(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記繰出搬送部の末端位置には、回転方向の上流側に延出する多数の羽根を有し隣り合う羽根同士の間に紙葉を挟持し回転して搬送する集積車が設けられ、前記集積部には、前記集積車の羽根間の紙葉に当接して当該紙葉を移動する羽根間から引き出して前記集積車から離間する位置まで案内するガイド手段が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の紙葉計数機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、紙葉を計数する場合に、高速で計数して枚数を確認するだけの作業に止まらず、計数する紙葉の表裏の方向が間違っていないかを確認したり、特に投票用紙においては書かれている文字が間違っていないかを確認したりして、間違った紙葉の排除を伴う作業が行われる場合もある。その場合には別途操作員が手作業で1枚ずつ捌きながら目視で確認する必要があった。
【0005】
したがって、本発明は、紙葉を一枚ずつ目視確認することが容易に可能となる紙葉計数機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ホッパに投入された紙葉を1枚ずつ分離して繰り出し搬送して排出する繰出搬送部と、該繰出搬送部で移動中の紙葉を計数する計数部と、
機外に臨む前面位置に、上側かつ前側が常時開放されて設けられ、前記繰出搬送部で排出された紙葉を目視可能に受け入れて集積させる集積部と、を備える紙葉計数機であって、前記集積部は、
前記排出部から排出される紙葉の下端部を当接させる底部と、該底部の前端縁部から立ち上がって機体前面を構成する前壁部とを有し、前記繰出搬送部は、前記底部に当接した紙幣を押圧して前に倒れるように排出し、前記前壁部が
、前記底部から立ち上がる立設状態と前方に傾倒する傾倒状態とに姿勢変更可能であることを特徴とする。
【0008】
請求項
2に係る発明は、
ホッパに投入された紙葉を1枚ずつ分離して繰り出し搬送して排出する繰出搬送部と、該繰出搬送部で移動中の紙葉を計数する計数部と、前記繰出搬送部で排出された紙葉を目視可能に受け入れて集積させる集積部と、を備える紙葉計数機であって、前記集積部は、前壁部が底部から立ち上がる立設状態と前方に傾倒する傾倒状態とに姿勢変更可能であり、操作部への操作入力に基づいて、前記繰出搬送部による前記集積部への紙葉の排出の時間間隔を第1の排出時間間隔とする通常モードと前記第1の排出時間間隔よりも長い第2の排出時間間隔とする低速モードとから選択して実行する制御部を備え、前記通常モードが選択されると前記前壁部を前記立設状態とし、前記低速モードが選択されると前記前壁部を前記傾倒状態とする姿勢変更手段を有することを特徴とする。
【0009】
請求項
3に係る発明は、
ホッパに投入された紙葉を1枚ずつ分離して繰り出し搬送して排出する繰出搬送部と、該繰出搬送部で移動中の紙葉を計数する計数部と、前記繰出搬送部で排出された紙葉を目視可能に受け入れて集積させる集積部と、を備える紙葉計数機であって、前記集積部は、前壁部が底部から立ち上がる立設状態と前方に傾倒する傾倒状態とに姿勢変更可能であり、操作部への操作入力に基づいて、前記繰出搬送部による前記集積部への紙葉の排出の時間間隔を第1の排出時間間隔とする通常モードと前記第1の排出時間間隔よりも長い第2の排出時間間隔とする低速モードとから選択して実行する制御部を備え、前記前壁部の姿勢を検出する姿勢検出手段を有し、前記制御部は、前記姿勢検出手段が前記前壁部の前記立設状態を検出すると、前記通常モードを選択し、前記姿勢検出手段が前記前壁部の前記立設状態以外を検出すると、前記低速モードを選択することを特徴とする。
【0010】
請求項
4に係る発明は、請求項1から
3のいずれか一項に係る発明において、前記繰出搬送部の末端位置には、回転方向の上流側に延出する多数の羽根を有し隣り合う羽根同士の間に紙葉を挟持し回転して搬送する集積車が設けられ、前記集積部には、前記集積車の羽根間の紙葉に当接して当該紙葉を移動する羽根間から引き出して前記集積車から離間する位置まで案内するガイド手段が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1
乃至3のいずれか一項に係る発明によれば、繰出搬送部で排出された紙葉を目視可能に受け入れて集積させる集積部の前壁部が、集積部の底部から立ち上がる立設状態と前方に傾倒する傾倒状態とに姿勢変更可能であるため、計数のみを行う場合には、前壁部を立設状態とすることで集積乱れを抑制し、操作者による一枚ずつの目視確認が行われる場合には、前壁部を傾倒状態とすることで目視確認が容易に行えるようにする。したがって、紙葉を一枚ずつ目視確認することが容易に可能となる。
【0012】
請求項2
または3に係る発明によれば、制御部が、操作部への操作入力に基づいて、繰出搬送部による集積部への紙葉の排出の時間間隔を第1の排出時間間隔とする通常モードと、繰出搬送部による集積部への紙葉の排出の時間間隔を第1の排出時間間隔よりも長い第2の排出時間間隔とする低速モードとから選択して実行する。よって、通常モードでは低速モードよりも短時間で計数を行うことができ、低速モードでは通常モードよりも集積部への紙葉の排出の時間間隔を長くすることができる。このため、一台の同じ機械で、紙葉の高速での計数に加えて、紙葉を計数しつつ一枚ずつ目視確認することが容易に可能となる。つまり、低速モードを選択して実行すれば、例えば、紙葉の表裏の方向が間違っているか否かを目視で確認したり、特に投票用紙において書かれている文字が間違っているか否かを目視で確認したりできる。
【0013】
請求項
2に係る発明によれば、通常モードが選択されると姿勢変更手段が前壁部を立設状態とし、低速モードが選択されると姿勢変更手段が前壁部を傾倒状態とするため、前壁部を自動的にモードに応じた姿勢とすることができる。
【0014】
請求項
3に係る発明によれば、姿勢検出手段が前壁部の立設状態を検出すると、制御部が通常モードを選択し、姿勢検出手段が前壁部の立設状態以外を検出すると、制御部が低速モードを選択するため、前壁部の姿勢に応じて自動的にモードを選択設定することになる。
【0015】
請求項
4に係る発明によれば、ガイド手段が集積車の羽根間の紙葉に当接して当該紙葉を移動する羽根間から引き出して集積車から離間する位置まで案内するため、集積部に集積された紙葉が集積車に接触して動いてしまうことを抑制できる。よって、特に操作者による一枚ずつの目視確認が行われる場合に、紙葉の視認性を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施形態に係る紙葉計数機を図面を参照して以下に説明する。以下の説明における「前」は操作者側、「後」は操作者とは反対側、「左右」は操作者から見て左右である。
【0018】
図1において符号1は、紙葉Sが長さ方向を左右方向に向け上下方向に複数枚集積された状態で載置されるホッパである。このホッパ1に集積された紙葉Sは、最下のものから順次蹴出ローラ2によって後方に蹴り出されて、繰出ローラ3と分離ローラ4との間に供給される。繰出ローラ3は、計数モータ5によって駆動されて
図1の時計回り方向に回転するもので、繰出ローラ3と計数モータ5との間には回転を伝達する
図3に示すクラッチ6および繰出ローラ3を急激に停止させるブレーキ7が設けられている。
図1に示す蹴出ローラ2は、計数モータ5の駆動力により繰出ローラ3と連動して
図1の時計回り方向に回転する。蹴出ローラ2の外周部には部分的に摩擦部材2aが設けられ、繰出ローラ3の外周部には部分的に摩擦部材3aが設けられている。蹴出ローラ2は摩擦部材2aが紙葉Sに接触するとき、紙葉Sを蹴り出し、繰出ローラ3は摩擦部材3aが紙葉Sに接触するとき、紙葉Sを分離ローラ4との間に引き込んで、後下がりに傾斜する搬送通路10に繰り出す。分離ローラ4は停止していて繰出ローラ3に接触する紙葉Sよりも上側の紙葉Sを停止させる。これにより、蹴出ローラ2および繰出ローラ3がホッパ1に集積された紙葉Sを順次間欠的に搬送通路10に繰り出す。
【0019】
蹴出ローラ2、繰出ローラ3、分離ローラ4、計数モータ5、クラッチ6およびブレーキ7が、ホッパ1に集積状態で投入された紙葉Sを最下のものから1枚ずつ分離して繰り出す繰出部8を構成している。この繰出部8は、計数モータ5の回転速度を変更制御することで、ホッパ1から紙葉Sを1枚ずつ分離して搬送通路10に繰り出す繰り出しの時間間隔を変更可能となっている。
【0020】
搬送通路10には搬送通路10を移動中の紙葉Sを計数する計数部11が設けられている。計数部11は紙葉Sの通過を検出して計数を行うとともに紙葉Sの画像を識別可能となっている。この搬送通路10を通過する紙葉Sは搬送ローラ12でさらに下流側に搬送される。搬送ローラ12は計数モータ5によって回転駆動されるものであり、これら搬送ローラ12によって挟持された紙葉Sは加速されて前方に搬送され、集積車15に受け渡される。集積車15は
図3に示す集積車モータ17によって
図1の反時計回り方向に回転駆動されるもので、順次加速投入された紙葉Sを集積部20に受け渡す。
【0021】
ここで、集積車15は、その上部に位置するとき回転方向の上流側である搬送ローラ12側に延出する多数の羽根16を有しており、搬送ローラ12から繰り出された紙葉Sを、回転中その時点で搬送ローラ12に対向する上部の隣り合う羽根16間の隙間に受け入れる。集積車15は、回転することにより、これら羽根16同士の間に挟持した紙葉Sを機体前方かつ下方に搬送する。
【0022】
集積車15は、
図2に示すように、機体左右方向に間隔をあけて一対設けられており、これら集積車15は、ガイド部30から上部および前部のみが突出するように設けられている。ガイド部30は、
図1に示すように集積車15よりも搬送ローラ12側に延出して搬送ローラ12から繰り出された紙葉Sの下方への移動を規制する上部ガイド31と、上部ガイド31よりも下側かつ前側にある下部ガイド32と、上部ガイド31と下部ガイド32とを繋ぐ連結部33とを有している。
【0023】
集積部20には、
図2に示すように一対の集積車15の左右両側に、一対のガイド部材(ガイド手段)41が設けられている。
図4に示すように、ガイド部材41は、上部ガイド31に後端部が連結されるとともに前側ほど下側に位置するように傾斜し、しかも前方かつ上方の斜め方向に膨出する湾曲形状をなすガイド本体部42と、ガイド本体部42の前端から屈曲して前方に延出して下部ガイド32に連結される連結部43とを有している。この連結部43と下部ガイド32とが集積部20の底部21を構成している。ガイド本体部42はその連結部43側の端部と集積車15の中心との距離が、集積車15の最大半径よりも長くなっている。
【0024】
搬送ローラ12から繰り出されて集積車15の羽根16間に挿入された紙葉Sは、隣り合う羽根16で挟持されて集積車15の回転により機体前方かつ下方に搬送されることになるが、その最中に、ガイド部材41のガイド本体部42に当接する。すると、紙葉Sは、回転する集積車15の隣り合う羽根16間から引き出されながら、ガイド本体部42に沿って前方に移動して、ガイド本体部42よりも前側の集積部20の底部21に当接する。ガイド本体部42の連結部43側の端部と集積車15の中心との距離が、集積車15の最大半径よりも長くなっていることから、集積部20の底部21に当接した時点で、紙葉Sは、少なくとも底部21に当接している下端部が集積車15から離間した状態となる。つまり、ガイド部材41は、集積車15の羽根16間の紙葉Sに当接してこの紙葉Sを移動する羽根16間から引き出して集積車15から離間する位置まで案内する。紙葉Sは、底部21に当接すると、それまで挟持されていた羽根16のうち回転方向上流側の羽根16で下端部よりも上側が前方に押され、その結果、底部21に当接した下端部を中心に前に倒れるように排出される。
【0025】
搬送通路10、搬送ローラ12、計数モータ5、集積車15、集積車モータ17およびガイド部30の上部ガイド31が、上記した繰出部8により繰り出された紙葉Sを搬送して集積部20上に排出する搬送部50を構成している。この搬送部50は、計数モータ5および集積車モータ17の回転速度を変更制御することで、紙葉Sの搬送の速度を変更可能となっている。繰出部8を構成する蹴出ローラ2、繰出ローラ3、分離ローラ4、クラッチ6、ブレーキ7と、搬送部50を構成する搬送通路10、搬送ローラ12、集積車15、集積車モータ17およびガイド部30の上部ガイド31と、双方を構成する計数モータ5とが、ホッパ1に投入された紙葉Sを1枚ずつ分離して繰り出し搬送して集積部20に排出する繰出搬送部51を構成している。この繰出搬送部51の末端位置に集積車15が設けられている。また、この繰出搬送部51で移動中の紙葉Sを計数部11が計数する。
【0026】
集積部20は、紙葉計数機の機外に臨む前面位置に設けられており、その上側の前側が開放されている。よって、繰出搬送部51で集積部20に排出された紙葉Sは機外に露出することになり、操作者による目視が可能となる。つまり、集積部20は、繰出搬送部51で排出された紙葉Sを目視可能に受け入れて集積させる。この集積部20上の紙葉Sは、その有無が底部21の上面に沿って光軸が配置された残留検知投受光器22a,22bによって検出される。
【0027】
集積部20は、上記した底部21と、底部21の前端縁部から立ち上がる前壁部23と左右両側の一対の
図2に示す側壁部24,24とを有している。前壁部23は底部21側の連結部を中心に揺動可能であり、
図4(a)に示すように底部21から立ち上がる立設状態と、
図4(b)に示すように立設状態よりも前方に傾倒する傾倒状態とに姿勢変更可能となっている。前壁部23は、
図4(a)に示す立設状態にあるとき、その後方に向く支持面23aが水平よりも鉛直に近い角度で前上がりに傾斜することになり、
図4(b)に示す傾倒状態にあるとき、支持面23aが鉛直よりも水平に近い角度で前上がりに傾斜することになる。
【0028】
集積車15から排出された紙葉Sは、上述したように、底部21に当接すると、集積車15の上流側の羽根16で押圧されて下端部を中心に前に倒れるように排出される。その結果、前壁部23が
図4(a)に示す立設状態にあるときには、前壁部23の支持面23a側の上縁部に立てかけられるようにして、紙葉Sが前から後に順次集積されていくことになる。
【0029】
他方、前壁部23が
図4(b)に示す傾倒状態にあるときには、集積車15から排出された紙葉Sは、底部21から前壁部23の支持面23a上に倒れ、水平に近い状態で下から上に順次集積されていくことになる。その際に、集積部20は、前壁部23が傾倒状態になることで、紙葉Sよりも前側で立ち上がる部分がなくなることになり、よって紙葉Sの上面の目視が容易に可能となる。
【0030】
集積部20には、前壁部23が
図4(a)に示す立設状態にあることを検知する
図3に示す立設状態検知センサ(姿勢検出手段,姿勢変更手段)25と、前壁部23が
図4(b)に示す傾倒状態にあることを検知する
図3に示す傾倒状態検知センサ(姿勢変更手段)26と、前壁部23を立設状態および傾倒状態の間で往復揺動させる傾倒モータ(姿勢変更手段)27とが設けられている。
図2に示すように、紙葉計数機の前面には、操作部53および表示部54がそれぞれ配設されている。また、紙葉計数機の内部には、
図3に示すように、記憶部55および制御部(姿勢変更手段)56が設けられている。
【0031】
ここで、制御部56は、操作部53への操作入力によって計数部11の識別項目を予め選択設定可能となっている。例えば、紙葉Sとして紙幣を計数する場合には、計数部11によって真偽、正損、金種および搬送の正常異常を識別することになり、紙葉Sとして投票用紙等の規定サイズの紙葉を計数する場合には、搬送方向長さの正常異常、重送等の搬送異常の有無を識別することになる。
【0032】
そして、本実施形態においては、制御部56が、操作部53のモード設定釦への操作入力に基づいて、単位時間当たりの紙葉Sの計数枚数つまり単位時間当たりの紙葉Sの集積部20への排出の枚数が、予め設定されている固定値である第1の排出枚数(例えば1000枚/分)となる通常モードと、この第1の排出枚数よりも少ない、予め設定されている可変値である第2の排出枚数(例えば100枚/分)となる低速モードとから選択して実行する。制御部56は、初期状態では通常モードが設定されるようになっており、モード設定釦が押される毎に低速モードと通常モードとに交互に切り替わるようになっている。
【0033】
以上の構成において、操作者が紙葉計数機のホッパ1にその枚数を計数したい紙葉群を集積状態でセットして、操作部53に必要によりモード設定操作を行う。通常モードが選択設定された状態で、操作部53のスタート釦にスタート操作が入力されると、制御部56は、立設状態検知センサ25が前壁部23の立設状態を検知しているか否かを判定し、立設状態検知センサ25が前壁部23の立設状態を検知していれば、傾倒モータ27を停止状態のままとする。他方、立設状態検知センサ25が前壁部23の立設状態を検知していなければ、前壁部23を立設状態とする方向に傾倒モータ27を駆動して、立設状態検知センサ25が前壁部23の立設状態を検知する状態になると、傾倒モータ27を停止させる。これにより、前壁部23が立設状態となる。
【0034】
次に、制御部56は、計数モータ5の回転の速度(動作条件)を、予め設定されて記憶部55に記憶されている固定値の第1の計数回転速度とし、集積車モータ17の回転の速度(動作条件)を、予め設定されて記憶部55に記憶されている固定値の第1の集積車回転速度として、それぞれ駆動する。すると、搬送ローラ12および集積車15が回転する。次に、制御部56は、クラッチ6を繋ぐ。すると、蹴出ローラ2および繰出ローラ3が共に回転し、ホッパ1内に投入載置された紙葉群中の紙葉Sを一枚ずつ分離して順次搬送通路10に送出する。搬送通路10に送出された紙葉Sは、計数部11で識別および計数が行われ、搬送ローラ12で搬送されて、集積車15に繰り出され、集積車15から集積部20に排出されて、集積部20の底部21上で前壁部23に立てかけられるようにして前から後に順次集積される。
【0035】
以上の通常モードにおいて、制御部56が、計数モータ5の回転の速度を第1の計数回転速度とし集積車モータの回転速度を第1の集積車回転速度とすると、繰出部8によりホッパ1から紙葉Sを1枚ずつ分離して繰り出す繰り出しの時間間隔が固定値である第1の繰出時間間隔となり、搬送部50による紙葉Sの搬送の速度が固定値である第1の搬送速度となる。
【0036】
低速モードが選択設定された状態で、操作部53にスタート操作が入力されると、制御部56は、傾倒状態検知センサ26が前壁部23の傾倒状態を検知しているか否かを判定し、傾倒状態検知センサ26が前壁部23の傾倒状態を検知していれば、傾倒モータ27を停止状態のままとする。他方、傾倒状態検知センサ26が前壁部23の傾倒状態を検知していなければ、前壁部23を傾倒状態とする方向に傾倒モータ27を駆動して、傾倒状態検知センサ26が前壁部23の傾倒状態を検知する状態になると、傾倒モータ27を停止させる。これにより、前壁部23が傾倒状態となる。つまり、立設状態検知センサ25と傾倒状態検知センサ26と傾倒モータ27と制御部56とが、通常モードが選択されると前壁部23を立設状態とし、低速モードが選択されると前壁部23を傾倒状態とする姿勢変更手段を構成している。
【0037】
次に、制御部56は、計数モータ5の回転の速度(動作条件)を第1の計数回転速度よりも低い、予め設定されて記憶部55に記憶されている第2の計数回転速度とし、集積車モータ17の回転の速度(動作条件)を第1の集積車回転速度よりも低い、予め設定されて記憶部55に記憶されている第2の集積車回転速度として、それぞれ駆動する。すると、搬送ローラ12および集積車15が回転する。次に、制御部56は、クラッチ6を繋ぐ。すると、蹴出ローラ2および繰出ローラ3が共に回転し、ホッパ1内に投入載置された紙葉群中の紙葉Sを一枚ずつ分離して順次搬送通路10に送出する。搬送通路10に送出された紙葉Sは、計数部11で識別および計数が行われ、搬送ローラ12で搬送されて、集積車15に繰り出され、集積車15から集積部20に排出されて、集積部20の底部21上で傾倒状態にある前壁部23上で下から上に順次集積される。
【0038】
以上の低速モードにおいて、制御部56が、計数モータ5の回転の速度を第2の計数回転速度とし集積車モータ17の回転速度を第2の集積車回転速度とすると、繰出部8によりホッパ1から紙葉Sを1枚ずつ分離して繰り出す繰り出しの時間間隔が、上記第1の繰出時間間隔よりも長い可変値である第2の繰出時間間隔となり、搬送部50による紙葉Sの搬送の速度が、上記第1の搬送速度よりも遅い可変値である第2の搬送速度となる。
【0039】
その結果、通常モードでは、繰出搬送部51による集積部20への紙葉Sの排出の時間間隔が予め設定された固定値である第1の排出時間間隔となり、低速モードでは、繰出搬送部51による集積部20への紙葉Sの排出の時間間隔が、前記第1の排出時間間隔よりも長い可変値である第2の排出時間間隔となる。ここで、排出時間間隔とは、例えば、搬送部50の最下流位置の集積車15で搬送されている紙葉Sが底部21に当接した時点から、その次に集積車15で搬送されている紙葉Sが底部21に当接する時点までの時間である。
【0040】
つまり、制御部56は、操作部53への操作入力に基づいて、繰出搬送部51による集積部20への紙葉Sの排出の時間間隔を、固定値である第1の排出時間間隔とする通常モードと、この第1の排出時間間隔よりも長い可変値である第2の排出時間間隔とする低速モードとから選択して実行する。制御部56は、通常モードが選択された状態では、表示部54に、通常モードである旨と、単位時間当たりの紙葉Sの計数枚数つまり単位時間当たりの紙葉Sの集積部20への排出の枚数(第1の排出時間間隔に相当する情報)を表示させる。また、制御部56は、低速モードが選択された状態では、表示部54に、低速モードである旨と、単位時間当たりの紙葉Sの計数枚数つまり単位時間当たりの紙葉Sの集積部20への排出の枚数(第2の排出時間間隔に相当する情報)を表示させる。
【0041】
制御部56は、低速モードが選択された状態で、操作部53への操作入力に基づいて、第2の排出時間間隔を段階的に短くまたは長く切り換える切換手段を含んでいる。つまり、制御部56は、操作部53のモード設定釦への操作入力で低速モードが選択設定されると、計数モータ5の回転の速度を、予め設定されて記憶部55に記憶されている第2の計数回転速度の初期値とし、集積車モータ17の回転速度を、予め設定されて記憶部55に記憶されている第2の集積車回転速度の初期値とする。このときの単位時間当たりの紙葉Sの計数枚数つまり単位時間当たりの紙葉Sの集積部20への排出の枚数が、予め設定されている第2の排出枚数の初期値(例えば100枚/分)となる。
【0042】
この状態で、操作部53のダウン釦が押圧操作されると、制御部56は、予め設定されて記憶部55に記憶されている幅で第2の計数回転速度を低くするとともに、予め設定されて記憶部55に記憶されている幅で第2の集積車回転速度を低くする。しかも、押圧操作の回数毎に、予め設定されて記憶部55に記憶されている幅で第2の計数回転速度をその下限値を下回らない範囲で低くするとともに、予め設定されて記憶部55に記憶されている幅で第2の集積車回転速度をその下限値を下回らない範囲で低くする。これにより、第2の排出時間間隔が段階的に長くなり、単位時間当たりの紙葉Sの計数枚数つまり第2の排出枚数が段階的に少なくなる(例えばダウン釦への1回の押圧操作で20枚/分だけダウン)。低速モードでの計数回転速度の下限値および集積車回転速度の下限値の設定により、第2の排出時間間隔の上限値(例えば3秒)と、単位時間当たりの紙葉Sの計数枚数つまり第2の排出枚数の下限値(例えば20枚/分)とが設定される。このような計数枚数の減少変更時において、制御部56は、表示部54に、低速モードが選択中である旨と、単位時間当たりの紙葉Sの計数枚数つまり単位時間当たりの集積部20への紙葉Sの排出の枚数である第2の排出枚数(第2の排出時間間隔に相当する情報)を表示させる。
【0043】
また、操作部53のアップ釦が押圧操作されると、制御部56は、予め設定されて記憶部55に記憶されている幅で第2の計数回転速度を高くするとともに、予め設定されて記憶部55に記憶されている幅で第2の集積車回転速度を高くする。しかも、押圧操作の回数毎に、予め設定されて記憶部55に記憶されている幅で第2の計数回転速度をその上限値(第1の計数回転速度よりも低い値)を上回らない範囲で高くするとともに、予め設定されて記憶部55に記憶されている幅で第2の集積車回転速度をその上限値(第1の集積車回転速度よりも低い値)を上回らない範囲で高くする。これにより、第2の排出時間間隔が段階的に短くなり、単位時間当たりの紙葉Sの計数枚数つまり第2の排出枚数が段階的に多くなる(例えばアップ釦への1回の押圧操作で20枚/分だけアップ)。低速モードでの計数回転速度の上限値および集積車回転速度の上限値の設定により、第2の排出時間間隔の下限値(例えば0.5秒)と、単位時間当たりの紙葉Sの計数枚数つまり第2の排出枚数の上限値(例えば300枚/分)とが設定される。このような計数枚数の増加変更時においても、制御部56は、表示部54に、低速モードが選択中である旨と、単位時間当たりの紙葉Sの計数枚数つまり単位時間当たりの集積部20への紙葉Sの排出の枚数である第2の排出枚数(第2の排出時間間隔に相当する情報)を表示させる。
【0044】
以上により、低速モードでは、単位時間当たりの紙葉Sの計数枚数つまり単位時間当たりの紙葉Sの排出枚数である第2の排出枚数が、予め設定された上限値から下限値までの間で段階的に昇降変更可能となっている(例えば第2の排出枚数が20〜300枚/分の範囲で20枚/分の区切りで調整可能となっている)。
【0045】
しかも、制御部56は、低速モードでの繰出搬送部51による紙葉Sの繰り出し搬送中であっても、繰出搬送部51を停止させることなく、上記したように操作部53のダウン釦への操作入力に基づいて第2の排出時間間隔を段階的に長く切り換えたり、また操作部53のアップ釦への操作入力に基づいて第2の排出時間間隔を段階的に短く切り換えたりすることが可能となっている。なお、変更後の第2の計数回転速度の値および第2の集積車回転速度の値を記憶部55に更新記憶して、次の低速モードの実行時に、これらの値を第2の計数回転速度の初期値および第2の集積車回転速度の初期値に設定しても良い。
【0046】
また、制御部56は、低速モードでの繰出搬送部51による紙葉Sの繰り出し搬送中に、操作部53への操作入力に基づいて、繰出搬送部51による紙葉Sの繰り出し搬送を一旦停止させる停止手段を含んでいる。つまり、制御部56は、計数モータ5および集積車モータ17の駆動中に、操作部53のストップ釦が押圧されると、計数モータ5を停止させるとともに、クラッチ6を非連結状態にして、ブレーキ7により繰出ローラ3および蹴出ローラ2を停止させる。また、集積車モータ17を停止して、集積車15を停止させる。これにより、集積部20への紙葉Sの排出が一旦停止される。また、この状態から、操作部53のスタート釦が押圧されると、制御部56は、ブレーキ7を解除しクラッチ6を連結状態にするとともに計数モータ5および集積車モータ17を駆動して、低速モードでの繰出搬送部51による紙葉Sの繰り出しを再開させる。
【0047】
以上に述べた本実施形態によれば、繰出搬送部51で排出された紙葉Sを目視可能に受け入れて集積させる集積部20の前壁部23が、集積部20の底部21から立ち上がる立設状態と前方に傾倒する傾倒状態とに姿勢変更可能であるため、計数のみを行う場合には、前壁部23を立設状態とすることで集積乱れを抑制し、操作者による一枚ずつの目視確認が行われる場合には、前壁部23を傾倒状態とすることで目視確認が容易に行えるようにする。したがって、紙葉Sを一枚ずつ目視確認することが容易に可能となる。
【0048】
また、制御部56が、操作部53への操作入力に基づいて、繰出搬送部51による集積部20への紙葉Sの排出の時間間隔を第1の排出時間間隔とする通常モードと、繰出搬送部51による集積部20への紙葉Sの排出の時間間隔を第1の排出時間間隔よりも長い第2の排出時間間隔とする低速モードとから選択して実行する。つまり、通常モードが選択されると、制御部56が、繰出部8による紙葉Sの繰り出しの時間間隔を第1の繰出時間間隔とするとともに搬送部50による紙葉Sの搬送の速度を第1の搬送速度として集積部20への紙葉Sの排出の時間間隔を第1の排出時間間隔とする。また、低速モードが選択されると、制御部56が、繰出部8による紙葉Sの繰り出しの時間間隔を第1の繰出時間間隔よりも長い第2の繰出時間間隔とするとともに、搬送部50による紙葉Sの搬送の速度を第1の搬送速度よりも遅い第2の搬送速度として、集積部20への紙葉Sの排出の時間間隔を第1の排出時間間隔よりも長い第2の排出時間間隔とする。
【0049】
よって、通常モードでは低速モードよりも短時間で計数を行うことができ、低速モードでは通常モードよりも集積部20への紙葉Sの排出の時間間隔を長くすることができる。このため、一台の同じ機械で、紙葉Sの高速での計数に加えて、紙葉Sを計数しつつ一枚ずつ目視確認することが容易に可能となる。つまり、低速モードを選択して実行すれば、例えば、紙葉Sの表裏の方向が間違っているか否かを一枚ずつ目視確認したり、紙葉Sが特に投票用紙である場合において書かれている文字が間違っているか否かを一枚ずつ目視で確認したりできる。
【0050】
紙葉Sが投票用紙であって文字が間違っているか否かを目視で確認する際には、例えば、前壁部23が傾倒状態にある集積部20上に紙葉Sが集積される際に、目視確認が行われるようにするためには、この集積時に文字側が上に向くように、ホッパ1への紙葉Sのセット方向が決められる。つまり、上に文字側が向くようにして紙葉Sがホッパ1へセットされる。
【0051】
あるいは、集積部20上に集積される前、集積車15の前部で上から下に移動する際に紙葉Sの文字が間違っているか否かを目視確認することも可能である。この場合、集積車15の前部で上から下に紙葉Sが移動する際に文字側が前方に向くようにホッパ1への紙葉Sのセット方向が決められることになる。すなわち、前者とは異なる方向である下に文字側が向くようにして紙葉Sがホッパ1へセットされる。この場合も、前壁部23が傾倒状態にあることで、前壁部23および集積部20上に集積された紙葉Sが、集積車15の前部で上から下に移動する紙葉Sの目視の邪魔にならず、目視確認が容易となる。
【0052】
また、通常モードが選択されると、立設状態検知センサ25および傾倒状態検知センサ26の検知結果に基づいて制御部56が傾倒モータ27を必要により駆動して前壁部23を立設状態とし、低速モードが選択されると、立設状態検知センサ25および傾倒状態検知センサ26の検知結果に基づいて制御部56が傾倒モータ27を必要により駆動して前壁部23を傾倒状態とするため、前壁部23を自動的にモードに応じた姿勢とすることができる。
【0053】
また、ガイド部材41が集積車15の羽根16間の紙葉Sに当接してこの紙葉Sを移動する羽根16間から引き出して集積車15から離間する位置まで案内するため、集積部20に集積された紙葉Sが集積車15に接触して動いてしまうことを抑制できる。よって、特に操作者による一枚ずつの目視確認が行われる場合に、紙葉Sの視認性を向上させることができる。
【0054】
また、通常モードが選択されると、制御部56が、繰出部8による繰り出しの時間間隔を第1の繰出時間間隔とするとともに搬送部50による紙葉Sの搬送の速度を第1の搬送速度とし、低速モードが選択されると、制御部56が、繰出部8による繰り出しの時間間隔を第1の繰出時間間隔よりも長い第2の繰出時間間隔とするとともに、搬送の速度を第1の搬送速度よりも遅い第2の搬送速度とするため、簡単な制御で集積部20への紙葉Sの排出の時間間隔を変更可能となる。
【0055】
また、制御部56が、操作部53への操作入力に基づいて低速モードでの第2の排出時間間隔を段階的に短くまたは長く切り換える。よって、低速モードでの第2の排出時間間隔を所望の間隔に調整することができ、個人個人で異なる目視に最適な排出の時間間隔に設定することができる。
【0056】
また、制御部56は、低速モードでの繰出搬送部51による紙葉Sの繰り出し搬送中であっても、操作部53への操作入力に基づいて、第2の排出時間間隔を段階的に短くまたは長く切り換え可能であるため、紙葉Sの繰り出し搬送中に繰出搬送部51を一々停止させることなく、第2の排出時間間隔を所望の間隔に調整することができる。
【0057】
また、低速モードでの繰出搬送部51による紙葉Sの繰り出し搬送中に、制御部56が、操作部53への操作入力に基づいて、繰出搬送部51による紙葉Sの繰り出し搬送を一旦停止させるため、例えば、表裏の方向が間違っている紙葉Sを見つけたり、書かれている文字が間違っている紙葉Sを見つけたりしたときに、紙葉Sの繰り出し搬送を一旦停止させることができる。よって、見つけた紙葉Sを容易に排除することができる。
【0058】
また、記憶部55が、低速モードでの繰出搬送部51の動作条件を記憶するため、一々低速モードでの繰出搬送部51の動作条件を設定しなくとも、記憶部55から読み出した動作条件で繰出搬送部51を動作させることができる。
【0059】
また、低速モードが選択された状態では、表示部54が、低速モードである旨と第2の排出時間間隔に相当する情報とを表示するため、これらの情報を操作者に認識させることができる。よって、操作者による操作ミスを抑制することができる。
【0060】
以上においては、通常モードが選択されると前壁部23を自動的に立設状態とし、低速モードが選択されると前壁部23を自動的に傾倒状態とするものを例にとり説明したが、前壁部23を手動で立設状態と傾倒状態との間で揺動させるようにしても良い。その場合、傾倒モータ27は不要となり、コストを低減することができる。このとき、前壁部23の姿勢を検出する手段として、例えば立設状態検知センサ25のみを設け、制御部56は、前壁部23が立設状態にあることを立設状態検知センサ25が検知しているときは通常モードを選択設定し、前壁部23が立設状態にあることを立設状態検知センサ25が検知していないときは低速モードを選択設定するようにすれば、前壁部23の姿勢に応じて自動的にモードを選択設定することになる。よって、前壁部23を所望の状態として操作部53のスタート釦を操作すれば、前壁部23の姿勢に応じたモードが自動的に選択実行されることになる。立設状態検知センサ25のみを設けて前壁部23が立設状態にあるか否かを判断する構成は、前壁部23を立設状態以外に複数段階あるいは無段階で角度調整可能とする場合等に好適である。
【0061】
あるいは、立設状態検知センサ25および傾倒状態検知センサ26を設け、制御部56は、前壁部23が立設状態にあることを立設状態検知センサ25が検知しているときは通常モードを選択設定し、前壁部23が傾倒状態にあることを傾倒状態検知センサ26が検知しているときは低速モードを選択設定し、前壁部23が立設状態にあることを立設状態検知センサ25が検知せず且つ前壁部23が傾倒状態にあることを傾倒状態検知センサ26が検知していない場合に、エラーを報知してスタート釦操作を受け付けないようにしても良い。
【0062】
また、以上においては、低速モードが選択されると、制御部56が、繰出部8による繰り出しの時間間隔を通常モードの第1の繰出時間間隔よりも長い第2の繰出時間間隔とするとともに、搬送の速度を通常モードの第1の搬送速度よりも遅い第2の搬送速度として、集積部20への紙葉Sの排出の時間間隔を通常モードの第1の排出時間間隔よりも長い第2の排出時間間隔とする場合を例にとり説明した。これに限らず、低速モードにおいて、集積部20への紙葉Sの排出の時間間隔を通常モードの第1の排出時間間隔よりも長い第2の排出時間間隔とすれば良く、以下のような変更も可能である。
【0063】
例えば、蹴出ローラ2および繰出ローラ3を駆動する計数モータ5とは別に、搬送ローラ12を駆動する搬送モータを設け、通常モードが選択されると、制御部56が、計数モータ5つまり蹴出ローラ2および繰出ローラ3の回転速度を速くして繰出部8によりホッパ1から紙葉Sを1枚ずつ分離して繰り出す繰り出しの時間間隔を第1の繰出時間間隔とする一方、低速モードが選択されると、計数モータ5つまり蹴出ローラ2および繰出ローラ3の回転速度を遅くして繰出部8によりホッパ1から紙葉Sを1枚ずつ分離して繰り出す繰り出しの時間間隔を第1の繰出時間間隔よりも長い第2の繰出時間間隔とする。そして、通常モードと低速モードとで搬送モータおよび集積車モータ17の回転速度はそれぞれ同じとして、搬送部50による紙葉Sの搬送の速度を、通常モードと低速モードとで同じとする。これにより、搬送部50の紙葉Sの搬送の速度を可変とする必要がなくなり、さらなる制御の容易化が図れる。