(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6195654
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月13日
(54)【発明の名称】動力電池のヘッドカバー及び動力電池
(51)【国際特許分類】
H01M 2/34 20060101AFI20170904BHJP
H01M 2/04 20060101ALI20170904BHJP
【FI】
H01M2/34 A
H01M2/04 A
【請求項の数】15
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-180478(P2016-180478)
(22)【出願日】2016年9月15日
【審査請求日】2016年9月23日
(31)【優先権主張番号】201610482498.9
(32)【優先日】2016年6月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李全坤
(72)【発明者】
【氏名】王鵬
(72)【発明者】
【氏名】▲ダン▼平華
(72)【発明者】
【氏名】朱凌波
(72)【発明者】
【氏名】郭剣
【審査官】
守安 太郎
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2013/154166(WO,A1)
【文献】
特開2000−090911(JP,A)
【文献】
特開2000−315493(JP,A)
【文献】
特開平07−245090(JP,A)
【文献】
特開2017−059526(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/34
H01M 2/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力電池のヘッドカバーであって、
ヘッドカバーシート、第1の電極ユニット及び第2の電極ユニットを備え、
前記第1の電極ユニットは、反転シート、絶縁部材、及び電流遮断構造を備え、
前記ヘッドカバーシートに組立孔が設置され、前記電流遮断構造は前記組立孔の径方向の投影範囲に固定され、且つ、前記ヘッドカバーシートに電気的に接続され、
前記反転シートは前記絶縁部材により前記ヘッドカバーシートの下方に固定され、前記反転シートは前記電流遮断構造によりしか前記ヘッドカバーシートに電気的に接続されることができず、
前記第2の電極ユニットは、前記ヘッドカバーシートに電気的に絶縁されており、動力電池の内部圧力が基準圧力を超えた場合、前記反転シートは反転し、前記電流遮断構造を破壊させ、これにより、前記電流遮断構造と前記ヘッドカバーシートとの電気的な接続状態を切断することを特徴とする動力電池のヘッドカバー。
【請求項2】
前記反転シートは前記電流遮断構造の底部と直接的に接触していることを特徴とする請求項1に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項3】
前記電流遮断構造は前記組立孔を密封していることを特徴とする請求項1に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項4】
前記絶縁部材と前記ヘッドカバーシートとは密封固定され、前記反転シートと前記絶縁部材とは密封固定されていることを特徴とする請求項1に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項5】
前記第1の電極ユニットはシールリングをさらに備え、前記シールリングは前記絶縁部材と前記ヘッドカバーシートとの間に設置され、且つ、前記絶縁部材と前記ヘッドカバーシートとの隙間を密封していることを特徴とする請求項4に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項6】
前記第1の電極ユニットは接続板をさらに備え、
前記接続板は、前記組立孔を被覆しているとともに、前記ヘッドカバーシートに電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項7】
前記接続板の底部に溝が設けられ、前記溝は前記組立孔に対向していることを特徴とする請求項6に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項8】
前記組立孔の、前記ヘッドカバーシートの厚さに垂直な方向における投影は、前記溝の、当該方向における投影と重なっており、又は、前記溝の、当該方向における投影の内部に位置することを特徴とする請求項7に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項9】
前記反転シートは、固定部、接続突出部及び反転部を備え、
前記反転部はシート状のリング面の構造であり、前記固定部は前記反転部の縁部に固定接続されており、前記接続突出部は前記反転部の中央部に位置し、前記接続突出部は前記電流遮断構造の下面へ突出し、且つ前記電流遮断構造と接触していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項10】
前記電流遮断構造は前記ヘッドカバーシートと一体に設置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項11】
前記絶縁部材は前記ヘッドカバーシートと接着されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項12】
接続部材をさらに備え、前記絶縁部材と前記ヘッドカバーシートとは前記接続部材により接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項13】
前記絶縁部材及び/又は前記ヘッドカバーシートには接続部材連携部が設置され、前記接続部材は前記接続部材連携部と固定されていることを特徴とする請求項12に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項14】
前記絶縁部材には嵌合溝が設けられ、前記反転シートの縁部は前記嵌合溝に嵌め込まれているとともに、前記嵌合溝と密封接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力電池のヘッドカバー。
【請求項15】
セル及び請求項1〜14のいずれか1項に記載の動力電池のヘッドカバーを備え、前記セルは前記反転シートに電気的に接続されていることを特徴とする動力電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエネルギー貯蔵部材の分野に関し、特に動力電池のヘッドカバー及び動力電池に関する。
【背景技術】
【0002】
EVハードケーシング電池として、過充電の問題を解決するために、業界において一般的に用いられている方法は、セルが機能を失う前に電池の主回路を切断し、電池に対して継続的に充電することを防止することにより、電池の安全を確保するものである。
【0003】
現在、角形状のハードケーシングの電池において、通常、電池の内部にCID(電流遮断構造)を設置することにより、過充電の保護を行うことが用いられている。また、通常の電流遮断構造はいずれも反転シートと組み合わせて、使用する必要がある。従って、関連技術において、電流遮断構造及び反転シートはいずれも電池の内部に設置されている。しかしながら、このようにすると、電流遮断構造及び反転シートは、電池内部のスペースを大きく占めることになる。
【0004】
現在、動力電池の容量密度に対する要求がますます高くなっていることから、電池の内部のスペースの利用率に対する要求もますます高くなっている。
【0005】
この状況に鑑みて、電池の内部のスペースをできるだけ少なく占める構成を設計することが必要になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述した問題を解決できる動力電池のヘッドカバー及び動力電池を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様において、動力電池のヘッドカバーが提供されている。当該動力電池のヘッドカバーは、ヘッドカバーシート、第1の電極ユニット及び第2の電極ユニットを備え、
前記第1の電極ユニットは、反転シート、絶縁部材、及び電流遮断構造を備え、
前記ヘッドカバーシートに組立孔が設置され、前記電流遮断構造は前記組立孔の径方向の投影範囲に固定され、且つ、前記ヘッドカバーシートに電気的に接続され、
前記反転シートは前記絶縁部材により前記ヘッドカバーシートの下方に固定され、前記反転シートは前記電流遮断構造によりしか前記ヘッドカバーシートに電気的に接続されることができず、
前記第2の電極ユニットは、前記ヘッドカバーシートに電気的に絶縁されており、動力電池の内部圧力が基準圧力を超えた場合、前記反転シートは反転し、前記電流遮断構造を破壊させることができ、これにより、前記電流遮断構造と前記ヘッドカバーシートとの電気的な接続状態を切断する。
【0008】
好ましくは、前記反転シートは前記電流遮断構造の底部と直接的に接触している。
【0009】
好ましくは、前記電流遮断構造は前記組立孔を密封している。
【0010】
好ましくは、前記絶縁部材と前記ヘッドカバーシートとは密封固定され、前記反転シートと前記絶縁部材とは密封固定されている。
【0011】
好ましくは、前記第1の電極ユニットはシールリングをさらに備え、前記シールリングは前記絶縁部材と前記ヘッドカバーシートとの間に設置され、且つ、前記絶縁部材と前記ヘッドカバーシートとの隙間を密封している。
【0012】
好ましくは、第1の電極ユニットは接続板をさらに備え、前記接続板は、前記組立孔を被覆しているとともに、前記ヘッドカバーシートに電気的に接続されている。
【0013】
好ましくは、前記接続板の底部に溝が設けられ、前記溝は前記組立孔に対向している。
【0014】
好ましくは、前記組立孔の、前記ヘッドカバーシートの厚さに垂直な方向における投影は、前記溝の、当該方向における投影と重なっており、又は、前記溝の、当該方向における投影の内部に位置する。
【0015】
好ましくは、前記反転シートは、固定部、接続突出部及び反転部を備え、前記反転部はシート状のリング面の構造であり、前記固定部は前記反転部の縁部に固定接続されており、前記接続突出部は前記反転部の中央部に位置し、前記接続突出部は前記電流遮断構造の下面へ突出し、且つ前記電流遮断構造と接触している。
【0016】
好ましくは、前記電流遮断構造は、前記ヘッドカバーシートと一体に設置されている。
【0017】
好ましくは、前記絶縁部材は前記ヘッドカバーシートと接着されている。
【0018】
好ましくは、前記動力電池のヘッドカバーはさらに接続部材を備え、前記絶縁部材と前記ヘッドカバーシートとは前記接続部材により接続されている。
【0019】
好ましくは、前記絶縁部材及び/又は前記ヘッドカバーシートには接続部材連携部が設置され、前記接続部材は前記接続部材連携部と固定されている。
【0020】
好ましくは、前記絶縁部材には嵌合溝が設けられ、前記反転シートの縁部は前記嵌合溝に嵌め込まれているとともに、前記嵌合溝と密封接続されている。
【0021】
本発明の第2の態様において、動力電池が提供されている。当該動力電池はセル及び前記動力電池のヘッドカバーを備え、前記セルは前記反転シートに電気的に接続されている。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る技術案は、下記の有益な効果を奏することができる。本発明に係る動力電池は、組立孔を設置するとともに電流遮断構造を組立孔に設置することにより、電流遮断構造が占める電池の内部のスペースを減少させ、電池のエネルギー密度を向上させることができる。
【0023】
理解すべきなのは、上述した一般的な説明及び後述する詳細な説明は例示的なものに過ぎず、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の実施例に係る動力電池のヘッドカバーの全体の側断面図である。
【
図2】本発明の実施例における電流遮断構造が組立孔の底端部に位置する場合、動力電池のヘッドカバーの、正常な状態での
図1におけるA部分の部分拡大図である。
【
図3】本発明の実施例において電流遮断構造が組立孔の底端部に位置する場合、動力電池のヘッドカバーの、過充電保護の状態での
図1におけるA部分の部分拡大図である。
【
図4】本発明の実施例において電流遮断構造が組立孔の中央部に位置する場合、動力電池のヘッドカバーの、正常な状態での
図1におけるA部分の部分拡大図である。
【
図5】本発明の実施例において電流遮断構造が組立孔の頂端部に位置する場合、動力電池のヘッドカバーの、正常な状態での
図1におけるA部分の部分拡大図である。
【
図6】本発明の実施例においてシールリング及び接続部材が用いられた動力電池のヘッドカバーの、正常な状態での
図1におけるA部分の部分拡大図である。
【
図7】本発明の実施例に係る動力電池のヘッドカバーの全体構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ここでの図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本発明に合致する実施例を示しており、明細書と共に本発明の原理を解釈するために用いられる。
【0026】
以下、具体的な実施例により、図面を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。ここで記載されている「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は、何れも図面における動力電池のヘッドカバー及びその動力電池の配置状態を基準として定義されている。
【0027】
図1〜3に示すように、本発明の実施例において、動力電池のヘッドカバーが提供されている。当該動力電池のヘッドカバーは、ヘッドカバーシート10、第1の電極ユニット20及び第2の電極ユニット30を備える。ここで、第2の電極ユニット30はヘッドカバーシート10とは電気的に絶縁されている。第1の電極ユニット20は絶縁部材200、反転シート204及び電流遮断構造206を備える。本実施例において、ヘッドカバーシート10に組立孔100が設置されており、電流遮断構造206は組立孔100の径方向の投影範囲に固定され、組立孔100の内部、端部に位置してもよく、ひいては組立孔100よりも突出していてもよい。また、電流遮断構造206はヘッドカバーシート10に電気的に接続されている。電流遮断構造206には幾つかの脆弱領域、例えば一回りのノッチが設けられており、これにより、電流遮断構造206は、外力によって、これらの脆弱領域に沿って破壊し、電流の流れを遮断する。
【0028】
反転シート204は絶縁部材200によりヘッドカバーシート10の下方に固定されている。回路の接続については、反転シート204は電流遮断構造206の底部に直接的に接触しており、両者は電気的に接続されている。このように、正常な状態において、電流が反転シート204及び電流遮断構造206によりしかヘッドカバーシート10まで伝送されることができない。動力電池の内部圧力が基準圧力を超えた場合、反転シート204が圧力によって、上方へ反転しながら、電流遮断構造206に付勢し、結果として、電流遮断構造206が脆弱領域に沿って破壊し、電流伝送の機能を失い、過充電の保護の機能を実現する。
【0029】
本実施例において、電流遮断構造206がヘッドカバーシート10の組立孔100に設置されており、動力電池の内部のスペースを占める必要がないため、動力電池の体積エネルギー密度を大幅に向上させることができる。
【0030】
反転シート204がスムーズに反転することができるように、反転シート204の両側が連通することを防止する必要がある。本実施例において、下記の二つの技術案が提供されている。
【0031】
第1の案において、電流遮断構造206は組立孔100を密封している。この場合、電流遮断構造206の両側は互いに連通していない状態にあり、内部の気圧が増加すると、反転シート204が電流遮断構造206と接触する部分で受ける圧力は、反転シート204の他の部分で受ける圧力と異なるため、反転シート204を反転させることができる。
【0032】
第2の案において、反転シート204が絶縁部材200と密封可能であることが必要であり、それとともに、絶縁部材200とヘッドカバーシート10とが密封固定されることが用いられ、ガス漏れを防止する。このようにすれば、直接的に反転シート204の両側が互いに連通していない状態とすることができ、反転シート204はより大きい反転力を得ることができる。絶縁部材200に嵌合溝200aが設けられていてもよく、反転シート204の縁部が嵌合溝200aに嵌め込まれており、これにより、絶縁部材200と密封接続されるようになる。
【0033】
第1の電極ユニット20と外部の電気機器との電気的な接続をより容易にするために、本実施例において、第1の電極ユニット20は組立孔100を被覆する接続板208をさらに備える。接続板208が組立孔100を被覆することにより、電流遮断構造206が外部の物体に突き刺されないように、電流遮断構造206を保護することができる。但し、接続板208の設置によって、電流遮断構造206の破壊が制限され、完全に電流を遮断できない恐れがある。このような状況を回避するために、
図4及び
図5に示すように、本実施例において、接続板208の底部に溝208aが設けられ、溝208aが組立孔100に対向しており、これにより、電流遮断構造206のために十分なスペースを提供することができる。電流遮断構造206が反転シート204に付勢され、脆弱領域に沿って引き裂かれた時、引き裂かれた部分は、接続板208に阻害されることなく、溝208aに入ることができる。
【0034】
電流遮断構造206のための十分なスペースを有するようにするために、組立孔100の、ヘッドカバーシート10の厚さに垂直な方向における投影は、溝208aの、当該方向における投影と重なっており、又は溝208aの、当該方向における投影の内部に位置することが最も好ましい。
【0035】
本実施例において、製造及び組立を容易にするために、電流遮断構造206はヘッドカバーシート10と一体に成形されていてもよい。必要に応じて、組立孔100内における電流遮断構造206の位置を調整することができ、例えば、組立孔100の底端部(
図2及び
図3を参照)、中央部(
図4を参照)又は頂端部(
図5を参照)のいずれに位置してもよい。
【0036】
図2に示すように、本実施例に係る反転シート204は接続突出部204a、反転部204b及び固定部204cを備え、反転部204bはシート状のリング面の構造であり、固定部204cは反転部204bの縁部に固定接続されており、固定部204cは、反転部204bを取り囲むように一回り設置されていてもよい。これにより、固定部204cと動力電池との接触面積を大きくするとともに、反転シート204と絶縁部材200との接続をより強固に密接にすることができる。
【0037】
接続突出部204aは反転部204bの中央部に設置されている。接続突出部204aは電流遮断構造206の下面へ突出し、且つ電流遮断構造206と接触している。接続突出部204aを設ける目的は、反転シート204と電流遮断構造206との間に距離が存在することを克服し、両者を容易に密着させることである。反転シート204と電流遮断構造206との間の距離が大きいほど、接続突出部204aの長さは大きくなる。接続突出部204aの頂端面を平面とするのは最も好ましく、このように、接続突出部204aと電流遮断構造206との接触をより密接にし、付勢力の伝達と電流の転送のいずれもより効果的になる。
【0038】
本実施例において、絶縁部材200とヘッドカバーシート10との間における密封を確保する必要があるため、絶縁部材200とヘッドカバーシート10との間における接続構成は非常に重要である。簡単な方式としては、絶縁部材200をヘッドカバーシート10と直接的に接着固定することがある。また、
図6に示すように、接続部材201により絶縁部材200とヘッドカバーシート10とを接続してもよい。接続部材201で接続する場合、絶縁部材200又はヘッドカバーシート10に接続部材連携部(図面に符号なし)、例えば階段孔、係合溝、係合孔、かしめ孔などの構成(
図6にかしめ孔が用いられている)が設置されていてもよい。接続部材201は、リベット、係止部材、ひいてはホットメルトスティックなどの構造(
図6にリベットが用いられている)を用いて、これらの接続部材連携部と接続してもよく、これにより、絶縁部材200はヘッドカバーシート10と固定することができる。一部の実施例において、密封の効果をさらに向上させるために、絶縁部材200とヘッドカバーシート10との間にシールリング203などの密封構造を設置することもあり、これにより、絶縁部材200とヘッドカバーシート10との間における隙間を補助的に密封する。
【0039】
本実施例において、さらに動力電池が提供されている。
図7に示すように、当該動力電池は、セル40及び上述した実施例における動力電池のヘッドカバーとを備え、セル40は反転シート204と電気的に接続される必要がある。当該動力電池のヘッドカバーにより、動力電池のエネルギー密度を向上させることができる。
【0040】
上述したのは本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者にとって、本発明に対して、様々な変更と変化を行ってもよい。本発明の主旨と範囲において行った如何なる変更、等価置換、改良等は、何れも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0041】
10 ヘッドカバーシート
100 組立孔
20 第1の電極ユニット
200 絶縁部材
201 接続部材
203 シールリング
204 反転シート
204a 接続突出部
204b 反転部
204c 固定部
206 電流遮断構造
208 接続板
208a 溝
30 第2の電極ユニット
【要約】 (修正有)
【課題】電流遮断構造が占める電池の内部のスペースを減少させ、電池のエネルギー密度を向上させることができる動力電池のヘッドカバーの提供。
【解決手段】ヘッドカバーシート10、第1の電極ユニット及び第2の電極ユニットを備え、第1の電極ユニットは、反転シート204、絶縁部材200、及び電流遮断構造206を備え、電流遮断構造は組立孔100の径方向の投影範囲に固定され、且つ、ヘッドカバーシートに電気的に接続され、反転シートは絶縁部材によりヘッドカバーシートの下方に固定され、反転シートは前記電流遮断構造によってしかヘッドカバーシートに電気的に接続されることができず、動力電池の内部圧力が基準圧力を超えた場合、反転シートは反転し、電流遮断構造を破壊させる、動力電池のヘッドカバー。
【選択図】
図2