(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記露出制御部は、前記開口絞りの絞り位置が前記第1の絞り位置になったタイミングで前記先幕が前記撮像装置の撮像面の中心位置となるように、前記先幕の走行開始のタイミングを制御する
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の露出制御装置。
前記露出制御部は、前記開口絞りの絞り位置が前記第2の絞り位置になったタイミングで前記後幕が前記撮像装置の撮像面の中心位置となるように、前記後幕の走行開始のタイミングを制御する
請求項4に記載の露出制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(露出制御の第1の例)
1.1 構成
1.2 動作
1.3 効果
1.4 第1の実施の形態の変形例
2.第2の実施の形態(露出制御の第2の例)
2.1 絞りの制御動作
2.2 露光タイミングの制御動作
2.3 効果
3.第3の実施の形態(発光制御の例)
3.1 発光制御の動作
3.2 効果
4.その他の実施の形態
【0013】
<1.第1の実施の形態>
[1.1 撮像装置の構成]
(撮像装置の全体構成)
図1は、本開示の第1の実施の形態に係る撮像装置1の全体構成の一例を示している。
この撮像装置1は、撮像部11と、A/D(アナログ/デジタル)変換部12と、検波部13と、画像処理部14と、記録デバイス15と、表示部16と、制御部17とを備えている。撮像装置1はまた、操作部18と、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)19と、プログラムROM(Read Only Memory)20と、RAM(Random Access Memory)21と、ストロボ22とを備えている。
【0014】
制御部17は、撮像制御部61と、発光制御部62と、本発光量
演算部63と、記録制御部64と、移動量検知部65とを有している。撮像部11は、レンズ部40と、撮像素子44と、シャッタ45とを有している。
【0015】
レンズ部40は、撮像素子44で撮像する被写体の光学像を形成する撮像光学系である。レンズ部40は、複数のレンズ41,43と、開口絞り42とを有している。この撮像装置1はレンズ交換式カメラであってもよい。レンズ交換式カメラの場合、レンズ部40は、着脱可能、および交換可能であってもよい。複数のレンズ41,43は、少なくとも1つがフォーカス調整やズーミングのために移動可能であってもよい。
【0016】
シャッタ45は、レンズ部40と撮像素子44との間に配置されている。シャッタ45は、例えばフォーカルプレーン方式のメカニカルシャッタであり、先幕46と、後幕47とを有している。
【0017】
撮像素子44は、レンズ部40によって撮像面に形成された光学像に応じた電気信号を出力するものであり、CMOSやCCD(Charge Coupled Device)などの固体撮像素子で構成されている。撮像素子44には、光を電気信号に変換して出力する光電変換素子を含む画素が、2次元的に複数配列されている。
【0018】
A/D変換部12は、撮像素子44からの出力信号に各種の信号処理を施してデジタルの画像信号を生成するものである。検波
部13は、画像信号の信号値を検出するためのものである。画像処理部14は、各種の信号処理を施して、画像信号を記録デバイス15に記録するのに適した画像データに変換して出力するものである。画像処理部14はまた、各種の信号処理を施して、画像信号を表示部16に表示するのに適した画像データに変換して出力する。
【0019】
記録デバイス15は、撮影することによって得られた画像データを記録するものである。表示部16は、この撮像装置1の操作メニュー等を表示したり、記録デバイス15に記録された画像データを再生モードにおいて再生表示するものである。表示部16はまた、ライブビューモードにおいて、撮影中の画像をライブ表示する。
【0020】
操作部18は、レリーズボタンや各種の操作スイッチおよび操作ダイヤルなどを含み、ユーザによる操作内容に応じて制御部17における撮像制御部61に各種の操作信号を与えるものである。
【0021】
制御部17は、この撮像装置の各部の統括的な制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)を含んで構成されている。制御部17は、プログラムROM20にあらかじめ格納された制御プログラムを実行することにより、各部の統括的な制御を行うようになっている。RAM21は、各種のデータを一時的に記憶するものである。EEPROM19は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、例えば各種の設定情報などを格納するものである。
【0022】
撮像制御部61は、操作部18からの操作信号に基づいて制御部17の各部に制御動作を実行させたり、撮像部11に各部の駆動制御を実行させる。発光制御部62および本発光量
演算部63は、ストロボ22の発光制御を行うものである。記録制御部64は、記録デバイス15への画像データの記録に関する制御を行うものである。移動量検知部65は、フォーカス調整やズーミングのために移動するレンズ部40の移動量などを検知するものである。
【0023】
(露出系の駆動制御部の構成)
図2は、撮像装置1における露出系の駆動制御部の一構成例を示している。
図2は、撮像装置1がレンズ交換式カメラである場合の構成例を示している。
図2に示したように、撮像装置1は、カメラ本体側にボディマイコン30を有し、レンズ部40側にレンズマイコン50を有していてもよい。ボディマイコン30は、I/F(インタフェース)コントローラ31と、露出制御部としての露出コントローラ32およびシャッタコントローラ33とを含んでもよい。レンズマイコン50は、I/Fコントローラ51と、絞り制御部としての絞りコントローラ52とを含んでもよい。
【0024】
絞りコントローラ52は、絞り駆動モータ71を介して開口絞り42の絞り位置を可変制御するものである。シャッタコントローラ33は、シャッタ駆動モータ72を介してシャッタ45の開閉を制御するものである。絞り駆動モータ71としては、例えばステッピングモータを用いてもよい。
【0025】
図3は、撮像装置1における露出系の駆動制御部の他の構成例を示している。
図3は、撮像装置1がレンズ一体型のカメラである場合の構成例を示している。レンズ一体型のカメラの場合、
図2におけるレンズマイコン50が省略された構成であってもよい。
図3に示したように、ボディマイコン30内に絞りコントローラ52が設けられてもよい。
【0026】
[1.2 動作]
(撮像装置全体の動作)
図1に示した撮像装置1において、レンズ部40に入射した被写体からの光は撮像素子44の撮像面上に結像する。撮像素子44によって光から変換された電気信号は、A/D変換部12および検波部13を介して画像信号として画像処理部14に入力される。画像処理部14は、画像信号に階調や色調の調節、ノイズ低減処理、およびサイズ変換などの処理を行った上でJPEGに代表されるような圧縮画像ファイルに変換した後、記録デバイス15に画像データとして保存する。また、画像処理部14から出力された画像データは、図示しない表示処理部で操作アイコンや撮影情報などと合成された上で表示部16上に表示される。また、撮像制御部61が、操作部18にあるレリーズボタンや操作スイッチなどによるユーザ操作に応じて適宜、必要な指示信号を撮像部11、発光制御部62、および記録
制御部64等に出力する。
【0027】
(露出制御に関する動作)
次に、
図4〜
図6をさらに参照しつつ、露出制御に関する動作を説明する。
図4は、本実施の形態における開口絞り42の制御の第1の例を示している。
図5は、開口絞り42の制御の第2の例を示している。
図6は、開口絞り42の制御の流れの一例を示している。
【0028】
図4および
図5では、連写撮影を行う際のコマごとの、開口絞り42の絞り位置とシャッタ45の開閉動作とを示している。なお、シャッタ45の開閉動作は、
図2または
図3に示した露出コントローラ32およびシャッタコントローラ33によって制御される。開口絞り42の絞り位置は、
図2または
図3に示した絞りコントローラ52によって制御される。
【0029】
絞りコントローラ52は、露光中に、第1の絞り位置と第1の絞り位置とは異なる第2の絞り位置との間で開口絞り42を可変制御する。絞りコントローラ52は、連写撮影を行う際に、1コマごとに開口絞り42の絞り位置の状態を、第1の変化状態と第2の変化状態とに交互に変化させる制御を行う。絞りコントローラ52は、第1の変化状態では、露光開始時の絞り位置を第1の絞り位置にすると共に、露光終了時の絞り位置を第2の絞り位置へと変化させる。絞りコントローラ52は、第2の変化状態では、露光開始時の絞り位置を第2の絞り位置にすると共に、露光終了時の絞り位置を第1の絞り位置へと変化させる。絞りコントローラ52はまた、コマ間のシャッタチャージ動作に合わせて、開口絞り42に対して、絞り位置を変化させるための予備動作を行わせる。
【0030】
ここでは、
図4および
図5に関しては、第1の絞り位置は第2の絞り位置に比べて開放側の絞り位置とし、第1の変化状態は絞り位置を絞り込む方向に変化させる状態、第2の変化状態は絞り位置を開放させる方向に変化させる状態として説明する。
【0031】
具体的には、
図4の例では、連写撮影の1枚目のコマを第1の変化状態として、開口絞り42の絞り位置を絞り込む方向に変化させている。また、2枚目のコマを第2の変化状態として、開口絞り42の絞り位置を開放させる方向に変化させている。以後、連写中はこのような動作を交互に繰り返す。
【0032】
図5の例では、連写撮影の1枚目のコマを第2の変化状態として、開口絞り42の絞り位置を開放させる方向に変化させている。また、2枚目のコマを第1の変化状態として、開口絞り42の絞り位置を絞り込む方向に変化させている。以後、連写中はこのような動作を交互に繰り返す。
【0033】
図4または
図5のような動作を行うことで、各コマ間で露光終了時の絞り位置と露光開始時の絞り位置とが同じになるので、連写時のコマ間の予備動作を最小にすることができ、連写速度の高速化に寄与する。
【0034】
ここで、連写撮影を行う際の最初の1コマ目を、
図4のように絞り込む方向に変化させるか、
図5のように開放させる方向に変化させるかは、以下のようにして制御する。
【0035】
絞りコントローラ52は、連写撮影を行う前に、開口絞り42の現在の絞り位置が、第1の絞り位置と第2の絞り位置とのいずれに近いかを判断し、その判断結果に応じて、連写撮影を行う際の最初の1コマ目の絞り位置の状態が、第1の変化状態と第2の変化状態とのいずれかとなるように制御する。絞りコントローラ52は、連写撮影を行う前の現在の絞り位置が、第1の絞り位置に近い場合には、1コマ目の絞り位置の状態が第1の変化状態となるように制御し、第2の絞り位置に近い場合には、1コマ目の絞り位置の状態が第2の変化状態となるように制御する。具体的には、
図6のような制御を行う。
【0036】
図6は、1コマ目の開口絞り42の制御動作の例を示している。撮像装置1は、操作部18のレリーズボタンが押下される(ステップS1)と、撮影条件に応じて今回の絞り動作区間を決定する(ステップS2)。ここで、第1の絞り位置をA、第2の絞り位置をBとする。次に、絞りコントローラ52は、開口絞り42の現在の絞り位置が、第1の絞り位置Aと第2の絞り位置Bとのいずれに近いかを判断する(ステップS3)。現在の絞り位置が第1の絞り位置Aに近い場合(ステップS3;Y)には、開口絞り42が第1の絞り位置Aとなるように絞り駆動モータ71を駆動させる(ステップS4)。第1の絞り位置Aに駆動完了(ステップS5)した後、露出コントローラ32およびシャッタコントローラ33によってシャッタ45が駆動され、露光が開始される(ステップS6)。絞りコントローラ52は、露光中は第1の絞り位置Aから第2の絞り位置Bへと絞り位置が変化するように絞り駆動モータ71を駆動させる(ステップS7)。露出コントローラ32およびシャッタコントローラ33は、露光終了時間になったらシャッタ45を閉じさせて1回目の露光を終了する(ステップS12)。
【0037】
一方、現在の絞り位置が第2の絞り位置Bに近い場合(ステップS3;N)には、開口絞り42が第2の絞り位置Bとなるように絞り駆動モータ71を駆動させる(ステップS8)。第2の絞り位置Bに駆動完了(ステップS9)した後、露出コントローラ32およびシャッタコントローラ33によってシャッタ45が駆動され、露光が開始される(ステップS10)。絞りコントローラ52は、露光中は第2の絞り位置Bから第1の絞り位置Aへと絞り位置が変化するように絞り駆動モータ71を駆動させる(ステップS11)。露出コントローラ32およびシャッタコントローラ33は、露光終了時間になったらシャッタ45を閉じさせて1回目の露光を終了する(ステップS12)。
【0038】
このように、1コマ目のレリーズ開始前の絞り位置に応じて、できるだけ事前の絞り駆動量が小さくなるように1コマ目の絞り開始位置および駆動方向を動的に変える制御を行う。これによりレリーズタイムラグを小さくすることができる。
【0039】
[1.3 効果]
以上のように、本実施の形態によれば、連写撮影を行う際に、1コマごとに開口絞り42の絞り位置の状態を、第1の変化状態と第2の変化状態とに交互に変化させる制御を行うようにしたので、アポダイゼーション効果を得る際の開口絞り42の予備動作を高速化することができる。これにより、連写速度を向上させることができる。また、撮影中にアポタイゼーション効果を得るために開口絞り42が動かなければいけない区間のうち、撮影直前の絞り位置から近い方の位置を絞り駆動開始位置とすることができるため、レリーズタイムラグを最小にすることができる。
【0040】
なお、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。以降の他の実施の形態および変形例についても同様である。
【0041】
[1.4 第1の実施の形態の変形例]
次に、
図7〜
図11をさらに参照しつつ、露出制御に関して、第1の実施の形態の変形例を説明する。
図7は、変形例における開口絞り42の制御の第1の例を示している。
図8は、変形例における開口絞り42の制御の第2の例を示している。
図9は、変形例における開口絞り42の制御の第3の例を示している。
図10は、変形例における開口絞り42の制御の第4の例を示している。
図11は、変形例における開口絞り42の制御の流れの一例を示している。
【0042】
図7〜
図10では、撮影の際の1回の露光区間内での開口絞り42の絞り位置とシャッタ45の開閉動作とを示している。シャッタ45はフォーカルプレーン方式のメカニカルシャッタであり、
図7〜
図10の中段には、先幕46の走行状態と、後幕47の走行状態とを含む幕走行の状態が示されている。
【0043】
露光にフォーカルプレーン方式のメカニカルシャッタを用いる場合、メカニカルシャッタの走行には数msecの時間がかかるため、
図7〜
図10の中段に示したように、撮像面の上部と下部とで露光タイミングが異なる。そのため、露光中に開口絞り42の絞り位置を単純に一方向に変化させると、撮影画像の上下で明るさの露光むらができる場合がある。本変形例では、このような露光むらを改善するために、1枚の撮影(1回の露光区間)中に、開口絞り42の絞り位置をN回(N=1以上の整数)交互に往復させる制御を行う。これにより撮像面の上部と下部とで絞り位置が異なることによって起きる露光むらを防ぐことができる。
【0044】
本変形例では、絞りコントローラ52は、1回の露光区間内で、開口絞り42の絞り位置の状態を、第1の変化状態と第2の変化状態とに交互に変化させる制御をN回行う。Nは1以上であり、1回の露光区間内で第1の変化状態と第2の変化状態とに交互に変化させる制御を少なくとも1回行う。絞りコントローラ52は、第1の変化状態では、初期の絞り位置を第1の絞り位置にすると共に、終期の絞り位置を第2の絞り位置へと変化させる。絞りコントローラ52は、第2の変化状態では、初期の絞り位置を第2の絞り位置にすると共に、終期の絞り位置を第1の絞り位置へと変化させる。
【0045】
ここでは、
図7および
図9に関しては、第1の絞り位置は第2の絞り位置に比べて開放側の絞り位置とし、第1の変化状態は絞り位置を絞り込む方向に変化させる状態、第2の変化状態は絞り位置を開放させる方向に変化させる状態として説明する。逆に、
図8および
図10に関しては、第1の絞り位置は第2の絞り位置に比べて絞り込む方向の絞り位置とし、第1の変化状態は絞り位置を開放させる方向に変化させる状態、第2の変化状態は絞り位置を絞り込む方向に変化させる状態として説明する。
【0046】
具体例として、
図7の例では、1回の露光区間内の前半を第1の変化状態として、開口絞り42の絞り位置を絞り込む方向に変化させている。また、後半を第2の変化状態として、開口絞り42の絞り位置を開放させる方向に変化させている。
図9では、このような制御を1回の露光区間内で2回繰り返した例を示している。
【0047】
図8の例では、1回の露光区間内の前半を第1の変化状態として、開口絞り42の絞り位置を開放させる方向に変化させている。また、後半を第2の変化状態として、開口絞り42の絞り位置を絞り込む方向に変化させている。
図10では、このような制御を1回の露光区間内で2回繰り返した例を示している。
【0048】
絞りコントローラ52は、
図7〜
図10に示したような絞り位置を往復させる絞り制御を行うか否かを、シャッタ速度に応じて動的に判断するようにしてもよい。
図7〜
図10に示したような絞り制御を行う場合、絞りの駆動距離が通常の2倍以上になる。このため、シャッタ速度が速い(1回の露光区間が短い)場合には、
図7〜
図10に示したような絞り位置の往復駆動を実行できない場合があり得る。その場合には、絞り位置の変化の方向を一方向(開放する方向または絞り込む方向)とする片道駆動を行う。このような判断を行う例を
図11を参照して説明する。
【0049】
撮像装置1は、操作部18のレリーズボタンが押下される(ステップS21)と、撮影条件に応じてシャッタ速度(SS)を決定する(ステップS22)。絞りコントローラ52は、シャッタ速度(SS)が絞り位置を往復駆動することが可能な所定の閾値よりも低速であるか否かを判断する(ステップS23)。所定の閾値よりも低速ではない場合(ステップS23;N)には、1回の露光区間内に絞り位置の往復駆動を実行できないため、片道駆動を行うことを決定する(ステップS31)。絞りコントローラ52は、絞り駆動モータ71を駆動し、開口絞り42の絞り位置を所定の開始位置に移動させる(ステップS32)。その後、露出コントローラ32およびシャッタコントローラ33によってシャッタ45が駆動され、露光が開始される(ステップS33)。絞りコントローラ52は、露光中は、絞り駆動モータ71に、絞り位置の変化の方向を一方向とする片道駆動を行わせる(ステップS34)。露出コントローラ32およびシャッタコントローラ33は、露光終了時間になったらシャッタ45を閉じさせて露光を終了する(ステップS35)。
【0050】
一方、所定の閾値よりも低速の場合(ステップS23;Y)には、1回の露光区間内に絞り位置の往復駆動を実行可能であるため、往復駆動を行うことを決定する(ステップS24)。絞りコントローラ52は、絞り駆動モータ71を駆動し、開口絞り42の絞り位置を所定の開始位置に移動させる(ステップS25)。その後、露出コントローラ32およびシャッタコントローラ33によってシャッタ45が駆動され、露光が開始される(ステップS26)。絞りコントローラ52は、露光中は、絞り駆動モータ71に、往路では第1の変化状態、復路では第2の変化状態となるように、絞り位置を往復駆動させる(ステップS27,S28)。絞りコントローラ52は、このような往復駆動をN回繰り返す(ステップS29;Y,ステップS30)。露出コントローラ32およびシャッタコントローラ33は、N回の往復駆動が行われ(ステップS29;N)、露光終了時間になったらシャッタ45を閉じさせて露光を終了する(ステップS35)。
【0051】
本変形例によれば、1回の露光区間内で、開口絞り42の絞り位置の状態を、第1の変化状態と第2の変化状態とに交互に変化させる制御を少なくとも1回行うようにしたので、アポダイゼーション効果を得る際の開口絞り42の予備動作を高速化することができる。さらに、フォーカルプレーンシャッタによる露光を行う際の露光むらを低減することができる。
【0052】
<2.第2の実施の形態>
[2.1 絞りの制御動作]
図12〜
図15を参照して、本実施の形態における絞りの制御動作を説明する。なお、本実施の形態における撮像装置全体および露出系の駆動制御部の基本構成は、上記第1の実施の形態(
図1〜
図3)と略同様であってもよい。
【0053】
図12は、本実施の形態における開口絞り42の制御の第1の例を示している。
図13は、
図12に対する比較例としての開口絞り42の制御の例を示している。
図14は、本実施の形態における開口絞り42の制御の第2の例を示している。
図15は、
図14に対する比較例としての開口絞り42の制御の例を示している。
【0054】
本実施の形態では、絞りコントローラ52が、絞り駆動モータ71を駆動することにより、露光開始タイミングTaに基づく露光区間内で、第1の絞り位置から第2の絞り位置へと開口絞り42の絞り位置を移動させる絞り制御を行う。その際、絞りコントローラ52は、露光開始タイミングTaよりも前に、露光区間内での絞り位置の移動方向と同方向に開口絞り42の絞り位置を加速移動させて、第1の絞り位置に近づける制御を行う。
【0055】
図12は、上記の説明における第2の絞り位置を、第1の絞り位置(A)よりも開放側の絞り位置とした場合の例を示している。すなわち、露光区間内での絞り位置の移動方向が、絞りを開放させる方向である場合の例を示している。この場合、絞りコントローラ52は、露光開始タイミングTaよりも前に、一旦、開口絞り42の絞り位置を第1の絞り位置(A)よりも絞り込まれた第3の絞り位置(B)まで移動させる(
図12の絞り込み区間)。その後、さらに、開口絞り42の絞り位置を第3の絞り位置(B)から第1の絞り位置(A)に近づけるように加速移動させる(
図12の加速区間)。その後、露光区間内で、第1の絞り位置(A)から所望の第2の絞り位置へと開口絞り42の絞り位置を移動させる。
【0056】
図12の制御の例に対して
図13の比較例では、加速区間が省略されている。
図13の比較例では、開放側から開口絞り42の絞り位置を第1の絞り位置(A)まで絞り込んだ後、すぐに露光区間に入る。このような制御の場合、開口絞り42を、露光区間内での絞り位置の移動方向とは逆方向から第1の絞り位置(A)にまで移動させた後、すぐに露光区間に入ることになるため、例えばステッピングモータを用いた絞り駆動方式ではモータの慣性力や摩擦力の影響等により、露光区間内で開口絞り42の動作を高速化させることが難しい。これに対して、
図12の制御の例では、加速区間を設けて露光区間内での絞り位置の移動方向と同方向に開口絞り42の絞り位置を加速移動させているため、続く露光区間内での開口絞り42の動作を高速化させることができる。
【0057】
図14は、上記の説明における第2の絞り位置を、第1の絞り位置(A)よりも絞り込まれた絞り位置とした場合の例を示している。すなわち、露光区間内での絞り位置の移動方向が、開放側から絞り込む方向である場合の例を示している。この場合、絞りコントローラ52は、露光開始タイミングTaよりも前に、開口絞り42の絞り位置を第1の絞り位置(A)よりも開放側の絞り位置から第1の絞り位置(A)に近づけるように加速移動させる(
図14の加速区間)。その後、露光区間内で、第1の絞り位置(A)から所望の第2の絞り位置へと開口絞り42の絞り位置を移動させる。
【0058】
図14の制御の例に対して
図15の比較例では、加速区間が省略されている。
図15の比較例では、加速区間を経ることなく、すぐに露光区間に入る。このため、露光区間内で開口絞り42の動作を高速化させることが難しい。これに対して、
図14の制御の例では、加速区間を設けて露光区間内での絞り位置の移動方向と同方向に開口絞り42の絞り位置を加速移動させているため、続く露光区間内での開口絞り42の動作を高速化させることができる。
【0059】
[2.2 露光タイミングの制御動作]
次に、
図16および
図17を参照して、本実施の形態における露光タイミングの制御動作を説明する。
図16は、本実施の形態におけるボディマイコン30とレンズマイコン50との間の通信の一例を示している。
図17は、本実施の形態における露光タイミングの制御の一例を示している。
【0060】
レンズ交換式カメラの場合、例えば
図2に示したように、絞り制御部としての絞りコントローラ52は、レンズマイコン50内に設けられている。また、露出制御部としての露出コントローラ32およびシャッタコントローラ33は、ボディマイコン30内に設けられている。
【0061】
本実施の形態では、露出制御部が、露光開始タイミングTaを所定の同期信号を基準としてレンズマイコン50内の絞りコントローラ52に通知する。露出制御部はまた、通知した露光開始タイミングTaに基づいて、シャッタ45の駆動開始時間を可変制御する。レンズマイコン50内の絞りコントローラ52は、上述の
図12および
図14に示した例のように、露出制御部によって通知された露光開始タイミングTaになった時点で第1の絞り位置(A)となるように開口絞り42の絞り位置を加速移動させる。
【0062】
以上の制御動作を行うに際し、ボディマイコン30とレンズマイコン50との間で行われる通信の例をより具体的に説明する。
【0063】
撮影動作開始前に、ボケ量やアポダイゼーション効果の量から、露光時に変化させる絞り値の開始値と終了値とを決めておく。操作部18を介してユーザに指定させても良い。操作部18のシャッタレリーズボタンの半押しが検出された後、露光時に絞り値が変化することを考慮して露出計算を行い、シャッタ速度およびISO値を決定する。またはシャッタ速度もしくはISO値のいずれかを、あるいは両方をユーザに指定させても良い。その後、AF(オートフォーカス)動作を行う。AF動作中の絞り値は、合焦面が露光中にボケてしまわないよう、露光時に取りうる絞り値の最も開放側の値で実行する。これよりも開放した絞り値で実行しても良い。
【0064】
シャッタレリーズボタンの深押しを検出後、
図2のような構成のレンズ交換式カメラの場合、
図16に示したように、ボディマイコン30はレンズマイコン50に対して、露光条件を通知する。露光条件としては例えば、露光時間、露光開始時の絞り値、および露光終了時の絞り値を通知する。
【0065】
図16に示したように、レンズマイコン50はボディマイコン30に対して、要求された動作が可能かどうか、および、加速に必要なF値、および加速に必要な時間をボディマイコン30に返答する。あるいは、シャッタレリーズボタンが押し下げられる前に、あらかじめ動作可能な範囲をレンズマイコン50からボディマイコン30に通知しておき、要求された動作が可能かの返答を省略してもよい。
【0066】
図16に示したように、ボディマイコン30は露光開始タイミングTaをレンズマイコン50に通知する。レンズマイコン50が所定の同期シグナルに同期した動作を行うような構成の場合は、通知直後の同期シグナルからn回後の同期シグナルから露光を開始する、という通知方法で実現する。同期シグナルに同期せずに動作を行うような構成のレンズの場合は、通知直後の同期シグナルから何秒後から露光を開始する、という通知方法でも良い。
【0067】
ボディマイコン30は、シャッタ45における先幕46の走行開始のタイミングを、露光開始タイミングTaとして指定した同期シグナルに合わせる(この場合、レリーズタイムラグは最速にはならない)。この場合の先幕走行を
図17のAとして、後幕走行を
図17のA’として表す。
【0068】
ここで、先幕走行開始のタイミングを、指定した同期シグナルから、先幕46が走行開始してから撮像面の中心まで到達するまでの時間だけ前にずらすことにより、撮像面の中央部分の露光が開始される時刻をレンズマイコン50に指定した露光開始時の絞り値に合わせることができる。また、撮像面の中央部分の露光が終了する時刻をレンズマイコン50に指定した露光終了時の絞り値に合わせることができる。この場合の先幕走行を
図17のBとして、後幕走行を
図17のB’として表す。これを基準露光位置とすれば、先幕走行開始のタイミングをずらすことにより、基準露光位置を撮像面の上下方向の任意の位置に合わせることができる。
【0069】
レンズマイコン50は指定された同期シグナルのタイミングを基準として、加速に必要な時間だけ早く加速動作を開始し、指定された同期シグナルのタイミングで必要な加速動作を終了させる。加速動作終了時には指定された露光開始時の絞り値を実現する。露光開始の同期シグナルからは指定された露光終了時の絞り値まで、指定された露光時間をかけて絞りを制御する。
【0070】
なお、
図3のような構成のカメラの場合、レンズマイコン50との通信は必要なく、加速動作に必要な絞り値分だけ余計に絞り込んでから加速動作を開始し、必要な加速動作を終了させる。加速動作終了時には指定された露光開始時の絞り値を実現する。露光開始の同期シグナルからは指定された露光終了時のF値まで、指定された露光時間をかけて制御する。
【0071】
[2.3 効果]
以上のように、本実施の形態によれば、露光開始タイミングTaよりも前に、開口絞り42の絞り位置を加速移動させて、露光区間内における初期の絞り位置に近づけるようにしたので、シャッタ速度を高速化してもアポダイゼーション効果を得ることができる。加速区間を設けない場合に比べ、同一アポダイゼーション効果を得るために必要なシャッタ速度を高速化できる。
【0072】
<3.第3の実施の形態>(発光制御の例)
[3.1 発光制御の動作]
本実施の形態は、ストロボ22の発光制御に関する。
図18および
図19を参照して、本実施の形態におけるストロボ22の発光制御の動作を説明する。なお、本実施の形態における撮像装置全体および露出系の駆動制御部の基本構成は、上記第1の実施の形態(
図1〜
図3)と略同様であってもよい。
【0073】
図18は、本実施の形態におけるストロボ22の発光タイミングの一例を示している。
図19は、本実施の形態におけるストロボ22の発光タイミングの制御の流れの一例を示している。
図18では、上段に開口絞り42の絞り位置の変化を示している。
図18の例では、露光区間内で開口絞り42の絞り位置を開放状態から、絞り込み量ΔAVだけ絞り込むように変化させている。中段には、シャッタ45がフォーカルプレーン方式のメカニカルシャッタであるものとして、先幕46の走行状態と、後幕47の走行状態とを含む幕走行の状態が示されている。下段には、ストロボ22の発光タイミングおよび発光量の例を示す。
【0074】
図1に示したように、ストロボ22の発光タイミングは発光制御部62によって制御される。絞りコントローラ52は、露光中に、第1の絞り位置と第1の絞り位置よりも絞り込まれた第2の絞り位置との間で開口絞り42を可変制御する。発光制御部62は例えば、露光区間内で、開口絞り42が第2の絞り位置にまで絞り込まれた第1のタイミングでストロボ22に発光を行わせる(
図18の発光タイミング1)。絞り開放時にストロボ発光すると、ストロボ光が当たる被写体の被写界深度は浅めとなり、被写体が引き立ちにくい。
図18の発光タイミング1のように、絞り込まれたタイミングでストロボ発光することで、ストロボ光が当たる被写体の被写界深度は深めとなり、より被写体が引き立つ画像を撮影できる。
【0075】
発光制御部62は、撮影条件に応じてストロボ22の発光タイミングを変調してもよい。発光制御部62は、被写体に対する撮影条件が第1の条件を満たすか否かを判断し、第1の条件を満たす場合には、第2の絞り位置よりも開口絞り42が開いている第2のタイミングでストロボ22に発光を行わせるようにしてもよい(
図18の発光タイミング2)。ここで、発光制御部62は、第1の条件として例えば、被写体と背景との距離が第1の距離以下となっているかを判断してもよい。また発光制御部62は、第1の条件として例えば、被写体の距離が第2の距離以上となっているかを判断してもよい。
【0076】
発光制御部62は、第1の条件を満たす場合にさらに、被写体に対する撮影条件が第2の条件を満たすか否かを判断し、第2の条件を満たす場合には、第2のタイミングよりも開口絞り42が絞り込まれた第3のタイミングでストロボ22に発光を行わせるようにしてもよい(
図18の発光タイミング3)。ここで、発光制御部62は、第2の条件として、被写体の奥行きが第2の距離以上となっているかを判断してもよい。また、発光制御部62は、第2の条件として例えば、被写体の移動量が所定の移動量以上となっているかを判断してもよい。
【0077】
発光制御部62は、ストロボ22に対して、第2のタイミングまたは第3のタイミングで発光を行わせる場合には第1のタイミングで発光を行わせる場合に比べて、発光量が小さくなるように発光を行わせるようにしてもよい。すなわち、絞り位置が開放側になるに従い、発光量が小さくなるようにしてもよい。
【0078】
図19を参照して、撮影条件に応じてストロボ22の発光タイミングを変調する場合の制御の流れをより具体的に説明する。撮影条件に応じて発光するタイミングを変調することで、より最適な絞り位置で発光を行うことができる。
【0079】
初期の発光タイミングは、
図18の発光タイミング1のように開口絞り42が最も絞り込まれた状態に設定してあるものとする。発光制御部62は、被写体と背景との距離が所定の閾値以下であるか否かを判断する(ステップS41)。被写体と背景との距離が所定の閾値以下ではない場合(ステップS41;N)、次の判断ステップS43に進む。被写体と背景との距離が所定の閾値以下である場合(ステップS41;Y)、発光制御部62は、発光タイミングを絞りを開く方向に変調させる(ステップS42)。これにより、発光タイミングを、例えば初期の発光タイミングよりも開放側(例えば
図18の発光タイミング3)に設定する。これにより、被写界深度を浅くし被写体を引き立たせる。
【0080】
次に、発光制御部62は、被写体の奥行きが所定の閾値以上であるか否かを判断する(ステップS43)。被写体の奥行きが所定の閾値以上ではない場合(ステップS43;N)、次の判断ステップS45に進む。被写体の奥行きが所定の閾値以上である場合(ステップS43;Y)、発光制御部62は、発光タイミングを絞りを閉じる方向に変調させる(ステップS44)。これにより、例えば
図18の発光タイミング2に設定する。これにより、被写体全域にピントが合った画像を撮影できるようにする。
【0081】
次に、発光制御部62は、被写体の移動量が所定の閾値以上であるか否かを判断する(ステップS45)。被写体の移動量が所定の閾値以上ではない場合(ステップS45;N)、次の判断ステップS47に進む。被写体の移動量が所定の閾値以上である場合(ステップS45;Y)、発光制御部62は、発光タイミングを絞りを閉じる方向に変調させる(ステップS46)。これにより、例えば
図18の発光タイミング1に設定する。これにより、被写体の移動によるピントずれを回避する。
【0082】
次に、発光制御部62は、例えば被写体の距離が遠い等の理由により、現在、ストロボ光が被写体に届く状態であるか否かを判断する(ステップS47)。現在、ストロボ光が被写体に届く状態の場合(ステップS47;N)、変調処理を終了する。現在、ストロボ光が被写体に届かない状態である場合(ステップS47;Y)、発光制御部62は、発光タイミングを絞りを開く方向に変調させる(ステップS48)。これにより、例えば
図18の発光タイミング2または発光タイミング3に設定する。ストロボ光が被写体に届く状態であるか否かの判断は、被写体の距離情報のほか、絞り値、ゲイン、およびストロボ22の最大Gno等から判定してもよい。ストロボ光が届かない場合は、発光するタイミングを絞りが開く方向に変調することで、ストロボ光が被写体に届くよう制御する。
【0083】
上記した判断ステップS41,S43,S45,S47で用いる閾値の具体例を[表1]に示す。撮影条件については、各判断ステップにおいて支配的な項目のみ値を記載する。発光タイミングを変調する際の各条件判断の影響度は、影響度が大きい判断ステップから順にS47、S45、S43、S41となる。
【0085】
また、各判断ステップで用いる情報の求め方の代表例を挙げる。判断ステップS41で参照する被写体と背景との距離については、プリ発光、像面位相差画素、レンズ距離情報等に基づいて求めることができる。判断ステップS43で参照する被写体の奥行きについては、プリ発光、像面位相差画素等に基づいて求めることができる。判断ステップS43で参照する被写体の移動量については、像面位相差画素、レンズ情報、被写体認識情報、色情報、エッジ情報、動きベクトル等に基づいて求めることができる。プリ発光は撮影用発光量を算出するための事前発光である。像面位相差画素は、撮像素子44に位相差AF用に設けられた画素である。また、距離の検出手法の違いによるメリットおよびデメリットを[表2]にまとめて示す。
【0087】
[3.2 効果]
以上のように、本実施の形態によれば、第1の絞り位置と第1の絞り位置よりも絞り込まれた第2の絞り位置との間で開口絞り42を可変制御すると共に、露光区間内で、開口絞り42が第2の絞り位置にまで絞り込まれた第1のタイミングでストロボ発光を行うようにしたので、アポダイゼーション効果を得ることができると共に、最適なタイミングでストロボ発光を行うことができる。また、撮影条件に応じてストロボ発光のタイミングを変調させるようにしたので、撮影条件に応じた最適なタイミングでストロボ発光を行うことができる。
【0088】
<4.その他の実施の形態>
本開示による技術は、上記実施の形態の説明に限定されず種々の変形実施が可能である。
【0089】
例えば、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)
露光開始タイミングに基づく露光区間内で、第1の絞り位置から第2の絞り位置へと開口絞りの絞り位置を移動させる絞り制御部を備え、
前記絞り制御部は、前記露光開始タイミングよりも前に、前記露光区間内での絞り位置の移動方向と同方向に前記開口絞りの絞り位置を加速移動させて、前記第1の絞り位置に近づける
露出制御装置。
(2)
前記第2の絞り位置は、前記第1の絞り位置よりも開放側の絞り位置であり、
前記絞り制御部は、前記露光開始タイミングよりも前に、一旦、前記開口絞りの絞り位置を前記第1の絞り位置よりも絞り込まれた第3の絞り位置まで移動させた後、さらに、前記開口絞りの絞り位置を前記第3の絞り位置から前記第1の絞り位置に近づけるように加速移動させ、その後、前記露光区間内で、前記第1の絞り位置から前記第2の絞り位置へと前記開口絞りの絞り位置を移動させる
上記(1)に記載の露出制御装置。
(3)
前記第2の絞り位置は、前記第1の絞り位置よりも絞り込まれた絞り位置であり、
前記絞り制御部は、前記露光開始タイミングよりも前に、前記開口絞りの絞り位置を前記第1の絞り位置よりも開放側の絞り位置から前記第1の絞り位置に近づけるように加速移動させた後、前記露光区間内で、前記第1の絞り位置から前記第2の絞り位置へと前記開口絞りの絞り位置を移動させる
上記(1)に記載の露出制御装置。
(4)
前記露光開始タイミングを所定の同期信号を基準として前記絞り制御部に通知すると共に、通知した前記露光開始タイミングに基づいて、前記撮像装置におけるシャッタの駆動開始時間を可変制御する露出制御部をさらに備えた
上記(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の露出制御装置。
(5)
前記絞り制御部は、前記露出制御部によって通知された前記露光開始タイミングになった時点で前記第1の絞り位置となるように前記開口絞りの絞り位置を加速移動させる
上記(4)に記載の露出制御装置。
(6)
前記撮像装置は、前記開口絞りを有するレンズ部を交換可能なレンズ交換式カメラであり、
前記絞り制御部は、前記レンズ部に設けられている
上記(4)または(5)に記載の露出制御装置。
(7)
露光開始タイミングに基づく露光区間内で、絞り制御部が、第1の絞り位置から第2の絞り位置へと開口絞りの絞り位置を移動させる際に、
前記絞り制御部が、前記露光開始タイミングよりも前に、前記露光区間内での絞り位置の移動方向と同方向に前記開口絞りの絞り位置を加速移動させて、前記第1の絞り位置に近づける
露出制御方法。
(8)
露光開始タイミングに基づく露光区間内で、第1の絞り位置から第2の絞り位置へと開口絞りの絞り位置を移動させる絞り制御部を備え、
前記絞り制御部は、前記露光開始タイミングよりも前に、前記露光区間内での絞り位置の移動方向と同方向に前記開口絞りの絞り位置を加速移動させて、前記第1の絞り位置に近づける
撮像装置。