(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の液晶表示装置、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の液晶表示装置。本開示の第1−1の態様に係る液晶表示装置、第1の形式の液晶表示装置)
3.実施例2(実施例1の変形。第2の形式の液晶表示装置)
4.実施例3(実施例1の別の変形。第3の形式の液晶表示装置)
5.実施例4(実施例1〜実施例3の変形。本開示の第1−2の態様に係る液晶表示装置及び本開示の第1−3の態様に係る液晶表示装置)
6.実施例5(
第2Aの態様、第2A−1の態様に係る液晶表示装置)
7.実施例6(実施例5の変形)
8.実施例7(実施例5の別の変形)
9.実施例8(第2A−2の態様に係る液晶表示装置)
10.実施例9(実施例8の変形)
11.実施例10(実施例8の別の変形)
12.実施例11(実施例5〜実施例10を含む本開示の第2Bの態様
、第2B−1の態様、第2B−2の態様に係る液晶表示装置)
13.実施例12(
第1の態様、第2A−1の態様、
第2B−1の態様に係る液晶表示装置を含む本開示の第2Cの態様に係る液晶表示装置)
14.実施例13(
第1−2の態様、第2A−2の態様、
第2B−2の態様に係る液晶表示装置を含む本開示の第2Dの態様に係る液晶表示装置)
15.実施例14(本開示の第3の態様に係る液晶表示装置、本開示の第3Aの態様に係る液晶表示装置)
16.実施例15(実施例14の
変形、本開示の第3Bの態様に係る液晶表示装置)
17.実施例16(実施例14の別の変形、本開示の第3C−1の態様に係る液晶表示装置)
18.実施例17(実施例16の変形)
19.実施例18(実施例16の別の変形)
20.実施例19(実施例16の別の変形、本開示の第3C−2の態様に係る液晶表示装置)
21.実施例20(実施例19の変形)
22.実施例21(実施例20の変形)
23.実施例22(本開示の第4Aの態様に係る液晶表示装置)
24.実施例23(実施例22の変形)
25.実施例24(実施例22の別の変形)
26.実施例25(実施例22の更に別の変形)
27.実施例26(実施例22の更に別の変形、本開示の第4A−1の態様に係る液晶表示装置、及び、本開示の第4Cの態様に係る液晶表示装置)
28.実施例27(実施例22の更に別の変形、本開示の第4A−2の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4C−2の態様に係る液晶表示装置、及び、本開示の第4Dの態様に係る液晶表示装置)
29.実施例28(実施例22の更に別の変形、本開示の第4A−3の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4C−3の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4D−3の態様に係る液晶表示装置、及び、本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置)
30.実施例29(本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置、本開示の第4B−1の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4B−2の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4B−3の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4Cの態様に係る液晶表示装置、本開示の第4C−2の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4C−3の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4Dの態様に係る液晶表示装置、本開示の第4D−3の態様に係る液晶表示装置、及び、本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置)
31.実施例30(実施例29
の変形)
32.実施例31(実施例30の変形)
33.実施例32(実施例30の別の変形)
34.実施例33(本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置)、その他
【0014】
[本開示の液晶表示装置、全般に関する説明]
本開示の液晶表示装置にあっては、凹部底面を基準として、平坦化層の頂面の最高高さをH
H、平坦化層の頂面の最低高さをH
Lとしたとき、
0.5≦H
L/H
H≦1
望ましくは、
0.8≦H
L/H
H≦1
を満足することが好ましい。
【0015】
上記の好ましい形態を含む本開示の液晶表示装置にあっては、凹部底面を基準とした凸部の高さをH
Cとしたとき、
0.5≦H
H/H
C≦5
望ましくは、
0.75≦H
H/H
C≦1.5
を満足することが好ましい。
【0016】
以上に説明した好ましい形態を含む本開示の液晶表示装置にあっては、
平坦化層は第1電極を被覆しており、
平坦化層を覆う第1配向膜及び第2電極を覆う第2配向膜を更に備えており、
液晶分子には、少なくとも第1配向膜によってプレチルトが付与されている形態とすることができる。尚、このような形態の液晶表示装置を、便宜上、『第1の形式の液晶表示装置』と呼ぶ。あるいは又、
平坦化層は第1電極を被覆しており、
第1電極を覆う第1配向膜及び第2電極を覆う第2配向膜を更に備えており、
液晶分子には、少なくとも第1配向膜によってプレチルトが付与されており、
第1配向膜は平坦化層に相当する形態とすることができる。尚、このような形態の液晶表示装置を、便宜上、『第2の形式の液晶表示装置』と呼ぶ。あるいは又、
平坦化層は、第1電極の
凹部を埋めており、
第1電極及び平坦化層を覆う第1配向膜並びに第2電極を覆う第2配向膜を更に備えており、
液晶分子には、少なくとも第1配向膜によってプレチルトが付与されている形態とすることができる。尚、このような形態の液晶表示装置を、便宜上、『第3の形式の液晶表示装置』と呼ぶ。
【0017】
ここで、第1の形式の液晶表示装置あるいは第3の形式の液晶表示装置における平坦化層を構成する材料として、レジスト材料、感光性のポリイミド樹脂やアクリル系樹脂等の高分子化合物材料を挙げることができるし、SiO
2やSiN、SiON等の無機系材料を挙げることができる。また、第2の形式の液晶表示装置における平坦化層を構成する材料として、ポリイミド樹脂等を挙げることができる。平坦化層は、使用する材料に依存するが、各種塗布法に基づき形成することができるし、あるいは又、各種真空蒸着法やスパッタリング法等の物理的気相成長法(PVD法)に基づき形成することができるし、あるいは又、各種の化学的気相成長法(CVD法)に基づき形成することができる。平坦化層によって、第1電極の
凹部が埋め込まれるか、第1電極が被覆されるかは、平坦化層を構成する材料、平坦化層を構成する材料を含む組成物の組成や特性(例えば、固形分濃度や粘度、使用する溶剤)、平坦化層の形成方法や形成条件等に依存する。配向膜も、例えば、各種塗布法に基づき形成することができる。
【0018】
ここで、塗布法として、スクリーン印刷法やインクジェット印刷法、オフセット印刷法、反転オフセット印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、凸版印刷、フレキソ印刷、マイクロコンタクト法といった各種印刷法;スピンコート法;エアドクタコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、ナイフコーター法、スクイズコーター法、リバースロールコーター法、トランスファーロールコーター法、グラビアコーター法、キスコーター法、キャストコーター法、スプレーコーター法、スリットコーター法、スリットオリフィスコーター法、キャップコート法、カレンダーコーター法、キャスティング法、キャピラリーコーター法、バーコーター法、浸漬法といった各種コーティング法;スプレー法;ディスペンサーを用いる方法:スタンプ法といった、液状材料を塗布する方法を挙げることができる。
【0019】
ここで、第1の形式の液晶表示装置〜第3の形式の液晶表示装置にあっては、液晶層に対して所定の電場を印加しつつ、少なくとも第1配向膜を構成する高分子化合物を反応させることにより液晶分子にプレチルトが付与される形態とすることができる。更には、このような形態を含む第1の形式の液晶表示装置〜第3の形式の液晶表示装置にあっては、第1配向膜の平均膜厚をT
1、第2配向膜の平均膜厚をT
2としたとき、
0.5≦T
2/T
1≦1.5
望ましくは、
0.8≦T
2/T
1≦1.2
を満足することが好ましい。ここで、配向膜の平均膜厚とは、1画素(あるいは、1副画素)を占める配向膜の体積を、1画素(あるいは、1副画素)の面積で除した値である。このように、T
2/T
1の値を規定することで、即ち、第1配向膜の平均膜厚と第2配向膜の平均膜厚とを、等しく、あるいは又、概ね等しくすることで、焼付き等の発生を確実に防止することができる。
【0020】
以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の液晶表示装置を、以下の説明において、便宜上、『本開示の第1の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ場合がある。
【0021】
本開示の第1の態様に係る液晶表示装置において、第1電極に設けられた凸部には複数の段差部が形成されている構成とすることができる。尚、このような構成の液晶表示装置を、便宜上、『本開示の第2Aの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0022】
本開示の第2Aの態様に係る液晶表示装置においては、凸部に複数の段差部(高低差)が形成されているので、凸部において電場の強弱が生じ、あるいは又、横電界が生じる。その結果、凸部における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、凸部における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、凸部に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。
【0023】
本開示の第1の態様に係る液晶表示装置あるいは本開示の第2Aの態様に係る液晶表示装置において、凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、及び、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第1−1の態様に係る液晶表示装置』、『本開示の第2A−1の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。ここで、本開示の第1−1の態様に係る液晶表示装置、本開示の第2A−1の態様に係る液晶表示装置にあっては、十文字に延びる幹凸部のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる形態を採用することができる。このような、枝凸部の配置状態はマルチドメイン電極構造と呼ばれており、1つの画素内に枝凸部の延びる方向の異なる領域が形成されるため、視野角特性の向上を図ることができる。
【0024】
尚、第1象限を占める複数の枝凸部は、その軸線がX軸と45度を成して延び、第2象限を占める複数の枝凸部は、その軸線がX軸と135度を成して延び、第3象限を占める複数の枝凸部は、その軸線がX軸と225度を成して延び、第4象限を占める複数の枝凸部は、その軸線がX軸と315度を成して延びる形態とすることが好ましいが、これらの値(角度)に限定するものではない。以下においても同様である。
【0025】
そして、上記の好ましい形態を含む本開示の第2A−1の態様に係る液晶表示装置において、幹凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部を切断したときの幹凸部の断面形状は、幹凸部の断面形状の中心から幹凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。そして、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第2A−1の態様に係る液晶表示装置において、幹凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で幹凸部を切断したときの幹凸部の断面形状は、幹凸部の断面形状の中央部から幹凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。
【0026】
更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第2A−1の態様に係る液晶表示装置において、枝凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の中心から枝凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。そして、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第2A−1の態様に係る液晶表示装置において、枝凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の幹凸部側から枝凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。
【0027】
更には、本開示の第1−1の態様に係る液晶表示装置において、あるいは又、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第2A−1の態様に係る液晶表示装置において、幹凸部と対応する第2電極の部分には配向規制部が形成されている形態とすることができる。ここで、配向規制部は、第2電極に設けられたスリット部から成る形態とすることができるし、あるいは又、第2電極に設けられた突起部から成る形態とすることができるし、あるいは又、突起状になった第2電極の部分から構成することもできる。突起部は、例えば、レジスト材料から成り、その上には第2電極は形成されていない。突起状になった第2電極の部分を設けるためには第2電極の下側に凸部を形成すればよいし、あるいは又、第1電極における凹凸部の凸部形成方法と同様の方法で突起状になった第2電極の部分を設けることも可能である。スリット部あるいは突起部、突起状になった第2電極の部分の幅は幹凸部の幅よりも狭いことが望ましい。後述する本開示の第2B−1の態様に係る液晶表示装置、本開示の第2Cの態様に係る液晶表示装置においても同様とすることができる。
【0028】
あるいは又、本開示の第1の態様に係る液晶表示装置、本開示の第2Aの態様に係る液晶表示装置において、凹凸部は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部、及び、幹凸部から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第1−2の態様に係る液晶表示装置』、『本開示の第2A−2の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。ここで、本開示の第1−2の態様に係る液晶表示装置、本開示の第2A−2の態様に係る液晶表示装置にあっては、画素中心部を通り、画素周辺部に平行な直線のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる形態を採用することができる。
【0029】
そして、上記の好ましい形態を含む本開示の第2A−2の態様に係る液晶表示装置において、幹凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部を切断したときの幹凸部の断面形状は、幹凸部の断面形状の外側の縁から幹凸部の断面形状の内側の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。
【0030】
更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第2A−2の態様に係る液晶表示装置において、枝凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の中心から枝凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。そして、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第2A−2の態様に係る液晶表示装置において、枝凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の幹凸部側から枝凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。
【0031】
更には、本開示の第1−2の態様に係る液晶表示装置、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第2A−2の態様に係る液晶表示装置において、第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されている形態とすることができる。突起部は、例えば、レジスト材料から成り、その上には第1電極は形成されていない。あるいは又、第1電極には、画素中心部を通る十文字状の凸部が凹部に囲まれて形成されている形態とすることができる。このような十文字状の凸部は、第1電極の下側に十文字状の凸部を形成することで設けることができるし、あるいは又、第1電極における凹凸部の形成方法と同様の方法で設けることも可能である。あるいは又、スリット部若しくは突起部(リブ)を設ける代わりに、画素中心部を通る十文字状の凹部を設けてもよい。後述する本開示の第2B−2の態様に係る液晶表示装置、本開示の第2Dの態様に係る液晶表示装置においても同様とすることができる。
【0032】
更には、本開示の第1−1の態様あるいは本開示の第1−2の態様に係る液晶表示装置、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第2A−1の態様あるいは本開示の第2A−2の態様に係る液晶表示装置において、
画素と画素との間に位置する第1基板の部分から、画素周辺部に対応する第1基板の部分に亙り、凸構造が形成されており、
凹凸部の周辺部は凸構造上に形成されている形態とすることができる。尚、凸構造は、周知の材料から構成されたブラックマトリクスに基づき形成されている形態とすることができる。
【0033】
本開示の第1−1の態様と本開示の第1−2の態様とを組み合わせてもよい。即ち、凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部、及び、複数の枝凸部と接合し、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部から構成されている形態とすることもできる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第1−3の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。ここで、本開示の第1−3の態様に係る液晶表示装置にあっても、十文字に延びる幹凸部のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる形態を採用することができる。
【0034】
あるいは又、本開示の第1の態様に係る液晶表示装置において、
画素と画素との間に位置する第1基板の部分から、画素周辺部に対応する第1基板の部分に亙り、凸構造が形成されており、
凹凸部の周辺部は凸構造上に形成されている構成とすることができる。尚、このような構成の液晶表示装置を、便宜上、『本開示の第2Bの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0035】
本開示の第2Bの態様に係る液晶表示装置において、凹凸部の周辺部は凸構造上に形成されているので、凹凸部の周辺部が平坦な場合と比べて、より一層強い電場が凹凸部の周辺部に生じる。その結果、凹凸部の周辺部における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、凹凸部の周辺部における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、良好な電圧応答特性を保持することができる。尚、本開示の第2Bの態様に係る液晶表示装置の構成、構造を、本開示の第1−1の態様、本開示の第1−2の態様、本開示の第1−3の態様を含む本開示の第1の態様に係る液晶表示装置に適用することもできる。
【0036】
また、本開示の第2Bの態様に係る液晶表示装置において、凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、及び、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第2B−1の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。ここで、本開示の第2B−1の態様に係る液晶表示装置にあっては、十文字に延びる幹凸部のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる形態を採用することができる。
【0037】
そして、上記の好ましい形態を含む本開示の第2B−1の態様に係る液晶表示装置において、幹凸部と対応する第2電極の部分には配向規制部が形成されている形態とすることができる。ここで、配向規制部は、第2電極に設けられたスリット部から成る形態とすることができるし、あるいは又、第2電極に設けられた突起部から成る形態とすることができる。
【0038】
あるいは又、本開示の第2Bの態様に係る液晶表示装置において、凹凸部は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部、及び、幹凸部から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第2B−2の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。ここで、本開示の第2B−2の態様に係る液晶表示装置にあっては、画素中心部を通り、画素周辺部に平行な直線のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる形態を採用することができる。
【0039】
そして、上記の好ましい形態を含む本開示の第2B−2の態様に係る液晶表示装置において、第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されている形態とすることができる。
【0040】
更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第2Bの態様に係る液晶表示装置において、凸構造は、周知の材料から構成されたブラックマトリクスに基づき形成されている形態とすることができる。
【0041】
あるいは又、本開示の第1の態様に係る液晶表示装置において、
凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、及び、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、
幹凸部と対応する第2電極の部分には、配向規制部が形成されている構成とすることができる。尚、このような構成の液晶表示装置を、便宜上、『本開示の第2Cの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0042】
本開示の第2Cの態様に係る液晶表示装置にあっては、幹凸部と対応する第2電極の部分には配向規制部が形成されているので、第2電極によって生成された電場が配向規制部近傍において歪み、あるいは又、配向規制部近傍における液晶分子の倒れる方向が規定される。その結果、配向規制部近傍における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、配向規制部近傍における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、幹凸部に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。
【0043】
また、本開示の第2Cの態様に係る液晶表示装置において、配向規制部は、第2電極に設けられたスリット部から成る形態とすることができるし、あるいは又、第2電極に設けられた突起部から成る形態とすることができる。
【0044】
あるいは又、本開示の第1の態様に係る液晶表示装置において、
凹凸部は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部、及び、幹凸部から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、
第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されている構成とすることができる。尚、このような構成の液晶表示装置を、便宜上、『本開示の第2Dの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0045】
本開示の第2Dの態様に係る液晶表示装置にあっては、第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されているので、スリット部あるいは突起部が存在しない平坦な凹部が第1電極に形成されている場合と比較して、第1電極によって生成された電場がスリット部近傍において歪み、あるいは又、突起部近傍
や配向規制部近傍における液晶分子の倒れる方向が規定される。その結果、スリット部あるいは突起部近傍における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、スリット部あるいは突起部近傍における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、幹凸部に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。
【0046】
また、本開示の第2Dの態様に係る液晶表示装置において、画素と画素との間に位置する第1基板の部分の射影像とブラックマトリクスの射影像が重なるようにブラックマトリクスを形成する形態とすることができるし、画素と画素との間に位置する第1基板の部分から凹凸部の端部に亙る領域の射影像とブラックマトリクスの射影像が重なるようにブラックマトリクスを形成する形態とすることができる。
【0047】
枝凸部及び凹部の幅として、1μm乃至20μm、好ましくは2μm乃至10μmを例示することができる。枝凸部及び凹部の幅が1μm未満では、枝凸部及び凹部の形成が困難となり、十分なる製造歩留りの確保できなくなる虞がある。一方、枝凸部及び凹部の幅が20μmを越えると、駆動電圧を第1電極及び第2電極に印加したとき、第1電極と第2電極との間に良好なる斜め電界が生じ難くなる虞がある。幹凸部の幅として、2×10
-6m乃至2×10
-5m、好ましくは4×10
-6m乃至1.5×10
-5mを例示することができる。凹部から、凹部に最も近い凸部までの高さとして、5×10
-8m乃至1×10
-6m、好ましくは1×10
-7m乃至5×10
-7mを例示することができるし、凸部における各段差部の高さ(段差部を構成する凸部の隣接する頂面間の高低差)として、5×10
-8m乃至1×10
-6m、好ましくは1×10
-7m乃至5×10
-7mを例示することができる。そして、これによって、良好な配向制御が可能となり、十分な製造歩留りを確保できると共に、光透過率の低下、プロセス時間の延長を防ぐことができる。
【0048】
あるいは又、本開示の第1の態様に係る液晶表示装置において、第1電極に設けられた凸部の一部の幅は、先端部に向かって狭くなっている構成とすることができる。尚、このような構成の液晶表示装置を、便宜上、『本開示の第3の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0049】
本開示の第3の態様に係る液晶表示装置にあっては、第1電極には複数の凹凸部が形成されており、この第1電極に設けられた凸部の一部の幅は、先端部に向かって狭くなっている。それ故、暗線の発生を一層少なくすることができる。即ち、一層均一な高い光透過率を実現することができ、暗線の発生を抑制することができる。
【0050】
本開示の第3の態様に係る液晶表示装置において、
凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、及び、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、
複数の枝凸部が、第1電極に設けられた凸部の一部に該当し、
枝凸部の幅は、幹凸部と接合する枝凸部の部分が最も広く、幹凸部と接合する部分から先端部に向かって狭くなっている形態とすることができる。このような形態を、便宜上、『本開示の第3Aの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。また、幹凸部と接合する部分から先端部までの枝凸部の対向する2つの辺を、便宜上、『側辺』と呼ぶ。
【0051】
本開示の第3Aの態様に係る液晶表示装置にあっては、十文字に延びる幹凸部のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる形態を採用することができる。後述する本開示の第3C−1の態様に係る液晶表示装置、本開示の第3D−1の態様に係る液晶表示装置においても同様とすることができる。
【0052】
あるいは又、本開示の第3の態様に係る液晶表示装置において、
凹凸部は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部、及び、幹凸部から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、
複数の枝凸部が、第1電極に設けられた凸部の一部に該当し、
枝凸部の幅は、幹凸部と接合する枝凸部の部分が最も広く、幹凸部と接合する部分から先端部に向かって狭くなっている形態とすることができる。このような形態を、便宜上、『本開示の第3Bの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0053】
本開示の第3Bの態様に係る液晶表示装置にあっては、画素中心部を通り、画素周辺部に平行な直線のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる形態を採用することができる。後述する本開示の第3C−2の態様に係る液晶表示装置、本開示の第3D−2の態様に係る液晶表示装置においても同様とすることができる。
【0054】
本開示の第3Aの態様あるいは本開示の第3Bの態様に係る液晶表示装置において、枝凸部の幅は、幹凸部と接合する部分から先端部に向かって直線状に狭くなっている形態(枝凸部を構成する各側辺が1本の線分から構成され、幅の変化率が一定である形態)とすることができるが、これに限定するものではなく、曲線状に狭くなっている形態(枝凸部を構成する各側辺が1本の滑らかな曲線から構成され、幅の変化率が変化する形態)とすることもできるし、枝凸部を構成する各側辺が2本以上の線分あるいは曲線から構成されている形態とすることもできるし、階段状に狭くなっている形態(枝凸部を構成する各側辺が階段状である形態)とすることもできる。
【0055】
以上に説明した好ましい形態を含む本開示の第3Aの態様に係る液晶表示装置にあっては、幹凸部と対応する第2電極の部分には、配向規制部が形成されている形態とすることができる。このように、幹凸部と対応する第2電極の部分に配向規制部を形成すれば、第2電極によって生成された電場が配向規制部近傍において歪み、あるいは又、配向規制部近傍における液晶分子の倒れる方向が規定される。その結果、配向規制部近傍における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、配向規制部近傍における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、幹凸部に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高い光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。
【0056】
以上に説明した好ましい形態を含む本開示の第3Bの態様に係る液晶表示装置において、第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されている形態とすることができる。尚、スリット部あるいは突起部には電極は形成されていない。そして、このように、第1電極に、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部を形成すれば、スリット部あるいは突起部が存在しない平坦な凹部が第1電極に形成されている場合と比較して、第1電極によって生成された電場がスリット部近傍において歪み、あるいは又、突起部近傍における液晶分子の倒れる方向が規定される。その結果、スリット部あるいは突起部近傍における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、スリット部あるいは突起部近傍における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、幹凸部に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高い光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。
【0057】
また、本開示の第3の態様に係る液晶表示装置において、第1電極に設けられた凸部には複数の段差部が形成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第3Cの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。このように、凸部に複数の段差部(高低差)を形成すれば、凸部において電場の強弱が生じ、あるいは又、横電界が生じる。その結果、凸部における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、凸部における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、例えば、幹凸部に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高い光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。
【0058】
あるいは又、本開示の第3の態様に係る液晶表示装置において、
画素と画素との間に位置する第1基板の部分から、画素周辺部に対応する第1基板の部分に亙り、凸構造が形成されており、
凹凸部の周辺部は凸構造上に形成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第3Dの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。そして、このように、凹凸部の周辺部を凸構造上に形成すれば、凹凸部の周辺部が平坦な場合と比べて、より一層強い電場が凹凸部の周辺部に生じる。その結果、凹凸部の周辺部における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、凹凸部の周辺部における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、良好な電圧応答特性を保持することができる。
【0059】
本開示の第3Cの態様に係る液晶表示装置において、凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、及び、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第3C−1の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。尚、本開示の第3C−1の態様に係る液晶表示装置は、実質的に、本開示の第3Aの態様に係る液晶表示装置と本開示の第3Cの態様に係る液晶表示装置とを組み合わせたものである。
【0060】
そして、上記の好ましい形態を含む本開示の第3C−1の態様に係る液晶表示装置において、幹凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部を切断したときの幹凸部の断面形状は、幹凸部の断面形状の中心から幹凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。そして、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第3C−1の態様に係る液晶表示装置において、幹凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で幹凸部を切断したときの幹凸部の断面形状は、幹凸部の断面形状の中央部から幹凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。
【0061】
更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第3C−1の態様に係る液晶表示装置において、枝凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の中心から枝凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。そして、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第3C−1の態様に係る液晶表示装置において、枝凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の幹凸部側から枝凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。
【0062】
更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第3C−1の態様に係る液晶表示装置において、幹凸部と対応する第2電極の部分には配向規制部が形成されている形態とすることができる。本開示の第3Aの態様あるいは本開示の第3C−1の態様に係る液晶表示装置において、配向規制部は、第2電極に設けられたスリット部から成る形態とすることができるし、あるいは又、第2電極に設けられた突起部から成る形態とすることができるし、あるいは又、突起状になった第2電極の部分から構成することもできる。突起部は、例えば、レジスト材料から成り、その上には第2電極は形成されていない。突起状になった第2電極の部分を設けるためには第2電極の下側に凸部を形成すればよいし、あるいは又、第1電極における凹凸部の凸部形成方法と同様の方法で突起状になった第2電極の部分を設けることも可能である。本開示の第3C−1の態様に係る液晶表示装置において、スリット部あるいは突起部、突起状になった第2電極の部分の幅は幹凸部の幅よりも狭いことが望ましい。後述する本開示の第3D−1の態様に係る液晶表示装置においても同様とすることができる。
【0063】
あるいは又、本開示の第3Cの態様に係る液晶表示装置において、凹凸部は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部、及び、幹凸部から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第3C−2の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。尚、本開示の第3C−2の態様に係る液晶表示装置は、実質的に、本開示の第3Bの態様に係る液晶表示装置と本開示の第3Cの態様に係る液晶表示装置とを組み合わせたものである。
【0064】
そして、上記の好ましい形態を含む本開示の第3C−2の態様に係る液晶表示装置において、幹凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部を切断したときの幹凸部の断面形状は、幹凸部の断面形状の外側の縁から幹凸部の断面形状の内側の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。
【0065】
更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第3C−2の態様に係る液晶表示装置において、枝凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の中心から枝凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。そして、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第3C−2の態様に係る液晶表示装置において、枝凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の幹凸部側から枝凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。
【0066】
更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第3C−2の態様に係る液晶表示装置において、第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されている形態とすることができる。尚、スリット部あるいは突起部には電極は形成されていない。本開示の第3Bの態様あるいは本開示の第3C−2の態様に係る液晶表示装置において、突起部は、例えば、レジスト材料から成る。あるいは又、第1電極には、画素中心部を通る十文字状の凸部が凹部に囲まれて形成されている形態とすることができる。このような十文字状の凸部は、第1電極の下側に十文字状の凸部を形成することで設けることができるし、あるいは又、第1電極における凹凸部の形成方法と同様の方法で設けることも可能である。あるいは又、スリット部若しくは突起部(リブ)を設ける代わりに、画素中心部を通る十文字状の凹部を設けてもよい。後述する本開示の第3D−2の態様に係る液晶表示装置においても同様とすることができる。
【0067】
更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第3Cの態様に係る液晶表示装置において、
画素と画素との間に位置する第1基板の部分から、画素周辺部に対応する第1基板の部分に亙り、凸構造が形成されており、
凹凸部の周辺部は凸構造上に形成されている形態とすることができる。尚、凸構造は、周知の材料から構成されたブラックマトリクスに基づき形成されている形態とすることができる。以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第3Dの態様に係る液晶表示装置においても同様とすることができる。
【0068】
また、本開示の第3Dの態様に係る液晶表示装置において、凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、及び、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第3D−1の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。尚、本開示の第3D−1の態様に係る液晶表示装置は、実質的に、本開示の第3Aの態様に係る液晶表示装置と本開示の第3Cの態様に係る液晶表示装置と本開示の第3Dの態様に係る液晶表示装置とを組み合わせたものである。
【0069】
そして、上記の好ましい形態を含む本開示の第3D−1の態様に係る液晶表示装置において、幹凸部と対応する第2電極の部分には配向規制部が形成されている形態とすることができる。ここで、配向規制部は、第2電極に設けられたスリット部から成る形態とすることができるし、あるいは又、第2電極に設けられた突起部から成る形態とすることができる。
【0070】
あるいは又、本開示の第3Dの態様に係る液晶表示装置において、凹凸部は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部、及び、幹凸部から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第3D−2の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。尚、本開示の第3D−2の態様に係る液晶表示装置は、実質的に、本開示の第3Bの態様に係る液晶表示装置と本開示の第3Cの態様に係る液晶表示装置と本開示の第3Dの態様に係る液晶表示装置とを組み合わせたものである。
【0071】
そして、上記の好ましい形態を含む本開示の第3D−2の態様に係る液晶表示装置において、第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されている形態とすることができる。
【0072】
また、本開示の第3の態様に係る液晶表示装置において、画素と画素との間に位置する第1基板の部分の射影像とブラックマトリクスの射影像が重なるようにブラックマトリクスを形成する形態とすることができるし、画素と画素との間に位置する第1基板の部分から凹凸部の端部に亙る領域の射影像とブラックマトリクスの射影像が重なるようにブラックマトリクスを形成する形態とすることができる。
【0073】
枝凸部及び凹部の平均最小幅及び平均最大幅として、1μm及び25μm、好ましくは2μm及び20μmを例示することができる。枝凸部及び凹部の平均最小幅が1μm未満では、枝凸部及び凹部の形成が困難となり、十分なる製造歩留りの確保できなくなる虞がある。一方、枝凸部及び凹部の平均最大幅が25μmを越えると、駆動電圧を第1電極及び第2電極に印加したとき、第1電極と第2電極との間に良好なる斜め電界が生じ難くなる虞がある。幹凸部の幅として、2×10
-6m乃至2×10
-5m、好ましくは4×10
-6m乃至1.5×10
-5mを例示することができる。凹部から、凹部に最も近い凸部までの高さとして、5×10
-8m乃至1×10
-6m、好ましくは1×10
-7m乃至1×10
-6m、より好ましくは2×10
-7m乃至6×10
-7mを例示することができる。凸部における各段差部の高さ(段差部を構成する凸部の隣接する頂面間の高低差)として、5×10
-8m乃至1×10
-6m、好ましくは1×10
-7m乃至5×10
-7mを例示することができる。そして、これによって、良好な配向制御が可能となり、十分な製造歩留りを確保できると共に、光透過率の低下、プロセス時間の延長を防ぐことができる。以上の議論は、「枝凸部」を後述する「枝凸部等」に読み替えることで、本開示の第4Aの態様〜本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置に適用することができる。
【0074】
あるいは又、本開示の第1の態様に係る液晶表示装置において、
画素の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき、
第1象限を占める複数の凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、『本開示の第4Aの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0075】
本開示の第4Aの態様に係る液晶表示装置において、第1象限を占める複数の凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、第2象限を占める複数の凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、第3象限を占める複数の凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、第4象限を占める複数の凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる。即ち、X軸と平行に延びる凸部の部分、あるいは、Y軸と平行に延びる凸部の部分が存在しないか、存在しても、非常に短い長さである。従って、液晶分子の配向の方向を凸部の延びる方向に出来る限り一致させることができ、X軸及びY軸に対応した領域における暗線の発生を抑制することができる結果、一層均一な高い光透過率を実現することが可能な液晶表示装置を提供することができる。また、短時間にて液晶分子にプレチルトを付与することを可能とする構成、構造を有する液晶表示装置を提供することができる。
【0076】
あるいは又、本開示の第1の態様に係る液晶表示装置において、
画素の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき、
複数の凹凸部は、X軸上及びY軸上を延びる幹凸部、及び、幹凸部の側辺から画素の周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、
枝凸部と接合していない幹凸部の側辺部分の延びる方向は、X軸とは平行でなく、且つ、Y軸とは平行でない構成とすることができる。即ち、枝凸部と接合していない幹凸部の側辺部分の延びる方向は、X軸及びY軸と異なる方向である。尚、このような構成を、便宜上、『本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0077】
本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置において、複数の凹凸部は、X軸上及びY軸上を延びる幹凸部、及び、幹凸部の側辺から画素の周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、枝凸部と接合していない幹凸部の側辺部分の延びる方向は、X軸とは平行でなく、且つ、Y軸とは平行でない。即ち、X軸と平行に延びる幹凸部の部分、あるいは、Y軸と平行に延びる幹凸部の部分が存在しない。従って、X軸及びY軸に対応した領域における暗線の発生を抑制することができる結果、一層均一な高い光透過率を実現することが可能な液晶表示装置を提供することができる。また、短時間にて液晶分子にプレチルトを付与することを可能とする構成、構造を有する液晶表示装置を提供することができる。
【0078】
あるいは又、本開示の第1の態様に係る液晶表示装置において、第1電極には、更に、スリット部が形成されている構成とすることができる。即ち、第1電極には、凹凸部及びスリット部が形成されている。スリット部には、第1電極を構成する透明導電材料層は形成されていない。尚、このような構成を、便宜上、『本開示の第4Cの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0079】
あるいは又、本開示の第1の態様に係る液晶表示装置において、画素の中心領域における第1電極には窪みが設けられている構成とすることができる。即ち、第1電極には、凹凸部及び窪みが形成されている。窪みには、第1電極を構成する透明導電材料層が形成されている。尚、このような構成を、便宜上、『本開示の第4Dの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0080】
あるいは又、本開示の第1の態様に係る液晶表示装置において、画素の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき、
複数の凹凸部は、X軸上及びY軸上を延びる幹凸部、及び、幹凸部の側辺から画素の周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、
第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されている構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、『本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0081】
本開示の第4Cの態様に係る液晶表示装置において、第1電極には、凹凸部の他、スリット部が形成されている。ここで、スリット部を設けることで、第1電極によって生成された電場がスリット部近傍において歪み、液晶分子の倒れる方向が強く規定される。その結果、スリット部近傍における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、スリット部近傍における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。尚、スリット部だけでなく、凹凸部も設けられているので、従来のファインスリット構造における問題点は発生することがない。また、本開示の第4Dの態様に係る液晶表示装置にあっては、画素の中心領域における第1電極には窪みが設けられている。ここで、窪みを設けることで、窪みの近傍に位置する液晶分子は、画素の中心に向かって倒れる状態となる。更には、本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置にあっては、凸部と凸部とはずれた状態で形成されている。ここで、凸部と凸部とをずれた状態で形成することで、画素の中心における第1電極によって生成された電場が画素の中心の近傍において所望の状態に歪み、液晶分子の倒れる方向が規定される。そして、これらの結果として、画素の中心の近傍における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、画素の中心の近傍における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。こうして、液晶表示装置の製造時、液晶分子にプレチルトを付与するために液晶層を所望の電場に所定の時間、暴露するが、所望の電場に暴露された液晶分子の配向が安定するまでに要する時間を短縮することができる。即ち、短時間にて液晶分子にプレチルトを付与することが可能となり、液晶表示装置の製造時間の短縮化を図ることができる。
【0082】
本開示の第4Aの態様〜本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置において、上述したような、凸部あるいは枝凸部(これらを総称して、以下、『枝凸部等』と呼ぶ場合がある)の配置状態は、前述したとおり、マルチドメイン電極構造と呼ばれており、1つの画素内に枝凸部等の延びる方向の異なる領域が形成されるため、視野角特性の向上を図ることができる。尚、第1象限を占める複数の枝凸部等は、前述したと同様に、その軸線がX軸と45度を成して延び、第2象限を占める複数の枝凸部等は、その軸線がX軸と135度を成して延び、第3象限を占める複数の枝凸部等は、その軸線がX軸と225度を成して延び、第4象限を占める複数の枝凸部等は、その軸線がX軸と315度を成して延びる形態とすることが好ましいが、これらの値(角度)に限定するものではない。また、「画素の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき」とは、具体的には、例えば、画素の中心を通り、画素周辺部に平行な直線のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定することを意味する。本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置を除き、枝凸部等は、X軸に対して線対称であり、Y軸に対しても線対称であることが好ましく、あるいは又、本開示の第4Aの態様〜本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置にあっては、枝凸部等は、画素の中心に対して180度の回転対称(点対称)であることが好ましい。
【0083】
本開示の第4Aの態様に係る液晶表示装置にあっては、本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置と異なり、幹凸部は設けられておらず、本開示の第4Aの態様に係る液晶表示装置における凸部は、実質的に、本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置における枝凸部に相当し、
X軸から延び、第1象限を占める凸部のそれぞれは、X軸から延び、第4象限を占める凸部のそれぞれと接合しており、
Y軸から延び、第1象限を占める凸部のそれぞれは、Y軸から延び、第2象限を占める凸部のそれぞれと接合しており、
X軸から延び、第2象限を占める凸部のそれぞれは、X軸から延び、第3象限を占める凸部のそれぞれと接合しており、
Y軸から延び、第3象限を占める凸部のそれぞれは、Y軸から延び、第4象限を占める凸部のそれぞれと接合している形態とすることができる。
【0084】
そして、本開示の第4Aの態様に係る液晶表示装置におけるこのような形態にあっては、2つの凸部の接合部には、画素の周辺部方向に向かって延びる突出部が設けられている構成とすることができる。ここで、突出部は、複数の線分によって囲まれている構成とすることができるし、1本の曲線によって囲まれている構成とすることもできるし、複数の曲線によって囲まれている構成とすることもできるし、線分と曲線との組合せによって囲まれている構成とすることもできる。突出部の先端は、画素の周辺部方向において隣接する2つの凸部の接合部と接していてもよい。但し、接する部分が長い状態の液晶表示装置は、実質的に、本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置に該当する。
【0085】
あるいは又、本開示の第4Aの態様に係る液晶表示装置において、
X軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部のそれぞれは、X軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部のそれぞれと接合しておらず、
Y軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部のそれぞれは、Y軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部のそれぞれと接合しておらず、
X軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部のそれぞれは、X軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部のそれぞれと接合しておらず、
Y軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部のそれぞれは、Y軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部のそれぞれと接合していない形態とすることができる。
【0086】
以上に説明した好ましい各種の形態、構成を含む本開示の第4Aの態様に係る液晶表示装置において、凸部の幅は画素の周辺部に向かって狭くなる構成とすることができる。
【0087】
更には、以上に説明した好ましい各種の形態、構成を含む本開示の第4Aの態様に係る液晶表示装置において、第1電極には、更に、スリット部が形成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第4A−1の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0088】
ここで、本開示の第4A−1の態様に係る液晶表示装置において、スリット部を凹部領域に形成してもよいが、スリット部は凸部領域に形成されている構成とすることがより好ましい。そして、このような構成において、スリット部は、画素の中心領域(中央部分)を含む凸部領域に設けられている構成とすることができるし、あるいは又、画素の中心領域に向かって延びる凸部領域に形成されている構成とすることができるし、あるいは又、画素の中心領域に向かって延びる凸部とY軸とによって挟まれた領域に設けられた凸部領域に形成されている構成とすることができる。スリット部の幅として、1μm乃至4μm、好ましくは、2μm乃至3μmを例示することができる。以下におけるスリット部の説明においても同様である。
【0089】
あるいは又、凸部の頂部には、凸部と平行に延びるスリット部が形成されている構成とすることもできるし、凹部の底部には、凹部と平行に延びるスリット部が形成されている構成とすることもできる。そして、これらの場合、凸部の全てにスリット部が形成されていてもよいし、凸部の一部にスリット部が形成されていてもよい。凸部の一部にスリット部を形成する場合、画素の中心領域(中央部分)及びその近傍の凸部にスリット部を形成することが望ましい。また、凹部の全てに
スリット部が形成されていてもよいし、凹部の一部にスリット部が形成されていてもよい。凹部の一部にスリット部を形成する場合、画素の中心領域(中央部分)及びその近傍の凹部にスリット部を形成することが望ましい。あるいは又、凸部の頂部には、凸部と平行に延びるスリット部が形成されており、凹部の底部には、凹部と平行に延びるスリット部が形成されている構成とすることもでき、この場合、凸部の全てにスリット部が形成されていてもよいし、凸部の一部にスリット部が形成されていてもよい。また、凹部の全てに
スリット部が形成されていてもよいし、凹部の一部にスリット部が形成されていてもよい。尚、凸部の頂面のスリット部が設けられていない部分には、第1電極が形成されているし、凹部の底部のスリット部が設けられていない部分には、第1電極が形成されている。尚、スリット部によって他の凸部から孤立した凸部が形成されないように、あるいは又、スリット部によって他の凹部から孤立した凹部が形成されないように、スリット部を形成する必要があるが、1つ画素が複数の領域に分割され、各領域が独立して駆動される、所謂マルチ画素駆動方式の表示装置にあっては、各領域内において、スリット部によって他の凸部から孤立した凸部が形成されないように、あるいは又、スリット部によって他の凹部から孤立した凹部が形成されないように、スリット部を形成すればよい。凸部の頂面にスリット部を設ける場合、凸部の幅とスリット部の幅として、
0.2≦(スリット部の幅/凸部の幅)≦0.8
を例示することができるし、凹部の底面にスリット部を設ける場合、凹部の幅とスリット部の幅として、
0.2≦(スリット部の幅/凹部の幅)≦0.8
を例示することができる。以下におけるスリット部の説明においても同様である。
【0090】
更には、本開示の第4A−1の態様、以上に説明した好ましい各種の形態、構成を含む本開示の第4Aの態様に係る液晶表示装置にあっては、画素の中心領域における第1電極に窪みが設けられている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第4A−2の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0091】
ここで、本開示の第4A−2の態様に係る液晶表示装置において、窪みは第1基板に向かって窄まっている構成とすることができる。即ち、窪みは、所謂、順テーパーの斜面を有する構成とすることができる。但し、これに限定するものではなく、垂直面を有している構成とすることもできる。そして、窪みが第1基板に向かって窄まっている構成にあっては、窪みの傾斜角は、5度乃至60度、好ましくは20度乃至30度である構成とすることができる。更には、これらの好ましい構成を含む本開示の第4A−2の態様に係る液晶表示装置にあっては、窪みの外縁の形状を、円形とすることができるし、あるいは又、矩形とすることができる。後者の場合、矩形形状の窪みの外縁と凸部の延びる方向との成す角度(矩形形状の窪みの外縁と、この外縁と凸部の延長部が交わる凸部の延びる方向との成す角度)は、90度であってもよいし、鋭角であってもよい。尚、窪みの外縁の形状は、これらに限定されず、液晶分子を画素の中心に向けて倒せる構造であれば如何なる形状であってもよい。
【0092】
更には、以上に説明した好ましい構成を含む本開示の第4A−2の態様に係る液晶表示装置において、窪みの中心部はコンタクトホールの一部を構成する構成とすることができる。
【0093】
尚、以上に説明した本開示の第4A−2の態様に係る液晶表示装置に関する規定は、後述する本開示の第4B−2の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4C−2の態様に係る液晶表示装置にも適用することができる。
【0094】
更には、本開示の第4A−1の態様、本開示の第4A−2の態様、以上に説明した好ましい各種の形態、構成を含む本開示の第4Aの態様に係る液晶表示装置にあっては、
X軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部と、X軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部と、Y軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
X軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部と、X軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部と、Y軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部とは、相互にずれた状態で形成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第4A−3の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0095】
尚、X軸に沿った凸部の形成ピッチをP
Xとし、Y軸に沿った凸部の形成ピッチをP
Yとしたとき、
X軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部と、X軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部と、Y軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されており、
X軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部と、X軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部と、Y軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されている形態とすることが好ましい。後述する本開示の第4B−3の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4C−3の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4D−3の態様に係る液晶表示装置にあっても同様である。
【0096】
同様に、本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置にあっては、X軸に沿った枝凸部の形成ピッチをP
Xとし、Y軸に沿った枝凸部の形成ピッチをP
Yとしたとき、
X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されており、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されている形態とすることが好ましい。
【0097】
本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置において、枝凸部と接合していない幹凸部の側辺部分は、直線状及び/又は曲線状である形態、即ち、直線状である形態、あるいは又、曲線状である形態、あるいは又、直線状と曲線状の組合せである形態とすることができる。
【0098】
そして、このような好ましい形態を含む本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置において、枝凸部と接合していない幹凸部の部分の幅は、幹凸部の先端部に向かって狭くなっている形態とすることができる。
【0099】
更には、これらの好ましい形態を含む本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置において、枝凸部の幅は画素の周辺部に向かって狭くなる形態とすることができる。
【0100】
更には、以上に説明した好ましい各種の形態を含む本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置において、第1電極には、更に、スリット部が形成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第4B−1の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0101】
ここで、本開示の第4B−1の態様に係る液晶表示装置において、スリット部を凹部領域に形成してもよいが、スリット部は凸部領域に形成されている構成とすることがより好ましい。そして、このような構成において、スリット部は、画素の中心領域(中央部分)を含む凸部領域に設けられている構成とすることができるし、あるいは又、画素の中心領域に向かって延びる凸部領域に形成されている構成とすることができるし、あるいは又、画素の中心領域に向かって延びる枝凸部とY軸とによって挟まれた領域に設けられた凸部領域に形成されている構成とすることができる。あるいは又、凸部の頂部には、凸部と平行に延びるスリット部が形成されている構成とすることもできるし、凹部の底部には、凹部と平行に延びるスリット部が形成されている構成とすることもできる。尚、スリット部によって他の凸部から孤立した凸部が形成されないように、あるいは又、スリット部によって他の凹部から孤立した凹部が形成されないように、スリット部を形成する必要があるが、前述したマルチ画素駆動方式の表示装置にあっては、スリット部の形成は前述のとおりとすればよい。
【0102】
本開示の第4B−1の態様、以上に説明した好ましい各種の形態、構成を含む本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置にあっては、画素の中心領域における第1電極に窪みが設けられている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第4B−2の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0103】
更には、本開示の第4B−1の態様、本開示の第4B−2の態様、以上に説明した好ましい各種の形態、構成を含む本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置にあっては、
第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる形態とすることができる。
【0104】
更には、本開示の第4B−1の態様、本開示の第4B−2の態様、以上に説明した好ましい各種の形態、構成を含む本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置にあっては、
X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第4B−3の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0105】
本開示の第4Cの態様に係る液晶表示装置において、スリット部を凹部領域に形成してもよいが、スリット部は凸部領域に形成されている構成とすることがより好ましい。そして、このような形態において、スリット部は、画素の中心領域(中央部分)を含む凸部領域に設けられている構成とすることができるし、また、画素の中心領域に向かって延びる凸部領域に形成されている構成とすることができるし、また、画素の中心領域に向かって延びる凸部とY軸とによって挟まれた領域に設けられた凸部領域に形成されている構成とすることができる。あるいは又、凸部の頂部には、凸部と平行に延びるスリット部が形成されている構成とすることもできるし、凹部の底部には、凹部と平行に延びるスリット部が形成されている構成とすることもできる。尚、スリット部によって他の凸部から孤立した凸部が形成されないように、あるいは又、スリット部によって他の凹部から孤立した凹部が形成されないように、スリット部を形成する必要があるが、前述したマルチ画素駆動方式の表示装置にあっては、スリット部の形成は前述のとおりとすればよい。
【0106】
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の第4Cの態様に係る液晶表示装置において、凸部の幅は画素の周辺部に向かって狭くなる構成とすることができる。
【0107】
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の第4Cの態様に係る液晶表示装置にあっては、画素の中心領域における第1電極に窪みが設けられている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第4C−2の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0108】
更には、本開示の第4C−2の態様、以上に説明した好ましい各種の形態、構成を含む本開示の第4Cの態様に係る液晶表示装置にあっては、
画素の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき、
複数の凹凸部は、X軸上及びY軸上を延びる幹凸部、及び、幹凸部の側辺から画素の周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている形態とすることができる。そして、この場合、
第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる形態とすることができる。そして、更には、
X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されている形態とすることができる。尚、このような形態を、便宜上、『本開示の第4C−3の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0109】
本開示の第4Dの態様に係る液晶表示装置において、窪みの中心部はコンタクトホールの一部を構成する形態とすることができる。ここで、上述した本開示の第4A−2の態様に係る液晶表示装置に関する規定を、本開示の第4Dの態様に係る液晶表示装置に適用することができる。
【0110】
更には、以上に説明した好ましい形態を含む本開示の第4Dの態様に係る液晶表示装置において、上述した本開示の第4C−3の態様に係る液晶表示装置の規定を適用することができ、係る液晶表示装置を、便宜上、『本開示の第4D−3の態様に係る液晶表示装置』と呼ぶ。
【0111】
以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の第4Aの態様〜本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置において、枝凸部等の幅を画素の周辺部に向かって狭くする構成にあっては、枝凸部等の幅は、画素の周辺部に向かって直線状に狭くなっている形態(枝凸部等を構成する各側辺が1本の線分から構成され、幅の変化率が一定である形態)とすることができるが、これに限定するものではなく、曲線状に狭くなっている形態(枝凸部等を構成する各側辺が1本の滑らかな曲線から構成され、幅の変化率が変化する形態)とすることもできるし、枝凸部等を構成する各側辺が2本以上の線分あるいは曲線から構成されている形態とすることもできるし、階段状に狭くなっている形態(枝凸部等を構成する各側辺が階段状である形態)とすることもできる。
【0112】
以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の第4Aの態様〜本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置において、X軸及びY軸
方向に延びる幹凸部に対向する第2電極の部分には、配向規制部が形成されている形態とすることができる。このように、幹凸部と対応する第2電極の部分に配向規制部を形成すれば、第2電極によって生成された電場が配向規制部近傍において歪み、あるいは又、配向規制部近傍における液晶分子の倒れる方向が規定される。その結果、配向規制部近傍における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、配向規制部近傍における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、X軸及びY軸に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高い光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。
【0113】
配向規制部は、第2電極に設けられた第2電極スリット部から成る形態とすることができるし、あるいは又、第2電極に設けられた第2電極突起部から成る形態とすることができるし、あるいは又、突起状になった第2電極の部分から構成することもできる。第2電極突起部は、例えば、レジスト材料から成り、その上には第2電極は形成されていない。突起状になった第2電極の部分を設けるためには第2電極の下側に凸部を形成すればよいし、あるいは又、第1電極における凹凸部の凸部形成方法と同様の方法で突起状になった第2電極の部分を設けることも可能である。
【0114】
また、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の第4Aの態様〜本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置において、第1電極に設けられた凸部には、複数の段差部が形成されている形態とすることができる。ここで、凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で凸部を切断したときの凸部の断面形状は、凸部の断面形状の中心から凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。また、凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で凸部を切断したときの凸部の断面形状は、凸部の断面形状の中央部から凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることができる。このように、凸部に複数の段差部(高低差)を形成すれば、凸部において電場の強弱が生じ、あるいは又、横電界が生じる。その結果、凸部における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、凸部における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、例えば、凸部に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高い光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。
【0115】
また、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の第3Aの態様あるいは本開示の第3Bの態様に係る液晶表示装置、本開示の第4Aの態様〜本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置において、上述したとおり、枝凸部等の幅は、幹凸部と接合する枝凸部の部分、あるいは又、X軸あるいはその近傍、Y軸あるいはその近傍の枝凸部等の部分(便宜上、『枝凸部等の根元部』と呼ぶ)が最も広く、画素の周辺部に向かって、即ち、枝凸部等の先端部に向かって狭くなっている形態とすることができる。ここで、枝凸部等の形成ピッチを「P」、枝凸部等の根元部の幅を「W
1」、枝凸部等の先端部の幅を「W
2」とする。
図84及び
図85に示すように、幹凸部と枝凸部とが接合する幹凸部の縁部と、枝凸部の一方のエッジ部(側辺エッジ部)の成す角度(あるいは又、X軸あるいはY軸と、枝凸部等の一方のエッジ部(側辺エッジ部)の成す角度)をα
1、幹凸部と枝凸部とが接合する幹凸部の外縁と、枝凸部の他方の側辺エッジ部の成す角度(あるいは又、X軸あるいはY軸と、枝凸部等の他方の側辺エッジ部の成す角度)をα
2としたとき、幹凸部の外縁近傍における、枝凸部の軸線L
0と幹凸部の外縁との成す角度(あるいは又、X軸あるいはY軸と枝凸部等の軸線L
0との成す角度)α
0は、
α
0={α
1+(180−α
2)}/2
で表すことができる。但し、0<α
1≦90度、90≦α
2<180度とする。そして、このような場合、幹凸部の外縁と枝凸部の一方の側辺エッジ部の交点(あるいは又、X軸あるいはY軸と枝凸部等の一方の側辺エッジ部の交点)をw
11とし、X軸あるいはY軸と枝凸部等の他方の側辺エッジ部の交点をw’
11とし、交点w
11を通り、枝凸部等の軸線L
0と直交する直線L
1が枝凸部等の他方の側辺エッジ部と交わる点をw
12としたとき、交点w
11から交点w
12までの距離を、枝凸部等の根元部の幅W
1と定義する。また、枝凸部等の軸線L
0と直交する直線であって、枝凸部等の先端部と接する直線L
2と、枝凸部等の一方の側辺エッジ部との交点(あるいは枝凸部等の一方の側辺エッジ部延長線との交点)をw
21、直線L
2と、枝凸部等の他方の側辺エッジ部との交点(あるいは枝凸部等の他方の側辺エッジ部延長線との交点)をw
22としたとき、交点w
21から交点w
22までの距離を、枝凸部等の先端部の幅をW
2と定義する。尚、
図85において、側辺エッジ部延長線を一点鎖線で示す。更には、隣接する枝凸部等の軸線L
0の間の距離を、枝凸部等の形成ピッチPと定義する。また、交点w’
11を通り、直線L
1と平行な直線L
3が、枝凸部等の他方の側辺エッジ部と対向する(隣接する)枝凸部等の一方の側辺エッジ部と交わる点をw
31とするとき、交点w’
11から交点w
31までの距離を、枝凸部等の間の距離W
3と定義する。枝凸部等の全テーパー幅TPは、
TP =W
1−W
2
と定義することができる。また、枝凸部等の平均幅W
ave1、凹部の平均幅W
ave2は、
W
ave1=(W
1+W
2)/2
W
ave2=P−W
ave1
で表すことができる。ここで、W
3の値として、1μm乃至10μm、好ましくは2μm乃至5μmを挙げることができるし、W
2の値として、1μm乃至10μm、好ましくは2μm乃至5μmを挙げることができるし、Pの値として、2μm乃至20μm、好ましくは2μm乃至10μmを挙げることができる。また、TPの値として、W
3の0.1倍乃至10倍を例示することができる。尚、これらの値は、長さの最も長い枝凸部等に対して適用すればよい。
【0116】
以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の液晶表示装置(以下、これらを総称して、単に、『本開示の液晶表示装置等』と呼ぶ場合がある)において、液晶分子は負の誘電率異方性を有する形態とすることができる。
【0117】
本開示の液晶表示装置等あるいは液晶表示素子は、
第1基板に第1電極を形成し、第2基板と対向する第1基板の対向面上、及び、第1電極上に、平坦化層を形成し、更に、平坦化層上に第1配向膜を形成する工程と、あるいは又、第1基板に第1電極を形成し、第2基板と対向する第1基板の対向面上、及び、第1電極上に、平坦化層としても機能する第1配向膜を形成する工程と、
第2基板に第2電極を形成し、第1基板と対向する第2基板の対向面上、及び、第2電極上に、第2配向膜を形成する工程と、
第1基板及び第2基板を、第1配向膜と第2配向膜とが対向するように配置し、第1配向膜と第2配向膜との間に液晶層を封止する工程と、
所定の電場を印加して液晶分子を配向させる工程、
とを具備する液晶表示装置あるいは液晶表示素子の製造方法によって得ることができる。
【0118】
そして、この場合、
一対の基板の少なくとも一方の基板の表面近傍の液晶分子を斜め方向に配列させるように、電場を印加することが好ましい。尚、基本的に、プレチルトが付与されるときの液晶分子の方位角(偏角)は、電場の強さと方向によって規定され、極角(天頂角)は、電場の強さによって規定される。場合によっては、プレチルトが付与されるときの液晶分子の方位角(偏角)、極角(天頂角)は、更に、配向膜材料の分子構造によっても規定され得る。
【0119】
尚、所定の電場を印加して液晶分子を配向させる工程は、液晶分子と配向制御材料とを含む液晶層に対して所定の電場を印加しつつ、配向制御材料を反応させることで、液晶分子を配向させ、プレチルトを付与する工程から成る。尚、このような液晶表示装置の製造方式は、PSA方式(Polymer Stabilized Alignment方式)と呼ばれる。あるいは又、所定の電場を印加して液晶分子を配向させる工程は、少なくとも一方の基板の対向面及び電極上に配向制御材料を含む配向膜を形成した状態で、液晶層に対して所定の電場を印加しつつ、配向制御材料を反応させることで、液晶分子を配向させ、プレチルトを付与する工程から成る。尚、このような液晶表示装置の製造方式は、FPA方式(Field-induced Photo-reactive Alignment方式)と呼ばれる。
【0120】
一対の基板は、画素電極を有する基板、及び、対向電極を有する基板から構成されているが、例えば、第1基板を画素電極を有する基板とし、第2基板を対向電極を有する基板とすればよい。対向電極を有する基板(第2基板)側にカラーフィルター層が形成されており、あるいは又、画素電極を有する基板(第1基板)側にカラーフィルター層が形成されている。画素電極を有する基板(第1基板)には、TFT等の画素を駆動するための回路が設けられている。尚、TFT等の画素を駆動するための回路を含む層を、『TFT層』と呼ぶ場合がある。対向電極を有する基板(第2基板)側にカラーフィルター層が形成されている場合、TFT層の上には平滑化膜が形成されており、平滑化膜上に第1電極が形成されている。一方、画素電極を有する基板(第1基板)側にカラーフィルター層が形成されている場合、TFT層の上にはカラーフィルター層が形成されており、カラーフィルター層上に、あるいは又、カラーフィルター層の上の形成されたオーバーコート層の上に、若しくは、無機材料から成るパシベーション膜の上に、第1電極が形成されている。液晶表示装置において、画素が複数の副画素から構成される場合、画素を副画素と読み替えればよい。第1電極及び第2電極は、例えば、ITO(インジウム錫酸化物)やIZO、ZnO、SnO等の透明性を有する透明導電材料から構成すればよい。また、第2電極は、所謂ベタ電極(パターニングされていない電極)とすることができる。例えば、第1基板の外面に第1の偏光板を貼り付け、第2基板の外面に第2の偏光板を貼り付ける。第1の偏光板と第2の偏光板とは、それぞれの吸収軸が直交するように配置する。第1の偏光板の吸収軸は、X軸あるいはY軸と平行であり、第2の偏光板の吸収軸は、Y軸あるいはX軸と平行である形態とすることが好ましいが、これに限定するものではない。
【0121】
液晶表示装置は、周知の面状照明装置(バックライト)によって照明される。面状照明装置は、直下型の面状光源装置としてもよいし、エッジライト型(サイドライト型とも呼ばれる)の面状光源装置とすることもできる。ここで、直下型の面状光源装置は、例えば、筐体内に配置された光源と、光源の下方に位置する筐体の部分に配置され、光源からの出射光を上方に反射する反射部材と、光源の上方に位置する筐体開口部に取り付けられ、光源からの出射光及び反射部材からの反射光を拡散させながら通過させる拡散板とから構成されている。一方、エッジライト型の面状光源装置は、例えば、導光板と、導光板の側面に配置された光源から構成されている。尚、導光板の下方には反射部材が配置されており、導光板の上方には拡散シート及びプリズムシートが配置されている。光源は、例えば冷陰極線型の蛍光ランプから成り、白色光を出射する。あるいは又、例えば、LEDや半導体レーザ素子といった発光素子から成る。面状照明装置(バックライト)からの光の通過を液晶表示装置によって制御することで、液晶表示装置において画像を表示することができる。
【実施例1】
【0122】
実施例1は、本開示の液晶表示装置に関し、具体的には、本開示の第1の態様に係る液晶表示装置、より具体的には、本開示の第1−1の態様に係る液晶表示装置に関し、更には、第1の形式の液晶表示装置に関する。実施例1の液晶表示装置の模式的な一部端面図を
図1に示し、実施例1の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図4に示し、実施例1の液晶表示装置における
図4の矢印A−A及び矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な一部断面図を
図5A及び
図5Bに示す。
【0123】
実施例1の液晶表示装置、あるいは、後述する実施例2〜実施例33の液晶表示装置は、
第1基板20及び第2基板50、
第2基板50と対向する第1基板20の対向面に形成された第1電極(画素電極)、
第1基板20と対向する第2基板50の対向面に形成された第2電極(対向電極)、並びに、
第1電極及び第2電極の間に設けられ、液晶分子71A,71B,71Cを含む液晶層70、
を有する画素10が、複数、配列されて成る液晶表示装置である。そして、液晶分子にはプレチルトが付与されている。具体的には、少なくとも第1電極
近傍の液晶分子にはプレチルトが付与されている。尚、液晶分子は負の誘電率異方性を有する。そして、
第1電極には複数の凹凸部が形成されており、
第1電極の少なくも
凹部は、平坦化層41,42,43で埋め込まれている。
【0124】
具体的には、実施例1の液晶表示装置において、平坦化層41は第1電極140を被覆している。そして、平坦化層41を覆う第1配向膜21及び第2電極160を覆う第2配向膜51を更に備えており、液晶分子には、少なくとも第1配向膜21によってプレチルトが付与されている。平坦化層41はレジスト材料から成り、第1配向膜21及び第2配向膜51はポリイミド樹脂から成る。これらの平坦化層41、第1配向膜21、第2配向膜51は、例えば、スピンコート法に基づき形成することができる。
【0125】
液晶分子71は、第1配向膜21との界面近傍において第1配向膜21に保持された液晶分子71Aと、第2配向膜51との界面近傍において第2配向膜51に保持された液晶分子71Bと、それら以外の液晶分子71Cとに分類することができる。液晶分子71Cは、液晶層70の厚み方向における中間領域に位置し、駆動電圧がオフの状態において液晶分子71Cの長軸方向(ダイレクタ)が第1基板20及び第2基板50に対してほぼ垂直になるように配列されている。ここで、駆動電圧がオンになると、液晶分子71Cのダイレクタが第1基板20及び第2基板50に対して平行になるように傾いて配向する。このような挙動は、液晶分子71Cにおいて、長軸方向の誘電率が短軸方向よりも小さいという性質を有することに起因している。液晶分子71A,71Bも同様の性質を有することから、駆動電圧のオン・オフの状態変化に応じて、基本的には、液晶分子71Cと同様の挙動を示す。但し、駆動電圧がオフの状態において、液晶分子71Aは第1配向膜21によってプレチルトθ
1が付与され、あるいは又、液晶中に予め混入されたモノマーによってプレチルトθ
1が付与され、そのダイレクタが第1基板20及び第2基板50の法線方向から傾斜した姿勢となる。同様に、液晶分子71Bは、第2配向膜51によってプレチルトθ
2が付与され、あるいは又、液晶中に予め混入されたモノマーによってプレチルトθ
2が付与され、そのダイレクタが第1基板20及び第2基板50の法線方向から傾斜した姿勢となる。尚、ここで、「保持される」とは、配向膜21,51と液晶分子71A,71Bとが固着せずに、液晶分子71の配向を規制していることを表している。また、「プレチルトθ(θ
1,θ
2)」とは、
図81Aに示すように、第1基板20及び第2基板50の表面に垂直な方向(法線方向)をZとした場合に、駆動電圧がオフの状態で、Z方向に対する液晶分子71(71A,71B)のダイレクタDの傾斜角度を指す。以下に説明する種々の実施例においても同様である。
【0126】
液晶層70では、プレチルトθ
1,θ
2の双方が0度よりも大きな値を有している。液晶層70では、プレチルトθ
1,θ
2は、同じ角度(θ
1=θ
2)であってもよいし、異なる角度(θ
1≠θ
2)であってもよいが、中でも、プレチルトθ
1,θ
2は、異なる角度であることが好ましい。これにより、プレチルトθ
1,θ
2の双方が0度である場合よりも駆動電圧の印加に対する応答速度が向上すると共に、プレチルトθ
1,θ
2の双方が0度である場合とほぼ同等のコントラストを得ることができる。よって、応答特性を向上させつつ、黒表示の際の光の透過量を低減することができ、コントラストを向上させることができる。プレチルトθ
1,θ
2を異なる角度とする場合、プレチルトθ
1,θ
2のうちの大きい方のプレチルトθは、1度以上、4度以下であることがより望ましい。大きい方のプレチルトθを上記した範囲内にすることにより、特に、高い効果が得られる。以下に説明する種々の実施例においても同様である。
【0127】
第1基板20の上には、TFT層30(詳細は後述する)が形成されており、TFT層30上に、感光性のポリイミド樹脂やアクリル樹脂等の有機絶縁材料から成る平滑化膜22が形成されており、平滑化膜22上に第1電極140が形成されている。平滑化膜22は、SiO
2やSiN、SiON等の無機絶縁材料から構成することもできる。以下に説明する種々の実施例においても同様とすることができる。参照番号146,246,346,1146,1246,2146,2246,2345,2446,3146,3246,3346,3446は、画素と画素との間に位置する第1基板の部分を示す。
【0128】
そして、実施例1の液晶表示装置にあっては、第1電極140には複数の凹凸部141(凸部142及び凹部145)が形成されている。具体的には、実施例1の液晶表示装置において、凹凸部141は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部(主凸部)143、及び、幹凸部143から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部(副凸部)144から構成されている。より具体的には、十文字に延びる幹凸部143のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部144は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部144は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部144は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部144は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる。図面において、凹部145には、縦方向に延びるハッチングを付している。
【0129】
凹凸部は、例えば、
(a)下地である平滑化膜(あるいはカラーフィルター層)の上におけるレジスト材料層の形成(平滑化膜及びカラーフィルター層を総称して、『平滑化膜等』と呼ぶ)
(b)露光・現像によるレジスト材料層における凹凸部の形成
(c)レジスト材料層及び平滑化膜等のエッチバックによる、平滑化膜等における凹凸部の形成
(d)平滑化膜等の上における透明導電材料層の形成及びパターニング
によって得ることができる。
【0130】
あるいは又、凹凸部は、例えば、
(a)平滑化膜等の上に形成された下地層の上におけるレジスト材料層の形成
(b)露光・現像によるレジスト材料層における凹凸部の形成
(c)レジスト材料層及び平滑化膜等のエッチバックによる、下地層における凹凸部の形成
(d)下地層の上における透明導電材料層の形成及びパターニング
によって得ることができる。
【0131】
あるいは又、凹凸部は、例えば、
(a)下地である平滑化膜等の上におけるパターニングされた絶縁材料層の形成
(b)平滑化膜等及び絶縁材料層上における透明導電材料層の形成及びパターニング
によって得ることができる。
【0132】
あるいは又、凹凸部は、例えば、
(a)下地である平滑化膜等における透明導電材料層の形成
(b)透明導電材料層上におけるレジスト材料層の形成
(c)露光・現像によるレジスト材料層における凹凸部の形成
(d)レジスト材料層及び透明導電材料層のエッチバック
によって得ることができる。
【0133】
あるいは又、凹凸部は、例えば、
(a)下地である平滑化膜等における第1透明導電材料層の形成及びパターニング
(b)第1透明導電材料層上における、第1透明導電材料層とエッチング選択比を有する第2透明導電材料層の形成及びパターニング
によって得ることができる。
【0134】
あるいは又、凹凸部は、例えば、平滑化膜の厚さの最適化を図ることで、第1基板の上、あるいは、第1基板の上方に形成された液晶表示装置構成要素(例えば、各種信号線や補助容量電極、ゲート電極、ソース/ドレイン電極、各種配線)の厚さの影響で平滑化膜に凸部を形成することで得ることもできる。
【0135】
凸部、幹凸部あるいは枝凸部の側面(側壁)は、垂直面であってもよいし、順テーパーが付されていてもよいし、逆テーパーが付されていてもよい。
【0136】
以上の凹凸部に関する説明は、以下に説明する種々の実施例に適用することができる。また、後述する幹凸部あるいは枝凸部における段差部にも適用することができる。
【0137】
第1基板20の外面には第1の偏光板(図示せず)が貼り付けられており、第2基板50の外面には第2の偏光板(図示せず)が貼り付けられている。第1の偏光板と第2の偏光板とは、それぞれの吸収軸が直交するように配置する。第1の偏光板の吸収軸は、X軸あるいはY軸と平行であり、第2の偏光板の吸収軸は、Y軸あるいはX軸と平行である。以下の実施例においても同様である。
【0138】
図82は、
図1に示した液晶表示装置、あるいは、後述する種々の実施例の液晶表示装置における回路構成を表している。
【0139】
図82に示すように、液晶表示装置は、表示領域80内に設けられた複数の画素10を有する液晶表示素子を含んで構成されている。この液晶表示装置では、表示領域80の周囲には、ソースドライバ81及びゲートドライバ82と、ソースドライバ81及びゲートドライバ82を制御するタイミングコントローラ83と、ソースドライバ81及びゲートドライバ82に電力を供給する電源回路84とが設けられている。
【0140】
表示領域80は、映像が表示される領域であり、複数の画素10がマトリクス状に配列されることにより映像を表示可能に構成された領域である。尚、
図82では、複数の画素10を含む表示領域80を示しているほか、4つの画素10に対応する領域を別途拡大して示している。
【0141】
表示領域80では、行方向に複数のソース線91が配列されていると共に、列方向に複数のゲート線92が配列されており、ソース線91及びゲート線92が互いに交差する位置に画素10がそれぞれ配置されている。各画素10は、第1電極140及び液晶層70と共に、TFT93及びキャパシタ94を含んで構成されている。各TFT93では、ソース電極がソース線91に接続され、ゲート電極がゲート線92に接続され、ドレイン電極がキャパシタ94及び第1電極140に接続されている。各ソース線91は、ソースドライバ81に接続されており、ソースドライバ81から画像信号が供給される。各ゲート線92は、ゲートドライバ82に接続されており、ゲートドライバ82から走査信号が順次供給される。
【0142】
ソースドライバ81及びゲートドライバ82は、複数の画素10の中から特定の画素10を選択する。
【0143】
タイミングコントローラ83は、例えば、画像信号(例えば、赤、緑、青に対応するRGBの各映像信号)と、ソースドライバ81の動作を制御するためのソースドライバ制御信号とを、ソースドライバ81に出力する。また、タイミングコントローラ83は、例えば、ゲートドライバ82の動作を制御するためのゲートドライバ制御信号をゲートドライバ82に出力する。ソースドライバ制御信号として、例えば、水平同期信号、スタートパルス信号あるいはソースドライバ用のクロック信号等が挙げられる。ゲートドライバ制御信号として、例えば、垂直同期信号や、ゲートドライバ用のクロック信号等が挙げられる。
【0144】
実施例1の液晶表示装置の製造にあっては、先ず、以下に説明する方法に基づきTFTを形成し、更に、平滑化膜22が形成された第1基板20の対向面上にITOから成る透明導電材料層を形成する。尚、第1基板20は、厚さ0.7mmのガラス基板から成る。
【0145】
即ち、
図83Aに示すように、第1基板20上に形成された絶縁膜20’の上にゲート電極31を形成し、ゲート電極31及び絶縁膜20’の上にゲート絶縁層32を形成する。ゲート絶縁層32は、例えば、SiO
2やSiN、SiON、金属酸化物から成る。次いで、ゲート絶縁層32上にチャネル形成領域となる半導体層33を形成した後、半導体層33上にソース/ドレイン電極34を形成する。半導体層33は、例えば、ポリシリコンやアモルファスシリコンから成り、ソース/ドレイン電極34は、例えば、チタン、クロム、アルミニウム、モリブデン、タンタル、タングステン、銅等の金属膜や、これらの合金膜又は積層膜から成る。こうして、TFT層30を得ることができる。以上のTFT層30の形成は、周知の方法に基づき行うことができる。尚、TFTは、このような所謂ボトムゲート/トップコンタクト型に限定されず、ボトムゲート/ボトムコンタクト型とすることもできるし、トップゲート/トップコンタクト型とすることもできるし、トップゲート/ボトムコンタクト型とすることもできる。次いで、全面に、厚さ2.5μmの平滑化膜22を形成した後、一方のソース/ドレイン電極34の上方の平滑化膜22に接続孔35を形成する。
【0146】
次いで、平滑化膜22上にレジスト材料層を形成した後、露光・現像を行うことで、レジスト材料層に、所定の深さを有する凹凸部を形成する。そして、レジスト材料層及び平滑化膜22のエッチバックを行うことで、平滑化膜22に凹凸部を形成することができる。その後、全面に、所定の厚さを有するITOから成る透明導電材料層24を形成することで、凹凸部141(凸部143,144、凹部145)を得ることができる。そして、周知の方法に基づき透明導電材料層24をパターニングすることで、第1電極140をマトリクス状に設けることができる。凸部143,144、凹部145等の仕様を以下の表1のとおりとした。
【0147】
尚、一方のソース/ドレイン電極34の上方の平滑化膜22に接続孔35を形成した後、接続孔35を含む平滑化膜22の上に、第1電極140を形成するための透明導電材料層を成膜してもよい。そして、この場合には、次いで、透明導電材料層上にレジスト材料層を形成した後、露光・現像を行うことで、レジスト材料層に凹凸部を形成する。そして、レジスト材料層及び透明導電材料層のエッチバックを行うことで、凹凸部141(凸部143,144、凹部145)を形成することができる。
【0148】
一方、第2基板50にあっては、厚さ0.7mmのガラス基板から成る第2基板50にカラーフィルター層(図示せず)を形成し、カラーフィルター層上に、所謂ベタ電極の第2電極160を形成する。
【0149】
[表1]
凸部の平均高さ :0.4μm
凸部の形成ピッチ :5.0μm
凸部の幅 :2.5μm
凹部の幅 :2.5μm
透明導電材料層の厚さ :0.1μm
枝凸部の側面の傾斜角度:順テーパーで70度
第1配向膜の平均膜厚 :0.1μm
第2配向膜の平均膜厚 :0.1μm
T
2/T
1 :1
H
L/H
H :約1
H
H/H
C :約1.25
【0150】
その後、第1電極140を被覆する平坦化層41をスピンコート法に基づき形成し、乾燥させる。次いで、平坦化層41上に第1配向膜21を形成し、第2電極160の上に第2配向膜51を形成する。具体的には、配向膜材料を、平坦化層41及び第2電極160のそれぞれの上に塗布あるいは印刷した後、加熱処理をする。配向膜材料として、垂直配向膜材料であるJSR株式会社製JALS2131−R6を使用した。加熱処理の温度は80゜C以上が好ましく、150゜C以上、200゜C以下とすることがより好ましい。また、加熱処理は、加熱温度を段階的に変化させてもよい。これにより、塗布あるいは印刷された配向膜材料に含まれる溶剤が蒸発し、高分子化合物を含む配向膜21,51が形成される。その後、必要に応じて、ラビング等の処理を施してもよい。より具体的には、第1配向膜21及び第2配向膜51として、垂直配向膜材料をスピンコート法に基づき、平坦化層41及び第2電極160の上に塗布する。そして、ホットプレート上で80゜C、80秒の乾燥工程を行った後、窒素雰囲気のクリーンオーブン内で、200゜C、60分間のベーキングを行い、第1配向膜21及び第2配向膜51を得た。
【0151】
次に、第1基板20と第2基板50とを配向膜21と配向膜51とが対向するように配置し、配向膜21と配向膜51との間に、液晶分子71を含む液晶層70を封止する。具体的には、第1基板20あるいは第2基板50のどちらか一方の、配向膜21,51の形成されている面に対して、セルギャップを確保するためのスペーサ突起物、例えば、直径3.0μmのプラスチックビーズ等を散布する一方、例えば、スクリーン印刷法により、第2基板50上の外縁に、粒径3.5μmのシリカ粒子を含む紫外線硬化樹脂を塗布することによりシール部を形成する。そして、シール部に囲まれた部分に、ネガ型液晶に重合性モノマー(具体的には、アクリルモノマーであり、新中村化学工業株式会社製A−BP−2E)を0.3質量%混入した液晶材料を滴下注入する。尚、このような液晶表示装置の製造方式は、PSA方式と呼ばれる。その後、第1基板20と第2基板50とを貼り合わせ、120゜C、1時間といった条件で、シール部を硬化させる。これにより、液晶層70が封止される。次いで、第1電極140と第2電極160との間に、電圧印加手段を用いて、電圧を印加する。電圧は、例えば、3ボルト〜30ボルト、具体的には、例えば、実効値電圧7ボルトの矩形波の交流電界(60Hz)である。同時に、重合性モノマーを反応させるために、使用する重合性モノマーに依るが、加熱処理を施し、あるいは又、紫外線を照射する(例えば、10J(波長360nmでの測定)の均一な紫外線)。これにより、第1基板20及び第2基板50の表面に対して所定の角度を成す方向の電場(電界)が生じ、液晶分子71が、第1基板20及び第2基板50の垂直方向から所定方向に傾いて配向する。即ち、このときの液晶分子71の方位角(偏角)は、電場の強さと方向、及び、液晶中に混入した重合性モノマーによって規定され、極角(天頂角)は、電場の強さ、及び、液晶中に混入した重合性モノマーによって規定される。従って、電圧の値を適宜調節することにより、液晶分子71A,71Bのプレチルトθ
1,θ
2の値を制御することが可能である。尚、第1電極140に形成された凹凸部141によって、第1基板20と第2基板50との間に斜め電界が加わる。また、液晶中に混入した重合性モノマーの反応によって、基板の対向面近傍に高分子の層が形成される。そして、こうして形成された高分子の層により液晶分子71の応答すべき方向が規定され、第1基板20及び第2基板50の近傍の液晶分子71のプレチルト状態が、重合性モノマーの反応生成物によって固定される。以上により、液晶セルを完成させることができる。
【0152】
一方、プレチルトを記憶する機能を有する配向膜を少なくとも一方の電極上に塗布、形成した後、ネガ型液晶を注入封止するFPA方式においては、シール部を形成した後、シール部に囲まれた部分に、ネガ型液晶から成る液晶材料を滴下注入する。そして、第1基板20と第2基板50とを貼り合わせ、波長410nmの紫外線を用いてシール部を硬化させる。次いで、第1電極140と第2電極160との間に、電圧印加手段を用いて、電圧を印加する。電圧は、例えば、3ボルト〜30ボルト、具体的には、例えば、実効値電圧7ボルトの矩形波の交流電界(60Hz)である。これにより、第1基板20及び第2基板50の表面に対して所定の角度をなす方向の電場(電界)が生じ、液晶分子71が、第1基板20及び第2基板50の垂直方向から所定方向に傾いて配向する。即ち、このときの液晶分子71の方位角(偏角)は、電場の強さと方向、及び、配向膜材料の分子構造によって規定され、極角(天頂角)は、電場の強さ、及び、配向膜材料の分子構造によって規定される。従って、電圧の値を適宜調節することにより、液晶分子71A,71Bのプレチルトθ
1,θ
2の値を制御することが可能である。そして、電圧を印加した状態のまま、エネルギー線(具体的には紫外線UV)、例えば、10J(波長360nmでの測定)の均一な紫外線を、例えば、第1基板20の外側から配向膜21,51に対して照射する。即ち、液晶分子71を一対の基板20,50の表面に対して斜め方向に配列させるように、電場又は磁場を印加しながら紫外線を照射する。これによって、配向膜21,51中の高分子化合物が有する架橋性官能基又は重合性官能基を反応させ、架橋させる。尚、第1電極140に形成された凹凸部141によって、第1基板20と第2基板50との間に斜め電界が加わる。こうして、高分子化合物により液晶分子71の応答すべき方向が記憶され、配向膜21,51近傍の液晶分子71にプレチルトが付与される。そして、この結果、非駆動状態において、液晶層70における配向膜21,51との界面近傍に位置する液晶分子71A,71Bにプレチルトθ
1,θ
2が付与される。紫外線UVとして、波長295nmから波長365nm程度の光成分を多く含む紫外線が好ましい。これよりも短波長域の光成分を多く含む紫外線を用いると、液晶分子71が光分解し、劣化する虞があるからである。尚、ここでは、紫外線UVを第1基板20の外側から照射したが、第2基板50の外側から照射してもよく、第1基板20及び第2基板50の双方の基板の外側から照射してもよい。この場合、光透過率が高い方の基板側から紫外線UVを照射することが好ましい。また、第2基板50の外側から紫外線UVを照射した場合、紫外線UVの波長域に依っては、カラーフィルター層に吸収されて架橋反応し難くなる虞がある。そのため、第1基板20の外側(画素電極を有する基板側)から照射することが好ましい。
【0153】
以上の工程により、第1基板20及び第2基板50側の液晶分子71Aがプレチルトをなす
図1に示した液晶表示装置(液晶表示素子)を完成させることができる。最後に、液晶表示装置の外側に、吸収軸が直交するように一対の偏光板(図示せず)を貼り付ける。尚、以下に説明する各種の実施例における液晶表示装置も、概ね同様の方法で製造することができる。
【0154】
液晶表示装置(液晶表示素子)の動作にあっては、選択された画素10では、駆動電圧が印加されると、液晶層70に含まれる液晶分子71の配向状態が、第1電極140と第2電極160との間の電位差に応じて変化する。具体的には、液晶層70では、
図1に示した駆動電圧の印加前の状態から、駆動電圧が印加されることにより、配向膜21、51の近傍に位置する液晶分子71A、71Bが自らの傾き方向に、回転しながら倒れ、且つ、その動作がその他の液晶分子71Cに伝播する。その結果、液晶分子71は、第1基板20及び第2基板50に対してほぼ水平(平行)となる姿勢をとるように応答する。これにより、液晶層70の光学的特性が変化し、液晶表示素子への入射光が変調された出射光となり、この出射光に基づいて階調表現されることで、映像が表示される。
【0155】
この液晶表示装置では、以下の要領で第1電極(画素電極)140と第2電極(対向電極)160との間に駆動電圧を印加することにより、映像が表示される。具体的には、ソースドライバ81が、タイミングコントローラ83からのソースドライバ制御信号の入力により、同じくタイミングコントローラ83から入力された画像信号に基づいて所定のソース線91に個別の画像信号を供給する。これと共に、ゲートドライバ82が、タイミングコントローラ83からのゲートドライバ制御信号の入力により所定のタイミングでゲート線92に走査信号を順次供給する。これにより、画像信号が供給されたソース線91と走査信号が供給されたゲート線92との交差点に位置する画素10が選択され、画素10に駆動電圧が印加される。
【0156】
実施例1、後述する実施例2、実施例3の種々の液晶表示装置における光透過率を、3次元液晶ダイレクタ・電場・光学計算ソフトウェア(シンテック株式会社製、LCD Master 3DFEM Version 7.31)によるシミュレーションに基づき評価した。尚、液晶表示装置の凸部の平均高さ、凸部の形成ピッチ、凸部の幅、凹部の幅、透明導電材料層の厚さは、表1に示したとおりである。光透過率のシミュレーション結果を、以下の表2に示す。表2中、「凸部の高さ」とは、凹部底面から、凸部頂面までの高さであり、「傾斜角度」とは、枝凸部の側面の傾斜角度(順テーパーの角度)であり、「光透過率改善」とは、第1電極と第2電極との間の電位差を7.5ボルトと想定し、比較例1−Aにおける光透過率シミュレーション結果を基準値である100%として、それぞれの光透過率の改善の結果を百分率で示した値である。
【0157】
平滑化層を形成しないことを除き、同じ構造、構成の液晶表示装置を比較例1−A、比較例1−B、比較例1C及び比較例1−Dとした。
図80A及び
図80Bに、実施例1の液晶表示装置及び比較例1−Aの液晶表示装置における液晶分子の配向状態を模式的に示す。実施例1においては、平坦化層41が、第1電極140を覆っており、平滑化層41の頂面は平滑であり、あるいは、概ね平滑である。それ故、液晶分子71の配列状態の均一化を図ることができる。一方、比較例1−Aにあっては、凹凸部の凸部頂面や凹部における液晶分子の配列状態と、凹凸部の側面における液晶分子の配列状態とが異なっている。
【0158】
[表2]
【0159】
表2から明らかなように、比較例1−A〜比較例1−Dにあっては、液晶表示素子における透過率特性において、傾斜角度に応じて液晶表示素子における配向状態が影響を受けるために、液晶表示素子の透過率特性が傾斜角度に大きく依存している。一方、実施例1−A〜実施例1−D、実施例2−A、実施例3−A、実施例3−Bにあっては、傾斜角度に依らず、安定した光透過率特性を示す。また、光透過率も改善されている。
【0160】
実施例1の液晶表示装置にあっては、平坦化層が、第1電極の少なくも
凹部を埋めている。即ち、液晶分子が第1電極側において接する部分(具体的には、第1配向膜)は平坦、あるいは、概ね平坦である。それ故、液晶分子の配列状態の均一化を図ることができる結果、液晶表示装置の光透過率の均一化を図ることができる。また、十分な黒表示の品位を実現することができ、良好なコントラスト特性を実現することができる。更には、凹凸部の側面(側壁)の傾斜を緩やかにすることができ、例えば、凹凸部を構成する透明導電材料層の凸部エッジ部における断線発生といった問題の発生を確実に回避することができるし、比較的マージンの緩いプロセスを採用することができる結果、液晶表示装置の製造歩留りの向上を図ることができる。
【0161】
尚、第1基板20にカラーフィルター層を形成してもよい。具体的には、上述したとおり、第1基板20にTFT層30を形成した後、周知の方法に基づき、平滑化膜22の代わりにカラーフィルター層23をTFT層30の上に形成する。こうして、COA(Color Filter On Array)構造を得ることができる。そして、一方のソース/ドレイン電極34の上方のカラーフィルター層23に接続孔35を形成した後、接続孔35を含むカラーフィルター層23上に、第1電極140を設けるための透明導電材料層24を形成すればよい(
図83B参照)。
【実施例2】
【0162】
実施例2は、実施例1の変形であり、具体的には、第2の形式の液晶表示装置に関する。実施例2の液晶表示装置の模式的な一部端面図を
図2に示し、実施例2の液晶表示装置における
図4の矢印A−A及び矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な一部断面図を
図5C及び
図5Dに示す。尚、実施例2あるいは後述する実施例3の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図は、
図4に示したと同様である。
【0163】
実施例2の液晶表示装置にあっては、
平坦化層42は第1電極140を被覆しており、
第1電極140を覆う第1配向膜及び第2電極160を覆う第2配向膜51を更に備えており、
液晶分子には、少なくとも第1配向膜によってプレチルトが付与されており、
第1配向膜は平坦化層42に相当する。
【0164】
凸部143,144、凹部145等の仕様を、上述した表1と同じとした。尚、T
2/T
1等の値を、以下の表3に示す。第1配向膜としても機能する平坦化層42を構成する材料として、実施例1における配向膜材料と同じ材料(垂直配向膜材料)を使用した。表2に示した実施例2−Aにあっては、垂直配向膜材料の固形分濃度を10質量%とし、スピンコート法に基づき成膜した。
【0165】
[表3]
第1配向膜の平均膜厚 :0.3μm
第2配向膜の平均膜厚 :0.3μm
T
2/T
1 :1
H
L/H
H :約1
H
H/H
C :約1.25
【0166】
以上の点を除き、実施例2の液晶表示装置の構成、構造は、実施例1の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【実施例3】
【0167】
実施例3は、実施例1の変形であり、具体的には、第3の形式の液晶表示装置に関する。実施例3の液晶表示装置の模式的な一部端面図を
図3に示し、実施例3の液晶表示装置における
図4の矢印A−A及び矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な一部断面図を
図6A及び
図6Bに示す。
【0168】
実施例3の液晶表示装置にあっては、
平坦化層43は、第1電極140の
凹部145を埋めており、
第1電極140及び平坦化層43を覆う第1配向膜21並びに第2電極160を覆う第2配向膜51を更に備えており、
液晶分子には、少なくとも第1配向膜21によってプレチルトが付与されている。
【0169】
平坦化層43はレジスト材料から成り、第1配向膜21及び第2配向膜51はポリイミド樹脂から成る。平坦化層43の形成は、第1電極140の凹凸部141上にレジスト材料層を形成し、このレジスト材料層をエッチバックすることで形成することができる。あるいは又、レジスト材料に依存するが、
凹部145を覆う露光用マスクを用いてレジスト材料層を露光し、現像することで形成することもできるし、凸部を覆う露光用マスクを用いてレジスト材料層を露光し、現像することで形成することもできるし、所謂背面露光を行うことで形成することもできる。あるいは又、平坦化層43を構成する材料として、実施例1における配向膜材料と同じ材料(垂直配向膜材料)を使用することができる。そして、エッチバック法に基づき、第1電極140の
凹部145を垂直配向膜材料で埋め込むことができる。表2に示した実施例3−A、実施例3Bにあっては、垂直配向膜材料の固形分濃度を8質量%及び6質量%とし、スピンコート法に基づき成膜した。凸部143,144、凹部145等の仕様を、上述した表1と同じとした。尚、T
2/T
1等の値を、以下の表4に示す。
【0170】
[表4]
実施例3−A
第1配向膜の平均膜厚 :0.25μm
第2配向膜の平均膜厚 :0.2μm
T
2/T
1 :0.8
H
L/H
H :約0.8
H
H/H
C :約1.25
実施例3−B
第1配向膜の平均膜厚 :0.2μm
第2配向膜の平均膜厚 :0.2μm
T
2/T
1 :1
H
L/H
H :約0.6
H
H/H
C :約1.25
【0171】
以上の点を除き、実施例3の液晶表示装置の構成、構造は、実施例1の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【実施例4】
【0172】
実施例4は、実施例1〜実施例3の変形であるが、第1−2の態様に係る液晶表示装置に関する。実施例4の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図7に示し、
図7の矢印A−A及び矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な一部端面図を
図8A及び
図8Bに示す。
【0173】
実施例4の液晶表示装置においても、第1電極240には、複数の凹凸部241(凸部242及び凹部245)が形成されている。具体的には、実施例4の液晶表示装置において、凹凸部241は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部(主凸部)243、及び、幹凸部243から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部(副凸部)244から構成されている。そして、実施例4の液晶表示装置にあっては、画素中心部を通り、画素周辺部に平行な直線のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部244は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部244は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部244は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部244は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる。画素の中央部に位置する凹部の部分の形状は、概ね十文字状である。
【0174】
以上の点を除き、実施例4の液晶表示装置の構成、構造は、実施例1〜実施例3の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0175】
尚、本開示の第1−1の態様(実施例1〜実施例3の液晶表示装置)と本開示の第1−2の態様(実施例4の液晶表示装置
)とを組み合わせてもよい(本開示の第1−3の態様に係る液晶表示装置)。即ち、1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図9に示すように、第1電極340における凹凸部341は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部343A、幹凸部343Aから画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部344、及び、複数の枝凸部344と接合し、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部343Bから構成されている。尚、幹凸部343A、
幹凸部343B及び複数の枝凸部344の全体が、凸部342である。ここで、このような液晶表示装置にあっても、十文字に延びる幹凸部343AのそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部344は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部344は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部344は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部344は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる。尚、参照番号345は凹部を示す。
【実施例5】
【0176】
実施例5は、本開示の第2Aの態様に係る液晶表示装置、具体的には、第2A−1の態様に係る液晶表示装置に関する。
図10に、実施例5の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示し、
図11A、
図11B、
図11Cに、
図10の矢印A−A、矢印B−B、矢印C−Cに沿った第1電極等の模式的な一部断面図を示し、
図11Dに、
図11Cの一部を拡大した模式的な一部断面図を示す。実施例5の液晶表示装置の模式的な一部端面図は、実質的に、
図1〜
図3と同じである。
【0177】
尚、以下に説明する第1電極等の模式的な一部断面図においては、平坦化層41,42,43、第1配向膜21の図示を省略している。また、実施例5あるいは実施例6以降の実施例に対して、実施例1の平坦化層41及び第1配向膜21、実施例2の平坦化層42、あるいは、実施例3の平坦化層43及び第1配向膜21が適用されている。
【0178】
実施例5あるいは後述する実施例6〜実施例13の液晶表示装置は、実施例1〜実施例3の液晶表示装置と同様に、
第1基板20及び第2基板50、
第2基板50と対向する第1基板20の対向面に形成された第1電極(画素電極)1140,1240、
第1基板20と対向する第2基板50の対向面に形成された第2電極(対向電極)160、並びに、
第1電極1140,1240及び第2電極160の間に設けられ、液晶分子71A,71B,71Cを含む液晶層70、
を有する画素10(10A,10B,10C)が、複数、配列されて成る液晶表示装置であり、液晶分子にはプレチルトが付与されている。
【0179】
そして、実施例5の液晶表示装置にあっては、第1電極1140には複数の凹凸部1141(凸部1142及び凹部1145)が形成されており、第1電極1140に設けられた凸部1142には複数の段差部が形成されている。
【0180】
具体的には、実施例5の液晶表示装置において、凹凸部1141は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部(主凸部)1143、及び、幹凸部1143から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部(副凸部)1144から構成されている。より具体的には、十文字に延びる幹凸部1143のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部1144は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部1144は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部1144は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部1144は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる。
【0181】
尚、幹凸部1143
、枝凸部1144、
あるいは後述する幹凸部3343、枝凸部
3344における段差部は、例えば、
(a)下地である平滑化膜22における第1透明導電材料層1140A,3340Aの形成及びパターニング
(b)第1透明導電材料層1140A,3340A上における、第1透明導電材料層1140A,3340Aとエッチング選択比を有する第2透明導電材料層1140B,3340Bの形成及びパターニング
によって得ることができるが、これに限定するものではない。
【0182】
そして、幹凸部1143の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部1143を切断したときの幹凸部1143の断面形状は、幹凸部1143の断面形状の中心から幹凸部1143の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する。具体的には、幹凸部1143の頂面は、幹凸部1143の中央部の頂面1143B、及び、頂面1143Bの両側に位置する頂面1143Aから構成されている。このように、幹凸部1143には2つの段差部が存在し、凹部1145を基準としたとき、頂面1143A、頂面1143Bの順に高くなっている。枝凸部1144の頂面を参照番号1144Aで示すが、幹凸部1143の頂面1143Aと枝凸部1144の頂面1144Aは同じレベルにある。図面において、幹凸部1143の頂面1143Bには、横方向に延びるハッチングを付し、凹部1145には、縦方向に延びるハッチングを付している。幹凸部1143、枝凸部1144、凹部1145の仕様を以下の表5のとおりとした。
【0183】
[表5]
幹凸部1143の頂面1143Aと凹部1145との間の高低差 :平均0.20μm
枝凸部1144の頂面1144Aと凹部1145との間の高低差 :平均0.20μm
幹凸部1143の幅(幹凸部1143の頂面1143Aの幅) :8.0μm
幹凸部1143の頂面1143Bの幅 :4.0μm
枝凸部1144の幅(枝凸部1144の頂面1144Aの幅) :2.5μm
枝凸部1144と枝凸部1144の間隔(スペース) :2.5μm
幹凸部1143の頂面1143Bと頂面1143Aとの間の高低差:平均0.2μm
【0184】
従来の液晶表示装置において、幹凸部には段差部が形成されていない。それ故、液晶分子の挙動を
図12Aの概念図に示すように、幹凸部の中央部における液晶分子に対する配向規制力が弱く、幹凸部の中央部における液晶分子のチルト状態が定まらない状態となる場合がある。一方、実施例5にあっては、このように幹凸部1143に複数の段差部が形成されているので、即ち、幹凸部1143には複数の頂面1143A,1143Bが形成されているので、幹凸部1143の中央部において電場が最も高く、幹凸部1143の縁部に向かって電場が低くなる。それ故、液晶分子の挙動を
図12Bの概念図に示すように、幹凸部1143の中央部における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、幹凸部1143の中央部における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、幹凸部1143の中央部に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。
【実施例6】
【0185】
実施例6は、実施例5の変形である。
図13に、実施例6の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示し、
図15A、
図15Bに、
図13の矢印A−A、矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な一部断面図を示す。
【0186】
実施例6において、幹凸部1143の頂面は、幹凸部1143の中央部の頂面1143C、頂面1143Cの両側に位置する頂面1143B、及び、頂面1143Bの外側に位置する頂面1143Aから構成されている。このように、幹凸部1143には3つの段差部が存在し、凹部1145を基準としたとき、頂面1143A、頂面1143B、頂面1143Cの順に高くなっている。また、幹凸部1143の延びる方向に平行な仮想垂直平面で幹凸部1143を切断したときの幹凸部1143の断面形状は、幹凸部1143の断面形状の中央部(頂面1143C)から幹凸部1143の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する(頂面1143B及び頂面1143A)。尚、図面において、頂面1143Cには、クロスハッチングを付している。幹凸部1143の頂面1143Cと頂面1143Bとの間の高低差、及び、頂面1143Bと頂面1143Aとの間の高低差を、平均0.20μmとした。幹凸部1143、枝凸部1144、凹部1145の他の仕様は表5と同様である。
【0187】
以上の点を除き、実施例6の液晶表示装置の構成、構造は、実施例5の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【実施例7】
【0188】
実施例7も、実施例5の変形である。
図14に、実施例7の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示し、
図15Cに、
図14の矢印C−Cに沿った第1電極等の模式的な一部端面図を示し、
図15Cの一部を拡大した模式的な一部端面図を
図15Dに示す。
【0189】
実施例7にあっては、枝凸部1144の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部1144を切断したときの枝凸部1144の断面形状は、枝凸部1144の断面形状の中心から枝凸部1144の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する。具体的には、枝凸部1144の頂面は、幹凸部1143から延びる頂面1144B、及び、頂面1144Bの両側に位置する頂面1144Aから構成されている。このように、枝凸部1144には2つの段差部が存在し、凹部1145を基準としたとき、頂面1144A、頂面1144Bの順に高くなっている。尚、図面において、頂面1144Bには、横方向に延びるハッチングを付している。また、
図14、
図16、
図22においては、幹凸部と枝凸部の境界を実線で示している。枝凸部1144の頂面1143Bと頂面1143Aとの間の高低差を平均0.20μmとした。幹凸部1143、枝凸部1144、凹部1145の他の仕様は表5と同様である。幹凸部1143の頂面1143Bと枝凸部1144の頂面1144Bは同じレベルにある。
【0190】
以上の点を除き、実施例7の液晶表示装置の構成、構造は、実施例5の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0191】
尚、液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図16に示すように、枝凸部1144の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部1144を切断したときの枝凸部1144の断面形状は、枝凸部1144の断面形状の幹凸部側から枝凸部1144の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることもできる。また、液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な斜視図を
図17に示すように、実施例6において説明した幹凸部1143と組み合わせることもできる。
【実施例8】
【0192】
実施例8も実施例5の変形であるが、第2A−2の態様に係る液晶表示装置に関する。実施例8の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図18に示し、模式的な斜視図を
図19に示し、
図18の矢印A−A及び矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な一部端面図を
図21A及び
図21Bに示し、
図21Bの一部を拡大した模式的な一部端面図を
図21Cに示す。
【0193】
実施例8の液晶表示装置においても、第1電極1240には複数の凹凸部1241(凸部1242及び凹部1245)が形成されており、第1電極1240に設けられた凸部1242には複数の段差部が形成されている。具体的には、実施例8の液晶表示装置において、凹凸部1241は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部(主凸部)1243、及び、幹凸部1243から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部(副凸部)1244から構成されている。そして、実施例8の液晶表示装置にあっては、画素中心部を通り、画素周辺部に平行な直線のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部1244は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部1244は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部1244は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部1244は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる。
【0194】
そして、幹凸部1243の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部1243を切断したときの幹凸部1243の断面形状は、幹凸部1243の断面形状の外側の縁から幹凸部1243の断面形状の内側の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する。具体的には、幹凸部1243の頂面は、幹凸部1243の外側の縁部近傍の頂面1243B、及び、内側の縁部近傍の頂面1243Aから構成されている。このように、幹凸部1243には2つの段差部が存在し、凹部1245を基準としたとき、頂面1243A、頂面1243Bの順に高くなっている。尚、枝凸部1244の頂面を参照番号1244Aで示すが、幹凸部1243の頂面1243Aと枝凸部1244の頂面1244Aは同じレベルにある。図面において、幹凸部1243の頂面1243Bには、横方向に延びるハッチングを付し、凹部1245には、縦方向に延びるハッチングを付している。画素の中央部に位置する凹部の部分の形状は、概ね十文字状である。幹凸部1243、枝凸部1244、凹部1245の仕様を以下の表6のとおりとした。
【0195】
[表6]
幹凸部1243の頂面1243Bと頂面1243Aとの間の高低差:平均0.20μm
幹凸部1243の頂面1243Aと凹部1245との間の高低差 :平均0.20μm
枝凸部1244の頂面1244Aと凹部1245との間の高低差 :平均0.20μm
幹凸部1243の幅(幹凸部1243の頂面1243Aの幅) :8.0μm
幹凸部1243の頂面1243Bの幅 :4.0μm
枝凸部1244の幅(枝凸部1244の頂面1244Aの幅) :2.5μm
枝凸部1244と枝凸部1244の間隔(スペース) :2.5μm
画素の中央部に設けられた十文字状の凹部の幅 :4.0μm
【0196】
以上の点を除き、実施例8の液晶表示装置の構成、構造は、実施例5の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0197】
実施例8にあっては、幹凸部1243に複数の段差部が形成されているので、幹凸部1243の外側の縁部において電場が最も高く、幹凸部1243の内側の縁部に向かって電場が低くなる。その結果、幹凸部1243における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、幹凸部1243における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、幹凸部1243に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。
【実施例9】
【0198】
実施例9は、実施例8の変形である。実施例9の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図20に示し、
図20の矢印D−Dに沿った第1電極を拡大した模式的な一部端面図を
図21Dに示す。
【0199】
実施例9において、幹凸部1243の頂面は、幹凸部1243の外側の縁部近傍の頂面1243C、並びに、内側の縁部に向かって、頂面1243B及び頂面1243Aから構成されている。このように、幹凸部1243には3つの段差部が存在し、凹部1245を基準としたとき、頂面1243A、頂面1243B、頂面1243Cの順に高くなっている。尚、図面において、頂面1243Cには、クロスハッチングを付している。幹凸部1243の頂面1243Cと頂面1243Bとの間の高低差、頂面1243Bと頂面1243Aとの間の高低差を、平均0.20μmとした。幹凸部1243、枝凸部1244、凹部1245の他の仕様は表6と同様である。
【0200】
以上の点を除き、実施例9の液晶表示装置の構成、構造は、実施例8の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【実施例10】
【0201】
実施例10は実施例9の変形である。
図22に実施例10の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示す。
【0202】
実施例10にあっては、枝凸部1244の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部1244を切断したときの枝凸部1244の断面形状は、枝凸部1244の断面形状の中心から枝凸部1244の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する。具体的には、枝凸部1244の頂面は、幹凸部1243の頂面1243Bから延びる頂面1244B、及び、頂面1244Bの両側に位置する頂面1244Aから構成されている。そして、凹部1245を基準としたとき、枝凸部1244には2つの段差部が存在し、頂面1244A、頂面1244Bの順に高くなっている。尚、図面において、頂面1244Bには、横方向に延びるハッチングを付している。枝凸部1244の頂面
1244Bと頂面
1244Aとの間の高低差を平均0.28μmとした。幹凸部1243、枝凸部1244、凹部1245の他の仕様は表6と同様である。幹凸部1243の頂面1243Bと枝凸部1244の頂面1244Bは同じレベルにある。
【0203】
また、
図23に実施例10の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の変形例の模式的な斜視図を示すように、枝凸部1244の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部1244を切断したときの枝凸部1244の断面形状は、枝凸部1244の断面形状の幹凸部側から枝凸部1244の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることもできる。
【0204】
以上の点を除き、実施例10の液晶表示装置の構成、構造は、実施例8の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。尚、実施例8と同様にして、幹凸部1243の頂面を、頂面1243B、及び、頂面1243Bの両側に位置する頂面1243Aから構成することもできる。
【実施例11】
【0205】
実施例11は、実施例1〜実施例10において説明した液晶表示装置の変形であり、あるいは又、本開示の第2Bの態様に係る液晶表示装置、具体的には、本開示の第2B−1の態様に係る液晶表示装置に関する。実施例11の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図24に示すが、
図24に示す例は、実施例1の変形である。あるいは又、実施例11の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の変形例の模式的な平面図を
図25に示すが、
図25に示す例は、実施例5の変形である。
図25の矢印A−Aに沿った第1電極等の模式的な一部断面図を
図26に示す。
【0206】
実施例11の液晶表示装置にあっては、第1電極140,1140には複数の凹凸部141,1141が形成されており、画素10と画素10との間に位置する第1基板の部分から、画素周辺部に対応する第1基板の部分に亙り、凸構造147,1147が形成されており、凹凸部141,1141の周辺部141A,1141Aは凸構造147,1147上に形成されている。ここで、凸構造147,1147は、具体的には、カラーフィルター層23に形成されたブラックマトリクス1147Aに基づき形成されている。ブラックマトリクス1147Aは、カーボンが添加された光硬化性樹脂から構成されている。尚、幹凸部143,1143、枝凸部144,1144、凹部145,1145の仕様を表1、表5のとおりとし、幹凸部1143の頂面1143Bと頂面1143Aとの間の高低差を、平均0.20μmとした。また、平滑化膜22から凹凸部141,1141の端部までの高さは、平均0.3μmである。
【0207】
実施例11の液晶表示装置において、凹凸部141,1141の周辺部141A,1141Aは凸構造147,1147上に形成されているので、凹凸部の周辺部が平坦な場合と比べ、より一層強い電場が凹凸部の周辺部に生じる。その結果、凹凸部141,1141の周辺部141A,1141Aにおける液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、凹凸部141,1141の周辺部141A,1141Aにおける液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、良好な電圧応答特性を保持することができる。
【0208】
尚、凸構造は、ブラックマトリクスに基づき形成される形態に限定するものではなく、第1基板20の上、あるいは、第1基板20の上方に形成された液晶表示装置構成要素、例えば、各種信号線や補助容量電極、ゲート電極、ソース/ドレイン電極、各種配線から構成することもできる。そして、この場合、平滑化膜22の厚さの最適化を図ることで、液晶表示装置構成要素の厚さの影響で平滑化膜22に凸構造を形成することができる。
【0209】
また、本開示の第2B−2の態様に係る液晶表示装置とすることもできる。即ち、実施例4や実施例8において説明した凹凸部241,1241の周辺部、具体的には、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部(主凸部)243,1243を、凸構造147,1147上に形成することができることは云うまでもない。あるいは又、実施例11の凸構造を、実施例12あるいはそれ以降の実施例に適用することもできる。
【実施例12】
【0210】
実施例12は、本開示の第2Cの態様に係る液晶表示装置に関し、また、実施例1〜実施例3の変形(本開示の第1の態様に係る液晶表示装置)、実施例5〜実施例7(第2A−1の態様に係る液晶表示装置)の変形、実施例11(第2B−1の態様に係る液晶表示装置)の変形に関する。実施例12の液晶表示装置の模式的な一部端面図を
図27あるいは
図28に示す。また、実施例12の液晶表示装置における液晶分子の挙動を示す概念図を
図81B及び
図81Cに示す。
【0211】
実施例12の液晶表示装置にあっては、
図4、
図9、
図24に示したように、第1電極140には複数の凹凸部141が形成されており、凹凸部141は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部143、及び、幹凸部143から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部144から構成されている。あるいは又、
図10、
図13、
図14、
図16、
図17、
図25に示したように、第1電極1140には複数の凹凸部1141が形成されており、凹凸部1141は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部1143、及び、幹凸部1143から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部1144から構成されている。そして、
図27あるいは
図28に示すように、幹凸部143,1143と対応する第2電極160の部分には、配向規制部161が形成されている。
【0212】
ここで、配向規制部161は、具体的には、第2電極160に設けられた4.0μmのスリット部162から成り(
図27及び
図81B参照)、あるいは又、第2電極160に設けられた突起部(リブ)163から成る(
図28及び
図81C参照)。突起部163は、より具体的には、ネガ型フォトレジスト材料(JSR株式会社製:オプトマーAL)から成り、幅1.4μm、高さ1.2μmである。尚、幹凸部1143、枝凸部1144、凹部1145の仕様を表5のとおりとし、幹凸部1143の頂面1143Bと頂面1143Aとの間の高低差を、平均0.20μmとした。スリット部162あるいは突起部(リブ)163の平面形状は十文字状であり、突起部163の断面形状は二等辺三角形である。スリット部162あるいは突起部163の上には第2電極160は形成されていない。
【0213】
実施例12の液晶表示装置において、幹凸部143,1143と対応する第2電極160の部分にはスリット部162から成る配向規制部161が形成されているので、第2電極160によって生成された電場が、配向規制部161の近傍において歪む。あるいは又、突起部(リブ)163から成る配向規制部161が形成されているので、突起部163近傍における液晶分子の倒れる方向が規定される。その結果、配向規制部161の近傍における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、配向規制部161の近傍における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、幹凸部に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。尚、配向規制部161を、突起状になった第2電極160の部分から構成することもできる。
【0214】
尚、実施例12を、実施例14以降の実施例に適用することができるし、次に述べる実施例13も、実施例14以降の実施例に適用することができる。
【実施例13】
【0215】
実施例13は、本開示の第2Dの態様に係る液晶表示装置に関し、また、実施例4(本開示の第1−2の態様に係る液晶表示装置)の変形、実施例8〜実施例10(第2A−2の態様に係る液晶表示装置)の変形、実施例11(第2B−2の態様に係る液晶表示装置)の変形に関する。実施例13の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図29、
図30、
図31、
図32に示すが、
図29及び
図31に示す例は、実施例4の変形である。また、
図30及び
図32に示す例は、実施例8の変形であり、第1電極1240に複数の凹凸部1241が形成されており、更には、複数の段差部が形成されている。
図30の矢印A−A及び矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な一部断面図を
図33A及び
図33Bに示し、
図32の矢印C−C及び矢印D−Dに沿った第1電極等の模式的な一部断面図を
図33C及び
図33Dに示す。
【0216】
実施例13の液晶表示装置にあっては、
第1電極240,1240には複数の凹凸部241,1241が形成されており、
凹凸部241,1241は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部243,1243、及び、幹凸部243,1243から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部244,1244から構成されており、
第1電極240,1240には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部248,1248(
図29、
図30参照)あるいは突起部(リブ)249,1249(
図31、
図32参照)が形成されている。即ち、画素の中央部に設けられた十文字状の凹部の部分に、スリット部248,1248あるいは突起部249,1249が形成されている。スリット部248,1248あるいは突起部249,1249の平面形状は十文字である。尚、幹凸部243,1243、枝凸部244,1244、凹部245,1245の仕様を表1、表6のとおりとした。スリット部248,1248の幅を4.0μmとした。また、ネガ型フォトレジスト材料(JSR株式会社製:オプトマーAL)から成る突起部249,1249の幅を1.4μm、高さを1.2μmとした。突起部249,1249の断面形状は二等辺三角形である。スリット部248,1248あるいは突起部249,1249の上には第1電極240,1240は形成されていない。
【0217】
実施例13の液晶表示装置において、第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されているので、スリット部あるいは突起部が存在しない平坦な凹部が第1電極に形成されている場合と比較して、第1電極によって生成された電場が、
スリット部近傍において歪み(スリット部を形成した場合)、あるいは又、
突起部近傍において液晶分子の倒れる方向が規定される(突起部を形成した場合)。その結果、スリット部あるいは突起部近傍における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、スリット部あるいは突起部近傍における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、幹凸部に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。尚、突起部249,1249を、第1電極240,1240には、画素中心部を通る十文字状の凸部が凹部に囲まれて形成されている形態とすることができる。このような十文字状の凸部は、第1電極240,1240の下側に十文字状の凸部を形成することで設けることができるし、あるいは又、第1電極240,1240における凹凸部の形成方法と同様の方法で設けることも可能である。あるいは又、スリット部248,1248若しくは突起部(リブ)249,1249を設ける代わりに、画素中心部を通る十文字状の凹部を設けてもよい。
【実施例14】
【0218】
実施例14は、本開示の第3の態様に係る液晶表示装置、具体的には、本開示の第3Aの態様に係る液晶表示装置に関する。
図34に、実施例14の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示し、
図35に実施例14の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の一部分を拡大した模式的な平面図を示し、
図36A及び
図36Bに、
図34の矢印A−A及び矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な一部断面図を示し、
図36Cに、
図36Bの一部を拡大した模式的な一部断面図を示す。実施例14の液晶表示装置の模式的な一部端面図は、実質的に、
図1〜
図3と同じである。
【0219】
実施例14あるいは後述する実施例15〜実施例21の液晶表示装置は、実施例1〜実施例3の液晶表示装置と同様に、
第1基板20及び第2基板50、
第2基板50と対向する第1基板20の対向面に形成された第1電極(画素電極)2140,2240,2340,2440、
第1基板20と対向する第2基板50の対向面に形成された第2電極(対向電極)160、並びに、
第1電極2140,2240,2340,2440及び第2電極160の間に設けられ、液晶分子71A,71B,71Cを含む液晶層70、
を有する画素10(10A,10B,10C)が、複数、配列されて成る液晶表示装置であり、液晶分子にはプレチルトが付与されている。
液晶分子にはプレチルトが付与されている。具体的には、
少なくとも第1電極近傍の液晶分子にプレチルトが付与されている。尚、液晶分子は負の誘電率異方性を有する。そして、
第1電極2140,2240,2340,2440には複数の凹凸部2141,2241,2341,
2441が形成されており、
第1電極2140,2240,2340,2440に設けられた凸部2142,2242,2342,
2442の一部の幅は、先端部に向かって狭くなっている。尚、図面において、凹部2145,2245,2345,2445には、縦方向に延びるハッチングを付している。
【0220】
そして、実施例14の液晶表示装置において、凹凸部2141は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部(主凸部)2143、及び、幹凸部2143から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部(副凸部)2144から構成されている。ここで、複数の枝凸部2144が、第1電極2140に設けられた凸部の一部に該当する。枝凸部2144の幅は、幹凸部2143と接合する枝凸部の部分2144aが最も広く、幹凸部2143と接合する部分2144aから先端部2144bに向かって狭くなっている(具体的には、直線状に狭くなっている)。より具体的には、十文字に延びる幹凸部2143のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部2144
1は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部2144
2は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部2144
3は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部2144
4は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる。尚、第1象限を占める複数の枝凸部2144
1は、その軸線がX軸と45度を成して延び、第2象限を占める複数の枝凸部2144
2は、その軸線がX軸と135度を成して延び、第3象限を占める複数の枝凸部2144
3は、その軸線がX軸と225度を成して延び、第4象限を占める複数の枝凸部2144
4は、その軸線がX軸と315度を成して延びる。
【0221】
幹凸部2143、枝凸部2144、凹部2145の仕様を以下の表7のとおりとした。尚、幹凸部2143の幅を8.0μmとした。また、枝凸部の軸線と幹凸部の外縁との成す角度α
0(例えば、
図84参照)を45度とした。
【0222】
[表7]
枝凸部の形成ピッチP :8.0μm
枝凸部の先端部の幅W
2 :4.0μm
枝凸部の根元部の幅W
1 :6.0μm
枝凸部間の距離W
3 :2.0μm
枝凸部の平均幅W
ave1 :5.0μm
枝凸部の全テーパー幅TP:2.0μm
【0223】
液晶表示装置の製造時、電極に電圧を印加した状態で液晶分子にプレチルトを付与する。このとき、
図37A、
図37Bに示すように、先端エッジ部aあるいはその近傍(便宜上、『先端領域』と呼ぶ)に位置する液晶分子Aは、その長軸方向(ダイレクタ)が幹凸部に向かって傾く。そして、液晶層において、この液晶分子Aを含む厚さ方向の領域を想定した場合、液晶分子Aの動きが、構造に起因した局所電場の影響を受ける枝凸部のエッジ部を除いた1画素全体の液晶分子(便宜上、『液晶分子A’』と呼ぶ)に伝わり、液晶分子A’のダイレクタが幹凸部に向かって傾いていく。ここで、
図37Bに示すように、枝凸部にテーパーが付されていない液晶表示装置にあっては、
図37Aに示すように、枝凸部にテーパーが付されている実施例14よりも、液晶分子Aの動きが液晶分子A’に伝わり難く、あるいは又、液晶分子Aの動きが液晶分子A’に伝わるのに一層長い時間を要する場合がある。
【0224】
液晶表示装置における画像の表示時、電極に電圧を印加すると、液晶層全体において、液晶分子は、ダイレクタが第1基板及び第2基板に対して平行となるように変化する。尚、
図37A及び
図37Bにおいて、側辺エッジ部における電場の方向を白抜きの矢印で示している。ここで、側辺エッジ部bあるいはその近傍(便宜上、『側辺領域』と呼ぶ)に位置する液晶分子Bを含む液晶層において、厚さ方向に柱状領域を想定した場合、この柱状領域中の厚さ方向に並んだ液晶分子には回転が生じる。即ち、側辺領域に位置する液晶分子Bのダイレクタの方向と、液晶分子Bを含む柱状領域中の厚さ方向に並んだ液晶分子(便宜上、『液晶分子B’』と呼ぶ)のダイレクタの方向とは異なる状態となる。尚、これらの液晶分子Bのダイレクタと液晶分子B’のダイレクタとの成す角度をβとする。ここで、
図37Bに示すように、枝凸部にテーパーが付されていない液晶表示装置にあっては、液晶分子の回転角度の範囲が広いので(即ち、角度βが大きいので)、X軸方向あるいはY軸方向にリタデーションを持つ液晶分子の割合が少ない場合がある。それ故、枝凸部における光透過率の不均一化を招き、暗線となる虞がある。一方、
図37Aに示すように、枝凸部にテーパーが付されている実施例14にあっては、液晶分子の回転角度範囲が狭いので(即ち、角度βが小さいので)、X軸方向あるいはY軸方向にリタデーションを持つ液晶分子の割合が多い。それ故、枝凸部における光透過率の不均一化を招くことがなく、暗線の発生を抑制することができる。
【0225】
従来のファインスリット構造では、電極が設けられていないスリットにおいては、電場は液晶分子に対して殆ど影響を与えることができず、液晶分子が所望の方向に配向し難い(倒れ難い)。それ故、スリットに対応して暗線が生じ、光透過率の低下を招く。実施例14にあっては、液晶分子は画素内の全領域において電場の影響を受けるので、ファインスリット構造における暗線の発生といった現象は生じない。また、従来のファインスリット構造では、電極とスリットの面積比が光透過率に大きく影響する。一方、実施例14にあっては、そもそも、スリットが存在しないので、このような問題は生じない。
【0226】
以上のとおり、実施例14の液晶表示装置にあっては、第1電極には複数の凹凸部が形成されており、この第1電極に設けられた凸部の一部の幅は、先端部に向かって狭くなっている。それ故、暗線の発生を一層少なくすることができる。即ち、一層均一な高い光透過率を実現することができるし、一層良好な電圧応答特性を得ることができる。また、初期配向の改善を見込むことができるため、前述したように、液晶セルに対して矩形波の交流電界を印加した状態で均一な紫外線を照射して、液晶分子にプレチルトを付与するとき、液晶分子にプレチルトを付与するための時間の短縮を図ることができる。また、配向欠陥の減少が見込めるため、歩留りが向上し、液晶表示装置の生産コストの低減が可能となる。更には、光透過率の向上を図れるが故に、バックライトの低消費電力、TFT信頼性の向上を図ることができる。
【実施例15】
【0227】
実施例15は、実施例14の変形であり、本開示の第3Bの態様に係る液晶表示装置に関する。実施例15の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図38に示し、
図38の矢印A−A及び矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な一部端面図を
図39A及び
図39Bに示し、
図39Bの一部を拡大した模式的な一部端面図を
図39Cに示す。
【0228】
実施例15において、凹凸部2241は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部(主凸部)2243、及び、幹凸部2243から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部(副凸部)2244から構成されている。そして、そして、実施例15の液晶表示装置にあっても、複数の枝凸部2244が、第1電極に設けられた凸部の一部に該当し、枝凸部2244の幅は、幹凸部2243と接合する枝凸部の部分2244aが最も広く、幹凸部2243と接合する部分2244aから先端部2244bに向かって狭くなっている。より具体的には、枝凸部2244の幅は、幹凸部2243と接合する部分2244aから先端部2244bに向かって直線状に狭くなっている。尚、参照番号2245は凹部を示す。
【0229】
そして、実施例15の液晶表示装置にあっては、画素中心部を通り、画素周辺部に平行な直線のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の枝凸部2244
1は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部2244
2は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部2244
3は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部2244
4は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる。
【0230】
尚、第1象限を占める複数の枝凸部2244
1は、その軸線がX軸と45度を成して延び、第2象限を占める複数の枝凸部2244
2は、その軸線がX軸と135度を成して延び、第3象限を占める複数の枝凸部2244
3は、その軸線がX軸と225度を成して延び、第4象限を占める複数の枝凸部2244
4は、その軸線がX軸と315度を成して延びる。
【0231】
以上の点を除き、実施例15の液晶表示装置の構成、構造は、実施例14の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【実施例16】
【0232】
実施例16は、本開示の第3Cの態様に係る液晶表示装置、具体的には、本開示の第3C−1の態様に係る液晶表示装置に関する。
図40に、実施例16の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示す。実施例16の液晶表示装置の模式的な一部端面図は、実質的に
図1〜
図3と同様である。また、
図40の矢印A−A、矢印B−B、矢印C−Cに沿った第1電極等の模式的な一部断面図は、実質的に、
図11A、
図11B、
図11Cと同じである。
【0233】
尚、
図40、
図41、
図42、
図43、
図44、
図45、
図46においては、図面を簡素化するため、枝凸部の幅を一定として描いているが、実際には、実施例14〜実施例15にて説明したと同様に、枝凸部にはテーパーが付されている。即ち、枝凸部の幅は、幹凸部と接合する枝凸部の部分が最も広く、幹凸部と接合する部分から先端部に向かって狭くなっている。
【0234】
実施例16の液晶表示装置にあっては、第1電極2340には複数の凹凸部2341(凸部2342及び凹部2345)が形成されており、第1電極2340に設けられた凸部2342には複数の段差部が形成されている。また、凹凸部2341は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部(主凸部)2343、及び、幹凸部2343から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部(副凸部)2344から構成されている。そして、枝凸部2344の幅は、幹凸部2343と接合する枝凸部の部分が最も広く、幹凸部2343と接合する部分から先端部に向かって狭くなっている(具体的には、直線状に狭くなっている)。
【0235】
ここで、幹凸部2343の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部2343を切断したときの幹凸部2343の断面形状は、幹凸部2343の断面形状の中心から幹凸部2343の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する。具体的には、幹凸部2343の頂面は、幹凸部2343の中央部の頂面2343B、及び、頂面2343Bの両側に位置する頂面2343Aから構成されている。このように、幹凸部2343には2つの段差部が存在し、凹部2345を基準としたとき、頂面2343A、頂面2343Bの順に高くなっている。枝凸部2344の頂面を参照番号2344Aで示すが、幹凸部2343の頂面2343Aと枝凸部2344の頂面2344Aは同じレベルにある。図面において、幹凸部2343の頂面2343Bには、横方向に延びるハッチングを付し、凹部2345には、縦方向に延びるハッチングを付している。
【0236】
以上の点を除き、実施例16の液晶表示装置の構成、構造は、実施例14において説明した液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができる。
【実施例17】
【0237】
実施例17は、実施例16の変形である。
図41に、実施例17の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示す。尚、
図41の矢印A−A、矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な一部断面図は、実質的に、
図15A、
図15Bと同じである。
【0238】
実施例17において、幹凸部2343の頂面は、幹凸部2343の中央部の頂面2343C、頂面2343Cの両側に位置する頂面2343B、及び、頂面2343Bの外側に位置する頂面2343Aから構成されている。このように、幹凸部2343には3つの段差部が存在し、凹部2345を基準としたとき、頂面2343A、頂面2343B、頂面2343Cの順に高くなっている。また、幹凸部2343の延びる方向に平行な仮想垂直平面で幹凸部2343を切断したときの幹凸部2343の断面形状は、幹凸部2343の断面形状の中央部(頂面2343C)から幹凸部2343の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する(頂面2343B及び頂面2343A)。尚、図面において、頂面2343Cには、クロスハッチングを付している。
【0239】
以上の点を除き、実施例17の液晶表示装置の構成、構造は、実施例16の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【実施例18】
【0240】
実施例18も、実施例16の変形である。
図42に、実施例18の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示す。尚、
図42の矢印C−Cに沿った第1電極等の模式的な一部端面図は、実質的に、
図15Cと同じであり、また一部を拡大した模式的な一部端面図は、実質的に、
図15Dと同じである。
【0241】
実施例18にあっては、枝凸部2344の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部2344を切断したときの枝凸部2344の断面形状は、枝凸部2344の断面形状の中心から枝凸部2344の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する。具体的には、枝凸部2344の頂面は、幹凸部2343から延びる頂面2344B、及び、頂面2344Bの両側に位置する頂面2344Aから構成されている。このように、枝凸部2344には2つの段差部が存在し、凹部2345を基準としたとき、頂面2344A、頂面2344Bの順に高くなっている。尚、図面において、頂面2344Bには、横方向に延びるハッチングを付している。また、
図42、
図43、
図46においては、幹凸部と枝凸部の境界を実線で示している。枝凸部2344の頂面2343Bと頂面2343Aとの間の高低差を平均0.20μmとした。幹凸部2343の頂面2343Bと枝凸部2344の頂面2344Bは同じレベルにある。
【0242】
以上の点を除き、実施例18の液晶表示装置の構成、構造は、実施例16の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0243】
尚、液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図43に示すように、枝凸部2344の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部2344を切断したときの枝凸部2344の断面形状は、枝凸部2344の断面形状の幹凸部側から枝凸部2344の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることもできる。また、実施例17において説明した幹凸部2343と組み合わせることもできる。
【実施例19】
【0244】
実施例19も実施例16の変形であるが、本開示の第3C−2の態様に係る液晶表示装置に関する。実施例19の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図44に示す。尚、
図44の矢印A−A及び矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な一部端面図は、実質的に、
図21A、図21B、図21Cに示したと同じである。
【0245】
実施例19の液晶表示装置においても、第1電極2440には複数の凹凸部2441(凸部2442及び凹部2445)が形成されており、第1電極2440に設けられた凸部2442には複数の段差部が形成されている。具体的には、実施例19の液晶表示装置において、凹凸部2441は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部(主凸部)2443、及び、幹凸部2443から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部(副凸部)2444から構成されている。そして、枝凸部2444の幅は、幹凸部2443と接合する枝凸部の部分が最も広く、幹凸部2443と接合する部分から先端部に向かって狭くなっている(具体的には、直線状に狭くなっている)。
【0246】
ここで、幹凸部2443の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部2443を切断したときの幹凸部2443の断面形状は、幹凸部2443の断面形状の外側の縁から幹凸部2443の断面形状の内側の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する。具体的には、幹凸部2443の頂面は、幹凸部2443の外側の縁部近傍の頂面2443B、及び、内側の縁部近傍の頂面2443Aから構成されている。このように、幹凸部2443には2つの段差部が存在し、凹部2445を基準としたとき、頂面2443A、頂面2443Bの順に高くなっている。尚、枝凸部2444の頂面を参照番号2444Aで示すが、幹凸部2443の頂面2443Aと枝凸部2444の頂面2444Aは同じレベルにある。図面において、幹凸部2443の頂面2443Bには、横方向に延びるハッチングを付し、凹部2445には、縦方向に延びるハッチングを付している。画素の中央部に位置する凹部の部分の形状は、概ね十文字状である。
【0247】
以上の点を除き、実施例19の液晶表示装置の構成、構造は、実施例15あるいは実施例16において説明した液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができる。
【0248】
実施例19にあっては、幹凸部2443に複数の段差部が形成されているので、幹凸部2443の外側の縁部において電場が最も高く、幹凸部2443の内側の縁部に向かって電場が低くなる。その結果、幹凸部2443における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、幹凸部2443における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、画像表示時、幹凸部2443に対応する画像の部分に暗線が発生するといった問題の発生を確実に抑制することができる。即ち、良好な電圧応答特性を保持しつつ、一層均一な高光透過率を実現することができる液晶表示装置を提供することができるし、バックライトを構成する光源のコスト低減、低消費電力化を図ることができ、また、TFTの信頼性の向上を図ることもできる。
【実施例20】
【0249】
実施例20は、実施例19の変形である。実施例20の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図45に示す。尚、
図45の矢印D−Dに沿った第1電極を拡大した模式的な一部端面図は、実質的に、
図21Dに示したと同じである。
【0250】
実施例20において、幹凸部2443の頂面は、幹凸部2443の外側の縁部近傍の頂面2443C、並びに、内側の縁部に向かって、頂面2443B及び頂面2443Aから構成されている。このように、幹凸部2443には3つの段差部が存在し、凹部2445を基準としたとき、頂面2443A、頂面2443B、頂面2443Cの順に高くなっている。尚、図面において、頂面2443Cには、クロスハッチングを付している。幹凸部2443の頂面2443Cと頂面2443Bとの間の高低差、頂面2443Bと頂面2443Aとの間の高低差を、平均0.20μmとした。
【0251】
以上の点を除き、実施例20の液晶表示装置の構成、構造は、実施例19の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【実施例21】
【0252】
実施例21は実施例20の変形である。
図46に実施例21の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示す。
【0253】
実施例21にあっては、枝凸部2444の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部2444を切断したときの枝凸部2444の断面形状は、枝凸部2444の断面形状の中心から枝凸部2444の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する。具体的には、枝凸部2444の頂面は、幹凸部2443の頂面2443Bから延びる頂面2444B、及び、頂面2444Bの両側に位置する頂面2444Aから構成されている。そして、凹部2445を基準としたとき、枝凸部2444には2つの段差部が存在し、頂面2444A、頂面2444Bの順に高くなっている。尚、図面において、頂面2444Bには、横方向に延びるハッチングを付している。枝凸部2444の頂面
2444Bと頂面
2444Aとの間の高低差を平均0.28μmとした。幹凸部2443の頂面2443Bと枝凸部2444の頂面2444Bは同じレベルにある。
【0254】
また、枝凸部2444の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部2444を切断したときの枝凸部2444の断面形状は、枝凸部2444の断面形状の幹凸部側から枝凸部2444の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることもできる。
【0255】
以上の点を除き、実施例21の液晶表示装置の構成、構造は、実施例19の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。尚、実施例19と同様にして、幹凸部2443の頂面を、頂面2443B、及び、頂面2443Bの両側に位置する頂面2443Aから構成することもできる。
【実施例22】
【0256】
実施例22は、本開示の第4Aの態様に係る液晶表示装置に関する。
図47に、実施例22の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示し、
図48Aに、
図47の矢印A−Aに沿った第1電極等の模式的な一部断面図を示し、
図48Bに、
図48Aの一部を拡大した模式的な一部断面図を示す。実施例22の液晶表示装置の模式的な一部端面図は、実質的に、
図1〜
図3と同じである。
【0257】
実施例22あるいは後述する実施例23〜実施例33の液晶表示装置は、実施例1〜実施例3の液晶表示装置と同様に、
第1基板20及び第2基板50、
第2基板50と対向する第1基板20の対向面に形成された第1電極(画素電極)3140,3240,3340,3440、
第1基板20と対向する第2基板50の対向面に形成された第2電極(対向電極)160、並びに、
第1電極3140,3240,3340,3440及び第2電極160の間に設けられ、液晶分子71A,71B,71Cを含む液晶層70、
を有する画素10(10A,10B,10C)が、複数、配列されて成る液晶表示装置であり、液晶分子にはプレチルトが付与されており、
第1電極3140,3240,3340,3440には複数の凹凸部3141,3241,3341,3441が形成されている。具体的には、少なくとも第1電極
近傍の液晶分子にはプレチルトが付与されている。尚、液晶分子は負の誘電率異方性を有する。
【0258】
そして、実施例22の液晶表示装置にあっては、画素10の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき、具体的には、画素10の中心を通り、画素周辺部に平行な直線のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
第1象限を占める複数の凸部3144A
1は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の凸部3144A
2は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の凸部3144A
3は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の凸部3144A
4は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる。尚、第1象限を占める複数の凸部3144A
1は、その軸線がX軸と45度を成して延び、第2象限を占める複数の凸部3144A
2は、その軸線がX軸と135度を成して延び、第3象限を占める複数の凸部3144A
3は、その軸線がX軸と225度を成して延び、第4象限を占める複数の凸部3144A
4は、その軸線がX軸と315度を成して延びる。尚、凸部3144Aは、X軸に対して線対称であり、Y軸に対しても線対称であるし、また、画素の中心に対して180度の回転対称(点対称)である。
【0259】
実施例22の液晶表示装置にあっては、実施例1の液晶表示装置と異なり、幹凸部は設けられておらず、実施例22の液晶表示装置における凸部3144Aは、実施例1の液晶表示装置における枝凸部に相当する。そして、
X軸から延び、第1象限を占める凸部3144A
11のそれぞれは、X軸から延び、第4象限を占める凸部3144A
41のそれぞれと接合しており、
Y軸から延び、第1象限を占める凸部3144A
12のそれぞれは、Y軸から延び、第2象限を占める凸部3144A
22のそれぞれと接合しており、
X軸から延び、第2象限を占める凸部3144A
21のそれぞれは、X軸から延び、第3象限を占める凸部3144A
31のそれぞれと接合しており、
Y軸から延び、第3象限を占める凸部3144A
32のそれぞれは、Y軸から延び、第4象限を占める凸部3144A
42のそれぞれと接合している。即ち、凸部3144Aの平面形状は「V」字形状である。尚、凸部を示す参照番号における下付文字「11」、「12」等と、後述する各種実施例における凸部を示す参照番号における下付文字とは、同じ凸部の部分を指す。
【0260】
凸部3144A、凹部3145の仕様を以下の表8のとおりとした。
【0261】
[表8]
凸部の平均高さ :0.2μm
凸部の形成ピッチ:5.0μm
凸部の幅 :2.5μm
凹部の幅 :2.5μm
【0262】
実施例22の液晶表示装置にあっては、第1象限を占める複数の凸部3144A
1は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、第2象限を占める複数の凸部3144A
2は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、第3象限を占める複数の凸部3144A
3は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、第4象限を占める複数の凸部3144A
4は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる。即ち、X軸と平行に延びる凸部の部分、あるいは、Y軸と平行に延びる凸部の部分が、凸部3144Aの先端部を除き、存在しない。尚、凸部3144Aの先端部を、凸部3144Aの軸線と直交する線分から構成し、あるいは又、凸部3144Aの先端部を、曲線から構成することで、X軸と平行に延びる凸部の部分、あるいは、Y軸と平行に延びる凸部の部分が、存在しない構成とすることもできる。ここで、第1の偏光板の吸収軸は、X軸あるいはY軸と平行であり、第2の偏光板の吸収軸は、Y軸あるいはX軸と平行である。従って、暗線の発生を一層少なくすることができる。即ち、一層均一な高い光透過率を実現することができるし、一層良好な電圧応答特性を得ることができる。また、初期配向が改善されるため、前述したように、液晶セルに対して矩形波の交流電界を印加した状態で均一な紫外線を照射して、液晶分子にプレチルトを付与するとき、液晶分子にプレチルトを付与するための時間の短縮を図ることができる。更には、配向欠陥の減少が見込めるため、歩留りが向上し、液晶表示装置の生産コストの低減が可能となる。更には、光透過率の向上を図れるが故に、バックライトの低消費電力、TFT信頼性の向上を図ることができる。
【実施例23】
【0263】
実施例23は、実施例22の変形である。実施例23の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の一部分を拡大した模式的な平面図を、
図49A、
図49B、
図50A、
図50Bに示す。尚、
図49A、
図49B、
図50A、
図50Bは、
図47の第1電極の模式的な平面図において円形の領域で囲んだ第1電極の部分を拡大した模式的な平面図である。実施例23の液晶表示装置において、2つの凸部3144Bの接合部3144B’には、画素10の周辺部方向に向かって延びる突出部3151が設けられている。突出部3151は、
図49A及び
図49Bに示すように、複数の線分(図示した例では2本の線分)によって囲まれている構成とすることができるし、
図50Aに示すように、1本の曲線によって囲まれている構成とすることもできるし、
図50Bに示すように、複数の曲線(図示した例では2本の曲線)によって囲まれている構成とすることもできるし、線分と曲線との組合せによって囲まれている構成とすることもできる。尚、
図49Aに示す例にあっては、突出部3151の先端は、画素の周辺部方向において隣接する2つの凸部の接合部と接していない。一方、
図49Bに示す例にあっては、突出部3151の先端は、画素の周辺部方向において隣接する2つの凸部の接合部と接している。
【0264】
このような構成にすることによっても、X軸と平行に延びる凸部の部分、あるいは、Y軸と平行に延びる凸部の部分が存在しないか、存在しても極めて僅かな長さである。しかも、凸部の「V」字形状の底部の内側の部分には、突出部3151が設けられているので、凸部の「V」字形状の底部の部分に突出部3151が設けられていない場合よりも、凸部の「V」字形状の底部の内側の近傍に位置する液晶分子の配向状態を、一層、所望の状態とすることができる。
【実施例24】
【0265】
実施例24も、実施例22の変形である。実施例22にあっては、凸部3144AはX軸上あるいはY軸上で接合され、凸部3144Aの平面形状は「V」字形状であった。一方、実施例24にあっては、凸部3144CはX軸上あるいはY軸上で接合されていない。具体的には、実施例24の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図51に示すように、
X軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部3144C
11のそれぞれは、X軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部3144C
41のそれぞれと接合しておらず、
Y軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部3144C
12のそれぞれは、Y軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部3144C
22のそれぞれと接合しておらず、
X軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部3144C
21のそれぞれは、X軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部3144C
31のそれぞれと接合しておらず、
Y軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部3144C
32のそれぞれは、Y軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部3144C
42のそれぞれと接合していない。
【0266】
尚、凸部3144Cのそれぞれは、接合していないが、接した状態にあってもよい。ここで、「接合」しているとは、凸部のそれぞれが或る長さで交わっている状態を指し、「接して」いるとは、凸部のそれぞれが非常に短い長さで(一種、点状で)交わっている状態を指す。
【0267】
このような構成にすることによっても、X軸と平行に延びる凸部の部分、あるいは、Y軸と平行に延びる凸部の部分が存在しない。あるいは、存在したとしても、長さは短い。従って、実施例22において説明したと同様の効果を得ることができる。
【実施例25】
【0268】
実施例25は、実施例22〜実施例24の変形である。実施例25の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図52に示すように、凸部3144Dの幅は画素10の周辺部に向かって狭くなる。具体的には、凸部3144Dの幅は、X軸、Y軸あるいはその近傍の部分が最も広く、画素10の周辺部に向かって狭くなっている(より具体的には、直線状に狭くなっている)。
【実施例26】
【0269】
実施例26は、実施例22〜実施例25の変形であり、本開示の第4A−1の態様に係る液晶表示装置に関し、更には、本開示の第4Cの態様に係る液晶表示装置に関する。
【0270】
実施例26の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極等の模式的な平面図を
図53A、
図53B、
図53C、
図54A、
図54B、
図54C、
図55A、
図55B、
図55C、
図56A、
図56B、
図56Cに示すように、第1電極3140には、凹凸部3141に加えて、スリット部3152が形成されている。スリット部3152には、第1電極3140を構成する透明導電材料層は形成されていない。尚、
図57Aは、
図53Cの矢印A−Aに沿った模式的な端面図であり、
図57Bは、
図54Cの矢印B−Bに沿った模式的な端面図であり、
図57Cは、
図55Cの矢印C−Cに沿った模式的な端面図であり、
図57Dは、
図56Cの矢印D−Dに沿った模式的な端面図である。
【0271】
実施例26にあっては、スリット部3152が凸部領域3144E’に形成されている。ここで、
図53A、
図53B、
図53Cに示すように、スリット部3152は、画素10の中心領域(中央部分)3152Aを含む領域に設けられている。尚、凸部3144E、凸部領域3144E’、凹部3145、中心領域3152Aの配置状態を
図53Aに模式的に示し、第1電極3140に設けられたスリット部3152の配置状態を
図53Bに模式的に示し、凹凸部3141とスリット部3152を重ね合わせた図を
図53Cに示す。あるいは又、
図54A、
図54B、
図54Cに示すように、スリット部3152は、各象限において、画素10の中心領域(中央部分)に向かって延びる1つの凸部領域3144E’(具体的には、1本の凸部3144上)に形成されている。尚、凸部3144E、凸部領域3144E’、凹部3145の配置状態を
図54Aに模式的に示し、第1電極3140に設けられたスリット部3152の配置状態を
図54Bに模式的に示し、凹凸部3141とスリット部3152を重ね合わせた図を
図54Cに示す。あるいは又、
図55A、
図55B、
図55Cに示すように、スリット部3152は、各象限において、画素10の中心領域(中央部分)3152Aに向かって延びる凸部領域3144E’に形成されている。尚、凸部3144E、凸部領域3144E’、凹部3145、中心領域3152Aの配置状態を
図55Aに模式的に示し、第1電極3140に設けられたスリット部3152の配置状態を
図55Bに模式的に示し、凹凸部3141とスリット部3152を重ね合わせた図を
図55Cに示す。あるいは又、
図56A、
図56B、
図56Cに示すように、スリット部3152は、画素10の中心領域(中央部分)3152Aに向かって延びる凸部とY軸とによって挟まれた領域に設けられた凸部領域3144E’に形成されている。尚、凸部3144E、凸部領域3144E’、凹部3145、中心領域3152Aの配置状態を
図56Aに模式的に示し、第1電極3140に設けられたスリット部3152の配置状態を
図56Bに模式的に示し、凹凸部3141とスリット部3152を重ね合わせた図を
図56Cに示す。ここで、
図53A、
図53B、
図53C、
図54A、
図54B、
図54C、
図55A、
図55B、
図55C、
図56A、
図56B、
図56Cにおいては、凹部3145を、縦方向に延びるハッチングを付している。また、
図53B、
図53C、
図54B、
図54C、
図55B、
図55C、
図56B、
図56C、
図68、
図69、
図70においては、スリット部3152,3252を、横方向に延びるハッチングを付している。参照番号3152’で示す領域には、スリット部は設けられておらず、第1電極3140を構成する透明導電材料層が形成されている。スリット部3152においては、平滑化膜22が露出している。
【0272】
あるいは又、実施例26の液晶表示装置を構成する画素の更に別の変形例における、凸部、凹部、スリット部等の配置状態を模式的に
図58Aに示し、
図58Aの矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な断面図を
図58Bに示すように、凸部3144Eの頂部には、凸部3144Eと平行に延びるスリット部3152が形成されていてもよい。あるいは又、実施例26の液晶表示装置を構成する画素の更に別の変形例における、凸部、凹部、スリット部等の配置状態を模式的に
図59Aに示し、
図59Aの矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な断面図を
図59Bに示すように、凹部3145の底面には、凹部3145と平行に延びるスリット部3152が形成されていてもよい。尚、
図58A及び
図59Aにおいて、あるいは又、後述する
図69及び
図70において、スリット部3152,3252を太い実線で示している。例えば、
図58A及び
図58Bに示した例においては、(凸部の幅,凹部の幅,スリット部の幅)=(7.0μm,3.0μm,3.0μm)であり、
図59A及び
図59Bに示した例においては、(凸部の幅,凹部の幅,スリット部の幅)=(3.0μm,7.0μm,3.0μm)である。ここで、スリット部3152によって他の凸部3144Eから孤立した凸部3144Eが形成されないように、あるいは又、スリット部3152によって他の凹部3145から孤立した凹部3145が形成されないように、即ち、全ての凹凸部が電気的に接続されているように、スリット部3152を形成する。
図58A、
図59Aに示した例では、X軸及びY軸上における凸部あるいは凹部にはスリット部3152が設けられていない。即ち、X軸及びY軸上における凸部あるいは凹部において、スリット部3152には切欠きが設けられている。尚、画素10の周辺部において凸部あるいは凹部にスリット部を設けない構成としてもよい。
【0273】
このように、実施例26において、第1電極3140には、凹凸部3141の他、スリット部3152が形成されているので、第1電極3140によって生成された電場がスリット部3152の近傍において歪み、液晶分子の倒れる方向が強く規定される。即ち、スリット部3152の近傍における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、スリット部3152の近傍における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、液晶表示装置の製造時、液晶分子にプレチルトを付与するために液晶層を所望の電場に所定の時間、暴露するが、所望の電場に暴露された液晶分子の配向が安定するまでに要する時間の短縮化を図ることができる。即ち、短時間にて液晶分子にプレチルトを付与することが可能となり、液晶表示装置の製造時間の短縮化を図ることが可能となる。尚、スリット部だけでなく、凹凸部も設けられているので、従来のファインスリット構造における問題点は発生することがない。
【0274】
凸部3144Eの幅及び凹部3145の幅を、それぞれ、2.5μmとし、スリット部3152の幅を2.5μm、
図55A、
図55B、
図55C、
図57Cに示したスリット部3152の構成を有する液晶表示装置にあっては、あるいは又、
図58A、
図59Aに示したスリット部3152の構成を有する液晶表示装置にあっては、プレチルト処理時の電圧印加から、液晶分子の配向完了までの時間は10秒以内であった。
【実施例27】
【0275】
実施例27は、実施例22〜実施例26の変形であり、本開示の第4Dの態様に係る液晶表示装置、本開示の第4A−2の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4C−2の態様に係る液晶表示装置に関する。実施例27の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図60に示し、実施例27の液晶表示装置を構成する1画素の中心領域における第1電極の部分の模式的な平面図を
図61A、
図62A、
図62Bに示し、模式的な一部断面図を
図61Bに示すように、画素10の中心領域における第1電極3140には窪み3153が設けられている。
【0276】
ここで、
図61Bに示すように、窪み3153は第1基板に向かって窄まっている。即ち、窪み3153は、所謂、順テーパーの斜面を有する。窪み3153の傾斜角は、5度乃至60度、好ましくは20度乃至30度であることが望ましい。このような傾斜角は、平滑化膜22に傾斜が付くように、例えば、エッチバック法に基づき平滑化膜22をエッチングすることで得ることができる。そして、窪み3153の外縁3153Aの形状を、
図61Aに示すように、円形(直径は、例えば、15μmあるいは7μm)とすることができるし、あるいは又、
図62A、
図62Bに示すように、矩形(例えば、一辺の長さが12μmの正方形)とすることができる。矩形形状の窪み3153の外縁3153Aと凸部3144Fの延びる方向との成す角度(矩形形状の窪み3153の外縁3153Aと、この外縁3153Aと凸部3144Fの延長部が交わる凸部3144Fの延びる方向との成す角度)は、90度であってもよいし(
図62A参照)、鋭角、例えば、60度であってもよい(
図62B参照)。
【0277】
このように、実施例27の液晶表示装置にあっては、画素の中心領域における第1電極3140には窪み3153が設けられているので、窪み3153の近傍に位置する液晶分子は、画素の中心に向かって倒れる状態となる。それ故、液晶表示装置の製造時、液晶分子にプレチルトを付与するために液晶層を所望の電場に所定の時間、暴露するが、所望の電場に暴露された液晶分子の配向が安定するまでに要する時間の短縮化を図ることができる。即ち、短時間にて液晶分子にプレチルトを付与することが可能となり、液晶表示装置の製造時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0278】
凸部3144Fの幅及び凹部3145の幅を、それぞれ、2.5μmとし、窪み3153の傾斜角を30度、窪み3153の外縁3153Aの形状を、
図61Aに示すように、円形とした液晶表示装置にあっては、プレチルト処理時の電圧印加から、液晶分子の配向完了までの時間は10秒以内であった。
【0279】
尚、
図61Cに示すように、窪み3153の中心部はコンタクトホール(接続孔35)の一部を構成する構成とすることもできる。
【実施例28】
【0280】
実施例28は、実施例22〜実施例27の変形であり、本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置、本開示の第4A−3の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4C−3の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4D−3の態様に係る液晶表示装置に関する。実施例28の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図63に示す。
【0281】
即ち、実施例28の液晶表示装置にあっては、X軸に沿った凸部3144Gの形成ピッチをP
Xとし、Y軸に沿った凸部3144Gの形成ピッチをP
Y(=P
X)としたとき、凸部3144Gの幅を(P
Y/2=P
X/2)とし、凹部3145の幅を(P
Y/2=P
X/2)とした。
【0282】
そして、実施例28にあっては、
X軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部3144G
11と、X軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部3144G
41とは、相互にずれた状態で形成されており(好ましくは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており)、
Y軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部3144G
12と、Y軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部3144G
22とは、相互にずれた状態で形成されており(好ましくは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されており)、
X軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部3144G
21と、X軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部3144G
32とは、相互にずれた状態で形成されており(好ましくは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており)、
Y軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部3144G
31と、Y軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部3144G
41とは、相互にずれた状態で形成されているり(好ましくは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されている)。尚、凸部3144Gは、X軸及びY軸に対して線対称ではなく、画素の中心に対して180度の回転対称(点対称)である。
【0283】
このように、凸部3144Gと凸部3144Gとを、相互に半ピッチずつ、ずれた状態で形成することで、画素の中心における第1電極3140によって生成された電場が画素の中心の近傍において歪み、液晶分子の倒れる方向が規定される。その結果、画素の中心の近傍における液晶分子に対する配向規制力を強くすることができ、画素の中心の近傍における液晶分子のチルト状態を確実に規定することができる。それ故、液晶表示装置の製造時、液晶分子にプレチルトを付与するために液晶層を所望の電場に所定の時間、暴露するが、所望の電場に暴露された液晶分子の配向が安定するまでに要する時間の短縮化を図ることができる。即ち、短時間にて液晶分子にプレチルトを付与することが可能となり、液晶表示装置の製造時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0284】
凸部3144Gの幅及び凹部3145の幅を、それぞれ、2.5μmとし、凸部3144Gと凸部3144Gとを、相互に半ピッチずつ、ずれた状態の液晶表示装置にあっては、プレチルト処理時の電圧印加から、液晶分子の配向完了までの時間は10秒以内であった。
【実施例29】
【0285】
実施例29は、本開示の第4Bの態様に係る液晶表示装置に関する。
図64に、実施例29の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示し、
図65A、
図65B及び
図66に、
図64の第1電極の模式的な平面図において円形の領域で囲んだ第1電極の部分を拡大した模式的な平面図を示す。
【0286】
実施例29の液晶表示装置にあっては、画素10の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき、具体的には、画素10の中心を通り、画素周辺部に平行な直線のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
複数の凹凸部3241は、X軸上及びY軸上を延びる幹凸部3243、及び、幹凸部3243の側辺から画素10の周辺部に向かって延びる複数の枝凸部3244Aから構成されており、
枝凸部3244Aと接合していない幹凸部3243の側辺部分3243’の延びる方向は、X軸とは平行でなく、且つ、Y軸とは平行でない。即ち、枝凸部3244Aと接合していない幹凸部3243の側辺部分3243’の延びる方向は、X軸と異なる方向であり、且つ、
Y軸と異なる方向である。尚、幹凸部3243、枝凸部3244Aは、X軸に対して線対称であり、Y軸に対しても線対称であるし、また、画素の中心に対して180度の回転対称(点対称)である。
【0287】
具体的には、枝凸部3244Aと接合していない幹凸部3243の側辺部分3243’は、
図64及び
図65Aに示すように、直線状であり、あるいは又、
図65B、
図66に示すように、曲線状である。そして、
図64、
図65A、
図65B、
図66に示すように、枝凸部3244Aと接合していない幹凸部3243の部分3243Aの幅は、幹凸部3243の先端部に向かって狭くなっている。
【0288】
ここで、実施例29の液晶表示装置にあっては、
第1象限を占める複数の枝凸部3244A
1は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部3244A
2は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部3244A
3は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部3244A
4は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる。
【0289】
即ち、幹凸部3243及び枝凸部3244Aは、X軸に対して線対称であり、Y軸に対しても線対称であるし、また、画素の中心に対して180度の回転対称(点対称)である。
【0290】
以上の点を除き、実施例29の液晶表示装置は、実施例22にて説明した液晶表示装置と同様の構成、構造とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0291】
このように、実施例29の液晶表示装置にあっては、X軸と平行に延びる幹凸部の部分、あるいは、Y軸と平行に延びる幹凸部の部分が存在しない。従って、一層均一な高い光透過率を実現することが可能な液晶表示装置を提供することができるし、また、短時間にて液晶分子にプレチルトを付与することを可能とする構成、構造を有する液晶表示装置を提供することができる。
【0292】
幹凸部3243、枝凸部3244A、凹部3245の仕様を以下の表9のとおりとした。
【0293】
[表9]
幹凸部の平均高さ :0.2μm
幹凸部の幅 :最小1.0μm、最大2.0μm
枝凸部の平均高さ :0.2μm
枝凸部の形成ピッチ:5.0μm
枝凸部の幅 :2.5μm
凹部の幅 :2.5μm
【0294】
尚、実施例29の液晶表示装置に対して、実施例25と同様に、枝凸部3244Dの幅は画素10の周辺部に向かって狭くなる形態とすることができる(
図67参照)。あるいは又、実施例26と同様に、第1電極には、更に、スリット部3252が形成されている形態(本開示の第4B−1の態様に係る液晶表示装置あるいは本開示の第4Cの態様に係る液晶表示装置)とすることができる(
図68、
図69、
図70参照)。尚、
図68は、実施例29の液晶表示装置の変形例を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図であり、
図54に示したと同様の構成、構造のスリット部3252が設けられている。また、
図69、
図70は、実施例29の液晶表示装置の変形例を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図であり、
図58、
図59に示したと同様の構成、構造のスリット部3252が設けられている。ここで、スリット部3252によって他の枝凸部3244Dから孤立した枝凸部3244Dが形成されないように、あるいは又、スリット部3252によって他の凹部3245から孤立した凹部3245が形成されないように、即ち、全ての凹凸部が電気的に接続されているように、スリット部3252を形成する。
図69、
図70に示した例では、幹凸部3243にはスリット部3252が設けられていない。即ち、幹凸部において、スリット部3252には切欠きが設けられている。尚、画素10の周辺部において枝凸部あるいは凹部にスリット部を設けない構成としてもよい。あるいは又、実施例27と同様に、画素10の中心領域における第1電極には窪み3253が設けられている形態(本開示の第4B−2の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4C−2の態様に係る液晶表示装置あるいは本開示の第4Dの態様に係る液晶表示装置)とすることができる(
図71参照)。
【0295】
あるいは又、実施例29の液晶表示装置にあっては、1画素分の第1電極の模式的な平面図である
図72に示すように、
X軸に沿った枝凸部の形成ピッチをP
Xとし、Y軸に沿った枝凸部の形成ピッチをP
Yとしたとき、
X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており(好ましくは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており)、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており(好ましくは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されており)、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており(好ましくは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており)、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されている(好ましくは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されている)形態(本開示の第4B−3の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4C−3の態様に係る液晶表示装置、本開示の第4D−3の態様に係る液晶表示装置あるいは本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置)とすることができる。即ち、幹凸部及び枝凸部は、X軸及びY軸に対して線対称ではなく、画素の中心に対して180度の回転対称(点対称)である。
【実施例30】
【0296】
実施例30
は、実施例29の変形である。
図73に、実施例30の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示し、
図74A、
図74B、
図74Cに、
図73の矢印A−A、矢印B−B、矢印C−Cに沿った第1電極等の模式的な一部断面図を示し、
図74Dに、
図74Cの一部を拡大した模式的な一部断面図を示す。実施例30の液晶表示装置の模式的な一部端面図は、実質的に
図1〜
図3と同様である。
【0297】
尚、
図73、
図75、
図76、
図78においては、枝凸部の幅を一定として描いているが、実施例25にて説明したと同様に、枝凸部にテーパーを付してもよい。即ち、枝凸部の幅は、幹凸部と接合する枝凸部の部分が最も広く、幹凸部と接合する部分から先端部に向かって狭くなっている形態としてもよい。
【0298】
実施例30の液晶表示装置にあっては、第1電極3340には複数の凹凸部3341(幹凸部3343、枝凸部3344及び凹部3345)が形成されており、第1電極3340に設けられた幹凸部3343には複数の段差部が形成されている。また、凹凸部3341は、画素の中心を通り、十文字に延びる幹凸部(主凸部)3343、及び、幹凸部3343から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部(副凸部)3344から構成されている。
【0299】
ここで、幹凸部3343の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部3343を切断したときの幹凸部3343の断面形状は、幹凸部3343の断面形状の中心から幹凸部3343の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する。具体的には、幹凸部3343の頂面は、幹凸部3343の中央部の頂面3343B、及び、頂面3343Bの両側に位置する頂面3343Aから構成されている。このように、幹凸部3343には2つの段差部が存在し、凹部3345を基準としたとき、頂面3343A、頂面3343Bの順に高くなっている。枝凸部3344の頂面を参照番号3344Aで示すが、幹凸部3343の頂面3343Aと枝凸部3344の頂面3344Aは同じレベルにある。図面において、幹凸部3343の頂面3343Bには、横方向に延びるハッチングを付し、凹部3345には、縦方向に延びるハッチングを付している。
【実施例31】
【0300】
実施例31は、実施例30の変形である。
図75に、実施例31の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示し、
図77A、
図77Bに、
図75の矢印A−A、矢印B−Bに沿った第1電極等の模式的な一部断面図を示す。
【0301】
実施例31において、幹凸部3343の頂面は、幹凸部3343の中央部の頂面3343C、頂面3343Cの両側に位置する頂面3343B、及び、頂面3343Bの外側に位置する頂面3343Aから構成されている。このように、幹凸部3343には3つの段差部が存在し、凹部3345を基準としたとき、頂面3343A、頂面3343B、頂面3343Cの順に高くなっている。また、幹凸部3343の延びる方向に平行な仮想垂直平面で幹凸部3343を切断したときの幹凸部3343の断面形状は、幹凸部3343の断面形状の中央部(頂面3343C)から幹凸部3343の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する(頂面3343B及び頂面3343A)。尚、図面において、頂面3343Cには、クロスハッチングを付している。
【0302】
以上の点を除き、実施例31の液晶表示装置の構成、構造は、実施例30の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【実施例32】
【0303】
実施例32も、実施例30の変形である。
図76に、実施例32の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を示し、
図77Cに、
図76の矢印C−Cに沿った第1電極等の模式的な一部端面図を示し、
図77Cの一部を拡大した模式的な一部端面図を
図77Dに示す。
【0304】
実施例32にあっては、枝凸部3344の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部3344を切断したときの枝凸部3344の断面形状は、枝凸部3344の断面形状の中心から枝凸部3344の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する。具体的には、枝凸部3344の頂面は、幹凸部3343から延びる頂面3344B、及び、頂面3344Bの両側に位置する頂面3344Aから構成されている。このように、枝凸部3344には2つの段差部が存在し、凹部3345を基準としたとき、頂面3344A、頂面3344Bの順に高くなっている。尚、図面において、頂面3344Bには、横方向に延びるハッチングを付している。また、
図76、
図78においては、幹凸部と枝凸部の境界を実線で示している。枝凸部3344の頂面3343Bと頂面3343Aとの間の高低差を平均0.20μmとした。幹凸部3343の頂面3343Bと枝凸部3344の頂面3344Bは同じレベルにある。
【0305】
以上の点を除き、実施例32の液晶表示装置の構成、構造は、実施例30の液晶表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0306】
尚、液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図78に示すように、枝凸部3344の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部3344を切断したときの枝凸部3344の断面形状は、枝凸部3344の断面形状の幹凸部側から枝凸部3344の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する形態とすることもできる。また、実施例31において説明した幹凸部3343と組み合わせることもできる。また、枝凸部の構成、構造を、実施例22〜実施例28において説明した液晶表示装置における凸部に適用することもできる。
【実施例33】
【0307】
実施例33は、本開示の第4Eの態様に係る液晶表示装置に関する。実施例33の液晶表示装置を構成する1画素分の第1電極の模式的な平面図を
図79に示す。実施例33の液晶表示装置にあっては、画素の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき、具体的には、画素10の中心を通り、画素周辺部に平行な直線のそれぞれをX軸、Y軸とした(X,Y)座標系を想定したとき、
複数の凹凸部は、X軸上及びY軸上を延びる幹凸部3443、及び、幹凸部3443の側辺から画素の周辺部に向かって延びる複数の枝凸部3444Gから構成されており、
第1象限を占める複数の枝凸部3444G
1は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部3444G
2は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部3444G
3は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部3444G
4は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
X軸上の幹凸部3443から延び、第1象限を占める枝凸部3444G
11と、X軸上の幹凸部3443から延び、第4象限を占める枝凸部3444G
41とは、相互にずれた状態で形成されており(好ましくは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており)、
Y軸上の幹凸部3443から延び、第1象限を占める枝凸部3444G
12と、Y軸上の幹凸部3443から延び、第2象限を占める枝凸部3444G
22とは、相互にずれた状態で形成されており(好ましくは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されており)、
X軸上の幹凸部3443から延び、第2象限を占める枝凸部3444G
21と、X軸上の幹凸部3443から延び、第3象限を占める枝凸部3444G
31とは、相互にずれた状態で形成されており(好ましくは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており)、
Y軸上の幹凸部3443から延び、第3象限を占める枝凸部3444G
32と、Y軸上の幹凸部3443から延び、第4象限を占める枝凸部3444G
42とは、相互にずれた状態で形成されている(好ましくは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されている)。ここで、P
XはX軸に沿った枝凸部の形成ピッチであり、P
YはY軸に沿った枝凸部の形成ピッチである。即ち、幹凸部3443及び枝凸部3444Gは、X軸及びY軸に対して線対称ではなく、画素の中心に対して180度の回転対称(点対称)である。
【0308】
尚、実施例33の液晶表示装置にあっても、X軸に沿った枝凸部3444Gの形成ピッチをP
Xとし、Y軸に沿った枝凸部3444Gの形成ピッチをP
Y(=P
X)としたとき、枝凸部3444Gの幅を(P
Y/2=P
X/2)とし、凹部3445の幅を(P
Y/2=P
X/2)とした。
【0309】
以上の点を除き、実施例33の液晶表示装置は、実施例22にて説明した液晶表示装置と同様の構成、構造とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0310】
以上、本開示を好ましい実施例に基づき説明したが、本開示はこれらの実施例に限定するものではなく、種々の変形が可能である。凸部や枝凸部の平面形状は、実施例において説明したV字状に限定されず、例えばストライプ状や梯子状等、凸部や枝凸部が複数の方位に向かって延びる様々なパターンを採用することができる。凸部や枝凸部を全体として見た場合、凸部や枝凸部の端部の平面形状は、直線状であってもよいし、階段状とすることもできる。更には、各凸部や枝凸部の端部の平面形状は、直線状であってもよいし、線分の組合せから構成されていてもよいし、円弧等の曲線を描いていてもよい。凹凸部の端部の上から画素と画素との間に位置する第1基板の部分の射影像とブラックマトリクスの射影像が重なるようにブラックマトリクスを形成してもよい。
【0311】
実施例ではVAモードの液晶表示装置(液晶表示素子)について説明したが、本開示は必ずしもこれに限定されず、ECBモード(水平配向でポジ液晶のモード;ツイスト無し)、IPS(In Plane Switching )モード、FFS(Fringe Field Switching)モードあるいはOCB(Optically Compensated Bend)モード等の、他の表示モードにも適用可能である。この場合においても同様の効果が得られる。但し、本開示では、プレチルト処理が施されていないものと比較すると、VAモードにおいて、IPSモードやFFSモードよりも、特に高い応答特性の改善効果を発揮することができる。また、実施例では、専ら透過型の液晶表示装置(液晶表示素子)について説明したが、必ずしも透過型に限られず、例えば、反射型としてもよい。反射型とした場合には、画素電極がアルミニウム等の光反射性を有する電極材料により構成される。
【0312】
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[A01]《表示装置》
第1基板及び第2基板、
第2基板と対向する第1基板の対向面に形成された第1電極、
第1基板と対向する第2基板の対向面に形成された第2電極、並びに、
第1電極及び第2電極の間に設けられ、液晶分子を含む液晶層、
を有する画素が、複数、配列されて成る液晶表示装置であって、
液晶分子にはプレチルトが付与され、
第1電極には複数の凹凸部が形成されており、
第1電極の少なくも
凹部は、平坦化層で埋め込まれている液晶表示装置。
[A02]凹部底面を基準として、平坦化層の頂面の最高高さをH
H、平坦化層の頂面の最低高さをH
Lとしたとき、
0.5≦H
L/H
H≦1
を満足する[A01]に記載の液晶表示装置。
[A03]凹部底面を基準とした凸部の高さをH
Cとしたとき、
0.5≦H
H/H
C≦5
を満足する[A02]に記載の液晶表示装置。
[A04]平坦化層は第1電極を被覆しており、
第1電極を覆う第1配向膜及び第2電極を覆う第2配向膜を更に備えており、
液晶分子には、少なくとも第1配向膜によってプレチルトが付与されており、
第1配向膜は平坦化層に相当する[A01]乃至[A03]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[A05]平坦化層は第1電極を被覆しており、
平坦化層を覆う第1配向膜及び第2電極を覆う第2配向膜を更に備えており、
液晶分子には、少なくとも第1配向膜によってプレチルトが付与されている[A01]乃至[A03]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[A06]平坦化層は、第1電極の
凹部を埋めており、
第1電極及び平坦化層を覆う第1配向膜並びに第2電極を覆う第2配向膜を更に備えており、
液晶分子には、少なくとも第1配向膜によってプレチルトが付与されている[A01]乃至[A03]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[A07]液晶層に対して所定の電場を印加しつつ、少なくとも第1配向膜を構成する高分子化合物を反応させることにより液晶分子にプレチルトが付与される[A04]乃至[A06]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[A08]第1配向膜の平均膜厚をT
1、第2配向膜の平均膜厚をT
2としたとき、
0.5≦T
2/T
1≦1.5
を満足する[A03]乃至[A07]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[B01]《液晶表示装置:第2Aの態様》
第1基板及び第2基板、
第2基板と対向する第1基板の対向面に形成された第1電極、
第1電極及び第1基板の対向面を覆う第1配向膜、
第1基板と対向する第2基板の対向面に形成された第2電極、
第2電極及び第2基板の対向面を覆う第2配向膜、並びに、
第1配向膜及び第2配向膜の間に設けられ、液晶分子を含む液晶層、
を有する画素が、複数、配列されて成る液晶表示装置であって、
液晶分子には、少なくとも第1配向膜によってプレチルトが付与され、
第1電極には複数の凹凸部が形成されており、
第1電極に設けられた凸部には複数の段差部が形成されている[A01]乃至[A08]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[B02]凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、及び、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている[B01]に記載の液晶表示装置。
[B03]幹凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部を切断したときの幹凸部の断面形状は、幹凸部の断面形状の中心から幹凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[B02]に記載の液晶表示装置。
[B04]幹凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で幹凸部を切断したときの幹凸部の断面形状は、幹凸部の断面形状の中央部から幹凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[B02]乃至[B03]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[B05]枝凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の中心から枝凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[B02]乃至[B04]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[B06]枝凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の幹凸部側から枝凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[B02]乃至[B05]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[B07]幹凸部と対応する第2電極の部分には、配向規制部が形成されている[B02]乃至[B06]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[B08]凹凸部は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部、及び、幹凸部から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている[B01]に記載の液晶表示装置。
[B09]幹凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部を切断したときの幹凸部の断面形状は、幹凸部の断面形状の外側の縁から幹凸部の断面形状の内側の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[B08]に記載の液晶表示装置。
[B10]枝凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の中心から枝凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[B08]乃至[B09]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[B11]枝凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の幹凸部側から枝凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[B08]乃至[B10]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[B12]第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されている[B08]乃至[B11]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[B13]画素と画素との間に位置する第1基板の部分から、画素周辺部に対応する第1基板の部分に亙り、凸構造が形成されており、
凹凸部の周辺部は凸構造上に形成されている[B02]乃至[B12]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[C01]《液晶表示装置:第2Bの態様》
第1基板及び第2基板、
第2基板と対向する第1基板の対向面に形成された第1電極、
第1電極及び第1基板の対向面を覆う第1配向膜、
第1基板と対向する第2基板の対向面に形成された第2電極、
第2電極及び第2基板の対向面を覆う第2配向膜、並びに、
第1配向膜及び第2配向膜の間に設けられ、液晶分子を含む液晶層、
を有する画素が、複数、配列されて成る液晶表示装置であって、
液晶分子には、少なくとも第1配向膜によってプレチルトが付与され、
第1電極には複数の凹凸部が形成されており、
画素と画素との間に位置する第1基板の部分から、画素周辺部に対応する第1基板の部分に亙り、凸構造が形成されており、
凹凸部の周辺部は凸構造上に形成されている[A01]乃至[A08]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[C02]凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、及び、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている[C01]に記載の液晶表示装置。
[C03]幹凸部と対応する第2電極の部分には、配向規制部が形成されている[C02]に記載の液晶表示装置。
[C04]凹凸部は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部、及び、幹凸部から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている[C01]に記載の液晶表示装置。
[C05]第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されている[C04]に記載の液晶表示装置。
[D01]《液晶表示装置:第2Cの態様》
第1基板及び第2基板、
第2基板と対向する第1基板の対向面に形成された第1電極、
第1電極及び第1基板の対向面を覆う第1配向膜、
第1基板と対向する第2基板の対向面に形成された第2電極、
第2電極及び第2基板の対向面を覆う第2配向膜、並びに、
第1配向膜及び第2配向膜の間に設けられ、液晶分子を含む液晶層、
を有する画素が、複数、配列されて成る液晶表示装置であって、
液晶分子には、少なくとも第1配向膜によってプレチルトが付与され、
第1電極には複数の凹凸部が形成されており、
凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、及び、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、
幹凸部と対応する第2電極の部分には、配向規制部が形成されている[A01]乃至[A08]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[E01]《液晶表示装置:第2Dの態様》
第1基板及び第2基板、
第2基板と対向する第1基板の対向面に形成された第1電極、
第1電極及び第1基板の対向面を覆う第1配向膜、
第1基板と対向する第2基板の対向面に形成された第2電極、
第2電極及び第2基板の対向面を覆う第2配向膜、並びに、
第1配向膜及び第2配向膜の間に設けられ、液晶分子を含む液晶層、
を有する画素が、複数、配列されて成る液晶表示装置であって、
液晶分子には、少なくとも第1配向膜によってプレチルトが付与され、
第1電極には複数の凹凸部が形成されており、
凹凸部は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部、及び、幹凸部から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、
第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されている[A01]乃至[A08]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[F01]《液晶表示装置》
第1基板及び第2基板、
第2基板と対向する第1基板の対向面に形成された第1電極、
第1電極及び第1基板の対向面を覆う第1配向膜、
第1基板と対向する第2基板の対向面に形成された第2電極、
第2電極及び第2基板の対向面を覆う第2配向膜、並びに、
第1配向膜及び第2配向膜の間に設けられ、液晶分子を含む液晶層、
を有する画素が、複数、配列されて成る液晶表示装置であって、
液晶分子にはプレチルトが付与されており、
第1電極には複数の凹凸部が形成されており、
第1電極に設けられた凸部の一部の幅は、先端部に向かって狭くなっている[A01]乃至[A08]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[F02]《液晶表示装置・・・第1の構成》
凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、及び、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、
複数の枝凸部が、第1電極に設けられた凸部の一部に該当し、
枝凸部の幅は、幹凸部と接合する枝凸部の部分が最も広く、幹凸部と接合する部分から先端部に向かって狭くなっている[F01]に記載の液晶表示装置。
[F03]枝凸部の幅は、幹凸部と接合する部分から先端部に向かって直線状に狭くなっている[F02]に記載の液晶表示装置。
[F04]幹凸部と対応する第2電極の部分には、配向規制部が形成されている[F02]又は[F03]に記載の液晶表示装置。
[G01]《液晶表示装置・・・第2の構成》
凹凸部は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部、及び、幹凸部から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、
複数の枝凸部が、第1電極に設けられた凸部の一部に該当し、
枝凸部の幅は、幹凸部と接合する枝凸部の部分が最も広く、幹凸部と接合する部分から先端部に向かって狭くなっている[F01]に記載の液晶表示装置。
[G02]枝凸部の幅は、幹凸部と接合する部分から先端部に向かって直線状に狭くなっている[G01]に記載の液晶表示装置。
[G03]第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されている[G01]又は[G02]に記載の液晶表示装置。
[H01]《液晶表示装置:第3の構成》
第1電極に設けられた凸部には複数の段差部が形成されている[F01]に記載の液晶表示装置。
[H02]《液晶表示装置:第3−Aの構成》
凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、及び、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている[H01]に記載の液晶表示装置。
[H03]幹凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部を切断したときの幹凸部の断面形状は、幹凸部の断面形状の中心から幹凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[H02]に記載の液晶表示装置。
[H04]幹凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で幹凸部を切断したときの幹凸部の断面形状は、幹凸部の断面形状の中央部から幹凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[H02]又は[H03]に記載の液晶表示装置。
[H05]枝凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の中心から枝凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[H02]乃至[H04]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[H06]枝凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の幹凸部側から枝凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[H02]乃至[H05]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[H07]幹凸部と対応する第2電極の部分には、配向規制部が形成されている[H02]乃至[H06]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[H08]《液晶表示装置:第3−Bの構成》
凹凸部は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部、及び、幹凸部から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている[H01]に記載の液晶表示装置。
[H09]幹凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で幹凸部を切断したときの幹凸部の断面形状は、幹凸部の断面形状の外側の縁から幹凸部の断面形状の内側の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[H08]に記載の液晶表示装置。
[H10]枝凸部の延びる方向と直交する仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の中心から枝凸部の断面形状の縁に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[H08]又は[H09]に記載の液晶表示装置。
[H11]枝凸部の延びる方向に平行な仮想垂直平面で枝凸部を切断したときの枝凸部の断面形状は、枝凸部の断面形状の幹凸部側から枝凸部の断面形状の端部に向かって段差部が下降していく断面形状を有する[H08]乃至[H10]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[H12]第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されている[H08]乃至[H11]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[H13]画素と画素との間に位置する第1基板の部分から、画素周辺部に対応する第1基板の部分に亙り、凸構造が形成されており、
凹凸部の周辺部は凸構造上に形成されている[H02]乃至[H12]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[J01]《液晶表示装置・・・第4の構成》
画素と画素との間に位置する第1基板の部分から、画素周辺部に対応する第1基板の部分に亙り、凸構造が形成されており、
凹凸部の周辺部は凸構造上に形成されている[F01]に記載の液晶表示装置。
[J02]《液晶表示装置:第4−Aの構成》
凹凸部は、画素中心部を通り、十文字に延びる幹凸部、及び、幹凸部から画素周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている[J01]に記載の液晶表示装置。
[J03]幹凸部と対応する第2電極の部分には、配向規制部が形成されている[J02]に記載の液晶表示装置。
[J04]《液晶表示装置:第4−Bの構成》
凹凸部は、画素周辺部に額縁状に形成された幹凸部、及び、幹凸部から画素内部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている[J01]に記載の液晶表示装置。
[J05]第1電極には、画素中心部を通り、画素周辺部に平行なスリット部あるいは突起部が形成されている[J04]に記載の液晶表示装置。
[K01]《液晶表示装置の製造方法》
第1基板に第1電極を形成し、第2基板と対向する第1基板の対向面上、及び、第1電極上に、第1配向膜を形成する工程と、
第2基板に第2電極を形成し、第1基板と対向する第2基板の対向面上、及び、第2電極上に、第2配向膜を形成する工程と、
第1基板及び第2基板を、第1配向膜と第2配向膜とが対向するように配置し、第1配向膜と第2配向膜との間に液晶層を封止する工程と、
所定の電場を印加して液晶分子を配向させる工程、
とを具備する液晶表示装置の製造方法。
[K02]前記所定の電場を印加して液晶分子を配向させる工程は、液晶分子と配向制御材料とを含む液晶層に対して所定の電場を印加しつつ、配向制御材料を反応させることで、液晶分子を配向させ、プレチルトを付与する工程から成る[K01]に記載の液晶表示装置の製造方法。
[K03]前記所定の電場を印加して液晶分子を配向させる工程は、少なくとも一方の基板の対向面及び電極上に配向制御材料を含む配向膜を形成した状態で、液晶層に対して所定の電場を印加しつつ、配向制御材料を反応させることで、液晶分子を配向させ、プレチルトを付与する工程から成る[K01]に記載の液晶表示装置の製造方法。
[L01]《液晶表示装置:第4Aの態様》
第1基板及び第2基板、
第2基板と対向する第1基板の対向面に形成された第1電極、
第1電極及び第1基板の対向面を覆う第1配向膜、
第1基板と対向する第2基板の対向面に形成された第2電極、
第2電極及び第2基板の対向面を覆う第2配向膜、並びに、
第1配向膜及び第2配向膜の間に設けられ、液晶分子を含む液晶層、
を有する画素が、複数、配列されて成る液晶表示装置であって、
液晶分子にはプレチルトが付与されており、
第1電極には複数の凹凸部が形成されており、
画素の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき、
第1象限を占める複数の凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる[A01]乃至[A08]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[L02]X軸から延び、第1象限を占める凸部のそれぞれは、X軸から延び、第4象限を占める凸部のそれぞれと接合しており、
Y軸から延び、第1象限を占める凸部のそれぞれは、Y軸から延び、第2象限を占める凸部のそれぞれと接合しており、
X軸から延び、第2象限を占める凸部のそれぞれは、X軸から延び、第3象限を占める凸部のそれぞれと接合しており、
Y軸から延び、第3象限を占める凸部のそれぞれは、Y軸から延び、第4象限を占める凸部のそれぞれと接合している[L01]に記載の液晶表示装置。
[L03]2つの凸部の接合部には、画素の周辺部方向に向かって延びる突出部が設けられている[L02]に記載の液晶表示装置。
[L04]突出部は複数の線分によって囲まれている[L03]に記載の液晶表示装置。
[L05]突出部は1本の曲線によって囲まれている[L03]に記載の液晶表示装置。
[L06]突出部は複数の曲線によって囲まれている[L03]に記載の液晶表示装置。
[L07]X軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部のそれぞれは、X軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部のそれぞれと接合しておらず、
Y軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部のそれぞれは、Y軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部のそれぞれと接合しておらず、
X軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部のそれぞれは、X軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部のそれぞれと接合しておらず、
Y軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部のそれぞれは、Y軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部のそれぞれと接合していない[L01]に記載の液晶表示装置。
[L08]凸部の幅は画素の周辺部に向かって狭くなる[L01]乃至[L07]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[L09]第1電極には、更に、スリット部が形成されている[L01]乃至[L08]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[L10]スリット部は凸部領域に形成されている[L09]に記載の液晶表示装置。
[L11]スリット部は、画素の中央部分を含む凸部領域に設けられている[L10]に記載の液晶表示装置。
[L12]画素の中心領域に向かって延びる凸部領域にスリット部が形成されている[L10]に記載の液晶表示装置。
[L13]画素の中心領域に向かって延びる凸部とY軸とによって挟まれた領域に設けられた凸部領域にスリット部が形成されている[L10]に記載の液晶表示装置。
[L14]凸部の頂部には、凸部と平行に延びるスリット部が形成されている[L09]に記載の液晶表示装置。
[L15]凹部の底部には、凹部と平行に延びるスリット部が形成されている[L09]に記載の液晶表示装置。
[L16]画素の中心領域における第1電極には窪みが設けられている[L01]乃至[L13]のいずれか1項に液晶表示装置。
[L17]窪みは第1基板に向かって窄まっている[L16]に記載の液晶表示装置。
[L18]窪みの傾斜角は5度乃至60度である[L17]に記載の液晶表示装置。
[L19]窪みの外縁の形状は円形である[L16]乃至[L18]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[L20]窪みの外縁の形状は矩形である[L16]乃至[L18]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[L21]矩形形状の窪みの外縁と凸部の延びる方向との成す角度は90度である[L20]に記載の液晶表示装置。
[L22]矩形形状の窪みの外縁と凸部の延びる方向との成す角度は鋭角である[L20]に記載の液晶表示装置。
[L23]窪みの中心部はコンタクトホールの一部を構成する[L16]乃至[L22]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[L24]X軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部と、X軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部と、Y軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
X軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部と、X軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部と、Y軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部とは、相互にずれた状態で形成されている[L01]乃至[L23]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[L25]X軸に沿った凸部の形成ピッチをP
Xとし、Y軸に沿った凸部の形成ピッチをP
Yとしたとき、
X軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部と、X軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸あるいはその近傍から延び、第1象限を占める凸部と、Y軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されており、
X軸あるいはその近傍から延び、第2象限を占める凸部と、X軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸あるいはその近傍から延び、第3象限を占める凸部と、Y軸あるいはその近傍から延び、第4象限を占める凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されている[L24]に記載の液晶表示装置。
[M01]《液晶表示装置:第4Bの態様》
第1基板及び第2基板、
第2基板と対向する第1基板の対向面に形成された第1電極、
第1電極及び第1基板の対向面を覆う第1配向膜、
第1基板と対向する第2基板の対向面に形成された第2電極、
第2電極及び第2基板の対向面を覆う第2配向膜、並びに、
第1配向膜及び第2配向膜の間に設けられ、液晶分子を含む液晶層、
を有する画素が、複数、配列されて成る液晶表示装置であって、
液晶分子にはプレチルトが付与されており、
第1電極には複数の凹凸部が形成されており、
画素の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき、
複数の凹凸部は、X軸上及びY軸上を延びる幹凸部、及び、幹凸部の側辺から画素の周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、
枝凸部と接合していない幹凸部の側辺部分の延びる方向は、X軸とは平行でなく、且つ、Y軸とは平行でない[A01]乃至[A08]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[M02]複数の凹凸部を構成する幹凸部は、X軸上及びY軸上に形成されている代わりに、画素周辺部に額縁状に形成されている[M01]に記載の液晶表示装置。
[M03]枝凸部と接合していない幹凸部の側辺部分は、直線状である[M01]又は[M02]に記載の液晶表示装置。
[M04]枝凸部と接合していない幹凸部の側辺部分は、曲線状である[M01]乃至[M03]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[M05]枝凸部と接合していない幹凸部の部分の幅は、幹凸部の先端部に向かって狭くなっている[M01]乃至[M04]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[M06]枝凸部の幅は画素の周辺部に向かって狭くなる[M01]乃至[M05]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[M07]第1電極には、更に、スリット部が形成されている[M01]乃至[M06]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[M08]スリット部は凸部領域に形成されている[M07]に記載の液晶表示装置。
[M09]スリット部は、画素の中央部分を含む凸部領域に設けられている[M08]に記載の液晶表示装置。
[M10]画素の中心領域に向かって延びる凸部領域にスリット部が形成されている[M08]に記載の液晶表示装置。
[M11]画素の中心領域に向かって延びる枝凸部とY軸とによって挟まれた領域に設けられた凸部領域にスリット部が形成されている[M08]に記載の液晶表示装置。
[M12]凸部の頂部には、凸部と平行に延びるスリット部が形成されている[M07]に記載の液晶表示装置。
[M13]凹部の底部には、凹部と平行に延びるスリット部が形成されている[M07]に記載の液晶表示装置。
[M14]画素の中心領域における第1電極には窪みが設けられている[M01]乃至[M11]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[M15]窪みは第1基板に向かって窄まっている[M14]に記載の液晶表示装置。
[M16]窪みの傾斜角は5度乃至60度である[M15]に記載の液晶表示装置。
[M17]窪みの外縁の形状は円形である[M14]乃至[M16]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[M18]窪みの外縁の形状は矩形である[M14]乃至[M16]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[M19]矩形形状の窪みの外縁と凸部の延びる方向との成す角度は90度である[M18]に記載の液晶表示装置。
[M20]矩形形状の窪みの外縁と凸部の延びる方向との成す角度は鋭角である[M18]に記載の液晶表示装置。
[M21]窪みの中心部はコンタクトホールの一部を構成する[M14]乃至[M20]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[M22]第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる[M01]乃至[M21]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[M23]X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されている[M01]乃至[M22]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[M24]X軸に沿った枝凸部の形成ピッチをP
Xとし、Y軸に沿った枝凸部の形成ピッチをP
Yとしたとき、
X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されており、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されている[M23]に記載の液晶表示装置。
[N01]《液晶表示装置:第4Cの態様》
第1基板及び第2基板、
第2基板と対向する第1基板の対向面に形成された第1電極、
第1電極及び第1基板の対向面を覆う第1配向膜、
第1基板と対向する第2基板の対向面に形成された第2電極、
第2電極及び第2基板の対向面を覆う第2配向膜、並びに、
第1配向膜及び第2配向膜の間に設けられ、液晶分子を含む液晶層、
を有する画素が、複数、配列されて成る液晶表示装置であって、
液晶分子にはプレチルトが付与されており、
第1電極には複数の凹凸部が形成されており、
第1電極には、更に、スリット部が形成されている[A01]乃至[A08]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[N02]スリット部は凸部領域に形成されている[N01]に記載の液晶表示装置。
[N03]スリット部は、画素の中央部分を含む凸部領域に設けられている[N02]に記載の液晶表示装置。
[N04]画素の中心領域に向かって延びる凸部領域にスリット部が形成されている[N02]に記載の液晶表示装置。
[N05]画素の中心領域に向かって延びる凸部とY軸とによって挟まれた領域に設けられた凸部領域にスリット部が形成されている[N02]に記載の液晶表示装置。
[N06]凸部の頂部には、凸部と平行に延びるスリット部が形成されている[N01]に記載の液晶表示装置。
[N07]凹部の底部には、凹部と平行に延びるスリット部が形成されている[N01]に記載の液晶表示装置。
[N08]凸部の幅は画素の周辺部に向かって狭くなる[N01]乃至[N05]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[N09]画素の中心領域における第1電極には窪みが設けられている[N01]乃至[N08]のいずれか1項に液晶表示装置。
[N10]窪みは第1基板に向かって窄まっている[N09]に記載の液晶表示装置。
[N11]窪みの傾斜角は5度乃至60度である[N10]に記載の液晶表示装置。
[N12]窪みの外縁の形状は円形である[N09]乃至[N11]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[N13]窪みの外縁の形状は矩形である[N09]乃至[N11]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[N14]矩形形状の窪みの外縁と凸部の延びる方向との成す角度は90度である[N13]に記載の液晶表示装置。
[N15]矩形形状の窪みの外縁と凸部の延びる方向との成す角度は鋭角である[N13]に記載の液晶表示装置。
[N16]窪みの中心部はコンタクトホールの一部を構成する[N09]乃至[N15]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[N17]画素の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき、
複数の凹凸部は、X軸上及びY軸上を延びる幹凸部、及び、幹凸部の側辺から画素の周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている[N01]乃至[N16]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[N18]第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる[N17]に記載の液晶表示装置。
[N19]X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されている[N18]に記載の液晶表示装置。
[N20]X軸に沿った枝凸部の形成ピッチをP
Xとし、Y軸に沿った枝凸部の形成ピッチをP
Yとしたとき、
X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されており、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されている[N19]に記載の液晶表示装置。
[P01]《液晶表示装置:第4Dの態様》
第1基板及び第2基板、
第2基板と対向する第1基板の対向面に形成された第1電極、
第1電極及び第1基板の対向面を覆う第1配向膜、
第1基板と対向する第2基板の対向面に形成された第2電極、
第2電極及び第2基板の対向面を覆う第2配向膜、並びに、
第1配向膜及び第2配向膜の間に設けられ、液晶分子を含む液晶層、
を有する画素が、複数、配列されて成る液晶表示装置であって、
液晶分子にはプレチルトが付与されており、
第1電極には複数の凹凸部が形成されており、
画素の中心領域における第1電極には窪みが設けられている[A01]乃至[A08]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[P02]窪みは第1基板に向かって窄まっている[P01]に記載の液晶表示装置。
[P03]窪みの傾斜角は5度乃至60度である[P02]に記載の液晶表示装置。
[P04]窪みの外縁の形状は円形である[P01]乃至[P03]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[P05]窪みの外縁の形状は矩形である[P01]乃至[P03]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[P06]矩形形状の窪みの外縁と凸部の延びる方向との成す角度は90度である[P05]に記載の液晶表示装置。
[P07]矩形形状の窪みの外縁と凸部の延びる方向との成す角度は鋭角である[P05]に記載の液晶表示装置。
[P08]窪みの中心部はコンタクトホールの一部を構成する[P01]乃至[P07]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[P09]画素の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき、
複数の凹凸部は、X軸上及びY軸上を延びる幹凸部、及び、幹凸部の側辺から画素の周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されている[P01]乃至[P08]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[P10]第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延びる[P09]に記載の液晶表示装置。
[P11]X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されている[P10]に記載の液晶表示装置。
[P12]X軸に沿った枝凸部の形成ピッチをP
Xとし、Y軸に沿った枝凸部の形成ピッチをP
Yとしたとき、
X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されており、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されている[P11]に記載の液晶表示装置。
[Q01]《液晶表示装置:第4Eの態様》
第1基板及び第2基板、
第2基板と対向する第1基板の対向面に形成された第1電極、
第1電極及び第1基板の対向面を覆う第1配向膜、
第1基板と対向する第2基板の対向面に形成された第2電極、
第2電極及び第2基板の対向面を覆う第2配向膜、並びに、
第1配向膜及び第2配向膜の間に設けられ、液晶分子を含む液晶層、
を有する画素が、複数、配列されて成る液晶表示装置であって、
液晶分子にはプレチルトが付与されており、
第1電極には複数の凹凸部が形成されており、
画素の中心を通るX軸及びY軸を想定したとき、
複数の凹凸部は、X軸上及びY軸上を延びる幹凸部、及び、幹凸部の側辺から画素の周辺部に向かって延びる複数の枝凸部から構成されており、
第1象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第2象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が増加する方向に平行に延び、
第3象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が減少したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
第4象限を占める複数の枝凸部は、X座標の値が増加したときY座標の値が減少する方向に平行に延び、
X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互にずれた状態で形成されている[A01]乃至[A08]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[Q02]X軸に沿った枝凸部の形成ピッチをP
Xとし、Y軸に沿った枝凸部の形成ピッチをP
Yとしたとき、
X軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第1象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されており、
X軸上の幹凸部から延び、第2象限を占める枝凸部と、X軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部とは、相互に(P
X/2)ずれた状態で形成されており、
Y軸上の幹凸部から延び、第3象限を占める枝凸部と、Y軸上の幹凸部から延び、第4象限を占める枝凸部とは、相互に(P
Y/2)ずれた状態で形成されている[Q01]に記載の液晶表示装置。