28、より具体的には第1表面50との間に配置される。第2センサー32は、周囲の圧力を測定するために、当該デバイスの外側に配置される。
【0037】
デバイス22は、PHE2の外側に配置されるものの、PHE2には接続されている。より具体的には、デバイス22は、送り込みパイプ14のところに配置される。送り込みパイプ14は、そのパイプ壁部58に接続部56(
図3)を備える。接続部56の内側形状は、締め付け手段28の第2部分46の形状に対応するものである。デバイス22は、接続部56へ挿入され、締め付け手段28の第2部分46が当該接続部に螺合されることにより接続部56と係合するように構成される。この点に鑑みて、接続部56は、第2雄ネジ48と係合するように構成された接続用雌ネジ60を備える。このように配置されると、ケージ54、ひいては試験対象物26は、送り込みパイプ14内部に配置されることになる。従って、試験対象物及びケージは、第1流体の流路F(
図1)中に配置されることになる。当該流路Fは、送り込みパイプ14を通り、PHE2の全第2流れチャンネルを通り、送り出しパイプ16を通って進む。ケージ54に開口部が設けられているため、試験対象物26は、ちょうどPHE2の第1流体流れチャンネルにおけるガスケット12のように、当該開口部により第1流体に対して露出されることになる。
【0038】
以下では、デバイス22の使用について説明する。PHEが組み立てられる際、牽引手段20は、エンドプレート4、6の間で予め定められた距離、即ち伝熱プレート及びガスケットの数及び種類に応じた所定の距離が得られるまで締め付けられる。これにより、PHE内部で、ガスケットと伝熱プレートとの間に固有のガスケット圧、即ち固有圧力がもたらされることになる。更に、締め付け手段28が、試験対象物26と締め付け手段との間で同じ固有圧力が得られるような程度まで締め付けられる。PHE2の作動中、PHE内部の全第2ガスケット12は、ちょうどデバイス22の試験対象物26のように、第1流体に対して露出される。この第1流体への露出により、ガスケット12及び試験対象物26は何れも経年劣化を起こすことになる。本発明は、ガスケットの経年劣化と試験対象物の経年劣化とが本質的に同じであるとの近似に基づくものである。更に、試験対象物の圧力、即ち、試験対象物の締め付け固定のみの結果として締め付け手段に加わる対象物圧力POを監視することにより、PHE内部のガスケットのガスケット圧が間接的に監視される。これは、ガスケット圧が本質的に対象物圧力POに等しいものとみなされるためである。時間の経過と共に、試験対象物26が経年劣化するにつれて、圧力POは徐々に減少することになる。POが所定の限界値に達したときは、PHEのガスケットを交換すべきとの合図である。ガスケットの交換と併せて、試験対象物もまた交換すべきである。
【0039】
第1センサー30及び第2センサー32は、対象物圧力POを監視するために使用される。より具体的には、第1センサー30は、試験対象物26と締め付け手段28との間の第1圧力P1を監視する。当該デバイスが送り込みパイプ14へ挿入される前は、PO=P1である。しかしながら、デバイス22が上述のように接続部56と係合すると、第1流体もまた締め付け手段28に対して圧力、即ち第2圧力P2を及ぼすことになる。この第2圧力P2は、第2センサー32により監視される。従って、PHEの通常作動時には、次の関係が成り立つ:PO=P1−P2。
【0040】
第1センサー及び第2センサーの出力は、ある種の市販演算処理装置において処理される。当該演算処理装置については、図面には示されておらず、また本明細書ではこれ以上説明しない。
【0041】
このように、本発明は、PHE(2)の隣接する2枚の伝熱プレート(10)間のガスケット構成(12)のガスケット圧を評価する方法に関する。当該ガスケット構成は、当該隣接する伝熱プレート間で流れチャンネルを画定するように、当該隣接する伝熱プレート間に封止を形成する。また、当該ガスケット構成は、当該流れチャンネルを通過する第1流体に対して露出されるように構成される。当該方法は、当該隣接する伝熱プレートにより境界を定められた空間(13)の外側であって当該第1流体の流路(F)中に、試験対象物(26)及び保持手段(54)を設けるステップを含む。当該保持手段は、当該第1流体に対して当該試験対象物を露出させるように当該試験対象物を保持する。更に、当該方法は、当該ガスケット構成の当該ガスケット圧を間接的に評価するために、当該試験対象物を評価するステップを含む。
【0042】
上述の本発明の実施形態は、単なる例示として理解されるべきである。当業者であれば、説明されている実施形態は、本発明の概念を逸脱することなく、様々な方法で変更可能であることを理解するものである。
【0043】
例えば、当該デバイスは、必ずしもPHEの外側に配置される必要はない。代わりに、当該デバイスは、PHE内部、例えばPHEのポートの内部に配置されてもよい。また、本発明に係る方法に関連して、当該デバイスは、隣接する2枚の伝熱プレート間に配置されてもよい。ここで、当該デバイスが配置されるのは、ガスケットの内側であっても外側であってもよい。即ち、第1流体流路中であっても第1流体流路の外側であってもよい。
【0044】
更に、PHEガスケットの状態を評価するために、圧力センサーの代わりに、又は圧力センサーに加えて、試験対象物の目視検査が使用されてもよい。
【0045】
上述の実施形態については、通常、P2<<POの関係が成り立つ。従って、別の実施形態によると、第2圧力センサーを省略することができ、P1をPHE内部のガスケット圧の十分正確な測定値とみなすことができる。このような実施形態では、座部の基部は、有孔のものに代えて中実(solid)のものとすることができる。
【0046】
有孔である代わりに、基部は多孔質材料を含んでもよい。更に、できる限りPHE内部の環境を再現するために、金属シートが試験対象物と多孔質基部との間に配置されてもよい。
【0047】
PHE内部のガスケットは、第1流体及び第2流体に対してだけでなく、空気に対しても露出されている。ガスケットの環境を更に再現するために、試験対象物は、空気に対しても露出されるように配置されてもよい。一例として、ケージは、試験対象物との接続部にエアポケットが存在できるように、代替的な設計とすることができる。
【0048】
締め付け手段及び/又は座部は、必ずしも伝熱プレートと同じ材料から成るものである必要はない。更に、締め付け手段及び/又は座部及び/又は伝熱プレートは、ステンレス鋼以外の材料から成るものであってもよい。同様に、試験対象物は、必ずしもPHE内部のガスケットと同じ材料から成るものである必要はない。更に、試験対象物及び/又はガスケットは、ゴム以外の材料から成るものであってもよい。また、当該デバイス、ひいては当該デバイスの種々の構成要素は、別の態様で設計されてもよい。一例として、当該デバイスは、必ずしも円筒形状でなくてもよい。
【0049】
上記では、締め付け手段が、試験対象物を締め付け固定するように座部に螺合されるものとされている。当然ながら、螺合とは相対的なものである。即ち、代わりに、座部が締め付け手段に螺合されてもよい。更に、締め付け手段及び座部は、他の方法で、例えばある種のスナップ式係合又はバヨネット式係合によって、互いに係合するように構成されてもよい。
【0050】
上述の実施形態では、当該デバイスは、第1流体の流路中に配置されている。第1流体は、最も高温で且つ最も化学的に過酷な流体であるため、第2流体よりもガスケットの経年劣化を早めるものである。更に、第1流体が最も高温であるのは送り込みパイプ中であるため、当該デバイスは送り込みパイプ中に配置される。当然ながら、当該デバイスは、代わりに第1流体の送り出しパイプ中に配置されてもよい。更には、代わりに、当該デバイスを第2流体の流路中、例えば第2流体送り込みパイプ又は送り出しパイプ中に配置することも当然可能である。当然ながら、当該デバイスは、第1流体及び第2流体が上述した特徴以外の特徴を有する場合に関しても使用することができる。一例として、第1流体は、第2流体より過酷だが第2流体より低温であってもよく、その逆も同様である。加えて、2つ以上のデバイスを設けること、例えば1つのデバイスを第1流体の流路中に配置し、他のデバイスを第2流体の流路中に配置することも可能である。
【0051】
上記のケージの開口部は、試験対象物のサイズ、より具体的には試験対象物の高さに適したサイズである。当然ながら、当該開口部は、より大きくてもよく、より小さくてもよい。より大きな開口部は、様々な高さの試験対象物を受容するのに適した「ユニバーサル」ケージにおいて設けられ得る。このような「ユニバーサル」ケージでは、締め付け手段は、低い高さの試験対象物がケージに受容される場合には当該開口部を部分的に閉鎖するように構成され得る。
【0052】
第1センサー及び第2センサーは、上述されたもの及び図面に示されたもの以外の態様で構成されてもよい。一例として、第2センサーは、締め付け手段に取り付けられる代わりに、座部のどこかに取り付けられてもよく、送り込みパイプ内部に取り付けられてもよい。
【0053】
保持手段を設ける目的は、試験対象物を正しい位置に保持又は固定するためである。上述のデバイスは、第1流体に対して露出されてもいるケージの形態の保持手段を備える。しかしながら、保持手段は、その他の数多くの態様で設計され得る。一例として、保持手段は、第1流体に対して露出されないように、試験対象物によって取り囲まれるように構成された針として設計されてもよい。別の例として、保持手段は、座部24の基部34に対応するプレート又は類似の部品と、当該プレートの中央に取り付けられた針であって、試験対象物を貫通して突出し、パイプと係合するように構成された針と、を備えていてもよい。これにより、当該プレート及び針は、当該プレートとパイプの内壁との間で試験対象物を締め付け固定するように協働することができる。
【0054】
最後に、本発明は、永久的に接合された伝熱プレートとガスケットにより分離された伝熱プレートとの両方を備えるPHE、いわゆる半溶接PHEといった、純粋なガスケット式PHE以外の種類のPHEに関して使用することができる。
【0055】
「第1」、「第2」等の修飾語句は、本明細書においては、単に同種の要素を区別するために使用されており、これらの要素間の相互のいかなる順番を表すものでもないことが強調されるべきである。
【0056】
本発明に関連しない細部の説明は省略されていること、及び、図面は単に概略的なものであり、縮尺に従って描かれていないことが強調されるべきである。図面のいくつかは他のものよりも単純化されていることも指摘すべきことである。従って、いくつかの構成要素は、1つの図には図示されているが別の図では省略されていることがある。
【符号の説明】
【0057】
2 プレート熱交換器
4 第1エンドプレート
6 第2エンドプレート
8 パック
10 伝熱プレート
12 ガスケット構成
13 空間
14 送り込みパイプ
16 送り出しパイプ
18 ポートホール
20 牽引手段
22 デバイス
24 座部
26 試験対象物
28 手段
30 第1センサー
32 第2センサー
34 基部
36 円筒状壁部
38 開口部
40 雌ネジ状内壁
42 第1部分
44 第1雄ネジ
46 第2部分
48 第2雄ネジ
50 第1表面
52 第2表面
54 ケージ
54 保持手段
56 接続部
58 パイプ壁部
60 接続用雌ネジ