特許第6194489号(P6194489)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジェデエフ スエズの特許一覧 ▶ ヴェルニュ イノベーションの特許一覧

<>
  • 特許6194489-ガス混合気を調整するための装置 図000002
  • 特許6194489-ガス混合気を調整するための装置 図000003
  • 特許6194489-ガス混合気を調整するための装置 図000004
  • 特許6194489-ガス混合気を調整するための装置 図000005
  • 特許6194489-ガス混合気を調整するための装置 図000006
  • 特許6194489-ガス混合気を調整するための装置 図000007
  • 特許6194489-ガス混合気を調整するための装置 図000008
  • 特許6194489-ガス混合気を調整するための装置 図000009
  • 特許6194489-ガス混合気を調整するための装置 図000010
  • 特許6194489-ガス混合気を調整するための装置 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6194489
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月20日
(54)【発明の名称】ガス混合気を調整するための装置
(51)【国際特許分類】
   F23N 1/02 20060101AFI20170911BHJP
   F23D 14/34 20060101ALI20170911BHJP
   F23K 5/00 20060101ALI20170911BHJP
【FI】
   F23N1/02 101
   F23D14/34
   F23K5/00 301C
【請求項の数】16
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-537699(P2014-537699)
(86)(22)【出願日】2012年10月26日
(65)【公表番号】特表2014-534406(P2014-534406A)
(43)【公表日】2014年12月18日
(86)【国際出願番号】FR2012052464
(87)【国際公開番号】WO2013060997
(87)【国際公開日】20130502
【審査請求日】2015年10月15日
(31)【優先権主張番号】1159709
(32)【優先日】2011年10月26日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】514105860
【氏名又は名称】ジェデエフ スエズ
(73)【特許権者】
【識別番号】514106395
【氏名又は名称】ヴェルニュ イノベーション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルニュ,フレドリック
【審査官】 杉山 豊博
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−312315(JP,A)
【文献】 特開昭63−263319(JP,A)
【文献】 特開昭58−117913(JP,A)
【文献】 米国特許第06065956(US,A)
【文献】 仏国特許出願公開第02325099(FR,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第00614045(EP,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第00559280(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23N 1/02
F23D 14/34
F23K 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
− 少なくとも、第1のガスのための第1の吸気口、第2のガスのための第2の吸気口及び混合気のための排出口に通じている、混合チャンバを有する混合ハウジング;
− 前記第1の吸気口を通る前記第1のガスの流量を調整する又は止めるように構成される第1のバルブ、及び
− 前記第2の吸気口を通る前記第2のガスの流量を調整する又は止めるように構成される第2のバルブ、を有し、
前記第1及び第2のバルブは、前記第1及び前記第2のガスの流量を共同して調整する又は止めるように、リンク部材によって互いに堅固に連結され、前記第1及び前記第2のバルブ並びに前記第1及び前記第2の吸気口は、前記第1及び前記第2のガスの流量の前記共同の調整が前記混合気を所望の比に自動的に調整するように、形作られるとともに寸法決めされ
前記第1の吸気口及び前記第2の吸気口は、全く同じ軸の周りに中心を置かれ、
前記リンク部材は、前記混合ハウジング内に配置されるとともに前記軸上に中心を置かれる第1のロッドを有し、前記第1及び前記第2のバルブは、前記第1のロッドの各端部に堅固に固定され、
前記排出口は前記軸に中心を置かれ、
前記混合ハウジングはまた、前記第1のガスのための第1の吸気チャンバを有し、前記第1の吸気チャンバは、前記第1の吸気口は前記排出口に面して置かれるとともに前記排出口に近接するように、前記第1の吸気チャンバが前記第1の吸気口を有する第1の壁及び貫通オリフィスを有する第2の壁の傍で前記軸と交差するまで前記混合チャンバの内部に延び、前記貫通オリフィスは、前記軸上に中心を置かれるとともに前記貫通オリフィスを通って前記第1のロッドが自由に並進移動する、
混合気を調整するための装置。
【請求項2】
前記装置はまた、前記第1又は前記第2のバルブの動作を前記吸気口の閉位置と前記吸気口の最大開位置との間に複数の中間開位置を経由して駆動するための駆動手段を有し、
前記駆動手段に関連付けられる前記バルブの運動は、前記第1及び前記第2のガスの前記混合チャンバへの流量を、したがって前記混合気の前記排出口への流量を調整するように、他の前記バルブの比例する運動を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1及び前記第2のバルブの並びに前記第1及び前記第2の吸気口の形状及び寸法は、前記第1及び前記第2の吸気口それぞれを通る前記第1及び前記第2のガスのためのボア断面を調整及び/又は変えることによって、前記第1及び前記第2のガスの流量を調整及び/又は変える、
請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記混合ハウジングはまた、前記第2のガスのための第2の吸気チャンバを有し、前記第1及び前記第2の吸気チャンバはそれぞれ、少なくとも前記第1及び前記第2の吸気口それぞれを通って前記混合チャンバと連通する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記駆動手段は、前記軸に中心を置かれる第2のロッド及び前記軸上に前記ハウジングの外壁に対して配置されるリニアアクチュエータを有し、前記第1のバルブ又は前記第2のバルブは、前記第2のロッドの端部に堅固に固定されるとともに前記アクチュエータは前記ハウジングの前記外壁を通って前記第2のロッドの他方の端部に係合し、前記リニアアクチュエータは、前記軸に沿った全く同じ並進運動で前記バルブを駆動する、
請求項2乃至のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記混合チャンバはまた、前記第1のガスのための第3の吸気口に及び前記第2のガスのための第4の吸気口に通じ、
前記装置はまた、前記第3の吸気口を通る前記第1のガスの流量を調整する又は止めるように構成される第3のバルブ及び前記第4の吸気口を通る前記第2のガスの流量を調整する又は止めるように構成される第4のバルブを有し、前記第3及び前記第4のバルブは、前記第3及び前記第4の吸気口を通る前記第1及び前記第2のガスの流量をそれぞれ一定不変に調整する又は止めるように、固定される。
請求項1乃至のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のロッドの各前記端部に堅固に固定される前記第1と前記第2のバルブとの間の距離が精密に設定されることができるように、前記第1のロッドの2つの前記端部の少なくとも一方はネジ山を形成されるとともに、相補的に、前記第1及び前記第2のバルブの少なくとも一方は、雌ネジを形成される、
請求項乃至のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1及び前記第2のバルブ並びに前記第1のロッドは、回転対称、さらに公点対称である1又は複数の部品で作られる、
請求項1乃至のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記第2の吸気口は、前記第1の吸気口の直径又は端の2倍から10倍の間の直径又は端を有し、
前記バルブはそれぞれ回転円錐又はピラミッド状である、
請求項1乃至のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記リニアアクチュエータはステッピングモータである、
請求項乃至のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記ステッピングモータは、前記第1及び前記第2のバルブの瞬時位置にしたがって可変速度で動作する、
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1のガスは燃料であり、前記第2のガスは酸化剤である、
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の混合気を調整するための装置を有するボイラであって、前記第1のガスは燃料であるとともに前記第2のガスは酸化剤であり、
前記ボイラは:
− 前記混合チャンバから前記混合気を排出するように構成されるファンと、
− 前記混合気を燃焼させるために前記ファンの下流に配置される全空気/ガス予混合バーナと、
− 前記第1のガスのための前記第1の吸気口の少なくとも上流に配置されるガス/空気比制御装置、を有し、
前記装置は、ガス圧を、前記バーナに供給されるガスの量が前記バーナに供給される燃焼用空気の対応する比例して決定される量を有するような方法で、前記ファンによって発生する空気圧に比例して調整する、
ボイラ。
【請求項14】
前記ファンは、相応して変化可能な量の前記混合気を排出するように、調節範囲にしたがって固定又は可変速度で動作する、
請求項13に記載のボイラ。
【請求項15】
前記ファンは、前記混合チャンバから前記混合気を排出するように前記排出口の下流に配置される抽出ファンである、
請求項13又は14に記載のボイラ。
【請求項16】
前記ファンは、前記空気を前記混合チャンバに向かって推進させるように前記空気の吸入口の上流に配置されるタービンであり、前記ボイラは、前記制御装置と前記混合気を調整するための装置とを接合する接合チューブを有する、
請求項13又は14に記載のボイラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は混合気を調整するための装置の分野に関する。
【0002】
本発明は、より具体的には、ボイラ用全空気/ガス予混合バーナ噴射ブロックに実装されるような装置に関する。
【背景技術】
【0003】
家庭用ボイラは、住居の熱要件に適合できなければならない。これらの要件は、住居の暖房及び衛生的なお湯の生産を含み、現在、これらの要件は、非常に異なる動作出力範囲を前提とする。
【0004】
より具体的には、衛生的なお湯の生産のために、例えば20kWから30kWの間の、高い動作出力が必要である一方、暖房のために、例えば0.5kWから4kWの間の、限定された出力が、十分であることができるであろう。これは、少なくともますます厳しくなる熱の規制が規定することであり、特に、建設工事に関するとともに住居のエネルギ消費を減らすことを目的とする新しい基準に関連する。
【0005】
現在、図1、2及び9に示されるような全空気/ガス予混合バーナ7を持つ調整家庭用ボイラが、当業者に知られており、制御装置8及び空気/ガス混合気9を有する。制御装置8は、空気/ガス比バルブを有し、空気/ガス混合気9は、バーナ7に供給されるガスの量が常にバーナ7に供給される燃焼用空気の対応する比例して決定される量を有するような方法で、ファン6によって発生する空気圧に比例してガス圧を調整する。このような装置を備えるボイラは:
− 限られた出力範囲でのみ、例えば、その比が10と等しい値を超えることが無い最高と最低限度を持つ出力範囲でのみ、出力調整を可能にし、
− 低出力モード、例えば2kW未満において、特に良好な清浄燃焼を確実にする、満足な出力の調整を可能にしない。
【0006】
さらに、設定ポイントが、噴射ブロックによって許可された最小値より低い動作出力に対応するとき、現在に家庭用ボイラは、それらの平均値が設定ポイントである低出力動作ポイント及び終了ポイントの交互に対応する順次動作を採用する。この順次動作は、バーナがスイッチオン及びオフされる回数の増大をもたらす、これは汚染及び故障の源である、とともに全体的な効率の悪化をもたらすので、満足できるものではなく
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これに関連して、本発明は、上述の欠点の1又は複数を軽減することを可能にする混合気を調整するための装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このために、混合気を調整するための装置は、基本的に:
− 少なくとも、第1のガスのための第1の吸気口、第2のガスのための第2の吸気口及び混合気のための排出口に通じている混合チャンバを有する混合ハウジング;
− 第1の吸気口を通る第1のガスの流量を調整又は止めるように構成される第1のバルブ、及び
− 第2の吸気口を通る第2のガスの流量を調整又は止めるように構成される第2のバルブ、を有し、
第1及び第2のバルブは、第1及び第2のガスの流量を共同して調整又は止めるように、リンク部材によって互いに堅固に連結され、第1及び第2のバルブ並びに第1及び第2の吸気口は、第1及び第2のガスの流量の共同の調整が混合気を所望の比に自動的に調整するように、形作られるとともに寸法決めされる。
【0009】
本発明はしたがって、混合気の調整を第1及び第2のガスの流量の共同の調整によって有利に可能にする。
【0010】
特定の特徴によれば、装置はまた、第1又は第2のバルブの動作を吸気口の閉位置と吸気口の最大開位置との間に複数の中間開位置を経由して駆動するための手段を有し、駆動手段に関連付けられるバルブの運動は、第1及び第2のガスの混合チャンバへの流量、したがって混合気の排出口への流量を調整するように、他のバルブの比例する運動を含む。
【0011】
装置はしたがって、第1及び第2のガスの流量の共同の調整によって、混合気の流量の調整を有利に可能にする。
【0012】
他の特定の特徴によれば、第1及び第2のバルブ並びに第1及び第2の吸気口の形状及び寸法は、第1及び第2の吸気口それぞれを通る第1及び第2のガスのためのボア断面を調整及び/又は変えることによって、第1及び第2のガスの流量を調整及び/又は変える。
【0013】
装置はしたがって、第1及び第2のガスの流量を調整及び/又は変えることを有利に可能にする。
【0014】
他の特定の特徴によれば、混合ハウジングはまた、第1のガスのための第1の吸気チャンバ及び第2のガスのための第2の吸気チャンバを有し、第1及び第2の吸気チャンバはそれぞれ、少なくとも第1及び第2の吸気口それぞれを通って混合チャンバと連通する。
【0015】
他の特定の特徴によれば、第1の吸気口及び第2の吸気口は、全く同じ軸の周りに中心を置かれ、リンク部材は、混合ハウジング内に配置されるとともに軸上に中心を置かれる第1のロッドを有し、第1及び第2のバルブは、第1のロッドの各端部に堅固に固定される。
【0016】
装置はしたがって、リンク部材の軸方向の、シンプルな、機械的且つロバストな構成を有利に可能にする。
【0017】
他の特定の特徴によれば、駆動手段は、軸に中心を置かれる第2のロッド及び軸上にハウジングの外壁に対して配置されるリニアアクチュエータを有し、第1のバルブ又は第2のバルブは、第2のロッドの端部に堅固に固定されるとともにアクチュエータはハウジングの外壁を通って第2のロッドの他方の端部に係合し、リニアアクチュエータは、軸に沿った全く同じ並進運動でバルブを駆動する。
【0018】
装置はしたがって、駆動手段の軸方向の、シンプルな、機械的且つロバストな構成を有利に可能にし、この駆動手段はまた、リンク部材の構成と場合により同軸である。
【0019】
他の特定の特徴によれば、排出口は軸に中心を置かれ、第1の吸気チャンバは、第1の吸気口は排出口に面して置かれるとともに排出口に近接するように、第1の吸気チャンバが第1の吸気口を有する第1の壁及び貫通オリフィスを有する第2の壁の傍で軸と交差するまで混合チャンバの内部に延び、この貫通オリフィスは、軸に中心を置かれるとともにそれを通って第1のロッドが自由に並進移動する。
【0020】
装置はしたがって、第2のガスと混合された第1のガスの即時かつ全体の放出を有利に可能にする。
【0021】
第1の変形によれば、混合チャンバはまた、第1のガスのための第3の吸気口に通じるとともに第2のガスのための第4の吸気口に通じ、装置はまた、第3の吸気口を通る第1のガスの流量を調整又は止めるように構成される第3のバルブ及び第4の吸気口を通る第2のガスの流量を調整又は止めるように構成される第4のバルブを有し、第3及び第4のバルブは、第3及び第4の吸気口を通る第1及び第2のガスの流量をそれぞれ一定不変に調整又は止めるように、固定される。
【0022】
第2の変形によれば、第1のロッドの2つの端部の少なくとも一方はネジ山を形成されるとともに、相補的に、第1及び第2のバルブの少なくとも一方は、雌ネジを形成される(タップ加工される)ので、第1のロッドの各端部に堅固に固定される第1と第2のバルブとの間の距離は精密に設定されることができる。
【0023】
これらの2つの変形によれば、装置は、第1及び第2のバルブ並びに第1及び第2の吸気口の高精度加工を必要とすることなしに、混合気の比率を精密に設定することを有利に可能にすることができる。
【0024】
他の特定の特徴によれば、第1及び第2のバルブ並びに第1のロッドは、回転対称である、さらには公点対称である、1又は複数の部品で作られる。
【0025】
他の特定の特徴によれば、第2の吸気口は、第1の吸気口の直径又は端の2倍と10倍との間の直径又は端を有し、バルブはそれぞれ回転円錐又はピラミッド状である。
【0026】
装置はしたがって、混合気を少量の第1のガスとより大きい量の第2のガスとの間で調整及び/又は変えることを有利に可能にする。
【0027】
他の特定の特徴によれば、リニアアクチュエータはステッピングモータである。
【0028】
装置はしたがって、バルブの並進運動及びこの運動の速度の精密な制御を有利に可能にする。
【0029】
他の特定の特徴によれば、ステッピングモータは、第1及び第2のバルブの瞬時位置にしたがって可変速度で動作する。
【0030】
装置はしたがって、可変速度のバルブの並進運動を有利に可能にする。
【0031】
他の特定の特徴によれば、第1のガスは燃料であり、第2のガスは酸化剤である。
【0032】
本発明はまた、上述の混合気を調整するための装置を有するボイラに関し、第1のガスは燃料であるとともに第2のガスは酸化剤であり、ボイラはまた:
− 混合チャンバから混合気を排出するように構成されるファン、
− 混合気を燃焼させるためにファンの下流に配置される全空気/ガス予混合バーナ、及び
− 少なくとも第1のガスのための第1の吸気口の上流に配置されるガス/空気比制御装置、を有し、
この装置は、ガス圧を、バーナに供給されるガスの量がバーナに供給される燃焼用空気の対応する比例して決定される量を有するような方法で、ファンによって発生する空気圧に比例して調整する。
【0033】
ボイラはしたがって、
− 燃料ガスの流量及び酸化剤ガスの流量を調整すること、及び/又は
− 全動作出力範囲に渡って、そして特に、例えば、6kWより低い、さらには3kWより低い、より低い動作出力に対して、流量及び/又は組成に関して安定して混合されるガス及び空気を調整すること、及び/又は
− 例えば、0.5kWから30kWの範囲の、限られた出力範囲に渡って、または
最大出力の2%未満を示す最小出力に、出力調節を可能にすること、及び/又は
− 例えば、6kWより低い、さらには3kWより低い、低出力での出力調節を可能にすること、を有利に可能にする。
【0034】
さらに、混合気を調整するための装置を有するボイラは、最低の調整設定ポイントに応じる能力を通じて、順次動作の必要を省くことを可能にし、したがって、汚染及び故障の源をなくすこと及び全体的な効率の如何なる悪化も避けることを可能にする。
【0035】
他の特定の特徴によれば、ファンは、相応して変化可能な量の混合気を排出するように調節範囲にしたがって固定又は可変速度で動作する。
【0036】
ボイラはしたがって、排出される混合気の流量を調節することを可能にするもう一つの自由度を有利に可能にする。
【0037】
ボイラの第1の実施形態によれば、ファンは混合チャンバから混合気を排出するように排出口の下流に配置される抽出ファンである。
【0038】
ボイラの第2の実施形態によれば、ファンは、空気を混合チャンバに向かって推進させるように空気吸入口の上流に配置されるタービンであり、ボイラは、制御装置と混合気を調整するための装置とを接合する接合チューブを有する。
【0039】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して、例示としてかつ限定しない方法で、以下に与えられる記載から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】従来技術によるボイラを概略的に示す。
図2】従来技術によるボイラを概略的に示す。
図3】本発明によるボイラの実施形態を概略的に示す。
図4】本発明によるボイラの実施形態を概略的に示す。
図5】本発明による混合気を調整するための装置の、第1及び第2の吸気口それぞれを通るガスの流量を止める及び調整する第1及び第2のバルブの、長手方向断面図を示す。
図6】本発明による混合気を調整するための装置の、第1及び第2の吸気口それぞれを通るガスの流量を止める及び調整する第1及び第2のバルブの、長手方向断面図を示す。
図7】本発明による混合気を調整するための装置の3つの断面図を示し、それぞれの切断面は図5に示される。
図8】本発明による混合気を調整するための装置を有する噴射ブロックの正面図、側面図及び立面図を示す。
図9】従来技術によるガス/空気比制御装置を示す。
図10】本発明による実施形態を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0041】
ここでの主要な問題は、混合気の燃焼、したがってガス状燃料とガス状酸化剤との間の混合気の燃焼である。挙げることができるガス状燃料は、天然ガス、プロパン、水素、バイオガス等を含む。ガス状酸化剤は、主として、周囲の空気であるとみなされるが、酸素分子等からなり得る。
【0042】
しかし、混合気を調整するための装置は、その最も基本的な形態において、特に酸化のための混合気に限定されるべきではない。したがって、混合気は、ここでは、少なくとも2つのガスの任意の混合気を意味することが理解されるべきである。例えば、ガス状燃料混合気を得るために2つのガス状燃料の混合が関係し得る。
【0043】
以下、ガスへの如何なる言及も、ガス状燃料を意味すると理解されるべきであるとともにより一般的に第1のガスを意味すると理解され得、空気への如何なる言及も、ガス状酸化剤を意味すると理解されるべきであるとともにより一般的に、特に前記第1のガスと混合する第2のガスを意味すると理解され得る。
【0044】
その最も広く受け入れられる形態において、ボイラは、混合気を調整するために装置1、ガス/空気比制御装置8、ファン6及び全空気/ガス予混合燃焼バーナ7を有する。ガス/空気比制御装置8は、第1及び第2のガスのための吸気口において、第1のガスの圧力を第2のガスの圧力と等しく保つことを可能にする。
【0045】
図3によって示される、第1の実施形態によれば、ファン6は、混合気を調整するために装置1の混合チャンバ11から混合気を排出するように排出口の下流に配置される抽出ファンである。ファンは、混合チャンバ11に負圧を作る。バーナ7は抽出ファンの下流に配置される。
【0046】
図4によって示される、第2の実施形態によれば、ファン6は、空気を混合チャンバ11に向かって推進させるように空気吸入口の上流に配置されるタービンである。この第2の実施形態によるボイラはその結果、制御装置8と調整装置1とを接合する接合チューブ81を有する。バーナ7は排出口20の抽出ファンの直ぐ下流に配置される。
【0047】
ガス/空気比制御装置8及び混合気を調整するための装置1が、エンクロージャの中又は構造の中に配置されて全く同じ空気信号圧力を示す場合、制御装置8と調整装置1とを接合する接合チューブ81は必要ではない。ガス/空気比制御装置8及び混合気を調整するための装置1が、エンクロージャの中又は構造の中に配置されて空気信号圧力差を示す場合、制御装置8と調整装置1とを接合する接合チューブ81は必要である。
【0048】
接合チューブ81はより具体的には、制御装置8を、制御装置8のサーボモータが各瞬間において吸気口22における空気の圧力を知ることを可能にするように、吸気口22の上流に位置する調整装置8の領域に接合し、したがって、ガスの圧力を空気の圧力と等しくする。ボイラの第2の実施形態によれば、この領域はまた、タービンの下流に位置する。
【0049】
ファン6によって引き起こされる吸引又は推進が強いほど、混合チャンバ11から排出される混合気の量が大きいことが理解される。したがって、相応して変化可能な量の混合気を排出するように、抽出ファン6を可変速度で作動させることは供給に有利である。
【0050】
全空気/ガス予混合バーナ7は混合気を燃焼させるように構成される。混合気の燃焼は、バーナによって引き起こされるとともに、混合が流量及び組成の観点から安定しているとき、いっそう最適であり、したがって、火炎及び良好な清浄燃焼の安定性を確実にする。
【0051】
ボイラはしたがって、
− 燃料ガスの流量及び酸化剤ガスの流量を調整すること、及び/又は
− 全動作出力範囲に渡って、そして特に、例えば、6kWより低い、さらには3kWより低い、より低い動作出力に対して、流量及び/又は組成に関してガス及び空気の混合を安定して調整すること、及び/又は
− 例えば、0.5kWから30kWの範囲の限られた出力範囲に渡って、すなわち、最大出力の2%未満を示す最小出力に、出力調節を可能にすること、及び/又は
− 例えば、6kWより低い、さらには3kWより低い、低出力での出力調節を可能にすること、を有利に可能にする。
【0052】
さらに、混合気を調整するための装置を有するボイラは、最低調整設定ポイントに適合する能力を通して、順次動作の必要をなしで済ますことを可能にし、したがって、該順動作によって引き起こされる汚染の源、故障の源及び全体的な効率の悪化をなしで済ますことを可能にする。
【0053】
さらに、ガス/空気比制御装置8の使用は、少なくとも次の2つの利点を得ることを可能にする。
【0054】
第1に、ガス及び空気流量の制御が単にファン6だけによって確実にすることができ、混合の比率は、基準によって設定された限界内で、燃料の圧力及び送気管内側の長さに関わらず、一定のままであることができる。
【0055】
第2に、送気管内側ヘッド損失変化に関わる混合の比率の如何なる変化も不要とすることを可能にする;1/1のガス/空気比制御装置の使用は、いわゆる従来のバルブの使用を排除する。
【0056】
その最も広く認められる意味において、及び図5及び6に示されるように、混合気を調整するための装置1は、混合ハウジング10を有する。混合ハウジング10は、少なくとも第1のガス吸気口21、第2の空気吸気口22及び混合チャンバ11で作られた混合気のための排出口20に通じている混合チャンバ11を有する。「第1及び第2の吸気口」、「ガス及び空気の吸気口」の表現は、それぞれ同等に使用され得る。混合ハウジング10がボイラのシールされた箱の中に位置するとともにガスバルブが箱の外側に位置する構成において、可能性のある空気信号接続のための取出し口82の存在は、想定され得るオプションである。
【0057】
さらに、その最も広く認められる意味において、混合気を調整するための装置1はまた:
− 第1の吸気口21を通るガスの流量を調整又は止めるように構成される第1のバルブ31、及び
− 第2の吸気口22を通る空気の流量を調整又は止めるように構成される第2のバルブ32、を有する。
【0058】
調整装置1はしたがって、専用のバルブ32の使用を通じた空気吸入口22を通る空気の流量の調整のために提供される。
【0059】
調整装置1の重要な特徴によれば、第1及び第2のバルブは、リンク部材40によって互いに堅固に結合される。したがって、第1及び第2のバルブは、ガス及び空気の流量を一緒に調整する。
【0060】
調整装置1の他の重要な特徴によれば、第1及び第2のバルブ31、32並びに第1及び第2の吸気口21、22は、ガス及び空気の流量の共同の調整が、混合気を所望の比率に自動的に設定するような方法で、形作られるとともに寸法決めされる。
【0061】
例えば、混合気の良好な清浄燃焼のために、第1及び第2のバルブ31、32並びに第1及び第2の吸気口21、22の形状及び寸法は、混合が空気約10に対してガス1の割合を有するようになる。
【0062】
より具体的には、図7に示されるように、第1及び第2のバルブ31、32並びに第1及び第2の吸気口21、22の形状及び寸法は、ガス及び空気の吸気口21、22を通るガスのための及び空気のためのボア断面を調整することによって、ガス及び空気の流量を調整する。
【0063】
前述の例によれば、混合気の良好な清浄燃焼のために、空気の吸気口を通る空気のためのボア断面は、ガスの吸気口を通る空気のためのボア断面より約10倍大きい。
【0064】
より一般的には、第2の吸気口22は、第1の吸気口21の直径又は端部の2から10までの間の直径又は端部を有し、バルブ31、32は、それぞれ、回転円錐又はピラミッド状である。例えば、円錐は、正規の、弓型又は内側に湾曲している。
【0065】
バルブはしたがって本来機械的である。これは、調整装置1の単純さ及び頑健性を強化する。
【0066】
流量は、ボア断面を通る流れの速度を増加させるこのボア断面と等しいので、当業者は、各ボア断面がバルブによって制御されるとともに各ボア断面を通る流れの速度がファン6によって制御されることを理解するであろう。
【0067】
調整装置1はしたがって、ガス及び空気の流量の共同の調整によって混合気の調整を有利に可能にする。
【0068】
特定の特徴によれば、調整装置1はまた、駆動手段50を有する。これらの駆動手段50は、特に第1又は第2のバルブを動かすためのものである。図3及び4に示されるように、駆動手段50に関連付けられるバルブ32は、それに関連付けられる吸気口22の閉位置と最大開位置との間で駆動手段50によって、動かされる。
【0069】
図3及び4に示されるように、バルブ31、32は互いに堅固に結合されるので、駆動手段50に関連付けられるバルブ32の動きは、他のバルブ31の比例する動きを引き起こす。他のバルブ31はしたがって、それに関連付けられる吸気口21の閉位置と最大開位置との間で動かされる。
【0070】
吸気口21、22の最大開位置は、それぞれ、ガス及び空気の吸気口21、22を通るガスのための及び空気のための最大のボア断面の位置に対応し、混合気を所望の比率に自動的に調整することを可能にする。
【0071】
優先的には、バルブ31、32による吸気口21、22の最大開位置は、約30kWの動作出力に達するボイラ用バーナへの、組成及び流量に関して安定している、十分な量の混合気の排出を可能にする。
【0072】
他の特定の特徴によれば、第1及び第2のバルブは、複数の中間開位置を通って、吸気口21、22の閉位置と最大開位置との間に、動かされる。第1及び第2のバルブ31、32の形状及び寸法は、それらが、吸気口21、22の最大又は中間開位置に関わらず、混合気を所望の比率に自動的に調整すること可能にするようにされる。
【0073】
他の特定の特徴によれば、第1及び第2のバルブの形状及び寸法は、それらの移動が、それぞれ、ガス及び空気の吸気口を通るガスのための及び空気のためのボア断面を変化させることによってガス及び空気の流量を変化させることを可能にするようにされる。
【0074】
優先的には、ガスのための及び空気のための最小ボア断面に対応する中間開位置は、約0.5kWの動作出力に達するボイラのための、組成及び流量に関して安定している、十分な量の混合気のバーナへの排出を可能にする。その次の中間開位置は、約0.5kWから3kWまでの間の動作出力に達するボイラのための、組成及び流量に関して安定している、十分な量の混合気のバーナへの排出を可能にする。
【0075】
このように、調整装置1は、吸気口21、22の最大又は中間開位置に関わらず、混合気を所望の比率に自動的に調整しながら、混合チャンバ11へのガス及び空気の流量を、したがって排出口20への混合気の流量を、一緒に変化させることを有利に可能にする。
【0076】
装置はしたがって、混合チャンバ11へのガス及び空気の流量、したがって排出口20への混合気の流量を一緒に調整及び/又は変化させることを有利に可能にする。混合気はまた、全変化範囲に渡って組成及び流量に関して安定している。
【0077】
他の特定の特徴によれば、ガスの吸気口21及び空気の吸気口22は、全く同じ軸Aの周りに中心を置かれ、リンク部材40は、混合ハウジング10内に配置されるとともに軸Aに中心を置かれた第1のロッド41を有する。この特定の特徴によれば、第1及び第2のバルブ31、32は、第1のロッド41のそれぞれの端部に堅固に固定される。
【0078】
他の特定の特徴によれば、第1及び第2のバルブ31、32並びに第1のロッド41は、回転、さらには公転においても対称である幾つかの部品で作られる。好ましくは、第1及び第2のバルブ31、32並びに第1のロッド41は、回転、さらには公転においても対称である1つの部品で作られる。例えば、第1及び第2のバルブ31、32並びに第1のロッド41は、アルミニウム又は真ちゅうで作られる。
【0079】
装置はしたがって、リンク部材40の軸方向の、シンプルで、機械的且つ頑強な構造を有利に可能にする。
【0080】
他の特定の特徴によれば、図5、6及び8に示されるように、駆動部材50は、軸Aに中心を置かれる第2のロッド51及び軸A上にハウジング10の外壁に対して(接して)配置されるリニアアクチュエータを有する。この特定の特徴によれば、第1のバルブ31又は第2のバルブ32は、第2のロッド51の端部に堅固に固定されるとともにアクチュエータ52はハウジングの外壁を通って第2のロッド51の他方の端部に係合し、リニアアクチュエータ52は、軸Aに沿った全く同じ並進運動でバルブ31、32を駆動する。
【0081】
駆動部材50の他の特定の特徴によれば、リニアアクチュエータ52は、ステッピングモータであり、空気及びガスの流量の調整の質及び精細さを確実にする。説明的な例として、ステッピングモータの30回転が、バルブ31、32の10mmの移動量に対応する。さらに説明的な例として、このような移動量、直径または端が13mmから22mmまでの間である空気の吸入口及び直径または端が5mmから11mmまでの間であるガスの吸入口に対して、流量及び組成に関して安定している1kWから12kWの間の調整が得られる。
【0082】
さらに、このステッピングモータは、第1及び第2のバルブ31、32の瞬時位置にしたがって可変速度で動作する。
【0083】
正規の円錐に関して、円錐の半径又は端は直線的に変化し、円錐及び関連付けられる吸気口が確定するボア断面は、一定速度での円錐の移動に対して、円錐の半径又は端部の二乗に比例して変化する。したがって、ステッピングモータを、低流量を精密に調整できるように、吸気口の閉位置と最小ボア断面に対応する中間開位置との間で減少した速度で動作させること、そして次に、ボイラ2が最大動作出力に素早く到達するように、増加した速度で動作させることが有利であり得ることが理解されるであろう。
【0084】
それとは異なり、弓型の円錐に関して、円錐の半径又は端は直線的に変化せず、円錐及び関連付けられる吸気口が確定するボア断面は、一定速度での円錐の移動に対して、円錐の半径又は端部とともに直線的に変化し得る。したがって、ステッピングモータを、吸気口の閉位置と最大開位置との間で一定速度で動作させることで、低流量を精密に調整すること及びボイラ2の最大動作出力に素早く到達することの両方が可能であるので、円錐が弓型であることが有利であり得ることが理解されるであろう。
【0085】
他の特定の特徴によれば、混合ハウジング10はまた、ガスのための第1の吸気チャンバ12及び空気のための第2の吸気チャンバ13を有する。第1及び第2の吸気チャンバ12、13は、少なくとも、第1及び第2の吸気口21、22それぞれを経由して混合チャンバ11とそれぞれ連通する。
【0086】
この最後の特定の特徴によれば、大気圧において、上述の、圧力調整バルブは、大気圧と等しい圧力を第1の吸気チャンバに行く渡らせることを可能にする。逆に、上述の、ガス加圧手段は、過度な圧力を第1及び第2の吸気チャンバ12、13に行き渡らせることを可能にし、この過度な圧力は、大気圧に対して、又はより具体的には、混合チャンバに行き渡る圧力に対して定められる。
【0087】
また、この最後の特定の特徴によれば、図5及び6に示されるように、放出部20は、軸A上に中心を置かれ、第1の吸気チャンバ12は、混合チャンバ11の内部に、第1の吸気チャンバが第1の吸気口21を有する第1の壁及び貫通オリフィス60を有する第2の壁の傍で軸Aと交差するまで延び、この貫通オリフィスは、軸に中心を置かれるとともにそれを通って第1のロッドが自由に並進移動する。したがって、第1の吸気口21は排出口20に面するとともに近接して位置することが可能になる。
【0088】
混合チャンバ11への吸気口におけるガスの流れは、混合チャンバ11への吸気口における空気の流れと同じ方向であり、排出口に向けて配向される。加えて、装置はまた、小さい比率で空気と混合されるガスの即時かつ全体の放出を有利に可能にする。
【0089】
空気及びガスの吸気口21、22並びに放出部20がその結果互いに平行に配置され、ガス、空気及び混合気の流れを有利に促進することもまた留意されるべきである。
【0090】
第1の変形形態によれば、混合チャンバ11はまた、ガスのための第3の吸気口23に通じるとともに空気のための第4の吸気口24に通じ、調整装置1はまた:
− 第3の吸気口23を通る第1のガスの流量を調整する又は止めるように構成される第3のバルブ33、及び
− 第4の吸気口24を通る第2のガスの流量を調整する又は止めるように構成される第4のバルブ34を有する。
【0091】
第3及び第4のバルブ33、34は、第3及び第4の吸気口33、34を通る第1及び第2のガスの流量をそれぞれ一定不変に調整する又は止めるように、固定される。
【0092】
混合気の比率が第1及び第2の吸気口21、22と共同して第1及び第2のバルブ31、32の形状及び寸法によって本質的に設定される場合には、第1及び第2の吸気口21、22は、第3及び第4の吸気口23、24よりそれぞれ大きい。
【0093】
第2の変形形態によれば、第1のロッド41の2つの端部の少なくとも一方は、ネジ山を形成されるとともに、相補的に、第1及び第2のバルブ31、32の少なくとも一方は、雌ネジを形成される。例えば、第2のバルブ32は、軸Aに中心を置かれるとともに第1のロッド41の端部によって第1のロッド41に堅固に固定されることが意図される方法で、雌ネジを形成され;第2のバルブ32に堅固に固定されることが意図される第1のロッド41の端部は、第2のバルブ32の雌ネジ形成とともに、第1と第2のバルブ31、32との間の距離を精密に設定することを可能にするネジ−ナット機構を形成するように、ネジ山を形成される。さらに、このネジ−ナット機構は、第1と第2のバルブ31、32との間の距離の設定が時間経過に対して一定不変となるように、回転を阻止するための装置を有し得る。この阻止装置は、第2のバルブ32が第1のロッド41のネジ山に螺合する前に第1のロッド41のネジ山に螺合するナットから成ることができ、このナットはその後、第1のロッド41と第2のバルブ32との間の如何なる回転も防がれるように、第2のバルブ32に対して当接する位置にされ、第2のバルブはしたがって精密に設定された位置に保持される。
【0094】
上述の2つの変形形態による調整装置1はその結果、第1及び第2のバルブ31、32並びに第1及び第2の吸気口21、22の、例えば、穴あけによる、如何なる精密な機械加工も必要とすることなしに、混合気の比率を精密に調整することを有利に可能にする。言い換えると、第1及び第2のバルブ31、32並びに第1及び第2の吸気口21、22の、例えば、穴あけの不完全性による、機械加工の不完全性は、第3及び第4のバルブ33、34の又は第1と第2のバルブ31、32との間の距離の事後の調整によって容易に補償されることができる。
【0095】
本発明が、請求項に記載される本発明の適用分野から離れることなしに多数の他の特定の形態の実施形態を許容することは当業者に明白である。したがって、本実施形態は、例証であるとみなされるべきであり、添付の請求項の範囲によって定められる分野において変更され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10