(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0022】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成を、必要に応じてサポート端末32a、およびサポート端末32bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、サポート端末32a、およびサポート端末32bを特に区別する必要が無い場合には、単にサポート端末32と称する。
【0023】
また、以下に示す項目順序に従って当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.情報処理システムの基本構成
2.実施形態の詳細な説明
3.変形例
【0024】
<1.情報処理システムの基本構成>
本発明は、一例として「2.実施形態の詳細な説明」において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。以下では、まず、本実施形態による情報処理システムの基本構成について、
図1を参照して説明する。
【0025】
図1に示したように、本実施形態による情報処理システムは、制御サーバ10(情報処理装置)、通信網12、データベース20、クライアント端末30(通信端末)、サポート端末32(第2の通信端末)、および役席端末34を含む。なお、本明細書では以後、本実施形態による情報処理システムが、センター2および営業店4を含む金融機関において適用される例を中心として説明する。但し、かかる例に限定されず、本実施形態による情報処理システムは、例えば不動産会社や貴金属販売店など幅広く適用可能である。
【0026】
[1−1.制御サーバ10]
制御サーバ10は、各営業店4に設置されるクライアント端末30やサポート端末32により接続される販売・相談システムを管理するための装置である。この販売・相談システムは、例えば営業店4に来店した顧客を対応する場面において、販売オペレータ(販売者)の商品販売の支援を行うためのシステムである。例えば、販売・相談システムは、販売オペレータに商品情報の提供を行ったり、同じ営業店4または他の営業店4に在席する他の販売オペレータによる商品販売のサポートを可能にする。この販売・相談システムは、例えばTV会議システムやweb会議システムにより構成される。
【0027】
また、制御サーバ10は、例えば
図2に示すようなハードウェア構成を有する。
図2に示したように、制御サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)150、ROM(Read Only Memory)152、RAM(Random Access Memory)154、内部バス156、入出力インターフェース158、HDD(Hard Disk Drive)160、およびネットワークインターフェース162を備える。
【0028】
CPU150は、例えば、後述する制御部100の一例として構成される。このCPU150は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って制御サーバ10内の動作全般を制御する。このCPU150は、マイクロプロセッサであってもよい。
【0029】
ROM152は、CPU150が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。また、RAM154は、CPU150の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。CPU150、ROM152、およびRAM154は、CPUバスなどから構成される内部バス156により相互に接続されている。
【0030】
入出力インターフェース158は、HDD160、およびネットワークインターフェース162を、内部バス156と接続する。例えばHDD160は、この入出力インターフェース158および内部バス156を介して、RAM154などとの間でデータをやり取りする。
【0031】
HDD160は、例えば、後述する記憶部122の一例として構成されたデータ格納用の装置である。HDD160は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。このHDD160は、CPU150が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0032】
ネットワークインターフェース162は、例えば通信網12に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースであり、後述する通信部120の一例として構成される。また、ネットワークインターフェース162は、無線LAN対応通信装置、LTE(Long Term Evolution)対応通信装置、または有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0033】
[1−2.通信網12]
通信網12は、通信網12に接続されている装置から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。例えば、通信網12は、電話回線網、インターネット、衛星通信網などの公衆回線網や、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを含んでもよい。また、通信網12は、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。
【0034】
[1−3.データベース20]
データベース20は、各販売オペレータの商品販売の権限のランクや業務状況などが記録される装置である。
図3に示したように、データベース20は、オペレータランクテーブル200(販売者テーブル)、業務状況テーブル202(販売者テーブル)、および商品テーブル204を有する。
【0035】
(1−3−1.オペレータランクテーブル200)
オペレータランクテーブル200は、各販売オペレータに関する販売権限のランクなどのオペレータ情報(販売者情報)が記録されるテーブルである。ここで、
図4を参照して、オペレータランクテーブル200の構成例について説明する。
【0036】
図4に示したように、オペレータランクテーブル200では、例えば、オペレータID2000、氏名2002、販売権限ランク2004、および所属2006が対応づけて記録される。ここで、オペレータID2000には、販売オペレータに付与されたIDが記録される。また、氏名2002には、販売オペレータの氏名が記録される。また、販売権限ランク2004には、販売オペレータに対して付与された販売権限のランクが記録される。なお、販売権限ランク2004に記録される値は、商品を販売するために有することが義務付けられている公的な資格の種別であってもよいし、または、金融機関内で独自に定められる権限や業務スキルを示すランクであってもよいし。例えば、販売権限ランクがAである販売オペレータは、商品ランクとしてAが設定された商品のみ販売が許可される。また、販売権限ランクがBである販売オペレータは、商品ランクとしてAまたはBが設定された商品の販売が許可される。また、所属2006には、販売オペレータが所属する営業店4または組織の名称が記録される。
【0037】
例えば、
図4の1レコード目のデータは、販売オペレータのオペレータIDが「0001」であり、氏名が「沖 太郎」であり、販売権限ランクが「A」であり、所属する営業店4が「店舗A」であることを示している。
【0038】
(1−3−2.業務状況テーブル202)
また、業務状況テーブル202は、各販売オペレータの業務状況が記録されるテーブルである。ここで、
図5を参照して、業務状況テーブル202の構成例について説明する。
図5に示したように、業務状況テーブル202では、例えば、オペレータID2020、および業務状況2022が対応づけて記録される。ここで、業務状況2022には、例えば顧客対応中、顧客対応可能な状況、不在中など、販売オペレータの業務状況が記録される。例えば、
図5の1レコード目のデータは、販売オペレータのオペレータIDが「0001」であり、業務状況が「顧客対応中」であることを示している。
【0039】
(1−3−3.商品テーブル204)
また、商品テーブル204は、金融機関で取り扱う各商品の商品情報が記録されるテーブルである。ここで、
図6を参照して、商品テーブル204の構成例について説明する。
図6に示したように、商品テーブル204では、例えば、商品ID2040、商品名2042、商品ランク2044、および販売権限ランク2046が対応づけて記録される。ここで、商品ID2040には、商品に付与されたIDが記録される。また、商品名2042には、商品の名称が記録される。また、商品ランク2044には、金融機関により設定される商品のランクが記録される。例えば、金融機関は、価格変動のリスクが高い金融商品ほど高いランクを設定することが可能である。また、販売権限ランク2046には、商品を販売可能な販売権限のランクが網羅的に記録される。
【0040】
例えば、
図6の1レコード目のデータは、商品の商品IDが「1001」であり、商品名が「インデックスファンド」であり、商品ランクが「C」であり、販売権限のランクが「A、B、C」の全てであることを示している。
【0041】
[1−4.クライアント端末30]
クライアント端末30は、営業店4に所属する販売オペレータによって使用される通信端末である。クライアント端末30は、例えば、表示画面を表示するためのディスプレイ、通信網12に接続するためのネットワークインターフェース、ユーザが指示を入力するための入力装置などを有する。販売オペレータは、このクライアント端末30を操作して、上記の販売・相談システムに接続することが可能である。なお、クライアント端末30は、例えば、PC(Personal Computer)であってもよい。
【0042】
[1−5.サポート端末32]
サポート端末32は、ある販売オペレータ(第1の販売者)を、同じ営業店4または異なる営業店4に所属する他の販売オペレータ(第2の販売者)(以下、サポーターとも称する)がサポートするために使用される通信端末である。サポート端末32は、例えば、表示画面を表示するためのディスプレイ、通信網12に接続するためのネットワークインターフェース、ユーザが指示を入力するための入力装置などを有する。サポーターは、このサポート端末32を操作して、上記の販売・相談システムに接続することが可能である。なお、サポート端末32は、例えば、PC、スマートフォン、またはタブレット端末などであってもよい。
【0043】
また、サポート端末32は、上記の販売・相談システムにおいて、例えば
図7に示したようなサポート画面40を表示することが可能である。このサポート画面40において、サポート端末32を使用するサポーターは、顧客、および顧客の対応をしている販売オペレータと3者で会話を行うことができる。また、サポーターは、自らが販売権限を有する商品に関して顧客に商品の説明をしたり、販売することができる。
【0044】
図7に示したように、サポート画面40は、例えば、顧客映像表示欄400、販売オペレータ映像表示欄402、対応完了ボタン404、および離席ボタン406を含む。ここで、顧客映像表示欄400には、例えば営業店4に来店している顧客の映像が表示される。また、販売オペレータ映像表示欄402には、顧客映像表示欄400に表示されている顧客と対応している販売オペレータの映像が表示される。また、対応完了ボタン404は、サポーターが販売オペレータのサポートを終了するためのボタンである。また、離席ボタン406は、サポーターが一時的に離席することを顧客および販売オペレータに通知するためのボタンである。
【0045】
例えば、
図7に示したサポート画面40では、「店舗A」という営業店4において、「佐藤 良子」という名前の顧客を「沖 太郎」という名前の販売オペレータが対応しており、そして、サポーターが、例えば販売オペレータが販売権限を有しない商品に関して顧客に説明を行うなど、販売オペレータをサポートしている場面を示している。
【0046】
[1−6.役席端末34]
役席端末34は、営業店4に所属する管理者などの役席者によって使用される通信端末である。役席者は、役席端末34を操作して、例えばクライアント端末30に対して各種業務の指示を送信することが可能である。また、役席端末34は、例えば商品の販売権限を有する販売オペレータが全員不在していることの通知などをクライアント端末30から受信する。なお、役席端末34は、クライアント端末30と同様のハードウェア構成を有してもよい。また、役席端末34は、例えばPCであってもよい。
【0047】
なお、本実施形態による情報処理システムは上述した構成に限定されない。例えば、クライアント端末30がサポート端末32または役席端末34の機能をさらに有する場合には、サポート端末32または役席端末34は設置されなくてもよい。また、データベース20は、独立した装置として構成される代わりに、後述する制御サーバ10の記憶部122、または他の装置に記憶されてもよい。また、制御サーバ10は、センター2に設置される代わりに、営業店4に設置されてもよい。
【0048】
<2.実施形態の詳細な説明>
[2−1.構成]
(2−1−1.制御サーバ10)
以上、本実施形態による情報処理システムの構成について説明した。続いて、本実施形態による構成について詳細に説明する。
図8は、本実施形態による制御サーバ10の構成を示した機能ブロック図である。
図8に示したように、制御サーバ10は、制御部100、通信部120、および記憶部122を有する。また、制御部100は、販売権限者抽出部102、販売権限情報取得部104、業務状況情報取得部106、表示制御部108、テーブル更新部110、および取次接続部112を有する。
【0049】
‐制御部100‐
制御部100は、制御サーバ10に内蔵されるCPU150、RAM154などのハードウェアを用いて、制御サーバ10の動作を全般的に制御する機能を有する。例えば、制御部100は、通信部120、および記憶部122の動作を制御する。
【0050】
‐販売権限者抽出部102‐
販売権限者抽出部102は、商品の販売権限を有する販売オペレータのオペレータID(販売者識別情報)を、オペレータランクテーブル200から抽出する。より具体的には、販売権限者抽出部102は、クライアント端末30を使用する販売オペレータ(第1の販売オペレータ)、およびオペレータランクテーブル200に記録されている複数の販売オペレータ(第2の販売オペレータ)のうち、後述する販売権限情報取得部104により取得された販売権限情報が示す販売権限を有する販売オペレータのオペレータIDを抽出することが可能である。例えば、
図4に示した例において、販売権限情報取得部104により取得された販売権限情報が示す販売権限が「ランクA」である場合には、販売権限者抽出部102は、販売オペレータのオペレータIDとして「0001」および「0003」をオペレータランクテーブル200から抽出する。
【0051】
また、販売権限者抽出部102は、クライアント端末30から受信される商品ID(商品識別情報)が示す商品の販売権限を有する販売オペレータのオペレータIDをオペレータランクテーブル200から抽出することも可能である。例えば、
図4に示した例において、クライアント端末30から受信された商品IDが示す商品の販売権限が「ランクA」である場合には、販売権限者抽出部102は、オペレータIDとして「0001」および「0003」をオペレータランクテーブル200から抽出する。
【0052】
また、販売権限者抽出部102は、金融機関が取り扱う全部の商品、または所定の一部の商品の販売権限を有する販売オペレータのオペレータIDをオペレータランクテーブル200から一度に纏めて抽出することも可能である。
【0053】
‐販売権限情報取得部104‐
販売権限情報取得部104は、商品の販売権限を示す情報である販売権限情報を商品テーブル204から取得する。例えば、
図6に示した例において、クライアント端末30から商品IDとして「1001」が受信された場合には、販売権限情報取得部104は、販売権限情報として「A、B、C」を商品テーブル204から取得する。
【0054】
‐業務状況情報取得部106‐
業務状況情報取得部106は、販売権限者抽出部102により抽出されたオペレータIDが示す販売オペレータに関する業務状況を示す業務状況情報を業務状況テーブル202から取得する。ここで、業務状況情報は、販売オペレータが顧客対応可能な状況であるか否かを示す情報であってもよい。なお、顧客対応不可能な状況としては、例えば、販売オペレータが他の顧客の対応など他の業務を行っている状況、販売オペレータが不在の状況、または、販売オペレータが離席している状況などが考えられる。
【0055】
例えば、
図5に示した例において、販売権限者抽出部102により抽出されたオペレータIDが「0001」である場合には、業務状況情報取得部106は、業務状況が「他の顧客の対応中」であること、つまり、顧客対応不可能な状況であることを示す業務状況情報を取得する。
【0056】
‐表示制御部108‐
表示制御部108は、業務状況情報取得部106により取得された業務状況情報に応じた表示態様で、商品の表示画像をクライアント端末30に表示させる。より具体的には、表示制御部108は、販売権限情報取得部104により販売オペレータ(第1の販売オペレータ)のオペレータIDが抽出されたか否かに応じて異なる表示態様で、商品の表示画像をクライアント端末30に表示させることが可能である。
【0057】
ここで、
図9を参照して、上記の表示制御の機能についてより詳細に説明する。
図9は、クライアント端末30に表示される商品情報一覧画面50の構成例を示した説明図である。この商品情報一覧画面50は、販売オペレータが顧客に商品を販売する際に参照する画面である。
図9に示したように、商品情報一覧画面50は、例えば、商品の表示画像、通知ボタン502、および取次ぎボタン504を有する。なお、商品の表示画像は、
図9に示した商品選択画像500であってもよいし、商品選択画像500を含む表示領域であってもよい。また、この商品情報一覧画面50において、販売オペレータによりいずれかの商品選択画像500が選択されると、表示制御部108は、選択された商品選択画像500が示す商品の販売用webページや、商品の説明用webページなどを表示画面に新たに表示させてもよい。
【0058】
図9では、「インデックスファンド」、「積立投信」などは販売オペレータが販売権限を有するのに対して、「リート投信」および「グローバルファンド」は販売オペレータが販売権限を有しない場合の表示例を示している。また、
図9では、「グローバルファンド」は販売権限を有するサポーター(第2の販売オペレータ)が表示時において顧客対応可能であるのに対して、「リート投信」はいずれのサポーターも表示時において顧客対応不可能である場合の表示例を示している。また、
図9では、例えば通知ボタン502aや通知ボタン502bなど、網掛けで示した通知ボタン502は販売オペレータが選択不可能であり、また、通知ボタン502dのように、網掛けされていない通知ボタン502は販売オペレータが選択可能であることを示している。なお、取次ぎボタン504に関しても、通知ボタン502と同様である。
【0059】
例えば、表示制御部108は、販売オペレータが販売権限を有するか否かに応じて、商品の表示画像の色を異ならせてクライアント端末30に表示させることが可能である。
図9に示したように、表示制御部108は、例えば、「インデックスファンド」を示す商品選択画像500aと、「リート投信」を示す商品選択画像500dとの間で色を異ならせて表示させる。この表示例によれば、販売オペレータは、商品選択画像500の表示色を確認するだけで各商品に関する自己の販売権限の有無を容易、かつ効率的に確認することができる。
【0060】
また、表示制御部108は、商品の販売権限を有するサポーターが顧客対応可能な状況であるか否かに応じて、商品の表示画像の色を異ならせてクライアント端末30に表示させることが可能である。
図9に示したように、表示制御部108は、例えば、「リート投信」を示す商品選択画像500dと、「グローバルファンド」を示す商品選択画像500eとの間で色を異ならせて表示させる。この表示例によれば、販売オペレータは、自分が販売権限を有しない商品に関して商品選択画像500の表示色を確認することにより、サポーターに取次ぎ可能であるか否かを容易、かつ効率的に確認することができる。
【0061】
また、変形例として、表示制御部108は、商品の販売権限を有するサポーターが現在対応可能な状況、一定時間経過後に対応可能な状況、または全く対応不可能な状況のいずれであるかに応じて、当該商品の表示画像の色を異ならせてクライアント端末30に表示させてもよい。
【0062】
なお、上記の説明では、表示制御部108が商品の表示画像の色を異ならせる例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、表示制御部108は、商品の表示画像の形や大きさ、あるいは、表示画像に含まれる文字のフォントや色などを異ならせてクライアント端末30に表示させてもよい。また、表示制御部108は、各々の商品選択画像500の周囲にメッセージを表示させ、そして、メッセージの文言を例えば「販売可」「取次ぎ依頼要」「販売不可」などのように異ならせて表示させてもよい。
【0063】
また、変形例として、表示制御部108は、販売権限者抽出部102により抽出された複数のサポーターの識別情報をクライアント端末30にさらに表示させることが可能である。例えば、
図9に示した商品情報一覧画面50において取次ぎボタン504が選択された場合には、表示制御部108は、
図10に示したような取次ぎ可能オペレータ一覧画面52をクライアント端末30に表示させることが可能である。
図10に示したように、取次ぎ可能オペレータ一覧画面52は、選択された商品の販売権限を有するサポーターの氏名、オペレータID、所属組織名、顔画像などの識別情報を含んでもよい。この画面例によれば、サポーターの氏名や所属組織名などの情報が一緒に表示されるので、販売オペレータは、例えば同じ店の人、なじみの人、または経験豊富な人などを選んで取次ぎ依頼することができる。
【0064】
なお、この取次ぎ可能オペレータ一覧画面52において、販売オペレータは、表示されたサポーターのいずれかに対応する取次ぎ依頼ボタン522を選択することにより、選択されたサポーターに対して、例えば
図7に示したサポート画面40を介した商品の販売のサポートを要求することが可能である。
【0065】
‐テーブル更新部110‐
テーブル更新部110は、業務状況テーブル202に記録されている業務状況情報をクライアント端末30またはサポート端末32から受信された業務状況情報に更新する。例えば、
図5に示した例において、オペレータIDが「0002」である販売オペレータが使用するクライアント端末30またはサポート端末32から「離席中」であることを示す業務状況情報が受信された場合には、テーブル更新部110は、業務状況2022の値を「対応可能」から「離席」へと変更する。この効果として、業務状況テーブル202には各サポーターのリアルタイムの業務状況が記録されるので、表示制御部108により、全サポーターのリアルタイムの業務状況を反映した表示態様で各商品の表示画像がクライアント端末30に表示されることが挙げられる。
【0066】
‐取次接続部112‐
取次接続部112は、いずれかのサポーターへの顧客対応の取次依頼がクライアント端末30から受信された場合には、取次依頼がなされたサポーターが使用するサポート端末32へ、顧客対応を行うための通信を接続させる。例えば、
図10に示した例では、販売オペレータにより取次ぎ依頼ボタン522aが選択された場合には、取次接続部112は、「沖 花子」という名前のサポーターが使用するサポート端末32と、クライアント端末30との間で、顧客対応を行うためのセッションを確立させる。
【0067】
‐通信部120‐
通信部120は、例えば通信網12を介して、通信網12に接続される各種装置との間で情報を送受信する。例えば、通信部120は、サポーターに対する顧客対応の取次依頼をクライアント端末30から受信する。
【0068】
‐記憶部122‐
記憶部122は、例えば、データベース20を管理するためのアプリケーションなどの各種ソフトウェアや、様々なデータを記憶する。また、上述したように、記憶部122は、データベース20を記憶することも可能である。
【0069】
なお、本実施形態によれば、制御サーバ10に内蔵されるCPU150、ROM152、およびRAM154などのハードウェアを、上述した制御サーバ10の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも提供可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【0070】
以上、本実施形態による制御サーバ10の構成について説明したが、上述した構成に限定されない。例えば、通信部120、または記憶部122のうちいずれか1以上は制御サーバ10に含まれず、他の装置に備えられてもよい。
【0071】
(2−1−2.クライアント端末30)
次に、本実施形態によるクライアント端末30の構成について説明する。
図11は、クライアント端末30の構成を示した機能ブロック図である。
図11に示したように、クライアント端末30は、制御部300、通信部310、表示部312、入力部314、および記憶部316を有する。また、制御部300は、表示制御部302を有する。
【0072】
‐制御部300‐
制御部300は、クライアント端末30に内蔵されるCPU、RAMなどのハードウェアを用いて、クライアント端末30の動作を全般的に制御する機能を有する。例えば、制御部300は、通信部310や表示部312などの各構成要素の動作を制御する。
【0073】
‐表示制御部302‐
表示制御部302は、商品の販売権限を有する販売オペレータに関する業務状況に応じた表示態様で、商品の表示画像を表示画面に表示させる。例えば、各商品に対応する業務状況情報が制御サーバ10から受信された場合には、表示制御部302は、まず、受信された業務状況情報および後述する表示色データベース320に記憶された表示色データに基づいて各商品の表示画像の表示態様を決定する。そして、表示制御部302は、
図9に示した商品情報一覧画面50のように、決定した表示態様で、各商品の表示画像を表示画面に表示させる。
【0074】
また、制御サーバ10により生成された表示画面が制御サーバ10から受信された場合には、表示制御部302は、受信された表示画面を表示部312に表示させることも可能である。
【0075】
‐通信部310‐
通信部310は、例えば通信網12を介して、通信網12に接続される各種装置との間で情報を送受信する。例えば、通信部310は、サポーターに対する顧客対応の取次依頼を制御サーバ10へ送信したり、各商品に対応する業務状況情報を制御サーバ10から受信する。
【0076】
‐表示部312‐
表示部312は、表示制御部302の指示により表示画面を表示する。
【0077】
‐入力部314‐
入力部314は、顧客による入力操作を受け付ける。例えば、
図9に示した商品情報一覧画面50において、入力部314は、販売オペレータによる商品選択画像500や取次ぎボタン504の選択などの入力操作を受け付ける。
【0078】
‐記憶部316‐
記憶部316は、例えば、上記の販売・相談システムに接続するための専用アプリケーション318などの各種ソフトウェアや、表示画面に表示される商品の表示画像の色情報が記録された表示色データベース320などの様々なデータを記憶する。
【0079】
ここで、
図12を参照して、表示色データベース320の構成例について説明する。
図12に示したように、表示色データベース320では、例えば、色ID3200、販売権限の有無3202、取次ぎ可否3204、表示色3206、取次ぎボタン3208、および通知ボタン3210が対応づけて記録される。ここで、色ID3200には、対象の色に付与されたIDが記録される。また、販売権限の有無3202には、対象の色に予め対応づけられた販売権限の有無が記録される。また、取次ぎ可否3204には、対象の色に予め対応づけられた、サポーターへの取次ぎの可否が記録される。また、表示色3206には、対象の色の名前が記録される。また、取次ぎボタン3208には、商品の表示画像が対象の色で表示された場合に取次ぎボタンが有効か無効かの情報が記録される。また、通知ボタン3210には、商品の表示画像が対象の色で表示された場合に通知ボタンが有効か無効かの情報が記録される。
【0080】
例えば、
図12の2レコード目は、「緑」色に関するデータであり、「緑」色の色IDは「1002」であることを示している。また、表示画像が「緑」色で表示された場合には、販売オペレータの販売権限が「無」く、かつサポーターへの取次ぎが「可能」である場合であること、および、取次ぎボタンが「有効」、かつ通知ボタンが「無効」である場合であることを示している。
【0081】
[2−2.動作]
(2−2−1.全体的な動作)
以上、本実施形態による構成について説明した。続いて、本実施形態による動作について説明する。なお、ここでは一例として、営業店4を訪れた顧客に対して、営業店4に所属する販売オペレータが商品の販売または案内を行う場面における動作の例について説明する。
【0082】
図13は、本実施形態による全体的な動作の一部を示したフローチャートである。
図13に示したように、まず、販売オペレータは、クライアント端末30の入力部314により、例えばオペレータIDなど、販売・相談システムへログインするための情報を入力する。そして、通信部310は、入力された情報を制御サーバ10へ送信する(S101)。
【0083】
続いて、制御サーバ10の制御部100は、クライアント端末30から受信された情報に基づいて、クライアント端末30を操作する販売オペレータを認証する。そして、通信部120は、認証結果をクライアント端末30へ送信する(S201)。
【0084】
販売オペレータが認証された場合には、販売オペレータはクライアント端末30の入力部314を操作して、販売・相談システムを開始する(S102)。
【0085】
その後、例えば顧客から「投資信託の商品に関して説明して欲しい」といった要望を聞いた場合には、販売オペレータは、表示部312に表示された商品選択画面において、顧客の要望に基づいて特定の商品または商品グループを選択する。そして、通信部310は、選択された商品の商品IDなどの情報を制御サーバ10へ送信する(S103)。
【0086】
続いて、制御サーバ10の制御部100は、クライアント端末30から受信された、例えば商品IDなどの情報に基づいて、後述する「販売権限者の業務状況の確認処理」を行う(S202)。そして、通信部120は、S202による確認結果の情報をクライアント端末30へ送信する(S203)。
【0087】
続いて、クライアント端末30の表示制御部302は、制御サーバ10から受信された情報に基づいて、後述する「販売権限者の業務状況の表示処理」を行う(S104)。これにより、クライアント端末30の表示部312には、
図9に示したような商品情報一覧画面50が表示される。
【0088】
次に、
図14を参照して、S104より後の動作について説明する。S104の後、クライアント端末30の制御部300は、
図9に示したような通知ボタン502が販売オペレータにより選択されたか否かを判定する(S111)。
【0089】
通知ボタン502が選択された場合には(S111:Yes)、通信部310は、対象の商品が販売不可能である旨の通知を役席端末34へ送信する。これにより、役席端末34を操作する役席者は、金融機関に対する顧客の心証の悪化を防ぐように対応することができる。例えば、役席者は、顧客の元へ訪れ、対象の商品の販売が不可能であることを顧客に伝え、謝罪することができる。また、役席者は、顧客に申込書を渡したり、次回の来店日を顧客に予約させるように販売オペレータに指示することができる。
【0090】
一方、通知ボタン502が選択されていない場合には(S111:No)、制御部300は、さらに、取次ぎボタン504が選択されたか否かを判定する(S113)。なお、取次ぎボタン504が選択される場合の例としては、販売オペレータが販売権限を有しない商品の購入を顧客が希望する場合や、自分が販売権限を有しても、商品知識に不安がありサポーターのサポートが必要であると販売オペレータが判断する場合などが考えられる。
【0091】
取次ぎボタン504が選択されていない場合には(S113:No)、制御部300は、販売オペレータにより何らかの入力がなされるまで待機する。その後、例えば販売オペレータにより、
図9に示したような商品選択画像500のうち選択可能な画像、つまり販売オペレータが販売権限を有する商品の画像が選択された場合には、表示制御部302は、選択された商品選択画像500が示す商品の販売用webページや、商品の説明用webページなどを表示画面に表示させる。これにより、販売オペレータは、自らが販売権限を有する商品に関して、顧客に商品を販売したり、商品の詳しい説明を行うことができる。
【0092】
一方、取次ぎボタン504が選択された場合には(S113:Yes)、表示制御部302は、例えば
図10に示した取次ぎ可能オペレータ一覧画面52のように、制御サーバ10により取次ぎ可能と判断されたサポーターの識別情報を表示部312に表示させる(S114)。
【0093】
その後、販売オペレータは、表示部312に表示されたサポーターの中から、取次ぎを依頼するサポーターを選択する。そして、通信部310は、選択されたサポーターへの顧客対応の取次依頼を制御サーバ10へ送信する(S115)。
【0094】
続いて、制御サーバ10の通信部120は、クライアント端末30から受信された顧客対応の取次依頼を、依頼されたサポーターが使用するサポート端末32へ送信する(S211)。そして、サポート端末32は、制御サーバ10から取次依頼を受信する(S311)。
【0095】
その後、例えばサポーターがサポート可能な状況である場合には、サポーターはサポート端末32を操作して、販売・相談システムへログインする(S312)。
【0096】
続いて、制御サーバ10の取次接続部112は、クライアント端末30とサポート端末32との間でセッションを確立する。そして、サポート端末32は、例えば
図7に示したようなサポート画面40を表示する(S212)。これにより、サポーターは、対象の商品に関して顧客に販売したり、商品の詳しい説明を行うことができる。
【0097】
(2−2−2.販売権限者の業務状況の確認処理)
次に、
図15を参照して、S202における「販売権限者の業務状況の確認処理」の動作について詳細に説明する。
図15に示したように、まず、制御サーバ10の販売権限情報取得部104は、対象の商品の販売権限情報を商品テーブル204から取得する(S401)。
【0098】
続いて、販売権限者抽出部102は、対象の商品の販売権限を有する販売オペレータのオペレータIDをオペレータランクテーブル200から抽出する(S402)。
【0099】
続いて、制御部100は、販売権限者抽出部102により抽出されたオペレータIDのうち販売オペレータのオペレータIDが含まれるか否かを確認する。つまり、制御部100は、販売オペレータが対象の商品の販売権限を有するか否かを確認する(S403)。
【0100】
その後、業務状況情報取得部106は、S402で抽出されたオペレータIDに対応する他の販売オペレータ、つまりサポーターに関する業務状況情報を業務状況テーブル202から取得する(S404)。
【0101】
(2−2−3.販売権限者の業務状況の表示処理)
次に、
図16を参照して、S104における「販売権限者の業務状況の表示処理」の動作について詳細に説明する。
図16に示したように、まず、クライアント端末30の表示制御部302は、販売オペレータが販売権限を有する商品の表示画像の表示色を決定する(S501)。
【0102】
続いて、表示制御部302は、販売オペレータが販売権限を有さず、かつサポーターのいずれかが現在顧客対応可能である商品の表示画像の表示色を決定する(S502)。
【0103】
続いて、表示制御部302は、いずれのサポーターも現在顧客対応不可能である商品の表示画像の表示色を決定する(S503)。
【0104】
その後、表示制御部302は、
図9に示した商品情報一覧画面50のように、S501〜S503で決定された表示色により商品の表示画像を表示画面に表示させる(S504)。
【0105】
‐変形例‐
なお、変形例として、S501〜S503の動作は、クライアント端末30の表示制御部302が行う代わりに、制御サーバ10の表示制御部108が行うことも可能である。さらに、S504において、表示制御部108は、S501〜S503で決定された表示色により商品の表示画像をクライアント端末30に表示させることも可能である。また、S504において、表示制御部108は、各商品の表示画像を含む表示画面を生成し、そして、生成した表示画面を通信部120を介してクライアント端末30に送信し、表示させることも可能である。
【0106】
[2−3.効果]
以上、例えば
図8、
図13、
図14等を参照して説明したように、本実施形態による制御サーバ10は、商品の販売権限を有する販売オペレータのオペレータIDをオペレータランクテーブル200から抽出し、抽出されたオペレータIDが示す販売オペレータの業務状況情報を業務状況テーブル202から取得し、そして、取得された業務状況情報に応じた表示態様で、商品の表示画像をクライアント端末30に表示させる。このため、制御サーバ10は、例えば販売オペレータが対象商品の販売権限を有するか否かを示したり、対象商品の販売権限を有するサポーターの業務状況を示すことができるので、制御サーバ10は、販売権限が必要な商品の販売時において販売オペレータを支援することができる。
【0107】
例えば、制御サーバ10は、
図9に示したように、販売オペレータが販売権限を有するか否かに応じて、商品の表示画像の表示態様を異ならせてクライアント端末30に表示させることが可能である。このため、販売オペレータは、一覧表示された各商品の表示画像の表示態様を確認することにより、自分が販売権限を有しない商品を容易、かつ迅速に識別することができる。
【0108】
また、制御サーバ10は、
図9に示したように、商品の販売権限を有するサポーターが顧客対応可能な状況であるか否かに応じて、当該商品の表示画像の表示態様を異ならせてクライアント端末30に表示させることが可能である。このため、販売オペレータは、商品表示画像の表示態様を確認することにより、実際にサポーターに問い合わせなくても、サポーターに取次ぎ可能であるか否かを容易、かつ迅速に確認することができる。
【0109】
<3.変形例>
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0110】
例えば、表示制御部108は、
図9に示した商品情報一覧画面50の表示時においていずれのサポーターも顧客対応不可能である場合には、例えば
図17に示した取次ぎ可能予測時刻表示欄510のように、取次ぎ可能となる予測時刻をさらに表示してもよい。
図17に示した表示例では、画面表示時では「リート投信」はいずれの販売オペレータも顧客対応不可能であるが、いずれかの販売オペレータが30分後に取次ぎ可能となることが予測される場合の表示例を示している。この変形例によれば、販売オペレータは、例えば、取次ぎ可能予測時刻までの時間が長くない場合には顧客に一時的に待機してもらうことを判断することが可能となる。このため、顧客に対するサービスをさらに向上できる。