(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記中継器から送信されるビーコンを受信するビーコン受信部と、ビーコン受信部により受信されたビーコンの対象者識別情報が予め設定された対象者識別情報と一致する場合に所定の発光パターンで発光する発光部と、を有し、前記対象者に取り付けられるビーコン受信装置を更に備え、
前記サーバ装置は、捜索依頼用の対象者識別情報を前記中継器に送信する送信部を更に有し、
前記中継器は、捜索依頼用の対象者識別情報を示すビーコンを前記ビーコン受信装置へ送信すること
を特徴とする請求項1に記載の対象者発見支援システム。
前記中継器は、照明装置、電気置時計、無線ルーター、電気供給を受ける卓上機器のいずれか1つに組み込まれ、前記第1の端末装置との間でビーコンの送受信が可能であること
を特徴とする請求項1に記載の対象者発見システム。
前記第1の端末装置の第1の表示部は、捜索依頼用の対象者識別情報の入力画面を表示し、捜索依頼用の対象者識別情報が入力された後、入力された対象者識別情報が示す対象者のビーコンを受信した地点を示す地図を表示すると共に、当該対象者の移動軌跡を前記地図上に又はテキスト文書で表示すること
を特徴とする請求項1に記載の対象者発見システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、対象者発見支援システム1の全体構成を示す図である。
【0011】
対象者発見支援システム1は、対象者の靴に装着されるビーコン発信装置10及びビーコン受信装置20と、照明設備であると共に無線通信の中継機能を有する照明型中継器30と、対象者に関する登録情報・捜索依頼を送信し、対象者の行動履歴その他の情報を受信する保護者端末40と、中継器として機能するボランティア端末41と、対象者に関する情報を蓄積し、所定の条件に該当する場合に所定の指示信号を出力するクラウドサーバ50と、を備えている。
【0012】
保護者端末40及びボランティア端末41は、共に端末装置であるものの、それぞれ機能が異なる。保護者端末40は、対象者の保護者(家族、介護士、医師、看護師等を含む。)が対象者の捜索依頼をしたり、対象者の状況(現在地等)を確認したりするときに使用される。ボランティア端末41は、対象者発見支援システム1に登録した者が対象者の捜索依頼に協力するとき、具体的には対象者のビーコンを中継するときに使用される。
【0013】
図2は、対象者発見支援システム1の概略を説明するための機能構成を示す図である。
ビーコン発信装置10、ビーコン受信装置20、照明型中継器30、保護者端末40、ボランティア端末41及びクラウドサーバ50は、
図2に示すような各機能を有している。
【0014】
ビーコン発信装置10は、対象者をユニークに識別するための個体識別情報(ユーザID)を示すビーコンを照明型中継器30へ送信する。照明型中継器30は、ビーコン発信装置10からのビーコンを受信し、このビーコンが示すユーザIDをクラウドサーバ50へ送信する。
【0015】
クラウドサーバ50は、保護者端末40から捜索依頼として、捜索対象者識別情報を受信すると、自身に蓄積されているユーザIDの中から、捜索対象者の情報があるかを検索する。クラウドサーバ50は、捜索対象者の情報を発見すると、保護者端末40に捜索対象者の発見通知を送信する。さらに、クラウドサーバ50は、捜索対象者に装着されているビーコン受信装置20のLEDを点滅させるために、LED点滅指示信号(捜索対象者のユーザID)を照明型中継器30に送信する。
【0016】
照明型中継器30は、クラウドサーバ50から送信されたLED送信指示信号を受信すると、LED点滅指示信号の示すビーコンをビーコン受信装置20へ送信する。ビーコン受信装置20は、LED点滅指示信号を受信すると、LEDを点滅させる。
【0017】
図3は、ビーコン発信装置10の構成を示すブロック図である。ビーコン発信装置10は、所定周波数の電磁波であるビーコンを発信するビーコン発信器(例えばBluetooth(登録商標)モジュール)11と、ビーコン発信器11に駆動電力を供給する電池12と、Z軸(垂直)方向の加速度を検出する加速度センサ13と、を備えている。
【0018】
さらに、ビーコン発信装置10は、ユーザIDのデジタル情報が記憶されたEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)14と、EEPROM14から読み出されるユーザIDを格納するRAM(Random Access Memory)15と、ユーザIDの読出し/書込み・その他の制御を行う制御回路16と、を備えている。
【0019】
ビーコン発信装置10の使用前においては、電池12の正極又は負極にシールが貼られている。ユーザがこのシールを抜き取ると、ビーコン発信装置10内の各回路に、電池12の電源電圧が供給される。
制御回路16は、電池12の電源電圧が供給される初回の通電時に、EEPROM14からユーザIDを読み出し、このユーザIDをRAM15に格納して、EEPROM14内のユーザIDを消去する。
【0020】
これにより、電池12による通電状態が継続する限り、RAM15はユーザIDを記憶しており、ビーコン発信器11はRAM15のユーザIDを発信し続ける。その後、電池12の放電又は抜去により電源電圧が喪失すると、RAM15に記憶されたユーザIDが消去され、ユーザIDの発信が完全に終了する。
ここで、仮に電池12が新しいものに交換されても、EEPROM14及びRAM15には、発信すべきユーザIDが格納されていない。このため、ビーコン発信器11は、ユーザIDが未設定の状態を検出し、ビーコン発信処理を停止する。
【0021】
以上のように、ビーコン発信装置10は、電池12により通電状態が維持される限り、ユーザIDをビーコンで発信し続けることができ、一旦通電状態が維持されなくなった場合には、電池12が交換されたとしても、ユーザIDを発信できなくなる。これにより、第三者は、ビーコン発信装置10を改造(電池交換)しながら使い続けることができなくなる。つまり、第三者が、製造者からビーコン発信装置10を正規購入せずに使用済みのビーコン発信装置10を再利用することができなくなる(悪意によるビーコン発信装置10の使用回避)。また、ユーザIDの将来的な枯渇も防止することができる。
【0022】
また、ビーコン発信器11は、電池12の駆動電力のみで、加速度センサ13により歩行が検出された時に駆動され、約1000時間もしくは半年から1年間ほど動作可能である。
具体的には、ビーコン発信器11は、ビーコン送信処理の停止中に、加速度センサ13の出力値が閾値を超えた時点でビーコン送信を開始し、その時点(始点)からビーコン発信期間(例えば30分間)において、周期的にビーコンの送信・停止を繰り返す。
【0023】
ビーコン発信器11は、ビーコン発信期間内に加速度センサ13の出力値が閾値を超えた場合、出力値が閾値を超えた時点をビーコン発信期間の新たな始点に設定して、新たなビーコン発信期間内で、周期的にビーコンの発信・停止を繰り返す。
ビーコン発信器11は、ビーコン発信期間内に加速度センサ13の出力値が閾値を超えなかった場合は、ビーコン送信処理を停止して、動作を停止する。
【0024】
図4は、ビーコン受信装置20の構成を示すブロック図である。ビーコン受信装置20は、照明型中継器30から送信された所定周波数の電磁波であるビーコンを受信するビーコン受信器(例えばBluetooth(登録商標)モジュール)21と、緊急時に発光するLED22と、LED22の発光を制御する制御回路23と、ビーコン受信器21、LED22及び制御回路23にそれぞれ電力を供給する電池24と、Z軸(垂直)方向の加速度を検出する加速度センサ25と、を備えている。以下のビーコンの送受信では、Bluetooth(登録商標)を使っているが、これに限定されるものではない。
【0025】
ビーコン受信器21は、ビーコン受信処理の停止中に、加速度センサ13の出力値が閾値を超えた時点でビーコン受信を開始し、その時点(始点)からビーコン受信期間(例えば30分間)において、ビーコン受信処理を行う。
ビーコン受信器21は、ビーコン受信期間内に加速度センサ13の出力値が閾値を超えた場合、出力値が閾値を超えた時点をビーコン受信期間の新たな始点に設定して、新たなビーコン受信期間内で、ビーコン受信処理を行う。ビーコン受信器21は、ビーコン受信期間内に加速度センサ13の出力値が閾値を超えなかった場合は、ビーコン受信処理を停止して、動作を停止する。
【0026】
制御回路23は、通常時(緊急状態でない場合)にはLED22を発光させず、緊急時にはLED22を発光させる。具体的には、制御回路23は、ビーコン受信器21により受信されたビーコンが示すユーザIDと、当該ビーコン受信装置20が装着される対象者を特定するユーザIDと、を比較して、2つのユーザIDが一致したときに、緊急時と判断してLED22を点滅させる。
【0027】
ビーコン発信装置10及びビーコン受信装置20は、次のように靴に装着される。以下では、ビーコン発信装置10を靴に装着する例を挙げるが、ビーコン受信装置20も同様に靴に装着される。
【0028】
図5は、ゴムベルト100で靴に装着されたビーコン発信装置10の外観図である。
図6は、靴に装着された状態のビーコン発信装置10の断面図である。ビーコン発信装置10は、少し厚みを有するコイン状に形成されており、留め金具101を介して、ゴムベルト100に固定される。そして、ビーコン発信装置10は、ゴムベルト100の引力によって、靴のかかと外側に密着して固定される。
【0029】
図7Aはゴムベルト100に固定されたビーコン発信装置10の平面図、
図7Bはゴムベルトに固定されたビーコン発信装置10の背面図である。
【0030】
ゴムベルト100は、第1環状部100aと、当該第1環状部100aに接合されていると共に、第1環状部100aよりも内径及び外径が少し大きい第2環状部100bと、を有している。第2環状部100b上であって、第1環状部100aとの結合部分と反対側の位置に、ビーコン発信装置10が留め金具101によって固定される。
【0031】
そして、第1環状部100aに靴のつま先を通し、第2環状部100bを靴のかかとに引っ掛ける。この結果、
図5に示すように、ビーコン発信装置10がゴムベルト100によって靴に装着される。
【0032】
図8は、ビーコン発信装置10の外観斜視図である。
図9は、ビーコン受信装置20の外観斜視図である。
ビーコン発信装置10にはLEDが設けられていないが、ビーコン受信装置20にはLED22が設けられている。LED22は、ビーコン受信装置20の側面部に設けられ、ビーコン受信装置20が靴底に装着された状態でも、外部から視認できるようになっている。また、ビーコン発信装置10及びビーコン受信装置20は、左右のそれぞれの靴に装着されるのではなく、どちらか一方に装着されてもよい。
【0033】
図10は、スナップボタン式装着ユニット120の外観斜視図である。
図11Aはスナップボタン式装着ユニット120の平面図、
図11Bはその背面図である。
図12は、スナップボタン式装着ユニット120の中央部の断面図である。
図13は、スナップボタン式装着ユニット120により靴に装着されたビーコン発信装置10を示す外観斜視図である。
【0034】
スナップボタン式装着ユニット120は、U字型に変形可能な長尺状の薄い鋼がゴムなどの柔らかい素材で覆われたものである。ビーコン発信装置10は、スナップボタン式装着ユニット120の表側(外側)の中央部に固定されているが、左側又は右側の端部に固定されてもよい。
【0035】
スナップボタン式装着ユニット120の裏側(内面)には、それぞれ凸部のスナップボタン121が設けられている。さらに、靴のかかと部分、及び両くるぶしの少し下側には、それぞれ凹部のスナップボタンが設けられている。そして、スナップボタン式装着ユニット120に固定された3つの凸部のスナップボタン121が、靴に固定された3つの凹部のスナップボタンにはめ込まれると、
図13に示すように、ビーコン発信装置10が靴に装着される。
【0036】
ビーコン発信装置10又はビーコン受信装置20は、様々なタイプの留め金具により、靴、被服、カバン、帽子、ベルト、犬の首輪、自転車のかご等に装着可能である。
図14は、ピンタイプ・ねじ式タイプの留め金具を示す図である。
図15は、安全ピン・クリップ方式の留め金具を示す図である。
図16は、靴に装着されたビーコン発信装置を示す図である。
【0037】
また、捜索の対象者が幼児又はペットの場合、ビーコン発信装置は次のものに装着されてもよい。
図17は、通学帽子に装着されたビーコン発信装置を示す図である。
図18は、ランドセルに装着されたビーコン発信装置を示す図である。
図19は、犬の首輪に装着されたビーコン発信装置を示す図である。
【0038】
図20は、照明型中継器30の構成を示すブロック図である。
照明型中継器30は、照明設備として、市街地・郊外の様々な場所に取り付けられる。但し、照明型中継器30は、照明設備として機能するだけでなく、中継器としても機能する。例えば、照明型中継器30は、ビーコン発信装置10から送信されたビーコンの情報(ユーザID)をクラウドサーバ50へ送信し、クラウドサーバ50から送信されたユーザIDをビーコンとしてビーコン受信装置20へ送信する。
【0039】
照明型中継器30は、
図20に示すように、ビーコン発信装置10からのビーコンを受信するビーコン受信器31と、ビーコン受信装置20にビーコンを送信するビーコン送信器32と、無線通信を介してインターネット回線に接続可能な無線通信器33と、外部から給電される交流電圧を所定の規格に変換する電源回路34と、電源回路からの電源電圧に基づいて点灯する照明灯35と、を備えている。なお、照明灯35は、LED、蛍光灯、電球のいずれでもよい。
【0040】
ビーコン受信器31は、受信したビーコンのユーザIDを無線通信器33へ供給する。無線通信器33は、ビーコン受信器31から供給されたユーザIDを、WiFi(登録商標)/PHS/3G/4G等の無線通信を使って、インターネット回線を経由して、クラウドサーバ50へ送信する。このとき、無線通信器33は、ユーザIDと共に、照明型中継器30の識別情報である中継器IDもクラウドサーバ50へ送信する。
【0041】
また、無線通信器33は、クラウドサーバ50からユーザIDが送信されると、当該ユーザIDをビーコン受信器32へ供給する。ビーコン受信器32は、無線通信器33から供給されたユーザIDのビーコンを外部へ発信する。
【0042】
なお、照明型中継器30に限らず、照明型中継器30から電源回路34及び照明灯35を除いた構成の中継器を用いてもよい。例えば、緊急車両に搭載された中継器、捜索ボランティア等の携帯端末で動作するビーコン中継器、駅や交番に設置される据置型(デスクトップ型)ビーコン中継器を用いてもよい。例えば、電気置時計、無線ルーターなどに組み込み可能である。詳しくは後述するが、ボランティア端末41が上述した中継器として機能する。なお、照明型中継器30は、店舗内や観光地の案内所等に設置された場合、その店舗のクーポン(割引情報)や観光地案内などの情報を、Bluetooth(登録商標)モジュールが組み込まれた携帯端末へ送信することができる。
【0043】
保護者端末40及びボランティア端末41は、いわゆるスマートフォンに該当する。但し、保護者端末40及びボランティア端末41は、本実施形態で説明する機能を実行可能であれば、スマートフォンに限定されず、他のハードウェア機器であってもよい。例えば、保護者端末40は、いわゆるデスクトップ型PC(パーソナルコンピュータ)であってもよいし、携帯電話であってもよい。また、ボランティア端末41は、いわゆるタブレット端末、小型PC等の形態可能なデバイスであればよい。
【0044】
本実施形態では、保護者端末40及びボランティア端末41は、スマートフォンとして同様のハードウェア構成であるが、それぞれの機能を実行可能にするためにそれぞれ異なるアプリケーションがインストールされている。なお、保護者端末40は、ボランティア端末41として機能するために、ボランティア端末41用のアプリケーションをインストールしてもよい。
【0045】
スマートフォンである保護者端末40及びボランティア端末41は、ユーザの操作入力が行われると共に画像等が表示されるタッチパネルと、ビーコンによる送受信を行うためのビーコン送受信器(Bluetooth(登録商標)モジュール)と、クラウドサーバ50との間で情報の送受信を行うための通信器(3G/4G回線)と、衛星からのGPS情報に基づき現在位置を検出するGPSシステムと、制御プログラム又はインストールされたアプリケーションに基づいて全体制御を行う制御回路と、を有している。
【0046】
タッチパネルは、ビーコン送受信器、通信器により受信された文字・画像、又は、アプリケーションに基づく所定の様々な画面を表示する。また、タッチパネルは、ユーザの操作入力の情報を、ビーコン送受信器、通信器を介して外部に送信する。GPSシステムで検出された位置情報は、クラウドサーバ50へ送信される。これにより、クラウドサーバ50は、各ボランティア端末41の現在位置が必要な場合には、各ボランティア端末41の現在位置を取得して管理できる。
【0047】
保護者端末40は、クラウドサーバ50への登録情報として、ユーザID、氏名、年齢、性別、住所、連絡先を送信する。ユーザIDは、ユーザがビーコン発信装置10及びビーコン受信装置20を購入したときに、販売店から提供される。このため、ユーザは、ビーコン発信装置10及びビーコン受信装置20を購入した直後から、登録情報の入力が可能になる。
【0048】
図21は、クラウドサーバ50の構成を示すブロック図である。クラウドサーバ50は、保護者端末40から送信される対象者の情報を登録すると共に、対象者の位置情報を逐次蓄積して、要求のあった対象者の情報を検索する。また、クラウドサーバ50は、捜索依頼のあった対象者に装着されたビーコン受信装置20に向けて、LED点滅指示信号を送信する。
【0049】
具体的には、クラウドサーバ50は、インターネット回線に接続する通信器51と、データベースその他の様々な情報を記憶する記憶部52と、データの読み出し/書き込み、その他の制御を行うCPU53と、を備えている。
CPU53は、通信器51により、保護者端末40から対象者の登録情報が受信されると、その登録情報を記憶部52に記憶させる。これにより、記憶部52には、対象者データベースが構築される。
【0050】
図22は、対象者データベースを示す図である。対象者データベースは、ユーザID、氏名、年齢、性別、住所、連絡先を有する。ユーザID、氏名、年齢、性別、住所及び連絡先は、保護者端末40から送信された情報である。
また、CPU53は、通信器51により外を徘徊する対象者のユーザID及び中継器IDを受信すると、受信した情報を記憶部52に記憶させる。これにより、記憶部52には、移動履歴データベースが構築される。
【0051】
図23は、移動履歴データベースを示す図である。移動履歴データベースは、日時、中継器ID、ユーザIDを有する。
図23により、どの対象者(ユーザID)が、いつ、どの場所(どの中継器の設置場所)に居たのかが分かる。
【0052】
図24Aは、スマートフォン型のビーコン受信装置、
図24Bはデスクトップ型のビーコン受信装置、
図24Cは照明型のビーコン受信装置である。
図25は、上記ビーコン受信装置の設置場所を示す図である。照明型のビーコン受信装置は、ターミナル駅を中心に、店舗、バス停、銀行、コンビニエンスストア内のそれぞれの蛍光灯と交換可能である。デスクトップ型のビーコン受信装置は、交番や駅の事務室に設置される。これらは、人通りの動線を考えて、等間隔で、駅から放射状に設置されるとよい。照明型のビーコン受信装置でカバーしきれない場所においては、専用アプリケーションがインストールされたスマートフォンが、ビーコン受信装置の代用になる。
【0053】
図26は、対象者の現在位置及び照明型中継器の設置場所を模式的に示す図である。
図27は、移動履歴データベースのデータ蓄積状況を示す図である。
例えば、中継器ID=A008の照明型中継器30が、ユーザID=LDS4321のビーコンを受信した場合、クラウドサーバ50に対して、ビーコン検出の通知を行うために、ユーザID=LDS4321及び中継器ID=A008を送信する。クラウドサーバ50は、最新情報(0022)として、移動履歴データベースに、ユーザID=LDS4321及び中継器ID=A008と共に、それらの情報を受信した日時の情報を記録する。このように、クラウドサーバ50は、各照明型中継器30から送信される情報を逐次記録することで、移動履歴データベースを構築する。
【0054】
また、クラウドサーバ50は、保護者端末40から特定の対象者の検索要求があった場合は、次の処理を行う。
図28は、検索要求のあった対象者の移動軌跡を示す図である。
図29は、検索要求のあった対象者の所在地を示す図である。クラウドサーバ50は、特定の対象者(例えば、ユーザID=LDS4321)の検索要求があった場合は、移動履歴データベースを参照して、ユーザID=LDS4321のビーコンが検出された照明型中継器30の中継器IDを検索し、検索した中継器IDを時系列に並べる。これにより、対象者の移動軌跡が分かるようになる。
【0055】
ところで、中継器IDだけでは、対象者が具体的にどこにいたのかが分からない。そこで、記憶部52には、中継器ID−位置対応表が記憶されている。
図30は、中継器ID−位置対応表を示す図である。中継器ID−位置対応表は、照明型中継器30を識別する中継器IDと、当該照明型中継器30の位置情報(緯度経度)と、の対応関係を示すものである。これにより、中継器IDが決まれば、当該中継器IDの示す照明型中継器30の具体的な設置場所(位置情報)が決定される。
【0056】
対象者が行方不明になった場合には、保護者端末40は、当該対象者の捜索を依頼する捜索願情報をクラウドサーバ50へ送信することができる。保護者端末40は、捜索願情報の送信後は、クラウドサーバ50から対象者に関連する情報を受信し、例えば、当該対象者のユーザIDを検出した照明型中継器30の設置場所(位置情報)と、その検出時刻とを、時系列で表示する。
【0057】
以上のように構成された対象者発見支援システム1において、対象者が突然に徘徊した場合には、次の処理が行われる。
図31は、対象者捜索支援ルーチンを示すフローチャートである。対象者捜索支援アプリが立ち上げられると、ステップS1以下の処理が行われる。
【0058】
ステップS1では、ユーザは、ユーザ名とパスワードを保護者端末40の入力画面から入力する。
図32は、保護者端末40の入力画面を示す図である。保護者端末40は、入力された情報をクラウドサーバ50へ送信し、正常に認証されると、クラウドサーバ50と通信可能になる。
【0059】
ステップS2では、保護者端末40は、地図画面を表示する。
図33は、認証後の地図画面を示す図である。ここで、捜索対象者のユーザID(ニックネーム可)が入力可能になる。ユーザIDが入力されると、ステップS3に進む。
【0060】
ステップS3では、保護者端末40は、入力されたユーザIDをクラウドサーバ50へ送信する。このとき、クラウドサーバ50はユーザIDに関連する情報の検索を開始する。
【0061】
具体的には、クラウドサーバ50のCPU53は、記憶部52の行動履歴データベースから上記ユーザIDに対応付けられた中継器IDを検索して、検索した中継器IDの中から最新の「日時」に対応付けられた中継器IDを選択する。そして、CUP53は、中継器ID−位置対応表を参照して、選択した中継器IDに対応する位置情報を読み出す。CPU53は、読み出した位置情報を捜索対象者の位置情報として保護者端末40へ送信する。
【0062】
この結果、保護者端末40には、地図上に、捜索対象者の位置(捜索対象者の最新のビーコンを受信した地点)が表示される。さらに、「捜索開始」がクリックされると、ステップS4へ進む。
【0063】
ステップS4では、保護者端末40は、捜索対象者のユーザID及び当該捜索対象者のLED23を点滅させる指示信号をクラウドサーバ50へ送信する。
クラウドサーバ50のCPU53は、通信器51を介して、上記の信号を受信すると、保護者端末40によって特定されたユーザIDを、各々の照明型中継器30に送信する。
【0064】
各照明型中継器30では、無線通信器33は、クラウドサーバ50からのユーザIDを受信する。ビーコン送信器32は、無線通信器33で受信されたユーザIDを示すビーコンを送信する。
【0065】
ビーコン受信装置20では、ビーコン受信器21が、照明型中継器30から送信されたビーコンのユーザIDを受信する。
制御回路22は、ビーコン受信器21で受信されたビーコンのユーザIDと、予め設定されたユーザID(当該ビーコン受信装置20が装着されたユーザを識別するためのユーザID)と、を比較して、2つのユーザIDが一致した場合に、LED23を点滅させる。これにより、捜索対象者は、その周囲にいる者から容易に発見され、第三者による保護が容易になる。
【0066】
ステップS5では、クラウドサーバ50のCPU53は、記憶部52に記憶された中継器ID−位置対応表を参照して、ステップS3で検索された複数の中継器IDにそれぞれ対応する位置情報を読み出し、これらの位置情報を日時情報と共に、保護者端末40へ送信する。
【0067】
図34は、保護者端末40の地図画面を示す図である。同図に示すように、地図画面には、捜索対象者が移動した軌跡が地図上に表示されると共に、その軌跡の通過点がテキスト情報で表示される。その後、捜索対象者から発信されたビーコンが他の場所で受信されると、地図画面は自動的に更新される。
【0068】
ステップS6では、クラウドサーバ50のCPU53は、捜索対象者が移動した軌跡(ステップ5で得られた最新の位置情報)と、捜索対象者が移動した過去の軌跡を比較し、対象者の歩行速度から割り出した移動可能な距離(予測移動範囲)を予測し、保護者端末40へ送信する。ここでは、次の処理が実行される。
【0069】
最初に、CPU53は、記憶部52に記憶された移動履歴データベース内の捜索対象者の過去の移動軌跡の中から、捜索対象者の最後に記録された(最新の)位置と一致する又は最も近い位置P
nを検索する。なお、捜索対象者の過去の移動軌跡をP
1、P
2、・・・、P
n、P
n+1、・・・とする。CPU53は、検索された位置P
nの全てについて次の移動先である位置P
n+1を取得し、それぞれの位置P
n+1の出現回数をカウントする。CPU53は、最も出現回数の多い位置P
n+1を次に予測される移動先として選択する。
【0070】
また、CPU53は、移動履歴データベース内の捜索対象者の過去の移動軌跡に基づき、当該対象者の平均歩行速度vを算出する。具体的には、CPU53は次の計算を行う。
v
n=(P
n〜P
n+1間の距離)/(P
n〜P
n+1間の経過時間)
v=(Σv
n)/n
なお、v
nが5[km/h]以上の値の場合、捜索対象者は徒歩以外の移動手段を使用したと想定される。このとき、v=(Σv
n)/nにおいて、v
nは(Σv
n)から除外され、nは除外されたv
nの数だけ減少する。
【0071】
最後に、CPU53は、上記の次に予測される移動先の位置P
n+1を中心とし、徒歩1時間以内で移動可能な範囲(v[km]を半径とする円内)を予測移動範囲とする。そして、CPU53は、この予測移動範囲を示す情報を、通信器51を介して、捜索依頼をした保護者端末40に送信する。これにより、捜索依頼をした保護者端末40には、地図画面上に捜索対象者の予測移動範囲が表示される。
【0072】
図35は、地図画面上に表示された予測移動範囲を示す図である。同図に示すように、捜索対象者の予測移動範囲は、位置P
n+1を中心としとして半径v[km]の円領域で表示される。青い点線は、移動履歴データベース内の捜索対象者の過去の移動軌跡から予測された移動先を表す。
【0073】
なお、対象者の情報を表示するのは保護者端末40に限らず、他のデバイス、例えば、デスクトップ型のビーコン受信装置であってもよい。デスクトップ型のビーコン受信装置は、例えば、交番、駅の事務室、役場に設置される。保護者が捜索依頼、検知リクエストをした場合には、デスクトップ型のビーコン受信装置は、捜索対象者が近づいてくると、当該対象者のデータを表示する。これにより、警察官、駅事務員、役所事務員は、捜索対象者が近づいてきたのを認識できるので、捜索対象者を容易に保護できるようになる。
【0074】
ところで、捜索対象者が照明型中継器30の常設されていない地域へ移動した場合、捜索対象者の位置を特定できなくなる。そこで、例えば、警察車両、消防車両等が移動中継器を搭載して、ビーコン受信エリアを拡大するとよい。この場合、移動中継器は、ビーコンを受信したタイミングで、GPSシステムによる位置情報の測位を行い、受信したビーコンのユーザIDと共に、測位した位置情報をクラウドサーバ50へ送信する。移動中継器は、クラウドサーバ50への送信の際には、3G/4G回線を使用する。
【0075】
ボランティア端末41は、上記の移動中継器として機能して、本システム1のビーコン受信エリアを拡大することができる。ボランティア端末41には、ビーコン中継用アプリケーションがインストールされている。ビーコン中継用アプリケーションは、保護者から対象者の捜索依頼があった場合に、対象者のビーコンを中継するものである。
一方、クラウドサーバ50は、保護者端末40から対象者の捜索依頼があった場合、捜索対象者に関する情報(人数等)を、通信可能なすべてのボランティア端末41へ送信する。
【0076】
図36は、ビーコン中継用アプリケーションのアイコンを示す図である。保護者から対象者の捜索依頼がある場合、ボランティア端末41のタッチパネルのアイコンには、現在の捜索依頼の人数が表示される。
【0077】
図37は、ビーコン中継用アプリケーションの起動直後に表示される捜索依頼状況を示す図である。ビーコン中継用アプリケーションが起動されると、ボランティア端末41は、クラウドサーバ50に対して、捜索依頼者の情報を要求する。クラウドサーバ50は、ボランティア端末41から捜索依頼者の情報要求を受信すると、各市町村に何名の捜索依頼があるかの情報をボランティア端末41に送信する。この結果、ボランティア端末41のタッチパネルには、各市町村に何名の捜索依頼があるかが表示される。そして、「捜索に参加する」の文字がタップされると、ボランティア端末41は中継器としての動作を開始する。
【0078】
具体的には、ボランティア端末41は、「捜索に参加する」の文字がタップされると、ビーコン受信処理を開始する。ボランティア端末41は、任意のビーコン発信装置10からのビーコンを受信・検出すると、発見通知画面を表示する。
【0079】
図38は、ボランティア端末41が対象者のビーコンを検出したときの発見通知画面を示す図である。このとき、ボランティア端末41は、対象者のビーコンを受信した旨を文字と音でユーザに報知する。さらに、ボランティア端末41は、GPSシステムにより現在の位置情報を測位して、この位置情報と受信したビーコンのユーザIDとをクラウドサーバ50に送信する。
【0080】
一方、クラウドサーバ50は、中継器として機能する各ボランティア端末41から送信されたユーザID及びその位置情報を受信すると、当該ユーザID(捜索対象者)について捜索依頼をした保護者端末40に対して、受信したユーザID及びその位置情報を送信する。これにより、保護者端末40には捜索対象者の位置が表示され、保護者は捜索対象者の現在位置を確認できる。
【0081】
図38において、表示画面中の「OK」の文字がタップされると、次の発見履歴画面が表示される。
図39は、発見履歴画面を示す図である。発見履歴画面には、対象者のビーコンが受信された日時が表示される。日時がタップされると、発見場所画面が表示される。
図40は、発見場所画面を示す図である。発見場所画面には、対象者のビーコンを受信したピンポイント及びその周辺の地図が表示される。
【0082】
以上のように、対象者発見支援システム1は、GPSシステムを使用せず、電池により駆動されるビーコン発信装置10及びビーコン受信装置20を使用する。これにより、電池交換なしで6か月以上の連続使用が可能になり、認知症患者や子供などの対象者が行方不明になるのを予防できる。
【0083】
また、対象発見支援システム1は、照明型中継器30が対象者のビーコンを受信した場合に、その情報を直ちに保護者等の保護者端末40に送信することにより、ほぼリアルタイムで対象者の居場所を保護者に連絡することができる。
【0084】
さらに、対象者発見支援システム1は、保護者が対象者の捜索依頼をした場合には、対象者に装着されたビーコン受信装置20のLED23を点滅させることにより、捜索対象者の存在をその周囲の人に報知することができる。
【0085】
また、対象者発見支援システム1は、照明型中継器30が設置されていない地域においては、ボランティア端末41のビーコン中継用アプリケーションが起動・動作することにより、対象者の捜索可能エリアを、各ボランティア端末41の周辺エリアまで拡張することができる。
【0086】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において設計変更されたものにも適用可能である。
上記実施形態では、クラウドサーバ50は、対象者の捜索依頼があった場合、捜索対象者に関する情報を通信可能なすべてのボランティア端末41へ送信したが、特定のボランティア端末41のみに送信してもよい。
【0087】
例えば、クラウドサーバ50は、上記のように予測移動範囲を求めた後、各ボランティア端末41の位置情報を確認して、予測移動範囲内にあるボランティア端末41に対して、捜索依頼情報を送信してもよい。このとき、ボランティア端末41には、予測移動範囲内の捜索依頼状況が表示される。そして、ボランティア端末41は、「捜索に参加する」の文字がタップされると、上述した実施形態と同様に、ビーコン受信処理を開始すればよい。これにより、対象者発見支援システム1は、捜索対象者の近くにいるユーザのみに直接捜索を依頼することができるので、捜索対象者を早期に発見して、正確な位置情報を確認することができる。
【0088】
なお、ビーコン発信装置10は、靴に装着される場合に限らず、帽子、衣服、カバン、杖、ネックレスにも装着可能である。また、EEPROM14に限らず、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROM、FeRAM、フラッシュメモリ等、電源が供給されなくても情報を保持できる不揮発性メモリであればよい。さらに、RAM15については、揮発性メモリであれば、DRAMでもSRAMでもよい。
【0089】
さらに、ビーコン発信装置10は、
図3に示す構成に加えて、対象者の誘拐防止のためのパニック信号を送信するための押圧ボタン、及び、パニック信号が記憶されたEEPROM14を備えてもよい。なお、ビーコン発信装置10は、押圧ボタンに代えて、紐が引き抜かれたときにオンになるスイッチを備えてもよい。
【0090】
このようなビーコン発信装置10において、制御回路16は、押圧ボタンの長押しを検出すると、EEPROM14からユーザID及びパニック信号を読み出し、読み出したユーザID及びパニック信号をRAM15に記憶させる。
【0091】
ところで、通常の場合(押圧ボタンの長押しが検出されていない場合)、ビーコン発信器11は、RAM15からユーザIDを読み出して、最大出力に対して例えば80%程度の出力で、ユーザIDを外部へ常時送出する。
【0092】
これに対して、押圧ボタンの長押しが検出された場合、ビーコン発信器11は、RAM15に記憶されたユーザID及びパニック信号を、最大出力、かつ、任意の時間間隔(例えば1分毎)で外部へ送出する。つまり、押圧ボタンが長押しされた場合、ビーコン発信器11は、ユーザIDに加えて、さらにパニック信号を送出する。
【0093】
そして、クラウドサーバ50は、照明型中継器30を介して、ビーコン発信装置10から送出されたパニック信号を受信すると、対象者(パニック信号を送出したビーコン発信装置10を装着した者)に関する緊急情報及びその位置情報を保護者端末40へ送信する。これにより、保護者は、対象者が緊急状態及びその位置を確認できる。
【0094】
ビーコン発信装置10は、上述した実施形態では、
図6及び
図8に示すように、ボタン型電池がついているコイン大の大きさ及び形状のタイプを想定しているが、いわゆるスマートフォンのカバーケース形状のタイプ(以下、カバーケースタイプ」という。)でもよい。
【0095】
カバーケースタイプのビーコン発信装置10は、充電バッテリーを搭載し、ボタン型電池より遙かに長期間(1年間以上)の利用可能になる。また、カバーケースタイプのビーコン発信装置10は、いわゆるスマートフォンと一体になって持ち運び可能になるので、中継機が無くても自分の位置情報をサーバに記録していくことができる。例えば、ランニング等の運動量の記録や旅行の行き先の記録を残すためのツールとして有効に活用できる。
【0096】
ビーコン発信装置10は、サブギガヘルツを利用した無線通信規格「Wi−SUN」(登録商標)等を利用すれば、マルチホップルーティングにより、バケツリレーのようなかたちでユーザIDを伝送することも可能である。マルチホップルーティングは、端末同士が直接通信するだけでなく、他の端末を経由することでより、広い範囲の端末と通信を可能にする無線ネットワークである。これにより、無線環境がないような場所でも、「ユーザIDが届かないことがある」という問題を回避できる。
【0097】
さらに、対象者発見支援システム1は、人間に限らず、ペットの発見支援にも適用可能である。この場合、ビーコン発信装置10は、ペットの首輪に装着されればよい。
【0098】
また、対象者発見支援システム1は、熱中症又はインフルエンザの予防のためのアラートを発することも可能である。この場合、ビーコン発信装置10は、例えば、
図3に示す構成に加えて、不図示の温湿度センサを有している。ビーコン発信装置10は、一定の温湿度になると、例えば、インフルエンザの注意を喚起するためのアラート情報をクラウドサーバ50へ送信する。クラウドサーバ50は、アラート情報を保護者端末40へ送信する。保護者端末40は、クラウドサーバ50からのアラート情報を受信すると、
図41に示すように、インフルエンザの注意を喚起するためのアラート画面を表示する。
【0099】
このように、対象発見システム1は、ビーコン発信装置10を携帯している対象者が室内にいる場合では、インフルエンザ(又は熱中症)になる危険性を保護者端末40にアラートする。対象発見システム1は、対象者が外に出た場合では、対象者の位置情報を記録する。さらに、対象発見システム1は、対象者が徘徊した場合、対象者の徘徊先を予測して、加速度センサにより対象者が転んだことを検出すると、アラート情報をクラウドサーバ50経由で保護者端末40へ発することができる。
対象者発見支援システムは、内部電池と、内部電池の電源により駆動され対象者識別情報をビーコンにより発信するビーコン発信部と、を有し、対象者に取り付けられるビーコン発信装置と、ビーコン発信装置から送信されたビーコンを受信して、受信した対象者識別情報と、中継器識別情報と、を関連づけて送信する中継器と、捜索依頼用の対象者識別情報を送信する第1の端末装置と、中継器及び第1の端末装置からの情報を受信する受信部と、中継器から送信され受信部により受信された対象者識別情報のうち、第1の端末装置から送信された捜索依頼用の対象者識別情報と一致する対象者識別情報を選択する選択部と、選択部により選択された対象者識別情報に関連付けられた中継器識別情報に基づく位置情報を第1の端末装置へ送信する送信部と、を有するサーバ装置と、を備えている。第1の端末装置は、サーバ装置から送信された位置情報をユーザに表示する第1の表示部を有する。