(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6194619
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月13日
(54)【発明の名称】電動パワーステアリング装置
(51)【国際特許分類】
B62D 6/00 20060101AFI20170904BHJP
B62D 3/12 20060101ALI20170904BHJP
B62D 5/04 20060101ALI20170904BHJP
B62D 101/00 20060101ALN20170904BHJP
B62D 113/00 20060101ALN20170904BHJP
【FI】
B62D6/00
B62D3/12 513
B62D5/04
B62D101:00
B62D113:00
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-87658(P2013-87658)
(22)【出願日】2013年4月18日
(65)【公開番号】特開2014-210495(P2014-210495A)
(43)【公開日】2014年11月13日
【審査請求日】2016年3月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】喜多 政之
(72)【発明者】
【氏名】青野 慎也
【審査官】
粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−047158(JP,A)
【文献】
特開2004−182138(JP,A)
【文献】
特開2007−131041(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 3/00−6/10
101/00、113/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステアリング操作に伴うピニオン軸の回転をラック軸の往復動に変換するラックアンドピニオン機構と、モータとを有し、前記ラックアンドピニオン機構とは別の変換機構を用いて前記モータの回転を前記ラック軸の往復動に変換することにより操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助装置と、ステアリングホイールの操舵角を絶対角で検出するステアリングセンサと、前記モータのモータ角を相対角で検出する相対角センサと、前記操舵力補助装置の作動を制御する制御装置とを備えた電動パワーステアリング装置において、
前記ラックアンドピニオン機構を構成する前記ラック軸のラック歯は、ステアリングギヤ比が操舵角に応じて変化するように形成されたものであって、
前記制御装置は、前記相対角センサにより検出されるモータ角検出値と、前記操舵角に応じて変化する前記ステアリングギヤ比を考慮しつつ前記ステアリングセンサにより検出される操舵角検出値に基づいて演算される換算値とによって、ステアリング中立位置でのモータ角の値であるモータ中点を演算することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
【請求項2】
前記換算値は、前記ステアリングセンサにより検出される操舵角検出値での前記ステアリングギヤ比に応じた、前記ステアリングホイールの回転量に対する前記モータの回転量を示すことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラックアンドピニオン式の電動パワーステアリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モータを駆動源とした電動パワーステアリング装置(EPS)には、ステアリングホイールに生じた操舵角を360°を超えた範囲の絶対角で検出するステアリングセンサが設けられたものがある(例えば、特許文献1)。ところで、こうしたステアリングセンサは、モータの回転角(モータ角)を360°の範囲の相対角で検出するレゾルバ等の相対角センサに比べ、一般にその分解能が低い。そこで、ステアリングセンサにより検出される操舵角検出値に基づいてステアリング中立位置でのモータ角の値(モータ中点)を求めることにより、相対角センサにより検出されるモータ角検出値に基づいて操舵角を絶対角で検出することがある。
【0003】
具体的には、モータ中点は、ステアリングセンサの操舵角検出値(中立位置を基準とした値)に、ステアリングシャフトの回転量に対するモータの回転量の比を示す一定の係数を乗算して得られる換算値を、相対角センサのモータ角検出値から差し引くことで演算される。なお、このようなモータ角検出値に基づく操舵角は、例えばステアリングホイールを中立位置に復帰させるステアリング戻し制御等の実行に用いられる(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−21890号公報
【特許文献2】特開2008−168659号公報
【特許文献3】特開2004−182138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、EPSには、ステアリングシャフトが連結されたラックアンドピニオン機構とは別の変換機構を介してモータの回転をラック軸の往復動に変換することにより、操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助装置を備えたものがある。また、近年では、操舵フィーリングの向上等を目的として、ラックアンドピニオン機構を構成するラック歯の諸元をラック軸の軸方向位置によって異なせることにより、ステアリングギヤ比を操舵角に応じて変化させる所謂バリアブルギヤレシオのEPSが提案されている(例えば、特許文献3)。
【0006】
ここで、ステアリングシャフトが連結されたラックアンドピニオン機構とは別の変換機構を有する操舵力補助装置を備えたEPSをバリアブルギヤレシオとした場合、上記従来の方法でモータ中点を求めると、そのときの操舵角によっては、実際に中立位置まで操舵した際に検出されるモータ角検出値が、モータ中点からずれた値となることがある。つまり、モータ中点を求める際の操舵角によっては、モータ角検出値に基づく操舵角が実際の操舵角からずれる虞があった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、バリアブルギヤレシオとしつつ、相対角センサにより検出されるモータ角検出値に基づいて正確な操舵角を絶対角で検出できる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する電動パワーステアリング装置は、ステアリング操作に伴うピニオン軸の回転をラック軸の往復動に変換するラックアンドピニオン機構と、
モータとを有し、前記ラックアンドピニオン機構とは別の変換機構を用いて
前記モータの回転を前記ラック軸の往復動に変換することにより操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助装置と、ステアリングホイールの操舵角を絶対角で検出するステアリングセンサと、前記モータのモータ角を相対角で検出する相対角センサと、前記操舵力補助装置の作動を制御する制御装置とを備えたものにおいて、前記ラックアンドピニオン機構を構成する前記ラック軸のラック歯は、ステアリングギヤ比が操舵角に応じて変化するように形成されたものであって、前記制御装置は、前記相対角センサにより検出されるモータ角検出値と、前記操舵角に応じ
て変化する前記ステアリングギヤ比を考慮しつつ前記ステアリングセンサにより検出される操舵角検出値に基づいて演算される換算値とによって、ステアリング中立位置でのモータ角の値であるモータ中点を演算することを要旨とする。
【0009】
上記構成によれば、モータ中点は、操舵角に応じ
て変化するステアリングギヤ比を考慮しつつ、操舵角検出値に基づいて演算される換算値を用いて演算される。そのため、モータ中点を求める際の操舵角がどのような角度であっても、実際に中立位置まで操舵した際に相対角センサにより検出されるモータ角検出値が、モータ中点からずれた値となることを防止できる。
具体的には、上記電動パワーステアリング装置は、前記換算値は、前記ステアリングセンサにより検出される操舵角検出値での前記ステアリングギヤ比に応じた、前記ステアリングホイールの回転量に対する前記モータの回転量を示すことが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、バリアブルギヤレシオとしつつ、相対角センサにより検出されるモータ角検出値に基づいて正確な操舵角を絶対角で検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】(a)は操舵角とステアリングギヤ比との関係を示すマップ、(b)は操舵角と換算値との関係を示すマップ。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、電動パワーステアリング装置(EPS)の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、EPS1は、ステアリングホイール2が固定されるステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3の回転に応じて軸方向に往復動するラック軸5とを備えている。なお、ステアリングシャフト3は、ステアリングホイール2側から順にコラム軸7、中間軸8、及びピニオン軸9を連結することにより構成されている。
【0013】
ラック軸5とピニオン軸9とは、所定の交叉角をもって配置されており、ラック軸5に形成された第1ラック歯5aとピニオン軸9に形成された第1ピニオン歯9aとが噛合されることで第1ラックアンドピニオン機構11が構成されている。また、ラック軸5の両端には、タイロッド12が連結されており、タイロッド12の先端は転舵輪13が組み付けられた図示しないナックルに連結されている。したがって、EPS1では、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転が第1ラックアンドピニオン機構11によりラック軸5の軸方向移動に変換され、この軸方向移動がタイロッド12を介してナックルに伝達されることにより、転舵輪13の転舵角、すなわち車両の進行方向が変更される。
【0014】
ここで、本実施形態のEPS1は、第1ラック歯5aの諸元(例えば歯のピッチや圧力角等)がラック軸5における軸方向位置に応じて異なるように設定されており、ステアリングギヤ比Rがステアリングホイール2の操舵角θs(ピニオン軸9の回転角)に応じて変化する所謂バリアブルギヤレシオのEPSとして構成されている。つまり、EPS1では、ステアリングホイール2(ピニオン軸9)の回転量に対する転舵輪13の転舵量(ラック軸5の移動量)が操舵角θsに応じて変化する。
【0015】
具体的には、
図2(a)に示すように、ステアリングギヤ比Rは、操舵角θsの絶対値が所定の第1操舵角θs1以下の中立位置近傍の領域Aでは、所定の第1ギヤ比R1に設定されている。また、操舵角θsの絶対値が第1操舵角θs1よりも大きく、かつ所定の第2操舵角θs2(θs1<θs2)以下の領域Bでは、ステアリングギヤ比Rは、操舵角θsの絶対値の増大につれて徐々に大きくなるように設定されている。そして、操舵角の絶対値が所定の第2操舵角θs2よりも大きなステアリングエンド近傍の領域Cでは、ステアリングギヤ比Rは、所定の第2ギヤ比R2(R1<R2)に設定されている。これにより、操舵角θsが大きくなるほど、転舵輪13の転舵角が変化しやすくなり、素早く旋回することが可能になっている。なお、
図2では、一方側(例えば右側)に操舵した場合の操舵角θsをプラス、他方側(例えば左側)に操舵した場合の操舵角θsをマイナスとしている。
【0016】
また、
図1に示すように、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置21と、操舵力補助装置21の作動を制御する制御装置としてのECU22とを備えている。
【0017】
操舵力補助装置21は、その駆動源となるモータ23と、モータ23にウォームアンドホイール等の減速機構24を介して駆動連結されるピニオン軸25とを備えている。本実施形態のモータ23には、その回転角(モータ角θm)を360°の範囲の相対角(電気角)検出する相対角センサとしてのレゾルバ26が設けられている。また、ラック軸5とピニオン軸25とは、所定の交叉角をもって配置されており、ラック軸5に形成された第2ラック歯5bとピニオン軸25に形成された第2ピニオン歯25aとが噛合されることで変換機構としての第2ラックアンドピニオン機構27が構成されている。そして、操舵力補助装置21は、モータ23の回転を減速機構24により減速してピニオン軸25に伝達し、このピニオン軸25の回転を第2ラックアンドピニオン機構27によってラック軸5の軸方向移動に変換することにより、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する。なお、第2ラック歯5bの諸元は、ラック軸5における該第2ラック歯5bが形成された全領域に亘って同一となるように設定されている。
【0018】
ECU22には、ステアリングシャフト3に入力される操舵トルクTを検出するトルクセンサ31、車速SPDを検出する車速センサ32が接続されている。なお、トルクセンサ31は、コラム軸7の途中に設けられたトーションバー33を有しており、このトーションバー33の捻れ角に基づいて操舵トルクTを検出する。そして、ECU22は、車速SPD及び操舵トルクTに基づいて目標アシスト力を演算し、当該目標アシスト力を操舵力補助装置21に発生させるべく、モータ23への駆動電力の供給を通じて該操舵力補助装置21の作動、すなわち操舵系に付与するアシスト力を制御する。
【0019】
また、ECU22には、上記レゾルバ26、及びステアリングホイール2(ステアリングシャフト3)の操舵角θsを360°を範囲の絶対角で検出するステアリングセンサ34が接続されている。そして、ECU22は、後述するようにステアリングセンサ34により検出される操舵角検出値θs_dに基づいて、ステアリング中立位置でのモータ角θmの値であるモータ中点θm_0を演算し、このモータ中点θm_0とレゾルバ26により検出されるモータ角検出値θm_dとに基づいて操舵角θsを絶対角で検出する。なお、本実施形態のECU22は、モータ角検出値θm_dに基づく操舵角θsを用いて、例えばステアリングホイール2の中立位置への復帰性を向上させるステアリング戻し制御等を実行し、操舵系に付与するアシスト力を補正する。
【0020】
次に、本実施形態のECUによるモータ中点の演算について説明する。
ECU22は、イグニッションスイッチ(IG)がオンされた直後に、モータ角検出値θm_dから、操舵角θsに応じたステアリングギヤ比Rを考慮しつつ操舵角検出値θs_dに基づいて演算される換算値θsmを差し引くことにより、モータ中点θm_0を演算する。
【0021】
詳述すると、ECU22は、操舵角θsと換算値θsmとの関係が対応づけられた換算マップを有している。この換算マップは、操舵角θsに応じてステアリングギヤ比Rが変化することを踏まえ、任意の操舵角θs(を示す値)に対し、該操舵角θsでのステアリングシャフト3の回転量に対するモータ23の回転量の比を示す係数を乗算した値を換算値θsmとしてマッピングしたものとなっている。
【0022】
具体的には、
図2(b)に示すように、ステアリングギヤ比Rが一定の第1ギヤ比R1である領域Aでは、換算値θsmの絶対値は、操舵角θsが大きくなるほど第1ギヤ比R1に応じて線形的に大きくなる。また、ステアリングシャフト3の回転量に対するモータ23の回転量の比は、ステアリングギヤ比Rの値に応じて変化するため、ステアリングギヤ比Rが連続的に変化する領域Bでは、換算値θsmの絶対値は、操舵角θsの増大に基づいて非線形的に大きくなる。そして、ステアリングギヤ比Rが一定の第2ギヤ比R2である領域Cでは、換算値θsmの絶対値は、操舵角θsが大きくなるほど第2ギヤ比R2に応じて線形的に大きくなる。
【0023】
そして、ECU22は、IGオン時において、この換算マップを参照することにより操舵角検出値θs_dに応じた換算値θsmを演算し、モータ角検出値θm_dから換算値θsmを減算することにより、モータ中点θm_0を演算する(θm_0=θm_d−θsm)。
【0024】
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)操舵角θsに応じたステアリングギヤ比Rを考慮した換算マップを参照することにより、操舵角検出値θs_dに基づいて演算される換算値θsmをモータ角検出値θm_dから差し引くことでモータ中点θm_0を演算するようにした。そのため、モータ中点θm_0を求める際の操舵角θsがどのような角度であっても、実際に中立位置まで操舵した際にレゾルバ26により検出されるモータ角検出値θm_dが、モータ中点θm_0からずれた値となることを防止できる。これにより、EPS1をバリアブルギヤレシオとしつつ、レゾルバ26により検出されるモータ角検出値θm_dに基づいて正確な操舵角θsを絶対角で検出できる。また、操舵角検出値θs_dとモータ角検出値θm_dに基づく操舵角θsとにずれがある場合には、例えばラック軸5とピニオン軸9との組み付けに異常があると判定することも可能である。
【0025】
(2)ECU22は、IGオン直後にモータ中点θm_0を演算するため、速やかにモータ角検出値θm_dに基づく操舵角θsを用いた制御を実行できる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
【0026】
・上記実施形態において、操舵角θsに応じたステアリングギヤ比Rの変化の態様は適宜変更可能である。例えば、中立位置からステアリングエンドまでの全領域に亘り、操舵角θsの絶対値が増大するにつれてステアリングギヤ比Rが連続的に大きくなるように、第1ラック歯5aの諸元を変更してもよい。また、例えば操舵角θsの絶対値が増大するにつれてステアリングギヤ比Rが小さくなるように、第1ラック歯5aの諸元を変更してもよい。
【0027】
・上記実施形態では、操舵力補助装置21は、第2ラックアンドピニオン機構27を用いてモータ23の回転をラック軸5の往復動に変換したが、これに限らず、例えばボール螺子機構等の他の変換機構を用いてモータ23の回転をラック軸5の往復動に変換してもよい。
【0028】
・上記実施形態では、ECU22は、IGオン直後にモータ中点θm_0を求めたが、これに限らず、例えばIGオン後に所定時間が経過してからモータ中点θm_0を求めてもよい。
【0029】
・上記実施形態において、操舵トルクT及びトーションバー33の弾性係数に基づいてトーションバー33の捩れ量を演算し、モータ中点θm_0を演算する際に該トーションバー33の捩れ量を考慮してもよい。
【0030】
・上記実施形態では、ECU22は、換算マップを参照することにより操舵角検出値θs_dに応じた換算値θsmを演算したが、他の態様で換算値θsmを演算してもよく、例えば操舵角検出値θs_dを変数とする関数式に基づいて換算値θsmを演算するようにしてもよい。
【0031】
次に、上記各実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)前記制御装置は、イグニッションスイッチがオンされた直後に前記モータ中点を演算することを特徴とする電動パワーステアリング装置。上記構成によれば、速やかにモータ角検出値に基づく操舵角を用いた制御を実行できる。
【符号の説明】
【0032】
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、2…ステアリングホイール、5…ラック軸、5a…第1ラック歯、5b…第2ラック歯、9…ピニオン軸、9a…第1ラック歯、11…第1ラックアンドピニオン機構、21…操舵力補助装置、22…ECU、23…モータ、25…ピニオン軸、25a…第2ピニオン歯、26…レゾルバ、27…第2ラックアンドピニオン機構、34…ステアリングセンサ、R…ステアリングギヤ比、θm…モータ角、θs…操舵角、θsm…換算値、θm_0…モータ中点、θm_d…モータ角検出値、θS_d…操舵角検出値。