特許第6195560号(P6195560)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6195560
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月13日
(54)【発明の名称】ヒンジ
(51)【国際特許分類】
   E05D 3/02 20060101AFI20170904BHJP
   E05D 7/081 20060101ALI20170904BHJP
   E05D 5/02 20060101ALI20170904BHJP
【FI】
   E05D3/02
   E05D7/081
   E05D5/02
【請求項の数】17
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-511823(P2014-511823)
(86)(22)【出願日】2012年5月18日
(65)【公表番号】特表2014-515442(P2014-515442A)
(43)【公表日】2014年6月30日
(86)【国際出願番号】EP2012059267
(87)【国際公開番号】WO2012159990
(87)【国際公開日】20121129
【審査請求日】2015年5月12日
(31)【優先権主張番号】202011101342.5
(32)【優先日】2011年5月25日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507348425
【氏名又は名称】プレメタ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100118625
【弁理士】
【氏名又は名称】大畠 康
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス・ジーキルカ
(72)【発明者】
【氏名】ロマン・ピシク
【審査官】 村田 泰利
(56)【参考文献】
【文献】 独国特許出願公開第102008003557(DE,A1)
【文献】 特開2002−129860(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0128794(US,A1)
【文献】 特開2004−324059(JP,A)
【文献】 特開昭61−254774(JP,A)
【文献】 米国特許第05603142(US,A)
【文献】 特開平09−125793(JP,A)
【文献】 実開平02−009669(JP,U)
【文献】 特開昭58−178767(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第1457629(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05D 1/00−9/00
F16B 12/00−12/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(2)上にあらかじめ組み立てることができる本体側ヒンジ部品(4)と、戸(3)上にあらかじめ組み立てることができるドア側ヒンジ部品(6)と、を備えており、前記ヒンジ部品(4、6)が関節式で互いに接続されている、ヒンジ(1)において、
本体側およびドア側ヒンジ部品(4、6)が、それぞれ表面上への付着のためのフランジ部品(8、11)を備えており、
前記ドア側ヒンジ部品(6)は、ガラス面上への付着のための前記フランジ部品(11)を備えており、
高さおよび奥行き調節装置(10、16)は、前記本体側フランジ部品(8)に配置されて、少なくとも1つの第1締付要素(17)を備えており、前記第1締付要素(17)は、前記本体(2)に対して、設定された高さおよび奥行き位置に前記戸(3)を固定するのに用いることができる、ことを特徴とするヒンジ。
【請求項2】
前記ヒンジ(1)は、1つの関節軸(7)を有する単一軸ヒンジである、ことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
【請求項3】
前記ドア側ヒンジ部品(6)は、横調節手段(19)を備えている、ことを特徴とする請求項1または2に記載のヒンジ。
【請求項4】
本体側ヒンジ部品(4)は、関節軸(7)を受け入れるフォーク部品(9)と、前記フォーク部品(9)に旋回可能に関節でつながった結合部品(14)と、を備えている、ことを特徴とする請求項3に記載のヒンジ。
【請求項5】
前記結合部品(14)は、ドア側フランジ部品(11)内に挿入されており、少なくとも1つの第1ガイド手段(13)に沿って横調節方向(22)に手動で変位されるように構成されており、かつ第2締付要素(18)によって所望の位置に固定されるように構成されている、ことを特徴とする請求項4に記載のヒンジ。
【請求項6】
前記フォーク部品(9)は、本体側フランジ部品(8)内に挿入されており、高さ調節手段によって前記高さ調節方向で、奥行き調節手段によって前記奥行き方向で、それぞれ第2および第3ガイド手段(12、15)に沿って、変位されるように構成されており、かつ第1締付要素(17)によって所望の位置に固定されるように構成されている、ことを特徴とする請求項4に記載のヒンジ。
【請求項7】
前記フォーク部品(9)は、クロス部品(20)に接続されており、前記フォーク部品(9)は、前記関節軸(7)と平行な前記高さ調節方向で前記クロス部品(20)に対して変位可能である、ことを特徴とする請求項から6のいずれか1つに記載のヒンジ。
【請求項8】
前記クロス部品は、前記フォーク部品と一緒に、前記奥行き調節方向での変位のための前記本体側フランジ部品で支持されている、ことを特徴とする請求項に記載のヒンジ。
【請求項9】
前記フォーク部品(9)は、前記クロス部品(20)と一緒に前記高さ調節手段を形成しており、前記クロス部品(20)は、前記高さ調節方向(22)において静止し、前記関節軸(7)と平行に延びている長凹部(34)を備えており、前記凹部は、高さ調節のためのツール(26)を受け入れるように構成されており、このツール(26)は、回転する場合に、前記ツール(26)が前記フォーク部品(9)に係合するとき、前記凹部(34)の長手方向側面に設けられた歯部(36)に噛み合い、それにより前記フォーク部品(9)が前記高さ調節方向で変位できる、ことを特徴とする請求項7または8に記載のヒンジ。
【請求項10】
前記クロス部品(20)は、前記本体側フランジ部品(8)と一緒に前記奥行き調節手段(19)を形成しており、前記本体側フランジ部品(8)は、前記関節軸(7)に対して垂直な長凹部(40)を備えており、前記凹部は、奥行き調節のためのツール(26)を受け入れるように構成されており、このツール(26)は、回転する場合に、前記ツール(26)が前記クロス部品(20)に係合するとき、前記凹部(40)の長手方向側面に設けられた歯部(42)に噛み合い、それにより前記クロス部品(20)が前記奥行き調節方向(24)でそれに接続されている前記フォーク部品(9)と一緒に変位できる、ことを特徴とする請求項から9のいずれか1つに記載のヒンジ。
【請求項11】
前記本体側ヒンジ部品(4)のフランジ部品(8)は、前記本体(2)上にあり、前記本体(2)の表面に沿った板形状である、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載のヒンジ。
【請求項12】
前記第1締付要素(17)と前記高さおよび前記奥行き調節手段(22、24)との双方は、前記ツール(26)を用いて操作することができる、ことを特徴とする請求項6に従属した請求項9または10に記載のヒンジ。
【請求項13】
前記第2締付要素(18)は、前記ツール(26)を用いて操作することができる、ことを特徴とする請求項5に従属した請求項9または10に記載のヒンジ。
【請求項14】
前記ツール(26)は、多重歯部ツール(26)である、ことを特徴とする請求項9または10、または請求項9または10に従属した請求項11から13のいずれか1つに記載のヒンジ。
【請求項15】
前記多重歯部ツール(26)は、内筒六角スパナである、ことを特徴とする請求項14に記載のヒンジ。
【請求項16】
前記第1締付要素(17)は、ネジであり、前記ネジは、前記ネジを締めることによって現在位置に、前記クロス部品(20)と一緒に前記フォーク部品(9)を固定する、ことを特徴とする請求項6に従属した請求項7から10のいずれか1つに記載のヒンジ。
【請求項17】
前記第2締付要素(18)は、ネジであり、前記ネジは、前記ネジを締めることによって現在位置に、前記結合部品(14)を固定する、ことを特徴とする請求項5または請求項5に従属した請求項7から11および13から15のいずれか1つに記載のヒンジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の特徴部分の前部で画定されるように、戸に、あらかじめ組み立てられるように構成された本体側ヒンジ部品と、あらかじめ組み立てられるように構成されたドア側ヒンジ部品とを備えているヒンジに関する。
【背景技術】
【0002】
多重関節ヒンジは、しばしばヒンジ・アーム中のフレーム部品で三次元調節の可能性を提供しており、関節機構のため、制限された開放角度を一般に有している。多重関節ヒンジは、外部的に目に見える構成要素を有しないので、ヒンジの調節によって達成されるドア位置の修正は、外部から見えない。
【0003】
例えば、外部軸により、単一軸ヒンジは、180−270°の大きな開放角度を有している。一般に、それらは、本体側ヒンジ部品での高さ調節手段およびドア側ヒンジ部品における左右調節手段によって形成された二次元調節手段を備えている。また、まれな場合には、奥行き調節は、長穴内に位置する固定ネジによって、本体側ヒンジ部品において実現されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ガラスまたは木材材料の本体に対して、および/またはガラスで作られた戸に対して、そのようなヒンジを取り付けることは多くの場合問題である。
【0005】
したがって、本発明の目的は、多次元調節を有している上述の型のヒンジを提供することであり、ここでこのヒンジは簡単な方法で、ガラスまたは木材材料の本体および/またはガラスで作られていたドアに取り付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1の特徴で達成される。
【0007】
本発明は、好適には、本体側およびドア側ヒンジ部品が、それぞれ表面上の取付または付着のためのフランジ部品を備えており、高さおよび奥行き調節手段は、本体側フランジ部品に設けられており、戸の調節された高さおよび奥行き位置が本体に対して固定できる第1締付要素を少なくとも備えている。
【0008】
本発明は、このように少なくとも高さおよび奥行き調節手段を備えているヒンジをガラスまたは木材材料の本体、および/またはガラスで作られていた戸に、単純なやり方で取り付けることができるという長所がある。
【0009】
好ましくは、前記ヒンジは、1つの関節軸を持った単一軸ヒンジである。
【0010】
前記ドア側ヒンジ部品は、横調節のための手段を備えてもよい。
【0011】
前記本体側ヒンジ部品は、前記関節軸を受け入れるフォーク部品と、旋回可能なやり方で前記フォーク部品に対してヒンジで動く結合部品と、を備えてもよい。
【0012】
前記結合部品は、ドア側フランジ部品内に挿入されてもよく、前記結合部品は、ガイド手段に沿って横調節方向に手動で変位されるように構成されており、第2締付要素によって所望の位置でロックされるように構成されている。
【0013】
前記フォーク部品は、本体側フランジ部品内に挿入されてもよく、前記フォーク部品は、ガイド手段に沿って、横調節方向に高さ調節方向では高さ調節手段を用いて、奥行き方向では奥行き調節手段を用いて、手動で変位されるように構成されており、第2締付要素によって所望の位置にロックされるように構成されている。
【0014】
前記フォーク部品は、クロス部品と接続でき、前記フォーク部品は、前記クロス部品に対して、前記関節軸と平行な高さ調節方向で、滑ることができる。
【0015】
前記クロス部品に接続された前記フォーク部品と一緒に、前記クロス部品は、前記本体側フランジ部品で支持でき、前記クロス部品が前記奥行き調節方向で変位可能になっている。
【0016】
前記フォーク部品が、前記クロス部品に対して前記高さ方向で変位可能であり、かつ前記クロス部品が、前記フォーク部品と一緒に、前記フランジ部品に対して前記奥行き方向で変位可能であるという事実により、前記ヒンジの大変コンパクトな構造が実現できる。この構造は、構造上のスペースを単にほとんど必要としないが、その一方で前記ヒンジの多次元の機能性が保証されている。
【0017】
前記フォーク部品は、前記クロス部品と一緒に、前記高さ調節手段を形成しており、前記クロス部品は、前記本体側フランジ部品に対して前記高さ調節方向で静止しており、前記関節軸と平行に延びている長凹部を備えており、前記長凹部は、高さ調節のためのツールを受け入れるように構成されており、このツールは、回転する場合に、前記凹部の長手方向端に設けられた歯部に噛み合い、前記ツールは前記フォーク部品に係合しており、それにより前記フォーク部品が前記高さ調節方向で変位できる。
【0018】
これは、大変コンパクトで、構造上のスペースをほとんど必要としない高さ調節手段を、前記本体側フランジ部品で実現できるという点で有利である。
【0019】
前記クロス部品および前記本体側フランジ部品は、一緒に、前記奥行き調節手段を形成しており、長凹部は、前記関節軸に対して直角に延びており、かつ奥行き調節のためのツールを受け入れるように構成されており、このツールは、回転する場合に、前記凹部の長手方向端に設けられた歯部に噛み合い、前記ツールは前記フォーク部品に係合しており、それにより前記クロス部品および前記クロス部品に接続された前記フォーク部品が、前記奥行き調節方向で変位できるようになっている。
【0020】
これは、構造上のスペースをほとんど必要としない非常にコンパクトな奥行き調節手段を、実現できるという点で有利である。
【0021】
前記本体側ヒンジ部品の前記フランジ部品は、前記本体上にあり、板状の設計であって、前記本体に対して低い外形を有してもよい。
【0022】
前記高さおよび奥行き調節手段は、前記締付要素と同様に、同一のツールを用いて操作されるように構成できる。
【0023】
前記ツールは、多重歯部ツール(26)であって、特に、内筒六角キーであってもよい。これはTorxスパナでもよい。
【0024】
前記第1および前記第2締付要素は、ネジによって形成されてもよく、前記ネジは、前記ネジが締め付けられたときに現在位置で、前記クロス部品と一緒に前記フォーク部品を、または前記結合部品を、固定する。
【0025】
好ましくは、前記本体側フランジ部品も、ガラス面に付着される。
【0026】
以下は、図面を参照した本発明の実施形態の詳細な説明である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】ガラス板によって形成された本体およびガラス板によって形成された戸に取り付けられた本発明のヒンジを示している。
図2図1におけるヒンジの一部を示している。
図3】下方から見た図2におけるヒンジの一部を示している。
図4】本体側フランジ部品内に挿入されている図2および図3に示されているヒンジの部品を示している。
図5】本体側およびドア側のフランジ部品内に挿入されている図2および図3に示されている部品を示している。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、本体2にあらかじめ組み立てられるように構成されたヒンジ部品4を有しているヒンジを示している。本体2はガラスで作られている。さらに、あらかじめ組み立てられるように構成されたドア側ヒンジ部品6を有している戸3が示されている。戸3もガラスで作られている。本体側およびドア側ヒンジ部品4、6は、それぞれ、フランジ部品8および11をそれぞれ有している。本体側フランジ部品8は、ガラス面として設計されている本体2上に付着されている。ドア側フランジ部品11は、ガラス面として設計された戸3上に付着されている。
【0029】
選択肢として、本体2も木材材料から作られてもよい。この場合、本体側フランジ部品8は、より長いネジ17により本体2にねじで留められる。
【0030】
ヒンジ部品4および6は、関節のために接続されている。本体側ヒンジ部品4は、関節軸7を受け入れるフォーク部品9を備えている。フォーク部品9は、本体側フランジ部品8内に挿入されている。関節軸7の周りで旋回可能なピボットの結合部品14は、フォーク部品9に配置されている。結合部品14は、ドア側フランジ部品11内に挿入されている。
【0031】
図1に示されているヒンジは、単一軸ヒンジである。戸3は、本体2に対して関節軸7の周りで旋回されるように構成されている。
【0032】
高さおよび奥行き調節手段10、16は、本体側フランジ部品8に配置されている。
【0033】
さらに、ヒンジは、第1締付要素17を備えており、第1締付要素17により、戸3の設定された高さおよび奥行き位置は、本体2に対して固定できる。高さおよび奥行き調節手段10、16は、第1締付要素17と同様に、図2〜5により詳細に示されている。図1では、カバー64は、本体から逸れたフランジ部品8側で取り外し可能に取り付けられている。カバー64は、閉鎖要素61により本体側フランジ部品8から分離することができる。
【0034】
カバー64も、フランジ部品8の上端で(図において図示されていない)長穴に押し込まれるように構成されていてもよく、長穴は、フランジ部品8の内側側面壁に設けられている。その結果、カバー64は、抜けることから守られ、失われることがない。
【0035】
図4および5では、フランジ部品8は、カバー64なしで示されている。
【0036】
ドア側フランジ部品11に挿入されている結合部品14は、手動で第1ガイド手段13に沿って横調節方向で変位されるように構成されている。横調節方向21は、関節軸7に対して直角に、戸3の表面に沿って延びており、ドア側フランジ部品11が戸3の表面に付着されている。
【0037】
結合部品14は、第2締付要素18によってドア側フランジ部品11に対して所望の位置にロックすることができる。第2締付要素18は、ネジである。横調節手段19は、図5との関連で詳細に説明されるだろう。
【0038】
フォーク部品9は、本体側フランジ部品8で挿入されており、高さ調節手段10によって高さ調節方向22で変位されるように構成されている。高さ調節方向は、関節軸7と平行に延びている。高さ調節手段10は、図2に詳細に示されている。高さ調節手段10は、フォーク部品9およびクロス部品20によって形成されている。フォーク部品9は第2ガイド手段12に沿って変位できる。本実施形態では、第2ガイド手段12は、クロス部品20それ自体である。フォーク部品9は、クロス部品20に対して、クロス部品20の側面28および30に沿って高さ調節方向22で、変位される。
【0039】
凹部34は、クロス部品20に設けられている。凹部34は高さ調節方向22と平行に延びている。凹部34は、長手方向面上に歯部36を有している。フォーク部品9は、穴32を有しており、穴32は、クロス部品20の凹部34の上方に設けられており、ツール26が穴32を通って凹部34に導入できるようになっている。ツール26は、例えばTorxスパナのような、多重歯部ツールであってもよい。ツール26を回すことによって、フォーク部品9は、第2ガイド手段12に沿って高さ調節方向22で調節される。
【0040】
フォーク部品8は、クロス部品20を囲んでおり、その結果、フォーク部品8が奥行き方向24でクロス部品20に固定して接続され、奥行き方向24においてのみ一緒に移動できるようになっている。
【0041】
図3では、図2のヒンジ部品は、下から見られて示されている。図3は、どのようにツール26が凹部34に受け入れられ、歯部36に噛み合っているかを示している。
【0042】
図4では、図3および2のヒンジ部品は、本体側フランジ部品8に挿入されている。フォーク部品9は、クロス部品20と一緒に、奥行き調節方向24で第3ガイド手段15に沿って変位されるように構成されている。本実施形態では、第3ガイド手段15は、本体側フランジ部品8に接続されている2つのピン44によって、かつ本体側フランジの側面48によって、形成されている。ピン44は、クロス部品20の長穴46に係合しており、クロス部品20は、本体側フランジの側面48に沿って滑る。
【0043】
本体側フランジ部品8は、奥行き方向24で延びている凹部40を有しており、このために高さ調節方向22に対して垂直に延びている。凹部40の長手方向側面は、歯部42を備えている。クロス部品20は、フランジ部品8の凹部40の上方に設けられた穴38を有しており、凹部40内に穴38を通ってツール26を差し込むことができるようになっている。ツール26は、多重歯部ツールであり、穴28を通って歯部32と係合できるようになっている。ツールを回すことによって、クロス部品20は、その上に接続されているフォーク部品9と一緒に、奥行き方向24に調節される。したがって、ツール26は、クロス部品20に係合し、凹部40の歯部42に噛み合っている。
【0044】
このように、板ガラス上の付着のために構成されたフランジ部品を実現することが可能であり、というのは、低い構造高さを有しており、コンパクトであり、高さ調節手段および奥行き調節手段の双方を備えているからである。
【0045】
図5では、図2および3に示されているヒンジ部品は、本体側フランジ部品8およびドア側フランジ部品11に挿入されている。フォーク部品9と一緒に、クロス部品20は、第1締付要素17によって本体側フランジ部品8に固定されている。その結果、フォーク部品9およびクロス部品20は、ある位置に固定することができる。締付要素17は、ピン44中のネジ穴にネジ止めされるように構成されたネジである。ネジの頭は、クロス部品20の上に接する。ネジが締められる場合、クロス部品20と、クロス部品20とフランジ部品8の間でクロス部品20の下方に延びるフォーク部品の部分とは、ネジとフランジ部品8との間で締められる。
【0046】
結合部品14は、ドア側フランジ部品11に取り付けられている。結合部品14は、ガイド手段13に沿って横調節方向に調節可能である。結合部品14は、第2締付要素18によってドア側フランジ部品8上でロックすることができる。本実施形態では、第2締付要素18も、ネジであり、このネジによって結合部品14がドア側フランジ部品11に固定されている。
【0047】
横調節手段19は、結合部品14およびドア側フランジ部品11によって形成されている。ドア側フランジ部品11も、フランジ部品8のピン44に似ているピンを備えている。結合部品14は、長穴54、この穴へ係合する締付要素を有している。ドア側フランジ部品11は、ネジ穴を有しており、第2締付要素18をこのネジ穴にネジ止めできるようになっている。表面56は、長穴54に沿って設けられており、第2締付要素18の頭が長穴54に接しており、第2締付要素18にネジ止めされることによって結合部品14が締め付けられ、それにより結合部品14がドア側フランジ部品11に対してある位置でロックされるようになっている。
【0048】
結合部品14は、さらに、ヒンジ1の折り畳み状態において、ロック手段52に係合する凸部50を備えており、ヒンジが折り畳み状態に閉じられて維持され、なんらかの力を加えることによってのみ開くことができるようになっている。
図1
図2
図3
図4
図5