(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6194548
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月13日
(54)【発明の名称】流体の旋回流を生成する装置
(51)【国際特許分類】
F15D 1/00 20060101AFI20170904BHJP
F15D 1/02 20060101ALI20170904BHJP
【FI】
F15D1/00 A
F15D1/02 C
【請求項の数】2
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2016-557143(P2016-557143)
(86)(22)【出願日】2015年2月3日
(65)【公表番号】特表2017-511446(P2017-511446A)
(43)【公表日】2017年4月20日
(86)【国際出願番号】TH2015000006
(87)【国際公開番号】WO2016053207
(87)【国際公開日】20160407
【審査請求日】2016年9月28日
(31)【優先権主張番号】1401005839
(32)【優先日】2014年9月29日
(33)【優先権主張国】TH
(73)【特許権者】
【識別番号】517262139
【氏名又は名称】ヨアウァパンクル,ルクスナラ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ヨアウァパンクル,メタ
【審査官】
加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2014/104988(WO,A1)
【文献】
特開2009−103322(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0048563(US,A1)
【文献】
米国特許第3395719(US,A)
【文献】
国際公開第2012/168093(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15D 1/00−1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空洞(2)及び側部貫通孔(3)を有している伝動基部(1)を備えている、流体の旋回流を生成する装置であって、
上記側部貫通孔(3)の側部には、上記内部空洞(2)において層状の旋回流を生成するために流れをコアンダ効果によって逸らすために、伝動基部(1)の内表面の一部である凸曲面(5)を有している孔側の端部(4)があり、以下のような独自の特徴:
上記伝動基部(1)の上部開口端の直径は、上記伝動基部(1)の縦の表面を形成するために、上記伝動基部(1)の下部開口端の直径より長く、当該伝動基部(1)の縦の表面は、層状の旋回流の様式において上記縦の内部空洞(2)に沿って旋回流の加速度を上げるために、連続する直線状の斜面の形状になっており、当該斜面に沿って内周を連続的に短くしている、凸曲面(5)及び上記伝動基部(1)の縦の内表面の他の表面を含んでおり、又は、
上記凸曲面(5)及び上記伝動基部(1)の上記縦の内表面の、複数の他の表面を含んでいる、上記伝動基部(1)の上記縦の内表面は、内周の長さに従って、上記縦の内部空洞(2)に沿って、異なる加速度の割合となるように、旋回流の加速度を高めるか、低下させるために、少なくとも1つの曲率を有している凸曲面又は凹曲面という曲線の斜面の形状になっており、当該内周の長さは、上記伝動基部(1)の上記縦の内表面の斜面の上記形状に従って変化している、又は、
上記凸曲面(5)及び上記伝動基部(1)の上記縦の内表面の、複数の他の表面を含んでいる、上記伝動基部(1)の上記縦の内表面は、連続する直線状の斜面の形状、及び上記内周の長さに従って、上記縦の内部空洞(2)に沿って異なる加速度の割合となるように、旋回流の加速度を高めるか、低下させるために、少なくとも1つの曲率を有している凸曲面若しくは凹曲面という曲線の斜面の形状を部分的に備えており、当該内周の長さは、上記伝動基部(1)の上記縦の内表面の斜面の当該形状に従って変化している、
を有している、装置。
【請求項2】
上記凸曲面(5)、及び上記伝動基部(1)の上記縦の内表面の他の表面を含んでいる、上記伝動基部(1)の上記縦の内表面は、異なる斜度を有している直線状の複数の区間の斜面、又は上記内周の長さに従って、上記縦の内部空洞(2)に沿って異なる加速度の割合となるように、旋回流の加速度を高めるか、低下させるために、少なくとも1つの屈曲角を有している直線状の複数の区間の斜面の形状であり、当該内周の長さは、上記伝動基部(1)の上記縦の内表面の斜面の上記形状に従って変化している、請求項1に記載の旋回流を生成する装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
流体の旋回流を生成する装置に関する技術。
【0002】
〔背景技術〕
参考文献として、孔側の端部が形成されている側部貫通孔を通して外部から流体の流れを受け取るために、内部空洞を有している伝動基部を備えている、流体の旋回流を生成する装置を開示している、タイの特許番号41173が挙げられる。ここで、孔側の端部の凸曲面の始まりの区域は、上述した貫通孔の現れる軸から逸れる最小の角度を有している表面である必要があり、上述の孔側の端部は、伝動基部の内部空洞に入ってくる流体の流れを、凸曲面に付着する流れに逸らすために、側部貫通孔の現れる軸に最も近接した表面である必要がある。それは、凸曲面に流れる内部空洞における流体を、凸曲面に流して、結果的にコアンダ効果現象を引き起こし、上述のコアンダ効果は、伝動基部の内表面と同一の面に沿って流体の層流を生成し、流体の速度を高めて伝動基部の内部空洞における層状の旋回流となる。孔側の端部の一部は、他の伝動基部の挿入支持段部に付属品をある程度積み重ねることで、それらをより高く積み重ねるために、高くなっている挿入段部を有していてもよい。タイの特許番号41173に示されている流体の旋回流を生成する装置の上述の特徴である、流体の伝導は、内部空洞において旋回流の一定の加速度を生成する。伝動基部の縦の内部空洞に沿って旋回流の加速度を高めることはできない。
【0003】
〔発明の特徴及び目的〕
流体の旋回流を生成する装置は、側部貫通孔を通して外部から流体の流れを受け取るために、内部空洞を有している伝動基部を備えており、伝動基部の縦の内表面は、縦の内部空洞2に沿って、内周の長さに従って、異なる割合において旋回流の加速度を高めるか、低下させるために、連続する直線状の斜面、又は、異なる斜度を有している直線状の複数の区間の斜面、又は、少なくとも1つの屈曲角を有している直線状の複数の区間の斜面、又は、少なくとも1つの曲率を有している凸曲面若しくは凹曲面の曲線の形状であり、当該の縦内部空洞2は、伝動基部の縦の内表面の上述の特徴に従って変化している。また、側部貫通孔側の端部は、層状の旋回流の様式において、伝動基部の内部空洞に流れ込むように、伝導する流体の流れを導くために、側部孔の端部となっている。側部孔の端部の一部は、他の伝動基部の挿入支持段部に付属品をある程度積み重ねることで、それらをより高く積み重ねるために、高くなっている挿入段部を有していてもよい。
【0004】
本発明の目的は、タイの特許番号41173に示されている流体の旋回流を生成する装置を改良し、それを縦の内部空洞に沿って旋回流を加速させ、層状の旋回流を形成することにある。
【0005】
〔図面の簡単な説明〕
図1は、本発明の流体の旋回流を生成する装置を示す。
【0006】
図2は、本発明の流体の旋回流を生成する装置の組立体を示す。
【0007】
〔発明の開示〕
図1に従って、本発明の流体の旋回流を生成する装置は、出口を通して、又は、流体の旋回流を生成する装置が組み立てられている構造体の構造的出口を通して流れ出す前に、内部空洞内に旋回流を生成するために、流体の流れを受け取るための内部空洞2を有している所定の厚さの伝動基部1を備え、
伝動基部1の上部開口端の直径は、伝動基部1の縦の内表面を形成するために、伝動基部1の下部開口端の直径よりも長く、当該伝動基部1の縦の内表面は、縦の内部空洞2に沿って、旋回流の加速度を高めるために、斜面に沿って連続的に短くしている円周を有している連続的な直線状の斜面の形状となっている、凸曲面5及び伝動基部1の縦の内表面の他の表面を含み、旋回流は層状の旋回流であり、又は、
伝動基部1の縦の内表面は、内周の長さに従って、異なる加速度の割合となるように、内部空洞2の縦に沿って旋回流の加速度を高めるか、低下させるために、異なる斜部を有している直線状の複数の斜面、又は、少なくとも1つの屈曲角を有している直線状の複数の区間の斜面を有しており、当該円周は、上述したように、伝動基部1の縦の内表面の斜面の形状に従って変化しており、又は、
伝動基部1の縦の内表面は、内周の長さに従って、異なる加速度の割合となるように、縦の内部空洞2に沿って旋回流の加速度を高めるか、低下させるために、少なくとも1つの曲率を有している凸曲面若しくは凹曲面という曲線の斜面であり、当該円周の長さは、伝動基部1の縦の内表面の斜面の形状に従って変化しており、旋回流は層状の旋回流であり、
伝動基部1の側部は、少なくとも1つの側部貫通孔3を有しており、当該側部貫通孔3は、伝動基部1の内表面の面に沿って、層流の様式において、伝動基部1の外部から伝動基部1の内部に流体を通して流れを制限するために、少なくとも1つの孔側の端部4となっており、当該孔側の端部4は、流体の旋回流の生成装置の外部からの流体の流れを制限するために、側部貫通孔3の傍に設置されている伝動基部1から高くなっている段部の形状であり、
孔側の端部4の表面の一部は、凸曲面5の外表面と同じ面に沿って、層流の様式において流れるように、通過する流体を支持するための間隔としての凸曲面5であり、
凸曲面5の反対側における孔側の端部4の他の一部は、凸曲面5の外表面と同じ面に沿って、より良い層状の流れのために側部貫通孔3を通して流体の移動を支持するための間隔としての表面6であり、
側部貫通孔3の入口における凸曲面5の一部は、凸曲面5側における側部貫通孔3内への、よりよい流れのために、外部の流体を支えるための間隔としての凹曲面8であってもよく、
側部貫通孔3の入口における表面6の一部は、側部貫通孔3内への、よりよい流れのために、外部の流体を支えるための間隔としての凹曲面8であってもよく、
凸曲面5の始まりの区域は、側部貫通孔3の現れる軸から逸れる最小の角度を有している表面である必要があり、孔側の端部4の表面(凸曲面5)は、流れを、伝動基部1の内部空洞2内に流れる流体を通して、凸曲面5に付着する流れに逸らし、伝動基部1の内部空洞2における流体を、凸曲面5に付着する流れにし、結果的にコアンダ効果現象にさせるために、側部貫通孔3の現れる軸を囲んでいる他の表面と比べて側部貫通孔3の現れる軸に最も近い面である必要があり、コアンダ効果現象の結果は、伝動基部1の内表面と同じ面に沿って層流を生成し、流れの速度を上げ、伝動基部1の内部空洞2において層状の旋回流を生成する、孔側の端部4、
少なくとも1つの端部は、(
図2に示されるように)他の伝動基部をより高く積み重ねるために、他の伝動基部のオーバーレイの付属品を支持するための、高くなっている挿入支持段部9を有し得る、孔側の端部4の一部、及び、
伝動基部1の一部は、(
図2に示される)他の伝動基部の挿入支持段部9に、それをより高く積み重ねるために、ある程度付属品を積み重ねるための、高くなっている挿入段部10を有していてもよい。
【0008】
図2に従って、流体の旋回流を生成する装置の長さを伸ばすために、他の伝動基部1’の挿入支持段部9にかぶせるための挿入段部10を有している伝動基部1を備えている、本発明の流体の旋回流を生成する装置を積み重ねている付属品。
【0009】
本発明の流体の旋回流を生成する装置に従って、伝動基部1の縦の内表面は、内周の長さに従って、異なる加速度の割合となるように、縦の内部空洞2に沿って、旋回流の加速度を高めるか、低下させるために、連続する直線状の斜面、又は、異なる斜度を有している直線状の複数の区間の斜面、又は、少なくとも1つの屈曲角を有している直線状の複数の区間の斜面、又は、少なくとも1つの曲率を有している凸曲面若しくは凹曲面という曲線の斜面の形状であり、当該内周の長さは、上述のような伝動基部1の縦の内表面の斜面の形状に従って変化している。
【0010】
〔発明を実施するためのベストモード〕
本発明の開示における言及と同じである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の流体の旋回流を生成する装置を示す。
【
図2】
図2は、本発明の流体の旋回流を生成する装置の組立体を示す。