(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態1]
図1は、実施形態1のエレベータシステムを示す概略図である。エレベータシステム1は、複数の号機のエレベータ(ここではA号機のエレベータ2A、B号機のエレベータ2B、C号機のエレベータ2C)を備える。エレベータ2A〜2Cは、隣接して設置されている。
【0009】
号機毎にエレベータシステム1に具備される同一の構成要素については、各構成要素の符号の末尾に、その構成要素と対応する号機の符号の末尾のアルファベットと同じアルファベットを付す。号機毎にエレベータシステム1に具備される構成要素に関し、特定の号機に限定されない説明を行う場合には、説明において、その構成要素の符号にアルファベットを付さないことがある。
【0010】
エレベータシステム1は、乗り場101に、専用呼び登録装置3、呼び釦4、および乗り場側ドア5(乗り場側ドア5A〜5C)を備える。
図1では、一つの階の乗り場101のみを図示している。乗り場101は、実際には、複数の階に設けられている。
【0011】
図2は、各階に設けられた乗り場101を説明するための図である。
図2の例では、建物100は、1F、2F、および3Fの3つの階を備える。そして、各階には、乗り場101がそれぞれ設けられている。各階の乗り場101の壁面に、呼び釦4および乗り場側ドア5A〜5Cが設置されている。各階の乗り場101の壁面上部には、専用呼び登録装置3が設置されている。
【0012】
図1に戻り、エレベータシステム1は、さらに、群管理制御装置6を備える。群管理制御装置6は、エレベータ2A〜2Cを群管理し、効率よく運行サービスを行うためのものである。
【0013】
号機毎にエレベータシステム1に具備される構成要素は、A号機〜C号機で共通する。したがって、号機毎にエレベータシステム1に具備される構成要素について、代表として、エレベータ2Aにかかる構成要素について述べる。エレベータ2Aは、かご7A、釣合おもり8A、メインロープ9A、巻上機10A、テールコード11A、および号機制御装置12Aを備える。かご7A、釣合おもり8A、メインロープ9A、巻上機10A、およびテールコード11Aは、建物100の昇降路内に設置されている。
【0014】
かご7Aは、利用者が乗車するものである。かご7Aは、昇降路内に設置された図示しない一対のかご用ガイドレールの間に設置され、かご用ガイドレールに沿って昇降する。かご7Aは、かご側ドア13Aを備える。かご側ドア13Aは、かご7Aの昇降時には戸閉状態に維持され、乗り場101に到着した際には、戸閉状態から戸開状態になる。
【0015】
乗り場101において、乗り場側ドア5Aの位置は、かご7Aが乗り場101に到着した際のかご側ドア13Aの位置と対応する。乗り場側ドア5Aは、乗り場101に到着したかご側ドア13Aとともに、戸閉状態から戸開状態になったり、戸開状態から戸閉状態になったりする。乗り場側ドア5Aとかご側ドア13Aとが同時に戸開状態になることにより、利用者は、乗り場101にかご7Aが配車されたとき、かご7Aに乗車したり、かご7Aから乗り場101に降車したりすることができる。
【0016】
釣合おもり8Aは、昇降路内に設置された図示しない一対の釣合おもり用ガイドレールの間に設置され、釣合おもり用ガイドレールに沿って昇降する。釣合おもり8Aとかご7Aとは、メインロープ9Aで連結されており、釣合おもり8Aおよびかご7Aは連動して昇降する。釣合おもり8Aの重量は、かご7Aの積載量が所定量(例えば最大積載量に対して0〜1/2程度)である場合にかご7Aの重量と釣り合うように設定されている。
【0017】
メインロープ9Aは、巻上機10A(より正確には巻上機10Aのメインシーブ)に巻き掛けられている。メインロープ9Aは、かご7Aと釣合おもり8Aとをトラクション式に昇降させるものである。メインロープ9Aの一端は、かご7Aの垂直方向の上部に固定され、メインロープ9Aの他端は釣合おもり8Aの垂直方向の上部に固定されている。
【0018】
巻上機10Aは、図示しないモータによりメインロープ9Aを巻き上げてかご7Aと釣合おもり8Aとの相対位置を変化させることによって、かご7Aを昇降路内を昇降させる。モータの駆動電力は、号機制御装置12Aによって制御される。
【0019】
テールコード11Aは、かご7Aと号機制御装置12Aとの間の通信用および電力供給用の電線である。テールコード11Aは、昇降路内につり下げられており、かご7Aの動きに応じて昇降する。
【0020】
号機制御装置12Aは、かご7Aの昇降、かご側ドア13Aの開閉、および乗り場側ドア5Aの開閉などを含む、エレベータ2A単体の制御を実行する。号機制御装置12Aは、巻上機10Aのモータの駆動電力を制御することによって、かご7Aを昇降させる。
【0021】
なお、号機制御装置12A〜12Cは、群管理制御装置6に共通に接続されている。また、各階の乗り場101に設置された呼び釦4は、図示しない信号線によって群管理制御装置6に接続されている。各階の乗り場101に設置された専用呼び登録装置3は、図示しない信号線によって号機制御装置12A〜12Cに接続されている。
【0022】
実施形態1によれば、呼び釦4を用いた呼び方法である通常乗り場呼びと、呼び釦4の代わりに端末14を用いた専用乗り場呼びと、の2種類の方法によってかご7を乗り場101に呼ぶことが可能である。まず、通常乗り場呼びを説明する。
【0023】
利用者が呼び釦4を押下すると、呼び釦4は乗り場呼びを意味する信号を群管理制御装置6に送信する。以降、乗り場呼びを意味する信号を、呼び登録信号と表記する。呼び登録信号は、どの階の乗り場101にかご7を呼ぶものであるかが識別可能な構成を備える。群管理制御装置6は、呼び登録信号に応じて、エレベータ2A〜2Cのうちの一の号機を選択し、選択したエレベータ2が備える号機制御装置12に、呼び登録信号を送信する。これにより、通常乗り場呼びによる呼び登録が完了する。群管理制御装置6による号機の選択方法としては、任意の方法が採用可能である。例えば、群管理制御装置6は、各かご7の位置および移動の向きから、各かご7の運行の効率が最適になるように、一つの号機を選択する。
【0024】
続いて、専用乗り場呼びについて説明する。本実施形態では、専用乗り場呼びを行うために、専用呼び登録装置3は、無線通信モジュールを備えている。そして、専用呼び登録装置3は、無線通信モジュールを介して、端末14と無線通信可能とする。
【0025】
特定の利用者が端末14を装着して、特定の条件下で特定の動作を行うと、専用呼び登録装置3は、特定の条件下で特定の動作が行われたことを検知する。専用呼び登録装置3は、特定の条件下で特定の動作が行われたことを検知すると、その利用者の位置に基づいてエレベータ2A〜2Cのうちの一の号機を選択し、選択した号機にかかる号機制御装置12に呼び登録信号を送信する。これにより、専用乗り場呼びによる呼び登録が完了する。
【0026】
端末14は、利用者が装着可能な端末装置である。ここでは一例として、端末14は、加速度センサ、無線ネットワークアダプタ、およびRFID(radio frequency identifier)に対応したICタグ、を備えた手袋型の端末であり、通常の手袋と同様の様態で利用者の手に装着されるものとする。
【0027】
例えば、利用者が端末14を装着した状態で手を動かすと、端末14は、その動作を、加速度センサにより動作方向および動作速度として検出する。端末14は、呼び動作として予め登録された特定の動作を加速度センサにより検出すると、特定の動作が行われたことを意味する動作検知信号を、無線ネットワークアダプタを介して、他の機器(例えば、専用呼び登録装置3)に送信できる。例えば、端末14は、重力方向の上向きまたは下向きへ手を動かす動作を検出すると、動作検知信号を専用呼び登録装置3に送信する。専用呼び登録装置3は、受信した動作検知信号によって、特定の動作が行われたことを検知することができる。
【0028】
また、専用呼び登録装置3は、端末14が備えるICタグからID情報を受信し、受信したID情報に基づいて、その端末14を装着している利用者が特定の利用者に該当するか否かを判定する。特定の利用者とは、専用乗り場呼びによる乗り場呼びが許可された利用者をいう。
【0029】
例えば、ICカードに記録されたID情報が特定の利用者のID情報として専用呼び登録装置3に記録されている。そのICを内蔵する端末14は、希望する利用者が建物100に入るときに建物100の出入り口で配布され、その利用者が建物100を出るときに回収される。別の例では、端末14は、個人の私物であり、ICカードに記録されたID情報が特定の利用者のID情報として専用呼び登録装置3に予め登録されている。なお、特定の利用者のID情報の登録方法は、これらに限定されない。
【0030】
通常乗り場呼びによれば、利用者は、呼び釦4を視認して、呼び釦4の前まで移動し、呼び釦4を押下しなければならない。これに対し、端末14を用いた専用乗り場呼びによれば、呼び釦4を押下せずともかご7を呼ぶことが可能であるので、呼び釦4を視認する必要がなく、視力に障碍を有する利用者であっても簡単にかご7を呼ぶことができる。
【0031】
呼び登録信号を受信した号機制御装置12は、利用者がいる乗り場101にかご7を配車する。ここで、号機制御装置12は、専用乗り場呼びに応答する場合、専用モードでエレベータ2を制御する。専用モードとは、通常乗り場呼びの運転モードと異なる運転モードである。通常乗り場呼びに応じた運転モードを、通常モードと表記する。専用モードにおいては、専用呼び登録装置3は、専用乗り場呼びを行った利用者に、専用乗り場呼びに応答する号機までの距離情報を通知する。
【0032】
なお、専用モードと通常モードとの相違は、上記だけに限定されず、任意に設定可能である。例えば、専用モードにおいては、号機制御装置12は、すでに登録されている呼び登録と、専用呼び登録装置3からの呼び登録信号によって登録された呼び登録と、のみに応答する。
【0033】
なお、以降、専用呼び登録のための呼び登録信号を、専用呼び登録信号と表記する。専用呼び登録信号は、例えば、専用呼び登録のための呼び登録信号であることが識別可能に構成される。
【0034】
図3は、実施形態1のエレベータシステム1の機能構成を示す図である。専用呼び登録装置3には、号機制御装置12A〜12Cが接続されるが、本図では、わかりやすくするために、号機制御装置12Aのみを図示している。
【0035】
専用呼び登録装置3は、利用者判定部31、利用者位置取得部32、エリア内検知部33、動作検知部34、登録部35、および距離通知部36を備える。さらに、専用呼び登録装置3は、RF_IDインターフェース40、無線通信モジュール41、利用者情報記憶部42、およびエレベータ位置記憶部43を備える。登録部35は、距離算出部37、および号機選択部38を備える。
【0036】
RF_IDインターフェース40は、RFリーダ50から情報を受信するためのインターフェースとする。RFリーダ50は、複数設けられていても良い。
【0037】
利用者情報記憶部42及びエレベータ位置記憶部43は、記憶装置上に備えられる。利用者情報記憶部42は、特定の利用者のID情報を予め記憶する。
【0038】
利用者判定部31は、特定の利用者がいるか否かを判定するものである。例えば、利用者判定部31は、RFリーダ50から発信する電波を用いて、RF_IDインターフェース40を介して、端末14に具備されるICカードから当該ICカードに記録されたID情報を受信する。そして、利用者判定部31は、受信したID情報と、利用者情報記憶部42に記憶されているID情報との比較に基づいて、特定の利用者がいるか否かを判定する。端末14がRFリーダ50で受信可能な範囲になかったり、端末14がRFリーダ50で受信可能な範囲にあったとしても受信したID情報が利用者情報記憶部42に記憶されているID情報に含まれていない場合、利用者判定部31は、特定の利用者がいないと判定する。端末14がRFリーダ50で受信可能な範囲にあり、かつ、受信したID情報が予め記憶しているID情報に含まれている場合、利用者判定部31は、特定の利用者がいると判定する。
【0039】
本実施形態では、RDリーダ50がICカードからID情報を受信する例について説明するが、ICカードからID情報を受信する例に制限するものではなく、識別情報を受信できればどのような手法を用いても良い。例えば、専用呼び登録装置3は、端末14と無線通信を行い、端末14からアドレス情報を受信し、当該アドレス情報と対応付けられた利用者の情報で、特定の利用者がいるか否かを判定しても良い。
【0040】
利用者位置取得部32は、端末14との間の通信に基づいて、利用者の位置情報を取得するものである。例えば、利用者位置取得部32は、利用者が装着している端末14から出力される信号を受信する、複数のRFリーダ50を備える。利用者位置取得部32は、各RFリーダ50における信号の受信時間の差分または信号の強度などに基づいて、端末14の位置を計測し、計測によって得られた位置情報を、利用者の位置情報として取得する。例えば
図2を用いて説明すると、各専用呼び登録装置3内に、複数のRFリーダ50が紙面左右方向に等間隔に配設される。利用者の位置の表現形式は、特定の形式に限定されない。なお、本実施形態は、複数のRFリーダ50で、利用者の位置情報を取得する例について説明するが、RFリーダ50に制限するものではなく、端末14との間で通信可能な受信機であれば良い。さらには端末14から、GPS等による位置情報を受信しても良い。
【0041】
利用者位置取得部32は、取得した位置情報を、エリア内検知部33及び距離算出部37に出力する。
【0042】
エリア内検知部33は、特定の利用者が乗り場101の特定エリア内にいるか否かを検知するものである。特定エリアとは、乗り場101内に予め設定されたエリアであって、例えば各乗り場側ドア5からの距離が300mm位内の範囲のエリア(
図1の領域102)である。エリア内検知部33は、例えば、(図示しない)遠赤外線カメラと接続されている。そして、遠赤外線カメラは、乗り場101を撮像し、撮像した画像データを、エリア内検知部33に送信する。そして、エリア内検知部33は、受信した画像内に特定エリアに対応する範囲を設定する。そして、エリア内検知部33は、利用者位置取得部32から入力される利用者の位置情報と設定された範囲とを重ね合わせ、利用者の位置が設定された範囲に含まれる場合、特定の利用者が特定エリアにいる旨を示した信号を、動作検知部34に出力する。本実施形態は、画像データと位置情報とに基づいて、特定の利用者が特定のエリアに存在するか否かを判定する例について説明するが、画像データ及び位置情報の組み合わせに制限するものではなく、いずれか一方でもよいし、他の手法を用いても良い。
【0043】
動作検知部34は、端末14から受信した動作検知信号に基づいて、特定の利用者が特定動作をしたか否かを検知するものである。例えば、動作検知部34は、エリア内検知部33から信号が入力された場合に、無線通信モジュール41を介して、利用者が装着している端末14からの動作検知信号を受信する。動作検知信号を受信した場合、動作検知部34は、特定動作を検知した旨を示した信号を、距離算出部37に出力する。
【0044】
利用者判定部31、利用者位置取得部32、エリア内検知部33、および動作検知部34は、協働して、利用者について下記の3つの条件の全部が同時に満たされたか否かを判定する。
(1)利用者が特定の利用者であること。
(2)利用者の位置が特定エリア内であること。
(3)利用者が特定の動作を行ったこと。
【0045】
上記3つの条件の全部が同時に満たされた場合にそのことを検知するために、ここでは一例として、利用者判定部31は、特定の利用者がいると判定した場合に、利用者位置取得部32に信号出力し、利用者位置取得部32は、利用者判定部31からの信号を受信した場合に利用者の位置を取得し、エリア内検知部33は、利用者位置取得部32が利用者の位置を取得した場合においてその位置に基づいて利用者が特定エリア内にいることを検知したとき、動作検知部34に信号出力し、動作検知部34は、エリア内検知部33からの信号を受信した場合に動作検知信号の受信の有無を判定する。上記3つの条件の全部が同時に満たされた場合にそのことを検知できる限り、利用者判定部31、利用者位置取得部32、エリア内検知部33、および動作検知部34の間の信号・情報の送受信の関係は上記に限定されない。また、例えば、利用者判定部31、利用者位置取得部32、エリア内検知部33、および動作検知部34が出力する信号または情報は、登録部35に集められ、登録部35は、集められた信号または情報に基づいて、上記3つの条件の全部が同時に満たされたか否かの判定を行ってもよい。
【0046】
なお、各専用呼び登録装置3は、自身が設置された階にいる利用者が検知可能であればよく、自身が設置された階以外の階にいる利用者を検知する必要はない。したがって、例えば、RFリーダ50を備えた場合、当該RFリーダ50は、読み取り用の電波が他の階に及ばない仕様を採用可能である。同様に、無線通信モジュール41が、端末14との間で通信を行う場合、それらの無線通信モジュール41は、他の階からの信号を拾うことができない仕様を採用可能である。このように、各専用呼び登録装置3は、自身が設置された階にいる利用者のみを検知するように構成される場合、他の階にいる利用者の誤検知を抑止できる。さらには、各構成にかかるコストが低減できる。また、利用者がいる階の特定するための構成を省略することが可能である。
【0047】
エレベータ位置記憶部43は、乗り場101における各号機の位置を示す位置情報が格納されている。各号機の位置情報は、各号機と利用者との距離の算出に用いられるものであり、利用者にとって最も乗りやすい号機を選択するために用いられるものである。したがって、例えば、各号機の位置情報として、各乗り場側ドア5の位置情報が採用される。これにより、乗り場側ドア5が利用者に最も近い号機を選択することが可能であり、利便性が向上する。なお、各号機の位置情報に記録される位置としては、乗り場側ドア5の位置だけに限定されず、各号機にかかる任意の箇所が採用可能である。また、位置情報に記録されている位置の表現形式は、特定の形式に限定されない。例えば、エレベータ位置記憶部43は、各乗り場側ドア5の座標が予めマーキングされた、建物固有の電子地図が、乗り場101における各号機の位置を示す位置情報として格納されていてもよい。
【0048】
距離算出部37は、動作検知部34からの信号を受信した場合に、利用者の位置情報とエレベータ位置記憶部43に格納されている各号機の位置情報とに基づき、各号機と利用者との間の距離を算出する。例えば、距離算出部37は、利用者のいる位置と各号機の位置とを直線で結び、2点間の距離を算出する。
【0049】
号機選択部38は、号機毎に算出された距離に基づいて、一つの号機を選択する。換言すると、距離算出部37および号機選択部38は、利用者の位置情報に基づいて、一つの号機を選択する。ここでは一例として、号機選択部38は、利用者からの距離が最短の号機を選択する。なお、選択の基準は上記に限定されない。号機選択部38は、例えば、利用者からの距離が最短の号機がメンテナンス中である場合には、利用者からの距離が2番目に近い号機を選択してもよい。
【0050】
登録部35は、専用呼び登録装置3が選択した号機の号機制御装置12に、専用呼び登録信号を送信する。専用呼び登録信号は、運転モードを、通常モードから専用モードに切り替える要求を含む呼び登録信号とする。つまり、専用呼び登録信号を送信することで、特定の利用者がかご7に乗るためのモードに切り替えることができる。
【0051】
距離通知部36は、登録部35が専用呼び登録を完了後、利用者と専用呼び登録された号機との間の距離を利用者に通知するものである。ここでは一例として、距離通知部36は、利用者と専用呼び登録された号機との間の距離を、無線通信モジュール41を用いて、端末14に出力する。なお、距離の通知の方法は上記に限定されない。例えば、距離通知部36は、専用呼び登録装置3に備えられたスピーカから、距離を音声出力してもよい。また、端末14は、スピーカを備え、無線通信モジュール41から受信した距離を、端末14のスピーカから音声出力してもよい。通知される距離の表現形式は特定の形式に限定されない。
【0052】
号機制御装置12Aは、運転制御部121およびモード制御部122を備える。
【0053】
モード制御部122は、運転モードを記憶し、記憶している運転モードを外部からの信号に基づいて切り替える。専用呼び登録装置3から専用呼び登録信号を受信すると、モード制御部122は、運転モードを通常モードから専用モードに切り替える。モード制御部122は、運転モードを運転制御部121に通知し、運転制御部121は、通知された運転モードで、かご7の昇降、かご側ドア13の開閉、および乗り場側ドア5の開閉などを制御する。
【0054】
モード制御部122は、運転モードの切り替え後、運転モードの切り替え完了を専用呼び登録装置3に通知する。距離通知部36は、切り替え完了の通知の受信によって、専用呼び登録の完了を認識することができる。
【0055】
なお、専用呼び登録装置3が備える機能構成要素(利用者判定部31、利用者位置取得部32、エリア内検知部33、動作検知部34、登録部35、および距離通知部36)のそれぞれの一部または全部は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせによって実現される。
【0056】
ソフトウェアとは、コンピュータプログラムである。ソフトウェアによって構成要素が実現されるとは、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置がコンピュータプログラムを実行することによってその構成要素の機能を実現することである。例えば、専用呼び登録装置3は、演算装置と、コンピュータプログラムが予め格納された記憶装置を備え、演算装置は、記憶装置に格納されているコンピュータプログラムを実行することによって構成要素としての機能を実現する。記憶装置としては、任意の種類の記憶装置が採用可能である。例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、磁気ディスク、光ディスク、またはこれらの組み合わせが記憶装置として採用可能である。
【0057】
ハードウェアとは、例えば、受信機、送信機、撮像装置、各種センサ、駆動装置、電源装置、またはハードウェア回路などを含む。各構成要素は、ハードウェアの機能を利用することによって実現されてもよい。
【0058】
例えば、本実施形態の専用呼び登録装置3は、CPUなどの演算装置が、記憶装置に記憶されたプログラムを実行することで、利用者判定部31、利用者位置取得部32、エリア内検知部33、動作検知部34、登録部35、および距離通知部36を実現する。さらに、記憶装置に、利用者情報記憶部42およびエレベータ位置記憶部43が確保される。
【0059】
同様に、号機制御装置12が備える機能構成要素(運転制御部121およびモード制御部122)のそれぞれの一部または全部は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせによって実現される。群管理制御装置6の制御は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせによって実現される。
【0060】
図4は、実施形態1のエレベータシステム1が実行する一連の手順を示すフローチャートである。なお、これらの制御ルーチンは、所定の制御周期で繰り返し実行される。
【0061】
まず、利用者判定部31は、乗り場101に特定の利用者がいるか否かを判定する(S101)。利用者判定部31によって乗り場101に特定の利用者がいると判定された場合(S101、Yes)、利用者位置取得部32は、利用者が装着している端末14から出力される信号を受信して、利用者の位置情報を取得する(S102)。
【0062】
次に、エリア内検知部33は、S102によって取得された利用者の位置情報と乗り場101を撮影した画像とを比較することによって、特定エリア内の利用者の検知を行う(S103)。エリア内検知部33によって特定エリア内に利用者が検知された場合(S103、Yes)、動作検知部34は、端末14から出力される動作検知信号を受信したか否かにより、利用者の特定動作の検知を行う(S104)。
【0063】
利用者判定部31によって乗り場101に特定の利用者がいないと判定された場合(S101、No)、エリア内検知部33によって特定エリア内に利用者が検知されなかった場合(S103、No)、または動作検知部34によって利用者の特定動作が検知されなかった場合(S104、No)、各号機制御装置12のモード制御部122は通常モードを維持し(S105)、現在の制御周期を終了する。
【0064】
動作検知部34によって利用者の特定動作が検知された場合(S104、Yes)、距離算出部37は、S102によって取得された利用者の位置とエレベータ位置記憶部43に格納されている各号機の位置情報とに基づいて、利用者と各号機との間の距離を算出する(S106)。号機選択部38は、利用者と各号機との間の距離に基づいて、利用者からの距離が最短の号機を選択する(S107)。
図4の説明では、A号機が最短の号機として選択されたとする。登録部35は、選択されたA号機の号機制御装置12Aに、専用呼び登録信号を送信する(S108)。
【0065】
号機制御装置12Aが専用呼び登録装置3からの呼び登録信号を受信すると、号機制御装置12Aのモード制御部122は、運転モードを専用モードに切り替える(S109)。号機制御装置12Aの運転制御部121は、以降、専用モードでエレベータ2Aを運転する。
【0066】
運転モードの切り替え後、距離通知部36は、乗り場側ドア5Aまでの距離を端末14に出力することで、利用者に距離を通知する(S110)。そして、現在の制御周期を終了する。
【0067】
なお、実施形態1においては、各号機制御装置12の運転モードを専用モードから通常モードに切り替える条件については特に限定されない。予め設定された任意の条件が満たされたとき、運転モードが専用モードから通常モードに戻される。
【0068】
また、実施形態1においては、端末14は手袋型であるとして説明したが、端末14の形状は、手袋型だけに限定されない。例えば、端末14はリストバンド型の形状を有していてもよい。また、汎用の携帯端末が実施形態1の端末14として採用可能である。例えば、スマートフォンなどの携帯型の情報端末が採用可能である。例えば、汎用の情報端末に所定のアプリケーションがインストールされ、そのアプリケーションが実施形態1の端末14としての機能を実現する。
【0069】
また、特定の動作は、端末14は、上階へ向かうかご7を乗り場101に呼ぶための動作と、下階へ向かうかご7を乗り場101に呼ぶための動作と、をそれぞれ含んでいてもよい。例えば、端末14は、重力方向の上向きに手を動かす動作を、上階へ向かうかご7を乗り場101に呼ぶための特定の動作として検出し、重力方向の下向きに手を動かす動作を、下階へ向かうかご7を乗り場101に呼ぶための特定の動作として検出する。端末14は、検出した内容を専用呼び登録装置3の動作検知部34に出力する。号機選択部38は、特定の利用者の位置だけでなく、上階および下階のいずれに向かうかご7を呼ぶ動作が行われたかに応じて号機を選択してもよい。
【0070】
また、利用者判定部31が特定の利用者を判定する方法は、ICタグを用いた方法だけに限定されない。また、利用者位置取得部32が利用者の位置情報を取得する方法は、複数の受信機を用いた方法だけに限定されない。また、エリア内検知部33が利用者が特定エリア内にいることを検知する方法は、遠赤外線カメラを用いた方法だけに限定されない。例えば、エリア内検知部33は、特定エリアの位置情報を予め記憶し、特定エリアの位置情報と利用者の位置との比較に基づいて利用者が特定エリア内にいるか否かを判定してもよい。また、動作検知部34が利用者の特定の動作を検知する方法は、端末14からの動作検知信号に基づく検知方法だけに限定されない。例えば、動作検知部34は、端末14の位置をトラッキングし、端末14の位置の軌跡と特定の動作の軌跡とを照合することによって、特定の動作を検知してもよい。
【0071】
以上述べたように、実施形態1によれば、専用呼び登録装置3は、特定の利用者が特定エリア内で特定動作を行ったことを、端末14に基づいて検知する。すると、専用呼び登録装置3は、その特定の利用者の位置情報に基づいて号機を選択し、選択された号機の乗り場呼び登録を行う。このように構成されたことにより、特定の利用者は、乗り場呼びを行うために呼び釦4を操作を不要とすることが可能である。即ち、実施形態1の専用呼び登録装置3によれば、呼び釦4の視認を要することなく乗り場呼びを行うことが可能となる。
【0072】
また、専用呼び登録装置3は、専用乗り場呼びに応じて配車される号機と専用乗り場呼びを行った特定の利用者との距離をその利用者に通知する。これにより、視力に障碍がある利用者であっても配車されたかご7への距離がわかるので、簡単に乗車することが可能となる。
【0073】
[実施形態2]
図5は、実施形態2のエレベータシステム1の機能構成を示す図である。実施形態2のエレベータシステム1は、かご7内にさらにアナウンス部71が具備される点で実施形態1と異なる。その他、実施形態1と共通する構成については、重複した説明はできるだけ省略する。
【0074】
実施形態2においては、号機制御装置12の運転制御部121は、運転モードが通常モードから専用モードに切り替わった場合に、アナウンス部71に、特定の利用者が利用する旨をアナウンスさせる。かご7内の利用者は、アナウンスにより、これから特定の利用者が乗車してくることを認識することができる。
【0075】
本実施形態の登録部35は、専用呼び登録装置3が選択した号機の号機制御装置12に、専用呼び登録信号を送信する。そして、号機制御装置12は、専用呼び登録信号を受信したことを条件として、専用モードに切り替えた上で、特定の利用者が利用する旨をアナウンスさせる。
【0076】
例えば、本実施形態の登録部35により号機制御装置12に送信される専用呼び登録信号には、特定の利用者にアナウンスの出力要求が含まれていてもよい。これにより、号機制御装置12は、専用呼び登録信号を受信した際に、専用呼び登録信号に含まれている、アナウンスの出力要求に従って、アナウンスを行う。
【0077】
アナウンスの様態は特定の様態に限定されない。一例では、アナウンス部71は、スピーカを備える。号機制御装置12の運転制御部121は、アナウンス部71に各種信号を送ることができ、アナウンス部71は予め信号毎に異なる音声データを記憶し、受信した信号に応じた音声データを再生する。運転制御部121は、これから特定の利用者が乗車してくることをアナウンスする音声データを指定する信号をアナウンス部71に送信する。別の例では、アナウンス部71は、スピーカの代わりに、液晶ディスプレイなどの表示装置を備え、表示装置に、アナウンスの内容を表示する。
【0078】
図6は、実施形態2のエレベータシステム1が実行する一連の手順を示すフローチャートである。S201〜S210の処理は、実施形態1のS101〜S110の処理と同様であるので、説明を省略する。
【0079】
距離通知部36が利用者に距離を通知した後(S210)、号機制御装置12Aの運転制御部121は、専用乗り場呼びに応答する旨の信号をアナウンス部71に送信し、アナウンス部71は、当該信号に応じて、特定の利用者が利用する旨をアナウンスする(S211)。そして、現在の制御周期を終了する。
【0080】
このように、実施形態2によれば、専用モードにおいては、さらに、専用乗り場呼びに応じて配車されるかご7内の利用者に、これから特定の利用者が乗車することがアナウンスされる。これにより、かご7内の利用者は、特定の利用者の乗車に備えることが可能となる。
【0081】
[実施形態3]
図7は、実施形態3のエレベータシステム1の機能構成を示す図である。実施形態3のエレベータシステム1は、かご7内に戸閉釦72がさらに具備される点で実施形態2と異なる。その他、実施形態2と共通する構成については、重複した説明はできるだけ省略する。
【0082】
戸閉釦72は、かご7内の壁面に設置されている。かご側ドア13が戸開状態において戸閉釦72が押下されると、運転制御部121は、各ドアを戸閉状態にすることができる。
【0083】
運転制御部121は、通常モードにおいては、かご側ドア13が戸開状態となった後に所定の時間が経過すると、戸閉釦72の押下がなくとも、かご側ドア13を戸閉状態にする。運転制御部121は、専用モードにおいては、かご側ドア13が戸開状態となった後に、戸閉釦72が押下されるまで、かご側ドア13を戸開状態に維持する。
【0084】
このように、本実施形態の登録部35が送信する専用呼び登録信号には、戸閉釦72が押下されるまで、かご側ドア13を戸開状態に維持する旨の要求が含まれていても良い。
【0085】
図8は、実施形態3のエレベータシステム1が実行する一連の手順を示すフローチャートである。S301〜S311の処理は、実施形態2のS201〜S211の処理と同様であるので、説明を省略する。
【0086】
アナウンス部71が特定の利用者が利用する旨をアナウンスし(S311)、その後、かご7Aが専用乗り場呼びを行った利用者がいる乗り場101に到着すると、号機制御装置12Aの運転制御部121は、各ドア(かご側ドア13Aおよび乗り場側ドア5A)を戸開状態にする(S312)。そして、号機制御装置12Aの運転制御部121は、かご7A内の戸閉釦72が押下されたか否かを判定する(S313)。かご7A内の戸閉釦72が押下されていない場合(S313、No)、号機制御装置12Aの運転制御部121は、S313の判定処理を再び実行する。かご7A内の戸閉釦72が押下された場合(S313、Yes)、号機制御装置12Aの運転制御部121は、各ドア(かご側ドア13Aおよび乗り場側ドア5A)を戸閉状態にする(S314)。そして、現在の制御周期を終了する。
【0087】
このように、実施形態3によれば、専用モードにおいては、専用乗り場呼びに応じて配車されるかご7が乗り場101で戸開状態になった後、かご7内に設けられた戸閉釦72が押下されるまで、戸開状態が維持される。これにより、専用乗り場呼びを行った利用者は、配車されたかご7に確実に乗車することが可能となる。
【0088】
[実施形態4]
図9は、実施形態4のエレベータシステム1の機能構成を示す図である。実施形態4のエレベータシステム1は、各号機制御装置12内に設定時間記憶部123とタイマ124とが具備される点で実施形態3と異なる。その他、実施形態3と共通する構成については、重複した説明はできるだけ省略する。
【0089】
設定時間記憶部123は、外部から入力される設定時間を記憶する。タイマ124は、時間の計測の開始から設定時間記憶部123に記憶される設定時間が経過したとき、信号出力する。
【0090】
運転制御部121は、専用モードにおいて、各ドアを戸開状態にしたとき、タイマ124に時間の計測を開始させる。モード制御部122は、タイマ124から出力される信号を受信したとき、運転モードを専用モードから通常モードに切り替える。
【0091】
このように、本実施形態の登録部35が送信する専用呼び登録信号には、戸閉釦72が押下されるまで、かご側ドア13を戸開状態に維持する旨の要求が含まれていても良い。
【0092】
さらに、本実施形態の登録部35が送信する専用呼び登録信号に、設定時間が含まれていても良い。例えば、端末14が、端末14を装着している利用者の状況に応じた設定時間を記憶する。そして、端末14は、設定情報を含めた動作検知信号を、専用呼び登録装置3に送信する。
【0093】
そして、専用呼び登録装置3は、端末14から設定時間を含めた動作信号を受信した場合に、設定時間を含めた専用呼び登録信号を、各号機制御装置12に送信する。これにより、運転制御部121は、受信した設定時間だけ、戸開状態を維持するように制御を行う。これにより利用者毎に適した戸開時間を設定できる。
【0094】
図10は、実施形態4のエレベータシステム1が実行する一連の手順を示すフローチャートである。S401〜S412の処理は、実施形態3のS301〜S312の処理と同様であるので、説明を省略する。
【0095】
号機制御装置12Aの運転制御部121は、各ドア(かご側ドア13Aおよび乗り場側ドア5A)を戸開状態にすると(S412)、タイマ124に、経過時間の計測を開始させる(S413)。そして、号機制御装置12Aの運転制御部121は、かご7A内の戸閉釦72が押下されたか否かを判定する(S414)。かご7A内の戸閉釦72が押下された場合(S414、Yes)、号機制御装置12Aの運転制御部121は、各ドア(かご側ドア13Aおよび乗り場側ドア5A)を戸閉状態にする(S415)。そして、現在の制御周期を終了する。
【0096】
かご7A内の戸閉釦72が押下されていない場合(S414、No)、号機制御装置12Aのモード制御部122は、タイマ124からの信号を受信したか否かによって、経過時間が設定時間を超えたか否かを判定する(S416)。経過時間が設定時間を超えていない場合(S416、No)、号機制御装置12Aの運転制御部121は、S414の判定処理を再び実行する。経過時間が設定時間を超えた場合(S416、Yes)、号機制御装置12Aのモード制御部122は、運転モードを通常モードに切り替える(S417)。そして、現在の制御周期を終了する。
【0097】
このように、実施形態4によれば、専用モードにおいては、かご7が乗り場101で戸開状態になった後に、戸閉釦72が押下されることなく設定時間が経過した場合、運転モードが専用モードから通常モードに切り替えられる。通常モードでは、時間に応じて各ドアが戸閉状態になる。これにより、一定時間が経過しても特定の利用者が乗車してこない場合において、かご7内の他の利用者を長時間待たせることなくエレベータ2を運行させることが可能となる。
【0098】
なお、設定時間の入力を受け付ける構成としては、任意の構成が採用可能である。一例では、各かご7の壁面に設けられた図示しない制御盤からオペレータによって設定時間が入力され、入力された設定時間はテールコード11を介して号機制御装置12に送られ、号機制御装置12の設定時間記憶部123に格納される。
【0099】
設定時間の入力を受け付ける構成の別の例では、端末14は、ハードウェア釦またはソフトウェア釦などの入力手段を備えている。端末14を装着している利用者は、端末14の入力手段を操作することによって、希望する設定時間を入力することができる。端末14は、例えば、入力された設定時間を、無線ネットワークアダプタなどを介して専用呼び登録装置3に出力する。専用呼び登録装置3は、設定時間を受信すると、各号機の号機制御装置12に、設定時間を転送する。各号機の号機制御装置12において受信された設定時間は、それぞれの号機制御装置12の設定時間記憶部123に格納される。
【0100】
[実施形態5]
図11は、実施形態5のエレベータシステム1の機能構成を示す図である。実施形態5のエレベータシステム1は、外部に警報を行う発報部15をさらに備える点で実施形態4と異なる。その他、実施形態4と共通する構成については、重複した説明はできるだけ省略する。
【0101】
発報部15は、例えば、監視センタ102に設置されている。監視センタ102は、建物100内に設けられていてもよいし、建物100外に設けられていてもよい。監視センタ102には、警備員などの監視者が滞在する。運転制御部121は、専用モードにおいて、戸開状態になってから戸閉釦72が押下されることなく設定時間が経過した場合、発報部15に、異常が発生した旨の警報を発報させる。警備員は、警報により、異常の発生を認識することができる。
【0102】
このように、本実施形態の登録部35が送信する専用呼び登録信号には、設定時間が経過した場合、発報部15に、異常が発生した旨の警報を発報させる旨の要求が含まれていても良い。
【0103】
警報の様態は特定の様態に限定されない。一例では、発報部15は、スピーカを備える。号機制御装置12の運転制御部121は、発報部15のスピーカに種々の音声を出力させることができる。例えば、運転制御部121は、発報部15に各種信号を送ることができ、発報部15は予め信号毎に異なる音声データを記憶し、受信した信号に応じた音声データを再生する。運転制御部121は、発報部15に、警報を出力させる信号を送信する。別の例では、発報部15は、スピーカの代わりに、液晶ディスプレイなどの表示装置を備え、表示装置に、警報の内容を表示する。
【0104】
図12は、実施形態5のエレベータシステム1が実行する一連の手順を示すフローチャートである。S501〜S516の処理は、実施形態4のS401〜S416の処理と同様であるので、説明を省略する。
【0105】
タイマ124が経過時間の計測を開始してからの経過時間が設定時間を超えた場合(S516、Yes)、号機制御装置12Aの運転制御部121は、発報部15に、異常が発生した旨の警報を発報させる(S517)。そして、号機制御装置12Aのモード制御部122は、運転モードを通常モードに切り替える(S518)。そして、現在の制御周期を終了する。
【0106】
このように、実施形態5によれば、専用モードにおいては、かご7が乗り場101で戸開状態になった後に、戸閉釦72が押下されることなく設定時間が経過した場合、発報部15から警報が発報される。これにより、一定時間が経過しても特定の利用者が乗車してこない場合においては、警備員は、専用乗り場呼びを行った利用者が乗車しなかった可能性を知ることができる。
【0107】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【解決手段】実施形態の呼び登録装置において、利用者判定部は、利用者の端末から受信した識別情報に基づいて、特定の利用者がいるか否かを判定する。利用者位置取得部は、端末との間の通信に基づいて、特定の利用者の位置情報を取得する。エリア内検知部は、特定の利用者が乗り場の特定エリア内にいるか否かを検知する。動作検知部は、端末から受信した信号に基づいて、特定の利用者が特定動作をしたか否かを検知する。登録部は、特定エリア内で前記特定の利用者が検知され且つ特定動作が検知された場合に、複数の号機のエレベータのうちの一を特定の利用者の位置情報に基づいて選択し、選択された一の号機のエレベータの呼び登録を行う。