特許第6194745号(P6194745)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6194745
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月13日
(54)【発明の名称】蓄電装置の漏れ検出装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/48 20060101AFI20170904BHJP
   G01R 31/36 20060101ALI20170904BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20170904BHJP
【FI】
   H01M10/48 Z
   G01R31/36 A
   H01M2/10 E
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-220442(P2013-220442)
(22)【出願日】2013年10月23日
(65)【公開番号】特開2015-82441(P2015-82441A)
(43)【公開日】2015年4月27日
【審査請求日】2016年3月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】山本 めぐみ
(72)【発明者】
【氏名】冨岡 雅巳
(72)【発明者】
【氏名】木下 恭一
【審査官】 古河 雅輝
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−012284(JP,A)
【文献】 特開2009−043592(JP,A)
【文献】 特開2006−339613(JP,A)
【文献】 特開2010−161295(JP,A)
【文献】 特開2008−291288(JP,A)
【文献】 特開2009−259900(JP,A)
【文献】 特開2012−129023(JP,A)
【文献】 特開2005−293881(JP,A)
【文献】 特開2004−095254(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/32−31/36
H01M 2/10
H01M 10/42−10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体を収容する有底四角筒状の本体部と、前記本体部の開口部に溶接されることにより前記開口部を封止する蓋部とを有したケースと、
前記ケースに収容されている電極組立体と、
前記ケースに充填されている電解液と、を有した蓄電装置の漏れ検出装置であって、
基材と前記基材に配設された複数の導電性部材とを有し、前記複数の導電性部材の間隔は1μm以上100μm以下である検出部と、
前記複数の導電性部材間の通電を検出する通電検出手段と、を備え、
前記基材は、前記本体部と前記蓋部との溶接部分に対応する位置に配置されており、
前記蓄電装置が複数並ぶように配置されることで電池モジュールが構成されており、
前記基材は、前記本体部と前記蓋部との溶接部分に対応する位置において、前記蓄電装置が並ぶ方向に沿って延在するように配置されており、
前記複数の導電性部材は、前記蓄電装置が並ぶ方向に沿って相互に平行に延在され、かつ、両端が開放されており、
前記複数の導電性部材は、前記蓄電装置が並ぶ方向における第1端に配置された蓄電装置から、前記第1端の反対側である第2端に配置された蓄電装置に跨って延在する第1導電性部材と、前記第1端に配置された蓄電装置を含む2つ以上の前記蓄電装置に跨って延在する複数の第2導電性部材とを有し、
前記複数の第2導電性部材はそれぞれに前記第1端に配置された蓄電装置から跨って延在する前記蓄電装置の個数が異なっている蓄電装置の漏れ検出装置。
【請求項2】
前記基材はオゾン処理がされている請求項1に記載の蓄電装置の漏れ検出装置。
【請求項3】
前記導電性部材は、銅プリント配線であり、
前記銅プリント配線の幅は、1μm以上100μm以下である請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置の漏れ検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電装置の漏れ検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、二次電池やキャパシタなどの蓄電装置は、外装部材(ケース)と、外装部材に収容された電極組立体と、外装部材に充填された電解液とを備えている。そして、例えば特許文献1に示されるように、外装部材から漏出した電解液を検出する漏れ検出装置が提案されている。特許文献1の漏れ検出装置は、2本の銅箔パターンを備えており、2本の銅箔パターンの短絡を検出することにより、電解液の漏出を検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−84996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の漏れ検出装置において、電解液の漏出を検出するための2本の銅箔パターンは、1mmの間隔で平行に配置されている。このため、特許文献1の漏れ検出装置は、外装部材から漏出した電解液の塊が1mm以上になる迄の間、電解液の漏れを検出できなかった。
【0005】
この発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、微量な電解液の漏れを検出できる蓄電装置の漏れ検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する蓄電装置の漏れ検出装置は、電極組立体を収容する有底四角筒状の本体部と、前記本体部の開口部に溶接されることにより前記開口部を封止する蓋部とを有したケースと、前記ケースに収容されている電極組立体と、前記ケースに充填されている電解液と、を有した蓄電装置の漏れ検出装置であって、基材と前記基材に配設された複数の導電性部材とを有し、前記複数の導電性部材の間隔は1μm以上100μm以下である検出部と、前記複数の導電性部材間の通電を検出する通電検出手段と、を備え、前記基材は、前記本体部と前記蓋部との溶接部分に対応する位置に配置されており、前記蓄電装置が複数並ぶように配置されることで電池モジュールが構成されており、前記基材は、前記本体部と前記蓋部との溶接部分に対応する位置において、前記蓄電装置が並ぶ方向に沿って延在するように配置されており、前記複数の導電性部材は、前記蓄電装置が並ぶ方向に沿って相互に平行に延在され、かつ、両端が開放されており、前記複数の導電性部材は、前記蓄電装置が並ぶ方向における第1端に配置された蓄電装置から、前記第1端の反対側である第2端に配置された蓄電装置に跨って延在する第1導電性部材と、前記第1端に配置された蓄電装置を含む2つ以上の前記蓄電装置に跨って延在する複数の第2導電性部材とを有し、前記複数の第2導電性部材はそれぞれに前記第1端に配置された蓄電装置から跨って延在する前記蓄電装置の個数が異なっていることを要旨とする。
【0007】
この構成によれば、隣り合う導電性部材同士は、外装部材から漏出した電解液の塊が300μm未満の大きさであっても短絡する。そして、導電性部材間の短絡は、通電検出手段によって検出される。したがって、より微量な電解液の漏れを検出できる
【0008】
上記蓄電装置の漏れ検出装置について、前記基材はオゾン処理がされていることが好ましい。この構成によれば、基材の表面には、オゾン処理によって、微細な凹凸が設けられている。導電性部材間の間隔は、導電性部材と基材との密着性が向上されることから、小さくできる。さらに、電解液と基材との親和性は、向上されることから、より微量な電解液の漏れを検出できる。
【0009】
上記蓄電装置の漏れ検出装置について、前記導電性部材は、銅プリント配線であり、前記銅プリント配線の幅は、1μm以上100μm以下であることが好ましい。この構成によれば、基材において導電性部材が配設される領域をさらに小さくできる。したがって、より微量な電解液の漏れを検出できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、微量な電解液の漏れを検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】蓄電装置モジュールを模式的に示す斜視図。
図2】漏れ検出装置の模式図。
図3】別の実施形態における蓄電装置モジュールを模式的に示す斜視図。
図4】別の実施形態における蓄電装置モジュールを模式的に示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、蓄電装置の漏れ検出装置の一実施形態について説明する。
最初に、図1を参照し、漏れ検出装置10の検査対象となる蓄電装置モジュール11について説明する。蓄電装置モジュール11は、複数の蓄電装置12a〜12iを有する。蓄電装置12a〜12iは、直線状かつ一列に並ぶように配置されている。以下、説明の便宜のため、図中において矢印に示すように、各蓄電装置12a〜12iが並ぶ方向を単に配置方向Dと示す。各蓄電装置12a〜12iは、例えばリチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池、及び電気二重層キャパシタなどである。
【0013】
各蓄電装置12a〜12iは、外装部材としてのケース13と、ケース13に収容されている電極組立体と、ケース13に充填されている電解液(電解質)とを有する。ケース13は、電極組立体を収容する有底四角筒状の本体部13aと、本体部13aの開口部を封止する蓋部13bとを有する。蓋部13bは、蓋部13bの全周が本体部13aに溶接されている。
【0014】
蓋部13bは、ケース13の内部圧力が規定の圧力まで上昇した場合に作動し、内部圧力を低下させるための安全弁13cを有する。また、蓋部13bは、電極組立体と電気的に接続されている外部端子13dを有する。外部端子13dは、ケース13の外部に突出している。
【0015】
次に、図2を参照し、漏れ検出装置10について説明する。漏れ検出装置10は、基材としてのフレキシブル基板21と複数の導電性部材としての銅プリント配線LB,L1〜L9とを有する検出部としてのプリント配線基板22と、複数の銅プリント配線LB,L1〜L9間の通電を検出する通電検出手段としての通電検出回路23と、を備える。
【0016】
プリント配線基板22は、配置方向Dと直交する方向における蓄電装置モジュール11の両側面であって、本体部13aと蓋部13bとの溶接部分に対応する位置において、配置方向Dに沿って延在するように配置されている。即ち、各銅プリント配線LB,L1〜L9は、配置方向Dに沿って延在している。本実施形態において、銅プリント配線LBは第1導電性部材となり、銅プリント配線L1〜L9は第2導電性部材となる。
【0017】
配置方向Dに沿ったプリント配線基板22の長さは、配置方向Dに沿った蓄電装置モジュール11の長さより大きい。そして、銅プリント配線LBは、配置方向Dにおける第1端に配置された蓄電装置12aから、第1端の反対側である第2端に配置された蓄電装置12iに跨って延在している。また、銅プリント配線L1は各蓄電装置12a〜12i、銅プリント配線L2は各蓄電装置12a〜12h、銅プリント配線L3は各蓄電装置12a〜12g、銅プリント配線L4は各蓄電装置12a〜12fに跨って延在している。
【0018】
また、銅プリント配線L5は各蓄電装置12a〜12e、銅プリント配線L6は各蓄電装置12a〜12d、銅プリント配線L7は各蓄電装置12a〜12c、銅プリント配線L8は各蓄電装置12a〜12b、銅プリント配線L9は蓄電装置12aに跨って延在している。即ち、各銅プリント配線L1〜L9は、第1端の蓄電装置12aから跨って延在する蓄電装置の個数が異なる複数の銅プリント配線を含む。
【0019】
各銅プリント配線LB,L1〜L9は、フレキシブル基板21の一方の面に配設されている。プリント配線基板22は、各銅プリント配線LB,L1〜L9が配設された面を各蓄電装置12a〜12iに対向させて配置されている。
【0020】
各銅プリント配線LB,L1〜L9は、相互に平行である。また、各銅プリント配線LB,L1〜L9の間隔は、1μm以上100μm以下である。各銅プリント配線LB,L1〜L9の幅は、例えば1μm以上100μm以下である。各銅プリント配線LB,L1〜L9は、両端が開放されている。なお、説明の便宜のため、図2において、プリント配線基板22の幅、銅プリント配線LB,L1〜L9の幅及び間隔は、実際よりも大きく図示されている。
【0021】
また、フレキシブル基板21は、オゾン処理がされている。オゾン処理は、フレキシブル基板21をオゾン溶液に浸し、フレキシブル基板21の表面を侵食させる処理である。このため、フレキシブル基板21の表面は、微細な凹凸で覆われている。
【0022】
このため、各銅プリント配線LB,L1〜L9の間隔が、1μm以上100μm以下であっても、また各銅プリント配線LB,L1〜L9の幅が、例えば1μm以上100μm以下で微細であっても、振動や温度変化にさらされてもフレキシブル基板21から剥離し難い。
【0023】
また、各銅プリント配線LB,L1〜L9には、通電検出回路23が接続されている。通電検出回路23は、銅プリント配線LBと、各銅プリント配線L1〜L9との間に電流(電力)を供給する供給部としての電池部24を有する。銅プリント配線LBは、電池部24の正極に接続されている。また、各銅プリント配線L1〜L9は、電池部24の負極に接続されている。
【0024】
また、通電検出回路23は、銅プリント配線LBと、各銅プリント配線L1〜L9との間における電圧値をそれぞれ検出する複数の電圧センサ25を有する。また、通電検出回路23は、銅プリント配線LBと、各銅プリント配線L1〜L9との間における電流値をそれぞれ検出する複数の電流センサ26を有する。通電検出回路23は、検出された電圧値及び電流値に基づいて、銅プリント配線LBと、各銅プリント配線L1〜L9との間の抵抗値をそれぞれ算出し、算出した抵抗値の変化に基づいて通電を各別に検出するECU(Electronic Control Unit )27を有する。なお、図2では、一部の電圧センサ25、電流センサ26、及び配線が図示されている。
【0025】
次に、上記のように構成した漏れ検出装置10を用いた漏れ検出方法について、作用とともに説明する。
プリント配線基板22は、配置方向Dと直交する方向における蓄電装置モジュール11の両側面であって、本体部13aと蓋部13bとの溶接部分に対応する位置において、配置方向Dに沿って延在するようにそれぞれ配置する。
【0026】
この状態において、蓄電装置モジュール11から電解液が漏出していない場合、銅プリント配線LB,L1〜L9は、通電検出回路23が接続されていない側で開放されている。このため、電池部24から供給される電流は、銅プリント配線LBと各銅プリント配線L1〜L9との間の抵抗値が高いため、流れない。ECU27は、銅プリント配線LBと各銅プリント配線L1〜L9との間の抵抗値が変化しないため、電解液の漏出が発生していないと判定する。
【0027】
一方、蓄電装置モジュール11から電解液が漏出している場合、銅プリント配線LBと、各銅プリント配線L1〜L9は、漏出した電解液によって閉回路を形成する。本実施形態において、少なくとも銅プリント配線LBと銅プリント配線L1とは、ケース13から漏出した電解液の塊が300μm未満の大きさであっても短絡する。電池部24から供給される電流は、銅プリント配線LBと短絡が発生した銅プリント配線L1〜L9との間の抵抗値が低下するため、流れる。ECU27は、銅プリント配線LBと各銅プリント配線L1〜L9の何れかとの間の抵抗値が低下すると、電解液の漏出が発生したと判定する。この場合、ECU27は、図示しない報知手段を制御し、電解液が漏出していることを報知してもよい。
【0028】
また、ECU27は、抵抗値が低下した銅プリント配線の組み合わせをもとに、蓄電装置12a〜12iの中で電解液が漏出した蓄電装置を特定する。例えば、ECU27は、塊状の電解液30によって銅プリント配線LB,L1〜L5が短絡した場合、銅プリント配線LBと各銅プリント配線L1〜L5との間の抵抗値の減少を検出する一方で、銅プリント配線LBと各銅プリント配線L6〜L9との間の抵抗値の減少を検出しない。この場合、ECU27は、蓄電装置12a〜12iのうち、蓄電装置12eにおいて電解液が漏出したと判定する。ECU27は、電解液が漏出した蓄電装置を特定した場合、図示しない報知手段を制御して電解液が漏出している蓄電装置を報知してもよい。
【0029】
したがって、上記実施形態は以下の効果を有する。
(1)各銅プリント配線LB,L1〜L9の間隔は、1μm以上100μm以下である。このため、漏れ検出装置10は、ケース13から漏出した電解液の塊が300μm未満の大きさであっても、電解液の漏出を検出できる。したがって、より微量な電解液の漏れを検出できる。
【0030】
(2)フレキシブル基板21の表面には、オゾン処理によって微細な凹凸が設けられている。このため、銅プリント配線LB,L1〜L9とフレキシブル基板21との密着性は向上される。即ち、銅プリント配線LB,L1〜L9は、間隔を狭くした場合であってもフレキシブル基板21から剥離し難くなる。したがって、銅プリント配線LB,L1〜L9の間隔は、オゾン処理をしない場合と比較して小さくできる。さらに、電解液とフレキシブル基板21との親和性は、向上されることから、より微量な電解液の漏れを検出できる。
【0031】
(3)各銅プリント配線LB,L1〜L9の幅は、例えば1μm以上100μm以下である。このため、フレキシブル基板21において、銅プリント配線LB,L1〜L9が配設される領域をさらに小さくできる。したがって、より微量な電解液の漏れを検出できる。
【0032】
(4)上述したような各銅プリント配線LB,L1〜L9の幅や間隔は、オゾン処理によってフレキシブル基板21と銅プリント配線LB,L1〜L9との密着性を高めているために可能である。そして、プリント配線基板22の幅は、各銅プリント配線LB,L1〜L9の幅や間隔を上述のように設定することで小さくできる。
【0033】
(5)プリント配線基板22は、本体部13aと蓋部13bとの溶接部分に対応する位置において、配置方向Dに沿って延在するように配置する。このため、漏れ検出装置10は、ケース13において、強度が不足する可能性がある本体部13aと蓋部13bとの溶接部分から漏出した電解液を容易に検出できる。
【0034】
(6)プリント配線基板22は、配置方向Dと直交する方向における蓄電装置モジュール11の両側面にそれぞれ配置する。したがって、電解液の漏出は、より確実に検出される。
【0035】
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
図3に示すように、プリント配線基板22は、蓄電装置12a〜12iの一部又は全部において、本体部13aと蓋部13bとの溶接部分を覆うように捲回してもよい。この場合、プリント配線基板22を配置する蓄電装置は、1つおきであってもよい。
【0036】
図4に示すように、プリント配線基板22は、安全弁13cに沿って配置してもよい。この構成によれば、ケース13の内部圧力が上昇して安全弁13cが作動したことを検出できる。
【0037】
○ 銅プリント配線LB,L1〜L9の本数や極性は、適宜変更できる。
○ 蓄電装置モジュール11を構成する蓄電装置の個数は、8個以下であってもよく、10個以上であってもよい。
【0038】
○ 銅プリント配線LB,L1〜L9は、硬質な基板上に配設されていてもよい。また、フレキシブル基板21の大きさや形状を変更してもよい。
○ フレキシブル基板21は、銅プリント配線LB,L1〜L9に代えて、銅線を有していてもよい。また、銅以外の金属を用いてもよい。
【0039】
○ 各蓄電装置12a〜12iは、円筒状の蓄電装置であってもよく、5角柱状や6角柱上であってもよい。
○ 漏れ検出装置10で検査する蓄電装置は1つであってもよい。
【0040】
○ 漏れ検出装置10は、電解液の漏出を検出できればよく、漏出が発生している蓄電装置を特定しない構成であってもよい。
○ 漏れ検出装置10は、プリント配線基板22を1本だけ有していてもよく、3本以上を有していてもよい。
【0041】
○ ECU27は、さらに各蓄電装置12a〜12iの充電コントローラとして機能させてもよい。この場合、ECU27は、充電中において、電解液の漏出が検出された場合、各蓄電装置12a〜12iの充電を停止させるとよい。
【0042】
○ 漏れ検出装置10を組み付けた蓄電装置モジュール11は、車両に搭載されていてもよい。この場合、プリント配線基板22を小型化できることから、蓄電装置モジュール11の温度調節をするための熱交換媒体の流通が妨げられることを抑制できる。
【0043】
以下、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)複数の蓄電装置を有し、前記複数の蓄電装置は並ぶように配置されている蓄電装置モジュールであって、蓄電装置の漏れ検出装置を備えていることが好ましい。
【0044】
(ロ)前記導電性部材は、前記複数の蓄電装置が並ぶ方向に沿って延在し、第1導電性部材と、前記第1導電性部材とは異なる極性の第2導電性部材と、を有し、
前記第1導電性部材は、前記並ぶ方向における第1端に配置された蓄電装置から、前記第1端の反対側である第2端に配置された蓄電装置に跨って延在し、
前記第2導電性部材は、前記第1端の蓄電装置から跨って延在する蓄電装置の個数が異なる複数の導電性部材を含むことが好ましい。
【符号の説明】
【0045】
LB…銅プリント配線(導電性部材、第1導電性部材)、L1〜L9…銅プリント配線(導電性部材、第2導電性部材)、10…漏れ検出装置、11…蓄電装置モジュール、12a〜12i…蓄電装置、21…フレキシブル基板(基材)、22…プリント配線基板(検出部)、23…通電検出回路(通電検出手段)。
図1
図2
図3
図4