特許第6195008号(P6195008)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6195008
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月13日
(54)【発明の名称】ガラス板加工装置
(51)【国際特許分類】
   C03B 33/03 20060101AFI20170904BHJP
   B28D 5/00 20060101ALI20170904BHJP
   B28D 7/04 20060101ALI20170904BHJP
   B65G 49/06 20060101ALI20170904BHJP
【FI】
   C03B33/03
   B28D5/00 Z
   B28D7/04
   B65G49/06 A
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-234542(P2016-234542)
(22)【出願日】2016年12月1日
(62)【分割の表示】特願2015-172405(P2015-172405)の分割
【原出願日】2015年9月1日
(65)【公開番号】特開2017-48112(P2017-48112A)
(43)【公開日】2017年3月9日
【審査請求日】2017年2月16日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000174220
【氏名又は名称】坂東機工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098095
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 武志
(72)【発明者】
【氏名】坂東 和明
【審査官】 國方 恭子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−068768(JP,A)
【文献】 特開2003−185987(JP,A)
【文献】 特開2000−007362(JP,A)
【文献】 特開平07−002357(JP,A)
【文献】 特開平11−198124(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03B 33/03
B28D 5/00
B28D 7/04
B65G 49/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス板を支持するガラス板の支持部を備えた加工ポジションが間隔をもって配設され、一方の加工ポジションのガラス板支持部から他方の加工ポジションのガラス板支持部へガラス板を搬送する搬送装置を備え、この搬送装置は一方の加工ポジションのガラス板支持部の上方と他方の加工ポジションのガラス板支持部の上方との間において往復移動する搬送シャトルと、この搬送シャトルに昇降装置を介して取付けられた一対の吸着パットとを備え、上記搬送シャトルの往復移動、昇降装置による一対の吸着パットの昇降並びに一対の吸着パットのガラス板の吸着及び開放によって一方の加工ポジションから他方の加工ポジションへガラス板を搬送するようにしたガラス板加工装置において、上記昇降装置が、一対の吸着パットを保持すると共に一対の吸着パットの直線昇降のガイドを行うスライド装置と、スライド装置が保持した一対の吸着パットを直線昇降させると共にクランク軸を有したクランク機構装置とを備えたスライダークランク機構からなり、スライド装置は、スライドシャフトを有した一対のスライドユニット体と、これらスライドシャフト同士を連結すると共に下面に一対の吸着パットが取付けられている連結体とを備えており、クランク軸に搬送シャトルに取付けられた昇降モータを連結し、上記昇降モータの回転により一対の吸着パットを昇降させるようにしたガラス板加工装置。
【請求項2】
昇降モータが数値制御されるサーボモータである請求項1に記載のガラス板加工装置。
【請求項3】
搬送装置は、搬送シャトルを往復移動させる搬送制御モータを具備しており、降モータと搬送制御モータとを同時制御することにより、一方の加工ポジションからのガラス板の搬送移動中に一対の吸着パットをしてガラス板を上昇させ、次のガラス板渡しの他方の加工ポジションに近づくにつれ、そのガラス板を徐々に降下させるようにした請求項1又は2に記載のガラス板加工装置。
【請求項4】
搬送装置は、搬送シャトルを往復移動させる搬送制御モータを具備しており、降モータと搬送制御モータとを同時制御することにより、一方の加工ポジションからのガラス板の搬送移動中、次のガラス板渡しの他方の加工ポジションに近づくにつれ、一対の吸着パットをしてガラス板を徐々に降下させるようにした請求項1又は2に記載のガラス板加工装置。
【請求項5】
一方の加工ポジションがガラス板面に切線を形成し、切線の通りに折割する切断及び折割部であり、他方の加工ポジションがガラス板の周縁エッヂを研削する研削部である請求項1から請求項4に記載のガラス板加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の窓用ガラス板、液晶用ガラス板等のガラス板加工方法及びガラス板加工装置に関する。
【0002】
また、本発明は、ガラス板に切断加工(切線入れ)、折割作業及び周縁研削加工等を施して加工ガラス板を生産するガラス板加工装置に係る。
【0003】
加えて、本発明は、加工ラインにおいて、各加工ポジション(例えば、切断部所、折割部所、周縁研削部所)にガラス板を順送りしながら、そのガラス板の加工を仕上げてゆくガラス板加工装置に関する。
【0004】
特に、本発明は、各加工ポジションのガラス板支持部に、ガラス板を順送りに移してゆくガラス板の搬送装置が改良されたところのガラス板加工装置に係る。以下、本発明の説明において、加工ポジションは、切断部(カッタホイールによりガラス面に切線を入れる所)、折割部、研削部を指す。また、加工ポジションは、切断及び折割部(カッタホイールによりガラス面に切線を入れ、かつその場で折割を行う所)、研削部を指す。尚また、ガラス板支持部は、ガラス板が載置され、このガラス板を支持、また保持する装置全体として称したもので、例えば、切断テーブル(又は切断折割兼用テーブル)、折割部のベルトコンベア及び研削テーブルを指すものでもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−68768
【0006】
例えば、特許文献1においては、ガラス板を支持するガラス板支持部を備えた加工ポジションが間隔をもって配設され、各加工ポジションのガラス板支持部にガラス板を順送りに移してゆくガラス板の搬送装置は、各加工ポジションのガラス板支持部の上方間を往復移動する移動台と、この移動台に各加工ポジションのガラス板支持部に対応し、かつエアーシリンダ装置からなる昇降装置を介して取付けられた吸着パットとを備え、移動台の往復動、エアーシリンダ装置による吸着パットの昇降、吸着パットのガラス板の吸着または開放動作によって各加工ポジションのガラス板支持部へガラス板を順送りに搬送するようになっている。特に、エアーシリンダ装置は圧縮エアーの入切によって吸着パットの昇降、延いてはガラス板の持上げ、降下を行うようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、斯かるガラス板加工装置では、エアーシリンダ装置により吸着パットを昇降させるようになっているために、吸着パットの昇降位置及び昇降スピードの制御ができない。
【0008】
このため、各加工ポジションにおける支持台でのガラス板の受け渡しにおいて、吸着パットは常に、エアーシリンダ装置の全ストロークを昇降しなければならない。このため、ガラス板の受け渡しに際し、吸着パットの昇降に時間がかかる。
【0009】
さらに、各吸着パットがガラス板を受け取って、次の加工ポジションへの搬送には、吸着パットを持上げるエアーシリンダ装置の全ストローク収縮による上昇完了を待って開始しなければならないので、無駄な時間を要する。
【0010】
以上等により、加工ポジションから加工ポジションへのガラス板の搬送に時間を要し、加工ガラス板の生産にスピードアップが期待できない。
【0011】
そこで、本発明は上記に示す従来のガラス板加工装置の欠陥に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、加工ポジションから加工ポジションへのガラス板の搬送をスピードアップし、加工動作のタクトを速くし、もって加工ガラス板の生産を一層アップできるようにしたガラス板加工装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、ガラス板を支持するガラス板支持部を備えた加工ポジションが間隔をもって配設され、一方の加工ポジションのガラス板支持部から他方の加工ポジションのガラス板支持部へガラス板を搬送する搬送装置を備え、この搬送装置は一方の加工ポジションのガラス板支持部の上方と他方の加工ポジションのガラス板支持部の上方との間において往復移動する搬送シャトルとこの搬送シャトルに上記各加工ポジションのガラス板支持部に対応し、かつ昇降装置を介して取付けられた吸着パットとを備え、上記搬送シャトルの往復移動、昇降装置による吸着パットの昇降、吸着パットのガラス板の吸着また開放によって一方の加工ポジションから他方の加工ポジションへガラス板を搬送するようにしたガラス板加工装置において、上記昇降装置が、スライダークランク機構からなり、クランク軸に、搬送シャトルに取付けられた昇降モータを連結し、スライダーにガラス板吸着の吸着パットを取付け、上記昇降モータの回転により吸着パットを昇降させるようにしたガラス板加工装置である。また、本発明は、上記昇降モータを数値制御されるサーボモータとしたガラス板加工装置である。
【0013】
また、本発明は、上記昇降装置がスライダークランク機構からなり、クランク軸に搬送シャトルに取付けられ、かつ数値制御される昇降用のサーボモータを連結し、スライダーにガラス板吸着の吸着パットを取付け、上記昇降モータの回転により、吸着パットを昇降させるようになり、昇降用のサーボモータと搬送移動の搬送制御モータとを同時制御することにより、一方の加工ポジションからのガラス板の搬送移動中に吸着パットをしてガラス板を上昇させ、次のガラス板渡しの他方の加工ポジションに近づくにつれ、そのガラス板を徐々に降下させるようにしたガラス板加工装置である。
【0014】
さらに、本発明は、上記昇降装置がスライダークランク機構からなり、クランク軸に搬送シャトルに取付けられ、かつ数値制御される昇降用のサーボモータを連結し、スライダーにガラス板吸着の吸着パットを取付け、上記昇降モータの回転により、吸着パットを昇降させるようになり、昇降用のサーボモータと搬送移動の搬送制御モータとを同時制御することにより、一方の加工ポジションからのガラス板の搬送移動中、次のガラス板渡しの他方の加工ポジションに近づくにつれ、吸着パットをしてガラス板を徐々に降下させるようにしたガラス板加工装置である。
【0015】
上記スライダークランク機構は、モータによるクランクの回転運動を吸着パットの昇降運動に変換しているため、吸着の上昇、降下の度に、モータを正逆回転させる必要がない。一方向に回転するだけでよい。また、上記スライダークランク機構は、スライダー即ち、吸着パットが折り返しの上死点、下死点において、昇降速度VがV=0となる。即ち、吸着パットの上昇から降下への変換位置、また降下から上昇への変換位置で速度一時0となる。そして、この速度V=0への減速(減速カーブ)、この速度V=0から加速(加速カーブ)がなめらかである。このため、ガラス板の吸着持上げ、吸着ガラス板の加工ポジション支持台への降下置きが、ソフトに行われ得る。そして、上記のスライダークランク機構の上記動作状態は、機械的、同一に繰り返される。
【0016】
特に、吸着パットの昇降の下死点の位置をガラス板載置の支持台上面直近に合わすことにより、吸着パットから支持台へのガラス板の載置及びガラス板の吸着持上げが確実に行われる。
【0017】
また、クランク軸、延いてはクランクを回転駆動する昇降モータを数値制御されるサーボモータとすることにより、この昇降用のサーボモータと搬送移動の搬送制御モータとを同時制御すると、ガラス板の搬送移動中に吸着パットをしてガラス板の搬送ライン高さを上昇させて他との衝突、接触、回避等を図り得、次のガラス板渡しの加工ポジションに近づくにつれ、そのガラス板を徐々に降下させ、次のガラス板渡しの加工ポジションに至ったときには、吸着パットをガラス板渡しに必要最小距離の高さ位置に精確に位置決めできる。
【0018】
この加工ポジションにおいて、上記最少距離を降下し、ガラス板をガラス板支持部に開放し、渡す。次に吸着パットは空で再び必要最小距離の高さまで上昇し、と同時に空で復帰行程をスタートする。復帰行程のスタートと共に空の吸着パットを更に上昇させ、元の加工ポジションに近づくに従い、降下させてゆき、元の加工ポジションのガラス板支持部の上方に戻ったときには、吸着パットをガラス板支持の搬送開始まで待機するようにできる。
【0019】
このため、ガラス板の受取り持上げの時間、及びこの持上げから次の加工ポジションへの搬送出発までの時間吸着パットの降下からガラス板の吸着持上げ完了までの時間が短縮される。さらに、受取ったガラス板の搬送開始までの時間もまた短縮される。
【0020】
従って、加工ガラス板搬送時間が短縮され、加工ポジションでの加工動作のタクトが速くなる。よって加工ガラス板の生産スピードが大巾にアップする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、加工ポジションから加工ポジションへのガラス板の搬送をスピードアップし、加工動作のタクトを速くし、もって加工ガラス板の生産を一層アップできるようにしたガラス板の加工方法及びガラス板加工装置を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の実施の形態の例の正面図である。
図2図2は、図1に示す例の一部切欠の平面図である。
図3図3は、図2に示すE−E線断面図である。
図4図4は、図1に示すA−A線から見た矢視図である。
図5図5は、図1に示すC−C線断面図である。
図6図6は、図1に示すD−D線断面図である。
図7図7は、搬送装置の昇降装置の正面図である。
図8図8は、図7に示すF−F線断面図である。
図9図9は、図7に示す昇降装置の平面図である。
図10図10は、図7に示す昇降装置の一部切欠側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、本発明の実施の態様を図に示す具体例を参照して説明する。尚、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
【0024】
図1から図9に示すように、ガラス板加工装置1は、右側にはガラス板に切線を形成する切断部2、左側にはガラス板の周縁を研削する研削部3、中央に折割部4、そして背後にガラス板5を搬送するガラス板搬送部6が配置されている。切断部2への搬入側には、ガラス板の入込みコンベア7が、研削部3からの搬出側には取出しコンベア8が配設されている。
【0025】
切断部2には、カッターホイール14を備えた切断ヘッド9とガラス板5を支持する切断テーブル11とを備える。研削部3には、研削ホイール15を備えた研削ヘッド10とガラス板5を保持する研削テーブル12を備える。研削テーブル12においてガラス板5を直接に保持するのは、この研削テーブル12上に配置した複数の吸盤13である。
【0026】
切断ヘッド9と切断テーブル11は、NC制御されて直交の平面座標系において輪郭制御運動を行い、研削ヘッド10と研削テーブル12もまたNC制御されて直交の平面座標系において輪郭制御運動を行う。切断部2における上記輪郭制御運動と研削部3における上記輪郭制御運動とは、同時平行して同一に行われる。
【0027】
切断部2の切断ヘッド9と研削部3の研削ヘッド10とは、共通の移動台16に装置されており、移動台16はX軸方向の直動(以下、移動と称す)を行う。
【0028】
切断ヘッド9延いてはカッタホイール14と、研削ヘッド10延いては研削ホイール15とは、X軸を共用し、一体となってX軸方向の移動を行う。
【0029】
切断ヘッド9に対応してY軸方向に移動する切断テーブル11と、研削ヘッド10に対応してY軸方向に移動する研削テーブル12とは、それぞれ独立して装置されているが、共に同期制御される。
【0030】
切断テーブル11と研削テーブル12の前方上方には、第1架台17が架設されている。第1架台17は、機台18の前後端において立設された門形の枠台19、19に架設されている。
【0031】
第1架台17の前面には2組のスライドレール装置21及び21が、X軸方向に沿って平行に設けられている。
【0032】
スライドレール装置21及び21は、第1架台17に敷設されたレール本体22と、レール本体22上を移動する複数のスライドブロック23とからなり、これらのスライドブロック23、23に移動台16が固定されている。
【0033】
移動台16には、切断ヘッド9及び研削ヘッド10が装置されている。
【0034】
切断ヘッド9及び研削ヘッド10は、スライドレール装置21及び21によってX軸方向に移動台16と共に一体となって移動(直動)する。
【0035】
X軸方向への移動台16の駆動は、2組のレール本体22、22の間に設けられた送りネジ24と、送りネジ24を駆動するX軸制御モータ25とによって行われる。切断ヘッド9及び研削ヘッド10の夫々の下方には、切断ヘッド9に対応して切断テーブル11が、研削ヘッド10に対応して研削テーブル12が設置されている。
【0036】
切断テーブル11と研削テーブル12とは、互いに同期制御されて移動させられる。切断テーブル11の上面は、ガラス板5を平面支持するように形成されている。
【0037】
研削テーブル12は、上面に複数個の吸盤13、13、13、13が配置され、これら吸盤13、13、13、13の上に、ガラス板5が平面を保って吸着固定される。
【0038】
切断テーブル11は、Y軸方向に沿って配設されたスライドレール装置26、26上に取付けられている。
【0039】
これらスライドレール装置26、26は、レール本体27とレール本体27に組付けされたスライドブロック28、28とを備え、切断テーブル11は、これらスライドブロック28、28上に固定されている。
【0040】
切断テーブル11のY軸方向の移動は、レール本体27、27に沿って設けられた送りネジ29と送りネジ29に連結したY軸制御モータ30とによって行われる。
【0041】
研削テーブル12は、同じようにY軸方向に沿って配設されたスライドレール装置31、31上に取付けられている。スライドレール装置31、31もまた、レール本体32と、レール本体32に組付けられたスライドブロック33、33を備え、これらスライドブロック33、33上に研削テーブル12が取付けられている。
【0042】
研削テーブル12のY軸方向の移動は、レール本体32、32に沿って配設された送りネジ34と、送りネジ34に連結したY軸制御モータ35とにより行われる。
【0043】
切断テーブル11と研削テーブル12とが同期してY軸方向に移動されるように、互いに独立して配されたY軸制御モータ30とY軸制御モータ35とは、数値制御装置によって同期して運転される。X軸方向に移動する移動台16の前面には、切断テーブル11に対応して軸受装置36が、研削テーブル12に対応して軸受装置38がそれぞれ取付けられている。
【0044】
軸受装置36には、ベアリング(図示されていない)より保持された回転軸37を備える。
【0045】
軸受装置38には、ベアリングによって保持された回転軸39を備える。
【0046】
回転軸37及び39は、回転軸心がX−Y平面座標系、つまりガラス板5の上面に対して直交して組込まれている。
【0047】
回転軸37及び39は、ガラス板5の上面に直交した軸線40を中心に回転する。
【0048】
回転軸37及び39は、その上端部41、42及び下端部43、44がそれぞれの軸受装置36、38から上方にまた下方に露出している。
【0049】
切断部2における回転軸37は、その下端部43には、ブラケット45を介して切断ヘッド9が取付けられている。さらに、回転軸37の上端部41には、角度制御モータ46が平歯車47、47を介して連結されている。
【0050】
回転軸39には、その下端部44においてブラケット48を介して研削ヘッド10が取付けられている。
【0051】
回転軸39の上端部42には、角度制御モータ49が平歯車50、50を介して連結されている。角度制御モータ46及び49のそれぞれは、共に移動台16の前面から立設されたブラケット51、52に保持されており、移動台16と一体となってX軸方向を移動する。
【0052】
回転軸37の下端部43に取付けた切断ヘッド9及び回転軸39の下端部44に取付けた研削ヘッド10もまた、共にその下端部43、44において、それぞれの回転軸37及び39を側方から握り持ち状態で取付けられたブラケット45、48を介して取付けられている。
【0053】
回転軸37及び39は、それぞれの角度制御モータ46、49から角度制御回転を受けて、切断ヘッド9及び研削ヘッド10をガラス板5の面に直交する軸線40の回りで角度制御回動させる。
【0054】
切断ヘッド9は、カッターホイール14を備えたカッターヘッド本体53と、カッターヘッド本体53とを保持し、カッターヘッド本体53の位置をガラス板5の面に平行な面内で直交する2方向(X方向、Y方向)に調整するところの位置調整手段54と、カッターヘッド本体53の上部とに取付けられ、カッターホイール14をZ軸方向に上下動し、ガラス板5に切線を形成時には、カッターホイール14に切り圧を与えるエアーシリンダ装置55を備える。
【0055】
位置調整手段54は、カッターヘッド本体53を保持するY方向スライド56と、Y方向スライド56をY方向に可動自在に保持するX方向スライド57と、X方向スライド57をX方向に可動自在に保持するブラケット58とからなる。そして、ブラケット58の上部が、回転軸37の下端部43を握り持ち状態で取付けられたブラケット45に懸吊的に取付けられている。
【0056】
研削ヘッド10は、図8及び図9に示すようにスピンドルモータ59と、スピンドルモータ59の位置をガラス板5の面に平行な面内で直交する2方向(X方向、Y方向)に夫々調整するための位置調整手段60とを備える。そして、スピンドルモータ59の回転シャフト61に研削ホイール15が装着されている。
【0057】
位置調整手段60は、スピンドルモータ59を保持するY方向スライド62と、Y方向スライド62をY方向に可動自在に保持するブラケット64とからなる。ブラケット64の上部が回転軸39の下端部44に握り持ち取付けのブラケット48に懸吊的に取付けられている。
【0058】
研削ホイール15は、位置調整手段60の調整によって、その周端面(研削面)が回転軸39の軸心40に一致されるようにしてある。
【0059】
折割部4は、図1図2図5及び図8に示すように搬送されて来た切線入りのガラス板5を置く水平のベルトコンベア65と、ベルトコンベア65上に置かれたガラス板5を折割する2基の折割装置66、66とを備える。
【0060】
それぞれの折割装置66及び66には、端切りカッター装置67とプレス装置68と、端切りカッター装置67及びプレス装置68を、ガラス板5上を、ガラス板5の面に沿って移動させる移動手段69とよりなる。移動手段69は、端切りカッター装置67及びプレス装置68を保持し、端切りカッター装置67及びプレス装置68をY方向に数値制御移動させるY方向移動装置70と、Y方向移動装置70をX方向に数値移動させるX方向移動装置71とを備え、X方向移動装置71において、第1架台17及び第2架台103にブラケット73、74を介して取付けられている。
【0061】
ベルトコンベア65は、コンベアベルト75と、コンベアベルト75を内側から平面に支える支持板兼フレーム76と、コンベアベルト75を回走させる駆動装置77とを有しており、支持板兼フレーム76においてブラケットを介して機台18から支持されている。
【0062】
折割部4の動作、先ず、切断部2において切線を入れられたガラス板5が、切断部2に対応のガラス板持上げ装置82によるそのガラス板5の持上げにより及び搬送シャトル80の移動によるガラス板搬送によりコンベアベルト75上に移し、置かれる。すると、折割部4に復帰した吸着パット90が降下してガラス板5を押えて固定とする。
【0063】
すると、先ず折割装置66、66の端切りカッター装置67が必要箇所へ順次移動してゆき、ガラス板5に端切り線を入れてゆく。次に、プレス装置68が必要箇所に順次移動してプレスを施し、不要部を折割、切り離してゆく。
【0064】
不要部を折割、切離されたガラス板5は、ガラス板持上げ装置の吸着パット90により吸着、持上げられ、この状態で待機し、次に研削部3への搬送を待つ。
【0065】
このとき、ベルトコンベア65が作動し、コンベアベルト75上の折割カレットを外部へ排出する。
【0066】
ガラス板搬送部6は、搬送装置79を備える。搬送装置79は、入込みコンベア7上のガラス板5を切断テーブル11上へ、切断テーブル11上のガラス板5を折割部4のベルトコンベア65上へ、折割部4で折割され吸着パット90で持上げ中のガラス板5を研削テーブル12の吸盤13、13、13、13上に、研削テーブル12の吸盤13、13、13、13上のガラス板5を取出しコンベア8上へ搬送する。
【0067】
往復動の繰返しによりガラス板5は、次へ次へと順送りされる。
【0068】
尚、ガラス板5は、入込みコンベア7上のガラス板支持部20a、切断テーブル11上のガラス板支持部20b、折割部4のベルトコンベア65上のガラス支持部20c、研削テーブル12の吸盤13、13、13、13上のガラス板支持部20d、取出しコンベア8上のガラス板支持部20eに置かれ、かつ切断部2、研削部3にあってはガラス板支持部20b、20dにあっては加工作業中は固定的に支持あるいは保持される。さて搬送装置79は、搬送シャトル80を備える。搬送シャトル80は、入込みコンベア7の上方、切断テーブル11の上方、折割部4のベルトコンベア65の上方、研削テーブル12の吸盤13、13、13、13の上方を貫いて設けられ、X軸方向に平行して往復動を繰返す。搬送シャトル80は、この往復動によって取出しコンベア8の上方へも至る。搬送シャトル80には、加工ポジションに対応した位置にガラス板持上げ装置81、82、83,84を備える。即ち、搬送シャトル80には、入込みコンベア7上のガラス板支持部20a、切断テーブル11上のガラス板支持部20b、折割部4のベルトコンベア65上のガラス板支持部20c、研削テーブル12の吸盤13、13、13、13上のガラス板支持部20dに対応した位置にガラス板持上げ装置81、82、83、84のそれぞれを備えている。
【0069】
これらのガラス板持上げ装置81、82、83、84のそれぞれは、ブラケット85、86、87、88を介して搬送シャトル80の下面に取付けられている。
【0070】
搬送シャトル80及びガラス板持上げ装置81、82、83、84は、一体として往復を行う。
【0071】
搬送シャトル80の往復動は、後述の搬送制御モータ89によって、数値制御されて行われる。また、ガラス板持上げ装置81、82、83、84の各々には、ガラス板面に接し、ガラス板5の吸着保持、またそのガラス板5の開放を行うところの一対の吸着パット90と、一対の吸着パット90を直線昇降させる昇降装置91、92、93、94を備える。
【0072】
昇降装置91、92、93、94のそれぞれは、吸着パット90を保持し、直線昇降のガイドを行うスライド装置98と、スライド装置98が保持した吸着パット90、90を昇降させるクランク機構装置99とを備える。
【0073】
スライド装置98は、両側に配設されたスライドユニット体95、95と、これら両側のスライドユニット体95と95のスライドシャフト96と96どうしを連結した連結体97とを備え、連結体97の下面に複数の吸着パット90、90が取付けられている。
【0074】
両側のスライドユニット体95及び95は、ケース本体101と、ケース本体101内をスライドするスライドシャフト96、96とよりなり、ケース本体101、101において前記ブラケットに取付けられている。
【0075】
クランク機構装置99は、上記ブラケットに取付けられた昇降モータ100のシャフト102に取付けられたクランク軸110と、クランク軸110から半径方向に突設されたクランク腕111と、クランク腕111から突設したクランクピン112と、クランクピン112とスライド装置98の連結体97に取付け突設したスライダピン113とに回転連結したコンロット114とよりなる。
【0076】
コンロット114とクランクピン112及びスライダピン113との回転連結は、図8に示すようにベアリング115、115を介して行う。尚また、昇降モータ100は、数値制御されたサーボモータを使用し、かつサーボモータは、減速機直結のサーボモータである。そして、クランク軸110は、減速機の出力シャフトに外挿し取付け固定する。
【0077】
クランク機構装置99は、昇降サーボモータ100の回転によりクランク軸110を介してクランク腕111が回転し、クランクピン112とスライダピン113とに回転連鎖させたコンロット114を介してスライダピン113取付けの連結体97、延いては吸着パット90、90を上下に往復直動させる。即ち、本クランク機構装置99は、サーボモータ100の回転を吸着パット90、90の上下往復動に変換した。
【0078】
搬送シャトル80は、第2架台103の下面において、X軸方向に平行に設置されたスライド装置104及び104に取付けられている。
【0079】
スライド装置104及び104は平行に敷設したレール本体105及び105と、レール本体105及び105に組付けたスライドブロック106、106とからなり、これらスライドブロック106、106に搬送シャトル80が取付けられている。
【0080】
搬送シャトル80の往復動は、レール本体105及び105の間に取付けた送りネジ107と送りネジ107に連結した搬送制御モータ89とにより駆動する。
【0081】
搬送制御モータ89は、数値制御装置から数値情報に基づいて搬送シャトル80を数値制御による往復動させる。
【0082】
第2架台103は、第1架台17の後方において第1架台17と平行して機台18の前後端に立設の枠台19、19に架設されている。
【0083】
ガラス板搬送部6の動作、図4及び図16に示すように、本ガラス板加工装置1が各加工ポジションにおいて加工動作中にあるとき、往復動する搬送シャトル80は復帰位置において待機している。このとき、ガラス板持上げ装置81は入込みコンベア7の上方に、持上げ装置82は切断テーブル11の上方に、持上げ装置84は研削テーブル12の上方に待機している。
【0084】
尚、このとき、折割部4のベルトコンベア65に対応した持上げ装置83は、ベルトコンベア65上にあって、その吸着パット90を最下位まで降下させてベルトコンベア65上のガラス板5を押圧中にあり、このとき折割装置66、66が動作してガラス板5を折割し、折割完了で吸着パット90はガラス板5を吸着し、最上位まで持上げて待機し、他の吸着パット90、90、90と共の一体移動を待つ。
【0085】
次に、各加工ポジションの加工動作が終了し、切断テーブル11、研削テーブル12が原点復帰すると、折割部4に位置する持上げ装置83を除き、各ガラス板持上げ装置81、82、84は、昇降装置91、92、94を介して一せいに吸着パット90、90、90を降下し、ガラス板5に接し、これを吸着し、ガラス板5を持上げる。持上げ完了と同時に、搬送シャトル80が往行程をスタートし、各加工ポジションのガラス板5は、次の加工ポジションに向けての搬送が開始する。
【0086】
次の加工ポジションのガラス板支持部20bの上方に至って搬送シャトル80が停止したとき、各吸着パット90、90、90、90を降下し、ガラス板5をガラス板支持部の上面に接しさせ吸着パット90、90、90、90からガラス板5、5、5、5を開放し、ガラス板支持部20b上に移す。
【0087】
次に、各ガラス板持上げ装置81、82、83、84は、昇降装置91、92、93、94をして吸着パット90、90、90、90を上昇し、同時に搬送シャトル80は復帰行程をスタートする。と同時に、本ガラス板加工装置1は、各加工ポジションにおいて加工動作を開始する。
【0088】
各ガラス板持上げ装置81、82、83、84が元の加工ポジションの支持台の上方に戻ったとき、吸着パット90、90、90、90は、ガラス板支持部の上方に待機する。
【0089】
各加工ポジションの加工動作の終了で、各々加工ガラス板5を支持したガラス板支持部、つまり、切断テーブル11、研削テーブル12が原点復帰すると、ガラス板搬送部6は上述と同一動作を繰返し、加工ガラス板5、5、5、5を各加工ポジションへ順送りにする。最後の取出しコンベア8上に順送りされてきた加工ガラス板5は加工仕上りとして取出す。
【0090】
ガラス板加工装置1の研削部3は、研削ヘッド10と研削テーブル12がXY座標系において輪郭制御移動を行う研削装置であるが、研削ヘッドを固定し、ガラス板を保持した研削テーブル12を角度制御回転させると共にY軸移動させる極座標制御方式の研削装置であってもよい。研削テーブル12のY軸原点復帰において、搬送装置79の昇降装置93、94の吸着パット90により、ガラス板5の搬入搬出を行ってもよい。
【0091】
さらに、本ガラス板加工装置1は、切断部2と研削部3との間に折割部4を備えるが、折割部4を省き、ガラス板5の折割を切断部2において切断と折割を連続して行ってもよい。即ち、切断ヘッド9に折割プレス装置を併設し、カッタホイールによる切線形成の直後に折割プレスにより折割を行う。そして、この折割兼用の切断部2より研削部3にガラス板5を搬送してもよい。
【符号の説明】
【0092】
1 ガラス板加工装置
2 切断部
3 研削部
4 折割部
5 ガラス板
6 ガラス板搬送部
7 入込みコンベア
8 取出しコンベア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10